JP2019176456A - 読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開位置と閉位置とに回動するカバーを備える読取装置において、装置内スペースが狭い場合であっても安定的かつ操作性良く閉位置においてカバーをロックする。【解決手段】開位置と閉位置とに回動するカバー2と、カバー2が閉位置にある状態において第1回動方向R1への回動を制限するロック機構11と、カバー2が閉位置にある状態において媒体を読み取る読取部8と、を備え、カバー2は第2回動方向R2に突出した突出部17を有し、ロック機構11は交差方向に移動することでロック位置とロック解除位置との間で移動するラッチ部12を有し、ラッチ部12は、カバー2が閉位置にある状態において、第1回動方向R1における先頭側を向いた係合面17cに接触する、ラッチ面12eを有し、カバー2が開位置にある状態から第2回動方向R2へ向かって回動することに伴って、交差方向に移動するとともに第1回動方向R1における先頭側に移動する。【選択図】図4

Description

本発明は、読取装置に関する。
従来から、様々な構成の読取装置が使用されている。このうち、開位置と閉位置とに回動するカバーを備える読取装置が使用されている。
例えば、特許文献1には、開位置と閉位置とに回動するカバーを備えるイメージスキャナ装置(読取装置)が開示されている。
特開2011−130161号公報
特許文献1に開示されるイメージスキャナ装置のような、開位置と閉位置とに回動するカバーを備える従来の読取装置においては、安定的かつ操作性良く閉位置においてロックすることが要求される。一般的に、従来のこのような読取装置においては、閉位置においてカバーをロックする際、カバーの係合部を被係合部に係合させる(引っ掛ける)ために、カバーを固定する位置よりもさらに一旦カバーを押し込んでカバーをロックすることが行われている。しかしながら、このような読取装置においては、装置の大型化を抑制するために、装置内スペースが狭い場合が多い。装置内スペースが狭いと、閉位置においてカバーをロックするために必要な押し込み領域を十分に取れないことが多く、安定的かつ操作性良く閉位置においてカバーをロックすることが困難であった。
そこで、本発明は、開位置と閉位置とに回動するカバーを備える読取装置において、装置内スペースが狭い場合であっても安定的かつ操作性良く閉位置においてカバーをロックすることを目的にする。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の読取装置は、開位置と閉位置とに回動するカバーと、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記開位置へ向かう第1回動方向への回動を制限する、前記カバーのロック機構と、前記カバーまたは前記カバーが前記閉位置にある状態において前記カバーと対向する位置に設けられ、前記カバーが前記閉位置にある状態において媒体を読み取る読取部と、を備え、前記カバーは、前記第1回動方向とは反対方向である第2回動方向に突出した突出部を有し、前記ロック機構は、前記カバーの回動軸方向とは交差する交差方向に移動することで、前記突出部の係合部に係合可能なロック位置と、前記係合部に係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部を有し、前記ラッチ部は、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記係合部の前記第1回動方向における先頭側を向いた係合面に、接触するラッチ面を有し、前記カバーが前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って、前記交差方向に移動するとともに前記第1回動方向における先頭側に移動することを特徴とする。
本発明の第2の態様の読取装置は、第1の態様において、前記係合部は、前記突出部の前記第2回動方向における先頭側端部よりも前記第2回動方向における後方側に形成され、前記ラッチ部は、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記カバーの回動軸方向及び前記交差方向と共に交差する方向において、前記カバーの回動軸と前記先頭側端部との間の位置に設けられていることを特徴とする。
本発明の第3の態様の読取装置は、前記第2の態様において、前記突出部の前記第2回動方向における先頭側には、前記カバーが前記開位置にある状態から前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って前記突出部と前記ラッチ部とが接触することによる前記ラッチ部にかかる前記第2回動方向への力を前記ロック解除位置側に向けて逃がす斜面が形成されていることを特徴とする。
本発明の第4の態様の読取装置は、前記第2又は第3の態様において、前記ラッチ部の前記ラッチ面とは反対側には、前記カバーが前記開位置にある状態から前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って前記突出部と前記ラッチ部とが接触することによる前記ラッチ部にかかる前記第2回動方向への力を前記ロック解除位置側に向けて逃がす斜面が形成されていることを特徴とする。
本発明の第5の態様の読取装置は、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、前記読取部は、密着センサー方式であることを特徴とする。
本願の読取装置は、開位置と閉位置とに回動するカバーと、前記閉位置にある前記カバーの、前記開位置への回動を制限するロック機構と、前記カバーが前記閉位置にあるとき媒体を読み取り、前記カバーもしくは前記閉位置にある前記カバーに対向する部材に設けられる読取部と、を備え、前記カバーは突出部を有し、前記ロック機構は、前記突出部に係合可能なロック位置と、前記突出部に係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部を有し、前記ラッチ部は、前記カバーの回動軸と直交する第1軸において、前記閉位置にある前記カバーの前記突出部のうち前記第1軸の一方側の面に接触するラッチ面を有し、前記ラッチ部が前記ロック解除位置から前記ロック位置に移動するとき、前記ラッチ面が、前記第1軸の他方側に移動することを特徴とする。
上記読取装置の前記ラッチ部は、前記第1軸において、前記閉位置にある前記カバーの前記突出部と、前記カバーの回動軸との間に位置することが好ましい。
上記読取装置の前記読取部は、密着センサー方式であることが好ましい。
本発明の一実施例に係る読取装置の概略斜視図。 本発明の一実施例に係る読取装置の概略斜視図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の概略側面断面図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の概略拡大側面断面図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の概略拡大側面断面図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の概略拡大側面断面図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の概略拡大側面断面図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の動作を説明する模式図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の動作を説明する模式図。 本発明の一実施例に係る読取装置のロック機構の動作を説明する模式図。 本発明の他の一実施例に係る読取装置のロック機構の動作を説明する模式図。 本発明の他の一実施例に係る読取装置のロック機構の動作を説明する模式図。 本発明の他の一実施例に係る読取装置のロック機構の動作を説明する模式図。
以下に、本発明の一実施例に係る読取装置1について、添付図面を参照して詳細に説明する。
最初に、本発明の実施例1に係る読取装置1の概要について図1及び図2を参照して説明する。
図1及び図2は、本実施例に係る読取装置1の概略斜視図である。このうち、図1はカバー2が閉位置にある状態を表しており、図2はカバー2が開位置にある状態を表している。なお、図1及び図2においては、内部構成を分かり易くするために一部の構成部材を省略して表している。
図1で表されるように、本実施例の読取装置1は、本体部10に被記録媒体のロールRのセット部3と、該被記録媒体にインクを吐出して画像を形成可能な記録ヘッド4と、記録ヘッド4により画像が形成された被記録媒体を排出する被記録媒体排出口13と、を備えている。また、本実施例の読取装置1は、図1及び図2で表されるように、読取原稿としての媒体を読み取るスキャナーユニット5を備えている。すなわち、本実施例の読取装置1は、記録装置としても使用可能な構成になっており、例えば、スキャナーユニット5で読取原稿から読み取った画像を、記録ヘッド4を用いて被記録媒体に記録することが可能な構成になっている。
スキャナーユニット5は、該スキャナーユニット5の内部に読取原稿としての媒体を供給する供給口6と、密着センサー方式の読取部(CIS:Contact Image Sensor)8が設けられたカバー2と、読取部8により読み取られた媒体を排出する排出口7と、を有している。カバー2は、回動軸9を基準に第1回動方向R1(カバー2を開ける方向)及び第2回動方向R2(カバー2を閉じる方向)に移動可能な構成となっている。
ここで、図中のX方向は水平方向であって回動軸9の延びる方向であり、Y方向は水平方向であってX方向と直交する方向、Z方向は鉛直方向である。また、以下においては、矢印方向を+方向、矢印方向と反対方向を−方向とする。例えば、鉛直上方向は+Z方向、鉛直下方向は−Z方向とする。
本実施例の読取装置1は、カバー2を閉じた状態(閉位置)とし、媒体を供給口6から挿入してカバー2と本体部10との間の位置で該媒体を搬送し、該カバー2と本体部10との間の位置に設けられた読取部8で該媒体に形成された画像を読み取り、排出口7から該媒体を排出する構成である。
次に、本実施例の読取装置1の要部であるカバー2のロック機構11について説明する。
ここで、図3は、本実施例の読取装置1のロック機構11の概略側面断面図であり、カバー2が閉位置にある状態を表している。
また、図4から図7は、本実施例の読取装置1のロック機構11の概略拡大側面断面図である。このうち、図4は、カバー2が開位置にある状態を表している。図5は、図4の状態からカバー2を第2回動方向R2に移動させ、カバー2がロック動作開始位置にある状態を表している。図6は、図5の状態からカバー2をさらに第2回動方向R2に移動させ、カバー2が閉位置にあるとともに後述するラッチ部12がロック位置にある状態を表している。図7は、カバー2が閉位置にあるとともにラッチ部12がロック解除位置にある状態を表している。
なお、図3から図7における断面の位置(X方向における断面の位置)は夫々の図で一致しておらず、また、図3から図7においては、内部構成を分かり易くするために一部の構成部材を省略して表している。
また、図8から図10は、本実施例の読取装置1のロック機構11の動作を説明する模式図である。このうち、図8は、カバー2が開位置にある状態を表しており、正確には、カバー2が図4で表される状態と図5で表される状態の間の位置にある状態を表している。図9は、カバー2が図5で表される状態と図6で表される状態の間の位置にある状態を表している。図10はカバー2が閉位置にある状態を表しており、カバー2が図6で表される状態であるときの状態を表している。
本実施例の読取装置1のスキャナーユニット5は、図3で表されるようなカバー2が閉位置にある状態で媒体を読み取ることが可能な構成である。図3で表されるように、カバー2が閉位置にある状態ではカバー2と本体部10との間に隙間が形成され、該隙間が媒体の搬送経路14を構成する。搬送経路14には、媒体を搬送する搬送部としてのローラー15及びローラー16などが形成されている。供給口6から供給された媒体は、該搬送部により搬送方向Aに搬送され、排出口7から排出される。
また、図3で表されるように、搬送方向Aにおける搬送経路14の中間部分近傍であって搬送経路14のカバー2側に、密着センサー方式の読取部8が形成されている。なお、本実施例のスキャナーユニット5は、搬送経路14のカバー2側に読取部8が形成されている構成であるが、読取部8は搬送経路14の本体部10側に設けられていてもよい。
また、図4で表されるように、スキャナーユニット5は、カバー2がX方向に延びる回動軸9を基準に、第1回動方向R1及び第2回動方向R2に移動可能な構成となっている。なお、図4はカバー2を30°程開いた図を表しているが、カバー2は図2で表されるように略90°開いた状態にすることができる。
図4で表されるように、カバー2には第2回動方向R2に突出した突出部17が設けられ、本体部10にはラッチ部12が設けられている。ラッチ部12は、方向Zに沿って移動可能である。ラッチ部12には、バネ12cが設けられており、先端部12dがバネ12cのバネ圧により鉛直方向上方側に押されている状態になっている。別の表現をすると、ラッチ部12は、ロック位置にある状態(図4、図6、図8及び図10参照)からバネ12cのバネ圧よりも強い力で先端部12dが下側に押されることで、先端部12dが下側に移動する(図5、図9、並びに、ロック解除位置にある状態である図7参照)構成になっている。また、突出部17には、ラッチ部12(先端部12d)を挿入可能な凹部である係合部17aが設けられている。
また、図4から図7で表されるように、突出部17の第2回動方向R2における先頭側に斜面17bが形成されており、ラッチ部12の第1回動方向R1における先頭側に斜面12bが形成されている。図5で表されるように、斜面17b及び斜面12bの傾斜方向は、カバー2が開位置にある状態(図4及び図8参照)から第2回動方向R2へ向かって回動することに伴って突出部17とラッチ部12とが接触すること(図5及び図9参照)によるラッチ部12にかかる第2回動方向R2への力を下側に向けて逃がすことが可能な傾斜方向となっている。
なお、本実施例の突出部17の斜面17bや係合面17cは金属で構成されている。このため、突出部17と接触するラッチ部12の先端部12dは、突出部17との接触に伴う音の軽減のため、樹脂で構成されている。一方、ラッチ部12の先端部12d以外の部分は、強度確保のため金属で構成されている。
スキャナーユニット5は、このような構成となっていることにより、カバー2を開位置から閉位置まで回動することに伴って、斜面17bが斜面12bと接触してラッチ部12が一旦、鉛直方向下方(−Z方向)に移動し(例えば図4で表される状態から図5で表される状態)、第2回動方向R2(或いはY方向)における係合部17aの位置がラッチ部12の在る位置に来たときに(図6で表される状態)ラッチ部12が鉛直方向上方(+Z方向)に移動し、係合部17aに係合する。
なお、ラッチ部12が突出部17(係合部17a)に係合する際、詳細には、図6及び図10で表されるように、ラッチ部12(先端部12d)のラッチ面12e(第2回動方向R2における先頭側を向いた面)が係合部17aの係合面17c(第1回動方向R1における先頭側を向いた面)に対向する。
また、図4から図7で表されるように、突出部17の内部には、バネ19により先端部18aが鉛直方向上方(+Z方向)側に向かって押圧されているレバー部18が設けられている。図7で表されるように、先端部18aの位置は係合部17aの位置に対応しており、ボタン部20を押すことで先端部18aは下側に下がり、先端部18aが係合部17aの外側にはみ出る構成になっている。本実施例のスキャナーユニット5は、このような構成のレバー部18が設けられていることにより、カバー2が閉位置にある状態において、ボタン部20を押すことで先端部18aを先端部12dに押し当ててラッチ部12を下側に押し下げる(ラッチ部12をロック解除位置に移動させる)ことができる構成になっている。すなわち、ユーザーは、閉位置においてロックされたカバー2を、ボタン部20を押しながら第1回動方向R1に回動させることで、カバー2を簡単に開位置に回動させることができる。
次に、図8から図10を用いて、カバー2をロックすることに伴うラッチ部12の詳細な動作についてさらに説明する。
図8から図10で表されるように、ラッチ部12は、先端部12dが基部21に設けられた基部孔22から鉛直方向上方(+Z方向)に突出すること(図8及び図10参照)及び基部孔22内に引っ込むこと(図9参照)で、ロック位置とロック解除位置とに移動可能な構成となっている。
図8で表されるように、カバー2が開位置にある状態であって、突出部17がラッチ部12と接触しない位置にあるときは、ラッチ部12は、先端部12dが基部21から突出している。本実施例のラッチ部12は、先端部12dの斜面12b側とは反対側にも該斜面12bと略平行である斜面12aが形成されている。
このため、図9で表されるように、突出部17(斜面17b)がラッチ部12(斜面12b)と接触した状態から、カバー2が第2回動方向R2へ向かって回動することに伴って、斜面12aが該斜面12a側の基部21に接触しつつラッチ部12が押し下げられる(−Z方向に移動する)。したがって、カバー2が第2回動方向R2へ向かって回動することに伴って、ラッチ部12は第1回動方向R1(−Y方向)に移動しつつ押し下げられることとなる。そして、図9で表される状態からさらにカバー2が第2回動方向R2へ向かって回動すると、図10で表されるように、ラッチ部12は、第2回動方向R2(+Y方向)に移動しつつ(戻りつつ)バネ12cの力により上方に押し上げられる(+Z方向に移動する)。すなわち、カバー2が開位置側から閉位置側に移動し、突出部17(係合部17a)とラッチ部12とが係合する際、ラッチ部12は、突出部17とラッチ部12とが接触した状態からカバー2が閉位置側に移動するときの第2回動方向R2と反対方向へ向かう動きを伴う。そのため、ラッチ部12は、ロック位置(図8及び図10参照)よりも、ロック解除位置(図9参照)のほうが、第1回動方向R1の先頭側に位置することとなる。
一般的なロック機構は、回動式のカバーをロックするためには、カバーをロック位置よりもロックするための回動方向に多く回動させる必要がある。カバーを該カバーが回動方向においてロックされる位置まで回動させただけでは、部品の取り付け精度などに起因して、カバーに設けられた係合部が本体部に設けられたラッチ部などの被係合部に引っ掛けられない虞があるからである。
しかしながら、上記のように、本実施例のロック機構11は、カバー2をロックする際、被係合部であるラッチ部12がカバー2から見て手前側に移動して、カバー2に設けられた係合部17aを呼び込むような構成となる。このため、従来のようなカバー2側だけが回動される場合と異なり、ユーザーが、カバー2を該カバー2が回動方向においてロックされる位置(係合部17aがラッチ部12と対向する位置)まで回動させただけでも、カバー2がロックされやすくなる。換言すれば、部品精度などに起因して、カバー2が正常にロックされない虞が低減する。
ここで、まとめると、本実施例の読取装置1は、開位置と閉位置とに回動するカバー2と、カバー2が閉位置にある状態において、開位置へ向かう第1回動方向R1への回動を制限する、カバー2のロック機構11と、カバー2(本体部10におけるカバー2が閉位置にある状態においてカバー2と対向する位置であってもよい)に設けられ、カバー2が閉位置にある状態において媒体を読み取る読取部8と、を備えている。
そして、カバー2は、第1回動方向R1とは反対方向である第2回動方向R2に突出した突出部17を有している。
また、ロック機構11は、カバー2の回動軸9の延びる方向(X方向)とは交差する交差方向(Z方向)に移動することで、突出部17の係合部17aに係合可能なロック位置と、突出部17の係合部17aに係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部12を有する。
ここで、ラッチ部12は、カバー2が閉位置にある状態において、係合部17aの第1回動方向R1における先頭側を向いた係合面17cに、接触するラッチ面12eを有する。そして、ラッチ部12は、カバー2が第2回動方向R2へ向かって回動することで開位置にある状態から閉位置にある状態になることに伴って、交差方向(+Z方向)に移動するとともに第1回動方向R1における先頭側(すなわちラッチ面12eとは反対側の−Y方向)に移動する。
このように、本実施例の読取装置1は、閉位置に向かう第2回動方向R2に突出した突出部17をカバー2に有し、該カバー2の回動軸方向とは交差する交差方向に移動して該突出部17の係合部17aに係合可能なラッチ部12をロック機構11に有する。そして、ラッチ部12は、カバー2をロックする際、交差方向に移動するとともに開位置に向かう第1回動方向R1における先頭側に移動する。すなわち、ラッチ部12は、カバー2をロックする際、ロック方向である交差方向へ移動するだけでなく、カバー2の移動方向(第2回動方向R2)とは反対方向(第1回動方向R1)に移動する。このため、本実施例の読取装置1は、カバー2をロックするために一旦カバー2をラッチ部12の形成位置を超えて第2回動方向R2に押し込むことなく、カバー2をロックすることができる。したがって、装置内スペースが狭い場合であっても安定的かつ操作性良くカバー2をロックすることができる。
なお、「ラッチ部12は…第1回動方向R1における先頭側に移動する」とは、厳密な意味での第1回動方向R1における先頭方向から多少ずれた方向に移動する構成であってもよい意味である。
また、本実施形態における、ラッチ部12の第1回動方向R1における先頭側への移動は、ラッチ部12全体が移動する構成に限定されない。たとえば、ラッチ面12eのうち、交差方向(+Z方向)側の端部のみが、ラッチ部12の第1回動方向R1における先頭側へ移動する構成も、「ラッチ部12の第1回動方向R1における先頭側への移動」に包含される。
また、図4から図7で表されるように、係合部17aは、突出部17の第2回動方向R2における先頭側端部17dよりも第2回動方向R2における後方側に形成されている。
そして、ラッチ部12は、カバー2が閉位置にある状態において、カバー2の回動軸方向及び前記交差方向と共に交差する方向(Y方向)において、カバー2の回動軸9と先頭側端部17dとの間の位置に設けられている。ラッチ部12をこのような配置とすることで、効果的にカバー2をロックできる。
また、このようなラッチ部12、回動軸9、及び先頭側端部17dの配置によれば、カバー2が第1回動方向R1に移動する際に、先頭側端部17dの移動は交差方向(+Z方向)への移動成分を含む。そのため、カバー2を閉位置へ移動させる際の操作性を確保するために、ラッチ部12がロック位置にあるときに、Y方向においてラッチ面12eと係合面17cとの間に遊びが設けられるような構成では、先頭側端部17dが+Z方向に移動し、ラッチ部12及び係合部17aの係合が外れる虞がある。したがって、ラッチ部12がロック解除位置へ移動するときに、ラッチ部12が第1回動方向R1における先頭側(−Y方向)に移動する機構は、カバー2を閉位置へ移動させる際の操作性及び、カバー2の閉位置への保持性を両立させる機構として、特に有効である。
また、上記のように、突出部17の第2回動方向R2における先頭側には、カバー2が開位置にある状態から第2回動方向R2へ向かって回動することに伴って突出部17とラッチ部12とが接触することによるラッチ部12にかかる第2回動方向R2への力をロック解除位置側(下側)に向けて逃がす斜面17bが形成されている。
このような構成により、カバー2を開位置にある状態から閉位置に移動させる際に、一旦、該斜面17bをラッチ部12に接触させてラッチ部12をロック位置からロック解除位置に移動させ、カバー2が閉位置に移動したこと(係合部17aがラッチ部12の位置に来たこと)に伴いラッチ部12をロック解除位置からロック位置に移動させてカバー2をロックすることができる。このため、操作性良くカバー2をロックすることができる。
また、上記のように、ラッチ部12のラッチ面12eとは反対側(第1回動方向R1における先頭側)にも、カバー2が開位置にある状態から第2回動方向R2へ向かって回動することに伴って突出部17とラッチ部12とが接触することによるラッチ部12にかかる第2回動方向R2への力をロック解除位置側に向けて逃がす斜面12bが形成されている。
このような構成により、カバー2を開位置にある状態から閉位置に移動させる際に、一旦、該斜面12bを突出部17に接触させてラッチ部12をロック位置からロック解除位置に移動させ、カバー2が閉位置に移動したこと(係合部17aがラッチ部12の位置に来たこと)に伴いラッチ部12をロック解除位置からロック位置に移動させてカバー2をロックすることができる。このため、操作性良くカバー2をロックすることができる。
なお、斜面17b及び斜面12bは平面状であってもよいし、曲面状であってもよい。
また、上記のように、本実施例の読取部8は、密着センサー方式の読取部である。
一般的に、密着センサー方式の読取部は、読取部と読取原稿である媒体との距離が広くなりすぎると読取性能が低下する。このため、カバー2が安定的にロックされ、読取部と媒体との距離が広くなりすぎる(読取中にロックが解除される)ことを効果的に抑制できる本態様の読取装置1に密着センサー方式の読取部8を使用することで、密着センサー方式の読取部8を使用することに伴う読取性能の低下を効果的に抑制できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることは言うまでもない。
次に、実施例2について説明する。
まず、特許文献1に記載されたイメージスキャナ装置にかかる他の課題について説明する。特許文献1に記載されたイメージスキャナ装置においては、ロックレバーが、ロックピンの円周面に沿って、ロック位置に案内されるため、ロックピンとロックレバーとが係合する際の操作性が容易である。
しかしながら、ロックピンが円柱状であるため、ロックレバーに加えられる外力の方向によっては、ロックピンからロックレバーが外れやすい、という課題があった。
そこで、本実施例2では、開位置と閉位置とに回動するカバー2を備える読取装置1Aにおいて、ユーザーがカバー2を開位置から閉位置に移行させる際の操作性の向上と、閉位置にあるカバー2が容易に外れないロック時の安定性の向上と、が可能な構成について説明する。なお、本実施例において実施例1と同じ構成には実施例1と同じ符号を付している。
読取装置1Aは、開位置と閉位置とに回動するカバー2と、閉位置にあるカバー2が開位置に回動することを制限するロック機構11と、カバー2が閉位置にあるとき媒体を読み取る読取部8とを備える。読取部は、カバー2、もしくは、閉位置にあるカバー2に対向する部材、に設けられる。ここで、カバー2及びロック機構11の基本的な構成は実施例1の構成と同様なので、説明を省略する。
また、読取部8は、実施例1と同様に密着センサー方式である。このため、例えば、CCD(Charge Coupled Device)方式の読取部に比べて小型化が可能となる。従って、読取装置1Aの小型化を図ることができる。
図11から図13は、本実施例に係る読取装置1Aのロック機構11の動作を説明する模式図である。詳細には、図11は、カバー2が開位置にある状態を示す。カバー2が開位置にあるとき、カバー2とロック機構11とが離間する。図12は、カバー2とロック機構11とが係合する過程においてラッチ部12がロック解除位置にある状態、を示す。図13は、カバー2とロック機構11とが係合した状態で、ラッチ部12がロック位置にある状態を示す。
図11に示すように、読取装置1Aの本体部10にはロック機構11が設けられる。ロック機構11にはラッチ部12が設けられる。ラッチ部12は、ブロック材である。ラッチ部12は、ラッチ部12の−Z方向に配置されたバネ12c(図4参照)に支持される。ラッチ部12は、バネ12cのバネ圧によって+Z方向に付勢される。ラッチ部12が、バネ12cのバネ圧よりも強い力で−Z方向に押圧されることで、ラッチ部12は−Z方向に移動する。一方、ラッチ部12に対する−Z方向の押圧が解除されることで、ラッチ部12が+Z方向に移動する。ラッチ部12は、基部21に設けられる基部孔22を介してZ軸に沿って移動可能となる。
ラッチ部12の+Z方向端部には、Z軸がほぼ直交する平坦な頂部面12gが形成される。ラッチ部12の+Y方向端部には、ラッチ面12eが形成される。ラッチ面12eは、Y軸がほぼ直交する平坦面である。ラッチ面12eの−Z方向端部からさらに−Z方向側には斜面12aが形成される。斜面12aは、ラッチ面12eの−Z方向端部から、−Z方向成分及び−Y方向成分を含む方向に沿う平坦面である。また、ラッチ部12には、Y軸においてラッチ面12eと反対側に、斜面12bが形成される。斜面12bは、頂部面12gの−Y方向端部から、−Z方向成分及び−Y方向成分を含む方向に沿う平坦面である。斜面12aと斜面12bとは略平行である。ここで、カバー2とロック機構11とが離間した状態では、頂部面12g、ラッチ面12e、斜面12a及び斜面12bは、基部21より+Z方向に位置する。
読取装置1Aのカバー2は突出部27を有する。突出部27は、カバー2から、カバー2の第2回動方向R2に突出する。突出部27は、ラッチ部12と係合する部材である。
図13に示すように、突出部27には、カバー2の第1回動方向R1及び第2回動方向R2に交差する方向に突出した突起部27aを有する。突起部27aには、カバー2の回動軸9と直交する第1軸としてのY軸において、閉位置にあるカバー2の突起部27aのうちY軸の一方側としての−Y方向側に係合面27cが形成される。カバー2が閉位置にある状態、すなわち、ラッチ部12がロック位置にある状態において、ラッチ部12のラッチ面12eと係合面27cとが接触する。ラッチ部12がロック位置にある状態において、突起部27aの係合面27cは、Y軸がほぼ直交する平坦面である。また、図13において、突起部27aの−Z方向端部は、Z軸がほぼ直交する平坦な頂部面27gが形成される。また、突起部27aには、Y軸において係合面27cと反対側に、斜面27bが形成される。斜面27bは、頂部面27gの+Y方向端部から、+Z方向成分及び+Y方向成分を含む方向に沿う平坦面である。また、カバー2の突起部27aより−Y方向には、ラッチ部12と突出部27とが係合した際、ラッチ部12を収容可能な凹部27hが設けられる。
次に、読取装置1Aのロック機構11の動作について詳細に説明する。
図11に示すように、カバー2が開位置にある状態であって、突出部27とラッチ部12とが接触しない状態にあるときは、ラッチ部12の頂部面12g、ラッチ面12e、斜面12a及び斜面12bは基部孔22を介して基部21から+Z方向に突出する。
次いで、図12は、ラッチ部12と突出部27とが係合しない状態であり、かつ、ラッチ部12がロック解除位置にある状態を示す。すなわち、ラッチ部12のロック解除位置とは、カバー2が開位置の状態から第2回動方向R2に回動された際に、ラッチ部12が突出部27によって−Z方向に押圧される状態の位置をいう。
図12に示すように、カバー2が開位置から閉位置に向けて第2回動方向R2に回動することに伴って、ラッチ部12の斜面12bと突出部27の斜面27bとが接触し、突出部27がラッチ部12を−Z方向に押圧する。このとき、斜面12aが基部21における基部孔22の周端部に接触しながら移動する。そのため、ラッチ部12は、−Z方向に移動するとともに、−Y方向に移動する。この動作は、突出部27とラッチ部12とが係合するまでの操作を効率良く補助する。換言すれば、カバー2を開位置から閉位置に移行するまでの操作性を向上させる。より詳細には、カバー2が開位置の状態から第2回動方向R2に移動されるとき、突起部27aが、ラッチ部12より+Y方向に位置するまでは、カバー2が第1回動方向R1に移動することは規制されない。本実施例では、突起部27aの係合面27cが、ラッチ部12のラッチ面12eより−Y方向に位置する状態では、カバー2が第1回動方向R1に移動することが規制されない。したがって、ラッチ部12が−Y方向に移動することで、カバー2が第1回動方向R1に移動することが規制される状態にするために必要とされるカバー2の移動量が、ラッチ部12が−Y方向に移動しない構成と比較して少ない。カバー2が第1回動方向R1に移動することが規制されたことで、カバー2を第2回動方向R2に移動させることがより容易になるため、ラッチ部12が−Y方向に移動することで、ユーザーが突出部27とラッチ部12とを係合させるための走査が補助される。
また、例えば、ラッチ部12において突出部27に接触するのが、斜面12bではなく、頂部面12gの−Y方向端部から連続する、Y軸が直交する平坦面であり、さらに、突出部27においてラッチ部12に接触するのが、斜面27bではなく、頂部面27gの+Y方向端部から連続する、Y軸が直交する平坦面であった場合、ラッチ部12は−Z方向に容易には移動せず、突出部27とラッチ部12とが係合するまでの操作が困難である。本実施例によれば、ラッチ部12と突出部27とが接触した時点で、ラッチ部12は突出部27による押圧によって−Z方向に移動されるため、ラッチ部12がロック解除位置に移動されやすい。したがって、突出部27とラッチ部12とが係合するまでの操作が容易になる。
本実施例のロック解除位置においてラッチ部12が最も−Z方向に移動した状態では、ラッチ面12eが基部21における基部孔22の内周面に接触した状態で保持される。
次いで、図13に示すように、ラッチ部12がロック解除位置にある状態からさらにカバー2を第2回動方向R2へ向かって回動すると、ラッチ部12がロック位置に移動する。
具体的には、ロック解除位置において突出部27の頂部面27gがラッチ部12の頂部面12gと接触しながら+Y方向に移動すると、突出部27の頂部面27gとラッチ部12の頂部面12gとの接触が断たれる。突起部27aの係合面27cが、ラッチ部12のラッチ面12eより+Y方向に位置するとき、頂部面27gと頂部面12gとの接触が断たれる。ラッチ部12は突出部27による押圧から解放されると、バネ12cの力により+Z方向に移動する。これにより、ラッチ部12はロック位置に移動され、突出部27と係合する。さらに詳細には、ラッチ面12eは基部21における基部孔22の内周面に接触した状態が解除されるため、ラッチ部12がロック解除位置からロック位置に移動するとき、ラッチ面12eが、Y軸(第1軸)の他方側としての+Y方向側に移動した状態で、ラッチ面12eと突出部27の係合面27cとが接触する。すなわち、ロック位置におけるラッチ面12eの位置は、ロック解除位置におけるラッチ面12eの位置よりも+Y方向に位置する。そして、ラッチ部12のロック位置への移行によりカバー2が閉位置となる。
ここで、ラッチ部12がロック位置にあるとき、ラッチ面12eと係合面27cとの間に隙間があるような構成では、例えば、カバー2に対して第1回動方向R1の外力が付与された場合、カバー2が第1回動方向R1に容易に移動し、ラッチ部12と突起部27aとの係合状態が解除されてしまう。また、特に本実施例のように、カバー2、もしくは、閉位置にあるカバー2に対向する部材、に読取部8が設け得られる場合、ラッチ面12eと係合面27cとの間の隙間の分だけ読取部8が第1回動方向R1もしくは第2回動方向R2に移動可能であるため、読取精度が低下する虞がある。また、例えば、ラッチ面12eまたは係合面27cが曲面であるような構成では、ラッチ部12と突起部27aとの接触面積が低減されるため、カバー2に対して第1回動方向R1の外力が付与された場合、カバー2が第1回動方向R1に容易に移動し、ラッチ部12と突出部27との係合状態が解除されてしまう。
そこで、本実施例では、ラッチ部12がロック位置にあるとき、ラッチ面12eと係合面27cとが接触し、ラッチ面12eと係合面27cと間に隙間が無い状態で保持される。また、ラッチ面12e及び係合面27cは平坦面であり、ラッチ面12eと係合面27cとが面接触する。従って、カバー2に対して第1回動方向R1の外力が付与された場合であっても、突起部27aはラッチ部12によって移動が確実に規制される。従って、カバー2の閉位置におけるロック時の安定性が確保される。
なお、カバー2を閉位置から開位置に移動させる場合は、実施例1と同様にして、ボタン部20を押すことで先端部18aをラッチ部12に押し当ててラッチ部12を−Z方向に押し下げる。これにより、ラッチ面12eと係合面27cとが離間し、ラッチ部12による突起部27aの規制が解除され、カバー2を開位置に移動させることができる(図7参照)。
また、読取装置1Aでは、実施例1と同様にラッチ部12は、Y軸において、閉位置にあるカバー2の突出部27と、カバー2の回動軸9との間に位置する(図4から図7参照)。すなわち、ラッチ部12は、カバー2の第2回動方向R2に対して効果的な位置に配置される。このため、カバー2の閉じ動作が効率的に行われるとともに、カバー2のロック時の安定性を高めることができる。
以上、本実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
ラッチ部12は、ロック解除位置からロック位置に移行する過程において−Z方向に移動する。当該ラッチ部12の移動により、突起部27aをロック解除位置からロック位置に向けて容易に誘い込みやすくなり、操作性を向上させることができる。
さらに、ロック解除位置からロック位置に移行する過程において、ラッチ部12のラッチ面12eは、−Y方向側から+Y方向側に移動し、ロック位置においてラッチ面12eが突起部27aの係合面27cに接触する。これにより、突起部27aはラッチ部12によって規制される。すなわち、ロック位置においてカバー2が第1回動方向R1の外力が加えられたとしても、突起部27aはラッチ部12によって移動が規制されるため、カバー2のロック時の安定性を向上させることができる。まとめると、カバー2を開位置から閉位置に移行する際の操作性とカバーを閉位置にしたときのロックの安定性とを両立させることができる。
また、密着センサー方式の読取部8は、読み取りの対象となる媒体との距離にばらつきが発生すると、媒体の読み取り精度が低下してしまう傾向がある。読取部8と媒体との距離のばらつきの発生原因として、カバー2の閉位置における突起部27aとラッチ部12とのがたつきや、読取時にカバー2のロックが外れる等が考えられる。しかしながら、本実施例では、ロック位置において突起部27aはラッチ部12に規制されるため、カバー2は安定してロック状態が保持される。従って、読取部8による媒体の読み取り精度を保持することができる。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の読取装置は、開位置と閉位置とに回動するカバーと、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記開位置へ向かう第1回動方向への回動を制限する、前記カバーのロック機構と、前記カバーまたは前記カバーが前記閉位置にある状態において前記カバーと対向する位置に設けられ、前記カバーが前記閉位置にある状態において媒体を読み取る読取部と、を備え、前記カバーは、前記第1回動方向とは反対方向である第2回動方向に突出した突出部を有し、前記ロック機構は、前記カバーの回動軸方向とは交差する交差方向に移動することで、前記突出部の係合部に係合可能なロック位置と、前記係合部に係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部を有し、前記ラッチ部は、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記係合部の前記第1回動方向における先頭側を向いた係合面に、接触するラッチ面を有し、前記カバーが前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って、前記交差方向に移動するとともに前記第1回動方向における先頭側に移動することを特徴とする。
本態様によれば、閉位置に向かう第2回動方向に突出した突出部をカバーに有し、該カバーの回動軸方向とは交差する交差方向に移動して該突出部の係合部に係合可能なラッチ部をロック機構に有する。そして、ラッチ部は、カバーをロックする際、交差方向に移動するとともに開位置に向かう第1回動方向における先頭側に移動する。すなわち、ラッチ部は、カバーをロックする際、ロック方向である交差方向へ移動するだけでなく、カバーの移動方向(第2回動方向)とは反対方向(第1回動方向)に移動する。このため、カバーをロックするために一旦カバーをラッチ部の形成位置を超えて第2回動方向に押し込むことなく、カバーをロックすることができる。したがって、装置内スペースが狭い場合であっても安定的かつ操作性良くカバーをロックすることができる。
本発明の第2の態様の読取装置は、第1の態様において、前記係合部は、前記突出部の前記第2回動方向における先頭側端部よりも前記第2回動方向における後方側に形成され、前記ラッチ部は、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記カバーの回動軸方向及び前記交差方向と共に交差する方向において、前記カバーの回動軸と前記先頭側端部との間の位置に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、このような位置にラッチ部を設けることで、効果的にカバーをロックできる。
本発明の第3の態様の読取装置は、前記第2の態様において、前記突出部の前記第2回動方向における先頭側には、前記カバーが前記開位置にある状態から前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って前記突出部と前記ラッチ部とが接触することによる前記ラッチ部にかかる前記第2回動方向への力を前記ロック解除位置側に向けて逃がす斜面が形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、突出部の第2回動方向における先頭側に斜面が形成されており、カバーをロックすることに伴ってラッチ部にかかる第2回動方向への力をロック解除位置側に向けて逃がすことができる。すなわち、カバーを開位置にある状態から閉位置に移動させる際に、一旦、該斜面をラッチ部に接触させてラッチ部をロック位置からロック解除位置に移動させ、カバーが閉位置に移動したこと(係合部がラッチ部の位置に来たこと)に伴いラッチ部をロック解除位置からロック位置に移動させてカバーをロックすることができる。このため、操作性良くカバーをロックすることができる。
本発明の第4の態様の読取装置は、前記第2又は第3の態様において、前記ラッチ部の前記ラッチ面とは反対側には、前記カバーが前記開位置にある状態から前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って前記突出部と前記ラッチ部とが接触することによる前記ラッチ部にかかる前記第2回動方向への力を前記ロック解除位置側に向けて逃がす斜面が形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、ラッチ部のラッチ面とは反対側に斜面が形成されており、カバーをロックすることに伴ってラッチ部にかかる第2回動方向への力をロック解除位置側に向けて逃がすことができる。すなわち、カバーを開位置にある状態から閉位置に移動させる際に、一旦、該斜面を突出部に接触させてラッチ部をロック位置からロック解除位置に移動させ、カバーが閉位置に移動したこと(係合部がラッチ部の位置に来たこと)に伴いラッチ部をロック解除位置からロック位置に移動させてカバーをロックすることができる。このため、操作性良くカバーをロックすることができる。
本発明の第5の態様の読取装置は、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、前記読取部は、密着センサー方式の読取部であることを特徴とする。
密着センサー方式の読取部は、読取部と読取原稿である媒体との距離が広くなりすぎると読取性能が低下する。このため、カバーが安定的にロックされ、読取部と媒体との距離が広くなりすぎる(読取中にロックが解除される)ことを効果的に抑制できる本態様の読取装置に密着センサー方式の読取部を使用することで、密着センサー方式の読取部を使用することに伴う読取性能の低下を効果的に抑制できる。
読取装置は、開位置と閉位置とに回動するカバーと、前記閉位置にある前記カバーの、前記開位置への回動を制限するロック機構と、前記カバーが前記閉位置にあるとき媒体を読み取り、前記カバーもしくは前記閉位置にある前記カバーに対向する部材に設けられる読取部と、を備え、前記カバーは突出部を有し、前記ロック機構は、前記突出部に係合可能なロック位置と、前記突出部に係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部を有し、前記ラッチ部は、前記カバーの回動軸と直交する第1軸において、前記閉位置にある前記カバーの前記突出部のうち前記第1軸の一方側の面に接触するラッチ面を有し、前記ラッチ部が前記ロック解除位置から前記ロック位置に移動するとき、前記ラッチ面が、前記第1軸の他方側に移動することを特徴とする。
この構成によれば、ロック機構のラッチ部は、突出部と係合するロック位置と、突出部と係合しないロック解除位置と、の間で移動する。すなわち、ロック解除位置からロック位置に移行する過程においてラッチ部は移動する。当該ラッチ部の移動により、突出部をロック解除位置からロック位置に向けて容易に誘い込みやすくなり、操作性を向上させることができる。
さらに、ロック解除位置からロック位置に移行する過程において、ラッチ部のラッチ面は、第1軸の一方側から第1軸の他方側に移動し、ロック位置においてラッチ面が突出部のうち第1軸の一方側の面に接触する。これにより、突出部の移動はラッチ部によって規制される。すなわち、ロック位置においてカバーが閉位置から開位置に向けた外力が加えられたとしても、突出部はラッチ部との係合によって規制されるため、カバーのロック時の安定性を向上させることができる。まとめると、カバーを開位置から閉位置に移行する際の操作性とカバーを閉位置にしたときのロックの安定性とを両立させることができる。
上記読取装置の前記ラッチ部は、前記第1軸において、前記閉位置にある前記カバーの前記突出部と、前記カバーの回動軸との間に位置することが好ましい。
この構成によれば、ラッチ部は、カバーの回動方向に対して効果的な位置に配置される。このため、カバーの閉じ動作が効率的に行われるとともに、カバーのロック時の安定性を高めることができる。
上記読取装置の前記読取部は、密着センサー方式の読取部であることが好ましい。
この構成によれば、密着センサー方式の読取部、すなわちCIS(CIS:Contact Image Sensor)方式の読取部は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)方式の読取部に比べて小型化が可能となる。このため、読取装置の小型化を図ることができる。
一方、密着センサー方式の読取部は、読み取りの対象となる媒体との距離にばらつきが発生すると、媒体の読み取り精度が低下してしまう傾向がある。読取部と媒体との距離のばらつきの発生原因として、カバーの閉位置における突出部とラッチ部とのがたつきや、読取時にカバーのロックが外れる等が考えられる。しかしながら、上記構成によれば、ロック位置において突出部はラッチ部に規制されるため、カバーは安定してロック状態が保持される。従って、読取装置の小型化が図れるとともに、読取部による媒体の読み取り精度を保持することができる。
1,1A…読取装置、2…カバー、3…セット部、4…記録ヘッド、5…スキャナーユニット、6…供給口、7…排出口、8…読取部、9…カバー2の回動軸、10…本体部、11…ロック機構、12…ラッチ部、12a…斜面、12b…斜面、12c…バネ、12d…先端部、12e…ラッチ面、12g…頂部面、13…被記録媒体排出口、14…媒体(読取原稿)の搬送経路、15…ローラー(搬送部)、16…ローラー(搬送部)、17…突出部、17a…係合部、17b,27b…斜面、17c,27c…係合面、17d…先頭側端部、27…突出部、27a…突起部、27g…頂部面、27h…凹部、18…レバー部、18a…先端部、19…バネ、20…ボタン部、21…基部、22…基部孔、R…被記録媒体のロール。

Claims (8)

  1. 開位置と閉位置とに回動するカバーと、
    前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記開位置へ向かう第1回動方向への回動を制限する、前記カバーのロック機構と、
    前記カバーまたは前記カバーが前記閉位置にある状態において前記カバーと対向する位置に設けられ、前記カバーが前記閉位置にある状態において媒体を読み取る読取部と、を備え、
    前記カバーは、前記第1回動方向とは反対方向である第2回動方向に突出した突出部を有し、
    前記ロック機構は、前記カバーの回動軸方向とは交差する交差方向に移動することで、前記突出部の係合部に係合可能なロック位置と、前記係合部に係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部を有し、
    前記ラッチ部は、
    前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記係合部の前記第1回動方向における先頭側を向いた係合面に、接触するラッチ面を有し、
    前記カバーが前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って、前記交差方向に移動するとともに前記第1回動方向における先頭側に移動することを特徴とする読取装置。
  2. 請求項1に記載の読取装置において、
    前記係合部は、前記突出部の前記第2回動方向における先頭側端部よりも前記第2回動方向における後方側に形成され、
    前記ラッチ部は、前記カバーが前記閉位置にある状態において、前記カバーの回動軸方向及び前記交差方向と共に交差する方向において、前記カバーの回動軸と前記先頭側端部との間の位置に設けられていることを特徴とする読取装置。
  3. 請求項2に記載の読取装置において、
    前記突出部の前記第2回動方向における先頭側には、前記カバーが前記開位置にある状態から前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って前記突出部と前記ラッチ部とが接触することによる前記ラッチ部にかかる前記第2回動方向への力を前記ロック解除位置側に向けて逃がす斜面が形成されていることを特徴とする読取装置。
  4. 請求項2又は3に記載の読取装置において、
    前記ラッチ部の前記ラッチ面とは反対側には、前記カバーが前記開位置にある状態から前記第2回動方向へ向かって回動することに伴って前記突出部と前記ラッチ部とが接触することによる前記ラッチ部にかかる前記第2回動方向への力を前記ロック解除位置側に向けて逃がす斜面が形成されていることを特徴とする読取装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の読取装置において、
    前記読取部は、密着センサー方式の読取部であることを特徴とする読取装置。
  6. 開位置と閉位置とに回動するカバーと、
    前記閉位置にある前記カバーが前記開位置に回動すること、を制限するロック機構と、
    前記カバーが前記閉位置にあるとき媒体を読み取り、前記カバー、もしくは前記閉位置にある前記カバーに対向する部材、に設けられる読取部と、を備え、
    前記カバーは突起部を有し、
    前記ロック機構は、前記突起部に係合可能なロック位置と、前記突起部に係合しないロック解除位置と、の間で移動するラッチ部を有し、
    前記ラッチ部は、前記カバーの回動軸と直交する第1軸において、前記閉位置にある前記カバーの前記突起部のうち前記第1軸の一方側の面に接触するラッチ面を有し、
    前記ラッチ部が前記ロック解除位置から前記ロック位置に移動するとき、前記ラッチ面が、前記第1軸の他方側に移動することを特徴とする読取装置。
  7. 請求項6に記載の読取装置であって、
    前記ラッチ部は、前記第1軸において、前記閉位置にある前記カバーの前記突起部と、前記カバーの回動軸との間に位置することを特徴とする読取装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の読取装置であって、
    前記読取部は、密着センサー方式であることを特徴とする読取装置。
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