JP2019166449A - 膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

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佑 福井
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佑 福井
大地 小川
Daichi Ogawa
大地 小川
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Atsushi Kitagawa
篤 北川
啓司 ▲高▼井
啓司 ▲高▼井
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Abstract

【課題】高強度の膜モジュールを用いることにより、第1逆洗工程と第2逆洗工程とを行っても、座屈、折れ、剥離など生じることなく、十分な汚染物質を除去することができ、ろ過性能を向上させることができる。膜モジュールの洗浄方法を提供することを目的とする。【解決手段】中空糸膜を有する膜モジュールの逆洗を行う第1逆洗工程と、該第1逆洗工程よりも高流量又は長時間、かつ前記第2逆洗の水使用量が、前記第1逆洗の水使用量より多量で、前記膜モジュールの逆洗を行う第2逆洗工程とを備える膜モジュールの洗浄方法。【選択図】図3

Description

本発明は、膜モジュールの洗浄方法に関する。
通常、ろ過膜を用いた水処理は、下水及び産業排水等の処理に広く利用されている。ろ過を継続するうちに、被ろ過水中に含まれる物質が膜表面及び流路に付着、蓄積し、流路が閉塞することにより、ろ過能力が低下してファウリングが生じていた。
例えば、特許文献1には、堅牢で物理的、化学的な耐久性が高いセラミックのろ過膜(平膜等)の閉塞を抑制して、薬液を用いた洗浄の頻度を低減するために、膜モジュールの逆洗を行う第1逆洗工程と、第1逆洗工程よりも高流量または長時間で逆洗を行う第2逆洗工程を行う洗浄方法が開示されている。
しかし、セラミックのろ過膜は、機械的強度が高い(堅牢)ため、高流量で逆洗を行っても座屈、折れ、剥離などが生じないが、疎水性が高いため、ろ過膜の目詰まりしやすい傾向にある。このような状況下、複数回の逆洗を行っても、汚染物質を除去することが不十分となり、ろ過性能が向上しないという問題があった。
また、特許文献2では、樹脂製の親水性の中空糸膜が提案されている。しかし、樹脂製の中空糸膜の場合、セラミックと比べて親水性は高いが、機械的強度が低いため、高流量又は長時間の逆洗を行うと座屈するなどの問題があった。
特開2015−160181号公報 特開2016−093789号公報
本発明は、従来の課題に鑑みて、高強度の膜モジュールを用いることにより、第1逆洗工程と第2逆洗工程とを行っても、座屈、折れ、剥離などすることなく、十分な汚染物質を除去することができ、ろ過性能を向上させることができる。膜モジュールの洗浄方法を提供することを目的とする。
本願は、以下の発明を開示する。
(1)中空糸膜を有する膜モジュールの逆洗を行う第1逆洗工程と、
該第1逆洗工程よりも、高流量又は長時間、かつ多量の水使用量で、前記膜モジュールの逆洗を行う第2逆洗工程とを備える膜モジュールの洗浄方法。
(2)前記中空糸膜は、水中での気泡との接触角が105°〜150°である上記洗浄方法。
(3)前記膜中空糸膜は、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリアセタール、アクリル樹脂、セルロース、ポリビニルピロリドン及びそれらの誘導体から選ばれる1種以上を有する上記洗浄方法。
(4)前記中空糸膜の膜厚が0.4mm〜5mmである上記洗浄方法。
本発明によれば、第1逆洗工程と、第2逆洗工程とを行うことができる膜モジュールを用いることにより、これらの逆洗工程を行っても、座屈、折れ、剥離などすることなく、十分な汚染物質の除去を実現でき、ろ過性能を向上させることができる。
本発明の水処理装置を示す概略図である。 本発明の膜モジュールの構成を示す側面図(a)及び断面図(b)である。 本発明の一実施形態における洗浄方法を示すグラフ(a)〜(c)である。 従来例の洗浄方法を示すグラフ(a)及び(b)である。
本発明の膜モジュールの洗浄方法は、第1逆洗工程と、第2逆洗工程とを備える。そして、これらの逆洗工程は、水処理装置に搭載される膜モジュールに適用されることが好ましい。
〔水処理装置〕
水処理装置としては、例えば、被ろ過水槽と、ろ過水槽と、それらの間を連結する配管とを備え、この配管の途中に膜モジュールが配置された構成を有するものであればよい。例えば、図1に示されるような水処理装置1が挙げられる。
この水処理装置1は、被ろ過水槽2と、ろ過水槽4とを備え、これら被ろ過水槽2とろ過水槽4とが、膜モジュール3を介して、被ろ過水用配管D1及び透過水用配管E1に接続された構成を有する。また、膜モジュール3でろ過されなかった汚水が通過して被ろ過水槽2に戻すための被ろ過水用配管D2が膜モジュール3に接続されている。また、図1に示すように、透過水槽4から膜モジュール3の間に逆洗を行うための逆洗用配管E2が設置されていることが好ましい。なお、膜モジュール3に接続された逆洗用配管は、透過水槽4以外の逆洗水源に接続されていてもよい。
水を循環させるために、例えば、ポンプ及び/又はバルブ、流量計及び/又は圧力計の計測メータなどを、配管の間、配管と各水槽等の間に配置することが好ましい。例えば、図1に示すように、被ろ過水槽2と膜モジュール3との間及び/又は膜モジュール3とろ過水槽4との間に圧力計(PI)を配置してもよいし、膜モジュール3とろ過水槽4との間であって透過水用配管E1に及び/又は膜モジュール3とろ過水槽4との間であって逆洗用配管E2に、流量計(FI)を配置してもよい。
水処理装置1は、さらに、微生物担体を有する担体槽(図示せず)、その他の処理槽等を有していてもよい。また、これらの槽を備える場合には、各槽を接続するための配管が適宜配置されている。
水処理装置をこのような構成にすることによって、つまり、被ろ過水槽2の外に膜モジュール3を配置する槽外型膜ろ過装置とすることにより、被ろ過水槽に膜モジュールが浸漬されている構成と異なり、膜モジュール3の取替えの際に、被ろ過水槽2中の水を抜き取る必要がなく、被ろ過水用配管D1に設けられているバルブ等(図示せず)を止めるだけで取替え作業が容易になる。
このような水処理装置は、まず、被ろ過水槽2に貯留されている被ろ過水を、被ろ過水用配管D1を介して、被ろ過水用流入口10から膜モジュール3へ流動させる。次いで、膜モジュール3でろ過された透過水が、透過水用流出口9から排出され、透過水用流出口9と接続された透過水用配管Eを通過して、透過水槽4に貯留される。
膜モジュール3でろ過されなかった被ろ過水は、被ろ過水用流出口11から排出され、被ろ過水用流出口11と接続された被ろ過水用配管D2と接続されている被ろ過水槽2に戻される。
(膜モジュール)
膜モジュールは、中空糸膜を有するものであれば、当該分野で公知のどのような膜モジュールであってもよい。
例えば、図2に示す膜モジュール3が挙げられる。
このような膜モジュール3は、複数の中空糸膜5が容器6に収容され、中空糸膜5の両端部を樹脂等で接着固定した固定部7、容器6の端部に設けられた蓋8を備える。
膜モジュール3は、固定部7を境界として、中空糸膜5が存在する領域の容器6の側面に、透過水を流す透過水用配管Eに接続される透過水用流出口9が設けられている。また、一方の蓋8には、被ろ過水用配管D1と接続される被ろ過水用流入口10が設けられ、他方の蓋8には、被ろ過水用配管D2と接続される被ろ過水用流出口11が設けられている。
ここで、被ろ過水とは、ろ過する前の水を意味し、透過水とは、ろ過後の水を意味する。
膜モジュールでの中空糸膜の充填率は、30%〜90%であることが好ましい。
膜モジュールは、1つの水処理装置において、単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。2以上の膜モジュールは、直列、並列、直並列、並直列等種々の形態で組み合わせることができる。
このような膜モジュールにより、被ろ過水と透過水とが切り分けられる。そして、膜モジュール3が容器6に収容されていることにより、被ろ過水槽2に膜モジュール3を浸漬することなく、水処理を行うことができる。
(中空糸膜)
膜モジュールに用いられる中空糸膜は、膜モジュールを構成し得るどのような材料で形成されていてもよい。なかでも、樹脂が好ましい。このような樹脂としては、当該分野で用いられているものであればよい。例えば、塩化ビニル系重合体、フッ化ビニリデン系重合体、ポリオレフィン系重合体(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、スルホン系重合体、酢酸セルロース系重合体、アクリロニトリル系重合体、ビニルアルコール系重合体、イミド系重合体等の種々の高分子材料が挙げられる。なかでも、塩化ビニル系重合体、フッ化ビニリデン系重合体、ポリオレフィン系重合体(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等の疎水性重合体が好ましく、塩化ビニル系重合体がより好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
塩化ビニル系重合体は、塩化ビニルモノマーのホモポリマーであってもよいが、例えば、塩化ビニルモノマーに由来する構造単位を、中空糸膜を構成する全樹脂において、40質量%以上(好ましくは50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、85質量%以上)を占めるものが挙げられる。
塩化ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニルビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
中空糸膜を構成する樹脂は、親水性基を有していてもよい。親水性基を有するモノマーは、例えば、中空糸膜を構成する全樹脂におけるモノマーにおいて、40モル%以下(好ましくは35モル%以下、30モル%下、25モル%下、20モル%下、15モル%以下)を占めるものが挙げられる。
親水性モノマーとしては、例えば、(1)アミノ基、アンモニウム基、ピリジル基、イミノ基、ベタイン構造等のカチオン性基含有ビニルモノマー及び/又はその塩(以下、「カチオン性モノマー」と記載することがある)、(2)水酸基、アミド基、エステル構造、エーテル構造等の親水性の非イオン性基含有ビニルモノマー(以下、「非イオン性モノマー」と記載することがある)、(3)カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等のアニオン性基含有ビニルモノマー及び/又はその塩(以下、「アニオン性モノマー」と記載することがある)(4)その他のモノマー等が挙げられる。
具体的には、(1)カチオン性モノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−又は4−ビニルピリジン等のビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール等のN−ビニル複素環化合物類等が挙げられ、(2)非イオン性モノマーとしては、ビニルアルコール、ポリビニルブチラール、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(エチレングリコールの重合度が1〜30)等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられ、(3)アニオン性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の重合性の不飽和基を有するカルボン酸モノマー及び/又はその酸無水物等が挙げられ、(4)N−ビニル−2−ピロリドン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。さらに、特許第5097298号、特許第5791592号の公報に記載された親水性モノマー、架橋性モノマー、塩化ビニルモノマー等と共重合可能なモノマー等の樹脂材料を用いることができる。親水性モノマーは、ホモポリマー又は共重合体として中空糸膜を構成する樹脂にブレンドしてもよいし、中空糸膜を構成する樹脂との共重合体としてもよい。共重合体、二元系、三元以上の系であってもよく、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ペンダント共重合体等のいずれであってもよい。
また、上述した膜モジュールを構成し得る樹脂に加えて、親水性を有する重合体を組み合わせて用いてもよい。親水性を有する重合体としては、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリアセタール、アクリル樹脂、セルロース、ポリビニルピロリドン及びこれらの誘導体から選ばれる1種以上が挙げられる。
ポリアルキレングリコール誘導体としては、例えば、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジアセテート等のジエチレングリコール誘導体;トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールジアセテート等のトリエチレングリコール誘導体;テトラエチレングリコール、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート等のテトラエチレングリコール誘導体;ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート等のジプロピレングリコール誘導体;トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールジアセテート等のトリプロピレングリコール誘導体;テトラプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラプロピレングリコールジアセテート等のテトラプロピレングリコール誘導体などが挙げられる。
ポリビニルアルコール誘導体としては、末端アルキル基変性ポリビニルアルコール、末端メルカプト基変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。ポリビニルブチラール誘導体としては「積水化学製の「エスレックB」シリーズ、「エスレックK(KS)」シリーズも好ましい。さらに好ましくは、アルコール溶解性(特にエタノール)の観点で積水化学製の「エスレックB」シリーズが挙げられる。
ポリ酢酸ビニル誘導体としては、酢酸ビニルと各種ビニルモノマーと共重合させて鹸化させてもよい。共重合用モノマーとしては、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、スチレン、ブタジエン、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ジアセトンアクリルアミド(活性メチレン基導入用)等を挙げることができる。
アクリル誘導体としては、アクリル酸、アクリル酸エステル又はアクリロニトリルが挙げられる。
セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
ポリビニルピロリドン誘導体としては、下記の一般式(1)で表される構造単位を有するビニルピロリドン誘導体のホモポリマー、ビニルピロリドンと他のモノマーとのコポリマー及びビニルピロリドン誘導体と他のモノマーとのコポリマー等が挙げられる。
一般式(1)のR1〜R3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す。
1〜R3の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ターシャリブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トルイル基、キシリル基等のアリール基が挙げられる。
親水性を有する重合体は、例えば、中空糸膜を構成する全樹脂において、40質量%以下(好ましくは35質量%以下、30質量%以下、25質量%以下、20質量%以下、15質量%以下)を占めるものが挙げられる。下限値は、5重量%以上、8重量%以上、10重量%以上を占めるものが挙げられる。この範囲内とすることにより、中空糸膜への被ろ過水の浸透を確保すると同時に、疎水性を適度に有し、十分な膜強度を確保することができ、座屈、折れ、剥離などを防止することができる。
このような重合体を用いることにより、汚染物質が中空糸膜に付着し難くなる。仮に付着しても逆洗等の洗浄工程により容易に汚染物質を除去することができる。
つまり、中空糸膜を構成する樹脂として、親水性を有する樹脂又は親水性基を有するモノマーを用いる場合には、中空糸膜が有する細孔に被ろ過水等が浸透する際、中空糸膜表面との接触角が小さくなり、つまり、濡れ安く、被ろ過水が細孔へ浸透しやすくなる。その結果、細孔へ浸透する被ろ過水が増加し、ろ過性能が向上する。
特に、中空糸膜において、上述した親水性重合体と疎水性重合体との共重合体とすることにより、防汚性、ろ過性、強度をバランスよく維持することができる。例えば、このようなバランスを良好に維持するために、中空糸膜を構成する材料を、(a)ポリ塩化ビニルと親水性を有する重合体とのブレンド樹脂、(b)塩化ビニルモノマーと親水性モノマーとの共重合体によるろ過膜とすることができる。このような材料としては、具体的には、塩化ビニルモノマー由来の構造単位とポリアルキレングリコールとの共重合体、塩化ビニルモノマー由来の構造単位とポリ酢酸ビニル又はポリビニルピロリドンとの共重合体が好ましい。
中空糸膜は、このような材料を用いて中空糸膜を作製することにより、防汚性と高い機械的強度とを確保することができ、膜モジュールの洗浄期間を長期化することができる。一方、膜の内部に留まる量が増大すると、洗浄の際に膜に高い負荷がかかることがあるが、上述した材料を用いることにより、強度を担保することが可能となり、洗浄時の膜の損傷を抑えることができる。これらの結果、膜モジュールのコストメリット及び強度アップが相乗的に作用して、長期信頼性を担保することができる。
さらに、親水性を有する重合体を用いることで、被ろ過水のろ過膜への浸透性が向上し、ろ過性能を向上させることができる。
水中における中空糸膜の表面に対する気泡の接触角は105°〜150°が好ましく、より好ましくは110°〜140°が好ましい。
この範囲の接触角を有することにより、中空糸膜に対する被ろ過水の浸透性が高まるため、ろ過性能を向上させることができる。
上述した中空糸膜を構成する材料における親水性基又は親水性を有する重合体の種類又は含有率を調整することにより、このような接触角を得ることができる。
中空糸膜は、0.01μm〜0.1μmの細孔を有するものが好ましく、この範囲の細孔を有し、かつ上述した樹脂により構成されたものが好ましい。細孔の密度は、後述する中空糸膜の内径、膜厚、外径、得ようとする特性等によって適宜調整することができ、このような細孔によって、水処理膜としての機能を果たすとともに、その密度等によって、例えば、限外ろ過膜又は精密ろ過膜の分画性を調整することができる。一般に、限外ろ過膜は、細孔の大きさが2nm〜200nm程度の膜、精密ろ過膜は、50nm〜10μm程度の膜であることが知られている。
中空糸膜の内径は1mm〜10mmであることが好ましい。膜厚は、0.4mm〜5mmであることが好ましく、ろ過性能の観点からは膜厚は0.4mm〜3mmがより好ましい。外径は1.5mm〜15mmであることが好ましい。このような中空糸膜を用いることにより、例えば、上述したように、水中における中空糸膜の表面に対する気泡の接触角が105°〜150°の膜を用いた場合においても、その構成材料と相まって、ろ過性能と中空糸膜の座屈、折れ、剥離など防止を両立可能な膜強度を確保することができる。
(容器等)
膜モジュールを構成する容器と蓋は、中空糸膜を保持及び収容できるものであればよく、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等により形成することができる。
〔第1逆洗工程及び第2逆洗工程〕
上述した水処理を継続するうち、膜モジュール3からの透過水の流量減少又は膜モジュール3を透過する際の水圧が大きくなった場合に、ろ過処理性能が低下したと判断し、透過水槽4の透過水を用いて膜モジュールをろ過とは逆方向、つまり、二次方向に逆流させ、逆洗する必要が生じる。なお、逆洗においては、洗浄用の薬品等を用いてもよいが、用いないことが好ましい。また、これらの第1逆洗工程及び第2逆洗工程は、内圧式及び外圧式のいずれの逆洗でもよいが、これらの逆洗に先立って行われるろ過工程が内圧ろ過式の場合には、外圧式の逆洗、ろ過工程が外圧ろ過式の場合には、内圧式の逆洗とすることが好ましい。
膜モジュールの逆洗は、第1逆洗工程と、第2逆洗工程よりも高流量又は長時間、かつ多量の水使用量で膜モジュール3の逆洗を行う第2逆洗工程とを含む。このような、第1逆洗工程と、第2逆洗工程とを含む限り、また、この順に逆洗工程が行われる限り、膜モジュールの逆洗では、さらに複数の第1逆洗工程、複数の第2逆洗工程及び/又は異なる逆洗工程を行ってもよい。なお、逆洗は、一連のろ過工程を経た後に、ろ過工程に連続して行ってもよいし、一旦ろ過を中断し、その後、第1逆洗を行ってもよい。さらに、第1逆洗工程と第2逆洗工程とは連続して行ってもよいし、一旦第1逆洗工程を中断し、その後、第2逆洗工程を行ってもよい。また、第1逆洗工程と第2逆洗工程の間にろ過工程を行ってもよい。
第2逆洗工程は、第1逆洗工程よりも高流量かつ長時間で膜モジュールの逆洗を行ってもよいし、第1逆洗工程よりも高流量かつ同時間又は短時間で膜モジュールの逆洗を行ってもよいし、第1逆洗工程よりも同流量又は低流量かつ長時間で行ってもよい。
これによって、膜モジュールに付着している汚染物質を除去することができる。
なお、ろ過工程に対して逆洗を行う頻度、第1逆洗工程及び第1逆洗工程における透過水の流量、継続時間、合計逆洗水量などは、被ろ過水の種類等によって適宜調整することができる。特に、第1逆洗工程よりも高流量及び/又は長時間及び/又は多量の水使用量で行う第2逆洗工程では、第1逆洗工程の120〜500%の流量とすることが挙げられる。また、第1逆洗工程の120〜500%の時間とすることが挙げられる。
本発明の膜モジュールの洗浄方法は、例えば、図1における透過水槽4からろ過水を所定量、逆洗用配管E2を通して膜モジュール3に所定時間供給することにより実行することができる。具体的には、図3に示すように行うことができる。図3において、a、b、T1、T2、V1及びV2を、以下の定義とする。
a:1逆洗流量、[L/min]、
b:第2逆洗流量、[L/min]、
T1:第1逆洗の洗浄時間、[min]、
T2:第2逆洗の洗浄時間、[min]、
V1:第1逆洗の使用水量:(L)及び
V2:第2逆洗の使用水量:(L)。
一実施形態では、図3(a)に示すように、まず、第1逆洗工程Xとして、流量aL/minで、T1分間、ろ過水を流し、第1逆洗する。
その後、第1逆洗を停止し、第2逆洗工程Yとして、流量bL/minで、T2分間、ろ過水を流し、第2逆洗する。ここでは、流量bを、流量aの2倍とし、第2逆洗工程時の洗浄時間T2を、洗浄時間T1と同じに設定している。従って、第2逆洗工程Yでは、第1逆洗工程Xの使用水量V1に対し、使用水量V2は2倍となる。
具体的には、第1逆洗工程で、逆洗流量a=2[L/min]、逆洗時間T1=1[min]である場合、第1逆洗工程で使用する水量V1は、V1=a×T1=2×1=2[L]となる。一方、第2逆洗工程では、逆洗流量b=a×2=2×2=4[L/min]、逆洗時間T2=1[min]であり、第2逆洗工程で使用する水量V2は、V2=b×T2=4×1=4[L]となる。
なお、第1逆洗工程と第2逆洗工程とは、連続して行ってもよい。
他の実施形態では、図3(b)に示すように、上述したのと同じ第1逆洗工程Xの後に、第2逆洗工程Yとして、流量bL/minで、T2分間、ろ過水を流し、第2逆洗する。ここでは、単位時間当たりの流量bが流量aと同じに設定されており、洗浄時間T2をT1の2倍としている。従って、第2逆洗工程では、第1逆洗工程の使用水量V1に対し、使用水量V2は2倍となる。
さらに他の実施形態では、図3(c)に示すように、上述したのと同じ第1逆洗工程Xの後に、第2逆洗工程Yとして、流量bL/minで、T2分間、ろ過水を流し、第2逆洗する。ここでは、単位時間当たりの流量bが流量aの2倍に設定されており、洗浄時間T2は洗浄時間T2の2倍に設定されている。従って、第2逆洗工程では、第1逆洗工程の使用水量V1に対し、使用水量V2は4倍となる。
従来の運転方法では、図4(a)に示すように、上述したのと同じ第1逆洗工程の後に、第2逆洗工程として、流量bL/minで、T2分間、ろ過水を流し、第2逆洗する。ここでは、単位時間当たりの流量bが流量aの0.5倍に設定されており、洗浄時間T2を、T1の2倍に設定している。従って、第1逆洗工程の使用水量V1は、2×1=2[L]となり、一方、第2逆洗工程の使用水量V2は、2×0.5×2=2[L]となる。つまり、第2逆洗工程は、第1逆洗工程よりも長時間行われ、かつ第2逆洗の水使用量が、第1逆洗の水使用量と略同量である。
このような運転方法の場合、第2逆洗の流量が小さいため、膜への付着物を除去しきれず、第2逆洗後の膜間差圧を小さくすることが困難である。
さらに別の従来の運転方法では、図4(b)に示すように、上述したのと同じ第1逆洗工程の後に、第2逆洗工程として、流量bL/minで、T2分間、ろ過水を流し、第2逆洗する。ここでは、単位時間当たりの流量bが流量aの2倍に設定されており、洗浄時間T2は、洗浄時間T1の0.5に設定している。従って、第1逆洗工程の使用水量V1が2×1=2[L]となり、一方、第2逆洗工程の使用水量V2は、2×2×0.5=2[L]となる。つまり、第2逆洗工程は、第1逆洗工程よりも高流量で行われ、かつ第2逆洗の水使用量が、第1逆洗の水使用量と略同量である。
このような運転方法の場合、第2逆洗の洗浄時間が短いため、膜への付着物を除去しきれず、第2逆洗後の膜間差圧を小さくすることが困難である。
特に、図3(a)〜(c)に示すように、第1逆洗工程に対して、第2逆洗工程を、高流量又は長時間にして、第2逆洗工程での使用水量を第1逆洗工程に対して多く使用する場合には、第1逆洗工程のみの逆洗に比べ、膜モジュールにおけるろ過時の差圧の上昇を抑制又は低減することができる。また、中空糸膜に付着した汚染物質を良好に除去することができ、ろ過性能を向上させることができる。
従って、第1逆洗工程の使用水量(V1)より第2逆洗工程の使用水量(V2)を多くすることが好ましく、これによって、上述した効果をより発揮させることができる。
以下に、本発明の膜モジュールの洗浄方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
被ろ過水として、硫酸マンガン・5水和物を精製水に溶解し、マンガンを50μg/L含む溶液を調製した。この被ろ過水のpHを、水酸化ナトリウム水溶液で調整し、これに、酸化剤として、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を適量添加した。このとき、次亜塩素酸ナトリウム中の塩化物イオン濃度が、被ろ過水中のマンガン濃度の2倍になるようにした。
まず、図2に示す膜モジュール3を備えた図1に示す水処理装置1を用いて、被ろ過水をろ過した。
ここで用いた膜モジュールは、以下のとおりである。
ろ過方式:内圧ろ過式
材質(膜部分):塩化ビニルと酢酸ビニル(8:2)の共重合体(重合度900)
膜形状:中空糸膜(積水化学社製、内径:3mm、外径:5mm、膜厚:1mm、平均孔径:0.1μm)
固定部の平面積に対する膜充填率:60%
水中での中空糸膜と気泡との接触角:105°〜150°(協和界面科学社製、接触角測定装置により測定)
また、図1の水処理装置1において、圧力計PIは、透過水用配管E1と被ろ過水用配管D1とに配置し、流量計FIは透過水用配管E1と逆洗用配管E2上に設置した。ろ過流量及び逆洗流量の計測用として、エンドレスハウザー社製の流量計FIを用いた。
ろ過工程では、被ろ過水槽2からポンプ(図示せず)によって、被ろ過水用配管D1を介して被ろ過水を膜モジュール3へ搬送し、膜モジュール3でろ過処理を行った。ろ過された透過水は、透過水用配管Eを介して透過水槽4に供給した。
ろ過工程は、流量40L/minで0.5時間のろ過を1回行った。1回のろ過工程が終わると、第1逆洗を1回行った。このサイクルを1サイクルとした。5サイクルを行った後、第2逆洗を1回行った。
逆洗では、第1逆洗と、この第1逆洗工程よりも高流量又は長時間、かつ多量の使用水量で膜モジュールの逆洗を行う第2逆洗とを行った。つまり、第1逆洗の流量を40L/minとし、第2逆洗の流量を80L/minとし、第1逆洗の洗浄時間(h1)に対する第2逆洗の洗浄時間(h2)の比を1とした。
(膜における気泡の接触角の測定)
水中において気泡が中空糸膜表面に接触する際の接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、型番DMo-501)により測定した。接触角が105〜150°未満の場合には親水性と、また、接触角が105°未満の場合には疎水性と判断した。
(膜間差圧の確認及び比率の算出方法)
ろ過工程を5時間(10サイクル分)行い、その後1回の逆洗を行い、膜間差圧(MPa)を測定した。この測定値をAとする。次いで、ろ過工程を0.5時間行った後、逆洗を1回行い、その後の膜間差圧(MPa)を測定した。この測定値をBとする。
これらA及びBから、膜間差圧の比(B/A)を算出した。膜間差圧とは、中空糸膜の場合は、筒状の膜の内部と外部とで生じる圧力の差のことを意味し、透過水用配管E1の圧力から被ろ過水用配管D1の圧力を引いた差分を膜間差圧の値とする。
その結果を表1に示す。
なお、B/Aの評価基準を以下に示す。
○:0.3未満
△:0.3以上0.5未満
×:0.5以上1以下
(座屈、折れ、剥離の確認)
中空糸膜に座屈、折れ、剥離が生じているか否かを、目視で確認した。
座屈、折れ、剥離なし:○
座屈、折れ、剥離有り:×
(総合評価)
表1に、各評価項目における総合評価を示した。
○2つ:○
○1つ、△1つ:△
○1つ、×1つ:×
(実施例2)
中空糸膜の材質を表1に示したとおり変更した以外は、実質的に同様の膜モジュールにて、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
(実施例3)
第2逆洗の流量を、第1逆洗と同量にし、第1逆洗に対する第2逆洗の洗浄時間の比を2と変更した以外は、実施例1と実質的に同様の膜モジュールにて、ろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
(実施例4)
第1逆洗に対する第2逆洗の洗浄時間の比を2と変更した以外は、実施例1と実質的に同様の膜モジュールにて、ろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例1〜6)
比較例1では、中空糸膜の代わりに、アルミナ製の孔径0.1μmのセラミックの平膜(0.25m2の有効膜面積)を8枚用いて膜エレメント(総膜面積2mm2)を作成し、膜モジュールの代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。
比較例2では、第2逆洗の時間を第1逆洗の時間の半分にしたこと以外は、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。
比較例3では、第2逆洗の流量を第1逆洗の流量と同じにしたこと以外は、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例4では、図4(a)に示すように、第2逆洗の流量を第1逆洗の流量と半分にし、洗浄時間を2倍にしたこと以外は、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例5では、図4(b)に示すように、第2逆洗の流量を第1逆洗の流量と倍にし、洗浄時間を半分にしたこと以外は、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例6では、1枚が総膜面積2mm2で1mmの膜厚の平膜を2枚重ねて袋状の平膜を形成したこと以外は、実施例1と同様のろ過、逆洗工程を行い、実施例1と同様の評価を行った。
表1の結果によれば、実施例では、親水性と疎水性とを有する中空糸膜を用いた場合には、膜間差圧を小さくすることができた。そのため、膜の目詰まりが生じないことが確認できた。
また、実施例2のように、比較的疎水性が高い中空糸膜を用いた場合には、膜間差圧は実施例1と比べると若干大きいが、使用レベルとしての問題はなく目詰まりは小さかった。
実施例3のように、第1逆洗に対する第2逆洗の洗浄時間を2倍とした場合には、膜間差圧は実施例1に比べると若干大きいが、使用レベルとしての問題はなく目詰まりが生じ難いことが確認できた。
実施例4では、第2逆洗の流量が第1逆洗より大きく、第1逆洗に対する第2逆洗の洗浄時間が2倍だったため、膜間差圧が非常に小さくなり、膜の目詰まりが生じ難いことが確認でき、極めて有効であることが確認できた。
これらのいずれの実施例においても座屈、折れ、剥離なども確認されなかった。
一方、比較例1では、疎水性の平膜を用いたことにより、膜汚染は抑制でき、座屈、折れ、剥離等が生じなかったが、平膜面に対して被ろ過水が垂直方向に通過することに加え、疎水性であるため、平膜の細孔に表面張力が生じ、細孔に被ろ過水が浸透し難く、膜間差圧が所定値以上の値を示した。
比較例2では、第2逆洗時間を短くしたため、ろ過性能が低下し、汚染物質も除去できなかった。
比較例3では、第2逆洗流量を第1逆洗と同じで、且つ、第1逆洗に対する第2逆洗の洗浄時間を同じにしたため、ろ過性能が低下し、汚染物質も除去できなかった。
比較例4では、第2逆洗の時間を第1逆洗の時間の倍にしたが、第2逆洗流量を第1逆洗より少なかったためろ過性能が低下し、膜間差圧が所定値以上となった。
比較例5では、第2逆洗流量を第1逆洗流量の倍にしたが、第2逆洗の時間が第1逆洗の時間の1/2だったため、逆洗時間が短く膜の付着物を綺麗に除去することができなかったため膜間差圧が所定値以上の値を示した。
比較例6では、実施例1と同様の条件で第2逆洗を行ったが、平膜を2枚重ねて袋状にした際の接着が剥がれ、一部座屈、折れ、剥離などが確認された。結果として、膜間強度を測定することができず、水処理膜としての機能を果たさなかった。
1 水処理装置
2 被ろ過水槽
3 膜モジュール
4 透過水槽

Claims (4)

  1. 中空糸膜を有する膜モジュールの逆洗を行う第1逆洗工程と、
    該第1逆洗工程よりも、高流量又は長時間、かつ多量の水使用量で、前記膜モジュールの逆洗を行う第2逆洗工程とを備える膜モジュールの洗浄方法。
  2. 前記中空糸膜は、水中での気泡との接触角が105°〜150°である請求項1に記載の膜モジュールの洗浄方法。
  3. 前記中空糸膜は、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリアセタール、アクリル樹脂、セルロース、ポリビニルピロリドン及びそれらの誘導体から選ばれる1種以上を有する請求項1又は2に記載の膜モジュールの洗浄方法。
  4. 前記中空糸膜の膜厚が0.4mm〜5mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の膜モジュールの洗浄方法。
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