JP2019164391A - 鏡支持体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 望遠鏡の鏡が自重による変形を簡便な構造で抑制して、支持することができる鏡支持体を得る。【解決手段】鏡に固定される第1パッド部と、第1パッド部と異なる位置で鏡に固定される第2パッド部と、鏡から離間して、第1パッド部と第2パッド部との間に渡されたアーム部と、一端が第2パッド部に対して第1パッド部側寄りの位置でアーム部に接続され、接続された位置から第1パッド部側に傾斜して延伸した他端が支持構造体に接続される第1ロッド部と、一端がアーム部の第1パッド部に対して第2パッド部側寄りの位置に接続され、接続された位置から第2パッド部側に傾斜して延伸した他端が支持構造体に接続される第2ロッド部とを備え、アーム部は、第1ロッド部と接続している部分から屈曲して、第1ロッド部と接続している部分と第1パッド部との間が第1ロッド部に沿って延伸している。【選択図】 図10
Description
この発明は、光学望遠鏡や電波望遠鏡の鏡(主鏡や副鏡の反射鏡)を支持する鏡支持体に関するものである。
従来、望遠鏡の鏡を支持する鏡支持体及び鏡支持機構には、バイポッドの二脚の中心線が反射鏡のアキシャル(軸)方向の重心位置において交わるように設けているものがある(例えば、特許文献1参照)。一方、逆バイポッドにより望遠鏡の鏡を支持する鏡支持体及び鏡支持機構がある(例えば、特許文献2参照)。
また、鏡支持体及び鏡支持機構には、アキシャル方向及びラテラル(側)方向をそれぞれ支持するものがある(例えば、特許文献3参照)。特許文献3には、ラテラル方向を弾性体で拘束(支持)しているものが開示されている。なお、光学素子に保持(支持)には弾性体が用いられることが少なくない(例えば、特許文献4参照)。
しかし、バイポッドや逆バイポッドを用いた鏡支持体及び鏡支持機構は、望遠鏡の鏡(主鏡や副鏡の反射鏡)が自重による変形が無視できないような重力下に設置される大型の望遠鏡では、補助の機構が必要となることが多い。例えば、アキシャル方向及びラテラル方向を支持するものなどが考えられる。このような理由から、従来は、鏡支持体及び鏡支持機構の全体構造が複雑になってしまうおそれや重量が増加してしまうおそれがあるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、望遠鏡の鏡(主鏡や副鏡の反射鏡)が自重による変形を簡便な構造で抑制して、支持することができる鏡支持体に関するものである。
この発明に係る鏡支持体は、鏡と支持構造体との間であって前記鏡の光軸方向に設置され、前記鏡を支持する鏡支持体において、前記鏡に固定される第1パッド部と、前記第1パッド部と異なる位置で前記鏡に固定される第2パッド部と、前記鏡から離間して、前記第1パッド部と前記第2パッド部との間に渡されたアーム部と、一端が前記第2パッド部に対して前記第1パッド部側寄りの位置で前記アーム部に接続され、接続された位置から前記第1パッド部側に傾斜して延伸した他端が前記支持構造体に接続される第1ロッド部と、一端が前記アーム部の前記第1パッド部に対して前記第2パッド部側寄りの位置に接続され、接続された位置から前記第2パッド部側に傾斜して延伸した他端が前記支持構造体に接続される第2ロッド部とを備え、前記アーム部は、前記第1ロッド部と接続している部分から屈曲して、前記第1ロッド部と接続している部分と前記第1パッド部との間が前記第1ロッド部に沿って延伸しているものである。
以上のように、この発明によれば、鏡(主鏡や副鏡の反射鏡)の剛体移動を小さくして、鏡を支持することができる鏡支持体を得ることができる。
本願に係る発明は、鏡と支持構造体との間であって鏡の光軸方向に設置され、鏡を支持する鏡支持体(鏡固定部)及び鏡支持機構(鏡支持体(鏡固定部)と支持構造体)に関するものである。鏡支持体、鏡支持機構に支持される鏡は、光学望遠鏡や電波望遠鏡の鏡(主鏡や副鏡の反射鏡)を支持するものである。この発明の実施の形態では、鏡支持体、鏡支持機構に支持される鏡(反射鏡)が副鏡の場合を例示的に示している。副鏡の場合を事例に、まず、鏡支持機構(鏡支持体(鏡固定部)と支持構造体)全体の説明を行う。次に、鏡支持体(鏡固定部)の説明を行う。なお、望遠鏡全体や主鏡の詳細説明や図示は省略する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。図中の各座標は次のとおりである。X軸は、鏡の高度軸方向の軸である。Y軸は、鏡の天地軸方向の軸である。Z軸は、鏡の光軸方向の軸である。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれ直交している。R軸は、鏡の半径方向の軸である。C軸は、鏡の円周方向の軸である。R軸、C軸、Z軸は、それぞれ直交している。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る鏡支持体及び鏡支持機構について図1から図9を用いて説明する。図2(a)は、鏡支持機構の平面図である。鏡支持機構は鏡の裏面(背面、鏡面の反対面)に主な構成を有するものであるので、鏡の裏面を平面図としている。つまり、鏡支持機構の底面図は、鏡の鏡面となる。図2(b)は、鏡支持機構の正面図である。鏡支持機構の背面図は、図1及び図2から明らかである。図2(c)は、鏡支持機構の側面図である。鏡支持機構の右側面図と左側面図とは同じような図となり、右側面図と左側面図との相違点は、図1及び図2から明らかである。図4(a)、図4(b)、図4(c)の関係は、図2(a)、図2(b)、図2(c)と同様の関係である。つまり、図4(a)は、鏡支持機構の平面図である。図2と同じく、鏡支持機構の底面図は、鏡の鏡面となる。図4(b)は、鏡支持機構の正面図である。鏡支持機構の背面図は、図3及び図4から明らかである。図4(c)は、鏡支持機構の側面図である。鏡支持機構の右側面図と左側面図とは同じような図となり、右側面図と左側面図との相違点は、図3及び図4から明らかである。
以下、この発明の実施の形態1に係る鏡支持体及び鏡支持機構について図1から図9を用いて説明する。図2(a)は、鏡支持機構の平面図である。鏡支持機構は鏡の裏面(背面、鏡面の反対面)に主な構成を有するものであるので、鏡の裏面を平面図としている。つまり、鏡支持機構の底面図は、鏡の鏡面となる。図2(b)は、鏡支持機構の正面図である。鏡支持機構の背面図は、図1及び図2から明らかである。図2(c)は、鏡支持機構の側面図である。鏡支持機構の右側面図と左側面図とは同じような図となり、右側面図と左側面図との相違点は、図1及び図2から明らかである。図4(a)、図4(b)、図4(c)の関係は、図2(a)、図2(b)、図2(c)と同様の関係である。つまり、図4(a)は、鏡支持機構の平面図である。図2と同じく、鏡支持機構の底面図は、鏡の鏡面となる。図4(b)は、鏡支持機構の正面図である。鏡支持機構の背面図は、図3及び図4から明らかである。図4(c)は、鏡支持機構の側面図である。鏡支持機構の右側面図と左側面図とは同じような図となり、右側面図と左側面図との相違点は、図3及び図4から明らかである。
図5(a)は、鏡支持機構(鏡支持体)の六つの鏡固定部と三つの拘束点との関係を示す図である。図5(b)は、鏡支持機構(鏡支持体)の六つの鏡固定部と三つの拘束点との関係を示す図であり、鏡固定部に板バネ部を用いた場合を示している。図7(a)は、鏡支持機構(鏡支持体)のウィッフルツリー構造に対する比較例の構造であるウィッフルツリー構造を説明する図である。詳しくは、図7(a)は、ベアリングを使って回転解放したウィッフルツリー構造を示している。図7(b)は鏡支持機構(鏡支持体)のウィッフルツリー構造を説明する図である。図8(a)は、鏡面が垂直方向に向いているときの鏡支持機構(鏡支持体)の力点を説明する図である。図8(b)は、鏡面が水平方向に向いているときの鏡支持機構(鏡支持体)の力点を説明する図である。図9(a)は、鏡面が垂直方向に向いているときの鏡の剛体移動を抑制した鏡支持機構(鏡支持体)を説明する図である。図9(b)は、鏡面が水平方向に向いているときの鏡の剛体移動を抑制した鏡支持機構(鏡支持体)を説明する図である。
図1から図9において、鏡1は、光学望遠鏡又は電波望遠鏡の副鏡である。鏡固定部2(鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2f)は、鏡1の裏面(背面、鏡面の反対面)に形成され、鏡1の同一円周(同心円)上で等間隔の少なくとも六箇所をそれぞれ固定するものである。つまり、鏡固定部2は、6×n箇所(nは正の整数)で鏡1を固定するものである。実施の形態1では鏡固定部2が、鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2fの六つの場合を例示している。鏡固定部2は、鏡1(鏡1の裏面)から離間したアーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)を有するウィッフルツリー構造であればよい。アーム部3は、3×n箇所(nは正の整数)が形成される。つまり、二つの鏡固定部2に対して、一つのアーム部3が設けられる。鏡固定部2やアーム部3の構造例は後述する。支持構造体4は、鏡固定部2を支持するものである。
図1から図9において、支持構造体4は、望遠鏡側と接続される鏡支持機構(鏡支持体)のインターフェース(例えば、三軸駆動ステージ)である。支持構造体4は、長方形状の本体部4a、第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4e、第2接続子4f、第2接続子4gを有している。第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4eは、本体部4の二つの長辺方向の端部の長辺にそれぞれ形成されている。第2接続子4f、第2接続子4gは、本体部4aの二つの短辺にそれぞれ形成されている。第2接続子4f、第2接続子4gは、本体部4aの二つの短辺の中央部にそれぞれ形成されているものを図示している。本体部4aは、板状の部材である。図示しているように、支持構造体4(本体部4a、第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4e、第2接続子4f、第2接続子4g)には、軽量化などの目的で、剛性を保ち、強度を確保できる範囲で、開口4h以外の別の開口を形成してもよい。
実施の形態1に係る鏡支持機構は、第1接続子(第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4e)及び第2接続子(第2接続子4f、第2接続子4g)が鏡固定部2を支持している。詳しくは、第1接続子4bは、鏡固定部2aを支持している。第1接続子4cは、鏡固定部2bを支持している。第2接続子4fは、鏡固定部2cを支持している。第1接続子4dは、鏡固定部2dを支持している。第1接続子4eは、鏡固定部2eを支持している。第2接続子4gは、鏡固定部2fを支持している。支持構造体4が、このような剛性を維持しつつ、小型化しやすい構成のため、支持構造体4は、望遠鏡側の支持構造体4とのインターフェースが複雑な構造であっても適用できる可能性を高めている。
第1接続子(第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4e)及び第2接続子(第2接続子4f、第2接続子4g)が、少なくとも一つが本体部4aから突出した形状である。図面では、全ての第1接続子(第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4e)及び第2接続子(第2接続子4f、第2接続子4g)が本体部4aから突出しているものを示している。また、支持構造体4(本体部4)及び鏡1は、それぞれ中央部に開口を有し、好ましくは同じ仮想軸で連通している。鏡固定部2は鏡1の開口1hを避けて配置されている。鏡1の開口1hと、支持構造体4(本体部4)の開口4hとは、光軸方向(Z軸方向)と直交する開口である。つまり、開口1h及び開口4hは、それぞれを通る部材が配置可能な開口である。この部材に関しては、実施の形態3に係る鏡支持機構で説明する。
実施の形態1に係る鏡支持機構は、六箇所の鏡固定部2が等分に鏡1の荷重を支持することで、鏡1の鏡面精度の悪化を抑制している。そのため、鏡1は、鏡1(副鏡)が搭載された望遠鏡が駆動(走査)し、鏡1が望遠鏡の駆動範囲内のいずれの位置にあっても、性能の劣化が抑制されている。このことを図5から図9を用いて詳細を説明する。詳しくは、鏡1と支持構造体4aとの間であって鏡1の光軸方向(Z方向)に設置され、鏡1を支持する鏡支持体の説明を通じて詳細を示す。鏡支持体は、アーム部3を有するもので、アーム部3と同じく、3×n箇所(nは正の整数)が形成される。つまり、二つの鏡固定部2に対して、一つの鏡支持体が設けられる。
図5から図9において、拘束点5(拘束点5a、拘束点5b、拘束点5c)は、鏡1の動きを拘束する拘束点であり、点線の円で示している。拘束点5は、鏡支持体と同じく、3×n箇所(nは正の整数)が形成される。つまり、二つの鏡固定部2に対して、一つの拘束点5が設けられる。拘束点5(拘束点5a、拘束点5b、拘束点5c)は、鏡1の重心を通る仮想平面14(後述)に配置される。
図5から図9において、第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)は、鏡1に固定されるものである。第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)は、第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)と異なる位置で鏡1に固定されるものである。アーム部3a(アーム部3b、アーム部3c)は、鏡1から離間して、第1パッド部7aと第2パッド部7aとの間(第1パッド部7aと第2パッド部7dとの間、第1パッド部7eと第2パッド部7fとの間)に渡されたものである。第1パッド部用弾性体6a(第1パッド部用弾性体6c、第1パッド部用弾性体6e)は、アーム部3a(アーム部3b、アーム部3c)と第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)との間に形成されている。第2パッド部用弾性体6b(第2パッド部用弾性体6d、第2パッド部用弾性体6f)は、アーム部3a(アーム部3b、アーム部3c)と第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)との間に形成されている。
第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7fが鏡1に固定されている位置は、それぞれ、鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2fが鏡1に固定されている位置に一致する。つまり、第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7fが、鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2fの一部に相当するといえる。
実施の形態1に係る鏡支持体では、第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)及び第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向に変形する位置に配置される。第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)及び第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)は、例えば、それぞれ板状弾性部材及び剛性部材で形成され、板状弾性部材が、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向に変形する位置に配置されるものが、好適である。アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向は、拘束点5(拘束点5a、拘束点5b、拘束点5c)における鏡1の半径方向(R軸方向)と直交する方向に相当する。
図5から図9において、板バネ部8a、板バネ部8b(板バネ部8c、板バネ部8d、板バネ部8e、板バネ部8f)は、板状弾性部材及び剛性部材で形成されている。ここで、剛性部材はアーム部3との接続部材である。板状弾性部材は板バネである。この板状弾性部材は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向に変形する位置に配置される。板状弾性部材(板バネ)は、板バネ部9a、板バネ部9b(板バネ部9c、板バネ部9d、板バネ部9e、板バネ部9f)のブロック部材(後述)と接続されている。
図5から図9において、板バネ部9a、板バネ部9b(板バネ部9c、板バネ部9d、板バネ部9e、板バネ部9f)は、板状弾性部材及び剛性部材で形成されている。ここで、剛性部材は三つのブロック部材である。板状弾性部材は二つの板バネである。この板状弾性部材は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向に直交する方向(短手方向)に変形する位置に配置される。アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の短手方向は、拘束点5(拘束点5a、拘束点5b、拘束点5c)における鏡1の半径方向(R軸方向)に相当する。板バネ部9a、板バネ部9b(板バネ部9c、板バネ部9d、板バネ部9e、板バネ部9f)は、板バネ部8a、板バネ部8b(板バネ部8c、板バネ部8d、板バネ部8e、板バネ部8f)から、板バネ部10a、板バネ部10b(板バネ部10c、板バネ部10d、板バネ部10e、板バネ部10f)に向かって次のような順で配置されている。つまり、板バネ部9a、板バネ部9b(板バネ部9c、板バネ部9d、板バネ部9e、板バネ部9f)の板バネと接続されたブロック部材、板バネ、ブロック部材、板バネ、ブロック部材の順である。最後のブロック部材は、板バネ部10a、板バネ部10b(板バネ部10c、板バネ部10d、板バネ部10e、板バネ部10f)の板バネ(後述)と接続されている。
板バネ部10a、板バネ部10b(板バネ部10c、板バネ部10d、板バネ部10e、板バネ部10f)は、板状弾性部材及び剛性部材で形成されている。ここで、剛性部材は支持構造体4との接続部材である。板状弾性部材は板バネである。この板状弾性部材は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向に変形する位置に配置される。板状弾性部材(板バネ)は、板バネ部9a、板バネ部9b(板バネ部9c、板バネ部9d、板バネ部9e、板バネ部9f)のブロック部材と接続されている。
板バネ部9a、板バネ部9b、板バネ部9c、板バネ部9d、板バネ部9e、板バネ部9fにより、鏡1の半径方向(厳密には、拘束点5(拘束点5a、拘束点5b、拘束点5c)における鏡1の半径方向(R軸方向)である)に生まれる鏡1と支持構造体4との熱膨張率の差を吸収することができる。そのため、支持構造体4の材料に、鏡1よりも熱膨張率が高いものを使用することが可能となる。
図5から図9において、第1ロッド部11a、第2ロッド部11b(第1ロッド部11c、第2ロッド部11d及び第1ロッド部11e、第2ロッド部11f)は、それぞれ、板バネ部8a、板バネ部8b(板バネ部8c、板バネ部8d及び板バネ部8e、板バネ部8f)と、板バネ部9a、板バネ部9b(板バネ部9c、板バネ部9d及び板バネ部9e、板バネ部9f)と、板バネ部10a、板バネ部10b(板バネ部10c、板バネ部10d及び板バネ部10e、板バネ部10f)とを有している。これらの板バネ部の機能は、弾性回転と若干の弾性変位である。第1ロッド部11a及び第2ロッド部11b、第1ロッド部11c及び第2ロッド部11d、第1ロッド部11e及び第2ロッド部11fは、それぞれの組合せでバイポッド部11ab、バイポッド部11cd、バイポッド部11efとして機能する。
第1ロッド部11a(第1ロッド部11c、第1ロッド部11e)は、一端が第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)に対して、第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)側寄りの位置で、アーム部3a(アーム部3b、アーム部3c)に接続され、接続された位置から、第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)側に傾斜して延伸した他端が支持構造体4に接続されるものである。
アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)が延伸(延在)する方向を、前述のとおり、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向と呼ぶ。同じく、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向と直交する方向は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の短手方向(長手直交方向)と呼ぶ。これらの長手方向及び短手方向(長手直交方向)は、X軸及びY軸による平面(R軸及びC軸による平面)と平行な方向である。つまり、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の一部を屈曲させている場合でも同様の定義である。第1ロッド部11a(第1ロッド部11c、第1ロッド部11e)を構成する弾性体である第1ロッド部弾性体は、前述のとおり、複数の板状弾性部材及び剛性部材で形成され、少なくとも一つの板状弾性部材が、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の短手方向に変形する位置に配置される。また、少なくとも一つの板状弾性部材が、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の長手方向に変形する位置に配置される。
第2ロッド部11b(第2ロッド部11d、第2ロッド部11f)は、一端がアーム部3a(アーム部3b、アーム部3c)の第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)に対して、が第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)側寄りの位置に接続され、接続された位置から、第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)側に傾斜して延伸した他端が支持構造体4に接続されるものである。第2ロッド部11b(第2ロッド部11d、第2ロッド部11f)を構成する弾性体である第2ロッド部弾性体は、前述のとおり、複数の板状弾性部材及び剛性部材で形成され、少なくとも一つの板状弾性部材が、鏡1の半径方向に変形する位置に配置される。また、少なくとも一つの板状弾性部材が、鏡1の円周方向に変形する位置に配置される。
第1ロッド部の他端と前記第1パッド部とは、前記光軸方向において対向し、第2ロッド部11b(第2ロッド部11d、第2ロッド部11f)の他端と第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)とは、光軸方向(Z軸方向)において対向している。つまり、第1パッド部用弾性体6a(第1パッド部用弾性体6c、第1パッド部用弾性体6e)、第2パッド部用弾性体6b(第2パッド部用弾性体6d、第2パッド部用弾性体6f)、第1ロッド部弾性体及び第2ロッド部弾性体は、少なくとも一つが板状弾性部材及び剛性部材で形成されている。よって、第1パッド部用弾性体6a(第1パッド部用弾性体6c、第1パッド部用弾性体6e)、第2パッド部用弾性体6b(第2パッド部用弾性体6d、第2パッド部用弾性体6f)も板バネ部と呼び、板バネ部6a、板バネ部6b、板バネ部6c、板バネ部6d、板バネ部6e、板バネ部6fとしてもよい。板バネ部6a、板バネ部6b、板バネ部6c、板バネ部6d、板バネ部6e、板バネ部6fは、それぞれ剛性部材(ブロック部材)と板状弾性部材(板バネ)とから構成されている。これらの板バネ部の機能は、第1ロッド部11a、第2ロッド部11b(第1ロッド部11c、第2ロッド部11d及び第1ロッド部11e、第2ロッド部11f)で使用さている他の板バネ部と同じく、弾性回転と若干の弾性変位である。板バネ部6a〜6fの当該板状弾性部材が、アーム部3の長手方向に変形する位置に配置される。
図6から図9において、第1仮想線12は、第1ロッド部11a(第1ロッド部11c、第1ロッド部11e)を鏡1の方向に延伸させた仮想線であり、一点鎖線で示している。第2仮想線13は、第2ロッド部11b(第2ロッド部11d、第2ロッド部11f)を鏡1の方向に延伸させた仮想線であり、一点鎖線で示している。第1ロッド部11a(第1ロッド部11c、第1ロッド部11e)及び第2ロッド部11b(第2ロッド部11d、第2ロッド部11f)の傾斜角度は、第1仮想線12と第2仮想線13とが交差する点(交差点14a、交点14a)が、鏡1の重心がある仮想平面14上に存在する、角度である。仮想平面14は、一点鎖線で図示している。仮想平面14は、鏡1の重心を含むX軸とY軸による平面(R軸とC軸による平面)である。つまり、仮想平面14は、Z軸と直交する平面である。交差点14aは、拘束点5に相当する。また、交差点14a(交点14a)は、バイポッド部11ab、バイポッド部11cd、バイポッド部11efの交点といえる。
図5から図9では、第1パッド部用弾性体6c及び第2パッド部用弾性体6d、第1パッド部用弾性体6e及び第2パッド部用弾性体6fの図示は、第1パッド部用弾性体6a及び第2パッド部用弾性体6bと同じ構造ため、省略している。同じく、第1パッド部7c及び第2パッド部7d、第1パッド部7e及び第2パッド部7fの図示は、第1パッド部7a及び第2パッド部7bと同じ構造ため、省略している。同じく、板バネ部8c及び板バネ部8d、板バネ部8e及び板バネ部8fの図示は、板バネ部8a及び板バネ部8bと同じ構造ため、省略している。同じく、板バネ部9c及び板バネ部9d、板バネ部9e及び板バネ部9fの図示は、板バネ部9a及び板バネ部9bと同じ構造ため、省略している。同じく、板バネ部10c及び板バネ部10d、板バネ部10e及び板バネ部10fの図示は、板バネ部10a及び板バネ部10bと同じ構造ため、省略している。同じく、第1ロッド部11c及び第2ロッド部11d、第1ロッド部11e及び第2ロッド部11fの図示は、第1ロッド部11a及び第2ロッド部11bと同じ構造ため、省略している。
実施の形態1に係る鏡支持体と、実施の形態1に係る鏡支持機構との関係は、次のとおりとなる。実施の形態1に係る鏡支持機構は、実施の形態1に係る鏡支持体を少なくとも三つ備えた鏡支持機構である(少なくとも三つとは、3×n箇所(nは正の整数)を意味する)。実施の形態1に係る鏡支持機構は、隣り合う鏡支持体同士の第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)と第2パッド部7f(第2パッド部7b、第2パッド部7d)との距離、及び、同じ鏡支持体の第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)と第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)との距離が等しく配置され、鏡1の同一円周1c(同心円1c)上に第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)及び第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)が固定された鏡1と、支持構造体4(本体部4a)とを備えている。
引き続き、実施の形態1に係る鏡支持体と、実施の形態1に係る鏡支持機構との関係を説明する。第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4eは、一方の長辺(本体部4aの長辺)に形成された一の第1接続子(第1接続子4b)及び二の第1接続子(第1接続子4c)が、同じアーム部3aに接続された第1ロッド部11a及び第2ロッド部11bにそれぞれ接続されている。
第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4eは、他方の長辺(本体部4aの長辺)に形成された三の第1接続子(第1接続子4e)が、一の第1接続子(第1接続子4a)が接続された第1ロッド部11aとは異なる第1ロッド部11eに接続され、他方の長辺(本体部4aの長辺)に形成された四の第1接続子(第1接続子4d)が、二の第1接続子(第1接続子4c)が接続された第2ロッド部11bとは異なる第2ロッド部11dに接続されている。
第2接続子4f、第2接続子4gは、一方の短辺(本体部4aの短辺)に形成された一の第2接続子(第2接続子4g)が、三の第1接続子(第1接続子4e)が接続された第1ロッド部11eと同じアーム部3cに接続された第2ロッド部11fに接続され、他方の短辺に形成された二の第2接続子(第2接続子4f)が、四の第1接続子(第1接続子4d)が接続された第2ロッド部11dと同じアーム部3bに接続された第1ロッド部11cに接続されている。
なお、図1から図4においては、簡略化を目的として、第1ロッド部11a、第2ロッド部11b、第1ロッド部11c、第2ロッド部11d、第1ロッド部11e、第2ロッド部11fの符号は図示していない。図1から図4において、鏡固定部2aの上方に傾斜して配置されたものが第1ロッド部11aである。鏡固定部2bの上方に傾斜して配置されたものが第2ロッド部11bである。鏡固定部2cの上方に傾斜して配置されたものが第1ロッド部11cである。鏡固定部2dの上方に傾斜して配置されたものが第2ロッド部11dである。鏡固定部2eの上方に傾斜して配置されたものが第1ロッド部11eである鏡固定部2fの上方に傾斜して配置されたものが第2ロッド部11fである。
つまり、図1から図4において、鏡固定部2aと第1接続子4bとは、第1ロッド部11aを挟み、光軸方向(z軸方向)に対向している。鏡固定部2bと第1接続子4cとは、第2ロッド部11bを挟み、光軸方向(z軸方向)に対向している。鏡固定部2cと第2接続子4fとは、第1ロッド部11cを挟み、光軸方向(z軸方向)に対向している。鏡固定部2dと第1接続子4dとは、第2ロッド部11dを挟み、光軸方向(z軸方向)に対向している。鏡固定部2eと第1接続子4eとは、第1ロッド部11eを挟み、光軸方向(z軸方向)に対向している。鏡固定部2fと第2接続子4gとは、第2ロッド部11fを挟み、光軸方向(z軸方向)に対向している。
図5に、隣り合う鏡支持体同士の第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)と第2パッド部7f(第2パッド部7b、第2パッド部7d)との距離、及び、同じ鏡支持体の第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)と第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)との距離が等しく配置されている状態を図示している。詳しくは、隣り合う鏡固定部2a(鏡固定部2c、鏡固定部2e)と鏡固定部2f(鏡固定部2b、鏡固定部2d)との距離、及び、隣り合う鏡固定部2a(鏡固定部2c、鏡固定部2e)と鏡固定部2b(鏡固定部2d、鏡固定部2f)との距離が等しく配置されている状態を図示している。つまり、鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2fが全て等間隔で鏡1の同一円周1c上に配列されている。なお、前述のとおり、鏡1は、中央部に開口1hを有し、第1パッド部7a(第1パッド部7c、第1パッド部7e)と第2パッド部7b(第2パッド部7d、第2パッド部7f)は、開口1hを避けて配置されている。
実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)による鏡1の剛体移動を抑制について説明を行う。図5及び図6に示すように、鏡1の裏面(背面、鏡面の反対面)に、六つの鏡固定部2(第1パッド部、第2パッド部)が同一円周1c上に配置され、鏡1に接着され、又は、ねじなどの締結部材で締結されて固定されている。鏡固定部2(第1パッド部、第2パッド部)に対して、第1パッド部用弾性体6a、第2パッド部用弾性体6b、第1パッド部用弾性体6c、第2パッド部用弾性体6d、第1パッド部用弾性体6e、第2パッド部用弾性体6f)が、それぞれ、ねじなどの締結部材で締結されている。実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)は、鏡1の裏面(背面、鏡面の反対面)のみでも十分に支持が可能なものである。
第1パッド部用弾性体6a及び第2パッド部用弾性体6bは、それぞれアーム部3aに、ねじなどの締結部材で締結されている。第1パッド部用弾性体6c及び第2パッド部用弾性体6dは、それぞれアーム部3bに、ねじなどの締結部材で締結されている。第1パッド部用弾性体6e及び第2パッド部用弾性体6fは、それぞれアーム部3cに、ねじなどの締結部材で締結されている。バイポッド部11abは、一端がアーム部3aの異なる箇所にそれぞれ、ねじなどの締結部材で締結されている。バイポッド部11abは、他端がそれぞれ第1接続子4b及び第1接続子4cに、ねじなどの締結部材で締結されている。バイポッド部11cdは、一端がアーム部3bの異なる箇所にそれぞれ、ねじなどの締結部材で締結されている。バイポッド部11cdは、他端がそれぞれ第2接続子4f及び第1接続子4dに、ねじなどの締結部材で締結されている。バイポッド部11efは、一端がアーム部3cの異なる箇所にそれぞれ、ねじなどの締結部材で締結されている。バイポッド部11efは、他端がそれぞれ第1接続子4e及び第2接続子4gに、ねじなどの締結部材で締結されている。
実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)が板バネなどの弾性体によって支持され、ウィッフルツリー構造を形成している。このウィッフルツリー構造により、第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7f(鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2f)で等分に鏡1の荷重を支持する。また、第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7f(鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2f)やアーム部3は、鏡1の天地軸方向(Y軸方向)対称になるように配置されている。これは鏡1(鏡支持機構)が据え付けられた望遠鏡が、水平方向に向いているとき、Y軸を境に、Y軸の左右三つずつに配列されることになる鏡固定部2同士が支持する力が等分になるようにするためである。なお、アーム部3aは、鏡1の高度軸方向(X軸方向)に平行に延在している。よって、鏡固定部2a(第1パッド部7a)と鏡固定部2b(第2パッド部7b)とを直線(図5(a)に示す一点鎖線)で結ぶと、X軸と平行直線となる。
図7(b)に示すように、実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)は、板バネ部8a、板バネ部9a、板バネ部10aを有する第1ロッド部11a、及び、板バネ部8b、板バネ部9b、板バネ部10bを有する第2ロッド部11bのうち、板バネ部8a及び板バネ部8bにより、アーム部3aがその中心周りに回転がシーソー板のように自由となる。さらに、このシーソー板のような動作をするアーム部3aは、第1パッド部用弾性体6a(板バネ部6a)及び第2パッド部用弾性体6b(板バネ部6b)に加わる鏡1の荷重を釣り合わせるように働く。アーム部3b、アーム部3cも同様の構成で、鏡1の荷重を釣り合わせる動作を行う。このような動作のアーム部3により、鏡1が等分な力で支持される。よって、鏡固定部2がウィッフルツリー構造であるともいえる。より理想的な構造としては、支持構造体4を円型状又は三又型状の平板が考えられる。なお、バイポッド部11ab、バイポッド部11cd、バイポッド部11efを使用した鏡支持体(鏡支持機構)では、より理想的な構造として、円型状又は六又型状の平板の支持構造体4が考えられる。つまり、バイポッド部11ab、バイポッド部11cd、バイポッド部11efや後述する支持柱11pの数がn(整数)であれば、支持構造体4は、n又型状の平板となる。さらに、円型状の平板、n又型状の平板、支持構造体4(長方形状の本体部4a、第1接続子4b、第1接続子4c、第1接続子4d、第1接続子4e、第2接続子4f、第2接続子4g)などの平板は、中心近くで望遠鏡構造から支持されることが理想的である。望遠鏡構造は、例えば、前述のような、円型状の平板、n又型状の平板、支持構造体4が、望遠鏡側と接続される鏡支持機構(鏡支持体)のインターフェースである。
実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)は、図7(a)に示すベアリングを使って回転解放したウィッフルツリー構造と同じような動作である。図7(a)において、支持柱11pは、一端がベアリングを介してアーム部3を支持し、他端が支持構造体4に支持されている。しかし、ベアリングや支持柱11pを使って回転解放すると、構造が大型化や複雑化、ベアリングのガタ(ベアリングの製造誤差によるガタツキを意味し、ガタにより鏡1の変形量が増大し、鏡面精度が悪化する)が発生、ベアリングのメンテナンスの頻度が高いなどの課題がある。一方、実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)のように、板状弾性部材(板バネ)を使用すれば、ベアリングのような不安定な成分がないため、ガタツキがなく、いつも同じ鏡1の変形モードとなる。同じ変形モードであるということは、変形を数式や行列データで予測することができるため、鏡1の光学性能を器差補正することや、鏡1の光学性能をソフトウェアなどで調整することが可能となる。
但し、課題はあるものの、実施の形態1に係る鏡支持機構は、ベアリングを使って回転解放したウィッフルツリー構造と、支持構造体4(本体部、いずれか三つの接続子)とを組み合わせたものを排除はしていない。もちろん、支持構造体4に開口4hを形成してもよい。同じく、鏡1に開口1hを形成してよい。開口4h及び開口1hの詳細は実施の形態3で説明する。排除していない例として、例えば、アーム部3をベアリングで支持する支持柱11pを三本(アーム部3が三つのため)形成し、それぞれ隣り合う第1接続子4b及び第1接続子4c、第2接続子4f及び第1接続子4d、第1接続子4e及び第2接続子4gで一つずつ支持してもよい。三本の支持柱11pを、第1接続子4b、第2接続子4f、第1接続子4eで一つずつ支持してもよい。三本の支持柱11pを、第1接続子4c、第1接続子4d、第2接続子4gで一つずつ支持してもよい。なお、実施の形態1に係る鏡支持機構の全体構造を、Y軸対称にするように回転させると、後述の図8(b)(図9(b))に記載のように、鏡1が水平線を向いた場合でも鏡1の鏡面精度の悪化を防ぐことができる。
これまでの説明は、実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)がアーム部3により、鏡1が等分な力で支持されている状態が、鏡1(鏡支持機構)が据え付けられた望遠鏡が、天頂方向に向いている場合のときであった(図8(a))。しかし、実施の形態1に係る鏡支持体(鏡支持機構)は、鏡1(鏡支持機構)が据え付けられた望遠鏡が、水平方向に向いている場合でも鏡1の剛体移動を抑制することができる(図8(b))。図8(a)、図8(b)、図9(a)、図9(b)には鏡1の重心を記号で付している。
図9に示すように、バイポッド部11ab(図面では、第2ロッド部11bが第1ロッド部11aにより、隠れているが存在している)、バイポッド部11cd(図面では、バイポッド部11efにより、隠れているが存在している)、バイポッド部11efは、それぞれの交点14aを鏡1の背面からオフセットさせて、鏡1の重心を通る仮想平面14の内のそれぞれ別の場所に配置させている。これにより、三つのウィッフルツリー構造が機能して、三つの拘束点で鏡1を拘束することになり、鏡1全体の剛体移動(図9に円弧状の矢印で模式的に表示)を抑制することができる。仮に、バイポッド部11ab、バイポッド部11cd、バイポッド部11efのそれぞれの交点14aが仮想平面14から外れていると、鏡1にモーメント荷重が掛かる形で、鏡1を支持することになる。鏡1にモーメント荷重が掛かった状態で、鏡1を支持すると、鏡1全体の剛体移動が大きくなり、鏡1の鏡面精度が悪化してしまうことになる。これは、鏡1(鏡支持機構)が据え付けられた望遠鏡が、水平方向に向いている場合に特に顕著である。
ここで、図10から図14を用いて、実施の形態1に係る鏡支持体の構造を説明する。説明を簡略化するため、バイポッド部11abの周辺構造を代表として説明するが、バイポッド部11cd及びバイポッド部11efも同様の構成である。第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7f(鏡固定部2a、鏡固定部2b、鏡固定部2c、鏡固定部2d、鏡固定部2e、鏡固定部2f)が、形成されている同一円周1cは、鏡1が下方を向くときは、鏡1を力等分で支持し、鏡1の鏡面精度の影響を低減できる位置を選択する。かつ、同一円周1cは、鏡1が水平線を向くときは、天地軸(Y軸)を境にした左右対称構造で支持することができる位置を選択する。また、同一円周1cは、開口1hが鏡1に形成されている場合は、開口1hを避けて形成されている。
図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)は、第1パッド部7a及び第2パッド部7bが形成された状態の鏡支持体である。図12(a)、図13(a)に示す二点鎖線は、鏡1の裏面を示している。二点鎖線とアーム部3aとの位置関係から、鏡支持体を鏡1に固定しても、アーム部3aが鏡1から離間していることが分かる。図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)は、第1パッド部7a及び第2パッド部7bが形成されていない状態の鏡支持体である。そのため、アーム部3aが見えている。図10は、鏡支持体の斜視図である。図11は、鏡支持体の平面図である(底面図は他の図面から明らかなため省略)。図12は、鏡支持体の正面図である(背面図は、正面図と同じため省略)。図13は、鏡支持体の側面図(右側面図と左側面図は同様のため省略、右側面図のみ図示)である。
図14(a)は第1ロッド部11aの斜視図、図14(b)は、第1ロッド部11aの平面図(底面図は他の図面から形状が明らかなため省略)である。図14(c)は、第1ロッド部11aの正面図(背面図は他の図面から形状が明らかなため省略)である。図14(d)は、第1ロッド部11aの右側面図(左側面図は他の図面から形状が明らかなため省略)である。第1ロッド部11aは、第2ロッド部11b、第1ロッド部11c、第2ロッド部11d、第1ロッド部11e、第2ロッド部11fと同じ構造である。
図10から図14において、フランジ部15は、第1ロッド部11aとアーム部3aとを接続する締結部材を通すフランジである。フランジ部16は、第1ロッド部11aと支持構造体4とを接続する締結部材を通すフランジである。フランジ部17は、第2ロッド部11bとアーム部3aとを接続する締結部材を通すフランジである。フランジ部18は、第2ロッド部11bと支持構造体4とを接続する締結部材を通すフランジである。
図10から図14に示すように、アーム部3aは、第1ロッド部11aと接続している部分(フランジ部15)から屈曲して、第1ロッド部11と接続している部分(フランジ部15)と第1パッド部7aとの間が第1ロッド部11aに沿って延伸している。この延伸は、フランジ部16の付近まで続く。同じく、アーム部3aは、第2ロッド部11bと接続している部分(フランジ部17)から屈曲して、第2ロッド部11bと接続している部分(フランジ部17)と第2パッド部7bとの間が第2ロッド部11bに沿って延伸している。この延伸は、フランジ部18の付近まで続く。
加えて、図10から図14に示すように、第1ロッド部11aと接続している部分(フランジ部15)から屈曲して、第1ロッド部11と接続している部分(フランジ部15)と第1パッド部7aとの間が第1ロッド部11aに沿って延伸し、第1パッド部7a側で、さらに屈曲してから第1パッド部用弾性体6aを介して第1パッド部7aと接続されている。第1パッド部7aとフランジ部16とは対向している。第1パッド部用弾性体6a(板バネ部6a)は、剛性部材(ブロック部材)と剛性部材(ブロック部材)との間に板状弾性部材(板バネ)を一体的に形成したものになっている。他の第1パッド部用弾性体6c(板バネ部6c)、第1パッド部用弾性体6e(板バネ部6e)も同様の構造である。アーム部3aは、第2ロッド部11bと接続している部分(フランジ部17)から屈曲して、第2ロッド部11bと接続している部分(フランジ部17)と第2パッド部7bとの間が第2ロッド部11bに沿って延伸し、第2パッド部7b側で、さらに屈曲してから第2パッド部用弾性体7bを介して第2パッド部7bと接続されている。第2パッド部7bとフランジ部18とは対向している。第2パッド部用弾性体6b(板バネ部6a)は、剛性部材(ブロック部材)と剛性部材(ブロック部材)との間に板状弾性部材(板バネ)を一体的に形成したものになっている。他の第2パッド部用弾性体6d(板バネ部6d)、第2パッド部用弾性体6f(板バネ部6f)も同様の構造である。
さらに、図10から図14に示すように、アーム部3aは、第1ロッド部11aと接続している部分(ブランジ部15)と第1パッド部7aとの間で第1ロッド部11aに沿って延伸している部分が、第1ロッド部11aと平行である。アーム部3aは、第2ロッド部11bと接続している部分(フランジ部17)と第2パッド部7bとの間で第2ロッド部11bに沿って延伸している部分が、第2ロッド部11bと平行である。
換言すると、アーム部3aは、第1パッド部7aと接続された部分から、鏡1の方向に屈曲して第1ロッド部11aに沿って延伸し、第1ロッド部11aと接続されている部分(フランジ部15)から、鏡1に平行に延伸して、第2ロッド部11bと接続されている箇所へ向かうといえる。同じく、アーム部3aは、第2パッド部7bと接続された部分から、鏡1の方向に屈曲して第2ロッド部11bに沿って延伸し、第2ロッド部11bと接続されている部分(フランジ部17)から、鏡1に平行に延伸して、第1ロッド部11aと接続されている箇所へ向かうといえる。
つまり、前述のとおり、長手方向及び短手方向(長手直交方向)が、X軸及びY軸による平面(R軸及びC軸による平面)と平行な方向であることから、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)に関して、次のことがいえる。アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の中央部は、長手方向及び短手方向(長手直交方向)に平行であり、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)の端部が鏡1と反対側に屈曲しているといえる。そして、屈曲した先が、長手方向及び短手方向(長手直交方向)と平行になっている。
図10から図14(特に、図14)に示すように、第1ロッド部11aは、フランジ部15、板バネ部8a、板バネ部9a、板バネ部10a、フランジ部16を有している。板バネ部8aは、剛性部材(接続部材)と板状弾性部材(板バネ)とで構成され、板バネ部8aの接続部材とフランジ部15とが一体的に構成されている。板バネ部10aは、剛性部材(接続部材)と板状弾性部材(板バネ)とで構成され、板バネ部10aの接続部材とフランジ部16とが一体的に構成されている。板バネ部9aは、三つの剛性部材(ブロック部材)と、隣り合う剛性部材の間にそれぞれ板状弾性部材(板バネ)とで構成されている。つまり、板状弾性部材(板バネ)は二つある。板バネ部9aの真ん中のものを除く一方の剛性部材(ブロック部材)は、板バネ部8aの板状弾性部材(板バネ)と接続されている。板バネ部9aの真ん中のものを除く他方の剛性部材(ブロック部材)は、板バネ部10aの板状弾性部材(板バネ)と接続されている。
同じく、図10から図14(特に、図14)に示すように、第2ロッド部11bは、フランジ部17、板バネ部8b、板バネ部9b、板バネ部10b、フランジ部18を有している。板バネ部8bは、剛性部材(接続部材)と板状弾性部材(板バネ)とで構成され、板バネ部8bの接続部材とフランジ部17とが一体的に構成されている。板バネ部10bは、剛性部材(接続部材)と板状弾性部材(板バネ)とで構成され、板バネ部10bの接続部材とフランジ部18とが一体的に構成されている。板バネ部9bは、三つの剛性部材(ブロック部材)と、隣り合う剛性部材の間にそれぞれ板状弾性部材(板バネ)とで構成されている。つまり、板状弾性部材(板バネ)は二つある。板バネ部9bの真ん中のものを除く一方の剛性部材(ブロック部材)は、板バネ部8bの板状弾性部材(板バネ)と接続されている。板バネ部9bの真ん中のものを除く他方の剛性部材(ブロック部材)は、板バネ部10bの板状弾性部材(板バネ)と接続されている。
実施の形態1に係る鏡支持体は、アーム部3(アーム部3a、アーム部3b、アーム部3c)がこのような構成のため、鏡1を支持する際に、鏡1の光軸方向(Z軸方向)の高さを抑えることが容易である。
実施の形態2.
この実施の形態2は、実施の形態1に係る鏡支持機構の鏡1の構成が違うものである。実施の形態1に係る鏡支持体と実施の形態2に係る鏡支持体とは同様の構成である。図15から図18において、窪み部19は、鏡1の側面(周方向)に複数形成された窪みである。
この実施の形態2は、実施の形態1に係る鏡支持機構の鏡1の構成が違うものである。実施の形態1に係る鏡支持体と実施の形態2に係る鏡支持体とは同様の構成である。図15から図18において、窪み部19は、鏡1の側面(周方向)に複数形成された窪みである。
図16(a)は、鏡支持機構の平面図である。鏡支持機構は鏡の裏面(背面、鏡面の反対面)に主な構成を有するものであるので、鏡の裏面を平面図としている。つまり、鏡支持機構の底面図は、鏡の鏡面となる。図16(b)は、鏡支持機構の正面図である。鏡支持機構の背面図は、図1及び図2から明らかである。図16(c)は、鏡支持機構の側面図である。鏡支持機構の右側面図と左側面図とは同じような図となり、右側面図と左側面図との相違点は、図15及び図16から明らかである。
図18(a)、図18(b)、図18(c)の関係は、図16(a)、図16(b)、図16(c)と同様の関係である。つまり、図18(a)は、鏡支持機構の平面図である。図2と同じく、鏡支持機構の底面図は、鏡の鏡面となる。図18(b)は、鏡支持機構の正面図である。鏡支持機構の背面図は、図17及び図18から明らかである。図4(c)は、鏡支持機構の側面図である。鏡支持機構の右側面図と左側面図とは同じような図となり、右側面図と左側面図との相違点は、図3及び図4から明らかである。
その他に関しては、図15から図18は、実施の形態1に係る鏡支持体及び鏡支持機構の説明に用いた図1から図4とそれぞれ窪み部19以外は同じ構成のため詳細説明は省略する。窪み部19は、図15から図18では三箇所に形成しているがこれに限るものではない。
実施の形態2に係る鏡支持機構は、鏡1に窪み部19が形成されているので、鏡1(鏡支持機構)が据え付けられた望遠鏡のメンテナンス時に、鏡1を鏡支持体から取り外す際に、取り外し用の治具(Jig)を、窪み部19に引っ掛けることができる。よって、望遠鏡のメンテナンスを容易に行うことができる。窪み部19は、鏡1の側面から半径方向に窪んでいる。窪み部19の形状は、鏡1の取り外し用の治具の形状に合わせて形成すればよい。よって、窪み部19の形状は、図示しているものには限らない。また、前述のとおり、図では窪み部19を三箇所に形成しているがこれに限るものではない。
実施の形態3.
この実施の形態3は、実施の形態1及び2に係る鏡支持機構に適用が可能な鏡1の脱落防止機構(脱落防止部20)を有するものである。脱落防止機構は、厳密には、鏡1の落ち止め機構であるが、便宜上、脱落防止機構や脱落防止部20と称する。つまり、脱落防止部20は、鏡1が、仮に、第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7fの少なくとも一つから脱落した場合の落ち止めとして機能する。鏡支持機構に関する実施の形態3に係る鏡支持体及び鏡支持機構と、実施の形態1及び2に係る鏡支持体及び鏡支持機構とは同様の構成である。図19において、脱落防止部20は、支持構造体4に基端部が固定されている。
この実施の形態3は、実施の形態1及び2に係る鏡支持機構に適用が可能な鏡1の脱落防止機構(脱落防止部20)を有するものである。脱落防止機構は、厳密には、鏡1の落ち止め機構であるが、便宜上、脱落防止機構や脱落防止部20と称する。つまり、脱落防止部20は、鏡1が、仮に、第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7fの少なくとも一つから脱落した場合の落ち止めとして機能する。鏡支持機構に関する実施の形態3に係る鏡支持体及び鏡支持機構と、実施の形態1及び2に係る鏡支持体及び鏡支持機構とは同様の構成である。図19において、脱落防止部20は、支持構造体4に基端部が固定されている。
実施の形態1及び2と同様に、実施の形態3に係る鏡支持機構は、支持構造体4(本体部4)及び鏡1は、それぞれ中央部に開口を有し、好ましくは同じ仮想軸で連通している。鏡固定部2は鏡1の開口1hを避けて配置されている。開口1h及び開口4hは、それぞれを通る部材が配置可能な開口である。この部材が脱落防止部20である。脱落防止部20の形状は、大文字のI字状(エ字状)、又は、大文字のT字を反転させた形状や凸状が考えられる。図19は、鏡支持機構の正面模式図である。図19では、開口1h及び開口4hと、脱落防止部20の一部は点線で示している。脱落防止部20は、円柱状のものでよい。もちろん、鏡1の落ち止め機構として機能でき、開口1hに通すことができ、開口1hの内壁に接触しない構造であれば、脱落防止部20は円柱状のものに限らない。
図19に示すように、脱落防止部20は、脱落防止部20の基端部が支持構造体4の開口4hに固定され、鏡1の開口1hを通過してから鏡1の鏡面側で鏡1の鏡面側で張り出した脱落防止部20の先端部を有している。この鏡面側で張り出している先端部(脱落防止部20)の径は、鏡1の開口1hの径よりも大きい。そして、脱落防止部20と鏡1との間には隙間がある。この隙間により、実施の形態3に係る鏡支持機構は、通常は、脱落防止部20と鏡1とは接触していない。そのため、鏡1に対して、脱落防止部20から力は加わっていない。しかし、鏡1に対する、第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7fによる固定の少なくとも一つが外れた場合でも、脱落防止部20(主に、脱落防止部20の先端部)に鏡1が接触することで、鏡1の落下を防止することができる。これは、特に、鏡1が下方を向くときに効果的である。
詳しくは、図19に示すように、脱落防止部20は、基端部、挿入部、先端部から構成されているといえる。脱落防止部20の基端部及び先端部は前述のとおり、脱落防止部20の挿入部は、開口4hと開口1hに挿入されている二箇所と、露出している箇所が二箇所ある。脱落防止部20の挿入部のうち、開口1hに挿入されている部分は、開口1hの内壁と離間している。脱落防止部20の先端部における鏡1側は、鏡1の鏡面と離間している。
もちろん、実施の形態1及び2に係る鏡支持体及び鏡支持機構のように、開口1h及び開口4hを開放したままで、軽量化目的などの別の用途に使用してもよい。つまり、支持構造体4(本体部4)及び鏡1は、それぞれ中央部に開口を有して光学的に連通している。なお、実施の形態3に係る鏡支持機構では、開口4hを貫通させず凹部4hとしてもよい。凹部4hは脱落防止部20の基端部を固定している。さらに、鏡固定部2が、鏡1の開口1hを避けて配置されているので、脱落防止部20と、支持構造体4(開口4h、凹部4h)以外の鏡支持体(実施の形態1及び2)とを接触しないようにすることが容易にできる。
実施の形態3に係る鏡支持機構は、実施の形態3に係る鏡取り外し方法としても成立する。ここで、実施の形態3に係る鏡取り外し方法を説明する。鏡1を取り外す対象は、脱落防止部20つきの実施の形態1から3に係る鏡支持機構とする。脱落防止部20を、支持構造体4(開口4h、凹部4h)から外す脱落防止部取り外しステップを実施する。次に、鏡1を取り外し用の治具で固定する鏡固定ステップを実施する。鏡固定ステップは、実施の形態2に係る鏡支持機構では、取り外し用の治具を、窪み部19に引っ掛けることで鏡1を固定する。窪み部19がない場合は、取り外し用の治具で鏡1の側方向(ラテラル方向)を挟み込めばよい。脱落防止部取り外しステップと鏡固定ステップとは、順序が逆でもよいし、同時並行に行ってもよい。取り外し用の治具で鏡1が固定されている状態で鏡1を固定している第1パッド部7a、第2パッド部7b、第1パッド部7c、第2パッド部7d、第1パッド部7e、第2パッド部7fを鏡1から外すパッド部取り外しステップを実施する。パッド部取り外しステップ後に、鏡1を取り外し用の治具が軸方向(アキシャル方向)に引き出して、鏡1を鏡支持機構から取り外す鏡取り外しステップを実施する。実施の形態3に係る鏡取り付け方法は、実施の形態3に係る鏡取り外し方法の逆にステップを進める。すなわち、鏡取り付けステップ(鏡取り外しステップの逆)、パッド部取り付けステップ(パッド部取り外しステップの逆)、鏡固定解除ステップ(鏡固定ステップの逆)、脱落防止部取り付けステップ(脱落防止部取り外しステップの逆)となる。鏡固定解除ステップ及び脱落防止部取り付けステップは、順序が逆でもよいし、同時並行に行ってもよい。
以上、説明したとおり、実施の形態1から3に係る鏡支持体及び鏡支持機構は、鏡支持機構(鏡1)が据え付けられる望遠鏡が天頂を向くときは、鏡支持体及び鏡支持機構により、鏡1を力等分で支持し、鏡1の鏡面精度の悪化を低減できるものである。実施の形態1及び2に係る鏡支持体及び鏡支持機構は、望遠鏡が水平線を向くときは、鏡支持体及び鏡支持機構が天地軸(Y軸)を境にした左右対称構造で支持することで、鏡1の鏡面精度の悪化を低減できるものである。実施の形態3に係る鏡取り外し方法は、実施の形態1から3に係る鏡支持機構から、鏡1を取り外すことができるものである。実施の形態3に係る鏡取り付け方法は、実施の形態1から3に係る鏡支持機構から、鏡1を取り付けることができるものである。
以上に述べた各実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 鏡(副鏡)、1c 同一円周(同心円)、1h 開口、2,2a,2b,2c,2d,2e,2f 鏡固定部、3,3a,3b,3c アーム部、4 支持構造体、4a 本体部、4b,4c,4d,4e 第1接続子、4f,4g 第2接続子、4h 開口(凹部)、5,5a,5b,5c 拘束点、6a,6c,6e 第1パッド部用弾性体(板バネ部)、6b,6d,6f 第2パッド部用弾性体(板バネ部)、7a,7c,7e 第1パッド部、7b,7d,7f 第2パッド部、8a,8b,8c,8d,8e,8f,9a,9b,9c,9d,9e,9f,10a,10b,10c,10d,10e,10f 板バネ部、11a,11c,11e 第1ロッド部、11ab,11cd,11ef バイポッド部、11b,11d,11f 第2ロッド部、11p 支持柱、12 第1仮想線、13 第2仮想線、14 仮想平面、14a 交差点(交点)、15,16,17,18 フランジ部、19 窪み部、20 脱落防止部。
Claims (1)
- 鏡と支持構造体との間であって前記鏡の光軸方向に設置され、前記鏡を支持する鏡支持体において、前記鏡に固定される第1パッド部と、前記第1パッド部と異なる位置で前記鏡に固定される第2パッド部と、前記鏡から離間して、前記第1パッド部と前記第2パッド部との間に渡されたアーム部と、一端が前記第2パッド部に対して前記第1パッド部側寄りの位置で前記アーム部に接続され、接続された位置から前記第1パッド部側に傾斜して延伸した他端が前記支持構造体に接続される第1ロッド部と、一端が前記アーム部の前記第1パッド部に対して前記第2パッド部側寄りの位置に接続され、接続された位置から前記第2パッド部側に傾斜して延伸した他端が前記支持構造体に接続される第2ロッド部とを備え、
前記アーム部は、前記第1ロッド部と接続している部分から屈曲して、前記第1ロッド部と接続している部分と前記第1パッド部との間が前記第1ロッド部に沿って延伸している鏡支持体。
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