JP2019173233A - ポリアミド系繊維材料の転写捺染法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工程数が少なく、固定費と変動費が安価で、排水負荷が小さく、色相・濃度・堅牢度等の品質も優れたポリアミド系繊維材料の転写捺染法を提供する。【解決手段】原紙、又は糊剤を原紙に付与した転写捺染用紙に、分散染料インクを用いて印刷した転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料に強い剥離接着力を生じることなく密着して加熱・加圧して転写するだけで完結する転写捺染法であって、排水の発生がなくエコロジカルで、工程が少なくエコノミカルで、色相・濃度・堅牢度、風合い等の品質も優れた染色物を製造できるポリアミド系繊維材料の転写捺染法、及び、該転写捺染法を用いるポリアミド系繊維材料の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は分散染料を用いてポリアミド系繊維材料を染色し、堅牢で濃厚な染色物を作製するポリアミド系繊維材料の転写捺染法に係わる。詳しくは、本発明は、特定の転写捺染用紙に分散染料インクを付与した転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料と、容易に剥離可能なように重ねあわせて加熱、加圧し、分散染料を転写させる方法であって、転写捺染工程のみで染色を完結でき、堅牢で濃厚な染色物を得ることができる転写捺染法に係わる。
ポリアミド系繊維材料の捺染法としては、酸性染料の色糊を用いるフラットスクリーン捺染、ローラー捺染、ロータリースクリーン捺染等が知られており工業的に実施されている。しかし、これらの製版プリント方式は、デザイン表現力が劣る、製版を必要とする事から小ロット・短納期には不向きである、多量の色糊を使用する上に余剰色糊を作る必要があるので排水負荷が大きい、作業工程が多く複雑である、微妙な色出しや型合わせ等には熟練を要し不良品の発生率が高くなりやすい、染料固着後、ソーピング(洗浄)工程が不可欠である為、排水負荷が更に増加する等、問題点が多い。
ポリアミド系繊維材料は分散染料に対する親和性が低いと考えられている。例えば、特許文献3の段落0002には、ポリアミド成形物や繊維を分散染料で染色した場合、得られたポリアミド染色物の染色堅牢度が悪く、一般には淡色の染色にしか応用する事が出来ないとの記載がある。又、特許文献1、2、3等には、ポリエステルとポリアミドの混交織繊維を染める場合は、ポリエステル側を分散染料で染め、ポリアミド側は酸性染料で染めるのが一般的であることが示されている。分散染料を用いるポリアミド繊維の染色は実用的価値が乏しく特殊な分野に限られ、工程が多い、洗浄工程が不可欠で排水負荷が多い等の問題が特許文献3、4等で指摘されている。
特許文献5、6には、離型紙(転写用原紙)の上にインク受容層を塗布して乾燥した後染料でインク受容層にプリントし、その後インク受容層の繊維材料への乾式転写、離型紙の剥離、スチーミング等による染料の固着処理を順次行う方法が開示されている。しかし、この方法には、離型紙のコストが高い、転写を行う工場の湿度や転写捺染用紙等の保管条件が不適切であるとインク受容層を100%転写できず不良品が発生する、紙に水をはじく離型剤が塗布されているので紙のリサイクル使用も困難である、工程数が多い、洗浄(ソーピング)工程で排水負荷が多く発生する等の問題がある。
特許文献7には、安価な市販の紙に、加熱・加圧すると繊維材料との一時的接着力が強くなる水溶性合成系バインダー、天然系糊剤、更に助剤を加えた混合糊液を塗工し乾燥してインク受容層兼接着層を形成して転写捺染用紙を作製し、当該転写捺染用紙に染料インクをプリントした転写捺染紙を、繊維材料に貼付けた状態で発色させる方法が開示されている。この方法は繊維材料の前処理が不要である点は優れた加工法であるが、圧着工程、発色工程(スチーミング)、剥離工程、ソーピング工程等が必要で工程数が多く、ソーピング工程で排水負荷が発生するという問題がある。
そして、特許文献5、6、7には、ポリアミド系繊維材料を、分散染料を用いて捺染する方法は記載されていない。
繊維材料に糊剤を付与(前処理)し乾燥した生地(繊維材料)にインクジェットプリンターで分散染料インクを印刷するダイレクト法も知られている。しかしこの方法は、繊維材料の前処理工程、印刷工程、スチーミング工程、ソーピング工程を要し、工程数が多く、前処理糊の洗浄液から発生する排水負荷も大きいので、経済性が劣り、環境問題も発生する。
特許文献8には、非昇華型分散染料による転写捺染法が開示されているが、この方法により捺染される繊維材料としてポリエステル繊維材料のみが挙げられており、ポリアミド系繊維材料については記載されていない。また、加工条件も限定されている。
特開平5−272075号公報 特開平7−279064号公報 特開平8−269879号公報 特開平5−263335号公報 特許第4058470号公報 特開平06−270596号公報 特許第4778124号公報 特許第6173641号公報
このように、従来は、ポリアミド系繊維材料の染色は、酸性染料を用いて行うべきであり、分散染料を用いると、堅牢度、色相・発色性、品質の安定性等の製品品質の問題があると考えられていた。又、公知の乾式転写法、ダイレクト法、その他の公知の捺染法には、工程数が多い、原材料費が高価である等の経済性の問題、他繊維や環境を汚染する、酸性染料で染めた場合は排水の着色負荷が大きい、COD・BOD等の排水負荷が大きい等の環境(エコロジー)の問題等が指摘されていた。そこで、分散染料を用いてポリアミド系繊維材料を捺染することができ、公知の捺染法の上記の問題がない捺染法、特に排水負荷や着色負荷がゼロで、工程が簡略で経済性が優れた捺染法の開発が求められていた。
本発明は、分散染料を用いるポリアミド系繊維材料の捺染法であって、工程数が少なく、固定費と変動費が安価で経済性に優れ、排水負荷が無くエコロジー性に優れるとともに、色相・色濃度、堅牢度等の品質に優れた製品(染色物)を得ることができる、ポリアミド系繊維材料の転写捺染法を提供する事を目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の転写捺染用紙に、堅牢度の優れた分散染料のインクを付与して転写捺染紙を作製し、当該転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料に、強力な接着が生じない条件(すなわち剥離が容易な条件)で密着して加熱するだけで、堅牢で濃厚な染色物が得られることを見出し、本発明を完成した。本発明は、堅牢度の優れた分散染料を用い、工程数や排水負荷の少ない転写捺染法を開発すべく研究を行った結果完成されたものであり、上記の目的を達成する実用性の高い転写捺染法である。
本発明の第1は、
平滑度が40秒以上、10000秒以下の原紙からなる転写捺染用紙、又は、原紙上に天然系糊剤、合成系糊剤、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤及び助剤よりなる群から選ばれた1種以上を付与してなり平滑度が40秒以上、10000秒以下の転写捺染用紙に、分散染料インクを印刷して転写捺染紙を作製する工程、及び
前記転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料に(JIS 6854−2で測定した値で)3N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、加熱、加圧して前記分散染料インクを転写捺染する工程、
を有する事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。
なお、本明細書及び特許請求の範囲で用いられる「原紙」との用語は、天然系糊剤、合成系糊剤、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤又は助剤が付与される前の紙を意味する。
本発明の第2は、本発明の第1であって、前記原紙が、アート紙、コート紙、グラビア用紙、薄葉印刷紙、マット紙、上質紙、中質紙、片艶クラフト紙、グラシン紙、セミグラシン紙、キャストコート紙、晒し又は未晒しクラフト紙、ノーカーボン紙又は再生紙である事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。
本発明の第3は、本発明の第1又は第2であって、前記分散染料インクが、Sタイプ、SEタイプ又はEタイプであって、かつ耐光堅牢タイプ、洗濯堅牢タイプ及び摩擦堅牢タイプである分散染料をインク化したインクジェットインク、グラビアインク又はフレキソインクである事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。ここで、耐光堅牢タイプ、洗濯堅牢タイプ及び摩擦堅牢タイプである分散染料とは、130℃、60分の高温染色の常法にてポリエステル加工糸織物を中色で染色した時に、染色物の耐光堅牢度(JIS L0842)、洗濯堅牢度(JIS L0844)及び摩擦堅牢度(JIS L0847 乾式及び湿式)がいずれも4級以上となる分散染料を意味する。
本発明の第4は、本発明の第1〜3のいずれかであって、前記ポリアミド系繊維材料が、6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、パラ系アラミド及びメタ系アラミドからなる群から選ばれるポリアミド系高分子の織物、編物、不織布、シート若しくはフイルム、又は、前記織物、編物若しくは不織布と、天然繊維及び前記ポリアミド系高分子以外の合成繊維から選ばれる繊維との混紡、混繊、交織若しくは複合材料である事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。
本発明の第5は、本発明の第1〜4のいずれかであって、前記転写捺染する工程が、140℃以上、220℃以下の温度、0.001MPa以上、3MPa以下の圧力で加圧・加熱して行われる事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。
本発明の第6は、本発明の第1〜5のいずれかであって、前記転写捺染紙及び前記ポリアミド系繊維材料の1方もしくは両方に紫外線吸収剤が付与されている事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。
本発明の第7は、本発明の第6であって、前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系又はヒンダードアミン系、シアノアクリレート系、ホルムアジン系の紫外線吸収剤である事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法である。
本発明の第8は、本発明の第1〜7のいずれかのポリアミド系繊維材料の転写捺染法により、ポリアミド系繊維材料に分散染料インクを転写捺染する事を特徴とするポリアミド系繊維材料の染色物の製造方法である。
本発明の第9は、本発明の第8であって、前記転写捺染をする工程の前又は後に、前記ポリアミド系繊維材料に、紫外線吸収剤を付与する工程を有する事を特徴とするポリアミド系繊維材料の染色物の製造方法である。
本発明により、分散染料を用いるポリアミド系繊維材料の捺染法であって、工程数が少なく固定費と変動費が安価であるので経済性に優れ、排水負荷が小さいのでエコロジー性に優れるとともに、色相・色濃度、堅牢度等の品質に優れた製品(染色物)を得ることができる、ポリアミド系繊維材料の転写捺染法が提供される。更に、この転写捺染法を使用することを特徴とし、色相・色濃度、堅牢度等の品質に優れたポリアミド系繊維材料の染色物を製造することができる製造方法が提供される。
例えば公知のペーパー捺染法の場合は、圧着工程、固着(スチーミング)工程、剥離工程、洗浄(ソーピング)工程の4工程が不可欠であるが、本発明によれば、転写工程(前記の圧着工程に相当)のみで転写捺染を完結することができ、工程がシンプルで経済性に優れる。さらに洗浄(ソーピング)工程が不要なため排水をゼロとすることができ排水負荷が小さくエコロジー性に優れる転写捺染法が提供される。
従来、ポリアミド系繊維材料を堅牢で濃色に染める為には酸性染料を用いる方法しかないと考えられており、分散染料を用いた場合は、耐光堅牢度や摩擦堅牢度が低くなり又濃色の染色は困難視されていた。しかし、本発明によれば、特定の転写捺染用紙に堅牢度の高い分散染料を含有するインクを付与して作製した転写捺染紙を用い、当該転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料に、強力な接着が生じない条件(すなわち剥離が容易な条件)で密着して加熱・加圧する事により、染色力(発色性)と堅牢度の良好なポリアミド系繊維材料の染色物(捺染製品)が得られ、且つ洗浄(ソーピング)工程を省略しても良好な堅牢度や風合いが得られる。
更に、本発明の転写捺染法には、現在染色業界で多用されている既設のドラム型(輪転式、連続式)転写機や平板型加熱転写装置を活用できる事、安価な紙と安価な糊剤を使用できる事にもその利点がある。そして、これらの利点を活かしながら発色性及び堅牢度に優れるとともに均染性、風合、精細性等の品質に優れた染色物を製造でき、経済性とエコロジー性にも優れた転写捺染法とすることができる。
すなわち、本発明の転写捺染法は、ポリアミド系繊維材料を、シンプルな工程で、精細、濃色、堅牢で風合が良好な優れた品質の製品(染色物)に仕上げることができる方法であり、経済性に優れコスト競争力が高く、洗浄(ソーピング)工程が不要なため排水が出ないのでエコロジー性にも極めて優れている新規な方法である。
本発明のポリアミド系繊維材料の転写捺染法は、
平滑度が40秒以上、10000秒以下の原紙からなる転写捺染用紙、又は、原紙上に天然系糊剤、合成系糊剤、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤及び助剤よりなる群から選ばれた1種以上を付与してなり平滑度が40秒以上、10000秒以下である転写捺染用紙に、分散染料インクを印刷して転写捺染紙を作製する工程、及び
前記転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料に3N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、加熱、加圧して前記分散染料インクを転写捺染する工程
を有する事を特徴とする。
1.転写捺染紙について
先ず、転写捺染紙を作製する工程で用いられる原紙、転写捺染用紙、及び糊剤等について説明する。
[原紙]
本発明に用いられる原紙としては、未晒し又は晒し針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、クラフトパルプ、グラインドパルプ、又はリサイクル紙を用いる再生パルプ等から得られる紙を挙げる事が出来る。例えば、前記のパルプに、サイズ剤、紙力増強剤、顔料、炭酸カルシウム、タルク、クレイ等の填料を加えて抄紙して得られた紙が用いられる。更に原紙の内部又は表面を、加工澱粉、CMC、PVA、クレイ等で処理した紙も用いることができる。
原紙として用いられる紙の種類としては、アート紙、コート紙(塗工紙)、グラビア用紙、薄葉印刷紙、マット紙、上質紙、中質紙、片艶クラフト紙、グラシン紙、セミグラシン紙、キャストコート紙、晒し又は未晒しクラフト紙、ノーカーボン原紙、又は再生紙等を挙げる事ができ、これらの中から選ばれるインクの浸透や滲みが少なく、平滑性の優れた強度のある原紙が好ましく用いられる。強度や柔軟性の観点より、原紙の坪量は20g/m〜120g/mが好ましい。
具体的には、日本製紙社製の、純白ロール紙、晒又は未晒クラフト紙、銀竹、銀嶺、白銀、片艶クラフト紙、グラシン紙、ノーカーボン原紙、大王製紙社製の未晒クラフト紙、半晒クラフト紙、晒クラフト紙、片艶クラフト紙、純白ロール紙、各種コート紙、各種カレンダー紙、金鯱、三菱製紙社製の各種コート紙、その他、オーロラコート紙、Nバールコート紙、ユトリロコート紙、トップコート紙、キャストコート紙、ミラーコート紙、片艶クラフト金属台紙等を原紙として用いる事が出来るが、これらは一例に過ぎない。
糊剤を付与しない場合、平滑度が40秒以上、10000秒以下のインク受容可能な原紙が用いられる。糊剤を付与する場合は、糊剤を付与した後の平滑度が40秒以上、10000秒以下となる原紙が用いられる。ここで平滑度とは、JISP8119(ISO5627)に規定されているベック試験機法により測定された値を意味する。原紙の状態での平滑度又は糊を付与した後の平滑度が不足する場合には、カレンダー加工等により平滑度を40秒以上、10000秒以下として転写捺染用紙としてもよい。
原紙の透気度、密度、引張強度、表面強度、湿潤強度等の各種紙の物性は、特に限定される事はない。印刷又は糊剤を塗工される際に要する引張強度、伸度、膨潤度が確保される原紙であれば使用できる。
[転写捺染用紙]
原紙が、平滑度が40秒以上、10000秒以下のインク受容可能な紙である場合は、そのまま転写捺染用紙として用いることができる。又、原紙、例えば市販の原紙に、天然系糊剤、合成系糊剤、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤及び助剤よりなる群より選ばれる1種以上を付与して転写捺染用紙として用いることもできるが、この場合、転写捺染用紙として用いるためには、付与後の平滑度を40秒以上、10000秒以下とする必要がある。なお、上記の平滑度としては、50秒以上、8000秒以下が好ましい。
[糊剤等]
次に、原紙に付与することができる天然系糊剤、合成系糊剤、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤、及び助剤について説明する。
原紙に、天然系糊剤、合成系糊剤から選ばれる糊剤(以下、単に「糊剤」というときは、天然系糊剤及び合成系糊剤のいずれをも含む意味である。)を付与することにより、分散染料インクの受容性や発色性が向上するので好ましい。又、染料の裏通りも減少する場合が多い。特にインクジェットインクを使用する時は、糊剤の付与が望ましい。
又、無機塩類、鉱物系微粒子又は水溶性分散剤は、インクの滲み防止、発色性の向上、染料の裏通り防止等のために、原紙に付与することができる。さらに、後述する種々の目的のために各種の助剤を付与することもできる。
無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤及び助剤から選ばれる1種以上のみを原紙に付与して転写捺染用紙とすることもできるし、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤及び助剤から選ばれる1種以上と糊剤とを共に、例えば混合して原紙に付与して転写捺染用紙とすることもできる。
特に、糊剤と水溶性分散剤を共に付与する(例えば糊剤と水溶性分散剤を混合して付与する)と、糊剤が滑らかになり粘度が下がるので、糊剤を薄く斑なく均等に塗布しやすくなり好ましい。
[天然系糊剤]
天然系糊剤とは、天然に産出する糊料をそのまま用いる糊剤又は前記糊料を物理的若しくは化学的に加工して得られる糊剤である。天然に産出する糊料としては、植物系原料より得られる植物系糊料と動物系原料より得られる動物系糊料を挙げることができる。
植物系糊料としては、海藻類から得られる糊料、天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類から選ばれる1種以上等を挙げる事ができる。
海藻類から得られる糊料としては、低粘度、中粘度又は高粘度のアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸エステル等を挙げる事が出来る。
天然ガム糊としては、タマリンドシードガム、エーテル化タマリンドガム、エーテル化ローカストビーンガム、エーテル化グアガム、アラビアガム、アカシアアラビア系ガム等を挙げる事ができる。
繊維素誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、エーテル化カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セルロースサルフェート等を挙げる事ができる。
多糖類としては、澱粉、カチオン化澱粉、カチオン化酸化コーンプロピル化燐酸架橋澱粉、燐酸化澱粉、澱粉グルコール酸ナトリウム、酢酸澱粉、グリコーゲン、デキストリン、アミロース、ヒアルロン酸、キチン、アガロース、ヘパリン、ペクチン、葛、こんにゃく、寒天、片栗粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉等の加工澱粉等を挙げる事ができる。
動物系原料から得られる動物系糊料としては、コラーゲンを加熱抽出して得られるゼラチン、コラーゲンペプチド、カゼインペプチド、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸ナトリウム等を挙げる事が出来る。
[合成系糊剤]
合成系糊剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェノール系樹脂から選ばれる水溶性樹脂単独からなる糊剤、又は前記水溶性樹脂の2種以上を混合してなる糊剤を挙げることができる。
前記水溶性樹脂として具体的には、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、カチオン化ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニルコポリマー、マレイン化樹脂、ポリアクリル酸アミド、アクリル酸ラテックス、アクリル酸系合成糊剤、酢酸ビニル系ラテックス、ポリアクリル酸系アンモニウム塩、ポリアクリル酸系ナトリウム塩、スルフォン基又はカルボキシル基を有する水溶性ポリエステル樹脂等を挙げる事が出来る。
[無機塩類]
無機塩類としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、燐酸塩、炭酸塩、重炭酸塩を挙げる事ができる。具体的には、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸カルシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、第一リン酸ソーダ、第二リン酸ソーダ、炭酸カルシウム等を挙げる事が出来る。
原紙に糊剤が付与される場合、無機塩類の配合量は、糊剤の固形分に対して50質量%以下が好ましい。
[鉱物系微粒子]
鉱物系微粒子としては、クレイ、タルク、カオリン、マイクロイド、二酸化チタン、酸化ケイ素、シリカ、シリカゲル、コロイダルシリカ、ベントナイト、酸性白土、ゼオライト、アルミナ、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪藻土等から選ばれる1種以上の無機顔料を挙げることができる。
原紙に糊剤が付与される場合、鉱物系微粒子の配合量は、糊剤の固形分に対して30質量%以下が好ましい。
[水溶性分散剤]
水溶性分散剤としては、ナフタレン類スルフォン酸のホルマリン縮合物、メチルナフタレンスルフォン酸のホルマリン縮合物、ナフトールスルフォン酸のホルマリン縮合物、フェノールスルフォン酸のホルマリン縮合物、クレゾール類スルフォン酸のホルマリン縮合物、リグニンスルフォン酸、オルフィンPD−003、オルフィンPD−001、オルフィンPD−002W、オルフィンPD−004、オルフィンPD−005、オルフィンPD−201、オルフィンPD−301等のアニオン系分散剤、カチオン系分散剤、ノニオン系分散剤等を挙げる事ができる。これらの混合物を用いる事も出来る。
原紙に糊剤が付与される場合、前記のように水溶性分散剤を糊剤とともに原紙に付与することが好ましいが、水溶性分散剤の配合量は、糊剤の固形分に対して50質量%以下が好ましく、より好ましくは3〜30質量%である。
[助剤]
原紙の各種物性を向上させる為、原紙に更に助剤を付与する事が好ましい。又、原紙に糊剤が付与される場合には、糊剤により形成される層(インク受容層)の各種物性を向上させる為、糊剤に助剤を配合して原紙に付与する事が好ましい。
助剤としては、界面活性剤(表面張力調整剤、はじき防止剤、浸透剤等も含む)、増粘剤、湿潤・保湿剤、PH調整剤、濃染化剤、防腐剤、防かび剤、脱気剤、消泡剤、還元防止剤、分散剤及び金属イオン封鎖剤等を挙げることができる。
原紙に糊剤が付与される場合、これら助剤の配合量は、糊剤の全質量に対する見かけ質量の割合として、
表面張力調整剤、はじき防止剤、浸透剤として配合されるアニオン系又はノニオン系界面活性剤の場合は、0〜5%が好ましくより好ましくは1〜3%であり、
湿潤・保湿剤として配合されるポリエチレングリコール、グリセリン、チオジグリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコール類、尿素、チオ尿素、ジシアンジアミド等の場合は0〜10%が好ましく、
コーティング時の混合糊液の粘度を増加させる為に配合されるアクリル酸系合成糊(増粘剤)の場合は0〜5%が好ましく、より好ましくは0〜3%である場合が多い。ただし、本発明の趣旨を損ねない限りこの範囲に限定されない。
助剤の中に、弱酸性物質、例えば、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸及びその誘導体、セバシン酸、チオグリコール酸、チオジプロピオン酸、トリクロロ酢酸、ヒドロキシイソ酪酸、ブラシル酸、イソ酪酸、マロン酸、イタコン酸、酪酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、バニリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ステアリン酸、硫酸アンモニウムを、助剤の全質量にたいして0.1〜10質量%配合すると発色性が向上する場合がある。
これらは1種類を単独で配合しても良いし、2種以上を配合しても良い。
[糊剤等の原紙への付与]
前記のように、原紙に天然系糊剤及び合成系糊剤から選ばれる糊剤を付与し糊層を形成することにより、分散染料インクの受容性が向上する等の効果が得られるので好ましい。糊剤の付与量は、前記効果が得られ、且つ、転写捺染用紙から得られる転写捺染紙を、転写捺染工程で、ポリアミド系繊維材料と密着させたときに前記転写捺染紙とポリアミド系繊維材料間に生じる剥離接着力が3N/18mm以下となるように選択される。具体的な付与量の範囲は、糊剤の種類により変動するが、通常ドライ換算で、1〜30g/mが好ましく、より好ましくは2〜15g/mである。
糊剤の原紙への付与は、通常、糊剤及び必要により付与される水溶性分散剤、無機塩類、無機顔料、鉱物系化合物、各種助剤等を含む成分と水とを混合し撹拌して混合糊液を作製し、当該混合糊液を、原紙に塗工(塗布)、噴霧、又は浸漬する事により原紙に積層又は吸収させた後、乾燥する事により行なうことができる。塗工、噴霧、浸漬の中では、塗工による方法が好ましい。混合糊液の最適粘度は、付与方法や塗工機の機種等によって異なるが、水分を加減する事によって粘度の調整は容易である。
混合糊液と原紙の種類によっては、塗工時に水はじき、又は紙の収縮・膨潤現象によって原紙への均一塗工が困難になる場合があるが、これらの現象は、混合される糊剤の種類と糊固形分、粘度、表面張力低下剤の種類(アニオン系、ノニオン系界面活性剤、アルコール類等)と添加量、紙の種類や処方条件等を個々に調整することにより、制御可能である。
混合糊液の塗工装置としては、各種ブレードコーター、コンマダイレクトコーター、リップコーター、グラビアコーター、キスコーター、コンマリバースコーター、エアナイフコーター、スロットダイコーター、ジェットコーター、バーコーター、カーテンコーター、サイズプレス等を挙げることができる。必要に応じて塗工後にマシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー等のカレンダー装置を用いて平滑処理や光沢仕上げ処理を行ってもよい。
2.転写捺染紙を作製する工程
転写捺染紙は、上記の転写捺染用紙に分散染料インクを印刷して作製される。先ず、転写捺染紙の作製に使用される分散染料インクについて説明する。
[分散染料インク]
分散染料インクは、分散染料をインク化したものである。ここで用いられる分散染料とは、耐光、摩擦、昇華、洗濯等の堅牢度が優れた染料であり、Sタイプ、SEタイプ又はEタイプであって、かつ前記で定義した耐光堅牢タイプ、洗濯堅牢タイプ及び摩擦堅牢タイプである分散染料が好ましい。例えば、以下に示す堅牢タイプの分散染料が特に好ましい。
C.I.ディスパーズイエロー5、7、8、23、42、51、54、56、60、64、76、82、114、119、126、149、160、163、185、186、228、
C.I.ディスパーズオレンジ13、20、21、25、29、30、33、44、61、73、78、119、148、
C.I.ディスパーズレッド5、13、17、43、50、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、82、86、88、91、92、127、135、146、167、177、179、188、191、205、288、356、360、
C.I.ディスパーズバイオレット23、26、27、28、33、35、38、40、48、59、
C.I.ディスパーズブルー26、27、35、54、56、60、62、72、73、79、81、87、90、96、104、122、139、143、165、183、284、291、301、
C.I.ディスパーズブラウン1、4、9、13、24、25、
C.I.ディスパーズグリーン5等。ブラックはこれら堅牢タイプ染料の3原色+αの配合によって作製する事が出来る。なお、発色性を高める為に、特開2011−21133号公報の請求項9に記載されているようなEタイプの昇華性染料を、本発明の趣旨を損ねない範囲で配合しても良い。
これらの分散染料の中でも、自動車内装素材用染料、特にカーシート用染料として市販されているSumikaron(R)UL系染料(住化ケムテック社製)、TERATOP系染料(ハンツマン社製)等が特に好ましい。
[転写捺染紙の作製]
前記分散染料は、インクジェットプリント、グラビア印刷、又はフレキソ印刷に使用可能な様にインク化される。インク化された分散染料(分散染料インク)を、前記転写捺染用紙に、インクジェットプリント、グラビア印刷、フレキソ印刷等により印刷(プリント、塗布)し乾燥することにより転写捺染紙が作製される。
インク中の染料分(色素原体の含有割合)は、所望の色濃度により変動するが、通常2〜25質量%が好ましい。インクとしては油性インクも使用可能であるが、職場の安全衛生、環境問題、危険物の取扱い、経済性等から水性インクの使用が望ましい。本発明の転写捺染法は、転写捺染用紙に染料インクを均一に印刷(塗布)する事によって柄模様だけでなく、無地染めにも適用できる。
インクジェットプリンターに使用するインクには、好ましくは、平均粒径0.05〜0.2μmに微粒化された染料が用いられる。好ましくは、微粒化した染料に更に分散安定化剤、乾燥防止剤、表面張力調整剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、防かび剤、金属イオン封鎖剤、消泡剤、脱気剤、分散剤等を添加・混合して、微量の異物を0.8μm以下のメンブレンフィルターでろ過、脱気したものが使用される。平均粒径が小さすぎる場合は、粒子の再凝集が生じやすくなる傾向があり、一方大きすぎる場合は、インクジェットプリンターのノズルが詰まる問題が生じやすくなる。
グラビア印刷用インク(グラビアインク)やフレキソ印刷用インク(フレキソインク)の場合は、平均粒径0.2〜10μmに微粒化された染料が好ましく用いられる。平均粒径が、小さすぎる場合も大きすぎる場合も、印刷適性や発色性が不良になる傾向がある。微粒化した染料を分散剤と共に、増粘剤を含有する粘調な水溶液に配合分散させ、粘度を30〜500mPa・s程度に調整したインクが使用できる。
使用できる分散剤としては、ナフタリンスルフォン酸ホルマリン縮合物、メチルナフタリンスルフォン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルフォン酸、オルフィンPD−003、オルフィンPD−001、オルフィンPD−002W、オルフィンPD−004、オルフィンPD−005、オルフィンPD−201、オルフィンPD−301等を挙げる事が出来る。
グラビア印刷用インクのより具体的な例として、メトローズ65SH・400(信越化学社製)、メトローズ65SH・4000(信越化学社製)、ポバールAP−17(日本酢ビ・ポバール社製)等の部分加水分解ポリビニルアルコールを増粘剤として使用し、平均粒径0.5〜10μmまで微粒化したS又はSEタイプの分散染料を、色素原体換算で1〜20質量%含有させ、印刷インクの粘度を30〜500mPasに調整したインクを挙げることができる。
3.転写捺染する工程
次に上記転写捺染紙を用いて、ポリアミド系繊維材料及び転写捺染する工程について説明する。
[ポリアミド系繊維材料]
本発明の転写捺染法により転写捺染されるポリアミド系繊維材料(布帛)としては、
6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、パラ系アラミド、メタ系アラミド等からなる群から選ばれるポリアミド系高分子材料の織物、編物、不織布、シート若しくはフイルム等、又は、前記織物、編物若しくは不織布と、天然繊維及び前記ポリアミド系高分子以外の合成繊維から選ばれる繊維との混紡、混繊、交織、若しくは複合材料を挙げることができる。
混紡、混繊、交織、若しくは複合材料が可能な合成繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、解重合ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、常温可染ポリエステル、アルカリ減量ポリエステル等のポリエステル系材料、ビニロン、ポリアクリル、ポリウレタン等からなる合成繊維を挙げる事が出来る。又、混紡、混繊、交織、若しくは複合材料が可能な天然繊維としては綿、麻、リヨセル、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維材料、絹、羊毛等の蛋白質系繊維材料を挙げることができる。
[転写捺染する工程]
本発明における転写捺染は、前記のようにして得られた転写捺染紙と前記ポリアミド系繊維材料(布帛)を重ね合わせて密着させ、加圧・加熱により繊維材料に染料を移行染着させることにより行われる。加熱の温度(転写温度)は、140〜220℃、加圧の圧力(転写圧)は、0.001MPa以上3MPa以下の範囲で行うのが好ましい。ただし、温度や圧力が前記範囲内でも、温度や圧力が高くなればなるほど、製品の風合いが劣化する傾向があり、一方温度や圧力が下がれば下がるほど、発色性が不十分となる傾向があるので、風合い、発色性をより優れたものとするためのより好ましい圧力は0.01MPa以上1MPa以下であり、より好ましい温度は150〜200℃である。
加圧・加熱がされる時間(処理時間、転写時間)は通常30秒〜10分間の範囲であるが、高温、高圧になればなるほど短い処理時間で良好な発色性が得られるので、生産性の向上のためには、生地の風合いが損なわれない範囲で高温、高圧になるほど好ましい。
前記転写捺染紙と前記ポリアミド系繊維材料(布帛)の重ね合わせは、両者間の剥離接着力が3N/18mm以下の剥離接着力で密着させて行われる。より好ましくは1N/18mm以下の剥離接着力である。
ここで剥離接着力とは、JIS 6854−2により測定された値である。
両者間の接着力は0であってもよい。又、加圧・加熱等のときの作業性の向上の為、例えば工程中の両者間のズレを防ぐ為に、両者間に粘着性の物質、例えばポリビニルアルコールを介在させてもよいが、剥離接着力が3N/18mm以下となる範囲内で行う必要があり、剥離接着力が前記の範囲内となるように、粘着性の物質の種類やその量等を選択しなければならない。
両者間の剥離接着力が3N/18mmを超える場合は、転写捺染紙を繊維材料から剥離するために、スチーミング(固着)等により接着力を低下させる工程、転写後に転写捺染紙とポリアミド系繊維材料を剥離させる工程(剥離工程)が必要になる。又、糊剤等が転写後のポリアミド系繊維材料に残存しやすいので洗浄(ソーピング)工程が必要になる。従って、本発明の課題を達成することはできない。
従来は、ポリアミド系繊維材料の転写捺染において良好な染色力(発色性)を得るためには、転写捺染工程で転写捺染紙とポリアミド系繊維材料を3N/18mmをはるかに超える接着力で強力に接着する必要があると考えられていた。又、分散染料により染色する場合は、良好な染色力(発色性)を得ることは困難と考えられていた。
しかし、本発明により、分散染料が印刷された転写捺染紙とポリアミド系繊維材料を3N/18mm以下の弱い剥離接着力で重ね合わせただけでも良好な染色力(発色性)が得られることが見出された。従って、スチーミング(固着)工程、剥離工程が不要になり、糊剤等が転写後のポリアミド系繊維材料に残存しないので糊剤等を除去するための洗浄(ソーピング)工程も不要である。又、前記の堅牢な分散染料を用いれば、(ソーピングがない場合でも)堅牢度や風合いも良好なポリアミド系繊維材料の染色物(捺染製品)が得られる。
即ち、本発明の転写捺染法によれば、分散染料インクを印刷(塗布)した転写捺染紙を用い、前記転写捺染紙をポリアミド系繊維材料に単に重ね合わせて(すなわち強力に接着せずに)特定条件で加圧・加熱するだけで、転写捺染の全工程を完結することができ、従来予測できなかった優れた経済性と環境性を有し、堅牢で濃厚な捺染を可能ならしめ風合いも優れた染色物を製造できる転写捺染法が提供されるのである。
4.紫外線吸収剤の配合(添加)
本発明は、前記のポリアミド系繊維材料の転写捺染法であって、前記転写捺染紙及び/又は前記ポリアミド系繊維材料に、紫外線吸収剤が付与されている事を特徴とする転写捺染法を提供する。
転写捺染紙及びポリアミド系繊維材料の少なくとも1方(すなわち1方又は両方)に紫外線吸収剤を含ませて転写捺染をすることにより、染色物の堅牢度、特に耐光堅牢度が向上するので好ましい。さらに、繊維材料の脆化を予防するとの効果もある。
[紫外線吸収剤]
前記転写捺染紙及び/又は前記ポリアミド系繊維材料に付与される紫外線吸収剤としては、ポリエステル用に一般的に使用されている公知の分散タイプの紫外線吸収剤、又はポリアミド用の水溶性の紫外線吸収剤が用いられる。例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系、ヒンダードアミン系、シアノアクリレート系、ホルムアジン系等の紫外線吸収剤の水溶液、エマルジョン、又は分散液から選ばれる1種以上を挙げる事ができる。より具体的には、UV−FAST W LIQ(ハンツマン社性)、KEMISORB 11S、KEMISORB 71、KEMISORB 73、KEMISORB 79、KEMISORB 11、KEMISORB 111、KEMISORB 112、KEMISORB 114、KEMISTAB29(ケミプロ社製)等として市販されている疎水性又は親水性の紫外線吸収剤の例として挙げる事ができる。
[紫外線吸収剤の付与方法]
転写捺染紙に紫外線吸収剤を付与する方法としては、
原紙に紫外線吸収剤を付与する方法、
転写捺染用紙に、分散染料インキが印刷される前に、紫外線吸収剤を重ね刷りする方法、
転写捺染用紙に、分散染料インキが印刷された後に(すなわち転写捺染紙に)、紫外線吸収剤を重ね刷りする方法、
分散染料インキに紫外線吸収剤を配合して転写捺染用紙に印刷する方法、又、
転写捺染用紙が、原紙に糊剤等が付与されたものである場合は、糊剤等と紫外線吸収剤を混合して原紙に付与し転写捺染用紙を作製する方法
等を挙げる事ができる。
分散染料インキに、疎水性タイプの紫外線吸収剤を配合する場合は、分散染料と同様にして紫外線吸収剤を微粒化して配合することが好ましい。分散染料インク中の紫外線吸収剤含有量は2〜20質量%が好ましい。
転写捺染用紙が、糊剤等が付与されたものである場合は、転写捺染用紙への紫外線吸収剤の付与量は、糊剤等の固形分に対して10質量%以下が好ましい。
ポリアミド系繊維材料に紫外線吸収剤を付与する方法としては、
疎水性タイプの紫外線吸収剤を微粒子に分散化したインクをポリアミド系繊維材料に塗布(印刷)する方法、
親水性紫外線吸収剤を用いて、ポリアミド系繊維材料を転写捺染前に処理する方法、例えば吸尽法でポリアミド系繊維材料を処理する方法等を挙げる事ができる。
なお、前記のポリアミド系繊維材料への紫外線吸収剤の付与は、転写捺染の工程前に行う場合であるが、転写捺染の工程後や染料の発色後に紫外線吸収剤を、前記と同様の方法により付与しても耐光堅牢度を向上させることができる。すなわち、本発明の第9における、転写捺染後に、ポリアミド系繊維材料に紫外線吸収剤を付与する方法(塗布又は印刷、吸尽法で処理する方法等)も挙げることができる。
紫外線吸収剤をポリアミド系繊維材料へ付与する場合は、o.w.f.で2〜15%の付与量が好ましい。
5.ポリアミド系繊維材料の製造方法
本発明は、前記のポリアミド系繊維材料の転写捺染法に加えて、このポリアミド系繊維材料の転写捺染法により、ポリアミド系繊維材料に分散染料インクを転写捺染する工程を有するポリアミド系繊維材料の染色物の製造方法を提供する。この製造方法により得られる染色物は、堅牢で濃色に染色されたものであり又風合いにも優れるものである。
更に、転写捺染をする工程の後、前記ポリアミド系繊維材料の染色物に、紫外線吸収剤を付与することにより、耐光堅牢度を向上させることができる。
以下実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。なお、例中、特別な記載がない限り、部は質量部を、%は質量%を意味する。実施例、比較例中の転写捺染後の染色力(繊維材料(布帛)の発色性)、均染性は、10人のパネラーにより評価させ、繊維材料の発色性(染色力)、均染性、堅牢度が優れており品質が良好であると判断した場合の評価点を3点、発色性(染色力)と均染性がやや劣っており品質がやや不良であると判断した場合を2点、発色性(染色力)と均染性が明らかに不良で品質が明らかに不良であると判断した場合を1点とし、10人のパネラーの評価点の合計が25点以上を○、15〜24点を△、14点以下を×とした。
実施例1
パイオスターチLT(加工澱粉:日澱化学社製)37.5gを熱湯87.5gに溶解した後、水262.5gを加え、更にファインガムHEL−3(セルロース誘導体:第一工業薬品社製)75g、硫酸ナトリウム37.5g、酒石酸5.0gを加えて高速デスパー型攪拌機(3,000rpm)でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペーストを作製した。市販の脱気剤又は消泡剤を、前記高粘度ペーストに対して0.1%加えて泡を消し、水で希釈して固形分を12%にして混合糊液を作製した。この混合糊液を、ワイアバーを使用して紙(日本製紙社製、片艶クラフト紙、坪量40g/m)に均一に塗工・乾燥して、転写捺染用紙を得た。混合糊液の塗工量(乾燥重量)は2g/mであった。得られた転写捺染用紙の平滑度は150秒であった。
TERATOP SCARLET HL(ハンツマン社製Sタイプ、耐光、洗濯、摩擦堅牢タイプの分散染料)を15%配合したグラビアインクを作製して粘度を80mPasに調整した。このグラビアインクを、前記の転写捺染用紙上に、クラボウテクノシステム社製・電動式グラビア印刷試験機GP−10を用いて25℃、15m/minで印刷して転写捺染紙を得た。
目付35g/mのナイロン6タフタに対して、UV−FAST W LIQ(ハンツマン社製、紫外線吸収剤、スルフォン化ベンゾトリアゾール誘導体)を5%o.w.f.で含み、pH4.6の処理液に浸漬して、99℃で30分間、ナイロンタフタの前処理を実施した。
前記で得られた転写捺染紙との前記ナイロン6のタフタ布帛を1N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210を使用して、加熱・加圧(200℃、0.5Mpa、3分間)することにより、ナイロン布帛に染料を移行させた後、転写捺染紙を除去した。
この様にして得られたナイロン6捺染布は濃厚・繊細に染着しており(発色性等の品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)4〜5級、(汚)3〜4級であった。又、JISL0842による耐光堅牢度は4級以上であった。
実施例2
ゴーセノールGH−20(ポリビニルアルコール:日本合成化学社製)60g、尿素90g、デモールNL(40%液)20g、クエン酸10gを水400gに加えて高速デスパー型攪拌機(3000rpm)でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペーストを作製した。この高粘度ペーストに、市販の脱気剤又は消泡剤を、高粘度ペーストに対して0.1%加えて泡を消し、更にオルフインE1004を3g加えて混合糊液を作製した。この混合糊液に水を加えて固形分12%とし、SUSムク棒を使用して紙(片艶クラフト紙、坪量50g/m)に均一に塗工し乾燥した。混合糊液の塗工量(乾燥重量)は5g/mであった。更にカレンダー処理して平滑度190秒の転写捺染用紙が得られた。
得られた転写捺染用紙上に、分散染料インク液(C.I.Disperse Blue60:8%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水64%)をインクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetPro4XF−640)により柄模様をプリントして転写捺染紙を得た。得られた転写捺染紙と、実施例1と同じ紫外線吸収剤による前処理がされたナイロン6タフタ生地を1N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、HASHIMA昇華平プレスを使用して、加熱・加圧(200℃、0.1Mpa、5分間)することによってナイロン6生地に染料を移行・固着して紙を除去し、ナイロン捺染布を得た。
この様にして得られたナイロン捺染布は、濃厚・繊細に染着しており(染色性の判定は○)、繊維の風合は良好であり、耐光堅牢度(変)と昇華堅牢性(変、汚)はいずれも4級以上であった。
実施例3
転写捺染用紙として坪量45g/m、平滑度170秒の片艶クラフト紙(原紙)を使用し、実施例1と同様にして作られたグラビア用染料インキを、クラボウテクノシステム社製の電動式グラビア印刷試験機GP−10を用いて25℃、15m/min.で印刷して転写捺染紙を得た。
このようにして得られた転写捺染紙と目付35g/mのナイロン6のタフタ生地を1N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210を使用して加熱・加圧(200℃、0.2Mpa、3分間)することにより、ナイロン生地に染料を移行させ固着した後、紙を除去した。
この様にして得られたナイロン6捺染布は濃厚・繊細に染着しており(発色性等の品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)4〜5級、(汚)3〜4級であった。又、JISL0842による耐光堅牢度は2〜3級であった。
実施例4
ゴーセノールGL−05(水溶性ポリビニルアルコール:日本合成化学社製)20g、ファインガムHEL−3(セルロース誘導体:第一工業薬品社製)50g、EX−200(タマリンドガム:トモエ製糊社製)50g、尿素50g、特AクレイKL−18:20g、マイクロイドKM−386P:10g、クエン酸25g、酒石酸25g及び水750gを、5,000rpmの高速デスパー型攪拌機でよく攪拌し、粘調な混合糊液を作製した。この混合糊液をワイアバーを使用して、原紙(富士加工社製、目止め紙、48g/m)に塗工し乾燥した。混合糊液の塗工量は、固形分で8g/mであった。更にカレンダー処理して平滑度280秒の転写捺染用紙が得られた。
得られた転写捺染用紙上に、分散染料インク液(C.I.Disperse Blue60:6%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水64%)を、インクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetEJ−640)により縞柄模様をプリントし乾燥して転写捺染紙を得た。
この転写捺染紙と目付35g/mのナイロン6のタフタ生地を1N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210を使用して、加熱・加圧(200℃、0.05Mpa、5分間)することにより、ナイロン生地に染料を移行させた後、紙を除去した。
この様にして得られたナイロン6捺染布は濃厚・繊細に染着しており(発色性等の品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)4級、(汚)3級であった。又、JISL0842による耐光堅牢度は3級であった。
実施例5
分散染料Magentaグラビアインク(Sumikaron Red S−3BFL(C)130%を15%含有し、水、セルロース系増粘剤、ポリビニルアルコール及びイソプロパノールを用いて粘度を80mPasに調整したインク)をグラビア印刷機により片艶クラフト紙(白兎、坪量40g/m、平滑度は120秒)にベタプリントし、乾燥して転写捺染紙を得た。
得られた転写捺染紙を実施例1と同じ紫外線吸収剤による前処理がされたナイロン6生地に1N/18mm以下の剥離接着力で密着し、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210を使用して、加熱・加圧(200℃、0.1Mpa、2分間)して発色した。この捺染布は濃厚・繊細に染着しており(品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)4〜5級、(汚)3〜4級であった。また、JISL0842による耐光堅牢度は4級以上であった。
実施例6
分散染料Yellowグラビアインク(TERATOP Yellow HL−G−01 150%を15%含有)を使用し、実施例5と同様に処理した結果、ナイロン66捺染布の発色性、風合い、堅牢度は実施例5と同様に優れていた。
実施例7
前記実施例5におけるナイロン生地として紫外線吸収剤で処理しない生地を使用して同様に処理した場合、JISL0842による耐光堅牢度は2級であった。
実施例8
原紙として、坪量45g/mの片艶クラフト紙の代わりに坪量64.5g/m、平滑度は250秒のユトリロコートB/Tを用い、ナイロン6のタフタ生地の代わりに、ナイロン66のタフタ生地を用いた以外は実施例3と同様に処理した結果、得られたナイロン66捺染布は濃厚・繊細に染着しており(発色性等の品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)4〜5級、(汚)3〜4級であった。又、JISL0842による耐光堅牢度は3級であった。

Claims (9)

  1. 平滑度が40秒以上、10000秒以下の原紙からなる転写捺染用紙、又は、原紙上に天然系糊剤、合成系糊剤、無機塩類、鉱物系微粒子、水溶性分散剤及び助剤よりなる群から選ばれた1種以上を付与してなり平滑度が40秒以上、10000秒以下の転写捺染用紙に、分散染料インクを付与して転写捺染紙を作製する工程、及び
    前記転写捺染紙を、ポリアミド系繊維材料に3N/18mm以下の剥離接着力で密着させ、加熱、加圧して前記分散染料インクを転写捺染する工程、
    を有する事を特徴とするポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  2. 前記原紙が、アート紙、コート紙、マット紙、グラビア用紙、薄葉印刷紙、上質紙、中質紙、片艶クラフト紙、グラシン紙、セミグラシン紙、キャストコート紙、晒し又は未晒しクラフト紙、ノーカーボン紙又は再生紙である事を特徴とする請求項1に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  3. 前記分散染料インクが、Sタイプ、SEタイプ又はEタイプであって、かつ耐光堅牢タイプ、洗濯堅牢タイプ及び摩擦堅牢タイプである分散染料をインク化したインクジェットインク、グラビアインク又はフレキソインクである事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  4. 前記ポリアミド系繊維材料が、6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、パラ系アラミド及びメタ系アラミドからなる群から選ばれるポリアミド系高分子の織物、編物、不織布、シート若しくはフイルム、又は、前記織物、編物若しくは不織布と、天然繊維及び前記ポリアミド系高分子以外の合成繊維から選ばれる繊維との混紡、混繊、交織若しくは複合材料である事を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  5. 前記転写捺染する工程が、140℃以上、220℃以下の温度、0.001MPa以上、3MPa以下の圧力で加圧・加熱して行われる事を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  6. 前記転写捺染紙及び前記ポリアミド系繊維材料の1方もしくは両方に紫外線吸収剤が付与されている事を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  7. 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系又はヒンダードアミン系、シアノアクリレート系、ホルムアジン系の紫外線吸収剤である事を特徴とする請求項6に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のポリアミド系繊維材料の転写捺染法により、ポリアミド系繊維材料に分散染料インクを転写捺染する事を特徴とするポリアミド系繊維材料の染色物の製造方法。
  9. 前記転写捺染をする工程の前又は後に、前記ポリアミド系繊維材料に紫外線吸収剤を付与する工程を有する事を特徴とする請求項8に記載のポリアミド系繊維材料の染色物の製造方法。
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