JP2019175156A - 店舗別収支管理装置、店舗別収支管理方法、および店舗別収支管理プログラム - Google Patents

店舗別収支管理装置、店舗別収支管理方法、および店舗別収支管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本部から店舗への出荷の際に、フランチャイズ店で売上仕訳を作成するのと同様に、直営店でも非会計仕訳を作成して店舗別に収支確認が行えるようにする。【解決手段】記憶部106には、本部と店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタ106aを備え、制御部102は、店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理部102a、受注処理に基づいて出荷処理を行う出荷処理部102b、出荷処理で作成される出荷データの店舗に対する契約形態を店舗別契約形態管理マスタ106aに基づいて判断する契約形態判断部102c、店舗に対する契約形態が社内の部門間取引の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約や業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成部102d、部門間振替仕訳と売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認部102eを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、店舗別収支管理装置、店舗別収支管理方法、および店舗別収支管理プログラムに関する。
特許文献1に係る経営情報総合管理システムは、店舗別の情報管理を基本とするものではあるが、その特徴が卸売システムにも表れており、フランチャイズ店においても、直営店と同様の環境のもとにおいての運用が可能となる。例えば、仕入は本部集中方式であるが、仕入商品の店舗への供給には卸売データが発生するとともに、店舗から本部への返品にはマイナスの卸売返品データが発生する。この卸売データは、商品の移動に伴ってその都度発生し、直営店とフランチャイズ店の別を問わない。仕入が行われた商品は各店舗へ移動するが、店舗別卸売/在庫明細表で管理され、本システムに対し自動仕訳処理が行われ、チェックリストが出力される。なお、フランチャイズ店に対しては、その他の費用とともに、月次で卸売金合計額が請求されることが開示されている。
特開2004−094943号公報
しかしながら、上記特許文献1では、直営店とフランチャイズ店に対し商品や原材料を出荷する場合に、直営店では部門間移動として処理され、フランチャイズ店では売上として処理されるため、直営店に対する出荷は会計上加味されないことになる。このように、特許文献1は、フランチャイズ店では売上仕訳が作成されるが、直営店では売上が無く仕訳が発生しないため、店舗との契約形態に関わらず全ての店舗に対して収支確認を行うことができなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、本部から店舗へ出荷した場合に、直営店のような社内の部門間取引による契約形態でも、フランチャイズ店のような他法人経営に対して売上仕訳を作成するのと同様に、社内売上として非会計仕訳を作成することにより、契約形態に関係なく店舗別に収支確認を行うことができる店舗別収支管理装置、店舗別収支管理方法、および店舗別収支管理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る店舗別収支管理装置は、記憶部と制御部とを備え、本部と店舗との間の契約形態に応じて仕訳を作成し収支を管理する店舗別収支管理装置であって、前記記憶部には、前記本部と前記店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタが格納されており、前記制御部は、前記店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理手段と、前記受注処理に基づいて出荷処理を行い、前記店舗別契約形態管理マスタに基づいて前記店舗に対する契約形態を示す出荷データを作成する出荷処理手段と、前記出荷処理で作成された出荷データに基づいて前記店舗に対する契約形態を判断する契約形態判断手段と、前記店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う直営契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約あるいは業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成手段と、前記部門間振替仕訳と前記売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認手段と、を備えたこと、を特徴とする。
また、本発明に係る店舗別収支管理装置は、前記契約形態判断手段は、社内の部門間取引による契約形態と判断した店舗を直営店とし、前記仕訳作成手段は、前記本部が直接経営する前記直営店に対し、非会計科目による社内向けの仮想仕訳を作成すること、を特徴とする。
また、本発明に係る店舗別収支管理装置は、前記契約形態判断手段は、契約形態がフランチャイズ契約と判断した店舗をフランチャイズ店とし、契約形態が業務委託契約と判断した店舗を業務委託店とし、前記仕訳作成手段は、前記本部と異なる他法人が経営する前記フランチャイズ店および前記業務委託店に対し、前記出荷データに基づいて売上仕訳を作成すること、を特徴とする。
また、本発明に係る店舗別収支管理装置は、前記店舗別契約形態管理マスタは、前記本部と前記店舗との間の契約形態に変更があると、適用される契約形態とその適用開始日とを店舗に紐付けて登録すること、を特徴とする。
また、本発明に係る店舗別収支管理方法は、記憶部と制御部とを備え、本部と店舗との間の契約形態に応じて仕訳を作成し収支を管理する店舗別収支管理装置で実行される店舗別収支管理方法であって、前記記憶部には、前記本部と前記店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタが格納されており、前記制御部で実行される、前記店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理ステップと、前記受注処理に基づいて出荷処理を行い、前記店舗別契約形態管理マスタに基づいて前記店舗に対する契約形態を示す出荷データを作成する出荷処理ステップと、前記出荷処理で作成された出荷データに基づいて前記店舗に対する契約形態を判断する契約形態判断ステップと、前記店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う直営契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約あるいは業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成ステップと、前記部門間振替仕訳と前記売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認ステップと、を含むこと、を特徴とする。
また、本発明に係る店舗別収支管理プログラムは、記憶部と制御部とを備え、本部と店舗との間の契約形態に応じて仕訳を作成し収支を管理する店舗別収支管理装置で実行させるための店舗別収支管理プログラムであって、前記記憶部には、前記本部と前記店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタが格納されており、前記制御部で実行される、前記店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理ステップと、前記受注処理に基づいて出荷処理を行い、前記店舗別契約形態管理マスタに基づいて前記店舗に対する契約形態を示す出荷データを作成する出荷処理ステップと、前記出荷処理で作成された出荷データに基づいて前記店舗に対する契約形態を判断する契約形態判断ステップと、前記店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う直営契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約あるいは業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成ステップと、前記部門間振替仕訳と前記売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認ステップと、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、本部から店舗へ出荷した場合に、直営店のような社内の部門間取引による契約形態でも、フランチャイズ店のような他法人経営に対して売上仕訳を作成するのと同様に、社内売上として非会計仕訳を作成することにより、契約形態に関係なく店舗別に収支確認を行うことができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係る店舗別収支管理装置の一例を示すブロック図である。 図2は、フランチャイズ契約から直営契約に変更があった場合の店舗別契約形態管理マスタの一例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る店舗別収支管理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図4は、出荷データを元に売上データを作成する場合の一例を示す図である。 図5は、食包材を倉庫出荷する場合の物の動きと債権債務発生の関係の一例を示す図である。 図6は、図5の場合の仕訳パターンの一例を示す図である。 図7は、食包材を倉庫出荷と直送する場合の物の動きと債権債務発生の関係の一例を示す図である。 図8は、図7の場合の仕訳パターンの一例を示す図である。 図9は、フランチャイズ契約から業務委託契約あるいは直営契約に変更があった場合の店舗別契約形態管理マスタの一例を示す図である。
本発明に係る店舗別収支管理装置、店舗別収支管理方法、および店舗別収支管理プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.概要]
従来は、直営店とフランチャイズ店を共に展開している多店舗展開企業において、本部(本社)からフランチャイズ店へ出荷すると、売上が立って売上仕訳が行われるが、直営店に対する出荷は会計上加味されず仕訳が行われなかった。このため、本部(本社)では、直営店とフランチャイズ店の店舗別収支を一律に確認することができなかった。
多店舗展開企業の本部と店舗との契約形態を分類すると、本部が直接経営する直営店と、他法人経営のフランチャイズ店などに大別することができる。また、店舗への商品・原材料の出荷を会計上で見ると、直営店では部門間移動として処理され、フランチャイズ店では売上として処理される。このように、直営店に対する商品・原材料の出荷は、部門間移動として処理していたため、会計上加味されなかった。そこで、本実施形態に係る店舗別収支管理装置では、直営店に対する出荷実績に対し、社内売上として非会計仕訳を作成することにより、管理会計上の店舗別収支確認が容易に行えるようになった。
[2.構成]
本実施形態に係る店舗別収支管理装置の構成の一例について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る店舗別収支管理装置の一例を示すブロック図である。図2は、フランチャイズ契約から直営契約に変更があった場合の店舗別契約形態管理マスタの一例を示す図である。
店舗別収支管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、店舗別収支管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
店舗別収支管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。店舗別収支管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、店舗別収支管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、店舗別収支管理装置100と複数の店舗装置200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部206として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。ここで、記憶部106は、店舗別契約形態管理マスタ106a等を備えている。
店舗別契約形態管理マスタ106aは、本部と店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理するマスタである。例えば、店舗別契約形態管理マスタ106aは、図2に示すように、“店舗コード”、“店舗名”、“適用開始日”、“契約形態”などのデータが登録されている。店舗別契約形態管理マスタ106aの“契約形態”の種類としては、フランチャイズ契約の店舗を意味する「FC」と、社内の部門間取引を行う店舗を意味する「直営」の他、他法人に業務委託した店舗を意味する「業務委託」などがある。“契約形態”が「FC」あるいは「業務委託」店舗の場合は、本部とは別法人のため、店舗発注があって出荷処理を行うと売上を計上し、財務会計上の売上仕訳を作成する。しかし、“契約形態”が「直営」店舗の場合は、本部と同一法人のため、店舗発注があって出荷処理を行っても社内の部門間取引の扱いとなり、仕訳は発生しない。本実施形態に係る店舗別収支管理装置100の特徴は、“契約形態”が「直営」店舗の場合であっても、管理会計上の部門間振替仕訳を作成することにより、契約形態に関わらず全ての店舗において店舗別収支確認が可能になった点にある。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
制御部102は、店舗別収支管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。ここで、制御部102は、機能概念的に、受注処理手段としての受注処理部102a、出荷処理手段としての出荷処理部102b、契約形態判断手段としての契約形態判断部102c、仕訳作成手段としての仕訳作成部102d、店舗別収支確認手段としての店舗別収支確認部102e等を備えている。
受注処理部102aは、店舗からの店舗発注があるとこれに対して受注処理を行う。受注処理部102aは、店舗から注文を受け付けると、在庫状況を確認し、店舗コードから発注元の店舗を確認して信用状況をチェックし、インボイスを発行する。
出荷処理部102bは、受注処理に基づいて出荷処理を行う。出荷処理部102bは、受注処理で確認した在庫状況に応じて、自社、営業所あるいは仕入先から直送するか、倉庫から倉庫出荷をするかを判断し、出荷データを作成して、注文店舗に対し商品を出荷する。例えば、出荷データは、図4に示すように、“出荷伝票番号”、“出荷行番号”、“出荷日”、“倉庫コード”、“倉庫名”、“店舗コード”、“店舗名”、“契約形態”、“商品コード”、“商品名”、“出荷金額”などで構成されている。出荷処理部102bは、出荷データの“契約形態”に関するデータを作成する際に、店舗別契約形態管理マスタ106aを参照する。
契約形態判断部102cは、出荷処理部102bで作成された出荷データに基づいて店舗に対する“契約形態”を判断する。契約形態判断部102cで判断される契約形態の種類には、図4および図9に示すように、「フランチャイズ(以下、FC)」、「業務委託」、「直営」などがある。契約形態判断部102cは、図4に示す出荷データの“契約形態”データを見て、各店舗に対する契約形態を判断する。
仕訳作成部102dは、店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う「直営」契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、「FC」契約あるいは「業務委託」契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する。ここで、「FC」契約や「業務委託」契約の場合は、出荷があると売上計上の対象となるため、これまでも売上仕訳が作成されていた。しかし、「直営」契約の場合は、出荷を行っても社内の部門間移動としか捉えられなかったため、会計上加味されることがなかった。そこで、本実施形態では、直営店に対する出荷実績に対し、社内売上として非会計仕訳を作成することで、会計上で収支把握できるようになった。
店舗別収支確認部102eは、仕訳作成部102dで作成した部門間振替仕訳と売上仕訳とを用いて会計上での店舗別収支を確認する。店舗別収支確認部102eは、これまで、出荷を売上として処理していた「FC」契約や「業務委託」契約の店舗でしか会計上での店舗別収支が把握できなかった。これに対し、本実施形態では、仕訳作成部102dにより「直営」契約の店舗であっても、出荷実績に対し非会計仕訳を作成するようにしたため、店舗別収支確認部102eにより店舗別収支確認が行えるようになった。
このように構成された店舗別収支管理装置100は、図1に示すように、多店舗展開企業の本部(本社)に設けられ、ネットワーク300を介して複数の店舗装置200と接続されている。これらの店舗装置200は、本部との契約形態により、例えば、FC店200a,200b、業務委託店200c、および、直営店200dなどに分けられる。
本実施形態に係る店舗別収支管理装置100は、店舗装置200から店舗発注があると受注処理を行い、出荷処理を行って会計上の仕訳処理を行うことにより、FC店、業務委託店、直営店に関わらず全ての店舗別収支確認を行うことができる。
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図3〜図9を参照して、本実施形態に係る店舗別収支管理装置100の処理の一例を説明する。図3は、本実施形態に係る店舗別収支管理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4は、出荷データを元に売上データを作成する場合の一例を示す図である。図5は、食包材を倉庫出荷する場合の物の動きと債権債務発生の関係の一例を示す図である。図6は、図5の場合の仕訳パターンの一例を示す図である。図7は、食包材を倉庫出荷と直送する場合の物の動きと債権債務発生の関係の一例を示す図である。図8は、図7の場合の仕訳パターンの一例を示す図である。図9は、フランチャイズ契約から業務委託契約あるいは直営契約に変更があった場合の店舗別契約形態管理マスタの一例を示す図である。
[倉庫出荷のみの場合の処理の流れ]
まず、本実施形態に係る店舗別収支管理装置100は、図3に示すように、店舗装置200の何れかの店舗から発注があると(ステップS1)、受注処理部102aで注文を受け付け、在庫状況を確認し、店舗コードから発注元の店舗の信用状況をチェックし、インボイスを発行するなどの受注処理を行う(ステップS2)。
そして、出荷処理部102bは、受注処理で確認した在庫状況に応じて、自社、営業所あるいは仕入先から直送するのか、センター倉庫から倉庫出荷するのかを判断し、出荷データを作成して、注文店舗に対し商品を出荷する出荷処理を行う(ステップS3)。ここでは、図5に示すように、センター倉庫から店舗へ倉庫出荷する場合である。
契約形態判断部102cは、図4に示すように、出荷処理部102bで作成された出荷データに基づいて発注のあった店舗の“契約形態”が「FC」契約なのか(図3のステップS4でFC)、「直営」契約なのか(図3のステップS4で直営)を判断する(ステップS4)。ここでは、図5および図6に示すように、「直営」契約と「FC」契約の両方の店舗から受注があった場合とする。このように、「FC」契約と「直営」契約の両方の店舗から注文があった場合は、図4に示すような出荷データとなるが、次段の仕訳作成部102dで作成される売上データは、「直営」契約の場合は社内移動扱いとなることから売上データは作成されず、「FC」契約の場合のみ売上データが作成される。
ここで、本実施形態に係る店舗別収支管理装置100の仕訳作成部102dは、店舗の“契約形態”が「直営」契約と判断された場合、売上データは作成されないが、管理会計上の部門間振替仕訳を作成する(ステップS5)。つまり、商品を管理する商品部から社内用の非会計科目で仮想の売上仕訳を作成することにより、図6の「直営」契約の仕訳パターンに示すように、“借方科目”を「社内食材売上」とし、“貸方科目”を「社内食材仕入」として仕訳が作成される。
また、仕訳作成部102dは、店舗の“契約形態”が「FC」契約と判断された場合、図6の「FC」契約の仕訳パターンに示すように、これまで通り財務会計上の売上仕訳が作成される(ステップS7)。このように、仕訳作成部102dは、「FC」契約と「直営」契約の両方の店舗から注文があった場合でも、店舗の契約形態を判断し、契約形態に応じた仕訳パターンで仕訳して、計上することができる。
これにより、店舗別収支確認部102eは、本来仕訳を行わない「直営」契約の店舗への出荷に対しても、「FC」契約の店舗と同様に仕訳を計上することができるため、会計上での店舗別収支が確認できるようになった(ステップS6)。
また、図4の出荷データに示すように、“店舗コード”「2000」の「浅草店」は、“出荷日”「2017/4/1」の時点で“契約形態”が「FC」契約であるが、“出荷日”「2017/4/16」の“契約形態”が「直営」契約になっていることから、同じ店舗で途中から“契約形態”が変わった場合を示している。このような場合であっても、仕訳作成部102dは、出荷実績に対して全て仕訳を作成するため、店舗別収支確認部102eにより店舗別の収支が確認できる。これは、図2の店舗別契約形態管理マスタ106aに示すように、同じ店舗で“契約形態”が途中で変更された場合でも、適用される契約形態とその適用開始日とを店舗コードに紐付けて登録されているため、これに基づいて作成される出荷データや仕訳データから店舗別の収支を確認することができる。
[直送と倉庫出荷の場合の処理の流れ]
基本的には、図5および図6の倉庫出荷のみの場合の処理と同様であるが、図7および図8に示すように、“配送パターン”が「直送」の場合の“契約形態”に「直営」契約と「FC」契約があり、また、「倉庫出荷」の場合の“契約形態”にも「直営」契約と「FC」契約とがあるため、処理がより複雑化している。
しかし、“配送パターン”が「直送」あるいは「倉庫出荷」に関わらず、店舗に出荷するオペレーションは同じ行為なので、処理自体は同じになる。つまり、店舗別収支管理装置100は、“契約形態”が「直営」契約になっている店舗の場合には、社内用の非会計科目を使って仮想の売上仕訳を作成することで、管理会計上の部門別収支を確認することができる。
図7における具体的な処理の流れとして、本実施形態に係る店舗別収支管理装置100は、例えば、店舗装置200のFC店200aと直営店200dから発注があると(ステップS1)、受注処理部102aで注文を受け付け、在庫状況を確認し、店舗コードから発注元の店舗の信用状況をチェックし、インボイスを発行するなどの受注処理を行う(ステップS2)。
出荷処理部102bは、受注処理で確認した在庫状況に応じて、自社、営業所あるいは仕入先から直送するのか、センター倉庫から倉庫出荷するのかを判断し、出荷データを作成して、注文店舗に対し商品を出荷する出荷処理を行う(ステップS3)。ここでは、図7に示すように、“仕入先”から“店舗”に対して直送する場合と、“センター倉庫”から“店舗”に対して倉庫出荷する場合とがある。
契約形態判断部102cは、出荷処理部102bで作成された出荷データに基づいて発注のあった店舗の“契約形態”が「FC」契約なのか(図3のステップS4でFC)、「直営」契約なのか(図3のステップS4で直営)を判断する(ステップS4)。ここでは、図7および図8に示すように、「直営」契約と「FC」契約の両方の店舗から受注があった場合であり、“配送パターン”が仕入先から店舗に対する「直送」の場合は、仕入に関する仕訳と、仕入れた商品を店舗に出荷する両方の仕訳を作成する必要がある。
例えば、仕訳作成部102dは、“配送パターン”が「直送」で、「直営」契約の場合は、図8に示すように、仕入に関する“借方科目”が「仕入」と「仮払消費税」となり、“貸方科目”が「買掛金」となる。また、店舗への出荷は“借方科目”が「社内食材売上」となり、“貸方科目”が「社内食材仕入」となる。
また、仕訳作成部102dは、“配送パターン”が「直送」で、「FC」契約の場合は、図8に示すように、仕入に関する“借方科目”が「仕入」と「仮払消費税」となり、“貸方科目”が「買掛金」となる。また、店舗への出荷は“借方科目”が「FC売掛金」となり、“貸方科目”が「FC売上」と「仮受消費税」となる。
さらに、仕訳作成部102dは、“配送パターン”がセンター倉庫から店舗に対する「倉庫出荷」で、「直営」契約の場合は、図8に示すように、店舗への出荷は“借方科目”が「社内食材売上」となり、“貸方科目”が「社内食材仕入」となる。
また、仕訳作成部102dは、“配送パターン”が「倉庫出荷」で、「FC」契約の場合は、図8に示すように、店舗への出荷は“借方科目”が「FC売掛金」となり、“貸方科目”が「FC売上」と「仮受消費税」となる。
このように、店舗別収支管理装置100の仕訳作成部102dは、「直営」契約の場合に社内用の非会計科目で仮想の売上仕訳を作成して、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、「FC」契約の場合に作成される財務会計上の売上仕訳の両方を用いることにより、店舗別の収支を確認することができる。このことは、“配送パターン”が仕入先から「直送」される場合、あるいは、センター倉庫から「倉庫出荷」される場合に関わりなく、店舗別収支を確認することができる。
また、図9に示す店舗別契約形態管理マスタ106aには、“契約形態”として、上記の「FC」契約や「直営」契約以外に、「業務委託」契約が登録されている。この「業務委託」契約は、「FC」契約と同様に、本部と異なる他法人が経営する店舗であるため、商品の出荷が行われると売上計上され、自動的に会計上加味される。このため、この店舗別契約形態管理マスタ106aを用いて出荷データを作成する場合は、図9の破線で囲った“店舗コード”が「3000」の「MM浅草」の店舗において、“適用開始日”が「2017/4/21」以降に出荷された取引については、「直営」契約の対象となるため、本実施形態に係る店舗別収支管理装置100の部門間振替仕訳処理の対象となる。
以上説明したように、本実施形態の店舗別収支管理装置100によれば、本部から店舗へ商品を出荷(直送、倉庫出荷を含む)した場合に、直営店のような社内の部門間取引として扱われる契約形態であっても、フランチャイズ店のように財務会計上の売上仕訳が作成されるのと同様に、社内売上として非会計仕訳を作成することで管理会計上の部門間振替仕訳を作成することが可能となり、契約形態が「直営」契約、「FC」契約、あるいは、「業務委託」契約に関わらず、店舗別の収支確認を行うことができる。
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、店舗別収支管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、店舗別収支管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて店舗別収支管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部102を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、店舗別収支管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、店舗別収支管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、店舗別収支管理装置100は、当該情報処理装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能付加に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、多店舗展開を行っている業界に対して適用可能であり、特に、直営店やフランチャイズ店などが混在して展開している業界において有用である。
100 店舗別収支管理装置
102 制御部
102a 受注処理部
102b 出荷処理部
102c 契約形態判断部
102d 仕訳作成部
102e 店舗別収支確認部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 店舗別契約形態管理マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置(キーボード)
114 出力装置(モニタ)
200 店舗装置
202a FC店
202b FC店
202c 業務委託店
202d 直営店
300 ネットワーク

Claims (6)

  1. 記憶部と制御部とを備え、本部と店舗との間の契約形態に応じて仕訳を作成し収支を管理する店舗別収支管理装置であって、
    前記記憶部には、
    前記本部と前記店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタ
    が格納されており、
    前記制御部は、
    前記店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理手段と、
    前記受注処理に基づいて出荷処理を行い、前記店舗別契約形態管理マスタに基づいて前記店舗に対する契約形態を示す出荷データを作成する出荷処理手段と、
    前記出荷処理で作成された出荷データに基づいて前記店舗に対する契約形態を判断する契約形態判断手段と、
    前記店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う直営契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約あるいは業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成手段と、
    前記部門間振替仕訳と前記売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認手段と、
    を備えたこと、
    を特徴とする店舗別収支管理装置。
  2. 前記契約形態判断手段は、
    社内の部門間取引による契約形態と判断した店舗を直営店とし、
    前記仕訳作成手段は、
    前記本部が直接経営する前記直営店に対し、非会計科目による社内向けの仮想仕訳を作成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の店舗別収支管理装置。
  3. 前記契約形態判断手段は、
    契約形態がフランチャイズ契約と判断した店舗をフランチャイズ店とし、契約形態が業務委託契約と判断した店舗を業務委託店とし、
    前記仕訳作成手段は、
    前記本部と異なる他法人が経営する前記フランチャイズ店および前記業務委託店に対し、前記出荷データに基づいて売上仕訳を作成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の店舗別収支管理装置。
  4. 前記店舗別契約形態管理マスタは、
    前記本部と前記店舗との間の契約形態に変更があると、適用される契約形態とその適用開始日とを店舗に紐付けて登録すること、
    を特徴とする請求項1に記載の店舗別収支管理装置。
  5. 記憶部と制御部とを備え、本部と店舗との間の契約形態に応じて仕訳を作成し収支を管理する店舗別収支管理装置で実行される店舗別収支管理方法であって、
    前記記憶部には、
    前記本部と前記店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタ
    が格納されており、
    前記制御部で実行される、
    前記店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理ステップと、
    前記受注処理に基づいて出荷処理を行い、前記店舗別契約形態管理マスタに基づいて前記店舗に対する契約形態を示す出荷データを作成する出荷処理ステップと、
    前記出荷処理で作成された出荷データに基づいて前記店舗に対する契約形態を判断する契約形態判断ステップと、
    前記店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う直営契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約あるいは業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成ステップと、
    前記部門間振替仕訳と前記売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする店舗別収支管理方法。
  6. 記憶部と制御部とを備え、本部と店舗との間の契約形態に応じて仕訳を作成し収支を管理する店舗別収支管理装置で実行させるための店舗別収支管理プログラムであって、
    前記記憶部には、
    前記本部と前記店舗との間の契約形態を店舗毎に登録して管理する店舗別契約形態管理マスタ
    が格納されており、
    前記制御部で実行される、
    前記店舗からの発注に対して受注処理を行う受注処理ステップと、
    前記受注処理に基づいて出荷処理を行い、前記店舗別契約形態管理マスタに基づいて前記店舗に対する契約形態を示す出荷データを作成する出荷処理ステップと、
    前記出荷処理で作成された出荷データに基づいて前記店舗に対する契約形態を判断する契約形態判断ステップと、
    前記店舗に対する契約形態が、社内の部門間取引を行う直営契約の場合は、管理会計上の部門間振替仕訳を作成し、フランチャイズ契約あるいは業務委託契約の場合は、財務会計上の売上仕訳を作成する仕訳作成ステップと、
    前記部門間振替仕訳と前記売上仕訳とを用いて店舗別の収支を確認する店舗別収支確認ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする店舗別収支管理プログラム。
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