JP2019204693A - 面光源装置および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】照射範囲内の輝度の均一性を向上させかつ照射範囲外への光の漏れを抑制する面光源装置の提供を目的とする。【解決手段】主面を有する保持部と、保持部の主面に保持される光源と、光源を覆って設けられ、光源から出射される光の配光を変更する配光制御素子と、配光制御素子の両側に設けられ、配光制御素子から出射される光の一部を反射する1組の反射部と、を含む。配光制御素子は、光源から出射される光が入射する光入射面を下面側に含む本体と、拡散材を含み、本体の上面に設けられる拡散反射層と、を含む。拡散反射層は、本体の上面とは反対側に凸形状を有する拡散出射面を含む。拡散反射層の中央部における厚さは、中央部よりも外側に位置する外周部における厚さよりも厚い。1組の反射部の各々は、保持部の主面に近い方の一端から遠い方の他端にかけて配光制御素子の中心を通る光軸との距離が離れるように傾斜する斜面を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、面光源装置および液晶表示装置に関する。
液晶表示装置が備える液晶パネルは、自ら発光しない。このため、液晶表示装置は、液晶パネルを照明する光源として、液晶パネルの裏面側にバックライト装置(面光源装置)を備えている。
バックライト装置の構成として、エッジ型のバックライト装置および直下型のバックライト装置が知られている。
エッジ型のバックライト装置は、導光板の側面に配置された光源から光が入射する構成を有する。直下型のバックライト装置は、複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下、LEDという。)が背面側に並べられた構成を有する。
近年、試験放送が開始された4K8K放送に対応する液晶表示装置は、従来よりも高い解像度を有するものの、その液晶パネルを透過する光の透過率は低下する。そのため、4K8K放送に対応する液晶表示装置には、これまでよりも多くの光量で照明することができるバックライトが必要である。しかし、エッジ型のバックライト装置においては、導光板の側面の長さによって設置できる光源の個数に上限があり、その上限以上に光量を増やすことができない。このような理由から、現行の4K8Kパネルを有する液晶表示装置には、より多く光源を並べることのできる直下型のバックライト装置が用いられることが一般的である。
また、液晶表示装置が大型化されるにあたり、ユーザが感じる威圧感の緩和および設置場所への負荷軽減を目的とした軽量化のため、液晶表示装置全体の厚みは薄型化される傾向にある。ここで薄型化とは、バックライト構成部品の厚みが20mm以下のものを指す。
さらに、液晶表示装置に表示される画像のコントラストをより改善するため、ローカルディミングが広く用いられている。ローカルディミングとは、複数の領域に分割された発光領域を有するバックライト装置において、個別の領域毎に明るさを制御する技術である。
特許文献1には、光学素子の光入射面の中心部分または光出射面の中心部分に拡散構造を含む光学素子が開示されている。拡散構造は、光源から出射される光を拡散させることにより、面状の照射光の輝度ムラを低減する。しかし、その拡散光は、光学素子の中でも拡散構造が設けられた領域から出射される。そのため、薄型かつ大型のバックライト装置の全面の輝度均一性を向上させるためには、光学素子の数および光源の数を増やす必要がある。その結果、バックライト装置の重量が増加する。
特許文献2には、保持基板上に配置された1以上の点光源と、それらの点光源を被覆するシリンドリカルレンズとを有する面状照射光源が開示されている。その面状照射光源は、保持基板に対し垂直方向の凹レンズ機能と水平方向の凸レンズ機能とにより、面状の照射光を提供する。しかし、そのような構成を有する面状照射光源は、1本のレンズが照射する範囲が狭い。そのため、レンズから遠い領域、例えば、バックライト開口部の外周領域においては、バックライト装置の出射面に対し浅い角度で入射する光が増加する。その結果、レンズから遠い領域ほど光量が減衰し、均一な輝度分布を得ることが難しくなる。薄型化を実現しながら、大型化された液晶パネルを均一に照射するためには、レンズの本数を増やす必要があり、バックライト装置の重量が増加する。
特許文献3には、ローカルディミングが可能なバックライト装置を有する映像表示装置が開示されている。バックライト装置は、複数のエリアに分割されており、各エリアには複数のLEDが配置されている。しかし、複数のエリアのうちの1つのエリアの照射範囲は、それに隣接する他のエリアの照射範囲と重なっていると予想される。つまり、明確に照射範囲を区切ることができておらず、ローカルディミングの効果が十分でない。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、配光制御素子が照射する射範囲内の輝度の均一性を向上させ、かつ、照射範囲外への光の漏れを抑制する面光源装置の提供を目的とする。
本発明に係る面光源装置は、主面を有する保持部と、保持部の主面に保持される少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの光源を覆って設けられ、少なくとも1つの光源から出射される光の配光を変更する配光制御素子と、配光制御素子の両側に設けられ、配光制御素子から出射される光の一部を反射する1組の反射部と、を含む。配光制御素子は、少なくとも1つの光源から出射される光が入射する光入射面を下面側に含む本体と、拡散材を含み、本体の上面に設けられる拡散反射層と、を含む。拡散反射層は、本体の上面とは反対側に凸形状を有する拡散出射面を含む。拡散反射層の中央部における厚さは、中央部よりも外側に位置する外周部における厚さよりも厚い。1組の反射部の各々は、保持部の主面に近い方の一端から遠い方の他端にかけて配光制御素子の中心を通る光軸との距離が離れるように傾斜する少なくとも1つの斜面を有する。
本発明によれば、配光制御素子が照射する照射範囲内の輝度の均一性を向上させ、かつ、照射範囲外への光の漏れを抑制する面光源装置の提供が可能である。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白になる。
<実施の形態1>
(液晶表示装置および面光源装置の構成)
図1は、実施の形態1における液晶表示装置100および面光源装置200の構成を概略的に示す図である。
(液晶表示装置および面光源装置の構成)
図1は、実施の形態1における液晶表示装置100および面光源装置200の構成を概略的に示す図である。
以下の各実施の形態において、図1に示されるxyz直交座標系を適宜用いて、各装置の構成および機能を説明する。
以下の説明において、液晶パネル1の短辺方向は、x方向(左右方向)である。液晶パネル1の長辺方向は、y方向(図1が描かれている紙面に対し垂直方向)である。x軸およびy軸を含む平面であるx−y平面に対し垂直な方向が、z方向(上下方向)である。液晶パネル1の長辺方向が水平にして配置された場合、y方向が水平方向であり、x方向が垂直方向である。
液晶表示装置100の表示面側から見て、左側が+y方向であり、右側が−y方向である。「表示面側から見て」とは、+z方向から−z方向を見ることに対応する。液晶表示装置100の上側が+x方向であり、下側が−x方向である。また、液晶表示装置100が映像を表示する方向は+z方向であり、その反対方向が−z方向である。+z方向は、液晶パネル1の表示面1a側に対応する。−z方向は、液晶パネル1の裏面1b側に対応する。
実施の形態1における液晶表示装置100は、液晶パネル1および面光源装置200を有する。さらに、液晶表示装置100は、液晶パネル1と面光源装置200との間に、光学シート2および光学シート3を有する。
液晶パネル1、光学シート2、光学シート3および面光源装置200は、+z方向から−z方向に順に配置されている。
液晶パネル1は、透過型の液晶パネルである。液晶パネル1の表示面1aは、例えば、x−y平面に平行な面である。液晶パネル1の液晶層(図示せず)は、x−y平面に平行な方向に広がる面状の構造を有する。
液晶パネル1の表示面1aは、通常、矩形形状を有する。表示面1aの隣接する2辺は、直交している。実施の形態1において、表示面1aの短辺は、x軸に平行である。また、表示面1aの長辺は、y軸に平行である。ただし、表示面1aの形状は、他の形状であってもよい。
光学シート2は、細かな照明むらなどの光学的な影響を抑制する機能を有する。
光学シート3は、面光源装置200が有する拡散板4から放射された光を液晶パネル1の表示面1aの法線方向に向ける機能を有する。
面光源装置200は、光学シート3および光学シート2を通して、液晶パネル1の裏面1bに光を照射する。
液晶パネル1は、面光源装置200から出射された面状の光を画像光に変換する。「画像光」とは、画像情報を有する光のことである。
面光源装置200は、第1反射部5、少なくとも1つの光源7、配光制御素子6、1組の第2反射部8および拡散板4を有する。
図2は、実施の形態1における面光源装置200の構成の一部を示す図である。図2は、z−x面における断面を示す。なお、断面部分のハッチングは省略されている。以下に示される各図も同様にハッチングは省略されている。
面光源装置200は、複数の面光源領域20を有する。各面光源領域20は、配光制御素子6と少なくとも1つの光源7と1組の第2反射部8とを含む。各面光源領域20は、第1反射部5の底面51に対し平行な一の方向であるx方向に配列されている。拡散板4は、各面光源領域20に含まれる配光制御素子6および1組の第2反射部8を覆うように設けられている。面光源装置200は、面光源領域20ごとに光源7の輝度を制御することによりローカルディミングを行うことができる。
図3は、実施の形態1における配光制御素子6の構成を示す図である。以下、第1反射部5、光源7、配光制御素子6、1組の第2反射部8および拡散板4の構成について、図1から図3を用いて説明する。
第1反射部5は、図1に示されるように、底面51および側面52を有する。実施の形態1では、第1反射部5は、1つの底面51および4つ側面52を有する。図1には、4つの側面52のうち、2つの側面52が示されている。第1反射部5は、5つの面を有する。第1反射部5は、箱形状を有する。
底面51は、例えば、x−y平面に平行な面である。また、底面51の形状は、例えば、矩形である。
側面52は、底面51の各辺に接続されている。側面52は、+z方向に向けて発光領域が広がるように傾斜している。発光領域は、例えば、x−y平面に平行な面における一の領域である。側面52の反射面における法線は、+z方向の成分を有する。側面52の反射面とは、第1反射部5の内側の面のことである。ただし、側面52は、+z方向に向けて発光領域が広がるように傾斜した面に限定されず、y−z平面に平行な面であってもよい。
底面51が矩形状で、側面52が+z方向に向けて発光領域が広がるように傾斜している場合には、4つの側面52のうち、底面51のy軸に平行な辺に接続された2つの側面52は、+z方向に向けて互いの間隔が広がるように傾斜している。つまり、−x方向の側面52は、y−z平面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、反時計回りに回転している。また、+x方向の側面52は、y−z平面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、時計回りに回転している。
また、4つの側面52のうち、底面51のx軸に平行な辺に接続された2つの側面52も、+z方向に向けて互いの間隔が広がるように傾斜している。つまり、−y方向の側面52は、z−x面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、図1の−y方向(手前方向)に回転している。また、+y方向の側面52は、z−x面に対して、−y方向から見て、底面51との接続部分を中心に、+y方向(奥方向)に回転している。
第1反射部5の底面51に対向する+z方向には、開口部53が形成されている。拡散板4は、箱形状の第1反射部5の蓋に相当する。第1反射部5および拡散板4によって、中空の箱形状が構成される。この中空の箱は、例えば、反射面及び拡散面を有する。
第1反射部5は、内側に反射面を有する。つまり、底面51の内側の面および側面52の内側の面は、反射面である。それら反射面は、例えば、拡散反射面であってもよい。
第1反射部5は、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートまたは基板の表面に金属を蒸着させた光反射シート等である。反射膜は基板上に形成されている。なお、ここで、基板は透明である必要はない。
このように第1反射部5は、内側に反射面を有する。ただし、第1反射部5が独立した部材である場合には、反射部材である。また、第1反射部5は、例えば、液晶表示装置100の筐体(図示せず)の一部であってもよい。
第1反射部5は、実施の形態1において、光源7を保持する保持部である。光源7は、保持部の主面である第1反射部5の底面51に保持されている。第1反射部5は保持部の一例であり、保持部は、他の一例として、筐体に保持される基板であってもよい。その場合、筐体は箱形状を有し、第1反射部5は、その筐体の内面に設けられる。基板の裏面がその筐体の内面(底面)に保持される。基板は、例えば、y方向に長手を有する実装基板である。光源7が保持される主面は基板の表面である。配光制御素子6も、その基板の表面に保持される。第1反射部5は、その基板の周囲に配置される。保持部は、以上のような構成であってもよい。
光源7は、図3に示されるように、面光源であり+z方向に位置する上面に発光面7aを有する。
光源7は、配光制御素子6の光軸Cと光源7の発光面7aの中心における法線とが一致するよう配置される。光軸Cについては、後述する。
実施の形態1においては、面光源装置200は、複数の光源7を有し、各光源7は、y方向に並べて配置されている。
光源7は、実施の形態1において、LEDである。ただし、光源7は、LEDに限定されるものではなく、固体光源、有機エレクトロルミネッセンス光源または平面上に塗布された蛍光体に励起光を照射して発光させる光源等であってもよい。
配光制御素子6は、少なくとも1つの光源7を覆って設けられる。配光制御素子6は、光源7から出射された光の配光を変更する光学素子である。「配光」とは、光源7の空間に対する光度分布のことである。つまり、配光とは、光源7から出る光の空間的分布である。また、「光度」とは、発光体の放つ光の強さの程度を示す値である。光度とは、ある方向の微小な立体角内を通る光束を、その微小立体角で割った値である。つまり、「光度」とは、光源7から出射する光の強度に対応する物理量である。
配光制御素子6は、例えば、集光レンズである。または例えば、配光制御素子6は、部分的に集光特性を有し、部分的に発散特性を有するレンズである。ここで、集光特性は、凸レンズの特性である。発散特性は、凹レンズの特性である。
配光制御素子6は、実施の形態1において、y方向に延びる棒形状の光学素子である。棒形状の光学素子は、例えば、シリンドリカルレンズである。シリンドリカルレンズは、円筒形状の屈折面(以下、シリンドリカル面という。)を有するレンズである。シリンドリカル面は、第1の方向に曲率を有し、その第1の方向に垂直な方向である第2の方向に曲率を有しない。なお、シリンドリカル面の断面は円弧形状に限られない。シリンドリカルレンズは、光を一方向に集光するまたは発散させる。凸形状のシリンドリカルレンズに平行光を入射させると線状に集光する。この集光された線を、焦線という。
実施の形態1において、配光制御素子6は、シリンドリカルレンズであり、y方向に延在するシリンドリカル面を有する。つまり、第1の方向がx方向であり、第2の方向がy方向である。光源7は、シリンドリカル面が延在する方向に並べて配置されている。
配光制御素子6は、第1反射部5の底面51に配置される。配光制御素子6は、z軸に平行かつy−z面に延在する光軸Cを有し、その光軸Cに対し対称な形状を有する。なお、その光軸Cは、曲率を有するシリンドリカル面の断面形状によって定められる。実施の形態1では、光軸Cはz−x面における光出射面64の形状により定められている。
配光制御素子6は、図3に示されるように、本体67と拡散反射層66とを有する。本体67は、光入射面61、光出射面64、上面68および光反射面63を有する。
光入射面61は、本体67の下面側に位置する面である。光入射面61は、z−x面において、凹形状を有する。光源7は、凹形状を有する光入射面61と第1反射部5の底面51とによって形成される空間である凹部に配置されている。つまり、凹部は、光入射面61に対し−z方向に位置する空間である。配光制御素子6は、凹形状を有する光入射面61が光源7を覆うように配置されている。実施の形態1では、配光制御素子6は、光源7を+z方向から覆っている。光源7から出射される光は、光入射面61に入射する。
配光制御素子6はシリンドリカルレンズであり、光入射面61はy方向に延在する。光入射面61の凹形状は、y方向に延在する溝形状を有する。光入射面61の凹形状は、実施の形態1において、半円形状である。
光出射面64は、本体67の側部に位置し、後述する拡散反射層66に覆われていない領域に位置する面である。
光出射面64は、実施の形態1において、拡散反射層66に覆われる本体67の上面68の端部から−z方向に延在し、かつ、光軸Cに対し平行な平面である。ただし、光出射面64は、本体67の上面68の端部から−z方向に延在し、かつ、光軸Cに近づくように傾斜する面であってもよい。また、光出射面64は、本体67の上面68の端部から、−z方向に延在し、かつ、光軸Cから離れるように傾斜する面であってもよい。光出射面64は、z−x面内にて曲率を有し、y方向に曲率を有しないシリンドリカル面を含んでもよい。つまり、光出射面64は、y方向に延在するシリンドリカル面であってもよい。
光反射面63は、本体67の下面側に位置する面であって、少なくとも一部が第1反射部5の底面51に当接する面である。つまり、光反射面63は、配光制御素子6の本体67の底面である。
光反射面63は、光出射面64の−z方向の端部と、光入射面61の−z方向の端部とを接続する面である。
光反射面63は、実施の形態1においては、平面である。光反射面63は、曲面であってもよい。例えば、光反射面63は、凸面形状を有してもよい。光反射面63は、x方向に曲率を有し、y方向に曲率を有しないシリンドリカル面を含んでもよい。つまり、光反射面63は、y方向に延在するシリンドリカル面であってもよい。
光反射面63は、光反射面63に入射する光を拡散反射層66に向けて反射する機能を有する。
本体67は、例えば、材料としてPMMA(Polymethyl methacrylate)などの透明樹脂を含む。本体67は、ガラスや透明セラミックスで形成されてもよい。
拡散反射層66は、本体67の上面68に設けられる。拡散反射層66の中央部における厚さは、中央部よりも外側に位置する外周部における厚さよりも厚い。中央部とは、例えば、光軸Cと交わる部分である。拡散反射層66は、拡散反射面62および拡散出射面65を有する。
拡散反射面62は、本体67の上面68側に位置する面であり、少なくとも一部が本体67の上面68に接する面である。拡散反射面62は、光軸Cと交わる。
拡散反射面62は、実施の形態1において、平面である。拡散反射面62は、−z方向に突出した凸面であってもよい。この場合、本体67の上面68は凹面である。または、拡散反射面62は、+z方向に凹んだ凹面であってもよい。その場合、本体67の上面68は凸面である。拡散反射面62は、y方向に延在するシリンドリカル面であってもよい。
拡散反射面62に入射する光は、拡散反射または拡散しながら拡散反射層66を透過する。
拡散出射面65は、本体67の上面68とは反対側に凸形状を有する面である。拡散出射面65は、拡散反射層66を構成する面の一部の面である。拡散出射面65は、配光制御素子6の+z方向に位置する。拡散出射面65は、光軸Cと交わる。拡散出射面65は、y方向に延在するシリンドリカル面であってもよい。
拡散出射面65から出射される光は、拡散反射層66において拡散された光である。
拡散反射層66は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、リトポンなどの拡散材を含む。つまり、拡散反射層66は白色部材である拡散材により形成される。または、拡散反射層66は、PMMAなどの透明部材に拡散材として白色部材が混合された部材により形成される。白色材料は、例えば粒子状の材料である。
1組の第2反射部8は、図2に示されるように、配光制御素子6の両側に設けられる。1組の第2反射部8は、配光制御素子6から出射される光の一部を反射する機能を有する。1組の第2反射部8は、配光制御素子6に対し−x方向に位置する一方の第2反射部8aおよび+x方向に位置する他方の第2反射部8bで構成される。
一方の第2反射部8aおよび他方の第2反射部8bは、それぞれ斜面81を有する。斜面81は、第1反射部5の底面51に近い方の一端811から遠い方の他端812にかけて配光制御素子6の光軸Cとの距離が離れるように傾斜している。図2において、各第2反射部8は、1つの斜面81を有するが、一端811から他端812にかけて、それぞれが異なる角度で傾斜する複数の斜面を有していてもよい。
実施の形態1における各第2反射部8の斜面81の一端811は、第1反射部5の底面51に接続している。また、面光源領域20Aにおける他方の第2反射部8bの他端812は、その隣の面光源領域20Bにおける一方の第2反射部8aの他端812に接続する。つまり、各面光源領域20の境界部において、各第2反射部8は接続している。隣り合う各第2反射部8によって形成される断面は、三角形状を有する。また、斜面81は、配光制御素子6が延在する方向に長い矩形形状を有する。
斜面81は、反射面または拡散反射面である。つまり、第1反射部5の開口部53側に位置する斜面81は、反射面または拡散反射面である。各第2反射部8は、例えば、ポリエチレンテレフタラートなどの樹脂を基材とした光反射シートである。または例えば各第2反射部8は、基板の表面に金属が蒸着された光反射シートである。この場合、反射膜は基板上に形成されている。なお、基板は透明である必要はない。
1組の第2反射部8は、独立した部材で構成されてもよいし、第1反射部5と一体の部材で構成されてもよい。または、第2反射部8は、例えば、液晶表示装置100の筐体(図示せず)の一部であってもよい。
拡散板4は、図1または図2に示されるように、第1反射部5の+z方向に配置されている。拡散板4は、第1反射部5の開口部53に配置される。つまり、拡散板4は、各面光源領域20に含まれる配光制御素子6および1組の第2反射部8を覆うように設けられており、面光源装置200の光出射面に配置されている。1組の第2反射部8の各他端812は、図2に示されるように、配光制御素子6の拡散出射面65が有する凸形状の頂部69よりも、拡散板4に近い。
拡散板4は、例えば、薄板形状を有する。または、例えば、拡散板4は、シート状であってもよい。または、拡散板4は、基板上に形成された拡散膜を有する構成であってもよい。基板は、例えば、拡散膜を形成するための透明な基板である。つまり、その基板は拡散膜を保持している。
拡散板4は、透過する光を拡散させる。「拡散」とは、拡がり散ることである。つまり、光が散乱することである。拡散板4は、透過する光を散乱させる。
なお、以下の説明で、例えば、「光線は拡散板4に到達する」などの説明をしている。上述のように、一例として、第1反射部5の開口部53に拡散板4が配置されている。このため、「光線は拡散板4に到達する」は、「光線は開口部53に到達する」に言い換えることができる。また、開口部53または拡散板4は、面光源装置200の光出射面として機能している。このため、「光線は拡散板4に到達する」は、「光線は面光源装置200の光出射面に到達する」に言い換えることができる。つまり、拡散板4および第1反射部5の開口部53は、面光源装置200の光出射面の一例として示されている。
(光線の挙動)
配光制御素子6の本体67と拡散反射層66との間に空気が存在しない場合、拡散反射層66に到達した光線は、拡散反射層66の内部を拡散しながら透過もしくは拡散反射面62で拡散反射する。図3に示される光線L1は、配光制御素子6の本体67に入射した後、拡散反射層66の拡散反射面62を透過する光線である。図4は、光源7から出射された光線であって、光線L1とは異なる挙動を示す光線L2を示す図である。光線L2は、配光制御素子6の本体67に入射した後、拡散反射層66の拡散反射面62で反射する光線である。以下に、光線L1および光線L2の挙動の詳細を説明する。
配光制御素子6の本体67と拡散反射層66との間に空気が存在しない場合、拡散反射層66に到達した光線は、拡散反射層66の内部を拡散しながら透過もしくは拡散反射面62で拡散反射する。図3に示される光線L1は、配光制御素子6の本体67に入射した後、拡散反射層66の拡散反射面62を透過する光線である。図4は、光源7から出射された光線であって、光線L1とは異なる挙動を示す光線L2を示す図である。光線L2は、配光制御素子6の本体67に入射した後、拡散反射層66の拡散反射面62で反射する光線である。以下に、光線L1および光線L2の挙動の詳細を説明する。
光線L1は、光源7の発光面7aから出射され、光入射面61に達する。光線L1は、光入射面61で屈折し、配光制御素子6の本体67に入射する。この際、スネルの法則により、屈折角は入射角よりも大きくなる。発光面7aから−x方向かつ+z方向に出射された光線L1は、光入射面61にて+z方向に屈折する。
光線L1は、配光制御素子6の本体67の内部を進行した後、拡散反射層66の拡散反射面62に到達する。光線L1は、拡散反射面62から拡散反射層66に入射する。光線L1は、拡散材によって拡散しながら進行する。そして、光線L1は、拡散出射面65より出射される。
上述したように、拡散反射層66の中央部における厚さは、外周部における厚さよりも厚い。光源7が+z方向に強い配光特性を有する場合であっても、配光制御素子6の拡散反射層66は、光線L1を拡散させ、光軸C付近の輝度が強くならないよう配光を変更する。
光線L2は、光源7の発光面7aから出射され、光入射面61に達する。光線L2は、光入射面61で屈折し、配光制御素子6の本体67に入射する。この際、発光面7aから−x方向かつ+z方向に出射された光線L2は、光入射面61にて+z方向に屈折する。
光線L2は、配光制御素子6の本体67の内部を進行した後、拡散反射層66の拡散反射面62に到達する。光線L2は、拡散反射面62にて−z方向に拡散反射される。光線L2は、再び本体67の内部を進行した後、光反射面63に到達する。光線L2は、光反射面63で+z方向に反射される。
拡散反射面62における拡散反射と光反射面63における反射とが1回以上繰り返されることにより、光線L2は、配光制御素子6の本体67を+x方向もしくは−x方向に進行する。光線L2は、配光制御素子6の側部に位置する光出射面64から出射される。光出射面64から出射された光線L2のうち、−z方向に出射された光線L2は、第1反射部5の底面51によって+z方向に反射される。
このように、拡散反射面62または光反射面63は、光線L2のようにx方向に進行する光線を増加させる。それにより、各面光源領域20において、1つの配光制御素子6が照射する範囲が広くなる。
図5は、光源7から出射された光線L3の挙動を示す図である。
光線L3は、光源7の発光面7aから出射され、光入射面61に達する。光線L3は、光入射面61にて屈折し、配光制御素子6の本体67に入射する。この際、発光面7aから−x方向かつ+z方向に出射された光線L3は、光入射面61にて+z方向に屈折する。
光線L3は、配光制御素子6の本体67の内部を−x方向に進行した後、本体67の光出射面64に到達する。光線L3は、光出射面64から出射される。この際、光線L3は、+z方向に屈折する。
図6は、配光制御素子6から出射された光線Laおよび光線Lbの挙動を示す図である。
光線Laは、配光制御素子6から出射された光線のうち、拡散反射層66の拡散出射面65から+z方向に出射された光線である。つまり、光線Laは、図3に示された光線L1を含む。光線Laは、直接、開口部53に設けられた拡散板4に到達する。光線Laは、拡散板4おける照射領域91を照射する。照射領域91は、配光制御素子6の直上近辺に位置する。
光線Lbは、配光制御素子6から出射された光線のうち、本体67の光出射面64から出射された光線である。つまり、光線Lbは、図4に示された光線L2および図5に示された光線L3を含む。その光線Lbのうち、+z方向に出射された光線は、直接、開口部53に設けられた拡散板4に到達する。または、+z方向に出射された光線Lb1は、各第2反射部8の斜面81で反射され、拡散板4に到達する。光線Lbのうち、−z方向に出射された光線Lb2は、第1反射部5の底面51にて+z方向に反射される。その後、光線Lb2は、直接、拡散板4に到達する。もしくは、−z方向に出射された光線は、第1反射部5の底面51および各第2反射部8の斜面81で反射され、拡散板4に到達する。
光線Lbは、配光制御素子6から出射された後、配光制御素子6の周辺の広範囲に伝播する。光線Lbは、拡散板4における照射領域92を照射する。照射領域92は、照射領域91よりも各第2反射部8の近くに位置する領域である。また、光線Lbは、その照射領域92に入射する際、開口部53つまり拡散板4に対して垂直に近い角度で入射する。
図7は、配光制御素子6から出射された光線Laおよび光線Lbの別の挙動を示す図である。
配光制御素子6から出射された光線Laの一部は、直接、拡散板4における照射領域93に到達する。照射領域93は、各第2反射部8の他端812の直上近辺に位置する。すなわち、図6に示される照射領域92は、照射領域91と図7に示される照射領域93との間に位置する。また、配光制御素子6から出射された光線Lbの一部も、照射領域93に到達する。
このように、配光制御素子6および各第2反射部8は、光源7から出射される光線の照射範囲を拡大する。配光制御素子6および各第2反射部8は、各第2反射部8の上方に位置する照射領域92および照射領域93の輝度低下を抑制する。つまり、配光制御素子6および各第2反射部8は、面光源領域20の端部における輝度低下を抑制し、面光源領域20における輝度均一性を向上させる。
面光源領域20Aの配光制御素子6から出射された光線Laおよび光線Lbは、隣接する面光源領域20Bに向かう。各第2反射部8の他端812は、配光制御素子6の頂部69よりも、拡散板4の近くに位置する。そのため、光線Laおよび光線Lbは、各第2反射部8で反射される。面光源領域20Aにおける各第2反射部8は、光線Laおよび光線Lbが隣接する面光源領域20Bに入射することによって引き起こされる光漏れを抑制する。その結果、面光源領域20ごとに照射領域が明確に分割され、ローカルディミングに適した面光源装置200が得られる。
なお、光線Laおよび光線Lbの広がりは、配光制御素子6の構成を調整することで制御可能である。その配光制御素子6の構成とは、光入射面61の面形状、拡散反射層66の形状もしくは厚み、光出射面64の傾斜角度もしくは形状、各第2反射部8の斜面81の傾斜角度もしくは形状などである。
拡散板4に到達した光線Laおよび光線Lbのうち一部の光線は、拡散板4にて反射し、第1反射部5の底面51と側面52とで囲われた空間を進行する。第1反射部5で囲われた空間を進行した光線は、第1反射部5の底面51または側面52で反射されて、再び拡散板4に到達する。
拡散板4を透過する光は拡散され、均一性が増した面状の照明光となる。
その照明光は、液晶パネル1の裏面1bに向けて放射される。この照明光は、光学シート3及び光学シート2を透過して、液晶パネル1の裏面1bに照射される。なお、裏面1bは、液晶パネル1の−z方向の面である。
(効果)
以上をまとめると、実施の形態1における面光源装置200は、主面(底面51)を有する保持部(第1反射部5)と、第1反射部5の底面51に保持される少なくとも1つの光源7と、少なくとも1つの光源7を覆って設けられ、少なくとも1つの光源7から出射される光の配光を変更する配光制御素子6と、配光制御素子6の両側に設けられ、配光制御素子6から出射される光の一部を反射する1組の反射部(1組の第2反射部8)と、を含む。配光制御素子6は、少なくとも1つの光源7から出射される光が入射する光入射面61を下面側に含む本体67と、拡散材を含み、本体67の上面68に設けられる拡散反射層66と、を含む。拡散反射層66は、本体67の上面68とは反対側に凸形状を有する拡散出射面65を含む。拡散反射層66の中央部における厚さは、中央部よりも外側に位置する外周部における厚さよりも厚い。1組の第2反射部8の各々は、第1反射部5の底面51に近い方の一端811から遠い方の他端812にかけて配光制御素子6の中心を通る光軸Cとの距離が離れるように傾斜する少なくとも1つの斜面81を有する。
以上をまとめると、実施の形態1における面光源装置200は、主面(底面51)を有する保持部(第1反射部5)と、第1反射部5の底面51に保持される少なくとも1つの光源7と、少なくとも1つの光源7を覆って設けられ、少なくとも1つの光源7から出射される光の配光を変更する配光制御素子6と、配光制御素子6の両側に設けられ、配光制御素子6から出射される光の一部を反射する1組の反射部(1組の第2反射部8)と、を含む。配光制御素子6は、少なくとも1つの光源7から出射される光が入射する光入射面61を下面側に含む本体67と、拡散材を含み、本体67の上面68に設けられる拡散反射層66と、を含む。拡散反射層66は、本体67の上面68とは反対側に凸形状を有する拡散出射面65を含む。拡散反射層66の中央部における厚さは、中央部よりも外側に位置する外周部における厚さよりも厚い。1組の第2反射部8の各々は、第1反射部5の底面51に近い方の一端811から遠い方の他端812にかけて配光制御素子6の中心を通る光軸Cとの距離が離れるように傾斜する少なくとも1つの斜面81を有する。
以上の構成により、面光源装置200は、配光制御素子が照射する照射範囲内の輝度の均一性を向上させ、かつ、照射範囲外への光の漏れを抑制する。その結果、薄型かつ軽量であり、大画面を均一に照射可能な面光源装置200が得られる。さらに、このような面光源装置200は、ローカルディミングに適している。
薄型の面光源装置は、光源と開口部との距離が近い。照射範囲を拡げるために、配光制御素子によって光の進行方向を変えた場合、開口部に対して浅い角度で入射する光が増加する。開口部に対してθの角度で入射した光の照度は、垂直方向から入射した光の照度に対してcosθ倍の値を有する。つまり、θの角度で入射した光の照度は、斜入射光特性(コサイン特性)により減衰する。さらに、開口部に拡散板などが設置される場合、フレネルの式により、入射角度が大きいほど拡散板への入射光は減衰する。そのため、面光源装置の厚みが20mm以下である薄型の面光源装置において、直接的な照射により照射範囲を拡げることは、困難な課題である。しかし、実施の形態1における面光源装置200においては、配光制御素子6がx方向に伝播する光を増加させ、各第2反射部8がx方向に伝播した光を拡散板4に対して垂直に近い角度で反射させる。その結果、薄型の面光源装置であっても照射範囲を拡げることが可能となり、また、輝度均一性が高い面光源装置が実現できる。
また、実施の形態1において示された光源7は、光源7が点光源ではなく発光面7aを有する面光源である。配光制御素子が光源の発光面に対して十分に大きい場合、その発光面は点光源とみなすことができる。よって、配光制御素子の光学設計値は、点光源に対して設計される。しかし、面光源装置の薄型化に伴い、配光制御素子のサイズは小型化している。そのため、光源の発光面が点光源としてみなせない場合が生じる。その場合、点光源に対して設計された配光制御素子に面状の光が入射する。その結果、意図しない角度で配光制御素子の入射面等に入射する光は迷光となり、照射面の均一性に影響を及ぼす。特に、配光制御素子の周辺において生じる迷光による照射面の均一性の乱れを抑えることは難しい。そのため、この迷光も、面光源装置の照明光として利用して、光の均一性の向上を図ることが好ましい。実施の形態1における面光源装置200は、配光制御素子6の拡散反射層66および第2反射部8を備えることにより、光源7が点光源としてみなせない程度の大きさであっても、照射面の輝度均一性を向上させることができる。
このように、面光源装置200は、均一性の高い輝度分布の面状の光を発する。このため、面光源装置200は、液晶表示装置100のバックライト以外にも利用できる。例えば、面光源装置200は、部屋の照明等で用いられる照明装置としても利用できる。また、面光源装置200は、例えば、写真などを裏面側から照明する公告表示装置などにも利用できる。
また、実施の形態1における面光源装置200の配光制御素子6は、少なくとも一部が第1反射部5の底面51に当接しかつ光を拡散反射層66に向けて反射する光反射面63を配光制御素子6の本体67の下面側に含む。
このような構成により、配光制御素子6は、拡散反射層66の拡散反射面62と本体67の光反射面63とにより、光源7から出射される光を配光制御素子6の側方に伝播させることができる。照射範囲の端部にまで光が伝播するため、均一な輝度分布を有する面光源装置200が得られる。
また、実施の形態1における面光源装置200は、各々が少なくとも1つの光源7と配光制御素子6と1組の第2反射部8とを含み、かつ、各々が第1反射部5の底面51に対し平行な一の方向に配列された複数の面光源領域20と、複数の面光源領域20の各々の配光制御素子6と1組の第2反射部8とを覆って設けられる拡散板4と、をさらに含む。1組の第2反射部8の各他端812は、配光制御素子6の拡散出射面65における頂部69よりも、拡散板4の近くに位置する。
このような構成により、一の面光源領域20Aの光が隣に位置する他の面光源領域20Bに漏れることがなく、互いの照射範囲が重なることを抑制することができる。このような面光源装置200は、ローカルディミングに適している。
また、実施の形態1における液晶表示装置100は、上記の面光源装置200と、面光源装置200から出射された面状の光を画像光に変換する液晶パネル1と、を含む。
このような構成により、液晶表示装置100が表示する画像の画質が向上する。
実施の形態1においては、配光制御素子6の光入射面61の凹形状は、半円形状であったが、それに限定されるものではない。図8は、配光制御素子の構成の別の一例を示す図である。図8においては、光入射面61の凹形状は、矩形形状である。また、図示は省略するが、凹形状は、台形または各辺の長さが異なった多角形であってもよい。または、光入射面61の凹形状は、二等辺三角形であってもよい。凹形状が二等辺三角形である場合、光入射面61は二等辺三角形の等辺に対応する。またその場合、二等辺三角形の等辺に対応する2つの面の交点は、二等辺三角形の頂点に相当する。光入射面61は、平面に限定されるものではない。光入射面61は、z−x面における断面において曲線を有する曲面であってもよい。
また、実施の形態1においては、配光制御素子6は、一例として、棒形状の光学素子であるシリンドリカルレンズが示された。しかし、配光制御素子6は、棒形状の光学素子に限定されるものではない。1つの光源7に1つの配光制御素子が取り付けられても同様の効果が得られる。つまり、配光制御素子6は、光軸Cに対して回転対称の形状等であってもよい。例えば、配光制御素子6は、光軸Cに対して対称な回転体の形状を有する。回転体は、平面曲線をこの平面内の直線を回転の軸として回転させることにより得られる立体図形である。
この場合には、配光制御素子の光入射面は、円錐形状または円錐台形状などを有する。
配光制御素子6が棒形状を有する場合には、配光制御素子6は、押出し成形によって製造することができる。
また、通常、直下型の面光源装置では、1つの光源7に1つのレンズが装着されている。一方で、配光制御素子6が棒状の形状を有する場合、1列に並べられた複数の光源7に対して、1つの配光制御素子6が配置される。
そのため、配光制御素子の部品点数を減らすことができる。また、個々の光源7に配光制御素子が装着される構成にあっては、光源7が配置された基板上に、個々の配光制御素子を取り付ける必要がある。しかし、実施の形態1の配光制御素子6は、1列に並べられた複数の光源7に対して、1つの配光制御素子6を取り付ける。そのため、配光制御素子6の取り付け作業が容易になる。
また、例えば、複数のレンズで構成されるレンズアレイの様に、光源7に対してx−y平面において位置決めが必要な光学素子の採用が考えられる。しかし、光源7の数の増減によって、光学素子の金型を変更する必要がある。このため、面光源装置の仕様の変更に対する汎用性が低い。
実施の形態1における配光制御素子6は、光源7の数の増減に対して、配光制御素子6の金型の変更は不要である。そのため、配光制御素子6は、面光源装置200の仕様の変更に対する汎用性が高い。光源7の数を変えるだけで、面光源装置200の輝度を調整できる。このため、最適な光源7の数を配置することができる。
また、配光制御素子6を押出し成形で製造した場合には、その長さは自由に変えられる。このため、例えば、液晶表示装置100の大きさが異なる場合でも、同じ金型で対応できる。
以上より、実施の形態1の面光源装置200は、一部の領域に光源7を配置しても、配光制御素子6から出射される光線の進行方向を、面光源装置200の光出射面(拡散板4)に向けて変更できる。つまり、光線の進行方向は、配光制御素子6によって、開口部53(面光源装置200の光出射面)の方向に変更される。このため、面光源装置200は、均一性が増した面状光源を実現できる。
また、光源7の数を減らすために、光源7を一列に並べて配置する構成が考えられる。例えば、複数の光源7は、面光源装置200の短辺方向(x方向)の中央の部分に、長辺方向(y方向)に沿って配置される。棒形状の配光制御素子6を用いることで、簡易な構成によって光源7の配光を面光源装置200の光出射面(拡散板4)に向けることができる。
なお、実施の形態1において、本体67が透明材料からなる配光制御素子6が示された。しかし、配光制御素子6の本体67は、拡散材を含んでもよい。また、配光制御素子6は、光入射面61、光出射面64、本体67の上面68、拡散反射面62または拡散出射面65に微小な凹凸形状を有していてもよい。
拡散材または凹凸形状によって、光線の進行方向はランダムに変わる。このため、明線を和らげることができる。「明線」とは、面光源装置200の光出射面上に、線状にできる輝度の高い領域のことである。
また、複数の光源7を並べて配置すると面光源装置の光出射面上で輝度ムラが発生する場合がある。この場合でも、光を拡散することで、輝度ムラを緩和することができる。つまり、明るい部分と暗い部分との差を緩和することができる。
また、凹凸形状を光入射面61、光出射面64、本体67の上面68、拡散反射面62または拡散出射面65の全域において施す必要はない。例えば、光入射面61のみに凹凸形状を付けることができる。また、例えば、光出射面64の一部の領域のみに凹凸形状を付けることができる。つまり、凹凸形状は、光入射面61、光出射面64、本体67の上面68、拡散反射面62または拡散出射面65の一部の領域であってもよい。
また、凹凸形状は、全ての領域において同一の粗さにする必要はない。例えば、光入射面61の凹凸形状を、光出射面64又は拡散反射面62の凹凸形状よりも小さくすることができる。
ただし、光の配光は、配光制御素子の形状による屈折または反射によって、面光源装置200の光出射面(拡散板4)に向けられる。このため、光の拡散の要因が増すと、光源7の近くのみが明るくなり、光源7から離れるにつれて暗くなる可能性がある。
このような構成で、面状の光の均一性を向上させることが可能である。
また、光源7は、以下のような構成であってもよい。光源7は、例えば、柱体形状を有する。「柱体」とは、平行な2つの平面と柱面とで囲まれた筒状の立体のことである。柱面は、柱体の側面にあたる曲面である。柱体は、角柱または円柱などを含む。光源7は、例えば、四角柱形状を有する。または、光源7は、例えば、円柱形状を有する。例えば、光源7の形状が四角柱を有する場合には、柱面は複数の平面からなる。
発光面7aは、柱体形状の1つの平面に相当する。なお、柱体形状の2つの平面のうち、少なくとも発光面7aに相当する面は、曲面であっても良い。また、中心軸を通る平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。例えば、柱体形状の中心軸に垂直な平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。
光源7は、例えば、錐台形状を有する。「錐台」とは、錐体から、頂点を共有し相似に縮小した錐体を取り除いた立体図形である。光源7は、例えば、角錐台形状を有する。または、光源7は、例えば、円錐台形状を有する。錐台は2枚の平行な底面を有する。台形の2本の底辺と同様に、それぞれの底面は上底または下底と呼ばれる。
少なくとも錐台形状の上底は、曲面であってもよい。また、中心軸を通る平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。例えば、錐台形状の中心軸に垂直な平面上での側面の形状は、曲線であってもよい。
光源7は、例えば、ドーム形状を有する。「ドーム形状」とは、アーチ形状の頂部69を中心として水平に回転させた形状である。例えば、ドーム形状は、半球形状である。「アーチ形状」とは、中央部が上の方向に突出した曲線形状である。
光源7は、柱体形状、錐台形状またはドーム形状が組み合わされた形状を有してもよい。例えば、光源7は、錐台形状の上底部分にドーム形状を乗せた形状を有してもよい。
<実施の形態2>
実施の形態2における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1と同様の構成および動作については説明を省略する。
実施の形態2における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1と同様の構成および動作については説明を省略する。
図9は、実施の形態2における配光制御素子6および1組の第2反射部8Cの構成を示す図である。また、図9には、拡散板4によって反射された戻り光である光線Lcが示されている。
各第2反射部8Cは、斜面81の他端812に接続される平面82を有する。平面82は、第1反射部5の底面51に対し平行である。平面82は、斜面81と同様に反射面である。面光源領域20の境界部において、平面82によって、各第2反射部8は接続している。隣り合う各第2反射部8によって形成される断面は、台形形状を有する。
このような構成により、光線Lcは、平面82で反射され、照射領域93に到達しやすくなる。また、光線Lcだけでなく、光学シート2または光学シート3によって反射された戻り光も、平面82で反射され、照射領域93に到達しやすくなる。その結果、平面82は、各第2反射部8の直上における輝度低下をさらに抑制する。
各第2反射部8が平面82に代えて曲面を有する場合であっても上記と同様の効果を奏する。
<実施の形態3>
実施の形態3における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1または2と同様の構成および動作については説明を省略する。
実施の形態3における面光源装置および液晶表示装置を説明する。なお、実施の形態1または2と同様の構成および動作については説明を省略する。
図10は、実施の形態3における配光制御素子6Aの構成を示す図である。また、図10には、光源7の発光面7aから出射され光線L3の挙動が示されている。
拡散反射層66は、配光制御素子6の本体67の上面68の端部から本体67の外側に向けて突出した突出部661を有する。
光出射面64から出射された光線L3は、+z方向に屈折し、拡散反射層66の突出部661に到達する。光線L3は、突出部661により−z方向に拡散反射される。
このように、突出部661は、開口部53に対して浅い角度で入射しようとする強度の高い光を遮光する庇として機能する。突出部661は、x方向に進行する光線を増加させる。それにより、照射範囲が広くなる。また、突出部661は、明線を抑制し、均一な輝度分布の面光源を実現する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 液晶パネル、4 拡散板、5 第1反射部、7 光源、8 第2反射部、81 斜面、82 平面、811 一端、812 他端、51 底面、6 配光制御素子、61 光入射面、62 拡散反射面、63 光反射面、64 光出射面、65 拡散出射面、66 拡散反射層、67 本体、68 上面、69 頂部、661 突出部、100 液晶表示装置、20 面光源領域、200 面光源装置、C 光軸。
Claims (15)
- 主面を有する保持部と、
前記保持部の前記主面に保持される少なくとも1つの光源と、
前記少なくとも1つの光源を覆って設けられ、前記少なくとも1つの光源から出射される光の配光を変更する配光制御素子と、
前記配光制御素子の両側に設けられ、前記配光制御素子から出射される光の一部を反射する1組の反射部と、を備え、
前記配光制御素子は、
前記少なくとも1つの光源から出射される前記光が入射する光入射面を下面側に含む本体と、
拡散材を含み、前記本体の上面に設けられる拡散反射層と、を含み、
前記拡散反射層は、前記本体の前記上面とは反対側に凸形状を有する拡散出射面を含み、
前記拡散反射層の中央部における厚さは、前記中央部よりも外側に位置する外周部における厚さよりも厚く、
前記1組の反射部の各々は、前記保持部の前記主面に近い方の一端から遠い方の他端にかけて前記配光制御素子の中心を通る光軸との距離が離れるように傾斜する少なくとも1つの斜面を有する面光源装置。 - 前記拡散反射層は、前記本体の前記上面の端部から前記本体の外側に向けて突出した突出部を含む請求項1に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子の前記光入射面は、前記少なくとも1つの光源を覆うように位置し、前記少なくとも1つの光源を含む断面において、矩形形状を有する請求項1または請求項2に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子は、少なくとも一部が前記保持部の前記主面に当接しかつ前記光を前記拡散反射層に向けて反射する光反射面を前記配光制御素子の前記本体の前記下面側に含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子の前記光反射面は、第1の方向に曲率を有し、前記第1の方向に対して垂直である第2の方向に曲率を有しないシリンドリカル面を含む請求項4に記載の面光源装置。
- 前記少なくとも1つの光源は、複数の光源を含み、
前記複数の光源の各々は、前記第2の方向に並べて配置される請求項5に記載の面光源装置。 - 前記配光制御素子は、前記配光制御素子の前記本体の側部に光出射面を含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子の前記光出射面は、第1の方向に曲率を有し、前記第1の方向に対して垂直である第2の方向に曲率を有しないシリンドリカル面を含み、
前記配光制御素子の前記光入射面は、前記第2の方向に延在する溝形状を含む請求項7に記載の面光源装置。 - 前記少なくとも1つの光源は、複数の光源を含み、
前記複数の光源の各々は、前記第2の方向に並べて配置される請求項8に記載の面光源装置。 - 前記配光制御素子は、前記光出射面に凹凸形状を含む請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子は、前記光入射面、前記拡散出射面、前記本体の前記上面または少なくとも一部が前記上面に接する面である前記拡散反射層の拡散反射面に凹凸形状を含む請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記配光制御素子の前記本体は、拡散材を含む請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 前記1組の反射部の各々は、前記斜面の前記他端に接続される曲面もしくは前記主面に対し平行な平面を含む請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の面光源装置。
- 各々が前記少なくとも1つの光源と前記配光制御素子と前記1組の反射部とを含み、かつ、各々が前記保持部の前記主面に対し平行な一の方向に配列された複数の面光源領域と、
前記複数の面光源領域の各々に設けられた前記配光制御素子と前記1組の反射部とを覆って設けられる拡散板と、をさらに備え、
前記複数の面光源領域の各々における前記1組の反射部の各前記他端は、前記配光制御素子の前記拡散出射面における頂部よりも、前記拡散板の近くに位置する請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の面光源装置。 - 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の面光源装置と、
前記面光源装置から出射された面状の光を画像光に変換する液晶パネルと、を備える液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018099310A JP2019204693A (ja) | 2018-05-24 | 2018-05-24 | 面光源装置および液晶表示装置 |
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CN115035807A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-09-09 | 深圳创维-Rgb电子有限公司 | 显示设备 |
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2018
- 2018-05-24 JP JP2018099310A patent/JP2019204693A/ja active Pending
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