JP6540341B2 - ミラー支持方法、ミラー支持構造およびミラー構造体 - Google Patents

ミラー支持方法、ミラー支持構造およびミラー構造体 Download PDF

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Description

本発明はミラーを高精度で支持するミラー支持方法、ミラー支持構造およびミラー構造体に関する。
人工衛星等に搭載する光学式望遠鏡に使用されるミラーでは、その反射面に高い精度が要求される反面、軽量化の要求により反射面の板厚を、ミラーの剛性が許す限り、薄くする必要がある。このようなミラーは地上での取り扱いや測定において自重による変形が常に問題となる。特に宇宙用のミラーの場合、宇宙空間で使用している間は重力の影響は無視できるので、ミラーの自重変形は考慮しなくて良いが、地上試験時では常に重力が作用するため、宇宙空間での最終使用状態と地上試験時には1G分の差異が発生する。地上で試験を実施する場合、この差分は試験または解析にて補正を行うが、何らかの誤差は避けられない。自重変形が小さいほど、宇宙環境との差異が小さく誤差の影響も小さくなり、より高い精度で事前予測が可能となるので、宇宙用ミラーの場合でも自重変形を小さくすることが重要となる。
このような高精度ミラーを多点(たとえば27点)で支持する方式(たとえばヒンドルマウント方式)であれば、自重変形を抑制することができるが、その反面、多点で支持することから温度変化や組立・取付時等による外部からの歪のミラー波面への影響が大きくなる。このような外部歪の影響を小さくするために、特許文献1に開示された支持構造は6点支持を採用し、さらに各支持脚に応力の伝達を抑制する軸受機構を設けている。
特開2014−010332号公報
しかしながら、上述した6点支持のように、多点支持に比べて支持点数が少なくなると、ミラーの自重変形が大きくなり、高精度の事前予測が困難となる。
そこで、本発明の目的は、ミラーの自重変形を最小化することでミラー支持を最適化できるミラー支持方法、ミラー支持構造およびミラー構造体を提供することにある。
本発明によるミラー支持構造は、ベースに対してミラーを複数支点で支持する複数の支持ロッドを有し、前記複数の支持ロッドの隣り合う各一対の支持ロッドが前記ベースに対して互いに相手側へ向けた所定の傾斜角度で前記ミラーの底面を支持し、前記傾斜角度は、前記ミラーが前記隣り合う一対の支持ロッドの2支点で垂直方向に支持されたときに生じる自重変形を相殺する曲げ変形を前記ミラーに生じさせ、前記ミラーのTriangular変形を最小とするように設定されたことを特徴とする。
本発明によるミラー構造体は、上記ミラー支持構造と前記ミラーとからなり、前記ミラー支持構造が前記ミラーの底面を前記複数の支持ロッドにより支持することを特徴とする。
本発明によるミラー支持方法は、ベースに対してミラーを複数支点で支持する複数の支持ロッドを有するミラー支持方法であって、前記複数の支持ロッドの隣り合う各一対の支持ロッドが前記ベースに対して互いに相手側へ向けた所定の傾斜角度で前記ミラーの底面を支持し、前記傾斜角度を、前記ミラーが前記隣り合う一対の支持ロッドの2支点で垂直方向に支持されたときに生じる自重変形を相殺する曲げ変形が前記ミラーに生じ、前記ミラーのTriangular変形を最小とするように設定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、ミラーの自重変形を最小化することでミラー支持を最適化できる。
図1は本発明の実施形態によるミラー支持構造を採用するミラー構造体の一例を示す斜視図である。 図2は図1に示すミラー構造体の支持する側から見た平面図である。 図3は図1に示すミラー構造体の側面図である。 図4は3組のバイポッドにより支持されたミラーのツェルニケ10次のTriangular変形モードを示す図である。 図5はバイポッド角度およびオフセットを説明するためのミラー構造体の側面図である。 図6は本発明による自重変形の低減メカニズムを説明するためのミラー構造体の側面図である。 図7はバイポッド支持されたミラー構造体におけるバイポッド角度に対する変形量の変化を示すグラフである。 図8(A)はバイポッド角度90°の5〜37次と10次の変形モードにおける変形量を示すグラフであり、図8(B)は、バイポッド角度45°の5〜37次と10次の変形モードにおける変形量を示すグラフである。 図9は本発明の一実施例によるミラー支持構造の分離可能支持ロッドの構成を示す斜視図である。 図10は図9に示す分離可能支持ロッドの分離した状態を示す側面図である。 図11は図10に示す分離可能支持ロッドのA−A断面図である。 図12は本実施例によるミラー支持構造である逆バイポッド式支持構造を示す斜視図である。 図13は上述したミラー支持構造を適用する光学式望遠鏡の一構成例を示す模式図である。
<実施形態の概要>
本発明の実施形態によれば、ミラーを斜めに支持する支持構造と当該ミラーとの間の角度を最適化することで、少ない支持点数でミラーの自重変形を最小化することが可能となる。以下、本発明の原理的なメカニズムおよび実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
1.一実施形態
大型のミラーの主要な設計課題の一つは、1G下での自重変形の低減である。ミラーの厚さ及びミラー支持点配置はミラーの基本的構造諸元であるが、このミラー厚さと支持点配置は自重変形に大きくかかわるパラメータである。なかでも、支持点配置は設計の自由度が大きく、支持点配置を適切に決定することはミラー部構造設計において最も基本的な設計項目である。さらに、逆バイポッド式支持構造の場合、支持点配置だけでなく支持構造の取付角度によって自重変形が影響を受ける。以下、図1〜図3に示す逆バイポッド式支持構造を用いたミラー構造体を例示し、支持点配置と支持構造取付角度の最適組み合わせによって自重変形を最小化できることを示す。
1.1)ミラー構造体
図1〜図3に例示するように、本発明の一実施形態によるミラー支持構造を適用可能なミラー構造体は、ミラー10が3組の逆バイポッド式支持構造11〜13による6点で支持された構成を有する。ミラー10は、たとえば高精度の波面が要求される平面鏡、凹面鏡等であるが、そのほか、精度が要求される光学部材であってもよい。逆バイポッド式支持構造11〜13の各々の構造については後述する。
図2に典型的に示されるように、逆バイポッド式支持構造11〜13は、ミラー10の底面の中心の周り(周辺部)に互いに120°の角度で均等に配置され、各逆バイポッド式支持構造の2本の支持ロッド、計6本の支持ロッドがミラー10を6点支持する。各逆バイポッド式支持構造の2本の支持ロッドのジョイント部は、図3に示されるように、ベース構造体14上に固定される。
1.2)自重変形と支持点配置
一般に、円形ミラー10の自重変形量Wは次式(1)で近似的に表すことができる(”Analytical Predictions For Lightweight Optics In A Gravitational And Thermal Environment,” Proc. of SPIE Vol. 0748, Structural Mechanics of Optical Systems II)。
W=(CqR)/(Et) ・・・(1)
W:自重変形量(重力方向が光軸垂直の場合)
C:支持点配置で決まる定数
q:ミラー面密度(単位面積当たり質量)
R:ミラー半径
E:ミラー弾性率
t:ミラー厚さ
式(1)からわかるように、自重変形に影響するパラメータは、1)支持点配置、2)面密度、3)半径、4)弾性率、および5)ミラー厚さ、である。このうち構造設計として設計自由度があるパラメータは、支持点配置とミラー厚さの二つである。面密度は、衛星搭載用ミラーではほぼ軽量化加工の加工限界まで軽量化されるため、構造設計としての自由度はあまりなく、半径は光学設計からの要求で、弾性率はミラー材料で、それぞれ決まるので自由度はない。一方、自重変形に関係するパラメータで、設計自由度のある支持点配置とミラー厚さのうち、ミラー厚さは軽量化加工(削り込み)の加工技術の制約を受けるため、必ずしも設計自由度は高くない。
したがって、式(1)と設計自由度の検討から、自重変形低減のためには支持点配置の最適化が極めて重要であることがわかる。また、式(1)にあるように、自重変形は半径の4乗に比例するので、たとえば口径を1.4倍に拡大すれば自重変形は3.8倍に大きく増大する。したがって、口径が大きくなるほど自重変形の低減が益々大きな設計課題になることがわかる。
1.3)支持点配置および支点構造の取付角度による自重変形の最小化
自重変形低減にはTriangular変形低減が重要である。重力方向が光軸垂直の場合、自重変形の主たる成分は、変形モードのうち、
1)ピストン成分(光軸方向の並進移動)、
2)パワー変形成分(曲率半径変化)、
3)その他ツェルニケ(Zernike)5次以上の高次変形成分
となる。
たとえば図13に示すような焦点調整機構8を有する光学センサの場合には、ピストン移動(Zernike 1次)およびパワー変化(Zernike 4次)による焦点位置移動は焦点位置調整が可能であるから、自重変形要求値(鏡面変形RMS(Root Mean Squire)値)にはピストンとパワーを含まないZernikeの5次以上の変形成分のみが対象となる。
一方で、図1〜図3に例示したような3組のバイポッドで支持されたミラーにおいては、5次以上の自重変形RMSの主成分は10次のTriangular変形成分となる。たとえば、5次以上の全RMS値のうち、10次Triangular変形が80%を占める場合がある。したがって、自重変形低減のためには、特にZernike10次のTriangular変形を低減することが重要になる。図4に、3組のバイポッドで支持されたミラーにおけるZernike10次のTriangular変形の一例を示す。
逆バイポッド式支持構造の場合、自重変形は、支持点配置だけでなく支持構造の取付角度によっても変化する。
図5に示すように、支持構造の取付角度とは、バイポッド支持構造と光学ベンチ14(あるいはミラー10)が交差する角度θである。さらに、分厚いクローズドバックミラー10の裏面を逆バイポッド支持構造で支持した場合、支持構造のミラー取付点とミラー10の中立面Pとの間にはオフセットOfが存在する。次に説明するように、これらバイポッド取付角度θとオフセットOfとを利用することで、自重変形を効果的に低減できる。
図6(A)に示すように、ミラー10が二つの支持点で支持された場合、これらの支持点で反力F1aおよびF2aがミラー10を支持するために、ミラー10は自重によって参照符号Daで示すように凹状に変形する。
これに対して、図6(B)に示すように、二つのバイポッドが、互いにミラー10の中心に向けてミラー10の底面に対して角度θをなして斜めに支持する場合、上述したようにバイポッド取付点とミラー中立面Pとの間にオフセットOfが存在しているために、ミラー10に対するバイポッド反力F1bおよびF2bによりミラー10に上向きの曲げモーメントMが生じる。この曲げモーメントMにより、参照符号Dbで示すようにミラー10は、凸状に変形しようとする。
したがって、図6(A)および図6(B)から、バイポッドを適切な支持点に配置し、適切な支持構造取付角度θを与えれば、ミラー10の自重による凹変形Daとバイポッド反力による凸変形Dbとが相殺し、自重変形をゼロにすることができる。
次に、適切な支持点配置と適切な支持構造取付角度θを設定することで、自重変形の主成分であったTriangular変形をゼロにすることが可能であることを示す。
図7は、ある支持点配置における支持構造取付角度(横軸:バイポッド角度)とTriangular変形(菱形ドット)および5次以上の変形成分RMS値(Xドット)の関係を示すグラフである。図7において、Triangular変形(Triangular項のZernike係数)は、バイポッド角度θ=45°でゼロとなることがわかる。この理由は、図6において説明したように、自重による面の凹変形(図6(A))と45度傾いた支持構造反力による面の凸変形(図6(B))とがちょうど相殺して変形ゼロとなっているものである。5次以上の変形の主成分であるTriangular変形がゼロとなることによって、5次以上の変形成分のRMS値も45°において最小値となっていることがわかる。
図8に示すように、5次以上の変形の主成分であるTriangular変形は、バイポッド角度θが90°と45°の間で大きく変化している。Triangular変形は、図8(A)に示すようにθ=90°では顕著であったが、図8(B)に示すようにθ=45°ではほぼ消えている。
なお、変形ゼロとなるバイポッド角度θが存在するか否かは支持点の配置に依存している。本実施形態では、支持構造の取付角度θ=45°で最適解(変形ゼロ)が得られるが、ミラー10の諸元により最適角度は異なる。したがって、変形ゼロとなる支持点配置およびバイポッド角度θをパラメータとした自重変形のパラメトリックな解析を行い、適切な配置および角度の組合せを求めることができる。
1.4)効果
以上述べたように、本実施形態によれば、逆バイポッド式支持方式におけるバイポッドの支持点配置と各バイポーラとミラーとの角度とを最適化することで、少ない支持点数でミラーの自重変形を最小化することが可能となる。
2.一実施例
本発明の一実施例によるミラー支持構造は、逆バイポッド式構成を有し、上述したようにミラー10の底面の中心の周りに互いに120°の角度で配置され、各逆バイポッド式支持構造の2本の支持ロッド、計6本の支持ロッドがミラー10を支持する。以下、本実施例における分離可能支持ロッドの構成について説明する。
図9に例示するように、本実施例によるミラー支持構造における分離可能支持ロッド100は、ミラー10に接着するミラーパッド101とベース構造体14に固定する固定部107との間に、接続部102、可撓接合部103、分離可能接合部104、接続ロッド105および可撓接合部106を順に設けた構成を有する。分離可能接合部104は、可撓接合部103と接続ロッド105との間に設けられ、特にミラーパッド側に近い位置、ここでは可撓接合部103の直下に設けられる。
ミラーパッド101は円形状を有し、ミラー10のガラス底面に接着強度の高い接着剤(たとえばエポキシ系接着剤)により接着される。接続部102は、ミラーパッド101に直交する平面上で接着パッド101の直径方向に伸びた形状を有し、支持ロッド100と、その長手方向と所定角度を成すミラーパッド101とを連絡する。
可撓接合部103および106の各々は、直交する2つの可撓ブレードが縦続した十字ブレード構成を有し、支持ロッド100の長手方向と直交する2軸方向に弾性的に湾曲可能である。このような可撓接合部103および106をミラーバッド101と固定部107との間に2カ所配置することで、接続ロッド105の両端にかかるモーメントを最小にし、軸力のみを作用させることができる。
ミラー側の可撓接合部103の一方の端部は接続部102に、他方の端部は分離可能接合部104の一方の接合部に接続されている。さらに分離可能接合部104の他方の接合部は接続ロッド105を通してベース側の可撓接合部106の一方の端部に接続され、可撓接合部106の他方の端部が固定部107に接続されている。
図10に例示するように、逆バイポッド支持ロッド100は、ベース構造体14あるいはミラー10と角度θで交差するようにミラー10を支持する。バイポッド角度θは、上述したように、Triangular変形がゼロになるように設定される。
分離可能接合部104は、可撓接合部103に接続したフランジ201と、接続ロッド105に接続したフランジ202とが分離可能に構成されている。フランジ201の中心部には円形の突出部203が設けられ、フランジ202の中心部には突出部203を受け入れる円形の受け口204が設けられている。フランジ201および202は、突出部203と受け口204とを合わせて契合させることで印籠による組立再現性を確保している。さらに、次に述べるようにフランジ201および202をねじ止めすることで、高精度の着脱可能性を実現する。
図11に例示するように、フランジ201および202には、ねじ止め手段301〜303がフランジ周辺に等角度で設けられ、そのうち直径の両端に位置する2つのねじ止め手段302および303はリーマーボルトを使用する。リーマーボルトはボルトを通す穴にリーマー穴加工を行いボルト径の公差が厳しく管理されるので、リーマーボルトを採用することで組立再現性を確保することができる。
このように、分離可能接合部104に印籠またはリーマーボルトを採用することで、高精度の波面精度が要求されるミラーの支持構造において、支持構造の組み立て再現性を確保することが可能となる。なお、組み立て再現性の確保手段としては種々の手段を利用することができ、印籠およびリーマーボルトだけでなく、位置決めピン等を用いることもできる。
図12に示すように、本発明の一実施例による支持構造は、上述した分離可能支持ロッド100を2本用いて、V字に接続することで分離可能な逆バイポッド式支持構造20を構成することができる。ミラー10は、図1〜図3で例示したように、3組の逆バイポッド式支持構造20により6点支持され、3組の逆バイポッド支持構造20の各組は、図2に示すように、ミラー10の底面の周辺部に均等に配置され、バイポッド反力F1bおよびF2b(図6(B)参照)によりミラー10を凸状に変形させるように角度θの傾きを持って取り付けられる。
図12において、各逆バイポッド式支持構造20は一対の分離可能支持ロッド100が固定部107で共通に接続された構成を有する。一方の分離可能支持ロッドは、図4および図5で説明したように、ミラー10に接着するミラーパッド101aとベース構造体14に固定する固定部107との間に、接続部102a、可撓接合部103a、分離可能接合部104a、接続ロッド105aおよび可撓接合部106aを順に設けた構成を有する。他方の分離可能支持ロッドも同様に、ミラーパッド101bと固定部107との間に、接続部102b、可撓接合部103b、分離可能接合部104b、接続ロッド105bおよび可撓接合部106bを順に設けた構成を有する。
3.他の実施例
本発明の他の実施例によれば、上述した分離可能支持ロッド100を2本用いて、逆V字に接続することで分離可能なバイポッド式支持構造を構成することができる。バイポッド式支持構造は、ミラー10に接着するパッドに固定された2本の分離可能支持ロッドからなり、各分離可能支持ロッドにはベース構造体14に固定される固定部が設けられている。本実施例では、3組のバイポッド式支持構造がミラー10を3点支持し、ベース構造体14に6点で固定される。各バイポッド式支持構造の各支持ロッドは、図9〜図11において説明した支持ロッド100の上下が反転した構成を有する。
3.適用例
上述した本実施例によるミラー支持構造は、大型光学式望遠鏡のミラーの支持構造に適用される。たとえば、図13に例示される光学式望遠鏡1において、特に大型ミラー2の支持構造に適用可能である。すでに述べたように、式(1)から、自重変形は半径の4乗に比例するので、口径が大きくなるほど自重変形の低減が益々大きな設計課題になるからである。
なお、本発明によるミラー支持構造は、高精度の波面が要求されるミラー(平面鏡や凹面鏡)の支持や、軽量化の要求の強い宇宙用のミラーの支持に適用可能である。また、本実施例によるミラー支持構造は、宇宙空間で使用される大型光学式望遠鏡のミラーの支持に利用するだけでなく、地上で使用する高精度のミラーの支持にも有効である。
本発明は、高精度が要求される大型光学式望遠鏡のミラーなどの支持に利用可能である。
10 ミラー
11〜13 逆バイポッド式支持構造
14 ミラー構造体
100 分離可能支持ロッド
101 接着パッド
102 接続部
103 可撓接合部
104 分離可能接合部
105 接続ロッド
106 可撓接合部
107 固定部

Claims (7)

  1. ベースに対してミラーを複数支点で支持する複数の支持ロッドを有し、前記複数の支持ロッドの隣り合う各一対の支持ロッドが前記ベースに対して互いに相手側へ向けた所定の傾斜角度で前記ミラーの底面を支持し、
    前記傾斜角度は、前記ミラーが前記隣り合う一対の支持ロッドの2支点で垂直方向に支持されたときに生じる自重変形を相殺する曲げ変形を前記ミラーに生じさせ、前記ミラーのTriangular変形を最小とするように設定されたことを特徴とするミラー支持構造。
  2. 2本の支持ロッドをV字状に接続したバイポッド構造を3組設け、前記3組のバイポッド構造が前記ミラーの中心の周りに均等に配置されることで、6点で前記ミラーを支持し、3点で前記ベースに結合され、任意の2つのバイポッド構造の互いに隣接する支持ロッドが前記一対の支持ロッドを構成することを特徴とする請求項記載のミラー支持構造。
  3. 前記自重変形の凹状変形が、前記一対の支持ロッドの合成反力による前記ミラーの凸状変形により相殺されることを特徴とする請求項1または2に記載のミラー支持構造。
  4. 前記一対の支持ロッドの各々には可撓接合部が設けられたことを特徴とする請求項1−のいずれか1項に記載のミラー支持構造。
  5. 請求項1−のいずれか一項に記載のミラー支持構造と前記ミラーとからなり、前記ミラー支持構造が前記ミラーの底面を前記複数の支持ロッドにより支持することを特徴とするミラー構造体。
  6. ベースに対してミラーを複数支点で支持する複数の支持ロッドを有するミラー支持方法であって、
    前記複数の支持ロッドの隣り合う各一対の支持ロッドが前記ベースに対して互いに相手側へ向けた所定の傾斜角度で前記ミラーの底面を支持し、
    前記傾斜角度を、前記ミラーが前記隣り合う一対の支持ロッドの2支点で垂直方向に支持されたときに生じる自重変形を相殺する曲げ変形が前記ミラーに生じ、前記ミラーのTriangular変形を最小とするように設定する、
    ことを特徴とするミラー支持方法。
  7. 2本の支持ロッドをV字状に接続したバイポッド構造を3組設け、前記3組のバイポッド構造が前記ミラーの中心の周りに均等に配置されることで、6点で前記ミラーを支持し、3点で前記ベースに結合され、任意の2つのバイポッド構造の互いに隣接する支持ロッドが前記一対の支持ロッドを構成することを特徴とする請求項に記載のミラー支持方法。
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