JP7514783B2 - 請求保留装置、請求保留方法、および、請求保留プログラム - Google Patents

請求保留装置、請求保留方法、および、請求保留プログラム Download PDF

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Description

本発明は、請求保留装置、請求保留方法、および、請求保留プログラムに関する。
特許文献1には、下請代金支払遅延等防止法(下請法)に該当するベンダーに対して、法律に基づく支払期日の管理を実行する構成が開示されている。
特開2017-16473号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、支給取引において、親事業者が外注先に対して支給品の代金を下請代金の支払期日より先に支払わせてはならないという下請法第4条第2項第1号の規定の管理を実行することができないという課題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、支給取引において、請求保留金額を登録可能とし、請求保留金額と実際に請求可能となる請求金額とを設定した請求書データを発行可能とする請求保留装置、請求保留方法、および、請求保留プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る請求保留装置は、記憶部と制御部とを備えた請求保留装置であって、前記制御部は、支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得する売上取得手段と、前記取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得する入金取得手段と、前記売上データ、および、前記入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の前記取引先に対する請求データを取得する請求取得手段と、前記今回締切日の前記取引先における前記支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する請求保留取得手段と、前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する請求書取得手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留装置において、前記制御部は、前記支給取引における前記取引先からの納品物の支払予定額を含む支払予定データを取得する支払予定取得手段と、前記請求書データ、および、前記支払予定データに基づいて、前記支払予定額から前記今回請求金額を差し引いた支払額を取得し、当該支払額を含む前記取引先への支払データを取得する支払取得手段と、を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留装置において、前記記憶部は、前記取引先毎に前記支給取引における支払処理時の自動相殺対象の有無を設定した取引先マスタを記憶する取引先記憶手段、を更に備え、前記支払取得手段は、前記取引先マスタ、前記請求書データ、および、前記支払予定データに基づいて、前記取引先が前記自動相殺対象である場合、前記支払予定額から前記今回請求金額を差し引いた前記支払額を取得し、当該支払額を含む前記取引先への前記支払データを取得することを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留装置において、前記請求データは、前記取引先に対する請求予定額を含み、前記請求書取得手段は、前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記請求予定額から前記請求保留金額を差し引いた額を前記取引先に対する前記今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む前記請求書データを取得することを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留装置において、前記請求データは、更に、前記前回請求金額、前記入金額、および、前記取引先に対する請求予定額を含み、前記請求書取得手段は、前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記前回請求金額から前記入金額を差し引いた繰越金額を取得し、前記請求予定額から前記請求保留金額を差し引いた額に、当該繰越金額を加えた額を前記取引先に対する前記今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む前記請求書データを取得することを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留装置において、前記請求書データは、更に、前記前回請求金額、前記入金額、前記繰越金額、前記支給品の売上金額、および/または、前記請求保留金額を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留装置において、前記記憶部は、前記取引先との取引データを記憶する取引記憶手段、を更に備え、前記売上取得手段は、更に、前記売上データを前記取引記憶手段に登録し、前記入金取得手段は、更に、前記入金データを前記取引記憶手段に登録することを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留方法は、記憶部と制御部とを備えた請求保留装置に実行させるための請求保留方法であって、前記制御部で実行させる、支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得する売上取得ステップと、前記取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得する入金取得ステップと、前記売上データ、および、前記入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の前記取引先に対する請求データを取得する請求取得ステップと、前記今回締切日の前記取引先における前記支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する請求保留取得ステップと、前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する請求書取得ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る請求保留プログラムは、記憶部と制御部とを備えた請求保留装置に実行させるための請求保留プログラムであって、前記制御部において、支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得する売上取得ステップと、前記取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得する入金取得ステップと、前記売上データ、および、前記入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の前記取引先に対する請求データを取得する請求取得ステップと、前記今回締切日の前記取引先における前記支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する請求保留取得ステップと、前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する請求書取得ステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、下請法第4条第2項第1号に対応可能であるという効果を奏する。また、本発明によれば、有償支給として支給したが、まだ加工先より買取していない分については請求できないため、請求明細書上は支給したので記載するが、その分の請求保留とし、請求額から除外することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、支払処理時に、実際に請求可能となる金額にて支払額と比較し、自動的に相殺額を計算して入金相殺を行うため、支払との相殺額の精査・計算・登録の手間を削減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、食品製造業等において製造委託しているケースが多いが、製造委託している企業に対する有償支給の対応だけでなく、下請法にも対応できるという効果を奏する。
図1は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。 図2は、本実施形態における請求保留装置の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、本実施形態における請求保留装置の処理の一例を示すフローチャートである。 図4は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。 図5は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。 図6は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。 図7は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。 図8は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。 図9は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.概要]
まず、図1を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。
まず、食品業界等においては、外注先に対して原材料や半製品等を支給し、その後、外注先が加工した製品等を購入するといった支給取引があり、支給取引の中での有償支給取引としは、原材料・半製品を有償で提供する取引、および、加工した製品を買い戻す取引がある。その有償取引においては、有償で支給した原材料等の代金を別途下請事業者に払わせることは可能だが、下請代金の支払期日より先に支払わせることはできないとする下請法第4条第2項第1号の規定を親事業者が下請け業者に対して厳守する必要がある。ここで、親事業者は、下請け業者に対して、有償支給した原材料等の請求を行い、下請け業者より製品を買上して支払をする運用となるが、実際にはこれらを相殺し、上回った分だけ支払をする業務となることが多いが、下請け業者に請求する際、下請法により、製品の買戻しをしていない原材料の支給品に対して請求することができないため、請求書にはその分を差し引いて請求する必要がある。
ここで、従来は、支給品の請求を今回請求に含めず、翌月以降に行う帳端の機能では、売上伝票ごとに指定することとなるが、実際に保留する金額は、加工先からの月末時点の在庫表などの支給品使用報告にて決定することから、売上伝票単位とは限らず、入力時点で判断できないことがあるため、柔軟に請求保留金額を登録できる仕組みが必要だった。
そこで、本実施形態において、有償支給取引以外の通常取引の請求業務と同じ運用を行い、請求を保留するべき金額を別途管理することで、下請法を厳守しつつ運用を行うことが可能となり、実際の請求金額を利用して、支払処理時に自動的に相殺額を計算し、相殺処理を行うことも可能となる仕組みを提供している。
例えば、図1に示すように、本実施形態においては、日次業務として、通常取引と同様に有償支給された原材料等の売上処理が実行され、入金入力または支払決済入力に応じて入金処理が実行される。ここで、本実施形態においては、支払決済入力の場合、自動的に相殺処理がされ、入金データが生成されてもよい。そして、図1に示すように、本実施形態においては、請求業務として、締日に対する請求締処理が実行され、原材料等支給に対する製品未買上分の請求保留金額が登録され、請求書発行処理が実行される。
[2.構成]
本実施形態に係る請求保留装置100の構成の一例について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態における請求保留装置100の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、請求保留装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、請求保留装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
請求保留装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。請求保留装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、請求保留装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、請求保留装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、取引データベース106aと取引先マスタ106bとを備えている。
取引データベース106aは、取引データを記憶する。ここで、取引データベース106aは、支給取引を行う取引先との取引データを記憶していてもよい。また、取引データは、売上データ、入金データ、請求データ、請求保留データ、請求書データ、支払予定データ、および/または、支払データを含んでいてもよい。ここで、売上データは、請求先識別子(例えば、請求先コード、および/または、請求先名等)、売上日、商品識別子(例えば、商品コード、および/または、商品名等)、および/または、売上金額(例えば、売上本体金額、および/または、売上消費税等)が設定されていてもよい。また、入金データは、請求先識別子(例えば、請求先コード、および/または、請求先名等)、入金日、入金区分、および/または、入金額等が設定されていてもよい。また、請求データは、請求先識別子(例えば、請求先コード、および/または、請求先名等)、請求締年月日、前回請求金額、今回売上金額(例えば、今回売上本体金額、および/または、今回売上消費税等)、今回入金額、および/または、今回請求予定額等が設定されていてもよい。また、請求保留データは、請求締年月日、請求先識別子(例えば、請求先コード、および/または、請求先名等)、および/または、請求保留金額等が設定されていてもよい。また、請求書データは、請求先識別子(例えば、請求先コード、および/または、請求先名等)、請求締年月日、前回請求金額、今回売上金額(例えば、今回売上本体金額、および/または、今回売上消費税等)、今回入金額、請求保留金額、および/または、今回請求金額等が設定されていてもよい。また、支払データは、支払先識別子(例えば、支払先コード、および/または、支払先名等)、支払日、支払区分、および/または、支払額等が設定されていてもよい。
取引先マスタ106bは、取引先を設定したマスタである。ここで、取引先マスタ106bは、支給取引を行う取引先毎に支給取引における支払処理時の自動相殺対象の有無が設定されていてもよい。
制御部102は、請求保留装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、売上取得部102aと入金取得部102bと請求取得部102cと請求保留取得部102dと請求書取得部102eと支払予定取得部102fと支払取得部102gとを備えている。
売上取得部102aは、売上データを取得する。ここで、売上取得部102aは、支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得してもよい。また、売上取得部102aは、売上データを取引データベース106aに登録してもよい。
入金取得部102bは、入金額を含む入金データを取得する。ここで、入金取得部102bは、支給取引を行う取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得してもよい。また、入金取得部102bは、入金データを取引データベース106aに登録してもよい。
請求取得部102cは、請求データを取得する。ここで、請求取得部102cは、売上データ、および、入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の支給取引を行う取引先に対する請求データを取得してもよい。また、請求データは、支給取引を行う取引先に対する請求予定額を含んでいてもよい。また、請求データは、前回請求金額、入金額、および、支給取引を行う取引先に対する請求予定額を含んでいてもよい。また、請求取得部102cは、請求データを取引データベース106aに登録してもよい。
請求保留取得部102dは、支給取引を行う取引先における支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する。ここで、請求保留取得部102dは、今回締切日の支給取引を行う取引先における支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得してもよい。また、請求保留取得部102dは、請求保留データを取引データベース106aに登録してもよい。
請求書取得部102eは、請求書データを取得する。ここで、請求書取得部102eは、請求データ、および、請求保留データに基づいて、取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得してもよい。また、請求書取得部102eは、請求データ、および、請求保留データに基づいて、請求予定額から請求保留金額を差し引いた額を取引先に対する今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得してもよい。また、請求書取得部102eは、請求データ、および、請求保留データに基づいて、前回請求金額から入金額を差し引いた繰越金額を取得し、請求予定額から請求保留金額を差し引いた額に、当該繰越金額を加えた額を取引先に対する今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得してもよい。また、請求書データは、前回請求金額、入金額、繰越金額、支給品の売上金額、および/または、請求保留金額を含んでいてもよい。また、請求書取得部102eは、請求書データを取引データベース106aに登録してもよい。
支払予定取得部102fは、支払予定データを取得する。ここで、支払予定取得部102fは、支給取引における取引先からの納品物の支払予定額を含む支払予定データを取得してもよい。また、支払予定取得部102fは、支払予定データを取引データベース106aに登録してもよい。
支払取得部102gは、支払データを取得する。ここで、支払取得部102gは、請求書データ、および、支払予定データに基づいて、支払予定額から今回請求金額を差し引いた支払額を取得し、当該支払額を含む支給取引を行う取引先への支払データを取得してもよい。また、支払取得部102gは、取引先マスタ106b、請求書データ、および、支払予定データに基づいて、支給取引を行う取引先が自動相殺対象である場合、支払予定額から今回請求金額を差し引いた支払額を取得し、当該支払額を含む支給取引を行う取引先への支払データを取得してもよい。また、支払取得部102gは、支払データを取引データベース106aに登録してもよい。
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図3から図9を参照して説明する。
[請求保留処理]
ここで、図3を参照して、本実施形態における請求保留処理の一例について説明する。図3は、本実施形態における請求保留装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、売上取得部102aは、ユーザにより入力装置112を介して支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データが入力された場合、当該売上データを取得する(ステップSA-1)。
そして、入金取得部102bは、ユーザにより入力装置112を介して支給取引を行う取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データが入力された場合、当該入金データを取得する(ステップSA-2)。
そして、請求取得部102cは、今回締切日において、売上データ、および、入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の支給取引を行う取引先に対する請求データを取得する(ステップSA-3)。
そして、請求保留取得部102dは、ユーザにより入力装置112を介して今回締切日の支給取引を行う取引先における支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データが入力された場合、当該請求保留データを取得する(ステップSA-4)。
そして、請求書取得部102eは、請求データ、および、請求保留データに基づいて、前回請求金額から入金額を差し引いた繰越金額を取得し、請求予定額から請求保留金額を差し引いた額に、当該繰越金額を加えた額を取引先に対する今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する(ステップSA-5)。
そして、支払予定取得部102fは、支給取引における取引先からの納品物の支払予定額を含む支払予定データを取得する(ステップSA-6)。
そして、支払取得部102gは、取引先マスタ106b、請求書データ、および、支払予定データに基づいて、支給取引を行う取引先が自動相殺対象である場合、支払予定額から今回請求金額を差し引いた支払額を取得し、当該支払額を含む支給取引を行う取引先への支払データを取得し(ステップSA-7)、処理を終了する。
ここで、図4から図9を参照して、本実施形態における請求保留処理の一例について説明する。図4から図9は、本実施形態における請求保留処理の一例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態においては、ユーザにより売上入力画面にて支給取引を行う取引先に対して有償支給した原材料等の売上データが入力された場合、通常取引と同様に、有償支給した原材料等の売上処理が実行され、売上データが生成される。
そして、図5に示すように、本実施形態においては、ユーザにより入金入力画面にて支給取引を行う取引先への前回請求金額に対する、取引先からの入金額を含む入金データが入力された場合、前回請求分の入金処理が実行され、入金データが生成される。
そして、図6に示すように、本実施形態においては、締日に対する請求仮締処理が実行され、前回締切日から今回締切日迄の売上データおよび入金データが集計され、請求データが生成される。
そして、図7に示すように、本実施形態においては、下請け業者からの支給品の在庫状況の報告に基づいて、ユーザにより請求保留入力画面にて今回支給に対する未買上分の金額が入力された場合、請求保留金額として請求締年月日毎、且つ、請求先毎に登録される。
そして、図8に示すように、本実施形態においては、請求データおよび請求保留金額データの参照により、今回御請求金額が計算されて請求書データが生成され、請求書が発行される。
そして、通常の支払処理では支払データのみが生成されるが、図9に示すように、本実施形態においては、取引先マスタ106bに「自動相殺を行う」との設定がされている場合、請求データに基づいて、相殺額(=「請求データ.今回請求予定額」-「請求保留金額データ.請求保留金額」)が計算され、支給取引を行う取引先から買上した債務(支払予定額:800,000円)に対して、末締・翌20日振込の支払条件による支払処理により、支払データおよび入金データが同時に生成される。なお、図9に示すように、本実施形態においては、支払決済入力画面においては、ユーザにより支払日および支払先コードが指定された時点で、自動的に支払区分および支払額が表示される。ここで、図9に示すように、本実施形態においては、「相殺額」>0の場合、売掛相殺として明細が表示される。また、図9に示すように、本実施形態においては、残りの支払額(「支払予定額」-「相殺額」)は、取引先マスタ106bに設定されている支払条件にて判別された支払区分にて明細が表示される。
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、請求保留装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、請求保留装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて請求保留装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、請求保留装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、請求保留装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、請求保留装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、食品製造業等の製造委託を行う製造業全般において有用である。
100 請求保留装置
102 制御部
102a 売上取得部
102b 入金取得部
102c 請求取得部
102d 請求保留取得部
102e 請求書取得部
102f 支払予定取得部
102g 支払取得部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 取引データベース
106b 取引先マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (9)

  1. 記憶部と制御部とを備えた請求保留装置であって、
    前記制御部は、
    支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得する売上取得手段と、
    前記取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得する入金取得手段と、
    前記売上データ、および、前記入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の前記取引先に対する請求データを取得する請求取得手段と、
    前記今回締切日の前記取引先における前記支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する請求保留取得手段と、
    前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する請求書取得手段と、
    を備えたことを特徴とする請求保留装置。
  2. 前記制御部は、
    前記支給取引における前記取引先からの納品物の支払予定額を含む支払予定データを取得する支払予定取得手段と、
    前記請求書データ、および、前記支払予定データに基づいて、前記支払予定額から前記今回請求金額を差し引いた支払額を取得し、当該支払額を含む前記取引先への支払データを取得する支払取得手段と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の請求保留装置。
  3. 前記記憶部は、
    前記取引先毎に前記支給取引における支払処理時の自動相殺対象の有無を設定した取引先マスタを記憶する取引先記憶手段、
    を更に備え、
    前記支払取得手段は、
    前記取引先マスタ、前記請求書データ、および、前記支払予定データに基づいて、前記取引先が前記自動相殺対象である場合、前記支払予定額から前記今回請求金額を差し引いた前記支払額を取得し、当該支払額を含む前記取引先への前記支払データを取得することを特徴とする請求項2に記載の請求保留装置。
  4. 前記請求データは、
    前記取引先に対する請求予定額を含み、
    前記請求書取得手段は、
    前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記請求予定額から前記請求保留金額を差し引いた額を前記取引先に対する前記今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む前記請求書データを取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の請求保留装置。
  5. 前記請求データは、
    更に、前記前回請求金額、前記入金額、および、前記取引先に対する請求予定額を含み、
    前記請求書取得手段は、
    前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記前回請求金額から前記入金額を差し引いた繰越金額を取得し、前記請求予定額から前記請求保留金額を差し引いた額に、当該繰越金額を加えた額を前記取引先に対する前記今回請求金額として計算し、当該今回請求金額を含む前記請求書データを取得することを特徴とする請求項1または2に記載の請求保留装置。
  6. 前記請求書データは、
    更に、前記前回請求金額、前記入金額、前記繰越金額、前記支給品の売上金額、および/または、前記請求保留金額を含むことを特徴とする請求項5に記載の請求保留装置。
  7. 前記記憶部は、
    前記取引先との取引データを記憶する取引記憶手段、
    を更に備え、
    前記売上取得手段は、
    更に、前記売上データを前記取引記憶手段に登録し、
    前記入金取得手段は、
    更に、前記入金データを前記取引記憶手段に登録することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の請求保留装置。
  8. 記憶部と制御部とを備えた請求保留装置に実行させるための請求保留方法であって、
    前記制御部で実行させる、
    支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得する売上取得ステップと、
    前記取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得する入金取得ステップと、
    前記売上データ、および、前記入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の前記取引先に対する請求データを取得する請求取得ステップと、
    前記今回締切日の前記取引先における前記支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する請求保留取得ステップと、
    前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する請求書取得ステップと、
    を含むことを特徴とする請求保留方法。
  9. 記憶部と制御部とを備えた請求保留装置に実行させるための請求保留プログラムであって、
    前記制御部において、
    支給取引を行う取引先に対して有償支給した支給品の売上データを取得する売上取得ステップと、
    前記取引先への前回請求金額に対する入金額を含む入金データを取得する入金取得ステップと、
    前記売上データ、および、前記入金データに基づいて、前回締切日から今回締切日迄の前記取引先に対する請求データを取得する請求取得ステップと、
    前記今回締切日の前記取引先における前記支給品の未納品分金額である請求保留金額を含む請求保留データを取得する請求保留取得ステップと、
    前記請求データ、および、前記請求保留データに基づいて、前記取引先に対する今回請求金額を計算し、当該今回請求金額を含む請求書データを取得する請求書取得ステップと、
    を実行させるための請求保留プログラム。
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