JP2019170952A - 吸収体の製造方法及び吸収体の製造装置 - Google Patents

吸収体の製造方法及び吸収体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の吸収性能を備えた吸収体を連続的に効率よく製造する製造方法及び製造装置を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品用の吸収体の製造方法は、合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片製造工程を備える。シート片製造工程は、原料シートを一方向に搬送しつつスリット形成部に供給して、原料シートに、その搬送方向に沿って延び且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成工程と、スリットが形成された原料シートを、複数の当接部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有する分割部材における該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間にスリット間の領域を導入して、長尺状切断片に分割する分割工程と、長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、短尺シート片を形成する切断工程とを備える。また、本製造方法に好適な製造装置も提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に好適に用いられる吸収体の製造方法及び吸収体の製造装置に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる吸収体として、木材パルプ等の親水性繊維(吸水性繊維)や合成繊維を主体とし、更に吸水性ポリマー粒子を含んで構成される場合が多い。吸収性物品における吸収体は、該吸収体が備える吸収性能に加えて、圧縮回復性や柔軟性などの諸特性の向上が望まれている。
例えば特許文献1には、熱融着繊維を含み、予め繊維間を結合させて3次元構造を付与した不織布片と、親水性繊維とを含有する吸収体が開示されている。この3次元構造の不織布片は、カッターミル方式などの粉砕手段を用いて不織布を細片状に粉砕して製造されるので、該不織布片は不定形状であり、平面とみなせるような部分を実質的に有していない。
また、1枚の長尺シートを一定の幅で連続切断するいわゆるスリット加工は、本技術分野のみならず多種の分野で利用されている。例えば特許文献2には、シャフト軸に所定数設けられたスリッタ刃で被切断物に対して対応数のスリットカットを行うスリッタ装置を用い、被切断物であるシートをその搬送方向に沿って多列に切断して分離することが開示されている。
特開2002−301105号公報 特開2014−42944号公報
しかし、特許文献1に記載の製造方法では、所望のサイズの不織布片を形成することは困難であり、意図したサイズに対してばらつきが生じる。その結果、形成された不織布片を含む吸収体の構造が不均一となり、着用中に異物感が生じるおそれがある。また、吸収体の構造の不均一性に起因して、吸収体における所望の吸収性能及び圧縮回復性が安定的に得られないおそれがある。
また、意図したサイズの複数のシート片を連続的に製造し得る方法として、互いに交差する2方向の切断方向で被切断物を切断する方法(クロスカット)が挙げられる。特許文献2に記載の製造装置を用いてクロスカットを行う場合、スリッタ刃の摩耗や長尺シートを構成する不織布の坪量の振れに起因して、該シートの切断不良が生じることがある。この切断不良によって、意図しないサイズのシート片が形成されてしまうので、形成されたシート片を含む吸収体の構造が不均一となり、着用中に異物感が生じるおそれがある。また、吸収体の構造の不均一性に起因して、吸収体における所望の吸収性能及び圧縮回復性が安定的に得られないおそれがある。
したがって、本発明の課題は、従来技術の欠点を解消し得る吸収体の製造方法及び該製造方法に好適に用いられる製造装置を提供することにある。
本発明は、合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片製造工程を備え、該短尺シート片を含む吸収体を製造する吸収性物品用の吸収体の製造方法であって、
前記シート片製造工程は、
前記原料シートを一方向に搬送しつつスリット形成部に供給して、該原料シートに、その搬送方向に沿って延び、且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成工程と、
前記スリットが形成された前記原料シートを、複数の当接部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有する分割部材における該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する分割工程と、
前記長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、前記短尺シート片を形成する切断工程とを備える、吸収性物品用の吸収体の製造方法を提供するものである。
また本発明は、合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片形成部を備え、該短尺シート片を含む吸収体を製造する吸収性物品用の吸収体の製造装置であって、
前記シート片形成部は、
合成繊維を含む帯状の原料シートに、その搬送方向に沿って延び、且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成部と、
複数の当接部を搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有し、前記スリットが形成された前記原料シートを該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する分割部材と、
前記長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、前記短尺シート片を形成する幅方向切断部とを備える、吸収性物品用の吸収体の製造装置を提供するものである。
本発明によれば、所望のサイズのシート片を含み、且つ所望の吸収性能を備えた吸収体を連続的に効率よく製造することができる。
図1は、吸収性物品の吸収体の製造装置の一実施形態を示す概略斜視図である。 図2は、吸収体の製造装置におけるシート片形成部の一実施形態を示す概略側面図である。 図3は、シート片形成部におけるスリット形成部及び分割部材の一実施形態を示す概略斜視図である。 図4は、図2に示すシート片形成部におけるスリット形成部及び凹凸部材の概略斜視図である。 図5(a)及び(b)は、スリット形成部におけるスリットロール及びアンビルロールの位置関係を示す要部拡大図である。 図6(a)は、凹凸部材における原料シートの分割状態を示す概略上面図であり、図6(b)は、図6(a)のI−I面における概略断面図である。 図7(a)及び(b)は、短尺シートを形成するときのカッターロールの実施形態を示す概略下面図である。 図8(a)ないし(i)は、シートの厚さ方向に貫通していない非貫通部を有するスリットを原料シートに形成したときの非貫通部の形態を示す概略上面図である。 図9は、吸収体の製造装置におけるシート片形成部の別の実施形態を示す概略側面図である。 図10は、図9に示すシート片形成部におけるスリット形成部及び凹凸部材の概略斜視図である。 図11は、吸収体の製造装置におけるシート片形成部の更に別の実施形態を示す概略側面図である。 図12(a)及び(b)は、図11に示すシート片形成部における凹凸部材の原料シートの分割状態を示す概略側面図である。 図13は、本発明の製造方法によって製造された吸収体の概略断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1ないし図7には、本発明の吸収体の製造方法に好適に用いられる吸収体の製造装置1の一実施形態(第1実施形態)が模式的に示されている。本発明の製造装置及び製造方法によって製造される吸収体は、合成繊維を含む短尺シート片と、親水性繊維とを原材料として含む集積体を備える。これらの原材料及び吸収体の詳細な構成は後述する。
なお以下の説明では、特に断りのない限り、原料シート2の搬送方向MDと、各ロール及び該原料シート2の接触する部分における回転方向とは同一の方向(長手方向)を指し、「幅方向」又は「軸方向」は原料シート2の搬送方向MDに直交する方向(Y方向)を指す。
吸収性物品用の吸収体の製造装置1は、図1に示すように、シート片形成部10を有している。具体的には、シート片形成部10は、図2に示すように、製造工程の上流側から下流側に向けて、スリット形成部20、分割部材30、フィード機構部40及び幅方向切断部50を、この順で備えている。
スリット形成部20は、原反ロール(図示せず)から一方向(本図では搬送方向MD)に搬送された合成繊維を含む帯状の原料シート2を切断して、該シート2に複数のスリットを形成するスリットロール21と、スリットロール21に対向して配されているアンビルロール22とを備えている。スリットロール21とアンビルロール22とは、それらの周面が対向し、且つ所定量のクリアランスが生じるように回転軸が平行に配置されている。
詳細には、図3及び図4に示すように、スリット形成部20は、複数のスリット刃21aを周面に有するスリットロール21と、周面が平坦なアンビルロール22とを備えている。スリットロール21に配された複数のスリット刃21aは、スリットロール21の周方向に沿って延び、且つスリットロール21の軸方向Yに間隔を置いて並んで配置されている。スリットロール21において、軸方向Yに隣り合うスリット刃21aどうしの間隔は、原料シート2に形成される隣り合うスリット3の間隔Wsに概ね対応している。より厳密には、原料シート2の搬送時において、例えば後述する張力調整機構等によって一定の張力が付与されているので、原料シート2が幅方向Yに縮んだ(搬送方向MDに伸張した)状態で切断されうる。このため、張力が付与されなくなった状態において、原料シート2に形成された隣り合うスリット3の間隔Wsは、スリット刃21aどうしの間隔に比べて広くなっている場合もある。
原料シート2の厚さ方向におけるスリットロール21及びアンビルロール22の配置位置は、例えば図5(a)に示すように、スリットロール21におけるスリット刃21aがアンビルロール22の周面に接触するように配置し、原料シート2を厚さ方向に切断して、原料シート2の厚さ方向に貫通したスリット3を連続して形成してもよい。
また、これに代えて、図5(b)に示すように、スリットロール21におけるスリット刃21aがアンビルロール22の周面に接触しないように配置して、原料シート2の厚さ方向に貫通していない非貫通部3pを有するスリット3を形成してもよい。このように、スリットロール21及びアンビルロール22の配置位置がいずれの場合であっても、原料シート2に、その搬送方向MDに沿って延び、且つ搬送方向MDと交差する方向に並列した複数のスリット3を形成することができる。本図では、スリット3は、搬送方向MDと直交する方向Yに並列して形成されている。
図5(a)及び(b)に示すように、スリットロール21とアンビルロール22との配置位置を変更するためには、例えばスリットロール21の上下方向の位置を制御するための制御装置(図示せず)を設けて、該ロール21の配置位置を適宜変更することができる。詳細には、スリットロール21に、エアーシリンダー又は油圧シリンダー等の制御装置を取り付けて、シリンダーの空気圧又は油圧を制御することによって、スリットロール21とアンビルロール22との接触圧を制御することができる。つまり、図5(a)はスリットロール21とアンビルロール22との接触圧を高くするようにスリットロール21の配置位置を制御した態様であり、図5(b)はスリットロール21とアンビルロール22との接触圧を低くするようにスリットロール21の配置位置を制御した態様である。
原料シートの搬送時の張力を安定させて、スリットの意図しない形成不良を効果的に防止する観点から、スリットロール21及びアンビルロール22の上流には、原料シート2の張力を調整する張力調整機構が設けられていることが好ましい。張力調整機構としては、例えば図2に示すように、搬送方向MDに間欠配置された2個の固定ロール20a,20aと、両ロール20a間に配置され、原料シート2の厚さ方向に配置位置を調節可能なダンサーロール20bとを用いることができる。
スリット形成部20の下流側に位置する分割部材30は、複数のスリット3が形成された原料シート2を長尺状切断片2Aに分割する部分である。ここでいう分割とは、スリット3が形成された原料シート2を、スリット3における非貫通部3pの有無によらずスリット3間で分離することを指し、例えば原料シート2の厚さ方向に貫通したスリットが形成された原料シート2をスリット3間で分離する態様や、非貫通部3pを有するスリット3が形成された原料シート2をスリット3間で引きはがして分離する態様を含む。
図3に示す分割部材30は、複数の当接部30aを搬送方向MDと直交する方向Yに間隔を置いて有する部材である。当接部30a及びスリット3の幅方向Yにおける間隔は略一致しており、スリット3の形成方向に沿って原料シート2を分割できるようになっている。詳細には、図3に示す分割部材30は、複数の板状体からなる仕切り壁部を有する仕切り部材となっており、仕切り壁部は分割部材30における当接部30aとなっている。本実施形態における「仕切り部材30」及び「仕切り壁部30a」は、それぞれ「分割部材30」及び「当接部30a」に対応している(以下、分割部材30を仕切り部材30ともいい、当接部30aを仕切り壁部30aともいう。)。同図に示すように、仕切り壁部30aは、原料シート2の搬送方向MDに沿って延びる主面を有する板状体であり、隣り合う板状体の主面どうしが互いに平行になるように対向配置されている。また、仕切り壁部30aは、該搬送方向と直交する方向Yに間隔を置いて複数配置されている。仕切り壁部30aは、これらを固定するための支持部材(図示せず)によって支持されていてもよい。
図3に示すように、複数のスリット3が形成された原料シート2が分割部材30に搬送されると、該シート2と当接部30a(仕切り壁部30a)とが接触し、当接部30a(仕切り壁部30a)どうしの間にスリット間の領域3Rが導入される。これによって、原料シート2がスリットの形成方向に沿って分割され、長尺状切断片2Aが形成される。このような分割部材30としては、当接部30aとして仕切り壁部を有する仕切り部材30に代えて、例えば当接部として複数の棒状部をY方向に間隔を置いて複数配置した棒状部材を用いてもよい。
分割部材30の別の実施形態としては、例えば図4、図6(a)及び(b)に示すように、当接部30aとして備えられた凸部30aと、凹部30bとを搬送方向MDと直交する方向Yに交互に有する凹凸部材とすることができる。つまり、本実施形態における「凹凸部材30’」、「凸部30a」及び「凹部30b」は、それぞれ「分割部材30」、「当接部30a」及び「当接部どうしの間」に対応している。(なお以下の説明では、複数の凸部及び凹部をY方向に交互に有する板状の分割部材30を凹凸部材30’ともいい、当接部30aを凸部30aともいう。)。凹凸部材30’は複数の凸部30a及び凹部30bをY方向に交互に有する板状の部材であり、また、凸部30a及び凹部30bは、搬送方向MDに沿って延びている。凸部30a及びスリット3の幅方向Yにおける間隔は略一致しており、スリット3の形成方向に沿って原料シート2を分割できるようになっている。図4及び図6(a)に示すように、複数のスリット3が形成された原料シート2が搬送されると、該シート2と凸部30aとが接触し、それに伴って凹部30bにスリット間の領域3Rが導入される。これによって、原料シート2がスリットの形成方向に沿って分割され、長尺状切断片2Aが形成される。当接部30aどうしの間にスリット間の領域3Rを導入しやすく観点から、スリット形成部20と分割部材30との間にエキスパンダー等のシート拡幅装置(図示せず)を備えていてもよい。
原料シートの分割を首尾よく行う観点から、凹凸部材30’における凸部30aの高さH1(図6(b)参照)は、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることが更に好ましく、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましい。具体的には、凸部30aの高さH1は、0.5mm以上15mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい。なお、図3に示すように、分割部材30が仕切り部材となっている場合には、原料シート2に形成されたスリット3を分割できるように当接部30aの高さを適宜調整することが好ましい。
同様の観点から、凹凸部材30’における凸部30aの幅方向Yにおける幅W1(図6(b)参照)は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることが更に好ましい。具体的には、凸部30aの幅方向Yにおける幅W1は、0.05mm以上5mm以下であることが好ましく、0.1mm以上3mm以下であることが更に好ましい。なお、分割部材30が仕切り部材となっている場合、仕切り壁部の幅方向Yにおける厚さを上述の幅W1とすることができる。
凹凸部材30’における凹部30bの幅方向Yにおける幅W2(図6(b)参照)は、凹部30bにスリット間の領域3Rを導入しやすいように、原料シート2に形成された隣り合うスリット3の間隔Ws(図6(a)参照)にあわせて設定することが好ましい。隣り合うスリット3の間隔Wsについては後述する。なお、分割部材30が仕切り部材となっている場合、隣り合う板状体の主面どうしの間隔を上述の幅W2とすることができる。
長尺状切断片2Aに張力を付与して長尺状切断片2Aの分割効率を高めるとともに、後述する幅方向切断部50における切断不良を抑制する観点から、シート片形成部10には、長尺状切断片2Aの搬送速度を制御するフィード機構部40を備えていることが好ましい。フィード機構部40は、図2に示すように、分割部材30の下流側に配されており、また、分割部材30と幅方向切断部50との間に配されている。同図に示すように、フィード機構部40は、長尺状切断片2Aを挟んで対向配置された一対の回転ロール41を含んで構成され、両ロール41,41間に導入された長尺状切断片2Aを両ロール41,41で挟持してその搬送方向MDの下流側に送り出すように構成されている。フィード機構部40における回転ロール41のうちの一方が、駆動源に接続されており、それ単体で回転軸周りに回転可能な駆動ロールであり、他方が、単体では軸周りに回転不能な連れ回りロールであってもよく、両方が駆動ロールであってもよい。このように、フィード機構部40を配置することによって、長尺状切断片2Aの搬送速度を適切に調整することができる。
幅方向切断部50は、搬送された長尺状切断片2Aを、該切断片2Aの長手方向と交差する方向に切断し、短尺シート片2Sを形成するものである。図2並びに図7(a)及び(b)に示すように、幅方向切断部50は、複数のカッター刃51aが周面に配されているカッターロール51と、周面が平坦な第2アンビルロール52とが対向して配されている。幅方向切断部50の下流側には、形成された短尺シート片2Sを下流の工程へ搬送するための搬送部53が配されていてもよい。なお、本図における長手方向と搬送方向MDとは一致している。
図2並びに図7(a)及び(b)に示すように、カッターロール51に配された複数のカッター刃51aは、該ロール51の軸方向に延び、且つカッターロール51の周方向に間隔を置いて並んで配置されている。カッター刃51aの延びる方向は、つまり、長尺状切断片2Aの搬送方向MDと交差する方向であればよく、カッターロール51の軸方向とカッター刃51aとのなす角度が0度以上50度以下であることが好ましい。詳細には、例えば図7(a)に示すように、各カッター刃51aが該ロール51の軸方向に一致して平行に延びていてもよく、例えば図7(b)に示すように、各カッター刃51aの延びる方向と該ロール51の軸方向が交差するように各カッター刃51aが延びていてもよい。なお、図7(a)及び(b)における符号51bはカッターロール51の回転軸である。
短尺シート片2Sの搬送効率及び集積効率を高めて、吸収体の製造効率を向上させる観点から、図1に示すように、吸収体の製造装置1として、幅方向切断部50で形成された短尺シート片2Sを空気流で搬送する搬送部53と、搬送した短尺シート片2Sを集積して、吸収体100の構成部材である集積体を得る集積部61とを更に備えることが好ましい。
製造装置1は、外周面60fに集積部61としての集積用凹部61が形成された回転ドラム60Aと、外周面60fに吸収体100の原材料を搬送する流路62を内部に有するダクト60Bとを備えている(以下、集積部61を、集積用凹部61ともいう。)。ダクト60Bには、吸収体100の原材料である短尺シート片2Sの供給機構として、シート片形成部10が流路62を介して接続されている。シート片形成部10における搬送部53と、流路62とはダクト60Bの天面で接続されており、ダクト60B内で発生した空気流によって、短尺シート片2Sを搬送できるようになっている。
回転ドラム60Aは、該ドラム60Aをその周方向R1に沿って回転させつつ、吸引によって流路62に空気流(バキュームエア)を発生させる。この空気流によって短尺シート片2S及び親水性繊維等の原材料を搬送し、集積用凹部61に集積できるように構成されている。集積用凹部61に集積された原材料の集積体は、吸収体の構成部材となる。
回転ドラム60Aの下方には、集積用凹部61から離型された原材料の集積体を受け取って次工程に搬送するバキュームコンベア80が配されている。また、回転ドラム60Aを挟んでダクト60Bと反対側には、集積用凹部61内の集積体を押さえ付けるための押さえベルト64が、回転ドラム60Aの外周面60fに沿って配されている。押さえベルト64は、無端状且つ通気性又は非通気性のベルトであり、ガイドロール65に架け渡されて、回転ドラム60Aの回転と共に連れ回るようになっている。
回転ドラム60Aは、金属製の剛体からなる円筒状のドラム本体60aと、ドラム本体60aの外周部に重ねて配され、回転ドラムの外周面60fを形成する外周部材60bとを含んで構成されている。外周部材60bは、モータ等の原動機からの動力を受けて、水平な回転軸を回転中心としてドラム周方向R1に沿って回転するが、外周部材60bよりも内側に配されたドラム本体60aは、固定されていて回転しない。ドラム本体60aの幅方向Yの両端は、側壁及びフェルト等のシール材によって気密に閉鎖されている(図示せず)。
外周部材60bは、集積部61の集積面として、集積用凹部61の底部を形成する通気性の多孔性プレート61bと、回転ドラム60Aの外周面60fにおける該集積面以外の部分を形成する難通気性又は非通気性のパターン形成プレート60sとを含んで構成されている。製造装置1においては、パターン形成プレート60sは、ドラム周方向の全長にわたって連続して延びる円環状をなし、回転ドラム60Aの回転軸方向の両端部に多孔性プレート61bを介して一対設けられている。
多孔性プレート61bは、回転ドラム60Aの内方からの吸引によって生じた空気流を回転ドラム60Aの外方に伝え、該空気流で搬送した短尺シート片2Sや親水性繊維等の原材料を透過させずに保持し、空気のみを透過させる通気性のプレートである。多孔性プレート61bには、これを厚さ方向に貫通する吸引孔が該多孔性プレート61b全体に多数形成されており(図示せず)、空気流の透過孔として機能する。多孔性プレート61bとしては、例えば、金属又は樹脂製のメッシュプレート、あるいは金属又は樹脂製の板にエッチング、パンチングで多数の細孔を形成したもの等を用いることができる。また、パターン形成プレート60sとしては、例えば、ステンレスあるいはアルミ等の金属又は樹脂製の板等を用いることができる。
図1に示すように、ドラム本体60aの内部は、ドラム周方向に複数の空間A,B,Cを有している。また、ドラム本体60aには、その内部を減圧する減圧機構(図示せず)が接続されている。ドラム本体60a内の複数の空間A,B,Cは相互に独立しており、前記減圧機構により、これら複数の空間の負圧(吸引力)をそれぞれ独立に調整することが可能である。
図1に示す回転ドラム60Aは、該ドラムの外周部がダクト60Bで覆われている空間Aが、空気流によって原材料の集積が可能な範囲である。空間Aを負圧に維持した状態で、外周部材60bを回転軸周りに回転させると、外周部材60bに形成された集積用凹部61が空間A上を通過している間、集積用凹部61の集積面(多孔性プレート61b)に空間A内の負圧が作用し、該面に形成された多数の吸引孔を通じた空気の吸引が行われる。この吸引孔を通じた吸引によって、ダクト60B内の供給路を搬送されてきた短尺シート片2S等の原材料が、集積用凹部61へと導かれてその底部上に集積する。一方、通常、回転ドラム60Aの空間Bは、空間Aよりも弱い負圧又は圧力ゼロ(大気圧)に設定され、また、空間Cは、集積用凹部61内の集積体の転写位置及びその前後を含む領域であるので、圧力ゼロ又は陽圧に設定される。
ダクト60Bには、吸収体100の原材料の供給機構として、上述したシート片形成部10に加えて、繊維供給装置70も流路62を介して接続されている。ダクト60Bは、繊維供給装置70から回転ドラム60Aにわたって連続的に延びている。吸収体100に吸水性ポリマー粒子を含有させる場合、例えば図1に示すように、ダクト60Bの天板に、流路62に吸水性ポリマー粒子を供給するポリマー散布管63が配されていてもよい。
繊維供給装置70は、吸収体100の原材料である親水性繊維を含む帯状の繊維シートを所望のサイズに解繊する装置である。繊維供給装置70は、ダクト60Bにおける回転ドラム60A側とは反対側に配されている。繊維供給装置70は、パルプ繊維等の積繊装置における繊維材料の供給機構と同様に構成されており、親水性繊維を含む帯状の繊維シート71を解繊する解繊機72を備えている。
バキュームコンベア80は、駆動ロール81及び従動ロール82に架け渡された無端状の通気性ベルト83と、該通気性ベルト83を挟んで回転ドラム60Aの空間Cが存する部分と対向する位置に配されたバキュームボックス84とを含んで構成されている。通気性ベルト83上には帯状のコアラップシート2Wが導入されており、集積用凹部61から離型された集積体である吸収体100がコアラップシート2W上に載置可能になっている。
以上の説明は、第1実施形態における吸収体の製造装置1に関する説明であったところ、以下に製造装置1を用いた吸収体の製造方法について説明する。吸収体の製造方法は、シート片形成部10を用いて、合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片製造工程を備えている。シート片製造工程は、帯状の原料シート2に複数のスリット3を形成するスリット形成工程と、複数のスリット3が形成された原料シート2を分割部材30(仕切り部材又は凹凸部材)に接触させて該シート2を長尺状切断片2Aに分割する分割工程と、長尺状切断片2Aを幅方向に切断して短尺シート片2Sを形成する切断工程との3つの工程に大別される。以下、それぞれの工程について説明する。
<スリット形成工程>
まず、帯状の原料シート2を一方向に搬送しつつスリット形成部20に供給して、該シート2に複数のスリットを形成する。詳細には、図1ないし図4に示すように、スリット形成部20としてスリットロール21及びアンビルロール22を用い、スリットロール21とアンビルロール22との間に原料シート2を供給する。スリットロール21とアンビルロール22との間に供給された原料シート2は、搬送方向MDに搬送されながら、スリットロール21に配された複数のスリット刃21aによって複数のスリット3が形成される。これらのスリット3は、原料シート2の搬送方向(原料シート2の長手方向)に沿って延び、且つ搬送方向MDと交差する方向に並列している。なお、「一方向」とは、搬送方向MDとのなす角度が45度未満である方向を指し、図2におけるスリット3は、該スリット3の延びる方向と搬送方向MDとが一致している。
スリットロール21におけるスリット刃21aの摩耗を抑制して、シート片形成部10の長寿命化を図る観点から、スリットロール21とアンビルロール22との間に原料シート2を供給して、該原料シート2の搬送方向MD(長手方向)に沿って延び、且つ原料シート2の厚さ方向に貫通していない非貫通部3pを有するスリット3を一本以上形成することが好ましい。このように、スリット3として、非貫通部3pを有するスリット3を形成することによって、原料シート2は分離していない状態を維持できるので、原料シート2のばたつきを抑えて、下流の工程に安定的に搬送できるという利点もある。
原料シート2に非貫通部3pを有するスリット3を形成した場合、非貫通部3pを有するスリット3は、例えば図8(a)に示すように、原料シート2に形成したすべてのスリットのうち一本のみが非貫通部3pを有するスリット3てあってもよい。また、例えば図8(b)に示すように、原料シート2に形成したすべてのスリット3のうち複数本のスリット3に非貫通部3pを有しており、且つ残りの複数本のスリット3は非貫通部3pを有しない(シート厚さ方向に貫通した)スリット3であってもよい。更に、例えば図8(c)に示すように、原料シート2に形成した各スリット3に非貫通部3pを有していてもよい。
同様に、原料シート2に形成した複数のスリット3のうち一本のスリット3に着目したときに、非貫通部3pを有するスリット3は、例えば図8(d)ないし(f)に示すように、非貫通部3pが間欠的に形成されていてもよく、また図8(g)ないし(i)に示すように、非貫通部3pが連続的に形成されていてもよい。また、上述した形態を組み合わせた態様としてもよく、例えば原料シート2に形成したすべてのスリット3のうち、該シート2の厚さ方向に貫通したスリット3、非貫通部3pを間欠的に有するスリット3、及び非貫通部3pを連続的に有するスリット3がそれぞれ混在して形成されていてもよい。非貫通部3pを有するスリット3は、例えば図5(b)に示すように、スリットロール21とアンビルロール22との接触圧が低くなるように制御して、スリットロール21におけるスリット刃21aをアンビルロール22の周面に接触しないように配置可能とすることによって形成することができる。
原料シート2に形成されるスリット3は、原料シート2の幅方向Yに沿って、3本以上1000本以下配されていることが好ましく、50本以上500本以下配されていることが更に好ましい。スリット3の数え方は、原料シート2の幅方向Yに仮想直線をひいたとき、その直線と交差するスリット3の本数が最大となるときの本数と定義する。
原料シート2に形成された隣り合うスリット3の間隔Ws(図3、図4及び図6(a)参照)は、0.1mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましい。具体的には、隣り合うスリット3の間隔Wsは、0.1mm以上30mm以下であることが好ましく、0.3mm以上15mm以下であることが更に好ましい。隣り合うスリット3の間隔Wsは、原料シート2の張力や、アンビルロール21における隣り合うスリット刃21aの軸方向の間隔を調整することによって、適宜変更することができる。
<分割工程>
次いで、図3に示すように、スリット3が形成された原料シート2を分割部材30における当接部30aに接触させ且つ当接部30aどうしの間に原料シート2におけるスリット間の領域3Rを導入することによって、原料シート2を長尺状切断片2Aに分割する。図4及び図6(a)においては、スリット3が形成された原料シート2を凹凸部材30’における凸部30aに接触させ且つ凹部30bに原料シート2におけるスリット間の領域3Rを導入することによって、原料シート2を長尺状切断片2Aに分割する。なお、以下の説明では、分割部材30として凹凸部材30’を用いた形態を例にとり説明する。
スリット3が形成された原料シート2が凹凸部材30’に搬送されると、該原料シート2と、凹凸部材30’における凸部30aとが接触する。このとき、原料シート2におけるスリット3の位置と凸部30aとの位置とは概ね一致しているとともに、原料シート2には一定の張力が付与されているので、該シート2と凸部30aとの接触によって、スリット3の形成部分に外力が加わるようになる。また、原料シート2に形成されたスリット3の幅方向における間隔と、凸部30aとの間隔は略一致しているので、スリット間の領域3Rが凹部30bに導入される。この状態で原料シート2が搬送されると、該シート2と凸部30aとの接触部分を起点として、スリット3を拡幅するように外力が働く。この外力によって、シート2がスリット3の形成方向に沿って分割され、スリット間の領域3Rが長尺状切断片2Aとなる。長尺状切断片2Aは、原料シート2を分割したものであるので、長尺状切断片2Aと原料シート2とは実質的に同一のものである。
長尺状切断片2Aは、吸収性物品の形態や要求性能等に応じて、その幅方向Yにおける幅を適宜変更することができる。長尺状切断片2Aが形成された原料シート2の取り扱いの簡便性の観点から、長尺状切断片2Aの幅方向Yにおける幅は、0.1mm以上30mm以下であることが好ましく、0.3mm以上15mm以下であることが更に好ましい。長尺状切断片2Aの幅方向Yにおける幅は、原料シート2におけるスリット3の間隔Wsを調整することによって、適宜調整することができる。また、長尺状切断片2Aの安定的な搬送を行う観点から、製造される長尺状切断片2Aの幅に対応して、凹凸部材30’の凹部30bにおける幅W2を調整して、長尺状切断片2Aが該凹部30bに収まるような構成とすることが好ましい。
上述したスリット形成工程及び分割工程において、原料シート2へのスリットの形成及び該シート2の分割を首尾よく行う観点から、原料シート2には張力が付与されていることが好ましい。原料シート2に張力を付与するためには、例えば図2に示すように、固定ロール20a及びダンサーロール20bを設けた張力調整機構とフィード機構部40とを備えて、原料シート2に張力を付与させることができる。
原料シート2の厚さ方向に貫通したスリット3を形成する場合、原料シートの搬送のぶれや該シートの坪量の不均一性に起因して、該シート2の厚さ方向に貫通していない非貫通部を有するスリットが意図せず形成されてしまうことがある。このような場合でも、分割部材30(凹凸部材30’)を用いることによって、原料シート2をスリットの形成方向に沿って容易に分割できる。その結果、長尺状切断片2Aの生産性を向上させることができる。
また、図5(b)に示すスリット形成部20によって、原料シート2の厚さ方向に貫通していない非貫通部3pを有するスリット3を意図して形成した場合でも、分割部材30(凹凸部材30’)を用いることで、原料シート2をスリットの形成方向に沿って容易に分割できる。特に、原料シート2に非貫通部3pを有するスリット3を形成することで、該シート2に非貫通部3pを有しないスリット3(シート厚さ方向に貫通しているスリット3)を連続的に形成した場合と比較して、原料シート2におけるスリット端面が厚さ方向につぶれることなく分割できるので、柔軟性及び圧縮回復性に優れた短尺シート片2Sを製造することができる。また、スリット3を形成した原料シート2の搬送時のばたつきやよれを抑制して、該シート2を安定的に搬送できるという利点も奏される。
本工程において、凹凸部材30’における凹部30bの幅W2が、原料シート2に形成された隣り合うスリット3の間隔Ws以上となっている場合、各長尺状切断片2Aをそれぞれ、各凹部30b内に収めた状態で搬送することができる。つまり、一つの長尺状切断片2Aが、一つの凹部30b内に収められて搬送される。これによって、原料シート2を長尺状切断片2Aに安定的に分割できるとともに、長尺状切断片2Aを下流の工程に安定的に搬送できるという利点も奏される。
<切断工程>
続いて、図2並びに図7(a)及び(b)に示すように、分割工程で形成された長尺状切断片2Aを、その長手方向と交差する方向に切断し、短尺シート片2Sを形成する。詳細には、幅方向切断部50におけるカッターロール51と、第2アンビルロール52との間に該切断片2Aを供給する。カッターロール51と第2アンビルロール52との間に供給された長尺状切断片2Aは、搬送方向MDに搬送されながら、カッターロール51に配された複数のカッター刃51aによって切断される。図7(a)及び(b)に示すように、カッターロール51におけるカッター刃51aが、長手方向と交差する方向に、つまり本図においては搬送方向MDと交差する方向に延びているので、カッターロール51が回転しながら、長尺状切断片2Aをその幅方向Yに切断する。これによって、長尺状切断片2Aから、短尺シート片2Sが形成される。短尺シート片2Sは、原料シート2を分割及び切断して形成したものであるので、短尺シート片2S、原料シート2及び長尺状切断片2Aは実質的に同一のものである。
長尺状切断片2Aの切断を効果的に行う観点から、長尺状切断片2Aの搬送速度に対して、カッターロール51の周速を速く設定して、長尺状切断片2Aに張力を付与した状態で短尺シート片2Sを形成することが好ましい。詳細には、原料シート2の搬送速度に対するカッターロール51の周速の比を1.1以上4.0以下とすることが好ましく、1.2以上3.5以下とすることがより好ましい。
同様の観点から、長尺状切断片2Aの搬送速度に対するカッターロール51の周速の比が上述の範囲内にあることを条件として、カッターロール51の周速が、30m/min以上1000m/min以下であることが好ましく、50m/min以上500m/min以下であることがより好ましい。また、長尺状切断片2Aの搬送速度は、カッターロール51の周速の設定値と、上述した長尺状切断片2Aの搬送速度に対するカッターロール51の周速の比との関係で、設定することができる。長尺状切断片2Aの搬送速度は、例えば上述したフィード機構部40によって適宜調整することができる。
短尺シート片2Sを含む吸収体100の吸収特性、柔軟性及び圧縮回復性を優れたものとする観点から、短尺シート片2Sの平均長さは、0.3mm以上30mm以下であることが好ましく、1mm以上15mm以下であることがより好ましく、2mm以上10mm以下であることが更に好ましい。ここでいう「短尺シート片の平均長さ」とは、短尺シート片2Sが直方体形状の場合は、その長手方向(長軸方向)に延びる4辺の長辺(他の辺よりも相対的に長い辺)の長さの平均値を意味し、短尺シート片2Sが立方体形状の場合は、該立方体を画成する全ての辺の長さの平均値を意味する。短尺シート片2Sの平均長さは、カッターロール51における隣り合うカッター刃51aの周方向の間隔を調整することによって、適宜変更することができる。
また、短尺シート片2Sの平均幅は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、0.3mm以上6mm以下であることがより好ましく、0.5mm以上5mm以下であることが更に好ましい。ここでいう「シート片の平均幅」とは、短尺シート片2Sが直方体形状の場合は、その長手方向(長軸方向)と直交する方向(短手方向)に延びる複数の短辺(他の辺よりも相対的に短い辺)の長さの平均値を意味し、短尺シート片2Sが立方体形状の場合は、上述した平均長さと平均幅とは同じである。短尺シート片2Sの平均幅は、スリットロール21における隣り合うスリット刃21aの軸方向の間隔を調整して、原料シート2に形成するスリット間の間隔Wsを調整することによって、適宜変更することができる。つまり、長尺状切断片2Aの幅と、短尺シート片2Sの平均幅は略一致している。
短尺シート片2Sの搬送効率及び集積効率を高めて、吸収体の製造効率を向上させる観点から、上述したシート片製造工程に加えて、短尺シート片2Sを空気流で搬送する搬送工程と、短尺シート片2Sを集積部に集積して集積体を得る集積工程を更に備えていることが好ましい。また、目的とする吸収体に短尺シート片2S及び親水性繊維を含有させる場合、親水性繊維を含む帯状の繊維シート71を解繊機72を用いて解繊して親水性繊維を得る解繊工程を備えていることが好ましい。以下に、これらの工程について説明する。
<解繊工程>
まず、繊維供給装置70において、親水性繊維を含む帯状の繊維シート71を解繊機72で解繊して、親水性繊維を得る。解繊によって得られた親水性繊維は、吸収体の製造装置1における流路62へ供給される。
<搬送工程>
切断工程を経て形成された短尺シート片2Sは、空気流によって搬送部53へ搬送される。図1に示すように、シート片形成部10における搬送部53と、吸収体の製造装置1における流路62とはダクト60Bの天面で接続されているので、ダクト60B内で発生した空気流(バキュームエア)によって、短尺シート片2Sを集積部に搬送する。本工程においては、シート片製造工程で形成された短尺シート片2S及び解繊工程で得られた親水性繊維を集積部に搬送している間に、短尺シート片2Sと親水性繊維とを混合することが好ましい。つまり、短尺シート片2S及び親水性繊維は、ダクト60B内で発生した空気流で混合されることが好ましい。
<集積工程>
続いて、搬送工程によって搬送された短尺シート片2S(又は短尺シート片2S及び親水性繊維)を集積部に集積して、吸収体の構成部材である集積体を得る。図1における回転ドラム60Aには、該ドラム60A側に吸引する空気流が発生しているので、ダクト60Bに供給された短尺シート片2S及び親水性繊維等の原材料が、回転ドラム60A側に吸引されながら搬送される。搬送された短尺シート片2S等の原材料は、集積部61である集積用凹部61に集積され、吸収体の構成部材である集積体100Pとなる。この集積体100Pは、集積部61(集積用凹部61)から離型して、そのまま吸収体100として使用してもよく、必要に応じてコアラップシート2Wで集積体100Pの上下面を被覆して吸収体100とすることもできる。
次に、本発明の第2及び第3実施形態を、図9ないし図12を参照しながら説明する。これらの実施形態については、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、特に説明しない点については第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、図8ないし図11において、図1ないし図6と同じ部材には同じ符号を付してある。
図9及び図10に示す第2実施形態に係る吸収性物品の吸収体の製造方法は、分割部材の形態が第1実施形態と異なる。図9及び図10に示すとおり、本実施形態で好適に用いられるシート片形成部10Aは、製造工程の上流側から下流側に向けて、スリット形成部20、分割部材30A、フィード機構部40及び幅方向切断部50を、この順で備えている。
図9及び図10に示すように、第2実施形態における分割部材30Aは、凹凸部材30’と同様に、複数の凸部及び凹部を有するロール状の凹凸部材であり、凹凸ロールの形態となっている(以下、分割部材30Aを凹凸ロール30Aともいう。)。同図に示すように、凹凸ロール30Aは、その周面に周方向に沿って延びる複数の凸部30a及び凹部30bを軸方向Yに交互に有しており、搬送方向MDと凹凸ロール30Aにおける軸方向Yとは直交するように配されている。凹凸ロール30Aにおける凸部30a及び凹部30bの寸法は、第1実施形態における凹凸部材30’と同様の構成とすることができる。
凹凸ロール30Aにおける凸部30aと原料シート2との接触部分で生じる過度の抵抗を抑制して、原料シート2の意図しない破断を抑制する観点から、凹凸ロール30Aは、原料シート2の搬送方向MDに沿って回転可能に構成されていることが好ましく、該ロール30Aに接続されたモーター等の駆動装置(図示せず)によって回転していることが一層好ましい。
以上の説明は、第2実施形態におけるシート片形成部10Aに関する説明であったところ、以下にシート片形成部10Aを用いた吸収性物品用の吸収体の製造方法について説明する。本実施形態における製造方法は、第1実施形態と同様に、スリット形成工程、分割工程及び切断工程をこの順で行い、必要に応じて搬送工程及び集積工程を行う。以下の説明においては、凹凸ロール30Aを用いた分割工程について主に説明し、他の工程については、第1実施形態における各工程の説明が適宜適用される。
分割工程において、スリット形成工程を経て複数のスリット3が形成された原料シート2が凹凸ロール30Aに一定の張力が付与された状態で搬送されると、該シート2と凹凸ロール30Aにおける凸部30aとが接触し、それに伴って該凹凸ロール30Aにおける凹部30bにスリット間の領域3Rが導入される。これによって、原料シート2と凸部30aとの接触部分を起点として、原料シート2がスリットの形成方向に沿って分割され、長尺状切断片2Aが形成されるようになる。
凹凸ロール30Aが回転可能な構成となっていると、原料シート2を長尺状切断片2Aに分割する際に、凹凸ロール30Aにおける凸部30aと原料シート2との接触部分に過度の抵抗(外力)が負荷されにくくなるように、凹凸ロール30Aが搬送方向MDに沿って回転する。これによって、分割工程において生じる過度の抵抗に起因した原料シート2の意図しない破断を抑制しながら、原料シート2をスリット3に沿って首尾よく分割し、長尺状切断片2Aを形成することができる。
特に、凹凸ロール30Aが駆動装置によって回転しながら、原料シート2を長尺状切断片2Aに分割する構成を採用することによって、凹凸ロール30Aにおける凸部30aと原料シート2との接触部分に生じる過度の抵抗の抑制と、長尺状切断片2Aへの分割とを両立して一層効果的に行うことができる。原料シート2の搬送速度に対する凹凸ロール30Aの周速の比は、0.5以上2.0以下とすることがより好ましく、0.7以上1.5以下とすることが更に好ましい。なお、凹凸ロール30Aの周速は、最外周部、すなわち凸部30aの先端部を基準とした移動速度を意味する。
同様の観点から、原料シート2の搬送速度に対する凹凸ロール30Aの周速の比が上述の範囲内にあることを条件として、凹凸ロール30Aの周速が、30m/min以上1000m/min以下であることが好ましく、50m/min以上500m/min以下であることがより好ましい。また、原料シート2の搬送速度は、凹凸ロール30Aの周速の設定値と、上述した原料シート2の搬送速度に対する凹凸ロール30Aの周速の比との関係で設定することができる。原料シート2の搬送速度は、例えば上述した張力調整機構やフィード機構部40によって適宜調整することができる。
また本実施形態では、スリット3が形成された原料シート2を凹凸ロール30Aに接触させて長尺状切断片2Aを分割形成しつつ、該長尺状切断片2Aを凹凸ロール30Aにおける凹部30bに収容し、その周面に抱きかかえるようにして搬送することもできる。このような構成を有していることによって、長尺状切断片2Aへの効果的な分割を行うとともに、長尺状切断片2Aの安定的な搬送を実現できる。
原料シート2が凹凸ロール30Aに接触してから離れるまでの該シート2の回転角度は、5度以上であることが好ましく、15度以上であることが更に好ましく、また、180度以下であることが好ましく、135度以下であることが更に好ましい。具体的には、原料シート2が凹凸ロール30Aに接触してから離れるまでの該シート2の回転角度は、5度以上180度以下であることが好ましく、15度以上135度以下であることが更に好ましい。
図11及び図12に示す第3実施形態に係る吸収性物品用の吸収体の製造方法は、分割部材の形態が第1及び第2実施形態と異なる。図11及び図12に示すように、本実施形態で好適に用いられるシート片形成部10Bは、製造工程の上流側から下流側に向けて、スリット形成部20、分割部材30B、フィード機構部40及び幅方向切断部50を、この順で備えている。
図11及び図12に示すように、第3実施形態における分割部材30Bは、一対の凹凸ロールの形態となっている。分割部材30Bは、凹凸ロール301Aと、該ロール30Aに対向して配された第2凹凸ロール301Bとを備えている。本実施形態における凹凸ロール301Aは、第2実施形態における分割部材30A(凹凸ロール30A)と同様の構成であるので、凹凸ロール301Aに関する説明は、第2実施形態における凹凸ロール30Aの説明が適宜適用される。
第2凹凸ロール301Bは、その周面に周方向に沿って延びる複数の第2凸部301a及び第2凹部301bを軸方向に交互に有している。同図に示すように、凹凸ロール301Aと第2凹凸ロール301Bとの間に、複数のスリット3が形成された原料シート2を供給できるようになっている。
また、同図に示すように、凹凸ロール301Aにおける凹部30bと、第2凹凸ロール301Bにおける第2凸部301aとは互いに噛み合うように配置されている。第2凸部301aは、原料シート2におけるスリット間の領域3Rを凹凸ロール30Aにおける凹部30bに押し込ませて、原料シート2を長尺状切断片2Aに分割することが可能になっている。同様に、凹凸ロール301Aにおける凸部30a及び第2凹凸ロール301Bにおける第2凹部301bは互いに噛み合うように配置されている。
このような構成を有していることによって、エキスパンダー等の拡幅装置を分割部材の上流に配置することなく、原料シート2を長尺状切断片2Aに首尾よく分割できるとともに、搬送時のばたつき等を抑制して長尺状切断片2Aを下流の工程に搬送することができる。
原料シートの効果的な分割と、分割形成された長尺状切断片2Aの搬送効率の向上とを両立する観点から、第2凹凸ロール301Bにおける第2凸部301aの高さH2(図12(a)参照)は、凹凸ロール301Aにおける凸部30aの高さH1、すなわち凹部30bの深さによって適宜変更であるが、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることが更に好ましく、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましい。具体的には、第2凸部301aの高さH2は、0.5mm以上15mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい。
同様の観点から、第2凹凸ロール301Bにおける第2凸部301aの軸方向Yにおける幅W3(図12(a)参照)は、凹部30b及び第2凸部301aが互いに噛み合うことができることを条件に、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましい。具体的には、第2凸部301aの軸方向Yにおける幅W3は、0.05mm以上30mm以下であることが好ましく、0.1mm以上15mm以下であることが更に好ましい。
凹部30b内に押し込まれたスリット間の領域3Rが凹部30b外に抜け出ることを防止する観点から、凹部30bの幅方向Yにおける幅W2に対する第2凸部301aの軸方向Yにおける幅W3の比(W3/W2)は、0.40以上であることが好ましく、0.50以上であることが更に好ましく、0.98以下であることが好ましく、0.90以下であることが更に好ましい。具体的には、凹部30bの幅方向Yにおける幅W2に対する第2凸部301aの軸方向Yにおける幅W3の比(W3/W2)は、0.40以上0.98以下であることが好ましく、0.50以上0.90以下であることが更に好ましい。
原料シートの効果的な分割と、分割形成された長尺状切断片2Aの搬送効率の向上とを両立する観点から、第2凹凸ロール301Bにおける第2凹部301bの軸方向Yにおける幅W4(図12(a)参照)は、凸部30a及び第2凹部301bが互いに噛み合うことができることを条件に、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましい。具体的には、第2凹部301bの軸方向Yにおける幅W4は、0.05mm以上30mm以下であることが好ましく、0.1mm以上15mm以下であることが更に好ましい。
以上の説明は、第3実施形態におけるシート片形成部10Bに関する説明であったところ、以下にシート片形成部10Bを用いた吸収性物品用の吸収体の製造方法について説明する。本実施形態における製造方法は、第1及び第2実施形態と同様に、スリット形成工程、分割工程及び切断工程をこの順で行い、必要に応じて搬送工程及び集積工程を行う。以下の説明においては、凹凸ロール30A及び第2凹凸ロール301Bを用いた分割工程について主に説明し、他の工程については、第1実施形態における各工程の説明が適宜適用される。
分割工程において、スリット形成工程を経て複数のスリット3が形成された原料シート2が、凹凸ロール301A及び第2凹凸ロール301Bとの間に一定の張力が付与された状態で搬送されると、該シート2と凹凸ロール301Aにおける凸部30aとが接触しつつ、第2凸部301aにより、原料シート2におけるスリット間の領域3Rを凹凸ロール301Aにおける凹部30bに押し込ませる。原料シート2には張力が付与されているので、原料シート2におけるスリット間の領域3Rは、第2凸部301aの外周面に接触している。この状態で、第2凹凸ロール301Bに接触しているスリット間の領域3Rが凹部30bに押し込まれると、原料シート2と凸部30aとの搬送方向上流での接触部分を起点として、スリット3に対して原料シート2の厚さ方向に外力が加わる。これによって、原料シート2がスリット3の形成方向に沿って分割され、長尺状切断片2Aが形成されるようになる。
一対の凹凸ロールを用いた本実施形態の分割工程においては、例えば図12(a)に示すように、第2凸部301aによって、すべてのスリット間の領域3Rが凹部30bに押し込まれて分割されてもよく、図12(b)に示すように、スリット間の領域3Rが一つおきに凹部30bに押し込まれて分割されてもよい。第2凸部301aによって凹部30bに押し込まれなかったスリット間の領域3Rは、凸部30aの外周面に接触して搬送されながら、第2凹凸ロール301Bにおける第2凹部301bに押し込まれている。つまり、スリット間の領域3Rを第2凸部301aによって凹部30bに押し込ませて、且つスリット間の領域3Rを凸部30aによって第2凹部301bに押し込ませて、前記原料シートを長尺状切断片に分割する。
図12(b)に示すように、凹凸ロール301Aにおける凹部30b及び第2凹凸ロール301Bにおける第2凹部301bの両方に、スリット間の領域3Rを押し込ませる態様においては、第2凹部301b内に押し込まれたスリット間の領域3Rが抜け出ることを防止する観点から、第2凹部301bの軸方向Yにおける幅W4に対する凸部30aの軸方向Yにおける幅W1の比(W1/W4)は、0.40以上であることが好ましく、0.50以上であることが更に好ましく、0.98以下であることが好ましく、0.90以下であることが更に好ましい。具体的には、第2凹部301bの軸方向Yにおける幅W4に対する凸部30aの軸方向Yにおける幅W1の比(W1/W4)は、0.40以上0.98以下であることが好ましく、0.5以上0.90以下であることが更に好ましい。また、これに加えて、凹部30bの幅方向Yにおける幅W2に対する第2凸部301aの軸方向Yにおける幅W3の比(W3/W2)も上述の範囲にあることが好ましい。
以上の各実施形態によって、吸収性物品用の吸収体を製造することができる。図13に示す吸収体100は、原材料として短尺シート片2S及び親水性繊維4を含む集積体100Pを備えており、該集積体100Pがコアラップシート2Wで被覆されている。また同図に示すように、集積体100Pは吸水性ポリマー5の粒子を更に含んでいてもよい。特に、この吸収体は、上述した各実施形態において製造された短尺シート片2Sを含むので、吸収性能及び圧縮回復性が高いものとなっている。
図13に示す吸収体100は、複数の短尺シート片2Sが吸収体100の全体に均一に分散されているが、目的とする吸収体の吸収性能等に応じて、短尺シート片2Sの存在位置が偏在した吸収体を製造することもできる。短尺シート片2Sの存在位置が偏在している吸収体の形態として、例えば、短尺シート片2Sが吸収体100の上方又は下方に偏在しつつ親水性繊維4と混在している形態や、短尺シート片2Sが主体をなす層と親水性繊維4が主体をなす層との積層構造を有する形態が挙げられる。このように短尺シート片2Sが偏在した吸収体を製造するためには、例えば、製造装置1におけるダクト60Bへの短尺シート片2Sの搬送のタイミングを変化させることで製造することができる。
短尺シート片2Sの構成繊維の素材としては、非吸水性の合成樹脂(熱可塑性樹脂)を含むことが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。短尺シート片2Sの構成繊維は、典型的には、これらの合成樹脂の1種又は2種以上からなる短繊維である。なお、短尺シート片2Sは、原料シート2及び長尺状切断片2Aにおける素材と同一であるので、原料シート2及び長尺状切断片2Aも上述の素材を用いることができる。
また、吸収体100に用いられる親水性繊維4としては、吸収性物品用の吸収体に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等が挙げられる。
上述のとおり、吸収体100には、更に吸水性ポリマー5が含有されていてもよく、該吸水性ポリマーとしては、吸収性物品用の吸収体に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。
吸収体100は、吸収性物品の構成部材として好適に用いられる。ここでいう吸収性物品は、人体から排出される体液(尿、軟便、経血、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、止着テープを有するいわゆる展開型の使い捨ておむつ、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ、失禁パッド等が包含される。吸収性物品における吸収体は、典型的には、液吸収性の吸収性コアと、該吸収性コアの外面を被覆する液透過性のコアラップシート2Wとを具備し、吸収体100はこの吸収性コアとして用いることができる。コアラップシート2Wとしては紙、不織布などを用いることができる。尚、吸収体100はコアラップシート2Wを含んでいなくてもよく、その場合は吸収性コアがそのまま吸収体100として吸収性物品に使用される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記の各実施形態において、長尺状切断片2Aは、同一の幅として分割形成されているが、これに代えて長尺状切断片2Aの幅をそれぞれ異なるように形成されていてもよい。それぞれ幅が異なる長尺状切断片2Aは、例えばスリットロール21におけるスリット刃21aの幅を適宜変更することによって形成することができる。
また、スリット3の形成態様として、前記の各実施形態では直線状のものとして説明したが、これに代えて、例えば波線状等の非直線状のスリット3を原料シート2に形成してもよい。非直線状のスリット3を原料シート2に形成するためには、例えばスリットロール21におけるスリット刃21aを所望のスリット形状となるように形成してスリット形成工程を行うことができる。
また、各実施形態において、分割部材30,30A,30Bにおける各凸部30aの幅W1及び各凹部30bの幅W2はそれぞれ同じ幅として説明したが、目的とする長尺状切断片2Aの幅等に応じて、一つの分割部材30,30A,30Bに異なる幅W1及び幅W2を有する分割部材30,30A,30Bを用いてもよい。
また、第3実施形態において、凹凸ロール301A(凹凸ロール30A)における各凸部30aの幅W1及び各凹部30bの幅W2の幅と、第2凹凸ロール301Bにおける第2凸部301aの幅W3及び第2凹部301bの幅W4とは、それぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品用の吸収体の製造方法及び製造装置を開示する。
<1>
合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片製造工程を備え、該短尺シート片を含む吸収体を製造する吸収性物品用の吸収体の製造方法であって、
前記シート片製造工程は、
前記原料シートを一方向に搬送しつつスリット形成部に供給して、該原料シートに、その搬送方向に沿って延び、且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成工程と、
前記スリットが形成された前記原料シートを、複数の当接部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有する分割部材における該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する分割工程と、
前記長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、前記短尺シート片を形成する切断工程とを備える、吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<2>
前記スリット形成工程においては、該原料シートの厚さ方向に貫通していない非貫通部を有するスリットを前記スリットとして一本以上形成する、前記<1>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<3>
前記短尺シート片を空気流で搬送する搬送工程と、
搬送した前記短尺シート片を集積部に集積して、吸収体の構成部材である集積体を得る集積工程とを備える、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<4>
親水性繊維を含む帯状の繊維シートを解繊して親水性繊維を得る解繊工程を備え、
前記搬送工程においては、前記シート片製造工程で形成された前記短尺シート片及び前記解繊工程で得られた前記親水性繊維を前記集積部に搬送している間に、該短尺シート片と該親水性繊維とを混合する、前記<3>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<5>
前記スリット形成部は、周方向に沿って延び、且つ軸方向に間隔を置いて配された複数のスリット刃を周面に有するスリットロールと、該スリットロールに対向して配されているアンビルロールとを備えており、
前記スリット形成工程においては、前記スリットロールと前記アンビルロールとの間に前記原料シートを供給し、該原料シートに、前記スリットを形成する、前記<1>ないし<4>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<6>
前記シート片製造工程においては、フィード機構部によって前記長尺状切断片の搬送速度を制御する、前記<1>ないし<5>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<7>
隣り合う前記スリットの間隔は、0.1mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましく、0.1mm以上30mm以下であることが好ましく、0.3mm以上15mm以下であることが更に好ましい、前記<1>ないし<6>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
用の吸収体の製造方法。
<8>
前記分割部材は、複数の凸部及び凹部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に交互に有する凹凸部材であり、該凸部に前記当接部を備え、
前記スリットが形成された前記原料シートを、前記凸部における前記当接部に接触させ且つ前記凹部に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する、前記<1>ないし<7>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<9>
前記凹凸部材における前記凸部の高さは、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることが更に好ましく、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましく、0.5mm以上15mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい、前記<8>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<10>
前記凹凸部材における前記凸部の幅方向における幅は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることが更に好ましく、0.05mm以上5mm以下であることが好ましく、0.1mm以上3mm以下であることが更に好ましい、前記<8>又は<9>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<11>
前記凹凸部材は、周面に周方向に沿って延びる複数の凸部及び凹部を軸方向に交互に有する凹凸ロールである、前記<8>ないし<10>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<12>
前記分割工程において、前記凹凸ロールは駆動装置によって回転しながら、前記原料シートを前記長尺状切断片に分割する、前記<11>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<13>
前記原料シートの搬送速度に対する前記凹凸ロールの周速の比は、0.5以上2.0以下とすることがより好ましく、0.7以上1.5以下とすることが更に好ましい、前記<12>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<14>
前記原料シートが前記凹凸ロールに接触してから離れるまでの該原料シートの回転角度は、5度以上であることが好ましく、15度以上であることが更に好ましく、また、180度以下であることが好ましく、135度以下であることが更に好ましく、5度以上180度以下であることが好ましく、15度以上135度以下であることが更に好ましい、前記<11>ないし<13>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<15>
周面に周方向に沿って延びる複数の第2凸部及び第2凹部を軸方向に交互に有する第2凹凸ロールが、前記凹凸ロールにおける前記凹部と、該第2凹凸ロールにおける前記第2凸部とが互いに噛み合うように、前記凹凸ロールに対向して配されており、
前記分割工程においては、前記凹凸ロールと前記第2凹凸ロールとの間に、前記スリットが形成された前記原料シートを供給し、前記第2凸部により、前記スリット間の領域を該凹部に押し込ませることによって、該原料シートを長尺状切断片に分割する、前記<11>ないし<14>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<16>
前記第2凹凸ロールにおける第2凸部の軸方向における幅は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましく、0.05mm以上30mm以下であることが好ましく、0.1mm以上15mm以下であることが更に好ましい、前記<15>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<17>
前記第2凹凸ロールにおける第2凹部の軸方向における幅は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましく、0.05mm以上30mm以下であることが好ましく、0.1mm以上15mm以下であることが更に好ましい、前記<15>又は<16>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<18>
前記スリット間の領域を、前記凹凸ロールにおける前記凹部及び前記第2凹凸ロールにおける前記第2凹部に押し込ませることによって、前記原料シートを長尺状切断片に分割する、前記<15>ないし<17>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<19>
前記第2凹部の軸方向における幅に対する前記凸部の軸方向における幅の比は、0.40以上であることが好ましく、0.50以上であることが更に好ましく、0.98以下であることが好ましく、0.90以下であることが更に好ましく、0.40以上0.98以下であることが好ましく、0.5以上0.90以下であることが更に好ましい、前記<15>ないし<18>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<20>
前記分割工程において、前記原料シートに張力が付与された状態で搬送しながら、前記原料シートを前記長尺状切断片に分割する、前記<1>ないし<19>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
<21>
合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片形成部を備え、該短尺シート片を含む吸収体を製造する吸収性物品用の吸収体の製造装置であって、
前記シート片形成部は、
合成繊維を含む帯状の原料シートに、その搬送方向に沿って延び、且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成部と、
複数の当接部を搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有し、前記スリットが形成された前記原料シートを該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する分割部材と、
前記長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、前記短尺シート片を形成する幅方向切断部とを備える、吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<22>
前記スリット形成部においては、該原料シートの厚さ方向に貫通していない非貫通部を有するスリットを前記スリットとして一本以上形成する、前記<21>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<23>
前記シート片形成部で形成した前記短尺シート片を空気流で搬送する搬送部と、
搬送した前記短尺シート片を集積して、吸収体の構成部材である集積体を得る集積部とを備える、前記<21>又は<22>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<24>
親水性繊維を含む帯状の繊維シートを解繊する繊維供給装置を備える、前記<21>ないし<23>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<25>
前記スリット形成部は、周方向に沿って延び、且つ軸方向に間隔を置いて配された複数のスリット刃を周面に有するスリットロールと、該スリットロールに対向して配されているアンビルロールとを備えおり、
前記スリットロールと前記アンビルロールとの間に前記原料シートを供給して、該原料シートに前記スリットを形成する、前記<21>ないし<24>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<26>
前記シート片形成部は、前記長尺状切断片の搬送速度を制御するフィード機構部を備える、前記<21>ないし<25>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<27>
隣り合う前記スリットの間隔は、0.1mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましく、0.1mm以上30mm以下であることが好ましく、0.3mm以上15mm以下であることが更に好ましい、前記<21>ないし<26>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<28>
前記分割部材は、複数の凸部及び凹部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に交互に有する凹凸部材であり、該凸部に前記当接部を備えている、前記<21>ないし<27>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<29>
前記凹凸部材における前記凸部の高さは、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることが更に好ましく、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましく、0.5mm以上15mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい、前記<28>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<30>
前記凹凸部材における前記凸部の幅方向における幅は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることが更に好ましく、0.05mm以上5mm以下であることが好ましく、0.1mm以上3mm以下であることが更に好ましい、前記<28>又は<29>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<31>
前記凹凸部材は、周面に周方向に沿って延びる複数の凸部及び凹部を軸方向に交互に有する凹凸ロールである、前記<28>ないし<30>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<32>
前記凹凸ロールは駆動装置によって回転する、前記<31>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<33>
前記原料シートの搬送速度に対する前記凹凸ロールの周速の比は、0.5以上2.0以下とすることがより好ましく、0.7以上1.5以下とすることが更に好ましい、前記<32>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<34>
前記原料シートが前記凹凸ロールに接触してから離れるまでの該原料シートの回転角度は、5度以上であることが好ましく、15度以上であることが更に好ましく、また、180度以下であることが好ましく、135度以下であることが更に好ましく、5度以上180度以下であることが好ましく、15度以上135度以下であることが更に好ましい、前記<31>ないし<33>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<35>
周面に周方向に沿って延びる複数の第2凸部及び第2凹部を軸方向に交互に有する第2凹凸ロールが、前記凹凸ロールにおける前記凹部と、該第2凹凸ロールにおける前記第2凸部とが互いに噛み合うように、前記凹凸ロールに対向して配されており、
前記凹凸ロールと前記第2凹凸ロールとの間に前記スリットが形成された前記原料シートを供給し、前記第2凸部によって前記スリット間の領域を該凹部に押し込ませて、該原料シートを長尺状切断片に分割する、前記<31>ないし<34>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<36>
前記第2凹凸ロールにおける第2凸部の軸方向における幅は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましく、0.05mm以上30mm以下であることが好ましく、0.1mm以上15mm以下であることが更に好ましい、前記<35>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<37>
前記第2凹凸ロールにおける第2凹部の軸方向における幅は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、30mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましく、0.05mm以上30mm以下であることが好ましく、0.1mm以上15mm以下であることが更に好ましい、前記<35>又は<36>に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<38>
前記スリット間の領域を、前記凹凸ロールにおける前記凹部及び前記第2凹凸ロールにおける前記第2凹部に押し込ませることによって、前記原料シートを長尺状切断片に分割する、前記<35>ないし<37>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
<39>
前記第2凹部の軸方向における幅に対する前記凸部の軸方向における幅の比は、0.40以上であることが好ましく、0.50以上であることが更に好ましく、0.98以下であることが好ましく、0.90以下であることが更に好ましく、0.40以上0.98以下であることが好ましく、0.5以上0.90以下であることが更に好ましい、前記<35>ないし<38>のいずれか一に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
1 吸収体の製造装置
2 原料シート
2A 長尺状切断片
2S 短尺シート片
3 スリット
3p 非貫通部
3R スリット間の領域
4 親水性繊維
5 吸水性ポリマー粒子
10,10A,10B シート片形成部
20 スリット形成部
21 スリットロール
22 アンビルロール
30 分割部材(仕切り部材)
30’ 分割部材(凹凸部材)
30a 凸部
30b 凹部
30A 分割部材(ロール状凹凸部材、凹凸ロール)
30B 分割部材(一対の凹凸ロール)
301A 凹凸ロール
301B 第2凹凸ロール
301a 第2凸部
301b 第2凹部
50 幅方向切断部
53 搬送部
60A 回転ドラム
60B ダクト
61 集積部(集積用凹部)
100 吸収体
100P 集積体
MD 搬送方向(長手方向)
Y 幅方向(軸方向)

Claims (14)

  1. 合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片製造工程を備え、該短尺シート片を含む吸収体を製造する吸収性物品用の吸収体の製造方法であって、
    前記シート片製造工程は、
    前記原料シートを一方向に搬送しつつスリット形成部に供給して、該原料シートに、その搬送方向に沿って延び、且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成工程と、
    前記スリットが形成された前記原料シートを、複数の当接部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有する分割部材における該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する分割工程と、
    前記長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、前記短尺シート片を形成する切断工程とを備える、吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  2. 前記スリット形成工程においては、該原料シートの厚さ方向に貫通していない非貫通部を有するスリットを前記スリットとして一本以上形成する、請求項1に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  3. 前記短尺シート片を空気流で搬送する搬送工程と、
    搬送した前記短尺シート片を集積部に集積して、吸収体の構成部材である集積体を得る集積工程とを備える、請求項1又は2に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  4. 前記スリット形成部は、周方向に沿って延び、且つ軸方向に間隔を置いて配された複数のスリット刃を周面に有するスリットロールと、該スリットロールに対向して配されているアンビルロールとを備えており、
    前記スリット形成工程においては、前記スリットロールと前記アンビルロールとの間に前記原料シートを供給し、該原料シートに、前記スリットを形成する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  5. 前記分割部材は、複数の凸部及び凹部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に交互に有する凹凸部材であり、該凸部に前記当接部を備え、
    前記スリットが形成された前記原料シートを、前記凸部における前記当接部に接触させ且つ前記凹部に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  6. 前記凹凸部材は、周面に周方向に沿って延びる複数の凸部及び凹部を軸方向に交互に有する凹凸ロールである、請求項5に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  7. 前記分割工程において、前記凹凸ロールは駆動装置によって回転しながら、前記原料シートを前記長尺状切断片に分割する、請求項6に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  8. 周面に周方向に沿って延びる複数の第2凸部及び第2凹部を軸方向に交互に有する第2凹凸ロールが、前記凹凸ロールにおける前記凹部と、該第2凹凸ロールにおける前記第2凸部とが互いに噛み合うように、前記凹凸ロールに対向して配されており、
    前記分割工程においては、前記凹凸ロールと前記第2凹凸ロールとの間に、前記スリットが形成された前記原料シートを供給し、前記第2凸部により、前記スリット間の領域を該凹部に押し込ませることによって、該原料シートを長尺状切断片に分割する、請求項6又は7に記載の吸収性物品用の吸収体の製造方法。
  9. 合成繊維を含む帯状の原料シートから複数の短尺シート片を製造するシート片形成部を備え、該短尺シート片を含む吸収体を製造する吸収性物品用の吸収体の製造装置であって、
    前記シート片形成部は、
    合成繊維を含む帯状の原料シートに、その搬送方向に沿って延び、且つ該搬送方向と交差する方向に並列した複数のスリットを形成するスリット形成部と、
    複数の当接部を搬送方向と直交する方向に間隔を置いて有し、前記スリットが形成された前記原料シートを該当接部に接触させ且つ該当接部どうしの間に該原料シートにおける前記スリット間の領域を導入することにより、該原料シートを長尺状切断片に分割する分割部材と、
    前記長尺状切断片をその長手方向と交差する方向に切断し、前記短尺シート片を形成する幅方向切断部とを備える、吸収性物品用の吸収体の製造装置。
  10. 前記シート片形成部で形成した前記短尺シート片を空気流で搬送する搬送部と、
    搬送した前記短尺シート片を集積して、吸収体の構成部材である集積体を得る集積部とを備える、請求項9に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
  11. 前記スリット形成部は、周方向に沿って延び、且つ軸方向に間隔を置いて配された複数のスリット刃を周面に有するスリットロールと、該スリットロールに対向して配されているアンビルロールとを備えており、
    前記スリットロールと前記アンビルロールとの間に前記原料シートを供給して、該原料シートに前記スリットを形成する、請求項9又は10に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
  12. 前記分割部材は、複数の凸部及び凹部を該原料シートの搬送方向と直交する方向に交互に有する凹凸部材であり、該凸部に前記当接部を備えている、請求項9ないし11のいずれか一項に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
  13. 前記凹凸部材は、周面に周方向に沿って延びる複数の凸部及び凹部を軸方向に交互に有する凹凸ロールである、請求項12に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
  14. 周面に周方向に沿って延びる複数の第2凸部及び第2凹部を軸方向に交互に有する第2凹凸ロールが、前記凹凸ロールにおける前記凹部と、該第2凹凸ロールにおける前記第2凸部とが互いに噛み合うように、前記凹凸ロールに対向して配されており、
    前記凹凸ロールと前記第2凹凸ロールとの間に前記スリットが形成された前記原料シートを供給し、前記第2凸部によって前記スリット間の領域を該凹部に押し込ませて、該原料シートを長尺状切断片に分割する、請求項13に記載の吸収性物品用の吸収体の製造装置。
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