JP2019163433A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】被洗物の縮み抑制効果にさらに優れた洗浄剤組成物を提供すること。【解決手段】(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含み、前記(A)成分が特定の化合物であり、前記(B)成分が特定の化合物であり、前記(C)成分が界面活性剤(ただしカチオン界面活性剤、及び高級脂肪酸塩を除く)である、洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄剤組成物に関する。
シルク製品、ウール製品、綿製のニット等のおしゃれ着を洗濯する際には、生地が傷まないようにつけ置き洗いが行われることが多い。しかしながら、洗浄力を高めるために被洗物を長時間つけ置きすると、被洗物が縮みやすいという問題がある。
特許文献1は、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、水難溶性溶剤、水易溶性溶剤を含む洗浄剤組成物について提案している。特許文献1の洗浄剤組成物によれば、被洗物の縮み抑制を図っている。
特開平10−88195号公報
しかしながら特許文献1の洗浄剤組成物はつけ置き洗い専用であり、洗濯機を用いても縮み抑制効果を発揮するかどうかは検討されていない。また、特許文献1の洗浄剤組成物では、縮み抑制効果がいまだ不充分である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被洗物の縮み抑制効果にさらに優れた洗浄剤組成物を目的とする。
本発明の洗浄剤組成物は、以下の態様を含む。
[1] (A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含み、
前記(A)成分が下記式(a−1)で表される化合物、及び下記式(a−2)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記(B)成分が下記式(b)で表される化合物であり、
前記(C)成分が界面活性剤(ただしカチオン界面活性剤、及び高級脂肪酸塩を除く)である、洗浄剤組成物。
Figure 2019163433
(式(a−1)中、Ra1は、炭素数9〜23の直鎖の炭化水素基、又は炭素数9〜23の分岐鎖の炭化水素基であり、Ra2は、炭素数1〜4の直鎖のアルキレン基、又は炭素数1〜4の分岐鎖のアルキレン基であり、Ra3及びRa4は、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖のアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のヒドロキシアルキル基、又はオキシエチレン基の平均繰り返し数が1〜25の(ポリ)オキシエチレン基である。)
Figure 2019163433
(式(a−2)中、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8はそれぞれ独立に炭素数1〜24の鎖式炭化水素基であり、ただしRa5、Ra6、Ra7、及びRa8のうち少なくとも1つは炭素数8〜24の鎖式炭化水素基であり、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8の炭素数の合計が38未満であり、Xは炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、又はハロゲンイオンである。)
Figure 2019163433
(式(b)中、Rb1〜Rb3はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Rb4は水素原子、又はアセチル基である。)
[2] 前記(A)成分の含有量が、洗浄剤組成物の総質量に対し、0.1〜5質量%である、[1]に記載の洗浄剤組成物。
[3] 前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.2〜150である、[1]又は[2]に記載の洗浄剤組成物。
[4] 前記(C)成分が、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物。
[5] 前記アニオン界面活性剤/前記(A)成分で表される質量比が100以下である、[4]に記載の洗浄剤組成物。
本発明の洗浄剤組成物は、被洗物の縮み抑制効果にさらに優れる。
≪洗浄剤組成物≫
本発明の洗浄剤組成物は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含む。
本発明の洗浄剤組成物は、粉粒状、タブレット、ブリケット、シート、バーなどの固体であってもよいし、液体であってもよい。
<(A)成分>
(A)成分は、下記式(a−1)で表される化合物(以下、(a−1)成分ともいう)、及び下記(a−2)で表される化合物(以下、(a−2)成分ともいう)からなる群から選択される少なくとも1種である。
Figure 2019163433
(式(a−1)中、Ra1は、炭素数9〜23の直鎖の炭化水素基、又は炭素数9〜23の分岐鎖の炭化水素基であり、Ra2は、炭素数1〜4の直鎖のアルキレン基、又は炭素数1〜4の分岐鎖のアルキレン基であり、Ra3及びRa4は、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖のアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のヒドロキシアルキル基、又はオキシエチレン基の平均繰り返し数が1〜25の(ポリ)オキシエチレン基である。)
Figure 2019163433
(式(a−2)中、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8はそれぞれ独立に炭素数1〜24の鎖式炭化水素基であり、ただしRa5、Ra6、Ra7、及びRa8のうち少なくとも1つは炭素数8〜24の鎖式炭化水素基であり、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8の炭素数の合計が38未満であり、Xは炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、又はハロゲンイオンである。)
[(a−1)成分]
式(a−1)中、Ra1は、炭素数9〜23の直鎖の炭化水素基、又は炭素数9〜23の分岐鎖の炭化水素基である。
a1の炭素数は、15〜21が好ましい。上記範囲内であれば、繊維製品の縮みをより良好に抑制し、かつ安定性を良好にできる。
a1は、飽和炭化水素基でもよく、不飽和炭化水素基でもよい。
a2は、炭素数1〜4の直鎖のアルキレン基、又は炭素数1〜4の分岐鎖のアルキレン基である。Ra2の炭素数は、2〜3が好ましい。上記範囲内であれば、繊維製品の縮みをより良好に抑制し、安定性を良好にできる。
a3及びRa4は、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖のアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のヒドロキシアルキル基、又はオキシエチレン基の平均繰り返し数が1〜25の(ポリ)オキシエチレン基である。
(a−1)成分としては、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルジアルキル3級アミン;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド等の3級アミンが挙げられる。中でも、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましい。
(a−1)成分は、市販品でもよいし、以下の方法により製造されたものでもよい。例えば、長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン等の脂肪族アミドアルキル3級アミンは、以下の方法により製造される。
まず、脂肪酸又は脂肪酸誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル、動物性油脂もしくは植物性油脂等)と、ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させる。その後、未反応のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧又は窒素ブローにて留去することにより脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造できる。
ここで、脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸や、これらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が挙げられ、中でも、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が好ましい。これら脂肪酸又は脂肪酸誘導体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとしては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが好ましい。
(a−1)成分の市販品としては、例えば、リポミンAPA168−65E(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)等が挙げられる。
[(a−2)成分]
式(a−2)中、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8はそれぞれ独立に炭素数1〜24の鎖式炭化水素基であり、ただしRa5、Ra6、Ra7、及びRa8のうち少なくとも1つは炭素数8〜24の鎖式炭化水素基であり、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8の炭素数の合計が38未満である。
式(a−2)中、炭素数8〜24の鎖式炭化水素基は、炭素数8〜24が好ましく、炭素数8〜16がより好ましく、炭素数8〜12がさらに好ましく、炭素数8〜10が特に好ましい。鎖式炭化水素基の炭素数が上記範囲内であると、再汚染防止性を向上しやすくなる。
炭素数8〜24の鎖式炭化水素基としては、炭素数8〜24のアルキル基、炭素数8〜24のアルケニル基が挙げられる。具体的には、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基、9−オクタデセニル基等が挙げられる。
式(a−2)中、炭素数8〜24の鎖式炭化水素基以外の炭素数1〜24の鎖式炭化水素基は、炭素数1〜3のアルキル基、及び炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基が挙げられる。炭素数1〜3のアルキル基の具体例は、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基の具体例は、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
式(a−2)中、Xは炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、又はハロゲンイオンである。炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンの具体例は、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、プロピル硫酸イオンである。ハロゲンイオンの具体例は、クロルイオン、ブロモイオンであり、衣料の黄変抑制の点からクロルイオンが好ましい。
(a−2)成分のより具体的な化合物は、N−ラウリル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N−ミリスチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N−ステアリル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N,N−ジオレイル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジオクチル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジノニル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジデシル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジオクチル−N−エチル−N−メチルアンモニウム塩、N,N−ジノニル−N−エチル−N−メチルアンモニウム塩、及びN,N−ジデシル−N−エチル−N−メチルアンモニウム塩等が挙げられる。これらの塩となる対イオンは、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン又はクロルイオン等のハロゲンイオンである。
被洗物により高い縮み抑制効果を付与できる点で、(a−2)成分はN−ラウリル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N−ミリスチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N−ステアリル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N,N−ジデシル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジオレイル−N,N−ジメチルアンモニウム塩が好ましい。これらの塩となる対イオンは、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン又はクロルイオン等のハロゲンイオンである。
(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、(A)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜7質量%がより好ましく、0.2〜5質量%がさらに好ましく、0.2〜2質量%が特に好ましい。
(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、再汚染防止効果を向上しやすくなる。
(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(A)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜7質量%がより好ましく、0.2〜5質量%がさらに好ましく、0.2〜2質量%が特に好ましい。
(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、再汚染防止効果を向上しやすくなる。
(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
<(B)成分>
(B)成分は下記式(b)で表される化合物である。
Figure 2019163433
(式(b)中、Rb1〜Rb3はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Rb4は水素原子、又はアセチル基である。)
式(b)中、Rb1〜Rb3は、全てが水素原子であるか、又は1つがアルキル基であり、他の2つが水素原子であることが好ましい。即ち、Rb1〜Rb3の内、2つ又は3つ(2つ以上、少なくとも2つ)が水素原子であることが好ましい。Rb1〜Rb3の内、2つ又は3つが水素原子であれば、開放系に放置されても、皮膜形成やゲル化をより良好に防止できる。
b1〜Rb3のいずれかがアルキル基である場合、前記アルキル基の炭素数は、1〜2が好ましく、1がより好ましい。Rb1〜Rb3の炭素数が上記範囲内であれば開放系に放置された場合でも、皮膜形成やゲル化をより良好に防止できる。
b4は、開放系に放置された場合でも、皮膜形成やゲル化をより良好に防止する観点から、水素原子が好ましい。
(B)成分としては、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシ−3−エチルブタノール、3−メトキシ−3−プロピルブタノール、3−メトキシ−2−メチルブタノール、3−メトキシ−2−エチルブタノール、3−メトキシ−2−プロピルブタノール、3−メトキシ−1−メチルブタノール、3−メトキシ−1−エチルブタノール又は3−メトキシ−1−プロピルブタノール等の、式(b)中のRb4が水素原子であるもの;3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−3−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−3−プロピルブチルアセテート、3−メトキシ−2−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−2−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−2−プロピルブチルアセテート、3−メトキシ−1−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−1−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−1−プロピルブチルアセテート等の式(b)中のRb4がアセチル基であるもの等が挙げられる。
中でも、(B)成分としては、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシ−2−メチルブタノール、3−メトキシ−1−メチルブタノール又は3−メトキシ−3−メチルブチルアセテートが好ましい。さらに、(B)成分としては3−メトキシ−3―メチルブタノールがより好ましい。
(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、(B)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましく、2〜15質量%がさらに好ましい。
(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、適度な流動性を維持することができる。
(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、(A)成分を繊維に浸透しやすくすることで、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(B)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、2〜5質量%がさらに好ましい。
(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、適度な溶解性を維持することができる。
(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、(B)成分/(A)成分で表される質量比(以下、B/A比ともいう)は、0.2〜150が好ましく、0.5〜100がより好ましく、1〜50がさらに好ましい。
B/A比が上記上限値以下であると、(A)成分を繊維に浸透しやすくすることで縮み抑制効果を向上しやすくなる。
B/A比が上記下限値以上であると、(A)成分を繊維に浸透しやすくすることで縮み抑制効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(B)成分/(A)成分で表される質量比(以下、B/A比ともいう)は、0.2〜150が好ましく、0.3〜50がより好ましく、0.5〜10がさらに好ましい。
B/A比が上記上限値以下であると、製剤化しやすい。
B/A比が上記下限値以上であると、(A)成分を繊維に浸透しやすくすることで縮み抑制効果を向上しやすくなる。
<(C)成分>
(C)成分は界面活性剤(ただし、カチオン界面活性剤、及び高級脂肪酸塩を除く)である。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤(以下、(c1)成分ともいう)、高級脂肪酸塩を除くアニオン界面活性剤(以下、(c2)成分ともいう)、両性界面活性剤等が挙げられる。
なかでも、(C)成分が(c1)成分、及び(c2)成分を両方含むことが好ましい。
[ノニオン界面活性剤(c1)]
ノニオン界面活性剤としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているノニオン界面活性剤であればよく、例えば、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、アルキルフェノール、高級アミン等のアルキレンオキシド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。これらのノニオン界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、上記の中でも、粘度及び液安定性の点で、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が好ましい。
ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤としては、例えば、下記一般式(c11)で表される化合物(以下、「化合物(c11)」ということがある。)が挙げられる。
11−X−[(EO)/(PO)]−R12 ・・・(c11)
式(c11)中、R11は炭素数6〜22の炭化水素基であり、Xは2価の連結基であり、R12は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、sはEOの平均繰り返し数を表し、3〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数である。
式(c11)中、R11の炭化水素基の炭素数は、6〜22であり、8〜22が好ましく、10〜18がより好ましい。R11の炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、不飽和結合を有していても有していなくてもよい。
−X−としては、−O−、−COO−、−CONH−等が挙げられる。
12におけるアルキル基の炭素数は、1〜6であり、1〜3が好ましい。
12におけるアルケニル基の炭素数は、2〜6であり、2〜3が好ましい。
−X−が−O−、−COO−又は−CONH−である化合物(c11)は、第1級もしくは第2級の高級アルコール(R11−OH)、高級脂肪酸(R11−COOH)又は高級脂肪酸アミド(R11−CONH)を原料として得られる。これら原料におけるR11は、式(c11)中のR11と同じである。
sは、EOの平均繰り返し数(すなわち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す3〜20の数であり、5〜18が好ましい。上記上限値超では、HLB値が高くなりすぎて皮脂に対する洗浄力が低下するおそれがある。上記下限値未満では、(c1)成分自体の原料臭気の劣化を生じるおそれがある。
tは、POの平均繰り返し数(すなわち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜6の数であり、0〜3が好ましい。上記上限値超では、洗浄剤組成物の高温下での液安定性が低下する傾向にある。
tが1以上の場合、すなわち、化合物(c11)がEO及びPOを有する場合、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの付加方法は特に限定されず、例えば、ランダム付加方法でもよく、ブロック付加方法でもよい。ブロック付加方法としては、例えば、エチレンオキシドを付加した後、プロピレンオキシドを付加する方法、プロピレンオキシドを付加した後、エチレンオキシドを付加する方法、エチレンオキシドを付加した後、プロピレンオキシドを付加し、さらにエチレンオキシドを付加する方法などが挙げられる。
エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数分布は特に限定されない。
付加モル数分布は、ノニオン界面活性剤を製造する際の反応方法によって変動しやすい。例えば、一般的な水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを疎水性原料に付加させた際には、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数分布が比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを疎水基原料に付加させた際には、エチレンオキシドやプロピレンオキシドの付加モル数分布が比較的狭い分布となる傾向にある。
化合物(c11)としては、特に、−X−が−O−である化合物(アルコール型ノニオン界面活性剤)、又は、−X−が−COO−であり、R12が炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数2〜6のアルケニル基である化合物(脂肪酸アルキル(アルケニル)エステル)が好ましい。
−X−が−O−である場合、R11の炭素数は10〜22が好ましく、10〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。−X−が−O−である場合、R12は水素原子が好ましい。
−X−が−COO−である場合、R11の炭素数は9〜21が好ましく、11〜21がより好ましい。−X−が−COO−である場合、R12は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。
−X−が−O−又は−COO−である化合物(c11)としては、例えば、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13(Cは炭素数を示す。以下同様。))、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol TO7、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XP90、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XL70、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XA60、BASF社製);炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、5モル相当又は7モル相当又は9モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:ソフタノール50、ソフタノール70、ソフタノール90、ソフタノール150、株式会社日本触媒(株)製);ヤシ脂肪酸メチル(ラウリン酸/ミリスチン酸=8/2)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(ポリオキシエチレンヤシ脂肪酸メチルエステル(EO15モル))などが挙げられる。
化合物(c11)としては、上記の中でも、−X−が−COO−でありR12が炭素数1〜6のアルキル基であり、tが0である化合物、すなわち、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルが好ましく、その中でも特に、R12がメチル基であるポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(以下、MEEということがある)がより好ましい。
ノニオン界面活性剤としてポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを用いることで、洗浄剤組成物の水への溶解性が高まり、洗浄力が向上する。加えて、洗浄剤組成物中の(c1)成分の含有量を高めても粘度の著しい増大(ゲル化)が生じにくく、良好な流動性を有する濃縮型の洗浄剤組成物を得られる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル、特にMEEは、水溶液系中で分子同士の配向性が弱く、ミセルが不安定なノニオン界面活性剤である。このため、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルは、高濃度でゲル化等を生じず、1種単独で多量に洗浄剤組成物中に配合されても、水への溶解性を高められると推測される。従って、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを含む洗浄剤組成物が水に分散されると、洗浄液中のポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの濃度が速やかに均一となり、洗浄初期から任意の濃度で被洗物と接して高い洗浄力を発揮すると考えられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルにおいて、エチレンオキシドの付加モル数が異なる化合物の分布の割合を示すナロー率は、20質量%以上が好ましい。ナロー率の上限値は実質的に80質量%以下が好ましい。ナロー率は、20〜60質量%がより好ましい。ナロー率が高いほど良好な洗浄力が得られるが、高すぎると低温での液安定性が低下するおそれがあることから、ナロー率は30〜45質量%がさらに好ましい。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル等のポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤のナロー率は、下記の数式(S)で求められる値である。
Figure 2019163433
式(S)において、Smaxは、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤中に最も多く存在するアルキレンオキシド付加体におけるアルキレンオキシドの付加モル数(式(a−1)中のs+tの値)を示す。
iはアルキレンオキシドの付加モル数を示す。
Yiは、式(S)で表される成分全体の中に存在するアルキレンオキシドの付加モル数がiであるアルキレンオキシド付加体の割合(質量%)を示す。
前記ナロー率は、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの製造方法等によって制御することができる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの製造方法としては特に制限されるものではないが、例えば、表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルに酸化エチレンを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)が挙げられる。
前記の表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、例えば、金属水酸化物等により表面改質された、金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシド等により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒等が挙げられる。
前記複合金属酸化物触媒の表面改質においては、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドの割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルの製造方法は上述した方法に限定されない。例えば、アルカリ土類金属化合物とオキシ酸等の混合物より調製されるアルコキシル化触媒により、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加する方法によっても、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを製造できる。上記のアルコキシル化触媒については、特許第04977609号公報、国際公開第1993/004030号、国際公開第2002/038269号、国際公開第2012/028435号等で開示されており、例えば、カルボン酸のアルカリ土類金属塩及び/又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩と硫酸等の混合物より調製したアルコキシル化触媒等が挙げられる。
洗浄剤組成物中の(c1)成分の含有量を高めることで、少量の洗浄剤組成物で被洗物を洗浄できる、洗浄剤組成物の容器をコンパクトにできる、といった利点が得られる。洗浄剤組成物中の(c1)成分の含有量を高める場合、高濃度においてもゲル化領域が小さく、配合しやすい点で、(c1)成分としては、第2級アルコールにエチレンオキシドを付加した第2級アルコールエトキシレート(例えば、株式会社日本触媒社製のソフタノールシリーズ)やMEEが好ましい。これらは、高濃度においてもゲル化領域が小さいため、洗浄剤組成物中の含有量を高めてもゲル化を生じにくい。
(c1)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(c1)成分が2種以上のノニオン界面活性剤を含む場合、再汚染防止性及び塗布洗浄性がより向上する観点から、2種以上のノニオン界面活性剤のうちの少なくとも1種は、第2級アルコールのアルキレンオキシド付加体又は分岐鎖の第1級アルコールのアルキレンオキシド付加体が好ましい。特に、これら付加体と、式(c11)中のR11が直鎖の炭化水素基である化合物との組み合わせが好ましく、これら付加体と、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルとの組み合わせがより好ましく、これら付加体と、MEEとの組み合わせがさらに好ましい。
第2級アルコールのアルキレンオキシド付加体としては、下記一般式(c12)で表される化合物(以下、「化合物(c12)」ということがある。)が挙げられる。
13−O−[(EO)/(PO)]−(EO)−H ・・・(c12)
式(c12)中、R13は第2級アルコールに由来する炭素数6〜22の炭化水素基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、pはEOの平均繰返し数を表し、3〜20の数であり、qはPOの平均繰返し数を表し、0〜6の数であり、rはEOの平均繰返し数を表し、0〜20の数である。
式(c12)中、R13の炭化水素基の炭素数は、6〜22であり、8〜22が好ましく、10〜18がより好ましい。
13は原料のアルコール(R13−OH)に由来し、該アルコールは、第2級アルコールである。
pは、EOの平均繰り返し数(すなわち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す3〜20の数であり、5〜18が好ましい。
qは、POの平均繰り返し数(すなわち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜6の数であり、0〜3が好ましい。
rは、EOの平均繰り返し数(すなわち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜20の数であり、2〜15が好ましい。
分岐鎖の第1級アルコールのアルキレンオキシド付加体としては、下記一般式(c13)で表される化合物(以下、「化合物(c13)」ということがある。)が挙げられる。
Figure 2019163433
式(c13)中、EOはオキシエチレン基を表し、mはEOの平均繰り返し数を表し、3〜10の数であり、x及びyはそれぞれ独立に1〜7の数である。
式(c13)中のC2x+1、C2y+1としてはそれぞれ独立に、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。C2x+1、C2y+1としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が好適なものとして挙げられる。特にC2x+1とC2y+1との組み合わせが、エチル基とブチル基との組合せ又はプロピル基とペンチル基との組合せであることが好ましい(いずれの組み合わせにおいても、一方がどちらの基であってもよい)。
化合物(c13)としては、例えばガーベット反応により得られるアルコール(ガーベットアルコール)に対して、エチレンオキサイドを付加したものを使用することができる。前記ガーベットアルコールとしては、例えば第1級アルコールをガーベット反応で処理することにより得られる分岐鎖の第1級アルコールを用いることができる。以下「ガーベットアルコール」と表記する場合は、ガーベット反応により得られたアルコールを意味するものとする。ここで「ガーベット反応」とは、「第1級アルコールを金属ナトリウム又は金属カリウムの存在で加熱すると、二分子縮合を起こしてβ位に分岐した第1級アルコールが生成する」反応を言う(以下を参照:「大有機化学第2巻 脂肪族化合物I」、小竹 無二雄 監修、朝倉書店1957年発行)。すなわち、ガーベット反応により得られるアルコールは、下記一般式(c14)で表される。
Figure 2019163433
式(c14)中、x及びyはそれぞれ独立に1〜7の数である。
ガーベットアルコールとしては、炭素数8〜12の分岐鎖の第1級アルコールが好ましい。このようなガーベットアルコールとしては、合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えばCONDEA社製の「ISOFOL12」(炭素数12、式(c14)中のx=4、y=6)などが挙げられる。
[アニオン界面活性剤(c2)]
アニオン界面活性剤(ただし、高級脂肪酸塩を除く。)としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられているアニオン界面活性剤であればよく、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩;α−オレフィンスルホン酸又はその塩;直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル又はその塩;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩;ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸又はその塩;α−スルホ脂肪酸エステル又はその塩;アルキルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸又はその塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アシルアミノカルボン酸又はその塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル又はその塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル又はその塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
アニオン界面活性剤の塩の形態としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
上記のうち、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩が好ましく、直鎖アルキル基の炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩が特に好ましい。
アルキル基の炭素数が上記範囲内であれば、再汚染防止性の向上を図ることができる。アルキル基としては、例えば、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基が挙げられる。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、市販品を用いてもよいし、公知の合成方法で製造してもよい。公知の製造方法としては、アルキルベンゼンを無水硫酸でスルホン化する方法により製造することができる。
α−オレフィンスルホン酸又はその塩としては、炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸又はその塩が好ましい。
アルキル硫酸エステル又はその塩としては、炭素数10〜20のアルキル硫酸エステル又はその塩が好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩としては、炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキシドを付加した(すなわち、平均1〜10モルのオキシエチレン基を有する)アルキルエーテル硫酸エステル又はその塩(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩)が好ましい。また、炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比がエチレンオキシド/プロピレンオキシド=0.1/9.9〜9.9/0.1)を平均0.5〜10モル付加した、炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩が好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩は、例えば下記一般式(c2)で表される。
21−O−[(EO)/(PO)]−SO ・・・(c2)
式(c2)中、R21は炭素数8〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、vはEOの平均繰り返し数を表し、0以上の数であり、wはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、0<m+nである。Mは対カチオンである。
21の炭素数は、8〜20であり、10〜20が好ましく、12〜14がより好ましい。R21としては、例えば、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。これらの中でもドデシル基が好ましい。
EOの平均繰り返し数は、0以上であり、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましい。また、10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましく、1.5以下が特に好ましい。
POの平均繰り返し数は0〜3が好ましく、0がより好ましい。
としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミンから誘導されるカチオン等が挙げられる。
(EO)/(PO)において、EOとPOはランダム付加であってもよくブロック付加であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩としては、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有し、平均1〜10モル(より好ましくは平均1〜5モル)のアルキレンオキシドが付加されたものが好ましい。
(c2)成分としてポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩を用いることにより、洗浄剤組成物中でのアニオン界面活性剤による酵素の変性を抑制することができる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩としては、市販品を用いてもよいし、公知の合成方法で製造してもよい。公知の製造方法としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルに、無水硫酸を反応させるか、クロルスルホン酸を反応させる方法により製造することができる。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩としては、炭素数8〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキシドを付加したアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩(すなわち、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩)が好ましい。また、炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比がエチレンオキシド/プロピレンオキシド=0.1/9.9〜9.9/0.1)を平均0.5〜10モル付加した、炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基を有するアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩が好ましい。
アルカンスルホン酸又はその塩としては、炭素数は10〜20のアルカンスルホン酸又はその塩が挙げられ、炭素数14〜17のアルカンスルホン酸又はその塩が好ましく、第2級アルカンスルホン酸又はその塩が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル又はその塩としては、炭素数10〜20のα−スルホ脂肪酸エステル塩が好ましい。
これらのアニオン界面活性剤は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
これらのアニオン界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩(特に、炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比がエチレンオキシド/プロピレンオキシド=0.1/9.9〜9.9/0.1)を平均0.5〜10モル付加した、炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸エステル塩)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩(特に、炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比がエチレンオキシド/プロピレンオキシド=0.1/9.9〜9.9/0.1)を平均0.5〜10モル付加した、炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基を有するアルケニルエーテル硫酸エステル塩)、及びα−オレフィンスルホン酸又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの中でも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
[両性界面活性剤]
両性界面活性剤としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられている両性界面活性剤であればよく、例えば、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン酸型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型又はリン酸型等の両性界面活性剤が挙げられる。
(C)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、(C)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して1〜70質量%が好ましく、5〜65質量%がより好ましく、10〜60質量%がさらに好ましい。
(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、安定性を向上しやすくなる。
(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、洗浄力を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(C)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して5〜70質量%が好ましく、10〜65質量%がより好ましく、15〜60質量%がさらに好ましい。
(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、安定性を向上しやすくなる。
(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、洗浄力を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、(c2)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%がさらに好ましく、2〜10質量%が特に好ましく、2〜5質量%が最も好ましい。
(c2)成分の含有量が上記上限値以下であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
(c2)成分の含有量が上記下限値以上であると、再汚染防止効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(c2)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%がさらに好ましく、2〜10質量%が特に好ましく、2〜5質量%が最も好ましい。
(c2)成分の含有量が上記上限値以下であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
(c2)成分の含有量が上記下限値以上であると、再汚染防止効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、(c2)成分/(A)成分で表される質量比(以下、c2/A比ともいう)は、100以下が好ましく、0.5〜50がより好ましく、1〜30がさらに好ましい。
c2/A比が上記上限値以下であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
c2/A比が上記下限値以上であると、再汚染防止効果を向上しやすくなる。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(c2)成分/(A)成分で表される質量比(以下、c2/A比ともいう)は、200以下が好ましく、1〜100がより好ましく、5〜50がさらに好ましい。
c2/A比が上記上限値以下であると、縮み抑制効果を向上しやすくなる。
c2/A比が上記下限値以上であると、再汚染防止効果を向上しやすくなる。
<その他の成分>
洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分、(C)成分以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、液体洗浄剤に通常用いられる成分が挙げられ、例えば、高級脂肪酸又はその塩、溶剤、キレート剤、酵素、ハイドロトロープ剤、消泡剤、ソイルリリース剤、再汚染防止剤、洗浄性ビルダー、安定化剤、アルカリ剤(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン等)、金属イオン捕捉剤、シリコーン等の風合い向上剤、防腐剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤、抗菌剤、着色剤として汎用の色素又は顔料、乳濁化剤、香料、不溶粒子、pH調整剤などが挙げられる。
(高級脂肪酸又はその塩)
高級脂肪酸又はその塩としては、炭素数10〜20の高級脂肪酸又はその塩が好ましく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の単一脂肪酸又はその塩、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸又はその塩等が挙げられる。
高級脂肪酸の塩の形態としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
これらの高級脂肪酸又はその塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(溶剤)
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、本発明の洗浄剤組成物は、製造時のハンドリングのし易さ、使用する際の水への溶解性等の観点から、溶剤として水を含有することが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、(B)成分以外の有機溶媒を含むことができる、例えば炭素数2〜4の一価アルコール、多価グリコール、及び下記式(d)で表されるグリコールエーテル系溶剤からなる群から選択される溶剤である。
31−(OR32OH ・・・(d)
(式(d)中、R31は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R32は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは平均付加モル数を表し1〜5である。)
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、たとえば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
前記式(d)で表されるグリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
これらの成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の洗浄剤組成物が溶剤を含む場合、溶剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して、1〜25質量%が好ましい。溶剤の含有量が上記範囲内であると、液体洗剤としての流動性と液安定性を付与しやすい。
(ハイドロトロープ剤)
ハイドロトロープ剤としては、パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩、並びに尿素等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物がハイドロトロープ剤を含む場合、ハイドロトロープ剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対し、0.01〜15質量%が好ましい。
(消泡剤)
消泡剤としては、高級脂肪酸塩、シリコーン等に加えて、特開2017−8139号公報に記載の脂肪酸エステルが挙げられる。特に2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキサン酸2−エチルブチル、2−エチルヘキサン酸2−エチルオクチル、2−エチルヘキサン酸2−エチルデシル、2−エチルヘキサン酸2−エチルドデシルからなる群より選択される1つ以上の化合物が望ましく、これらの中でも2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシルが特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物が消泡剤を含む場合、消泡剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0.01〜5質量%が好ましい。
(再汚染防止剤)
再汚染防止剤としては、アルキレンテレフタレート単位、及びアルキレンイソフタレート単位からなる群から選択される少なくとも一種の繰り返し単位と、オキシアルキレン単位、及びポリオキシアルキレン単位からなる群から選択される少なくとも一種の繰り返し単位と、を有する水溶性ポリマーが挙げられる。
具体的には、商品名「TexCare SRN−100」(クラリアント社製、重量平均分子量2000〜3000)、商品名「TexCare SRN−300」(クラリアント社製、重量平均分子量7000)、商品名「Repel−O−Tex Crystal」(ローディア社製)、商品名「Repel−O−Tex QC」(ローディア社製)等が挙げられる。これらのなかでは、水への溶解性が高く、保存安定性にも優れる点から、TexCare SRN−100が好ましい。また、取り扱い性に優れる点から、前記TexCare SRN−100の70%水溶液として市販されている商品名TexCare SRN−170(クラリアント社製)が用いられることが好ましい。
他の再汚染防止剤としては、ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加体、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体が挙げられる。具体的には、商品名「Sokalan HP20」(BASF社製)等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物が再汚染防止剤を含む場合、再汚染防止剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対し、0.01〜5質量%が好ましい。
(洗浄性ビルダー)
洗浄性ビルダーは、無機ビルダー、有機ビルダーに大別される。
無機ビルダーとしては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等のアルカリ金属亜硫酸塩、結晶性層状珪酸ナトリウム(例えばクラリアントジャパン株式会社製の商品名[Na−SKS−6](δ−NaO・2SiO))等の結晶性アルカリ金属珪酸塩、非晶質アルカリ金属珪酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩化物、結晶性アルミノ珪酸塩、無定形アルミノ珪酸塩等が挙げられる。中でも、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸塩が好ましい。
アルミノ珪酸塩としては、結晶質、非晶質(無定形)のいずれのものも用いることができる。カチオン交換能の点から結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。
結晶性アルミノ珪酸塩としてはゼオライトを好適に配合でき、該ゼオライトとしては、A型、X型、Y型、P型いずれも使用できる。
結晶性アルミノ珪酸塩の平均一次粒子径は0.1〜10μmが好ましい。
有機ビルダーとしては、例えば、デンプン、セルロース、アミロース、ペクチン等の多糖類酸化物やカルボキシメチルセルロース等の多糖類誘導体等が挙げられる。
これらの洗浄性ビルダーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。洗浄力、処理液中での汚れ分散性を改善する目的から、有機ビルダーと、ゼオライト等の無機ビルダーとを併用するのが好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物が酸化防止剤を含む場合、酸化防止剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対し、0.01〜2質量%が好ましい。
(防腐剤)
防腐剤としては、ダウ・ケミカル社製「ケーソンCG」(商品名)、ソー・ジャパン社製「アクチサイドMBS」(商品名)、クラリアント社製「NIPACIDE BIT 20」(商品名)等が挙げられる。
(着色剤)
着色剤としては、例えばアシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、赤色106号、黄色203号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料などが挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物が着色剤を含む場合、着色剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0.00005〜0.005質量%が好ましい。
(香料)
香料としては、例えば特開2002−146399号公報に記載の香料成分などが挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物が香料を含む場合、香料の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0.01〜2質量%が好ましい。
(天然物などのエキス)
天然物などのエキスとしては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウなどの植物が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物が天然物などのエキスを含む場合、天然物などのエキスの含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対し、0〜0.5質量%が好ましい。
これらの成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(金属イオン捕捉剤(キレート剤))
金属イオン捕捉剤(キレート剤)としては、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物が金属イオン捕捉剤を含む場合、金属イオン捕捉剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対し、0.1〜20質量%が好ましい。
(酵素)
本発明の洗浄剤組成物が酵素を含有していれば、洗浄剤組成物を被洗物に直接塗布した際の塗布洗浄性がより向上する。
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。
プロテアーゼとしては、セリンプロテアーゼのように、分子内にセリン、ヒスチジン、及びアスパラギン酸を有するプロテアーゼが好ましい。
一般に、プロテアーゼを含有する製剤(プロテアーゼ製剤)が市販されている。洗浄剤組成物を調製する際、プロテアーゼは、通常、このプロテアーゼ製剤を用いて配合される。
プロテアーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、Coronase Evity 48L;ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX、Properase Lなどが挙げられる。
アミラーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L;ジェネンコア社から入手できる商品名Maxamyl;天野エンザイム株式会社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ;生化学工業株式会社から入手できる商品名DB−250などが挙げられる。
リパーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100Lなどが挙げられる。
セルラーゼ製剤としては、例えば、ケアザイム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、ケアザイムプレミアム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、エンドラーゼ5000L(商品名、ノボザイムズ社製)、セルクリーン4500T(商品名、ノボザイムズ社製)などが挙げられる。
マンナナーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
上記酵素は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酵素の含有量は酵素製剤として、洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜3質量%が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物に含まれる成分の合計量は100質量%を超えない。
(pH)
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、本発明の洗浄剤組成物は、25℃におけるpHが4〜10であることが好ましく、pHが4〜9であることがより好ましく、pHが4〜8であることがさらに好ましい。pHがこのような範囲にあると、洗浄剤組成物の保存安定性を良好に維持できる。
洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、pH調整剤を添加することにより調整できる。pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であるが、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が好ましい。
なお、本明細書において、pHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)により測定される値を意味する。
本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、本発明の洗浄剤組成物は、粘度(25℃)が、30〜200mPa・sであることが好ましい。粘度が上記範囲内であれば、洗浄剤組成物を計量する際の取り扱いが良好である。
なお、洗浄剤組成物の粘度は、B型粘度計(TOKIMEC社製)により測定される値(測定条件:ロータNo.2、回転数30rpm、10回転後の粘度)を示す。
本発明の洗浄剤組成物が粉体の場合、粉粒物の平均粒子径は、例えば、200〜600μmであることが好ましく、300〜500μmであることがより好ましい。平均粒子径が上記下限値以上であれば、使用時の粉立ちが抑制される。一方、上記上限値以下であれば、水への溶解性が高まる。
≪製造方法≫
本発明の洗浄剤組成物は、従来公知の製造方法によって製造される。
例えば、本発明の洗浄剤組成物が液体の場合、本発明の洗浄剤組成物は、(A)〜(C)成分と、必要に応じて任意成分とを、溶媒(例えばイオン交換水等の水)に混合して溶解することにより製造することができる。なお、各成分を混合して溶解した混合溶液にpH調整剤を加えて、所定のpHになるように調整してもよい。
本発明の洗浄剤組成物が固体の場合、(A)〜(C)成分と、必要に応じて任意成分とを粉体混合して、粉粒状の洗浄剤組成物を得る方法が挙げられる。さらに、粉粒状の洗浄剤組成物をタブレット、ブリケット、シート、バー等に成形する製造方法が挙げられる。
また、例えば、(A)〜(C)成分と、必要に応じて任意成分とを捏和し、これをタブレット、ブリケット、シート、バー等に成形する製造方法や、得られた捏和物に粉砕造粒や押出し造粒を施し、粉粒状にする製造方法が挙げられる。
≪使用方法≫
本発明の洗浄剤組成物の使用方法、水に任意の量の洗浄剤組成物を溶解又は分散して処理液とし、この処理液を被洗物に接触させる方法が挙げられる。被洗物への処理液の接触の方法は特に限定されず、処理液に被洗物を浸漬する方法、処理液を入れた洗濯機で被洗物を洗濯する方法、処理液を用いて、被洗物をブラシ等の洗浄具で擦る方法等が挙げられる。また、例えば、洗浄剤組成物を洗浄剤と共に水に溶解又は分散して処理液とし、この処理液を被洗物に接触させてもよい。
被洗物の例としては、例えば、衣料、布巾、シーツ、カーテン等の繊維製品、食器、陶器製器具、ガラス製器具、プラスチック製器具、義歯等の硬質表面が挙げられる。中でも、繊維製品が好ましい。即ち、本発明の洗浄剤組成物は、繊維製品用であることが好ましい。
洗浄剤組成物を水に溶解して使用する場合、例えば、5〜5000倍(体積基準)に希釈することが好ましい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表中の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
表中の空欄はその成分が配合されていないことを示す。
「バランス」は、各例の組成物に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。
以下に、表中に示した成分について説明する。
<(A)成分>
・(A−1)ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド。商品名「リポミンAPA168−65E」、脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸/パルミチン酸の質量比=7/3、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・(A−2)ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド。商品名「リポガード12−37W」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
・(A−3)ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド。商品名「トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド」、東京化成工業(株)社製。
・(A−4)ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド。商品名「リポカードT−800」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
・(A−5)ジデシルジメチルアンモニウムクロリド。商品名「リポカード210−80E」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
・(A−6)ジオレイルジメチルアンモニウムクロリド。商品名「リポカード2O−75I」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
<B成分>
・(B−1)3−メトキシ−3−メチルブタノール。(クラレ社製、商品名「ソルフィット」)。一般式(b)中、Rb1=メチル基、Rb2=Rb3=Rb4=水素原子。
<C成分>
・(C−1−1)MEE、脂肪酸メチルエステルエトキシレート(脂肪酸の炭素数16〜18、EOの平均付加モル数15)、商品名「CEAO−90」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
・(C−1−2)ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(EOの平均付加モル数15)、商品名「LMAO−90」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
・(C−1−3)ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(EOの平均付加モル数9)、商品名「レオックスCL−90」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製。
・(C−1−4)ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(EOの平均付加モル数7)、商品名「ソフタノール70」、日本触媒(株)社製。
・(C−1−5)ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(EOの平均付加モル数5)、商品名「ソフタノール50」、日本触媒(株)社製。
・(C−1−6)炭素数12〜14の直鎖1級アルコールに、エチレンオキシドを平均9モル、プロピレンオキシドを平均2モル、エチレンオキシドを平均9モルの順に付加させたポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、一般式(c11)中、R11が炭素数12〜14の直鎖アルキル基、R12が水素原子、Xが酸素原子、sが18、tが2の化合物。
・(C−1−7)炭素数の12〜14の直鎖1級アルコールに、エチレンオキシドの平均9モル、プロピレンオキシドの平均2モル、エチレンオキシドの平均9モルを、この順で付加させたポリオキシアルキレンアルキルエーテル。一般式(c12)中、R13が炭素数12〜14の直鎖アルキル基、p=9、q=2、r=9の化合物。
・(C’−2−1)直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸、商品名「ライポンLH−200」、平均分子量:322、ライオン株式会社製、系内ではモノエタノールアミンと塩を形成して直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(C−2−1)として存在(平均分子量:383)。
・(C−2−2)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、商品名「シノリンSPE−1150」、新日本理化株式会社製。
・(C−2−3)炭素数12〜14の直鎖1級アルコールに、エチレンオキシドを平均2モル、プロピレンオキシドを平均2モル付加させたポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、一般式(c2)中、R21が炭素数12〜14の直鎖アルキル基、Mがナトリウム原子、vが2、wが2の化合物。
<任意成分>
[共通成分]計7.9303質量%
・ヤシ脂肪酸・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0質量%。
・パルミチン酸・・・・・・・・・・・・・・・・0.05質量%。
・乳酸Na・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5質量%。
・ポリオキシプロピレングリセリルエーテル・・・0.5質量%。
・メチルグリシンジ酢酸3ナトリウム・・・・・・0.2質量%。
・プロテアーゼ・・・・・・・・・・・・・・・・0.6質量%。
・マンナナーゼ・・・・・・・・・・・・・・・・0.2質量%。
・塩化カルシウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01質量%。
・安息香酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.3質量%。
・クエン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01質量%。
・95質量%エタノール・・・・・・・・・・・・2.0質量%。
・イソチアゾロン液・・・・・・・・・・・・・・0.0001質量%。
・1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン・・・0.01質量%。
・香料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5質量%。
・ジブチルヒドロキシトルエン・・・・・・・・・0.05質量%。
・緑3号・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.0002質量%。
なお、共通成分の構成成分は以下の通りである。
・ヤシ脂肪酸:商品名「椰子脂肪酸」、日油株式会社製。
・パルミチン酸:商品名「NAA−160」、日油社製。
・乳酸Na:乳酸ナトリウム、商品名「乳酸ナトリウム」、関東化学株式会社製。
・メチルグリシンジ酢酸3ナトリウム:商品名「Trilon M Liquid」、BASF社製。
・ポリオキシプロピレングリセリルエーテル:商品名「アクトコールT4000」、三井化学株式会社製。
・プロテアーゼ:商品名「コロナーゼ」、ノボザイムズ社製。
・マンナナーゼ:商品名「マンナウェイ」、ノボザイムズ社製。
・塩化カルシウム:商品名「塩化カルシウム」、関東化学社製。
・安息香酸ナトリウム:商品名「安息香酸ナトリウム」、東亞合成化学株式会社製。
・クエン酸:商品名「液体クエン酸」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・95質量%エタノール:商品名「特定アルコール95度合成」、日本アルコール販売株式会社製。
・イソチアゾロン液:商品名「ケーソンCG」、ローム・アンド・ハース社製。5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/マグネシウム塩/水の混合液。
・1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン:商品名:NIPACIDE BIT 20、クラリアントジャパン株式会社製。
・香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
・ジブチルヒドロキシトルエン:商品名「SUMILZER BHT−R」、住友化学株式会社製。
・緑3号:商品名「緑3号」、癸巳化成株式会社製。
[その他の任意成分]
・モノエタノールアミン(pH調整剤):商品名「モノエタノールアミン」、株式会社日本触媒(株)社製。
・水酸化ナトリウム(pH調整剤):商品名「水酸化ナトリウム」、鶴見曹達社製。
・水:イオン交換水。
<洗浄剤組成物の調製方法>
下記の手順で、表1〜2に示す組成(単位:質量%)の洗浄剤組成物を製造した。
500mLのビーカーに、表1〜2に示す種類及び配合量の任意成分、並びに(B)成分を投入し完全に溶解させた後、(C)成分を投入して攪拌した。次いで、(A)成分を加え、約10分攪拌することで洗浄剤組成物を得た。
<寸法変化(縮み抑制効果)評価>
全自動電気洗濯機(Haier社製JW−Z23A)に、各洗浄剤組成物を、実施例1は12.5g、実施例2は20g、その他の実施例及び比較例は5.0g投入し、そこへ市販のニット(UNIQLO製「UVカットクルーネックカーディガン(長袖)」(綿100%)を3枚入れ、15℃の3°DH硬水を使用し、標準コース、水量15Lにて洗濯処理した。洗濯後のニットを、直射日光の当たらない場所で一晩平干しして乾燥させた。上記の乾燥後のニットについて、25℃、湿度65%RHの恒温恒湿室に1日放置して、これを試験布とした。試験布の裾部分の長さを測定し、洗濯前後の寸法変化率を算出した。
寸法変化率(%)={((洗濯前の長さ)−(洗濯後の長さ))/(洗濯前の長さ)}×100
<判定基準>
試験布3枚の寸法変化率の平均値を用いて、下記基準に基づいて評価した。◎、○は合格、△、×は不合格とした。
◎:3%未満。
○:3%以上5%未満縮んでいる。
△:5%以上10%未満縮んでいる。
×:10%以上縮んでいる。
<再汚染防止性の評価方法>
評価対象の洗浄剤組成物を用いて、以下に示す洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程をこの順序で3回繰り返す洗濯処理を行った。
(1)洗浄工程:
被洗物として、下記の綿布、湿式人工汚染布及び肌シャツを用いた。
綿布:再汚染判定布として綿メリヤス(谷頭商店製)5cm×5cmを5枚。
湿式人工汚染布:財団法人洗濯科学協会製の汚染布(オレイン酸28.3%、トリオレイン15.6%、コレステロールオレート12.2%、流動パラフィン2.5%、スクアレン2.5%、コレステロール1.6%、ゼラチン7.0%、泥29.8%、カーボンブラック0.5%(質量比)の組成の汚れが付着した布)を20枚。
肌シャツ:肌シャツ(LLサイズ、DVD社製)を細かく(3cm×3cm程度)裁断したもの。
洗浄工程は、Terg−o−tometer(UNITED STATES TESTING社製)内に、25℃の3°DH硬水900mLを入れ、ここに洗浄剤組成物0.3gを加え、次いで、前記被洗物を入れた。その後、3°DH硬水を加えて浴比を20倍に調整し、120rpm、25℃で10分間洗浄した。
(2)すすぎ工程:
洗浄後の被洗物を、1分間脱水した後、25℃の3°DH硬水900mLを入れ、120rpm、25℃で3分間すすいだ。この操作(脱水、すすぎ)を2回繰り返した。2回目には、25℃の3°DH硬水900mLに、所定量の柔軟剤を添加してすすぎを行った。柔軟剤には、部屋干しソフラン(ライオン社製)を用いた。
(3)乾燥工程:
すすいだ被洗物を1分間脱水した後、再汚染判定布(綿布)のみを取り出し、濾紙に挟み、アイロンで乾燥した。
(4)ΔZの測定
反射率計(分光式色差計SE2000(商品名)、日本電色工業社製)を用い、洗濯処理前後の再汚染判定布の反射率(Z値)を測定し、下式よりΔZを求めた。
ΔZ=(洗濯処理前のZ値)−(洗濯処理後のZ値)
再汚染判定布におけるΔZについて、5枚の平均値を求めた。そして、この平均値を指標とした下記判定基準に従い、洗浄剤組成物による綿布への再汚染防止性を評価した。下記判定基準において、◎及び○を合格とした。
<綿布における判定基準>
◎:△Zが10未満。
○:△Zが10以上15未満。
△:△Zが15以上。
×:△Zが20以上。
Figure 2019163433
Figure 2019163433
本発明を適用した実施例1〜16は、縮み抑制効果に優れていた。
(A)成分、及び(B)成分を含まない比較例1、(A)成分を含まない比較例2、(B)成分を含まない比較例3は、縮み抑制効果において劣っていた。

Claims (4)

  1. (A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含み、
    前記(A)成分が下記式(a−1)で表される化合物、及び下記式(a−2)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記(B)成分が下記式(b)で表される化合物であり、
    前記(C)成分が界面活性剤(ただしカチオン界面活性剤、及び高級脂肪酸塩を除く)である、洗浄剤組成物。
    Figure 2019163433
    (式(a−1)中、Ra1は、炭素数9〜23の直鎖の炭化水素基、又は炭素数9〜23の分岐鎖の炭化水素基であり、
    a2は、炭素数1〜4の直鎖のアルキレン基、又は炭素数1〜4の分岐鎖のアルキレン基であり、Ra3及びRa4は、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖のアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4の分岐鎖のヒドロキシアルキル基、又はオキシエチレン基の平均繰り返し数が1〜25の(ポリ)オキシエチレン基である。)
    Figure 2019163433
    (式(a−2)中、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8はそれぞれ独立に炭素数1〜24の鎖式炭化水素基であり、ただしRa5、Ra6、Ra7、及びRa8のうち少なくとも1つは炭素数8〜24の鎖式炭化水素基であり、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8の炭素数の合計が38未満であり、Xは炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、又はハロゲンイオンである。)
    Figure 2019163433
    (式(b)中、Rb1〜Rb3はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Rb4は水素原子、又はアセチル基である。)
  2. 前記(A)成分の含有量が、洗浄剤組成物の総質量に対し、0.1〜5質量%である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  3. 前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が0.2〜150である、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
  4. 前記(C)成分が、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物。
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