JP2019169420A - 面光源装置および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型化、高輝度化および軽量化が可能な面光源装置の提供を目的とする。【解決手段】面光源装置は、主面を有する保持部と、保持部の主面に保持される光源と、光軸を有し、保持部の主面に保持され、光源から出射される光の配光を変更する配光制御素子と、を含む。配光制御素子は、光源から出射される光が入射する光入射面と、光入射面から入射する光が全反射する全反射面と、全反射面にて全反射する光を光軸から離れる方向に導光する導光部と、全反射面にて全反射する光が到達する光出射面と、を含む。全反射面は、光入射面よりも保持部の主面から離れて位置する凸面であって、光軸から離れるにつれて主面との距離が離れ、かつ、光軸に近づくにつれて傾きが大きくなる凸面を含む。導光部は、全反射面の一端よりも主面側に位置し、かつ、光軸から離れる方向に突出する形状を含む。光出射面は、全反射面の一端と導光部の基端とを接続する面である。【選択図】図1
Description
本発明は、面光源装置および液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置が備える液晶パネルは、自ら発光しない。このため、液晶表示装置は、液晶パネルを照明する光源として、液晶パネルの裏面側にバックライト装置(面光源装置)を備えている。
バックライト装置の構成として、エッジ型のバックライト装置および直下型のバックライト装置が知られている。エッジ型のバックライト装置は、導光板の側面に配置された光源から光が入射する構成を有する。直下型のバックライト装置は、複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下、LEDという。)が背面側に並べられた構成を有する。
近年、試験放送が開始された4K8K放送に対応する液晶表示装置は、従来よりも高い解像度を有するものの、その液晶パネルを透過する光の透過率は低下する。そのため、4K8K放送に対応する液晶表示装置には、これまでよりも多くの光量を照明することが可能なバックライトが必要である。しかし、エッジ型のバックライト装置においては、導光板の側面の長さによって設置できる光源の個数に上限がある。そのため、その個数の上限以上に光量を増やすことができない。このような理由から、現行の4K8Kパネルを有する液晶表示装置には、より多く光源を並べることのできる直下型のバックライト装置が用いられることが一般的である。
また、液晶表示装置が大型化されるにあたり、ユーザが感じる威圧感の緩和および設置場所への負荷軽減を目的とした軽量化のため、液晶表示装置全体の厚みは薄型化される傾向にある。ここでいう薄型化とは、バックライト構成部品の厚みが20mm以下のものを指す。
特許文献1には、平板状の導光板の端面に、点光源としてLEDが配置された照明装置が開示されている。その照明装置は、いわゆるエッジ型のバックライト装置である。そのため、上述したように、設置可能な光源の個数が限られる。また、バックライト装置の大きさが大きくなるほど、導光板が大きくなるため、重量が増加する。
特許文献2には、保持基板上に配置された1以上の点光源と、それらの点光源を被覆するシリンドリカルレンズとを有する面状照射光源が開示されている。その面状照射光源は、保持基板に対し垂直方向の凹レンズ機能と水平方向の凸レンズ機能とにより、面状の照射光を得ている。しかし、そのような構成を有する面状照射光源は、レンズ1本あたりの照射範囲が狭い。レンズ1本あたりの照射範囲を拡げるためには、投射距離が必要である。薄型化を実現しながら、大型化された液晶パネルを均一に照射するためには、レンズの本数を増やす必要がり、重量が増加する。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、薄型化、高輝度化および軽量化が可能な面光源装置の提供を目的とする。
本発明における面光源装置は、主面を有する保持部と、保持部の主面に保持される少なくとも1つの光源と、光軸を有し、少なくとも1つの光源から出射される光が入射する光入射面と、光入射面から入射する光の一部が全反射する全反射面と、全反射面にて全反射する光の一部を光軸から離れる方向に導光する導光部と、全反射面にて全反射する光の一部が到達する光出射面と、を含み、保持部の主面に保持されて配置され、少なくとも1つの光源から出射される光の配光を変更する配光制御素子と、を含む。全反射面は、光入射面よりも保持部の主面から離れて位置する凸面であって、光軸から離れるにつれて主面との距離が離れ、かつ、光軸に近づくにつれて傾きが大きくなる凸面を含む。導光部は、光軸に対して遠い方に位置する全反射面の一端よりも主面側に位置し、かつ、光軸から離れる方向に突出する形状を含む。光出射面は、全反射面の一端と導光部の基端とを接続する面である。
本発明によれば、薄型化、高輝度化および軽量化された面光源装置の提供が可能である。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白になる。
<実施の形態1>
(液晶表示装置および面光源装置の構成)
図1は、実施の形態1における液晶表示装置100および面光源装置200の構成を概略的に示す図である。
(液晶表示装置および面光源装置の構成)
図1は、実施の形態1における液晶表示装置100および面光源装置200の構成を概略的に示す図である。
以下の各実施の形態において、図1に示されるxyz直交座標系を適宜用いて、各装置の構成および機能を説明する。
以下の説明において、液晶パネル1の短辺方向は、x方向(左右方向)である。液晶パネル1の長辺方向は、y方向(紙面に垂直方向)である。x軸およびy軸を含む平面であるx−y平面に対し垂直な方向が、z方向(上下方向)である。液晶パネル1の長辺方向が水平にして配置された場合、y方向が水平方向であり、x方向が垂直方向である。
液晶表示装置100の表示面側から見て、左側が+y方向であり、右側が−y方向である。「表示面側から見て」とは、+z方向から−z方向を見ることに対応する。液晶表示装置100の上側が+x方向であり、下側が−x方向である。また、液晶表示装置100が映像を表示する方向は+z方向であり、その反対方向が−z方向である。+z方向は、液晶パネル1の表示面1a側に対応する。−z方向は、液晶パネル1の裏面1b側に対応する。
実施の形態1における液晶表示装置100は、液晶パネル1および面光源装置200を有する。さらに、液晶表示装置100は、液晶パネル1と面光源装置200との間に、光学シート2および光学シート3を有する。
液晶パネル1、光学シート2、光学シート3および面光源装置200は、+z方向から−z方向に順に配置されている。
液晶パネル1は、透過型の液晶パネルである。液晶パネル1の表示面1aは、例えば、x−y平面に平行な面である。液晶パネル1の液晶層(図示せず)は、x−y平面に平行な方向に広がる面状の構造を有する。
液晶パネル1の表示面1aは、通常、矩形形状を有する。表示面1aの隣接する2辺は、直交している。実施の形態1において、表示面1aの短辺は、x軸に平行である。また、表示面1aの長辺は、y軸に平行である。ただし、表示面1aの形状は、他の形状であってもよい。
光学シート2は、細かな照明むらなどの光学的な影響を抑制する機能を有する。
光学シート3は、拡散板から放射された光を液晶パネル1の表示面1aの法線方向に向ける機能を有する。
面光源装置200は、光学シート3および光学シート2を通して、液晶パネル1の裏面1bに光を照射する。
液晶パネル1は、面光源装置200から出射された面状の光を画像光に変換する。「画像光」とは、画像情報を有する光のことである。
面光源装置200は、配光制御素子6および少なくとも1つの光源7を有する。さらに、実施の形態1において、面光源装置200は、拡散板4および反射部5を有する。
拡散板4は、反射部5の+z方向に配置されている。拡散板4は、反射部5の開口部53を覆うように配置される。つまり、拡散板4は、面光源装置200の光出射面に配置されている。
拡散板4は、例えば、薄板形状を有する。または、例えば、拡散板4は、シート状であってもよい。または、拡散板4は、基板上に形成された拡散膜を有する構成であってもよい。基板は、例えば、拡散膜を形成するための透明な基板である。つまり、その基板は拡散膜を保持している。
拡散板4は、透過する光を拡散させる。「拡散」とは、拡がり散ることである。つまり、光が散乱することである。拡散板4は、透過する光を散乱させる。
なお、以下の説明で、例えば、「光線は拡散板4に到達する」などの説明をしている。上述のように、一例として、反射部5の開口部53に拡散板4が配置されている。このため、「光線は拡散板4に到達する」は、「光線は開口部53に到達する」に言い換えることができる。また、開口部53または拡散板4は、面光源装置200の光出射面として機能している。このため、「光線は拡散板4に到達する」は、「光線は面光源装置200の光出射面に到達する」に言い換えることができる。つまり、拡散板4および反射部5の開口部53は、面光源装置200の光出射面の一例として示されている。
反射部5は、底面51および側面52を有する。実施の形態1では、反射部5は、1つの底面51および4つ側面52を有する。つまり、反射部5は、5つの面を有する。反射部5は、箱形状を有する。
底面51は、例えば、x−y平面に平行な面である。また、底面51の形状は、例えば、矩形である。
側面52は、底面51の各辺に接続されている。側面52は、+z方向に向けて発光領域が広がるように傾斜している。発光領域は、例えば、x−y平面に平行な面における一の領域である。側面52の反射面における法線は、+z方向の成分を有する。側面52の反射面とは、反射部5の内側の面のことである。ただし、側面52は、+z方向に向けて発光領域が広がるように傾斜した面に限定されず、y−z平面に平行な面であってもよい。
底面51が矩形状で、側面52が+z方向に向けて発光領域が広がるように傾斜している場合には、4つの側面52のうち、底面51のy軸に平行な辺に接続された2つの側面52は、+z方向に向けて互いの間隔が広がるように傾斜している。つまり、−x方向の側面52は、y−z平面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、反時計回りに回転している。また、+x方向の側面52は、y−z平面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、時計回りに回転している。
また、4つの側面52のうち、底面51のx軸に平行な辺に接続された2つの側面52も、+z方向に向けて互いの間隔が広がるように傾斜している。つまり、−y方向の側面52は、z−x面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、図1の−y方向(手前方向)に回転している。また、+y方向の側面52は、z−x面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、+y方向(奥方向)に回転している。
反射部5の底面51に対向する+z方向には、開口部53が形成されている。拡散板4は、箱形状の反射部5の蓋に相当する。反射部5および拡散板4によって、中空の箱形状が構成される。この中空の箱は、例えば、反射面及び拡散面を有する。
反射部5は、内側に反射面を有する。つまり、底面51の内側の面および側面52の内側の面は、反射面である。それら反射面は、例えば、拡散反射面であってもよい。
反射部5は、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートまたは基板の表面に金属を蒸着させた光反射シート等である。反射膜は基板上に形成されている。なお、ここで、基板は透明である必要はない。
このように反射部5は、内側に反射面を有する。ただし、反射部5が独立した部材である場合には、反射部5は反射部5材である。また、反射部5は、例えば、液晶表示装置100の筐体(図示せず)の一部であってもよい。
図2は、実施の形態1における光源7および配光制御素子6の構成を示す図である。図2は、z−x面における断面形状を示す。ただし、後述する光線を見やすくするために、断面部分のハッチングは省略されている。
面光源装置200は、光源7を保持する保持部を有する。保持部は主面を有し、その主面に光源7を保持する。実施の形態1において、保持部は反射部5であり、主面は底面51である。反射部5は保持部の一例であり、保持部は、他の一例として、内面に反射部5が設けられた筐体に保持される基板であってもよい。基板は、例えば、y方向に長手を有する実装基板である。その場合、光源7が保持される主面は基板の表面である。配光制御素子6も、その基板の表面に保持される。筐体が、反射部5に沿った箱形状を有し、基板の裏面がその筐体の底面に保持される。反射部5は、その基板の周囲にかつ筐体の内側に沿って配置される。保持部は、以上のような構成であってもよい。
光源7は、反射部5の底面51に配置されている。光源7は、光を発する発光面を有し、その発光面は+z方向に位置する面である。発光面の上方は、後述する配光制御素子6の光入射面61によって覆われている。実施の形態1においては、面光源装置200は、複数の光源7を有し、各光源7は、y方向に並べて配置されている。
光源7は、実施の形態1において、LEDである。ただし、光源7は、LEDに限定されるものではなく、固体光源、有機エレクトロルミネッセンス光源または平面上に塗布された蛍光体に励起光を照射して発光させる光源等であってもよい。
光源7の光軸Csは、例えば、光源7の発光面の中心に対する法線である。実施の形態1では、光源7の光軸Csは、後述する配光制御素子6の光軸Cと一致している。
光源7は、例えば、柱体形状を有する。「柱体」とは、平行な2つの平面と柱面とで囲まれた筒状の立体のことである。柱面は、柱体の側面にあたる曲面である。柱体は、角柱または円柱などを含む。光源7は、例えば、四角柱形状を有する。または、光源7は、例えば、円柱形状を有する。例えば、光源7の形状が四角柱を有する場合には、柱面は複数の平面からなる。
発光面は、柱体形状の1つの平面に相当する。または、発光面は、柱体形状の柱面に相当してもよい。
柱体形状の2つの平面のうち、少なくとも発光面に相当する面は、曲面であっても良い。また、中心軸を通る平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。例えば、柱体形状の中心軸に垂直な平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。
光源7は、例えば、錐台形状を有する。「錐台」とは、錐体から、頂点を共有し相似に縮小した錐体を取り除いた立体図形である。光源7は、例えば、角錐台形状を有する。または、光源7は、例えば、円錐台形状を有する。錐台は2枚の平行な底面を有する。台形の2本の底辺と同様に、それぞれの底面は上底または下底と呼ばれる。
少なくとも錐台形状の上底は、曲面であってもよい。また、中心軸を通る平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。例えば、錐台形状の中心軸に垂直な平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。
光源7は、例えば、ドーム形状を有する。「ドーム形状」とは、アーチ形状の頂部を中心として水平に回転させた形状である。例えば、ドーム形状は、半球形状である。「アーチ形状」とは、中央部が上の方向に突出した曲線形状である。
光源7は、柱体形状、錐台形状またはドーム形状が組み合わされた形状を有してもよい。例えば、光源7は、錐台形状の上底部分にドーム形状を乗せた形状を有してもよい。
配光制御素子6は、光源7から出射された光の配光を変更する光学素子である。「配光」とは、光源7の空間に対する光度分布のことである。つまり、配光とは、光源7から出る光の空間的分布である。また、「光度」とは、発光体の放つ光の強さの程度を示す値である。光度とは、ある方向の微小な立体角内を通る光束を、その微小立体角で割った値である。つまり、「光度」とは、光源7から出射する光の強度に対応する物理量である。
配光制御素子6は、例えば、部分的に集光特性を有し、部分的に発散特性を有するレンズである。ここで、集光特性は、凸レンズの特性である。発散特性は、凹レンズの特性である。
配光制御素子6は、例えば、y方向に延びる棒形状の光学素子である。棒形状の光学素子は、例えば、シリンドリカルレンズである。シリンドリカルレンズは、円筒形状の屈折面(以下、シリンドリカル面という。)を有するレンズである。シリンドリカル面は、第1の方向に曲率を有し、その第1の方向に垂直な方向である第2の方向に曲率を有さない。シリンドリカルレンズは、光を一方向に集光するまたは発散させる。凸形状のシリンドリカルレンズに平行光を入射させると線状に集光する。この集光された線を、焦線という。
実施の形態1において、配光制御素子6は、y方向に延在するシリンドリカル面を有するシリンドリカルレンズである。つまり、第1の方向がx方向であり、第2の方向がy方向である。光源7は、シリンドリカル面が延在する方向に並べて配置されている。配光制御素子6は、光をz−x面上で部分的に集光し、部分的に発散させる。
配光制御素子6は、例えば、アクリル樹脂(PMMA)などの透明材料を含む。
配光制御素子6は、反射部5の底面51に配置される。配光制御素子6は、光軸Cを有し、その光軸Cに対し対称な形状を有する。なお、配光制御素子6の光軸Cは、曲率を有するシリンドリカル面の断面形状によって定められる。なお、シリンドリカル面の断面は円弧形状に限定されるものではない。実施の形態1において、光軸Cは、z−x面における光出射面の形状によって定められる。実施の形態1において、配光制御素子6の光軸Cは、z軸に対し平行である。
以下の説明においては、光軸Cに対して+x方向に位置する配光制御素子の要素を説明し、光軸Cに対して−x方向に位置するそれらの説明は省略する。
配光制御素子6は、光入射面61、全反射面67、導光部68および第1光出射面62aを有する。また、導光部68は、外面に第2光出射面62bおよび第3光出射面62cを有する。
光入射面61は、光源7から出射される光が入射する面である。光入射面61は、z−x面における断面において、凹形状を有する。光源7は、凹形状を有する光入射面61と反射部5の底面51とによって形成される空間である凹部に配置されている。つまり、配光制御素子6は、凹形状を有する光入射面61が光源7を覆うように配置されている。実施の形態1では、配光制御素子6は、光源7を+z方向から覆っている。
光入射面61の凹形状は、実施の形態1において、矩形である。その矩形は、z軸に対して垂直な第1光入射面61aおよびx軸に対して垂直な第2光入射面61bを含む。
実施の形態1における配光制御素子6はシリンドリカルレンズであるため、光入射面61はy方向に延在する。光入射面61の凹形状は、y方向に延在する溝形状を有する。
なお、光入射面61の凹形状は、矩形に限定されるものではない。光入射面61の凹形状は、台形など、各辺の長さが異なった形状であってもよい。また、光入射面61の凹形状は、二等辺三角形であってもよい。凹形状が二等辺三角形である場合、光入射面61は二等辺三角形の等辺に対応する。光入射面61は、平面に限定されるものではない。光入射面61は、z−x面における断面において曲線を有する曲面であってもよい。
全反射面67は、光入射面61から入射する光の一部が全反射する面である。全反射面67は、配光制御素子6を構成する外面のうち、配光制御素子6の上方に位置する面である。全反射面67は、配光制御素子6の+z方向に位置する面である。全反射面67は、傾きが緩やかに変化する凸面を有する。実施の形態1においては、全反射面67は、光軸Cから離れるにつれて底面51との距離が離れ、かつ、光軸Cに近づくにつれて傾きが大きくなる凸面を有する。全反射面67は、光軸Cと交わるように設けられてもよい。
全反射面67は、z−x面において、光源7の中央部から出射され、光入射面61で屈折し全反射面67に入射する光の入射角が、全反射条件を満たす面で構成されている。すなわち、全反射条件以外の角度で入射する光に対しては、全反射は生じない。全反射条件を満たさない光の一部は、屈折して透過し、その他の一部は反射する。
実施の形態1における配光制御素子6はシリンドリカルレンズであるため、全反射面67はy方向に延在する。全反射面67は、シリンドリカル面を含み、そのシリンドリカル面は、x方向に曲率を有し、y方向には曲率を有していない。
第1光出射面62aは、全反射面67にて全反射する光の一部が到達し、その光が配光制御素子6の外部に出射する面である。第1光出射面62aは、配光制御素子6の側方つまりx方向に位置する面である。実施の形態1において、第1光出射面62aは、全反射面67の一端671と後述する導光部68の基端681とを接続する平面である。光軸Cから導光部68の基端681までの距離と、光軸Cから全反射面67の一端671までの距離は等しい。ただし、導光部68の基端681が全反射面67の一端671よりも光軸Cの近くに位置していてもよい。第1光出射面62aは、光軸Cに対して垂直である必要はない。また、第1光出射面62aは、曲面であってもよい。z−x面において、第1光出射面62aと全反射面67とがなす突出形状が斜め上方(+x方向かつ+z方向)に向いていてもよい。第1光出射面62aは、x方向に曲率を有し、y方向に曲率を有さないシリンドリカル面を含んでもよい。
導光部68は、光軸Cから離れる方向に突出する形状を有する。導光部68は、x方向に突出する形状を有する。導光部68の先端682は、全反射面67の一端671よりも光軸Cから離れている。また、導光部68は、光軸Cに対して遠い方に位置する全反射面67の一端671よりも反射部5の底面51側に位置する。導光部68は、全反射面67にて全反射する光を光軸Cから離れる方向に導光する機能を有する。
第2光出射面62bは、全反射面67にて全反射する光の一部が到達する面である。また、第2光出射面62bは、導光部68を伝播する光の一部が、配光制御素子6の外部に出射する面でもある。第2光出射面62bは、導光部68の外面のうち、上面つまり+z方向の面である。第2光出射面62bは、導光部68の基端681において、第1光出射面62aに接続している。第2光出射面62bは、導光部68の基端681から先端682の方向に延在する面である。第2光出射面62bは、光軸Cから離れる方向に延在している。第2光出射面62bは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。例えば、第2光出射面62bは、凸面形状を有する。実施の形態1において、第2光出射面62bは、平面形状を有する。
第3光出射面62cは、全反射面67にて反射し、導光部68を伝播した光の一部が到達し、その光が配光制御素子6の外部に出射する面である。第3光出射面62cは、導光部68の外面のうち、導光部68の先端682を含む面である。第3光出射面62cは、導光部68の先端682において、第2光出射面62bに接続している。第3光出射面62cは、光軸Cに対し平行に延在している。第3光出射面62cは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。例えば、第3光出射面62cは、凸面形状を有する。実施の形態1において、第3光出射面62cは、平面形状を有する。ただし、第3光出射面62cは、光軸Cに対して垂直である必要はない。第3光出射面62cは、例えば、光軸Cに近づく方向、あるいは離れる方向に傾斜を有してもよい。
(光線の挙動)
図2には、配光制御素子6を透過する光線の挙動が示されている。配光制御素子6および光源7の各要素は、配光制御素子6の光軸Cに対して対称に位置する。以下の説明においては、光軸Cに対して−x方向における光線の挙動を説明し、光軸Cに対し+x方向のそれらの説明は省略する。
図2には、配光制御素子6を透過する光線の挙動が示されている。配光制御素子6および光源7の各要素は、配光制御素子6の光軸Cに対して対称に位置する。以下の説明においては、光軸Cに対して−x方向における光線の挙動を説明し、光軸Cに対し+x方向のそれらの説明は省略する。
図2に示される光線L1および光線L2は、光源7から出射される光線のうち、発光面の中央部に位置する発光点7aから第1光入射面61aの方向に出射される光線である。光線L2は、発光点7aから導光部68の方向に出射される光線である。
光源7から出射された光線L1は、第1光入射面61aに達する。
光線L1は、第1光入射面61aにて屈折する。スネルの法則により、光線L1の屈折角は、光線の入射角よりも大きくなる。光線L1は、+x方向に屈折して、配光制御素子6の内部へ入射する。
光線L1は配光制御素子6の内部を進行した後に、全反射面67に達する。
フレネルの式により、光線は屈折率の異なる物質の界面に入射すると、一部の光線は界面で反射される。また、他の一部の光線は界面で屈折して透過する。光線が界面に入射する角度が大きくなるほど、界面で反射する光線の比率は増える。さらに、ある角度以上で界面に入射した光線は透過せずに、すべて反射する。全て反射される条件を全反射条件という。
光線L1は、全反射条件を満たし、全反射面67で全反射される。光線L1は光軸Cに対する角度が大きくなる方向に全反射する。
全反射された後、配光制御素子6の内部を進行する光線L1は、第1光出射面62aに達する。光線L1は、第1光出射面62aにて+z方向に屈折して、配光制御素子6の外部へ出射する。
このように、光線L1は、全反射面67により反射されることで、光軸Cに対して垂直方向に近い角度で光出射面62に到達する。これにより、光源7から+z方向に存在する面で屈折して拡散板4に到達する光線よりも、より開口部53の外周の方向に光線が進行する。そのため、照射範囲が広くなる。
光源7から出射された光線L2は、第2光入射面61bに達する。
光線L2は、第2光入射面61bにて、−z方向に屈折し、配光制御素子6の内部へ入射する。
光線L2は、配光制御素子6の内部を進行した後、導光部68に達する。光線L2は、導光部68の内部で全反射しながら、導光部68の基端681から先端682に向けて伝播する。図2において、光線L2は、−x方向に進行する。
導光部68の内部を伝播する光線L2は、導光部68の外面にて、入射角と同等の反射角で反射する(反射の法則)。入射角と反射角とは、それぞれの光線の進行方向と境界面の垂線との間の角度として定義される。
導光部68の内部を進行した光線L2は、第3光出射面62cに達する。光線L2は、第3光出射面62cにて、+z方向に屈折して出射する。第3光出射面62cに対する光線L2の入射角度によっては、光線L2は−z方向に屈折して、配光制御素子6の外部へ出射する。
図3は、配光制御素子6を透過する光線の挙動を示す図である。
図3に示される光線L3および光線L4は、光源7から出射される光線のうち、発光面の端部に位置する発光点7bから第1光入射面61aの方向に出射される光線である。光線L3および光線L4は、光線L1とは異なる入射角度で第1光出射面62aに入射している。
発光点7bから出射された光線L3は、全反射面67によって−z方向に反射される。
光線L3は、全反射面67において、入射角と同等の反射角で反射する。入射角と反射角とは、それぞれの光線の進行方向と境界面の垂線との間の角度として定義される。
光線L3は、全反射面67にて反射した後、配光制御素子6の内部を進行し第1光出射面62aに達する。
光線L3は、第1光出射面62aにて、−z方向に屈折して、配光制御素子6の外部へ出射する。
第1光出射面62aにて屈折した光線L3が、導光部68の第2光出射面62bに小さな入射角度で入射した場合、その光線L3の一部は、+z方向に反射する。
光線L4は、全反射面67によって−z方向に反射された後、配光制御素子6の内部を進行し導光部68に達する。
小さな入射角度で導光部68に入射する光線L4は、全反射しながら導光部68を−x方向に進行する。
光線L4は、第3光出射面62cに達し、+z方向に屈折して、配光制御素子6の外部へ出射する。なお、光線L4のうち、全反射条件を満たさない光線(図示せず)は、第2光出射面62bから配光制御素子6の外部へ出射する。
図4は、配光制御素子6を透過する光線の挙動を示す図である。
図4に示される光線L5は、光源7から出射される光線のうち、発光面の端部に位置する発光点7bから第1光入射面61aの方向に出射される光線である。光線L5は、光軸Cに近い位置において、小さな入射角で全反射面67に入射し、全反射面67を透過する光線である。すなわち、光線L5は、全反射面67において、全反射条件を満たさない光線である。
発光点7bから出射された光線L5は、全反射面67に、全反射角よりも小さい角度で入射する。光線L5は、全反射面67にて、−x方向に屈折して、配光制御素子6の外部へ出射する。出射した光は、+z方向に進行する。
光線L5は、全反射面67の上方の開口部53に到達する。光線L5は、配光制御素子6の上方の光量の減少を防ぐ。
第1光出射面62aから出射する光線L1および光線L3、ならびに、第3光出射面62cから出射する光線L2および光線L4は、開口部53の周辺の領域に到達する。
第1光出射面62aまたは第3光出射面62cのいずれかの面から出射する光線L1から光線L4の一部は、場合によっては、−z方向に広がって進む。−z方向に進行した各光線は、反射部5の底面51または側面52で反射される。底面51または側面52で反射された各光線は、+z方向に進行し、拡散板4(開口部53)の周辺の領域に到達する。
光源7から出射された光線は、光入射面61での屈折、全反射面67での反射、第2光出射面62bでの反射または各光出射面62での屈折を介して、面光源装置200が面状の光を照射する方向に進む。実施の形態1では、面光源装置200が面状の光を照射する方向は、開口部53の方向である。面光源装置200が面状の光を照射する方向は、+z方向である。開口部53は、面光源装置200の光出射面である。
配光制御素子6から出射された光線は、拡散板4に到達する。拡散板4に達した光線は、拡散されて、面光源装置200から出射される。実施の形態1では、拡散板4は、面光源装置200の光出射面である。
配光制御素子6は、光源7の配光を、面光源装置200の光出射面上での輝度分布に変更する機能を有する。
光入射面61の面形状、頂点部63の曲率、全反射面67の曲面の形状、各光出射面62の傾斜角度や形状などを調整することにより、配光制御素子6は、配光制御素子6から出射される光線の広がりを制御できる。
拡散板4に到達した光線の一部は、反射して、反射部5の内部を進行する。反射部5の内部を進行した光線は、反射部5の底面51又は側面52で反射されて、再び拡散板4に到達する。
拡散板4によって、拡散板4を透過する光は拡散される。そして、拡散板4を透過した光は、均一性を増した面状の照明光となる。
拡散板4を透過した光は、液晶パネル1の裏面1bに向けて放射される。この照明光は、光学シート3および光学シート2を透過して、液晶パネル1の裏面1bに照射される。裏面1bは、液晶パネル1の−z方向の面である。
実施の形態1においては、配光制御素子6は、一例として、棒形状の光学素子が示された。しかし、配光制御素子6は、棒形状の光学素子に限定されるものではない。1つの光源7に1つの配光制御素子が取り付けられても同様の効果が得られる。配光制御素子は、光軸Cに対して回転対称の形状等であっても構わない。その場合、配光制御素子は、光軸Cに対して対称な回転体の形状を有する。回転体は、平面曲線をこの平面内の直線を回転の軸として回転させることにより得られる立体図形である。
この場合には、配光制御素子の光入射面は、円錐形状または円錐台形状などを有する。なお、光入射面がなす頂点部は、曲面形状又は平面形状等を取り得る。
配光制御素子6が棒形状を有する場合には、以下の利点を有する。例えば、棒形状を有する配光制御素子6は、押出し成形によって製造することができる。
また、通常、直下型の面光源装置200では、1つの光源7に1つのレンズが装着されている。一方で、配光制御素子6が棒状の形状を有する場合、1列に並べられた複数の光源7に対して、1つの配光制御素子6が配置される。
そのため、配光制御素子の部品点数を減らすことができる。また、個々の光源7にレンズが装着される構成にあっては、光源7が配置された基板上に、個々の配光制御素子を取り付ける必要がある。しかし、実施の形態1の配光制御素子6は、1列に並べられた複数の光源7に対して、1つの配光制御素子6を取り付ける。そのため、配光制御素子6の取り付け作業が容易になる。
また、例えば、複数のレンズを1つの光学素子で構成するレンズアレイの様に、光源7に対してx−y平面において位置決めが必要な光学素子の採用が考えられる。しかし、光源7の数の増減によって、光学素子の金型を変更する必要がある。このため、面光源装置200の仕様の変更に対する汎用性が低い。
実施の形態1における配光制御素子は、光源7の数の増減に対して、配光制御素子6の金型の変更は不要である。そのため、配光制御素子6は、面光源装置200の仕様の変更に対する汎用性が高い。光源7の数を変えるだけで、面光源装置200の輝度を調整できる。このため、最適な光源7の数を配置することができる。
また、配光制御素子6を押出し成形で製造した場合には、その長さは自由に変えられる。このため、例えば、液晶表示装置100の大きさが異なる場合でも、同じ金型で対応できる。
以上より、実施の形態1の面光源装置200は、一部の領域に光源7を配置しても、配光制御素子から出射される光線の進行方向を、面光源装置200の光出射面(拡散板4)に向けて変更できる。つまり、光線の進行方向は、配光制御素子6によって、開口部53(面光源装置200の光出射面)の方向に変更される。このため、面光源装置200は、均一性を増した面状光源を実現できる。
また、光源7の数を減らすために、光源7を一列に並べて配置する構成が考えられる。例えば、複数の光源7は、表示面1a側から見て、例えば、面光源装置200の短辺方向(x方向)の中央の部分に、長辺方向(y方向)に沿って配置される。棒形状の配光制御素子6を用いることで、簡易な構成によって光源7の配光を面光源装置200の光出射面(拡散板4)に向けることができる。
なお、実施の形態1における配光制御素子6は、一例として、透明材料からなる光学素子が示された。しかし、配光制御素子は、例えば、拡散材を含むこともできる。光線が拡散材に入射すると、光線は散乱されて、進行方向を変える。そのため、配光制御素子の内部を進む光線は、ランダムな方向に進行方向が変更される。そして、進行方向を変更された光線は、配光制御素子の光出射面に達する。このため、配光制御素子から出射された光によって、広い範囲に照射することができる。
また、透明な材料を用いて、配光制御素子6の光入射面61、各光出射面62又は全反射面67に凹凸形状を形成することができる。例えば、光入射面61、各光出射面62又は全反射面67に微小な凹凸形状を付けてもよい。
光入射面61、各光出射面62又は全反射面67に設けられた凹凸形状によって、光線の進行方向はランダムに変わる。このため、配光制御素子6から出射された光によって、広い範囲を照明することができる。
これらのように、光を拡散することで、光の進む方向がランダムとなる。このため、明線を和らげることができる。「明線」とは、面光源装置200の光出射面上に、線状にできる輝度の高い領域のことである。
また、複数の光源7を並べて配置すると面光源装置200の光出射面上で輝度ムラが発生する場合がある。この場合でも、光を拡散することで、輝度ムラを緩和することができる。つまり、明るい部分と暗い部分との差を緩和することができる。
また、凹凸形状を光入射面61、各光出射面62および全反射面67の全域において施す必要はない。例えば、光入射面61のみに凹凸形状を付けることができる。また、例えば、光出射面の一部の領域のみに凹凸形状を付けることができる。また、例えば、全反射面67の一部の領域のみに凹凸形状を付けることができる。つまり、凹凸形状は、光入射面61、光出射面又は全反射面67の一部の領域であってもよい。
また、凹凸形状は、全ての領域において同一の粗さにする必要はない。例えば、光入射面61の凹凸形状を、光出射面又は全反射面67の凹凸形状よりも小さくすることができる。
ただし、拡散材又は凹凸形状による光の拡散の程度は、光入射面61による光線の屈折の程度、光出射面による光線の屈折の程度又は全反射面67での光線の反射の程度に比べて小さいことが好ましい。なぜなら、配光制御素子から出射される光の配光において、拡散材又は凹凸形状による影響が支配的となり、設計によって配光を調整することが難しくなるからである。
光の配光は、配光制御素子の形状による屈折または反射によって、面光源装置200の光出射面(拡散板4)に向けられる。このため、光の拡散の要因が増すと、光源7の近くのみが明るくなり、光源7から離れるにつれて暗くなる可能性がある。
(効果)
以上をまとめると、実施の形態1における面光源装置200は、主面を有する保持部として底面51を有する反射部5と、反射部5の底面51に保持される少なくとも1つの光源7と、光軸Cを有し、反射部5の底面51に保持されて配置され、少なくとも1つの光源7から出射される光の配光を変更する配光制御素子6と、を含む。配光制御素子6は、少なくとも1つの光源7から出射される光が入射する光入射面61と、光入射面61から入射する光の一部が全反射する全反射面67と、全反射面67にて全反射する光の一部を光軸Cから離れる方向に導光する導光部68と、全反射面67にて全反射する光の一部が到達する光出射面として第1光出射面62aと、を含む。全反射面67は、光入射面61よりも反射部5の底面51から離れて位置する凸面であって、光軸Cから離れるにつれて底面51との距離が離れ、かつ、光軸Cに近づくにつれて傾きが大きくなる凸面を含む。導光部68は、光軸Cに対して遠い方に位置する全反射面67の一端671よりも底面51側に位置し、かつ、光軸Cから離れる方向に突出する形状を含む。第1光出射面62aは、全反射面67の一端671と導光部68の基端681とを接続する面である。
以上をまとめると、実施の形態1における面光源装置200は、主面を有する保持部として底面51を有する反射部5と、反射部5の底面51に保持される少なくとも1つの光源7と、光軸Cを有し、反射部5の底面51に保持されて配置され、少なくとも1つの光源7から出射される光の配光を変更する配光制御素子6と、を含む。配光制御素子6は、少なくとも1つの光源7から出射される光が入射する光入射面61と、光入射面61から入射する光の一部が全反射する全反射面67と、全反射面67にて全反射する光の一部を光軸Cから離れる方向に導光する導光部68と、全反射面67にて全反射する光の一部が到達する光出射面として第1光出射面62aと、を含む。全反射面67は、光入射面61よりも反射部5の底面51から離れて位置する凸面であって、光軸Cから離れるにつれて底面51との距離が離れ、かつ、光軸Cに近づくにつれて傾きが大きくなる凸面を含む。導光部68は、光軸Cに対して遠い方に位置する全反射面67の一端671よりも底面51側に位置し、かつ、光軸Cから離れる方向に突出する形状を含む。第1光出射面62aは、全反射面67の一端671と導光部68の基端681とを接続する面である。
以上の構成により、面光源装置200は、光源7の設置個数を増加させることなく、均一性が向上した面状の光を液晶パネル1に照射することができる。
配光制御素子1つあたりの照射範囲が向上し、かつ、高輝度化に必要な多数の光源7を配置可能な構造が実現される。これにより面光源装置の薄型化、高輝度化かつ軽量化が実現される。
また、光源7が発光面を有する場合であっても、配光制御素子がその発光面に対し十分に大きい場合、発光面は点光源とみなすことができる。しかし、面光源装置の薄型化に伴い、配光制御素子のサイズは小型化している。そのため、光源7の発光面が点光源としてみなせない場合が生じる。配光制御素子の光学設計は、点光源に対して設計されるため、発光面から出射される光が配光制御素子に入射した場合、意図しない角度で入射する光が迷光となり、照射面の均一性に影響を及ぼす。特に、配光制御素子の周辺において生じる迷光による照射面の均一性の乱れを抑えることは難しい。そのため、この迷光も、面光源装置の照明光として利用して、光の均一性の向上を図ることが好ましい。実施の形態1における面光源装置は、光源7の大きさが配光制御素子6の大きさに対して大きく、光源7を点光源としてみなせない場合であっても、照射面の輝度均一性を向上させることができる。
また、面光源装置200は、均一性の高い輝度分布の面状の光を発する。このため、液晶表示装置100のバックライト以外においても利用できる。例えば、面光源装置200は、部屋の照明等で用いられる照明装置としても利用できる。また、面光源装置200は、例えば、写真などを裏面側から照明する公告表示装置などにも利用できる。
実施の形態1における面光源装置200の配光制御素子6は、光入射面61が少なくとも1つの光源7を覆うように反射部5の底面51に配置される。光入射面61は、少なくとも1つの光源7が配置された底面51との間に空間が形成されるよう、断面視において、凹形状を有する。
実施の形態1における面光源装置200の光入射面61の凹形状は、矩形である。
実施の形態1における面光源装置200の全反射面67は、第1の方向(x方向)に曲率を有し、第1の方向(x方向)に対して垂直である第2の方向(y方向)に曲率を有さないシリンドリカル面を含む。
以上の構成により、面光源装置200は、光源7の個数よりも少ない個数の配光制御素子6によって光源7から出射される光の配光を変更することができる。
実施の形態1における面光源装置200の第1光出射面62aは、第1の方向(x方向)に曲率を有し、第1の方向(x方向)に対して垂直である第2の方向(y方向)に曲率を有さないシリンドリカル面を含む。光入射面61の凹形状は、第2の方向(y方向)に延在する溝形状を含む。
以上の構成により、面光源装置200は、光源7の個数よりも少ない個数の配光制御素子6によって光源7から出射される光の配光を変更することができる。
実施の形態1における面光源装置200の少なくとも1つの光源7は、複数の光源7を含む。複数の光源7の各々は、第2の方向(y方向)に並べて配置される。
以上の構成により、面光源装置200は、光源7の個数よりも少ない個数の配光制御素子6によって光源7から出射される光の配光を変更することができる。
実施の形態1における面光源装置200の配光制御素子6は、光入射面61、全反射面67、導光部68の外面または第1光出射面62aに、凹凸形状を含む。
以上の構成により、面光源装置200から出射される面状の光の均一性が向上する。
実施の形態1における面光源装置200の配光制御素子6は、拡散材を含む。
以上の構成により、面光源装置200から出射される面状の光の均一性が向上する。
以上をまとめると、実施の形態1における液晶表示装置100は、面光源装置200と、面光源装置200から出射された面状の光を画像光に変換する液晶パネル1と、を含む。
以上の構成により、液晶表示装置100が表示する画像の画質が向上する。
<実施の形態2>
実施の形態2における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1と同様の構成および動作については説明を省略する。
実施の形態2における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1と同様の構成および動作については説明を省略する。
図5は、実施の形態2における面光源装置が有する配光制御素子6Aの構成を示す図である。
配光制御素子6Aは、第1配光制御素子本体65と第2配光制御素子本体64とを含む多層構造を有する。第1配光制御素子本体65は、第2配光制御素子本体64の−z方向に位置する。第2配光制御素子本体64は、第1配光制御素子本体65を覆って設けられる。
第1配光制御素子本体65は、透明材料からなる。
第2配光制御素子本体64は、第1配光制御素子本体65とは異なる屈折率を有する透明材料を含む。すなわち、配光制御素子6Aは、それぞれが異なる屈折率を有する複数の材料を含む。または、第2配光制御素子本体64は、第1配光制御素子本体65が透明材料で構成されるのに対して、拡散材を含んでもよい。
配光制御素子6Aの全反射面67は、第2配光制御素子本体64に形成されている。光入射面61は、第1配光制御素子本体65に形成されている。
光入射面61から入射した光の一部は、第1配光制御素子本体65を透過する。その後、光は、第2配光制御素子本体64の全反射面67にて反射し、各光出射面62に到達する。
または、第1配光制御素子本体65を透過した光は、第2配光制御素子本体64を透過して、+z方向に進行する。
配光制御素子6Aのように配光制御素子を構成する材料の一部を変えることにより、配光を制御することができる。
また、配光制御素子6Aを押出し成形によって作製する場合には、複数の材料を用いて一体に成形することができる。
なお、配光制御素子6Aは、図5に示される多層構造に限定されるものではない。所定の配光に応じて、各面の一部分にのみ第2配光制御素子本体64が配置されてもよい。第2配光制御素子本体64が含む材料の種類または濃度などは、配置される場所によって、変化させてもよい。任意の位置に、任意の材料を配置することができる。
<実施の形態3>
実施の形態3における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1または2と同様の構成および動作については説明を省略する。
実施の形態3における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1または2と同様の構成および動作については説明を省略する。
図6は、実施の形態3における面光源装置が有する配光制御素子6の周辺の構成を示す図である。
面光源装置は、光拡散素子66を有する。光拡散素子66は、実施の形態1に示された配光制御素子6の全反射面67の上方に配置される。光拡散素子66は、光軸Cを含む領域に配置されている。光拡散素子66は、シート形状を有する。
配光制御素子6の光軸C上を進行する光線は、光入射面61および全反射面67で屈折せずに直進することがある。その直進する光線の位置に応じて、表示面1a上に明線が現れる。光拡散素子66が光軸C上に配置されることで、その明線が緩和され、輝度の均一性が向上する。
また、面光源装置が、光拡散素子66に代えて、光軸Cと交わる全反射面67に凹凸面が形成された配光制御素子6を有する場合であっても、上記と同様の効果を奏する。例えば、z−x面においては凹凸形状を有し、y方向にはその凹凸形状が延在する溝を有する配光制御素子6は、押出し成形によって作製することができる。
<実施の形態4>
実施の形態4における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1から3のいずれかと同様の構成および動作については説明を省略する。
実施の形態4における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1から3のいずれかと同様の構成および動作については説明を省略する。
面光源装置は、光反射素子(図示せず)を有する。光反射素子は、実施の形態1に示された配光制御素子6の全反射面67の上方に配置される。光反射素子は、光軸Cを含む領域に配置される。例えば、図6に示される光拡散素子66を光反射素子に変更することができる。
光源7の数が少ない場合、隣接する光源7の間の領域が暗い部分として目立つ場合がある。全反射面67の光軸C上に配置された光反射素子は、光を−z方向に反射させることにより、そのような暗い部分を改善する。光反射素子は、光を拡散反射する機能を有していてもよい。
また、光反射素子は、各光源7の+z方向の位置に配置されてもよい。光反射素子で反射された光は、y方向に進行する。光反射素子で反射された光は、配光制御素子6の取り付けられた反射部5の底面51で反射する。そして、光反射素子で反射された光は、隣接する光反射素子の間の全反射面67の領域から出射される。
光反射素子による光の反射によって、光はy方向に広がる。これによって、隣接する光源7の間にも光が広がるため、暗い部分が目立たなくなる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 液晶パネル、5 反射部、51 底面、6 配光制御素子、61 光入射面、62a 第1光出射面、67 全反射面、671 全反射面の一端、68 導光部、681 導光部の基端、7 光源、100 液晶表示装置、200 面光源装置、C 光軸。
Claims (12)
- 主面を有する保持部と、
前記保持部の前記主面に保持される少なくとも1つの光源と、
光軸を有し、前記少なくとも1つの光源から出射される光が入射する光入射面と、前記光入射面から入射する前記光の一部が全反射する全反射面と、前記全反射面にて全反射する前記光の一部を前記光軸から離れる方向に導光する導光部と、前記全反射面にて全反射する光の一部が到達する光出射面と、を含み、前記保持部の前記主面に保持されて配置され、前記少なくとも1つの光源から出射される前記光の配光を変更する配光制御素子と、を備え、
前記全反射面は、前記光入射面よりも前記保持部の前記主面から離れて位置する凸面であって、前記光軸から離れるにつれて前記主面との距離が離れ、かつ、前記光軸に近づくにつれて傾きが大きくなる前記凸面を含み、
前記導光部は、前記光軸に対して遠い方に位置する前記全反射面の一端よりも前記主面側に位置し、かつ、前記光軸から離れる方向に突出する形状を含み、
前記光出射面は、前記全反射面の前記一端と前記導光部の基端とを接続する面である、面光源装置。 - 前記配光制御素子は、前記光入射面が前記少なくとも1つの光源を覆うように前記保持部の前記主面に配置され、
前記光入射面は、前記少なくとも1つの光源が配置された前記主面との間に空間が形成されるよう、断面視において、凹形状を有する、請求項1に記載の面光源装置。 - 前記光入射面の前記凹形状は、矩形である請求項2に記載の面光源装置。
- 前記全反射面は、第1の方向に曲率を有し、前記第1の方向に対して垂直である第2の方向に曲率を有さないシリンドリカル面を含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記少なくとも1つの光源は、複数の光源を含み、
前記複数の光源の各々は、前記第2の方向に並べて配置される請求項4に記載の面光源装置。 - 前記光出射面は、第1の方向に曲率を有し、前記第1の方向に対して垂直である第2の方向に曲率を有さないシリンドリカル面を含み、
前記光入射面の前記凹形状は、前記第2の方向に延在する溝形状を含む請求項2または請求項3に記載の面光源装置。 - 前記少なくとも1つの光源は、複数の光源を含み、
前記複数の光源の各々は、前記第2の方向に並べて配置される請求項6に記載の面光源装置。 - 前記配光制御素子は、前記光入射面、前記全反射面、前記導光部の外面または前記光出射面に、凹凸形状を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子は、拡散材を含む請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子は、それぞれが異なる屈折率を有する複数の材料を含む請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子の上方、かつ、前記配光制御素子の前記光軸を含む領域に、光拡散素子または光反射素子をさらに備える請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の面光源装置と、
前記面光源装置から出射された面状の光を画像光に変換する液晶パネルと、を備える液晶表示装置。
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JP2018057859A JP2019169420A (ja) | 2018-03-26 | 2018-03-26 | 面光源装置および液晶表示装置 |
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