JP2019169360A - 正極活物質層及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

正極活物質層及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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亮介 木戸
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Abstract

【課題】平坦な放電プラトー及び高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池及びそれに使用される正極活物質層を提供することを目的とする。【解決手段】この正極活物質層は、第一正極活物質と第二正極活物質とが混在して凝集した凝集粒子を含み、前記第一正極活物質はオリビン構造を有する化合物であり、前記第二正極活物質は下記式(1)で表されるリン酸バナジウムリチウムである:Lia(M1)b(PO4)c・・・(1)(ただし、M1はVO又はVから選択される少なくとも1種であり、0.9≦a≦3.3、0.9≦b≦2.2、0.9≦c≦3.3である)。【選択図】図4

Description

本発明は、正極活物質層及びリチウムイオン二次電池に関する。
近年、携帯電話やパソコン等の電子機器の小型化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要求が高まっている。また、このような状況下において、充放電容量が大きく、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池が注目されている。
リチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化には、高電位かつ高容量の正極活物質の開発が急務である。例えば特許文献1には、オリビン構造のリン酸化合物と、リチウムニッケル複合酸化物と、を含む正極活物質が開示されている。
特開2012−190786号公報
特許文献1で使用されるリチウムニッケル複合酸化物は、本分野で一般に使用される正極活物質であり、高電位で安定性に優れ、長寿であることが知られている。また、オリビン構造のリン酸化合物は、発火し難く安全性が高いことが知られているが、平均放電電圧は3.4Vと低い。特許文献1では上記2つの物質を混合して正極活物質としているが、このような正極活物質を備えたリチウムイオン二次電池では、安全性が低下し、さらに放電プラトーが多段階になることから所望のエネルギー密度が得られないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、平坦な放電プラトー及び高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池及びそれに使用される正極活物質層を提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討の結果、平坦な放電プラトー及び高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池を提供するためには、2つの特定の物質が混在して凝集した凝集粒子を含む正極活物質層を使用することが効果的であることを見出した。具体的に、オリビン構造を有する化合物である第一正極活物質と、リン酸バナジウムリチウムである第二正極活物質と、が混在して凝集した凝集粒子を含む正極活物質層を使用することが効果的であることを見出した。すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる正極活物質層は、第一正極活物質と第二正極活物質とが混在して凝集した凝集粒子を含み、前記第一正極活物質はオリビン構造を有する化合物であり、前記第二正極活物質は下記式(1)で表されるリン酸バナジウムリチウムである:
Li(M1)(PO ・・・(1)
(ただし、M1はVO又はVから選択される少なくとも1種であり、0.9≦a≦3.3、0.9≦b≦2.2、0.9≦c≦3.3である)。
(2)上記態様にかかる正極活物質層において、前記凝集粒子の平均粒径は10μm以下であってもよい。
(3)上記態様にかかる正極活物質層において、前記第一正極活物質の重量(A)と前記第二正極活物質の重量(B)との比率は、0.05≦B/A≦1であってもよい。
(4)上記態様にかかる正極活物質層において、前記オリビン構造を有する化合物は、下記式(2)で表されてもよい:
LiM2PO ・・・(2)
(ただし、M2はFe、Mn、Ni及びCoから選択される少なくとも1種であり、0.9≦x≦1.2である)。
(5)上記態様にかかる正極活物質層において、前記第一正極活物質の平均粒径(Da)と前記第二正極活物質の平均粒径(Db)との比率は、0.08≦Da/Db≦1.0であってもよい。
(6)上記態様にかかる正極活物質層において、前記第一正極活物質の平均粒径(Da)は10nm≦Da≦200nmであってもよい。
(7)上記態様にかかる正極活物質層において、前記第二正極活物質の平均粒径(Db)は100nm≦Db≦500nmであってもよい。
(8)上記態様にかかる正極活物質層は、さらに炭素材料を有し、前記炭素材料の添加量は、前記第一正極活物質と前記第二正極活物質と前記炭素材料の合計重量に対して1〜6重量%であってもよい。
(9)上記態様にかかる正極活物質層において、前記第一正極活物質はLiFePO又はLiMnFePOであってもよい。
(10)上記態様にかかる正極活物質層において、前記第二正極活物質はLiVOPO又はLi(POであってもよい。
(11)第2の態様にかかるリチウムイオン二次電池は、上記第1の態様にかかる正極活物質層を備える。
上記態様にかかる正極活物質層を用いることで、平坦な放電プラトー及び高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。 図2Aは、2000倍で測定した実施例1の正極活物質層のSEM画像である。図2Bは、実施例1の正極活物質層のSEM−EDSによる鉄(Fe)元素の解析画像である。図2Cは、実施例1の正極活物質層のSEM−EDSによるバナジウム(V)元素の解析画像である。 図3Aは、2000倍で測定した比較例1の正極活物質層のSEM画像である。図3Bは、比較例1の正極活物質層のSEM−EDSによるFe元素の解析画像である。図3Cは、比較例1の正極活物質層のSEM−EDSによるV元素の解析画像である。 図4Aは、実施例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を示す図である。図4Bは、比較例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を示す図である。縦軸は電池電圧(V)対Li/Li、横軸は容量(mAh/g)である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[リチウムイオン二次電池]
図1は、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池1の断面模式図である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池1は、発電素子10と外装体20とを有する。発電素子10は、電解液が含浸されている。外装体20は、電解液が外部に漏洩すること、及び、外部の空気及び水分が発電素子10に至ることを防ぐ。
(発電素子)
発電素子10は、正極101と負極102とセパレータ103とを有する。図1に示す発電素子10は、一対の正極101と負極102とが、セパレータ103を挟んで対向配置されている。ここでは、正極101及び負極102が1層ずつの例をもとに説明するが、これらの積層数は問わない。
<正極>
正極101は、正極集電体101Aと、その一面に設けられた正極活物質層101Bとを有する。正極集電体101Aは、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン等の金属箔を用いることができる。
正極活物質層101Bは、第一正極活物質と第二正極活物質とが混在して凝集した凝集粒子を含み、第一正極活物質はオリビン構造を有する化合物であり、第二正極活物質は下記式(1)で表されるリン酸バナジウムリチウムである:
Li(M1)(PO ・・・(1)
(ただし、M1はVO又はVから選択される少なくとも1種であり、0.9≦a≦3.3、0.9≦b≦2.2、0.9≦c≦3.3である)。
そして、このような正極活物質層101Bを備えたリチウムイオン二次電池1では、高い安全性を維持しながら、放電プラトーの平坦性及び高エネルギー密度を達成することができる。すなわち、放電初期には放電電圧の高い第二正極活物質内にリチウムが挿入され、放電中期以降は、第一正極活物質と第二正極活物質との接触点において、第二正極活物質内のリチウムが第一正極活物質内に固体−固体拡散する。このように、放電初期から終期にかけて第二正極活物質を介して第一正極活物質内にリチウムが挿入されることから、放電プラトーの平坦性が達成される。また、第二正極活物質の放電電圧が高いことから、高エネルギー密度も得られる。さらに、第二正極活物質はLiVOPO又はLi(POであることがより好ましい。
本明細書において、正極活物質層101Bが「第一正極活物質と第二正極活物質とが混在した凝集粒子を含む」か否かは、以下のようにして判断する。まず、正極活物質層101Bの表面を、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて2000倍で測定し、特定できる粒子のうち任意の10個の粒子を抽出する。次いで、SEM−EDS(エネルギー分散型X線分光器)解析において、第一正極活物質に使用される元素(鉄(Fe)等)及び第二正極活物質に使用されるバナジウム(V)元素の解析を行う。上記SEM−EDSの解析画像の両方において、SEMで抽出された10個の粒子のうち8個が特定できない場合は、正極活物質層101Bは混在した凝集粒子を含むと判断する。他方、上記SEM−EDSの解析画像の何れかにおいて、SEMで抽出された10個の粒子のうち8個が特定できる場合は、第一正極活物質と第二正極活物質とは混在せず、それぞれが凝集していると判断する。その具体例は下記実施例において示す。
正極活物質層101Bにおいて、上記凝集粒子の平均粒径は、好ましくは10μm以下である。上記凝集粒子の平均粒径が10μm以下である場合、正極活物質層101Bにおいて第一正極活物質と第二正極活物質とがより均一に混在し、このような正極活物質層101Bを用いることで、平坦な放電プラトー及び高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池を提供することができる。さらに上記凝集粒子の平均粒径は、7μm以下であることがより好ましい。
正極活物質層101Bにおいて、第一正極活物質の重量(A)と第二正極活物質の重量(B)との比率は、好ましくは0.05≦B/A≦1である。第一正極活物質の重量と第二正極活物質の重量との比率を上記範囲内にすることで、第一正極活物質と第二正極活物質とはより均一に混在することができる。従って、このような正極活物質層101Bを備えたリチウムイオン二次電池1において、放電プラトーの平坦性及び高エネルギー密度を達成することができる。また、第一正極活物質の重量が第二正極活物質の重量以上であることから、高い安全性を維持することができる。さらに第一正極活物質の重量(A)と第二正極活物質の重量(B)との比率は、0.1≦B/A≦0.8であることがより好ましい。
正極活物質層101Bにおいて、オリビン構造を有する化合物は、好ましくは下記式(2)で表される:
LiM2PO ・・・(2)
(ただし、M2はFe、Mn、Ni及びCoから選択される少なくとも1種であり、0.9≦x≦1.2である)。
これにより、第一正極活物質と第二正極活物質とが互いに類似の結晶構造を有することになり、第二正極活物質内から第一正極活物質内へのリチウムの固体−固体拡散がより効率的に促進される。従って、このような正極活物質層101Bを備えたリチウムイオン二次電池1において、より効率的に放電プラトーの平坦性及び高エネルギー密度を達成することができる。さらに、第一正極活物質はLiFePO又はLiMnFePOであることがより好ましい。
正極活物質層101Bにおいて、第一正極活物質の平均粒径(Da)と第二正極活物質の平均粒径(Db)との比率は、好ましくは0.08≦Da/Db≦1.0である。第一正極活物質の平均粒径と第二正極活物質の平均粒径との比率を上記範囲内にすることで、放電電圧が高い第二正極活物質の平均粒径は第一正極活物質の平均粒径以上となる。従って、放電の際、第二正極活物質内にリチウムイオンを効率的に挿入することができる。結果、このような正極活物質層101Bを備えたリチウムイオン二次電池1において、より効率的に放電プラトーの平坦性及び高エネルギー密度を達成することができる。さらに第一正極活物質の平均粒径(Da)と第二正極活物質の平均粒径(Db)との比率は、0.12≦Da/Db≦0.95であることがより好ましい。
正極活物質層101Bにおいて、第一正極活物質の平均粒径(Da)は、好ましくは10nm≦Da≦200nmである。第一正極活物質の平均粒径を上記範囲内にすることで、第一正極活物質は第二正極活物質とより均一に混在することができる。従って、このような正極活物質層101Bを備えたリチウムイオン二次電池1において、より効率的に放電プラトーの平坦性及び高エネルギー密度を達成することができる。
正極活物質層101Bにおいて、第二正極活物質の平均粒径(Db)は、好ましくは100nm≦Db≦500nmである。第二正極活物質の平均粒径を上記範囲内にすることで、第二正極活物質は第一正極活物質とより均一に混在することができる。従って、このような正極活物質層101Bを備えたリチウムイオン二次電池1において、より効率的に放電プラトーの平坦性及び高エネルギー密度を達成することができる。
また正極活物質層101Bは、導電助剤を有していてもよい。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン等の炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
好ましくは、正極活物質層101Bは、さらに炭素材料を有し、炭素材料の添加量は、第一正極活物質と第二正極活物質と炭素材料の合計重量に対して1〜6重量%である。炭素材料の添加量を上記範囲内にすることで、十分な導電性を確保しつつ、正極集電体101Aからの正極活物質層101Bの剥がれや正極活物質層101Bとしての機能低下等の問題を回避することができる。
また正極活物質層101Bは、バインダーを含む。バインダーは、公知のものを用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
正極活物質層101Bにおけるバインダーの含有率は特に限定されないが、正極活物質、導電助剤及びバインダーの合計重量を基準にして、1重量%〜15重量%であることが好ましく、1.5重量%〜5重量%であることがより好ましい。バインダー量が少な過ぎると、十分な接着強度の正極を形成できなくなる傾向がある。逆にバインダー量が多過ぎると、バインダーは一般には電気化学的に不活性なので放電容量に寄与せず、十分なエネルギー密度を得ることが困難となる傾向がある。
<負極>
負極102は、負極集電体102Aと、その一面に設けられた負極活物質層102Bとを有する。負極集電体102Aは、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン等の金属箔を用いることができる。
負極活物質層102Bに用いる負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出(析出・溶解、合金化・非合金化)可能な化合物であればよく、公知の負極活物質を使用できる。負極活物質としては、例えば、リチウム金属、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンナノチューブ、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、アルミニウム、シリコン、スズ等のリチウムと化合することのできる金属、シリコン酸化物SiO(0<x<2)、二酸化スズ等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)等を含む粒子が挙げられる。
負極102においてリチウム金属を用いる場合、初期充電前にリチウム金属が存在しない場合もある(リチウム金属が初期充電前に存在しない場合、電池は放電状態なので電池の製造時に安全である)。この場合、充電時に負極集電体102A上にリチウム金属が析出し、放電時に析出したリチウム金属が溶出する。このリチウム金属を含む層を負極活物質層102Bとみなすことができる。また放電に寄与するリチウム金属量が不足することに備え、初期充電前に負極集電体102Aの少なくとも一部にリチウム金属箔を設けてもよい。
上述の正極101で用いた炭素材料等の導電助剤は、負極102でも使用できる。
負極活物質と負極活物質、負極活物質と導電助剤、負極活物質と負極集電体102Aとを接着させるために、負極活物質層102Bにはバインダーを添加する。バインダーに要求される特性としては、電解液に溶解または極端に膨潤しないこと、耐還元性があること、接着性が良いことが挙げられる。負極活物質層102Bに用いられるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはそのコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸(PA)及び共重合体、ポリアクリル酸(PA)及び共重合体の金属イオン架橋体、無水カルボン酸をグラフト化したポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)、またはこれらの混合物などが挙げられる。中でも、ポリアミドイミドが好ましい。尚、ポリイミドは、前駆体のポリアミック酸として添加し、電極形成後に熱処理してポリイミドとなる。
負極活物質層102Bにおけるバインダーの含有率は特に限定されないが、負極活物質、導電助剤及びバインダーの合計重量を基準にして、1重量%〜15重量%であることが好ましく、3重量%〜10重量%であることがより好ましい。バインダー量が少な過ぎると、十分な接着強度の負極を形成できなくなる傾向がある。逆にバインダー量が多過ぎると、バインダーは一般には電気化学的に不活性なので放電容量に寄与せず、十分な体積または重量エネルギー密度を得ることが困難となる傾向がある。負極活物質層102Bにおける導電助剤の含有率も特に限定されないが、導電助剤を添加する場合には通常、負極活物質に対して0.5重量%〜20重量%であることが好ましく、1重量%〜12重量%とすることがより好ましい。
<セパレータ>
セパレータ103は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
<電解液>
電解液は、発電素子10内に含浸される。電解液には、リチウム塩等を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する非水系電解質溶液)を使用することができる。
非水電解質溶液は、非水溶媒に電解質が溶解されており、非水溶媒として環状カーボネートと、鎖状カーボネートと、を含有してもよい。
環状カーボネートとしては、電解質を溶媒和することができるものを用いることができる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートなどを用いることができる。
鎖状カーボネートは、環状カーボネートの粘性を低下させることができる。例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが挙げられる。その他、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどを混合して使用してもよい。
非水溶媒中の環状カーボネートと鎖状カーボネートの割合は体積にして1:9〜1:1にすることが好ましい。
電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB(リチウムビスオキサレートボラート)等のリチウム塩が使用できる。尚、これらのリチウム塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に、電離度の観点から、LiPFを含むことが好ましい。
LiPFを非水溶媒に溶解する際は、非水電解質溶液中の電解質の濃度を、0.5〜2.0mol/Lに調整することが好ましい。電解質の濃度が0.5mol/L以上であると、非水電解液のリチウムイオン濃度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすい。また、電解質の濃度を2.0mol/L以内に抑えることで、非水電解液の粘度上昇を抑え、リチウムイオンの移動度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすくなる。
LiPFをその他の電解質と混合する場合にも、非水電解液中のリチウムイオン濃度を0.5〜2.0mol/Lに調整することが好ましく、LiPFからのリチウムイオン濃度はその50mol%以上含まれることがさらに好ましい。
(外装体)
外装体20は、その内部に発電素子10及び電解液を密封するものである。外装体20は、電解液の外部への漏出や、外部からの電池1内部への水分等の侵入等を抑止するものである。
図1に示すように、外装体20は、発電素子10から順に、熱融着樹脂層201と、金属層202と、耐熱樹脂層203と、を有する。熱融着樹脂層201の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを使用できる。金属層202の材料としては、アルミニウム、ステンレス等を使用できる。耐熱樹脂層203の材料としては、融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)等を使用できる。
(端子)
端子30、31は、アルミニウム、ニッケルなどの導電材料から形成されている。端子は、一方が正極端子30、他方が負極端子31である。端子30、31の一端(内側端部)は発電素子10に接続され、他端(外側端部)は外装体20の外部に延出する。2つの端子30、31は、それぞれ同じ方向に延出してもよいし、異なる方向に延出してもよい。正極端子30は正極集電体101Aに接続され、負極端子31は負極集電体102Aに接続される。接続方法は特に問わず、溶接、ネジ止め等を用いることができる。
[リチウムイオン二次電池の作製方法]
本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池1は、例えば以下のような方法で製造することができる。
(正極の作製方法)
正極101の製造方法は、複合化工程と、スラリー作製工程と、電極塗布工程と、圧延工程と、を備える。
<複合化工程>
まず複合化工程では、第一正極活物質と第二正極活物質と導電助剤とをせん断力を加えながら混合し、導電助剤が変質しない程度に複合化粒子の密度を高めながら、第一正極活物質及び第二正極活物質の表面に均一に導電助剤を付着させる。せん断力を加えて混合することで、凝集粒子の粒径を容易に10μm以下にすることができる。
<スラリー作製工程>
次に、第一正極活物質と第二正極活物質と導電助剤とからなる複合化粒子にバインダー及びそれらの種類に応じた溶媒、例えばPVDFの場合はN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒を混合して、スラリーを作製する。
<電極作製工程>
ドクターブレード、スロットダイ、ノズル、グラビアロール等の公知の方法の中から適宜選択した方法を用いて、上述のスラリーを正極集電体101A上に塗布する。塗布の量やライン速度の調整により、正極の活物質担持量を調整することができる。続いて、正極集電体101A上に塗布されたスラリー中の溶媒を除去する。除去法は特に限定されず、スラリーが塗布された正極集電体101Aを、例えば60℃〜150℃で乾燥させればよい。
<圧延工程>
最後にロールプレスにより圧延を行い、正極101が完成する。このとき、ロールを加熱しバインダーを柔らかくすることにより、より高い電極密度を得ることができる。ロールの温度は100℃〜200℃の範囲が好ましい。
(負極の作製方法)
負極102は、上述の複合化工程を除いた、スラリー作製工程、電極塗布工程、及び圧延工程により作製することができる。尚、各工程は、正極101と同様の条件にて作製可能である。
最後に、正極101と負極102とをセパレータ103を介して積層することで、発電素子10が作製される。
そして、公知の方法により、端子30及び31を正極集電体101A、負極集電体102Aにそれぞれ溶接する。
(外装体の作製方法)
次いで、外装体20を作製する。外装体20の作製方法は、まず、熱融着樹脂層201、金属層202、耐熱樹脂層203となるそれぞれのフィルムを準備する。次に、各層間の接着を行う。接着には、耐電解質性の接着剤(ウレタン系接着剤など)を使用できる。特に信頼性が必要な場合、樹脂層201、203と金属層202との間には接着剤を使用せずに、樹脂層201、203自体に接着性を有する酸(無水マレイン酸)変性樹脂を使用することが好ましい。そして、各層を積層して得られた外装体用ラミネートフィルムの長手方向の中心部分で熱融着樹脂層201を内側にして折り、長手方向の左右の端部を200℃で熱融着することで、外装体20が作製される。
そして、作製した発電素子10を外装体20に封入し、電解液を外装体20内に注入する。外装体20開口部をヒートシールすることで、リチウムイオン二次電池1が完成する。
以上、本実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
「実施例1」
(正極の作製)
第一正極活物質として平均粒径10μmのLiFePO、第二正極活物質として平均粒径20μmのLiVOPO、導電助剤としてケッチェンブラックを使用し、10度に傾斜させたホソカワミクロン製メカノフュージョンを用いて、回転数2500rpm条件下で複合化をおこなった。得られた複合化粒子をSEMで観察したところ、LiFePOの粒径(Da)は約100nm、LiVOPOの粒径(Db)は約200nmであった。尚、重量比はLiFePO:LiVOPO:ケッチェンブラック=76.8:19.2:4(すなわち、LiFePOの重量(A)とLiVOPOの重量(B)との比率(B/A)=0.25)となるように混合した。バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えてスラリーを調製した後、固練りを1時間行った。PVDFは、第一正極活物質、第二正極活物質、導電助剤及びバインダーの合計重量に対して4重量%とした。その後NMPを追加して粘度を5000mPa・sに調整した。ドクターブレード法により集電体であるアルミニウム箔上に塗布し、100℃で10分間乾燥を行った。その後100℃に加熱したロールプレスにより線圧2tcm−1で圧延を行い、正極を作製した。正極の活物質担持量は、12mg/cmとなるように調整した。
(負極の作製)
負極活物質として天然黒鉛と人造黒鉛の複合体、導電助剤としてアセチレンブラック、バインダーとしてポリイミド、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を使用した。天然黒鉛と人造黒鉛の複合体:アセチレンブラック:ポリイミド=93:3:4の重量比になるように混合し、スラリー状の塗料を作製した。塗料を集電体である銅箔に塗布し、正極の作製と同じ条件で乾燥、圧延することによって、負極を作製した。
(リチウムイオン二次電池の作製)
厚み12μmのポリエチレンフィルムであるセパレータを挟んで、上記で作製した正極と負極とを積層し、発電素子を作製した。正極と負極の積層数は1層とした。次いで、ポリプロピレン(PP)樹脂層と、アルミニウム箔と、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂層とを、2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤を介してラミネートした。得られたラミネートフィルムの長手方向の中心部分でPP層を内側にして折り、長手方向の左右の端部を200℃のヒートシールバーで熱融着し、外装体を作製した。そして、外装体の開口部から作製した発電素子を挿入した。電解液は、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)を体積比3:7で混合し、支持塩としてLiPFを1.5mol/Lになるよう溶解した。発電素子を挿入した外装体に、上記電解液を注入した後、真空シールし、実施例1にかかるリチウムイオン二次電池を得た。
「比較例1」
第一正極活物質、第二正極活物質、及び導電助剤を単純混合したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
[正極活物質層が「第一正極活物質と第二正極活物質とが混在した凝集粒子を含む」か否かの判断]
図2Aは、2000倍で測定した実施例1の正極活物質層のSEM画像である。図2Bは、実施例1の正極活物質層のSEM−EDSの鉄(Fe)元素の解析画像である。図2Cは、実施例1の正極活物質層のSEM−EDSのバナジウム(V)元素の解析画像である。図3Aは、2000倍で測定した比較例1の正極活物質層のSEM画像である。図3Bは、比較例1の正極活物質層のSEM−EDSのFe元素の解析画像である。図3Cは、比較例1の正極活物質層のSEM−EDSのV元素の解析画像である。
ここで、実施例1の正極活物質層が「第一正極活物質と第二正極活物質とが混在した凝集粒子を含む」か否かの判断を行う。まず、図2Aの点線丸で示すように、SEM画像において任意の10個の粒子を抽出する。そして、図2B又は図2Cにおいて、抽出された10個の粒子のうち8個が特定できるか否かを検討する。この例では、図2B及び図2Cの両方において粒子が特定できるものは存在しない。従って、実施例1の正極活物質層は、第一正極活物質と第二正極活物質とが混在した凝集粒子を含むと判断できる。他方、図3A〜図3Cを参照すると、図3Bにおいて9個の粒子が特定できる。従って、比較例1の正極活物質層は、第一正極活物質と第二正極活物質とが混在した凝集粒子を含まないと判断できる。
[放電プラトーの評価]
実施例1及び比較例1のリチウムイオン二次電池に対して、25℃の恒温槽内において1回の充放電試験を行った。具体的に、0.1Cで4.3VまでCCCV充電し、次に、0.1Cで2.8Vまで放電した。図4Aは、実施例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を示す図である。図4Bは、比較例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を示す図である。図4A及び図4Bから、実施例1のリチウムイオン二次電池では放電プラトーが平坦となっており、比較例1のリチウムイオン二次電池では放電プラトーが2段階になっていることがわかる。
[エネルギー密度の評価]
実施例1及び比較例1のリチウムイオン二次電池に対して、正極活物質あたりの重量エネルギー密度(Wh/kg)を算出した。具体的に、0.1Cで4.3VまでCCCV充電し、次に、0.1Cで2.8Vまで放電した。そして、この際の活物質あたりの放電容量(mAh/g)に平均放電電圧を乗じて、活物質あたりの重量エネルギー密度を算出した。
「実施例2〜8」
混合する際のLiFePOの重量(A)とLiVOPOの重量(B)との比率(B/A)を変えたことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「実施例9〜15」
様々な平均粒径を有する第一正極活物質及び第二正極活物質の使用し、またメカノフュージョンの回転数、処理時間を変えることで、複合化粒子におけるLiFePOとLiVOPOの粒径比率Da/Dbを変化させたことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「実施例16〜25」
様々な平均粒径を有する第一正極活物質及び第二正極活物質の使用し、またメカノフュージョンの回転数、処理時間を変えることで、複合化粒子におけるLiFePOの粒径(Da)及び複合化粒子におけるLiVOPOの粒径(Db)を変化させたことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「実施例26〜35」
様々な平均粒径を有する第一正極活物質及び第二正極活物質の使用し、またメカノフュージョンの回転数、処理時間を変えることで、複合化粒子におけるLiVOPOの粒径(Db)を変化させたことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「実施例36〜45」
炭素添加量を変えたことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。尚、炭素添加量は、第一正極活物質と第二正極活物質と炭素材料の合計重量に対する比率(重量%)で示される。
「実施例46」
第一正極活物質としてLiMnFePOを使用したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「実施例47」
第二正極活物質としてLi(POを使用したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「比較例2」
第一正極活物質としてコバルト酸リチウム(LCO)を使用したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「比較例3」
第二正極活物質としてコバルト酸リチウム(LCO)を使用したことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
「比較例4」
第二正極活物質を添加しなかったことを除いて、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。そして、上述の条件で1回の充放電試験を行い、重量エネルギー密度を算出した。
実施例1〜47及び比較例1〜4の各条件及び得られた重量エネルギー密度(Wh/kg)を表1に示す。
表1から、本実施例にかかるリチウムイオン二次電池では、高い重量エネルギー密度を達成できることが判明した。一方、比較例にかかるリチウムイオン二次電池では、重量エネルギー密度は低下した。
1 リチウムイオン二次電池
10 発電素子
101 正極
101A 正極集電体
101B 正極活物質層
102 負極
102A 負極集電体
102B 負極活物質層
103 セパレータ
20 外装体
201 熱融着樹脂層
202 金属層
203 耐熱樹脂層
30 正極端子
31 負極端子

Claims (11)

  1. 第一正極活物質と第二正極活物質とが混在して凝集した凝集粒子を含み、前記第一正極活物質はオリビン構造を有する化合物であり、前記第二正極活物質は下記式(1)で表されるリン酸バナジウムリチウムである、正極活物質層:
    Li(M1)(PO ・・・(1)
    (ただし、M1はVO又はVから選択される少なくとも1種であり、0.9≦a≦3.3、0.9≦b≦2.2、0.9≦c≦3.3である)。
  2. 前記凝集粒子の平均粒径は10μm以下である、請求項1に記載の正極活物質層。
  3. 前記第一正極活物質の重量(A)と前記第二正極活物質の重量(B)との比率は、0.05≦B/A≦1である、請求項1または2に記載の正極活物質層。
  4. 前記オリビン構造を有する化合物は、下記式(2)で表される、請求項1から3のいずれか一項に記載の正極活物質層:
    LiM2PO ・・・(2)
    (ただし、M2はFe、Mn、Ni及びCoから選択される少なくとも1種であり、0.9≦x≦1.2である)。
  5. 前記第一正極活物質の平均粒径(Da)と前記第二正極活物質の平均粒径(Db)との比率は、0.08≦Da/Db≦1.0である、請求項1から4のいずれか一項に記載の正極活物質層。
  6. 前記第一正極活物質の平均粒径(Da)は10nm≦Da≦200nmである、請求項1から5のいずれか一項に記載の正極活物質層。
  7. 前記第二正極活物質の平均粒径(Db)は100nm≦Db≦500nmである、請求項1から6のいずれか一項に記載の正極活物質層。
  8. さらに炭素材料を有し、前記炭素材料の添加量は、前記第一正極活物質と前記第二正極活物質と前記炭素材料の合計重量に対して1〜6重量%である、請求項1から7のいずれか一項に記載の正極活物質層。
  9. 前記第一正極活物質はLiFePO又はLiMnFePOである、請求項1から8のいずれか一項に記載の正極活物質層。
  10. 前記第二正極活物質はLiVOPO又はLi(POである、請求項1から9のいずれか一項に記載の正極活物質層。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の正極活物質層を備える、リチウムイオン二次電池。
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