JP2019172720A - 水不溶性成形体の製造方法及び水不溶性成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】原料であるゼラチンやコラーゲン等の両性高分子本来の特性が保持されているとともに、化学架橋剤を用いる必要がないため安全性が高く、医療用材料、食品用材料、及び化粧品用材料等として有用な水不溶性成形体を簡便に製造する方法を提供する。【解決手段】酸無水物を含有する処理液に原料成形体を接触させて、その形状を維持したまま原料成形体を水不溶化して水不溶性成形体を得る工程を有し、原料成形体の構成材料が、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有する両性高分子(多糖類を除く)、これらの誘導体、及びこれらの水溶性塩の少なくともいずれかである水不溶性成形体の製造方法である。【選択図】なし
Description
本発明は、水不溶性成形体の製造方法、及び水不溶性成形体に関する。
生体組織に対する適応性を有する高分子ハイドロゲルは、癒着防止材、創傷被覆材、止血材、又は薬物放出基材などへの応用が幅広く研究されている。このようなハイドロゲルとして用いられる高分子にはいくつかの種類がある。例えば、コラーゲンに代表されるタンパク由来の高分子がある。また、多糖類及びその架橋体を用いたハイドロゲルも知られている。
関連する従来技術として、例えば、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有するゼラチンやコラーゲン等の両性高分子で形成された生体内吸収性の基材を水不溶化処理した後、グリセリンを含浸させて得られる癒着防止用の医療材料が提案されている(特許文献1)。なお、ゼラチン等で形成された基材は、化学架橋剤を用いて架橋する、又はγ線等の放射線を照射して架橋すること等により水不溶化することが開示されている。
しかしながら、ゼラチン等で形成された基材を化学架橋剤で架橋して水不溶化すると、得られる水不溶性の成形体を構成する分子中に架橋剤に由来する官能基等の構造部分が導入されたり、架橋剤の分解物が得られる成形体中に残留したりすることがある。このため、原材料であるゼラチン等の材料本来の特性が損なわれる可能性があるとともに、得られる成形体を医療材料や化粧品用材料等として用いる場合には安全性等の面においても課題があった。
また、ゼラチン等で形成された基材にγ線等の放射線を照射して架橋する場合、架橋の程度を制御することが困難である。さらに、分子構造の変化を伴うため、原材料であるゼラチン等の材料本来の特性が損なわれる可能性もある。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、原料であるゼラチンやコラーゲン等の両性高分子本来の特性が保持されているとともに、化学架橋剤を用いる必要がないため安全性が高く、医療用材料、食品用材料、及び化粧品用材料等として有用な水不溶性成形体を簡便に製造する方法を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、上記の方法によって製造される水不溶性成形体を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示す水不溶性成形体の製造方法が提供される。
[1]酸無水物を含有する処理液に原料成形体を接触させて、その形状を維持したまま前記原料成形体を水不溶化して水不溶性成形体を得る工程を有し、前記原料成形体の構成材料が、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有する両性高分子(多糖類を除く)、これらの誘導体、及びこれらの水溶性塩の少なくともいずれかである水不溶性成形体の製造方法。
[2]前記両性高分子が、ゼラチン類、コラーゲン類、セリシン、カゼイン、これらの塩、及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]に記載の水不溶性成形体の製造方法。
[3]前記原料成形体の形状が、膜状、塊状、繊維状、棒状、管状、粉末状、粒子状、又はスポンジ状である前記[1]又は[2]に記載の水不溶性成形体の製造方法。
[4]前記原料成形体が、織布、不織布、スポンジ、メッシュ、及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種の担体に担持されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の水不溶性成形体の製造方法。
[5]前記酸無水物が、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水酪酸、無水フタル酸、及び無水マレイン酸からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の水不溶性成形体の製造方法。
[6]前記処理液が、水及び水溶性有機溶媒の少なくともいずれかの媒体をさらに含有する前記[1]〜[5]のいずれかに記載の水不溶性成形体の製造方法。
[7]前記水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも一種である前記[6]に記載の水不溶性成形体の製造方法。
[1]酸無水物を含有する処理液に原料成形体を接触させて、その形状を維持したまま前記原料成形体を水不溶化して水不溶性成形体を得る工程を有し、前記原料成形体の構成材料が、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有する両性高分子(多糖類を除く)、これらの誘導体、及びこれらの水溶性塩の少なくともいずれかである水不溶性成形体の製造方法。
[2]前記両性高分子が、ゼラチン類、コラーゲン類、セリシン、カゼイン、これらの塩、及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]に記載の水不溶性成形体の製造方法。
[3]前記原料成形体の形状が、膜状、塊状、繊維状、棒状、管状、粉末状、粒子状、又はスポンジ状である前記[1]又は[2]に記載の水不溶性成形体の製造方法。
[4]前記原料成形体が、織布、不織布、スポンジ、メッシュ、及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種の担体に担持されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の水不溶性成形体の製造方法。
[5]前記酸無水物が、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水酪酸、無水フタル酸、及び無水マレイン酸からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の水不溶性成形体の製造方法。
[6]前記処理液が、水及び水溶性有機溶媒の少なくともいずれかの媒体をさらに含有する前記[1]〜[5]のいずれかに記載の水不溶性成形体の製造方法。
[7]前記水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも一種である前記[6]に記載の水不溶性成形体の製造方法。
また、本発明によれば、以下に示す水不溶性成形体が提供される。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法によって製造された水不溶性成形体。
[9]医療用材料、食品用材料、又は化粧品用材料である前記[8]に記載の水不溶性成形体。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法によって製造された水不溶性成形体。
[9]医療用材料、食品用材料、又は化粧品用材料である前記[8]に記載の水不溶性成形体。
本発明によれば、原料であるゼラチンやコラーゲン等の両性高分子本来の特性が保持されているとともに、化学架橋剤を用いる必要がないため安全性が高く、医療用材料、食品用材料、及び化粧品用材料等として有用な水不溶性成形体を簡便に製造する方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記の製造方法によって製造される水不溶性成形体を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
<水不溶性成形体の製造方法>
本発明の水不溶性成形体の製造方法(以下、単に「製造方法」とも記す)は、酸無水物を含有する処理液に原料成形体を接触させて、その形状を維持したまま原料成形体を水不溶化して水不溶性成形体を得る工程(処理工程)を有する。そして、原料成形体の構成材料が、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有する両性高分子(多糖類を除く)、これらの誘導体、及びこれらの水溶性塩の少なくともいずれかである。以下、その詳細について説明する。
本発明の水不溶性成形体の製造方法(以下、単に「製造方法」とも記す)は、酸無水物を含有する処理液に原料成形体を接触させて、その形状を維持したまま原料成形体を水不溶化して水不溶性成形体を得る工程(処理工程)を有する。そして、原料成形体の構成材料が、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有する両性高分子(多糖類を除く)、これらの誘導体、及びこれらの水溶性塩の少なくともいずれかである。以下、その詳細について説明する。
処理工程で用いる原料成形体の構成材料は、両性高分子(多糖類を除く)、両性高分子の誘導体、及び両性高分子の水溶性塩の少なくともいずれか(以下、纏めて「両性高分子等」とも記す)である。両性高分子は、カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性解離基と、アミノ基等のカチオン性解離基とをその分子構造中に有する高分子材料である。両性高分子の水溶性塩は、両性高分子中のアニオン性解離基及びカチオン性解離基の少なくとも一部が塩を形成したものである。
両性高分子の具体例としては、ゼラチン類、コラーゲン類、セリシン、カゼイン、これらの塩、及びこれらの誘導体などを挙げることができる。これらの両性高分子は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
ゼラチン類としては、酸ゼラチン及びアルカリゼラチンなどを挙げることができる。コラーゲン類には約30種類の型が存在していることが一般的に知られている。コラーゲン類の型は特に限定されないが、人体での存在量の多いI型、II型、III型、及びIV型のコラーゲンを用いることが好ましい。さらに、コラーゲン類として、アテロコラーゲン、コラーゲンペプチド、非変成コラーゲンなどを例示することができる。
両性高分子の水溶性塩としては、無機塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、硫酸塩、塩酸塩等を挙げることができる。無機塩の具体例としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;亜鉛、鉄等の金属塩等を挙げることができる。なお、両性高分子のうち、塩を形成するのは主としてカゼインである。また、これらの両性高分子は、両性電解質としての特性を維持できる範囲で誘導体化することができる。両性高分子の誘導体としては、サクシニル化コラーゲン、ミリスチル化コラーゲン、アシル化セリシンなどを挙げることができる。
原料成形体は、例えば、両性高分子等を水に溶解させて得た水溶液を所望の形状に成形した後、乾燥等させることによって得ることができる。原料成形体の形状としては、例えば、膜状、塊状、繊維状、棒状、管状、粉末状、粒子状、及びスポンジ状等を挙げることができる。これらの形状の原料成形体を水不溶化させることによって、膜状、塊状、繊維状、棒状、管状、粉末状、粒子状、及びスポンジ状等の用途に応じた形状の水不溶性成形体を得ることができる。なお、必要に応じて、得られた水不溶性成形体をさらに成形して所望の形状に加工してもよい。
例えば、両性高分子等の水溶液を適当な容器に流し入れた後、乾燥又は凍結乾燥することによって、膜状(シート状)又は塊状(ブロック状、スポンジ状)の原料成形体を得ることができる。また、両性高分子等の水溶液をノズルから貧溶媒中に押し出すことによって、繊維状の原料成形体を得ることができる。両性高分子等の水溶液を適当な管に充填した後、乾燥又は凍結乾燥することによって、棒状の原料成形体を得ることができる。また、乾燥した両性高分子等を粉砕して粉体化することによって、粉末状又は粒子状の原料成形体を得ることができる。このように、本発明の水不溶性成形体の製造方法によれば、両性高分子等を所望とする形状に成形した後に水不溶化処理するため、用途に応じた形状の水不溶性成形体を得ることができる。
原料成形体を処理するために用いる処理液は、酸無水物を含有する。酸無水物の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水酪酸、無水フタル酸、及び無水マレイン酸等を挙げることができる。なかでも、無水酢酸及び無水プロピオン酸が好ましい。これらの酸無水物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
処理液は、水及び水溶性有機溶媒の少なくともいずれかの媒体をさらに含むとともに、この媒体中に酸無水物が溶解又は分散していることが好ましい。このような媒体中に酸無水物が溶解又は分散した処理液を使用することで、原料成形体を十分かつ速やかに水不溶化させて水不溶性成形体を得ることができる。
水溶性有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、及びテトラヒドロフラン等を挙げることができる。なかでも、メタノール、エタノール、及びジメチルスルホキシドが好ましい。これらの水溶性有機溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
処理液中の酸無水物の濃度は、通常、1〜80質量%であり、5〜50質量%であることが好ましい。酸無水物の濃度が1質量%未満であると、得られる水不溶性成形体の水不溶化の程度が不十分になる、或いは水不溶化に長時間を要する傾向にある。一方、酸無水物の濃度が80質量%を超えると、効果が頭打ちになる傾向にある。
なお、両性高分子等は親水性が高いため、原料成形体をより十分かつ速やかに水不溶化させる観点から、処理液が媒体として水を含有することが好ましい。処理液中の水の含有量は、原料成形体が溶解又は膨潤しない程度とすることが好ましい。具体的には、処理液中の水の含有量は、0.01〜50質量%であることが好ましく、0.1〜15質量%であることがさらに好ましい。処理液中の水の含有量が0.01質量%未満であると、メタノール以外の溶媒では不溶化が不十分となる場合がある。また、処理液中の水の含有量が50質量%超であると、得られる水不溶性成形体の形状維持が困難となる場合がある。
処理工程においては、酸無水物を含む処理液に原料成形体を接触させる。原料成形体を処理液に接触させることで、形状を維持したまま原料成形体が水不溶化され、水不溶性成形体が形成される。処理液に原料成形体を接触させる方法は特に限定されないが、原料成形体の全体に処理液が接触するとともに、原料成形体の内部にまで処理液が浸透するように処理することが好ましい。具体的な方法としては、原料成形体を処理液中に浸漬する、原料成形体に処理液を塗布又は吹き付ける(噴霧する)等の方法を挙げることができる。
粉末状又は粒子状の原料成形体を処理して水不溶化する場合には、まず、粉末状又は粒子状の原料成形体を、原料成形体を構成する両性高分子等の貧溶媒に分散させる。次いで、処理液を添加し、貧溶媒中に分散させた状態の粉末状又は粒子状の原料成形体と処理液を接触させ、原料成形体を処理液で処理すればよい。貧溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及びテトラヒドロフラン等を用いることができる。これらの貧溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。なお、この貧溶媒は、粉末状又は粒子状の原料成形体が溶解しない程度の微量な水を含有していてもよい。
処理の際の温度は、処理液の沸点を超えない温度であればよく、特に限定されない。両性高分子等の分解変性を抑制する観点、及び媒体や副生成物等の揮散を抑制する観点からは、処理の際の温度は0〜90℃とすることが好ましく、10〜80℃とすることがさらに好ましく、25〜60℃とすることが特に好ましい。また、処理時間は60分以下とすることが好ましい。処理工程の後、必要に応じて水や水溶性有機溶媒等を用いて洗浄すること等によって、本発明の水不溶性成形体を得ることができる。
両性高分子等を用いて形成した原料成形体を塩酸等の無機酸や酢酸等の有機酸に浸漬しても、所望とする水不溶性成形体を得ることはできない。また、処理液中の酸無水物を、この酸無水物に対応する酸に置き換えても、所望とする水不溶性成形体を得ることはできない。このことから、両性高分子等のアニオン性解離基が酸型に変化する以外の要因も加わり、水不溶性成形体が得られると予想される。
本発明の製造方法においては化学架橋剤を用いる必要がないため、得られる水不溶性成形体を構成する分子中に化学架橋剤に由来する官能基等の構造が取り込まれることがない。このため、上記の製造方法によって製造される水不溶性成形体は、原料である両性高分子本来の特性が保持されているとともに、安全性が高い。したがって、本発明の製造方法により製造される水不溶性成形体は、医療用材料の他、食品用材料や化粧品用材料として好適である。
本明細書における「水不溶性」とは、水に容易に溶解しない性質を意味する。より具体的には、本発明の製造方法によって製造される水不溶性成形体は、水により膨潤状態になるが溶解することはなく、成形体の原形をとどめている。製造される水不溶性成形体の膨潤率は、6,000質量%以下であることが好ましく、900質量%以下であることがさらに好ましく、100〜500質量%であることが特に好ましく、150〜350質量%であることが最も好ましい。水不溶性成形体のうち、膨潤率が十分に低いものについては、医療用材料の他、化粧品用材料として好適である。本明細書における「膨潤率」とは、「水分保持前(膨潤前)の水不溶性成形体の質量」に対する、「水分保持後(膨潤後)の水不溶性成形体の質量」の割合(質量%)を意味する。
本発明の製造方法によって製造される水不溶性成形体は、化学架橋剤を用いることなく、酸無水物を含む処理液で両性高分子等からなる原料成形体を処理して得られたものである。このため、得られる水不溶性成形体は、それを構成する両性高分子等の分子が実質的に架橋されていない。さらに、両性高分子等には、新たな共有結合が実質的に形成されていない。但し、水不溶性成形体を構成する両性高分子等の分子間には、水素結合、疎水結合、及びファンデルワールス力などの物理的結合が形成されていると推測される。そのような物理的結合が両性高分子等の分子間で形成されている点については、赤外吸収スペクトル等の物理的測定法により確認することができる。
水不溶性成形体は、酸性からアルカリ性までの広範なpH域において安定して水不溶性なものである。但し、水不溶性成形体は、例えばpH12以上の水性媒体に接触又は浸漬等した場合には、分子間同士の物理的結合が解離して容易に溶解する場合がある。
以下、本発明の製造方法によって製造された水不溶性成形体の利用の形態について説明するが、本発明は以下の利用の形態に限定されるものではない。
水不溶性成形体は、例えば医療用の処置材として使用することができる。具体的には、外科手術や受傷時における出血に対しての止血材、又は創傷に対して保護や治癒促進の目的での創傷被覆材として好適に使用することができる。
その形状がフィルム、スポンジ、シート、又は粉末である水不溶性成形体には、使用目的に応じて、抗菌剤、抗炎症剤、血液凝固剤、抗凝固剤、局所麻酔剤、血管収縮剤、又は血管拡張剤などの薬剤を配合することができる。
その形状がフィルム、スポンジ、シート、又は粉末である水不溶性成形体は、創傷の被覆材として使用することができる。さらに、創傷部位からの出血に対する止血材や、創傷部位からのリンパ液漏出に対する体液吸収材などとして使用することも可能である。
薬学的に許容される有効成分を水不溶性成形体に含有させることで、徐放性製剤を構成することができる。水不溶性成形体は、前述の通り、化学架橋剤を用いることなく製造されうるものである。このため、原料である両性高分子等本来の特性が保持されており、安全性に優れているとともに、有効成分を徐々に放出することができる。なお、有効成分の種類は薬学的に許容されるものであれば特に限定されない。
また、両性高分子はアミノ酸を主成分とするものが多い。すなわち、両性高分子で形成された本発明の水不溶性成形体は生体親和性が高いため、癒着防止材などの体内埋植材料としても好適である。さらには、食品の物性改良剤、化粧品用シート、パフ、フェイスパック剤などにも適用可能である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「%」は、特に断らない限り質量基準である。
(実施例1)
精製ゼラチン(日本薬局方適合品、関東化学社製)2.0gと水98.0gを混合し、ビーカー中で撹拌して均一な水溶液を得た。得られた水溶液をステンレス製バットに流し入れ、20℃で送風乾燥してゼラチン膜を得た。得られたゼラチン膜を100mLの処理液(20体積%無水酢酸/60体積%エタノール/20体積%水)に浸漬し、50℃で1時間放置して水不溶化処理した後、エタノール、75体積%エタノール水溶液、及び水の順で洗浄して水不溶性膜を得た。
精製ゼラチン(日本薬局方適合品、関東化学社製)2.0gと水98.0gを混合し、ビーカー中で撹拌して均一な水溶液を得た。得られた水溶液をステンレス製バットに流し入れ、20℃で送風乾燥してゼラチン膜を得た。得られたゼラチン膜を100mLの処理液(20体積%無水酢酸/60体積%エタノール/20体積%水)に浸漬し、50℃で1時間放置して水不溶化処理した後、エタノール、75体積%エタノール水溶液、及び水の順で洗浄して水不溶性膜を得た。
(比較例1)
ゼラチン膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例1と同様にして処理済の膜を得た。
ゼラチン膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例1と同様にして処理済の膜を得た。
(実施例2)
精製ゼラチンに代えてコラーゲン(新田ゼラチン社製)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして水不溶性膜を得た。
精製ゼラチンに代えてコラーゲン(新田ゼラチン社製)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして水不溶性膜を得た。
(比較例2)
コラーゲン膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例2と同様にして処理済の膜を得た。
コラーゲン膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例2と同様にして処理済の膜を得た。
(実施例3)
精製ゼラチンに代えてセリシンパウダー(高田精錬社製)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして水不溶性膜を得た。
精製ゼラチンに代えてセリシンパウダー(高田精錬社製)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして水不溶性膜を得た。
(比較例3)
セリシン膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例3と同様にして処理済の膜を得た。
セリシン膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例3と同様にして処理済の膜を得た。
(実施例4)
精製ゼラチンに代えてカゼインナトリウム(化学用、和光純薬社製)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして水不溶性膜を得た。
精製ゼラチンに代えてカゼインナトリウム(化学用、和光純薬社製)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして水不溶性膜を得た。
(比較例4)
カゼインナトリウム膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例4と同様にして処理済の膜を得た。
カゼインナトリウム膜を100mLの処理液(75体積%エタノール/25体積%水)に浸漬したこと以外は、前述の実施例4と同様にして処理済の膜を得た。
(評価1:水不溶性の評価)
製造した膜を切断して2cm×2cmの試料を作製した。100mLガラスビーカーに試料を入れ、蒸留水50mLを加えた。加熱して5分間沸騰させた後、試料の状態変化を目視にて観察し、以下に示す評価基準にしたがって膜の水不溶性を評価した。結果を表1に示す。
◎:膜は水不溶化されており、原形が保持されていた。
○:膜は水不溶化されていたが、断片化していた。
△:膜は水不溶性のゲルとなっており、原形は保持されていなかった。
×:膜は水不溶化されておらず、溶解していた。
製造した膜を切断して2cm×2cmの試料を作製した。100mLガラスビーカーに試料を入れ、蒸留水50mLを加えた。加熱して5分間沸騰させた後、試料の状態変化を目視にて観察し、以下に示す評価基準にしたがって膜の水不溶性を評価した。結果を表1に示す。
◎:膜は水不溶化されており、原形が保持されていた。
○:膜は水不溶化されていたが、断片化していた。
△:膜は水不溶性のゲルとなっており、原形は保持されていなかった。
×:膜は水不溶化されておらず、溶解していた。
(評価2:膨潤率の測定)
乾燥状態の膜の質量を測定し「膨潤前質量」とした。次に、膜を十分な量の水に浸漬し、室温で1時間静置した。十分膨潤した膜の表面に付着した余分な水分を紙タオル等で除去し、質量を測定して「膨潤後質量」とした。「膨潤率」とは、「膨潤前質量」に対する「膨潤後質量」の割合(質量%)を意味する。結果を表1に示す。
乾燥状態の膜の質量を測定し「膨潤前質量」とした。次に、膜を十分な量の水に浸漬し、室温で1時間静置した。十分膨潤した膜の表面に付着した余分な水分を紙タオル等で除去し、質量を測定して「膨潤後質量」とした。「膨潤率」とは、「膨潤前質量」に対する「膨潤後質量」の割合(質量%)を意味する。結果を表1に示す。
(実施例5)
精製ゼラチン(日本薬局方適合品、関東化学社製)2.0gと水98.0gを混合し、ビーカー中で撹拌して均一な水溶液を得た。得られた水溶液をステンレス製バットに流し入れ、−30℃で凍結させた後、棚加熱温度120℃で凍結乾燥した。これにより、ゼラチンからなるスポンジ状の原料成形体を得た。得られた原料成形体を100mLの処理液(20体積%無水酢酸/60体積%エタノール/20体積%水)に浸漬し、50℃で1時間放置した。放置後の成形体をエタノール、80体積%エタノール水溶液、及び水の順で洗浄して、水不溶性のスポンジ状成形体を得た。得られた水不溶性のスポンジ状成形体について、前述の「水不溶性の評価」を実施したところ、スポンジ状の原形が72時間以上保持され、評価結果は「◎」であった。
精製ゼラチン(日本薬局方適合品、関東化学社製)2.0gと水98.0gを混合し、ビーカー中で撹拌して均一な水溶液を得た。得られた水溶液をステンレス製バットに流し入れ、−30℃で凍結させた後、棚加熱温度120℃で凍結乾燥した。これにより、ゼラチンからなるスポンジ状の原料成形体を得た。得られた原料成形体を100mLの処理液(20体積%無水酢酸/60体積%エタノール/20体積%水)に浸漬し、50℃で1時間放置した。放置後の成形体をエタノール、80体積%エタノール水溶液、及び水の順で洗浄して、水不溶性のスポンジ状成形体を得た。得られた水不溶性のスポンジ状成形体について、前述の「水不溶性の評価」を実施したところ、スポンジ状の原形が72時間以上保持され、評価結果は「◎」であった。
(実施例6)
実施例5で製造した水不溶性のスポンジ状成形体を繭型に切り出し、市販の化粧水を含浸させた。繭型のスポンジ状成形体は、化粧水に溶解することはなかった。また、肌への貼り付き性が高いため、目元貼付用の化粧材などとして使用することができた。
実施例5で製造した水不溶性のスポンジ状成形体を繭型に切り出し、市販の化粧水を含浸させた。繭型のスポンジ状成形体は、化粧水に溶解することはなかった。また、肌への貼り付き性が高いため、目元貼付用の化粧材などとして使用することができた。
(実施例7)
前述の実施例1と同様の方法(精製ゼラチンを使用)により、12cm×9cm×50μmの水不溶性膜を製造した。
製造した水不溶性膜を、10体積%グリセリン水溶液に浸漬した後、風乾して滅菌用袋に封入した。25kGyの放射線を照射して滅菌用袋ごと滅菌して癒着防止膜を得た。成犬(ビーグル犬、雌、1.5歳、体重約10kg)を全身麻酔処置後に開腹し、腹側壁表皮を3cm角に剥離した。剥離部分を覆うように癒着防止膜を配置して閉腹した。2週間後、同犬を全身麻酔処置後に開腹したところ、癒着は発生していなかった。また、犬の体内に配置(埋植)した癒着防止膜は、埋植後2週間で消失していた。これに対して、癒着防止膜を配置することなく閉腹した犬については、剥離部分と腸に癒着が生じていることが観察された。
前述の実施例1と同様の方法(精製ゼラチンを使用)により、12cm×9cm×50μmの水不溶性膜を製造した。
製造した水不溶性膜を、10体積%グリセリン水溶液に浸漬した後、風乾して滅菌用袋に封入した。25kGyの放射線を照射して滅菌用袋ごと滅菌して癒着防止膜を得た。成犬(ビーグル犬、雌、1.5歳、体重約10kg)を全身麻酔処置後に開腹し、腹側壁表皮を3cm角に剥離した。剥離部分を覆うように癒着防止膜を配置して閉腹した。2週間後、同犬を全身麻酔処置後に開腹したところ、癒着は発生していなかった。また、犬の体内に配置(埋植)した癒着防止膜は、埋植後2週間で消失していた。これに対して、癒着防止膜を配置することなく閉腹した犬については、剥離部分と腸に癒着が生じていることが観察された。
(実施例8)
ブタ真皮由来のアテロコラーゲン1%水溶液をステンレス製バットに流し入れ、−30℃で凍結させた後、棚加熱温度120℃で凍結乾燥した。これにより、アテロコラーゲンからなるスポンジ状の原料成形体を得た。得られた原料成形体を100mLの処理液(20体積%無水酢酸/60体積%エタノール/20体積%水)に浸漬し、50℃で1時間放置した。放置後の成形体をエタノール、80体積%エタノール水溶液、及び水の順で洗浄して、水不溶性のスポンジ状成形体を得た。得られた水不溶性のスポンジ状成形体について、前述の「水不溶性の評価」を実施したところ、スポンジ状の原形が72時間以上保持され、評価結果は「◎」であった。
ブタ真皮由来のアテロコラーゲン1%水溶液をステンレス製バットに流し入れ、−30℃で凍結させた後、棚加熱温度120℃で凍結乾燥した。これにより、アテロコラーゲンからなるスポンジ状の原料成形体を得た。得られた原料成形体を100mLの処理液(20体積%無水酢酸/60体積%エタノール/20体積%水)に浸漬し、50℃で1時間放置した。放置後の成形体をエタノール、80体積%エタノール水溶液、及び水の順で洗浄して、水不溶性のスポンジ状成形体を得た。得られた水不溶性のスポンジ状成形体について、前述の「水不溶性の評価」を実施したところ、スポンジ状の原形が72時間以上保持され、評価結果は「◎」であった。
得られたスポンジ状の水不溶性成形体に市販の化粧水を含浸させたところ、化粧水に溶解することはなく、化粧用パフ材料として用いることが可能であった。また、肌への貼り付き性が高いため、フェイスパック用の化粧材などとして使用することが可能であった。
本発明の水不溶性成形体は、医療用材料、食品用材料、及び化粧品用材料等として有用である。
Claims (9)
- 酸無水物を含有する処理液に原料成形体を接触させて、その形状を維持したまま前記原料成形体を水不溶化して水不溶性成形体を得る工程を有し、
前記原料成形体の構成材料が、その分子構造中にアニオン性解離基及びカチオン性解離基を有する両性高分子(多糖類を除く)、これらの誘導体、及びこれらの水溶性塩の少なくともいずれかである水不溶性成形体の製造方法。 - 前記両性高分子が、ゼラチン類、コラーゲン類、セリシン、カゼイン、これらの塩、及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載の水不溶性成形体の製造方法。
- 前記原料成形体の形状が、膜状、塊状、繊維状、棒状、管状、粉末状、粒子状、又はスポンジ状である請求項1又は2に記載の水不溶性成形体の製造方法。
- 前記原料成形体が、織布、不織布、スポンジ、メッシュ、及び繊維からなる群より選択される少なくとも一種の担体に担持されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の水不溶性成形体の製造方法。
- 前記酸無水物が、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水酪酸、無水フタル酸、及び無水マレイン酸からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか一項に記載の水不溶性成形体の製造方法。
- 前記処理液が、水及び水溶性有機溶媒の少なくともいずれかの媒体をさらに含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の水不溶性成形体の製造方法。
- 前記水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも一種である請求項6に記載の水不溶性成形体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法によって製造された水不溶性成形体。
- 医療用材料、食品用材料、又は化粧品用材料である請求項8に記載の水不溶性成形体。
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