JP2019163409A - グリース組成物及び転がり軸受 - Google Patents

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【課題】転がり軸受の焼付寿命をさらに延長することができるグリース組成物及び転がり軸受を提供する。【解決手段】転がり軸受用グリース組成物は、基油と増ちょう剤と添加剤とを含んでおり、前記増ちょう剤は、下記式:R1−NHCONH−R2−NHCONH−R1(1);R1−NHCONH−R2−NHCONH−R3(2);及びR3−NHCONH−R2−NHCONH−R3(3);(式中、R1は、C10-26アルキル基を示し、R2は、炭素数6〜15の2価の芳香族炭化水素基を示し、R3は、C5-7シクロアルキル基を示す)で表されるジウレア化合物の混合物であり、前記増ちょう剤の含有量は、グリース組成物の総量に対して、13.0〜19.0質量%であり、前記添加剤は、過塩基性Caスルホネートを含んでおり、前記添加剤の含有量は、グリース組成物の総量に対して、0.5質量%以上1.5質量%未満である。【選択図】なし

Description

本発明は、グリース組成物及び転がり軸受に関する。
転がり軸受の焼付寿命を延長する方法は、いろいろある。例えば、ジウレア化合物を増ちょう剤とするグリースにごく少量の過塩基性Caスルホネートを添加することにより、長期間の高温、高速等の厳しい条件においても、生成した酸化劣化物を捕捉し、グリースの硬化を抑え、潤滑部へグリースを流入し続けて、転がり軸受の焼付寿命を延長することができるグリース組成物が知られている(特許文献1参照)。
特開2010−77320号公報
本発明の目的は、転がり軸受の焼付寿命をさらに延長することができるグリース組成物及び転がり軸受を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、増ちょう剤として特定の脂環脂肪族ジウレアを使用し、増ちょう剤及び過塩基性Caスルホネートの配合量を特定の範囲にコントロールすると、転がり軸受の焼付寿命をさらに延長することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]基油と増ちょう剤と添加剤とを含む転がり軸受用グリース組成物であって、
前記増ちょう剤が、下記式:
1−NHCONH−R2−NHCONH−R1 (1);
1−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (2);及び
3−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (3);
(式中、R1は、C10-26アルキル基を示し、R2は、炭素数6〜15の2価の芳香族炭化水素基を示し、R3は、C5-7シクロアルキル基を示す)
で表されるジウレア化合物の混合物であり、
前記増ちょう剤の含有量が、グリース組成物の総量に対して、13.0〜19.0質量%であり、
前記添加剤が、過塩基性Caスルホネートを含んでおり、
前記過塩基性Caスルホネートの含有量が、グリース組成物の総量に対して、0.5質量%以上1.5質量%未満である、前記転がり軸受用グリース組成物。
[2]R1とR3の総モル数に対するR3のモル数の割合が、20〜50モル%である、[1]記載の転がり軸受用グリース組成物。
[3]過塩基性Caスルホネートの塩基価が、50〜500mgKOH/gである、[1]又は[2]記載の転がり軸受用グリース組成物。
[4][1]〜[3]のいずれか1項に記載の転がり軸受用グリース組成物が封入された転がり軸受。
本発明によれば、転がり軸受の焼付寿命をさらに延長することができるグリース組成物及び転がり軸受けを提供することができる。また、本発明によれば、さらに音響性能にも優れる転がり軸受用グリース組成物及び転がり軸受けを提供することができる。
<転がり軸受用グリース組成物>
本発明の転がり軸受用グリース組成物は、基油と増ちょう剤と添加剤とを含んでいる。以下、各成分について説明する。
(1)基油
基油としては、鉱油をはじめとしたすべての基油が使用可能である。その他、ジエステル、ポリオールエステル(例えば、トリメチロールプロパンエステル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールエステル)に代表されるエステル系合成油;アルキルジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールに代表されるエーテル系合成油;ポリαオレフィン、ポリブテンに代表される合成炭化水素油;シリコーン油;フッ素油などの合成油が使用できる。これらは単独で又は2種以上の混合油として使用してもよい。
基油は、1種のみを使用する場合、鉱油、ポリαオレフィン、エステル油が好ましく、ポリαオレフィン、エステル油(例えば、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールエステル)がより好ましい。
また、基油は、2種以上の混合油として使用する場合、鉱油と合成油の組み合わせが好ましく、鉱油と合成炭化水素油の組み合わせがさらに好ましく、鉱油とポリαオレフィンの組み合わせが最も好ましい。
鉱油と合成油の組み合わせにおいて、合成油は5質量%以上(例えば、5〜50質量%)が好ましく、10質量%以上(例えば、15〜45質量%)がさらに好ましく、20質量%以上(例えば、25〜40質量%)が最も好ましい。
基油の40℃における動粘度は、特に制限はないが、例えば、20〜100mm2/s、好ましくは25〜80mm2/s、より好ましくは30〜60mm2/s、特に好ましくは30〜50mm2/sである。なお、40℃の動粘度は、JIS K 2283に準拠した方法により測定される。
基油は、増ちょう剤及び添加剤を除いた残部であり、基油の含有量は、増ちょう剤及び添加剤の含有量にもよるが、グリース組成物の総量に対して、例えば、74〜86.95質量%、好ましくは75〜85質量%(例えば、80〜85質量%)である。
(2)増ちょう剤
増ちょう剤は、下記式:
1−NHCONH−R2−NHCONH−R1 (1);
1−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (2);及び
3−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (3);
(式中、R1は、C10-26アルキル基を示し、R2は、炭素数6〜15の2価の芳香族炭化水素基を示し、R3は、C5-7シクロアルキル基を示す)
で表されるジウレア化合物の混合物である。
1の具体例としては、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル(ステアリル)、イコシルなどが挙げられる。これらのうち、オクタデシルが好ましい。
2の具体例としては、フェニレン、ナフチレン、ジフェニルメタンジイル、ビフェニレン(これらの基は、メチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が置換していてもよい)などが挙げられる。これらのうち、式(A)〜(C)で表される基が好ましく、式(B)で表される基がより好ましい。
Figure 2019163409
3の具体例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。これらのうち、シクロヘキシルが好ましい。
1とR3の総モル数に対するR3のモル数の割合は、例えば、10〜90モル%の範囲から選択でき、20〜50モル%であるのが好ましく、20〜40モル%(例えば、20〜30モル%)であるのがより好ましい。
増ちょう剤は、炭素数10〜26のアルキルアミンと、炭素数5〜7のシクロアルキルアミンと、炭素数6〜15の芳香族ジイソシアネートとの反応により得られる。
前記アルキルアミンとしては、例えば、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン(ステアリルアミン)、これらの組み合わせなどが挙げられる。
前記シクロアルキルアミンとしては、例えば、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、これらの組み合わせなどが挙げられる。
前記アルキルアミンと前記シクロアルキルアミンとのモル比は、特に制限はないが、例えば、1:9〜9:1の範囲から選択でき、5:5〜8:2であるのが好ましく、6:4〜8:2(例えば、7:3〜8:2)であるのがより好ましい。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、これらの組み合わせなどが挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートの使用量は、前記脂肪族モノアミン及び前記脂環族モノアミンの総量に対し、0.5モル当量又はそれ以下であってもよい。
上記反応は、溶媒の存在下、10〜150℃で行ってもよい。溶媒としては、揮発性の溶媒を使用してもよいが、基油を使用するとそのまま本発明のベースグリースとなる。
増ちょう剤の含有量は、グリース組成物の総量に対して、13.0〜19.0質量%の範囲から選択でき、13.5〜18.0質量%であるのが好ましく、15.0〜18.0質量%であるのがより好ましい。
(3)添加剤
添加剤は、過塩基性Caスルホネートを含んでいる。
過塩基性Caスルホネートとしては、例えば、アルキル芳香族スルホン酸の過塩基性カルシウム塩、石油スルホン酸の過塩基性カルシウム塩、酸化ワックスの過塩基性カルシウム塩、これらの組み合わせなどが挙げられる。これらのうち、アルキル芳香族スルホン酸の過塩基性カルシウム塩が好ましい。
過塩基性Caスルホネートは、過塩基性であれば塩基価は特に制限されず、JIS K 2501に準拠して測定される塩基価は、例えば、50〜500mgKOH/gであり、好ましくは350〜450mgKOH/g(例えば、375〜405mgKOH/g)である。なお、過塩基性Caスルホネートは、過塩基性Caスルホネート以外のCaスルホネート(例えば、中性Caスルホネート)と組み合わせて使用してもよい。
過塩基性Caスルホネートの含有量は、グリース組成物の総量に対して、0.5質量%以上1.5質量%未満(例えば、0.5〜1.2質量%)の範囲から選択でき、0.8〜1.2質量%であるのが好ましく、0.9〜1.1質量%(例えば、1〜1.1質量%)であるのがより好ましい。本発明では、過塩基性Caスルホネートの含有量が上記範囲であっても、転がり軸受の焼付寿命を延長することができる。
本発明の転がり軸受用グリース組成物は、さらに他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤としては、本発明の効果を阻害しない限り、特に制限はなく、例えば、固体潤滑剤、酸化防止剤、錆止め剤、金属腐食防止剤、油性剤、耐摩耗剤又は極圧剤などが挙げられる。
固体潤滑剤としては、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、メラミンシアヌレート(MCA)などが挙げられる。
酸化防止剤としては、アミン系(例えば、ジフェニルアミン、フェニルαナフチルアミン、これらのアルキル化物)、フェノール系(例えば、2, 6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ペンタエリスリトール-テトラキス[3-(3, 5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3, 5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのヒンダードフェノール)、キノリン系(例えば、2, 2, 4-トリメチル-1, 2ジヒドロキノリン重合体)などが挙げられる。
錆止め剤としては、カルボン酸系[例えば、アルケニルコハク酸などの低級脂肪酸、ナフテン酸、ラノリン脂肪酸などの高級脂肪酸、これらの塩(Na塩などのアルカリ金属塩;Ca塩、Mg塩などのアルカリ土類金属塩;Al塩;Zn塩;アミン塩など)、無水物、エステル]、スルホン酸系[例えば、スルホン酸塩(Na塩などのアルカリ金属塩;Ba塩などのアルカリ土類金属塩;Zn塩など)]が挙げられる。
金属腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
油性剤としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、リン酸エステルなどが挙げられる。
耐摩耗剤又は極圧剤としては、リン系(例えば、トリクレジルホスフェート、トリ-2-エチルヘキシルホスフェート)、硫黄系(例えば、ジベンジルジサルファイド、各種ポリサルファイド)、硫黄−リン系(例えば、トリフェニルホスホロチオネート)、有機金属系[例えば、ジアルキルジチオリン酸の金属塩(Zn塩、Mo塩、Sb塩、Bi塩など)、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属塩(Zn塩、Mo塩、Sb塩、Ni塩、Cu塩、Bi塩など)]が挙げられる。
これらの他の添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。これらの他の添加剤のうち、酸化防止剤、錆止め剤、金属腐食防止剤が好ましい。
他の添加剤の含有量は、グリース組成物の総量に対して、例えば、10質量%以下、好ましくは8質量%以下(例えば、0.05〜6質量%)である。他の添加剤として2種類以上使用する場合、各添加剤の含有量は、グリース組成物の総量に対して、例えば、0.05〜3質量%、さらに好ましくは0.5〜2.5質量%である。
転がり軸受用グリース組成物のちょう度に特に制限はないが、該ちょう度は、例えば、180〜280の範囲から選択でき、185〜270であるのが好ましく、200〜270であるのがより好ましい。なお、ちょう度は、JIS K 2220に定義されるとおり、試料を規定の混和器で60往復混和した直後に測定される値である。
好ましい転がり軸受用グリース組成物は、基油と増ちょう剤と添加剤とを含んでおり、
前記基油が、鉱油単独または鉱油と合成炭化水素油の組み合わせ(特に、鉱油と合成炭化水素油の組み合わせ)であり、
前記基油の40℃での動粘度が、30〜60mm2/s(特に、30〜50mm2/s)であり、
前記増ちょう剤が、下記式:
Figure 2019163409

Figure 2019163409

Figure 2019163409

で表されるジウレア化合物の混合物(又はオクタデシルアミンとシクロヘキシルアミンと4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応生成物)であり、
オクタデシル基とシクロヘキシル基の総モル数に対するシクロヘキシル基のモル数の割合が、20〜50モル%(又は前記反応生成物において、オクタデシルアミンとシクロヘキシルアミンのモル比が5:5〜8:2)であり、
前記増ちょう剤の含有量が、グリース組成物の総量に対して、13.0〜19.0質量%であり、
前記添加剤が、過塩基性Caスルホネート(特に、アルキル芳香族スルホン酸の過塩基性カルシウム塩)を含んでおり、
前記過塩基性Caスルホネートの塩基価が、350〜450mgKOH/gであり、
前記過塩基性Caスルホネートの含有量が、グリース組成物の総量に対して、0.5〜1.2質量%である、転がり軸受用グリース組成物である。
<転がり軸受>
本発明の転がり軸受は、上記グリース組成物を封入したものである。転がり軸受は、転動体の種類に応じて、例えば、玉軸受(例えば、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、スラスト玉軸受など)、ころ軸受(例えば、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受)であってもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<焼付寿命試験(ASTM D 3336に準拠)>
軸受6204(深溝玉軸受)に試験グリースを1.8g充填して、両側に鋼板のシールド板を加締め、その軸受の外輪温度を160℃に保ち、荷重Fa=Fr=67Nの条件下、10,000rpmで内輪を連続運転させる。軸受の回転トルクが過大になり、過電流(4アンペア)を生じるまで、または軸受温度が15℃以上上昇するまでの時間を焼付寿命とした。
<音響性能>
(試験方法・条件)アンデロンメータによる音響性能試験
軸受608に試験グリースを0.35ml充填して、荷重Fa=2kgfの条件下、1800rpmで内輪回転させる。軸受からの発生音をアンデロンメータで計測した。
120秒間アンデロン値が3アンデロン未満:合格(〇)
120秒間アンデロン値が3アンデロン以上:不合格(×)
<試験グリースの調製>
(1)基油
実施例及び比較例で使用した基油は、以下のとおりである。
鉱油A(40℃の動粘度:46mm2/s)
鉱油B(40℃の動粘度:33.8mm2/s)
ポリαオレフィン(40℃の動粘度:48.5mm2/s)
エステル油(40℃の動粘度:32.7mm2/s)
(2)過塩基性Caスルホネート
実施例及び比較例で使用した過塩基性Caスルホネートは、以下のとおりである。
過塩基性CaスルホネートA(アルキル芳香族スルホン酸の過塩基性カルシウム塩、塩基価:375mg/KOH)
過塩基性CaスルホネートB(アルキル芳香族スルホン酸の過塩基性カルシウム塩、塩基価:405mg/KOH)
(3)実施例1〜10、比較例1〜7
表1〜3に示す基油中で、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートとアミン混合物(シクロヘキシルアミンとステアリルアミンとのモル比=3:7)とを反応させて、ベースグリースとした。所定量の過塩基性Caスルホネートをベースグリースに加えてよく混ぜた。最後に3本ロールミルで混練して、混和ちょう度185〜270のグリース組成物を製造した。
(比較例8)
表4に示す基油中で、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートとパラトルイジンとを反応させて、ベースグリースとした。所定量の過塩基性Caスルホネートをベースグリースに加えてよく混ぜた。最後に3本ロールミルで混練して、混和ちょう度380のグリース組成物を製造した。
<試験結果>
試験結果を表1〜4に示す。
Figure 2019163409
Figure 2019163409
Figure 2019163409
Figure 2019163409
実施例のグリース組成物を封入した転がり軸受の焼付寿命は、比較例のグリース組成物を封入した転がり軸受の焼付寿命に比べて、顕著に延長された。なお、芳香族ジウレアを使用した比較例8は、グリースが軟化・流出し、焼付寿命が低下した。
また、実施例のグリース組成物の音響性能は、芳香族ジウレアを使用した比較例8の音響性能よりも顕著に優れている。

Claims (4)

  1. 基油と増ちょう剤と添加剤とを含む転がり軸受用グリース組成物であって、
    前記増ちょう剤が、下記式:
    1−NHCONH−R2−NHCONH−R1 (1);
    1−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (2);及び
    3−NHCONH−R2−NHCONH−R3 (3);
    (式中、R1は、C10-26アルキル基を示し、R2は、炭素数6〜15の2価の芳香族炭化水素基を示し、R3は、C5-7シクロアルキル基を示す)
    で表されるジウレア化合物の混合物であり、
    前記増ちょう剤の含有量が、グリース組成物の総量に対して、13.0〜19.0質量%であり、
    前記添加剤が、過塩基性Caスルホネートを含んでおり、
    前記過塩基性Caスルホネートの含有量が、グリース組成物の総量に対して、0.5質量%以上1.5質量%未満である、前記転がり軸受用グリース組成物。
  2. 1とR3の総モル数に対するR3のモル数の割合が、20〜50モル%である、請求項1記載の転がり軸受用グリース組成物。
  3. 過塩基性Caスルホネートの塩基価が、50〜500mgKOH/gである、請求項1又は2記載の転がり軸受用グリース組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の転がり軸受用グリース組成物が封入された転がり軸受。
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