以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態の社内管理システム及び工事管理システムを有する業務支援システム1の構成を説明するための図である。
図1に示すように、業務支援システム1は、ネットワークにシステム用のサーバ(以下、第1システム端末10ともいう。)と、ネットワークに接続された複数の管理者端末20と、ネットワークに接続された複数の業者端末30と、ネットワークに接続された複数の施主端末40と、を備えている。
第1システム端末10は、全体の制御を司る制御部(例えば、CPU、LSI等)と、制御部との協業で後述する社内管理システム及び工事管理システムとしての動作を実現するプログラムを記憶した記憶部(例えば、RAM、ROM等)と、を備えており、制御部がプログラムの指示のもと、後述する社内管理システム及び工事管理システムの各種の手段として機能する。
なお、第1実施形態では、第1システム端末10が備える記憶部に各種のデータ等が保存される形態で説明を行うが、各種のデータは、第1システム端末10の記憶部に保存されているものに限定される必要はない。
つまり、第1システム端末10とは別の外部記憶装置に各種のデータが保存されていてもよく、記憶部として機能するハードウエアが複数通信可能に接続(例えば、ネットワーク接続)されているようなものであってもよい。
社内管理システム及び工事管理システムは、それぞれウエブアプリケーションとして構築されているため、第1システム端末10は、社内管理システム用のウエブサイトと工事管理システム用のウエブサイトを提供するWebサーバになっている。
管理者端末20は、社内管理システム及び工事管理システムにアクセスするために、施工管理業者が使用する端末であればよく、例えば、施工管理業務を行う施工管理業者の各店舗に配置され、施工管理業者の社員が業務を行う上で操作するPC等の端末である。
このため、以後の説明で、管理者端末20を操作するとは、主に、キーボードやマウスを使用して操作することを意味し、そのような操作を行う部分を操作部という場合がある。
また、管理者端末20のWebブラウザの画面とは、モニタに映し出されているWebブラウザの表示を意味する。
ただし、上述のように、社内管理システム及び工事管理システムが、ウエブアプリケーションとして提供されているため、ネットワークに接続でき、Webブラウザ等が使用できる施工管理業者の社員が使用するPCやノートPC等は、管理者端末20として用いることが可能である。
また、近年では、タブレットやスマートフォン等の携帯端末も、Webブラウザ等が使用できるので、施工管理業者の社員の携帯端末を管理者端末20として活用することも可能である。
この場合、操作するとは、モニタ画面上をタッチしたり、モニタ画面上に表示される文字入力等のキーボードアイコン等を操作することを意味し、そのような操作を行う部分を先ほどと同様に操作部という場合がある。
業者端末30は、住工事管理システムにアクセスするために、住宅の工事に関わる請負業者が使用する端末であればよく、例えば、請負業者の社内に配置される請負業者の業務用PC等の端末である。
ただし、上述のように、工事管理システムが、ウエブアプリケーションとして提供されているため、ネットワークに接続でき、Webブラウザ等が使用できる請負業者が使用するPCやノートPC等は、業者端末30として用いることが可能である。
また、管理者端末20と同様に、請負業者のタブレットやスマートフォン等の携帯端末を業者端末30として活用することも可能である。
そして、業者端末30においても、操作するとは、管理者端末20で説明したのと同様であり、業者端末30のWebブラウザの画面も管理者端末20で説明したのと同様である。
施主端末40は、工事管理システムにアクセスするために、住宅の工事を依頼する施主が使用する端末であればよい。
そして、先にも触れたように、工事管理システムはウエブアプリケーションとして提供されているため、ネットワークに接続でき、Webブラウザ等が使用できる施主のPC、ノートPC、及び、タブレットやスマートフォン等の携帯端末等が施主端末40として活用される。
したがって、施主端末40においても、操作するとは、管理者端末20で説明したのと同様であり、施主端末40のWebブラウザの画面も管理者端末20で説明したのと同様である。
また、管理者端末20、業者端末30及び施主端末40の操作の説明で、各所にボタンを押すという説明があるが、これは、物理的なボタンを物理的に押圧することではなく、Webブラウザの画面に表示される、例えば、マウスでクリックするボタンアイコン、又は、モニタ画面がタッチパネル式の場合、指でタッチするために設けられているボタンアイコンのことである。
さらに、管理者端末20、業者端末30及び施主端末40の操作の説明で出てくるボタンは、見た目上立体感のあるボタン形状を模式したものだけでなく、名称等の表示箇所がボタンとして機能するようになっている場合がある。
なお、第1実施形態では、第1システム端末10は、社内管理システム及び工事管理システムを有する業務支援システム1用の専用端末である場合で示しているが、専用端末で業務支援システム1が運用されることに限定される必要はない。
例えば、複数の管理者端末20のうちの1つの管理者端末20が社内管理システム及び工事管理システムを備え、社内管理システム用のウエブサイトと、工事管理システム用のウエブサイトを提供するWebサーバとしての役割を担っていてもよい。
また、第1実施形態では、業務支援システム1のための社内管理システム及び工事管理システムが1つの専用端末に設けられている、より正確には、社内管理システムのプログラムと工事管理システムのプログラムが1つの専用端末に保存され、その専用端末が業務支援システム1としての全般的な制御を司るものになっている。
しかし、このような態様に限定される必要はなく、社内管理システムと工事管理システムとが、異なる管理者端末20又は異なる専用端末に設けられ、つまり、社内管理システムのプログラムと工事管理システムのプログラムが異なる管理者端末20又は異なる専用端末に保存され、社内管理システムのプログラムの保存された管理者端末20又は専用端末が主に社内管理システムとしての制御を司り、工事管理システムのプログラムの保存された管理者端末20又は専用端末が主に工事管理システムとしての制御を司り、全体として業務支援システム1として機能するように、社内管理システムの設けられた管理者端末20又は専用端末が、工事管理システムの設けられた管理者端末20又は専用端末に通信可能に接続される形態であってもよい。
次に、住宅の工事を依頼する施主が、初めて施工管理業者の店舗に来店してから、住宅の建築が終わり、施主への住宅の引渡しに至るまでの流れを説明しながら、住宅の施工管理業務を支援する業務支援システム1について、詳細に説明する。
図2から図5は、施主が、初めて施工管理業者の店舗に来店してから住宅の引渡しに至るまでの流れを説明するためのフローチャートである。
具体的には、図2は施主が初めて施工管理業者の店舗に来店したところからのフローチャートであり、図3は図2の続きのフローチャートであり、図4は図3の続きのフローチャートである。
また、図5は図4の建築工事(ステップS42)を説明するためのフローチャートである。
ただし、図2から図5を参照して説明する流れは、業務支援システム1が理解しやすいようにした一事例であって、全ての住宅案件がこの流れのとおりであるわけでない点に留意されたい。
施主が、施工管理業者の店舗に来店すると図2のフローチャートに沿った処理が開始される(図2のスタート)。
(ステップS1)
施主が施工管理業者の店舗に来店すると、まず、施工管理業者の営業担当の社員がアンケート用紙を施主に渡して、アンケートを実施する。
例えば、アンケート用紙には、氏名、住所、電話番号、勤務先、家族構成、及び、年収等の施主の基本情報を記入する欄に加え、住宅を建てる土地を既に所有しているか否か、希望の建築場所、希望の間取り(和室の有無等を含む)、希望の予算等を記入する箇所が設けられている。
なお、以下では、施主が住宅を建てる土地を所有していない場合で説明する。
(ステップS2)
施主がアンケート用紙の記入を終え、営業担当の社員がアンケート用紙を受け取ると、営業担当の社員は、施主のより詳細な情報を伺いつつ、住宅を建てるための土地の紹介等を行う。
営業担当の社員は、例えば、施主の手持ちの資金等を伺いつつ、銀行等からどの程度の融資を受ける予定か等を伺うとともに、希望の間取り等を考慮して、施主の全体としての予算状況に合わせた土地の紹介を行い、施主が紹介された土地の中から希望の建築場所を選ぶことになる。
なお、土地の売買自体は、不動産会社が行うことになるので、購入したい土地が決まると、営業担当の社員は、その土地の売買を行うための不動産会社に土地購入希望者があることの一報を入れることになる。
(ステップS3)
購入予定の土地が決まると、営業担当の社員は、多数用意している規格住宅のプランの中から、施主の希望の間取り、購入予定地の広さ、予算等を考慮して施主に規格住宅プランを提示して、施主がその中から希望の規格住宅プランを選択する。
なお、施主が依頼する住宅は、規格住宅に限られず、当然、注文住宅のような場合もあるが、ここでは規格住宅プランから選ばれるものとして話を進める。
ただし、業務支援システム1上での取り扱いとしては、注文住宅であっても規格住宅の場合と類似の取り扱いが可能である。
つまり、業務支援システム1上で見て、規格住宅の場合と注文住宅の場合は、後ほど説明するように、規格住宅の場合、規格住宅プランごとに、建築する上で必要な資材等をまとめたマスターデータが用意されているが、注文住宅の場合、そのようなマスターデータが用意されていない点が主に異なる。
しかし、業務支援システム1を用いるにあたって、注文住宅の場合でも、業務支援システム1上に建築する上で必要な資材等をまとめたマスターデータを新規登録することが可能であるので、その注文住宅用のマスターデータを新規登録すれば、規格住宅の場合に行われる業務支援システム1を用いた業務と同様に処理を行うことができる。
(ステップS4)
先のステップS1での営業担当の社員の聞き取り等によって、施主の手持ち資金だけで、土地購入及び住宅の建築の資金が賄えるかがわかるので、自己資金に不足がない場合(ステップS4:NO)には、銀行等に融資を受ける必要がないため、ステップS7に進んで土地購入に関する処理を進めることになる。
一方、施主の手持ち資金だけで、土地購入及び住宅の建築の資金が賄える施主は少ないため、一般的には、施主の手持ち資金だけででは資金が不足しており、この場合、自己資金不足(ステップS4:YES)となり、銀行等の融資を受けることになる。
(ステップS5)
そして、施主の自己資金が不足している場合(ステップS4:YES)、営業担当の社員は、施主の年収等を考慮して住宅ローンを組むための銀行を紹介する。
具体的には、これまでの業務の関係で、営業担当の社員は、銀行等の住宅ローンの窓口となる担当者を知っているので、その銀行の窓口の担当者に、住宅ローンを申し込みたい施主がいる旨の連絡を取り、施主を銀行の窓口の担当者に紹介する。
そして、銀行の窓口の担当者は、施主が住宅ローンを組むための手続処理を行うことになる。
(ステップS6)
施主が銀行に住宅ローンの申込を行うと、銀行は住宅ローンの融資を行ってよいか否かの審査を行い、その審査が通ると、融資承認が下りることになる。
(ステップS7)
そして、融資承認が下りると、融資が受けられることがほぼ確定するので、営業担当の社員は、不動産会社に土地購入契約書の作成を進めてもらうための依頼を行う。
(ステップS8)
また、営業担当の社員は、住宅購入(住宅建築)を請け負うための住宅購入書類の下書きを作成する。
(ステップS9)
営業担当の社員によって、作成された住宅購入書類の下書きをもとに後ほど施主との契約等に用いる書類が社内管理システムを活用して作成されることになる。
したがって、この下書きの段階で間違い等がないかを上長(例えば、営業担当の社員の所属する店舗の支店長等)が確認を行う。
そして、住宅購入書類の下書きに不備が見つかると、その箇所を修正して不備が無い状態になった住宅購入書類の下書きが施工管理業者の不動産部の事務員(以下、単に不動産事務ともいう。)に渡される。
(ステップS10)
不動産事務は、住宅購入書類の下書きを受け取ると、管理者端末20を操作して、第1システム端末10の提供する業務支援システム1の社内管理システムにアクセスし、その施主の新規案件の登録関係の処理を行う。
具体的には、不動産事務は、社内管理システムにアクセスして、資金計画書、土地・建物概算見積書、建築工事請負契約書、建築工事請負契約書(本体外)、融資実行内訳書、物件情報連絡書を作成する処理を行うことになり、以下、図6から図23を参照しながら説明する。
図6は、管理者端末20で社内管理システムのウエブサイトにアクセスしたところを示す図である。
不動産事務が管理者端末20のWebブラウザを立ち上げて、社内管理システムのウエブサイトのURLを入力し、管理者端末20で社内管理システムにアクセスする。
そうすると、社内管理システムの制御部として機能する第1システム端末10の制御部は、管理者端末20の画面(モニタ)に立ち上がっているWebブラウザに、図6に示すように、社内管理システムへのログイン画面を表示させる。
なお、第1システム端末10の制御部は、管理者端末20、業者端末30及び施主端末40が工事管理システムにアクセスしている場合、工事管理システムの制御部として機能することになる。
このため、説明がわかりやすいように、以下では、社内管理システムの制御部として第1システム端末10の制御部が機能している場合、第1システム端末10の社内制御部と記載し、工事管理システムの制御部として第1システム端末10の制御部が機能している場合、第1システム端末10の工事制御部と記載するように努めることとする。
そして、不動産事務が、管理者端末20を操作して、ログイン画面のユーザー名(以下、ユーザ名とも記載する。)、及び、パスワードを入力する入力欄に、ユーザ名、及び、パスワードを入力して、ログインのボタンを押す。
そうすると、管理者端末20から第1システム端末10に向けて、その入力されたユーザ名、及び、パスワードが送信される。
後ほど図24を参照して詳細に説明するが、第1システム端末10の記憶部(図24参照)は、社内管理システム用の社内管理記憶部を備えており、その社内管理記憶部には、社員管理コードデータが保存されている。
社員管理コードデータは、社員のユーザ名、そのユーザ名に対応する社員のそれぞれに与えられたパスワード、社内管理システムで管理するために、そのユーザ名に対応する社員のそれぞれに与えられた社員コード、及び、権限コード等を含んでいる。
なお、社員のユーザ名が社員コードを兼ねるものであってもよく、この場合、ユーザ名自体が社員コードとなる。
したがって、第1システム端末10の社内制御部は、管理者端末20から送信されたユーザ名、及び、パスワードが社員管理コードデータに登録されているユーザ名、及び、パスワードであるかを照合する。
そして、管理者端末20から送信されたユーザ名、及び、パスワードが社員管理コードデータに登録されていれば、第1システム端末10の社内制御部は、そのユーザ名、及び、パスワードを送信した管理者端末20のWebブラウザに、権限コードに応じた社内管理システムのトップ画面を表示させ、社内管理システムへのログインを許可する。
なお、権限コードに応じた社内管理システムのトップ画面とは、その権限コードの範囲内での操作や閲覧を許すようにしたトップ画面のことであり、例えば、そのトップ画面には与えられた権限の範囲を超える操作が可能なボタン等が初めから設けられていないものになっている。
このように、第1実施形態の社内管理システムは、権限コードに応じて処理権限のある処理を行うためのボタンだけをトップ画面に設けるようにしたトップ画面を提示するように構成されているので、第1システム端末10の社内制御部は、そのユーザ名、及び、パスワードに対応する社員の権限コードを参照して、権限コードに応じた社内管理システムのトップ画面を表示させ、社内管理システムへのログインを許可する。
このため、第1実施形態の社内管理システムでは、処理権限がない社員が、処理権限がない処理(閲覧を含む)を勝手に行うことが事前に防止されるようになっている。
なお、このようにトップ画面の管理を権限コードで行うようにすると、例えば、部署移動や昇進で権限が変わったときに、社員管理コードデータの権限コードのところを変更するだけで社内管理システム内での処理権限(閲覧を含む)の範囲を簡単に変更できるという利点がある。
図7は不動産事務の社内管理システムのトップ画面を示す図である。
図7に示すように、トップ画面では、左側に項目名(新築工事、リフォーム工事、小口工事、20日〆請求書、社内共通、アフターメンテナンス、契約前確認)が示されるとともに、その項目名の右側に項目名に対応する処理を行うための画面に遷移するための画面遷移ボタン(画面遷移アイコン)が示されている。
なお、ここでは、右上の方に「不動産事務」の表示と、その右横に「ログアウト」のボタンの表示があるが、「不動産事務」の表示のところは、本来はログインした社員名が表示される。
また、以降の図においては、Webブラウザ全体を示さず、Webブラウザの主要な部分だけを示す時があり、そのような図においては、右上の方に設けられている「不動産事務」及び「ログアウト」の部分が見えていない場合があるが、基本的に、この表示があり、どの画面でも「ログアウト」ができるようになっている。
図7に示すように、トップ画面では、例えば、新築工事の項目名の右側には、新築工事に対応して設けられた自社払いの工事として新築工事を行うときの画面に遷移するための画面遷移ボタンが「自社払い」として表示されるとともに、ハートシステムを利用して新築工事を行うときの画面に遷移する画面遷移ボタンが「ハートシステム」として表示されている。
なお、後ほど説明するが「ハートシステム」は、住宅の建築過程で、例えば、その建築を請け負った施工管理業者が建築を続行できなくなるような不測の事態に陥ったときに、施工管理業者に代わって、住宅の建築が完了するまでを保証する完成保証書を発行する保証会社を利用する場合に用いられるボタンである。
住宅の建築を請け負う場合、保証会社に完成保証書を発行してもらうのが一般的であるため、以降の説明でも、この「ハートシステム」を利用して処理を行う場合で説明する。
図7に示すように、トップ画面が表示されると、不動産事務は、まず、社内管理システム上に施主の建築等に関する新規案件を登録するための処理を行うことになる。
具体的には、まだ、施主と正式な契約を交わす前であるため、不動産事務は、管理者端末20を操作して、トップ画面の一番下に表示されている項目名に対応した画面遷移ボタンである「案件一覧」のボタンを押す(図7の点線囲み部A参照)。
図8は、契約前確認の案件一覧画面に遷移したところを示す図である。
「案件一覧」を押すと、図8に示すように、第1システム端末10の社内制御部は、社内管理システム用の社内管理記憶部に登録されている契約前の住宅案件の一覧を管理者端末20のWebブラウザに表示させる。
そして、この画面には、左上にトップ画面(図7参照)に戻るための「トップメニュー」等のボタン類(図8の点線囲み部A参照)が準備されており、不動産事務は、管理者端末20を操作(例えば、管理者端末20のマウスを操作)して、新規案件の登録のための画面に遷移するための画面遷移ボタンである「新規案件登録」を押す。
図9は新規案件の登録を行うための初めの画面を示す図である。
「新規案件登録」を押すと、図9に示すように、第1システム端末10の社内制御部は、新規案件の登録のための画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させる。
そして、図9に示すように、この画面では、左上に「新規のお客様名」を入力する入力枠と、プルダウンで選択可能になっている店舗名選択枠「店舗:」と、が用意されている。
そこで、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「新規のお客様名」の入力枠に施主の名前を入力するとともに、プルダウンでその施主を担当する店舗名を選択する。
その後、不動産事務は、管理者端末20を操作して、店舗名選択枠の右隣りに用意されている「資金計画書を作成する」ためのボタンを押して、先に触れた住宅購入書類の下書きに従った入力処理(資金計画書、土地・建物概算見積書、建築工事請負契約書、建築工事請負契約書(本体外)、融資実行内訳書、物件情報連絡書を作成する処理)を開始する。
図10は資金計画書を作成する画面を示す図である。
「資金計画書を作成する」ためのボタンを押すと、図10に示すように、第1システム端末10の社内制御部は、資金計画書の作成のための入力を行う画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させる。
図10は資金計画書の作成のための入力項目等が全て管理者端末20のWebブラウザ内に収まるように表示した状態でWebブラウザ全体が示されるようにした図になっているため、Webブラウザ内に表示されている文字等が小さく、見え難いものとなっている。
そこで、以下の説明では、資金計画書を作成する画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図である図11を参照して説明する。
なお、図10に示す資金計画書を作成する画面は、実際には、より大きく文字等が表示されるようにして、管理者端末20のWebブラウザの表示画面からはみ出る部分については、例えば、マウスで上下左右スクロールさせて入力を行うようになっている。
「資金計画書を作成する」ためのボタンを押すと、図11に示すように、管理者端末20のWebブラウザ上には、資金計画書の作成のための入力を行うための初期状態の書式の画面が表示される。
なお、第1実施形態では、先ほど、図9を参照して説明した「新規のお客様名」の入力枠に施主の名前として「テスト様」の入力を行っているため、左上の表示が「テスト様邸」となっており、以下の説明では、施主のことをテスト様と呼ぶ場合がある。
この初期状態の書式の画面は、上側の建物に関連する費用関係を入力するための部分SP1と、下側のローンに関連する入力を行うための部分SP2と、を備えている。
そして、建物に関連する費用関係を入力するための部分SP1は、左上に規格住宅プランをプルダウンで選択できるようになった建物選択部(「建物」矢印F1のところ参照)と、その下に設けられた「追加変更工事・建物付帯工事費」の入力欄(矢印F2のところ参照)と、その下に設けられた「建物諸経費」の入力欄(矢印F3のところ参照)と、その下に設けられた「その他の費用」の入力欄(矢印F4のところ参照)と、右上に設けられた「土地費用」の入力欄(矢印F5のところ参照)と、その下に設けられた「土地建物付帯工事費」の入力欄(矢印F6のところ参照)と、その下に設けられた「登記費用」の入力欄(矢印F7のところ参照)と、その下に設けられた「融資諸経費」の入力欄(矢印F8のところ参照)と、その下に設けられた自己資金関係の入力が行えるとともに総費用が明示される資金確認欄(矢印F9のところ参照)と、を備えている。
なお、「土地建物付帯工事費」の設計調査料のところには、一般的に、¥324000が見込まれるため、数値「324000」がデフォルトで入力されている。
ただし、これから説明する入力作業のときに金額を変更できることは言うまでもない。
また、「追加変更工事・建物付帯工事費」には、既に「照明器具」、「カーテンレール」、「網戸」及び「外部給排水」の項目がデフォルトで用意されているとともに、金額が¥0(本体価格に含む)として準備されているが、これはいずれの規格住宅プランでも既に含まれている付帯部分であるため、それをデフォルトで明示するようになっているためである。
ただし、この部分についても、規格住宅でない場合には、変更の必要等が生じることから、これから説明する入力作業のときに削除や金額の追加等が行えることは言うまでもない。
まず、不動産事務は、左上に規格住宅プランをプルダウンで選択できるようになった建物選択部(「建物」参照)に、テスト様がステップS3で選択し、ステップS9で住宅購入書類の下書きに記載されることになった規格住宅プランをプルダウンで入力する。
なお、プルダウンで選択できるようになった建物選択部(「建物」参照)に付属して設けられている「本体価格(消費税別)」の金額のところは、後ほど説明する「上書き保存(再計算)する」のボタンが押されると、選択した規格住宅プランの金額が自動的に反映される。
さらに、不動産事務は管理者端末20を操作して、ステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って、引き続き先に説明した「追加変更工事・建物付帯工事費」、「建物諸経費」、「その他の費用」、「土地費用」、「土地建物付帯工事費」、「登記費用」及び「融資諸経費」の入力を行う。
なお、この入力のときに、既に表示されている項目名を変更することもできる。
また、住宅購入書類の下書きに記載されているが、項目名として表示されていないものに関しては、空欄になっている項目名入力部分に項目名を入力して、金額を入力する作業が行われる。
そして、不動産事務は、入力が終わると、管理者端末20を操作して、建物に関連する費用関係を入力するための部分SP1の右下に用意されている「上書き保存(再計算)する」のボタンを押す。
なお、図11に示すように、下側のローンに関連する入力を行うための部分SP2にも、左下に「上書き保存する」のボタンが用意されており、この「上書き保存する」のボタンを押してもよい。
このように、同じ操作に寄与するボタンが複数設けられているのは、先に触れたように、実際の入力が画面を上下左右スクロールさせて行うことになるので、入力に合わせて押し易いところにボタンを設けるようにしているためである。
そして、「上書き保存(再計算)する」のボタンが押されると、入力されたデータが管理者端末20から第1システム端末10に送信され、第1システム端末10の社内制御部は、その入力されたデータを図24に示す第1システム端末10の記憶部の社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存する。
また、第1システム端末10からは、社内管理記憶部の規格住宅プランごとに、建築する上で必要な資材等をまとめたマスターデータに登録されている本体価格のうち、選択された規格住宅プランに対応する本体価格が管理者端末20に送信され、その送信された本体価格がプルダウンで選択できるようになった建物選択部(「建物」参照)に付属して設けられている「本体価格(消費税別)」の金額のところに反映されるとともに「小計」や「合計」の計算が実行される。
なお、数値の入力間違い等が発見され、その部分の数値を再入力して、再び、「上書き保存(再計算)する」のボタンを押すと、先ほど、副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存されたデータのファイル(以下、資金計画ファイルという場合もある。)に上書き保存が行われるとともに、「小計」や「合計」が再計算される。
図12は、資金計画書の作成のための建物に関連する費用関係の入力が終わった状態を示した図である。
ただし、図12はあくまでも建物に関連する費用関係の入力の一例である。
第1実施形態では、右下の資金確認部の「土地 手付金の一部」の項目の金額入力欄A1に数値「3534」の入力が行われている。
これは、この項目に関して、テスト様が自己資金で¥3534を拠出しているため、そのような入力になっている。
また、借入金の金額入力欄A2に数値「20350000」の入力が行われているが、これは、テスト様が住宅ローンとして銀行から融資を受ける金額が¥20350000であるため、その金額が入力されている。
したがって、テスト様の資金(予算)としては、借入金+自己資金合計に計算されている通り、¥20353534となっており、それに合わせて「追加変更工事・建物付帯工事費」、「建物諸経費」、「その他の費用」、「土地費用」、「土地建物付帯工事費」、「登記費用」及び「融資諸経費」を全て合わせた総費用が¥20353534となる建築プランになっている。
なお、この段階での資金計画書の入力は、必要になるかもしれない項目を見込んで、テスト様の資金(予算)である¥20353534を超えないようにされており、実際に建築等を終えたときに発生する支払(土地・建物を含んだ総費用)が¥20353534になるわけではない。
例えば、図12に示すように、「土地建物付帯工事費」の「地盤改良工事」の項目には、数値「1300000」の入力が行われている。
つまり、地盤改良工事の予算として、¥1300000の予算取りが行われている。
ただし、地盤改良工事が必要であるか否かは、工事に着手する前段階の地盤調査の結果を受けないと確定しない。
このため、地盤調査の結果によっては、地盤改良工事の必要がなく、¥1300000の予算がそのまま残る場合もある。
しかし、地盤調査の結果が地盤改良工事を必要とする結果であった場合に、地盤改良工事を実施せずに建築を行うわけにはいかないため、地盤改良工事が必要であったときに十分に賄える予算として、¥1300000の予算が見込まれている。
そして、引き続き、不動産事務は、管理者端末20を操作して、ローンに関連する入力を行うための部分SP2の入力を行い、先に触れた左下の「上書き保存する」のボタン(アイコン)を押すと、資金計画書の作成のための一通りの入力が完了する。
つまり、管理者端末20からローンに関連する入力を行うための部分SP2の入力内容が、第1システム端末10に送信され、再び、第1システム端末10の社内制御部は、その入力内容を図24に示す第1システム端末10の記憶部の社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存された資金計画ファイルに上書き保存する。
ただし、上記では、建物に関連する費用関係を入力するための部分SP1の入力、及び、上書き保存と、ローンに関連する入力を行うための部分SP2の入力、及び、上書き保存と、を個別に行う例で説明したが、建物に関連する費用関係を入力するための部分SP1、及び、ローンに関連する入力を行うための部分SP2の入力を全て終えてから、上書き保存を1回だけ行うようにしてもよい。
なお、図11及び図12に示すように、左上の「テスト様邸」と同じ行の位置に「資金計画書を印刷する」と表示された印刷ボタンが準備されているので、不動産事務が、管理者端末20を操作して、この印刷ボタンを押すと、資金計画書が印刷されることになる。
ただし、これまで説明した入力作業が終わった時点では、後ほど説明する最終承認者の書類の承認が行われていないので、実際の印刷は、その承認が下りてからになる。
また、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの主記憶部にも、資金計画書記憶部が設けられており、後ほど説明するステップS11の処理で最終承認者が社内管理システムで承認を行うと、第1システム端末10の社内制御部は、主記憶部の資金計画書記憶部に資金計画ファイルのコピーを保存する処理を行う。
そして、後ほど詳細に説明するが、主記憶部の資金計画書記憶部にコピーされた資金計画ファイルは、自己資金の状態を確認するために活用される。
次に、不動産事務は、概算見積書の作成のための入力をステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って行うことになる。
具体的には、図11及び図12に示すように、左上のところには、概算見積書を作成する画面に遷移するための画面遷移ボタンが「概算見積」(B1参照)として準備されている。
そこで、不動産事務が、管理者端末20を操作して、「概算見積」のところを押すと、第1システム端末10の社内制御部は、概算見積書の作成のための入力を行う画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させる。
図13は概算見積書を作成する画面を示す図である。
なお、図13は図11と同様に、概算見積書を作成する画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、「概算見積」のところが押されて、概算見積書を作成する画面に遷移した遷移直後の状態を示している。
図13に示すように、概算見積書を作成する画面では、遷移直後の状態で、既に、先に入力した住宅案件の総費用及び施主の資金の関係を示す資金計画書のデータである資金計画ファイルからいくらかの数値等が反映されたものとなっている。
具体的には、図13に示すように「建物本体工事」の項目には、既に、数値「10400000」が反映されている。
これは、図12に示される「本体価格(消費税別)」の数値「9500000」と、「建物諸経費」の「小計」の数値「900000」と、が資金計画ファイルには保存されているので、それらの数値を合計した数値が概算見積書を作成する画面に遷移するときに、第1システム端末10から管理者端末20に送信され、自動入力されたためである。
また、図12に示すように、「追加変更工事・建物付帯工事費」の中に「2階トイレ」の項目があり、数値「210000」が入力されている。
これは、テスト様が規格住宅プランに含まれていない「2階トイレ」を希望していたため、資金計画書の作成のための入力のときに追加で入力されている項目であり、図13に示すように、資金計画ファイルに保存されている「2階トイレ」の数値「210000」が概算見積書を作成する画面に遷移するときに、第1システム端末10から管理者端末20に送信され、「追加変更工事」の数値として自動入力されたためである。
なお、図13に示すように、「別途工事費用」には、数値「1300000」と「500000」が自動入力されているが、これも資金計画ファイルに保存されている「地盤改良工事」の数値「1300000」(図12参照)と、「エアコン工事」の数値「500000」と、が概算見積書を作成する画面に遷移するときに、第1システム端末10から管理者端末20に送信され、概算見積書を作成する画面に自動的に反映されたためである。
このように、第1実施形態の社内管理システムでは、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存されている住宅案件の総費用及び施主の資金の関係を示す資金計画書のデータである資金計画ファイルからいくらかのデータが自動反映されるようになっている。
したがって、概算見積書の作成のための入力を行う画面では、不動産事務は、管理者端末20を操作して、更に、入力が必要な項目を入力するだけでよくなっている。
そして、不動産事務が、管理者端末20を操作して追加入力の必要な箇所の入力を行った後、更に、左下に準備されている「上書き保存(再計算)する」(図13参照)のボタンを押すと、入力されたデータが管理者端末20から第1システム端末10に送信され、第1システム端末10の社内制御部は、入力されたデータを第1システム端末10の記憶部の社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた概算見積書記憶部に保存する。
そして、上記のように「上書き保存(再計算)する」(図13参照)のボタンが押されると「小計」や「合計」が計算され、概算見積書を作成する画面の「小計」や「合計」のところに数値が表示される。
なお、数値の入力間違い等が発見された場合には、その部分の数値を再入力して、再び、「上書き保存(再計算)する」のボタン(アイコン)を押す。
そうすると、先ほど、副記憶部に設けられた概算見積書記憶部に保存されたデータのファイル(以下、概算見積ファイルという場合もある。)に上書き保存が行われる。
また、「小計」や「合計」についても再計算される。
ここで、何度か副記憶部との記載が出てきたので、簡単に説明しておくと、副記憶部は、最初の入力状態を保管しておくことを目的とした記憶部になっており、例えば、後述する最終承認が下りた後でも、資金計画ファイル自体は、工事内容の変更等に伴って修正等が行われることになるが、そのような修正等は、主記憶部にコピーした資金計画ファイルに対して行うようになっている。
したがって、いざ、最終承認が下りたときの最初の入力状態を確認したいような事態が起きても、確認することが可能になっている。
そして、概算見積書を作成するための入力を終えると、次に、不動産事務は、建築工事を請け負うための建築工事請負契約書の作成のための入力をステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って行うことになる。
なお、図11から図13に示すように、これらの画面には、上側に建築工事請負契約書を作成するための画面に遷移するための画面遷移ボタンが「契約書」(B2参照)として表示されているが、建築工事請負契約書書類は、正式に施主に捺印をもらう書面となるため、「契約書」(B2参照)を押して、入力のための画面に遷移しても、保存ができないようになっている。
つまり、閲覧が目的の場合、「契約書」(B2参照)を押して入力のための画面に遷移してもよいが、入力自体は、正式に主記憶部に登録を行うための手順で、入力のための画面に進むことになる。
具体的に説明すると、図13に示すように、左上には、図7に示すトップ画面に遷移するための画面遷移ボタンが、先に図8を参照して、点線囲み部A参照として説明したのと同様に「トップメニュー」として表示されている。
そこで、不動産事務は、管理者端末20を操作(例えば、管理者端末20のマウスを操作)して、「トップメニュー」として表示されている画面遷移ボタンを押す。
そうすると、第1システム端末10の社内制御部は、「トップメニュー」として表示されている画面遷移ボタンが押されたことを検知(管理者端末20から送られる信号を検知)して、管理者端末20の画面(モニタ)に立ち上がっているWebブラウザに、図7に示すように、トップ画面を表示させる。
なお、以後は説明を省略する場合があるが、先にも説明したように、社内管理システムは、ウエブアプリケーションとして構築されているので、制御の主体は、第1システム端末10の社内制御部側にあり、その社内制御部の指示に従って、管理者端末20(業者端末30及び施主端末40も同じ)が表示を行う動作関係にある。
この関係は、工事管理システムにおいても同様であり、制御の主体は、第1システム端末10の工事制御部側にあり、その工事制御部の指示に従って、管理者端末20(業者端末30及び施主端末40も同じ)が表示を行う動作関係にある。
したがって、管理者端末20の画面(モニタ)に表示されている各種のボタンが押される操作がなされると、その押されたボタンに対応する信号が管理者端末20から第1システム端末10に送信され、第1システム端末10の社内制御部(工事制御部も同じ)が、それに対応した画面を管理者端末20の画面(モニタ)に立ち上がっているWebブラウザに表示させる処理が行われる。
そして、図7に示すように、トップ画面には、先に説明したように、左側に「新築工事」の項目名が表示されるとともに、その「新築工事」の右側に「ハートシステム」のボタンがあるので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、その「ハートシステム」のボタンを押す。
図14は、トップ画面から「ハートシステム」のボタンを押して、遷移したときの最初の画面を示す図である。
なお、図14も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図14に示すように、トップ画面から「ハートシステム」のボタンを押して遷移したときの最初の画面は、新築工事の契約一覧(契約済み住宅案件の一覧)の画面になっている。
なお、後ほど説明するが、より正確には、土地・建物・完成保証書の決済(図3のステップS32)が終わり、ステップS33の融資実行内訳書の処理で決済予定が決済確定に変更された住宅案件(建築工事の着工が行える状態の住宅案件)の一覧画面になっている。
また、図14に示されている契約一覧は、あくまでも一部であり、画面を上下スクロールさせると、この画面の外(下)に隠れている案件が出てくる。
そして、この画面には、図14に示すように、左側に各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄(点線囲み部A参照)が準備されている。
なお、図14では用意されているボタンの途中までしか見えていないが「現金出納帳」のボタンの更に下にもボタンがあり、画面を上下スクロールすることで、その隠れているボタンが見えるようになる。
例えば、先ほどまで説明した「トップメニュー」のボタンの下に、「新規」の項目であることを示す「新規」の表示とともに、その下に「新規」の項目に対応したボタンである「新規契約書作成」、「融資承認前契約一覧」が設けられている。
そして、テスト様は、これから建築工事を請け負うための建築工事請負契約書の作成を行う施主であるので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「新規契約書作成」のボタンを押す。
図15は、「新規契約書作成」のボタンを押して遷移した画面を示す図である。
図15に示すように、本実施形態では、新規に建築工事請負契約書を作成する施主がテスト様だけのため、プルダウンで施主を選択する選択部に、既に、テスト様が選ばれた状態になっている。
しかし、複数の施主が建築工事請負契約書の作成待ちになっているときには、不動産事務は、管理者端末20を操作して、プルダウンで建築工事請負契約書の作成を行う施主を選ぶことになる。
そして、プルダウンで建築工事請負契約書の作成を行う施主を選んだ後、不動産事務は、管理者端末20を操作して、その右側に準備されている「選択したお客様の契約書を作成する」のボタンを押す。
図16は「選択したお客様の契約書を作成する」のボタンを押して遷移した画面を示す図である。
なお、図16も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図16に示すように、左上には「No」を入力する入力欄が設けられているが、この部分は、先に図9を参照しながら説明した「新規のお客様名」を入力して「資金計画書を作成する」ためのボタンを押す操作のときに、自動的に採番された施主管理番号「330」(以下、施主管理コードともいう。)が既に入力された状態となっている。
なお、先ほどは説明しなかったが、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存されている資金計画ファイル、及び、副記憶部に設けられた概算見積書記憶部に保存されている概算見積ファイルにも、この施主管理コードが付与されたデータになっている。
つまり、社内管理システム内では、各種のデータファイルが施主管理コードの付与によって管理されており、これ以降に作成されるデータファイル等においても説明を省略する場合があるが、同様に施主管理コードが付与されたデータファイルになっている。
したがって、多数の契約者等の中からテスト様を選択すると、この施主管理コードを基にテスト様のデータファイルだけを読み出す(名寄せする)ことができ、テスト様のデータファイルに基づいて、閲覧や入力の際に必要なテスト様の画面が管理者端末20の画面に表示できるようになっている。
また、先に図9を参照しながら説明した「新規のお客様名」を入力して「資金計画書を作成する」ためのボタンを押す操作のときに、店舗名も選択されており、図12に示した画面上の表示には、店舗名の表示がないが、そのデータが保存された資金計画ファイルには、店舗名に関するデータ項目も記録されている。
このため、図16に示すように、自動的に店舗名が選択されるとともに、図12に示されているように、資金計画ファイルには、規格住宅プランを表すプラン名「27−D」のデータ項目もあるので、図16に示すように、建物タイプ(規格住宅プランのプラン名)が自動的に「27」−「D」として選択されている。
さらに、建物タイプ(規格住宅プランのプラン名)に対応して右側の建築工事請負条項の「第1条」の「工事面積」、「床面積」及び「構造」等も決まり、先に触れた規格住宅プランごとに、建築する上で必要な資材等をまとめたマスターデータ(以下、規格住宅マスターデータ及び規格住宅データともいう。)から自動的に反映されるようになっている。
なお、規格住宅マスターデータは、図24に示す社内管理システム用の社内管理記憶部の規格住宅マスター記憶部に保存されている。
加えて、建築工事請負条項の「第3条」の「本体価格」及び「現場諸経費・施工検査」も資金計画ファイルのデータをもとに自動入力されるようになっている。
なお、その下の「小計」、「消費税」及び「合計」は、右側にラジオボタンとして用意されている5%、8%、10%のうちのいずれかを選択した後に「計算」のボタンを押すことで自動計算できるようになっている。
しかし、自動計算では端数が出る場合があるので、不動産事務が管理者端末20を操作して入力しているが、自動計算を行わせた後に修正を行うようにしてもよい。
また、左側の建築工事請負契約書内の氏名も資金計画ファイルから自動的に反映され、請負者(乙)の「所在地」、「会社名」及び「氏名(代表者)」もデフォルトで入力されたものになっている。
そして、その下の営業担当者及び工事責任者はプルダウンで選択できるようになっているので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、テスト様の正式な担当者(営業担当者及び工事責任者)を選択する。
なお、この正式な営業担当者は、一般的には、施主が初めて来店して話を伺い、ステップS9で住宅購入書類の下書きを作成した営業担当の社員になることが多い。
また、その他の入力項目についても、不動産事務は、管理者端末20を操作して、ステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って、入力を行う。
図17は建築工事請負契約書の作成のための一通りの入力が終わった状態を示す図である。
なお、図17も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図17に示すように、建築工事請負契約書の作成のための一通りの入力が終わると、不動産事務は、管理者端末20を操作して、右下の「上書き保存する」のボタンを押す。
そうすると、この入力済みの建築工事請負契約書(建築工事請負条項を含む)のデータ(以下、契約書ファイル)が管理者端末20から第1システム端末10に送信され、第1システム端末10の社内制御部は、入力済みの建築工事請負契約書(建築工事請負条項を含む)のデータ(以下、契約書ファイル)を社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの主記憶部に設けられた契約書記憶部に保存する。
なお、ここまでの説明で何度か繰り返し説明しているように、管理者端末20を操作して入力を行った後、「上書き保存する」等の保存又は登録のボタンが押されると、入力内容(入力したデータ)が管理者端末20から第1システム端末10に送信され、その送信された入力内容(入力したデータ)を第1システム端末10が受信すると、第1システム端末10の社内制御部が社内管理システム用の社内管理記憶部に保存する処理を実行する。
この処理の流れは、以降においても同様であるため、この細かい動作の説明を省略して、管理者端末20(業者端末30及び施主端末40のときも同様)による操作等だけを説明する場合があるが、そこでもデータのやり取りの細部は、基本的には上記と同様である。
また、以降の説明において、データが記憶部に保存されることだけが記載され、その保存の処理を行う主体が明記されていない場合があるが、基本的に、第1システム端末10の社内制御部が主体として保存する処理を行うものであることは言うまでもない。
なお、このような動作(データのやり取り、及び、データの保存等)は、工事管理システムにおいても同様であり、工事管理システムでは、第1システム端末10の工事制御部が主体として行い、その処理を実行する主体が明記されていない場合でも、基本的に、第1システム端末10の工事制御部が主体として処理を行う点に注意されたい。
さらに、第1システム端末10の社内制御部は、この契約書ファイルを主記憶部に設けられた契約書記憶部に保存すると、引き続き、この契約書ファイルのコピーを社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた契約書記憶部に保存する。
なお、図17に示すように、建築工事請負契約書の作成のための画面には、左上に、建築工事請負契約書の表紙となる部分を印刷するための印刷ボタンである「契約書表紙を印刷する」(B4参照)と、先ほど入力を行った建築工事請負契約書の内容部分を印刷するための印刷ボタンである「請負契約書を印刷する」(B5参照)と、が設けられている。
したがって、テスト様に捺印をいただくための正本した建築工事請負契約書を作成するときには、不動産事務が、管理者端末20を操作して、これらの印刷ボタンを押して印刷を行う。
ただし、先に資金計画書でも触れたが、この建築工事請負契約書を作成するための入力作業が終わった時点では、後ほど説明する最終承認者の書類の承認が行われていないので、実際の印刷は、その承認が下りてからになる。
また、先にも触れたように、各データファイルには、施主管理コードが付与されており、この契約書ファイルにも施主管理コードが付与されているとともに、この契約書ファイルには、テスト様の正式な担当者(営業担当者及び工事責任者)のデータ(例えば、社員コード)も含まれている。
さらに、この契約書ファイルを作成した不動産事務の担当者は、この作業のために社内管理システムにログインしていることでシステム上認識されており、この契約書ファイルには、印刷時に表示はされないが、作成した不動産事務の担当者のデータ(例えば、社員コード)も付されるようになっている。
つまり、契約書ファイルには、施主管理コード、営業担当者の社員コード、工事責任者の社員コード、及び、契約書ファイルを作成した不動産事務の担当者の社員コードが付されており、この契約書ファイルに付された社員コードが後ほど承認処理等のところで説明するように利用される。
次に、不動産事務は、建築工事請負契約書(本体外)を作成するための処理を行う。
なお、先ほどの建築工事請負契約書は、建物本体に対する請負契約のための契約書である。
そして、住宅を建築する場合には、建物本体だけでなく、その他付帯工事も必要な場合が一般的であり、建築工事請負契約書(本体外)とは、その建物本体以外の付帯工事に関する請負契約書である。
例えば、建物本体以外の付帯工事としては、地盤改良工事、外構工事(駐車スペースのコンクリート化、敷地の周囲に設けられる塀等)、エアコン工事等がある。
具体的に説明すると、図17に示すように、画面の左上には、これまでも説明したトップ画面に遷移するための画面遷移ボタンである「トップメニュー」(B6参照)のボタンがあるので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「トップメニュー」(B6参照)のボタンを押して、図7に示したトップ画面に遷移する操作を行う。
まだ、テスト様は、正式な契約(契約書に捺印等)を行った状態でないので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、一番下の「契約前確認」の項目に対応して右側に設けられている「案件一覧」(点線囲み部A参照)のボタンを押す。
図18は、「案件一覧」(図7の点線囲み部A参照)のボタンを押して契約前案件一覧画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
この図18に示す契約前案件一覧画面は、先ほど、図8で示したのと同様の契約前の住宅案件の一覧を表示する契約前案件一覧画面である。
しかしながら、先ほどは、テスト様の項目作成前であったため、図8の一覧の中には、テスト様が無かったが、テスト様の資金計画書を作成するための入力を行ったときに、社内管理システム(より正確には、第1システム端末10の社内制御部)は、テスト様を契約前の住宅案件の一覧に加える処理を実行している。
このため、今回は、図18に示すように、契約前案件一覧画面にテスト様の項目が表示されている。
そして、図18に示すように、この一覧では、テスト様の表示の下側に、テスト様に対応したボタンが準備されている。
例えば、「資金計画」のボタンは、先ほどの資金計画書を作成するための入力を行う画面に遷移するための画面遷移ボタン(画面遷移アイコン)であり、順次、これまでの手順に従った順で「資金計画」、「概算見積」、「契約書」・・・として、ボタンが設けられている。
そして、今回は、建築工事請負契約書(本体外)を作成するための入力を行うため、不動産事務は、管理者端末20を操作して、テスト様の「B契約書(本体外)」のボタンを押す操作を行う。
図19は「B契約書(本体外)」のボタンを押して建築工事請負契約書(本体外)を作成するための入力を行うため画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図19も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図19に示すように、左側の「建築工事請負契約書(本体外)」の部分は、先ほどの「建築工事請負契約書」の左側の部分(図17参照)と同様の内容となるため、第1システム端末10の社内制御部は、管理者端末20のWebブラウザに建築工事請負契約書(本体外)を作成するための入力を行うため画面を表示させるときに、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた契約書記憶部に保存されている契約書ファイルのデータを自動的に反映させるようにしている。
また、図19に示すように、右側の「建築工事請負条項」の「第1条」、「第2条」、「第4条」の日付部分、「第5条」及び「第6条」のラジオボタンの選択についても、図17に示した左側の「建築工事請負条項」の内容が自動的に反映されたものになっている。
なお、図17の右側の「建築工事請負条項」の「第8条」の下には、「特記事項」の入力欄があり、そこに何らかの特記事項の入力が行われている場合には、図19に示す右側の「第8条」の下の「特記事項」の入力欄に同じ内容が自動反映されるようになっている。
したがって、不動産事務は、管理者端末20を操作して、図19に示す「建築工事請負契約書(本体外)」の右側の「第3条」及び「第4条」の金額部分を、ステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って、入力するだけでよくなっている。
具体的には、「第3条」の部分には、基本的に入力されることが多い「地盤改良工事」、「外構工事」、「エアコン工事」及び「エクステリア工事」については、項目が既に設けられているので、これらについては金額を入力するだけでよくなっている。
一方、そこに用意されている工事の項目以外で必要な工事も存在するため、それらについては、管理者端末20を操作して、右側に設けられている「その他工事内訳書入力」のボタンを押して、その他工事の内訳を入力する画面に遷移して入力を行う。
具体的には、「その他工事内訳書入力」のボタンを押すと、工事の項目名及びその項目名に対する金額が入力できる画面に遷移するので、管理者端末20を操作して、項目名と金額を入力する作業を行うことになる。
例えば、図12の記載を借りて説明すると、テスト様の場合、左下の「その他の費用」の「本体オプション工事」、「TV受信工事」及び「カーテン工事」や、右上の「土地費用」の「上水道引込費用」、「下水道引込費用」及び「水道加入金」などについて、その項目名と金額を入力することになる。
そして、「その他工事内訳書入力」のボタンを押して遷移した画面には、「上書き保存(再計算)し契約書の金額を更新する」のボタンがあるので、そのボタンを押すと、図19に示す右側の「第3条」の「その他の工事」のところに入力した内容に対応した金額(合計金額)が反映されるようになっている。
この「その他工事内訳書入力」のボタンを押して遷移した画面にも、先ほど図18を参照して説明した「資金計画」、「概算見積」、「契約書」・・・のボタンと同じボタンがあるので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「上書き保存(再計算)し契約書の金額を更新する」のボタンを押した後、上側にある「B契約書(本体外)」のボタンを押して、再び、図19に示した画面に戻り、「第4条」の金額部分の入力を行う。
図20は「建築工事請負契約書(本体外)」を作成するための入力が終わった状態を示す図である。
なお、図20も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図20では、「第3条」の金額を入力するところに示されている金額の数値は、図12に示した資金計画書を作成するために入力した金額の数値と異なったものになっているが、これは資金計画書のために入力された金額の数値が税込みであるのに対して、「第3条」の金額の数値が税別の数値になっているためである。
図20に示すように、右下には「上書き保存する」のボタンがあるので、不動産事務が、管理者端末20を操作して、「上書き保存する」のボタンを押すと、この入力済みの建築工事請負契約書(本体外)のデータ(その他工事内訳書入力のデータを含む)が、本体外契約書ファイルとして、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた本体外契約書記憶部に保存される。
なお、図20に示すように、建築工事請負契約書(本体外)の作成のための画面には、左上に、建築工事請負契約書(本体外)の表紙となる部分を印刷するための印刷ボタンである「契約書表紙を印刷する」(B6参照)と、先ほど入力を行った建築工事請負契約書(本体外)の内容部分を印刷するための印刷ボタンである「請負契約書(本体外)を印刷する」(B7参照)と、が設けられている。
したがって、テスト様に捺印をいただくための正本した建築工事請負契約書(本体外)を作成するときには、不動産事務が、管理者端末20を操作して、これらの印刷ボタンを押して印刷を行う。
ただし、先に資金計画書及び建築工事請負契約書のところで触れたのと同様に、この建築工事請負契約書(本体外)を作成するための入力作業が終わった時点では、後ほど説明する最終承認者の書類の承認が行われていないので、実際の印刷は、その承認が下りてからになる。
次に、不動産事務は、融資の実行がどのように行われるのかを含む融資実行内訳書を作成するための処理を行う。
具体的には、図20に示すように、建築工事請負契約書(本体外)を作成するための画面には、上側に、融資実行内訳書を作成するための画面に遷移する画面遷移ボタン(画面遷移アイコン)である「融資実行内訳」(B8参照)のボタンが設けられているので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「融資実行内訳」(B8参照)のボタンを押す。
図21は「融資実行内訳」(B8参照)のボタンを押して融資実行内訳書を作成するための画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図21も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図21に示すように、この画面に遷移したときには、既に、店舗名(福井店)、営業担当者の氏名(営業太郎)、施主名(テスト様)、及び、建築プラン名(27−D)が自動的に反映されている。
なお、土地決済するときの土地決済司法書士を入力するところには、通常、お願いしている司法書士(決済太郎司法書士)がデフォルトで入力されるようになっているが、管理者端末20を操作して、別の司法書士に変更することも可能である。
具体的には、「融資実行内訳」(B8参照)のボタンが押されて、第1システム端末10の社内制御部が、管理者端末20のWebブラウザに融資実行内訳書を作成するための画面を表示させるときに、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存されている資金計画ファイルから建築プラン名(27−D)を自動的に反映させるとともに、副記憶部に設けられた契約書記憶部に保存されている契約書ファイルから店舗名(福井店)、営業担当者の氏名(営業太郎)、及び、施主名(テスト様)を自動的に反映させている。
したがって、不動産事務は、管理者端末20を操作して、残る箇所で入力が必要な箇所について、ステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って、入力することになる。
図22は、融資実行内訳書のための入力が終わった状態を示した図であり、このように一連の必要な入力が終わると、不動産事務は、管理者端末20を操作して、右下に設けられている「上書き保存する」のボタンを押す。
なお、図22も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
そうすると、第1システム端末10の社内制御部は、融資実行内訳書のデータである融資実行内訳ファイルを社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた融資実行内訳書記憶部(図24参照)に保存する。
なお、図22に示すように、融資実行内訳書を作成するための画面には、上側に印刷を行うための印刷ボタンである「印刷する」(B9参照)のボタンが設けられており、この「印刷する」(B9参照)のボタンを押して印刷を行うことになる。
ただし、これまで同様、この入力作業が終わった時点では、後ほど説明する最終承認者の書類の承認が行われていないので、実際の印刷は、その承認が下りてからになる。
そして、本実施形態では、先に触れたように、住宅の建築が完了するまでを保証する完成保証書を発行する保証会社を利用する場合について説明しているので、不動産事務は、最後に、その保証会社に提出するための物件情報連絡書を作成するための処理を行う。
具体的には、図22に示すように、「印刷する」(B9参照)のボタンの右下側に、物件情報連絡書を作成するための入力を行う画面に遷移する画面遷移ボタンとして「ハート連絡」のボタンが設けられているので、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「ハート連絡」(B10参照)のボタンを押す。
図23は「ハート連絡」(B10参照)のボタンを押して物件情報連絡書を作成するための画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図23も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図23に示すように、基本的に入力が必要な箇所の入力が終わった状態になっている。
例えば、「施主名」、「電話番号」、「現場住所」、「頭金・手付金」、「第1回中間金」、「完成引き渡し時」及び「銀行名」等は、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた契約書記憶部に保存されている契約書ファイルから自動的に反映されている。
また、「銀行借入」及び「自己資金」については、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた資金計画書記憶部に保存されている資金計画ファイルから自動的に反映されている。
したがって、不動産事務は、管理者端末20を操作して、施主情報(年齢、お勤め先、年収)の入力、及び、ラジオボタンの選択(土地名義、謄本確認)等を、ステップS9で作成された住宅購入書類の下書きに従って、行うだけでよくなっている。
そして、必要な入力が終われば、不動産事務は、管理者端末20を操作して、左下に設けられている「上書き保存する」のボタンを押す。
そうすると、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた物件情報連絡書記憶部に物件情報連絡書のデータである物件情報連絡ファイルが保存される。
なお、図23に示すように、物件情報連絡書を作成するための画面には、上側に印刷を行うための印刷ボタンである「印刷する」(B11参照)のボタンが設けられており、この「印刷する」(B11参照)のボタンを押して印刷を行うことになる。
ただし、これまで同様、この入力作業が終わった時点では、後ほど説明する最終承認者の書類の承認が行われていないので、実際の印刷は、その承認が下りてからになる。
以上のようにして、ステップS10での社内管理システムへのデータ入力が終わり、そのデータ入力が終わると、入力したデータの登録を完了させるために、社内の承認をもらうことになる(図2のステップS11の処理)。
(ステップS11)
ステップS11の新規案件登録内容の承認処理も、社内管理システムが活用されるため、先ほどと同様に、管理者端末20のWebブラウザの画面上での操作を含めて説明を行うこととする。
社内管理システムは、社内での社員間の連絡を行うときに活用される電子的な連絡表である社員連絡表を管理する社員管理連絡手段を備えている。
なお、この社内管理連絡手段は、第1システム端末10の社内制御部による機能構成として実現されるものである。
図24は、本実施形態の業務支援システム1の構成を説明するための模式図であり、図24を参照しながら社員管理連絡手段の構成を含め、全体的な構成について説明する。
なお、ネットワークには、図1に示すように、管理者端末20、業者端末30及び施主端末40が接続されるが、図24では図示を省略している。
先にも少し触れたが、業務支援システム1は、社内管理システム及び工事管理システムを有しており、これらはウエブアプリケーションとして提供されている。
つまり、第1システム端末10は、わかりやすいように模式的に書けば、図24に示すように、ネットワーク経由で管理者端末20がアクセスする社内管理システムのサイト(URL:https//A・・・・)と、ネットワーク経由で管理者端末20がアクセスする工事管理システムのサイト(URL:https//B・・・・)と、を運営するシステムサーバとしての役割をしている。
そして、第1システム端末10は、記憶部として社内管理システム用の社内管理記憶部と、工事管理システム用の工事管理記憶部と、を備えており、社内管理記憶部は、社員管理コードデータ等を含む主記憶部と、副記憶部と、を備えている。
したがって、管理者端末20で立ち上げたWebブラウザにアクセス先のURLとして「https//A・・・・」を入力すると、ネットワーク経由で社内管理システムのサイトにアクセスすることになり、図6を参照して説明したように、ユーザ名とパスワードを入力して、その入力したユーザ名とパスワードが主記憶部の社員管理コードデータに登録されていれば、社内管理システムのサイト内にログインすることができるようになっている。
一方、工事管理システムにログインするためには、管理者端末20で立ち上げたWebブラウザにアクセス先のURLとして「https//B・・・・」を入力することになり、社内管理システムとは異なるサイトにアクセスすることになる。
なお、工事管理システムにログインする内容については、工事管理システムが関係するところまで話が進んだところで行い、ここでは、社内管理システムについての説明だけを主に行うようにする。
そして、社内管理記憶部(副記憶部参照)は、ステップS10の処理のときに作成される資金計画書の作成に伴って作られる資金計画ファイルを保存する資金計画書記憶部と、概算見積書の作成に伴って作られる概算見積ファイルを保存する概算見積書記憶部と、工事請負契約書の作成に伴って作られる契約書ファイルを保存する契約書記憶部と、建築工事請負契約書(本体外)の作成に伴って作られる本体外契約書ファイルを保存する本体外契約書記憶部と、融資実行内訳書の作成に伴って作られる融資実行内訳ファイルを保存する融資実行内訳書記憶部と、物件情報連絡書の作成に伴って作られる物件情報連絡ファイルを保存する物件情報連絡書記憶部と、を備えている。
図24に示すように、副記憶部には、ステップS10の処理のときに作成される書類のためのデータのファイルを保存するように記憶部が設けられており、最初に作成したときの状態のファイルが保存されるようになっている。
なお、副記憶部の資金計画書記憶部から主記憶部の資金計画書記憶部への矢印は、後述するステップS11の処理のときに、資金計画ファイルのコピーが主記憶部の資金計画書記憶部に作成されることを示している。
同様に、主記憶部の契約書記憶部から副記憶部の契約書記憶部への矢印は、既に説明したように、ステップS10の処理のときに主記憶部の契約書記憶部に保存された契約書ファイルのコピーが副記憶部の契約書記憶部に作られ、保存されていることを示している。
一方、融資実行内訳書記憶部についても、主記憶部及び副記憶部の両方に設けられているが、矢印が示されていない通り、これらの記憶部に記憶される融資実行内訳ファイルは、初期の登録に際してコピー関係を有しておらず、先に説明したように、副記憶部の融資実行内訳書記憶部に保存されている融資実行内訳ファイルは、ステップS10の処理のときに作成されたものであり、一方、主記憶部の融資実行内訳書記憶部に保存される融資実行内訳ファイルは、後ほど説明する処理で作成される。
そして、主記憶部には、上記の記憶部以外に、社内での社員間の連絡を行うときに活用される電子的な連絡表である社員連絡表を記憶するための社員連絡表記憶部が設けられており、その連絡表記憶部は、閲覧中社員連絡表記憶部と、完了社員連絡表記憶部と、を備えている。
この社員連絡表記憶部に社員連絡表を登録することで社内での社員間の連絡が行えるようになっており、具体的な管理者端末20のWebブラウザの画面上での操作を含めて、以下、詳細に説明する。
図23に示すように、物件情報連絡書を作成するための画面には、上側に社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンである「連絡表」(B12参照)のボタンがある。
なお、その他に画面でも「連絡表」と表示されているボタンは、社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンである。
そこで、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「連絡表」(B12参照)のボタンを押す。
図25は「連絡表」(B12参照)のボタンを押して社員連絡表を使用する画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図25も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図25に示すように、社員連絡表を使用する画面では、上側に社員連絡表を発信するときの発信用の発信画面が設けられており、その下側に他の社員から、この社員連絡表の画面にログインしている社員向けに発信された社員連絡表を閲覧する閲覧画面が設けられている。
発信画面では、左上に、どの社員に向けて社員連絡表を発信するのかを選択するプルダウン選択部が設けられており、今回は、最初の承認者となる支店長宛に社員連絡表で作成した一連の書類の承認を行う連絡をしようとしているところであるので、不動産事務が管理者端末20を操作して、プルダウンで支店長を選択した状態になっている。
そして、今回は、一連の書類の作成を行う画面のうちの1つの画面である物件情報連絡書を作成するための画面に準備されていた図23の「連絡表」(B12参照)のボタンを押して、この図25の画面に遷移したため、第1システム端末10の社内制御部は、自動的に承認依頼であることを認識し、件名の「テスト様 契約書」との入力と内容の「ご承認のほどよろしくお願い致します。」との入力を自動的に行う処理を実行している。
なお、管理者端末20を操作して、件名や内容の変更等が行えることは言うまでもなく、デフォルトで特定の件名及び内容を入力する設定になっていない画面に用意されている「連絡表」のボタンを押して、図25に示すような社員連絡表を使用する画面に遷移した場合は、件名及び内容のところに何も入力されていない状態になっているので、管理者端末20を操作して、件名及び内容の入力を行うことになる。
したがって、件名及び内容に特段の変更が必要なければ、不動産事務は、管理者端末20を操作(例えば、管理者端末20のマウスを操作)して、「送信する」のボタンを押して、社員連絡表を支店長宛に発信する発信操作を行う。
そうすると、第1システム端末10の社内制御部が社内管理連絡手段として機能し、発信元の社員コード(本例では、不動産事務の担当者の社員コード)及び発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)を付与した先ほどの承認のための社員連絡表を社内管理システムの主記憶部に設けられた社員連絡表記憶部のうちの閲覧中社員連絡表記憶部に登録する処理を行う。
なお、以下の説明では、機能構成を実現する第1システム端末10の社内制御部の記載を省略し、単に、社内管理連絡手段という場合がある。
今回は、社内管理連絡手段として機能する第1システム端末10の社内制御部が、先にも説明したように、特定の画面から社員連絡表の画面に遷移したことによって、テスト様の一連の書類(資金計画書、概算見積書、建築工事請負契約書、建築工事請負契約書(本体外)、融資実行内訳書、及び、物件情報連絡書)の承認のための社員連絡表であることを認識しているので、社内管理連絡手段は、社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録する際に、その社員連絡表に承認画面に遷移するボタンを付属させて登録を行う。
また、社員管理コードデータには、各社員のEメールアドレスのデータも含まれており、社内管理連絡手段は、社員連絡表の登録を行うときに、その登録される社員連絡表に付与されている発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員のEメールアドレス宛に、発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員に向けた社員連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
このため、例えば、このEメールアドレスを普段携帯しているスマートフォン等の携帯端末のEメールアドレスにしておくことで、社員は、社員連絡表の登録があるとすぐに、自分宛の社員連絡表の登録があったことを知ることができる。
そして、自分宛の社員連絡表の登録あったことを知った発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員が、自分が使用している管理者端末20で社内管理システムのサイトにアクセスして社内管理システムにログインし、社員連絡表を確認することになる。
図7を借りて発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員の説明をすると、自分宛の社員連絡表の登録あったことを知った発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員が、管理者端末20で社内管理システムのサイトにアクセスして、社員コードとパスワードを入力して社内管理システムにログインする。
そうすると、社内管理連絡手段は、ログインしたときの図7に示すようなトップ画面を管理者端末20に表示させるときに、社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた新着連絡表がある旨の表示を行わせる。
例えば、図7では、「社内共通」の項目欄の右側に「金沢からの連絡表が1件あります」(矢印N1参照)という表示とした画面遷移ボタンを兼ねた新着連絡表がある旨の表示がある。
なお、画面遷移ボタンを兼ねた新着連絡表がある旨の表示は、単に「新着連絡がXX件あります。」等、他の文章になっている場合がある。
そして、発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員が、管理者端末20を操作して、トップ画面に設けられた社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた新着連絡表がある旨の表示箇所を押すと、第1システム端末10の社内制御部は、管理者端末20のWebブラウザに、その社員(本例では、支店長)の社員連絡表を使用する画面を表示させる。
図26はトップ画面の新着連絡表がある旨の表示箇所を押して社員連絡表を使用する画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図26も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
また、図7を見るとわかるように、トップ画面には「社内共通」の項目欄に社員連絡表を使用する画面に遷移するための画面遷移ボタンである「連絡表」のボタンも設けられているので、この「連絡表」のボタンを押すことで図26に示す画面に移ることも可能である。
図26に示すように、社員連絡表を使用する画面は、先ほどの図25と同様に、上側に社員連絡表を発信するときの発信用の発信画面が設けられ、下側に他の社員から、この社員連絡表の画面にログインしている社員向け(本例では、支店長 PP)に発信された社員連絡表を閲覧する閲覧画面が設けられている。
そして、閲覧中社員連絡表記憶部は、社内で共通の記憶部になっているため、別の社員間での連絡のための社員連絡表も登録されているが、先ほど説明したように、社員連絡表は、発信元の社員コード(本例では、不動産事務の担当者の社員コード)及び発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)を付与した状態で閲覧中社員連絡表記憶部に登録されているので、閲覧画面には、その閲覧画面に入っている社員コードの付与された社員連絡表だけが表示されるようになっている。
つまり、社員管理連絡手段は、閲覧中社員連絡表記憶部に登録されている多数の社員連絡表のうち、いずれの社員連絡表を閲覧画面に表示するかを社員連絡表に付与された社員コード(本例では、支店長の社員コード)によって選別して、社員連絡表記憶部に登録された社員連絡表を付与されている社員コードの社員(本例では、支店長)の閲覧画面に表示する処理を行う。
なお、図25及び図26では、閲覧画面に1つの社員連絡表が表示されている状態を示しているが、閲覧中社員連絡表記憶部に登録されている社員連絡表のうち、その閲覧画面に入っている社員コードの付与された社員連絡表が複数存在する場合には、更に下側にそれらも表示された状態となる。
そして、先に触れたように、今回の社員連絡表は、承認画面に遷移するボタンを付属させたものとなっており、具体的には、件名の「テスト様 契約書」の表示箇所が承認画面に遷移するボタンとして機能するようにされている。
したがって、発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員は、承認を行うために、管理者端末20を操作して、「テスト様 契約書」の表示箇所を押して承認を行うための画面をWebブラウザに表示させる。
図27は「テスト様 契約書」の表示箇所を押して承認を行うための画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図27も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
また、この承認を行う画面では、不動産事務がこれまで入力した一連の書類が上下方向に並ぶことになり、紙面に収まりきらないため、模式的に描いたものとしている。
図27に示すように、上側には、これまでと同様に画面遷移ボタン(「トップメニュー」、「案件一覧」、「完了分」及び「連絡表」)が設けられており、その下に見やすいように印刷フォーマットと類似の状態で、上から順次、資金計画書、概算見積書、・・・、物件情報連絡書が、並ぶように画面に表示されるようになっている。
そして、左下には、承認のためのボタンが「承認ボタン」として設けられているので、発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員は、内容を確認した後、管理者端末20を操作して、「承認ボタン」を押して承認を行う。
なお、必須ではないが、この承認を行ったら、発信先の社員コード(本例では、支店長の社員コード)の社員は、管理者端末20を操作して、上側に設けられている「連絡表」のボタン(アイコン)を押して、図26に示した社員連絡表を使用する画面に戻り、発信先の社員コードに対応する社員(本例では、支店長)の閲覧画面に表示される社員連絡表に対する確認ボタン(図26の「確認しました」のボタン)を押す操作を行う。
そうすると、社員管理連絡手段は、操作された確認ボタンに対応する社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部から完了社員連絡表記憶部に移す処理を行う。
先にも少し触れたが、「連絡表」のボタンを押して最初に表示される社員連絡表を使用する画面の下側の閲覧画面には、社員管理連絡手段が閲覧中社員連絡表記憶部に登録されている社員連絡表のうちから社員コードに基づいて表示すべき、社員連絡表を表示させるものになっている。
このため、社員連絡表が完了社員連絡表記憶部に移され、閲覧中社員連絡表記憶部に存在しなくなると、閲覧画面に表示させるための社員管理連絡手段による検索にヒットしなくなり、その社員連絡表は閲覧画面に表示されなくなる。
これは、確認ボタンを操作した社員(本例では、支店長)の閲覧画面だけでなく、その社員連絡表に付与されている発信者(本例では、不動産事務の担当者)の閲覧画面でも同様である。
したがって、社員管理連絡手段は、操作された確認ボタンに対応する社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部から完了社員連絡表記憶部に移すことで、発信先の社員コードの社員(本例では、支店長)の閲覧画面、及び、発信元の社員コードの社員(本例では、不動産事務の担当者)の閲覧画面に表示しない処理を行うものになっている。
つまり、閲覧中社員連絡表記憶部は、閲覧前及び閲覧したが、再び、閲覧する可能性の高い閲覧処理中の社員連絡表を記憶する記憶部になっており、完了社員連絡表記憶部は、閲覧処理が完了し、再び、閲覧する可能性が低い社員連絡表を記憶する記憶部になっている。
そして、このように発信先の社員コードの社員(本例では、支店長)が確認ボタンを操作することで、発信元の社員コードの社員(本例では、不動産事務の担当者)の閲覧画面にも社員連絡表が表示されないようになっているため、発信元の社員コードの社員(本例では、不動産事務の担当者)は、閲覧画面に社員連絡表が表示されなくなったことで発信先の社員コードの社員(本例では、支店長)の確認が終わったことを知ることができる。
また、このように閲覧画面に表示させないようにすることで、閲覧画面上に不要になった社員連絡表が溜まり、それらの社員連絡表に埋もれて、重要な連絡のための社員連絡表を見落とすといったトラブルも抑制することができる。
なお、社員間での連絡は、必ずしも、一読したら終了できるような連絡ばかりではないので、図26に示すように、社員連絡表の表示に対応して、返信を行うときのためのボタンが「返信する」として設けられているとともに、その左側には、返信のときの連絡内容を記述するための入力欄が設けられている。
したがって、管理者端末20を操作して、入力欄に要件等を入力した後、「返信する」のボタンを押すと、その社員連絡表の入力欄に入力された要件等を追加した形で、再び、社員連絡表が閲覧中社員連絡表記憶部に登録され、その登録に合わせて、先に説明したようにEメールによる登録されたことの通知と、社員連絡表が登録されたことを知らせるためのトップ画面への新着連絡表がある旨の表示(画面遷移ボタンを兼ねた表示)と、が行われる。
しかし、この「返信する」のボタンを押すことによる社員連絡表の閲覧中社員連絡表記憶部への登録は、新規に登録を行うものになっているのではなく、いわゆる、上書き保存の形での登録になっている。
したがって、この「返信する」のボタンによるやり取りでは、閲覧画面に表示される社員連絡表の数自体は増加せず、最終的には、どちらかの社員が確認ボタンを操作することになるので、やはり、その確認ボタンの操作によって、双方の閲覧画面に表示されなくなる。
一方、もう閲覧の必要はないと考えられ、確認ボタンの操作を行った社員連絡表を、後日、再び、閲覧したくなるような場合がある。
そこで、図25及び図26では見えていないが、下側にスクロール移動させていくと、完了した社員連絡表を閲覧画面に表示させるための「完了したものを見る」のボタンが設けられている。
したがって、管理者端末20を操作して、完了した社員連絡表を閲覧画面に表示させるための「完了したものを見る」のボタンを押すことで、完了社員連絡表記憶部に記憶している社員連絡表を閲覧画面に表示する操作が行えるようになっている。
そして、その操作が行われると、社員管理連絡手段は、操作を行った社員の閲覧画面に、完了社員連絡表記憶部に登録(保存)されている社員連絡表の中から、その操作を行った社員の社員コードの付与された社員連絡表を選別して表示する処理を行う。
なお、この場合には、閲覧画面には、閲覧中社員連絡表記憶部に登録されている社員連絡表は表示されないので、閲覧画面に表示される社員連絡表の件数を少なくすることができ、目的の閲覧したい社員連絡表を探しやすくなっている。
また、図25に示すように、社員連絡表を使用する画面では、社員連絡表を発信するとき、先ほどはプルダウンで宛先を選択したが、複数名に同じ内容の社員連絡表を発信するときのために、チェックボックス形式で宛先を選択できるようになっている。
そして、チェックボックスで複数の社員を選択して「送信する」のボタンを押した場合には、社員管理連絡手段は、一対一対応で社員コードが付与された社員連絡表を、その選択された人数分の閲覧中社員連絡表記憶部に登録する処理を行う。
例えば、不動産事務の担当者が、チェックボックスで社員AAと社員BBを選択して「送信する」のボタンを押したとすると、社員管理連絡手段は、不動産事務の担当者の社員コードと社員AAの社員コードを付与した社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録するとともに、不動産事務の担当者の社員コードと社員BBの社員コードを付与した社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録する処理を行う。
このため、社員AA及び社員BBの閲覧画面には、不動産事務の担当者の発信した1つの社員連絡表の表示が増えるだけであるが、不動産事務の担当者の閲覧画面には、社員AAに宛てた社員連絡表と社員BBに宛てた社員連絡表との2つの社員連絡表の表示が増えることになる。
したがって、社員AAが先ほど説明した確認ボタンの操作を行うと、不動産事務の担当者の閲覧画面から社員AAに宛てた社員連絡表は消えるが、社員BBが確認ボタンの操作を行っていなければ、その社員AAの操作によって、不動産事務の担当者の閲覧画面から社員BBに宛てた社員連絡表が消えることはない。
この結果、急ぎで多くの社員に確認してもらいたい連絡事項を社員連絡表で発信した場合に、発信者は、どの社員が確認済みで、どの社員が未確認であるのかを自分の閲覧画面を見ることで知ることができ、あまりにも確認が遅れている場合には、未確認の社員に、直接、電話で連絡する等の次の手を速やかに打つことが可能になっている。
なお、社員管理連絡手段は、確認ボタンの操作が行われると、その操作を行った社員のトップ画面に表示させていた確認ボタンの操作が行われた社員連絡表に対する未読の社員連絡表があることの表示を表示しないようにする処理も行うので、トップ画面には、常に、確認ボタンの操作が行われていない、未読、又は、確認中であって対応する処理が終わっていない社員連絡表がどれだけあるのかが表示されるようになっている。
話を社員管理連絡手段から承認処理の内容に戻すと、先に説明したように、支店長が管理者端末20を操作して、「承認ボタン」を押すと、次に、最終承認者となる社長に承認をお願いすることになるが、この承認依頼は、自動的に行われるようになっているとともに、支店長に承認を依頼した不動産事務の担当者に社員連絡表で承認した旨の連絡が届くことになる。
具体的に説明すると、図27に示されている「承認ボタン」のボタンは、最終承認者となる社員(本例では、社長)宛に書類の承認依頼の社員連絡表の発信操作を行うためのボタンにもなっている。
そして、「承認ボタン」のボタンが押されると、社員管理連絡手段は、発信元の社員コード(本例では、支店長の社員コード)及び発信先の社員コード(本例では、社長の社員コード)を付与した承認依頼の社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録する処理を行う。
この社員連絡表も先ほどと同様に、社員管理連絡手段は、件名の「テスト様 契約書」との入力と内容の「ご承認のほどよろしくお願い致します。」との入力を自動的に行う処理を実行するとともに、さらに、その件名の表示箇所が承認画面に遷移するボタンとして機能するようにして、承認画面に遷移するボタンを付属させた社員連絡表を作成している。
なお、この承認画面に遷移するボタンは、最終承認者となる社員(本例では、社長)の承認画面に遷移する点では、先ほどの支店長のときとは異なるが、その最終承認者の承認画面の画面構成は、図27に示したのと同様である。
そして、社員管理連絡手段は、この承認依頼の社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録すると、先ほどと同様に、最終承認者(本例では、社長)のEメールアドレス宛に社員連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信するとともに、最終承認者の社内管理システムのトップ画面に未読の社員連絡表があることの表示を行う。
また、社員管理連絡手段は、この「承認ボタン」のボタンを押す処理のもとになっている不動産事務から支店長に宛てた承認依頼の社員連絡表の不動産事務の担当者に向けて承認した旨の社員連絡表を発信する。
具体的には、発信元の社員コードとして支店長の社員コードを付与するとともに、発信先の社員コードとして不動産事務から支店長に宛てた承認依頼の社員連絡表の不動産事務の担当者の社員コードを付与した社員連絡表であって、件名及び内容として「テスト様 契約書」及び「承認しました。」を自動入力した社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録する。
なお、先ほど、不動産事務から支店長に宛てた承認依頼の社員連絡表の確認ボタンの操作を支店長が行うものとして説明したが、その確認ボタンの操作を行わず、支店長が「承認ボタン」のボタンを押したことを契機に、不動産事務から支店長に宛てた承認依頼の社員連絡表に「承認しました。」の追記を行った返信処理として、不動産事務の担当者向けに承認した旨の社員連絡表が発信されるようになっていてもよい。
そして、最終承認者となる社員(本例では、社長)が、先ほどの支店長のときと同様に、管理者端末20を操作して、支店長からの承認依頼の社員連絡表の件名の表示箇所を押して、承認画面で一連の書類の内容を確認した後、その承認画面に設けられている「承認ボタン」のボタンを押して承認を行う。
このようにして、最終承認者が承認画面の承認ボタンを操作すると、社員管理連絡手段は、先ほどの支店長のときと同様に、承認依頼の社員連絡表を発信した発信元の社員コードの社員(ここでは、支店長である。)宛に承認があったことを通知する社員連絡表を社員連絡表記憶部に登録するとともに、承認依頼の社員連絡表を発信した発信元の社員コードの社員(ここでは、支店長である。)のEメールアドレス宛に社員連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
一方、この最終承認者による承認は、施工管理業者内での最終の承認となるため、テスト様案件に関して社内の最終承認が出たことを知っておくべき社員、つまり、承認依頼のあった書類(テスト様の書類)に関連する発信先の社員コードの社員(本例では、支店長)以外の特定の社員(例えば、不動産事務の担当者及び営業担当者)に対しても、社員管理連絡手段は、承認があったことを知らせるEメールを送信する処理を行う。
具体的には、最終承認者(本例では、社長)に向けて承認依頼の社員連絡表を発信した社員は支店長であり、そこには発信先の社員である最終承認者の社員コード(社長の社員コード)と発信元である社員(支店長)の社員コードしか付与されていないため、これに基づいて、不動産事務の担当者及び営業担当者にEメールを送信するのではなく、社員管理連絡手段は、この最終承認された書類のうち建築工事請負契約書のデータファイルである契約書ファイルに含まれる(付与されている)営業担当者及び不動産事務の担当者のデータをもとに、社員管理コードデータから営業担当者及び不動産事務の担当者のEメールアドレスを取得し、そのEメールアドレス宛に、例えば「テスト様の承認が下りました。」等の文章を添えてEメールを送信する。
なお、最終承認者(本例では社長)が、管理者端末20を操作して、「承認ボタン」のボタンを押して承認を行うと、一連の書類は最終承認が下りた状態となるため、図24に矢印で示すように、第1システム端末10の社内制御部は、社内管理記憶部の副記憶部の資金計画書記憶部に保存されている資金計画ファイルのコピーを主記憶部の資金計画書記憶部に保存する。
そして、以後の処理で資金計画に関連した内容で変更点等が発生した場合、基本的には、この主記憶部の資金計画書記憶部に保存された資金計画ファイルのコピーが修正され、副記憶部の資金計画書記憶部に保存されている資金計画ファイルは、この承認があったときの状態のまま保存される。
このようにして、ステップS11の新規案件登録内容の承認処理が行われると、次のステップであるステップS12に進む。
(ステップS12)
社内での一連の書類の最終承認が下りたので、次に、不動産事務は、施主(テスト様)との正式な契約を結ぶために建築工事請負契約書等の正本の作成を行う。
具体的には、社内管理システムに保存されている先に説明した一連の書類を印刷して正本することになる。
なお、印刷のための印刷ボタン等が準備されていることについては、既に説明したのでここでは省略する。
(ステップS13)
そして、正本した書類関係に施主の捺印をもらって正式な請負契約を交わすことになる。
なお、土地の売買に関しては不動産会社が行うことになるので、図2に示すように、不動産会社からの土地購入契約書の正本が届く日程以降の日取りで契約日を決め、同日に、不動産会社による土地購入の契約と建築の契約とが行われる場合が多い。
(ステップS14)
そして、土地購入及び建築の正式契約が終わると、実際の建築工事のための打ち合わせを行う。
例えば、この打ち合わせでは、工事の工程(例えば、地鎮祭の日、着工日、上棟日及び引渡日等)の確認や建築内容の追加変更等が無いか等の確認等を行う。
ここで、もし、大幅な建築内容の変更が発生した場合、ステップS14AがYESとなり、それに対応するためにステップS15からステップS20までの処理を行った後、図3のステップS21に進むことになる。
一方、大幅な建築内容の変更が発生しない場合、ステップS14AがNOとなり、図3のステップS21に進むことになる。
ここでいう大幅な建築内容の変更とは、建築予定地自体が変更になり、建築プラン自体が変わってしまうような場合のように、これまでの一連の書類について大幅な変更を伴うような場合である。
実際には、既に契約書を交わしているので、そのような大幅な変更が起ることはほとんどないが、まだ、決済前であるため稀に、そのようなことが起こる場合がある。
しかしながら、このようなケースは稀であるので、ステップS14AがYESとなったときの処理(ステップS15からステップS20の処理)については簡単に説明するに留め、図3のステップS21以降の処理の話をする。
(ステップS15)
ステップS14AでYES(建築内容の大幅変更有り)となった場合、ステップS8で説明したのと同様に、住宅購入書類の下書きを書き直す処理を営業担当の社員が行うことになる。
既に、契約が行われた後であるため、変更契約書類の下書き作成となっているが、規格住宅プランが変われば、資金計画書から物件情報連絡書に至るまでほぼ全ての書類を作り直す必要がある。
(ステップS16)
変更契約書類の下書きができたら、ステップS9と同様に、作成された変更契約書類の下書きをもとに後ほど施主との再契約等に用いる書類が社内管理システムを活用して作成されることになるため、この段階で間違いがないか等を上長(例えば、営業担当の社員の所属する店舗の支店長等)が確認を行う。
(ステップS17)
そして、上長の確認が済むと、変更契約書類の下書きに従って、不動産事務が社内管理システムへのデータ入力等を行うことになる。
具体的には、先ほど図7を参照して説明したように、不動産事務は、管理者端末20を操作して、トップ画面の一番下の「契約前確認」の項目に対応して設けられた「案件一覧」を押して、案件一覧を管理者端末20のWebブラウザの画面に表示させる。
図28は「案件一覧」のボタンを押して契約前案件一覧画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図28も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
この画面は、先に図18を参照したのと同じ画面であるが、先の説明のときには、まだ、支店長及び最終承認者である社長の承認前であったため、図18では、右側の承認状態を示している表示が支店長については未確認、社長については未承認の状態になっているとともに、その右側に「完了」というボタンだけが表示されている。
一方、図28では、先に一度承認が行われているため、右側の承認状態を示している表示が承認済み(確認済、承認済)になっているとともに、変更契約書類の下書きに従って変更を行うために使用される「変更」というボタンが表示されている。
そこで、不動産事務は、管理者端末20を操作して、「変更」のボタンを押して各種の入力を行う。
図29は、「変更」のボタンを押して、各書類の変更を行うためのボタンを管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
なお、図29も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図29に示すように、元のテスト様の項目の下に、新たに変更用のテスト様の項目が出現し、ボタンとして「資金計画」、「概算見積」、「変更契約」、「B契約書(本体外)」、「融資実行内訳書」、「ハート連絡」・・・が設けられている。
したがって、不動産事務は、管理者端末20を操作して、このボタンを押して、それぞれの書類のための入力画面に行き、変更契約書類の下書きに従って、入力を行う。
なお、これらのうち「資金計画」、「概算見積」、「B契約書(本体外)」、「融資実行内訳書」及び「ハート連絡」のボタンを押して、それぞれの画面に行き、入力を行う作業は、先ほどと同じである。
一方、「変更契約」のボタンは、先ほどの「契約書」のボタンに対応するものになっているが、この画面では、先の契約書からの変更部分だけを入力する画面になっており、不動産事務は、先の契約書からの変更部分だけを入力することになる。
なお、図29に示すように、変更するための書類は、新たに項目を作成して入力するようになっており、先に承認まで済んだ一連の書類は消去されることなく、保存された状態になっている。
(ステップS18〜S20)
そして、その入力が済んだ後の手順は、先ほどと同様であり、社内管理システム上で支店長の承認、最終承認者(本例では社長)の承認を得た上で、不動産事務が一連の書類を印刷して正本し、再び、施主に捺印をもらい、変更契約の正式な契約が交わされることになる。
なお、ステップS14AがYESとなり、新しい資金計画書が作成されることになった場合、ステップS18の最終承認者(本例では社長)の承認が下りたときに、社内管理記憶部の副記憶部の資金計画書記憶部に保存されている、この承認が下りた新しい資金計画書のデータである資金計画ファイルのコピーが主記憶部の資金計画書記憶部に保存されている古い資金計画ファイルに対して上書き保存するようにして保存される。
したがって、以後の処理で資金計画に関連した内容で変更点等が発生した場合、この主記憶部の資金計画書記憶部に保存された新しい資金計画ファイルのコピーが修正されることになる。
(ステップS21)
正式な契約が終わると、営業の担当者が住宅ローンを融資する銀行に融資を行ってもらうための融資依頼をする。
先に説明したように、銀行の融資承認が下りているので、施主は融資が受けられる状態になっているが、住宅ローンとして融資する以上、住宅に関する契約が終わらないと融資を実行できない場合が多いため、一般的には、住宅に関する契約が終わった、この段階で融資依頼を行うことになる。
(ステップS22)
融資依頼が終わると、融資が下りることになるので、施主、不動産会社、銀行、保証会社、及び、施工管理業者で決済日の日取りを決める。
(ステップS23)
決済日が決まると、営業の担当者は、設計部門の社員に設計図面等の作成を進めてもらう連絡をするとともに、建築許可を得るための確認申請を進めてもらう依頼をする。
なお、確認申請は基礎着工までに間に合えば問題ないが、一般的には、ステップS32の決済日に間に合うようにしている。
(ステップS24)
また、決済日が決まると、営業の担当者から総務部の担当者に融資実行内訳書に融資承認の登録の依頼があるので、総務部の担当者が社内管理システムで融資承認の登録を行う。
なお、ステップS23とステップS24は、同日に行われることが一般的なので、フロー上は直列に記載しているが並行して進むイメージであり、どちらに先に連絡するのかはその時々によって変わる。
先に、融資実行内訳書の入力作業を不動産事務が行っていたが、先の入力は、あくまでも最初の計画段階での入力であり、このため、先に触れたように、そこで入力された融資実行内訳書のデータである融資実行内訳ファイルは、社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた融資実行内訳書記憶部にしか保存されていない。
しかし、この段階になると、ほぼ確定前の状態になっているため、正式に社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの主記憶部に設けられた融資実行内訳書記憶部に融資実行内訳書のデータである融資実行内訳ファイルを作成するようにしている。
具体的に、図を参照しながら説明すると、今回は、正式な入力となるので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、先に説明した建築工事請負契約書の入力のときと同様に、図7に示すトップ画面の「新築工事」の項目欄の「ハートシステム」のボタンを押すことになる。
そうすると、先に説明した図14に示す画面が管理者端末20のWebブラウザの画面に表示されるので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、今度は、左側に設けられている各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄(点線囲み部A参照)のうち「新規」の項目欄の「融資承認前契約一覧」のボタンを押す。
図30は「新規」の項目欄の「融資承認前契約一覧」のボタンを押して融資承認前の契約済みの案件の一覧である融資承認前契約一覧を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
なお、図30も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
そして、この画面に来たら、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、これから入力を行おうとする案件を選択するために、テスト様に対応して右側に設けられている「見積書」、「契約書」又は「契約変更」のいずれかのボタンを押す。
図31は「契約書」のボタンを押してテスト様の建築工事請負契約書を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
なお、図31も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
ただし、先に述べたように、「見積書」、「契約書」又は「契約変更」のいずれかのボタンを押してもよく、当然、「見積書」のボタンが押されれば、図31に対応する画面には、見積書が表示されることになるが、重要なのはテスト様のいずれかの書類が表示されている状態になって、社内管理システムがテスト様を選択したものと認識できる状態にすることである。
つまり、図30の状態のときには、社内管理システムは、まだ、具体的に、どの案件を処理するのかを認識していない状態であり、「見積書」、「契約書」又は「契約変更」のいずれかのボタンを押して、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)に、特定の施主(本例では、テスト様)の処理を行おうとしていることをシステム上認識させる。
そして、図31に示すように、この画面でも左側に、図14で点線囲み部Aとして示した各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタンが設けられているので、融資実行内訳書の入力を行うために、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「契約書」の項目欄の「融資実行内訳書」のボタンを押す。
図32は「融資実行内訳書」のボタンを押して融資実行内訳書の入力を行うための画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図32も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図32の画面と図21に示した先に融資実行内訳書の入力を行った画面とを比較するとわかるように、上記のようにトップ画面の「新築工事」の項目欄の「ハートシステム」のボタンを押して至った図32の画面は、基本的に、同じ入力画面構成になっている。
しかしながら、この図32の画面で入力を行い、右下に設けられている「上書き保存する」のボタンを押したときには、先ほどのように融資実行内訳書のデータである融資実行内訳ファイルが社内管理システム用の社内管理記憶部のうちの副記憶部に設けられた融資実行内訳書記憶部に保存されるのではなく、主記憶部の融資実行内訳書記憶部に保存される点が異なっている。
そして、今回は融資承認が下りたことに伴う登録であるので、その箇所の入力を行い、確定登録の処理をする。
図33は、融資実行内訳書のデータの入力を行ったところを示す図であり、図32の一部だけを拡大して示している。
図33に示すように、今回は、融資承認の登録のため、取り扱い金融機関(融資を実行する銀行)のところに「建築銀行」が入力され、その下の融資承認日のところに融資承認があった日付である「2018/3/1」が入力されるとともに、右側の確定のためのチェックボックス(点線囲み部A参照)にチェックが入っている。
なお、図33では、その他の項目の日付等についても、現時点での予定日を入力しているが、それらは、あくまでも予定日であり、確定したものではないので、右側の確定のためのチェックボックス(点線囲み部A参照)にチェックが入っていない。
そして、図33では見えていないが、先ほど図32を参照して説明した右下にある「上書き保存する」のボタンを押すと、この画面で入力された融資実行内訳書のデータが主記憶部の融資実行内訳書記憶部に融資実行内訳ファイルとして保存される。
なお、右側の確定のためのチェックボックス(点線囲み部A参照)にチェックが入っていないところの日付等も融資実行内訳ファイル自体には保存されているので、これらの項目を確定させるタイミングで、この画面を立ち上げると、それらの日付も反映された形で画面が立ち上げる。
しかしながら、右側の確定のためのチェックボックス(点線囲み部A参照)にチェックが入っていない日付は、システム上は確定日として認識しないようになっている。
そして、この融資承認の登録(確定のためのチェックボックス(点線囲み部A参照)にチェックが入った状態での登録)が行われると、これまでは融資承認前契約一覧に表示されていたテスト様の案件が、契約一覧に表示されるようになる。
つまり、これまではトップ画面から「ハートシステム」のボタンを押して遷移する最初の画面である図14に示す契約一覧には、テスト様は表示されておらず、テスト様を表示するためには、図14の左側の各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄(点線囲み部A参照)の「融資承認前契約一覧」のボタンを押して表示されるようになっていたが、融資承認の登録によって、トップ画面から「ハートシステム」のボタンを押して遷移する最初の画面である図14に示す契約一覧にテスト様が表示されるようになる。
このように、第1実施形態の社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、登録された住宅案件のうち、融資承認前の住宅案件を融資前の案件を表示する融資承認前契約一覧(以下、融資前一覧画面ともいう。)に表示する処理を行い、また、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、融資承認日の登録された住宅案件を融資後の案件を表示する契約一覧画面(以下、融資後一覧画面ともいう。)に表示する処理を行うようになっている。
したがって、融資承認前の住宅案件と、融資承認後の住宅案件と、を切り分けて表示しているので、融資承認前の住宅案件の処理を進めすぎて金銭上の問題が発生するところまで進んだときに融資が実行されず、損害を被るといったトラブルを未然に防ぐことができる。
(ステップS25)
このようにステップS24の融資承認の登録が終わると、総務部の担当者は、社内管理システムで、建築工事を行うための住宅の建築基礎データの登録依頼を工事部に行う。
具体的には、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、図32に示した画面の左側の各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄(図14で点線囲み部Aとして示した欄)の「原価管理」の項目欄の「原価管理台帳」のボタンを押す。
図34は「原価管理台帳」のボタンを押して原価管理台帳の画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
図34に示すように、この画面にも上側に、社員連絡表を使用する画面に遷移するための画面遷移ボタンである「連絡表」のボタンがあるので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「連絡表」のボタンを押す。
図35は「連絡表」のボタンを押して社員連絡表を使用する画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
なお、図35も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
先ほど詳細に説明したのと同様のものになっており、今回は、原価管理台帳の画面から社員連絡表を使用する画面に遷移したので、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、住宅を建築するための建築基礎データの登録(拾い出し)の依頼であると判定し、件名に「テスト様邸 原価管理台帳」を自動で入力するとともに、内容に「拾い出し、よろしくお願いいたします。」を自動で入力する。
また、この住宅を建築するための建築基礎データの登録(拾い出し)は、工事部の部長が行うので、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、デフォルトで宛先に「工事部長」を選択するようになっている。
ただし、ここでも、総務部の担当者が、管理者端末20を操作して、件名及び内容を修正したり、宛先を別の方にプルダウンで変更したりすることが可能である。
そして、総務部の担当者が、管理者端末20を操作して、右下側の「送信する」のボタンを押すと、先ほどと同様に、社員管理連絡手段は、総務部の担当者の社員コードと工事部の部長の社員コードを付与した、その建築基礎データの登録依頼の社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録する。
なお、工事部の部長が行う住宅を建築するための建築基礎データの登録(拾い出し)作業は、図34に示した原価管理台帳の画面から操作がはじまることになる。
そして、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、この社員連絡表が建築基礎データの登録(拾い出し)依頼であることを認識している。
そこで、先ほどと同様に、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)が、社員連絡表の件名の「テスト様邸 原価管理台帳」を原価管理台帳の画面に遷移するボタンとして機能するようにして、建築基礎データの登録(拾い出し)依頼の社員連絡表に原価管理台帳の画面に遷移するボタンを付属させたものとして閲覧中社員連絡表記憶部に登録するものとしている。
このように、社内管理システムの社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、社員連絡表を使用する画面を起動するために「連絡表」のボタンを操作(押)した画面によって、発信する社員連絡表が承認依頼や登録依頼等の依頼のための社員連絡表であると判断した場合、その社員連絡表に所定の画面(承認画面や登録画面)に遷移する画面遷移ボタンを付属させたものとして閲覧中社員連絡表記憶部に登録するようになっている。
なお、「連絡表」のボタンは、社員連絡表を使用する画面を起動するためのボタンであるので、社員連絡表使用画面起動ボタンという場合もある。
そして、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、建築基礎データの登録(拾い出し)依頼の社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録すると、先ほどと同様に、その発信先の社員(本例では、工事部長)の社内管理システムのトップ画面に未読の社員連絡表があることの表示を行うとともに、その発信先の社員(本例では、工事部長)のEメールアドレス宛に社員連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
(ステップS26)
そして、工事部長(工事部の部長)は、総務部の担当者からの社員連絡表による建築基礎データの登録(拾い出し)依頼を受けて社内管理システムで建築基礎データの登録(拾い出し)を行う。
具体的には、工事部長が社内管理システムにログインすると、そのログインした社内管理システムのトップ画面には、社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の社員連絡表があることの表示があるので、管理者端末20を操作して、未読の社員連絡表があることの表示箇所を押す。
そうすると、管理者端末20のWebブラウザの画面に社員連絡表を使用する画面が表示され、その画面の閲覧画面には、先ほど総務部の担当者が発信した建築基礎データの登録(拾い出し)依頼の社員連絡表が表示されている。
そして、先に説明したように、建築基礎データの登録(拾い出し)依頼の社員連絡表の件名の表示箇所が原価管理台帳の画面に遷移するためのボタンとして機能するようになっているので、工事部長は、管理者端末20を操作して件名の表示箇所を押し、管理者端末20のWebブラウザの画面に図34に示した原価管理台帳の画面を表示させる。
先に少し触れたが、社内管理システムは、社内管理記憶部の主記憶部にある規格住宅マスター記憶部に、規格住宅プランごとの建築する上で必要な資材等をまとめたマスターデータを有している。
具体的には、各規格住宅プランのマスターデータは、工事内訳項目(例えば、仮設トイレ、基礎工事、大工工賃、内装工事・・・等)と、各工事内訳項目を担当する住宅の工事に関わる請負業者と、各工事内訳項目の発注金額と、工事内訳項目ごとに設けられた資材等の内訳表データと、を含んでいる。
なお、資材等の内訳表データは、工事内訳項目に含まれる具体的な資材項目等と、その資材項目等に対応した数量・単価等を含むデータである。
そして、図34に示すように、この原価管理台帳の画面には、規格住宅プランごとに設けられている規格住宅プランのマスターデータのうちのいずれを採用するのかを選択する選択ボタン欄(点線囲み部A参照)が設けられているので、工事部長は、管理者端末20を操作して採用する規格住宅プランのマスターデータを選択する。
例えば、テスト様は、規格住宅プランとして「27D」のタイプを選んでいたので、工事部長は、管理者端末20を操作して、選択ボタン欄(点線囲み部A参照)の中の「H30 27Dタイプの書式を使用する」のボタンを押す。
図36は「H30 27Dタイプの書式を使用する」のボタンを押して、それに対応した規格住宅プランのマスターデータの内容が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図36も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
また、図36の画面は、マスターデータそのものを表示させているのではなく、マスターデータの内容が、テスト様の建築基礎データとするために原価管理台帳にコピーされ、それが表示されているものである。
図36に示す原価管理台帳の画面では、先ほど選択したマスターデータに基づいて設定されたテスト様の建築基礎データの内容が、右側から、工事内訳項目(例えば、仮設トイレ、基礎工事、大工工賃、内装工事・・・等)、各工事内訳項目を担当する住宅の工事に関わる請負業者、及び、各工事内訳項目の発注金額の順で表示されている。
また、工事内訳項目の表示部分は、資材等の内訳表データを表示する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねており、例えば、管理者端末20を操作して、工事内訳項目の「仮設トイレ」を押すと、「仮設トイレ」の内訳(具体的な資材項目等と、その資材項目等に対応した数量・単価等)が表示されるようになっている。
基本的には、この段階で内容修正することは少ないが、内容を修正する場合には、工事内訳項目(例えば、仮設トイレ)を押して、その工事内訳項目(例えば、仮設トイレ)の内訳(具体的な資材項目等と、その資材項目等に対応した数量・単価等)を表示させて、修正及び保存を行うことになる。
そして、図36に示すように、右上に、登録を行うための「工事部長確認」(矢印N2参照)のボタンがあるので、工事部長は、内容を確認するとともに、必要に応じて修正等を加えた後、管理者端末20を操作して、「工事部長確認」のボタンを押す。
そうすると、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、この内容(建築する上で必要な資材等をまとめたデータ)をテスト様の建築基礎データとして、社内管理記憶部の主記憶部にある建築基礎データ記憶部に保存する。
そして、次に、テスト様の建築基礎データの内容について、社内管理システム上で、最終承認者である社員(本例では、社長)の承認等を受けなければ、建築基礎データの登録が完了しないので、そのために工事部長は、社員連絡表で最終承認者である社員(本例では、社長)宛に承認依頼を行う。
具体的な手順等は、既に、何度か説明した最終承認者である社員(本例では、社長)への承認依頼のときと同じであるので、ここでは簡単に説明を行うに留めるが、図36に示すように、この画面でも上側に社員連絡表を使用する画面を起動させる社員連絡表使用画面起動ボタンである「連絡表(2)」が設けられている。
したがって、工事部長は、管理者端末20を操作して、「連絡表(2)」のボタンを押して、社員連絡表を使用する画面を起動させる。
この場合も、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、「工事部長確認」のボタンのある画面の「連絡表(2)」から起動したことにより、最終承認者である社員(本例では、社長)宛に承認依頼を行う社員連絡表を発信するものと認識し、件名及び内容を自動的に入力するとともに、宛先として最終承認者である社員(本例では、社長)を自動的に選択する。
また、件名に表示箇所が最終承認者である社員(本例では、社長)の承認を行うための画面に遷移する画面遷移ボタンとして機能するようにして、画面遷移ボタンを付属させたものとした社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録する。
さらに、建築基礎データの承認依頼の社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録したら、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、最終承認者である社員(本例では、社長)の社内管理システムのトップ画面に社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の社員連絡表があることの表示を行うとともに、社員連絡表の登録があったことを通知するEメールを最終承認者である社員(本例では、社長)宛に送信する。
(ステップS27)
そして、最終承認者である社員(本例では、社長)は、工事部長からの社員連絡表による建築基礎データの承認依頼を受けて社内管理システムで建築基礎データの承認作業を行う。
具体的には、最終承認者である社員(本例では、社長)が社内管理システムにログインすると、そのログインした社内管理システムのトップ画面には、社員連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の社員連絡表があることの表示があるので、管理者端末20を操作して、未読の社員連絡表があることの表示箇所を押す。
そうすると、管理者端末20のWebブラウザの画面に社員連絡表を使用する画面が表示され、その画面の閲覧画面には、先ほど工事部長が発信した建築基礎データの承認依頼の社員連絡表が表示されている。
そして、先に説明したように、建築基礎データの承認依頼の社員連絡表の件名の表示箇所が承認画面に遷移するためのボタンとして機能するようになっているので、最終承認者である社員(本例では、社長)は、管理者端末20を操作して件名の表示箇所を押し、管理者端末20のWebブラウザの画面に承認画面を表示させる。
この承認画面は、基本的には、図36に示した画面と同様の構成になっており、先ほどは「工事部長確認」のボタンが設けられていたが、これが「社長確認」のボタンになっている点だけが主に異なる。
そして、最終承認者である社員(本例では、社長)が、内容を確認した後、管理者端末20を操作して「社長確認」のボタンを押すと、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)は、工事部長に建築基礎データの承認が行われたことを知らせるための社員連絡表を閲覧中社員連絡表記憶部に登録し、社員連絡表の登録があったことを知らせるEメールを工事部長宛に送信する。
また、ここでの「社長確認」のボタンが押されると、社員管理連絡手段(第1システム端末10の社内制御部)が、総務部の決まった担当者宛に建築基礎データの承認があったことを通知するEメールを送信するようにデフォルト設定されている。
そして、このEメールでテスト様の建築基礎データの承認があったことの通知を受けた総務部の担当者が、原価管理台帳の画面で、テスト様の建築基礎データの確認を行うと、テスト様の建築基礎データの登録が完了することになる。
具体的には、総務部の担当者が社内管理システムにログインし、管理者端末20を操作して、これまでも何度か説明したトップ画面の「新築工事」の項目欄の「ハートシステム」のボタンを押すと、管理者端末20のWebブラウザの画面に契約一覧が表示される。
図37は「ハートシステム」のボタンを押して管理者端末20のWebブラウザの画面に契約一覧が表示されているところを示す図である。
なお、図37も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図37に示すように、施主名に対応して左側に四角内に数字(テスト様は四角内に「315」)が表記された案件選択ボタンが設けられており、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、この案件選択ボタンを押すことで、どの施主の案件処理を行うのかを決める。
なお、案件選択ボタンは、図14に示すように、融資承認済、拾出承認(建築基礎データの承認)、ハートシステム申請中(完成保証書申請中)、ハートシステム申請済(完成保証書申請済)に応じてバックの色(白、ピンク、青、及び、水色)が変わるようになっているので、各案件が現在どのステータスにあるのかがわかるようになっている。
図38は、図37のテスト様の案件選択ボタンを押してテスト様の画面が管理者端末20のWebブラウザの表示されたところを示す図である。
なお、図38も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図38に示すように、テスト様の案件選択ボタンを押すと、初めに原価管理台帳の画面が表示され、そこには右側に総務部が確認したことを確定させるための「経理確認ボタン」のボタンが設けられているので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、この「経理確認ボタン」のボタンを押すと、テスト様の建築基礎データの登録が完了することになる。
一方、詳しい内容については、後ほど説明するが、このテスト様の建築基礎データの登録が完了すると、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、工事管理システムの工事管理記憶部に、建築基礎データの登録が完了した施主(本例では、テスト様)の住宅案件の工事を管理するための、初期設定データの登録を建築基礎データに基づいて行う。
これによって、工事管理システムにログインしたときのトップ画面となる現場一覧の画面にテスト様の項目が出現するようになる。
(ステップS28)
テスト様の建築基礎データの登録が完了すると、引き続き、総務部の担当者は、建築工事に必要な資材等の発注処理を行う。
具体的には、先ほど図36を参照しながら少し触れたが、図38に示す建築基礎データの工事内訳項目の表示部分は、資材等の内訳表データを表示する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねており、例えば、管理者端末20を操作して、工事内訳項目の「仮設トイレ」を押すと、「仮設トイレ」の内訳(具体的な資材項目等と、その資材項目等に対応した数量・単価等)が表示されるようになっている。
そして、この資材等の内訳表データを表示する画面には、その表示された内訳(具体的な資材項目等と、その資材項目等に対応した数量・単価等)に応じた発注書を印刷する印刷ボタンが設けられているので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、発注書を印刷し、その印刷した発注書をFAX等で請負業者に送ることで発注を行う。
(ステップS29)
次に、総務部の担当者は、完成保証書の申請を行うための申請書の作成処理を社内管理システムで行う。
図38を見るとわかるように、この画面でも、図14を参照して説明した各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄(図14の点線囲み部A参照)が、左側に設けられており、その中の「契約書」の項目欄には完成保証書の申請書を作成するための画面に遷移する画面遷移ボタンが「ハート申請書類」として設けられている。
したがって、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「ハート申請書類」のボタン(アイコン)を押して、Webブラウザの画面に完成保証書の申請書を作成するための画面を表示させ、必要な入力を行う。
(ステップS30)
また、完成保証書の申請書を作成するための画面には、印刷ボタンも設けられているので、総務部の担当者は、入力が終わると、管理者端末20を操作して、印刷ボタン押し、完成保証書の申請書の印刷を行うとともに、完成保証書の申請には、請負業者への発注書を添付する必要があるので、ステップS28で印刷した発注書の写しを添付して、保証会社に完成保証書の作成を依頼する。
(ステップS31)
そして、完成保証書の申請が終わると、完成保証書の申請日が確定するので、総務部の担当者は、引き続き、融資実行内訳書の完成保証書の申請の項目を確定させる処理を行う。
具体的には、先ほど説明した手順で、総務部の担当者は、管理者端末20のWebブラウザの画面に図38に示した画面を表示させる。
そして、図38に示すように、この画面には、図14を参照して説明した各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄(図14の点線囲み部A参照)が、左側に設けられており、その中の「契約書」の項目欄には融資実行内訳書の入力を行う画面に遷移する画面遷移ボタンが「融資実行内訳書」として設けられている。
したがって、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「融資実行内訳書」のボタンを押して、管理者端末20のWebブラウザの画面に融資実行内訳書の入力を行う画面を表示させる。
既に、融資実行内訳書の入力を行う画面は、図33で示した通りであり、この画面には「物件管理表」の項目欄に「ハートシステム申請日」及び「物件情報連絡日」の入力を行う欄があるので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、日付の入力を行うとともに、確定のためのチェックボックス(図33の点線囲み部A参照)にチェックを入れて、図33では見えていないが、先ほど図32を参照して説明した右下にある「上書き保存する」のボタンを押すと、この画面で入力された融資実行内訳書のデータが主記憶部の融資実行内訳書記憶部の融資実行内訳ファイルに上書き保存される。
なお、先ほど図37(図14参照)を参照して説明したように、図37に示す施主名に対応して左側に四角内に数字(テスト様は四角内に「315」)が表記された案件選択ボタンは、処理の進行状況に応じたステータスに合わせてバックの色が変わるようになっている。
そして、ステップS31の処理が行われることで「ハートシステム申請日」及び「物件情報連絡日」が確定したものと社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)が認識するので、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、図37に示すテスト様の案件選択ボタンのバックの色をハートシステム申請済(完成保証書申請済)に対応する色に変更する処理を実行する。
(ステップS32)
次に、ステップS22で決めた決済日になると、土地・建物・完成保証の決済が行われることになる。
つまり、銀行から必要な振り込みが行われたかの確認を行い、領収書等の発行等のそれに伴う手続が行われる。
なお、一般には、このときに間に合うように完成保証書の発行が行われるため、この日に施主に完成保証書が渡される場合が多い。
(ステップS33)
そして、具体的な入力の手順は、これまで説明してきたのと同じであるため省略するが、決済があったので、総務部の担当者は、融資実行内訳書の決済日を確定する処理を行う。
なお、一般的には、決済が契約金、中間金、最終金の3回に分けて行われるため、ここで決済日が確定するのは、契約金の決済日である。
このように融資実行内訳書は、処理が終わった内容についてだけ、確定のためのチェックボックス(図33の点線囲み部A参照)が付されていくので、今現在、どこまで決済等が実行されているのかを確認するのに用いることができる。
(ステップS34)
決済が済むと、実際に工事に着手できるので、工事部の担当者は、まず、地盤調査会社に地盤調査の依頼を行う。
(ステップS35)
地盤調査会社の調査結果が出ると、工事部の担当者は、社内管理システムで地盤改良工事の見積書を作成する。
具体的には、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、社内管理システムのトップ画面の「新築工事」の項目欄の「ハートシステム」のボタンを押して、先に説明した図37に示す契約一覧の画面を管理者端末20のWebブラウザの画面に表示させ、さらに、四角内に「315」と表示されているテスト様の案件選択ボタンを押すことで、テスト様の項目の最初の画面(図38の画面)を管理者端末20のWebブラウザの画面に表示させる。
そして、図38に示すように、左側の各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄の「追加・変更」の項目欄に「見積書作成」のボタンがあるので、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「見積書作成」のボタンを押す。
図39は「見積書作成」のボタンを押すことで管理者端末20のWebブラウザに表示される画面を示した図である。
なお、図39も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図39に示すように、この画面には、上側の「福井店 テスト 様」の表記の右隣りに、実際に見積書を作成するための画面に遷移するための「見積書を新規作成する」のボタンが設けられているので、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「見積書を新規作成する」のボタンを押し、見積書作成のための入力を行う画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させる。
図40は「見積書を新規作成する」のボタンを押して、見積書作成のための入力を行う画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
なお、図40も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、工事部の担当者が管理者端末20を操作(例えば、管理者端末20のマウスを操作)して見積書作成のための入力を終えた状態を示している。
今回は、地盤改良工事だけのため、図40では、品名のところに地盤改良工事しか入力されていないが、その他にも見積に加える必要がある場合には、品名の空欄に追加していく。
また、下側には「2ページ目を作成する」のボタンがあるので品名の欄が足りない場合は、この「2ページ目を作成する」のボタンを押して2ページ目を作成する。
そして、右上には、プルダウンで担当を選択できる項目があるのでプルダウンで担当を選択する。
また、見積書No、日付等も入力して品名の少し上にある「計算ボタン(上書き保存)」のボタンを押すと入力が終わる。
この見積書のデータは、見積書ファイルとして社内管理記憶部の主記憶部に設けられている見積書データ記憶部に保存される。
なお、このような見積書は複数作成されることがあるので、見積書ファイルには、システム上の名寄せ(テスト様が選択されたときに読み出すための名寄せ)のために付与されている施主管理コード(例えば、テスト様は図16を参照して説明した「No330」である。)だけでなく、見積書の採番コードも付与されている。
(ステップS36)
ステップS35で作成された見積書についても、これまで同様に社内の承認を受けることになり、図40に示すように、上側に設けられた「連絡表(2)」のボタンを押して、社員連絡表を使用する画面を起動させ、これまでと同様に社員連絡表で承認依頼を行うことになる。
なお、具体的な手順については、これまでと同じであるため、説明を省略する。
(ステップS37)
地盤改良工事の見積書の承認が下りると、総務部の担当者が、社内管理システムで、その見積書に対する発注書を作成・登録する。
具体的には、図37に示すように、契約一覧の画面には、「見積書」のボタンがあるので、テスト様の「見積書」のボタンを押して図40に示した見積書の画面を立ち上げ、左下にある「追加・変更発注書を作成する」(矢印N3参照)のボタンを押して発注書の発行作業を進める。
図41は「追加・変更発注書を作成する」のボタンを押すことで管理者端末20のWebブラウザに表示される画面を示した図である。
なお、図41も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図41に示すように、この画面には、発注書の発行作業を行う画面に遷移するための画面遷移ボタンである「新しく追加・変更発注書を作成し添付する」(矢印N4参照)のボタンがあるので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「新しく追加・変更発注書を作成し添付する」のボタンを押して、発注書の発行作業を行う。
図42は「新しく追加・変更発注書を作成し添付する」のボタンを押して発注書の発行作業を行う画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
図42に示すように、この画面には「上書き保存」(矢印N5参照)のボタンとともに、印刷を行うための「追加・変更発注書を印刷する」(矢印N5参照)及び「添付見積書を印刷する」(矢印N5参照)のボタンが設けられており、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「上書き保存」のボタンを押した後に、「追加・変更発注書を印刷する」及び「添付見積書を印刷する」のボタンを押して印刷を行う。
そして、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、この印刷が行われると、正式な追加・変更発注書が発生したものと認識し、この見積書の内容を資金計画書のデータである主記憶部の資金計画書記憶部に保存された資金計画ファイルに反映する処理を行う。
具体的に説明すると、図7に示すように、トップ画面の「社内共通」の項目欄には、「自己資金確認」(矢印N6参照)のボタンがあり、管理者端末20を操作して、「自己資金確認」のボタンを押すと、施主の一覧とともに自己資金を確認する画面に遷移するための画面遷移ボタン(画面遷移アイコン)が設けられた画面が表示される。
図43は「自己資金確認」のボタンを押したときに管理者端末20のWebブラウザに表示される一覧画面を示す図である。
なお、図43も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図43に示すように、この画面では、各施主に対応して自己資金の状態を確認する画面に遷移する画面遷移ボタンとして「自己資金確認/資金計画書」のボタンが設けられている。
そして、例えば、管理者端末20を操作して、テスト様の「自己資金確認/資金計画書」のボタンを押すと、テスト様の自己資金の状態を確認する画面(以下、自己資金確認画面ともいう。)が管理者端末20のWebブラウザに表示される。
図44はテスト様の自己資金の状態を確認する画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示す図である。
なお、図44も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、中間部分の記載を一部省略したものになっている。
図44は資金計画ファイルに基づいて表示されているものであり、先に図12に示したものとほぼ同じフォーマットで表示されている。
そして、先ほどの処理で、地盤改良工事の内容が追加・変更として資金計画ファイルに反映されたことに伴い、左上の「追加変更工事・建物付帯工事費」の項目に地盤改良工事が追加されている。
一方、地盤改良工事に関しては、右上の「土地付帯工事費」のところで、必要になるかもしれない項目として予算取りが行われているので、現状の状態では2重計上になっている。
このため、その2重計上になっている分、図12に示した当初の総費用よりも図44に示す総費用が増加しており、結果、借入金+自己資金の金額から総費用を引いた「自己資金残()」に示される金額がマイナスの金額になっている。
そこで、工事部の担当者は、元々必要となる可能性がある項目が発注処理され、資金計画ファイルに反映されるときには、予算取りとして入力していた部分を修正する作業を行う。
具体的には、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「土地付帯工事費」のところの「地盤改良工事」で予算取りされている「1300000」を「0」として、総費用のところにある「再計算」のボタンを押す。
図45は「再計算」のボタンを押した後の状態を示す図である。
図45に示すように、2重計上が解消されたため「自己資金残()」がプラスの金額「¥219892」になっている。
一方、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)が、先の印刷によって、正式な追加・変更発注書が発生したものと認識すると、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、建築基礎データにも見積書の内容を反映する処理を行う。
図46は見積書の内容が反映された建築基礎データに基づいた原価管理台帳の画面を示す図である。
なお、図46も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
先に説明したように、建築基礎データは、規格住宅プランのマスターデータをコピーすることで作成されており、その中には、確実に必要な地盤調査の費用は含まれたものになっているが、地盤の状態によって地盤改良工事の必要がない場合もある。
また、地盤改良工事が必要な場合でも、案件ごとに地盤改良に必要な費用が異なる。
図38に示した段階のときには、金額が見えないようにしているが、地盤調査の金額だけが計上されたものになっており、それに対して図46を見るとわかるように、図46では、地盤調査の「追加・変更」に先ほどの見積書の金額が追加されている。
なお、このように追加・変更として発生したものは、発注計画(最初の発注計画)として入力されている金額に、直接、反映させるのではなく、追加・変更として加えるものとしているので、当初の建築基礎データに対して何が変わり、発注金額がどのように変化しているのかが、直ぐにわかるようにしている。
(ステップS38)
地盤改良の有無等までが決まると、実際に工事を進めることになるので、建築工事の細部までを決めるために施主(テスト様)と工事打合せを行う。
なお、ここでは模式的に工事打合せが1回だけ行われる場合で示しているが、複数回行われることもある。
例えば、この工事打合せでは、壁紙やシステムキッチンの色等のデザイン関係の打ち合わせ等が行われる。
また、地盤改良工事の見積書をテスト様に提出し、地盤改良費の結果報告等も行われる。
そして、今回は、元々、地盤改良工事に見込んでいた予算よりも低かったため、図45に示したように、自己資金残が22万弱ある。
そうすると、最初の段階でできればと思っていたが予算の関係で諦めていた内容を盛り込む話になる場合や一部内容を変更する場合があり、そのような追加・変更に関する内容も、この工事打合せで詰めて行くことになり、設計図面が確定できる状態まで工事打合せが行われる。
このように、図3のステップS38の工事打合せで追加・変更が発生した場合には、ステップS38AがYESとなり、ステップS39の処理を行ったうえでステップS40に進むことになり、工事打合せで追加・変更が発生しなかった場合には、ステップS38AがNOとなり、ステップS39の処理を行わず、そのままステップS40に進むことになる。
第1実施形態では、ステップS38の工事打合せで追加・変更が発生したものとして、簡単に、ステップS39の処理について説明を行った後、ステップS40の説明に進むことにする。
(ステップS39)
ステップS38の工事打合せで建築内容に追加・変更が起こった場合には、先ほどステップS35からステップS37で説明した地盤改良工事のときと同様の処理が行われる。
つまり、工事部の担当者は、社内管理システムで見積書を作成するための入力を行い、その入力後、社員連絡表でその新たな見積書の承認依頼を行い、社内管理システムで承認が下りると、総務部の担当者が、社内管理システムでその見積書に対応した発注書を印刷することになる。
図47は、追加・変更後のテスト様の自己資金の状態を確認する画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示す図である。
なお、図47も図11と同様に、画面のWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、中間部分の記載を一部省略したものになっている。
先ほどと同様に、図47では、右上の「土地付帯工事費」のところに「追加工事(2月16日)」が加わり、その追加工事の費用が総費用に加わったため、先ほど22万弱あった「自己資金残()」が2千円強になっている。
このように、資金計画書のデータである主記憶部の資金計画書記憶部に保存された資金計画ファイルは、住宅案件の総費用及び施主の資金を管理する資金計画書(以下、自己資金確認書ともいう。)のための自己資金管理データとして活用されている。
具体的には、先に説明したように、施工管理業者が管理者端末20を操作して、工事の追加・変更の処理を行うと、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、その追加・変更の内容が自己資金管理データ(資金計画ファイル)に反映する処理を行う。
したがって、施工管理業者が管理者端末20で住宅案件の資金計画書(自己資金確認書)を表示する操作を行うと、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)は、自己資金確認画面に住宅案件の総費用及び施主の資金とともに、資金残額(自己資金残)を併せて表示する処理を行うが、工事の追加・変更の処理があった場合、自己資金確認画面には、追加・変更の内容を盛り込んだものに変更された住宅案件の総費用、施主の資金、及び、資金残額が表示される。
このため、施工管理業者の社員は、常に、最新の資金残額を把握することができるので、施主との打ち合わせの際に、新たな追加・変更の工事を請け負えるか否かを正確に判断することができるだけでなく、施主が資金ショートを起こす前に、追加の資金を準備しておいた方がよいことのアドバイスを適切に行うことができる。
なお、図47に示すように、資金残額(自己資金残)が少なく、追加の資金を準備することが望ましいアドバイスを行った結果、施主が追加の資金を準備した場合には、右下にある入力欄に追加の資金を入力して、「保存」のボタンを押すと、その追加の資金が自己資金管理データ(資金計画ファイル)に反映される。
また、詳細な説明は省略するが、ここでの追加・変更の処理の場合も、先に地盤改良工事で説明したのと同様に、その追加・変更の内容は建築基礎データにも反映されている。
(ステップS40)
ここまで来ると、建築工事を開始する間際であるため、工事部の担当者は、工事管理システムで、その新規工事案件の登録関係の処理を行う。
なお、ステップS27で触れたように、テスト様の建築基礎データの登録が完了すると、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)が、工事管理システムの工事管理記憶部に、建築基礎データの登録が完了した施主(本例では、テスト様)の住宅案件の工事を管理するための、初期設定データの登録を建築基礎データに基づいて行い、工事管理システムにログインしたときのトップ画面となる現場一覧の画面にテスト様の項目が出現するようになっている。
したがって、ここでの作業は、完全な新規登録ではなく、初期設定データの登録が済んでいるものを修正等する作業となり、この初期設定データの登録の内容も含め、以下、説明する。
図24を参照して、先にも説明したように、工事管理システムは、第1システム端末10がシステムサーバとして運営するウエブサイトとして提供されているが、そのサイトは、社内管理システムのサイト(URL:https//A・・・・)とは別サイト(URL:https//B・・・・)になっている。
したがって、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、管理者端末20のWebブラウザに工事管理システムのサイトのアドレス(URL:https//B・・・・)を入力し、工事管理システムへのログイン画面をWebブラウザの画面に表示させる。
図48は工事管理システムのサイトにアクセスしたときに管理者端末20のWebブラウザに工事管理システムのログイン画面が表示されているところを示す図である。
図24に示すように、工事管理システムは、工事管理記憶部を有し、その中に工事管理システム用の工事管理コードデータが登録され、工事管理コードデータを備えたものになっている。
この工事管理コードデータは、施主に関する項目として、施主のユーザ名と、そのユーザ名に対応する施主のそれぞれに与えられたパスワードと、そのユーザ名に対応する施主のそれぞれに与えられた施主コードと、そのユーザ名に対応する施主のEメールアドレスのデータと、を含んでいる。
なお、施主によってはEメールアドレスを登録したくないという方もいるため、そのような施主の場合はEメールアドレスのデータ登録は行われていない。
つまり、登録を希望した施主についてだけ施主のEメールアドレスのデータが登録されている。
また、施主のユーザ名が施主コードを兼ねるものであってもよい。
この工事管理コードデータは、また、請負業者に関する項目として、請負業者の担当者(以下、請負担当者と略する場合もある。)のユーザ名と、そのユーザ名に対応する請負担当者のそれぞれに与えられたパスワードと、そのユーザ名に対応する請負担当者のそれぞれに与えられた請負担当者コードと、そのユーザ名に対応する請負担当者のEメールアドレスのデータと、を含んでいる。
なお、請負担当者のユーザ名が請負担当者コードを兼ねていてもよい。
さらに、この工事管理コードデータは、施工管理業者に関する項目として、施工管理業者の社員のユーザ名と、そのユーザ名に対応する社員のそれぞれ与えられたパスワードと、そのユーザ名に対応する社員のそれぞれに与えられた社員コードと、そのユーザ名に対応する社員のEメールアドレスのデータと、そのユーザ名に対応する社員の電話番号(例えば、携帯電話の番号)と、を含んでいる。
なお、社員のユーザ名が社員コードを兼ねるものであってもよい。
また、第1実施形態では、この工事管理コードデータの施工管理業者に関する項目は、先に説明した社員管理コードデータのユーザ名、パスワード、社員コード及びEメールアドレスの内容と同じにしているが、例えば、社員管理コードデータに登録されているパスワードと異なるパスワードを設定するようにしてもよく、必ずしも、同じにされている必要はない。
したがって、工事部の担当者が管理者端末20を操作して、図48に示すログイン画面のユーザ名及びパスワードの項目にユーザ名及びパスワードを入力して、「ログイン」のボタンを押すと、工事管理システムとしての第1システム端末10の工事制御部は、工事管理コードデータに基づいて認証を行い、その認証でログインしようとしている者が社員であれば、工事管理システムの社員用のトップ画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させる処理を行う。
図49は工事管理システムの社員用のトップ画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示した図である。
図49に示すように、工事管理システムの社員用のトップ画面は、工事が進行中、又は、もうすぐ工事が始まる施主の一覧を示した現場一覧画面になっている。
そして、現場一覧画面に表示されている邸名の表示箇所は、これから処理を行う住宅案件(以下、工事案件ともいう。)を選択するための案件選択ボタンになっているため、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「テスト様邸」のボタンを押し、テスト様用のトップ画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させる。
図50は管理者端末20のWebブラウザにテスト様用のトップ画面が表示されているところを示す図である。
ただし、図50はWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図50に示すように、個別の施主(本例では、テスト様)用のトップ画面には上側に各種の処理に対応したボタンが設けられている。
具体的には、テスト様邸との表示の右隣りに、右から、「詳細」、「現場工程表」、「材料発注表」、「現場写真」、「工程連絡表」、「現場チェック表」及び「図面管理」のボタンが順に設けられている。
今は、テスト様に関して詳細な登録を行うところであるため、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「詳細」のボタンを押す。
図51は「詳細」のボタンを押して現場の詳細を表示する現場詳細画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示した図である。
なお、図51では、左側にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図を示し、その左側の図の一部を拡大した拡大図を右側に示すようにしている。
また、右側の拡大図の上側の図は、既に入力等を行った後の状態を示している。
図51に示すように、現場詳細画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させたら、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、この現場の書誌事項を入力する。
図51の右側の上の拡大図に示すように、例えば、現場責任者(工事太郎)や営業担当者(営業太郎)をプルダウンで選択したり、工期の日付(予定日)を入力したり、施主情報(ユーザ名、パスワード及び希望する場合にはEメールアドレス)等を入力して、右下にある「データを保存する」のボタンを押す。
なお、ステップS38の工事打合せのときに、施主には、ユーザ名、パスワード及び工事管理システムにアクセスするためのアドレス(URL)が記入されたクレジットカードと同程度のサイズのカードを渡しているので、施主情報には、そのカードに記載されているユーザ名及びパスワードが入力される。
ただし、後ほど紹介するが、施主が工事管理システムにアクセスしたときには、ユーザ名及びパスワードの認証時に、アクセスしている者が施主であることを工事管理システム(第1システム端末10の工事制御部)は認識するので、その場合には、先ほどのログイン時のトップ画面ではなく、お客様専用の別のトップ画面が表示される。
一方、現場の書誌事項を入力する部分の下側には、建築工事に必要な項目が表示されている。
ここで、表示されている項目は、建築基礎データに基づいて登録された初期設定データに基づいて表示されている。
具体的には、図24に示すように、工事管理記憶部には、請負業者の一覧データが登録(記憶)されている。
この請負業者の一覧データは、全ての規格住宅マスターデータ(規格住宅データ)に対応した請負業者の一覧データである。
そして、この請負業者の一覧データは、規格住宅データの全てを網羅したものになっているため、多数の規格住宅プラン(規格住宅データ)の中から実際に1つの規格住宅プラン(規格住宅データ)が選択された場合、不要となる請負業者も含まれている。
そこで、実際に1つの規格住宅マスターデータ(規格住宅データ)が選択されて、それに基づく、建築基礎データの登録が完了したところで、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)が工事管理システムにアクセスし、その施主(本例では、テスト様)用に請負業者の一覧データのコピーを取り、そのコピーに対して建築基礎データに含まれている請負業者に関しては採用した状態にした変更後一覧データを作成し、その変更後一覧データを初期設定データに持たせるようにしている。
このため、図51の右下の拡大図に示すように、一部のものについては、右側に設けられているボタンが「確定」と「削除」になっており、「確定」のボタンがある項目は、既に採用状態になっていることを示している。
なお、「確定」の隣に「削除」のボタンがあるのは、建築基礎データの登録が完了した後の打ち合わせで追加・変更が行われて、不要になるときがあるため、この段階で不要になっている場合に、削除の処理が行えるようにしているためである。
一方、図51の右下の拡大図に示すように、一部のものについては、右側に設けられているボタンが「変更」と「削除」になっている。
これは、建築基礎データに含まれていない請負業者であることを示しており、基本的には「削除」のボタンを押して削除させるべき項目になっている。
ただし、建築基礎データ上に出現しない請負業者の項目もあるため、今回の施主(テスト様)の建築に必要な項目のところは、「変更」のボタンを押して、ボタンの表示を「確定」に変更するようにする。
なお、ボタンの表示が「変更」から「確定」に切り替わることで上書き保存されるようになっている。
また、建築基礎データの登録が完了した後の打ち合わせで追加・変更が行われて、建築基礎データの登録が完了時に不要であった請負業者が必要になる場合もある。
この場合にも、「変更」のボタンを押して、ボタンの表示を「確定」に変更するようにする。
このように、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して、必要な項目だけを「確定」の状態で残し、不要な項目を削除する処理を行うと、ここでの設定作業は完了する。
次に、工事部の担当者は、工事の予定表を登録する処理を行う。
具体的には、図51の右上の拡大図に示す通り、工事予定を入力する画面に遷移するための画面遷移ボタンが「現場工程表」として設けられているので、「現場工程表」のボタンを押して工事予定を入力する画面を表示させる。
図52は工事予定を入力する画面を管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示した図である。
なお、図52も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、一番上のその他の項目だけ入力を終えたところを示している。
図52に示すように、ここではプルダウンで日付(期間)を設定できるとともに、具体的な項目等もプルダウンで選択できるようになっている。
したがって、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して、日付(期間)を自分が立てた予定に従って入力し、各項目に応じて設けられている「登録」のボタンを押すと、右側に示される期間を表す期間表示部に入力された期間がカラー表示で示されるようになっている。
そして、この入力が終わると、工事部の担当者は、資材等の搬入日等の入力を行う。
具体的には、図52に示すように、上側には、資材等の搬入日等を入力する画面に遷移する画面遷移ボタンである「材料発注表」のボタンが設けられているので、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して、「材料発注表」のボタンを押す。
図53は「材料発注表」のボタンを押して資材等の搬入日等を入力する画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
図53も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図53に示すように、工事名別の一覧画面が表示されるので、順次、資材等の搬入日等を行う工事名を選択して、具体的に、入力を行っていくことになる。
この画面に表示されている工事名は、先ほどの変更後一覧データと同様に、建築基礎データの登録が完了したところで、社内管理システム(第1システム端末10の社内制御部)が工事管理システムにアクセスして初期設定データに持たせるようにしたものになっている。
具体的には、全ての規格住宅に共通で必要な材料にあらかじめ設定されている部分は、規格住宅マスターデータ(規格住宅データ)にそのことがわかるフラグが付されている。
このため、その規格住宅マスターデータ(規格住宅データ)に基づいて登録された建築基礎データもそのフラグを受け継いでいる。
このため、そのフラグが設定された全ての規格住宅に共通で必要な材料として設定されている設定材料データを、そのまま初期設定データに持たせるようにして、初期設定データが建築基礎データに含まれる設定材料データに対応する内容を反映した設定材料データを有するものとしている。
そして、図53に示す「工事名」及び「業者名」は、実際に資材等の搬入日等を入力する画面を表示させるボタンになっているので、管理者端末20を操作して、その「工事名」又は「業者名」のいずれかを押すと、既に数量等の初期入力が終了した状態で画面が立ち上がるようになっている。
図54は「工事名」の「金物」又は「業者名」の「(有)金物屋」のいずれかを押したときに管理者端末20のWebブラウザに表示される画面を示す図であり、「金物」又は「(有)金物屋」のボタンのどちらを押しても図54に示す画面が表示される。
なお、図54も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、搬入日の入力を終えた状態を示す図になっている。
先にも説明したように、図54に示す状態において、数量は建築基礎データに含まれる内容が反映されているため、基本的に、入力は不要である。
ただし、建築基礎データの登録が完了した後の打ち合わせで追加・変更が行われて、数量に変動が発生する場合があるので、その場合には、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して、数量の変更を行う。
そして、各物品に関して搬入してもらいたい日を、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して入力し、その入力が終わると、下側にある「変更を保存する」のボタンを押して、入力内容を保存させる。
このようにして、入力内容を保存したら、工事部の担当者は、上側にある「この業者へメールを送る」のボタンを押す。
そうすると、この業者にEメールで発注したことの連絡が送られるようになっている。
この作業を、順次、図53に示す工事名に対して行うと、ここでの作業は終了となる。
そして、先にも説明したように、初期設定データが建築基礎データに含まれる設定材料データに対応する内容を反映した設定材料データを有するものとすることで、基本的に、ここでの作業は数量に関して確認を行えばよいだけの状態になっているため、大幅に作業効率を良くすることができる。
次に、工事部の担当者は、工事に関係する請負業者の担当者に工事に入ってもらう日取り等の一報を行う。
具体的には、工事管理システムが、施工管理業者と請負業者の間での連絡を行うための電子的な連絡表である業者連絡表、及び、施工管理業者と施主の間での連絡を行うための電子的な連絡表である施主連絡表を管理する工事管理連絡手段を備えているので、工事管理連絡手段を用いて工事に入ってもらう日取り等の一報を行う。
この工事管理連絡手段も構成上は、先に説明した社員管理連絡手段に類似した構成になっているため、ここでは簡単に説明するようにする。
図24に示すように、工事管理システムの備える工事管理記憶部は、工事連絡表記憶部を有している。
そして、工事連絡表記憶部は、処理中業者連絡表記憶部と、完了業者連絡表記憶部と、処理中施主連絡表記憶部と、完了施主連絡表記憶部と、を備えている。
後ほど具体的に説明するが、施工管理業者と請負業者の間での連絡を行うための電子的な連絡表である業者連絡表を使用するときには、例えば、図50から図54のいずれの図にも見られる上側に設けられた「工程連絡表」のボタンを押して業者連絡表を使用する画面を起動させる。
つまり、「工程連絡表」のボタンが業者連絡表を使用する画面を起動させる業者連絡表起動ボタンになっており、この業者連絡表起動ボタンで、業者連絡表を使用する画面が起動すると、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、業者連絡表の処理を行うものと認識し、業者連絡表の発信操作が行われると、処理中業者連絡表記憶部に業者連絡表を登録する。
なお、後ほど具体的に説明するが、業者連絡表においても閲覧の必要がなくなったものに関しては、業者連絡表を処理中業者連絡表記憶部から完了業者連絡表記憶部に移す処理を行わせることで表示させないようにすることができるようになっている。
一方、図49に示すように、工事管理システムにログインした直後の施工管理業者のトップ画面は、先に説明したように、工事が進行中、又は、もうすぐ工事が始まる施主の一覧を示した現場一覧画面になっているが、各施主に対応するボタンが右側に設けられており、そのボタンのうちの「お客様」のボタンが施工管理業者と施主の間での連絡を行うための電子的な連絡表である施主連絡表を使用する画面を起動させる施主連絡表起動ボタンになっている。
したがって、この施主連絡表起動ボタンで、施主連絡表を使用する画面が起動すると、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、施主連絡表の処理を行うものと認識し、施主連絡表の発信操作が行われると、処理中施主連絡表記憶部に施主連絡表を登録する。
なお、この場合も後ほど説明するが、閲覧の必要がなくなったものに関しては、施主連絡表を処理中施主連絡表記憶部から完了施主連絡表記憶部に移す処理を行わせることで表示させないようにすることができるようになっている。
上記のように、工事管理連絡手段も構成上は、先に説明した社員管理連絡手段に類似した構成になっているが、社内管理システムのように社員個人のトップ画面という概念が無いので、細かな部分では多少異なる点があり、その異なる点については、後ほどのステップS43を説明するための図5を参照した説明のところで行う。
したがって、以下、業者連絡表を用いて、工事に関係する請負業者の担当者に工事に入ってもらう日取り等の一報を行う場合について説明を行うが、工事管理連絡手段についての細部に渡る説明は省略して話を進める。
通常は、先ほど説明したように、「工程連絡表」のボタンを押して業者連絡表を使用する画面を起動させることになるが、この最初の日取り等の一報を行うときには、請負業者の後ほどの処理が楽になるように、別の流れで業者連絡表を使用する画面を起動させる。
具体的には、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して、上側に設けられている「現場写真」のボタンを押すことから始める。
この「現場写真」のボタンも図50から図54のいずれの図にも示されており、どの画面に設けられている「現場写真」のボタンを用いてもよい。
図55は「現場写真」のボタンを押して現場の写真がアップロードされる現場写真画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示す図である。
図55も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっており、右側に左側の図の一部を拡大した拡大図を示している。
図55に示す現場写真画面は、工事がはじまったら工事の進捗状況などがわかりやすいように現場写真がアップロードされるための画面であり、拡大図の方を見るとわかるように、左下に現場写真をアップロードする工程関係の名称が項目として示されている。
そして、この項目の名称の箇所(例えば、「テント」、「地盤調査」、「仮設水道」・・・)が業者連絡表を使用する画面を起動させる業者連絡表起動ボタンになっているので、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して入力し、この項目の名称の箇所を押す。
図56は名称の箇所の「テント」のボタンを押して管理者端末20のWebブラウザに業者連絡表を使用する画面を表示させたところを示す図である。
なお、図56も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図56に示すように、「テント」のボタンを押して業者連絡表を使用する画面を表示させたので「スケジュール登録の場合→」で示される欄には、既に「テント」の表示が選択されている。
なお、ここで別の表示をプルダウンで選択して、その新たに選択した表示の請負業者宛に業者連絡表を発信することも可能である。
そして、発信先のところは、デフォルトで「全体」になっているので、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、ここの表示をプルダウンで「テント」に対応する請負業者の担当者宛に変更する。
また、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、下の記入欄のところに連絡したい内容を入力し、入力が終わったら「書き込む」のボタンを押して発信操作を行う。
そうすると、先に説明したように、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、処理中業者連絡表記憶部に業者連絡表を登録する。
なお、図56では閲覧画面に業者連絡表が表示されていないが「この現場の業者へ一斉にメール送信する」のボタンより下側の画面が閲覧画面になっており、そこに業者連絡表が表示される。
今回は、現場写真画面の名称の箇所を押すことで業者連絡表を使用する画面を起動させたので、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、この業者連絡表が写真のアップロードに使用されるものと認識し、写真をアップロードさせるときに使用するボタンを付属させた状態で業者連絡表を処理中業者連絡表記憶部に登録する。
図57は図56で説明した業者連絡表が処理中業者連絡表記憶部に登録されて閲覧画面に表示されているところを示す図である。
なお、図57も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
先に述べたように、業者連絡表が処理中業者連絡表記憶部に登録されたので、下側の閲覧画面に業者連絡表が表示されている。
発信先の請負業者の閲覧画面でも同様の業者連絡表が閲覧画面に表示されるため、図57を借りて説明を続ける。
図57に示すように、業者連絡表の左下には「写真をアップロードする」のボタンが設けられた状態になっており、このため、例えば地鎮祭のテントを設営して撮影した写真をアップロードするときに、この「写真をアップロードする」のボタンを押すだけでアップロード先のフォルダが示されるようになっている。
このように、第1実施形態の工事管理システムでは、業者連絡表を使用する画面を起動させるボタンのうちの少なくとも1つに、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)が、業者連絡表を処理中業者連絡表記憶部に登録する際に、写真のアップロードに使用するボタンを付属させるようにする処理を行うボタンを設けるようにしているので、請負業者が写真をアップロードする作業を軽減できるようになっている。
一方、図57では、業者連絡表の右側に「完了」のボタンが設けられているが、このボタンは請負業者の閲覧画面には表示されないものであり、この点は異なり、理由については追って述べる。
そして、工事部の担当者が、管理者端末20を操作して、「完了」のボタンを押す操作を行うと、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)が、操作された完了ボタンに対応する、この業者連絡表を処理中業者連絡表記憶部から完了業者連絡表記憶部に移す処理を行い、閲覧画面に表示しない処理を行う。
なお、完了業者連絡表記憶部に移す処理が行われると、請負業者の閲覧画面でも表示されなくなるのは、社員連絡表で説明したのと同様である。
ここで、先に述べたように、請負業者の閲覧画面には、業者連絡表に対応した「完了」のボタンが設けられていないので、勝手に請負業者が業者連絡表を表示されない状態にすることはできないので、社員が気づかないうちに業者連絡表が表示されなくなって、施工管理上のトラブルに至ることが防止できる。
そして、このようにして、図55に示した現場写真画面から業者連絡表を使用する画面を起動させて、当面連絡を行っておかなければならない請負業者(例えば、外構工事の前までに工事に携わる請負業者)に日程の連絡を行うと、ステップS40の処理が終わり、図4のステップS41に進むことになる。
なお、現場写真画面から請負業者の担当者に工事に入ってもらう日取り等の一報を行う作業は、先に説明したときに外構工事以降も含め工事に携わる全ての請負業者に行ってもよく、先の説明のように、外構工事の前までとしたときには、外構工事が近づいた段階で、同様の手順で残る請負業者に一報を入れるようにすればよい。
(ステップS41)
基礎着工日が来ると、工事部の担当者は、基礎工事の着工が開始されたかを確認し、基礎工事が着工されたことを確認したら総務部に連絡する。
(ステップS42)
そして、基礎着工の連絡を受けると、総務部の担当者は、社内管理システムにアクセスして、先にステップS24で説明した手順で図33に示す融資実行内訳書の入力を行う画面を管理者端末20のブラウザに表示させる。
そして、総務部の担当者は、今度は、管理者端末20を操作して、基礎着工日を確定させる処理を行う。
ステップS24のときに仮で基礎着工日を入力していたので、融資実行内訳書の入力を行う画面を立ち上げると、図33に示すように、基礎着工日の日にちの入力は終わった状態で画面が立ち上がるので日にちを確認し、実際の日にちがズレていれば、日にちを修正した後、基礎着工日の右側のチェックボックス(図33の点線囲み部A参照。)にチェックを入れて、図32の右下に示される「上書き保存する」のボタンを押す。
そうすると、基礎着工日を確定させた融資実行内訳書のデータである融資実行内訳ファイルが主記憶部の融資実行内訳書記憶部に保存されている先の融資実行内訳ファイル上に上書き保存される。
また、基礎着工されると、完成保証書を発行している保証会社にもそれを連絡する書類を提出することになるので総務部の担当者は、その書類を作成して保証会社に提出する。
このように、融資実行内訳書は、実際の日にちが確定(イベントが発生)するごとに、チェックボックスをチェックすることで確定登録する形式になっているので、そのイベントの発生ごとに確定作業をすることになる。
そうすると、その作業を契機にそのイベントに関連する書類(今回は、保証会社への連絡書類)の処理も、そのときに思い出すことができるので処理忘れの発生を低減することが可能となる。
基礎着工が開始されると、建築工事が完了して、ステップS47がYESとなるまで、日々の工事管理の処理が行われることになるため、まず、ステップS47がYESとなるまでの流れを簡単に説明した後に、社内管理システム又は工事管理システムでの処理が発生する部分について説明することとする。
ステップS43では、後ほど図5を参照しながら説明するその日ごとに処理(例えば、施主からの問い合わせ対応、請負業者からの問い合わせ対応等の処理)が行われ、さらに、ステップS44に進んで、その日が請負業者の締め日(ステップS44:YES)であれば、担当部分の工事が完了した請負業者から送られてきた請求書の処理(ステップS44A)を行うことになる。
一方、その日が請負業者への支払日(ステップS45:YES)であれば、請負業者への振込処理(ステップS45A)が発生し、その日が中間金の決済日(ステップS46:YES)であれば、これまでにも何度か説明した融資実行内訳書の中間金の決済日を確定させる処理(ステップS46A)が行われることになる。
そして、その日が建築工事完了日でなければ、再び、ステップS43に戻って、先の一連の流れが行われることになる。
以下では、社内管理システム又は工事管理システムでの処理が発生するステップS43、ステップS44Aについて説明する。
なお、ステップS46Aでも社内管理システムで中間金の決済日が確定したことに伴い融資実行内訳書の中間金の項目を確定させる処理(日付を入れてチェックボックスをチェックして上書き保存する処理)を行うことになるが、融資実行内訳書の処理の手順については、既に、何度も説明しているので説明を省略する。
ステップS43に進むと、図5に示したフローチャートの処理を行うことになり、まず、施主からのお問い合わせ等がある場合(ステップST1:YES)、工事部の担当者は、ステップST2の処理を行うことになる。
(ステップST2)
具体的に、このステップST2の処理を行うことになる場合について、詳細に説明する。
図58は施主が工事管理システムにログインしたときの施主端末40のWebブラウザに表示される画面を示す図である。
先に説明したように、施主には、工事管理システムにアクセスするためのアドレス(URL)を知らせているので、お問い合わせなどがあれば、施主は、施主端末40で工事管理システムのサイトにアクセスし、ユーザ名及びパスワードを入力してログインする。
そうすると、工事管理システム(第1システム端末10の工事制御部)は、そのユーザ名及びパスワードが工事管理記憶部の工事管理コードデータに登録されているかを確認し、登録されていれば、ログインを許可するが、このときにユーザ名及びパスワードから施主がログインしようとしていることを認識するので、図58に示すように、施主端末40のWebブラウザにお客様専用のトップ画面を表示させる処理を行う。
そして、このトップ画面には、施主連絡表を使用する画面に遷移するための施主連絡表起動ボタンである「連絡表」のボタンと、工事現場の写真等が掲載されている写真閲覧画面に遷移する画面遷移ボタンである「写真閲覧」のボタンと、が設けられている。
そこで、施主はお問い合わせのために、施主端末40を操作して、「連絡表」のボタンを押して、施主端末40のWebブラウザに施主連絡表を使用する画面を表示させる。
図59は施主端末40のWebブラウザに施主連絡表を使用する画面が表示されているところを示す図である。
そして、施主が入力欄に施主端末40を操作して、お問い合わせ内容を入力して、「書き込む」のボタンを押して発信操作を行うと、施主コードを付与した、この施主連絡表を工事連絡表記憶部の処理中施主連絡表記憶部に登録する。
なお、この施主が使用する施主連絡表の画面には、発信先を選択する必要がない点は、社員連絡表と異なる部分である。
なお、入力欄よりも下側の部分が、施主連絡表を閲覧するための閲覧画面になっており、図59では、過去に施主連絡表の登録がないため、何も表示されていない状態になっているが、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、処理中施主連絡表記憶部に登録された施主連絡表に付与されている施主コードに基づいて、この閲覧画面に表示する施主連絡表の選別を行い表示する処理を行う。
そして、図59に示す画面は、工事管理システムにログインした施主のそれぞれに対応したものとなっているので、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、処理中施主連絡表記憶部に登録された施主連絡表を付与されている施主コードの施主の閲覧画面に、その施主コードが付与された施主連絡表を表示する処理を実行していることになる。
なお、処理中施主連絡表記憶部に、この施主連絡表を登録すると、さらに、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、社内管理システムのときと同様に、施工管理業者の社員のEメールアドレス宛に施主連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
具体的には、ステップS40の説明で図51を参照して説明したように、この施主の担当となる現場責任者及び営業担当者の登録が行われているので、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、その現場責任者及び営業担当者宛に施主連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
ところで、社内管理システムでは、社員連絡表を使用する画面を立ち上げた社員に対応して社員連絡表の選別を行い閲覧画面に表示する処理を行っており、このため社員連絡表が登録されたことを知らせる表示が、社内管理システムにログインするときに表示されるその社員のトップ画面に行われていた。
しかし、工事管理システムでは、施工管理業者の社員がログインしたときのトップ画面が、図49に示したように、現場一覧画面になっており、社員個人のトップ画面という概念はない。
なお、このため、先に述べたように、施主が使用する施主連絡表の画面には、発信先を選択する部分がないようになっている。
そこで、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、図49に示すように、施工管理業者のトップ画面である現場一覧画面のそれぞれの施主に対応して設けられる「お客様」のボタンの右隣りに、その施主に対応する施主連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の施主連絡表があることを表示する処理を行う。
そして、このように施主からのお問い合わせ等があると、ステップST2の処理を工事部の担当者(場合によっては、営業担当者のときもある。)が行うことになる。
具体的には、先に触れたように、工事部の担当者が、工事管理システムにログインすると、図49に示すように、それぞれの施主に対応して設けられている「お客様」のボタンの右隣りに、施主連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の施主連絡表の表示があるので、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、その未読の施主連絡表の表示箇所を押す。
なお、先に述べたように、「お客様」のボタンも施主連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンであることから、「お客様」のボタンを押すようにしてもよい。
そうすると、その施主(システム的には施主コード)に対応した施工管理業者の施主連絡表を使用する画面が立ち上がり、その画面の下側の閲覧画面として機能する部分に施主連絡表が表示されているので、それを見てお問い合わせ内容を知ることができる。
なお、先にも触れたように、工事管理システムでは、社員個人個人に対応した閲覧画面という概念はなく、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、処理中施主連絡表記憶部に登録された施主連絡表を、付与されている施主コードに対応した施工管理業者の閲覧画面に表示する処理を行っているものになっている。
図60は、未読の施主連絡表を押した場合の管理者端末20のWebブラウザに表示される画面の例を示す図である。
なお、図60も図50と同様にWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図60に示すように、施工管理業者の閲覧画面には、施主連絡表を表示するときに、返信をするとき用の入力欄も合わせて表示されるので、施主からのお問い合わせ内容が返信を必要とする場合には、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、入力欄に回答を入力した後に「返信する」のボタンを押し、一方、確認したことが伝わればよいだけの場合には、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「了解しました」のボタン(アイコン)を押す。
そして、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、「返信する」のボタンを押した場合、入力欄に入力した内容を追加した施主連絡表を元の施主連絡表に上書き保存するようにして処理中施主連絡表記憶部に登録し、「了解しました」のボタンを押した場合、デフォルトで用意されている了解コメントを追加した施主連絡表を元の施主連絡表に上書き保存するようにして処理中施主連絡表記憶部に登録する。
この登録が行われると、処理中施主連絡表記憶部に登録されていた元の施主連絡表が更新された状態になるので、施主端末40の閲覧画面に表示される施主連絡表の表示内容もこの更新されたものに変わる。
なお、図60に示すように、管理者端末20の閲覧画面に表示される各施主連絡表には付属して「完了」のボタンも設けられているので、工事部の担当者は、管理者端末20を操作して、「完了」のボタンを押すと、先に少し触れたが、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、施主連絡表を処理中施主連絡表記憶部から完了施主連絡表記憶部に移す処理を行うことで、その完了ボタンの操作が行われた施主連絡表を閲覧画面に表示させないようにする。
このように、施主連絡表が完了施主連絡表記憶部に移されると、この移された施主連絡表は、施主端末40の閲覧画面に表示される施主連絡表の検索対象から外れることになるため、施主端末40の閲覧画面にも表示されなくなる点は、社員連絡表で説明したのと同様である。
また、図60では見えていないが、管理者端末20の閲覧画面には、下側にスクロールさせていくと、完了施主連絡表記憶部に移して閲覧処理を完了した施主連絡表を見るときのボタンが、例えば「完了したものを見る」として用意されているので、そのボタンを押せば、管理者端末20の閲覧画面には、完了施主連絡表記憶部に記憶されている施主連絡表が表示されることになるので、もう一度、見ることが可能である。
なお、この場合、管理者端末20の施主連絡表を閲覧する閲覧画面は、いずれかの施主に対応した閲覧画面で見ている状態になっているので、完了施主連絡表記憶部に記憶されている施主連絡表のうちのその施主に対応する施主コードが付与された施主連絡表が表示されることになる。
さらに、図面を用いた説明は省略するが、施主端末40の閲覧画面に表示される施主連絡表にも、右側に図60に示すのと同様の「完了」のボタンが設けられているので、施主が施主端末40を操作して、「完了」のボタンを押しても、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、施主連絡表を処理中施主連絡表記憶部から完了施主連絡表記憶部に移す処理を実行し、この処理によっても、施主端末40の閲覧画面に完了ボタンの操作された施主連絡表が表示されなくなる。
当然、施主の操作によって完了施主連絡表記憶部に施主連絡表が移された場合でも、その施主連絡表は、管理者端末20の施主連絡表を閲覧する閲覧画面に表示されなくなる。
次に、請負業者からのお問い合わせ等がある場合(ステップST3:YES)、ステップST4の処理を工事部の担当者は、行うことになる。
(ステップST4)
具体的に、このステップST4の処理を行うことになる場合について、詳細に説明する。
請負業者にも、施主と同様に、工事管理システムにアクセスするためのアドレス(URL)を知らせているので、お問い合わせなどがあれば、請負業者は、業者端末30で工事管理システムのサイトにアクセスし、ユーザ名及びパスワードを入力してログインする。
なお、施主に教えている工事管理システムにアクセスするためのアドレス(URL)は、工事管理システムのお客様専用のログイン画面に誘導するアドレス(URL)になっており、請負業者に教えている工事管理システムにアクセスするためのアドレス(URL)は、請負業者専用のログイン画面に誘導するアドレス(URL)になっている。
そして、請負業者の担当者が、業者端末30を操作して、ログイン画面のユーザ名及びパスワードの項目にユーザ名及びパスワードを入力して、「ログイン」のボタンを押す。
そうすると、工事管理システムとしての第1システム端末10の制御部は、工事管理コードデータに基づいて認証を行い、その認証でログインしようとしている者が請負業者であれば、工事管理システムの請負業者用のトップ画面を管理者端末20のWebブラウザに表示する処理を行う。
図61は工事管理システムの請負業者用のトップ画面が管理者端末20のWebブラウザに表示されているところを示した図である。
ただし、以下で説明するように、このトップ画面は請負業者ごとに異なるものとなる。
図61を見るとわかるように、この請負業者用のトップ画面は、先に図49を参照して説明した社員用のトップ画面と同様に、工事が進行中、又は、もうすぐ工事が始まる施主の一覧を示した現場一覧画面になっている。
ただし、第1システム端末10の制御部がログインするときのユーザ名及びパスワードで、ログインしようとしている請負業者を認識して、ここで表示されている一覧に、ログインした請負業者が携わる工事案件についてのみ表示するようにしている。
このため、請負業者用のトップ画面は、請負業者ごとに、表示される工事案件が異なる。
また、請負業者は施主と施主連絡表で連絡を取ることもないため、図49に示される「お客様」のボタンが設けられていない等、図49の状態に対して不要なボタンが設けられていないものになっている。
そして、図61に示す画面でも、現場一覧画面に表示されている邸名の表示箇所が工事案件を選択するための案件選択ボタンになっているため、請負業者の担当者は、業者端末30を操作して、社員に向けてお問い合わせを行う工事案件に対応した案件選択ボタンを押す。
図62は案件選択ボタンを押して選択した施主に対応するトップ画面が業者端末30のWebブラウザに表示されたところを示す図である。
なお、図62はWebブラウザ内の主な部分だけを示した図になっている。
図62に示すように、施主に対応するトップ画面には、先に少し触れた業者連絡表を使用する画面を起動させる業者連絡表起動ボタンである「工程連絡表」のボタンが設けられているので、請負業者の担当者は、業者端末30を操作して、業者連絡表を使用する画面を起動させる。
「工程連絡表」のボタンを押して、立ち上がる業者連絡表を使用する画面は、先に、図59で示した施主端末40に表示されるものに類似のため図示は省略するが、そこに設けられた入力欄に、業者端末30を操作して、お問い合わせ内容を入力した後に、施主端末40のときと同様に「書き込む」のボタンを押して発信操作を行う。
なお、この請負業者が使用する業者連絡表の画面にも、施主連絡表と同様に、発信先を選択する必要がない点は、社員連絡表と異なる部分であり、その理由は施主連絡表で説明したとおりである。
そうすると、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、この業者連絡表を使用する画面が立ち上げられている工事案件の施主に対応する施主コードを付与するとともに、この画面を立ち上げた請負業者の請負担当者コードを付与した業者連絡表を処理中業者連絡表記憶部に登録する。
そして、業者連絡表を処理中業者連絡表記憶部に登録すると、これまでと同様に、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、施工管理業者の社員のEメールアドレス宛に施主連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
具体的には、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、業者連絡表を使用する画面を立ち上げるために選択された案件選択によって、どの施主に対応する処理が行われているのかを認識している。
そして、ステップS40の説明で図51を参照して説明したように、その施主の担当となる現場責任者及び営業担当者の登録が行われているので、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、業者連絡表を使用する画面を立ち上げるために選択された案件選択によって選択された施主に対する現場責任者及び営業担当者宛に業者連絡表の登録があったことを知らせるEメールを送信する。
また、工事管理システムでは、先に説明したように、施工管理業者の社員がログインしたときのトップ画面が、図49に示したように、現場一覧画面になっており、社員個人のトップ画面という概念はない。
そこで、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、図49に示すように、施工管理業者のトップ画面である現場一覧画面のそれぞれの施主に対応して設けられる邸名の表示の右隣りであって住所の表示より左側の位置に、その施主に対応する業者連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の業者連絡表があることを表示する処理を行う。
つまり、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、業者連絡表に付与されている施主コードに基づいて、現場一覧画面のうちのどの施主に対応させて、未読の業者連絡表があることを表示するのかを決めて表示する処理を行っている。
なお、業者連絡表に請負業者の請負担当者コードが付与されているのは、請負業者の担当者が、業者端末30を操作して、先に説明したようにして業者連絡表を使用する画面を起動させたときに、その画面の下側に設けられた業者連絡表を閲覧する閲覧画面に、処理中業者連絡表記憶部に登録された業者連絡表のうちのどの業者連絡表を表示させるのかを工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)が選別するときに使用するためである。
そして、上記のようにして登録が行われれば、業者端末30の業者連絡表を閲覧する閲覧画面にも、登録された業者連絡表が表示される。
つまり、工事管理連絡手段(第1システム端末10の工事制御部)は、処理中業者連絡表記憶部に登録された業者連絡表を、付与されている請負担当者コードの請負担当者の閲覧画面に表示する処理を行う。
そして、このように請負業者の担当者からのお問い合わせ等があると、ステップST4の処理を工事部の担当者(場合によっては、営業担当者のときもある。)が行うことになる。
具体的には、図49に示す画面に表示されるその施主に対応する業者連絡表を使用する画面に遷移する画面遷移ボタンを兼ねた未読の業者連絡表があることの表示箇所を、管理者端末20を操作して、押すことで業者連絡表を使用する画面を起動させてお問い合わせに対する回答を行うことになるが、具体的な操作については、これまでに説明したのと同様であるので省略する。
(ステップST5)
そして、図5に示すステップST4の処理が済めば、請負業者の担当者は、業者端末30を操作して、今日の進捗等を報告する処理を行う。
例えば、既に説明したように、請負業者宛には、現場写真をアップロードさせるときに使用するボタンを付属させた状態で業者連絡表が発信されているので、そのボタンを押して現場写真をアップロードするフォルダを開き、現場写真の保存等を行う。
なお、図62に示すように、この画面には現場写真をアップロードするための画面に遷移する画面遷移ボタンも「現場写真」として設けられているので、その画面遷移ボタンを押して図55の下側に示されるのと類似の現場写真一覧の画面に進み、さらに、アップロードしようとする現場写真の項目(工程)を選択して現場写真をアップロードするフォルダを開いて保存させることも可能である。
(ステップST6)
このように請負業者からのその日の報告があると、その報告を見て、工事部の担当者は、その日の工事進捗の確認を行う。
そして、工事日程の調整が必要である場合には、ステップST7がYESとなり、ステップST8の処理を行い、調整の必要がない場合には、ステップST7がNOとなり、本日の処理が終了し、図4のフローに戻って(リターン)、ステップS44以降の処理が行われることになる。
(ステップST8)
ステップST7がYESの場合、つまり、工事の進捗が遅い場合や逆に早い場合には次の工程を請け負う請負業者との間で日程調整の必要がある場合があり、その場合には、工事部の担当者は日程調整の処理を行うことになり、この場合でも業者連絡表を活用することが可能である。
(ステップS44A)
次に、請負業者の締め日(ステップS44:YES)になると、その月に送られてきている請負業者からの請求書に対する支払処理(ステップS45Aの振込処理)のための処理を総務部の担当者が社内管理システムで行うことになる。
具体的には、既に説明した図37に示す契約一覧(融資後一覧画面)で管理者端末20を操作して、四角内に数字(テスト様は四角内に「315」)が表記された案件選択ボタン、「見積書」、「契約書」又は「契約変更」のボタンのいずれかを押して、施主を選択した状態にする。
例えば、四角内に数字(テスト様は四角内に「315」)が表記された案件選択ボタンを押すと、先ほど説明したように、図38に示す画面に遷移する。
図38では見えていないが、左側の各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄は図14の点線囲み部Aで示したのと同じになっており、その中には「支払い管理」の項目欄に「20締請求書」のボタンがあるので、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、「20締請求書」のボタンを押す。
なお、図37に示す画面で「見積書」、「契約書」又は「契約変更」のボタンを押した場合には、表示される内容が建築基礎データの内容を表示する図38の原価管理台帳の画面と異なる画面になるが、図38に示す左側の各種の処理や閲覧等を行うときのためのボタン欄と同じものが表示されるので、先ほどと同様に、その中から「20締請求書」(図38では見えていないので図33参照のこと)のボタンを押す操作を行えばよい。
図63は「20締請求書」のボタンを押して請負業者からの請求書に対する処理を行うための画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示す図である。
図63に示すように、この画面では「新規登録↓」で示される入力欄が設けられており、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、プルダウンで請求書を送ってきた請負業者(支払先)を選択するとともに、どの施主(工事名)に対する支払であるのかをプルダウンで選択する。
また、総務部の担当者は、管理者端末20を操作して、プルダウンで工事内容(工種名)を選択するとともに、管理者端末20を操作して、「材料費(翌月)」、「外注費(当月)」又は「一般経費」の中から該当する項目に金額を入力し、右側の「登録」のボタンを押して登録を行う。
なお、ここでは、個別に、例えば、どの施主(工事名)に対する支払であるのかを選んで右側の「登録」のボタンを押して登録を行うので、別の施主に対する処理等も一度に行ってもよい。
そして、上側の「印刷する」のボタンを押せば、支払伝票等を発行することができる。
ところで、この支払処理のための入力が行われると、その内容が建築基礎データの内容にも反映されるようになっている。
図64は支払処理のための入力の内容が建築基礎データの内容にも反映されることを説明するための図である。
例えば、今、説明したステップS44Aの入力でテスト様の仮設トイレに対して5万円の支払処理のための入力が行われたものとし、その入力が登録された後に、建築基礎データの内容を表示する原価管理台帳の画面を管理者端末20のWebブラウザに表示させたところを示したのが図64になっている。
先に説明したように、建築基礎データは、建築する上で必要な資材等をまとめたデータになっているが、それに加えて発注金額等のデータも有するものになっている。
建築基礎データの内容を表示している図64に示す原価管理台帳の画面に示すように、工事内訳項目(例えば、仮設トイレ、基礎工事、大工工賃、内装工事・・・等)、各工事内訳項目を担当する住宅の工事に関わる請負業者(取引業者(支払先))、及び、各工事内訳項目の発注金額(発注計画)、追加・変更で発生する発注金額のデータを有している。
そして、さらに先ほどの2月締め分として発生した支払金額である5万円が、「仮設トイレ」の「2月締め分」に「50000」として表示されるとともに、「仮設トイレ」の「支払合計」に「50000」が表示されている。
また、支払残のところは記載しないようにしているが、当初計画のときの発注金額(発注計画)と追加・変更で発生する発注金額を合わせた金額から2月締め分の支払金額を引いた金額が表示されるようになっている。
つまり、支払残のところは工事が終わった段階で支払わなければならない予定金額から、現在、既に支払った支払金額を差し引いた、今後、支払が発生する金額が示されるようになっている。
このように、本実施形態の社内管理システムでは、建築基礎データが建築する上で必要な工事内訳項目ごとの発注金額と、工事内訳項目に対して支払のための入力が行われると、その支払額が反映される支払済金額と、工事内訳項目に対して発注金額から支払金額を差し引いた支払残額と、を有するものになっている。
このため、支払状況が一目でわかるようになっており、特に、発注金額を超えて支払が発生することはほとんどないため、支払残額がマイナスの金額となる場合には、請負業者が間違った金額の請求書を送ってきていると考えられ、間違って、請負業者に多すぎる金額の支払を行うようなことを未然に防止するのに役立つ。
そして、このような日々の工事が進んで建築が完了すると、図4のステップS47がYESとなり、ステップS48以降の処理を行うことになる。
(ステップS48)
建築工事が終わると、営業の担当者は、最後の清算金額、建物の登記費、火災保険料等を求め下書き書類の作成を行う。
(ステップS49)
そして、総務部の担当者が、社内管理システムに下書き書類に従って入力を行い、印刷を行って請求書等を発行する。
(ステップS50)
そして、その請求書等に関する実際の手続(例えば、最終金の入金等)が行われる。
(ステップS51)
最終の請求書等に関する手続が終わると、最終金の決済日、登記費の金額、火災保険等の保険の金額等が確定するので、総務部の担当者が、社内管理システムで、これまでと同じように融資実行内訳書に入力を行い確定登録する作業を行う。
(ステップS52)
そして、最終の請求書等に関する手続等が完了したので、建物を引き渡すことになり、工事部の担当者が、施主と建物の引渡し日の調整を行う。
(ステップS53)
建物引渡し日が決まると、総務部の担当者が、引渡し書類や住設取扱説明書の作成(正本)を行う。
(ステップS54)
そして、引渡し日になると施主に引渡し書類や住設取扱説明書を渡して建物の引渡しが行われる。
このときに、工事部の担当者が住設取扱説明書の主な部分(主要な建物の設備)についての説明等を行う。
(ステップS55)
建物の引渡しが終了すると、今回の案件は、基本的に処理が終わったことになるが、住宅等の建物の場合、数年後に建物の状態を確認し、必要なアフターメンテナンスを行うことが多いので、最後に、総務部の担当者が社内管理システムにアフターメンテナンスの時期を登録する作業を行う。
以上の説明からわかるように、第1実施形態の業務支援システム1では、施工管理業者内で閉じて処理したい内容(例えば、発注金額等の金額関係や発注業者等)に関しては社内管理システムで行い、社外の者が携わる段階である工事等に関連して処理したい内容に関しては工事管理システムで行うものになっている。
そして、社内管理システムが建築基礎データに基づいて工事管理システムの初期設定データの登録を行うが、そのときに初期設定データとして登録されるものには、発注金額等の社外秘に関するものは含まれておらず、しかも、システマティックに処理が行われるため、情報漏洩の危険性を極めて低くすることができる。
特に、社員連絡表は社内だけで閉じたシステムとして構築された連絡手段になっており、一般に問題になっているようなEメール誤送信のような事態は起きない。
また、工事管理システムにおいても、請負業者との間では業者連絡表で連絡が行われ、施主との間では施主連絡表との間で連絡が行われ、請負業者と施主とが直接連絡を取り合うようなことを回避しているため、工事関係者と施主との間で勝手に何らかの話が進みトラブルの原因になるようなことも回避できる。
さらに、社内管理システムでは、追加・変更の工事等が発生すると、住宅案件の総費用及び施主の資金を管理する自己資金確認書のための資金計画ファイル(自己資金管理データ)に、その内容が反映され、自己資金の残高がどのようになっているのかを把握できるため、気づいたときには施主の自己資金がショートしていた等といった金銭トラブルの発生を抑制することができる。
また、社内管理システムでは、案件の管理が社内管理システムは、登録された住宅案件のうち、融資承認前の住宅案件については融資前の案件を表示する融資前一覧画面で管理され、一方、融資承認日の登録された住宅案件については融資後の案件を表示する融資後一覧画面で管理されているので、融資承認前の住宅案件の処理を進めすぎて、金銭的な問題が発生する段階に至って、融資がされなかった等という事態も避けることができる。
さらに、建築基礎データが建築する上で必要な工事内訳項目ごとの発注金額と、工事内訳項目に対して支払のための入力が行われると、その支払額が反映される支払済金額と、工事内訳項目に対して発注金額から支払金額を差し引いた支払残額と、を有するものになっているので、支払状況が一目でわかるだけでなく、支払残額がマイナスの金額になることで、請負業者が間違った金額の請求書を送ってきていることもわかるものとなっており、間違って、請負業者に多すぎる金額の支払を行うようなことを未然に防止できるようになっている。
(第2実施形態)
図65は第2実施形態の社内管理システム及び工事管理システムを有する業務支援システムの構成を説明するための図である。
図65に示すように、第2実施形態では、業務支援システム1が、社内管理システム及び工事管理システムを有する第1システム端末10に加え、社内管理システム及び工事管理システムを有する第2システム端末10Aを備えるものになっている。
この第2システム端末10Aは、第1システム端末10と異なる端末になっていれば、端末自体の構成は第1システム端末10と同じものでよい。
したがって、第2システム端末10Aは、複数の管理者端末20のうち第1システム端末10とされる管理者端末20と異なる管理者端末20、又は、第1システム端末10とされる第1専用端末と異なる第2専用端末になっていればよい。
そして、第2実施形態では、第2システム端末10Aが、第1システム端末10の設置場所から、例えば、100km以上離れているとか、異なる県に設置される等、第1システム端末10の設置場所から遠隔地に設置されている。
また、図65に示すように、第1システム端末10と第2システム端末10Aの間は、太矢印で示すように、例えば、第1システム端末10を主端末とすると、第1システム端末10の記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)のデータが定期的に第2システム端末10Aの記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に保存されるようになっている。
なお、この保存は頻度が高いことが好ましく、例えば、第1システム端末10の記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に登録、上書き保存といった処理がなされるごとに、それと同じ処理を第2システム端末10Aの記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に対して行うようにするのがよい。
このようにしておけば、例えば、第1システム端末10の設置場所で、地震等の災害や大きな停電といった不測の事態が発生し、復旧に時間がかかるような場合でも、第2システム端末10Aを使用して、業務支援システム1の運用ができるため、業務に対する支障を最小限に留めることが可能である。
なお、第1システム端末10が復旧した後には、その間に第2システム端末10Aが稼働して第2システム端末10Aの記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に登録や上書きされた、第1システム端末10の記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に無いデータ、又は、更新されているデータの部分を第1システム端末10の記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に保存(更新)するようにして、業務支援システム1の運用を第1システム端末10が担うようにすればよい。
また、逆に、第1システム端末10が復旧しても、そのまま第2システム端末10Aで業務支援システム1の運用を担い、第1システム端末10を先の第2システム端末10Aのように予備の端末とするようにしてもよい。
この場合でも、当然、第2システム端末10Aの記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)のデータ等を第1システム端末10の記憶部(社内管理記憶部及び工事管理記憶部)に保存する必要があることは言うまでもない。
以上、具体的な実施形態に基づいて、本発明の業務支援システム1について説明してきたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形や改良を施したものも本発明の技術的範囲に含まれるものであり、そのことは、当業者にとって特許請求の範囲の記載から明らかである。