JP2018083593A - 表示装置 - Google Patents

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Daichi Kintoku
大地 金徳
千秋 渋谷
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千秋 渋谷
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【課題】視認者がアイボックスから外に視点を移しても、輝度が急に低下しない表示装置を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置100は、放射状に光を発する光源119と、光源119から発せられた放射状の光を平行な光に変換する第1のレンズ111と、平行な光を当該平行な光の進行方向に交差する面上の第1の方向に拡散させる第2のレンズ112と、第3のレンズ113と、第2のレンズ112および第3のレンズ113を通過した光が背面から入射されることで画像を表示し、表示された画像を表す光を前面から射出する液晶表示パネル118と、を備える。第3のレンズ113は、凹面状に形成され、第1の方向に拡散された光が入射する入射面113iと、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する射出面113oと、射出面113oに第1の方向と同一方向に延びる凸状で、進行方向から見て第1の方向に交差する第2の方向に並ぶように形成されたシリンドリカルレンズ部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、情報を表示する表示装置に関する。
従来から、情報を表示する表示装置として、車両のフロントガラス等に情報を表示するヘッドアップディスプレイ装置に使用される表示装置が知られている。
例えば、特許文献1に係るヘッドアップディスプレイ装置は、表示光を発する表示器を備え、表示器から発せられた表示光をフロントガラス等に照射することで、ユーザに表示光が表す像を虚像として視認させる。特許文献1に記載の表示器は、光線を放射する光源と、光源からの光線を平行化するコンデンサレンズと、このコンデンサレンズを通過した光線の拡散角度を縦方向および横方向それぞれに調整するレンズアレイと、レンズアレイで生成される中間像を拡大する2枚のフィールドレンズとを備える。
特開2012−203176号公報
上記特許文献1に係る表示装置におけるレンズアレイは、ヘッドアップディスプレイ装置の光軸Aに対して垂直な平面に規則的に複数配置された両凸レンズにより構成される。このような構成を備えるレンズアレイを用いることにより、視認者が虚像を認識できる範囲(以下、「アイボックス」という)の輝度を、アイボックス内で均一にすることができる。しかし、視認者がアイボックスから外に視点を移した場合、輝度が急に低下し、視認者に違和感を与えることになる。このような違和感は、特に、ヘッドアップディスプレイ装置を車両に搭載した場合、運転者の運転に支障がでるおそれがある。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、視認者がアイボックスから外に視点を移しても、輝度が急に低下しない表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る表示装置は、
放射状に光を発する光源と、
前記光源から発せられた放射状の光を、平行な光に変換する第1の光学素子と、
前記平行な光を、当該平行な光の進行方向に交差する面上の第1の方向に拡散させる第2の光学素子と、
凹面状に形成され、前記第1の方向に拡散された光が入射する第1の入射面と、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する第1の射出面と、前記第1の射出面に前記第1の方向と同一の方向に延びる凸状または凹状で、前記進行方向から見て前記第1の方向に交差する第2の方向に並ぶように形成された第1のシリンドリカルレンズ部と、を備え、前記第1の入射面に入射した光を前記第1のシリンドリカルレンズ部から前記第2の方向に拡散する光として射出する第3の光学素子と、
前記第2の光学素子および前記第3の光学素子を通過した光が背面から入射されることで画像を表示し、表示された前記画像を表す光を前面から射出する透過型表示部と、を備える。
本発明によれば、視認者がアイボックスから外に視点を移しても、輝度が急に低下しない表示装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置が搭載された車両の模式図である。 ヘッドアップディスプレイ装置の断面図である。 (a)はヘッドアップディスプレイの第2のレンズの平面図、(b)は第2のレンズの側面図、(c)は第2のレンズの正面図である。 (a)は第3のレンズの平面図、(b)は第3のレンズの側面図、(c)は第3のレンズの正面図である。 第1のレンズの斜視図である。 (a)は反射抑制部材を備える第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 (a)は他の反射抑制部材を備える第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 (a)は形状が変更された第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 (a)は形状が変更された他の第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 本発明の一実施形態に係る縦方向における光線の経路を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る横方向における光線の経路を示す概略図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る第2のレンズを通過する光線の経路を示す概略図であって、(b)は比較例としての第2のレンズを通過する光線の経路を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る(a)は縦方向の視点の位置と輝度との関係を示したグラフであって、(b)は横方向の視点の位置と輝度との関係を示したグラフである。 本発明の一変形例に係る第3のレンズの側面図である。 本発明の一変形例に係る(a)は反射抑制部材を備える第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 本発明の一変形例に係る(a)は他の反射抑制部材を備える第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 本発明の一変形例に係る(a)は形状が変更された第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。 本発明の一変形例に係る(a)は形状が変更された他の第3のレンズの上面図、(b)は要部拡大図である。
本発明に係る表示装置をヘッドアップディスプレイ装置として具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置100は、図1に示すように、例えば、車両200のダッシュボード内に設置される。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200のフロントガラス201(投射部材の一例)に向けて画像を表す光(以下、表示光Loという。)を射出し、フロントガラス201で反射した表示光Loによって前記画像の虚像Vを表示する。このように虚像Vが表示されることで、視認者1(主に車両200の運転者)は、フロントガラス201を通して虚像Vを表示画像として視認可能となる。この表示画像は、例えば、視認者1から見て縦方向および横方向に延びる長方形状をなす。
以下では、ヘッドアップディスプレイ装置100の構成の理解を容易にするため、図1等に示したX、Y、Z座標系を用いて説明する。本実施形態では、X方向は車両の前後方向に沿い、Y方向は車両の幅方向に沿い、Z方向は車両の高さ方向に沿う。また、図1等において、X、Y、Z座標系の矢印が向く方向を+X、+Y、+Zと規定し、その反対方向を−X、−Y、−Zと規定する。
(構成)
ヘッドアップディスプレイ装置100は、図2に示すように、表示部110と、凹面鏡120と、ハウジング130と、放熱部材140と、を備える。
ハウジング130は、表示部110と、凹面鏡120を収納する部材であり、非透光性樹脂材料または金属材料で形成されるとともに、中空の略直方体をなす。ハウジング130は、Z方向に互いに対面する上板130aおよび下板130bを備える。上板130aの−X側(本例では車両前側)には、その厚さ方向に貫通した開口部130cが形成されている。この開口部130cには、表示部110により発せられた表示光Loが通過するアクリルなどの透光性樹脂材料からなる湾曲板状の窓部(透光部)131が嵌め込まれている。
ハウジング130は、上板130aおよび下板130bを+X側(本例では車両後側)で連結する側板130dを備える。側板130dには、X方向に貫通した開口部132が形成されている。
放熱部材140は、ハウジング130の開口部132内に固定されている。放熱部材140は、例えばアルミニウムなどの金属材料または熱伝導性樹脂材料で形成されるフィン型の構造体である。放熱部材140は、表示部110(具体的には後述する光源119)が発する熱を外部に放出可能に構成されている。
ハウジング130の上板130aの内面(ハウジング130の内部空間に露出する面)には、その面に直交する隔壁130eが形成され、ハウジング130の下板130bの内面には、その面に直交する隔壁130fが形成されている。両隔壁130e,130fは互いにZ方向に沿って対向して位置する。
表示部110は、所定の画像を表す表示光Loを出射するものであり、具体的には、第1〜第3のレンズ111〜113と、光源119と、基板116と、液晶表示パネル118と、光拡散部材117と、第1のケース体114と、第2のケース体115と、を備える。
基板116は、放熱部材140の内面(ハウジング130の内部空間に露出する面)に設置され、基板116の上面(放熱部材140に接する面と反対側の面)には各種配線がプリントされている。図10および図11に示すように、基板116の上面には、複数(本例では12個)の光源119が実装されている。
光源119は、例えば、LED(Light Emitting Diode)からなる。光源119は、基板116上に、マトリックス状に配置されている。具体的には、Z方向が行方向であって、Y方向が列方向である場合、LEDは2行×6列のマトリックス状に配置される。
第1のケース体114は、光源119からの光を外部に漏らさず、その光を第1のケース体114の内部に保持される第1〜第3のレンズ111〜113に通過させるものである。詳しくは、第1のケース体114は、図2に示すように、例えば、非透光性樹脂材料にて長方形の筒状に形成され、放熱部材140の内面とハウジング130の両隔壁130e,130fとの間に設置されている。
第1のケース体114は、第1筒部114aと、第2筒部114bと、つば部114cとを備える。第1筒部114aは、その一端(+X方向の端部)が基板116の周囲を囲みつつ放熱部材140の内面に接触し、その他端(−X方向の端部)が第2筒部114bに連結されている。第2筒部114bは、Z方向において第1筒部114aより小さく形成されている。また、第2筒部114bの他端(+X方向の端部)が第1筒部114の他端(−X方向の端部)に段差を持って連結されている。つば部114cは、第1筒部114aの一端から外側に延出するとともに、放熱部材140の内面に面接触する。つば部114cには、2つの位置決めピン(図示しない)が設けられており、これら位置決めピンを、放熱部材140に2個所形成される位置決め孔(図示しない)に挿入することで位置決めされる。この位置決めされた状態で、ねじ(図示しない)を利用してつば部114cが放熱部材140に締結される。なお、ここでの詳細図示は省略するが、第1のケース体114を第1筐体と第2筐体とに分割し、これら第1筐体と第2筐体とをフック固定等の適宜固定手段を用いて固定してもよい。
また、第2筒部114bの内面には、図2に示すように、第2のレンズ112を保持するためのY方向に延びる一対の凹部114dが形成されている。一対の凹部114dは、Z方向において互いに対向して位置する。同様に、第2筒部114bの内面には、第3のレンズ113を保持するためのY方向に延びる一対の凹部114eが形成されている。一対の凹部114eは、上記一対の凹部114dよりも隔壁130e,130fに近い位置において、Z方向に互いに対向して位置する。
第1のケース体114の内部には、第1〜第3のレンズ111〜113が保持されている。第1〜第3のレンズ111〜113は、ヘッドアップディスプレイ装置100の光軸A上に配置される。すなわち、第1〜第3のレンズ111〜113は、第1のレンズ111の光軸と、第2のレンズ112の光軸と、第3のレンズの光軸とが、同一線上に配置される。第1〜第3のレンズ111〜113の光軸を、光軸Aと称する。
第1〜第3のレンズ111〜113は、光軸A上に、光源119に近い方から第1のレンズ111、第2のレンズ112および第3のレンズ113の順で配置されている。そして、光源119からの光は、第1のレンズ111、第2のレンズ112および第3のレンズ113の順でそれらの厚さ方向に通過する。なお、第1〜第3のレンズ111〜113が第1のケース体114に保持された状態で、本実施形態では、第1〜第3のレンズ111〜113の縦方向(短手方向)はZ方向に一致し、第1〜第3のレンズ111〜113の横方向(長手方向)はY方向に一致する。また、第1のレンズ111は第1の光学素子に相当し、第2のレンズ112は第2の光学素子に相当し、第3のレンズ111は第3の光学素子に相当する。
第1のレンズ111は、透明光学樹脂または光学ガラスにより長方形板状に形成されている。第1のレンズ111として、例えば、コンデンサレンズが用いられる。第1のレンズ111は、図2に示すように、複数配置された凸レンズ部111aと、第1筒部114aの内部に嵌め込まれる脚部111bとを備える。
脚部111bは、第1のレンズ111の縦方向における第1のレンズ111の両側部においてL字の柱状に形成される。脚部111bは、凸レンズ部111aの側部から縦方向に沿って延出し、その先端が第1のレンズ111の厚さ方向(本例ではX方向に一致する方向)に沿うように屈曲するように形成されている。第1のレンズ111は、その脚部111bの先端面が基板116の上面に接触するように配置される。これにより、第1のレンズ111は、脚部111bを通じて第1筒部114a内に保持されている。このとき、第1筒部114aと第2筒部114bとの段差によっても、第1のレンズ111は、脚部111bにおける基板116と離間する方向への移動が規制されている。
第1のレンズ111の凸レンズ部111aは、図5に示すように、両凸レンズ状に形成されるとともに、上述した光源119と同様に2行×6列のマトリックス状に配置されている。なお、図5においては、脚部111bは省略して図示されている。各凸レンズ部111aは、図2に示すように、各光源119からの光を受けるように、X方向において各光源119に対向して位置する。第1のレンズ111の各凸レンズ部111aは、光源119から射出される光を集光するとともに、光をX方向に沿うように平行化する機能を有する。ここで「平行」とは、射出面から射出される光が正確に平行化される場合のみならず、図10、11に示すように、射出面から射出される光が第1のレンズ111の光軸Aに略平行となる範囲も含む。
第2のレンズ112は、図2に示すように、透明光学樹脂または光学ガラスにより長方形板状に形成される。第2のレンズ112として、例えば、レンチキュラレンズが用いられる。詳しくは、第2のレンズ112は、光が入射する入射面112i(第2の入射面)と、第2のレンズ112をその厚さ方向に通過した光が射出する射出面112o(第2の射出面)と、第1のケース体114に保持される保持部112cとを備える。
第2のレンズ112の入射面112iには、図3(a)〜図3(c)に示すように、複数(本例では11個)のシリンドリカルレンズ部112aが形成され、第2のレンズ112の射出面112oには、複数(本例では11個)のシリンドリカルレンズ部112bが形成されている。各シリンドリカルレンズ部112a,112bは、第2のレンズ112の長手方向(第2の方向)に沿って凸状、例えば半円柱状に延出し、第2のレンズ112の短手方向(第1の方向)に沿って配列されている。入射面112iのシリンドリカルレンズ部112aは、第2のレンズ112の厚さ方向において射出面112oと離間する方向に向かって突出し、射出面112oのシリンドリカルレンズ部112bは、第2のレンズ112の厚さ方向において入射面112iと離間する方向に向かって突出する。入射面112iのシリンドリカルレンズ部112a及び射出面112oのシリンドリカルレンズ部112bは、第2のレンズ112の厚さ方向に対向する位置に設けられる。また、第2のレンズ112の保持部112cは、第2のレンズ112の短手方向の両端において、第2のレンズ112の長手方向に延出する四角柱状に形成される。図2に示すように、この第2のレンズ112の保持部112cが第2筒部114bの凹部114dに嵌合することで、第2のレンズ112は、第2筒部114b内に保持される。第2のレンズ112の入射面112iは、そのシリンドリカルレンズ部112aによって、光線を短手方向(縦方向、第1の方向)に拡散する機能を有する。第2のレンズ112のシリンドリカルレンズ部112a,112bのピッチおよび曲率半径に基づき、光線の拡散角度を調整することができる。また、第2のレンズ112の射出面112oは、そのシリンドリカルレンズ部112bによって、完全に平行化されていない光線の拡散角度を調整する機能を有する。
第3のレンズ113は、図2に示すように、透明光学樹脂または光学ガラスにより長方形板状に形成される。詳しくは、第3のレンズ113は、光が入射する入射面(第1の入射面)113iと、第3のレンズ113の内部をその厚さ方向に通過した光が射出する射出面(第1の射出面)113oと、第1のケース体114に保持される保持部113bとを備える。
第3のレンズ113の入射面113iは、図4(b)(c)に示すように、第3のレンズ113の長手方向および短手方向に沿って凹状の曲面(凹面)に形成される。凹面は、第3のレンズ113の光軸Aが通過する点を中心(頂点)とする凹面であり、中心から外側に向かうにつれて第3のレンズ113の厚さが厚くなるような凹面である。第3のレンズ113の入射面113iには、凹面状に形成されることにより、入射面113iに入射した光は、第3のレンズ113の中心では、折曲されずに射出面113oから射出される。第3のレンズ113の外周部に向かうほど、入射面113iに入射した光は、大きく折曲されて射出面から射出される。したがって、入射面113iに入射した光が、第3のレンズ113から射出するときには、中心付近では通過する光の密度が大きく、外周部に向かうほど光の密度は小さくなる。
第3のレンズ113の入射面113iは、後述する液晶表示パネル118に合わせて光を拡散可能に凹トロイダル面で形成されている。例えば、第3のレンズ113の短手方向に沿う曲面の曲率半径は、第3のレンズ113の長手方向に沿う曲面の曲率半径より大きく設定されている。光軸A方向から見て、第3のレンズ113は、後述する液晶表示パネル118を含むように、液晶表示パネル118より大きい面積で形成されている。第3のレンズ113の射出面113oは、後述する液晶表示パネル118全域を照明するように光線を拡散する機能を有する。なお、この場合、第3のレンズ113だけではなく、第1、第2のレンズ111、112も、表示光Loの光軸方向から見て、液晶表示パネル118を含むように、液晶表示パネル118より大きい面積で形成されている。
第3のレンズ113の射出面113oには、図4(a)、(c)に示すように、複数(本例では16個)のシリンドリカルレンズ部113aが形成されている。シリンドリカルレンズ部113aとして、例えば、レンチキュラレンズが用いられる。シリンドリカルレンズ部113aは、第3のレンズ113の短手方向(第1の方向)に沿って凸状、例えば半円柱状で延出するとともに、第3のレンズ113の長手方向(第2の方向)に沿って配列されている。シリンドリカルレンズ部113aは、第3のレンズ113の厚さ方向において、入射面113iと離間する方向に向かって突出する。第3のレンズ113の射出面113oは、そのシリンドリカルレンズ部113aによって光を長手方向(横方向)に拡散する機能を有する。
第3のレンズ113の保持部113bは、第3のレンズ113の短手方向の両端に、第3のレンズ113の長手方向に延出する四角柱状に形成される。図2に示すように、第3のレンズ113の保持部113bが第2筒部114bの凹部114eに嵌合することで、第3のレンズ113は第2筒部114bに保持される。
第3のレンズ113の側面には、入射面113iから入射した光が、当該側面により反射されて射出面113oから射出されることを抑制する反射抑制部材が形成されてもよい。第3のレンズ113の側面に入射面113iから入射した光が反射すると、反射した光は射出面113oから角度を持って射出され、画像が表示されたときに一部が明るく見える(フレア等)現象が起きる。この現象を抑制するために反射抑制部材を取り付ける。反射抑制部材について、図6、7を用いて説明する。ここで、反射抑制部材とは、反射を完全に阻止する態様のみではなく、反射を軽減する態様も含む。
図6、7は、第3のレンズ113を、Z軸方向から見た図である。第3のレンズ113は、光が入射する入射面113iと、第3のレンズ113の厚み方向に通過した光を射出する射出面113oと、入射面113iと射出面113oとの外周部を繋いで形成される側面113sと、側面113sに形成された反射抑制部材を備える。図6、7で示す第3のレンズ113は、射出成型により形成され、所定の抜き勾配をもって形成されたレンズを示す。抜き勾配をもって形成された第3のレンズ113は、抜き勾配があるため入射光が側面113sによって反射し、反射した光が射出面113oを通過する可能性が高まる。
反射抑制部材には、一例として、光吸収部材と、凹凸部を適用した部材とがある。光吸収部材を適用した例を図6に、凹凸部を適用した例を図7に示す。
光吸収部材113pは、図6(a)に示すように、第3のレンズ113の側面113sに取り付けられる。光吸収部材113pは、例えば、黒色材料からなる顔料に樹脂を混合した塗料を側面113sに印刷塗装等の手法を用いて塗装することにより構成される。顔料としては、シアン、マゼンダ、イエロー等の色素を混合し、樹脂としては、ポリカーボネイト樹脂、アクリル樹脂等が用いられる。また、顔料としてカーボンブラックを用いてもよい。このような光吸収部材113pを用いると、図6(b)に示すように、入射面113iから入射した光Lが、第3のレンズ113の側面113sに照射されても、光吸収部材113pによって吸収される。したがって、射出面113oまで光Lが到達することはない。
凹凸部113qは、図7(a)に示すように、第3のレンズ113の側面113sに形成される。凹凸部113qは、例えば、シボ加工により形成される。「シボ加工」とは物体表面に付加される凹凸模様のパターンである。模様には、皮革模様、砂目模様、梨地模様、幾何学模様などがある。シボ加工のパターンは、成型のために使用される金型に予め形成されている。また、第3のレンズ113を成型した後に、レーザー光線により側面113sをシボ加工してもよい。シボ加工を施すことにより、図7(b)に示すように、入射面113iから入射した光Lは、第3のレンズ113の側面113sに照射されても、シボ加工の凹凸により乱反射するので、射出面113oへ向かう光を低減させることができる。尚、本実施形態で施すシボ加工により、第3のレンズ113の側面113sのヘイズ値(全光線透過率における拡散透過率の割合)は、70以上となる。
図6、7では、側面113sに反射抑制部材を別途設けて、入射面113iから入射した光が、当該側面113sにより反射されて射出面113oから射出されることを抑制していたが、第3のレンズ113の形状を変更することで、同一の効果を達成することができる。第3のレンズ113の形状を変更する例を図8、9を用いて説明する。
図8(a)に、第3のレンズ113の形状を変更した一例を示す。第3のレンズ113は、凹面状に形成された入射面113iと、シリンドリカルレンズ部113aが設けられた射出面113oと、入射面113iと射出面113oとの外周部を繋いで形成された側面113sとを備える。シリンドリカルレンズ部113aが設けられた射出面113oと側面113sとのなす角は鈍角に形成される。第3のレンズ113をこのような形状に成形すると、図8(b)に示すように入射面113iから入射した光Lは、側面113sが傾斜していることから、側面113sにより反射されても、射出面113oに届く可能性が低くなる。
図9(a)に、第3のレンズ113の形状を変更した他の例を示す。第3のレンズ113は、入射面113iと、シリンドリカルレンズ部113aが設けられた射出面113oと、入射面113iと射出面113oとの外周部を繋いで形成された側面113sとを備える。入射面113iは、中央部を凹面に形成された凹面部113cと、凹面部113cの外周から外側に向かって延出し、光軸A(X方向)に垂直な面である平坦部113dとを備えるように形成される。側面113sは、光軸Aに平行である。第3のレンズ113が平坦部113dを備えることにより、図9(b)に示すように、入射面113iから入射した光Lは、側面113sにより反射されても、射出面113oに届く可能性が低くなる。
第2のケース体115は、図2に示すように、非透光性樹脂材料にて長方形の枠状に形成されている。第2のケース体115は、両隔壁130e,130fにおける第1のケース体114と反対側の面に固定される。
光拡散部材117及び液晶表示パネル118は、それぞれYZ平面に沿って延出し、互いに対面した状態で、第2のケース体115の内部に保持される。例えば、光拡散部材117及び液晶表示パネル118は、第2のケース体115に接着剤によって接着される。光拡散部材117は、第1のケース体114に近い位置に設けられ、液晶表示パネル118は、ハウジング130の内部空間に露出する位置に設けられている。
透過型表示部の一例である液晶表示パネル118は、例えば、透明電極膜が形成された一対の透光性基板に液晶層を封入した液晶セルの両面に偏光板を貼着して長方形板状で形成される。そして、液晶表示パネル118の各画素が画像に応じて透過状態および不透過状態の間で切り替えられる。液晶表示パネル118は、第3のレンズ113の射出面113oからの光を受けて、画像を表す表示光Loを射出する。
光拡散部材117は、透明樹脂材料を基材としたフィルム状または板状の部材である。光拡散部材117は、ハウジング130の内部に進入した外光が第3のレンズ113の射出面113oに反射した光を拡散可能に構成されている。
凹面鏡120は、例えばポリカーボネートなどの樹脂材料からなるホルダと、そのホルダに例えばアルミニウムなどの金属を蒸着させてなる鏡面とを備える。凹面鏡120は、ハウジング130内の液晶表示パネル118に対向して位置し、表示部110からの表示光Loに対して傾斜する向きで設置される。凹面鏡120は、表示部110からの表示光Loを反射させつつ表示光Loが表す像を拡大し、その拡大した像をフロントガラス201に照射するように構成される。
(作用)
次に、図10および図11を参照しつつ、各光源119から発せられる光が第1〜第3のレンズ111〜113を通過する際の光の作用について説明する。本実施形態では各光源119から発せられる光を、複数の光線からなる光束と捉えて説明する。図10は、Y方向(横方向)から見たZ方向(縦方向)における光線の作用について模式的に示し、図11は、Z方向(縦方向)から見たY方向(横方向)における光線の作用について模式的に示している。横方向の光線は、画像(虚像V)の横方向に対応し、縦方向の光線は、画像(虚像V)の縦方向に対応する。
まず、Z方向(縦方向)における光線の作用について説明する。
図10に示すように、各光源119から第1のレンズ111の各凸レンズ部111aに向けて複数の光線Laが放射状に照射される。第1のレンズ111の凸レンズ部111aは、その入射面および射出面において光線Laを屈折させることで、光線LaはX方向(光軸A方向)に方向を変換されて平行化され、凸レンズ部111aの射出面から光線Lbが出てくる。
光線Lbが入射される第2のレンズ112の入射面112i側の各シリンドリカルレンズ部112aは、Z方向(縦方向)において、当該光線Lbを所定の拡散角度にて拡散する。ここで、第2のレンズ112内に導かれる光線Lbは、第2のレンズ112の厚み方向に対して平行化された光線Pと、第2のレンズ112の厚み方向に対して平行化されていない光線Qとで構成されており、第2のレンズ112の射出面112o側の各シリンドリカルレンズ部112bは、平行化されていない光線(以下、当該光線を非平行光Qとする)を、平行化された光線(以下、当該光線を平行光Pとする)と同様に拡散するように調整する。具体的には、図12(b)に示すように、第2のレンズ112のシリンドリカルレンズ部112bが省略されて、第2のレンズの射出面212oが平面で形成されている比較例において、第2のレンズ112の射出面212oの形状(つまり平面形状)に起因して、スネルの法則により当該射出面212oから出る非平行光Qは、その傾斜状態をほぼ保って第2のレンズ112から射出される。よって、図12(b)の構成では、非平行光Qは調整されない。一方、本実施形態の構成では、図12(a)に示すように、第2のレンズ112の射出面112oの形状(つまりシリンドリカルレンズ部112bを構成するシリンドリカル形状)に起因して、スネルの法則により当該射出面112oから出る非平行光Qは、各シリンドリカルレンズ部112bによって屈折することで、平行光Pが第2のレンズ112を通過した場合(図6参照)と同様の拡散角度になるように角度調整された上で、第2のレンズ112から射出される。よって、第2のレンズ112を通過する光線Lbが所定のばらつきをもってZ方向に拡散することが抑制される。その結果として、第2のレンズ112によるZ方向における光線(後述する光線Lc)の拡散角度が制限される。
第2のレンズ112を通過した光線は、図10に示すように、第3のレンズ113の入射面113iに光線Lcとして入射する。そして、第3のレンズ113内に進む光線Lcは射出面113oから射出される。この際、第3のレンズ113の射出面113oは、第3のレンズ113の内部を通過した光線を所定の拡散角度で拡散し、その拡散した光線を光線Ldとして液晶表示パネル118の全域に照射する。
次に、Y方向(横方向)の光線の作用について説明する。
第1のレンズ111は、図11に示すように、上記Z方向(縦方向)と同様に、Y方向(横方向)において複数の光線Laを平行化し、平行化された光線Lbを第2のレンズ112に向けて照射する。第2のレンズ112の各シリンドリカルレンズ部112a,112bは、入射された光線LbをY方向(横方向)にそのまま進行させる。第2のレンズ112を通過した光線は第3のレンズ113に向かって光線Lcとして照射される。第3のレンズ113の入射面113iは凹面に形成されているので、入射された光線Lcは、凹面で傾斜の程度に応じて横方向(Y方向)に屈折されて、第3のレンズ113の厚み方向に通過する。光線Lcは、傾斜のない中心では屈折せず、凹面の中心から外側に向かって傾斜が大きくなるにつれて、屈折する度合いが大きくなる。第3のレンズ113を通過した光線Lcは、射出面113oに設けられたシリンドリカルレンズ部113aにより、Y方向(横方向)において、入射された光線Lcを所定の拡散角度にて拡散し、その拡散した光線Ldを液晶表示パネル118全域に照射する。
ここで、視認者1は、自身の目の位置が仮想的な空間であるアイボックスIb内にあるとき、フロントガラス201を反射する表示光Loを受けて虚像Vを視認可能となる。図13(a)に示すように、縦方向においては、上述のように第2のレンズ112によって完全に平行化されていない光線の調整が行われるため、アイボックスIb内の輝度を効率的に高めることができる。一方、横方向においては、凹面状の入射面113iに光線Lcが入射するので、凹面の傾斜の度合いに応じて光線Lcの屈折する角度が異なる。具体的には、図11に示すように、射出面113oの中心付近では屈折角度が小さく、外周部に向かうほど屈折角度が大きくなる。したがって、射出面113oから射出する光線Ldは、中心付近では光線Ldの密度が高く、外周部に向かうほど光線Ldの密度は小さくなる。よって、図13(b)に示すように、横方向におけるアイボックスIb内の輝度は、中心を頂点として、外周部に向かって徐々に低下する。これにより、視認者1の視点がY方向(横方向)に移動してアイボックスIb外となったとき、光線の輝度の急な変化によって虚像Vを視認する視認者1に違和感を与えることを抑制できる。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)表示装置の一例であるヘッドアップディスプレイ装置100の第3のレンズ113は、凹面状に形成され、複数の光線Lcが入射する入射面113iと、厚み方向に内部を通過した複数の光線Lcが射出する射出面113oと、射出面113oに第1の方向と同一の方向に延びて凸状または凹状に形成され、平行な光線Lbの進行方向から見て縦方向(第1の方向)に交差する横方向(第2の方向)に並ぶように形成されたシリンドリカルレンズ部113aと、を備える。
光線Lcは、第3のレンズ113の凹面状の入射面113iに入射するので、射出面113oから射出する光線Ldの光線の密度を中心部から外側へ行くほど小さくすることができる。したがって、視認者1がアイボックスIbから外に視点をずらしても輝度が急に変化して違和感を与えることがない。視認者1は、アイボックスIbの中心部からアイボックスIbの外側に視点を移したときに、徐々に輝度が低下するので、違和感を感じることが抑制される。
(2)第2のレンズ112は、複数の光線Lbが入射する入射面112iと、第2のレンズ112の内部を通過した複数の光線Lbが射出する射出面112oとを備える。第2のレンズ112の入射面112iおよび射出面112oには、それぞれ、横方向(第2の方向)に沿って同一の凸状をなすシリンドリカルレンズ部112a,112bが、縦方向(第1の方向)に沿って並ぶように形成される。このように、第2のレンズ112の入射面112iおよび射出面112oにシリンドリカルレンズ部112a,112bが形成されることで、非平行光Qも平行光Pと同様の光路を経るように調整される。よって、縦方向においては、光線の拡散角度のばらつきが少なくなるため、アイボックスIb内の輝度が効率的に高められる。
(3)視認者1が座席に座った状態においては、例えば車載スイッチの操作のため、視点が横方向に大きく移動することは少なくない。本実施形態では、横方向の光線Lcが第3のレンズ113によって中心部は密度を大きく、外側に向かうほど密度を小さくなるように徐々に拡散される。したがって、アイボックスIb内の輝度は、中心部から外側に徐々に小さくなる。したがって、視認者1の視点がアイボックスIbの横方向に外れたとき、特に、視認者1が運転者の場合、視認者1に違和感を与えることが抑制され、表示画像が運転への妨げにならない。
(4)液晶表示パネル118から射出された画像を表す表示光Loを、凹面鏡120により反射してフロントガラス201に照射させることにより、視認者1はアイボックスIb内で適切な輝度に調整された虚像を視認することができる。
(5)液晶表示パネル118に一番近い第3のレンズ113の側面113sに、反射抑制部材である光吸収部材113pまたは凹凸部113qを形成することで、視認者1は画像を明確に視認することができる。また、第3のレンズ113の形状を変更して側面113sからの反射を抑制する際にも、同様な効果を備える。
(6)第3のレンズ113の入射面113iを凹面状とし、更に側面113sに反射抑制部材である光吸収部材113pまたは凹凸部113qを形成することで、表示画像は輝度が適切に調整され、反射による影響を受けない明瞭な画像を視認者1に提供することができる。また、第3のレンズ113の形状を変更して側面113sからの反射を抑制する際にも、同様な効果を備える。
(変形例)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
上記実施形態では、第3のレンズ113の射出面113oには、複数の凸状のシリンドリカルレンズ部113aが形成されていた。しかし、この凸状のシリンドリカルレンズ部113aに替えて、図14に示すように、第3のレンズ213の射出面213oに、複数の凹状のシリンドリカルレンズ部213aが形成されてもよい。第2のレンズ112の入射面112i、射出面112oに形成された複数の凸状のシリンドリカルレンズ部112a、112bも、複数の凹状のシリンドリカルレンズ部としてもよい。
上記実施形態における第2のレンズ112の入射面112iまたは射出面112oのいずれか一方を平面状に形成し、他方の面にシリンドリカルレンズ部を形成してもよい。入射面112iまたは射出面112oのいずれか一方を平面状にすることにより、アイボックスIbの縦方向において、輝度のばらつきが生じ、縦方向におけるアイボックスIbの両側に緩衝領域が形成される。このような緩衝領域が形成されることで、視認者1の視点がアイボックスIbから縦方向に移動してアイボックスIbの外に移動したときに、輝度の急な変化によって虚像Vを視認する視認者1に違和感を与えることを抑制することができる。
上記実施形態では、第2のレンズ112および第3のレンズ113は、それぞれ自身の保持部112cおよび保持部113bを介して第1のケース体114に保持されていたが、これら保持部112c,113bを省略してもよい。この場合、例えば、接着剤を通じて、第2のレンズ112および第3のレンズ113を第1のケース体114に接着してもよい。
上記実施形態では、第3のレンズ113の入射面113iは、凹トロイダル面形状を有していたが、第3のレンズ113の入射面113iは凸レンズ形状、自由曲面形状、単純球面形状、シリンドリカル面形状または非球面形状であってもよい。
上記実施形態では、反射抑制部材として、光吸収部材113pと凹凸部113qを別途に説明したが、これらの双方を、第3のレンズ113の側面113sに形成してもよい。
上記実施形態では、光吸収部材113pは、塗装により側面113sに施されていたが、フィルムを貼付したり、真空蒸着、エッチング等の成膜処理を施して側面113sに光吸収部材113pを形成してもよい。
上記実施形態では、第3のレンズ113の平坦部113dは、第3のレンズ113の光軸Aに垂直である説明したが、垂直方向の面に対して所定の角度をもって形成されてもよい。また平坦部113dと隣り合う側面113sは光軸Aに平行であると説明したが、平行な面に対して所定の角度をもって形成されてもよい。
上記実施形態では、光源119はLEDであったが、その他白熱電球等の光源であってもよい。
第2のレンズ112のシリンドリカルレンズ部112a,112bのピッチおよび大きさ(曲率半径)は、上記実施形態に限定されず、適宜変更可能である。これらを変更することで、光線の拡散角度を調整することができる。また、第3のレンズ113のシリンドリカルレンズ部113aのピッチおよび大きさも同様に適宜変更し、光線の拡散角度を調整することができる。
上記実施形態では、第1のレンズ111の凸レンズ部111aは、両凸レンズ状に形成されていたが、平凸レンズ状、フレネルレンズ状で形成してもよい。また、第1のレンズ111に替えて第1の光学素子として光を平行化するリフレクタを適用してもよい。
上記実施形態では、第2のレンズ112は、シリンドリカル部112a、112bを備えたレンズであったが、光を第1の方向に拡散させる異方性拡散板であってもよい。
上記実施形態における凹面鏡120を省略してもよい。この場合、表示部110からの表示光Loが直接に投射部材(例えば、フロントガラス)に照射される。
上記実施形態では、第2のレンズ112が光を拡散する第1の方向であるZ方向(縦方向)と、第3のレンズ113が光を拡散する第2の方向であるY方向(横方向)とは互いに直交していたが、交わっていればよく、必ずしも直交している必要はない。
上記実施形態では、第2のレンズ112が光を拡散する第1の方向はZ方向(縦方向)であって、第3のレンズ113が光を拡散する第2の方向はY方向(横方向)であったが、これに限定されない。例えば、表示部110を、X軸を中心に90度回転させて設置する。これにより、第2のレンズ112が光を拡散する第1の方向はY方向(横方向)となり、第3のレンズ113が光を拡散する第2の方向はZ方向(縦方向)となる。
上記実施形態では、第1〜第3のレンズ111〜113は長方形板状で形成されていたが、これに限らず、例えば、正方形、円、楕円または多角形の板状で形成されてもよい。第1〜第3のレンズ111〜113の形状変更に応じて、第1のケース体114の形状も変更する必要がある。
上記実施形態では、本発明に係る表示装置を車載用のヘッドアップディスプレイ装置に適用したが、車載用に限らず、飛行機、船等の乗り物に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置に適用してもよい。また、投射部材はフロントガラスに限られず、専用のコンバイナであってもよい。また、本発明に係る表示装置をヘッドアップディスプレイ装置ではなく、屋内または屋外で使用されるプロジェクタ等の表示装置に適用してもよい。また、投射部材は透光性を有するものに限られず、反射型のスクリーンなどであってもよい。また、例えば、本発明に係る表示装置をメガネ型ウェアラブル端末に搭載してもよい。
上記実施形態では、第3のレンズ113は、入射面113iを凹面とする第3のレンズ113を使用して、側面113sに反射抑制部材を設けていたが、入射面113iにシリンドリカルレンズ部を形成し、射出面113oを凹面とする第3のレンズ113にも適用できる。上記実施形態と同様に、側面113sに設けた反射抑制部材により、光を吸収または乱反射させて、射出面113oに反射光が侵入することを抑制することができる。図15、16に具体例を示す。
反射抑制部材の一例である光吸収部材113pは、図15(a)に示すように、第3のレンズ113の側面113sに設けられる。このような光吸収部材113pを用いると、図15(b)に示すように、第3のレンズ113に入射した光Lは、第3のレンズ113の側面113sに照射されても、光吸収部材113pによって吸収され、第3のレンズ113の側面113sにより反射されない。
反射抑制部材の一例である凹凸部113qは、図16(a)に示すように、第3のレンズ113の側面113sに設けられる。凹凸部113qは、例えば、シボ加工により形成される。シボ加工を施すことにより、図16(b)に示すように、第3のレンズ113に入射した光Lは、第3のレンズ113の側面113sに照射されても、シボ加工の凹凸により乱反射されるので、射出面113oへ向かう光を低減させることができる。
上記実施形態では、第3のレンズ113は、入射面113iを凹面とする第3のレンズ113を使用して、第3のレンズ113の形状を変更することで、射出面113oに反射光が侵入することを抑制することを説明したが、入射面113iにシリンドリカルレンズ部を形成し、射出面113oを凹面とする第3のレンズ113にも適用できる。図17、18に具体例を示す。
形状が変更された第3のレンズ113は、図17(a)に示すように、シリンドリカルレンズ部113aが設けられた入射面113iと、凹面状に形成された射出面113oと、入射面113iと射出面113oとを繋ぎ、入射面113iとのなす角が鈍角である側面113sとを備える。第3のレンズ113はこのような構成を備えることで、図17(b)に示すように入射面113iから入射した光Lは、側面113sが傾斜していることから、側面113sにより反射されても、射出面113oに届く可能性が低くなる。
さらに、他の形状が変更された第3のレンズ113は、図18(a)に示すように、シリンドリカルレンズ部113aが設けられた入射面113iと、射出面113oと、入射面113iと射出面113oとを繋いで形成された側面113sとを備える。シリンドリカルレンズ部113aが設けられていない射出面113oは、中央部を凹面部113cとし、凹面部113cの外周から外側に向かって延出し、光軸Aに垂直な面である平坦部113dを備える。第3のレンズ113に凹面部113cの外周に平坦部113dを設けることにより、図18(b)に示すように、入射面113iから入射した光Lは、平坦部113dを通過するので、射出面113oに入ることはない。
図15〜18に示した変形例は、上記実施形態おける第3のレンズ113の入射面と反射面の位置をX方向に逆に配置した例であるが、図15〜18に示した第3のレンズ113は、そのまま上記実施形態における第3のレンズ113と入れ替えて使用することができる。具体的には、図2に示すヘッドアップディスプレイ装置100において、第3のレンズ113に替えて、本変形例の第3のレンズ113を取り付ける。本変形例の第3のレンズ113を取り付けたヘッドアップディスプレイ100の構成は、図2に示すヘッドアップディスプレイ装置100と同一の構成を適用する。
図15〜18に示した第3のレンズ113を適用したヘッドアップディスプレイ装置100は、横方向におけるアイボックスIbの両側に緩衝領域が形成されて輝度が適度に調整されるとともに、反射による影響を受けない明瞭な画像を視認者1に提供することができる。
図15〜18に示した第3のレンズ113を含むヘッドアップディスプレイ装置100にも、上述した変形例を適用することができる。
[付記1]
放射状に光を発する光源と、
前記光源から発せられた放射状の光を、平行な光に変換する第1の光学素子と、
前記平行な光を、当該平行な光の進行方向に交差する面上の第1の方向に拡散させる第2の光学素子と、
前記第1の方向に拡散された光が入射する入射面と、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する射出面と、前記入射面と前記射出面の外周部を繋いで形成された側面と、前記入射面と前記射出面とのいずれか一方の面に前記第1の方向と同一の方向に延びる凸状または凹状で、前記進行方向から見て前記第1の方向に交差する第2の方向に並ぶように形成されたシリンドリカルレンズ部と、を備え、前記入射面に入射した光を前記シリンドリカルレンズ部から前記第2の方向に拡散する光として射出する第3の光学素子と、
前記第2の光学素子および前記第3の光学素子を通過した光が背面から入射されることで画像を表示し、表示された前記画像を表す光を前面から射出する透過型表示部と、
前記第3の光学素子の側面に形成され、前記入射面から入射した光が前記側面により反射されて前記射出面に向かうことを抑制する反射抑制部材と、を備える、
ことを特徴とする表示装置。
[付記2]
前記反射抑制部材は、前記入射した光を吸収する光吸収部材である、
ことを特徴とする付記1に記載の表示装置。
[付記3]
前記反射抑制部材は、前記側面に形成された凹凸部である、
ことを特徴とする付記1に記載の表示装置。
[付記4]
放射状に光を発する光源と、
前記光源から発せられた放射状の光を、平行な光に変換する第1の光学素子と、
前記平行な光を、当該平行な光の進行方向に交差する面上の第1の方向に拡散させる第2の光学素子と、
前記第1の方向に拡散された光が入射する入射面と、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する射出面と、前記入射面と前記射出面の外周部を繋いで形成された側面と、前記入射面と前記射出面とのいずれか一方の面に前記第1の方向と同一の方向に延びる凸状または凹状で、前記進行方向から見て前記第1の方向に交差する第2の方向に並ぶように形成されたシリンドリカルレンズ部と、を備え、前記入射面に入射した光を前記シリンドリカルレンズ部から前記第2の方向に拡散する光として射出する第3の光学素子と、
前記第2の光学素子および前記第3の光学素子を通過した光が背面から入射されることで画像を表示し、表示された前記画像を表す光を前面から射出する透過型表示部と、を備え、
前記第3の光学素子は、前記シリンドリカルレンズ部を備える前記一方の面と前記側面とのなす角が鈍角に形成されている、
ことを特徴とする表示装置。
[付記5]
放射状に光を発する光源と、
前記光源から発せられた放射状の光を、平行な光に変換する第1の光学素子と、
前記平行な光を、当該平行な光の進行方向に交差する面上の第1の方向に拡散させる第2の光学素子と、
前記第1の方向に拡散された光が入射する入射面と、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する射出面と、前記入射面と前記射出面の外周部を繋いで形成された側面と、前記入射面と前記射出面とのいずれか一方の面に前記第1の方向と同一の方向に延びる凸状または凹状で、前記進行方向から見て前記第1の方向に交差する第2の方向に並ぶように形成されたシリンドリカルレンズ部と、を備え、前記入射面に入射した光を前記シリンドリカルレンズ部から前記第2の方向に拡散する光として射出する第3の光学素子と、
前記第2の光学素子および前記第3の光学素子を通過した光が背面から入射されることで画像を表示し、表示された前記画像を表す光を前面から射出する透過型表示部と、を備え、
前記第3の光学素子は、前記シリンドリカルレンズ部を備えない他方の面が、凹面部と、当該凹面部の外周から外側に延在する平坦部と、を含む、
ことを特徴とする表示装置。
1…視認者
100…ヘッドアップディスプレイ装置
110…表示部
111…第1のレンズ
111a…凸レンズ部
112…第2のレンズ
112a,112b…シリンドリカルレンズ部
112b…保持部
112i…入射面
112o…射出面
113,213…第3のレンズ
113a,213a…シリンドリカルレンズ部
113b…保持部
113c…凹面部
113d…平坦部
113s…側面
113i…入射面
113o,213o…射出面
113p…光吸収部材
113q…凹凸部
114…第1のケース体
115…第2のケース体
116…基板
117…光拡散部材
118…液晶表示パネル
119…光源
120…凹面鏡
130…ハウジング
140…放熱部材
200…車両
201…フロントガラス
Lo…表示光
V…虚像

Claims (4)

  1. 放射状に光を発する光源と、
    前記光源から発せられた放射状の光を、平行な光に変換する第1の光学素子と、
    前記平行な光を、当該平行な光の進行方向に交差する面上の第1の方向に拡散させる第2の光学素子と、
    凹面状に形成され、前記第1の方向に拡散された光が入射する第1の入射面と、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する第1の射出面と、前記第1の射出面に前記第1の方向と同一の方向に延びる凸状または凹状で、前記進行方向から見て前記第1の方向に交差する第2の方向に並ぶように形成された第1のシリンドリカルレンズ部と、を備え、前記第1の入射面に入射した光を前記第1のシリンドリカルレンズ部から前記第2の方向に拡散する光として射出する第3の光学素子と、
    前記第2の光学素子および前記第3の光学素子を通過した光が背面から入射されることで画像を表示し、表示された前記画像を表す光を前面から射出する透過型表示部と、を備える、
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 前記第2の光学素子は、
    前記平行な光が入射する第2の入射面と、厚み方向に内部を通過した入射した光が射出する第2の射出面と、前記第2の入射面と前記第2の射出面の双方の面に前記第2の方向と同一の方向に延びる凸状または凹状で、前記第1の方向に並ぶように形成された第2のシリンドリカルレンズ部と、を備え、前記第2の入射面に入射した前記平行な光を前記第2のシリンドリカルレンズ部から前記第1の方向に拡散する光として射出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記透過型表示部から射出された前記画像を表す光を、投射部材に向けて反射させる凹面鏡を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記第1の方向は、車両の高さ方向に一致し、
    前記第2の方向は、車両の幅方向に一致する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
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