JP2013209761A - 捺染印刷用転写紙および捺染方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被印刷物に捺染紙を密着させたままで染料の固着処理を行う転写捺染印刷に用いる転写紙であって、密度が0.4〜1.0g/cm3であってCD方向の湿潤強度が0.5kN/m以上である原紙と、原紙上に設けられた糊層と、を備える転写紙が提供される。
【選択図】なし
Description
例えば、熱で昇華する分散染料を用いた昇華転写法(乾式転写捺染法)が知られている。この方法では、昇華性インクをプリントした転写紙を被印刷物に接触させ、昇華により図柄を定着させる。しかし、昇華転写法は、昇華というプロセスが必要で、その適用は昇華性分散染料が染着性を有するポリエステルに限定される上、昇華性インクの使用が必要となり、また、昇華により染色するため高精細な画像が得られにくく、熱安定性が悪く洗濯により色落ちしやすいなど印刷の堅牢度も低い。
(1) 被印刷物に捺染紙を密着させたままで染料の固着処理を行う転写捺染印刷に用いる転写紙であって、密度が0.4〜1.0g/cm3であってCD方向の湿潤強度が0.5kN/m以上である原紙と、原紙上に設けられた糊層と、を備える上記転写紙。
(2) 前記原紙上に設けられた糊層の付与量が、5〜35g/m2である、(1)に記載の転写紙。
(3) 前記原紙のMD方向の湿潤強度が1.0kN/m以上である、(1)または(2)に記載の転写紙。
(4) 前記原紙が、顔料塗工層を設けないものである、(1)〜(3)のいずれかに記載の転写紙。
(5) 前記糊層が、水溶性合成系バインダーと天然系糊剤を含んでなる、(1)〜(4)のいずれかに記載の転写紙。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の転写紙の糊層に染料インクをプリントして得られる捺染紙。
(7) (1)〜(5)のいずれかに記載の転写紙上に、染色インクをプリントして捺染紙を得る工程、前記捺染紙を被印刷物に密着させる工程、被印刷物に密着させた捺染紙に対して染料を固着させる工程、を含む、被印刷物に捺染印刷を行う方法。
(8) 固着工程後に被印刷物から捺染紙を剥離して除去する工程をさらに含む、(7)に記載の方法。
(9) 前記固着処理をスチーミングにより行う、(7)または(8)に記載の方法。
(10) インクジェットプリントにより染料インクを捺染印刷用転写紙にプリントする、(7)〜(9)のいずれかに記載の方法。
また、本発明によれば、混合糊の塗布量を従来より少なくすることができるため、捺染印刷用転写紙の糊層の乾燥性を向上させ、操業性を向上させることができる。
本発明において転写捺染印刷とは、紙などの媒体を介して図柄を転写させて捺染印刷することをいい、「捺染印刷用転写紙」とは、かかる転写捺染印刷において図柄を転写させるために用いられる紙をいい、原紙層と糊層(インク受容層)を備える。また、本発明において「捺染紙」とは、染料インクが付与された捺染印刷用転写紙を意味する。
本発明の捺染印刷用転写紙は、原紙と原紙上に設けられた糊層とを備えている。本明細書でいう原紙とは、捺染印刷用転写紙から糊層を除いたものをいい、パルプを抄紙した紙層だけのもの、紙層上に澱粉を主成分とするサイズプレス層を設けたもの、紙層上に澱粉を主成分とするサイズプレス層を設け、さらにその上に顔料塗工層を設けたもの、紙層上に顔料塗工層を設けたものなどが含まれる。また、サイズプレス層、顔料塗工層は、紙層の片面または両面に設けることができる。
本発明においては、捺染印刷用転写紙の原紙の密度を特定の範囲の低密度とすることにより、原紙への混合糊の塗布量(付与量)が少ない場合でも良好な染色品質を得ることができる。作用機構は明らかではないが、その理由としては、原紙の密度が低いとクッション性が高く、柔軟であるため、インクが生地に転写されやすいのではないかと推測される。
嵩高剤
紙の密度を低下させる方法としては、低密度のパルプ及び低密度の填料の配合率を向上させる方法、嵩高薬品の使用、あるいは抄紙工程でのプレス圧の低減等が挙げられる。
嵩高剤の添加量は、パルプ配合、填料の含有率、内添薬品などを考慮して決定される。通常は、パルプ絶乾重量当たり0.1〜5重量%の範囲で紙料に添加して、抄造すればよい。
本発明の捺染転写印刷用紙の原紙の湿潤強度は、捺染転写工程でのスチーミング処理後の捺染紙の剥離性に影響を与える。本発明においては、原紙の湿潤強度は、CD方向(抄紙機の幅方向)で0.5kN/m以上であり、好ましくは0.7kN/m以上であり、より好ましくは0.8kN/m以上である。この範囲外であると、スチーミング後、捺染紙と被印刷物(例えば、繊維材料等)との剥離性が悪化する傾向にある。なお、本発明の捺染印刷用紙を使用する際は、原紙のMD方向が、捺染印刷を行う際の印刷の流れ方向と同じになるように使用することが好ましい。
・所定のサイズの試験片(幅15mm)を引張試験機に取り付け、試験片のほぼ中央に、2mlのポリエチレン製スポイト(アズワン社製)を用いて水を1滴(約20μl)、滴下する。
・滴下と同時に引張試験を行い、破断までの最大荷重を読み取り、それを湿潤強度とした。
原紙
本発明で使用される原紙のパルプ配合は特に制限されず、一般の上質紙、中質紙、各種塗工紙の原紙、各種情報用紙の原紙に使用するものを例外なく使用できる。原紙のパルプとしては、例えば、クラフトパルプなどの化学パルプ、グラインドパルプなどの機械パルプ、古紙を原料とする古紙パルプなどを使用することができる。原紙には適宜填料を配合することができる。原紙には、澱粉を主成分としたサイズプレス液を塗工してもよい。
原紙の坪量は、特に限定されないが、ある程度高い方が好ましい。具体的には、10〜200g/m2、より好ましくは40〜100g/m2、さらに好ましくは60〜80g/m2である。原紙の坪量が、200g/m2より高いと、スチーミング時に蒸気の通過性が悪く、染色品質に悪影響を及ぼすことがある。原紙の坪量が10g/m2より低いと、塗工時に断紙が発生しやすく、操業性が悪化する。
本発明の捺染印刷用転写紙は、上述した原紙上に、インク受容層として糊層を有する。糊層の付着量は特に制限されないが、ドライ換算で5〜35g/m2が好ましい。本発明によれば、糊層の付与量が10〜20g/m2と比較的少なくても、転写物のインク濃度を濃くすることができ、本発明の効果が享受しやすい。本発明によれば、糊層の付着量を従来より減少させることができる。
本発明の捺染印刷用転写紙の糊層には助剤を使用することができる。助剤は、糊液の各種物性を向上する、染料の染着性を促進する等のために加えられるものである。助剤としては、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、pH調整剤、アルカリ剤、濃染化剤、防腐剤、防黴剤、脱気剤、消泡剤及び還元防止剤等を挙げることができる。
本発明の転写捺染印刷においては、上述の転写紙に染料インクがプリントされて捺染紙を得る。捺染印刷用転写紙の糊層上には、染料インクが、捺染の図柄に基づいてプリントされ、その後乾燥することにより捺染紙が作製される。捺染用紙の一方の表面側に糊層が付与されている場合は、該表面側(印刷面)に染料インクがプリントされる。
本発明の被印刷物は特に制限されないが、繊維材料からなる布帛や皮革材料などの捺染に好適に適用される。本発明が適用される繊維材料には、例えば、天然繊維材料及び合成繊維材料のいずれもが含まれる。天然繊維材料としては、綿、麻、リヨセル、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維材料、絹、羊毛、獣毛等の蛋白質系繊維材料を挙げることができる。合成繊維材料としては、ポリアミド繊維(ナイロン)やビニロン、ポリエスエル、ポリアクリル等と呼ばれる繊維を挙げることができる。
必要に応じて、染料の染着に影響を及ぼす薬剤あるいは染着促進に効果のある薬剤などで布帛等の被印刷物を前処理しても良い。例えば反応染料を捺染する場合は、布帛などの被印刷物に、アルカリ剤として炭酸ソーダ、炭酸カリ、重炭酸ソーダ、珪酸ソーダ、酢酸ソーダ、セスキ炭酸ソーダ、トリクロル酢酸ソーダ等を3〜15重量%、転写時の黄変防止、転写性向上、染着向上等の目的で尿素を3〜25重量%、マイグレーション防止剤として親水性増粘物質、例えばアルギン酸ソーダの0.05〜1重量%を含め混合液を浸漬し、パッド乾燥しても良い。また、酸性染料をプリントする場合は、染着促進剤として酸アンモニウム塩、例えば硫酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム等を0.5〜5重量%、マイグレーション防止剤として耐酸性の天然ガム類0.05〜0.5重量%を含む混合液を浸漬し、パッド乾燥しても良い。しかし、本発明においては、通常こういった前処理は不要である。
<評価方法>
(1)インキ濃度:捺染後の繊維材料のベタ部(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)をX-rite(サカタインクスエンジニアリング社製、スペクトロアイLT)を使用して測定し、4色合計値を用いた。
(2)剥離性:スチーミング後の捺染紙を布地から剥離した際の捺染紙の状態を確認して評価した。
○:剥離がスムーズにできる、×:剥離の際、捺染紙が切れ、捺染紙の一部が布地に残る。
(3)乾燥性:原紙に糊液を塗工後、105℃の送風乾燥機(ISUZU社製)にて、60秒間乾燥した後の、糊層の状態を目視で観察した。
○:十分に乾燥している、△:一部湿潤部分が残っている、×:大部分が湿潤している
実施例1−1
糊層(インク受容層兼接着層)となる混合糊液として、プラスコートRZ−142(水溶性ポリエスエル樹脂系バインダー25%水溶液:互応化学工業社製)700g、ソルビトーゼC−5(エーテル化澱粉:AVEBE社製)10g、FDアルギンBL(アルギン酸ソーダ低粘度品粉体:古川化学工業社製)198g、エンバテックスD−23(珪酸アルミニウム誘導体:共栄科学社製)190g、マイクロイドML389(酸化珪素:東洋化学社製)5g、ジシアンジアミド70g、ソーダ灰85g、水約1200gを、撹拌機でよく撹拌して混合し、固形分濃度を25重量%に調整して混合糊液を作製した。
実施例1−2
実施例1−1において、混合糊の付与量を19g/m2に変更した以外は実施例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.20であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.15であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.17であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−1において、混合糊の付与量を5g/m2に変更した以外は実施例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は4.35であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−1において、混合糊の付与量を32g/m2に変更した以外は実施例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性評価においては、大部分が湿潤していた。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.10であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原紙の原料パルプがクラフトパルプ100%である上質紙(密度0.58g/cm3、湿潤強度2.01kN/m(MD方向)、0.85kN/m(CD方向)、坪量72g/m2)を用いた以外は実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.96であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例2−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例2−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.95であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例2−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例2−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.96であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原紙の原料パルプがクラフトパルプ72%、メカニカルパルプ28%である中質紙(密度0.61g/cm3、湿潤強度1.03kN/m(MD方向)、0.55kN/m(CD方向)、坪量65g/m2)を用いた以外は実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.05であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例3−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例3−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.94であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例3−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例3−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.80であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原紙の原料パルプがクラフトパルプ100%である上質紙(密度0.63g/cm3、湿潤強度3.07kN/m(MD方向)、1.32kN/m(CD方向)、坪量65.5g/m2)を用いた以外は実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.03であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例4−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例4−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.94であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例4−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例4−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.59であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原紙の原料パルプがクラフトパルプ100%である上質紙(密度0.72g/cm3、湿潤強度2.89kN/m(MD方向)、1.27kN/m(CD方向)、坪量64.4g/m2)を用いた以外は実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.99であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例5−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例5−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.94であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例5−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例5−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.69であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原紙のクラフトパルプ100%の上質紙(密度0.83g/cm3、湿潤強度4.17kN/m(MD方向)、2.07kN/m(CD方向)、坪量67g/m2)を用いた以外は実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.97であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例6−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例6−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.60であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例6−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例6−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.45であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原紙のクラフトパルプ100%の上質紙(密度0.88g/cm3、湿潤強度3.59kN/m(MD方向)、1.52kN/m(CD方向)、坪量70.2g/m2)を用いた以外は実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.89であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例7−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は実施例7−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.70であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例7−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は実施例7−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.51であった。また、捺染紙と綿ブロード布は容易に剥離できた。
実施例1−2において、原料パルプがクラフトパルプ45%、古紙パルプ55%である基紙に、炭酸カルシウム、微粒クレーを含んだ塗工液を両面15g/m2塗布した塗工紙(密度1.19g/cm3、湿潤強度1.15kN/m(MD方向)、0.47kN/m(CD方向)、坪量52.2g/m2)を原紙として使用した以外は、実施例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.56であった。また、捺染紙と綿ブロード布は剥離し難く、捺染紙の一部が綿ブロードに貼りついたままであった。
比較例1−1において、混合糊の塗布量を15g/m2に変更した以外は比較例1−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.60であった。また、捺染紙と綿ブロード布は剥離し難く、捺染紙の一部が綿ブロードに貼りついたままであった。
実施例1−2において、原料パルプがクラフトパルプ8%、古紙パルプ80%、メカニカルパルプ12%である上質紙(密度0.58g/cm3、湿潤強度1.51kN/m(MD方向)、0.32kN/m(CD方向)、坪量43.8g/m2)を原紙として用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は6.06であった。また、捺染紙と綿ブロード布は剥離し難く、捺染紙の一部が綿ブロードに貼りついたままであった。
比較例2−1において、混合糊の付与量を15g/m2に変更した以外は比較例2−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.95であった。また、捺染紙と綿ブロード布は剥離し難く、捺染紙の一部が綿ブロードに貼りついたままであった。
比較例2−1において、混合糊の付与量を10g/m2に変更した以外は比較例2−1と同様に行った。捺染印刷用転写紙の乾燥性は良好であった。得られた捺染布のベタ部インキ濃度は5.90であった。また、捺染紙と綿ブロード布は剥離し難く、捺染紙の一部が綿ブロードに貼りついたままであった。
捺染転写紙の原紙の密度が低い場合、綿ブロード布と転写紙を圧着時に、転写紙がクッションの役割となり、転写紙のインクが綿ブロードに押し込まれることが予想される。そのため、スチーム処理後の捺染布のインキ濃度が上がると考えられる。
Claims (10)
- 被印刷物に捺染紙を密着させたままで染料の固着処理を行う転写捺染印刷に用いる転写紙であって、
密度が0.4〜1.0g/cm3であってCD方向の湿潤強度が0.5kN/m以上である原紙と、原紙上に設けられた糊層と、を備える上記転写紙。 - 前記原紙上に設けられた糊層の付与量が、5〜35g/m2である、請求項1に記載の転写紙。
- 前記原紙のMD方向の湿潤強度が1.0kN/m以上である、請求項1または2に記載の転写紙。
- 前記原紙が、顔料塗工層を設けないものである、請求項1〜3のいずれかに記載の転写紙。
- 前記糊層が、水溶性合成系バインダーと天然系糊剤を含んでなる、請求項1〜4のいずれかに記載の転写紙。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の転写紙の糊層に染料インクをプリントして得られる捺染紙。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の転写紙上に、染色インクをプリントして捺染紙を得る工程、
前記捺染紙を被印刷物に密着させる工程、
被印刷物に密着させた捺染紙に対して染料を固着させる工程、
を含む、被印刷物に捺染印刷を行う方法。 - 固着工程後に被印刷物から捺染紙を剥離して除去する工程をさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 前記固着処理をスチーミングにより行う、請求項7または8に記載の方法。
- インクジェットプリントにより染料インクを捺染印刷用転写紙にプリントする、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
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