JP2019160322A - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、賃貸用不動産の検索、契約、入居等を補助する様々な手法が開発されている。例えば、特許文献1では、複数の不動産業者の不動産情報を一度に検索できるシステムが提案されている。
所定団体に属するユーザの属性に関する当該所定団体の規程に基づいて、当該ユーザが使用可能な不動産の検索条件を生成する検索条件生成手段と、
複数の不動産に関する情報が格納されたデータベースから、生成された前記検索条件に合致する不動産に関する情報を検索する処理の制御を実行する不動産検索制御手段と、
を備える。
(システム構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの構成を示す図である。
本サービスは、所定の会社に属する各社員の転勤等に際し、転居先の不動産探し、引越し手配、社内申請等を支援するサービスである。本サービスは、例えば、福利厚生の一環として、自社の社員等に借り上げ社宅等を利用させる会社(以下、単に「会社」と呼ぶ)に提供すると好適である。
本サービスには、例えば、転居先の不動産探しを支援するサービスが含まれる。このサービスは、社員が、入社、転勤、結婚、出産等により、転居が必要になった場合に、会社の社内規程(賃料、不動産の所在地、専有面積、間取り、駐車場の有無等)に適合する不動産を効率よく検索できるサービスである。
借上社宅管理サービスとしては、例えば転貸方式による借上社宅管理サービス(以下、「借上社宅管理転貸サービス」と呼ぶ)を採用することができる。
この借上社宅管理転貸サービスは、本サービスの提供者が、1以上の家主から個別に不動産を賃借し、本サービスの利用者(会社)と包括して転貸借契約を締結し、本サービスの利用者(会社)の社員のための社宅として借上げ、その借上社宅の管理を契約当事者として行うサービスである。
この借上社宅管理代行サービスは、本サービスの提供者が、賃貸借にかかる新規契約及び更新等の契約締結業務や管理業務を代理権者として行うサービスである。
サーバ1と、会社端末2と、社員端末3−1乃至3−nとの夫々は、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
また、図1は、1つの会社に対して本サービスが提供される場合を例としたものであるが、当然ながら、複数の会社に対して本サービスが提供されてもよい。その場合、複数の会社毎に、1台以上の会社端末2と、1人以上の社員により夫々使用される1台以上の社員端末3とが、情報処理システムに含まれる。
図2は、図1の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
入力部17は、各種ハードウェア釦等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(会社端末2及び社員端末3)との間で行う通信を制御する。
即ち、サーバ1は、各種処理の実行にあたり、図3に示すような機能的構成を有する。
図3に示すように、サーバ1のCPU11においては、会社側連絡部31と、社員側連絡部32と、転居管理部33と、不動産検索部34と、引越し見積り部35と、社内申請支援部36とが機能する。
サーバ1の記憶部18の一領域には、社員DB41と、会社DB42と、不動産DB43と、引越し会社DB44が設けられる。
社員側連絡部32は、後述する不動産検索処理、引越し見積り処理、社内申請処理等において通信部19を介して社員端末3と各種情報を授受することで、社員との連絡を実現する。
不動産検索部34は、社員要望取得部51と、不動産検出条件生成部52と、不動産抽出部53と、不動産提示部54とを有する。
ただし、転居先の住居等(不動産)は、社員要望がそのまま受け入れられて決定されるわけではなく、当該社員が属する会社の社内規程により制限される。
社内規程とは、社員が所属する会社の不動産に関する各種の規程をいう。社内規程には、例えば、転居の時期、不動産の賃料、所在地、専有面積、間取り、階数に関する制限が含まれている。
さらに、社員の属性に応じて制限内容が異なっている社内規程(以下、「社員の属性に関する社内規程」と呼ぶ)が数多く存在する。社員の属性としては、例えば、社員の等級、役職、扶養家族数、転居前住所、転居後の勤務地、転居前の賃料等が存在する。具体的には例えば、社員の役職として一般職、課長職、部長職等が存在し、一般職ならば賃料8万円以下、課長職ならば賃料10万円以下、部長職ならば賃料15万円以下等の制限が存在する社内規程が、社員の属性に関する社内規程である。
そこで、不動産検出条件生成部52は、さらに、社員の属性に関する社内規程に基づいて、当該社員が使用可能な不動産の検索条件を生成する。
具体的には例えば、課長職の社員の社員要望がたとえ賃料12万円であったとしても、社員の属性に関する社内規程によれば賃料10万円以下の住居しか許されないことになる。そこで、不動産検出条件生成部52は、賃料10万円以下という検索条件を生成する。
このように、不動産検出条件生成部52は、社員要望を加味しつつも、社員の属性に関する社内規程を考慮して、適切な不動産の検出条件を生成することができる。
ただし、社員が負担するならば、社員の属性に関する社内規程の範囲外で転居先の住居等(不動産)を社員が決定することを認める会社も存在する。このような会社の社員に対しては、不動産検出条件生成部52は、検索条件として、社員の属性に関する社内規程の範囲外であるが社員の負担により成立可能となる条件を生成することもできる。
上述の例で言えば、不動産検出条件生成部52は、課長職の社員に対して、社内規程では賃料10万円以下であるため2万円は自己負担になることを示した上で、社員要望通りの賃料12万円以下という検出条件を生成してもよい。
このようにすることで。サーバ1は、社員の属性に関する社内規程で定められた単純な制限(例えば役職に応じた賃料の上限額)で検索するだけでなく、柔軟に社員要望を取り入れたうえで、効率的に不動産を検出することができる。
不動産提示部54は、不動産抽出部53で抽出された不動産情報を、通信部19を介して社員端末3に送信することで、社員に提示する。
このような図4の機能的構成を有するサーバにより実行される処理のうち、社員の転居先の住居等(不動産)の候補(その候補を特定可能な不動産情報)を検索して当該社員に提示するまでの一連の処理を、以下、「不動産検索処理」と呼ぶ。
図5は、図4の機能的構成を有するサーバにより実行される不動産検索処理の流れを説明するフローチャートである。
ステップS2において、不動産検出条件生成部52は、社員DB41を照会して、社員情報を取得する。社員情報とは、社員の属性を特定可能な情報、例えば、その社員についての、等級、役職、扶養家族数、転居前住所、転居後の勤務地、転居前の賃料等を含む情報をいう。
ステップS3において、不動産検出条件生成部52は、会社DB42に照会して、社員の属性に関する社内規程を取得する。
新たな社員要望が送信されてきた場合、ステップS7においてYESであると判定され、処理はステップS1に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
これに対して、新たな社員要望が送信されてこなかった場合、ステップS7においてNOであると判定され、不動産検索処理は終了となる。
図6は、社員が、社員端末3において、転居に関する情報を入力する際の管理画面の一例を示す図である。この画面には、転居までの流れを提示したり、提携先の不動産会社へ希望条件をリクエストしたり、引越しの見積り依頼をしたり、全国の不動産会社が管理している賃貸不動産(「物件」ともいう)を検索したりすることができる画面に遷移するためのボタンが表示されている。
換言すると、社員は、社員端末3に表示される図6の画面を用いて、各種社員要望を入力することができる。即ち、図6の画面に表示される入力ボックスやチェック項目に入力された内容が、社員要望として取得される。
図6の例では、勤務先の住所の入力領域には、「東京都新宿区新宿」と入力されている。これは、社員の新しい勤務地が東京都新宿区の新宿であることを示している。また、所要時間の入力領域には、「10分以内」、「徒歩」と入力されている。これは、東京都の新宿区新宿(新しい勤務地)から、徒歩で10分以内に存在する不動産が検索対象になることを示している。
ただし、必須入力項目と基本条件の入力項目の間の「御社の規程が反映された項目には(アラートを示すマーク)がついています。」という表示があり、当該「アラートマーク」が、賃料の入力項目についている。これは、この入力項目は、社員の属性に関する社内規程の制限が存在することを意味している。即ち、上述した様に、社員が、たとえ賃料として20万円を入力したとしても、その社員の属性(例えば課長等)に関する社内規程が10万円以下の場合、この入力は受け付けられず、当該社内規程に基づく賃料、ここでは、8万円から10万円の入力に更新される。
つまり、上述のステップS1において、20万円の賃料がたとえ入力されても、その後のステップS2乃至S4により、社員の属性に関する社内規程に基づく入力内容に更新される。
なお、賃料については、「管理費・共益費込」の有無についても入力が可能とされている。
ただし、賃料と同様に間取りについても、アラートを示すマークがついている。これは、この入力項目は、社員の属性に関する社内規程の制限が存在することを意味している。即ち、社員が、たとえ間取りとして4LDK以上を入力したとしても、その社員の属性(例えば課長等)に関する社内規程が1LDK以下の場合、この入力は受け付けられず、当該社内規程に基づく間取り、ここでは、1LDK、1K/1DK、1R入力(チェック)に更新される。
つまり、上述のステップS1において、4LDK以上の間取りがたとえ入力されても、その後のステップS2乃至S4により、社員の属性に関する社内規程に基づく入力内容に更新される。
絞込み条件としては、建物種別、最寄り駅からの徒歩時間、専有面積、築年数、こだわり条件、その他条件、その他、及び入居日が設けられている。社員は、これらの入力項目に、所望の間取りを入力することができる。
ただし、賃料や間取りと同様に最寄り駅からの徒歩時間についても、アラートを示すマークがついている。これは、この入力項目は、社員の属性に関する社内規程の制限が存在することを意味している。即ち、社員が、たとえ徒歩1分以内を入力したとしても、その社員の属性に関する社内規程が徒歩15分まで受け入れるというものである場合、この入力は受け付けられず、当該社内規程に基づく徒歩時間、ここでは、15分以内の入力(チェック)に更新される。
つまり、上述のステップS1において、徒歩1分以内がたとえ入力されても、その後のステップS2乃至S4により、社員の属性に関する社内規程に基づく入力内容に更新される。
なお、それ以外の絞込み条件については、アラートを示すマークがついていない。これは、社員要望、即ち社員による入力内容がそのまま受け入れられることを意味している。
従って、社員の属性に関する社内規程に対して、当該社員の属性等の情報(社員情報)は予め入力されている必要がある。
図7は、社員が、図1の社員端末3において、図3の社員DB41に保存させる社員情報を入力するための画面の一例を示す図である。
なお、社員情報の内容(入力項目)は、特に限定されないが、社員の属性に応じて条件が可変するような社内規程が存在する場合、当該属性により検索条件が変更され得るので、当該属性が社員情報として入力可能となっていると好適である。
例えば図6の例に対応させると、例えば賃料や間取りが職種や役職に応じて変更となる社内規程が存在する場合、職種や役職が社員情報として入力可能となっていると好適である。
そして、社内規程は、複数の会社毎に作成されているため、複数の会社毎に存在する。
このため、サーバ1は、社内規程に関する情報が複数の会社毎に羅列されたリストを、会社DB42に格納して管理している。
図8は、会社DB42に保存されている複数の会社毎の社内規程のリストの一例を示す図である。
所定の1行には、当該1行に対応付けられた属性についての情報として、詳細、複製、法人会社ID、データ区分、企業別コード、表示順番、及びコード名称が格納されている。
所定の1行の「詳細」には、当該1行に対応付けられた属性(又は会社)についての詳細情報が格納されている。
所定の1行の「複製」には、当該1行に対応付けられた属性に関する社内規程の複製データが格納されている。
所定の1行の「法人会社ID」には、当該1行に対応付けられた属性に関する社内規程を有する会社について、それを一意に識別するIDが格納されている。
所定の1行の「データ区分」には、当該1行に対応付けられた属性に関する社内規程のデータ区分(例えば、区分として賃料に関する規程、区分として間取りに関する規程等)が格納されている。
所定の1行の「企業別コード」には、当該1行に対応付けられた属性に関する社内規程を有する会社の職務分野を示すコードが格納されている。
所定の1行の「表示順番」には、本リストが表示された際の当該1行の表示順番が格納されている。
所定の1行の「コード名称」には、当該1行に対応付けられた属性を示すコード名称が格納されている。
具体的には例えば、1行目のコード名称が「勤務地区A」であり、2行目のコード名称が「勤務地区B」であることから、勤務地区に応じて所定の区分(例えば賃料)が変更になるような社内規程、例えば勤務地区Aであれば賃料10万円以下だが、勤務地区Bであれば賃料8万円以下であるというような社内規程が存在することがわかる。
即ち、上述の図5のステップS6の処理の結果として、例えば図9の例の画面が社員端末3に表示される。
この上方の表示領域を設けることで、社員に対して、社内規程に基づく不動産検索が行われたか否かを確認することができる。つまり、たとえ社員要望だけで不動産が検索されても、社員の属性に関する社内規程に基づくものでなければ、検索された不動産が会社に承認されない。つまり、当該社員は、その不動産に住むことはできない。そこで、そのようなことがおこらないように、社内規程に基づく不動産検索が行われたか否かが確認されるのである。
具体的には例えば、図9の例の画面の一番上には「注意:あなたがお求めの物件はルールに違反していないですか?」という確認メッセージが表示される。
そして、その下方には、「会社のルールを確認する」と表示されたリンク、即ち、社員の属性に関する社内規程が表示またはダウンロード可能となる場所へのリンクが表示される。
また、その下方には、今回の不動産検索で用いられた検索条件、特に社員の属性に関する社内規程により制限される検索条件が表示される。
さらに、その下方には、さらに詳細に絞り込んだ検索を再度行うためのソフトウェアボタンと、その上方に表示された検索条件(この条件)を保存するためのソフトウェアボタンとが表示されている。
社員は、このような図9の画面で社内規程に反していないという確認をしっかりと行った後、その下方に示される検索結果、即ち、検索された不動産情報を確認することができる。
不動産情報としては、部屋の間取り図、不動産の外観写真、不動産の内部の写真等の他、その不動産又は部屋の詳細を示すテキスト情報が表示される。
即ち、不動産検索処理において用いられる検索条件は、上述した様に、社員の属性に関する社内規程の範囲内で成立可能となる条件(以下、「規程内条件」と呼ぶ)は勿論のこと、社内規程の範囲外であるが社員の負担により成立可能となる条件(以下、「規程外条件」と呼ぶ)を採用することができる。
具体的には例えば、社員の属性(役職)が課長であり、当該社員が属する会社の社内規程に、「課長の場合賃料10万円以下」という条件が存在する場合、規程内条件で検索される不動産は、賃料10万円以下である。
しかしながら、社員の中には、賃料を自己負担したとしても、規程内条件よりも好条件の不動産に住みたいという要望を有する者もいる。そして、このような要望を認める会社も存在する。このような点に対応すべく、規程外条件による不動産検索も可能となっている。
この規程外条件による不動産検索が行われた場合、規程内条件の枠内か否かが表示される。表示された不動産の賃料と規程内条件との差額が、個人負担として表示される。そして、賃料と社宅規程範囲との差額分が、個人負担として表示される。なお、不動産によっては管理費を取るものもあり、このような管理費を負担していない旨が社内規程に存在する場合、管理費も個人負担として表示される。
このように、社員は、規程外条件での不動産検索を行った場合、どの程度自己負担すべきかを、検索された不動産毎に視認することができるので、検索された不動産のうちどれを候補とするのかについての比較検討を容易かつ効果的に行うことができる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであっても良い。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成しても良く、ソフトウェア単体で構成しても良く、それらの組み合わせで構成しても良い。
また、例えば、会社DB42に格納された社内規定等について、別途、図示せぬ社内規定DB等を設けて、そこに格納しても良い。
これにより、社員が、一般的な賃貸用不動産の検索サイト等を利用して不動産情報を検索する際にも、社員の属性に関する社内規程に適合した不動産に関する情報を、効率的に抽出することができる。
即ち、サーバ1は、先ず、社員の属性に関する社内規程に基づいて、当該社員が使用可能な不動産の検索条件を生成する。
そして、サーバ1は、上述の本サービスの提供者以外の者が管理するDBから、生成された検索条件に合致する不動産情報を検索する処理の制御を実行する。
ここで、「不動産情報を検索する」とせずに、「不動産情報を検索する処理の制御を実行する」としたのは、検索の処理自体はサーバ1が必ずしも実行しなくてもよいという趣旨である。つまり、検索の処理自体は、一般的な賃貸用不動産の検索サイト等に任せてもよい。サーバ1は、あくまでも、一般的な賃貸用不動産の検索サイト等が検索の処理を実行するに際し、社員の属性に関する社内規程に基づく検索条件を用いることができるような任意の制御を実行すれば足りる。例えば、サーバ1は、社員の属性に関する社内規程に基づく検索条件を、一般的な賃貸用不動産の検索サイト等に送信し、その検索条件で検索の処理を実行するように指示を出してもよい。
階層K11において、サーバ1は、社員端末3を操作する社員Uに対して、本支援サービスを利用可能な者かについての認証を行う。
階層K12において、サーバ1は、社員端末3を操作する社員Uに対する不動産の検索条件として、社内規程フィルタを用いた不動産の検索条件を生成する。ここで、社内規程フィルタとは、社員Uの属性に関する社内規程に基づいて生成された検索条件を用いて検索する際のフィルタを意味している。
ここで、階層K13においては、所定の検索条件を用いて不動産(物件)を検索する物件検索エンジンによる処理が行われる。ここで着目すべき点は、物件検索エンジンの存在場所は、特に限定されず、サーバ1内であってもよいし、一般的な賃貸用不動産の検索サイト等であってもよい。
そして、階層K14は、物件検索エンジンによる検索結果(物件情報)を示しているが、この検索結果は、その下方にあるように、サーバ1を管理するサービス提供者と提携する不動産会社に関するデータベースDBTと、全国の不動産会社に関するデータベースDBZとの両方から抽出されている。
つまり、階層K13において社内規程フィルタを生成することで、任意の存在場所にある物件検索エンジンを用いて、全国のあらゆるデータベースを検索対象として、社員の属性に関する社内規程に適合した不動産検索を効率的に実現することができるようになる。
ここで、規程外条件は、賃料に関する条件について上述したが、これは例示に過ぎず、任意の条件を考慮して生成することができる。例えば、会社が負担する通勤定期等の交通費の関係で、居住の範囲(例えば会社の最寄駅から3駅以内等の範囲)が限定されている社内規程も存在する。このような場合であっても交通費等を社員が負担するならば、社内規程の範囲外に存在する不動産(例えば会社の最寄り駅から4駅目が最寄り駅となる不動産)も検索対象になるように、規程外条件を生成すこともできる。
なお、規程外条件における社員の負担とは、理解を容易なものとするため、金銭的負担としたが、精神的や肉体的に負担となるものであれば任意のものでよい。例えば、最寄り駅から徒歩10分以内という社内規程が存在する場合、最寄り駅から徒歩20分に存在する不動産は、賃料等の金銭的な負担は少なくなるかもしれないが、毎日徒歩20分も歩くという肉体的負担は増加する。しかし、肉体的負担は増加しても、何らかの理由(例えば健康的な理由等)から、最寄り駅から徒歩20分の不動産も検索対象になるように、規程外条件を生成すこともできる。
また、規程外条件は、上述の例では社員側の明示の要求があった場合に生成されたが、生成のトリガは特にこれに限定されず任意でよい。例えば、社員要望からすると規程内条件で足りる場合であっても、サーバ1は、自律的な判断で規程外条件を生成し、規程外条件により抽出された不動産情報を、「参考までに、少し自己負担をすれば、こんな不動産もありますよ」という趣旨で、社員に提示(推薦)することもできる。
同様に、検索条件を生成するために必要な各種情報も、検索条件の生成前、即ち、検索処理の前までに取得されていれば足り、その取得タイミング等は特に限定されない。例えば上述の図5のステップS1〜S3は、夫々のタイミングで処理することができ、3つ同時に処理しても良く、別々でも良く、さらに言えば処理の順番も任意で良い。
ここで、各種設備としては、例えば、エレベータ、駐車場、バス・トイレ別、室内洗濯機置き場、和室、洋室、エアコン、室内乾燥機、Wi−Fi、モニターフォン、温水便座等が挙げられる。
なお、家具等の各種設備付きの部屋の場合、部屋の貸主(大家等)が各種設備を用意する必要は無く、例えばサービスの提供者が、部屋だけを賃貸する通常の不動産情報に対して、家具等の各種設備を後からつけた不動産情報(その分賃料に上乗せした不動産情報)を検索対象とすることもできる。
(サービス概要)
上述したように、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの適用対象である転居管理サービスには、転居を要する社員が利用できる、転居先の不動産探しを支援するサービス(以下、「転居先検索支援サービス」と呼ぶ)が含まれる。
図11に示すように、転居先検索支援サービスを含む転居管理サービス、規程管理サービス、及び借上社宅管理サービスは、互いに連携している。
ここで、「規程管理サービス」とは、社員Uが転居先となり得る不動産について、社員Uの属する会社の社内規程に適合するかどうかの判定を行うサービスである。なお、規程管理サービスによるこのような判定のことを「規程チェック」と呼ぶ。
また、「借上社宅管理サービス」は、上述したように、借上社宅管理転貸サービスと借上社宅管理代行サービスとを含むサービスである。なお、借上社宅管理転貸サービス、及び借上社宅管理代行サービスの内容については、第1実施形態で説明したとおりである。
以下、承認者の業務を支援するサービスのことを「承認業務支援サービス」と呼び、当該社員に直接対応する不動産業者の業務を支援するサービスのことを「契約業務支援サービス」と呼ぶ。
社員Uは、社員端末3を操作することにより、転居先検索支援サービスを利用することができる。上述したように、転居先検索支援サービスは、規程管理サービスと連携している。このため、社員Uは、転居先検索支援サービスを利用することにより、不動産の検索や、不動産についてのリクエスト等を社内規程に適合する範囲内で行うことができる。
換言すると、転居先検索支援サービスでは、社員Uにより入力された社員要望(リクエスト)の受け付け、社員要望(リクエスト)受付時、又は不動産の検索時における、社内規程に基づいた選択肢の設定や、規程チェック等が行われる。
社員Uは、社員端末3を操作することにより、自身が属する会社Cに対し、各種申請を行うことができる。なお、ここでいう「各種申請」とは、転居を要する社員Uの属する会社Cの社宅制度において別途定められている各種の申請手続きのことをいう。「各種申請」には、例えば転居先への入居についての承認を会社Cに求める申請手続き(以下、「入居申請」と呼ぶ)や、転居先からの退去についての承認を会社Cに求める申請手続き(以下、「退去申請」と呼ぶ)等が含まれる。
承認者Mは、会社端末2を操作することにより、承認業務支援サービスを利用することができる。上述したように、承認業務支援サービスは規程管理サービスと連携している。このため、承認者Mは、承認業務支援サービスを利用することにより、ワークフローにおける入居申請や退去申請等の各種申請についての規程チェックを行うことができる。規程チェックは、承認業務支援サービスによって自動で行われるため、承認者Mによる目視によるチェックを最小化させることができるとともに、紙による決裁を省略することができるので、承認者Mの作業量を低減化させることができる。
これにより、承認者M(例えば人事担当者、総務担当者等)における事務的な負担を軽減化させることができる。
不動産業者Rは、不動産会社端末4を操作することにより、契約業務支援サービスを利用することができる。上述したように、契約業務支援サービスは規程管理サービスと連携している。このため、不動産業者Rは、契約業務支援サービスを利用することにより、社員Uの転居先の不動産の賃貸借契約に関する情報(以下、「契約情報」と呼ぶ)を入力するだけで、社員Uの転居先となる不動産を対象とする規程チェックを行うことができる。規程チェックは、契約業務支援サービスにより自動で行われる。
これにより、不動産業者Rは、社員Uの属する会社の社内規程に適合しない不動産を対象とする賃貸借契約を誤って締結してしまうことを防ぐことができる。
次に、図13を参照して、第1実施形態のサーバ1と同様に、図2に示すハードウェア構成を有する第2実施形態のサーバ1の機能的構成の、図3に示す例とは異なる例について説明する。
図13は、本発明の情報処理装置の第2実施形態に係るサーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
サーバ1の記憶部18の一領域には、社員DB71と、会社DB72と、不動産DB73と、引越し会社DB74とが設けられる。
不動産会社側連絡部60は、通信部19を介して不動産会社端末4と、契約情報等の各種情報を授受することで、不動産業者Rとの連絡を実現する。なお、上述の各種情報は、図15を用いて後述する。
なお、当該社員Uが会社C側(人事部等の承認者)に対して各種申請を行う際に社員端末3に表示されるUI(User Interface)の具体例については、図14を参照して後述する。
これにより、例えば不動産業者の店舗に当該社員が来店した場合に、当該社員の転居先となる不動産を対象とする賃貸借契約の締結のために必要となる情報を、不動産会社端末4に入力することができる。
なお、当該社員の転居先となる不動産を対象とする賃貸借契約の締結のために必要となる情報を入力する際に不動産会社端末4に表示されるUIの具体例については、図15を参照して後述する。
図14は、社員Uが承認者Mに対して入居申請を行う際に社員端末3に表示されるUIの具体例を示す図である。
申請種別は、プルダウンボタンB11を押下する操作を行うことで選択することができる。申請種別が2種類ある場合には、プルダウンボタンB11の他にプルダウンボタンB12を押下する操作を行うことで選択することができる。なお、申請種別は必須入力項目となる。
図14の例では、申請種別として、「住居 1件」と「法人駐車場 2件」とが選択されている。即ち、社員Uは、転居をする際、会社Cに申請する内容として、1件の住居と、2件の法人駐車場とを希望していることになる。
申請種別を入力する欄の右側には「その他の理由」と表記された入力欄が表示されている。この入力欄は、選択された申請種別の内容を補完する情報を入力する場合に利用される入力欄である。
ソフトウェアボタンB13が押下される操作(例えば社員端末3の画面をタップする操作)がなされると、図14に示す入居申請を行うためのUIが社員端末3に表示される前に社員端末3に表示されていた所定画面に画面遷移する。
ソフトウェアボタンB14が押下される操作がなされると、図14に示す入居申請を行うためのUIに入力されていた内容が、「下書き」として保存される。
ソフトウェアボタンB15が押下される操作がなされると、表示領域F1乃至F3に入力された内容を対象とする規程チェックが行われる。
ここで、ソフトウェアボタンB21が押下される操作がなされると、図示はしないが、入居者の候補となる社員U1乃至Unの夫々の名称が、社員番号とともに一覧表示される。この一覧の中から一の社員Um(mは1以上n以下の任意の整数)が選択されると、その社員Uの社員番号が、ソフトウェアボタンB21の左側の欄に自動入力される。
「役職」は、プルダウンボタンB22を押下する操作を行うことで選択することができる。図14の例では、「役職」として、「一般職」が選択されている。
「入居理由」は、プルダウンボタンB31を押下する操作を行うことで選択することができる。なお、入居理由は必須入力項目となる。
入居理由を入力する欄の右側には「その他の理由」と表記された入力欄が表示されている。この入力欄は、選択された入居理由の内容を補完する情報を入力する場合に利用される入力欄である。図14の例では、入居理由として「自己都合」が選択されており、「その他の理由」が「ブランク(空欄)」となっている。
ここで、「その他の理由」と表記された入力欄の右側に、「独身の方の自己都合転居は不可です。」という注意書きが表示されている。この表示は、上述のソフトウェアボタンB15が押下されたことにより実行された規程チェックの結果を示すメッセージである。即ち、このメッセージは、入居理由を選択して入力する欄で選択されている「自己都合」が、社内規程に適合しないことを示すメッセージとなっている。
「出向有無」は、選択ボタンB32を押下する操作を行うことで選択することができる。なお、図14の例では「有(出向有り)」が選択されている。
「入居予定日」は、年月日の夫々を示す欄に数字(半角)で入力する操作を行うか、又はカレンダーを示す画像を表示させて、具体的な日時を指定することができるカレンダーボタンB33を押下する操作を行うことで入力することができる。
図14の例では、規程チェックの結果として、「規程チェックの結果、1箇所のエラーがあります。」というメッセージが表示されている。そして、そのエラーの具体的内容として、上述の内容(独身の場合、自己都合転居は不可とする内容)が表示領域F3に表示される。
これにより、社員Uによる入居申請後に、社内規程に適合しないことを理由に入居申請をやり直すような、迂遠な手続きが会社C内で繰り返されることを防ぐことができる。
なお、上述の入力項目は、あくまでも例示であり、サーバ1は、その他、任意の項目を入力項目として設定することができる。
ソフトウェアボタンB53が押下される操作がなされると、表示領域F6に入力された内容を対象とする規程チェックが行われる。
契約条件のうち「共益費(管理費)」の入力欄には、月額として「3000」円が入力されている。
また、契約条件のうち「その他1」及び「その他2」の夫々の入力欄はブランクとなっている。これらの入力欄は、契約時に取り決めるべき額がある場合に利用される入力欄である。
契約条件のうち「ペット飼育」の入力欄には、「不可能」が入力(選択)されている。
なお、「ペット飼育」の可否は、プルダウンボタンB61を押下する操作を行うことで選択することができる。
契約条件のうち「家具」の入力欄には、「なし」が入力(選択)されている。なお、「家具」の有無は、プルダウンボタンB62を押下する操作を行うことで選択することができる。
契約条件のうち「短期契約違約金」の入力欄には、「あり」が入力(選択)されている。そして、その内容として、契約期間が「1」年未満に解約された場合、賃料の「1」ケ月分の違約金が発生する旨が入力されている。なお、「短期契約違約金」の有無は、プルダウンボタンB63を押下する操作を行うことで選択することができる。
契約条件のうち「更新」の入力欄には、「あり」が入力(選択)されている。そして、その内容として、「2」年毎に契約が更新される旨が入力されている。なお、「更新」の有無は、プルダウンボタンB64を押下する操作を行うことで選択することができる。
契約条件のうち「更新料」の入力欄には、「なし」が入力(選択)されている。このため、更新料を入力する欄はブランクになっている。なお、「更新料」の有無は、プルダウンボタンB65を押下する操作を行うことで選択することができる。
契約条件のうち「更新事務手数料」の入力欄には、「あり」が入力(選択)されている。そして、その内容として、契約事務手数料を「10800」円(税込)とし、そのうち消費税額を「800」円とする旨が入力されている。なお、「更新事務手数料」の有無は、プルダウンボタンB65を押下する操作を行うことで選択することができる。
図15の例では、規程チェックの結果として、「規程チェックの結果、2箇所のエラーがあります。」というメッセージが表示されている。そして、そのエラーの具体的内容として、上述の内容(賃料の上限をオーバーしているという内容、及び礼金の上限をオーバーしているという内容)が表示領域F7に表示される。
これにより、社内規程に適合しない不動産(物件)を契約の対象としてしまうことを防ぐことができる。
また、表示領域F8には、申請ステータス、交渉ステータス、督促中、承認中、受付担当、受付中理由(受け付け中である場合の理由)、交渉担当者、入力担当者、トラブル担当者、社員Uによる申請の日時、サービス提供者Gによる受付けの日時、申請番号、旧申請番号、申請対策1及び2、ドラフト書類の到着日、規程チェックが行われた日及びその結果、入居日、契約日、支払日、及び承認日の夫々についての情報が表示されている。
また、表示領域F8には、表示領域F9乃至日F11に表示させる情報の種類を選択するためのタブが表示されている。具体的には、申請情報、受付情報、交渉情報、物決情報、契約詳細情報、及び規程チェックの夫々を示すタブが複数表示されている。
また、表示領域F9には、「修正登録」と表記されたソフトウェアボタンB91が表示されている。このボタンを押下することで登録内容を修正することができる。
また、「家主枠追加」と表記されたソフトウェアボタンB183が配置されている。サービス提供者Gは、ソフトウェアボタンB183を押下する操作を行うことで、所有者の欄を増やすことができる。
具体的には、規程チェックの内容として、規程チェックの項目、条件、結果、及び交渉結果が表示されている。
図17の例では、規程チェックの項目が「住宅:家賃」であり、契約条件が「8万(円)まで」であり、(規程チェックの)結果が「規程外」である例と、規程チェックの項目が「住宅:通勤時間」であり、条件が「15分以内」であり、(規程チェックの)結果が「企業報告」である例と、規程チェックの項目が「駐車場:駐車場」であり、契約条件は認められず、(規程チェックの)結果が「規程外」である3種類の例が示されている。「交渉結果」の入力欄は、図17の例ではブランクとなっている。
また、「登録」と表記されたボタンB191が押下れると規程チェックの内容(条件)登録をすることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図3及び図4のサーバ1)は、
所定団体に属するユーザの属性に関する当該所定団体の規程に基づいて、当該ユーザが使用可能な不動産の検索条件を生成する検索条件生成手段(例えば図4の不動産検出条件生成部52)と、
複数の不動産に関する情報が格納されたデータベースから、生成された前記検索条件に合致する不動産に関する情報を検索する処理の制御を実行する不動産検索制御手段(例えば図4の不動産抽出部53)と、
を備える。
Claims (6)
- 所定団体に属するユーザの属性に関する当該所定団体の規程に基づいて、当該ユーザが使用可能な不動産の検索条件を生成する検索条件生成手段と、
複数の不動産に関する情報が格納されたデータベースから、生成された前記検索条件に合致する不動産に関する情報を検索する処理の制御を実行する不動産検索制御手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記不動産検索制御手段による検索の対象となる前記データベースは、前記情報処理装置の管理者以外の者が管理するデータベースである、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記不動産検索制御手段は、前記検索条件として、前記所定の団体の規程の範囲内で成立可能となる条件を生成する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記不動産検索制御手段は、前記検索条件として、前記所定の団体の規程の範囲外であるが前記ユーザの負担により成立可能となる条件を生成する、
請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の情報処理装置。 - 情報処理装置が実行するステップとして、
所定団体に属するユーザの属性に関する当該所定団体の規程に基づいて、当該ユーザが使用可能な不動産の検索条件を生成する検索条件生成ステップと、
複数の不動産に関する情報が格納されたデータベースから、生成された前記検索条件に合致する不動産に関する情報を検索する処理の制御を実行する不動産検索制御ステップと、
を含む情報処理方法。 - コンピュータに、
所定団体に属するユーザの属性に関する当該所定団体の規程に基づいて、当該ユーザが使用可能な不動産の検索条件を生成する検索条件生成ステップと、
複数の不動産に関する情報が格納されたデータベースから、生成された前記検索条件に合致する不動産に関する情報を検索する処理の制御を実行する不動産検索制御ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
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