JP2014191793A - 備蓄調達管理装置、備蓄調達管理方法及び備蓄調達管理プログラム - Google Patents

備蓄調達管理装置、備蓄調達管理方法及び備蓄調達管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】災害発生前後の時間の流れに応じた状況の変化を前提とし、自治体の意図に沿った物資の備蓄及び調達を支援する。
【解決手段】本発明の備蓄調達管理装置は、災害の発生前のフェーズの処理として、備蓄品の必要数量を想定し、現実の備蓄品の数量が、想定した必要数量に不足する不足分を、地元業者に対して入札を行うことによって調達する。さらに、備蓄調達管理装置は、前記災害の発生後であって前記災害の復旧前のフェーズの処理として、避難所に実際に避難している避難者の数量に基づいて備蓄品の緊急の必要数量を算出し、現実の備蓄品の数量が、緊急の必要数量に不足する不足分を、非地元業者に対して指名を行うことによって調達する。
【選択図】図3

Description

本発明は、備蓄調達管理装置、備蓄調達管理方法及び備蓄調達管理プログラムに関する。
東日本大震災のような大規模災害が発生すると、地域の住民は長期間避難所において不便な避難生活を強いられる。そこで、地域の自治体は、災害が発生する以前に、避難状態を想定し、避難者が避難所において必要とする物資を予め調達し備蓄しておく。特許文献1に記載の災害避難援助システムは、避難することが予想される登録者に関連付けて、必要な物資及び避難場所を記憶した避難情報と、備蓄場所に関連付けて、備蓄している物資とその数量を記憶した備蓄情報を格納している。災害が発生すると、災害避難援助システムは、避難計画及び備蓄計画を参照して、物資を避難所に配送する計画を作成する。
特開2004−54516号公報(段落0012)
大規模災害が発生した後、地域のインフラが復旧し避難者の生活がもとの状態に戻るまでには数年の期間を要する。この期間及び災害発生前の平常期間において、自治体の繁忙度、地域における物資の供給能力、避難者が必要とする物資の種類等の変化に着目すると、それらは決して一様ではない。たとえば、平常期間においては、自治体は、財政予算をきめ細かに管理しつつ地元業者等から物資を調達し、地域経済の活性化にも努めたい。
災害発生直後は、自治体の繁忙度はピークに達し、極度の人手不足となる。そして、何よりも人命救助が優先され、地元業者も被災しているような極限の状態において、自治体は、きめ細かな財政管理、地域経済の活性化等を望み得ない。次いで、人命救助に目途が立ちインフラの復旧状態に入ると、避難者は、避難所において平常期間に近い生活を営むための物資を要望し、自治体にも若干の人員的余裕が発生してくる。すると、地元業者等から物資を調達することが、地域の早期復興に繋がるようになってくる。
しかしながら、特許文献1の災害避難援助システムは、災害の発生前、災害が発生した直後、その後の復旧期間という時間の流れに応じた状況変化を考慮しておらず、財政管理、地域経済の活性化のような、長い目で見た自治体のニーズに合致していない。
そこで、本発明は、災害発生前後の時間の流れに応じた状況の変化を前提とし、自治体の意図に沿った物資の備蓄及び調達を支援することを目的とする。
本発明の備蓄調達管理装置は、災害の発生前のフェーズの処理として、備蓄品の必要数量を想定し、現実の備蓄品の数量が、想定した必要数量に不足する不足分を、地元業者に対して入札を行うことによって調達する。さらに、備蓄調達管理装置は、前記災害の発生後であって前記災害の復旧前のフェーズの処理として、避難所に実際に避難している避難者の数量に基づいて備蓄品の緊急の必要数量を算出し、現実の備蓄品の数量が、緊急の必要数量に不足する不足分を、非地元業者に対して指名を行うことによって調達する。
その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、災害発生前後の時間の流れに応じた状況の変化を前提とし、自治体の意図に沿った物資の備蓄及び調達を支援することが可能になる。
備蓄調達管理装置の構成を説明する図である。 備蓄調達管理装置、端末装置及び携帯端末装置の関係を説明する図である。 フェーズを説明する図である。 避難人員数情報の一例を示す図である。 備蓄数量算出情報の一例を示す図である。 平常・発生期間調達情報の一例を示す図である。 復旧期間調達情報の一例を示す図である。 業者情報の一例を示す図である。 調達履歴情報の一例を示す図である。 必需品嗜好品区分情報の一例を示す図である。 全体処理手順のフローチャートである。 平常期間処理手順のフローチャートである。 発生期間処理手順のフローチャートである。 復旧期間処理手順のフローチャートである。 復旧期間処理手順のステップS344の詳細フローチャートである 産業施設避難人員数情報の一例を示す図である。 避難所間融通画面の一例を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら説明する。
図1に沿って、備蓄調達管理装置1の構成を説明する。備蓄調達管理装置1は、一般的なコンピュータである。備蓄調達管理装置1は、中央制御装置11、キーボード、マウス等の入力装置12、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。主記憶装置14における、平常期間管理部21、発生期間管理部22及び復旧期間管理部23は、プログラムである。以降、「○○部は」と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置15から各プログラムを読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで、各プログラムの機能(詳細後記)を実現するものとする。補助記憶装置15は、避難人員数情報31、備蓄数量算出情報32、平常・発生期間調達情報33、復旧期間調達情報34、業者情報35、調達履歴情報36及び必需品嗜好品区別情報37を記憶する。備蓄調達管理装置1は、ネットワーク4を介して、端末装置2及び携帯端末装置3に接続され得る。
端末装置2もまた、一般的なコンピュータである。端末装置2もまた、相互にバスによって接続された、中央制御装置、キーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置、主記憶装置、補助記憶装置及び通信装置(図示せず)を有する。携帯端末装置3は、一般的な携帯用のコンピュータである。携帯端末装置3もまた、相互にバスによって接続された、中央制御装置、タッチパネル等の入力装置、同じくタッチパネル等の出力装置、主記憶装置、補助記憶装置及び通信装置(図示せず)を有する。携帯端末装置3の入力装置及び出力装置は、一体型の入出力装置であってもよい。
図2に沿って、備蓄調達管理装置1、端末装置2及び携帯端末装置3の関係を説明する。端末装置2は複数存在し、それぞれが、ネットワーク4を介して、備蓄調達管理装置1と接続され得る。携帯端末装置3もまた複数存在し、それぞれが、ネットワーク4を介して、備蓄調達管理装置1と接続され得る。
市区役所、業務受託者及び運送倉庫業者には、それぞれの担当者がおり、担当者は、端末装置2を操作する。避難所、地元業者、非地元業者及びボランティアセンタにもそれぞれの担当者がおり、担当者は、携帯端末装置3を操作する。端末装置2と携帯端末装置3の区別は、専ら持ち運びの容易さの観点からなされる。したがって、両者は相互に置換可能であり、例えば、市区役所の担当者が携帯端末装置3を操作してもよいし、避難所の担当者が端末装置2を操作してもよい。
(用語)
「市区役所」は、災害対策の立案、災害時の住民の安全確保等を担う自治体である。
「業務受託者」は、災害に関する自治体の業務の全部又は一部を自治体から受託する者であり、特にその業種は限定されない。市区役所と業務受託者との間に「業務委託契約」が締結されている。
「運送倉庫業者」は、物資を物資の供給者から避難所に運送し、必要に応じて物資を保管する者である。
「避難所」は、災害時に住民が避難する場所として自治体が指定した場所であり、例えば、小学校、中学校等である。
「地元業者」は、避難所が属する自治体の行政区域内に店舗等を有し、物資を避難者に提供し得る者である。地元業者の経営規模は、一般的に零細(個人商店等)であり、災害の発生と同時に、その経済活動が停止することが多い。
「非地元業者」は、避難所が属する自治体の行政区域外に店舗等を有し、物資を避難者に提供し得る者である。非地元業者の経営規模は、一般的に大型(総合商社等)であり、災害が発生しても、その経済活動が停止することは少ない。
「ボランティアセンタ」は、災害時に人員(マンパワー)を避難所等に派遣し得る者である。
避難者が避難所において使用又は消費するものを一般的に「物資」と呼ぶ。物資は、その物資が必要とされる時期に応じて、2つに分類される。一方は、主として発生期間(詳細は直ちに後記)において生命を維持するために必要とされる物資である。このような物資は、予め備蓄されるものであることから、「備蓄品」と呼ばれる。多くの避難者は、通常、同じような「備蓄品」(飲料水、カップ麺)を必要とする。
他方は、主として復旧期間(詳細は直ちに後記)における日常生活に必要な物資であり、個々の避難者が必要に応じて要望するものであることから「要望品」と呼ばれる。具体的にどのような物資が「要望品」となるかについては、個人差が非常に大きい。
「備蓄品」の調達は財政予算によって賄われる。「要望品」は、財政予算によって賄われ得るか否かに応じて、さらに「必需品」、「嗜好品」及び「その他」の3つに分類される(詳細後記)。
図3に沿って、フェーズを説明する。図3は、全体としてマトリックスになっている。横軸はフェーズであり、縦軸は市区役所等の場所である。横軸と縦軸との交点には、そのフェーズにおけるその場所での担当者の役割の概要が記載されている。フェーズは3つ存在し、それらは、時間の流れの順に、平常期間41、発生期間42及び復旧期間43である。以降、まず、フェーズごとの担当者の動き説明する。その後、このような動きに対応する、備蓄調達管理装置1の情報処理について説明する。
なお、「災害の発生前のフェーズ」、「災害の発生後であって前記災害の復旧前のフェーズ」及び「災害の復旧後のフェーズ」には、それぞれ、平常期間、発生期間及び復旧期間が相当する。
(平常期間)
平常期間41は、災害の発生時点より前の期間である。市区役所の担当者の人数及び配置は、平常期間の業務量を基準に決定される。その意味で、平常期間においては、市区役所の繁忙度は、普通である。以降「避難所の担当者は」等と記載するべき箇所を、誤解のない限り単純化し「避難所は」等と記載する。避難所は、避難所に現存する備蓄品の数量を点検する。市区役所は、地域人口の変化に応じて、災害時に避難所で必要となることが予測される備蓄品の数量を定期的に想定する。さらに、市区役所は、点検結果及び想定結果に基づいて、不足分の備蓄品を追加的に調達する。
備蓄品の調達は、財政予算によって賄われる。したがって、市区役所は、税収の増加をめざし地域経済を活性化すると同時に、支出面では、コスト削減及び取引の透明性確保を実現したい。そこで、市区役所は、不特定多数の地元業者に対して「入札」を行う。入札とは、物資及びその数量を発注条件として示したうえで、その物資の販売単価の提示を求めることである。地元業者は、入札に応じるかたちで、自らの販売単価を提示する(応札)。続いて、市区役所は、応札した地元業者のうち、最も安い販売単価を提示した者を、実際に取引する業者として決定する(落札)。
落札が終了すると、業務受託者は、地元業者のもとから避難所へ備蓄品を運送することを、運送倉庫業者に対して指示する。当該指示に応じて、運送倉庫業者は、運送を実行し、避難所に備蓄品の保管スペースが充分存在しない場合、備蓄品を自ら保管する。業務受託者は、落札の対象となった地元業者に対して市区役所が備蓄品の購入代金を支払う事務を代行する。
平常期間においては、非地元業者及びボランティアの活動は想定されていない。
(発生期間)
発生期間42は、災害の発生時点直後の期間である。災害の規模にもよるが、本実施形態では、発生期間が災害の発生時点から72時間継続することを想定している。発生期間において、市区役所の繁忙度は特に高い。市区役所は、災害発生を宣言することに精一杯である。住民は、災害発生と同時に避難所に避難し始める。避難所は、刻々と変化する住民の人数を数え、その人数に基づいて、必要とされる備蓄品の数量を決定する。避難所に既に存在する備蓄品の数量が、必要な数量以上であれば問題はない。存在する備蓄品の数量が、必要な数量に対して不足する場合、業務受託者は、不足分の備蓄品を調達する。
前記したように、備蓄品の調達は、財政予算によって賄われる。しかしながら、発生期間においては、人命救助が最優先の課題であり、地域経済の活性化、コスト削減及び取引の透明性確保という平常期間の課題は、当面無視されざるを得ない。そこで、業務受託者は、確実に備蓄品を提供できる非地元業者を指名し(競争によらない随意契約)、不足分の備蓄品をその非地元業者から(その非地元業者の提示する単価で)調達する。当該指名による調達が終了すると、業務受託者は、非地元業者のもとから避難所へ備蓄品を運送することを、運送倉庫業者に対して指示する。当該指示に応じて、運送倉庫業者は、運送を実行する。さらに、業務受託者は、ボランティアセンタに対し、避難所への人員派遣を指示する。当該人員は、避難所において、主として居住区画の設営等に従事するが、業務受託者の指示により、刻々と避難所に集まってくる住民の数を数える業務を補助してもよい。
業務受託者は、非地元業者に対して市区役所が備蓄品の購入代金を支払うための準備的な事務を代行する。発生期間においては、金融機関の決済インフラは、安定的に稼動していない場合がある。そこで、業務受託者は、発生期間では、市区役所の非地元業者に対する未払金を管理するに留まり、資金移動を伴う決済を金融機関に指示することはない。
発生期間においては、地元業者の活動は想定されていない(店主は指定避難所に避難している)。
(復旧期間)
復旧期間43は、人命救助に一応の目途が立ち、インフラの復旧が行われる期間である。災害の規模にもよるが、本実施形態では、復旧期間が、災害の発生時点を起点として72時間が経過した時点から始まることを想定している。復旧期間においては、市区役所の繁忙度は、ピークは超えたものの、依然として高い。市区役所は、復旧開始を宣言する。避難所は、避難者に対しヒアリングを行い、避難者が要望する「要望品」の種類と数を調査する。
前記したように、避難者がどのような物資を「要望品」として要望するかについては、個人差が大きい。要望品のなかには、生命維持とは直接関係しない嗜好品も含まれる。嗜好品の購入は、財政予算によって賄われることは不可能であり、避難者個人の資金で賄われなければならないことは当然である。ただし、移動の自由を制限されている避難者に代わって、業務受託者が嗜好品の購入を取り次ぐことは住民サービスの観点から好ましい。そこで、業務受託者は、避難者が指定する地元業者又は非地元業者から、嗜好品を避難者の要望する数量だけ調達する。
一方、「要望品」の中には、財政予算で賄うことが可能であると判断できる必需品も混在する。そこで、業務受託者は、必需品については、必要な数量を判断したうえで、平常期間と同様に入札を行う。この際の入札は、地元業者及び非地元業者の両者を対象として行うことが望ましい。なぜならば、財政予算を地元業者に対して支出することを通じて、地域経済を活性化することができるからである。さらに、たとえその財政予算が地域に還流しなくとも、遠方に所在する非地元業者から調達をすることは、避難所に滞在せざるを得ない住民に対する親身なサービスとなるからである。
しかしながら、「要望品」が嗜好品であるか必需品であるかの判断は簡単ではない。そこで、市区役所は、必需品嗜好品区分情報37(図10)を予め作成しておく。業務受託者は、必需品嗜好品区分情報37を参照し、要望品が「嗜好品」であるか、「必需品」であるか、それともそれらのいずれでもない「その他」であるかの判断を行う。必需品嗜好品区分情報37に記載のない要望品及び「その他」の記載がある要望品については、市区役所が、入札を行い財政予算で賄うか否かの判断を個別的に行う。なお、「備蓄品」は常に必需品であるとも言える。
当該入札又は指名による調達が終了すると、業務受託者は、(非)地元業者のもとから避難所へ要望品を運送することを、運送倉庫業者に対して指示する。当該指示に応じて、運送倉庫業者は、運送を実行する。さらに、避難所は、派遣中のボランティアに対し、避難者に対しヒアリングを補助させてもよい。
(避難人員数情報)
図4に沿って、避難人員数情報31を説明する。避難人員数情報31においては、避難所ID欄101に記憶された避難所IDに関連付けて、避難所名欄102には避難所名が、住所欄103には住所が、避難者区分欄104には避難者区分が、想定避難者数欄105には想定避難者数が、現在避難者数欄106には現在避難者数が記憶されている。
避難所ID欄101の避難所IDは、避難所を一意に特定する識別子である。
避難所名欄102の避難所名は、避難所の名称である。
住所欄103の住所は、避難所の住所である。
避難者区分欄104の避難者区分は、住民を性別、年齢、他人による介護の必要性の有無等の判断基準によって分類したカテゴリである。ここでの避難者区分は、「男性高齢者」(65歳以上の男性)、「女性高齢者」(65歳以上の女性)、「男性」(12歳以上65歳未満の男性)、「女性」(12歳以上65歳未満の女性)、「男児」(12歳未満の男性)、「女児」(12歳未満の女性)及び「被介護者」(年齢に関係なく他人の介護を必要とする者)である。
想定避難者数欄105の想定避難者数は、災害発生時点において、その避難所に集まると想定される避難者の人数である。
現在避難者数欄106の現在避難者数は、現在時点において、その避難所に集まっている避難者の数である。
図4のレコードは、避難所IDと避難所区分との組合せの数だけ存在する。
図4の例では、避難人員数情報31は、避難者区分ごとに管理されている。しかしながら、避難人員数情報31は、さらに細かく、個人ごとに管理されてもよい。その際、避難所は、各個人に関する、疾病、怪我、持病、アレルギー体質の有無、女性であれば妊婦であるか否かの情報を避難人員数情報31に記憶させる構成としてもよい。
なお、避難所には地域の住民のみが集まるとは限らない。例えば、都市部には、昼間、他の地域から来た通勤者が存在する。観光地等には、特定の季節に、他の地域から旅行者が集まる。避難所には、このような通勤者及び旅行者が集まる場合も多い。そこで、前記した想定避難者数を、通勤者及び旅行者等を反映したものにすることも可能である。この例は、「変形例1」として後記する。
(備蓄数量算出情報)
図5に沿って、備蓄数量算出情報32を説明する。備蓄数量算出情報32は、避難者区分を縦軸とし、物資名(列112a〜112j)を横軸とするマトリックスである。縦軸と横軸との交点のセルに、当該避難者区分の避難者1人が必要とする当該物資の数量が記憶されている。数量の単位は、基本的には「個」であるが、「リットル」、「キログラム」等でもよい。例えば、列112aに注目すると、すべての避難者区分の避難者1人について、「毛布」が「1(枚)」必要であることがわかる。列112bに注目すると、男児及び女児については、「ビニールシート」が、2人ごとに1枚必要であり、男性高齢者、女性高齢者、男性及び女性については、「ビニールシート」が、1人に1枚必要であり、被介護者については、「ビニールシート」が、1人に1.5枚必要である(介護者のスペース分を含む)ことが分かる。
なお物資(名)に付された「*」は、その物資が「1日あたり○個」のように数えられていることを示す。「#」は、その物資に消費期限があることを示す。
(平常・発生期間調達情報)
図6に沿って、平常・発生期間調達情報33を説明する。平常・発生期間調達情報33においては、避難所ID欄121に記憶された避難所IDに関連付けて、物資ID欄122には物資IDが、物資名欄123には物資名が、備蓄数量欄124には備蓄数量が、想定必要数量欄125には想定必要数量が、要調達数量欄126には要調達数量が記憶されている。
避難所ID欄121の避難所IDは、図4の避難所IDと同じである。
物資ID欄122の物資IDは、物資を一意に特定する識別子である。
物資名欄123の物資名は、物資の名称である。
備蓄数量欄124の備蓄数量は、現在備蓄されている物資の数量である。
想定必要数量欄125の想定必要数量は、必要であると想定される物資の数量である。平常期間においては、想定必要数量は、想定避難者数(図4の欄105)に対して、避難者1人が必要とする当該物資の数量(図5)を乗算し、物資によっては想定される避難日数をさらに乗算することによって算出される。一方、発生期間においては、想定必要数量は、現在避難者数(図4の欄106、実際に避難所に滞在している避難者数である)に対して、避難者1人が必要とする当該物資の数量(図5)を乗算し、物資によっては想定される避難日数をさらに乗算することによって算出される。
要調達数量欄126の要調達数量は、追加的に調達する必要がある物資の数量であり、想定必要数量から備蓄数量を減算した値である。
図6のレコードは、避難所IDと物資IDとの組合せの数だけ存在する。
(復旧期間調達情報)
図7に沿って、復旧期間調達情報34を説明する。復旧期間調達情報34においては、避難所ID欄131に記憶された避難所IDに関連付けて、物資ID欄132には物資IDが、物資名欄133には物資名が、要調達数量欄134には要調達数量が、入札フラグ欄135には入札フラグが、業者ID欄136には業者IDが記憶されている。
避難所ID欄131の避難所IDは、図4の避難所IDと同じである。
物資ID欄132の物資IDは、図6の物資IDと同じである。なお、図6においては、物資は「備蓄品」であることを想定している。これに対し、図7における物資は、「備蓄品」及び「要望品」の両者を含む。「備蓄品」についての物資IDは、A001から順に数字が大きくなり、「要望品」についての物資IDは、A101から順に数字が大きくなる。いま、物資IDの数字は3桁であることを想定している。しかしながら、実際には、物資の種類は非常に多い。よって、物資IDの桁数が増えれば、当然、「要望品」についての物資IDが始まる起点の数字は(例えばA100001等に)変化する。後記する業者IDについても同様である。
物資名欄133の物資名は、図6の物資名と同じである。
要調達数量欄134の要調達数量は、調達する必要がある物資の数量である。ただし、ここでの要調達数量は、図6の要調達数量のように、一定の基準で算出された想定必要数量から備蓄数量を減算したものではない。ここでの要調達数量は、避難所の担当者が、避難者から聞き取った要望品等の数量である。
入札フラグ欄135の入札フラグは、「入札」又は「指名」のいずれかである。「入札」は、物資の調達が入札によって行われる予定であることを示し、「指名」は、物資の調達が入札によらずに(業者を指名して)行われる予定であることを示す。
業者ID欄136の業者IDは、業者を一意に特定する識別子である。業者とは、地元業者、非地元業者及び運送輸送業者を含む概念である。ここでの業者IDは、物資の調達が業者を指名して行われる予定である場合、どの業者から調達するかを示している。
図7のレコードは、避難所IDと物資IDとの組合せの数だけ存在する。
(業者情報)
図8に沿って、業者情報35を説明する。業者情報35においては、業者ID欄141に記憶された業者IDに関連付けて、業種欄142には業種が、業者名欄143には業者名が、未払残高欄144には未払残高が、銀行口座欄145には銀行口座が、端末装置位置情報欄146には端末装置位置情報が、住所欄147には住所が記憶されている。
業者ID欄141の業者IDは、図7の業者IDと同じである。なお、地元業者についての業者IDは、C001から順に数字が大きくなり、非地元業者についての業者IDは、C101から順に数字が大きくなり、運送倉庫業者についての業者IDは、C201から順に数字が大きくなる。図8の二重線以下のレコードについては後記する。
業種欄142の業種は、業者が提供し得る物資及びサービスの特徴を示す語である。
業者名欄143の業者名は、業者の名称(法人名、屋号等)である。
未払残高欄144の未払残高は、市区役所(又は避難者)が業者に対して負担する債務(未払金)の残高である。備蓄調達管理装置1は、当該未払残高を、債務者ごとに記憶してもよい。
銀行口座欄145の銀行口座は、業者名義の銀行預金口座を特定する情報である。
端末装置位置情報欄146の端末装置位置情報は、業者の担当者が使用する端末装置2又は携帯端末装置3の、ネットワーク内における所在位置を示す情報である。端末装置位置情報は、具体的には、電子メールアドレス、IPアドレス等である。
住所欄147の住所は、業者の住所である。
図8のレコードは、業者IDの数だけ存在する。なお、「・・・」は、その欄に何らかの値が記憶されていることを省略的に示している。
業者情報35の二重線以下のレコードは、避難所及びボランティアセンタについてのレコードである。避難所及びボランティアセンタは、業者とは言えない。しかしながら、備蓄調達管理装置1は、携帯端末装置3との間で通信を確保する必要がある。そこで、避難所及びボランティアセンタの携帯端末装置3の端末装置位置情報を記憶しておくために、業者情報35の一部を言わば「間借り」している。避難所のレコードにおいては、業者ID欄141には避難所IDが記憶され、業種欄142には「避難所」が記憶され、業者名欄143には避難所名が記憶されている。
ボランティアセンタのレコードにおいては、業者ID欄141には「C999」が記憶され、業種欄142には「ボランティア」が記憶され、業者名欄143にはボランティアセンタの名称が記憶されている。なお、二重線以下のレコードの未払残高欄144及び銀行口座欄145には、値が記憶されることがない(「−」によってこのことを表す)。
(調達履歴情報)
図9に沿って、調達履歴情報36を説明する。調達履歴情報36においては、業者ID欄151に記憶された業者IDに関連付けて、物資ID欄152には物資IDが、物資名欄153には物資名が、調達数量欄154には調達数量が、調達単価欄155には調達単価が、調達金額欄156には調達金額が、支払フラグ欄157には支払フラグが、入札フラグ欄158には入札フラグが、調達日時欄159には調達日時が、フェーズ欄160にはフェーズが記憶されている。
業者ID欄151の業者IDは、図7の業者IDと同じである。
物資ID欄152の物資IDは、図6の物資IDと同じである。
物資名欄153の物資名は、図6の物資名と同じである。
調達数量欄154の調達数量は、実際に行われた取引に係る物資の数量である。
調達単価欄155の調達単価は、実際に行われた取引に係る物資の単価である
調達金額欄156の調達金額は、調達単価に調達数量を乗算した金額である。
支払フラグ欄157の支払フラグは、「未」又は「済」のいずれかである。「未」は、調達金額が、業者名義の銀行口座に対して未だ入金されていないことを示す。「済」は、調達金額が、業者名義の銀行口座に対して既に入金されていることを示す。
入札フラグ欄158の入札フラグは、図7の入札フラグと同じである。ただし、ここでは、「入札」は、取引が入札の結果である(調達単価が競争価格であり財政予算によって賄われている)ことを示し、「指名」は、取引が入札の結果ではない(調達単価が競争価格ではなく、財政予算によって賄われていない)ことを示す。
調達日時欄159の調達日時は、取引が成立した時点の年月日である。落札があった時点、又は、物資調達の指名に対して業者から応答があった時点において、取引が成立するものとする。
フェーズ欄160のフェーズは、取引が成立した時点が属するフェーズである。
図9のレコードは調達にかかる取引の数だけ存在する。
自治体は、調達履歴情報36を参照することによって、入札の対象となる業者の過去の実績評価を確認でき、災害時の救援物資等の適正な入札を監督できる。
(必需品嗜好品区分情報)
図10に沿って、必需品嗜好品区分情報37を説明する。必需品嗜好品区分情報37においては、物資ID欄171に記憶された物資IDに関連付けて、物資名欄172には物資名が、認可区分欄173には認可区分が、認可数量欄174には認可数量が、認可単価欄175には認可単価が記憶されている。
物資ID欄171の物資IDは、図6の物資IDと同じである。
物資名欄172の物資名は、図6の物資名と同じである。
認可区分欄173の認可区分は、その物資の性質上、調達を財政予算で賄い得ることを示す「必需品」、調達を財政予算で賄い得ないことを示す「嗜好品」、及び、両者のいずれとも決定できないことを示す「その他」のうちのいずれかである。
認可数量欄174の認可数量は、財政予算で賄える物資の数量(1人当たり)である。
認可単価欄175には認可単価は、財政予算で賄える物資の単価である。
詳細は後記するが、「要望品」の調達は、認可区分、認可数量及び認可単価のすべてについて条件が満たされる場合に、財政予算によって賄われる。
(全体処理手順)
図11に沿って、全体処理手順を説明する。
ステップS201において、平常期間管理部21は、平常期間処理手順を実行する。
ステップS202において、発生期間管理部22は、発生期間処理手順を実行する。
ステップS203において、復旧期間管理部23は、復旧期間処理手順を実行する。
ステップS201〜S203のそれぞれの処理内容については、詳しく後記する。
なお、ステップS201の処理が開始される時点において、前記した避難人員数情報31(図4)等は、以下の状態にある。
避難人員数情報31(図4)は、避難所ID欄101〜避難者区分欄104に値が記憶され、想定避難者数欄105及び現在避難者数欄106が空欄である状態で、補助記憶装置15内に存在する。備蓄数量算出情報32(図5)は、すべてのセルに値が記憶された状態で、補助記憶装置15内に存在する。平常・発生期間調達情報33(図6)は、避難所ID欄121〜物資名欄123に値が記憶され、備蓄数量欄124〜要調達数量欄126が空欄である状態で、補助記憶装置15内に存在する。
復旧期間調達情報34(図7)は、避難所ID欄131〜物資名欄133に値が記憶され、要調達数量欄134〜業者ID欄136が空欄である状態で、補助記憶装置15内に存在する。業者情報35(図8)は、業者ID欄141〜業者名欄143及び銀行口座欄145〜住所欄147に値が記憶され、未払残高欄144が空欄である状態で、補助記憶装置15内に存在する。調達履歴情報36(図9)は、未だ作成されておらず、補助記憶装置15内には存在しない。必需品嗜好品区別情報37(図10)は、完成された状態で補助記憶装置15内に存在する。
(平常期間処理手順)
図12に沿って、平常期間処理手順を説明する。
ステップS301において、平常期間管理部21は、備蓄品を見直す時期が到来したか否かを判断する。具体的には、平常期間管理部21は、予め決定された「見直し時期」が到来した場合(ステップS301“YES”)は、ステップS302に進み、それ以外の場合(ステップS301“NO”)は、そのまま待機する。「見直し時点」は、例えば、「毎月末日午前10時」のように、市区役所が任意に設定することができる。
ステップS302において、平常期間管理部21は、備蓄品の調査を避難所に指示する。具体的には、平常期間管理部21は、第1に、市区役所が所管するすべての避難所の携帯端末装置3に対して、「避難所に現在備蓄されている物資の名称と、その数量を連絡してください」と言う指示を送信する。平常期間管理部21は、業者情報35(図8)を参照することによって、指示の送信先(端末装置位置情報)を特定できる。
平常期間管理部21は、第2に、避難所の携帯端末装置3から応答を受信する。ここでの応答は、例えば、以下のような情報である。
「避難所ID,(物資ID,数量,うち消費期限到来分)」=「R001,(A001,100,0),(A002,90,0),・・・」
ステップS303において、平常期間管理部21は、備蓄品の調達数量を決定する。具体的には、平常期間管理部21は、第1に、市区役所が、避難所ごとかつ避難者区分ごとに想定避難者数を入力するのを受け付ける。市区役所は、住民基本台帳等に基づいて、どの避難者区分の住民がどの住所に居住しているかを知り得る。そして、市区役所は、住所と避難所との対応テーブルを有している。したがって、市区役所は、避難所ごとかつ避難者区分ごとに想定避難者数を入力することができる。なお、平常期間管理部21は、住民基本台帳等及び対応テーブルを補助記憶装置15に格納しておき、市区役所の入力を受け付けるまでもなく、避難所ごとかつ避難者区分ごとに想定避難者数を取得することとしてもよい。
平常期間管理部21は、第2に、ステップS303の「第1」において受け付けた情報に基づいて、避難人員数情報31(図4)の想定避難者数欄105に想定避難者数を記憶する。
平常期間管理部21は、第3に、ステップS302の「第2」において受信した応答に基づいて、平常・発生期間調達情報33(図6)の備蓄数量欄124に備蓄数量を記憶する。なお、備蓄数量は、「応答」に含まれる「数量」から「うち消費期限到来分」を減算した値に相当する。
平常期間管理部21は、第4に、備蓄数量算出情報32(図5)と、ステップS303の「第2」において記憶した想定避難者数に基づいて、平常・発生期間調達情報33(図6)の想定必要数量欄125に、想定必要数量を記憶する。例えば、図5の「ビニールシート」列112bと5行目「男児」の交点のセルには「0.5」が記憶されている。一方、図4の5行目のレコード(A小学校に避難することが想定される男児についてのレコード)の想定避難者数欄105には、「10」が記憶されている。このとき、平常期間管理部21は、10人×0.5個=5個、という計算を実行し、「5個」をA小学校に避難することが想定される男児についての想定必要数量とする。平常期間管理部21は、他の避難者区分についても避難所ごとに同様の計算を実行し、計算したすべての避難所及び避難者区分についての想定必要数量の合計値を、平常・発生期間調達情報33のそれぞれのレコードの想定必要数量欄125に記憶する。平常期間管理部21は、すべての物資について、当該処理を実行する。
平常期間管理部21は、第5に、ステップS303の「第4」において記憶した想定必要数量から、ステップS303の「第3」において記憶した備蓄数量を減算し、減算した結果を要調達数量として、平常・発生期間調達情報33のすべてのレコードの要調達数量欄126に記憶する。
ステップS304において、平常期間管理部21は、地元業者に対して入札を行う。具体的には、平常期間管理部21は、第1に、業者情報35(図8)から、地元業者についてのレコード(業者IDが、「C0○○」であるレコード)を取得する。
平常期間管理部21は、第2に、平常・発生期間調達情報33(図6)のレコードのうち、要調達数量が正数であるレコードを取得し、物資IDごとに集計する。平常期間管理部21は、この先の処理において、当該物資IDの物資を、集計した要調達数量だけ調達することとなる。説明の単純化のために、いま、図6において、要調達数量が正数であるレコードのうち、「ビニールシート」についてのレコードとしては、2行目のレコードだけが存在するものとして、以降の説明を続ける。なお、要調達数量が負数であるレコードをも勘案する処理については、「変形例2」として後記する。
平常期間管理部21は、第3に、「ビニールシート」に関連する業種「寝具」を検索キーとして、ステップS304の「第1」において取得したレコードを検索し、該当するレコードの端末装置位置情報をすべて取得する。
平常期間管理部21は、第4に、ステップS304の「第3」において取得したすべての端末装置位置情報を有する携帯端末装置3に対して入札メッセージ(第1のメッセージ)を送信する。入札メッセージは、例えば「市役所は、ビニールシート5枚について入札を行います。応札を希望される業者様は、お名前、市役所へのお届け住所以外の場所で引渡しされる場合は引渡し住所、物資名、数量及び単価、を締切日までに弊社あて連絡してください。弊社は、市役所様の業務を代行しています。」である。
ステップS305において、平常期間管理部21は、地元業者からの応札を受け付ける。具体的には、平常期間管理部21は、地元業者の携帯端末装置3から応札メッセージを受信する。応札メッセージは、例えば「田中商店、ビニールシート、2枚、3,000円」である。「田中商店」は、市役所へ届出ている住所(図8の住所欄147)において、ビニールシートを引き渡そうとしている。よって、田中商店からの応答メッセージには「引渡し住所」が含まれていない。
ステップS306において、平常期間管理部21は、落札を行う。具体的には、平常期間管理部21は、第1に、締切日までに受信した応札メッセージに対して、必要に応じ業者情報35の住所を引渡し住所として追加し、その後、応答メッセージを、単価の小さい順に並べる。平常期間管理部21が、例えば3つの応答メッセージを受信した後、単価の小さい順に並べた例は以下の通りである。
「田中商店、宮城県○市◎区△町・・・、ビニールシート、3枚、3,000円」、
「寝具の山本、宮城県○市◎区▽町・・・、ビニールシート、5枚、3,200円」、
「佐藤日用品店、宮城県○市◎区□町・・・、ビニールシート、2枚、3,300円」
この場合、平常期間管理部21は、ビニールシートを、「田中商店」から3,000円で3枚、「寝具の山本」から3,200円で2枚調達することを決定する(落札)。
平常期間管理部21は、第2に、調達履歴情報36(図9)の新たなレコードを、落札した地元業者の数だけ作成し、それぞれのレコードの各欄に値を記憶する。平常期間管理部21は、例えば、1つ目の新たなレコードの、業者ID欄151、物資ID欄152、物資名欄153、調達数量欄154、調達単価欄155、調達金額欄156、支払フラグ欄157、入札フラグ欄158、調達日時欄159及びフェーズ欄160に、それぞれ、「C001」、「A002」、「ビニールシート」、「3」、「3,000」、「9,000」、「未」、「入札」、現在日時、及び、「平常期間」を記憶する。
ステップS307において、平常期間管理部21は、運送倉庫業者に備蓄品の運送を指示する。具体的には、平常期間管理部21は、第1に、業者情報35(図8)から、運送倉庫業者についての1又は複数のレコード(業者IDが、「C2○○」であるレコード)を取得する。そして、例えば業務受託者が操作する端末装置2の出力装置に取得したレコードを表示し、1つのレコードの選択を受け付ける。いま、「C201」を含むレコードが選択されたとする。
平常期間管理部21は、第2に、選択されたレコードの端末装置位置情報を有する((株)ロジマスタの)端末装置2に対して、運送メッセージを送信する。運送メッセージは、例えば「田中商店様からビニールシート3枚を受け取って下さい。次に、寝具の山本様からビニールシートを2枚受け取って下さい。最後に、A小学校に対しビニールシート5枚を納品して下さい。その後、運送代金にかかる請求書を弊社まで送付して下さい。弊社は、市役所様の業務を代行しています。」である。
平常期間管理部21は、第3に、運送倉庫業者から運送メッセージに対して了解する旨の応答を受信すると、平常・発生期間調達情報33(図6)の備蓄数量欄124の値を、想定必要数量(=避難所へ不足分が運送された後の数量)で更新する。
ステップS308において、平常期間管理部21は、未払残高を計上する。具体的には、平常期間管理部21は、第1に、「田中商店」の業者ID及び「寝具の山本」の業者IDを検索キーとして業者情報35(図8)を検索する。そして、該当したそれぞれのレコードの未払残高欄144に、落札にかかる調達金額(例えば、田中商店については、3,000×3=9,000円、寝具の山本については、3,200×2=6,400円)を記憶する。
平常期間管理部21は、第2に、「C201」を検索キーとして業者情報35(図8)を検索し、該当したレコードの未払残高欄144に、受け取った請求書に記載の運送代金を記憶する。なお、繰り返しループ中の処理において、未払残高欄144に既にある値が記憶されている場合には、平常期間管理部21は、その値に調達金額又は運送代金を加算して上書き更新する。
ステップS309において、平常期間管理部21は、決済時期が到来したか否かを判断する。具体的には、平常期間管理部21は、予め決定された「決済時期」が到来した場合(ステップS309“YES”)は、ステップS310に進み、それ以外の場合(ステップS309“NO”)は、ステップS301に戻る。「決済時期」は、例えば、「毎月25日午前10時」のように、市区役所が任意に設定することができる。
ステップS310において、平常期間管理部21は、地元業者等の銀行口座に入金する。具体的には、平常期間管理部21は、業者情報35(図8)のレコードのうち、未払残高欄144に未払残高が記憶されているレコードをすべて取得する。そして、取得したレコードの未払残高及び銀行口座を取得する。さらに、平常期間管理部21は、当該銀行口座を有する銀行のサーバ等の装置に対して、振替指示を送信する。振替指示は、例えば「市役所名義口座9876543から、9,000円を払い出し、同額を田中商店名義口座7894561に入金して下さい。」である。
ステップS311において、平常期間管理部21は、災害の発生が宣言されたか否かを判断する。具体的には、平常期間管理部21は、市区役所の端末装置2から「災害が発生した旨の宣言」を受信した場合(ステップS311“YES”)は、ステップS202に進み、それ以外の場合(ステップS311“NO”)は、ステップS301に戻る。
(発生期間処理手順)
図13に沿って、発生期間処理手順を説明する。
ステップS321において、発生期間管理部22は、実際の避難人数を受け付ける。具体的には、発生期間管理部22は、第1に、業者情報35(図8)から業種が「避難所」であるレコードをすべて取得し、取得したレコードの端末装置位置情報を有する携帯端末装置3に対して避難人数報告指示(第2のメッセージ)を送信する。避難人数報告指示は、例えば「A小学校に現在滞在している避難者の人数を、男性高齢者、女性高齢者、・・・、被介護者に分けて数えて下さい。結果を直ちに返信して下さい。」である。
発生期間管理部22は、第2に、避難人数報告指示に対する応答を受信し、受信した応答の内容に基づいて、避難人員数情報31(図4)の現在避難者数欄106に現在避難者数を記憶する。
すべての避難所の携帯端末装置3から応答があるとは限らない。避難所の担当者自身が被災している場合もあるからである。その場合、発生期間管理部22は、第3に、避難人数報告指示に対する応答がなかった避難所を特定し、ボランティアセンタの携帯端末装置3に対して支援指示を送信する。支援指示は、例えば「A小学校からの応答がありません。人員2名を直ちにA小学校に派遣し、現在滞在している避難者の人数を、男性高齢者、女性高齢者、・・・、被介護者に分けて数えて下さい。結果を直ちに返信して下さい。」である。
ステップS322において、発生期間管理部22は、緊急調達すべき備蓄品の数量を決定する。具体的には、発生期間管理部22は、第1に、備蓄数量算出情報32(図5)と、ステップS321の「第2」において記憶した現在避難者数に基づいて、平常・発生期間調達情報33(図6)の想定必要数量欄125に、想定必要数量(「想定」とは言っても、真の必要数量に極めて近い)を記憶する。具体的な処理内容は、平常期間処理手順のステップS303で説明した内容に準ずる。
発生期間管理部22は、第2に、平常・発生期間調達情報33のすべてのレコードについて、想定必要数量(真の必要数量に極めて近い)から、備蓄数量(平常期間において見直されている)を減算し、減算した結果を要調達数量として要調達数量欄126に記憶する。
ステップS323において、発生期間管理部22は、調達先の非地元業者を決定する。具体的には、発生期間管理部22は、第1に、業者情報35(図8)から、非地元業者についてのレコード(業者IDが、「C1○○」であるレコード)を取得する。
発生期間管理部22は、第2に、平常・発生期間調達情報33(図6)のレコードのうち、要調達数量が正数であるレコードを取得し、物資IDごとに集計する。平常期間管理部21は、この先の処理において、当該物資IDの物資を、集計した要調達数量だけ調達することとなる。説明の単純化のために、いま、図6において、要調達数量が正数であるレコードのうち、「毛布」についてのレコードとしては、5行目のレコードだけが存在するものとして、以降の説明を続ける。なお、要調達数量が負数であるレコードをも勘案する処理については、「変形例2」として後記する。
発生期間管理部22は、第3に、「毛布」に関連する業種「寝具」を検索キーとして、ステップS323の「第1」において取得したレコードを検索し、該当するすべてのレコードを業務受託者が操作する端末装置2の出力装置に表示し、そのうちの1又は複数のレコードの選択を受け付ける。非地元業者はもともと供給力(在庫)に余裕があり、要調達数量が極端に多くない限り、業務受託者は、大抵の場合1つのレコードを選択するだけで済む。いま、「C101」を含むレコードが選択されたとする。
発生期間管理部22は、第4に、ステップS323の「第3」において選択されたレコードの端末装置位置情報を有する携帯端末装置3に対して緊急調達メッセージ(第3のメッセージ)を送信する。緊急調達メッセージは、例えば「貴社から毛布20枚を調達します。直ちに納品の準備をし、請求書を弊社あて送付してください。弊社は、市役所さまの業務を代行しています。」である。
ステップS324において、発生期間管理部22は、運送倉庫業者に備蓄品の運送を指示する。具体的には、発生期間管理部22は、第1に、業者情報35(図8)から、運送倉庫業者についての1又は複数のレコード(業者IDが、「C2○○」であるレコード)を取得する。そして、例えば業務受託者が操作する端末装置2の出力装置に取得したレコードを表示し、1つのレコードの選択を受け付ける。いま、「C202」を含むレコードが選択されたとする。
なお、この際、発生期間管理部22は、業務受託者の選択を受け付けることに代替して、自動的に運送倉庫業者を決定してもよい。発生期間管理部22は、避難所の住所(図4住所欄103)及び運送倉庫業者の住所(図8の住所欄147)を比較し、避難所の最も近くに位置する運送倉庫業者を決定してもよい。さらに、発生期間管理部22は、例えば、道路交通情報を提供する外部データベース等にアクセスした上で、道路の被災状況及び混雑状況を取得し、被災・混雑していない道路を経由して避難所に向かえる運送倉庫業者を決定してもよい。
発生期間管理部22は、第2に、選択されたレコードの端末装置位置情報を有する(関東運輸(株)の)端末装置2に対して、運送メッセージを送信する。運送メッセージは、例えば「モダンインテリア(株)から毛布20枚を受け取って下さい。次に、A小学校に対し毛布20枚を納品して下さい。その後、運送代金にかかる請求書を弊社まで送付して下さい。弊社は、市役所さまの業務を代行しています。」である。
発生期間管理部22は、第3に、運送倉庫業者から運送メッセージに対して了解する旨の応答を受信すると、平常・発生期間調達情報33(図6)の備蓄数量欄124の値を、想定必要数量(=避難所へ緊急調達分が運送された後の数量)で更新する。
ステップS325において、発生期間管理部22は、未払残高を計上する。具体的には、発生期間管理部22は、第1に、「C101」を検索キーとして業者情報35(図8)を検索し、該当したレコードの未払残高欄144に、緊急調達にかかる調達金額(請求書に記載されている毛布の金額である)を記憶する。
発生期間管理部22は、第2に、「C202」を検索キーとして業者情報35(図8)を検索し、該当したレコードの未払残高欄144に、受け取った請求書に記載されている運送代金を記憶する。
なお、繰り返しループ中の処理において、未払残高欄144に既にある値が記憶されている場合には、発生期間管理部22は、その値に調達金額又は運送代金を加算して上書き更新する。
ステップS326において、発生期間管理部22は、復旧開始が宣言されたか否かを判断する。具体的には、発生期間管理部22は、市区役所の端末装置2から「災害の復旧が開始された旨の宣言」を受信した場合(ステップS326“YES”)は、ステップS203に進み、それ以外の場合(ステップS326“NO”)は、ステップS321に戻る。
(復旧期間処理手順)
図14に沿って、復旧期間処理手順を説明する。
ステップS341において、復旧期間管理部23は、要望品を見直す時期が到来したか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、予め決定された「要望品見直し時期」が到来した場合(ステップS341“YES”)は、ステップS342に進み、それ以外の場合(ステップS341“NO”)は、そのまま待機する。「要望品見直し時点」は、例えば、「毎週月曜日午前10時」のように、市区役所が任意に設定することができる。
ステップS342において、復旧期間管理部23は、要望品の調査を避難所に指示する。具体的には、復旧期間管理部23は、市区役所が所管するすべての避難所の携帯端末装置3に対して、「避難者が必要としている物資を調査し、避難所ID、避難者名、物資ID、数量、単価、及び、希望調達先の業者IDを、要望調査結果として連絡してください」と言う指示(第4のメッセージ)を送信する。
ステップS343において、復旧期間管理部23は、要望調査結果を受け取る。具体的には、復旧期間管理部23は、避難所の携帯端末装置3から要望調査結果を受信する。ここでの要望調査結果は、例えば、以下のような情報である。
「避難所ID,(避難者名,物資ID,数量,単価,業者ID)」=「R001,(野田一郎,A101,7,500,C007),(小泉二郎,A103,10,50,C008),・・・」
要望調査結果に含まれる「(野田一郎,A101,7,500,C007)」のような纏まりを「要望単位」と呼ぶ。なお、避難所は、地元業者及び非地元業者が提供する物資ごとの単価リストを常備しておき、又は、備蓄調達管理装置1から入手(ダウンロード)しておいたうえで、避難者の要望する物資の単価、調達希望先の業者IDを、携帯端末装置3の入力装置に入力することが望ましい。
ステップS344において、復旧期間管理部23は、要望品ごとに調達方法及び財政支出の可否を決定する。以降、図15に沿って、ステップS344の詳細を説明する。
ステップS344aにおいて、復旧期間管理部23は、要望単位を取得する。具体的には、復旧期間管理部23は、第1に、要望調査結果に含まれる未処理の1つの要望単位を取得する。いま、取得された要望単位は、「(野田一郎,A101,7,500,C007)」であったとする。
復旧期間管理部23は、第2に、ステップS344aの「第1」において取得した要望単位の物資IDを検索キーとして、必需品嗜好品区分情報37(図10)を検索し、該当したレコードを取得する。前記の要望単位の例では、4行目のレコード「A101、男性下着、必需品、10、1,000」が取得されることになる。当該取得されたレコードを「判定レコード」と呼ぶ。
ステップS344bにおいて、復旧期間管理部23は、区分、数量及び単価の条件が満たされるか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、第1に、以下の3つの条件がすべて満たされるか否かを判断する。
(条件1)判定レコードの認可区分が「必需品」である。
(条件2)判定レコードの認可数量が、要望単位に含まれる数量以上である。
(条件3)判定レコードの認可単価が、要望単位に含まれる単価以上である。
復旧期間管理部23は、第2に、すべての条件が満たされる場合(ステップS344b“YES”)は、ステップS344fに進み、それ以外の場合(ステップS344b“NO”)は、ステップS344cに進む。
ステップS344cにおいて、復旧期間管理部23は、区分は「嗜好品」であるか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、判定レコードの認可区分が「嗜好品」である場合(ステップS344c“YES”)は、ステップS344gに進み、それ以外の場合(ステップS344c“NO”)は、ステップS344dに進む。
ステップS344dにおいて、復旧期間管理部23は、要望単位を市区役所に送信する。具体的には、復旧期間管理部23は、処理対象の要望単位を市区役所が操作する端末装置2に送信する。なお、当該ステップを経由する場合は、判定レコードの認定区分が「その他」である場合の他に、判定レコードの認定区分が「必需品」であっても前記の3つの条件が同時に満たされない場合も含む。
ステップS344eにおいて、復旧期間管理部23は、財政予算で賄い得るか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、第1に、市区役所が操作する端末装置2から、ステップS344dの送信に対する応答を受信する。
復旧期間管理部23は、第2に、ステップS344eの「第1」おいて受信した応答が「財政予算で賄い得る」を示すものである場合(ステップS344e“YES”)は、ステップS344fに進み、それ以外の場合(ステップS344e“NO”)は、ステップS344gに進む。
ステップS344fにおいて、復旧期間管理部23は、入札を行い要望品を調達することを決定する。具体的には、処理対象の要望単位の末尾に入札フラグ「入札」を付し、主記憶装置14に一時的に記憶する。このとき、要望単位は、「(避難者名,物資ID,数量,単価,業者ID,“入札”)」のようになっている。
ステップS344gにおいて、復旧期間管理部23は、入札を行わずに要望品を調達することを決定する。具体的には、処理対象の要望単位の末尾に入札フラグ「指名」を付し、主記憶装置14に一時的に記憶する。このとき、要望単位は、「(避難者名,物資ID,数量,単価,業者ID,“指名”)」のようになっている。
ステップS344hにおいて、復旧期間管理部23は、未処理の要望単位が存在するか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、未処理の要望単位が存在する場合(ステップS344h“YES”)は、ステップS344aに戻り、それ以外の場合(ステップS344h“NO”)は、ステップS344iに進む。
ステップS344iにおいて、復旧期間管理部23は、復旧期間調達情報34(図7)のレコードを作成する。具体的には、復旧期間管理部23は、第1に、ステップS344f及びS344gにおいて一時的に記憶した要望単位を集計する。このとき、復旧期間管理部23は、要望単位を、避難所IDごとに、物資ごと、入札フラグ別、かつ、入札フラグが「指名」である場合は業者IDごとに集計するものとする。
復旧期間管理部23は、第2に、復旧期間調達情報34の要調達数量欄134、入札フラグ欄135及び業者ID欄136に、それぞれの値を記憶する。当該処理の結果である図7の1行目に注目すると以下のことがわかる。
・避難所「R001」において、物資「毛布」を要望する避難者が1人又は複数人いた。
・すべての避難者について毛布の調達が財政予算によって賄われる(入札が行われる)ことになった。
・入札される毛布の終了は「10」である。
・結果的にどの業者が落札されるかは不明である。
図7の5、6行目に注目すると以下のことがわかる。
・避難所「R001」において、物資「老眼鏡」を要望する避難者が1人又は複数人いた。そして、要望された老眼鏡の数量は5+2=7個であった。
・そのうち5個の老眼鏡の調達が財政予算によって賄われる(入札が行われる)ことになった。
・他の2個の老眼鏡の調達が財政予算によって賄われない(そのかわり指名した業者から調達される)ことになった。これは、例えば単価の大きい贅沢品である。
・5個の老眼鏡については、結果的にどの業者が落札されるかは不明である。
・2個の老眼鏡については、業者「C010」から調達されることになる。
ステップS345において、復旧期間管理部23は、必需品等について入札を行う。具体的には、復旧期間管理部23は、第1に、業者情報35(図8)から、地元業者及び非地元業者についてのレコード(業者IDが、「C0○○」又は「C1○○」であるレコード)を取得する。
復旧期間管理部23は、第2に、復旧期間調達情報34(図7)のレコードのうち、入札フラグが「入札」であるレコード取得する。このとき、図7の1行目の「毛布」についてのレコードが取得されたとして以下の説明を続ける。
復旧期間管理部23は、第3に、「毛布」に関連する業種「寝具」を検索キーとして、ステップS345の「第1」において取得したレコードを検索し、該当するレコードの端末装置位置情報をすべて取得する。
復旧期間管理部23は、第4に、ステップS345の「第3」において取得したすべての端末装置位置情報を有する携帯端末装置3に対して入札メッセージを送信する。入札メッセージ(第5のメッセージ)は、例えば「市役所は、毛布10枚について入札を行います。応札を希望される業者さまは、お名前、市役所へのお届け住所以外の場所で引渡しされる場合は引渡し住所、物資名、数量及び単価、を締切日までに弊社あて連絡してください。弊社は、市役所様の業務を代行しています。」である。
ステップS346において、復旧期間管理部23は、応札を受け付ける。具体的には、復旧期間管理部23は、地元業者又は非地元業者の携帯端末装置3から応札メッセージを受信する。応札メッセージは、例えば「田中商店、毛布、5枚、4,000円」である。
ステップS347において、復旧期間管理部23は、必需品の調達先を決定する。ステップS347の処理内容は、平常期間処理手順のステップS306の処理と同じである。ただし、ステップS306においては、地元業者からの応札に対して落札するのに対して、ステップS347では、地元業者及び非地元業者からの応札に対して落札する。
復旧期間管理部23は、ステップS345〜S347の処理を、復旧期間調達情報34(図7)のレコードのうち、入札フラグが「入札」であるすべてのレコードについて繰り返す。
ステップS348において、復旧期間管理部23は、嗜好品等の調達先を決定する。具体的には、復旧期間管理部23は、第1に、復旧期間調達情報34(図7)のレコードのうち、入札フラグが「指名」であるレコードを取得する。このとき、図7の6行目の「老眼鏡」についてのレコードが取得されたとして以下の説明を続ける。
復旧期間管理部23は、第2に、ステップS348の「第1」において取得したレコードの業者ID「C010」を検索キーとして業者情報35(図8)を検索し、該当したレコードの端末装置位置情報を取得する。
復旧期間管理部23は、第3に、ステップS348の「第2」において取得した端末装置位置情報を有する携帯端末装置3に対して指名調達メッセージ(第6のメッセージ)を送信する。指名調達メッセージは、例えば「貴社から老眼鏡2個を調達します。△△さま宛の請求書を弊社まで送付してください。弊社は、△△さまの業務を代行しています。」である。
復旧期間管理部23は、ステップS348の処理を、復旧期間調達情報34(図7)のレコードのうち、入札フラグが「指名」であるすべてのレコードについて繰り返す。
ステップS349において、復旧期間管理部23は、運送倉庫業者に要望品の運送を指示する。ステップS349ステップの処理内容は、平常期間処理手順のステップS307の「第1」及び「第2」の処理と同じである。
ステップS350において、復旧期間管理部23は、未払残高を計上する。具体的には、復旧期間管理部23は、落札にかかる業者の業者ID、指名調達に係る業者ID(この場合「C010」である)及び運送倉庫業者の業者IDを検索キーとして業者情報35(図8)を検索し、該当したそれぞれのレコードの未払残高欄144に、それぞれ、落札にかかる調達金額、指名調達にかかる調達金額及び運送代金を記憶する。なお、繰り返しループ中の処理において、未払残高欄144に既にある値が記憶されている場合には、復旧期間管理部23は、その値に調達金額及び運送代金を加算して上書き更新する。
ステップS351において、復旧期間管理部23は、決済時期が到来したか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、予め決定された「決済時期」が到来した場合(ステップS351“YES”)は、ステップS352に進み、それ以外の場合(ステップS351“NO”)は、ステップS341に戻る。
ステップS352において、復旧期間管理部23は、地元業者等の銀行口座に入金する。ステップS352の処理内容は、平常期間処理手順のステップS310の処理と同じである。但し、未払残高のうち、指名調達にかかる金額についての振替指示は、例えば「△△さま名義口座5672349から、50,000円を払い出し、同額を鈴木メガネ店名義口座8794651に入金して下さい。」である。
ステップS353において、復旧期間管理部23は、復旧の終了が宣言されたか否かを判断する。具体的には、復旧期間管理部23は、市区役所の端末装置2から「復旧終了宣言」を受信した場合(ステップS353“YES”)は、復旧期間処理手順を終了し、それ以外の場合(ステップS353“NO”)は、ステップS341に戻る。
(変形例1)
前記においては、専ら地域住民のみが避難所に避難することが前提となっている。しかしながら、例えば、昼間の都心部においては地域住民の人数よりも、他地域からの通勤者の人数の方が多い。通勤者が被災し通勤地の避難所に避難することが当然に想定される場合、通勤者を含む想定避難者数を算出することが重要である。
図16に沿って、産業施設避難人員数情報38を説明する。産業施設避難人員数情報38においては、産業施設ID欄181に記憶された産業施設IDに関連付けて、産業施設名欄182には産業施設名が、避難者区分欄183には避難者区分が、拡張想定避難者数欄184には拡張想定避難者数が、拡張現在避難者数欄185には拡張現在避難者数が、市区外避難者数欄186には市区外避難者数が、自主帰宅困難者数欄187には自主帰宅困難者数が記憶されている。
産業施設ID欄181の産業施設IDは、産業施設を一意に特定する識別子である。「産業施設」とは、人間の自宅以外の施設一般を意味する。例えば、鉄道の駅、ショッピングモール等の商業施設、遊園地等の観光施設、宿泊施設等が産業施設となり得る。そして、ここでの産業施設は、自治体の行政区画内に住所を有する産業施設である。
産業施設名欄182の産業施設名は、産業施設の名称である。
避難者区分欄183の避難者区分は、図4の避難者区分と同じである。ただし、ここでは、「外国人」が追加されている。
拡張想定避難者数欄184の拡張想定避難者数は、災害時点において、産業施設から避難所に集まると想定される避難者の人数であり、当該地域の住民であるか否かにかかわらずその産業施設に在籍、滞在、宿泊等する者の予想数である。
拡張現在避難者数欄185の拡張現在避難者数は、現在時点において、産業施設からその避難所に集まっている避難者の数である。
市区外避難者数欄186の市区外避難者数は、拡張現在避難者数のうち、避難所が属する自治体以外の他の自治体の住民の人数である。市区外避難者数欄186が、他の自治体のそれぞれについて分かれていてもかまわない。
自主帰宅困難者数欄187の自主帰宅困難者数は、拡張現在避難者数のうち、自宅に帰ることが困難であり、避難所に宿泊せざるを得ない者の人数である。
変形例1においては、前記した各ステップのうち、以下のステップにおいて、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)の処理内容が変化する。
ステップS303において、平常期間管理部21は、例えば、自治体の行政区画内に住所を有する任意の産業施設のサーバ等にアクセスし、その産業施設に在籍、滞在、宿泊等している人数を取得し、その結果に基づき、産業施設避難人員数情報38の拡張想定避難者数欄184に拡張想定避難者数を記憶し、補助記憶装置15に格納する(図1としては図示せず)。そして、平常期間管理部21は、それぞれの産業施設に最も近接している避難所を特定し、産業施設避難人員数情報38の拡張想定避難者数を、避難人員数情報31(図4)の想定避難者数に対して加算する。
ステップS321において、発生期間管理部22は、第1に、「A小学校に現在滞在している避難者の人数を、男性高齢者、女性高齢者、・・・、被介護者に分けて数えて下さい。地域の産業施設から来られたと思われる避難者からは、所属の産業施設名、お住まいの自治体名、ご自宅に帰ることの可否も併せて聞いて下さい。結果を直ちに返信して下さい。」という避難人数報告指示を送信する。
発生期間管理部22は、第2に、避難人数報告指示に対する応答を受信し、受信した応答の内容に基づいて、産業施設避難人員数情報38(図16)の拡張現在避難者数欄185、市区外避難者数186及び自主帰宅困難者数欄187に、それぞれ、拡張現在避難者数、市区外避難者数及び自主帰宅困難者数を記憶する。さらに、発生期間管理部22は、避難人員数情報31(図4)の現在避難者数欄106に対して、産業施設避難人員数情報38の自主帰宅困難者数を追加して記憶する。このとき、自主帰宅困難者数の内数として、市区外避難者数を「お住まいの自治体」ごとに併せて記憶する。
ステップステップS308(又はS325)において、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、計上すべき未払残高を、避難者の居住する自治体ごと(外国人である場合は国ごとに)に、人数で按分した上で算出してもよい。
ステップS344において、復旧期間管理部23は、他自治体の住民又は外国人である避難者からの要望単位を、すべて「嗜好品」の要望単位として扱うこととしてもよい。
なお、発生期間管理部22は、実際に災害が発生した時刻に応じて、産業施設避難人員数情報38のレコードを取捨選択してもよい。例えば、災害が発生した時刻が夜間(例えば、午後6時〜翌日午前6時)である場合、発生期間管理部22は、産業施設避難人員数情報38のレコードのうち、「宿泊施設」に係るレコード以外のレコードを無視してもよい。一方、災害が発生した時刻が昼間である場合、発生期間管理部22は、産業施設避難人員数情報38のレコードのうち、「宿泊施設」に係るレコードを無視してもよい。
さらに、災害が発生した時刻が休日である場合、発生期間管理部22は、産業施設避難人員数情報38のレコードのうち、「宿泊施設」及び「観光施設」に係るレコード以外のレコードを無視してもよい。
(変形例2)
要調達数量(図6の符号126)が負数になる、すなわち、ある避難所で物資(備蓄品)が余る場合、当該物資を当該物資が不足する他の避難所に運送することも可能である。
図17に沿って、避難所間融通画面51を説明する。
避難所間融通画面51は、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)が、例えば、業務受託者が操作する端末装置2の出力装置に表示する画面であり、地域指定欄52、カテゴリ指定欄53、サブカテゴリ指定欄54及び余剰不足対比欄55を有する。
前記では、説明を単純化するために、例えば「毛布」、「ビニールシート」等のように極めて大まかに物資を定義してきた。しかしながら、実際には、物資の種類は非常に多く、その粒度は非常に細かい。そこで、補助記憶装置15は、物資を階層的に記憶した「物資ツリー」(図示せず)を格納しているものとする。カテゴリ指定欄53、サブカテゴリ指定欄54は、このような物資ツリーの存在を前提としている。
業務受託者は、地域指定欄52に、住所を入力し、カテゴリ指定欄53から任意のカテゴリ(「衣類」等)を選択し、さらに、サブカテゴリ指定欄54から任意のサブカテゴリ(「男性下着」等)を選択する。すると、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、入力された情報を検索キーとして、平常・発生期間調達情報33(図6)を検索し、入力された住所内に所在するすべての避難所についての要調達数量を取得する。そして、取得した要調達数量を、避難所ごとに、かつ、不足(右)及び余剰(左)の別に、余剰不足対比欄55に表示する。余剰数は、平常・発生期間調達情報33の要調達数量欄126の負数に対応し、不足数は、正数に対応する。
余剰不足対比欄55に注目すると、例えば、「A小学校」においては「Mサイズ」(これは男性下着である)が42個余っている。「B中学校」においては「Mサイズ」が25個不足している。「C小学校」においては「Mサイズ」が13個不足している。したがって、「A小学校」から「Mサイズ」を25個「B中学校」に運送し、「A小学校」から「Mサイズ」を13個「B中学校」に運送すれば不足は解消し、わざわざ入札等によって調達する必要はなくなる。
変形例2においては、前記した各ステップのうち、以下のステップにおいて、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)の処理内容が変化する。
ステップS304(又はS323)の開始直後に、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、避難所間融通画面51を業務受託者の端末装置2の出力装置に表示する。そして、ユーザが、住所を入力し、カテゴリ及びサブカテゴリを選択するのを受け付ける。次いで、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、選択されたサブカテゴリに属する物資ごとに、入力された地域に属するすべての避難所の余剰数及び不足数を取得する。さらに、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、取得した結果に基づいて、余剰不足対比欄55を表示する。
平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、取得した結果が「余剰数が存在する避難所が少なくとも1つ存在し、かつ、不足数が存在する避難所が少なくとも1つ存在する」ことを示す場合は、以下のような融通指示を作成する。
平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、「Mサイズ」の余剰数及び不足数が図17に示す通りである場合、融通指示『「物資ID,融通元避難所ID,(融通先避難所ID,数量),(融通先避難所ID,数量)」=「A101-Mサイズ,R001,(R002,25),(R003,13)」』を作成する。これは、「Mサイズ」をA小学校から、B中学校へ25個融通し、さらに、C小学校へ13個融通する指示である。
他の例として、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、「Lサイズ」の余剰数及び不足数が図17に示す通りである場合、融通指示『「物資ID,(融通元避難所ID,数量),(融通元避難所ID,数量),融通先避難所ID」=「A101-Lサイズ,(R001,12),(R002,10),R003」』を作成する。これは、「Lサイズ」をA小学校から12個、さらに、B中学校から10個、C小学校に融通する指示である。
平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、基本的には、融通指示を自動作成する。しかしながら、例えば、山間部の避難所等への道路が遮断されている場合は、当該避難所への(からの)融通を、他の避難所と切り離して考える必要がある。そこで、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、例えば業務受託者からの手動入力によって、融通指示を作成することとしてもよい。
平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、融通指示を作成した直後に、表示した物資ごとに、表示したすべての避難所の余剰数から不足数を減算する。そして、減算した結果が非負(0以上)である場合、以降の処理において、その地域の避難所のその物資について、入札又は指名による調達をすることはない。すなわち、平常期間管理部21及び発生期間管理部22は、第1のメッセージ及び第3のメッセージを送信することはない。
ステップS307(又はS324)において、平常期間管理部21(又は発生期間管理部22)は、作成された融通指示に基づいて、例えば「A小学校からMサイズの男性下着38枚受け取って下さい。そして、そのうち25枚をB中学校に引き渡してください。残りの13枚をC小学校に引き渡して下さい。その後、運送代金にかかる請求書を弊社まで送付して下さい。弊社は、市役所様の業務を代行しています。」という運送メッセージを送信する。
(実施形態の効果)
本実施形態は、以下の効果を生む。
(1)平常期間において備蓄品の入札を行うことによって、コスト削減と地域経済の活性化を図ることができる。
(2)発生期間において非地元業者から備蓄品の指名調達を行うことによって、緊急に必要な物資を確実に調達することができる。
(3)復旧期間において、必需品については入札を行い嗜好品については指名調達を行うことによって、コスト削減と避難者に対するサービスを両立することができる。
(4)発生期間においては代金決済を行わず、未払残高の管理だけを行うことによって、金融機関の事務負担を軽減し、決済不能の事故を防ぐことができる。
(5)地域の産業施設からの避難者を想定することによって、備蓄品が予想外に不足することを回避できる。
(6)他の自治体の住民を区別することによって、自治体間の財政資金の決済(相殺等)が容易になる。
(7)避難所ごとの不足数及び余剰数を一覧表示し、物資の融通が確実に行える。
(8)自治体は、入札の対象となる業者の過去の実績評価を確認でき、災害時の救援物資等の適正な入札を監督できる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 備蓄調達管理装置
2 端末装置
3 携帯端末装置
4 ネットワーク
11 中央制御装置(制御部)
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
16 通信装置
21 平常期間管理部
22 発生期間管理部
23 復旧期間管理部
31 避難人員数情報
32 備蓄数量算出情報
33 平常・発生期間調達情報
34 復旧期間調達情報
35 業者情報
36 調達履歴情報
37 必需品嗜好品区分情報
38 産業施設避難人員数情報
51 避難所間融通画面

Claims (8)

  1. 避難所ごとかつ避難者区分ごとに、想定される避難者の人数が記憶される避難人員数情報、及び、前記避難者区分ごとに、1名の避難者が生命を維持するために必要とする物資の必要数量が記録される備蓄数量算出情報と、を格納する記憶部と、
    災害の発生前のフェーズの処理として、
    前記避難所が操作する端末装置から、前記避難所において実際に備蓄されている前記物資の備蓄数量を受け付け、
    前記避難人員数情報及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の想定必要数量を決定し、
    前記決定した想定必要数量から前記受け付けた備蓄数量を減算し、調達することを要する前記物資の数量である要調達数量を、前記物資ごとに決定し、
    前記決定した要調達数量の物資の単価を返答することを指示する第1のメッセージを、前記避難所が属する自治体内の複数の業者の端末装置に送信し、
    前記複数の業者のうち、前記第1のメッセージに対する応答に含まれる前記単価が小さい順に、実際に調達を行う業者を特定し、
    前記受け付けた備蓄数量を前記調達後の値で更新する平常期間管理部と、
    前記災害の発生後であって前記災害の復旧前のフェーズの処理として、
    前記避難所にいる避難者の人数を返答することを指示する第2のメッセージを、前記避難所が操作する端末装置に対して送信し、
    前記第2のメッセージに対する応答に含まれる避難者の人数及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の緊急の想定必要数量を決定し、
    前記決定した緊急の想定必要数量から前記更新した備蓄数量を減算し、緊急に調達することを要する前記物資の数量である緊急の要調達数量を、前記物資ごとに決定し、
    前記決定した緊急の要調達数量の物資を調達する旨の第3のメッセージを、前記避難所が属する自治体外の業者の端末装置に送信する発生期間管理部と、
    を有する制御部と、
    を備えることを特徴とする備蓄調達管理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記災害の復旧後のフェーズの処理として、
    前記避難者が前記避難所において日常生活をするために要望する物資と当該物資の数量を返答することを指示する第4のメッセージを、前記避難所が操作する端末装置に対して送信し、
    前記第4のメッセージに対する応答に含まれる前記物資を、前記自治体の財政予算で賄うことが可能である必需品と、前記自治体の財政予算で賄うことが不可能である嗜好品と、に分類し、
    前記分類した必需品の単価を返答することを指示する第5のメッセージを、任意の前記複数の業者の前記端末装置に送信し、
    前記任意の複数の業者のうち、前記単価が小さい順に、実際に調達を行う業者を特定し、
    前記分類した嗜好品を調達する旨の第6のメッセージを、所定の業者の前記端末装置に送信する復旧期間管理部を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の備蓄調達管理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記業者ごとに前記自治体が前記業者に対して負担する未払金の残高を前記記憶部に記憶し、
    前記災害の発生前のフェーズ又は前記災害の復旧後のフェーズの処理として、
    所定の時期が到来すると、
    前記未払金の残高を前記業者の口座に入金する旨の指示を金融機関の装置に対して送信すること、
    を特徴とする請求項2に記載の備蓄調達管理装置。
  4. 前記記憶部は、
    前記自治体に属する産業施設ごとに、かつ、前記避難者区分ごとに、前記避難所に避難することが想定される人員の人数が記憶される産業施設避難人員数情報を格納しており、
    前記制御部は、
    前記産業施設避難人員数情報、前記避難人員数情報及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の想定必要数量を決定すること、
    を特徴とする請求項3に記載の備蓄調達管理装置。
  5. 前記産業施設避難人員数情報は、
    前記自治体の住民ではない人員の人数を前記自治体以外の他の自治体ごとに記憶しており、
    前記制御部は、
    前記自治体の住民ではない人員の人数に応じて、前記他の自治体ごとに前記未払金の残高を按分計算すること、
    を特徴とする請求項4に記載の備蓄調達管理装置。
  6. 前記制御部は、
    前記要調達数量又は前記緊急の要調達数量を、所定の地域の複数の前記避難所ごとに、かつ前記物資ごとに、余剰数及び不足数に区分した上で、前記備蓄調達管理装置に接続される端末装置の出力装置に表示し、
    前記表示した余剰数が前記表示した不足数以上である場合は、前記第1のメッセージ及び前記第3のメッセージを送信しないこと、
    を特徴とする請求項4に記載の備蓄調達管理装置。
  7. 記憶部は、
    避難所ごとかつ避難者区分ごとに、想定される避難者の人数が記憶される避難人員数情報、及び、前記避難者区分ごとに、1名の避難者が生命を維持するために必要とする物資の必要数量が記録される備蓄数量算出情報と、を格納しており、
    制御部が有する平常期間管理部は、
    災害の発生前のフェーズの処理として、
    前記避難所が操作する端末装置から、前記避難所において実際に備蓄されている前記物資の備蓄数量を受け付け、
    前記避難人員数情報及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の想定必要数量を決定し、
    前記決定した想定必要数量から前記受け付けた備蓄数量を減算し、調達することを要する前記物資の数量である要調達数量を、前記物資ごとに決定し、
    前記決定した要調達数量の物資の単価を返答することを指示する第1のメッセージを、前記避難所が属する自治体内の複数の業者の端末装置に送信し、
    前記複数の業者のうち、前記第1のメッセージに対する応答に含まれる前記単価が小さい順に、実際に調達を行う業者を特定し、
    前記受け付けた備蓄数量を前記調達後の値で更新し、
    前記制御部が有する発生期間管理部は、
    前記災害の発生後であって前記災害の復旧前のフェーズの処理として、
    前記避難所にいる避難者の人数を返答することを指示する第2のメッセージを、前記避難所が操作する端末装置に対して送信し、
    前記第2のメッセージに対する応答に含まれる避難者の人数及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の緊急の想定必要数量を決定し、
    前記決定した緊急の想定必要数量から前記更新した備蓄数量を減算し、緊急に調達することを要する前記物資の数量である緊急の要調達数量を、前記物資ごとに決定し、
    前記決定した緊急の要調達数量の物資を調達する旨の第3のメッセージを、前記避難所が属する自治体外の所定の業者の端末装置に送信すること、
    を特徴とする、前記記憶部及び前記制御部を備える備蓄調達管理装置を用いる備蓄調達管理方法。
  8. 備蓄調達管理装置の記憶部に対して、
    避難所ごとかつ避難者区分ごとに、想定される避難者の人数が記憶される避難人員数情報、及び、前記避難者区分ごとに、1名の避難者が生命を維持するために必要とする物資の必要数量が記録される備蓄数量算出情報と、を格納させ、
    前記備蓄調達管理装置の制御部が有する平常期間管理部に対して、
    災害の発生前のフェーズの処理として、
    前記避難所が操作する端末装置から、前記避難所において実際に備蓄されている前記物資の備蓄数量を受け付け、
    前記避難人員数情報及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の想定必要数量を決定し、
    前記決定した想定必要数量から前記受け付けた備蓄数量を減算し、調達することを要する前記物資の数量である要調達数量を、前記物資ごとに決定し、
    前記決定した要調達数量の物資の単価を返答することを指示する第1のメッセージを、前記避難所が属する自治体内の複数の業者の端末装置に送信し、
    前記複数の業者のうち、前記第1のメッセージに対する応答に含まれる前記単価が小さい順に、実際に調達を行う業者を特定し、
    前記受け付けた備蓄数量を前記調達後の値で更新する処理を実行させ、
    前記備蓄調達管理装置の制御部が有する発生期間管理部に対して、
    前記災害の発生後であって前記災害の復旧前のフェーズの処理として、
    前記避難所にいる避難者の人数を返答することを指示する第2のメッセージを、前記避難所が操作する端末装置に対して送信し、
    前記第2のメッセージに対する応答に含まれる避難者の人数及び前記備蓄数量算出情報に基づいて、前記避難所において必要となる前記物資の緊急の想定必要数量を決定し、
    前記決定した緊急の想定必要数量から前記更新した備蓄数量を減算し、緊急に調達することを要する前記物資の数量である緊急の要調達数量を、前記物資ごとに決定し、
    前記決定した緊急の要調達数量の物資を調達する旨の第3のメッセージを、前記避難所が属する自治体外の所定の業者の端末装置に送信する処理を実行させること、
    を特徴とする、前記備蓄調達管理装置を機能させるための備蓄調達管理プログラム。
JP2013069500A 2013-03-28 2013-03-28 備蓄調達管理装置、備蓄調達管理方法及び備蓄調達管理プログラム Pending JP2014191793A (ja)

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