JP2019173869A - 作業機の油圧システム - Google Patents
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Abstract
Description
作業機の油圧システムは、作動油を吐出する油圧ポンプと、第1油圧アクチュエータと、第2油圧アクチュエータと、前記第1油圧アクチュエータを制御する第1制御弁と、前記第1制御弁の下流側に設けられ、且つ、前記第2油圧アクチュエータを制御する第2制御弁と、前記第1制御弁を通過した作動油を排出する排出油路と、前記排出油路に設けられ、且つ、当該排出油路の圧力を上昇させる圧力上昇部と、前記圧力上昇部に向けて作動油を流す許容位置と、前記圧力上昇部に向けて作動油を流す許容位置と、前記圧力上昇部に向けて作動油が流れることを抑制する抑制位置とに切換可能な切換弁と、を備えている。
作業機の油圧システムは、前記排出油路に接続され、作動油を排出する排出部に至る分岐油路を備え、前記切換弁は、前記分岐油路に設けられ、前記許容位置である場合に前記分岐油路を閉鎖し、前記抑制位置である場合に前記分岐油路を開放する。
作業機の油圧システムは、前記第1油圧アクチュエータから前記第1制御弁に戻る作動油である戻り油を、前記第2制御弁に供給する第1油路と、前記第1制御弁に供給された作動油である供給油を、前記第1油圧アクチュエータに供給する第2油路と、前記第1油路と前記排出油路とを接続する第3油路と、前記第1油路に接続され、且つ、前記第1油路の戻り油を前記第2油路に供給する第4油路と、を備えている。
まず、作業機から説明する。
図5は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図5では、作業機の一例として、スキッドステアローダを示している。但し、本発明に係る作業機はスキッドステローダに限定されず、例えば、コンパクトトラックローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
機体2上にはキャビン3が搭載されている。キャビン3内の後部には運転席8が設けられている。本発明の実施形態において、作業機1の運転席8に着座した運転者の前側(図5の左側)を前方、運転者の後側(図5の右側)を後方、運転者の左側(図5の手前側)を左方、運転者の右側(図5の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。機体2の中央部から右部或いは左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって、機体2から離れる方向である。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって、機体2に近づく方向である。
作業装置4は、ブーム10と、バケット11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ17とを有する。ブーム10は、機体2の側方に設けられている。バケット11は、ブーム10の先端(前端)に設けられている。リフトリンク12及び制御リンク13は、ブーム10の基部(後部)を支持する。ブームシリンダ14は、ブーム10を上又は下に駆動する。
次に、スキッドステアローダ1に設けられた作業系油圧回路(作業系油圧システム)について説明する。
第1油圧ポンプP1は、原動機7の動力によって作動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク(作動油タンク)15に貯留された作動油を吐出可能である。第2油圧ポンプP2は、原動機7の動力によって作動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、タンク(作動油タンク)15に貯留された作動油を吐出可能である。なお、第2油圧ポンプP2は、油圧システムにおいて、信号用の作動油、制御用の作動油を吐出する。信号用の作動油及び制御用の作動油のことをパイロット油という。
ブーム制御弁20Aは、ブーム10を作動する油圧アクチュエータ(ブームシリンダ)14を制御する弁である。ブーム制御弁20Aは、直動スプール形3位置切換弁である。ブーム制御弁20Aは、中立位置20a3、中立位置20a3とは異なる第1位置20a1、中立位置20a3及び第1位置20a1とは異なる第2位置20a2に切り換わる。ブーム制御弁20Aにおいて、中立位置20a3、第1位置20a1、第2位置20a2の切換は、操作部材の操作によりスプールを動かすことによって行う。なお、ブーム制御弁20Aの切換は、操作部材を手動操作することによってスプールを直接移動させることにより行っているが、スプールを油圧操作(パイロットバルブによる油圧操作、比例弁による油圧操作)で移動させてもよいし、電気操作(ソレノイドを励磁することによる電気操作)で移動させてもよいし、その他の方法で移動させてもよい。
したがって、ブーム制御弁20Aを第1位置20a1にすれば、連通油路21aからブームシリンダ14の第1ポート14dに作動油を供給することができると共に、ブームシリンダ14の第2ポート14eから連通油路21bに作動油を排出することができる。これによって、ブームシリンダ14は伸長し、ブーム10は上昇する。ブーム制御弁20Aを第2位置20a2にすれば、連通油路21bからブームシリンダ14の第2ポート14eに作動油を供給することができると共に、ブームシリンダ14の第1ポート14dから連通油路21aに作動油を排出することができる。これによって、ブームシリンダ14は収縮し、ブーム10は下降する。
したがって、バケット制御弁20Bを第1位置20b1にすれば、連通油路22aからバケットシリンダ17の第2ポート17eに作動油を供給することができると共に、バケットシリンダ17の第1ポート17dから連通油路22bに作動油を排出することができる。これによって、バケットシリンダ17は収縮し、バケット11はスクイ動作する。バケット制御弁20Bを第2位置20a2にすれば、連通油路22bからバケットシリンダ17の第1ポート17dに作動油を供給することができると共に、バケットシリンダ17の第2ポート17eから連通油路22aに作動油を排出することができる。これによって、バケットシリンダ17は伸長し、ダンプ動作する。
また、第1制御弁に対応する油圧アクチュエータのことを「第1油圧アクチュエータ」、第2制御弁に対応する油圧アクチュエータのことを「第2油圧アクチュエータ」、第3制御弁に対応する油圧アクチュエータのことを「第3油圧アクチュエータ」という。第1油圧アクチュエータから第1制御弁に戻る作動油である戻り油を、第2制御弁に供給する油路のことを、「第1油路」という。
以下、第1制御弁20Aと第2制御弁20Bとの関係について、詳しく説明する。
第1制御弁20Aと第2制御弁20Bとは、中央油路51とは別に、第1油路61により接続されている。第1油路61は、第1油圧アクチュエータ14から第1制御弁20Aに戻る戻り油を、第1制御弁20Aを通過させて第2制御弁20Bに供給する油路である。
第1内部油路61aは、第1制御弁20Aに設けられ且つ第1接続油路21aに連通する油路である。詳しくは、第1内部油路61aは、第1制御弁20Aを第2位置20a2にした場合に、第1制御弁20Aの第1ポート31と第1制御弁20Aの第1出力ポート41aとを接続する油路である。
第2制御弁20Bと第3制御弁20Cとは、中央油路72により接続されている。中央油路72は、第2制御弁20Bの第3出力ポート43cと、第3制御弁20Cの第3入力ポート44cとを接続している。したがって、第2制御弁20Bを中立位置20b3にした場合、第2制御弁20Bに供給された作動油である供給油は、第3入力ポート42cと第3出力ポート43cとを結ぶ中央油路73cを通って、第3出力ポート43cに接続された中央油路72に供給される。
油路81は、連通油路22aと、連通油路81aと、連通油路81bと、を有している。連通油路22aは、第2制御弁20Bの第1ポート35と、第2油圧アクチュエータ17の第2ポート17eとを接続する油路であって、第2ポート17eから排出された戻り油が流れる油路である。
連通油路81bは、連通油路81aに連通し且つ第3制御弁20Cに接続する油路である。連通油路81bは、第2制御弁20Bの第1出力ポート43aと第3制御弁20Cの第1入力ポート44aとを接続し、且つ、第2制御弁20Bの第2出力ポート43bと第3制御弁20Cの第2入力ポート44bとを接続している。連通油路81bの中途部は、中央油路72に合流している。
排出油路24bは、油路24b1と、油路24b2と、油路24b3とを含んでいる。油路24b1は、連通油路21bに接続する油路である。油路24b1の中途部にはリリーフ弁37が設けられている。油路24b2は、第1接続油路21a、第1制御弁20Aの第1排出ポート33a及び第2排出ポート33bに接続する油路である。油路24b2の中途部にもリリーフ弁37が設けられている。
また、排出油路24は、第2制御弁20Bを通過した作動油を作動油タンク15等に排出可能である。
また、排出油路24bは、油路24b4、油路24b5、油路24b6、油路24b7を含んでいる。油路24b4は、連通油路22bに接続する油路である。油路24b1の中途部にはリリーフ弁38が設けられている。油路24b5は、連通油路22a、第2制御弁20Bの第1排出ポート34a及び第2排出ポート34bに接続する油路である。油路24b5の中途部にもリリーフ弁38が設けられている。
第1入力ポート46a及び第2入力ポート46bを接続する油路である。
切換弁160は、少なくとも2位置切換弁であって、圧力上昇部130に向けて作動油を流す許容位置160aと、圧力上昇部130に向けて作動油が流れることを抑制する抑制位置160bとに切換可能である。詳しくは、切換弁160は、バイパス油路140に設けられ、抑制位置160bである場合にバイパス油路140を開放し、且つ、許容位置160aである場合にバイパス油路140を閉鎖する。
なお、図2Bに示すように、切換弁160に逆止弁171を設けてもよい。逆止弁171は、切換弁160を抑制位置160にした場合に、作動油タンク15等から作動油が合流部26c側にながれることを許容し、合流部26c側から作動油タンク15側へ流れることを抑制する弁である。
切換弁168は、圧力上昇部130に向けて作動油を流す許容位置と、圧力上昇部130に向けて作動油が流れることを抑制する抑制位置とに切換可能な弁である。また、切換弁168は、フロート動作を行うことができる弁でもある。
切換弁168が第1位置168aである場合、当該切換弁168のスプールは、第1ポート231と第5ポート235とを連通し且つ、第2ポート232と第4ポート234とを連通する。その結果、切換弁168が第1位置168aである場合、連通油路21aの作動油は、油路169a及び油路169cを通過して、圧力上昇部130に到達した後、当該圧力上昇部130を通過して作動油タンク15に排出される。つまり、切換弁168が第1位置168aである場合、第1アクチュエータ14内部の作動油が、第1流通路281を通過して、作動油タンク15に排出されることになり、フロート動作が行われる。
切換弁168が第3位置(許容位置)168cである場合、当該切換弁168のスプールは、第3ポート233と第6ポート236との連通を遮断する。つまり、切換弁168が第2位置168bである場合、分岐油路280が閉鎖される。したがって、第1制御弁20Aの第1排出ポート33a及び第2排出ポート33bのいずれかから排出された作動油は、油路24b2及び油路24b3を通過して、圧力上昇部130に到達することから、排出油路24bの圧力を上昇させることができる。なお、第1変形例でも、切換弁168の切換は、制御装置165を行うことが好ましい。また、切換弁168は、上述した実施形態と同様に手動であっても自動であってもよい。
図4は、作業機の油圧システムの第2変形例を示している。第2変形例の作業機の油圧システムでは、上述した切換弁160及び切換弁168とは異なる切換弁180を備えている。第2変形例の作業機の油圧システムは、上述した実施形態のようなシリーズ回路とは異なる油圧回路である。
第2変形例の作業機の油圧システムは、排出油路24bの油路24b7から分岐した油路24b8を備えている。油路24b8は、油路24bから分岐する分岐部77から作動油タンク15等に至っている。切換弁180は、少なくとも2位置切換弁であって、圧力上昇部130に向けて作動油を流す許容位置180aと、圧力上昇部130に向けて作動油が流れることを抑制する抑制位置180bとに切換可能である。詳しくは、切換弁180は、油路24b8に設けられ、抑制位置180bである場合に油路24b8を開放し、且つ、許容位置180aである場合に油路24b8を閉鎖する。切換弁180の切換は、制御装置165により行う。制御装置165には、原動機の回転数、例えば、原動機がエンジンである場合にはエンジン回転数を検出するエンジン回転センサ501が接続されている。また、制御装置165には、ブームシリンダ14、バケットシリンダ17及び予備アタッチメントの油圧アクチュエータ16等の油圧アクチュエータの状態を検出する検出装置が接続されている。検出装置は、ストローク検出センサ502、パイロット圧検出センサ503、操作量検出センサ504である。ストローク検出センサ502は、複数の制御弁20のそれぞれのスプールのストロークを検出するセンサであり、検出したストローク値によって、油圧アクチュエータが伸長している状態であるか、収縮している状態であるかを検出することができる。パイロット圧検出センサ503は、複数の制御弁20の受圧部に作用したパイロット圧を検出するセンサであり、検出したパイロット圧によって、油圧アクチュエータが伸長している状態であるか、収縮している状態であるかを検出することができる。操作量検出センサ504は、油圧アクチュエータを操作する操作レバー等の操作量を検出するセンサであり、検出した操作量によって、油圧アクチュエータが伸長している状態であるか、収縮している状態であるかを検出することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。第1制御弁及び第2制御弁は上述した実施形態に限定されず、作業機に設けられた制御弁であれば何でもよい
上述した実施形態では、作動油の排出は、作動油タンクにしていたが、その他の場所であってもよい。即ち、作動油を排出するための油路は、作動油タンク以外に接続されていてもよく、例えば、油圧ポンプの吸込部(作動油を吸い込む部分)に接続してもよいし、その他の個所に接続してもよい。
10 ブーム
11 バケット
14 ブームシリンダ
16 予備アタッチメントの油圧アクチュエータ
17 バケットシリンダ
20A ブーム制御弁
20a1 第1位置
20a2 第2位置
20a3 中立位置
20B バケット制御弁
20b1 第1位置
20b2 第2位置
20b3 中立位置
20C 予備制御弁
20c1 第1位置
20c2 第2位置
20c3 中立位置
21 油路
28 オイルクーラ
28a 流入ポート
28b 排出ポート
33a 第1排出ポート
33b 第2排出ポート
61 第1油路
61a 第1内部油路
61b 外部油路
86 第2内部油路
110 第3油路
120 第4油路
121 連結油路
122 第3内部油路
123 返し油路
123a 区間油路
123b 区間油路
130 圧力上昇部
130a 流入ポート
130b 排出ポート
131 設定部材
135 区間
137 逆止弁
138 逆止弁
139 逆止弁
140 バイパス油路
160 切換弁
160a 許容位置
160b 抑制位置
165 制御装置
166 操作部材
168 切換弁
168a 第1位置
168b 第2位置
168c 第3位置
180 切換弁
180a 許容位置
180b 抑制位置
280 分岐油路
280a 油路
280b 油路
500 中央油路
Claims (6)
- 作動油を吐出する油圧ポンプと、
第1油圧アクチュエータと、
第2油圧アクチュエータと、
前記第1油圧アクチュエータを制御する第1制御弁と、
前記第1制御弁の下流側に設けられ、且つ、前記第2油圧アクチュエータを制御する第2制御弁と、
前記第1制御弁を通過した作動油を排出する排出油路と、
前記排出油路に設けられ、且つ、当該排出油路の圧力を上昇させる圧力上昇部と、
前記圧力上昇部に向けて作動油を流す許容位置と、前記圧力上昇部に向けて作動油が流れることを抑制する抑制位置とに切換可能な切換弁と、
を備えている作業機の油圧システム。 - 前記排出油路は、前記圧力上昇部の上流側と前記圧力上昇部の下流側とをバイパスするバイパス油路を有し、
前記切換弁は、前記バイパス油路に設けられ、前記抑制位置である場合に前記バイパス油路を開放し、且つ、前記許容位置である場合に前記バイパス油路を閉鎖する請求項1に記載の作業機の油圧システム。 - 前記排出油路に接続され、作動油を排出する排出部に至る分岐油路を備え、
前記切換弁は、前記分岐油路に設けられ、前記許容位置である場合に前記分岐油路を閉鎖し、前記抑制位置である場合に前記分岐油路を開放する請求項1に記載の作業機の油圧システム。 - 前記第1油圧アクチュエータから前記第1制御弁に戻る作動油である戻り油を、前記第2制御弁に供給する第1油路と、
前記第1制御弁に供給された作動油である供給油を、前記第1油圧アクチュエータに供給する第2油路と、
前記第1油路と前記排出油路とを接続する第3油路と、
前記第1油路に接続され、且つ、前記第1油路の戻り油を前記第2油路に供給する第4油路と、
を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の作業機の油圧システム。 - 前記第1油路は、前記第1制御弁と前記第1油圧アクチュエータとを接続し且つ前記戻り油が流れる第1接続油路と、第1制御弁に設けられ且つ前記第1接続油路に連通する第1内部油路と、前記第1内部油路に連通し且つ前記第1制御弁と前記第2制御弁とを接続する外部油路とを有し、
前記第2油路は、前記第1制御弁と前記第1油圧アクチュエータとを接続し且つ前記供給油が流れる第2接続油路と、前記第1制御弁に設けられ且つ前記第2接続油路に連通する第2内部油路とを有し、
前記第3油路は、前記第1内部油路と前記排出油路とを接続する油路である請求項4に記載の作業機の油圧システム。 - 前記第4油路は、前記第1油路とは別の油路であって前記第1油路の前記外部油路と前記第1制御弁とを連結する連結油路と、前記第1制御弁に設けられ且つ前記連結油路に連通する第3内部油路と、前記第3内部油路に連通し且つ、前記連結油路及び前記第3内部油路を通過した作動油を前記第1制御弁に返す返し油路とを含んでいる請求項5に記載の作業機の油圧システム。
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