JP2020068002A - 移送式シェルタ管理システム、移送情報提示方法及びプログラム - Google Patents

移送式シェルタ管理システム、移送情報提示方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移送式シェルタを必要なエリアに移送するための管理システムを提供する。【解決手段】移送式シェルタ管理システムは、複数のシェルタの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用のシェルタを保管する拠点エリアと、シェルタの各々が使用される災害予想エリアの何れかに対応する避難エリアと、拠点エリアから避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する記憶部と、前記移送式シェルタの移送先である避難エリアと、シェルタの必要数量を受け付ける受付部と、避難エリアに移送するシェルタの識別情報と各シェルタが保管された拠点エリアから避難エリアへの移送ルートを提示する移送先提示部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、移送式シェルタ管理システム、移送情報提示方法及びプログラムに関する。
トラック等に積み込んで移動することができるシェルタが提供されている(特許文献1)。このようなシェルタは通常、避難先の施設にて保管されており、その保管や保守は、全てシェルタを購入した自治体や電力企業により実施されている。例えば、災害時のシェルタの設営についても購入者が実施することになり、災害時の作業負担が大きなものとなっている。また、運用時の管理についても担当者が運転状況を確認することで行われており、点検員の負担が大きい。
特許第3318090号公報
地震によって避難所の建物が倒壊する等、予め定められた避難所に災害の影響が及ぶと、避難所を用いることができない可能性がある。シェルタを避難所にて保管する場合は、そのような状況での避難所の変更に対応できない。また、避難所には予めシェルタの保管のための場所が必要となる。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる移送式シェルタ管理システム、移送情報提示方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、移送式シェルタ管理システムは、拠点エリアに保管されるとともに1以上の避難エリアに移送されて使用される移送式シェルタの管理システムであって、複数の前記移送式シェルタそれぞれの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用の前記移送式シェルタを保管する前記拠点エリアと、前記移送式シェルタの各々が使用される前記災害予想エリアの何れかに対応する前記避難エリアと、前記拠点エリアから前記避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する移送情報記憶部と、前記移送式シェルタの移送先を示す前記避難エリアと、前記移送式シェルタの必要数量と、を受け付ける受付部と、前記避難エリアに移送する前記移送式シェルタの識別情報と、前記移送式シェルタが保管された前記拠点エリアの各々から前記避難エリアへの移送ルートと、を提示する移送先提示部と、を備える。
本発明の一態様によれば、前記移送式シェルタ管理システムは、前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記避難エリアへの移送が決まった前記拠点エリアに保管された他の前記災害予想エリア用の移送式シェルタを前記避難エリアへ移送すると決定する移送先決定部、をさらに備える。
本発明の一態様によれば、前記移送先提示部は、他の前記災害予想エリア用の前記移送式シェルタについては前記移送ルートを変更して提示する。
本発明の一態様によれば、前記移送式シェルタ管理システムは、前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記避難エリアへの移送が決まった前記拠点エリアとは異なる他の前記拠点エリアから前記移送式シェルタを前記避難エリアへ移送すると決定する移送先決定部、をさらに備える。
本発明の一態様によれば、前記移送先決定部は、前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記拠点エリアと前記避難エリアまでの交通状況に応じて、前記避難エリアへ移送する前記移送式シェルタを保管する前記拠点エリアを決定する。
本発明の一態様によれば、前記移送式シェルタ管理システムは、前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記避難エリアへの移送が決まった第1の前記拠点エリアに対し、第2の前記拠点エリアから不足分の前記移送式シェルタを供給することを決定する移送先決定部、をさらに備え、前記移送先提示部は、第2の前記拠点エリアから第1の前記拠点エリアへ供給する前記移送式シェルタの識別情報と、第2の前記拠点エリアから第1の前記拠点エリアへの移送ルートと、を提示する。
本発明の一態様によれば、前記移送式シェルタ管理システムは、前記避難エリアで必要とされる必要数量の前記移送式シェルタを1つの前記拠点エリアが保管していない場合、前記必要数量を満たすことができる複数の前記拠点エリアの組み合わせを決定する移送先決定部、をさらに備える。
本発明の一態様によれば、前記移送式シェルタ管理システムは、前記拠点エリアに保管される複数の前記移送式シェルタと、前記移送先提示部が提示した移送ルートに係る前記拠点エリアから前記避難エリアへ前記移送式シェルタを移送する移送手段と、をさらに備える。
本発明の一態様によれば、移送情報提示方法は、拠点エリアに保管される移送式シェルタを避難エリアに移送するための情報を提示する移送式シェルタの移送情報提示方法であって、前記移送式シェルタの移送先を示す前記避難エリアと、前記移送式シェルタの必要数量と、を受け付けるステップと、複数の前記移送式シェルタそれぞれの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用の前記移送式シェルタを保管する前記拠点エリアと、前記移送式シェルタの各々が使用される前記災害予想エリアの何れかに対応する前記避難エリアと、前記拠点エリアから前記避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する移送情報記憶部を参照して、前記避難エリアに移送する前記移送式シェルタの識別情報と、前記移送式シェルタが保管された前記拠点エリアの各々から前記避難エリアへの移送ルートと、を提示するステップと、を有する。
本発明の一態様によれば、プログラムは、拠点エリアに保管される移送式シェルタを避難エリアに移送するための情報を提示するプログラムであって、コンピュータを、前記移送式シェルタの移送先を示す前記避難エリアと、前記移送式シェルタの必要数量と、を受け付ける手段、複数の前記移送式シェルタそれぞれの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用の前記移送式シェルタを保管する拠点エリアと、前記移送式シェルタの各々が使用される前記災害予想エリアの何れかに対応する前記避難エリアと、前記拠点エリアから前記避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する移送情報記憶部を参照して、前記避難エリアに移送する前記移送式シェルタの識別情報と、前記移送式シェルタが保管された前記拠点エリアの各々から前記避難エリアへの移送ルートと、を提示する手段、として機能させる。
本発明によれば、災害エリアに応じてシェルタを移送し、適切な場所に避難場所を構築することができる。
本発明の一実施形態における移送式シェルタ管理システムの概略図である。 本発明の一実施形態における災害予想エリアの分布の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における災害予想エリアと避難エリアの関係を示す図である。 本発明の一実施形態における移送式シェルタを設置した様子を示す図である。 本発明の一実施形態における設定情報の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における移送情報の提示処理の一例を示す第1のフローチャートである。 本発明の一実施形態における移送情報の提示処理の一例を示す第2のフローチャートである。 本発明の一実施形態における移送情報の提示処理の一例を示す第3のフローチャートである。 本発明の一実施形態における移送情報の提示処理の一例を示す第4のフローチャートである。 本発明の一実施形態における移送式シェルタ管理システムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態における移送式シェルタ管理システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態による移送式シェルタ管理システムを図1〜図11を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態における移送式シェルタ管理システムの概略図である。
図1に示す移送式シェルタ管理システム1は、拠点エリアSに保管された移送式のシェルタ3を、避難所に移送するための情報を提供するシステムである。移送式シェルタ管理システム1は、以下で説明するシェルタ3の保管、メンテナンス、移送、設営などのサービスを提供する企業αのシステムである。移送式シェルタ管理システム1は、管理サーバ10と、拠点エリア端末20A,20B,20Cと、各拠点エリアの倉庫30A,30B,30Cにて保管される複数のシェルタ3と、シェルタ3を移送するためのトラックなどの移送手段を含んで構成される。管理サーバ10と、拠点エリア端末20A〜20Cとはネットワークを介して通信可能に接続されている。管理サーバ10は、サーバ端末装置などのコンピュータである。管理サーバ10は、例えばデータセンタや企業αの事務所などに設置されている。拠点エリア端末20A,20B,20Cは、PC(personal computer)等であって、例えば、拠点エリアS1,S2,S3にそれぞれ設置される。まず、拠点エリアSと災害予想エリアE1〜E4と避難エリアEについて説明する。なお、拠点エリアS1〜S3について区別が必要ない場合は、拠点エリアSと記載する。また、拠点エリア端末20A〜20Cについて区別が必要ない場合は、拠点エリア端末20と記載する。
図2は、本発明の一実施形態における災害予想エリアの分布の一例を示す図である。
図3は、本発明の一実施形態における災害予想エリアと避難エリアの関係を示す図である。
図2に原子力発電所の分布を丸点で示す。災害予想エリアE1〜E4は、近くの原子力発電所で災害が発生したときに災害が及ぶ範囲として想定されるエリアの一例である。災害が発生すると、災害予想エリアE1〜E4の付近に、原子力発電所の近くで居住する住民が一時的に避難する場所として、安全を確保できるエリア(避難エリアE)が設けられる。図3に災害予測エリアE1と避難エリアEの関係の一例を示す。図3(a)に示すように避難エリアEは、災害予測エリアE1の範囲外に設けられる。あるいは、災害の状況によっては、避難エリアEは、図3(b)に示すように災害予測エリアE1と重複する範囲に設けられてもよい。なお、災害予測エリアE1〜E4は、予め災害シミュレーション等で設定された範囲であるのに対し、避難エリアEは実際に災害が生じたときに選定される場所である。例えば、災害予想エリアE1〜E4のそれぞれに対して、シェルタ3を設営する候補となる避難所が複数用意されていて、災害時の状況に応じてどの避難所を避難エリアEとして用いるかが決定されてもよい。避難エリアEが収容する人数は、最大で100万人程度と見積られる場合がある。従来は、避難所ごとに収納式のシェルタ等を保管し、災害発生時に収納されているシェルタを運び出して設置する等の運用を行う。これに対し、本実施形態では、拠点エリアS1〜S3に倉庫、コンテナ等を設置し、その倉庫に移送式のシェルタ3を保管する。そして、何れかの原子力発電所で災害が生じると、その近くの避難エリアEに必要な数のシェルタ3を移送し設置する。
上記の通り、避難エリアEは、実際の災害に応じて災害予想エリアE1〜E4の付近に設けられる。従って、拠点エリアS1〜S3の場所は、避難エリアEの代わりに災害予想エリアE1〜E4との位置関係に基づいて選定することができる。例えば、拠点エリアS1〜S3は、災害予想エリアE1〜E4との距離、災害予想エリアE1〜E4へのシェルタの移送の容易さ、交通インフラの条件、保管するシェルタ3の数に見合うスペースを確保できるか等を考慮して、各々の場所が選定される。そして、各拠点エリアSは、対象とする災害予想エリア用に必要な数量のシェルタ3を保管する。例えば、災害予想エリアE3が100万人規模の避難所であって、災害予想エリアE3から最も近い拠点エリアS2にその全てを負担させるとすると、拠点エリアS2に100万人分のシェルタ3を保管しなければならなくなる。そこで、例えば、拠点エリアS2に50万人分のシェルタ3を保管し、拠点エリアS1に25万人分のシェルタ3を保管し、拠点エリアS3に25万人分のシェルタ3を保管するといった形態で分散して保管するようにし、各拠点エリアSにて保管するシェルタ3の数量の合理化を図ってもよい。これは、原子力発電所は十分に堅牢に設計、建築されていて、短時間で被害規模が拡大し広域に被害が及ぶことは想定しにくいとの考えに基づいている。このような合理化を行うことで、全国の原子力発電所に対応する災害予想エリアE1〜Emaxの収容人数の合計より少ない収容人数分のシェルタ3によって、災害時のシェルタ3を賄うことができる。なお、複数の原子力発電所が近距離にある場合、その地域の地震などにより、複数の原子力発電所が同時に災害にあう可能性もあるため、そのような原子力発電所の近くの拠点エリアSには、十分な数のシェルタ3を確保しておく。
これらのことから、拠点エリアSは、複数の災害予想エリアE1等に対して合理的にシェルタ3を移送できる場所(距離が遠すぎない、交通インフラが整備されている)であることが好ましい。また、拠点エリアSは、保管しているシェルタ3が汚染される等により使用できなくなるような状況とならないような安全な場所であることが必要である。なお、災害時には、交通インフラが混雑することが考えられる。1つの避難エリアEに複数の拠点エリアSからシェルタ3を移送するよう予定しておくことで、交通インフラの悪影響によってシェルタ3の移送が不可能となるリスクを分散することができる。
図1に戻り、拠点エリアS1〜S3の説明を行う。拠点エリアS1には倉庫30Aが設けられている。倉庫30Aには、複数のシェルタ3が保管されている。倉庫30Aには、拠点エリアS1が担当する例えば、災害予想エリアE1〜E2において想定される避難住民の人数を収容できる分量のシェルタ3が保管されている。拠点エリアS2の倉庫30Bには、拠点エリアS2が担当する災害予想エリアE3等に割り当てられた人数を収容できる分量のシェルタ3が保管されている。拠点エリアS3には、倉庫30Cが設けられ、倉庫30Cには、拠点エリアS3が担当する災害予想エリアE4等に割り当てられた人数を収容できる分量のシェルタ3が保管されている。上記の通り、各拠点エリアSが保管するシェルタ3の数量は、近隣の他の拠点エリアSとの間で合理化されている。なお、各拠点エリアSでは、複数の倉庫、コンテナが所定範囲のエリア内に分散して設けられ、各コンテナ等でシェルタ3が保管されていてもよい。次に図4を参照して、シェルタ3について説明する。
図4は、本発明の一実施形態における移送式シェルタを設置した様子を示す図である。
移送式のシェルタ3は、避難エリアEに移送されると避難エリアE内の所定の避難場所の建物4の中に設置される。建物4は、例えば、体育館、公民館、医療施設などである。シェルタ3の本体は、軽量で高強力なポリエステル素材を使用して製造されていて、折りたたんで収納することができる。シェルタ3は、拠点エリアSでは折りたたんだ状態で収納されている。シェルタ3の本体を展開して設置すると、図示するように避難した人が居住する空間ができる。1つのシェルタ3の本体には、例えば100人程度の人を収容することができる。シェルタ3は、本体の他に図示しない空気浄化ユニットを備える。空気浄化ユニットは、送風機、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、放射性ヨウ素除去フィルタ等で構成され、移送式シェルタ3内部の空間には、空気浄化ユニットで浄化された空気が送り込まれる。図1の倉庫30A〜30Cには、折りたたまれたシェルタ3の本体の他に、空気浄化ユニットが保管されている。
避難エリアEの自治体や電力会社は、シェルタ3を必要な数量だけ購入し、拠点エリアSにそれらのシェルタ3を保管する。企業αは、自治体や電力会社と契約して、シェルタ3の保管、メンテナンス、災害発生時の移送、設営などを請け負う。管理サーバ10は、各拠点エリアSで保管するシェルタ3の情報を管理する。本実施形態では、1つのシェルタ3ごとに識別番号が付されて管理され、保管場所(拠点エリアS)の情報と、災害時の移送先(避難エリアE)の情報と、保管場所から移送先への移送ルートの情報と対応付けて登録されている。
図5は、本発明の一実施形態における設定情報の一例を示す図である。
図5に例示するデータテーブルT1は、管理サーバ10の移送情報記憶部15に記憶されている。データテーブルT1の「No」フィールドには、シェルタ3の識別情報が格納されている。「拠点エリア」フィールドには、シェルタ3の保管場所の識別情報が格納される。
「優先度1」の「エリア」フィールドには、優先度1の移送先の避難エリアEの識別情報が格納される。なお、図5の例では、「エリア」フィールドに、避難エリアEが設けられると想定される場所の代表として避難エリアEに対応する(避難エリアEが設営される場所に最も近い)災害予想エリアの識別情報「E1」〜「E4」が避難エリアEの識別情報として設定されている。この他にも、「エリア」フィールドには、予め避難エリアEの候補地として用意された具体的な場所、建物ごとの識別情報が格納されていてもよい。「優先度1」の「ルート1」フィールドには、拠点エリアSから優先度1の移送先(避難エリアE、本例では代表して災害予想エリアE1)へシェルタ3を移送するときの最も優先度の高いルート情報(経路情報)が格納される。「優先度1」の「ルート2」フィールドには、拠点エリアSから優先度1の移送先へシェルタ3を移送するときの次に優先度の高いルート情報が格納される。
「優先度2」の「エリア」フィールドには、優先度2の移送先の避難エリアEの識別情報が格納される。「優先度2」の「ルート1」フィールドには、拠点エリアSから優先度2の移送先(避難エリアE)へシェルタ3を移送するときの最も優先度の高いルート情報が格納される。「優先度2」の「ルート2」フィールドには、拠点エリアSから優先度2の移送先へシェルタ3を移送するときの次に優先度の高いルート情報が格納される。
「収容人数」フィールドには、「No」フィールドに格納された識別情報を有するシェルタ3の収容人数が格納されている。
「現在位置」フィールドには、「No」フィールドに格納された識別情報を有するシェルタ3の現在の位置情報が格納されている。図5の例では、シェルタ3が保管された拠点エリアSの識別情報が格納されている。
優先度1、優先度2とは、各シェルタ3に紐づけられた移送先の優先度である。例えば、No=001のシェルタ3は、災害予想エリアE1用に購入されたシェルタ3であるが、災害予想エリアE1の付近の避難エリアEで使用しない場合には、災害予想エリアE2で使用できることを意味している。なお、データテーブルT1には、さらに「優先度3」、「優先度4」の避難エリアE等を設定するフィールドが設けられていてもよい。また、拠点エリアSでは、優先度1の行先別にシェルタ3が保管されていてもよい。
また、ルート1、ルート2とは、基本的に拠点エリアS1から災害予想エリアE1付近の避難エリアEへは、ルート1(R11−1)の経路でシェルタ3を移送するが、ルート1が災害の影響による混雑や走路の破損等により通行できない場合、次に優先度の高いルート2(R11−2)を通ってシェルタ3を移送することを意味する。ルート1やルート2は事前にシミュレーションによって選定された移送経路であって、橋梁や地盤の弱い道路、狭い道路、混雑する道路などはルート1、ルート2から除かれ得る。なお、データテーブルT1には、移送ルートについて、さらに優先度の低い「ルート3」(優先度3番目)、「ルート4」(優先度4番目)を設定するフィールドが設けられていてもよい。
災害時には速やかな対策が望まれる。管理サーバ10は、災害場所に対応する避難エリアEに速やかにシェルタ3を移送・設置できるよう、拠点エリアSから避難エリアEまでの移送情報を提示する。次に図1を参照しつつ、管理サーバ10の機能について説明する。図1に示すように管理サーバ10は、受付部11と、交通情報取得部12と、移送先決定部13と、移送先提示部14と、移送情報記憶部15と、通信部16とを備える。
受付部11は、ユーザが入力した避難エリアEの情報などを受け付ける。
交通情報取得部12は、外部のサーバ等から道路の渋滞情報を取得する。
移送先決定部13は、避難エリアEに移送するシェルタ3を保管する拠点エリアSと、拠点エリアSから避難エリアEへの移送ルートを決定する。移送するシェルタ3の識別情報と、拠点エリアSから移送先の避難エリアEへの移送ルートを含む情報を、移送情報と呼ぶ。
移送先提示部14は、移送先決定部13が決定した移送情報を出力する。
移送情報記憶部15は、移送情報の決定および提示に必要な情報を記憶する。移送情報記憶部15は、例えば、図5で例示したデータテーブルT1を記憶する。
通信部16は、拠点エリア端末20A〜20C等の他装置とのデータ通信を行う。例えば、通信部16は、拠点エリア端末20Aから避難エリアE等の情報を受信し、避難エリアEへ移送するシェルタ3に関する移送情報を拠点エリア端末20Aへ送信する。
次に図6〜図10を用いて、移送式シェルタの管理システム1が移送情報を提示する処理について説明する。
図6、図7、図8、図9はそれぞれ、本発明の一実施形態における移送情報提示処理の一例を示す第1、第2、第3、第4のフローチャートである。図10は、本発明の一実施形態における移送式シェルタ管理システムの一例を示す図である。
図10に図6〜図9に示す処理の前提となる構成の一例を示す。図10に示すように管理サーバ10は県ごとに設けられている。例えば、A県の管理サーバ10Aは、A県内の拠点エリアSA1、SA2等に保管されたシェルタ3の情報を管理している。B県の管理サーバ10Bは、B県内の拠点エリアSB1、SB2等に保管されたシェルタ3の情報を管理している。図10に示す管理サーバ10A、拠点エリア端末20A1〜20A2、管理サーバ10B、拠点エリア端末20B1〜20B2の構成や機能については、図1を用いて説明したものと同様である。例えば、管理サーバ10Aの移送情報記憶部15Aには、拠点エリアSA1等について、図5に例示するデータテーブルT1と同様のデータが格納されている。また移送情報記憶部15Aには、拠点エリアSA1等からA県内に存在する避難エリアEまでのルートの情報に関連付けて、そのルートを使用した場合の移送に要する時間、利用可能な車両台数、シェルタ3以外の物資の保管数量、拠点エリアSA間のルートやそのルートを使用した場合の所要時間、各ルートの道路容量(例えば、単位時間あたりに通行できる車両数)の情報などが格納されている。
管理サーバ10Aと、拠点エリア端末20A1,20A2はネットワークNWAに接続されており互いに通信可能である。拠点エリアSA1のユーザは、拠点エリア端末20A1を用いて、管理サーバ10Aへアクセスする。管理サーバ10Aでは、移送情報を提示するアプリケーションが稼働しており、当該アプリケーションは、ネットワークを通じて拠点エリア端末20A1等から使用することができる。管理サーバ10Bおよび拠点エリア端末20B1,20B2等についても同様である。また、ネットワークNWAとネットワークNWBは広域ネットワークNWCに接続されている。管理サーバ10Aと管理サーバ10Bは、ネットワークNWA〜NWCを介して通信可能に接続されている。また、図示は省略するが、管理サーバ10Aは、B県以外の他県の管理サーバ10とも通信可能に接続されてもよい。
図6のフローチャートを参照する。A県の避難エリアEにシェルタ3を移送する場合を例に説明を行う。拠点エリアSA1,SA2などの区別が必要ない場合、単に拠点エリアSAと記載する。拠点エリア端末20A1,20A2についても単に拠点エリア端末20Aと記載する。まず、拠点エリアSAのユーザが被害種別(水害、土砂災害、地震災害等)、被害規模、被害状況に基づいて、何を、どれだけ(規模)、何処(避難エリアEの識別情報「E1」等)に移送するかを拠点エリア端末20Aへ入力する。拠点エリア端末20Aは、入力された情報を管理サーバ10Aへ送信する。管理サーバ10Aでは、受付部11Aが、入力された情報を受け付ける(ステップS11)。次に移送先決定部13Aは、避難エリアEからの距離が所定の範囲内に存在する全ての拠点エリアSAの候補を抽出する(ステップS12)。例えば、移送先決定部13Aは、移送情報記憶部15AのデータテーブルT1を参照して、避難エリアEを優先度1とする各拠点エリアSAを候補として抽出する。次に移送先決定部13は、単一の拠点エリアSAだけで条件(必要な量の物資を目的の避難エリアEへ移送できる)を満たすことができる拠点があるかどうかを判定する(ステップS13)。例えば、移送先決定部13Aは、データテーブルT1を参照して、候補となる各拠点エリアSAが保管するシェルタ3の収容人数を合計して規模の条件を満たすかどうかを判定する。例えば、シェルタ3が足りない場合、移送先決定部13は、避難エリアEを優先度1とする単一の拠点エリアSAについて、当該拠点エリアSAが他の避難エリアE用に保管しているシェルタ3を移送対象として選択してもよい。
単一の拠点エリアだけで条件を満たす拠点エリアSAが存在しない場合(ステップS13;No)、図7で説明する処理へ進む。
単一の拠点エリアだけで条件を満たす拠点エリアSAが存在する場合(ステップS13;Yes)、交通情報取得部12Aは、条件を満たす各拠点エリアSAから避難エリアEへルートについてのルートを抽出し、各ルートについての交通情報を取得する(ステップS14)。例えば、拠点エリアSA1から避難エリアEへ物資を移送する場合、交通情報取得部12は、データテーブルT1を参照して優先度1および優先度2のルートを抽出し、それぞれのルートについての交通情報を取得する。
ここで、交通情報を取得するのは、拠点エリアSAから避難エリアEへ物資を移送するために必要な凡その時間は予め推定されるものの、災害の発生時には、交通状況が大きく変動する可能性があり、移送前に移送可能性の評価を行うためである。なお、移送可能性とは、実際に目的地まで到達できるかどうかや、所定の時間内に移送可能かどうかのことである。移送可能性は、道路健全性の他、渋滞の発生状況、利用可能な車両台数などに依存する。
移送先決定部13Aは、拠点エリア候補の全てを対象に、1つの拠点エリアSAごとに交通情報に基づいて、移送可能なルートがあるかどうかの判定を行う(ステップS15)。全ての拠点エリアSAについて、避難エリアEへの移送可能なルートが無い場合(ステップS15;No)、図7で説明する処理へ進む。ある単一の拠点エリアSAについて移送可能なルートがある場合(ステップS15;Yes)、移送先決定部13Aは、当該拠点エリアSAを移送元として決定する。移送可能なルートがある拠点エリアSAが複数存在する場合、避難エリアEからの距離が最も近い拠点エリアSAを選択する。移送先決定部13Aは、移送情報(必要な物資の識別情報と、拠点エリアSAから避難エリアEへ至るルートの情報)を移送先提示部14Aへ出力する。移送先提示部14Aは、通信部16Aを介して移送情報を拠点エリア端末20Aへ送信する。拠点エリア端末20Aは、移送情報を出力する。例えば、1000個のシェルタ3を、ルートR11−1を用いて移送する場合、移送先提示部14Aは、1000個のシェルタ3の識別情報とルートの情報(R11−1)とを通信部16Aを介して、拠点エリア端末20Aへ送信する。また、移送負荷を分散するため、移送先提示部14は、一部のシェルタ3を「ルート1」で移送し、残りのシェルタ3を「ルート2」で移送するような移送情報を送信してもよい。拠点エリア端末20Aは、管理サーバ10Aから受信した移送情報を出力する。
また、このとき、移送先提示部14Aは、ルートR11−1の道路容量に影響する情報を、拠点エリア端末20Aへ送信してもよい。道路容量に影響する情報とは、例えば、渋滞の状況や道路の健全性に関する情報である。また、ルートR11−1の道路容量に余裕が無い場合など、移送先決定部13AはルートR11−1とともに、一部のシェルタ3を移送するルートとしてルートR11−2を提示してもよい。また、例えば、避難エリアEを優先度1とするシェルタ3だけでは数が足りず、他の避難エリアE用のシェルタ3を移送する場合、移送先提示部14Aは、優先度1のシェルタ3の識別情報とルートR11−1と組みにして送信し、他の避難エリアE用のシェルタ3の識別情報とルートR11−2と組みにして、拠点エリア端末20へ送信してもよい。
拠点エリアSAでは、ユーザが、出力された情報を見て、移送すべきシェルタ3を倉庫30Aからトラックなどの移送手段に積載して、避難エリアEへ移送する。
次に、ユーザは、避難エリアEへのルートの道路容量が条件を充足するかどうかを判定する(ステップS16)。例えば、複数のルートを用いて同時に移送を行っても混雑等が発生しないかどうかを判定する。道路容量が条件を充足する場合、拠点エリアSAでは、シェルタ3等の一斉移送を開始する(ステップS17)。道路容量が条件を充足しない場合、拠点エリアSAでは、移送量を制限した物資の移送を開始する(ステップS18)。なお、ステップS16の判定は、管理サーバ10A側で行って、その結果を拠点エリア端末20Aへ送信してもよい。例えば、移送先決定部13Aは、移送するシェルタ3等の数量と、交通情報取得部12Aが取得した交通情報に応じて、道路容量が条件を充足しており、一斉に物資の移送を開始しても避難エリアEに影響が出ないかどうかを判定する。影響が出なければ一斉移送が可能であることを示す情報を移送先提示部14Aへ出力する。例えば、シェルタ3を移送する車両数が多く、避難エリアEに通じるルートに混乱をもたらしそうな状況であれば、一斉移送が難しい状況であることを示す情報を移送先提示部14Aへ出力する。移送先提示部14Aは、通信部16Aを介して、一斉移送の可否を示す情報を拠点エリア端末20Aへ送信する。
次に図7を用いて、ステップS13で、条件を満たすことができる単一の拠点エリアSが無いと判定された場合(ステップS13;No)や、ステップS15で、移送可能なルートが無いと判定された場合(ステップS15;No)について説明する。
移送先決定部13Aは、ステップS12で抽出した拠点エリアSの候補の中から、避難エリアEまでの距離が所定範囲以内の複数の拠点エリアSAを組み合わせることによって条件を満たすことができる、拠点エリアSAの組み合わせがあるかどうかを判定する(ステップS21)。条件を満たすことができる拠点エリアSの組み合わせとは、組み合わせに含まれる各拠点エリアSAが保管する物資の合計が必要数量を満たすことができる組み合わせのことである。移送先決定部13Aは、例えば、避難エリアEを優先度1とする拠点エリアSAを優先して選択し、規模を満たさない場合には優先度2の拠点エリアSAを選択して優先度1の拠点エリアSAと組み合わせてもよいし、優先度に関係なく組合せを作成してもよい。そのような組み合わせが無い場合(ステップS21;No)、次に図8で説明する処理に進む。
条件を満たす組み合わせが存在する場合(ステップS21;Yes)、交通情報取得部12Aは、選択された組み合わせに含まれる拠点エリアSAごとに、各拠点エリアSAから避難エリアEへのルートを抽出し、各ルートの交通情報を取得する(ステップS22)。移送先決定部13Aは、選択した組み合わせにおいて、複数の拠点エリアSAのそれぞれから避難エリアEへの移送が可能かどうかを判定する(ステップS23)。移送先決定部13Aは、各ルートの交通情報に基づいて、拠点エリアSAから避難エリアEへ移送可能なルートがあるかどうかを判定する。移送可能なルートがある場合、移送先決定部13Aは移送可能と判定し、移送可能なルートがない場合、移送先決定部13Aは、移送が不可能と判定する。移送可能な場合(ステップS23;Yes)、図9で説明する処理に進む。
組み合わせに含まれる拠点エリアSAのうち、何れかの拠点エリアSAからの移送が不可能な場合(ステップS23;No)、移送先決定部13Aは、組み合わせの一部に移送可能な拠点エリアSAがあるかどうかを判定する(ステップS24)。移送可能な拠点エリアSが全く存在しない場合(ステップS24;No)、図8で説明する処理に進む。
組み合わせの一部に移送可能な拠点エリアSAが含まれる場合(ステップS24;Yes)、交通情報取得部12Aは、移送可能な拠点エリアSAから避難エリアEへのルートを抽出し、各ルートの交通情報を取得する(ステップS25)。また、移送先決定部13Aは、拠点エリアSAから避難エリアEへの移送が可能かどうかを判定する(ステップS26)。例えば、移送先決定部13Aは、移送可能な一部の拠点エリアSAから避難エリアEで必要とされる数量のシェルタ3の移送が可能かどうかを判定する。また、交通情報に基づいて、それらの拠点エリアSAから避難エリアEへ移送可能なルートがあるかどうかを判定する。移送可能な場合(ステップS26;Yes)、図9で説明する処理に進む。移送可能ではない場合(ステップS26;No)、図8で説明する処理に進む。
次に図8を用いて、ステップS21で条件を満たすことができる拠点エリアSAの組合せが無いと判定された場合(ステップS21;No)、ステップS24で移送可能な拠点エリアSAが無いと判定された場合(ステップS24;No)、ステップS26で拠点エリアSAから避難エリアEへの移送が可能では無いと判定された場合(ステップS26;No)、について説明する。
移送先決定部13Aは、避難エリアEからの距離が所定の範囲よりも遠い拠点エリアSAを対象に含めて、図6のステップS12以降の処理を行う。また、所定の範囲よりも遠い拠点エリアSAが存在しない場合や、所定の範囲よりも遠い拠点エリアSAを含めても同じ結果となった場合は、移送先決定部13Aは、他の都道府県、例えばB県の管理サーバBへ、通信部16Aを介して、移送先となる避難エリアEや必要なシェルタ3の数量等を送信し、シェルタ3の移送を要請する(ステップS31)。要請を受けた管理サーバ10Bは、図6のステップS11以降の処理を行う。
また、図8の処理で避難エリアEからより遠方に存在する拠点エリアSAや他県の拠点エリアSBなどからシェルタ3を移送する場合、それらの拠点エリアから直接、避難エリアEへシェルタ3を移送してもよいが、拠点エリアSB等からは、避難エリアEへの移送が可能であって払い出しを完了した拠点エリアSA(例えば、拠点エリアSA1)へ移送を行って拠点エリアSA1のシェルタ3を補充し、避難エリアEへのシェルタ3の移送は、拠点エリアSA1から行うようにしてもよい(心太方式)。この方式の場合、図6のステップS12以降の処理において、「避難エリア」を、補充先の「拠点エリアSA1」と読み替えて各処理を行う。例えば、ステップS15の処理で、拠点エリアSB1から拠点エリアSA1への移送可能ルートがあると判定された場合、移送先決定部13Bは、拠点エリアSB1から拠点エリアSA1の移送情報(拠点エリアSB1から拠点エリアSA1へ供給する物資の識別情報と、ルートの情報)を移送先提示部14Bへ出力する。移送先提示部14Bは、移送情報を拠点エリアSB1の拠点エリア端末20B1へ送信する。拠点エリア端末20B1は、移送情報を出力する。拠点エリアSB1では、拠点エリアSA1へのシェルタ3などの移送を開始する。
次に図9を用いて、ステップS23で移送可能と判定された場合(ステップS23;Yes)、ステップS26で移送可能と判定された場合(ステップS26;Yes)の処理について説明する。
ユーザは、避難エリアEへのルートの道路容量が条件を充足するかどうかを判定する(ステップS41)。道路容量が条件を充足する場合、各拠点エリアSAから、シェルタ3等の一斉移送を開始する(ステップS42)。条件を充足しない場合、各拠点エリアSAから、移送量を制限した物資の移送を開始する(ステップS43)。なお、ステップS43の判定は、図6のステップS16で説明したように管理サーバ10A側で移送先決定部13Aが行い、その結果を拠点エリア端末20Aへ送信してもよい。
災害の発生状況により、避難エリアの設置場所や、シェルタの設置数は変動するが、上記処理で説明したように、移送先の避難エリアE、規模(シェルタの収容人数)、目標時間を指定するだけで、必要数のシェルタ3とその保管場所および保管場所から避難エリアEまでのルートを特定し、迅速な災害対策が可能となる。また、その場合、避難エリアEの混乱が発生しないのであれば、選定された拠点エリアSAから避難エリアEへの一斉移送を行い、現地の道路インフラが脆弱な場合などは、輸送負荷を減らすため、移送元の拠点エリアSAから制限を加えた移送を行うようにすることができる。また、移送元の拠点エリアSAで保管する物資が足りない場合、他の拠点エリアSAから移送元の拠点エリアSAへ物資を補充することで、必要な終了の物資を混乱なく避難エリアEへ移送することができる。
なお、管理サーバ10は、シェルタ3の移送中にはトラックの位置情報を取得し、トラックに積載したシェルタ3の識別情報を用いて、移送中のシェルタ3についてのデータテーブルT1の「現在位置」フィールドを、最新のトラックの位置情報で更新してもよい。また、目的地の避難エリアEに到着した後は、移送したシェルタ3についてのデータテーブルT1の「現在位置」フィールドを、避難エリアEの位置情報や識別情報、あるいは避難エリアEに対応する災害予想エリアE1〜E4の識別情報等で更新してもよい。このようにすることで、シェルタ3を監視し、紛失などを防ぐことができる。
本実施形態の移送式シェルタ管理システム1によれば、避難エリアEを運営する自治体や電力会社が、シェルタ3の保管、設置などを行う必要が無い。また、シェルタ3を保管するスペースを用意する必要が無い。
自治体などがシェルタ3を避難所にて保管する場合、避難所の建物に災害等の影響が及んだ場合には、シェルタ3を用いることができない可能性もあるが、本実施形態の移送式シェルタ管理システム1によれば、シェルタ3は、災害が及ばない拠点エリアSに保管されるので、そのようなおそれが無い。また、災害予想エリアE1等付近の当初想定していた避難エリアEが使用できない場合には、同じ災害予想エリアE1等に対応する他の避難エリアEにシェルタ3を移送することができるので、避難エリアEの変更に柔軟に対応することができる。また、災害時には、交通インフラが混雑したり、災害の影響による道路の破損等によって通行できなったりする可能性がある。移送式シェルタ管理システム1によれば、通行可能なルートを提示するので、確実に避難エリアEまでシェルタ3等を移送することができる。また、移送可能なルートが存在する拠点エリアSを選択してシェルタ3を避難エリアEまで移送することができる。また、複数の拠点エリアSからシェルタ3を避難エリアEまで移送することができるため、ある拠点エリアSから避難エリアEまでの移送ルートが絶たれたときでも、避難所にシェルタ3が届かない状況を回避することができる。また、避難エリアEへの移送ルートが確保されている拠点エリアSに対して、他の拠点エリアSからシェルタ3を補充することで、必要な数量のシェルタ3を避難エリアEまで移送することができる。
なお、上記説明では、シェルタ3の保管、移送を対象としたが、避難エリアEでは、水や食料、その他の備品(非常用発電機などの電源設備、燃料、放射線を検知するセンサーなど)が必要となる。これら物品についても拠点エリアSにて保管し、収容人数に応じた分量の物品を、シェルタ3と共に指定された避難エリアEへトラック等で移送するように構成してもよい。
図11は、本発明の一実施形態における移送式シェルタ管理システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の管理サーバ10および拠点エリア端末20A〜20Cの各々は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。なお、移送情報記憶部15は、補助記憶装置903に記憶されている。
管理サーバ10および拠点エリア端末20A〜20Cの全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
なお、管理サーバ10および拠点エリア端末20A〜20Cの各々は、複数のコンピュータ900によって構成されていても良い。
また、移送情報記憶部15は、コンピュータ900とは別体の外部記憶装置に記憶されていても良い。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1・・・移送式シェルタの管理システム
10・・・管理サーバ
11・・・受付部
12・・・交通情報取得部
13・・・移送先決定部
14・・・移送先提示部
15・・・移送情報記憶部
16・・・通信部
3・・・シェルタ
20A〜20C・・・拠点エリア端末
30A〜30C・・・倉庫
S1〜S3・・・拠点エリア
E1〜E4・・・災害予想エリア
E・・・避難エリア

Claims (10)

  1. 拠点エリアに保管されるとともに1以上の避難エリアに移送されて使用される移送式シェルタの管理システムであって、
    複数の前記移送式シェルタそれぞれの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用の前記移送式シェルタを保管する前記拠点エリアと、前記移送式シェルタの各々が使用される前記災害予想エリアの何れかに対応する前記避難エリアと、前記拠点エリアから前記避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する移送情報記憶部と、
    前記移送式シェルタの移送先を示す前記避難エリアと、前記移送式シェルタの必要数量と、を受け付ける受付部と、
    前記避難エリアに移送する前記移送式シェルタの識別情報と、前記移送式シェルタが保管された前記拠点エリアの各々から前記避難エリアへの移送ルートと、を提示する移送先提示部と、
    を備える移送式シェルタ管理システム。
  2. 前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記避難エリアへの移送が決まった前記拠点エリアに保管された他の前記災害予想エリア用の移送式シェルタを前記避難エリアへ移送すると決定する移送先決定部、
    をさらに備える請求項1に記載の移送式シェルタ管理システム。
  3. 前記移送先提示部は、他の前記災害予想エリア用の前記移送式シェルタについては前記移送ルートを変更して提示する、
    請求項2に記載の移送式シェルタ管理システム。
  4. 前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記避難エリアへの移送が決まった前記拠点エリアとは異なる他の前記拠点エリアから前記移送式シェルタを前記避難エリアへ移送すると決定する移送先決定部、
    をさらに備える請求項1に記載の移送式シェルタ管理システム。
  5. 前記移送先決定部は、前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記拠点エリアと前記避難エリアまでの交通状況に応じて、前記避難エリアへ移送する前記移送式シェルタを保管する前記拠点エリアを決定する、
    請求項2から請求項4の何れか1項に記載の移送式シェルタ管理システム。
  6. 前記避難エリアで必要とされる前記移送式シェルタが足りない場合、前記避難エリアへの移送が決まった第1の前記拠点エリアに対し、第2の前記拠点エリアから不足分の前記移送式シェルタを供給することを決定する移送先決定部、
    をさらに備え、
    前記移送先提示部は、第2の前記拠点エリアから第1の前記拠点エリアへ供給する前記移送式シェルタの識別情報と、第2の前記拠点エリアから第1の前記拠点エリアへの移送ルートと、を提示する、
    請求項1に記載の移送式シェルタ管理システム。
  7. 前記避難エリアで必要とされる必要数量の前記移送式シェルタを1つの前記拠点エリアが保管していない場合、前記必要数量を満たすことができる複数の前記拠点エリアの組み合わせを決定する移送先決定部、
    をさらに備える請求項1に記載の移送式シェルタ管理システム。
  8. 前記拠点エリアに保管される複数の前記移送式シェルタと、
    前記移送先提示部が提示した移送ルートに係る前記拠点エリアから前記避難エリアへ前記移送式シェルタを移送する移送手段と、
    をさらに備える請求項1から請求項7の何れか1項に記載の移送式シェルタ管理システム。
  9. 拠点エリアに保管される移送式シェルタを避難エリアに移送するための情報を提示する移送式シェルタの移送情報提示方法であって、
    前記移送式シェルタの移送先を示す前記避難エリアと、前記移送式シェルタの必要数量と、を受け付けるステップと、
    複数の前記移送式シェルタそれぞれの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用の前記移送式シェルタを保管する前記拠点エリアと、前記移送式シェルタの各々が使用される前記災害予想エリアの何れかに対応する前記避難エリアと、前記拠点エリアから前記避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する移送情報記憶部を参照して、前記避難エリアに移送する前記移送式シェルタの識別情報と、前記移送式シェルタが保管された前記拠点エリアの各々から前記避難エリアへの移送ルートと、を提示するステップと、
    を有する移送情報提示方法。
  10. 拠点エリアに保管される移送式シェルタを避難エリアに移送するための情報を提示するプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記移送式シェルタの移送先を示す前記避難エリアと、前記移送式シェルタの必要数量と、を受け付ける手段、
    複数の前記移送式シェルタそれぞれの識別情報と、所定の1以上の災害予想エリア用の前記移送式シェルタを保管する拠点エリアと、前記移送式シェルタの各々が使用される前記災害予想エリアの何れかに対応する前記避難エリアと、前記拠点エリアから前記避難エリアへの移送ルートと、を対応付けて記憶する移送情報記憶部を参照して、前記避難エリアに移送する前記移送式シェルタの識別情報と、前記移送式シェルタが保管された前記拠点エリアの各々から前記避難エリアへの移送ルートと、を提示する手段、
    として機能させるためのプログラム。
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