JP2019171790A - 複合シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを提供する。【解決手段】粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含む複合シートである。該複合シート中において、粒子状炭素材料が厚み方向に配列してなる。さらに、複合シートの密度は0.60g/cm2以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、複合シート及びその製造方法に関するものである。より具体的には、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含む複合シート及びその製造方法に関するものである。
近年、熱伝導性などの特性を有する、樹脂及び粒子状の炭素材料を含むシート状の部材が種々の用途に用いられている。
例えば、特許文献1では、所定の(メタ)アクリル樹脂組成物、所定の多官能エポキシ化合物、所定粒径の膨張化黒鉛粉を含む混合組成物をシート状に成形してなる成形体が提案されている。かかる組成のシート状の成形体は、熱伝導性及び引張強度が高く、例えば、発熱部に放熱板を接続する際に好適に用いることができる。
特開2014−167060号公報
ここで、熱伝導性を有するシート状の成形体には、熱伝導性を有すると同時に、耐熱性に優れることも求められている。しかしながら、特許文献1に記載された従来のシート状の成形体は、樹脂成分を含有するため、樹脂の融点以上に加熱された場合に樹脂が融解する虞があり、耐熱性の点で改善の余地があった。
樹脂成分は、成形体中に膨張化黒鉛粉等の熱伝導性材料を保持し、且つ成形体内における含有成分間の密着性を高めて、熱伝導性材料が特定の態様で配置することで形成される成形体の形状及び構造を維持するように機能し得る成分である。このため、成形体の耐熱性を高めるために、単に樹脂成分の配合量を低減させることによっては、そもそも、熱伝導性材料を含む組成物を用いて成形体を成形することが困難であるか、或いは、仮に成形体を得られたとしても、その形状及び構造を保持することが困難であった。
そこで、本発明は、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを効率的に製造し得る、複合シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。そして、本発明者は、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含む複合シートを製造するに当たり、得られた複合シートの密度が所定の値以下となるようにすることで、熱伝導性及び形状保持能を有するとともに、樹脂含有量の少ない複合シートを効率的に製造可能なことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の複合シートは、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含む複合シートであって、前記粒子状炭素材料が前記複合シートの厚み方向に配列してなり、且つ、密度が0.60g/cm以下であることを特徴とする。粒子状炭素材料が厚み方向に配向してなる密度が0.60g/cm以下である複合シートは、樹脂含有量が少なく、且つ、熱伝導性及び形状保持能を有する。
なお、「粒子状炭素材料」とは、アスペクト比が10以下の炭素材料を意味する。また、「繊維状」とはアスペクト比が10超であることを意味する。さらにまた、複合シートの密度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また、本発明の複合シートでは、前記繊維状炭素ナノ構造体の比表面積が、400m/g以上であることが好ましい。繊維状炭素ナノ構造体の比表面積が400m/g以上であれば、複合シートの熱伝導性及び形状保持能をバランス良く高めることができる。
なお、繊維状炭素ナノ構造体の「比表面積」は、BET法を用いて測定した窒素吸着比表面積を指す。
さらに、本発明の複合シートでは、前記粒子状炭素材料の含有質量Wp及び前記繊維状炭素ナノ構造体の含有質量Wtが、Wp/Wt≦10を満たすことが好ましい。粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との間の質量比が、上記条件を満たしていれば、複合シートの熱伝導性及び形状保持能をバランス良く高めることができる。
さらに、本発明の複合シートは、厚みが1.0mm以下であることが好ましい。複合シートの厚みが1.0mm以下であれば、複合シートの熱抵抗が低く、例えば、発熱体及び放熱体の間に複合シートを介在させて使用した場合に、発熱体及び放熱体の間における熱移動を容易にすることができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の複合シートの製造方法は、樹脂、粒子状炭素材料、及び繊維状炭素ナノ構造体を含む一次複合シートを得る一次複合シート形成工程と、前記一次複合シートを厚み方向に複数枚積層して、或いは、前記一次複合シートを折畳又は捲回して、積層体を得る積層工程と、前記積層体を、積層方向に対して45°以下の角度でスライスし、スライスシートを得るスライス工程と、前記スライスシートを溶媒に浸漬して、前記スライスシートに含有される前記樹脂の少なくとも一部を除去して複合シートを得る樹脂除去工程と、を含むことを特徴とする。かかる製造方法によれば、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを効率的に製造することができる。
ここで、本発明の複合シートの製造方法では、前記樹脂除去工程にて、前記スライスシートに含有される前記樹脂全体を100質量%として、前記複合シートに残留する前記樹脂が15質量%以下となるようにすることが好ましい。樹脂除去工程において、樹脂を十分に除去することで、得られる複合シートの密度を所望の範囲内とすることができる。
さらに、本発明の複合シートの製造方法では、前記一次複合シートにおける前記樹脂の含有量が55質量%以上であることが好ましい。一次複合シートにおける前記樹脂の含有量が55質量%以上であれば、一層効率的に複合シートを製造することができる。
さらにまた、本発明の複合シートの製造方法では、前記一次複合シートにおける前記粒子状炭素材料の含有質量Wp及び前記繊維状炭素ナノ構造体の含有質量Wtが、Wp/Wt≦10を満たすことが好ましい。一次複合シートにおける粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との間の質量比が、上記条件を満たしていれば、得られる複合シートの熱伝導性及び形状保持能を一層バランス良く高めることができる。
本発明によれば、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを提供することができる。
また、本発明によれば、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを効率的に製造し得る、複合シートの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の複合シートは、熱伝導性を有するため、発熱体と放熱体との間に挟み込んで使用することができる。即ち、本発明の複合シートは、放熱部材として、ヒートシンク、放熱板、放熱フィン等の放熱体と共に放熱装置を構成することができる。
そして、本発明の複合シートは、粒子状炭素材料がシートの厚み方向に配列してなる構造を有するとともに、密度が0.60g/cm以下である限りにおいて特に限定されることなく、あらゆる製造方法に従って製造することができるが、後述する本発明の複合シートの製造方法に従って効率的に製造することができる。
(複合シート)
本発明の複合シートは、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含む。さらに、本発明の複合シートは、粒子状炭素材料が複合シートの厚み方向に配列してなる構造を有し、且つ、密度が0.60g/cm以下であることを特徴とする。そして、本発明の複合シートは、樹脂成分を含みうるが、その含有量が少ないことを特徴とする。本発明の複合シートでは、繊維状炭素ナノ構造体及びシートの厚み方向に配向した粒子状炭素材料により熱伝導パスが形成され、熱伝導性を呈し得るとともに、上記密度上限を満たす程度に樹脂含有量が少ないため、熱伝導性を有するとともに耐熱性に優れている。さらに、繊維状炭素ナノ構造体が粒子状炭素材料をシート内に保持するように良好に機能するため、シート形状が崩れにくく、形状保持能に優れる。
<粒子状炭素材料>
粒子状炭素材料としては、特に限定されることなく、例えば、人造黒鉛、鱗片状黒鉛、薄片化黒鉛、天然黒鉛、酸処理黒鉛、膨張性黒鉛、膨張化黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック;などを用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
中でも、粒子状炭素材料としては、膨張化黒鉛を用いることが好ましい。膨張化黒鉛を使用すれば、複合シートの熱伝導性を更に向上させることができるからである。
<<膨張化黒鉛>>
ここで、粒子状炭素材料として好適に使用し得る膨張化黒鉛は、例えば、鱗片状黒鉛などの黒鉛を硫酸などで化学処理して得た膨張性黒鉛を、熱処理して膨張させた後、微細化することにより得ることができる。そして、市販の膨張化黒鉛としては、例えば、伊藤黒鉛工業株式会社製のEC−1500、EC−1000、EC−500、EC−300、EC−100、EC−50、EC−10(いずれも商品名)等が挙げられる。
ここで、粒子状炭素材料の粒子径は、体積平均粒子径で5μm以上であることが好ましく、40μm以上であることがより好ましく、100μm以上であることが好ましく、250μm以下であることが好ましい。粒子状炭素材料の粒子径が上記下限以上であれば、複合シートの熱伝導性等を一層向上させることができる。また、粒子状炭素材料の粒子径が上記上限以下であれば、複合シートの形状保持能を一層高めることができる。
なお、本明細書において、「体積平均粒子径」とは、レーザー回折法で測定された粒子径分布(体積基準)において小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径(D50)を表し、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定することができる。
ここで、本発明において、粒子状炭素材料のアスペクト比(長径/短径)は、10以下であり、5以下が好ましい。なお、アスペクト比は、通常1以上である。また、本発明において、粒子状炭素材料の「アスペクト比」は、粒子状炭素材料をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、任意の50個について、最大径(長径)と、最大径に直交する方向の粒子径(短径)とを測定し、長径と短径の比(長径/短径)の平均値を算出することにより求めることができる。
<繊維状炭素ナノ構造体>
繊維状炭素ナノ構造体としては、カーボンナノチューブ(CNT)及びカーボンナノファイバー等を挙げることができる。中でも、繊維状炭素ナノ構造体としては、CNTを含む繊維状炭素ナノ構造体を好適に用いることができる。CNTを含む繊維状炭素ナノ構造体を使用すれば、複合シートの熱伝導性及び形状保持能を一層向上させ得る。CNTを含む繊維状炭素ナノ構造体は、単層カーボンナノチューブ(単層CNT)のみからなるものであってもよいし、多層カーボンナノチューブ(多層CNT)のみからなるものであってもよいし、単層CNTと多層CNTとの混合物であってもよいし、カーボンナノチューブ(CNT)と、CNT以外の繊維状炭素ナノ構造体との混合物であってもよい。中でも、単層CNTを含む繊維状炭素ナノ構造体が好ましい。繊維状炭素ナノ構造体が単層CNTを含んでいれば、複合シートの熱伝導性及び形状保持能を一層高めることができる。
<<繊維状炭素ナノ構造体の比表面積>>
繊維状炭素ナノ構造体の比表面積は、200m/g以上であることが好ましく、400m/g以上であることがより好ましく、550m/g以上であることがより好ましく、2500m/g以下であることが好ましく、1200m/g以下であることが更に好ましい。繊維状炭素ナノ構造体の比表面積が上記下限値以上であれば、複合シートの熱伝導性及び形状保持能をバランス良く高めることができる。また、繊維状炭素ナノ構造体の比表面積が上記上限値以下であれば、複合シートの熱伝導性を一層高めることができる。
なお、繊維状炭素ナノ構造体のアスペクト比(長さ/直径)は、10超であり、100以上であることが好ましい。なお、繊維状炭素ナノ構造体のアスペクト比は、SEMを用いて無作為に選択した繊維状炭素ナノ構造体100本の直径及び長さを測定し、直径と長さとの比(長さ/直径)の平均値を算出することにより求めることができる。
繊維状炭素ナノ構造体の上記以外のその他の諸性状の好適値については、例えば、特開2016−054113号公報に記載のCNTについて開示した好適な諸性状と同様とすることができる。CNTを含む繊維状炭素ナノ構造体の調製は、例えば、国際公開第2006/011655号の記載に従って、スーパーグロース法によって、効率的に行うことができる。
<粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との質量比>
複合シート中における、粒子状炭素材料の含有質量Wpと、繊維状炭素ナノ構造体の含有質量Wtとが、Wp/Wt≦10を満たすことが好ましい。粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との間の質量比が、上記条件を満たしていれば、複合シートの熱伝導性及び形状保持能をバランス良く高めることができる。その理由は明らかではないが、粒子状炭素材料の含有量が繊維状炭素ナノ構造体の含有量の10倍以下である場合には、繊維状炭素ナノ構造体に対して粒子状炭素材料が吸着又は付着すること、或いは、繊維状炭素ナノ構造体により形成されるネットワーク状の構造に粒子状炭素材料が「引っかかった」ような状態となること、により粒子状炭素材料をシート内に良好に保持できることができることに起因すると推察される。そして、繊維状炭素ナノ構造体により粒子状炭素材料がシート内に良好に保持されていれば、複合シートの熱伝導性が充分に高まる。また、粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との間の質量比が、上記条件を満たしていれば、複合シートの形状保持能を高めることができる結果、複合シートに裂け目等の劣化が生じることを抑制することができる。その結果、複合シートの熱伝導性を一層高めることができる。なお、複合シート中に含まれる粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との質量比は、複合シートを熱重量測定し、両者の燃焼温度の差異に基づいて分析することで、検証することができる。
さらに、Wp/Wtは、複合シートの形状保持能を一層高める観点から、8以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましい。また、上述したWp/Wtの値の下限値は、複合シートの熱伝導性を一層高める観点から、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。
<複合シートの構造>
本発明の複合シートは、上述したような粒子状炭素材料が複合シートの厚み方向に配列してなる構造を有する。ここで、「粒子状炭素材料が複合シートの厚み方向に配列してなる」という構造により、複合シートの厚み方向における熱伝導率が、複合シートの主面内の所定の方向における熱伝導率よりも高くなる。なお、「主面内の所定の方向」とは、複合シートの主面について熱伝導率を測定した場合に熱伝導率が最も良好となる方向をX方向として、かかる方向に対して垂直な方向をY方向とした場合の、Y方向を意味する。複合シートが「粒子状炭素材料が複合シートの厚み方向に配列してなる」という構造を有するか否か、という点は、複合シートについて、実施例に記載したような方法に従って主面方向(X方向,Y方向)と厚み方向についてそれぞれ熱伝導率を測定し、厚み方向の熱伝導率がY方向の熱伝導率よりも有意に高いか否かを確認することによって判断することができる。なお、「厚み方向の熱伝導率がY方向の熱伝導率よりも有意に高い」とは、厚み方向の熱伝導率がY方向の熱伝導率の1.5倍以上であることを意味する。勿論、複合シートの厚み方向に沿う断面を、SEM等を用いて拡大観察することによっても、定性的に上記構造を有する点は判断することができるが、上記したような「Y方向」及び厚み方向における熱伝導率をそれぞれ測定することによって、上記構造の有無を定量的に判定することができる。
<複合シートの密度>
複合シートの密度は、0.60g/cm以下である必要があり、0.55g/cm以下であることがより好ましく、0.35g/cm以下であることが更に好ましい。複合シートの密度が上記上限値以下であれば、複合シート中における樹脂含有量が充分に低い。これにより、複合シートの耐熱性を高めることができる。また、複合シートの密度の下限値は、通常、0.30g/cm以上であり得る。
<樹脂>
本発明の複合シートは、密度が0.60g/cm以下となる限りにおいて特に限定されることなく、樹脂を含有していても良い。本発明の複合シートが含みうる樹脂としては、特に限定されることなく、常温常圧下で液体の樹脂及び常温常圧下で固体の樹脂を挙げることができる。なお、本明細書において、「常温」とは23℃を指し、「常圧」とは、1atm(絶対圧)を指す。
常温常圧下で液体の樹脂としては、常温常圧下で液体の熱可塑性樹脂及び常温常圧下で液体の熱硬化性樹脂が挙げられる。
そして、常温常圧下で液体の熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
また、常温常圧下で液体の熱硬化性樹脂としては、例えば、天然ゴム;ブタジエンゴム;イソプレンゴム;ニトリルゴム;水素化ニトリルゴム;クロロプレンゴム;エチレンプロピレンゴム;塩素化ポリエチレン;クロロスルホン化ポリエチレン;ブチルゴム;ハロゲン化ブチルゴム;ポリイソブチレンゴム;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;ビスマレイミド樹脂;ベンゾシクロブテン樹脂;フェノール樹脂;不飽和ポリエステル;ジアリルフタレート樹脂;ポリイミドシリコーン樹脂;ポリウレタン;熱硬化型ポリフェニレンエーテル;熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル;などが挙げられる。
また、常温常圧下で固体の樹脂としては、常温常圧下で固体の熱可塑性樹脂及び常温常圧下で固体の熱硬化性樹脂が挙げられる。
そして、常温常圧下で固体の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ(アクリル酸2−エチルヘキシル)、アクリル酸とアクリル酸2−エチルヘキシルとの共重合体、ポリメタクリル酸又はそのエステル、ポリアクリル酸又はそのエステルなどのアクリル樹脂;シリコン樹脂;フッ素樹脂;ポリエチレン;ポリプロピレン;エチレン−プロピレン共重合体;ポリメチルペンテン;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリ酢酸ビニル;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリビニルアルコール;ポリアセタール;ポリエチレンテレフタレート;ポリブチレンテレフタレート;ポリエチレンナフタレート;ポリスチレン;ポリアクリロニトリル;スチレン−アクリロニトリル共重合体;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂);スチレン−ブタジエンブロック共重合体又はその水素添加物;スチレン−イソプレンブロック共重合体又はその水素添加物;ポリフェニレンエーテル;変性ポリフェニレンエーテル;脂肪族ポリアミド類;芳香族ポリアミド類;ポリアミドイミド;ポリカーボネート;ポリフェニレンスルフィド;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリエーテルニトリル;ポリエーテルケトン;ポリケトン;ポリウレタン;液晶ポリマー;アイオノマー;などが挙げられる。
また、常温常圧下で固体の熱硬化性樹脂としては、例えば、天然ゴム;ブタジエンゴム;イソプレンゴム;ニトリルゴム;水素化ニトリルゴム;クロロプレンゴム;エチレンプロピレンゴム;塩素化ポリエチレン;クロロスルホン化ポリエチレン;ブチルゴム;ハロゲン化ブチルゴム;ポリイソブチレンゴム;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;ビスマレイミド樹脂;ベンゾシクロブテン樹脂;フェノール樹脂;不飽和ポリエステル;ジアリルフタレート樹脂;ポリイミドシリコーン樹脂;ポリウレタン;熱硬化型ポリフェニレンエーテル;熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル;などが挙げられる。
なお、上述した樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<複合シートの厚み>
複合シートの厚みは、1.0mm以下であることが好ましく、0.7mm以下であることがより好ましい。また、複合シートの厚みは、例えば、0.1mm以上であり得る。複合シートの厚みが上記上限値以下であれば、発熱体及び放熱体の間に複合シートを介在させる必要が生じた場合に、複合シートを介した発熱体及び放熱体の密着性を高めることができる。また、複合シートの厚みが上記下限値以上であれば、シートの強度を高めて取り扱い性を高めることができる。
<複合シートの透気抵抗度>
複合シートの透気抵抗度は、複合シートに亀裂等が生じていない状態において2000s/mm以下であることが好ましい。なお、本明細書に記載した「複合シートの通気抵抗度」は、複合シートの単位厚みあたりの透気抵抗度であり、実施例に記載の方法により測定することができる。密度が同じ複合シートを比較した場合に、透気抵抗度が上記上限値以下である複合シートでは、熱伝導性が良好でありうる。なお、複合シートの透気抵抗度は、熱伝導性を高める観点から、200s/mm以上であることが好ましい。
<複合シートの熱伝導率>
複合シートの熱伝導率は、厚み方向で、0.30W/m・K以上であることが好ましく、0.40W/m・K以上であることがより好ましい。厚み方向における熱伝導率が上記下限値以上であれば、熱伝導シートとして機能させることが可能である。
複合シートの主面方向における熱伝導率は、例えば、主面内にて最大熱伝導率を呈しうる方向であるX方向にて0.5W/m・K以上であり、X方向に対して垂直な方向であるY方向にて0.2W/m・K以上であり得る。なお、主面方向における熱伝導率は特に限定されないが、例えば、X方向にて1.5W/m・K以下であり、Y方向にて0.6W/m・K以下でありうる。
<その他>
本発明の複合シートは、密度が上記上限値以下となり、且つ、粒子状炭素材料が複合シートの厚み方向に配列してなる構造を維持し得る限りにおいて特に限定されることなく、他の無機材料等の成分を含んでいても良い。他の無機材料としては、特に限定されることなく、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、及び酸化チタン等が挙げられる。これらは一種を単独で、或いは複数種を混合して用いることができる。
また、本発明の複合シートは、本発明の複合シートが備えるべき必須の属性を損なわない限りにおいて、当該複合シートに対して所望の属性を付与するための任意の添加剤を含有していても良い。
(複合シートの製造方法)
本発明の複合シートの製造方法は、樹脂、粒子状炭素材料、及び繊維状炭素ナノ構造体を含む一次複合シートを得る一次複合シート形成工程と、一次複合シートを厚み方向に複数枚積層して、或いは、一次複合シートを折畳又は捲回して、積層体を得る積層工程と、積層体を、積層方向に対して45°以下の角度でスライスし、スライスシートを得るスライス工程と、スライスシートを溶媒に浸漬して、スライスシートに含有される樹脂の少なくとも一部を除去して複合シートを得る樹脂除去工程とを含むことを特徴とする。かかる本発明の複合シートの製造方法によれば、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを効率的に製造することができる。さらに、本発明の複合シートの製造方法において、一次複合シート形成工程に先立って、樹脂、粒子状炭素材料、及び繊維状炭素ナノ構造体を含む複合材料の粒子を調製する複合材料粒子調製工程を行っても良い。
以下、各工程について詳述する。
<複合材料粒子調製工程>
複合材料粒子調製工程では、樹脂、粒子状炭素材料、繊維状炭素ナノ構造体、及び任意の添加剤を混合することで調製された粒子状の複合混合物を、そのまま複合材料の粒子として得てもよい。また、樹脂、粒子状炭素材料、繊維状炭素ナノ構造体、及び任意の添加剤を、ニーダー等の公知の混練装置を用いて混練して、塊状体などの非粒子形状の複合混合物を得て、ミル等を用いた任意の方法で解砕及び/又は粉砕することで粒子状として、複合材料の粒子を得てもよい。中でも、複合材料の粒子のハンドリング性を高める観点からは、複合材料粒子調製工程では、複合混合物を解砕、粉砕して複合材料の粒子を得ることが好ましい。
なお、樹脂、粒子状炭素材料、繊維状炭素ナノ構造体、及び任意の添加剤としては、(複合シート)の項目で上述したものと同じものを用いることができる。また、粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との間の質量比も、(複合シート)の項目で上述した好適な範囲内とすることができる。
樹脂の配合量は、特に限定されることなく、複合材料全体を100質量%として、5質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましく、95質量%以下であることが好ましい。樹脂の配合量が上記下限値以上であれば、後述する一次複合シート形成工程にて得られる一次複合シートの強度を高めることで、複合シートの製造効率を高めることができる。また、樹脂の配合量が上記上限値以下であれば、複合シートの物性を一層高めることができる。
<一次複合シート形成工程>
一次複合シート形成工程では、樹脂、粒子状炭素材料、及び繊維状炭素ナノ構造体を含む一次複合シートを得る。一次複合シートを得るに当たり、上述した任意工程である複合材料粒子調製工程を経て得られた複合材料の粒子を用いてシート成形を行っても良いし、複合材料粒子調製工程を行うことなく、樹脂、粒子状炭素材料、繊維状炭素ナノ構造体、及び任意の添加剤を混合することで得た非粒子状の複合混合物を用いてシート成形を行っても良い。中でも、得られる複合シートの物性を一層高める観点から、複合材料粒子調製工程を経て得られた複合材料の粒子を用いて、下記の方法に従ってシート成形を行うことが好ましい。
一次複合シート形成工程にて、複合材料の粒子を用いてシート成形を行うに当たり、2枚のシート基材の間に挟み込んだ状態で、プレス機及びロール機などの既知の加圧装置を用いて加圧することが好ましい。なお、シート基材としてはフッ素フィルム等の剥離性の良好なシートを用いることが好ましい。加圧時の圧力は、例えば、ロール線圧で10kg/cm以上100kg/cm以下とすることができる。
そして、一次複合シートの厚みは、1.0mm以上3.0mm以下であることが好ましい。一次複合シートの厚みを上記下限以上とすれば、後述の積層工程で一次複合シートの積層体を得るにあたり、一次複合シートの積層数を低減することができるため、複合シートの製造効率を高めることができる。また、一次複合シートの厚みを上記上限値以下とすることで、一次複合シートの成形効率を高めることで、複合シートの製造効率を高めることができる。
また、一次複合シートの強度は、0.5MPa以上であることが好ましく、0.8MPa以上であることがより好ましく、2.5MPa以下であることが好ましい。一次複合シートの強度が上記下限値以上であれば、後述する積層工程等における一次複合シートの取り扱い性を高めることで、複合シートの製造効率を向上させることができる。また、一次複合シートの強度が上記上限値以下であれば、後述する積層工程における積層効率を高めることで、複合シートの製造効率を向上させることができる。
なお、「一次複合シートの強度」は、実施例に記載した方法に従って測定することができる。
また、一次複合シート中における樹脂の含有量は、一次複合シート全体を100質量%として、55質量%以上であることがより好ましく、95質量%以下であることが好ましい。樹脂の配合量が上記下限値以上であれば、強度が高まることで一層効率的に複合シートを製造することができる。また、樹脂の配合量が上記上限値以下であれば、複合シートの物性を一層高めることができる。さらにまた、一次複合シート中における粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との間の質量比も、(複合シート)<粒子状炭素材料と繊維状炭素ナノ構造体との質量比>の項目で上述した好適な範囲内とすることが好ましい。得られる複合シートの熱伝導性及び形状保持能を一層バランス良く高めることができるからである。
そして、得られた一次複合シート中では、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体が、面内方向に良好には配向しているため、一次複合シートの面内方向にて粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体の伝熱パスが良好に形成されていると推察される。つまり、得られた一次複合シートは面内方向の熱伝導性に優れていることが推察される。そして、かかる面内方向にて粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体が良好に配向された一次複合シートを、後続する積層工程で積層してから、スライス工程で積層方向に対して45°以下の角度でスライスしてスライスシートを得ることで、少なくとも粒子状炭素材料がスライスシートの厚み方向に配列した構造を形成することができる。スライスシート中における粒子状炭素材料の配置は、スライス工程に後続する樹脂除去工程でも維持されるため、結果的に得られる複合シート中では、粒子状炭素材料がシート厚み方向で配列してなる。
<積層工程>
積層工程では、一次複合シートを厚み方向に複数枚積層して、或いは、一次複合シートを折畳又は捲回して、積層体を得る。一次複合シートの積層による積層体の形成は、特に限定されることなく、積層装置を用いて行ってもよく、手作業にて行ってもよい。また、一次複合シートの折畳による積層体の形成は、特に限定されることなく、折畳機を用いて一次複合シートを一定幅で折り畳むことにより行うことができる。さらに、一次複合シートの捲回による積層体の形成は、特に限定されることなく、一次複合シートの短手方向又は長手方向に平行な軸の回りに一次複合シートを捲き回すことにより行うことができる。
ここで、通常、積層体を得る工程において、一次複合シートの表面同士の接着力は、一次複合シートを積層する際の圧力や折畳又は捲回する際の圧力により十分に得られる。しかし、接着力が不足する場合や、積層体の層間剥離を十分に抑制する必要がある場合には、一次複合シートの表面を溶剤で若干溶解させた状態で積層体を形成してもよいし、一次複合シートの表面に接着剤を塗布した状態又は一次複合シートの表面に接着層を設けた状態で積層体を形成してもよい。
なお、一次複合シートを積層、折畳又は捲回して得られる積層体では、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体等が、積層方向と略直交する方向に配向していると推察される。
そして、積層工程は、積層体を厚み方向に加圧することで、圧縮積層体を得る操作(以下、「積層体圧縮操作」とも称する)を含むことが好ましい。これにより、得られる複合シートの形状保持能を一層高めることができる。更に、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体等を積層方向と略直交方向(一次複合シートの面内方向)により良好に配向させることができるため、複合シートの熱伝導性を一層高めることができる。
積層工程における加圧条件は、例えば、プレス機によるプレス圧力で0.05MPa以上1.0MPa以下とすることができ、加圧温度を20℃以上150℃以下、加圧時間を30秒以上30分以下とすることができる。
なお、加圧に際して、積層体にかかる圧力が、圧力方向である積層方向と直交する方向(換言すれば、一次複合シートの面内方向)に逃げないように、積層体の加圧上面及び加圧底面以外の4つの積層側面を樹脂製の覆いで囲むことが好ましい。このようにして、積層体の加圧に際して、積層体(圧縮積層体)が積層方向と略直交する方向に変形することを防止することができる。
ここで、積層体の加圧に際して、下記式(1)で算出される積層体から圧縮積層体への高さの減少率(積層体高さの減少率)が、1%以上であることが好ましく、3%以上であることがより好ましく、10%以上であることが更に好ましく、80%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。積層体高さの減少率が上記下限以上であれば、積層された一次複合シート同士がより良好に接着されて層間剥離をより抑制できると共に、得られる複合シートの熱伝導性を一層高めることができる。また、積層体高さの減少率が上記上限以下であれば、積層体を過度に加圧して粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体により形成される伝熱パスが切断されることを良好に抑制して、得られる複合シートの熱伝導性を維持することができる。
−−積層体高さの減少率を算出するための式(1)
積層体高さの減少率(%)=
(加圧前の積層体の高さ(mm)−圧縮積層体の高さ(mm))/加圧前の積層体の高さ(mm)×100 ・・・(1)
<スライス工程>
スライス工程では、積層体を、積層方向に対して45°以下の角度でスライスし、スライスシートを得る。なお、スライス工程で用いる積層体としては、積層工程において上述した任意の積層体圧縮操作を行って得られた圧縮積層体を用いることが好ましい。
積層体をスライスする方法としては、特に限定されることなく、例えば、マルチブレード法、レーザー加工法、ウォータージェット法、ナイフ加工法等が挙げられる。中でも、複合シートの厚みを均一にし易い点で、ナイフ加工法が好ましい。また、圧縮積層体などの積層体をスライスする際の切断具としては、特に限定されることなく、スリットを有する平滑な盤面と、このスリット部より突出した刃部とを有するスライス部材(例えば、鋭利な刃を備えたカンナやスライサー)を用いることができる。
なお、複合シートの熱伝導性を高める観点からは、積層体をスライスする角度は、積層方向に対して30°以下であることが好ましく、積層方向に対して15°以下であることがより好ましく、積層方向に対して略0°である(即ち、積層方向に沿う方向である)ことが好ましい。
そして、得られたスライスシートでは、厚み方向に粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体が良好に配向しており、厚み方向の熱伝導性に優れている。
<樹脂除去工程>
樹脂除去工程では、スライスシートを溶媒に浸漬して、スライスシートに含有される樹脂の少なくとも一部を除去して複合シートを得る。浸漬方法及び浸漬条件は特に限定されない。例えば、浸漬条件は、JIS Z 8703に規定された標準状態の下、30分以上3日間以内の浸漬時間とすることができる。樹脂除去工程で除去される樹脂量は、浸漬前のスライスシートに含有されていた樹脂量を100質量%として、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。なお、耐熱性を高める観点から、スライスシートに含有されていた樹脂の実質的に全てが、樹脂除去工程で除去されることが好ましい。ここで、「実質的に全て」の樹脂が除去された状態とは、スライスシートに含有されていた樹脂量を100質量%として、1質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満、更に好ましくは0.1質量%未満の樹脂が複合シート中に残存する状態を意味する。中でも、複合シート中に樹脂が残存していないことが特に好ましい。
なお、浸漬に際して、得られる複合シートの構造が崩れないように、撹拌等の樹脂溶解促進操作を行わないことが好ましい。
浸漬に用いる溶媒としては、スライスシートに含有される樹脂成分を溶解可能な限りにおいて特に限定されることなく、あらゆる溶媒を用いることができる。例えば、溶媒としては、水、トルエン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等を好適に用いることができる。これらは、一種単独で、或いは複数種を混合して用いることができる。
さらに、樹脂除去工程において、スライスシートに含有される樹脂全体を100質量%として、複合シートに残留する樹脂が15質量%以下となるようにすることが好ましく、9質量%以下となるようにすることがより好ましい。さらに、スライスシートに含有されていた樹脂の実質的に全てが、樹脂除去工程で除去されることが好ましい。ここで、「実質的に全て」の樹脂が除去された状態とは、スライスシートに含有される樹脂全体を100質量%として、複合シートに残留する樹脂が1質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満、更に好ましくは0.1質量%未満であることを意味する。中でも、複合シート中に樹脂が残存していないことが特に好ましい。なお、残留する樹脂量(以下、「樹脂残存率」とも称する)は、実施例に記載された方法に従って測定することができる。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、特に断らない限り、質量基準である。
そして、実施例及び比較例において、一次複合シート及び複合シートの厚み、一次複合シートの強度、積層体高さの減少率、樹脂残存率は、下記のようにして測定又は算出した。また、実施例及び比較例に従って得られた複合シートの密度、通気抵抗度、形状保持能、熱伝導率は、下記のようにして測定又は評価した。
<一次複合シート及び複合シートの厚み>
実施例、比較例で作製した一次複合シート及び複合シートの厚みは、膜厚計(ミツトヨ社製、製品名「デジマチックインジケーター ID−C112XBS」)を用いて測定した。そして、各シート表面上の任意の箇所5点について測定し、測定値の平均値を各シートの厚み(mm)とした。
<一次複合シートの強度>
実施例、比較例で作製した一次複合シートを、JIS K6251に準拠してダンベル2号にて打ち抜き成型し、試料片を作製した。引張試験機(株式会社島津製作所製、商品名「AG−IS20kN」)を用い、試料片の両末端から1cmの箇所をつまみ、温度23℃で、試料片の表面から出る法線に対して垂直な方向に、500mm/分の引張速度で引っ張り、破断強度(引張強度、単位:N)を測定した。破断強度の値を、ダンベル形状の平行部分の断面積(単位:mm2)で除した値を、一次複合シートの強度(N/mm2=MPa)として算出した。
<積層体高さの減少率>
積層体の圧着前後の高さを定規で測定し、下式(1)に仕上がって積層工程にて積層体を圧縮積層体とした際の高さの減少率を測定した。
(加圧前の積層体の高さ(mm)−圧縮積層体の高さ(mm))/加圧前の積層体の高さ(mm)×100 ・・・(1)
<樹脂残存率>
実施例にて作製したスライスシート、及び比較例1にて作成した一次複合シートを金属製の400メッシュ(目開き:0.034mm、そうぎょう社製、「ファインメッシュ」)に入れ、エチルメチルケトンに対して、各実施例及び比較例で示した所定の時間にわたり、メッシュごと浸漬し、浸漬後のメッシュとシートの質量を測定した。なお、メッシュ及びシートを取り除いた溶剤中には、シートに由来する粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体は残留していないことを確認した。そして、下記に従って、樹脂残存率を算出した。
(減少率)=(浸漬前シート質量(g)−浸漬後シート質量(g))/浸漬前シートの質量(g)×100
(浸漬前シートにおける樹脂比率)=(樹脂の配合量(部))÷(樹脂、粒子状重合体、及び繊維状炭素ナノ構造体の合計配合量(部))×100
(樹脂残存率)=1−((減少率)÷(浸漬前シートにおける樹脂比率))×100
<複合シートの密度>
実施例、比較例で作製した複合シートについて、自動比重計(東洋精機社製、商品名「DENSIMETER−H」)を用いて密度(g/cm3)を測定した。
<透気抵抗度>
実施例、比較例で作製した複合シートを測定試料として、室温23℃、湿度35%RHの雰囲気下で調湿した。調湿した測定試料について、王研式透気抵抗試験機(旭精工社製、型式「EG01」)を用いて透気抵抗度を10点測定し、平均値を得た。得られた平均値を厚みで割ったものを厚みあたりの通気抵抗度とした。なお、王研式透気度は、シート厚み方向の通気抵抗度を表すものであり、数値が高いほど、低通気性であることを意味する。
<形状保持能>
作製した複合シートを目視で確認し、下記に従い形状を判定した。一次複合シート間の密着性が不十分な場合、得られた複合シートにて条片に由来する裂けが発生することがある。尚、裂けとは亀裂が背面まで達した状態のことを指し、背面に達しない(即ち、複合シートの主面を貫通しない)欠損は、裂けとは定義しないものとする。
A:複合シートの面内に1mm以上の裂けが存在しない。
B:複合シートの面内に1mm以上の裂けが存在する。
<熱伝導率>
実施例、比較例で作製した複合シートの主面内のX方向及びY方向、並びに厚み方向(以下、「Z方向」とも称する)について、それぞれ、熱拡散率α(m/s)、定圧比熱Cp(J/g・K)及び比重ρ(g/m)を以下の方法で測定した。主面内における測定方向であるX方向及びY方向を定めるに当たり、実施例1〜7では、積層体の積層方向に一致する方向を「Y方向」とし、かかるY方向に対して垂直な方向を「X方向」とした。
また、比較例1の複合シートについては、圧延方向をX方向とし、圧延方向に対して垂直な方向をY方向とした。
[熱拡散率]
熱物性測定装置(株式会社ベテル製、製品名「サーモウェーブアナライザTA35」)を使用してX方向、Y方向、及びZ方向の熱拡散率を測定した。
[定圧比熱]
示差走査熱量計(Rigaku製、製品名「DSC8230」)を使用し、10℃/分の昇温条件下における比熱を測定した。
[比重]
<複合シートの密度>の欄に記載した方法で測定した密度(比重)の値を用いた。
そして、得られた測定値を用いて下記式(I):
λ=α×Cp×ρ ・・・(I)
に代入し、複合シートのX方向、Y方向、及びZ方向の熱伝導率λ(W/m・K)を求めた。
(実施例1)
<単層CNTを含む繊維状炭素ナノ構造体の調製>
国際公開第2006/011655号の記載に従って、スーパーグロース法によってCNTを含む繊維状炭素ナノ構造体を得た。以下、かかるCNTを含む繊維状炭素ナノ構造体をSGCNTと称する。
得られた繊維状炭素ナノ構造体はBET比表面積が600m2/gであった。また、透過型電子顕微鏡を用い、無作為に選択した100本の繊維状炭素ナノ構造体の長さ及び直径を測定し、アスペクト比が10超であることを確認した。また、得られた繊維状炭素ナノ構造体は、主に単層CNTにより構成されていた。なお、BET比表面積は、「BELSORP(登録商標)−mini」(日本ベル社製)を用いて測定した。
<複合材料粒子調製工程>
樹脂としての常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂(ダイキン工業社製、商品名「ダイエルG―101」)を110部と、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC−100」、体積平均粒子径:190μm、アスペクト比:10以下)を10部(Wp質量部)と、繊維状炭素ナノ構造体としての上記に従って得られたSGCNT を2.5部(Wt質量部)とを、加圧ニーダー(日本スピンドル社製)に投入した。そして内容物を150℃に加温して、30分間撹拌混合することにより、複合混合物を得た。
次に、得られた複合混合物を、フリースピードミル(ラボネクト株式会社製、製品名「FS20」)に投入した。そして、速度メモリ=100にて60秒間解砕することにより、複合材料の粒子を得た。
<一次複合シート形成工程>
次いで、得られた複合材料の粒子100gを、シート基材としての2枚のフッ素フィルム(ダイキン工業製、商品名「ネオフロンPFAフィルム」、厚み:50μm、剥離力:0.30N/cm)で挟み込んだ。そして、挟み込んだ複合材料の粒子を、ロール間隙1500μm、ロール温度50℃、ロール線圧50kg/cm、ロール速度1m/分の条件にて圧延成形することにより、厚み1.5mm、密度1.50g/cm3の一次複合シートを得た。上記に従って、一次シートの厚み及び強度を測定した。結果を表1に示す。
<積層工程>
上記工程で得られた一次複合シートを縦6cm×横6cm×厚み1.449mmに裁断し、厚み方向に70枚積層して、高さ10.1cmの積層体とした。次に、得られた積層体を、温度120℃下、圧力0.5MPaで1分間、積層方向に加圧(プレス)して圧縮することにより、高さ約5.0cmの圧縮積層体を得た。つまり、二次加圧による積層体高さの減少率は50%であった。なお、積層工程における加圧(プレス)の際に、積層体の加圧上面及び加圧底面以外の4つの積層側面を樹脂製の覆いで囲んだ。
そして、得られた圧縮積層体について、上述の方法に従って積層体高さの減少率(%)を求めた。結果を表1に示す。
<スライス工程>
上記工程で得られた圧縮積層体の積層側面を、0.1MPaの圧力で押し付けながら、木工用スライサー(株式会社丸仲鐵工所製、商品名「超仕上げかんな盤スーパーメカS」)を用いて、積層方向に対して0度の角度でスライス(換言すれば、積層された一次複合シートの主面の法線方向にスライス)し、縦6cm×横6cm×厚み147μm、密度1.47g/cmのスライスシートを得た。ここで、木工用スライサーのナイフとしては、2枚の片刃が切刃の反対側同士で接触し、表刃の刃先の最先端が裏刃の刃先の最先端よりも0.10mm高く、スリット部からの突出長さが0.16mmに配置され、表刃の刃角が21°である、2枚刃のナイフを用いた。
<樹脂除去工程>
上記工程で得られたスライスシート1枚を1cm角に切り出し、500mlのエチルメチルケトンの中に24時間浸漬し、スライスシート中に含まれる樹脂成分の除去を行った。尚、複合シートの形が崩れぬよう、特に撹拌等は行わなかった。浸漬後、室温下で3日間乾燥させて得た複合シートを試験試料として、上記に従って各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
<樹脂除去工程>におけるエチルメチルケトンへの浸漬時間を1時間に変更した以外は、実施例1と同様にして複合シートを得て、各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
<積層工程>にて圧縮積層体を得る際に、積層体高さの減少率が25%となるように加圧時間及び圧力を変更した以外は実施例1と同様にして複合シートを得て、各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
<複合材料粒子調製工程>にて配合する常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂の部数を18.5部とした以外は実施例1と同様にして複合シートを得て、各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
<複合材料粒子調製工程>にて配合する繊維状炭素ナノ構造体としてのSGCNTの配合量を1.0部に変更した以外は実施例1と同様にして複合シートを得て、各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
<複合材料粒子調製工程>にて配合する常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂の部数を17部とし、且つ、繊維状炭素ナノ構造体としてのSGCNTの配合量を1.0部に変更した以外は実施例1と同様にして複合シートを得て、各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
<複合材料粒子調製工程>にて繊維状炭素ナノ構造体としてSGCNTの代わりに多層CNT(MWCNT、クムホ社製、製品名「K-NANO」、BET比表面積:300m/g、アスペクト比:10超)を用いた以外は実施例1と同様にして複合シートを得て、各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
<一次複合シート形成工程>において、圧延成形の際のロール間隙を調整して、厚みが500μmの一次シートを作成し、スライス工程を行うことなく、実施例1と同様の<樹脂除去工程>に供し、複合シートを得た。得られた複合シートについて実施例1と同様の各種評価及び測定等を行った。結果を表1に示す。
Figure 2019171790
表1より、粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含み、厚み方向の熱伝導率が主面方向(Y方向)の熱伝導率よりも有意に高い(即ち、粒子状炭素材料が厚み方向に配列してなる)、密度が0.60g/cm以下である実施例1〜7に係る複合シートは、樹脂含有量が少なく、且つ熱伝導性及び形状保持能を有していたことが分かる。一方、粒子状炭素材料が厚み方向に配列していない比較例1の複合シートでは、熱伝導性と形状保持能とを両立することができなかった。
本発明によれば、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを提供することができる。
また、本発明によれば、熱伝導性及び形状保持能を有する、樹脂含有量の少ない複合シートを効率的に製造し得る、複合シートの製造方法を提供することができる。

Claims (8)

  1. 粒子状炭素材料及び繊維状炭素ナノ構造体を含む複合シートであって、
    前記粒子状炭素材料が前記複合シートの厚み方向に配列してなり、且つ、
    密度が0.60g/cm以下である、
    ことを特徴とする、複合シート。
  2. 前記繊維状炭素ナノ構造体の比表面積が、400m/g以上である請求項1に記載の複合シート。
  3. 前記粒子状炭素材料の含有質量Wp及び前記繊維状炭素ナノ構造体の含有質量Wtが、Wp/Wt≦10を満たす、請求項1又は2に記載の複合シート。
  4. 厚みが1.0mm以下である、請求項1〜3の何れかに記載の複合シート。
  5. 樹脂、粒子状炭素材料、及び繊維状炭素ナノ構造体を含む一次複合シートを得る一次複合シート形成工程と、
    前記一次複合シートを厚み方向に複数枚積層して、或いは、前記一次複合シートを折畳又は捲回して、積層体を得る積層工程と、
    前記積層体を、積層方向に対して45°以下の角度でスライスし、スライスシートを得るスライス工程と、
    前記スライスシートを溶媒に浸漬して、前記スライスシートに含有される前記樹脂の少なくとも一部を除去して複合シートを得る樹脂除去工程と、
    を含む複合シートの製造方法。
  6. 前記樹脂除去工程にて、前記スライスシートに含有される前記樹脂全体を100質量%として、前記複合シートに残留する前記樹脂が15質量%以下となるようにする、請求項5に記載の複合シートの製造方法。
  7. 前記一次複合シートにおける前記樹脂の含有量が55質量%以上である、請求項5又は6に記載の複合シートの製造方法。
  8. 前記一次複合シートにおける前記粒子状炭素材料の含有質量Wp及び前記繊維状炭素ナノ構造体の含有質量Wtが、Wp/Wt≦10を満たす、請求項5〜7の何れかに記載の複合シートの製造方法。
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