(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図、図2は前記画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
本発明の第1実施形態は、図1,図2に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部120と、操作パネル140を備えた操作ユニット130と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置100において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、制御部120の構成として、距離判定手段122と、ユーザ認証状態切換え手段124と、を備えることを特徴とするものである。
この画像形成装置100は、電子写真方式により記録用紙に画像を形成する。また、画像形成装置100は、動作モードとして、コピーモード、ファクシミリモード(FAXモード)、ネットワークプリンタモードを備えている。
まず、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の基本的な構成について説明する。
第1実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、主に、画像データを入力する原稿読取部(入力手段)(以下、「スキャナ部」と称する。)102、スキャナ部102により入力された画像データに基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成部104、用紙を供給する給紙部(用紙供給部)106、および、操作ユニット130を備える。
操作ユニット130は、図1に示すように、いわゆるタッチパネルディスプレイである操作パネル140を備えている。操作パネル140は、液晶パネル等で構成された表示パネルと、表示パネルに重ねて配置されたユーザの指で押圧された位置を検出するタッチパネルとで構成される。
次に、第1実施形態の画像形成装置100の特徴的な構成について説明する。
図3は第1実施形態の画像形成装置の操作パネルに表示されるユーザ認証するための入力画面の一例を示す説明図、図4は前記操作パネルに表示されるユーザ認証の認証状態を遷移するための設定画面(ユーザ間距離モード)の一例を示す説明図、図5は前記操作パネルに表示されるメッセージ画面に画面ロック状態に設定されている旨を通知する例を示す説明図である。
画像形成装置100は、図2に示すように、制御部120の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、ユーザ認証状態切換え手段124とを備え、操作ユニット130の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、認証状態設定画面表示機能161、メッセージ画面表示機能170とを備えるとともに、距離設定手段180を備えている。
ユーザ認証機能121は、ユーザを特定するユーザ固有の情報等が記憶されたICチップ等の情報記憶手段を有するIDカードから、ユーザ固有の情報等を読取ってユーザの認証を行うものである。
距離判定手段122は、認証されているユーザと画像形成装置100との距離を測定して、その距離が所定距離に達したか否かを判定する。すなわち、距離設定手段180により設定された距離に達したか否かを判定する。
ユーザと画像形成装置との間の距離の測定は、例えば、ユーザの所有するIDカードからの電波強度に応じて該IDカードと画像形成装置100との距離を測定することができる。また、GPSシステムを用いて、ユーザの位置と画像形成装置の位置を特定して、ユーザと画像形成装置との間の距離の測定することも可能である。
ユーザ認証状態切換え手段124は、距離判定手段122の判定結果に基づき、予め設定されたユーザの認証状態を選択的に切換える。すなわち、ユーザ認証状態切換え手段124は、認証されているユーザと画像形成装置100との距離に応じて、ユーザの認証状態を段階的に遷移させる。
第1実施形態では、ユーザの認証状態は、第1の認証状態として画像形成装置100の操作が可能な「通常認証状態」、第2の認証状態として操作パネル140の画面操作ができない「画面ロック状態」、第3の認証状態としてユーザの認証が解除された「認証解除状態」が設定されている。
ユーザ認証入力画面表示機能150は、図3に示すように、ユーザ認証を行う際のユーザIDやパスワードを入力する入力画面141を表示する。
認証状態設定画面表示機能161は、図4に示すように、ユーザの認証状態が遷移するための条件を設定する設定画面142を表示する。第1実施形態では、設定画面142において、認証されたユーザが画像形成装置100から離れた距離に応じてユーザ認証状態を遷移させるユーザ間距離モード142aと、認証されたユーザが画像形成装置100から離れた経過時間に応じてユーザ認証状態を遷移させる経過時間モード142bとが選択可能となっている。
距離設定手段180は、認証されたユーザが画像形成装置100から離れた距離の閾値を設定するもので、第1閾値設定機能181と第2閾値設定機能182とを備えている。第1閾値設定機能181は、第1の認証状態から第2の認証状態に遷移する閾値を設定する。第2閾値設定機能182は、第2の認証状態から第3の認証状態に遷移する閾値を設定する。
次に、第1実施形態の画像形成装置100を使用する際にユーザの認証状態が遷移する工程についてフローチャートに沿って説明する。
図6は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置におけるユーザ認証の状態遷移の工程を示すフローチャートである。
画像形成装置100の使用が開始されると、図6に示すように、まず、画像形成装置100を使用するユーザの認証が行われる(ステップS1)。
ステップS1において、図3に示すように、操作パネル140に表示されたユーザ認証するための入力画面141にユーザのユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証が行われる。
ユーザが認証されるとユーザに応じたUIデータ(出力設定画面など)が読み出される(ステップS2)。
そして、図4に示すように、操作パネル140に表示された設定画面142において、ユーザ間距離モード142aを選択して、第1の閾値と第2の閾値を設定する(ステップS3)。
第1実施形態では、ユーザ間距離モード142aでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をA1(cm)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をA2(cm)と設定している。
これにより、認証されたユーザが画像形成装置100からA1(cm)以上離れた場合に第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する。そして、さらに、認証されたユーザが画像形成装置100からA2(cm)以上離れた場合に第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する。
そして、ステップS4に進み、認証されたユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS4において、認証されたユーザによる操作がないと判断された場合は、認証されたユーザと画像形成装置100との間の距離が測定される(ステップS5)。
そして、ステップS5において測定されたユーザ間距離がA1(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS6)。
ステップS6において、ユーザ間距離がA1(cm)以上であると判断された場合は、ステップS7に進み、ユーザによる操作があったか否かが判断される。
一方、ステップS6において、ユーザ間距離がA1(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS4に戻り、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
ステップS7において、ユーザによる操作があったと判断された場合は、ステップS8に進み、操作したユーザが認証されたユーザAであるか否かが判断される。
ユーザの判断方法としては、例えば、操作したユーザの所有するIDカードの登録情報が接触または非接触で読取られ、その登録情報が先に認証されたユーザのIDカードの登録情報と一致するか否かを判断するようにしたものや、また、カメラによる顔認証により操作したユーザと認証されたユーザとが一致するか否かを判断するようにしたものがある。
ステップS8において、操作したユーザが認証されたユーザAであると判断された場合は、ステップS5に戻り、再びユーザ間距離が測定される。
一方、ステップS8において、操作したユーザが認証されたユーザAではないと判断された場合は、ステップS9に進む。
また、ステップS7において、ユーザによる操作がないと判断された場合は、そのままステップS9に進む。
ステップS9では、ステップS6において、ユーザ間距離がA1(cm)以上離れたと判断されているので、ユーザ認証状態切換え手段124により、ユーザ認証状態が「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ切換えられる。すなわち、画像形成装置100は操作パネル140の電源がOFFされて、画面ロック状態になる。
そして、図5に示すように、操作パネル140にロック状態を通知するメッセージ画面143が表示される(ステップS10)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置100との間の距離が測定され(ステップS11)、測定されたユーザ間距離がA2(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS12)。
ステップS12において、ユーザ間距離がA2(cm)以上であると判断された場合は、ユーザ認証状態切換え手段124により、ユーザ認証が解除され、ユーザ認証状態が「画面ロック状態」の第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ切換えられる(ステップS13)。そして、UIデータが退避される(ステップS14)。
一方、ステップS12において、ユーザ間距離がA2(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS7に戻り、再びユーザ操作の検出が繰り返される。
このようにして、ユーザ間距離に基づくユーザの認証状態の判定が行われる。
以上のように構成したので、第1実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部120と、操作パネル140を備えた操作ユニット130と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置100において、制御部120の構成として、距離判定手段122と、ユーザ認証状態切換え手段124と、を備え、距離判定手段122の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置100との距離に応じて、ユーザ認証状態切換え手段124によりユーザの認証状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置からユーザが離れた距離に応じて、画像形成装置100を使用するユーザを制限することができるので、直ぐに認証解除されて再度認証するという手間を少なくして、セキュリティ性を保ちつつ、操作性を向上させることができる。
また、第1実施形態によれば、ユーザ認証状態を遷移するための設定として、ユーザ間距離モード142aを選択して、操作ユニット130の構成として、認証状態設定画面表示機能161と、距離設定手段180を備え、距離設定手段180には、第1閾値設定機能181と第2閾値設定機能182とを備え、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をA1(cm)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をA2(cm)と設定することで、認証されたユーザが画像形成装置100からA1(cm)以上離れた場合に第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移させ、さらに、認証されたユーザが画像形成装置100からA2(cm)以上離れた場合に第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移させることができる。
なお、上述した画像形成装置100の構成に加えて、認証を行っていないユーザのジョブ実行中に認証されているユーザが画像形成装置100から離れた場合に、距離判定手段122により、認証されているユーザが画像形成装置100から所定の距離以上離れたと判定されたときに、画像形成装置100の操作パネル140の表示画面の電源をOFFした状態に遷移するようにしてもよい。
このように構成することで、画像形成装置100から認証されているユーザが離れていても、他のユーザにより操作パネル140を使用することができないので、セキュリティ性を高めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離や経過時間に応じて、画像形成装置を使用するユーザの認証状態を段階的に自動的に切換えるものである。
図7は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図、図8は前記画像形成装置の操作パネルに表示されるユーザ認証の認証状態を遷移するための設定画面の一例を示す説明図である。
第2実施形態は、第1実施形態の画像形成装置100の特徴的な構成に加えて、認証されたユーザが離れた時間に応じて、画像形成装置を使用するユーザの認証状態を段階的に自動的に切換える構成を加えた画像形成装置であって、図7に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部220と、操作パネル140を備えた操作ユニット230と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置200において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、制御部220の構成として、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ユーザ認証状態切換え手段124と、を備えることを特徴とするものである。
なお、第2実施形態に係る画像形成装置200の構成は、制御部220と操作ユニット230の特徴的な構成を除き、第1実施形態の画像形成装置100の構成と同様な構成を有するため、第1実施形態の画像形成装置100の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置200は、図7に示すように、制御部220の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ユーザ認証状態切換え手段124とを備え、操作ユニット230の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、認証状態設定画面表示機能161と、メッセージ画面表示機能170を備えるとともに、距離設定手段180と、経過時間設定手段190を備えている。
経過時間判定手段123は、認証されているユーザが画像形成装置200から離れたことが検知された時点、もしくは、ユーザの認証状態が遷移した時点から所定時間が経過したか否かを判定する。すなわち、経過時間設定手段190により設定された時間を経過したか否かを判定する。
ユーザ認証状態切換え手段124は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、予め設定されたユーザの認証状態を選択的に切換える。すなわち、ユーザ認証状態切換え手段124は、認証されているユーザと画像形成装置200との距離に加えて、所定のユーザ認証状態での経過時間に応じて、ユーザの認証状態を段階的に遷移させる。
第2実施形態では、ユーザの認証状態は、第1実施形態と同様に、第1の認証状態として画像形成装置200の操作が可能な「通常認証状態」、第2の認証状態として操作パネル140の画面操作ができない「画面ロック状態」、第3の認証状態としてユーザの認証が解除された「認証解除状態」が設定されている。
認証状態設定画面表示機能161は、図8に示すように、ユーザの認証状態が遷移するための条件を設定する設定画面142を表示する。第2実施形態では、設定画面142において、認証されたユーザが画像形成装置200から離れた距離に応じてユーザ認証状態を遷移させるユーザ間距離モード142aと、認証されたユーザが画像形成装置200から離れた経過時間に応じてユーザ認証状態を遷移させる経過時間モード142bとが選択可能となっている。
経過時間設定手段190は、ユーザの認証状態から経過した時間の閾値を設定するもので、第1閾値設定機能191と第2閾値設定機能192とを備えている。第1閾値設定機能191は、第1の認証状態から第2の認証状態に遷移する閾値を設定する。第2閾値設定機能192は、第2の認証状態から第3の認証状態に遷移する閾値を設定する。
次に、第2実施形態の画像形成装置200を使用する際にユーザの認証状態が遷移する工程についてフローチャートに沿って説明する。
図9は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置におけるユーザ認証の状態遷移の工程を示すフローチャート、図10は図9のフローチャートに続くユーザ認証の状態遷移の工程を示すフローチャートである。
画像形成装置200の使用が開始されると、図9に示すように、まず、画像形成装置200を使用するユーザの認証が行われる(ステップS201)。
ステップS201において、図4に示すように、操作パネル140に表示されたユーザ認証するための入力画面141にユーザのユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証が行われる。
ユーザが認証されるとユーザに応じたUIデータ(出力設定画面など)が読み出される(ステップS202)。
そして、図8に示すように、操作パネル140に表示された設定画面142において、ユーザ間距離モード142aと経過時間モード142bを選択して、それぞれの第1の閾値と第2の閾値を設定する(ステップS203)。
第2実施形態では、ユーザ間距離モード142aでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をA1(cm)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をA2(cm)と設定している。
また、経過時間モード142bでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をa1(min)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をa2(min)と設定している。
これにより、認証されたユーザが画像形成装置200からA1(cm)以上離れた場合、かつ、経過時間がa1(min)以上経過した場合に第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する。そして、さらに、認証されたユーザが画像形成装置200からA2(cm)以上離れた場合、かつ、経過時間がa2(min)以上経過した場合に第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する。
そして、ステップS204に進み、認証されたユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS204において、認証されたユーザによる操作がないと判断された場合は、認証されたユーザと画像形成装置200との間の距離が測定される(ステップS205)。
そして、ステップS206において測定されたユーザ間距離がA1(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS206)。
ステップS206において、ユーザ間距離がA1(cm)以上であると判断された場合は、ステップS207に進み、経過時間が計測される。そして、ステップS208に進む。
一方、ステップS206において、ユーザ間距離がA1(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS204に戻り、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
ステップS208では、経過時間がa1(min)以上経過したか否かが判断される。
ステップS208において、経過時間がa1(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS209に進む。ステップS209では、ユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS209において、ユーザによる操作があったと判断された場合は、ステップS210に進む。
一方、ステップS209において、ユーザによる操作がないと判断された場合は、ステップS207に戻り、再び経過時間が測定される。
ステップS210では、操作したユーザが認証されたユーザAであるか否かが判断される。ステップS210において、操作したユーザが認証されたユーザAではないと判断された場合は、ステップS211に進む。
ステップS210において、操作したユーザが認証されたユーザAであると判断された場合は、ステップS207に戻り、再び経過時間が測定される。
一方、ステップS208において、経過時間がa1(min)以上経過したと判断された場合は、そのままステップS211に進む。
ステップS211では、ステップS206において、ユーザ間距離がA1(cm)以上離れ、かつ、ステップS208において、経過時間がa1(min)以上経過したと判断されているので、ユーザ認証状態切換え手段124により、ユーザ認証状態が「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ切換えられる。すなわち、画像形成装置200は操作パネル140の電源がOFFされて、画面ロック状態になる。
そして、図5に示すように、操作パネル140にロック状態を通知するメッセージ画面143が表示される(ステップS212)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置200との間の距離と、経過時間が測定され(ステップS213)、測定されたユーザ間距離がA2(cm)以上であるか、および/または、経過時間がa2(min)以上経過したか否かが判断される(ステップS214)。
ステップS214において、ユーザ間距離がA2(cm)以上である、および/または、経過時間がa2(min)以上経過したと判断された場合は、ユーザ認証状態切換え手段124により、ユーザ認証が解除され、ユーザ認証状態が「画面ロック状態」の第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ切換えられる(ステップS215)。そして、UIデータが退避される(ステップS216)。
一方、ステップS214において、ユーザ間距離がA2(cm)以上ではなく、経過時間がa2(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS213に戻り、認証されたユーザと使用している画像形成装置200との間の距離と、経過時間が再び計測される。
このようにして、ユーザ間距離および経過時間に基づくユーザの認証状態の判定が行われる。
以上のように構成したので、第2実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部220と、操作パネル140を備えた操作ユニット230と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置200において、制御部220の構成として、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ユーザ認証状態切換え手段124と、を備え、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置200との距離および経過時間に応じて、ユーザ認証状態切換え手段124によりユーザの認証状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置からユーザが離れた距離および経過時間に応じて、画像形成装置200を使用するユーザを制限することができるので、直ぐに認証解除されて再度認証するという手間を少なくして、セキュリティ性を保ちつつ、操作性を向上させることができる。
また、第2実施形態によれば、ユーザ認証状態を遷移するための設定として、ユーザ間距離モード142aおよび経過時間モード142bを選択して、操作ユニット230の構成として、認証状態設定画面表示機能161と、距離設定手段180と、経過時間設定手段190を備え、距離設定手段180には、第1閾値設定機能181と第2閾値設定機能182とを備え、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をA1(cm)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をA2(cm)と設定し、経過時間設定手段190には、第1閾値設定機能191と第2閾値設定機能192とを備え、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をa1(min)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をa2(min)と設定することで、認証されたユーザが画像形成装置200からA1(cm)以上離れ、かつ、経過時間がa1(min)以上経過した場合に第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移させ、さらに、認証されたユーザが画像形成装置200からA2(cm)以上離れ、かつ、経過時間がa2(min)以上経過した場合に第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離に応じて、画像形成装置の通電状態を段階的に自動的に切換えるものである。
図11は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図、図12は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の通電状態を遷移するための設定画面(ユーザ距離モード)の一例を示す説明図である。
第3実施形態は、図11に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部320と、操作パネル140を備えた操作ユニット330と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置300において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、制御部320の構成として、距離判定手段122と、通電状態切換え手段125と、を備えることを特徴とするものである。
なお、第3実施形態に係る画像形成装置300の構成は、制御部320と操作ユニット330の特徴的な構成を除き、第1実施形態の画像形成装置100の構成と同様な構成を有するため、第1実施形態の画像形成装置100の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置300は、図11に示すように、制御部320の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、通電状態切換え手段125とを備え、操作ユニット330の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、通電状態設定画面表示機能162と、メッセージ画面表示機能170とを備えるとともに、距離設定手段180を備えている。
距離判定手段122は、認証されているユーザと画像形成装置300との距離を測定して、その距離が所定距離に達したか否かを判定する。すなわち、距離設定手段180により設定された距離に達したか否かを判定する。
通電状態切換え手段125は、距離判定手段122の判定結果に基づき、予め設定された画像形成装置300の通電状態に選択的に切換える。すなわち、通電状態切換え手段125は、認証されているユーザと画像形成装置300との距離に応じて、画像形成装置300の通電状態を段階的に遷移させる。
第3実施形態では、画像形成装置300の通電状態は、第1の通電状態として画像形成装置300は通常運転を行う「通常運転モード」、第2の通電状態として「通常運転モード」に復帰する時間を優先する「復帰優先省エネモード」、第3の通電状態として消費電力を優先する「電力優先省エネモード」、第4の通電状態として待機時にFAXのみ使用可能とする「FAXのみ待機モード」が設定されている。
通電状態設定画面表示機能162は、図12に示すように、画像形成装置300の通電状態(通電モード)が遷移するための条件を設定する設定画面342を表示する。第3実施形態では、設定画面342において、認証されたユーザが画像形成装置300から離れた状態に応じて通電状態を遷移させるユーザ間距離モード342aと、経過時間に応じてユーザ認証状態を遷移させる経過時間モード342bとが選択可能となっている。
距離設定手段180は、認証されたユーザが画像形成装置300から離れた距離の閾値を設定するもので、第1閾値設定機能181と第2閾値設定機能182と第3閾値設定機能183を備えている。第1閾値設定機能181は、第1の通電状態から第2の通電状態に遷移する閾値を設定する。第2閾値設定機能182は、第2の通電状態から第3の通電状態に遷移する閾値を設定する。そして、第3閾値設定機能183は、第3の通電状態から第4の通電状態に遷移する閾値を設定する。
次に、第3実施形態の画像形成装置300を使用する際に画像形成装置300の通電状態が遷移する工程についてフローチャートに沿って説明する。
図13は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置における通電状態の遷移する工程の一部を示すフローチャート、図14は図13のフローチャートに続く工程を示すフローチャート、図15は前記画像形成装置の操作パネルに表示されるメッセージ画面に復帰優先省エネモードに設定された旨を通知する例を示す説明図、図16は前記メッセージ画面に電力優先省エネモードに設定された旨を通知する例を示す説明図、図17は前記メッセージ画面にFAXのみ待機モードに設定された旨を通知する例を示す説明図である。
画像形成装置300の使用が開始されると、図13に示すように、まず、画像形成装置300を使用するユーザの認証が行われる(ステップS301)。
ステップS301において、図3に示すように、操作パネル140に表示されたユーザ認証するための入力画面141にユーザのユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証が行われる。
ユーザが認証されるとユーザに応じたUIデータ(出力設定画面など)が読み出される(ステップS302)。
そして、図12に示すように、操作パネル140に表示された設定画面342において、ユーザ間距離モード342aを選択して、第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値を設定する(ステップS303)。
第3実施形態では、ユーザ間距離モード342aでは、「通常運転モード」の第1の通電状態から「復帰優先省エネモード」の第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をB1(cm)とし、第2の通電状態から「電力優先省エネモード」となる第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をB2(cm)とし、第3の通電状態から「FAXのみ待機モード」となる第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をB3(cm)と設定している。
これにより、認証されたユーザが画像形成装置300からB1(cm)以上離れた場合に、画像形成装置300の通電状態が、第1の通電状態の「通常運転モード」から「復帰優先省エネモード」である第2の通電状態へ遷移する。そして、認証されたユーザが画像形成装置300からB2(cm)以上離れた場合に、第2の通電状態から「電力優先省エネモード」である第3の通電状態へ遷移する。そして、さらに、認証されたユーザが画像形成装置300からB3(cm)以上離れた場合に、第3の通電状態から「FAXのみ待機モード」である第4の通電状態へ遷移する。
通常では、画像形成装置300の運転は、第1の通電状態の「通常運転モード」に設定される(ステップS304)。
そして、ステップS305に進み、認証されたユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS305において、認証されたユーザによる操作がないと判断された場合は、認証されたユーザと画像形成装置300との間の距離が測定される(ステップS306)。
そして、ステップS306において測定されたユーザ間距離がB1(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS307)。
ステップS307において、ユーザ間距離がB1(cm)以上であると判断された場合は、ステップS308に進む。
一方、ステップS307において、ユーザ間距離がB1(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS304に戻り、通常運転モードの状態で、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
ステップS308では、ステップS307において、ユーザ間距離がB1(cm)以上離れたと判断されているので、通電状態切換え手段125により、画像形成装置300の通電状態が第1の通電状態から第2の通電状態の「復帰優先省エネモード」へ切換えられる。
そして、図15に示すように、操作パネル140には第2の通電状態の「復帰優先省エネモード」に遷移されたことを通知するメッセージ画面343が表示される(ステップS309)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置300との間の距離が測定され(ステップS310)、測定されたユーザ間距離がB2(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS311)。
ステップS311において、ユーザ間距離がB2(cm)以上であると判断された場合は、通電状態切換え手段125により、通電状態が第2の通電状態の「復帰優先省エネモード」から第3の通電状態の「電力優先省エネモード」へ切換えられる(ステップS312)。
そして、図16に示すように、操作パネル140には第3の通電状態の「電力優先省エネモード」に遷移されたことを通知するメッセージ画面344が表示される(ステップS313)。
一方、ステップS311において、ユーザ間距離がB2(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS310に戻り、復帰優先省エネモードの状態で、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置300との間の距離が測定され(ステップS314)、測定されたユーザ間距離がB3(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS315)。
ステップS315において、測定されたユーザ間距離がB3(cm)以上であると判断された場合は、認証されたユーザがさらに離れた位置にいるため、第4の通電状態の「FAXのみ待機モード」へ切換えられる(ステップS316)。
そして、図17に示すように、操作パネル140には第4の通電状態の「FAXのみ待機モード」に遷移されたことを通知するメッセージ画面345が表示される(ステップS317)。
一方、ステップS315において、ユーザ間距離がB3(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS314に戻り、電力優先省エネモードの状態で、再びユーザ間距離の判断が繰り返される。
このようにして、ユーザ間距離に基づき画像形成装置300の通電状態の切換えが自動的に行われる。
以上のように構成したので、第3実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部320と、操作パネル140を備えた操作ユニット330と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置300において、制御部320の構成として、距離判定手段122と、通電状態切換え手段125と、を備え、距離判定手段122の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置300との距離に応じて、通電状態切換え手段125により予め設定された画像形成装置300の通電状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置からユーザが離れた状態に応じて、自動的に画像形成装置300の最適な省エネ運転を行うことができるので、ユーザが設定する手間を無くして、省エネ、操作性に優れた画像形成装置を実現できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離や経過時間に応じて、画像形成装置の通電状態を段階的に自動的に切換えるものである。
図18は本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図、図19は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の通電状態を遷移するための設定画面の一例を示す説明図である。
第4実施形態は、図18に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部420と、操作パネル140を備えた操作ユニット430と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置400において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、第3実施形態の画像形成装置300の特徴的な構成に加えて、制御部420の構成として、経過時間判定手段123を備えることを特徴とするものである。
なお、第4実施形態に係る画像形成装置400の構成は、制御部420と操作ユニット430の特徴的な構成を除き、第1実施形態の画像形成装置100の構成および第3実施形態の画像形成装置300の構成と同様な構成を有するため、第1実施形態の画像形成装置100の構成および第3実施形態の画像形成装置300の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置400は、図18に示すように、制御部420の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、通電状態切換え手段125とを備え、操作ユニット430の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、通電状態設定画面表示機能162と、メッセージ画面表示機能170とを備えるとともに、距離設定手段180と、経過時間設定手段190と、を備えている。
経過時間判定手段123は、認証されているユーザが画像形成装置400から離れたことが検知された時点、もしくはユーザの認証状態が遷移した時点から所定時間が経過したか否かを判定する。すなわち、経過時間設定手段190により設定された時間を経過したか否かを判定する。
通電状態切換え手段125は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、予め設定された画像形成装置400の通電状態に選択的に切換える。すなわち、通電状態切換え手段125は、認証されているユーザと画像形成装置400との距離に加えて、所定のユーザ認証状態での経過時間に応じて、画像形成装置400の通電状態を段階的に遷移させる。
第4実施形態では、画像形成装置400の通電状態は、第3実施形態と同様に、第1の通電状態として画像形成装置300は通常運転を行う「通常運転モード」、第2の通電状態として「通常運転モード」に復帰する時間を優先する「復帰優先省エネモード」、第3の通電状態として消費電力を優先する「電力優先省エネモード」、第4の通電状態として待機時にFAXのみ使用可能とする「FAXのみ待機モード」が設定されている。
経過時間設定手段190は、認証されているユーザが画像形成装置400から離れたことが検知されてからの経過時間を判定するための閾値を設定するもので、第1閾値設定機能191と第2閾値設定機能192と第3閾値設定機能193を備えている。第1閾値設定機能191は、第1の通電状態から第2の通電状態に遷移する閾値を設定する。第2閾値設定機能192は、第2の通電状態から第3の通電状態に遷移する閾値を設定する。そして、第3閾値設定機能193は、第3の通電状態から第4の通電状態に遷移する閾値を設定する。
次に、第4実施形態の画像形成装置400を使用する際に画像形成装置400の通電状態が遷移する工程についてフローチャートに沿って説明する。
図20は本発明の第4実施形態に係る画像形成装置における通電状態の遷移する工程の一部を示すフローチャート、図21は図20のフローチャートに続く通電状態の遷移する工程を示すフローチャート、図22は図21のフローチャートに続く通電状態の遷移する工程を示すフローチャートである。
画像形成装置400の使用が開始されると、図20に示すように、まず、画像形成装置400を使用するユーザの認証が行われる(ステップS401)。
ステップS401において、図3に示すように、操作パネル140に表示されたユーザ認証するための入力画面141にユーザのユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証が行われる。
ユーザが認証されるとユーザに応じたUIデータ(出力設定画面など)が読み出される(ステップS402)。
そして、図19に示すように、操作パネル140に表示された設定画面342において、ユーザ間距離モード342aと経過時間モード342bを選択して、第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値を設定する(ステップS403)。
第4実施形態では、ユーザ間距離モード342aでは、「通常運転モード」の第1の通電状態から「復帰優先省エネモード」の第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をB1(cm)とし、第2の通電状態から「電力優先省エネモード」となる第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をB2(cm)とし、第3の通電状態から「FAXのみ待機モード」となる第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をB3(cm)と設定している。
また、経過時間モード342bでは、第1の通電状態から第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をb1(min)とし、第2の通電状態から第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をb2(min)とし、第3の通電状態から第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をb3(min)と設定している。
これにより、認証されたユーザが画像形成装置400からB1(cm)以上離れた場合、かつ、経過時間がb1(min)以上経過した場合に、画像形成装置400の通電状態が第1の通電状態から第2の通電状態へ遷移する。そして、認証されたユーザが画像形成装置400からB2(cm)以上離れた場合、および/または、経過時間がb2(min)以上経過した場合に、第2の通電状態から第3の通電状態へ遷移する。そして、さらに、認証されたユーザが画像形成装置400からB3(cm)以上離れた場合、および/または、経過時間がb3(min)以上経過した場合に、第3の通電状態から第4の通電状態へ遷移する。
通常では、画像形成装置400の運転は、第1の通電状態の「通常運転モード」に設定される(ステップS404)。
そして、ステップS405に進み、認証されたユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS405において、認証されたユーザによる操作がないと判断された場合は、認証されたユーザと画像形成装置400との間の距離が測定される(ステップS406)。
そして、ステップS406において測定されたユーザ間距離がB1(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS407)。
ステップS407において、ユーザ間距離がB1(cm)以上であると判断された場合は、図21に示すように、ステップS408に進み、経過時間が計測される。そして、ステップS409に進む。
一方、ステップS407において、ユーザ間距離がB1(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS405に戻り、通常運転モードの状態で、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
ステップS409では、経過時間がb1(min)以上であるか否かが判断される。
ステップS409において、経過時間がb1(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS410に進む。ステップS410では、ユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS410において、ユーザによる操作があったと判断された場合は、ステップS411に進む。
一方、ステップS410において、ユーザによる操作がないと判断された場合は、ステップS408に戻り、再び経過時間が測定される。
ステップS411では、操作したユーザが認証されたユーザAであるか否かが判断される。ステップS411において、操作したユーザが認証されたユーザAではないと判断された場合は、ステップS412に進む。
ステップS411において、操作したユーザが認証されたユーザAであると判断された場合は、ステップS408に戻り、再び経過時間が測定される。
一方、ステップS409において、経過時間がb1(min)以上経過したと判断された場合は、そのままステップS412に進む。
ステップS412では、ステップS407において、ユーザ間距離がB1(cm)以上離れ、かつ、ステップS409において、経過時間がb1(min)以上経過したと判断されているので、通電状態切換え手段125により、画像形成装置400の通電状態が通常運転モードから第2の通電状態の「復帰優先省エネモード」へ切換えられる。
そして、図15に示すように、操作パネル140には第2の通電状態の「復帰優先省エネモード」に遷移されたことを通知するメッセージ画面343が表示される(ステップS413)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置400との間の距離と、経過時間が測定され(ステップS414)、測定されたユーザ間距離がB2(cm)以上であるか、および/または、経過時間がb2(min)以上経過したか否かが判断される(ステップS415)。
ステップS415において、ユーザ間距離がB2(cm)以上である、および/または、経過時間がb2(min)以上経過したと判断された場合は、図22に示すように、ステップS416に進む。
一方、ステップS415において、ユーザ間距離がB2(cm)以上ではなく、経過時間がb2(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS414に戻る。
ステップS416では、通電状態切換え手段125により、通電状態が第2の通電状態の「復帰優先省エネモード」から第3の通電状態の「電力優先省エネモード」へ切換えられる。
そして、図16に示すように、操作パネル140には第3の通電状態の「電力優先省エネモード」に遷移されたことを通知するメッセージ画面344が表示される(ステップS417)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置400との間の距離と経過時間が測定され(ステップS418)、測定されたユーザ間距離がB3(cm)以上であるか、および/または、経過時間がb3(min)以上経過したか否かが判断される(ステップS419)。
ステップS419において、測定されたユーザ間距離がB3(cm)以上である、および/または、経過時間がb3(min)以上経過したと判断された場合は、認証されたユーザがさらに離れた位置にいる、および/または、認証されたユーザが離れた時間がさらに経過しているため、第4の通電状態の「FAXのみ待機モード」へ切換えられる(ステップS420)。
そして、図17に示すように、操作パネル140には第4の通電状態の「FAXのみ待機モード」に遷移されたことを通知するメッセージ画面345が表示される(ステップS421)。
一方、ステップS419において、ユーザ間距離がB3(cm)以上ではなく、経過時間がb3(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS418に戻り、再びユーザ間距離と経過時間の判断が繰り返される。
このようにして、ユーザ間距離および経過時間に基づき画像形成装置400の通電状態の切換えが自動的に行われる。
以上のように構成したので、第4実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部420と、操作パネル140を備えた操作ユニット430と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置400において、制御部420の構成として、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、通電状態切換え手段125と、を備え、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置400との距離および経過時間に応じて、通電状態切換え手段125により予め設定された画像形成装置400の通電状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置からユーザが離れた距離および経過時間に応じて、自動的に画像形成装置400の最適な省エネ運転を行うことができるので、ユーザが設定する手間を無くして、省エネ、操作性に優れた画像形成装置を実現できる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
第5実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離や経過時間に応じて、使用するユーザの認証状態および画像形成装置の通電状態を段階的に自動的に切換えるものである。
図23は本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図、図24は前記画像形成装置の操作パネルに表示されるユーザ認証の認証状態を遷移するための設定画面の一例を示す説明図、図25は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の通電状態を遷移するための設定画面の一例を示す説明図である。
第5実施形態は、図23に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部520と、操作パネル140を備えた操作ユニット530と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置500において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、第4実施形態の画像形成装置400の特徴的な構成に加えて、制御部520の構成として、ユーザ認証状態切換え手段124を備えることを特徴とするものである。
なお、第5実施形態に係る画像形成装置500の構成は、制御部520と操作ユニット530の特徴的な構成を除き、第2実施形態の画像形成装置200の構成および第4実施形態の画像形成装置400の構成と同様な構成を有するため、第2,第4の実施形態の画像形成装置200,400の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置500は、図23に示すように、制御部520の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ユーザ認証状態切換え手段124と、通電状態切換え手段125と、を備え、操作ユニット530の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、認証状態設定画面表示機能161と、通電状態設定画面表示機能162と、メッセージ画面表示機能170とを備えるとともに、距離設定手段180と、経過時間設定手段190と、を備えている。
ユーザ認証状態切換え手段124は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、予め設定されたユーザの認証状態を選択的に切換える。すなわち、ユーザ認証状態切換え手段124は、認証されているユーザと画像形成装置500との距離に加えて、所定のユーザ認証状態での経過時間に応じて、ユーザの認証状態を段階的に遷移させる。
第5実施形態では、ユーザの認証状態は、第2実施形態と同様に、第1の認証状態として画像形成装置500の操作が可能な「通常認証状態」、第2の認証状態として操作パネル140の画面操作ができない「画面ロック状態」、第3の認証状態としてユーザの認証が解除された「認証解除状態」が設定されている。
通電状態切換え手段125は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、予め設定された画像形成装置500の通電状態に選択的に切換える。すなわち、通電状態切換え手段125は、認証されているユーザと画像形成装置500との距離に加えて、所定のユーザ認証状態での経過時間に応じて、画像形成装置500の通電状態を段階的に遷移させる。
第5実施形態では、画像形成装置500の通電状態は、第4実施形態と同様に、第1の通電状態として画像形成装置500は通常運転を行う「通常運転モード」、第2の通電状態として「通常運転モード」に復帰する時間を優先する「復帰優先省エネモード」、第3の通電状態として消費電力を優先する「電力優先省エネモード」、第4の通電状態として待機時にFAXのみ使用可能とする「FAXのみ待機モード」が設定されている。
認証状態設定画面表示機能161は、図24に示すように、設定画面142において、認証されたユーザが画像形成装置500から離れた状態に応じてユーザ認証状態を遷移させるユーザ間距離モード142aと、経過時間に応じてユーザ認証状態を遷移させる経過時間モード142bとが選択可能となっている。
第5実施形態では、ユーザ間距離モード142aでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をA1(cm)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をA2(cm)と設定している。
また、経過時間モード142bでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をa1(min)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をa2(min)と設定している。
通電状態設定画面表示機能162は、図25に示すように、設定画面342において、認証されたユーザが画像形成装置500から離れた状態に応じて通電状態を遷移させるユーザ間距離モード342aと、経過時間に応じて通電状態を遷移させる経過時間モード342bとが選択可能となっている。
第5実施形態では、ユーザ間距離モード342aでは、「通常運転モード」の第1の通電状態から「復帰優先省エネモード」の第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をB1(cm)とし、第2の通電状態から「電力優先省エネモード」となる第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をB2(cm)とし、第3の通電状態から「FAXのみ待機モード」となる第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をB3(cm)と設定している。
また、経過時間モード342bでは、第1の通電状態から第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をb1(min)とし、第2の通電状態から第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をb2(min)とし、第3の通電状態から第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をb3(min)と設定している。
第5実施形態において、画像形成装置500による認証されたユーザの認証状態の遷移する工程は、第2実施形態のフローチャート(ユーザの認証状態が遷移する工程)を参照するものとする。また、画像形成装置500の通電状態の遷移する工程は、第4実施形態のフローチャート(画像形成装置の通電状態の遷移する工程)を参照するものとする。
以上のように構成したので、第5実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部520と、操作パネル140を備えた操作ユニット530と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置500において、制御部520の構成として、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、通電状態切換え手段125と、ユーザ認証状態切換え手段124と、を備え、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置500との距離および経過時間に応じて、ユーザ認証状態切換え手段124により予め設定されたユーザの認証状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置500から認証されているユーザが時間、距離において離れた状態に応じて、自動的に画像形成装置500を使用するユーザを制限することができるので、直ぐに認証解除されて再度認証するという手間を少なくして、セキュリティ性を保ちつつ、操作性を向上させることができ、かつ、通電状態切換え手段125により予め設定された画像形成装置500の通電状態を段階的に切換えることで、自動的に画像形成装置500の最適な省エネ運転を行うことができる。
なお、第5実施形態では、ユーザ認証状態を切換えるときのユーザ間距離モード142aおよび経過時間モード142bの閾値(A1,A2,a1,a2)と、画像形成装置500の通電状態を切換えるときのユーザ間距離モード342aおよび経過時間モード342bの閾値(B1,B2,B3,b1,b2,b3)とをそれぞれ異なる値に設定して、ユーザ認証状態および通電状態を切換える制御をそれぞれの距離と経過時間に応じて制御するようにしているが、それぞれ同じモードにおける閾値を同じ値に設定して、ユーザ認証状態および通電状態を同じタイミングで制御するようにしてもよい。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
第6実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離に応じて、パネル操作または遠隔操作によるジョブ操作の優先順位を切換えるものである。
図26は本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図、図27は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の優先させるジョブ操作を切換えるための設定画面(ユーザ距離モード)の一例を示す説明図である。
第6実施形態は、図26に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部620と、操作パネル140を備えた操作ユニット630と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置600において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、制御部620の構成として、距離判定手段122と、ジョブ操作切換え手段126と、を備えることを特徴とするものである。
なお、第6実施形態に係る画像形成装置600の構成は、制御部620と操作ユニット630の特徴的な構成を除き、第1実施形態の画像形成装置100の構成と同様な構成を有するため、第1実施形態の画像形成装置100の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置600は、図26に示すように、制御部620の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、ジョブ操作切換え手段126とを備え、操作ユニット630の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、ジョブ操作設定画面表示機能163と、メッセージ画面表示機能170を備えるとともに、距離設定手段180を備えている。
ジョブ操作切換え手段126は、距離判定手段122の判定結果に基づき、画像形成装置600におけるパネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を選択的に切換える。すなわち、ジョブ操作切換え手段126は、認証されているユーザと画像形成装置600との距離に応じて、パネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を切換える。
第6実施形態では、ジョブ操作の優先状態は、第1のジョブ操作状態として画像形成装置600のジョブ操作を通常に行う「通常操作状態」、第2のジョブ操作状態としてパネル操作を優先させる「パネル操作優先状態」、第3のジョブ操作状態として遠隔操作を優先させる「遠隔操作優先状態」が設定されている。
ジョブ操作設定画面表示機能163は、図27に示すように、画像形成装置600の優先させるジョブ操作を切換えるための条件を設定する設定画面642を表示する。第6実施形態では、設定画面642において、認証されたユーザが画像形成装置600から離れた状態に応じて優先させるジョブ操作を切換えるユーザ間距離モード642aと、経過時間に応じて優先させるジョブ操作を切換える経過時間モード642bとが選択可能となっている。
距離設定手段180は、認証されたユーザが画像形成装置600から離れた距離の閾値を設定するもので、第1閾値設定機能181と第2閾値設定機能182とを備えている。第1閾値設定機能181は、第1のジョブ操作状態から第2のジョブ操作状態に遷移する閾値を設定する。第2閾値設定機能182は、第2のジョブ操作状態から第3のジョブ操作状態に遷移する閾値を設定する。
次に、第6実施形態の画像形成装置600を使用する際に優先するジョブ操作を切換える工程についてフローチャートに沿って説明する。
図28は本発明の第6実施形態に係る画像形成装置における優先するジョブ操作を切換える工程を示すフローチャート、図29は前記画像形成装置の操作パネルに表示されるメッセージ画面にジョブ操作がパネル操作優先に設定された旨を通知する例を示す説明図、図30は前記メッセージ画面にジョブ操作が遠隔操作優先に設定された旨を通知する例を示す説明図である。
画像形成装置600の使用が開始されると、図28に示すように、まず、画像形成装置600を使用するユーザの認証が行われる(ステップS601)。
ステップS601において、図3に示すように、操作パネル140に表示されたユーザ認証するための入力画面141にユーザのユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証が行われる。
ユーザが認証されるとユーザに応じたUIデータ(出力設定画面など)が読み出される(ステップS602)。
そして、図27に示すように、操作パネル140に表示された設定画面642において、ユーザ間距離モード642aを選択して、第1の閾値と第2の閾値を設定する(ステップS603)。
第6実施形態では、ユーザ間距離モード642aでは、「通常操作状態」の第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ切換える第1の閾値をC1(cm)とし、第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ遷移する第2の閾値をC2(cm)と設定している。これにより、認証されたユーザが画像形成装置600からC1(cm)以上離れた場合に第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ遷移する。そして、さらに、認証されたユーザが画像形成装置600からC2(cm)以上離れた場合に第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ切換える。
通常では、画像形成装置600の運転は、第1のジョブ操作状態の「通常操作状態」に設定される(ステップS604)。
そして、ステップS604に進み、認証されたユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS605において、認証されたユーザによる操作がないと判断された場合は、認証されたユーザと画像形成装置600との間の距離が測定される(ステップS606)。
そして、ステップS606において測定されたユーザ間距離がC1(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS607)。
ステップS607において、ユーザ間距離がC1(cm)以上であると判断された場合は、ステップS608に進む。
一方、ステップS607において、ユーザ間距離がC1(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS604に戻り、通常操作モードの状態で、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
ステップS608では、ジョブ操作切換え手段126により、ジョブ操作状態が「通常操作状態」の第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ切換えられる。
そして、図29に示すように、操作パネル140にジョブ操作がパネル操作優先に設定された旨を通知するメッセージ画面643が表示される(ステップS609)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置600との間の距離が測定され(ステップS610)、測定されたユーザ間距離がC2(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS611)。
ステップS611において、ユーザ間距離がC2(cm)以上であると判断された場合は、ジョブ操作切換え手段126により、ジョブ操作状態が「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ切換えられる(ステップS612)。そして、図30に示すように、操作パネル140にジョブ操作が遠隔操作優先に設定された旨を通知するメッセージ画面644が表示される(ステップS613)。
一方、ステップS611において、ユーザ間距離がC2(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS607に戻り、再びユーザ間距離の判断が繰り返される。
このようにして、ユーザ間距離に基づき画像形成装置600における優先させるジョブ操作の切換えが自動的に行われる。
以上のように構成したので、第6実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部620と、操作パネル140を備えた操作ユニット630と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置600において、制御部620の構成として、距離判定手段122と、ジョブ操作切換え手段126と、を備え、距離判定手段122の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置600との距離に応じて、ジョブ操作切換え手段126により画像形成装置600におけるパネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を切換えることで、例えば、画像形成装置600から認証されているユーザが遠く離れた状態では、パネル操作によるジョブ操作よりも通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作を優先するようにして、操作性の向上を図るとともに、ジョブ処理を効率良く行うことができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
第7実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離や経過時間に応じて、パネル操作または遠隔操作によるジョブ操作の優先順位を切換えるものである。
図31は本発明の第7実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
第7実施形態は、第6実施形態の画像形成装置600に特徴的な構成を加えた画像形成装置であって、図31に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部720と、操作パネル140を備えた操作ユニット730と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置700において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、制御部720の構成として、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ジョブ操作切換え手段126と、を備えることを特徴とするものである。
なお、第7実施形態に係る画像形成装置700の構成は、制御部720と操作ユニット730の特徴的な構成を除き、第6実施形態の画像形成装置600の構成と同様な構成を有するため、第6実施形態の画像形成装置600の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置700は、図31に示すように、制御部720の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ジョブ操作切換え手段126とを備え、操作ユニット730の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、ジョブ操作設定画面表示機能163と、メッセージ画面表示機能170を備えるとともに、距離設定手段180と、経過時間設定手段190とを備えている。
経過時間判定手段123は、認証されているユーザが画像形成装置700から離れたことが検知された時点、もしくはユーザの認証状態が遷移した時点から所定時間が経過したか否かを判定する。すなわち、経過時間設定手段190により設定された時間を経過したか否かを判定する。
ジョブ操作切換え手段126は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、画像形成装置700におけるパネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を選択的に切換える。すなわち、ジョブ操作切換え手段126は、認証されているユーザと画像形成装置700との距離に加えて、設定されたジョブ操作状態での経過時間に応じて、パネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を切換える。
第7実施形態では、ジョブ操作の優先状態は、第6実施形態と同様に、第1のジョブ操作状態として画像形成装置700のジョブ操作を通常に行う「通常操作状態」、第2のジョブ操作状態としてパネル操作を優先させる「パネル操作優先状態」、第3のジョブ操作状態として遠隔操作を優先させる「遠隔操作優先状態」が設定されている。
経過時間設定手段190は、設定されたジョブ操作状態から経過した時間の閾値を設定するもので、第1閾値設定機能191と第2閾値設定機能192と第3閾値設定機能893を備えている。第1閾値設定機能191は、第1のジョブ操作状態から第2のジョブ操作状態に遷移する閾値を設定する。第2閾値設定機能192は、第2のジョブ操作状態から第3のジョブ操作状態に遷移する閾値を設定する。
次に、第7実施形態の画像形成装置700を使用する際に優先するジョブ操作を切換える工程についてフローチャートに沿って説明する。
図32は本発明の第7実施形態に係る画像形成装置における優先するジョブ操作を切換える工程を示すフローチャート、図33は図32のフローチャートに続く優先するジョブ操作を切換える工程を示すフローチャート、図34は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の優先させるジョブ操作を切換えるための設定画面の一例を示す説明図である。
画像形成装置700の使用が開始されると、図32に示すように、まず、画像形成装置700を使用するユーザの認証が行われる(ステップS701)。
ステップS701において、図3に示すように、操作パネル140に表示されたユーザ認証するための入力画面141にユーザのユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証が行われる。
ユーザが認証されるとユーザに応じたUIデータ(出力設定画面など)が読み出される(ステップS702)。
そして、図34に示すように、操作パネル140に表示された設定画面642において、ユーザ間距離モード642aと経過時間モード642bを選択して、第1の閾値と第2の閾値を設定する(ステップS703)。
第7実施形態では、ユーザ間距離モード642aでは、「通常操作状態」の第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ切換える第1の閾値をC1(cm)とし、第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ遷移する第2の閾値をC2(cm)と設定している。また、経過時間モード642bでは、第1のジョブ操作状態から第2のジョブ操作状態へ遷移する第1の閾値をc1(min)とし、第2のジョブ操作状態から第3のジョブ操作状態へ遷移する第2の閾値をc2(min)と設定している。
これにより、認証されたユーザが画像形成装置700からC1(cm)以上離れた場合、かつ、経過時間がc1(min)以上経過した場合に、第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ遷移する。そして、さらに、認証されたユーザが画像形成装置700からC2(cm)以上離れた場合、および/または、経過時間がc2(min)以上経過した場合に、第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ切換える。
通常では、画像形成装置700の運転は、第1のジョブ操作状態の「通常操作状態」に設定される(ステップS704)。
そして、ステップS705に進み、認証されたユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS705において、認証されたユーザによる操作がないと判断された場合は、認証されたユーザと画像形成装置700との間の距離が測定される(ステップS706)。
そして、ステップS706において測定されたユーザ間距離がC1(cm)以上であるか否かが判断される(ステップS707)。
ステップS707において、ユーザ間距離がC1(cm)以上であると判断された場合は、図33に示すように、ステップS708に進み、経過時間が計測される。そして、ステップS709に進む。
一方、ステップS707において、ユーザ間距離がC1(cm)以上ではないと判断された場合は、ステップS705に戻り、通常操作モードの状態で、ユーザによる操作があったか否かの判断が繰り返される。
ステップS709では、経過時間がc1(min)以上であるか否かが判断される。
ステップS709において、経過時間がc1(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS710に進む。ステップS710では、ユーザによる操作があったか否かが判断される。
ステップS710において、ユーザによる操作があったと判断された場合は、ステップS711に進む。
一方、ステップS710において、ユーザによる操作がないと判断された場合は、ステップS708に戻り、再び経過時間が測定される。
ステップS711では、操作したユーザが認証されたユーザAであるか否かが判断される。ステップS711において、操作したユーザが認証されたユーザAではないと判断された場合は、ステップS712に進む。
ステップS711において、操作したユーザが認証されたユーザAであると判断された場合は、ステップS708に戻り、再び経過時間が測定される。
一方、ステップS709において、経過時間がc1(min)以上経過したと判断された場合は、そのままステップS712に進む。
ステップS712では、ステップS707において、ユーザ間距離がC1(cm)以上離れ、かつ、ステップS709において、経過時間がc1(min)以上経過したと判断されているので、ジョブ操作切換え手段126により、ジョブ操作状態が「通常操作状態」の第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ切換えられる。
そして、図29に示すように、操作パネル140にジョブ操作がパネル操作優先に設定された旨を通知するメッセージ画面643が表示される(ステップS713)。
そして、認証されたユーザと使用している画像形成装置700との間の距離と経過時間が測定され(ステップS714)、測定されたユーザ間距離がC2(cm)以上であるか、および/または、経過時間がc2(min)以上経過したか否かが判断される(ステップS715)。
ステップS715において、ユーザ間距離がC2(cm)以上である、および/または、経過時間がc2(min)以上経過したと判断された場合は、ジョブ操作切換え手段126により、ジョブ操作状態が「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ切換えられる(ステップS716)。
そして、図30に示すように、操作パネル140にジョブ操作が遠隔操作優先に設定された旨を通知するメッセージ画面644が表示される(ステップS717)。
一方、ステップS715において、ユーザ間距離がC2(cm)以上ではなく、経過時間がc2(min)以上経過していないと判断された場合は、ステップS714に戻り、再びユーザ間距離と経過時間の判断が繰り返される。
このようにして、ユーザ間距離および経過時間に基づき画像形成装置700における優先させるジョブ操作の切換えが自動的に行われる。
以上のように構成したので、第7実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部720と、操作パネル140を備えた操作ユニット730と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置700において、制御部720の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ジョブ操作切換え手段126と、を備え、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置700との距離および経過時間に応じて、ジョブ操作切換え手段126により画像形成装置700におけるパネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を切換えることで、例えば、画像形成装置700から認証されているユーザが遠く離れた状態では、パネル操作によるジョブ操作よりも通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作を優先するように切換えることで、操作性の向上を図るとともに、ジョブ処理を効率良く行うことができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
第8実施形態は、画像形成装置を使用する際に、認証されたユーザが離れた距離や経過時間に応じて、使用するユーザの認証状態、画像形成装置の通電状態およびジョブ操作の優先順位を段階的に自動的に切換えるものである。
図35は本発明の第8実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図、図36は前記画像形成装置の操作パネルに表示されるユーザ認証の認証状態を遷移するための設定画面の一例を示す説明図、図37は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の通電状態を遷移するための設定画面の一例を示す説明図、図38は前記画像形成装置の操作パネルに表示される画像形成装置の優先させるジョブ操作を切換えるための設定画面の一例を示す説明図である。
第8実施形態は、図35に示すように、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部820と、操作パネル140を備えた操作ユニット830と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ(人検知センサ)110とを備えた画像形成装置800において、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成として、第5実施形態の画像形成装置500の特徴的な構成に加えて、制御部820の構成として、ジョブ操作切換え手段126を備えることを特徴とするものである。
なお、第8実施形態に係る画像形成装置800の構成は、制御部820と操作ユニット830の特徴的な構成を除き、第5実施形態の画像形成装置500の構成および第7実施形態の画像形成装置700の構成と同様な構成を有するため、第5,第7の実施形態の画像形成装置500,700の構成と同様の構成及び機能については同一の符号を付することで説明を省略するものとする。
画像形成装置800は、図35に示すように、制御部820の構成として、ユーザ認証機能121に加えて、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ユーザ認証状態切換え手段124と、通電状態切換え手段125と、ジョブ操作切換え手段126と、を備え、操作ユニット830の構成として、操作パネル140に加えて、ユーザ認証入力画面表示機能150と、認証状態設定画面表示機能161と、通電状態設定画面表示機能162と、ジョブ操作設定画面表示機能163と、メッセージ画面表示機能170とを備えるとともに、距離設定手段180と、経過時間設定手段190と、を備えている。
ユーザ認証状態切換え手段124は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、予め設定されたユーザの認証状態を選択的に切換える。すなわち、ユーザ認証状態切換え手段124は、認証されているユーザと画像形成装置800との距離に加えて、所定のユーザ認証状態での経過時間に応じて、ユーザの認証状態を段階的に遷移させる。
第8実施形態では、ユーザの認証状態は、第5実施形態と同様に、第1の認証状態として画像形成装置800の操作が可能な「通常認証状態」、第2の認証状態として操作パネル140の画面操作ができない「画面ロック状態」、第3の認証状態としてユーザの認証が解除された「認証解除状態」が設定されている。
通電状態切換え手段125は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、予め設定された画像形成装置800の通電状態に選択的に切換える。すなわち、通電状態切換え手段125は、認証されているユーザと画像形成装置800との距離に加えて、設定された通電状態での経過時間に応じて、画像形成装置800の通電状態を段階的に遷移させる。
第8実施形態では、画像形成装置800の通電状態は、第5実施形態と同様に、第1の通電状態として画像形成装置800は通常運転を行う「通常運転モード」、第2の通電状態として「通常運転モード」に復帰する時間を優先する「復帰優先省エネモード」、第3の通電状態として消費電力を優先する「電力優先省エネモード」、第4の通電状態として待機時にFAXのみ使用可能とする「FAXのみ待機モード」が設定されている。
ジョブ操作切換え手段126は、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、画像形成装置800におけるパネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を選択的に切換える。すなわち、ジョブ操作切換え手段126は、認証されているユーザと画像形成装置800との距離に加えて、設定されたジョブ操作状態での経過時間に応じて、パネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を切換える。
第8実施形態では、ジョブ操作の優先状態は、第7実施形態と同様に、第1のジョブ操作状態として画像形成装置800のジョブ操作を通常に行う「通常操作状態」、第2のジョブ操作状態としてパネル操作を優先させる「パネル操作優先状態」、第3のジョブ操作状態として遠隔操作を優先させる「遠隔操作優先状態」が設定されている。
認証状態設定画面表示機能161は、図36に示すように、設定画面142において、認証されたユーザが画像形成装置800から離れた状態に応じてユーザ認証状態を遷移させるユーザ間距離モード142aと、経過時間に応じてユーザ認証状態を遷移させる経過時間モード142bとが選択可能となっている。
第8実施形態では、ユーザ間距離モード142aでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をA1(cm)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をA2(cm)と設定している。
また、経過時間モード142bでは、「通常認証状態」の第1の認証状態から「画面ロック状態」の第2の認証状態へ遷移する第1の閾値をa1(min)とし、第2の認証状態から「認証解除状態」となる第3の認証状態へ遷移する第2の閾値をa2(min)と設定している。
通電状態設定画面表示機能162は、図37に示すように、設定画面342において、認証されたユーザが画像形成装置800から離れた状態に応じて通電状態を遷移させるユーザ間距離モード342aと、経過時間に応じて通電状態を遷移させる経過時間モード342bとが選択可能となっている。
第8実施形態では、ユーザ間距離モード342aでは、「通常運転モード」の第1の通電状態から「復帰優先省エネモード」の第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をB1(cm)とし、第2の通電状態から「電力優先省エネモード」となる第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をB2(cm)とし、第3の通電状態から「FAXのみ待機モード」となる第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をB3(cm)と設定している。
また、経過時間モード342bでは、第1の通電状態から第2の通電状態へ遷移する第1の閾値をb1(min)とし、第2の通電状態から第3の通電状態へ遷移する第2の閾値をb2(min)とし、第3の通電状態から第4の通電状態へ遷移する第3の閾値をb3(min)と設定している。
ジョブ操作設定画面表示機能163は、図38に示すように、画像形成装置800の優先させるジョブ操作を切換えるための条件を設定する設定画面642を表示する。第8実施形態では、設定画面642において、認証されたユーザが画像形成装置800から離れた状態に応じて優先させるジョブ操作を切換えるユーザ間距離モード642aと、経過時間に応じて優先させるジョブ操作を切換える経過時間モード642bとが選択可能となっている。
第8実施形態では、ユーザ間距離モード642aでは、「通常操作状態」の第1のジョブ操作状態から「パネル操作優先状態」の第2のジョブ操作状態へ切換える第1の閾値をC1(cm)とし、第2のジョブ操作状態から「遠隔操作優先状態」となる第3のジョブ操作状態へ遷移する第2の閾値をC2(cm)と設定している。また、経過時間モード642bでは、第1のジョブ操作状態から第2のジョブ操作状態へ遷移する第1の閾値をc1(min)とし、第2のジョブ操作状態から第3のジョブ操作状態へ遷移する第2の閾値をc2(min)と設定している。
第8実施形態において、画像形成装置800により認証されたユーザの認証状態の遷移する工程は、第2実施形態のフローチャート(ユーザの認証状態が遷移する工程)を参照するものとする。また、画像形成装置800の通電状態の遷移する工程は、第4実施形態のフローチャート(画像形成装置の通電状態の遷移する工程)を参照するものとする。さらに、画像形成装置800のジョブ操作の優先順位を切換える工程は、第7実施形態のフローチャート(画像形成装置における優先するジョブ操作を切換える工程)を参照するものとする。
以上のように構成したので、第8実施形態によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能121を有する制御部820と、操作パネル140を備えた操作ユニット830と、装置周りに存在する人を検知する人感センサ110とを備えた画像形成装置800において、制御部820の構成として、距離判定手段122と、経過時間判定手段123と、ユーザ認証状態切換え手段124と、通電状態切換え手段125と、ジョブ操作切換え手段126とを備えることで、距離判定手段122の判定結果および経過時間判定手段123の判定結果に基づき、認証されているユーザと画像形成装置800との距離および経過時間に応じて、ユーザ認証状態切換え手段124により予め設定されたユーザの認証状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置800から認証されているユーザが時間、距離において離れた状態に応じて、画像形成装置800を使用するユーザを制限することができるので、直ぐに認証解除されて再度認証するという手間を少なくして、セキュリティ性を保ちつつ、操作性を向上させることができ、かつ、通電状態切換え手段125により予め設定された画像形成装置800の通電状態を段階的に切換えることで、自動的に画像形成装置800の最適な省エネ運転を行うことができ、さらに、ジョブ操作切換え手段126により画像形成装置800におけるパネル操作によるジョブ操作と遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を切換えることで、例えば、画像形成装置800から認証されているユーザが遠く離れた状態では、パネル操作によるジョブ操作よりも通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作を優先するように切換えることで、操作性の向上を図るとともに、ジョブ処理を効率良く行うことができる。
なお、第8実施形態では、ユーザ認証状態を切換えるときのユーザ間距離モード142aおよび経過時間モード142bの閾値(A1,A2,a1,a2)、画像形成装置800の通電状態を切換えるときのユーザ間距離モード342aおよび経過時間モード342bの閾値(B1,B2,B3,b1,b2,b3)、および画像形成装置800におけるジョブ操作の優先順位を切換えるときのユーザ間距離モード642aおよび経過時間モード642bの閾値(C1,C2,c1,c2)をそれぞれ異なる値に設定して、ユーザ認証状態、通電状態、およびジョブ操作の優先順位を切換える制御をそれぞれの距離と経過時間に応じて制御するようにしているが、それぞれ同じモードにおける閾値を同じ値に設定して、ユーザ認証状態、通電状態、およびジョブ操作の優先順位を同じタイミングで制御するようにしてもよい。
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上述した実施態様としては、ユーザを認証するユーザ認証機能と、装置周りに存在する人を検知する人検知センサとを備えた画像形成装置において、認証されているユーザと前記画像形成装置との距離を判定する距離判定手段と、予め設定された前記画像形成装置の運転状態を選択的に切換える運転状態切換え手段と、を備え、前記距離判定手段の判定結果に基づき、認証されているユーザと前記画像形成装置との距離に応じて、前記運転状態切換え手段により前記画像形成装置の運転状態を段階的に遷移させることを特徴としてもよい。
また、実施態様としては、認証されているユーザが前記画像形成装置から離れたことが検知されてからの経過時間を判定する経過時間判定手段を備え、前記経過時間判定手段の判定結果に基づき、認証されているユーザが前記画像形成装置から離れたことが検知されてからの経過時間に応じて、前記運転状態切換え手段により前記画像形成装置の運転状態を段階的に遷移させることとしてもよい。
また、実施態様としては、認証されているユーザが前記画像形成装置から離れたことが検知されてからの経過時間を判定するための閾値を設定する経過時間設定手段を備え、前記経過時間判定手段により、認証されているユーザが前記画像形成装置から離れから経過した時間が前記閾値を超えたと判定された場合は、前記運転状態切換え手段により、前記画像形成装置の運転状態を切換えることとしてもよい。
また、実施態様において、認証されているユーザと画像形成装置との距離を判定するための閾値を設定する距離設定手段を備え、前記距離判定手段により、認証されているユーザと画像形成装置との距離が前記閾値を超えたと判定された場合は、前記運転状態切換え手段により、前記画像形成装置の運転状態を切換えることとしてもよい。
また、距離の判定は、例えば、ICチップ等のユーザを特定する情報記憶手段からの電波強度に応じて画像形成装置との距離を算出するようにしてもよい。
また、実施態様において、前記運転状態切換え手段として、予め設定されたユーザの認証状態を選択的に切換えるユーザ認証状態切換え手段を備えることとしてもよい。
また、実施態様において、前記ユーザの認証状態として、少なくとも、前記ユーザの認証が有効であり(ログイン状態)前記ユーザによる前記画像形成装置の操作画面の操作が可能な第1の認証状態、前記ユーザの認証が有効でありUIデータを保持した状態で前記操作画面の操作が不可能(ロック状態)な第2の認証状態、認証中のユーザ認証が解除された第3の認証状態のうちの何れかの認証状態を含むこととしてもよい。
また、実施態様において、予め設定されたユーザの認証状態として、例えば、画像形成装置の操作が可能な「通常認証状態」、画面操作ができない「画面ロック状態」、ユーザの認証が解除された「認証解除状態」、などを設定することができる。
また、実施態様において、認証中のユーザ認証が解除された場合は、例えば、セキュリティのために、出力されたドキュメントデータ(プリントジョブデータ)を消去するようにしてもよい。
また、実施態様において、前記運転状態切換え手段として、予め設定された前記画像形成装置の通電状態を選択的に切換える通電状態切換え手段を備えることとしてもよい。
また、実施態様において、前記画像形成装置の通電状態として、少なくとも、通常運転を行う通常運転モード、前記通常運転モードに復帰する時間を優先する復帰優先省エネモード、消費電力を優先する電力優先省エネモード、待機時にFAXのみ使用可能とするFAXのみ待機モードのうちの何れかの通電状態を含むこととしてもよい。
また、実施態様において、前記運転状態切換え手段として、前記画像形成装置の操作パネルを用いたパネル操作によるジョブ操作と、通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を選択的に切換えるジョブ操作切換え手段を備えることとしてもよい。
また、実施態様において、前記画像形成装置のジョブ操作として、少なくとも、前記画像形成装置の操作パネルを用いたパネル操作によるジョブ操作、通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作のうちの何れかのジョブ操作を含むこととしてもよい。
また、実施態様において、認証を行っていないユーザのジョブ実行中に、前記距離判定手段により、認証されているユーザが前記画像形成装置から所定の距離以上離れたと判定された場合は、前記画像形成装置の操作パネル画面の電源をOFFした状態に遷移することとしてもよい。
また、実施態様において、ユーザを認証するユーザ認証機能と、装置周りに存在する人を検知する人検知センサとを備えた画像形成装置の運転状態切換え方法であって、認証されているユーザと前記画像形成装置との距離を判定する工程と、予め設定された前記画像形成装置の運転状態を選択的に切換える工程と、を備え、前記距離を判定する工程の判定結果に基づき、認証されているユーザと前記画像形成装置との距離に応じて、前記画像形成装置の運転状態を段階的に遷移させることとしてもよい。
このように説明した実施態様の画像形成装置によれば、ユーザを認証するユーザ認証機能と、装置周りに存在する人を検知する人検知センサとを備えた画像形成装置において、認証されているユーザと前記画像形成装置との距離を判定する距離判定手段と、予め設定された前記画像形成装置の運転状態を選択的に切換える運転状態切換え手段と、を備え、前記距離判定手段の判定結果に基づき、認証されているユーザと前記画像形成装置との距離に応じて、前記運転状態切換え手段により前記画像形成装置の運転状態を段階的に遷移させることで、画像形成装置から認証されているユーザが離れた状態に応じて、画像形成装置の運転状態を制限することができるので、画像形成装置からユーザが離れた場合でも、セキュリティ性を保ちつつ、操作性を向上させることができる。
例えば、前記運転状態切換え手段として、予め設定されたユーザの認証状態を選択的に切換えるユーザ認証状態切換え手段を備えることで、画像形成装置から認証されているユーザが離れた状態に応じて、画像形成装置の使用を制限することができるので、直ぐに認証解除されて再度認証するという手間を少なくして、セキュリティ性を保ちつつ、操作性を向上させることができる。
また、前記運転状態切換え手段として、予め設定された前記画像形成装置の通電状態を選択的に切換える通電状態切換え手段を備えることで、画像形成装置から認証されているユーザが離れた状態に応じて、自動的に画像形成装置の最適な省エネ運転を行うことができるので、ユーザが設定する手間を無くして、省エネ、操作性に優れた画像形成装置を実現できる。
さらに、前記運転状態切換え手段として、前記画像形成装置の操作パネルを用いたパネル操作によるジョブ操作と、通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作との優先順位を選択的に切換えるジョブ操作切換え手段を備えることで、例えば、画像形成装置から認証されているユーザが遠く離れた状態では、パネル操作によるジョブ操作よりも通信を用いた遠隔操作によるジョブ操作を優先するようにして、操作性の向上を図るとともに、ジョブ処理を効率良く行うことができる。