JP2019158890A - 性別に基づく疾病の識別・評価・予防及び治療を含む、肺病の識別・評価・予防及び治療の方法並びにそのキット - Google Patents

性別に基づく疾病の識別・評価・予防及び治療を含む、肺病の識別・評価・予防及び治療の方法並びにそのキット Download PDF

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Abstract

【課題】性別に基づく疾病の識別・評価・予防及び治療を含む、肺病の識別・評価・予防及び治療の方法並びにそのキットの提供。【解決手段】本発明は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患を診断することにおいて有用なバイオマーカー及びバイオマーカーの組合せを提供する。本発明は、更にバイオマーカー及びバイオマーカーの組合せの発現の程度に基づく、肺疾患を区別する方法、治療をモニターする方法、及び治療的介入に対する被験者の反応を予測する方法を提供する。バイオマーカー及びバイオマーカーの組合せを検出するための薬剤を含んでなるキットが、更に提供される。【選択図】図1A

Description

(a)技術分野
[001]本発明は、バイオマーカーを使用する、肺疾患の検出、識別、評価、予防、診断
、及び治療並びにそのキットに関する。更に具体的には、本発明は、特異的バイオマーカ
ーの発現レベルを測定し、そして定量することによる非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の
診断に関する。本発明は、更に、ヒトの血清又は他の生物学的流体中に存在するバイオマ
ーカーの識別にも関し、これは、正常な集団中に見出されるものと異なったレベルで発現
することが見いだされた場合、ヒトの肺組織及びヒトの気道系に関連する病態の指標であ
る。このような病態に伴うバイオマーカーを識別し、これらのバイオマーカーの発現レベ
ルを定量し、そして発現レベルを正常なヒトの血清中に存在することが一般的に予測され
るレベルと比較することによって、簡単な血液検査によってその進行の初期において病態
の存在を検出し、そして病態の進行を特徴づけし、そして同様に病態間区別することが可
能である。
(b)関連する技術の説明
[002]喘息及び肺癌のような呼吸器系の病態は、数百万人のアメリカ人に影響している
。事実、米国肺協会(登録商標)は、殆ど2千万人のアメリカ人が喘息に罹っていること
を報告している。米国癌協会は、2007年単年で229,400人の新しい呼吸器系の
癌の事例及び164,840人の呼吸器系の癌による死亡を推定した。癌がまだ局所的で
ある間に検出された全ての癌の事例の5年間生存率は46%であるが、肺癌患者の5年間
生存率は僅か13%である。それに対応して、肺癌の16%のみが疾病が広がる前に発見
されている。肺癌は、一般的に癌細胞の病態に基づいて二つの主要な型に分類される。そ
れぞれの型は、癌性となるために形質転換される細胞の型によって命名される。小細胞肺
癌は、ヒトの肺組織の小細胞に由来し、一方非小細胞肺癌は、一般的に小細胞型ではない
全ての肺癌を包含する。非小細胞肺癌は、治療が全ての非小細胞型のために一般的に同一
であるために、一緒に分類される。更に、非小細胞肺癌、全体として、NSCLCは、全
ての肺癌の約75%を構成する。
[003]肺癌患者の低い生存率の主要な因子は、肺癌を初期に診断することが困難である
という事実である。肺癌を診断する、又はヒトにおけるその存在を識別する現時点の方法
は、腫瘍の存在又は非存在を物理的に決定するための、肺のX−線の撮影、コンピュータ
ー化断層撮影(CT)走査及び同様な試験に制限される。従って、肺癌の診断は、しばし
ば有意な時間存在する症状に応じてのみ、そして疾病が物理的に検出可能な集団を生じる
ために十分に長くヒト中に存在した後に行われている。
[004]同様に、喘息を検出する現時点の方法は、典型的には再発性の喘鳴、咳、及び胸
部絞扼感のような長期の症状の提示後に行われる。喘息を検出する現時点の方法は、典型
的には、肺活量測定又は負荷試験のような肺の機能試験に限定される。更に、これらの試
験は、しばしば他の病態又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎、肺炎、及び鬱血
性心不全のような反応性気道疾患を除外するための多くの他の試験と共に行うように医師
によって指示される。
[005]その発症の初期にヒトの肺組織の病態を診断する簡単な信頼性のある方法は、当
技術において存在しない。更に、特定の肺組織の病態の存在を示すことが可能である今日
使用可能な血液試験は存在しない。従って、肺癌の存在をその疾病の進行の初期に決定す
るための方法を開発することが好ましい。喘息及び非小細胞肺癌を診断し、そしてこれら
を互いに、そして感染のような他の肺疾患と、症状の初期の出現において区別するための
方法を開発することも同様に好ましい。発現の相対的強度が変化した場合、非小細胞肺癌
及び/又は反応性気道疾患の存在の指標であるヒトの血液中に存在する特異的タンパク質
を識別することが更に好ましい。
[006]本発明は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患に関する被験者の生
理学的状態を特徴づけるために有用である多くのバイオマーカーを識別する。これらのバ
イオマーカーは、表1から23において示される。
[007]表1Aは、その発現レベルが、一つ又はそれより多い肺の疾患を持つ個体におい
て測定された場合に、正常な個体におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイ
オマーカーを記載する。表1Bは、その発現レベルが、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患
のいずれかを持つ個体において測定された場合に、正常な個体におけるレベルと異なり、
そして非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の間に異なった発現レベルを示すことが見いださ
れたバイオマーカーを記載する。表1Cは、その発現が、非小細胞肺癌又は反応性気道疾
患を持つ個体において測定された場合に、正常な個体におけるレベルと異なっていること
が見いだされたバイオマーカーを記載する。
[008]表2は、その発現が、反応性気道疾患を持つ個体において測定された場合に、正
常な個体におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。
表3は、その発現が、非小細胞肺癌を持つ個体において測定された場合に、正常な個体に
おけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。表4は、そ
の発現レベルが、非小細胞肺癌及び反応性気道疾患を持つ個体間で測定された場合に異な
っていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。
[009]表5Aは、その発現レベルが、一つ又はそれより多い肺疾患を持つ男性において
測定された場合に、正常な男性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオ
マーカーを記載する。表5Bは、その発現レベルが、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の
いずれかを持つ男性において測定された場合に、正常な男性におけるレベルと異なり、そ
して非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の間に異なった発現レベルを示すことが見いだされ
たバイオマーカーを記載する。表5Cは、その発現が、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患
を持つ男性において測定された場合に、正常な男性におけるレベルと異なっていることが
見いだされたバイオマーカーを記載する。
[010]表6は、その発現が、反応性気道疾患を持つ男性において測定された場合に、正
常な男性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。
表7は、その発現が、非小細胞肺癌を持つ男性において測定された場合に、正常な男性に
おけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。表8は、そ
の発現レベルが、非小細胞肺癌及び反応性気道疾患を持つ男性間で異なっていることが見
いだされたバイオマーカーを記載する。
[011]表9Aは、その発現レベルが、一つ又はそれより多い肺疾患を持つ女性において
測定された場合に、正常な女性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオ
マーカーを記載する。表9Bは、その発現レベルが、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の
いずれかを持つ女性において測定された場合に、正常な女性におけるレベルと異なり、そ
して非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の間に異なった発現レベルを示すことが見いだされ
たバイオマーカーを記載する。表9Cは、その発現が、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患
を持つ女性において測定された場合に、正常な女性におけるレベルと異なっていることが
見いだされたバイオマーカーを記載する。
[012]表10は、その発現が、反応性気道疾患を持つ女性において測定された場合に、
正常な女性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する
。表11は、その発現が、非小細胞肺癌を持つ女性において測定された場合に、正常な女
性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。表12
は、その発現レベルが、非小細胞肺癌及び反応性気道疾患を持つ女性間で異なっているこ
とが見いだされたバイオマーカーを記載する。
[013]表13Aは、その発現が、男性及び女性の反応性気道疾患の集団間で有意に異な
るバイオマーカーを記載する。表13Bは、その発現が、男性及び女性の反応性気道疾患
の集団間で有意に異ならないバイオマーカーを記載する。表14Aは、その発現が、男性
及び女性の非小細胞肺癌の集団間で有意に異なるバイオマーカーを記載する。表14Bは
、その発現が、男性及び女性の非小細胞肺癌の集団間で有意に異ならないバイオマーカー
を記載する。表15Aは、正常な集団に対する蛍光強度の相対的標準偏差によって順位づ
けされたバイオマーカーを記載する。表15Bは、正常な女性の集団に対する蛍光強度の
相対的標準偏差によって順位づけされたバイオマーカーを記載する。表15Cは、正常な
男性の集団に対する蛍光強度の相対的標準偏差によって順位づけされたバイオマーカーを
記載する。
[014]表16Aは、その発現レベルが、一つ又はそれより多い肺疾患を持つ男性におい
て測定した場合に、正常な男性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオ
マーカーを記載する。表16Bは、その発現レベルが、正常な男性におけるレベルと、非
小細胞肺癌又は反応性気道疾患のいずれかを持つ男性において測定された場合に異なり、
そして非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の間に異なった発現レベルを示すことが見いださ
れたバイオマーカーを記載する。表16Cは、その発現が、非小細胞肺癌及び反応性気道
疾患を持つ男性において測定された場合に、正常な男性におけるレベルと異なっているこ
とが見いだされたバイオマーカーを記載する。
[015]表17は、その発現が、反応性気道疾患を持つ男性において測定された場合に、
正常な男性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する
。表18は、その発現が、非小細胞肺癌を持つ男性において測定された場合に、正常な男
性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。表19
は、その発現レベルが、非小細胞肺癌及び反応性気道疾患を持つ男性間で異なっているこ
とが見いだされたバイオマーカーを記載する。
[016]表20Aは、その発現レベルが、一つ又はそれより多い肺疾患を持つ女性におい
て測定された場合に、正常な女性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイ
オマーカーを記載する。表20Bは、その発現レベルが、非小細胞肺癌又は反応性気道疾
患のいずれかを持つ女性において測定された場合に、正常な女性における発現レベルと異
なり、そして非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の間に異なった発現レベルを示すことが見
いだされたバイオマーカーを記載する。表20Cは、その発現が、非小細胞肺癌及び反応
性気道疾患を持つ女性において測定された場合に、正常な女性における発現レベルと異な
っていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。
[017]表21は、その発現が、反応性気道疾患を持つ女性において測定された場合に、
正常な女性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する
。表22は、その発現が、非小細胞肺癌を持つ女性において測定された場合に、正常な女
性におけるレベルと異なっていることが見いだされたバイオマーカーを記載する。表23
は、その発現レベルが、非小細胞肺癌及び反応性気道疾患を持つ女性間で異なっているこ
とが見いだされたバイオマーカーを記載する。
[018]表1−15の有意性は、スチューデントt検定を使用して決定した。表16−2
3の有意性は、クラスカル−ウォリス法を使用して決定した。
[019]配列番号1−17を含んでなるポリペプチドは、その発現が一つ又はそれより多
い疾病により変化することが見いだされた更なるバイオマーカーである。
[020]本発明は、これらのバイオマーカーの識別に依存する各種の診断、予測及び治療
法を提供する。
[021]本発明は、被験者の生理学的試料における、表1−12又は16−23の任意の
数からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、被
験者における生理学的特徴づけの方法を提供し、ここにおいて、前記の少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患の指標
であるか、或いは非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患を識別することを補助
することができる。本発明は、更に被験者の生理学的試料中の、表1−12又は16−2
3にも表れる、表13B、14B、又は15Bからの少なくとも一つのバイオマーカーの
発現の程度を決定することを含んでなる、被験者における生理学的特徴づけの方法を提供
し、好ましくは、バイオマーカーは、表1−12又は16−23の番号1−10のバイオ
マーカーの少なくとも一つであり、ここにおいて、前記の少なくとも一つのバイオマーカ
ーの発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患の指標である。別に
又は更に、これらのバイオマーカーの一次相互作用物質の発現の程度を決定することがで
きる。
[022]本発明は、被験者の生理学的試料中の配列番号12の発現を程度を決定すること
を含んでなる被験者における生理学的特徴づけの方法を提供し、ここにおいて、配列番号
12の発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患の指標である。
[023]本発明は、被験者の生理学的試料中の配列番号1−17からなる群から選択され
る少なくとも一つのポリペプチドの発現を程度を決定し、そしていずれもの数の表1−1
2又は表16−23からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定すること
を含んでなる被験者における生理学的特徴づけの方法を提供し、ここにおいて、前記少な
くとも一つのポリペプチド及び前記いずれもの数の表1−12又は表16−23からの少
なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のよう
な肺疾患の指標である。
[024]本発明は、被験者の生理学的試料中の表2、表6、表10、表17及び表21か
らの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、被験者
における反応性気道疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、前記少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患の指標である。
[025]本発明は、被験者の生理学的試料中の表3、表7、表11、表18、又は表22
からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、被験
者における非小細胞肺癌を診断する方法を提供し、ここにおいて、前記少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌の存在又は発症の指標である。
[026]本発明は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の少なくとも一つの危険性がある被
験者の生理学的試料中の表4、表8、表12、表19、又は表23からの少なくとも一つ
のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、非小細胞肺癌又は反応性気
道疾患の危険性がある被験者の可能性を区別することを援助するための診断法を提供し、
ここにおいて、表4、表8、表12、表19、又は表23からの少なくとも一つのバイオ
マーカーの発現の程度は、前記被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の危険性にある
可能性を区別することを援助する。
[027]本発明は、被験者の生理学的試料中の本明細書中に記載される少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、治療的介入に被験者が反応す
るものである可能性を予測するための方法を提供し、ここにおいて、前記少なくとも一つ
のバイオマーカーの発現の程度は、前記治療的介入に対する被験者の反応を予測すること
を援助する。
[028]本発明は、更に被験者の生理学的試料中の本明細書中に記載される少なくとも一
つのバイオマーカーの一回目の発現の程度、前記最初の決定後の時間における被験者の生
理学的試料中の前記の少なくとも一つのバイオマーカーの二回目の発現の程度を決定し、
そして前記一回目の発現の程度及び二回目の発現の程度を比較することを含んでなる、被
験者をモニターする方法を提供する。
[029]本発明は、更に本明細書中に記載される少なくとも一つのバイオマーカーを選択
し、前記の少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し
、そして前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計することを含ん
でなる、キットを設計する方法を提供する。
[030]本発明は、更に本明細書中に記載される少なくとも一つのバイオマーカーを選択
し、前記の少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を選択し、そして前
記少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を含んでなるキットを設計す
ることを含んでなる、キットを設計する方法を提供する。
[031]本発明は、更に本明細書中に記載される少なくとも一つのバイオマーカーを含ん
でなるキットを提供する。
[032]本発明は、更に配列番号12からなる群から選択される少なくとも一つのポリペ
プチドの発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを提供する。
[033]本発明は、更に配列番号12からなる群から選択される少なくとも一つのポリペ
プチドを検出するための検出剤を含んでなるキットを提供する。
[034]本発明は、更に(a)配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一
つのポリペプチドの発現の程度を決定するための手段、及び(b)いずれもの表1−12
又は表16−23からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための
手段を含んでなるキットを提供する。
[035]本発明は、更に(a)配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一
つのポリペプチドを検出するための検出剤、及び(b)いずれもの表1−12又は表16
−23からの少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を含んでなるキッ
トを提供する。
[036]本発明は、更に複数の上記表からのバイオマーカー及び/又はポリペプチドを含
有するキットを提供する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
被験者の生理学的特徴づけの方法であって、前記被験者の生理学的試料中の表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなり、ここにおいて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度が、肺疾患の指標である、前記方法。
(項目2)
被験者の生理学的特徴づけの方法であって、前記被験者の生理学的試料中の配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポリペプチドの発現の程度を決定し、そして前記被験者の生理学的試料中の表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなり、ここにおいて、前記少なくとも一つのポリペプチドの発現の程度及び表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度が、肺疾患の指標である、前記方法。
(項目3)
被験者の生理学的特徴づけの方法であって、前記被験者の生理学的試料中の配列番号12の発現の程度を決定することを含んでなり、ここにおいて、前記少なくとも一つのポリペプチドの発現の程度が、肺疾患の指標である、前記方法。
(項目4)
前記生理学的特徴づけが、前記被験者の生理学的試料中の表2、表6、表10、表17、又は表21からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被験者の反応性気道疾患を診断することであり、ここにおいて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度が、反応性気道疾患の指標である、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記生理学的特徴づけが、前記被験者の生理学的試料中の表3、表7、表11、表18、又は表22からの少なくとも一つのバイオマーカーの前記被験者中の発現の程度を決定することを含んでなる被験者の非小細胞肺癌を診断することであり、ここにおいて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度が、非小細胞肺癌の存在又は発症の指標である、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記生理学的特徴づけが、前記被験者の生理学的試料中の表4、表8、表12、表19、又は表23からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被験者の肺疾患を診断することであり、ここにおいて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度が肺疾患を診断することを援助する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記少なくとも一つのバイオマーカーが、複数のバイオマーカーを含んでなる、項目1−2及び4−6のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
前記少なくとも一つのバイオマーカーが、表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは複数のバイオマーカーが、表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番から選択される複数のバイオマーカーを含んでなる、項目1−2及び4−6に記載の方法。
(項目9)
更に、前記少なくとも一つのバイオマーカーが、更に表13B及び/又は表14B上にも見出される、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記ヒトが男性であり、そして前記バイオマーカーが、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは複数のバイオマーカーが、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番から選択される、項目1−2及び4−6のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
前記ヒトが女性であり、そして前記少なくとも一つのバイオマーカーが、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは複数のバイオマーカーが、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番から選択される、項目1−2及び4−6のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
更に、前記少なくとも一つのバイオマーカーが、更に表13A及び/又は表14A上にも見出される、項目10又は11のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
更に、前記被験者の生理学的試料中の表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23からのバイオマーカーに連結する少なくとも一つの一次相互作用物質の発現の程度を決定することを含んでなり、ここにおいて、前記少なくとも一つの一次相互作用物質の発現の程度が、肺疾患の指標である、項目1−12のいずれか1項に記載の生理学的特徴づけの方法。
(項目14)
前記肺疾患が、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患である、項目1−3、及び6−13のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
前記反応性気道疾患が、喘息である、項目4又は14に記載の方法。
(項目16)
前記発現の程度を決定することが、定量的多重免疫アッセイを行うことである、項目1−15のいずれか1項に記載の方法。
(項目17)
前記方法が、更に前記被験者の生理学的試料を得ることを含んでなる、項目1−16のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
前記生理学的試料が、血液の血清又は血漿のような生物学的流体である、項目1−17のいずれか1項に記載の方法。
(項目19)
前記被験者が、ヒトのような哺乳動物である、項目1−18のいずれか1項に記載の方法。
(項目20)
被験者の生理学的特徴づけの方法であって、
(a)被験者中のMMP−8のレベルが異常であるか否かを決定するための工程;及び
(b)被験者中の肝細胞増殖因子(HGF)、可溶性Fasリガンド(sFasL)、PAI−1、インスリン(INS)、上皮細胞増殖因子(EGF)、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、及びこれらの組合せからなる群から選択されるバイオマーカーのレベルが、異常であるか否かを決定するための工程;
を含んでなり、ここにおいて、前記バイオマーカーの異常なレベルが、肺疾患の指標である、前記方法。
(項目21)
更に、被験者中のMMP−1のレベルが異常であるか否かを決定するための工程を含んでなる、項目21に記載の方法。
(項目22)
工程(b)が、被験者中のHGFのレベルが異常であるか否かを決定することを含んでなる、項目20又は21のいずれか1項に記載の方法。
(項目23)
被験者の生理学的特徴づけの方法であって、
(a)被験者中のMMP−8又はそれと連結する一次相互作用物質のレベルを測定し;そして
(b)被験者中のHGF、sFasL、PAI−1、INS、EGF、MPO、及びMIF又はこれらと連結する一次相互作用物質からなる群から選択されるバイオマーカーのレベルを測定すること;
を含んでなり、ここにおいて、前記バイオマーカー又はそれと連結する前記一次相互作用物質のレベルが異常である場合、被験者が肺疾患の増加した可能性を有する、前記方法。
(項目24)
更に、前記被験者中のMMP−1又はこれと連結する一次相互作用物質のレベルを測定することを含んでなり、ここにおいて、前記バイオマーカー又は前記これと連結する一次相互作用物質のレベルが異常である場合、被験者が肺疾患の増加した可能性を有する、項目23に記載の方法。
(項目25)
工程(b)が、被験者中のHGFのレベルを測定することを含んでなる、項目23又は24のいずれか1項に記載の方法。
(項目26)
男性の被験者の生理学的特徴づけの方法であって、
(a)前記男性の被験体中のINS、MMP−7、MMP−8、レジスチン、及び/又
はHGFの少なくとも二つのバイオマーカーのレベルを決定し、;そして
(b)工程(a)において決定されたレベルを、正常な被験者中の前記少なくとも二つのバイオマーカーのレベルと比較すること;
を含んでなり、ここにおいて、前記比較は、それぞれのバイオマーカーが、前記被験者中で上方又は下方制御されているか否かを決定することを可能にし、そして更にここにおいて、INSが下方制御され、及び/又はMMP−7、MMP−8、レジスチン、及び/又はHGFが上方制御された場合、前記男性の被験者が、肺疾患を有する増加した可能性を有する、前記方法。
(項目27)
工程(a)が、少なくとも三つ、好ましくは少なくとも四つ、更に好ましくは少なくとも五つの前記バイオマーカーのレベルを決定することを含んでなる、項目26に記載の方法。
(項目28)
女性の被験者の生理学的特徴づけの方法であって、
(a)前記女性の被験者中のIL−8、血清アミロイドP、血清アミロイドA、及びC反応性タンパク質の少なくとも二つのレベルを決定し;そして
(b)工程(a)において決定されたレベルを、正常な被験者中の前記少なくとも二つのバイオマーカーのレベルと比較すること;
を含んでなり、ここにおいて、前記比較は、それぞれのバイオマーカーが、前記患者中で上方又は下方制御されているか否かを決定することを可能にし、そして更にここにおいて、IL−8及び/又は血清アミロイドPが下方制御され、及び/又は血清アミロイドA及び/又はC反応性タンパク質が上方制御された場合、前記女性の被験者が、肺疾患の増加した可能性を有する、前記方法。
(項目29)
工程(a)が、少なくとも三つ、好ましくな少なくとも四つの前記バイオマーカーのレベルを決定することを含んでなる、項目26に記載の方法。
(項目30)
(a)表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せから複数のバイオマーカーを選択し;(b)前記バイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し;そして(c)発現の程度を決定するための前記手段を含んでなるキットを設計すること;
を含んでなる、被験者中の肺疾患を診断するためのキットを設計するための方法。
(項目31)
(a)配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポリペプチド、及び表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;(b)配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポリペプチド、及び表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための前記手段を含んでなるキットを設計すること;を含んでなる、被験者中の肺疾患を診断するためのキットを設計するための方法。
(項目32)
前記バイオマーカーが、表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは前記バイオマーカーが、表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番からの複数のバイオマーカーから選択される、項目30又は31に記載の方法。
(項目33)
更に、表13B及び/又は表14Bから少なくとも一つのバイオマーカーを選択することを含んでなる、項目30−32のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
前記被験者が男性であり、そして前記バイオマーカーが、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは複数のバイオマーカーは、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番から選択される、項目30又は31のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
前記被験者が女性であり、そして前記少なくとも一つのバイオマーカーが、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは複数のバイオマーカーは、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番から選択される、項目30又は31のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
更に、表13A及び/又は表14Aから少なくとも一つのバイオマーカーを選択することを含んでなる、項目35又は36のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を含んでなるキット。
(項目38)
(a)配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポリペプチドの発現の程度を決定するための手段;及び(b)表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を含んでなるキット。
(項目39)
前記少なくとも一つのバイオマーカーが、表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは前記バイオマーカーが、表1A、表1B、表1C、表2、表3、表4、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番からの複数のバイオマーカーから選択される、項目37又は38に記載のキット。
(項目40)
更に、表13B及び/又は表14Bからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を含んでなる、項目37−39のいずれか1項に記載のキット。
(項目41)
前記少なくとも一つのバイオマーカーが、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは前記バイオマーカーは、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16A、表16B、表16C、表17、表18、表19、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番からの複数のバイオマーカーから選択される、項目37又は38に記載のキット。
(項目42)
前記少なくとも一つのバイオマーカーが、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せから選択され、好ましくは前記バイオマーカーは、表9A、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20A、表20B、表20C、表21、表22、表23、又は前記表の組合せのバイオマーカー1−20番、更に好ましくはバイオマーカー1−10番からの複数のバイオマーカーから選択される、項目37又は38に記載のキット。
(項目43)
更に、表13A及び/又は表14Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を含んでなる、項目41又は42に記載のキット。
(項目44)
前記バイオマーカーがポリペプチドである、項目37−43のいずれか1項に記載のキット。
(項目45)
前記発現の程度を決定するための前記手段が、検出剤を含んでなる、項目37−44のいずれか1項に記載のキット。
(項目46)
前記検出剤が、前記バイオマーカー又は前記ポリペプチドに特異的に結合する試薬を含んでなる、項目45に記載のキット。
(項目47)
前記試薬が、抗体を含んでなる、項目46に記載のキット。
[037]
図1Aは、実施例1からの正常な(NO)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [038] 図1Bは、実施例1からの非小細胞肺癌の(LC)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。
[039]
図1Cは、実施例1からの喘息の(AST)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [040] 図1Dは、実施例1からのLC集団対NO集団、AST集団対NO集団、及びLC集団対AST集団中のそれぞれのバイオマーカーの蛍光強度の平均における変化のパーセントを示す。
[041]
図1Eは、実施例1からの集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された平均蛍光強度及び変動性を比較することによって得られたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれLC集団対NO集団、AST集団対NO集団、及びLC集団対AST集団である。
[042]
図2Aは、実施例2からの正常な(NO)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [043] 図2Bは、実施例2からの非小細胞肺癌の(LC)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。
[044]
図2Cは、実施例2からの喘息の(AST)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [045] 図2Dは、実施例2からのLC集団対NO集団、AST集団対NO集団、及びAST対LC集団中のそれぞれのバイオマーカーの蛍光強度の平均における変化のパーセントを示す。
[046]
図2Eは、実施例2からの集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された平均蛍光強度及び変動性を比較することによって得られたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれLC集団対NO集団、AST集団対NO集団、及びAST集団対LC集団である。
[047]
図3Aは、実施例3からの正常な(NO)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [048] 図3Bは、実施例3からの非小細胞肺癌の(LC)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。
[049]
図3Cは、実施例3からの喘息の(AST)集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [050] 図3Dは、実施例3からのAST集団対NO集団、LC集団対NO集団、及びAST集団対LC集団中のそれぞれのバイオマーカーの蛍光強度の平均における変化のパーセントを示す。
[051]
図3Eは、実施例3からの集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された平均蛍光強度及び変動性を比較することによって得られたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれAST集団対NO集団、LC集団対NO集団、及びAST対LC集団である。
[052]
図4Aは、実施例3からの正常な(NO)女性の集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [053] 図4Bは、実施例3からの非小細胞肺癌の(LC)女性の集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。
[054]
図4Cは、実施例3からの喘息の(AST)女性の集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [055] 図4Dは、実施例3からの女性のAST集団対NOの集団、女性のLC集団対NOの集団、及び女性のAST集団対LCの集団中のそれぞれのバイオマーカーの蛍光強度の平均における変化のパーセントを示す。
[056]
図4Eは、実施例3からの女性の集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された平均蛍光強度及び変動性を比較することによって得られたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれ女性のAST集団対NO集団、女性のLC集団対NO集団、及び女性のAST集団対LC集団である。
[057]
図5Aは、実施例3からの正常な(NO)男性の集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [058] 図5Bは、実施例3からの非小細胞肺癌の(LC)男性の集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。
[059]
図5Cは、実施例3からの喘息の(AST)男性の集団中のバイオマーカーの平均蛍光強度レベル、並びに標準偏差及び相対標準偏差を示す。 [060] 図5Dは、実施例3からの男性のAST集団対NO集団、男性のLC集団対NO集団、及び男性のAST集団対LC集団中のそれぞれのバイオマーカーの蛍光強度の平均における変化のパーセントを示す。
[061]
図5Eは、実施例3からの男性の集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された平均蛍光強度及び変動性を比較することによって得られたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれ男性のAST対NO集団、男性のLC対NO集団、及び男性のLC対AST集団である。
[062]
図6Aは、実施例3からの女性のAST集団と比較した男性のAST集団、女性のLC集団と比較した男性のLC集団、及び女性のNO集団と比較した男性のNO集団におけるそれぞれのバイオマーカーの蛍光強度の平均における変化のパーセントを示す。
[063]
図6Bは、実施例3からの男性及び女性の集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された平均蛍光強度及び変動性を比較することによって得られたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれ男性及び女性のAST集団、男性及び女性のLC集団、並びに男性及び女性のNO集団である。
[064]
図7Aは、実施例3のLC対NO女性集団、AST対NO女性集団、及びAST対LC女性集団中のそれぞれのバイオマーカーの平均濃度の変化のパーセントを示す。
[065]
図7Bは、実施例3の女性の集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された濃度を比較することによって計算されたクラスカル−ウォリス検定に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれ女性のAST対NO集団、女性のLC対NO集団、及び女性のAST対LC集団である。
[066]
図8Aは、実施例3の男性のLC対NO集団、男性のAST対NO集団、及び男性のAST対LC集団中のそれぞれのバイオマーカーの平均濃度の変化のパーセントを示す。
[067]
図8Bは、実施例3の男性の集団中のそれぞれのバイオマーカーに対して測定された濃度を比較することによって計算されたクラスカル−ウォリス検定に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれ男性のAST対NO集団、男性のLC対NO集団、及び男性のAST対LC集団である。
[068]
図9は、表16Bのバイオマーカー間の関係を示す。
[069]本発明は、性別に基づく疾病の検出、識別、評価、予防、及び診断、並びに治療
を含む、バイオマーカーを使用する肺疾患の検出、識別、評価、予防、診断、及び治療の
各種の方法に関する。これらの方法は、それに対する変化した発現が、非小細胞肺癌及び
/又は反応性気道疾患(例えば、喘息、慢性閉塞性肺炎、等)の指標である特異的バイオ
マーカーの発現の程度を決定することを含む。本発明は、更にこれらのバイオマーカーを
検出するための検出剤、又はこれらのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段
を含んでなる各種のキットを提供する。
定義
[070]本明細書中で使用される場合、“バイオマーカー”又は“マーカー”は、生物学
的系の生理学的状態の特徴的指標として客観的に測定される生物学的分子である。本開示
の目的のために、生物学的分子は、イオン、小分子、ペプチド、タンパク質、翻訳後修飾
を保有するペプチド及びタンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド並びにRNA及びDN
Aを含むポリヌクレオチド、糖タンパク質、リポタンパク質、並びにこれらの種類の分子
の各種の共有結合及び非共有結合の修飾を含む。生物学的分子は、生物学的系の機能に自
然な、特徴的な及び/又は必須ないずれものこれらの実体を含む。バイオマーカーの殆ど
は、ポリペプチドであるが、これらは、更にmRNA又はポリペプチドとして発現される
遺伝子産物の翻訳前の形態である修飾されたmRNAであることができるか、或いはこれ
らは、ポリペプチドの翻訳後修飾を含むことができる。
[071]本明細書中で使用される場合、“被験者”は、いずれもの動物を意味するが、し
かし好ましくは、例えばヒトのような哺乳動物である。多くの態様において、被験者は、
肺疾患を有する、又はそれを有する危険性があるヒトの患者であるものである。
[072]本明細書中で使用する場合、“生理学的試料”は、生物学的流体及び組織からの
試料を含む。生物学的流体は、全血、血液血漿、血液血清、痰、尿、汗、リンパ液、及び
肺胞洗浄液を含む。組織の試料は、固形肺組織又は他の固形組織からの生検、リンパ節の
生検組織、転移巣の生検を含む。生理学的試料を得る方法は公知である。
[073]本明細書中で使用する場合、“治療的介入”は、一つ又はそれより多い小分子又
は大分子、放射線照射、外科手術、又はこれらのいずれもの組合せのような治療剤の投与
を含む。
[074]本明細書中で使用する場合、“検出剤”は、本明細書中に記載されるバイオマー
カーを特異的に検出する試薬及び系を含む。検出剤は、抗体、核酸プローブ、アプタマー
、レクチン、或いは特定のマーカー又は複数のマーカーに対して、対象の試料中にある特
定のマーカー及び他のマーカー間を弁別するために十分な特異的親和性を有する他の試薬
のような試薬、並びに先に記載したような結合又は他の方法による不動化されたリガンド
を使用するセンサーを含むセンサーのような系を含む。
バイオマーカーの識別
[075]本発明のバイオマーカーは、二つの方法を使用して識別された。第1に、非小細
胞肺癌及び/又は喘息の指標であるバイオマーカーの識別は、それぞれの病態を持つと診
断された集団からの患者の血漿中の59種の選択されたバイオマーカーの測定された発現
レベルを、医師によって確認されたように、病態を持つと診断されていない集団と比較す
ることによって行われた。この方法は、実施例1−3中に詳述される。
[076]第2に、バイオマーカーは、質量分光法を使用して識別された。非小細胞肺癌及
び/又は喘息の指標であるタンパク質の識別は、異なった生理学的状態の患者から得られ
た試料のトリプシンペプチド消化物の質量スペクトルのデータを比較することによって行
われた。特に、データは、時間を超えて発現した断片を含有するペプチド及びタンパク質
の、偽性の又はプロトン化された分子イオンのシグナルの強度の一次元のグラフ化された
指示として表されるペプチド断片の質量であった。数千のタンパク質の発現レベルを比較
し、17種のタンパク質の識別を得て、これを、いずれもの診断された肺組織の病態を有
しない個体の集団、医師によって診断されたように喘息を有する個体の集団、及び医師に
よって診断されたように非小細胞肺癌を有する個体の集団間で有意に異なった強度で発現
した。この方法は、実施例6及び7中に詳述される。
一次相互作用物質
[077]生命を維持するために必要な多数の細胞及び生命体の生理学的機能を促進及び制
御するために、生物学的分子は、互いに相互作用しなければならない。これらの相互作用
は、通信の一種と考えることができる。この通信において、各種の生物学的分子は、メッ
セージと考えることができる。そのシグナル伝達機能の一部として、これらの分子は、他
の種類の生物学的分子を含む広範囲の標的と必然的に相互作用する。
[078]相互作用する分子の一つの種類は、受容体として一般的に知られている。直接の
分子内相互作用のもう一つの種類は、補助因子の酵素への結合である。これらの分子内相
互作用は、シグナル伝達分子のネットワークを形成し、これは一緒に作業して、細胞及び
有機体の必須の生命機能を行い、そして制御する。本発明の特定のバイオマーカーは、他
のバイオマーカーに生理学的に結合し、そのレベルは、特定のバイオマーカーのレベルと
調和した様式で増加又は減少する。これらの他のバイオマーカーは、本発明の特定のバイ
オマーカーに関して“一次相互作用物質”と呼ばれる。
[079]“一次相互作用物質”は、特定の生物学的分子と直接相互作用する分子の実体で
ある。例えば、薬物モルヒネは、オピエート受容体と直接相互作用して、最終的に疼痛の
感覚の消失をもたらす。従って、オピエート受容体は“一次相互作用物質”の定義下の一
次相互作用物質である。一次相互作用物質は、これらが相互作用する通信経路における前
記のバイオマーカーの上流及び下流の両方の直接の近隣物を含む。これらの実体は、タン
パク質、核酸及び小分子を包含し、これらは、制約されるものではないが、直接(又は間
接)制御、発現、化学反応、分子合成、結合、プロモーター結合、タンパク質修飾及び分
子運搬を含む関係によって接続されていることができる。そのレベルが調和されているバ
イオマーカーの群は、当業者並びに生理学及び細胞生物学の知識のある者にとって公知で
ある。実際に、特定のバイオマーカーに対する一次相互作用物質は、当技術において既知
であり、そして各種のデータベース及びARIADNE PATHWAY STUDIO
,ExPASY Proteomics Server Qlucore Omics
Explorer,Protein Prospector,PQuad,ChEMBL
、等のような入手可能な生物情報学のソフトウェアを使用して見出すことができる(例え
ば、ARIADNE PATHWAY STUDIO,Ariadne,Inc.,<w
ww.ariadne.genomics.com>又はChEMBL Databas
e,European Bioinformatics Institute,Euro
pean Molecular Biology Laboratory,<www.e
bi.ac.uk>を参照されたい)。
[080]本発明の特定のバイオマーカーのレベルが異常である場合、その発現が特定のバ
イオマーカーと調和する一次相互作用物質のレベルも更に異常である。従って、特定のバ
イオマーカーのレベルが異常であることの決定は、それと調和する一次相互作用物質のレ
ベルを測定することによって達成することができる。当業者は、もちろん特定のバイオマ
ーカーの代わりに、又はそれに加えて使用された一次相互作用物質のレベルが、特定のバ
イオマーカーの挙動と一致して、規定された、そして再現可能な方法で変化するものであ
ることを確認するものである。
[081]本発明は、いずれもの本明細書中に記載される方法に対して、特定のバイオマー
カーと共に行われる方法を、別の方法として、その特定のバイオマーカーの一次相互作用
物質と共に行うことができることを提供する。例えば、本発明は、HGFの発現の程度を
決定することを含んでなる、生理学的特徴づけの方法を提供する。同様に、本発明は、更
にHGFの一次相互作用物質の発現の程度を決定することを含んでなる、生理学的特徴づ
けの方法を提供する。HGFの一次相互作用物質は、制約されるものではないが、実施例
12において規定されるものを含む。
有意なバイオマーカーを規定する表
[082]表1Aは、その発現レベルが、AST対NO集団、LC対NO集団及びAST対
LC集団間の少なくとも一つで、有意な又は僅かに有意な差を有するバイオマーカーを記
載する。
Figure 2019158890
[083]表1Bは、その発現レベルが、AST対NO集団、LC対NO集団、及びAST
対LC集団間の少なくとも一つで、有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性
は、実施例1−3に示すように、スチューデントt検定を使用して決定した。僅かに有意
なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記
載されている。
Figure 2019158890
[084]表1Cは、その発現レベルが、AST対NO集団及びLC対NO集団間の少なく
とも一つで、有意な又は僅かに有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、
実施例1−3に示すように、スチューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍
光強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[085]表2は、その発現レベルが、AST対NO集団間で有意な又は僅かに有意な差を
有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデン
トtを使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載されて
いる。
Figure 2019158890
[086]表3は、その発現レベルが、LC対NO集団間で有意な又は僅かに有意な差を有
するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデント
t検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載され
ている。
Figure 2019158890
[087]表4は、その発現レベルが、AST対LC集団間で有意な又は僅かに有意な差を
有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデン
トt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載さ
れている。
Figure 2019158890
[088]表5Aは、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団、LC対NOの男性の
集団、及びAST対LCの男性の集団間の少なくとも一つで、有意な又は僅かに有意な差
を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデ
ントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載
されている。
Figure 2019158890
[089]表5Bは、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団、LC対NOの男性の
集団、及びAST対LCの男性の集団間の少なくとも一つで、有意な差を有するバイオマ
ーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデントt検定を使用
して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の差
の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[090]表5Cは、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団及びLC対NOの男性
の集団間の少なくとも一つで、有意な又は僅かに有意な差を有するバイオマーカーを記載
する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデントt検定を使用して決定した
。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[091]表6は、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団間で有意な又は僅かに有
意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチ
ューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順
で記載されている。
Figure 2019158890
[092]表7は、その発現レベルが、LC対NOの男性の集団間で有意な又は僅かに有意
な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチュ
ーデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で
記載されている。
Figure 2019158890
[093]表8は、その発現レベルが、AST対LCの男性の集団間で有意な又は僅かに有
意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチ
ューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順
で記載されている。
Figure 2019158890
[094]表9Aは、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団、LC対NOの女性の
集団、及びAST対LCの女性の集団間の少なくとも一つで、有意な又は僅かに有意な差
を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデ
ントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の有意性及び差の大きさに基づく
降順で記載されている。
Figure 2019158890
[095]表9Bは、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団、LC対NOの女性の
集団、及びAST対LCの女性の集団間で、有意な差を有するバイオマーカーを記載する
。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデントt検定を使用して決定した。僅
かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく
降順で記載されている。
Figure 2019158890
[096]表9Cは、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団及びLC対NOの女性
の集団間で、有意な又は僅かに有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、
実施例1−3に示すように、スチューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍
光強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[097]表10は、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団間で有意な又は僅かに
有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、ス
チューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降
順で記載されている。
Figure 2019158890
[098]表11は、その発現レベルが、LC対NOの女性の集団間で有意な又は僅かに有
意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチ
ューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順
で記載されている。
Figure 2019158890
[099]表12は、その発現レベルが、AST対LCの女性の集団間で有意な又は僅かに
有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、ス
チューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降
順で記載されている。
Figure 2019158890
[0100]表13Aは、その発現レベルが、男性及び女性のAST集団間で、有意な又は僅
かに有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように
、スチューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づ
く降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0101]表13Bは、その発現レベルが、男性及び女性のAST集団間で、有意でない差
を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデ
ントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載
されている。
Figure 2019158890
[0102]表14Aは、その発現レベルが、男性及び女性のLC集団間で、有意な又は僅か
に有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、
スチューデントt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく
降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0103]表14Bは、その発現レベルが、男性及び女性のLC集団間で、有意でない差を
有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例1−3に示すように、スチューデン
トt検定を使用して決定した。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載さ
れている。
Figure 2019158890
[0104]表15Aは、正常な集団に対する蛍光強度の相対的標準偏差による、昇順で順位
づけされたバイオマーカーを記載する。
Figure 2019158890
[0105]表15Bは、正常な女性の集団に対する蛍光強度の相対的標準偏差による、昇順
で順位づけされたバイオマーカーを記載する。
Figure 2019158890
[0106]表15Cは、正常な男性の集団に対する蛍光強度の相対的標準偏差による、昇順
で順位づけされたバイオマーカーを記載する。
Figure 2019158890
[0107]表16Aは、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団、LC対NOの男性
の集団、及びAST対LCの男性の集団間の少なくとも一つで、有意な差を有するバイオ
マーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法を使用
して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の有
意性及び差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0108]表16Bは、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団、LC対NOの男性
の集団、及びAST対LCの男性の集団間で、有意な差を有するバイオマーカーを記載す
る。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法を使用して決定した。僅
かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく
降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0109]表16Cは、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団及びLC対NOの男
性の集団間で、有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示す
ように、クラスカル−ウォリス法を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含
んでいない。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0110]表17は、その発現レベルが、AST対NOの男性の集団間で有意な差を有する
バイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法
を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強
度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0111]表18は、その発現レベルが、LC対NOの男性の集団間で有意な差を有するバ
イオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法を
使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度
の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0112]表19は、その発現レベルが、AST対LCの男性の集団間で有意な差を有する
バイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法
を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強
度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0113]表20Aは、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団、LC対NOの女性
の集団、及びAST対LCの女性の集団間の少なくとも一つで、有意な差を有するバイオ
マーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法を使用
して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の有
意性及び差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0114]表20Bは、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団、LC対NOの女性
の集団、及びAST対LCの女性の集団間で、有意な差を有するバイオマーカーを記載す
る。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法を使用して決定した。僅
かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく
降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0115]表20Cは、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団及びLC対NOの女
性の集団間で、有意な差を有するバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示す
ように、クラスカル−ウォリス法を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含
んでいない。マーカーは、蛍光強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0116]表21は、その発現レベルが、AST対NOの女性の集団間で、有意な差を有す
るバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス
法を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光
強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0117]表22は、その発現レベルが、LC対NOの女性の集団間で、有意な差を有する
バイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス法
を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光強
度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
[0118]表23は、その発現レベルが、AST対LCの女性の集団間で、有意な差を有す
るバイオマーカーを記載する。有意性は、実施例4に示すように、クラスカル−ウォリス
法を使用して決定した。僅かに有意なバイオマーカーは含んでいない。マーカーは、蛍光
強度の差の大きさに基づく降順で記載されている。
Figure 2019158890
発現の程度の決定
[0119]発現の程度は、典型的にはタンパク質又はペプチドである発現産物の定量的測定
に、一般的に関係する。本発明は、RNA(翻訳前)又はタンパク質レベル(翻訳後修飾
を含む)における発現の程度を決定することを意図する。特に、本発明は、転写、翻訳、
翻訳後修飾のレベル、或いはタンパク質の分解の程度又は度合における増加若しくは減少
が反映されるバイオマーカーの濃度の変化を決定することを意図し、ここで、これらの変
化は、特定の疾病状態又は疾病の進行に伴う。
[0120]試料は、被験者中の発現の程度が、試料中の前記のマーカーの濃度に比例してい
ることを確実にするように採取される。測定は、測定値が、試料中のバイオマーカーの濃
度に比例するように行われる。従って、測定値は、発現の程度に比例する。これらの要求
に合致する試料採取技術及び測定技術の選択は、当技術の範囲内である。
[0121]典型的には、肺の疾患の指標である少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程
度は、正常な個体における平均的発現レベルから統計的に有意な程度異なっている少なく
とも一つのバイオマーカーのレベルである;言い換えれば、少なくとも一つのバイオマー
カーは、正常からの統計的異常者である。統計的有意性及び偏差は、集団の平均を比較す
るためのいずれもの既知の方法を使用して、又は測定値を集団の平均値と比較することに
よって決定することができる。このような方法は、単一の及び同時に考慮される多数のマ
ーカーに対するスチューデントt検定、分散分析(ANOVA)、を等を含む。
[0122]発現の程度を決定するための別の方法として、又はそれと組合せて、本明細書中
に記載される方法は、バイオマーカーのレベルが、正常なレベル(例えば、範囲)内に入
るか、又は正常なレベルの範囲外(即ち、異常)であるか否かを決定することを含む。生
理学的試料中の生物学的分子のレベルを測定する者は、彼らが定期的に測定する集団中の
特定のバイオマーカーの正常なレベルを日常的に決定し、典型的には特定の研究室によっ
て決定された値の正常な範囲として記載する。従って、当業者は、特定のバイオマーカー
の正常なレベルを必然的に熟知し、そしてそのバイオマーカーのレベルが正常なレベル又
は範囲の範囲外であるか否かを決定することができるものである。
[0123]更に典型的には、肺疾患の指標である少なくとも一つのバイオマーカーの発現の
程度は、差が、肺疾患の診断、予測、及び/又は評価を決定することができるように、正
常な個体中の平均的発現レベルと分析的に有意であるように更に十分な大きさで異なって
いる少なくとも一つのバイオマーカーのレベルである。当業者は、より大きい大きさの差
が、肺疾患の診断、予測、及び/又は評価を援助するために好ましいことを理解する。I
nstrumental Method of Analysis,Seventh E
dition,1988を参照されたい。
[0124]正常な被験者によって発現される多くのタンパク質は、小細胞肺癌又は喘息のよ
うな疾病又は症状を有する被験者において程度の差はあるが発現されるものである。当業
者は、殆どの疾病が、多数の異なったバイオマーカーの変化を顕在化することを認識する
ものである。このように、疾病は、複数のマーカーの発現のパターンによって特徴づけす
ることができる。実際に、複数のバイオマーカーの発現のパターンにおける変化は、各種
の診断及び予測法、並びにモニター、療法の選択、及び患者の評価法において使用するこ
とができる。本発明は、このような方法を提供する。これらの方法は、特定の生理学的状
態に対する複数のマーカーの発現のパターンを決定すること、又は適したパターン認識の
ためのいずれもの技術によって特徴づけされるような生理学的状態の変化に相関する、こ
のようなパターンの変化を決定することを含んでなる。
[0125]発現の程度を決定する多くの方法は、当技術において既知である。発現を決定す
るための手段は、制約されるものではないが、放射性免疫測定法、酵素結合免疫吸着測定
法(ELISA)、放射測定又は可視若しくは紫外光の吸光による分光検出法を伴う高圧
液体クロマトグラフィー、質量分光法の定性及び定量分析、ウェスタンブロット、放射能
、蛍光又は化学発光プローブ又は核の検出による定量的可視化を伴う一又は二次元のゲル
電気泳動、吸収又は蛍光測光法を伴う抗体基材検出、多くの化学発光レポーター系のいず
れかの蛍光による定量化、酵素アッセイ、免疫沈澱又は免疫捕捉アッセイ、固相及び液相
免疫アッセイ、プロテインアレイ又はチップ、DNAアレイ又はチップ、プレートアッセ
イ、アプタマー及び分子刷込みポリマーのような弁別を可能にする結合親和性を有する分
子を使用するアッセイ、並びにいずれもの他の適した技術、いずれもの記載された検出技
術又は機器の機器操作によるバイオマーカーの濃度のいずれもの他の定量分析的決定を含
む。
[0126]発現の程度を決定する工程は、当技術において既知の発現を決定するためのいず
れもの手段、特に本明細書中で考察される手段によって行うことができる。好ましい態様
において、発現の程度を決定する工程は、抗体による免疫アッセイを行うことを含んでな
る。
決定のためのバイオマーカーの選択
[0127]当業者は、本発明において使用するための適当な抗体を容易に選択することが可
能であるものである。選択された抗体は、好ましくは対象の抗原に対して選択性であり、
前記抗原に対する高い結合特異性を保有し、そして他の抗原と最小の交差反応性を有する
。対象の抗原に結合する抗体の能力は、例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)
、流動細胞計測法、及び免疫組織化学法のような既知の方法によって決定することができ
る。好ましくは、抗体が結合する対象の抗原は、健康な患者から採取された細胞又は生物
学的試料とは対照的に、疾病の患者から採取された細胞又は生物学的試料中に異なって存
在する。異なった集団中の抗原の異なった存在は、対象のそれぞれの集団(例えば、疾病
の集団対健康な集団)から採取された試料に対する抗体の結合を比較することによって決
定することができる。例えば、実施例1−4を参照されたい;更に図1−8も参照された
い。例えば、非癌細胞より癌細胞中で高いレベルで発現する対象の抗原を決定することが
できる。例えば、実施例1−4を参照されたい;更に図1−8も参照されたい。更に、抗
体は、対象の抗体に対する相対的に高い結合特異性を有していなければならない。抗体の
結合特異性は、免疫沈澱法のような既知の方法によって、或いは放射免疫アッセイ(RI
A)又はELISAのようなin vitroの結合アッセイによって決定することがで
きる。高い結合特異性及び最小の交差反応性を持つ対象の抗原を結合する能力のある抗体
を選択する方法の開示は、例えば、米国特許第7,288,249号中に提供され、これ
は、参考文献としてその全てが本明細書中に援用される。
[0128]本発明は、本明細書中に記載される一つ又はそれより多いバイオマーカーの発現
の程度を決定する工程を含んでなる各種の方法を提供する。一つの態様において、この方
法は、いずれもの数の表1−14又は16−23からのいずれものバイオマーカーの発現
の程度を決定することを含んでなる。表1−14及び16−23中のバイオマーカーは、
一般的に発現の程度の降順で記載される。これらの表の上部に近いバイオマーカーは、一
般的により大きい感受性(例えば、より低いレベルの差を検出する)を示す。このような
バイオマーカーの使用は、疾病の状態間の弁別を援助することができる。表15のバイオ
マーカーは、蛍光強度の相対的標準偏差に基づく昇順で記載されている。表15の上部に
近いバイオマーカーは、更に、一般的に疾病状態の存在による変動以外の低い程度の変動
のために、より感受性である。特に、これらのバイオマーカーは、より少ない全体的な変
動性を有し、そして従って、正常な個体における発現の程度と比較するような、疾病の個
体の発現の程度を比較する場合、バックグランドのノイズを減少することを援助する。
[0129]従って、好ましい方法は、特定の表のバイオマーカー1−20番、或いは20個
より少なく含有している表の場合、記載されたバイオマーカーの全部の発現の程度を決定
することを含んでなる。別の方法として、このモードは、1−10番のバイオマーカー、
更に好ましくは1−8番のバイオマーカー、なお更に好ましくは1−6番のバイオマーカ
ー、そして最も好ましくは1−4番のバイオマーカー、或いはいずれものこれらの群のバ
イオマーカーの部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの態様にお
いて、この方法は、特定の表からのバイオマーカーのいずれもの組合せの発現の程度を決
定することを含んでなる。もう一つの態様において、この方法は、特定の表の1−20番
(又は20個より少ない場合、記載の最大)のバイオマーカーからの複数のバイオマーカ
ーのいずれもの組合せ、好ましくは1−10番のバイオマーカーからの複数のバイオマー
カーのいずれもの組合せ、更に好ましくは1−8番のバイオマーカーからの複数のバイオ
マーカーのいずれもの組合せ、なお更に好ましくは1−6番のバイオマーカーからの複数
のバイオマーカーのいずれもの組合せ、そして最も好ましくは1−4番のバイオマーカー
からの複数のバイオマーカーのいずれもの組合せ、或いはいずれものこれらの群のバイオ
マーカーの部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる。好ましいモードにおいて
、この方法は、特定の表の1−6、1−8、1−10、1−15、又は1−20番のバイ
オマーカーから選択される三つのバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合の発現の程
度を決定することを含んでなる。別の方法として、この方法は、特定の表の1−8、1−
10、1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される4、5、6、又は7個
のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる
。別の方法として、この方法は、特定の表の1−15又は1−20番のバイオマーカーか
ら選択される8、9、10、11、12、又は13個のバイオマーカーのいずれもの特定
の部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる。もちろん、当業者は、対象の疾病
に伴うか否かを問わず、他のバイオマーカーの発現の程度を同時に決定することが、本発
明の意図の範囲内であることを認識するものである。
[0130]複数のバイオマーカーの発現レベルの決定は、発現の変化のパターンの観察を容
易にし、そしてこのようなパターンは、個々のバイオマーカーの検出より更に敏感な、そ
して更に正確な診断を提供する。例えば、変化のパターンは、異常なレベルで同時に発現
する複数の特定のバイオマーカーを含むものである。変化のパターンは、更に、他の特定
のバイオマーカーの異常な減少と同時に、幾つかの特定のバイオマーカーの異常な上昇を
含んでなる。当業者は、本明細書中に含まれる図に与えられるデータ中のこのようなパタ
ーンを観察するものである。(以下の実施例4の考察を参照)。このような決定は、多重
免疫アッセイのような多重又はマトリックスベースの形式で行うことができる。
[0131]もう一つの態様において、この方法は、少なくとも二つの表(例えば、表2及び
表3)からのいずれものバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう
一つの態様において、この方法は、特定の表の1−20番(又は20個より少ない場合、
記載の最大)のバイオマーカー、及び別の表からの1−20番(又は20個より少ない場
合、記載の最大)のバイオマーカー、好ましくは一つ又は両方の表からの1−10番のバ
イオマーカー、更に好ましくは一つ又は両方の表からの1−8番のバイオマーカー、なお
更に好ましくは一つ又は両方の表からの1−6番のバイオマーカー、そして最も好ましく
は一つ又は両方の表からの1−4番のバイオマーカー、或いはいずれものこれらの群のバ
イオマーカーの部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの態様にお
いて、この方法は、特定の表及び別の表からの複数のバイオマーカーのいずれもの組合せ
の発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの態様において、この方法は、特定
の表の1−20番(又は20個より少ない場合、記載の最大)のバイオマーカーからの複
数のバイオマーカーのいずれもの組合せ、及び別の表からの1−20番(又は20個より
少ない場合、記載の最大)のバイオマーカーからの複数のバイオマーカーのいずれもの組
合せ、好ましくは一つ又は両方の表からの1−10番のバイオマーカーからの複数のバイ
オマーカーのいずれもの組合せ、更に好ましくは一つ又は両方の表からの1−8番のバイ
オマーカーからの複数のバイオマーカーのいずれもの組合せ、なお更に好ましくは一つ又
は両方の表からの1−6番のバイオマーカーからの複数のバイオマーカーのいずれもの組
合せ、そして最も好ましくは一つ又は両方の表からの1−4番のバイオマーカーからの複
数のバイオマーカーのいずれもの組合せ、或いはいずれものこれらの群のバイオマーカー
の部分集団の発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの態様において、一つの
表からの複数の(諸)バイオマーカーは、他のいずれもの表中に存在しない。好ましいモ
ードにおいて、この方法は、特定の表の1−6、1−8、1−10、1−15、又は1−
20番のバイオマーカーから選択される三つのバイオマーカーのいずれもの特定の部分集
合及び別の表の1−6、1−8、1−10、1−15、又は1−20番のバイオマーカー
から選択される三つのバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合の発現の程度を決定す
ることを含んでなる。別の方法として、この方法は、特定の表の1−8、1−10、1−
15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される4、5、6、又は7個のバイオマ
ーカーのいずれもの特定の部分集合、及び別の表の1−8、1−10、1−15、又は1
−20番のバイオマーカーから選択される4、5、6、又は7個のバイオマーカーのいず
れもの特定の部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる。別の方法として、この
方法は、特定の表の1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される8、9、
10、11、12、又は13個のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合、及び別の
表の1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される8、9、10、11、1
2、又は13個のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合の発現の程度を決定するこ
とを含んでなる。もちろん、当業者は、対象の疾病に伴うか否かを問わず、他のバイオマ
ーカーの発現の程度を同時に決定することが、本発明の意図の範囲内であることを認識す
るものである。
[0132]この方法が、少なくとも三つの異なった表(例えば、表2、表3、及び表4)か
らのいずれものバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる場合、同じ種類
の組合せが適用可能であることは理解されるものである。例えば、一つの態様において、
この方法は、第1の表の1−20番(又は20個より少ない場合、記載の最大)からの複
数のバイオマーカーのいずれもの組合せ、第2の表からの1−20番(又は20個より少
ない場合、記載の最大)からの複数のバイオマーカーのいずれもの組合せ、及び第3の表
の1−20番(又は20個より少ない場合、記載の最大)からの複数のバイオマーカーの
いずれもの組合せ、好ましくはそれぞれの表からの1−10番のバイオマーカーからの複
数のバイオマーカーの組合せ、更に好ましくはそれぞれの表からの1−8番のバイオマー
カーからの複数のバイオマーカーの組合せ、なお更に好ましくはそれぞれの表からの1−
6番のバイオマーカーからの複数のバイオマーカーの組合せ、そして最も好ましくはそれ
ぞれの表からの1−4番のバイオマーカーからの複数のバイオマーカーの組合せの発現の
程度を決定することを含んでなる。好ましいモードにおいて、この方法は、第1の表の1
−6、1−8、1−10、1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される三
つのバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合、第2の表の1−6、1−8、1−10
、1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される三つのバイオマーカーのい
ずれもの特定の部分集合、及び第3の表の1−6、1−8、1−10、1−15、又は1
−20番のバイオマーカーから選択される三つのバイオマーカーのいずれもの特定の部分
集合の発現の程度を決定することを含んでなる。別の方法として、この方法は、第1の表
の1−8、1−10、1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される4、5
、6、又は7個のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合、第2の表の1−8、1−
10、1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される4、5、6、又は7個
のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合、及び第3の表の1−8、1−10、1−
15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される4、5、6、又は7個のバイオマ
ーカーのいずれもの特定の部分集合の発現の程度を決定することを含んでなる。別の方法
として、この方法は、第1の表の1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択さ
れる8、9、10、11、12又は13個のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合
、第2の表の1−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される8、9、10、
11、12又は13個のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合、及び第3の表の1
−15、又は1−20番のバイオマーカーから選択される8、9、10、11、12又は
13個のバイオマーカーのいずれもの特定の部分集合の発現の程度を決定することを含ん
でなる。もちろん、当業者は、対象の疾病に伴うか否かを問わず、他のバイオマーカーの
発現の程度を同時に決定することが、本発明の意図の範囲内であることを認識するもので
ある。
[0133]複数のバイオマーカーの発現レベルの決定は、発現の変化のパターンの観察を容
易にし、そしてこのようなパターンは、個々のバイオマーカーの検出より更に敏感な、そ
して更に正確な診断を提供する。この決定は、多重免疫アッセイのような多重又はマトリ
ックスベースの形式で行うことができる。
[0134]他の態様において、5、10、15、20、25、30、35、又は40より多
くない発現の程度が決定される。
[0135]診断又は予測アッセイにおいて使用するためのバイオマーカーの選択は、特定の
バイオマーカー及びその一次相互作用物質間の既知の関係を使用して容易にすることがで
きる。本発明人等によって識別された全ての、でなければ、多くのバイオマーカー(表1
−23参照)は、細胞又は生命体の各種の通信経路に関与する。通信経路の一つの構成要
素の正常からの逸脱は、通信経路の他のメンバー中の関連する逸脱によって伴われること
が予想される。当業者は、各種のデータベース及び入手可能な生物情報学のソフトウェア
(例えば、ARIADNE PATHWAY STUDIO,Ariadne,Inc.
,<www.ariadne.genomics.com> 又はChEMBL Dat
abase,European Bioinformatics Institute,
European Molecular Biology Laboratory,<w
ww.ebi.ac.uk>を参照)を使用して通信経路のメンバーを容易に連結するこ
とができる。複数のバイオマーカーが複数のもの中の他のものと同じ通信経路にはない幾
つかのバイオマーカーを含む、複数のバイオマーカーのレベルが異常であるか否かを決定
することに基づく診断法は、バイオマーカーのレベルを測定することによって収集された
情報を最大化する可能性がある。
[0136]先に考察したバイオマーカーの各種の組合せは、キットを設計するための方法及
び本明細書中に記載されるキットにも、更に適用可能であることも更に理解されるもので
ある。
[0137]マーカーの特定の部分集合を選択するための優先度を含む先に考察した選択基準
は、特定の方法に伴うこれらの表に関して本明細書中に記載されるいずれもの方法のため
に使用することができることは認識されるものである。
生理学的特徴づけの方法
[0138]本発明は、以下に記載されるように各種の集団中の個体の生理学的特徴づけのた
めの方法に関する。本明細書中で使用する場合、本発明の方法による生理学的特徴づけの
方法は、特定の疾病を診断する方法、個体が治療的介入に反応するものである可能性を予
測する方法、治療的介入に対する個体の反応をモニターする方法、個体が個々の疾病の危
険性があるか否かを決定する方法、特定の疾病に対する危険性の程度を決定するための方
法、患者の疾病の重度の程度を分類する方法、及び共通な幾つかの症状を有する疾病間を
区別するための方法を含む。一般的に、これらの方法は、先に記載したような特定のバイ
オマーカーの発現の程度を決定することに依存する。
A.一般的集団
[0139]本発明は、被験者の生理学的特徴づけの方法を提供する。一つの態様において、
本発明は、被験者の生理学的試料中の表1Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発
現の程度を決定することを含んでなる被験者の生理学的特徴づけの方法を提供し、ここで
、少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌の
ような肺疾患の指標であるか、或いは反応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを
援助する。もう一つの態様において、この方法は、表1Bからの少なくとも一つのバイオ
マーカーの発現の程度を決定することを含んでなり、ここで、少なくとも一つのバイオマ
ーカーの発現の程度は、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌のような肺疾患の指標であるか
、或いは反応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助する。もう一つの態様に
おいて、この方法は、表1Cからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定
することを含んでなり、ここで、少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応
性気道疾患又は非小細胞肺癌のような肺疾患の指標であるか、或いは反応性気道疾患及び
小細胞肺癌間を弁別することを援助する。
[0140]もう一つの態様において、本発明は、配列番号12の発現の程度を決定すること
を含んでなる。もう一つの態様において、この方法は、配列番号12並びに配列番号1−
11及び13−17のいずれか一つの発現の程度を決定することを含んでなる。
[0141]好ましい態様において、本発明は、被験者の生理学的試料中の表1Aからの複数
のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被験者の生理学的特徴づけの
方法を提供し、ここで、複数のマーカーの発現のパターンは、生理学的状態又は症状、或
いは疾病状態(例えば、非小細胞肺がんの段階)又は症状の変化に相関する。もう一つの
好ましい態様において、表1Aからの複数のバイオマーカーの発現のパターンは、非小細
胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患の指標であるか、或いは反応性気道疾患及び小
細胞肺癌間を弁別することを援助する。好ましくは、複数のバイオマーカーは、実施例中
で計算されるようなスチューデントt値に基づく誤ったパターンの分類の低い確率に基づ
いて選択される。もう一つの好ましい態様において、表1Aからのバイオマーカーの発現
のパターンは、被験者が特定の疾病又は症状を有するか、又は有することができる可能性
の増加に相関する。更に好ましい態様において、被験者中の表1Aからの複数のバイオマ
ーカーの発現の程度を決定する方法は、被験者が、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患(例
えば、喘息)のような肺疾患を発症するか、有するか又は有することができる可能性の増
加を検出する。発現のパターンは、パターン認識に対して当技術において既知のいずれも
の技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表1Aに関して先
に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。
[0142]本発明は、更に被験者の生理学的試料中の配列番号12の発現の程度を決定する
ことを含んでなる被験者の生理学的特徴づけの方法を提供し、ここにおいて、配列番号1
2の発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の肺疾患の指標である。好ましい態
様において、配列番号12の複数のマーカー及び配列番号1−11及び13−17のいず
れか一つの発現のパターンを決定し、そして本明細書中に記載されているように使用する
[0143]もう一つの側面において、本発明は、(a)被験者の生理学的試料を得て;(b
)前記被験者の、配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポリペプ
チドの発現の程度を決定し;そして(c)前記被験者の、表1Aからの少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被験者の生理学的特徴づけの方
法を提供し、ここにおいて、前記ポリペプチド及び表1Aからのバイオマーカーの両方の
発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の肺疾患の指標である。もう一つの態様
において、配列番号1−17の複数のマーカー、及び表1Aからの複数のバイオマーカー
の発現のパターンを決定し、そして本明細書中に記載されるように使用する。
[0144]一つの態様において、被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患(例えば、喘
息、慢性閉塞性肺炎、等)の肺疾患に対する危険性がある。“危険性がある”被験者は、
無症状であるが、個人的又は家族的病歴、行動、疾病を起こす薬物(例えば、発癌性物質
)への暴露、又は幾つかの他の原因のために、疾病を発症することに対して大部分の集団
より大きい可能性のある個体を含む。“危険性がある”個体は、個体に対して決定される
危険因子を集めることによって伝統的に確認される。本発明は、関連するバイオマーカー
の発現の程度を決定することにより、“危険性がある”個体の向上した検出を提供する。
一つの態様において、疾病に伴う特定のバイオマーカー(特に表2又は表3からのバイオ
マーカー)のレベルを、一つの個体に対して決定し、そして正常な集団に対して予測され
るものと異なるレベルは、個体に“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様にお
いて、正常から統計的に逸脱する関連するバイオマーカー(疾病に対して適当に表2又は
表3から)の数は、より大きい危険性を示す異常なマーカーのより大きい数により決定さ
れる。
[0145]先に記載した態様は、表1Aのバイオマーカーを参照している。然しながら、い
ずれもの記載された態様において、表1B又は1Cのバイオマーカーで、表1Aのバイオ
マーカーを置換えることができることは認識されるものである。これらの特定の方法にお
いて決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題す
る項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することができることも更に認
識されるものである。
B.男性の集団
[0146]本発明は、男性の被験者における生理学的特徴づけの方法を提供する。一つの態
様において、本発明は、前記男性の被験者から試料を得て、そして男性の被験者の生理学
的試料中の表5A又は16Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定
することを含んでなる男性の被験者の生理学的特徴づけの方法を提供し、ここで、少なく
とも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌のような肺
疾患の指標であるか、或いは反応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助する
。もう一つの態様において、この方法は、表5B又は16Bからの少なくとも一つのバイ
オマーカーの発現の程度を決定することを含んでなり、ここで、少なくとも一つのバイオ
マーカーの発現の程度は、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌の指標であるか、或いは反応
性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助する。もう一つの態様において、この
方法は、表5C又は16Cからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定す
ることを含んでなり、ここで、少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性
気道疾患又は非小細胞肺癌の指標である。
[0147]好ましい態様において、本発明は、男性の被験者の生理学的試料中の表5A又は
16Aからの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる男性の被験
者における生理学的特徴づけの方法を提供し、ここで、複数のマーカーの発現のパターン
は、生理学的状態又は症状、或いは疾病状態(例えば、非小細胞肺癌の段階)又は症状の
変化と相関する。もう一つの態様において、表5A又は16Aからの複数のバイオマーカ
ーの発現のパターンは、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患のような肺疾患の指標であるか
、或いは反応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助する。好ましくは、複数
のバイオマーカーは、複数のバイオマーカーは、実施例中で計算されるようなスチューデ
ントt値に基づく誤ったパターンの分類の低い確率に基づいて選択される。もう一つの好
ましい態様において、表5A又は16Aからのバイオマーカーの発現のパターンは、男性
の被験者が特定の疾病又は症状を有するか、又は有することができる可能性の増加に相関
する。更に好ましい態様において、男性の被験者中の表5A又は16Aからの複数のバイ
オマーカーの発現の程度を決定する方法は、男性の被験者が、非小細胞肺癌又は反応性気
道疾患(例えば、喘息)のような肺疾患を発症するか、有するか又は有することができる
可能性の増加を検出する。発現のパターンは、パターン認識に対して当技術において既知
のいずれもの技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表5A
又は16Aに関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることが
できる。
[0148]もう一つの側面において、本発明は、(a)男性の被験者の生理学的試料を得て
;(b)前記被験者の、配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポ
リペプチドの発現の程度を決定し;そして(c)前記被験者の、表5A又は16Aからの
少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる男性の被験者
の生理学的特徴づけの方法を提供し、ここにおいて、前記ポリペプチド及び表5A又は1
6Aからのバイオマーカーの両方の発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の肺
疾患の指標である。もう一つの態様において、配列番号1−17の複数のマーカー、及び
表5A又は16Aからの複数のバイオマーカーの発現のパターンを決定し、そして本明細
書中に記載されるように使用する。
[0149] 一つの態様において、男性の被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患(例
えば、喘息、慢性閉塞性肺炎、等)の肺疾患に対する危険性がある。“危険性がある”被
験者は及び個体は、先に考察されている。一つの態様において、疾病に伴う特定のバイオ
マーカー(特に表6、7、17又は18からのバイオマーカー)のレベルは、一つの男性
の個体に対して決定され、そして正常な集団に対して予測されるものと異なるレベルは、
個体に“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸
脱する関連するバイオマーカー(疾病に対して適当に表6、7、17又は18から)の数
は、より大きい危険性を示す異常なマーカーのより大きい数により決定される。
[0150] 先に記載した態様は、表5A又は16Aのバイオマーカーを参照している。然
しながら、いずれもの記載された態様における、表5B又は5Cのバイオマーカーで、表
5Aのバイオマーカーを置換えることができ、そして表16B又は16Cのバイオマーカ
ーで、表16Aのバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
これらの特定の方法において決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオ
マーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択するこ
とができることも更に認識されるものである。
C.女性の集団
[0151]本発明は、女性の被験者における生理学的特徴づけの方法を提供する。一つの
態様において、本発明は、前記女性の被験者から試料を得て、そして女性の被験者の生理
学的試料中の表9A又は20Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決
定することを含んでなる女性の被験者の生理学的特徴づけの方法を提供し、ここで、少な
くとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌のような
肺疾患の指標であるか、或いは反応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助す
る。もう一つの態様において、この方法は、表9B又は20Bからの少なくとも一つのバ
イオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなり、ここで、少なくとも一つのバイ
オマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌の指標であるか、或いは反
応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助する。もう一つの態様において、こ
の方法は、表9C又は20Cからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定
することを含んでなり、ここで、少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応
性気道疾患又は非小細胞肺癌の指標である。
[0152]好ましい態様において、本発明は、女性の被験者の生理学的試料中の表9A又は
20Aからの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる女性の被験
者における生理学的特徴づけの方法を提供し、ここで、複数のマーカーの発現のパターン
は、生理学的状態又は症状、或いは疾病状態(例えば、非小細胞肺癌の段階)又は症状の
変化と相関する。もう一つの好ましい態様において、表9A又は20Aからの複数のバイ
オマーカーの発現のパターンは、反応性気道疾患又は非小細胞肺癌のような肺疾患の指標
であるか、或いは反応性気道疾患及び小細胞肺癌間を弁別することを援助する。好ましく
は、複数のバイオマーカーは、複数のバイオマーカーは、実施例中で計算されるようなス
チューデントt値に基づく誤ったパターンの分類の低い確率に基づいて選択される。もう
一つの好ましい態様において、表9A又は20Aからのバイオマーカーの発現のパターン
は、女性の被験者が特定の疾病又は症状を有するか、又は有することができる可能性の増
加に相関する。更に好ましい態様において、女性の被験者中の表9A又は20Aからの複
数のバイオマーカーの発現の程度を決定する方法は、女性の被験者が、非小細胞肺癌又は
反応性気道疾患(例えば、喘息)のような肺疾患を発症する、有する又は有することがで
きる可能性の増加を検出する。発現のパターンは、パターン認識に対して当技術において
既知のいずれもの技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表
9A又は20Aに関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなるこ
とができる。
[0153]もう一つの側面において、本発明は、(a)女性の被験者の生理学的試料を得て
;(b)前記被験者の、配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポ
リペプチドの発現の程度を決定し;(c)前記被験者の、表9A又は20Aからの少なく
とも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる女性の被験者の生理
学的特徴づけの方法を提供し、ここにおいて、前記ポリペプチド及び表9A又は20Aか
らのバイオマーカーの両方の発現の程度は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の肺疾患の
指標である。もう一つの態様において、配列番号1−17の複数のマーカー、及び表9A
又は20Aからの複数のバイオマーカーの発現のパターンを決定し、そして本明細書中に
記載されるように使用する。
[0154] 一つの態様において、女性の被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患(例
えば、喘息、慢性閉塞性肺炎、等)の肺疾患に対する危険性がある。“危険性がある”被
験者は及び個体は、先に考察されている。一つの態様において、疾病に伴う特定のバイオ
マーカー(特に表10、11、21、又は22からのバイオマーカー)のレベルは、一つ
の女性の個体に対して決定され、そして正常な集団に対して予測されるものと異なるレベ
ルは、個体に“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計
的に逸脱する関連するバイオマーカー(疾病に対して適当に表10、11、21、又は2
2から)の数は、より大きい危険性を示す異常なマーカーのより大きい数により決定され
る。
[0155] 先に記載した態様は、表9A又は20Aのバイオマーカーを参照している。然
しながら、いずれもの記載された態様における、表9B又は9Cのバイオマーカーで、表
9Aのバイオマーカーを置換えることができ、そして表20B又は20Cのバイオマーカ
ーで、表20Aのバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
これらの特定の方法において決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオ
マーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択するこ
とができることも更に認識されるものである。
肺疾患
[0156]本発明は、肺疾患のための各種の診断及び予測の方法を提供する。特に、本発明
は、反応性気道疾患を、そして特に過剰反応性TH及びTH17細胞に伴う疾病を診断
する方法を提供する。反応性気道疾患は、喘息、慢性閉塞性肺炎、アレルギー性鼻炎、嚢
胞性線維症、気管支炎、又は各種の生理学的及び/又は環境的刺激に対する過敏性を顕在
化した他の疾病を含む。特に、本発明は、喘息及び慢性閉塞性肺炎を診断する、更に特に
喘息を診断する方法を提供する。
[0157]本発明は、更に非小細胞肺癌を診断する方法も提供する。これらの方法は、本明
細書中に記載される少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含み
、ここにおいて、(諸)バイオマーカーは、非小細胞肺癌の存在又は発症の指標である。
例えば、本明細書中に記載されるバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌の進行の
程度、前癌性病変の存在、又は非小細胞肺癌の段階付けを決定するために使用することが
できる。
[0158]特別な態様において、被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の一つ又はそ
れより多い症状を示す個体から選択される。症状は、咳、息切れ、喘鳴、胸痛、及び喀血
;腕の外側を下向きに降りる肩の疼痛、又は嗄れ声に導く声帯の麻痺を含むことができ;
食道の侵襲は嚥下の困難性に導くことができる。中枢気道が閉塞された場合、肺の一部の
圧潰を起こし、そして膿瘍又は肺炎に導く感染を起こすことができる。骨への転移は、極
度の疼痛を生じることができる。脳への転移は、霞目 頭痛、癲癇を含む神経性の症状、
或いは身体の部分の感覚の衰弱又は喪失のような卒中に普通に伴う症状を起こすことがで
きる。肺癌は、しばしば腫瘍細胞によるホルモン様物質の産生から得られる症状を生じる
。NSCLCにおいて見られる普通の腫瘍随伴症候群は、上昇した血流中のカルシウムを
起こす副甲状腺ホルモン様物質の産生である。喘息は、典型的には特に夜間の咳、喘鳴、
息切れ、及び胸部絞扼感、疼痛又は圧迫のような症状を生じる。従って、喘息の症状の多
くは、NSCLCと共通であることは明らかである。
反応性気道疾患を診断する方法
[0159]本発明は、以下に記載するように各種の集団中の個体における反応性気道疾患を
診断する方法に関する。一般的に、これらの方法は、本明細書中に記載されるような特定
のバイオマーカーの発現の程度を決定することに依存する。
A.一般的集団
[0160]本発明は、(a)被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者中の、
表2からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被
験者における反応性気道疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、前記少なくとも一
つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患の指標である。
[0161]好ましい態様において、本発明は、被験者の生理学的試料中の表2からの複数の
バイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被験者における反応性気道疾患
を診断する方法を提供し、ここにおいて、複数のマーカーの発現のパターンは、反応性気
道疾患の指標であるか、又は反応性気道疾患の状態の変化に相関する。もう一つの好まし
い態様において、発現のパターンは、被験者が、反応性気道疾患を有するか、又は有する
ことができる可能性の増加に相関する。発現のパターンは、パターン認識のための当技術
において既知のいずれもの技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカ
ーは、表2に関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることが
できる。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のた
めのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から
選択することができることは認識されるものである。
[0162]一つの態様において、被験者は、反応性気道疾患に対する危険性がある。一つの
態様において、反応性気道疾患に伴う特定のバイオマーカーのレベルが個体に対して決定
され、そして正常な集団に対して予測されるものと異なるレベルは、個体が“危険性があ
る”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸脱する表2からの関
連するバイオマーカーの数は、反応性気道疾患のより大きい危険性を示す異常なマーカー
のより大きい数により決定される。もう一つの態様において、被験者は、反応性気道疾患
の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0163]いずれもの上記の態様において、この方法で使用するための好ましいバイオマー
カーは、表13Bからの少なくとも一つのバイオマーカーを含んでなる。更に好ましくは
、この態様におけるバイオマーカーの全ては、表13B中に見出すことができる。
B.男性の集団
[0164]本発明は、(a)男性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者
中の、表6又は17からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定すること
を含んでなる、男性の被験者における反応性気道疾患を診断する方法を提供し、ここにお
いて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患の指標であ
る。
[0165] 好ましい態様において、本発明は、男性の被験者の生理学的試料中の表6又は
17からの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる男性の被験者
における反応性気道疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、複数のマーカーの発現
のパターンは、反応性気道疾患の指標であるか、又は反応性気道疾患の状態の変化に相関
する。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは、男性の被験者が、反応性気
道疾患を有するか、又は有することができる可能性の増加に相関する。発現のパターンは
、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特徴づけすること
ができる。複数のバイオマーカーは、表6又は17に関して先に記載したバイオマーカー
のいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特定の方法で決定され
る複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考
察した基準を使用して規定された表から選択することができることは認識されるものであ
る。
[0166] 一つの態様において、男性の被験者は、反応性気道疾患に対する危険性がある
。一つの態様において、反応性気道疾患に伴う特定のバイオマーカーのレベルが男性の個
体に対して決定され、そして正常な集団に対して予測されるものと異なるレベルは、個体
が“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸脱す
る表6からの関連するバイオマーカーの数は、反応性気道疾患のより大きい危険性を示す
異常なマーカーのより大きい数により決定される。もう一つの態様において、男性の被験
者は、反応性気道疾患の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0167]もう一つの態様において、この方法において使用するためのバイオマーカーは、
表13Aからの少なくとも一つのバイオマーカーを含んでなる。
C.女性の集団
[0168]本発明は、(a)女性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者
中の、表10又は21からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するこ
とを含んでなる、女性の被験者における反応性気道疾患を診断する方法を提供し、ここに
おいて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患の指標で
ある。
[0169]好ましい態様において、本発明は、女性の被験者の生理学的試料中の表10又は
21からの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、女性の被験
者における反応性気道疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、複数のマーカーの発
現のパターンは、反応性気道疾患の指標であるか、又は反応性気道疾患の状態の変化に相
関する。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは、女性の被験者が、反応性
気道疾患を有するか、又は有することができる可能性の増加に相関する。発現のパターン
は、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特徴づけするこ
とができる。複数のバイオマーカーは、表10又は21に関して先に記載したバイオマー
カーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特定の方法で決定
される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する項で先
に考察した基準を使用して規定された表から選択することができることは認識されるもの
である。
[0170]一つの態様において、女性の被験者は、反応性気道疾患に対する危険性がある。
一つの態様において、反応性気道疾患に伴う特定のバイオマーカーのレベルが、女性の個
体に対して決定され、そして正常な集団に対して予測されるものと異なるレベルは、個体
が“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸脱す
る表10又は21からの関連するバイオマーカーの数は、反応性気道疾患のより大きい危
険性を示す異常なマーカーのより大きい数により決定される。もう一つの態様において、
女性の被験者は、反応性気道疾患の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される
[0171]もう一つの態様において、この方法において使用するためのバイオマーカーは、
表13Aからの少なくとも一つのバイオマーカーを含んでなる。
非小細胞肺癌を診断する方法
[0172]本発明は、以下に記載するように各種の集団中の個体における非小細胞肺癌を診
断する方法に関する。一般的に、これらの方法は、本明細書中に記載されるような特定の
バイオマーカーの発現の程度を決定することに依存する。
A.一般的集団
[0173]本発明は、(a)被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者中の、
表2からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被
験者における非小細胞肺癌を診断する方法を提供し、ここにおいて、前記少なくとも一つ
のバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌の存在又は発症の指標である。
[0174]好ましい態様において、本発明は、被験者の生理学的試料中の表3からの複数の
バイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる被験者における非小細胞肺癌を
診断する方法を提供し、ここにおいて、複数のマーカーの発現のパターンは、非小細胞肺
癌の指標であるか、又は非小細胞肺癌の状態の変化(即ち、臨床又は診断段階)に相関す
る。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは、被験者が、非小細胞肺癌を有
するか、又は有することができる可能性の増加に相関する。発現のパターンは、パターン
認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特徴づけすることができる。
複数のバイオマーカーは、表3に関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せ
を含んでなることができる。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマー
カーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用し
て規定された表から選択することができることは認識されるものである。
[0175]一つの態様において、被験者は、非小細胞肺癌に対する危険性がある。一つの態
様において、非小細胞肺癌に伴う特定のバイオマーカーのレベルが個体に対して決定され
、そして正常な集団に対して予測されるものと異なるレベルは、個体が“危険性がある”
ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸脱する表3からの関連す
るバイオマーカーの数は、非小細胞肺癌のより大きい危険性を示す異常なマーカーのより
大きい数により決定される。もう一つの態様において、被験者は、非小細胞肺癌の一つ又
はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0176]いずれもの上記の態様において、この方法で使用するための好ましいバイオマー
カーは、表14Bからの少なくとも一つのバイオマーカーを含んでなる。更に好ましくは
、この態様におけるバイオマーカーの全ては、表14B中に見出すことができる。
B.男性の集団
[0177]本発明は、(a)男性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者
中の、表7又は18からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定すること
を含んでなる、男性の被験者における非小細胞肺癌を診断する方法を提供し、ここにおい
て、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌の存在又は発症
の指標である。
[0178] 好ましい態様において、本発明は、男性の被験者の生理学的試料中の表7又は
18からの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる男性の被験者
における非小細胞肺癌を診断する方法を提供し、ここにおいて、複数のマーカーの発現の
パターンは、非小細胞肺癌の指標であるか、又は非小細胞肺癌の状態(例えば、段階)の
変化に相関する。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは、被験者が、非小
細胞肺癌を有するか、又は有することができる可能性の増加に相関する。発現のパターン
は、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特徴づけするこ
とができる。複数のバイオマーカーは、表7又は18に関して先に記載したバイオマーカ
ーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特定の方法で決定さ
れる複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する項で先に
考察した基準を使用して規定された表から選択することができることは認識されるもので
ある。
[0179] 一つの態様において、男性の被験者は、非小細胞肺癌に対する危険性がある。
一つの態様において、非小細胞肺癌に伴う特定のバイオマーカーのレベルが男性の個体に
対して決定され、そして正常な男性の集団に対して予測されるものと異なるレベルは、個
体が“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸脱
する表7からの関連するバイオマーカーの数は、非小細胞肺癌のより大きい危険性を示す
異常なマーカーのより大きい数により決定される。もう一つの態様において、男性の被験
者は、非小細胞肺癌の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0180]もう一つの態様において、この方法において使用するためのバイオマーカーは、
表14Aからの少なくとも一つのバイオマーカーを含んでなる。
C.女性の集団
[0181]本発明は、(a)女性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者
中の、表11又は22からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するこ
とを含んでなる、女性の被験者における非小細胞肺癌を診断する方法を提供し、ここにお
いて、前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌の存在又は発
症の指標である。
[0182]好ましい態様において、本発明は、女性の被験者の生理学的試料中の表11又は
22からの複数のバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる女性の被験者
における非小細胞肺癌を診断する方法を提供し、ここにおいて、複数のマーカーの発現の
パターンは、非小細胞肺癌の指標であるか、又は非小細胞肺癌の状態(例えば、段階)の
変化に相関する。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは、女性の被験者が
、非小細胞肺癌を有するか、又は有することができる可能性の増加に相関する。発現のパ
ターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特徴づけ
することができる。複数のバイオマーカーは、表11又は22に関して先に記載したバイ
オマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特定の方法
で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する
項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することができることは認識され
るものである。
[0183]一つの態様において、女性の被験者は、非小細胞肺癌に対する危険性がある。一
つの態様において、非小細胞肺癌に伴う特定のバイオマーカーのレベルが女性の個体に対
して決定され、そして正常な女性の集団に対して予測されるものと異なるレベルは、個体
が“危険性がある”ことを示唆する。もう一つの態様において、正常から統計的に逸脱す
る表11又は22からの関連するバイオマーカーの数は、非小細胞肺癌のより大きい危険
性を示す異常なマーカーのより大きい数により決定される。もう一つの態様において、女
性の被験者は、非小細胞肺癌の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0184]もう一つの態様において、この方法において使用するためのバイオマーカーは、
表14Aからの少なくとも一つのバイオマーカーを含んでなる。
非小細胞肺癌及び反応性気道疾患間を弁別する方法
[0185]本発明は、以下に記載するような各種の集団中の個体における肺疾患を診断する
方法に関する。一般的に、これらの方法は、反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の指標間を
弁別する特定のバイオマーカーの発現の程度を決定することに依存する。
A.一般的集団
[0186]本発明は、更に前記被験者中の、表4からの少なくとも一つのバイオマーカーの
発現の程度を決定することを含んでなる被験者における肺疾患を診断する方法を提供し、
ここにおいて、表4からの前記の少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応
性気道疾患及び非小細胞肺癌の指標間を弁別することを援助する。一つの態様において、
被験者は、反応性気道疾患及び/又は非小細胞肺癌を有すると診断される。例えば、この
診断は、被験者の生理学的試料中の少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度によっ
て決定することができ、ここで、少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、反応
性気道疾患及び/又は非小細胞肺癌の指標である。
[0187]本発明は、更に(a)被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者中
の、表4からの少なくとも一つのバイオマーカー、表2からの少なくとも一つのバイオマ
ーカー、及び表3からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを
含んでなる被験者の肺疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、(i)前記表2、表
3、及び表4のそれぞれからの少なくとも一つのバイオマーカーは、同一ではなく、(i
i)前記表2及び表3からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、それぞれ
反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の肺疾患の指標であり;そして(iii)前記表4から
の少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌及び反応性気道疾患の
指標間を弁別することを援助する。好ましくは、この方法は、それぞれの表からの、他の
表のいずれにも存在しない少なくとも一つのマーカーを含む。
[0188]好ましい態様において、この方法は、表4からの複数のバイオマーカー、そして
好ましくは、更に表2からの複数のバイオマーカー、及び表3からの複数のバイオマーカ
ーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、発現の
パターンは、被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増加と相関する
。発現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によっ
て特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表2、表3、及び表4に関して
先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、こ
れらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカー
の選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することができ
ることは認識されるものである。
[0189]一つの態様において、被験者は、非小細胞肺癌及び/又は反応性気道疾患に対す
る危険性がある。もう一つの態様において、被験者は、非小細胞肺癌及び/又は反応性気
道疾患の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0190]本発明は、更に(a)非小細胞肺癌又は反応性気道疾患に対する危険性にある被
験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験体中の、表4からの少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、被験者が、非小細胞肺癌又は
反応性気道疾患を発症する危険性があるか又はそれに罹った可能性を区別することを援助
するための診断法を提供し、ここにおいて、前記表4からの少なくとも一つのバイオマー
カーの発現の程度は、前記被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の危険性がある可能
性を区別することを援助する。
[0191]好ましい態様において、この方法は、表4からの複数のバイオマーカーの発現の
程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは
、被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増加に相関する。発現のパ
ターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特徴づけ
することができる。複数のバイオマーカーは、表4に関して先に記載したバイオマーカー
のいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特定の方法で決定され
る複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考
察した基準を使用して規定された表から選択することができることは認識されるものであ
る。
[0192]一つの態様において、被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の一つ又はそ
れより多い症状を示す個体から選択される。“危険性がある”被験者に関する方法は、先
に記載され、そしてこれに関連する方法は、本明細書中で意図されている。
B.男性の集団
[0193]本発明は、更に前記被験者中の、表8又は19からの少なくとも一つのバイオマ
ーカーの発現の程度を決定することを含んでなる男性の被験者における肺疾患を診断する
方法を提供し、ここにおいて、表8又は19からの前記の少なくとも一つのバイオマーカ
ーの発現の程度は、反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の指標間を弁別することを援助する
。一つの態様において、男性の被験者は、反応性気道疾患及び/又は非小細胞肺癌を有す
ると診断される。例えば、この診断は、男性の被験者の生理学的試料中の少なくとも一つ
のバイオマーカーの発現の程度によって決定することができ、ここで、少なくとも一つの
バイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患及び/又は非小細胞肺癌の指標である。
[0194]本発明は、更に(a)男性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被
験者中の、表8からの少なくとも一つのバイオマーカー、表6からの少なくとも一つのバ
イオマーカー、及び表7からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定する
ことを含んでなる男性の被験者の肺疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、(i)
前記表6、表7、及び表8のそれぞれからの少なくとも一つのバイオマーカーは、同一で
はなく、(ii)前記表6及び表7からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度
は、それぞれ反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の肺疾患の指標であり;そして(iii)
前記表8からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非小細胞肺癌及び反応
性気道疾患の指標間を弁別することを援助する。好ましくは、この方法は、それぞれの表
からの、他の表のいずれにも存在しない少なくとも一つのマーカーを含む。
[0195]本発明は、更に(a)男性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被
験者中の、表19からの少なくとも一つのバイオマーカー、表18からの少なくとも一つ
のバイオマーカー、及び表17からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決
定することを含んでなる男性の被験者の肺疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、
(i)前記表17、表18、及び表19のそれぞれからの少なくとも一つのバイオマーカ
ーは、同一ではなく、(ii)前記表17及び表18からの少なくとも一つのバイオマー
カーの発現の程度は、それぞれ反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の肺疾患の指標であり;
そして(iii)前記表19からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非
小細胞肺癌及び反応性気道疾患の指標間を弁別することを援助する。好ましくは、この方
法は、それぞれの表からの、他の表のいずれにも存在しない少なくとも一つのマーカーを
含む。
[0196]好ましい態様において、この方法は、表8からの複数のバイオマーカーの、そし
て好ましくは、更に表6からの複数のバイオマーカー、及び表7からの複数のバイオマー
カーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、発現
のパターンは、男性の被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増加と
相関する。発現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技
術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表6、表7、及び表8
に関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実
際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオ
マーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択するこ
とができることは認識されるものである。
[0197]好ましい態様において、この方法は、表19からの複数のバイオマーカー、そし
て好ましくは、更に表17からの複数のバイオマーカー、及び表18からの複数のバイオ
マーカーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、
発現のパターンは、男性の被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増
加と相関する。発現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれも
の技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表17、表18、
及び表19に関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることが
できる。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のた
めのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から
選択することができることは認識されるものである。
[0198]一つの態様において、男性の被験者は、非小細胞肺癌及び/又は反応性気道疾患
に対する危険性がある。もう一つの態様において、男性の被験者は、非小細胞肺癌及び/
又は反応性気道疾患の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0199]本発明は、更に(a)非小細胞肺癌又は反応性気道疾患に対する危険性がある男
性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者中の表8又は表19からの少
なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、非小細胞肺癌
又は反応性気道疾患を発症する危険性があるか、又はそれに罹った男性の被験者の可能性
を区別することを援助する診断法を提供し、ここにおいて、前記表8又は19からの少な
くとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、前記被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道
疾患の危険性がある可能性を区別することを援助する。
[0200]好ましい態様において、この方法は、表8からの複数のバイオマーカーの発現の
程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、発現のパターンは
、男性の被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増加と相関する。発
現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術によって特
徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表8又は表19に関して先に記載し
たバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特定
の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と
題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することができることは認
識されるものである。
[0201]一つの態様において、男性の被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の一つ
又はそれより多い症状を示す個体から選択される。“危険性がある”被験者に関する方法
は、先に記載され、そしてこれに関連する方法は、本明細書中で意図されている。
B.女性の集団
[0202]本発明は、更に前記被験者中の、表12又は23からの少なくとも一つのバイオ
マーカーの発現の程度を決定することを含んでなる女性の被験者における肺疾患を診断す
る方法を提供し、ここにおいて、表12又は23からの前記の少なくとも一つのバイオマ
ーカーの発現の程度は、反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の指標間を弁別することを援助
する。一つの態様において、女性の被験者は、反応性気道疾患及び/又は非小細胞肺癌を
有すると診断される。例えば、この診断は、女性の被験者の生理学的試料中の少なくとも
一つのバイオマーカーの発現の程度によって決定することができ、ここで、少なくとも一
つのバイオマーカーの発現の程度は、反応性気道疾患及び/又は非小細胞肺癌の指標であ
る。
[0203]本発明は、更に(a)女性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被
験者中の、表12からの少なくとも一つのバイオマーカー、表10からの少なくとも一つ
のバイオマーカー、及び表11からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決
定することを含んでなる女性の被験者の肺疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、
(i)前記表10、表11、及び表12のそれぞれからの少なくとも一つのバイオマーカ
ーは、同一ではなく、(ii)前記表10及び表11からの少なくとも一つのバイオマー
カーの発現の程度は、それぞれ反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の肺疾患の指標であり;
そして(iii)前記表12からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非
小細胞肺癌及び反応性気道疾患の指標間を弁別することを援助する。好ましくは、この方
法は、それぞれの表からの、他の表のいずれにも存在しない少なくとも一つのマーカーを
含む。
[0204]本発明は、更に(a)女性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被
験者中の、表23からの少なくとも一つのバイオマーカー、表21からの少なくとも一つ
のバイオマーカー、及び表22からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決
定することを含んでなる女性の被験者の肺疾患を診断する方法を提供し、ここにおいて、
(i)前記表21、表22、及び表23のそれぞれからの少なくとも一つのバイオマーカ
ーは、同一ではなく、(ii)前記表21及び表22からの少なくとも一つのバイオマー
カーの発現の程度は、それぞれ反応性気道疾患及び非小細胞肺癌の肺疾患の指標であり;
そして(iii)前記表23からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、非
小細胞肺癌及び反応性気道疾患の指標間を弁別することを援助する。好ましくは、この方
法は、それぞれの表からの、他の表のいずれにも存在しない少なくとも一つのマーカーを
含む。
[0205]好ましい態様において、この方法は、表12からの複数のバイオマーカーの、そ
して好ましくは、更に表10からの複数のバイオマーカー、及び表11からの複数のバイ
オマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において
、発現のパターンは、女性の被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の
増加と相関する。発現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれ
もの技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表10、表11
、及び表12に関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなること
ができる。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定の
ためのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表か
ら選択することができることは認識されるものである。
[0206]好ましい態様において、この方法は、表23からの複数のバイオマーカー、そし
て好ましくは、更に表21からの複数のバイオマーカー、及び表22からの複数のバイオ
マーカーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、
発現のパターンは、男性の被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増
加と相関する。発現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれも
の技術によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表21、表22、
及び表23に関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることが
できる。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のた
めのバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から
選択することができることは認識されるものである。
[0207]一つの態様において、女性の被験者は、非小細胞肺癌及び/又は反応性気道疾患
に対する危険性がある。もう一つの態様において、女性の被験者は、非小細胞肺癌及び/
又は反応性気道疾患の一つ又はそれより多い症状を示す個体から選択される。
[0208]本発明は、更に(a)非小細胞肺癌又は反応性気道疾患に対する危険性がある女
性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者中の表12又は表23からの
少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んでなる、非小細胞肺
癌又は反応性気道疾患を発症する危険性があるか、又はそれに罹った女性の被験者の可能
性を区別することを援助する診断法を提供し、ここにおいて、前記表12又は23からの
少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、前記被験者が非小細胞肺癌又は反応性
気道疾患の危険性がある可能性を区別することを援助する。
[0209]好ましい態様において、この方法は、表12又は23からの複数のバイオマーカ
ーの発現の程度を決定することを含んでなる。もう一つの好ましい態様において、発現の
パターンは、女性の被験者が非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を有する可能性の増加と相
関する。発現のパターンは、パターン認識のための当技術において既知のいずれもの技術
によって特徴づけすることができる。複数のバイオマーカーは、表12又は表23に関し
て先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、
これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカ
ーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することがで
きることは認識されるものである。
[0210]一つの態様において、女性の被験者は、非小細胞肺癌又は反応性気道疾患の一つ
又はそれより多い症状を示す個体から選択される。“危険性がある”被験者に関する方法
は、先に記載され、そしてこれに関連する方法は、本明細書中で意図されている。
[0211]例えば異なった疾病状態又は異なった集団間を弁別する目的のために、一つより
多い表から選択されるバイオマーカーを使用する本明細書中のいずれもの方法において、
個体からのバイオマーカーに対する結果の分析は、同時に又は連続して行うことができる
治療をモニターする方法
[0212]本発明は、以下に記載されるように各種の集団中の個体の治療をモニターする方
法に関する。一般的に、これらの方法は、特定のバイオマーカーの発現の程度を決定する
ことに依存する。
A.一般的集団
[0213]本発明は、更に(a)第1に、被験者から得た試料中の表1Aからの少なくとも
一つのバイオマーカーの前記被験者中の発現の程度を決定し;(b)前記第1の発現の程
度とは異なった時間において被験者から得た第2の試料を使用して、前記表1Aからの少
なくとも一つのバイオマーカーの第2の前記被験者中の発現の程度を決定し;そして(d
)前記第1の発現の程度及び前記第2の発現の程度を比較することを含んでなる被験者を
モニターする方法を提供する。典型的には、被験者は、第1及び第2の試料を得る時間の
間に治療的介入を経験した。第1及び第2の決定間の発現のパターンの変化の検出は、治
療的介入の効果を反映すると考えることができる。この態様は、更に特定の治療的介入に
反応するその発現の程度の変化を示す特定のバイオマーカーを識別するために有用である
[0214]好ましい態様において、この方法は、表1Aからの複数のバイオマーカーの発現
の程度を決定することを含んでなる。複数のバイオマーカーは、表1Aに関して先に記載
したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特
定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”
と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することができることは
認識されるものである。
[0215]先に記載した態様は、表1Aのバイオマーカーを参照している。然しながら、表
1B、表1C、表2、表3、又は表4のバイオマーカーで、いずれもの記載された態様に
おける表1Aのバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
B.男性の集団
[0216]本発明は、更に(a)第1に、男性の被験者から得た試料中の表5A又は16A
からの少なくとも一つのバイオマーカーの前記男性の被験者中の発現の程度を決定し;(
b)前記第1の発現の程度とは異なった時間において男性の被験者から得た第2の試料を
使用して、前記表1A又は16Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの第2の前記男
性の被験者中の発現の程度を決定し;そして(d)前記第1の発現の程度及び前記第2の
発現の程度を比較することを含んでなる男性の被験者をモニターする方法を提供する。典
型的には、男性の被験者は、第1及び第2の試料を得る時間の間に治療的介入を経験した
。第1及び第2の決定間の発現のパターンの変化の検出は、治療的介入の効果を反映する
と考えることができる。この態様は、更に特定の治療的介入に反応するその発現の程度の
変化を示す特定のバイオマーカーを識別するために有用である。
[0217]好ましい態様において、この方法は、表5A又は16Aからの複数のバイオマー
カーの発現の程度を決定することを含んでなる。複数のバイオマーカーは、表5A又は1
6Aに関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる
。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバ
イオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択す
ることができることは認識されるものである。
[0218]先に記載した態様は、表5A又は16Aのバイオマーカーを参照している。然し
ながら、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16B、表16C、表17、表18、又
は表19のバイオマーカーで、いずれもの記載された態様における表5A又は16Aのバ
イオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
C.女性の集団
[0219]本発明は、更に(a)第1に、女性の被験者から得た試料中の表9A又は20A
からの少なくとも一つのバイオマーカーの前記女性の被験者中の発現の程度を決定し;(
b)前記第1の発現の程度とは異なった時間において女性の被験者から得た第2の試料を
使用して、前記表9A又は20Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの第2の前記女
性の被験者中の発現の程度を決定し;そして(d)前記第1の発現の程度及び前記第2の
発現の程度を比較することを含んでなる女性の被験者をモニターする方法を提供する。典
型的には、女性の被験者は、第1及び第2の試料を得る時間の間に治療的介入を経験した
。第1及び第2の決定間の発現のパターンの変化の検出は、治療的介入の効果を反映する
と考えることができる。この態様は、更に特定の治療的介入に反応するその発現の程度の
変化を示す特定のバイオマーカーを識別するために有用である。
[0220]好ましい態様において、この方法は、表9A又は20Aからの複数のバイオマー
カーの発現の程度を決定することを含んでなる。複数のバイオマーカーは、表9A又は2
0Aに関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる
。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバ
イオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択す
ることができることは認識されるものである。
[0221]先に記載した態様は、表9A又は20Aのバイオマーカーを参照している。然し
ながら、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20B、表20C、表21、表2
2、又は表23のバイオマーカーが、いずれもの記載された態様において表9A又は20
Aのバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
治療的介入に対する被験者の反応を予測する方法
[0222]本発明は、以下に記載されるように各種の集団中の治療的介入に対する被験者の
反応を予測する方法に関する。一般的に、これらの方法は、特定のバイオマーカーの発現
の程度を決定することに依存する。
A.一般的方法
[0223]本発明は、更に(a)被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記被験者中
の、表1Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定することを含んで
なる治療的介入に対する被験者の反応を予測するための方法を提供し、ここにおいて、前
記表1Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度は、前記治療的介入に対す
る被験者の反応を予測することを援助する。この態様において使用するための好ましいバ
イオマーカーは、被験者の集団をモニターすることによる対象の治療的介入に対して反応
性であることを示すバイオマーカーである。この態様は、更に治療に対して反応性である
可能性のある患者の選択のために使用することもできる。
[0224]好ましい態様において、この方法は、表1Aからの複数のバイオマーカーの発現
の程度を決定することを含んでなる。複数のバイオマーカーは、表1Aに関して先に記載
したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる。実際に、これらの特
定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”
と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択することができることは
認識されるものである。
[0225]先に記載した態様は、表1Aのバイオマーカーを参照している。然しながら、表
1B、表1C、表2、表3、又は表4のバイオマーカーが、いずれもの記載された態様に
おける表1Aのバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
B.男性の集団
[0226]本発明は、更に(a)男性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記男
性の被験者中の、表5A又は16Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度
を決定することを含んでなる治療的介入に対する男性の被験者の反応を予測するための方
法を提供し、ここにおいて、前記表5A又は16Aからの少なくとも一つのバイオマーカ
ーの発現の程度は、前記治療的介入に対する男性の被験者の反応を予測することを援助す
る。この態様において使用するための好ましいバイオマーカーは、男性の被験者の集団を
モニターすることによる対象の治療的介入に対して反応性であることを示すバイオマーカ
ーである。この態様は、更に治療に対して反応性である可能性のある男性の患者の選択の
ために使用することもできる。
[0227]好ましい態様において、この方法は、表5A又は16Aからの複数のバイオマー
カーの発現の程度を決定することを含んでなる。複数のバイオマーカーは、表5A又は1
6Aに関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる
。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバ
イオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択す
ることができることは認識されるものである。
[0228]先に記載した態様は、表5A又は16Aのバイオマーカーを参照している。然し
ながら、表5B、表5C、表6、表7、表8、表16B、表16C、表17、表18、又
は表19のバイオマーカーで、いずれもの記載された態様における表5A又は16Aのバ
イオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
C.女性の集団
[0229]本発明は、更に(a)女性の被験者の生理学的試料を得て;そして(b)前記女
性の被験者中の、表9A又は20Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度
を決定することを含んでなる治療的介入に対する女性の被験者の反応を予測するための方
法を提供し、ここにおいて、前記表9A又は20Aからの少なくとも一つのバイオマーカ
ーの発現の程度は、前記治療的介入に対する女性の被験者の反応を予測することを援助す
る。この態様において使用するための好ましいバイオマーカーは、女性の被験者の集団を
モニターすることによる対象の治療的介入に対して反応性であることを示すバイオマーカ
ーである。この態様は、更に治療に対して反応性である可能性のある女性の患者の選択の
ために使用することもできる。
[0230]好ましい態様において、この方法は、表9A又は20Aからの複数のバイオマー
カーの発現の程度を決定することを含んでなる。複数のバイオマーカーは、表9A又は2
0Aに関して先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを含んでなることができる
。実際に、これらの特定の方法で決定される複数のバイオマーカーを、“決定のためのバ
イオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選択す
ることができることは認識されるものである。
[0231]先に記載した態様は、表9A又は20Aのバイオマーカーを参照している。然し
ながら、表9B、表9C、表10、表11、表12、表20B、表20C、表21、表2
2、又は表23のバイオマーカーで、いずれもの記載された態様における表9A又は20
Aのバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。
キットを設計する方法
A.一般的集団
[0232]本発明は、更に(a)表1Aからの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;
(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し
;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計すること
を含んでなる、被験者の肺疾患を診断することを援助するためのキットを設計するための
方法を提供する。
[0233]本発明は、更に(a)表1Bからの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;
(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し
;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計すること
を含んでなる、被験者の非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を診断するためのキットを設計
するための方法を提供する。
[0234]本発明は、更に(a)表1Cからの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;
(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し
;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計すること
を含んでなる、被験者の非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を診断するためのキットを設計
するための方法を提供する。
[0235]本発明は、更に(a)表2からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;(
b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し;
そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計することを
含んでなる、被験者の反応性気道疾患を診断するためのキットを設計するための方法を提
供する。
[0236]本発明は、更に(a)表3からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;(
b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し;
そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計することを
含んでなる、被験者の非小細胞肺癌を診断するためのキットを設計するための方法を提供
する。
[0237]本発明は、更に(a)表4からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択し;(
b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を選択し;
そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計することを
含んでなる、被験者の肺疾患を診断することを援助するためのキットを設計するための方
法を提供する。
[0238]上記の方法において、別の方法として工程(b)及び(c)は、(b)前記少な
くとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を選択し、そして(c)少なくとも
一つのバイオマーカーを検出するための前記検出剤を含んでなるキットを設計することに
よって行うことができる。
[0239]本発明は、更に一つより多い表からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択す
ることを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。例えば、本発明は、表2か
らの少なくとも一つのバイオマーカー及び表3からの少なくとも一つのバイオマーカーを
選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。もう一つの例におい
て、本発明は、表2からの少なくとも一つのバイオマーカー、表3からの少なくとも一つ
のバイオマーカー、及び表4からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択することを含
んでなるキットを設計するための方法を提供する。これらの方法が、更に先に記載したよ
うに工程(b)及び(c)を含んでなることは理解されるものである。
[0240]これらの特定の方法において決定される複数のバイオマーカーを、“決定のため
のバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選
択することができることは認識されるものである。
B.男性の集団
[0241]本発明は、更に(a)表5A又は16Aからの少なくとも一つのバイオマーカー
を選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手
段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設
計することを含んでなる、男性の被験者の肺疾患を診断することを援助するためのキット
を設計するための方法を提供する。
[0242]本発明は、更に(a)表5B又は16Bからの少なくとも一つのバイオマーカー
を選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手
段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設
計することを含んでなる、男性の被験者の非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を診断するた
めのキットを設計するための方法を提供する。
[0243]本発明は、更に(a)表5C又は16Cからの少なくとも一つのバイオマーカー
を選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手
段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設
計することを含んでなる、男性の被験者の非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を診断するた
めのキットを設計するための方法を提供する。
[0244]本発明は、更に(a)表6又は17からの少なくとも一つのバイオマーカーを選
択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を
選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計す
ることを含んでなる、男性の被験者の反応性気道疾患を診断するためのキットを設計する
ための方法を提供する。
[0245]本発明は、更に(a)表7又は18からの少なくとも一つのバイオマーカーを選
択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を
選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計す
ることを含んでなる、男性の被験者の非小細胞肺癌を診断するためのキットを設計するた
めの方法を提供する。
[0246]本発明は、更に(a)表8又は19からの少なくとも一つのバイオマーカーを選
択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段を
選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計す
ることを含んでなる、男性の被験者の肺疾患を診断することを援助するためのキットを設
計するための方法を提供する。
[0247]上記の方法において、別の方法として工程(b)及び(c)は、(b)前記少な
くとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を選択し、そして(c)少なくとも
一つのバイオマーカーを検出するための前記検出剤を含んでなるキットを設計することに
よって行うことができる。
[0248]本発明は、更に一つより多い表からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択す
ることを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。例えば、本発明は、表6か
らの少なくとも一つのバイオマーカー及び表7からの少なくとも一つのバイオマーカーを
選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。もう一つの例におい
て、本発明は、表6からの少なくとも一つのバイオマーカー、表7からの少なくとも一つ
のバイオマーカー、及び表8からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択することを含
んでなるキットを設計するための方法を提供する。もう一つの例において、本発明は、表
17からの少なくとも一つのバイオマーカー、及び表18からの少なくとも一つのバイオ
マーカーを選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。もう一つ
の例において、本発明は、表17からの少なくとも一つのバイオマーカー、表18からの
少なくとも一つのバイオマーカー、及び表19からの少なくとも一つのバイオマーカーを
選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。これらの方法が、更
に先に記載したように、工程(b)及び(c)を含んでなることは理解されるものである
[0249]これらの特定の方法において決定される複数のバイオマーカーを、“決定のため
のバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選
択することができることは認識されるものである。
C.女性の集団
[0250]本発明は、更に(a)表9A又は20Aからの少なくとも一つのバイオマーカー
を選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手
段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設
計することを含んでなる、女性の被験者の肺疾患を診断することを援助するためのキット
を設計するための方法を提供する。
[0251]本発明は、更に(a)表9B又は20Bからの少なくとも一つのバイオマーカー
を選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手
段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設
計することを含んでなる、女性の被験者の非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を診断するた
めのキットを設計するための方法を提供する。
[0252]本発明は、更に(a)表9C又は20Cからの少なくとも一つのバイオマーカー
を選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手
段を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設
計することを含んでなる、女性の被験者の非小細胞肺癌又は反応性気道疾患を診断するた
めのキットを設計するための方法を提供する。
[0253]本発明は、更に(a)表10又は21からの少なくとも一つのバイオマーカーを
選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段
を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計
することを含んでなる、女性の被験者の反応性気道疾患を診断するためのキットを設計す
るための方法を提供する。
[0254]本発明は、更に(a)表11又は22からの少なくとも一つのバイオマーカーを
選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段
を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計
することを含んでなる、女性の被験者の非小細胞肺癌を診断するためのキットを設計する
ための方法を提供する。
[0255]本発明は、更に(a)表12又は23からの少なくとも一つのバイオマーカーを
選択し;(b)前記少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定するための手段
を選択し;そして(c)前記発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを設計
することを含んでなる、女性の被験者の肺疾患を診断することを援助するためのキットを
設計するための方法を提供する。
[0256]上記の方法において、別の方法として工程(b)及び(c)は、(b)前記少な
くとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を選択し、そして(c)少なくとも
一つのバイオマーカーを検出するための前記検出剤を含んでなるキットを設計することに
よって行うことができる。
[0257]本発明は、更に一つより多い表からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択す
ることを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。例えば、本発明は、表10
からの少なくとも一つのバイオマーカー及び表11からの少なくとも一つのバイオマーカ
ーを選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。もう一つの例に
おいて、本発明は、表10からの少なくとも一つのバイオマーカー、表11からの少なく
とも一つのバイオマーカー、及び表12からの少なくとも一つのバイオマーカーを選択す
ることを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。もう一つの例において、本
発明は、表21からの少なくとも一つのバイオマーカー及び表22からの少なくとも一つ
のバイオマーカーを選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。
もう一つの例において、本発明は、表21からの少なくとも一つのバイオマーカー、表2
2からの少なくとも一つのバイオマーカー、及び表23からの少なくとも一つのバイオマ
ーカーを選択することを含んでなるキットを設計するための方法を提供する。これらの方
法が、更に先に記載したように工程(b)及び(c)を含んでなることは理解されるもの
である。
[0258]これらの特定の方法において決定される複数のバイオマーカーを、“決定のため
のバイオマーカーの選択”と題する項で先に考察した基準を使用して規定された表から選
択することができることは認識されるものである。
キット
[0259]本発明は、本明細書中に記載される少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程
度を決定するための手段を含んでなるキットを提供する。本発明は、更に本明細書中に記
載される少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を含んでなるキットを
提供する。
[0260]本発明は、表1Aからの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度を決定す
るための手段を含んでなるキットを提供する。本発明は、表1Aからの少なくとも一つの
バイオマーカーを検出するための検出剤を含んでなるキットを提供する。
[0261]本発明は、更に配列番号12の発現の程度を決定するための手段を含んでなるキ
ットを提供する。一つの態様において、キットは、配列番号12並びに配列番号1−11
及び13−17のいずれもの組合せの発現の程度を決定するための手段を含んでなる。
[0262]本発明は、更に配列番号12を検出するための検出剤を含んでなるキットを提供
する。一つの態様において、キットは、配列番号12並びに配列番号1−11及び13−
17のいずれもの組合せを検出するための検出剤を含んでなる。
[0263]本発明は、更に配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポ
リペプチドの発現の程度を決定するための手段、及び表1Aからの少なくとも一つのバイ
オマーカーの発現の程度を決定するための手段を含んでなるキットを提供する。
[0264]本発明は、更に配列番号1−17からなる群から選択される少なくとも一つのポ
リペプチドを検出するための検出剤、及び表1Aからの少なくとも一つのバイオマーカー
を検出する検出剤を含んでなるキットを提供する。
[0265]先に記載した態様は、表1Aのバイオマーカーを参照している。然しながら、表
1B、表1C、表2、表3、表4、表5A、表5B、表5C、表6、表7、表8、表9A
、表9B、表9C、表10、表11、表12、表16A、表16B、表16C、表17、
表18、表19、表20A、表20B、表20C、表21、表22、又は表23のバイオ
マーカーで、いずれもの記載されたキット中の表1Aのバイオマーカーを置換えることが
できることは認識されるものである。
[0266]本発明は、更に(a)表2からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度
を決定するための第1の手段;及び(b)表3からの少なくとも一つのバイオマーカーの
発現の程度を決定するための第2の手段を含んでなるキットを提供し、ここにおいて、前
記表2及び表3からの少なくとも一つのバイオマーカーは、同一ではない。
[0267]本発明は、更に(a)表2からの少なくとも一つのバイオマーカーを検出するた
めの検出剤;及び(b)表3からの少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検
出剤を含んでなるキットを提供し、ここにおいて、前記表2及び表3からの少なくとも一
つのバイオマーカーは、同一ではない。
[0268]本発明は、更に(a)表2からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現の程度
を決定するための第1の手段;(b)表3からの少なくとも一つのバイオマーカーの発現
の程度を決定するための第2の手段;及び(c)表4からの少なくとも一つのバイオマー
カーの発現の程度を決定するための第3の手段を含んでなるキットを提供し、ここにおい
て、前記表2、表3及び表4からの少なくとも一つのバイオマーカーは、同一ではない。
[0269]本発明は、更に(a)表2からの少なくとも一つのバイオマーカーを検出するた
めの検出剤;(b)表3からの少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤
;及び(c)表4からの少なくとも一つのバイオマーカーを検出するための検出剤を含ん
でなるキットを提供し、ここにおいて、前記表2、表3及び表4からの少なくとも一つの
バイオマーカーは、同一ではない。
[0270]先に記載した態様は、表2、表3、及び表4のバイオマーカーを参照している。
然しながら、表6、表7、表8、表17、表18、又は表19のバイオマーカーで、それ
ぞれいずれもの記載されたキット中の、表2、表3、及び表4のバイオマーカーを置換え
ることができることは認識されるものである。更に、表10、表11、表12、表21、
表22、又は表23のバイオマーカーで、それぞれ記載されたキット中の、表2、表3、
及び表4のバイオマーカーを置換えることができることは認識されるものである。なお更
に、本発明が特定の複数のバイオマーカーの検出を必要とするいずれもの方法のために、
先に記載したバイオマーカーのいずれもの組合せを検出するための手段を含んでなるキッ
トを意図することを当業者は理解するものである。これらの特定のキットにおいて決定さ
れる複数のバイオマーカーを、“決定のためのバイオマーカーの選択”と題する項で先に
考察した基準を使用して規定された表から選択することができることも更に認識されるも
のである。
[0271]以下の実施例は、本明細書中に開示される本発明の各種のモードを例示するため
に提供されるが、しかしこれらは、本発明をいかなる方法ででも制約することを意図する
ものではない。
実施例1
[0272]ヒトの血液試料を、志願者から収集した。30種の試料を、非小細胞肺癌又は喘
息のいずれかを有することが知られていない個体から収集した。これらの30種の試料は
、本明細書中で“正常な集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。28種の血液試料
を、喘息を有し、そして医師によってそのように診断された個体から収集した。これらの
28種の試料は、本明細書中で“喘息の集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。3
0種の血液試料を、非小細胞肺癌を有することが知られ、そしてそのように医師によって
診断された個体から収集した。これらの30種の試料は、“肺癌の集団”を構成し、そし
てそのように呼ばれる。
[0273]変化した発現レベルが肺癌又は喘息に伴われるものであると信じられるバイオマ
ーカーを選択する研究を行った。本明細書中で使用される場合、“肺癌”は、非小細胞肺
癌であることが知られる肺癌を包含することを意味する。試験するために、以下の59種
のバイオマーカー:CD40、肝細胞増殖因子(“HGF”)、I−TAC(“CXCL
11”;“ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド11”、“インターフェロン誘導
性T細胞アルファ化学誘引物質”)、レプチン(“LEP”)、マトリックスメタルプロ
テイナーゼ(“MMP”)1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、M
MP12、MMP13、CD40可溶性リガンド(“CD40リガンド”)、上皮細胞増
殖因子(“EFG”)、エオタキシン(“CCL11”)、フラクタルカイン、顆粒球コ
ロニー刺激因子(“G−CSF”)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(“GM−
CSF”)、インターフェロンγ(“IFNγ”)、インターロイキン(“IL”)1α
、IL−1β、IL−1ra、LI−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、I
L−8、IL−10、IL−12(p40)、IL−12(p70)、IL−13、IL
−15、IL−17、IP−10、単球走化性タンパク質1(“MCP−1”)、マクロ
ファージ炎症性タンパク質(“MIP”)1α、MIP−1β、トランスフォーミング増
殖因子α(“TGFα”)、腫瘍壊死因子α(“TNFα”)、血管内皮増殖因子(“V
EGF”)、インスリン(“Ins”)、C−ペプチド、グルカゴン様タンパク質−1/
アミリン(“GLP−1/アミリン”)、アミリン(全体)、グルカゴン、アジポネクチ
ン、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1(“PAI−1”;“セルピン”)(活性/全
体)、レジスチン(“RETN”;“xcp1”)、sFas、可溶性Fasリガンド(
“sFasL”)、マクロファージ遊走阻止因子(“MIF”)、sE−セレクチン、可
溶性血管細胞接着分子(“sVCAM”)、可溶性細胞間接着分子(“sICAM”)、
ミエロペルオキシダーゼ(“MPO”)、C反応性タンパク質(“CRP”)、血清アミ
ロイドA(“SAA”;“SAA1”)、及び血清アミロイドP(“SAP”)を選択し
た。
[0274]正常、喘息及び肺癌の集団のそれぞれの血漿検体を、血漿検体を、自動化ビーズ
基剤技術を使用する定量的多重免疫アッセイであるLuminexのxMAP技術を使用
する分析にかけることによってそれぞれの59種のバイオマーカーに対してスクリーニン
グした。
[0275]幾つかの異なったアッセイのキット、即ち、Milliporeのヒトサイトカ
イン/ケモカイン(カタログ番号MPXHCYTO−60K、ヒト内分泌(カタログ番号
HENDO−65K)、ヒト血清アジポカイン(カタログ番号HADKI−61K)、ヒ
ト敗血症/アポトーシス(カタログ番号HSEP−63K)、ヒト心血管パネル1(カタ
ログ番号HCVD1−67AK)及びヒト心血管パネル2(HCVD2−67BK)、R
&D Systems,Inc.のヒトフルオロカインMAP鑑定ベースキットB(カタ
ログ番号LUB00)及びヒトフルオロカインMAP MMP鑑定ベースキット(カタロ
グ番号LMP000)を、バイオマーカー男性クリーニングするためにLuminexの
xMAP技術と共に使用した。多重免疫アッセイから得られた蛍光強度レベルを、それぞ
れの集団のそれぞれの血漿検体に対するそれぞれの59種のバイオマーカーに対して記録
した。記録された蛍光強度は、試料中の対応するバイオマーカーの濃度に、そして個体中
のその発現の程度に比例する。それぞれの集団に対するそれぞれのバイオマーカーに伴う
蛍光強度のレベルに対する平均、標準偏差、及び相対的標準偏差を計算した。図1Aない
し1Cは、正常な(NO)、非小細胞肺癌の(LC)、及び喘息の(AST)集団中のそ
れぞれのバイオマーカーに対する平均の平均、標準偏差及び相対的標準偏差を示す。
[0276]次いでスチューデントt検定を、それぞれの集団間のそれぞれの特定のバイオマ
ーカーに対する病態間の差を特徴づけるために使用した。正常な患者からの試料に対する
それぞれのバイオマーカーの平均の蛍光強度の測定値を、肺癌に罹った患者からの試料の
もの及び更に喘息に罹った患者由来の試料のものと比較した。図1Dは、それぞれのマー
カーに対する各種の集団の平均間の差を示す。更に、肺癌の患者に対する平均の蛍光強度
の測定値を、喘息の患者に対する平均の蛍光強度の測定値と比較し、そして有意性男性チ
ューデントt統計を使用して評価した。
[0277]正常、喘息及び肺癌の集団間のそれぞれのバイオマーカーに対する統計的差の更
なる解析を行った。集団間のそれぞれのバイオマーカーに対する平均発現レベルの差を特
徴づけるために、スチューデントt値を、マイクロソフトのEXCELのソフトウェアパ
ッケージ中で使用可能なt検定機能を使用して計算した。EXCELのt検定機能男性チ
ューデントt値に伴う確率を計算するために、両側検定分布を使用する等分散の仮定下で
使用した。
[0278]集団間の発現レベルの差の有意性は、0.05より小さい関連する確率を伴うい
ずれものスチューデントt値を、喘息又は肺癌に関わらず所定の病態の存在を示すために
有意であると考える基準により決定した。0.05又はそれより小さい基準を使用するこ
とは、一般的に科学の分野において受容される。0.1より大きい関連する確率を伴うい
ずれものスチューデントt値は、所定の病態の存在を示すために有意ではないと考えられ
る。更に、0.051及び0.1間の関連する確率を伴ういずれものスチューデントt値
は、限界的であると決定される。
[0279]ここで図1Eを参照して、それぞれの集団に対するそれぞれのバイオマーカーを
比較して計算された関連する確率に伴うスチューデントt値を示す。図1Eに示した確率
を伴うスチューデントt値は、それぞれの喘息、正常、及び肺癌の集団が、単一の平均及
び正規分布を有することに基づいて計算されていることは注意されるべきである。
[0280]バイオマーカーの発現レベルにおける差の有意性は、バイオマーカーの相対的重
要性を順位付けするために使用される。病態間で最も有意に異なることが見いだされたバ
イオマーカーは、相対的により重要として分類される。平均蛍光強度の測定値は、試験さ
れ、そして他の集団中の検体の平均強度と有意に異ならない強度を有する全てのバイオマ
ーカーに対するデータは、更なる分析から排除された。相対的に低い相対的標準偏差を有
するバイオマーカーは、相対的に高い標準偏差を有するものより更に有意であると分類さ
れた。
[0281]逸脱の方向、即ち、特定のマーカーの平均的レベルが、いずれもの他の病態に対
するいずれもの病態中で増加するか又は減少するか否かは、特定のマーカーの相対的有意
性を判断するために使用しなかった。このような方法で、バイオマーカーのグループは構
築され、これは、病態間の高い変動性、相対的に低い相対的標準偏差及び良好な計器の検
出性(ゼロではない未補正平均蛍光強度として定義)を示した。これらの計算を、免疫ア
ッセイの効率を試験するために使用し、そして正常な集団の発現レベル間の発現レベルの
有意な差を示すバイオマーカーを決定するために、並びに肺癌及び/又は喘息の病態の特
徴であり、そしてそれに伴う参照範囲を決定するために分析した。
[0282]なお図1Eを参照して、スチューデントt値に伴う確率を計算して、喘息の集団
を正常な集団と比較した。喘息の集団及び正常な集団間の有意な差を、バイオマーカーs
E−セレクチン、EGF、レプチン、IL−5、PAI−1、レジスチン、MMP−13
、CD40リガンド sVCAM−1、HGF、Cペプチド、sICAM−1、MMP−
7、アジポネクチン、GM−CSF及びMIFに対するスチューデントtの確率から決定
された。この決定は、本明細書中に記載されたスチューデントt機能を使用して、喘息の
集団からの28種の検体を、正常な集団からの30種の検体と比較した場合、それぞれの
これらのバイオマーカーに対するスチューデントt値に伴う確率が0.05より小さかっ
たことに基づいて行った。バイオマーカーCRP、MMP−9、IL−4、IL−1α、
SAA、IL−7及びIL−6に対する喘息の集団及び正常な集団間の差は、これらのバ
イオマーカーのそれぞれに対するスチューデントt確率が0.05より有意に大きいため
に有意ではないと決定された。
[0283]更に図1Eに示すように、スチューデントt値に伴う確率を計算して、肺癌の集
団と正常な集団を比較した。肺癌の集団及び正常な集団間の有意な差は、バイオマーカー
sE−セレクチン、EGF、レプチン、IL−5、PAI−1、レジスチン、CRP、M
MP−9、IL−4、IL−1α、SAA、IL−7、CD40リガンド、MMP−7及
びMMP−12に対するスチューデントt確率から決定した。再び、この決定は、本明細
書中に記載されたスチューデントt機能を使用して、肺癌の集団からの30種の検体を、
正常な集団からの30種の検体と比較した場合、それぞれのこれらのバイオマーカーに対
するスチューデントt確率が0.05より小さかったことに基づいて行った。バイオマー
カーMMP−13、HGF、Cペプチド、sICAM、アジポネクチン、GM−CSF、
IL−17、TNFα、ITAC及びMIFに対する肺癌の集団及び正常な集団間の差は
、これらのそれぞれに対するスチューデントt確率が0.05より有意に大きいために有
意ではないと決定された。
[0284]三つのバイオマーカーは、肺癌の集団及び正常な集団間で0.05より僅かに大
きいのみのスチューデントt値に伴う確率を有していた。具体的には、肺癌の集団を正常
な集団と比較した場合、IL−6は、0.076195528のスチューデントt確率を
有し、sVCAM−1は、0.08869949のスチューデントt確率を有し、そして
IL−15は、0.086324372のスチューデントT確率を有していた。これらの
バイオマーカーは、肺癌の集団及び正常な集団間で有意ではない差を有すると見做される
。然しながら、これらの三つのバイオマーカーに対するスチューデントt確率が、0.0
5に近いという事実のために、それぞれの集団が、正常及び肺癌の集団間で有意に変化す
ることができることが可能である。
[0285]最後に、図1Eに示すように、更なる分析を、肺癌の集団と喘息の集団を比較す
るために、スチューデントt値に伴う確率を計算することによって行った。肺癌の集団及
び喘息の集団間の有意な差を、バイオマーカーsE−セレクチン、EGF、レプチン、I
L−5、PAI−1、レジスチン、CRP、MMP−9、IL−4、IL−1α、SAA
、IL−7.IL−6、MMP−13、sVCAM、HGF、Cペプチド、sICAM、
アジポネクチン、GM−CSF、IL−17、IL−15、TNFα及びI−TACに対
するスチューデントt確率から決定した。この決定は、本明細書中に記載されたスチュー
デントt機能を使用して、肺癌の集団からの30検体を、喘息の集団からの28種の検体
と比較した場合、それぞれのこれらのバイオマーカーに対するスチューデントt確率が0
.05より小さかったことに基づいて行った。バイオマーカーCD40リガンド、MMP
−7、MMP−12及びMIFに対する肺癌の集団及び喘息の集団間の差は、これらのバ
イオマーカーのそれぞれに対するスチューデントt確率が、0.05より有意に大きいた
めに有意ではないと決定された。
実施例2
[0286]ヒトの血液試料を志願者から収集した。142種の試料を、非小細胞肺癌又は喘
息のいずれかを有することが知られていない個体から収集した。これらの試料は、“正常
な集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。108種の血液試料を、喘息を有し、そ
して医師によってそのように診断された個体から収集した。これらの試料は、本明細書中
で“喘息の集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。146種の血液試料を、非小細
胞肺癌を有することが知られ、そしてそのように医師によって診断された個体から収集し
た。これらは、“肺癌の集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。
[0287]実施例1に記載したものと同じ方法を行った。図2A−2Eは、得られた結果を
示す。これらの結果は、本発明の方法のために適したバイオマーカーを選択するための指
針を提供する。特に、特定のマーカーに対する確率は、これに関して有用である。
[0288]図2Eは、異なった集団の生理学的状態間を弁別するための各種のバイオマーカ
ーの有効性に伴う確率を示す。0.1又はそれより小さい確率値は、対象のバイオマーカ
ーを識別するためにこの表で強調されている。本発明の好ましい方法において使用される
バイオマーカーは、0.05又はそれより小さい、更に好ましくは0.01、そしてなお
更に好ましくは0.001又はそれより小さい確率値を有するものである。
実施例3
[0289]ヒトの血液試料を、志願者から収集した。288種の試料を、非小細胞肺癌又は
喘息のいずれかを有することが知られていない個体から収集した。これらの試料は、“正
常な集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。180種の血液試料を、喘息を有する
ことが知られ、そして医師によってそのように診断された個体から収集した。これらの試
料は、本明細書中で“喘息の集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。360種の血
液試料を、非小細胞肺癌を有することが知られ、そしてそのように医師によって診断され
た個体から収集した。これらは、“肺癌の集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。
[0290]実施例1に記載したものと同じ方法を行った。更にPanomicsのProc
artaサイトカインキット(カタログ番号PC1017)を使用した。PAI−1及び
レプチンに対する抗体を、二つの別のキットから使用した。PAI−1及びレプチン
に対する抗体を、Milliporeによって産生した。PAI−1に対する抗体を、
Panomicsによって産生した。図3A−3Eは、得られた結果を示す。これらの結
果は、本発明の方法のために適したバイオマーカーを選択するための指針を提供する。特
に、特定のマーカーに対する確率値は、これに関して有用である。
[0291]図3Eは、異なった集団の生理学的状態間を弁別するための各種のバイオマーカ
ーの有効性に伴う確率を示す。0.1又はそれより小さい確率値は、対象のバイオマーカ
ーを識別するためにこの表で強調されている。本発明の好ましい方法において使用される
バイオマーカーは、0.05又はそれより小さい、更に好ましくは0.01、そしてなお
更に好ましくは0.001又はそれより小さい確率値を有するものである。
[0292]次いで得られたデータを分離し、そして性別によって分析した。
[0293]図4A−4Cは、正常(NO)、非小細胞肺癌(LC)、及び喘息(AST)の
女性の集団におけるバイオマーカーの平均の蛍光強度レベルを示す。図4Dは、AST対
NOの女性の集団、LC対NOの女性の集団、及びAST対LCの女性の集団における、
それぞれのバイオマーカーの平均における変化のパーセントを示す。図4Eは、それぞれ
のバイオマーカーに対して測定された平均の蛍光強度を比較することによって計算された
スチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された平均は、それぞれ、AST対
NOの女性の集団、LC対NOの女性の集団、及びAST対LCの女性の集団である。
[0294]男性の集団に関する同じ情報を、図5A−5Eに示す。
[0295]次に、女性及び男性の集団のデータを比較した。図6Aは、ASTの女性の集団
と比較したASTの男性の集団、LCの女性の集団と比較したLCの男性の集団、及びN
Oの女性の集団と比較したNOの男性の集団における、それぞれのバイオマーカーの平均
における変化のパーセントを示す。図6Bは、実施例3からの男性及び女性の集団におけ
る、それぞれのバイオマーカーに対して測定された平均の蛍光強度を比較することによっ
て計算されたスチューデントt値に伴う確率を示し、ここで、比較された平均は、それぞ
れ、ASTの男性及び女性の集団、LCの男性及び女性の集団、及びNOの男性及び女性
の集団である。
実施例4
[0296]クラスカル−ウォリス検定は、公知のノンパラメトリック統計法である。実施例
3から得られたデータを、性別によって分離し、そしてクラスカル−ウォリス(U検定)
によって解析した。0.05又はそれより小さい確率値を持つマーカーを、有意と考えた
。僅かに有意な(0.051−0.10間の確率)及び有意ではない(0.10より大き
い確率)を示すマーカーは廃棄した。保持したマーカーに対する結果を、図7−8に示す
[0297]図7Aは、LC対NOの女性の集団、AST対NOの女性の集団、及びAST対
LCの女性の集団におけるそれぞれのバイオマーカーの平均濃度におけるパーセントの変
化を示す。スカラー和(即ち、全ての三つの比較に対する変化のパーセントの絶対値の和
)が、更に提供され、そしてバイオマーカーを順位付けするために使用された。図7Bは
、それぞれのバイオマーカーに対して測定された濃度を比較することによって計算された
クラスカル−ウォリス検定に伴う確率を示し、ここで、比較された集団は、それぞれ、A
ST対NOの女性の集団、LC対NOの女性の集団、及びAST対LCの女性の集団であ
る。
[0298] 男性の集団に関する同じ情報を、図8A及び8Bに示す。
[0299]バイオマーカーは、独特の性別及び疾病特異的パターンを示した。LCの性別に
無関係の解析において、少なくとも25%のカットオフ閾値の絶対的変化を持つ36種の
マーカー及び少なくとも50%のカットオフを持つ32種のマーカーが識別された。女性
において、少なくとも25%のカットオフを持つ32種のマーカー及び少なくとも50%
のカットオフを持つ30種が見いだされた。男性において、39種のマーカーが少なくと
も25%のカットオフであり、そして37種が少なくとも50%のカットオフであること
が見いだされた。四つのマーカー:IL−8及び血清アミロイドP(下方制御)、ケッセ
イアミロイドA及びC反応性タンパク質(全て上方制御)の発現が、LCを持つ女性に対
して、NOと比較して独特であった。五つのマーカー:インスリン(下方制御)、マトリ
ックスメタルプロテイナーゼ−7及び−8並びに肝細胞増殖因子(全て上方制御)が、L
Cを持つ男性に対して、NOと比較して独特であった。三つのマーカーが、逆の発現のパ
ターンを示し:(i)VEGFは、LCを持つ女性において、NOと比較して下方制御さ
れ、そして男性において上方制御され;(ii)レプチンは、女性において上方制御され
、そして男性において下方制御され、そして(iii)MIP−1aは、LCを持つ男性
において、NOに対して上方制御され、そして女性において下方制御された。
[0300]本発明は、疾病状態の性別基準の識別の各種の方法を提供する。例えば、本発明
は、インスリンが下方制御され、及び/又はマトリックスメタロプロテイナーゼ−7及び
−8、レジスチン並びに肝細胞増殖因子が上方制御されているか否かを決定することを含
んでなる男性の被験者における生理学的特徴づけの方法を提供する。このようなパターン
は、疾病の指標である。本発明の意図中のアッセイは、男性の被験者中の三つ、四つ、又
は五つのこれらのバイオマーカーの異常な上方/下方制御を検出することを含む。
[0301]もう一つの例において、本発明は、IL−8及び/又は血清アミロイドPが下方
制御され、及び/又は血清アミロイドA及びC反応性タンパク質が上方制御されているか
否かを決定することを含んでなる、女性の被験体における生理学的特徴づけの方法を提供
する。このようなパターンは、疾病の指標である。本発明の意図中のアッセイは、女性の
被験者の三つ、四つ、又は五つのこれらのバイオマーカーの異常な上方/下方制御を検出
することを含む。
実施例5
[0302]ヒトの血液試料を、志願者から収集した。30種の試料を、非小細胞肺癌又は喘
息のいずれかを有することが知られていない個体から収集した。非小細胞肺癌又は喘息の
いずれかを有さないことが知られてる個体は、“正常な集団”を構成し、そしてそのよう
に呼ばれる。28種の血液試料を、喘息を有することが知られ、そして医師によってその
ように診断された個体から収集した。喘息を有することが知られた個体は、本明細書中で
“喘息の集団”を構成し、そしてそのように呼ばれる。30種の血液試料を、非小細胞肺
癌を有することが知られ、そしてそのように医師によって診断された個体から収集した。
非小細胞肺癌を有することが知られた個体は、本明細書中で“肺癌の集団”を構成し、そ
してそのように呼ばれる。一般的に、本明細書中で使用される場合、用語“肺癌”又は“
複数の肺癌”は、非小細胞肺癌を指すことを意味する。
[0303]それぞれの喘息の集団、正常な集団及び肺癌の集団から8ないし10種の血漿試
料を、試験するために無作為に選択した。それぞれの集団からのそれぞれの血漿の検体を
プロテアーゼ又は消化剤に晒した。トリプシンをプロテアーゼとして使用し、そしてプロ
テアーゼとして使用することが、トリプシンが、プロリンがリシン又はアルギニンのいず
れかに直接続いて存在する場合を除き、ペプチド鎖をリシン及びアルギニンのカルボキシ
ル側で開裂することが知られている事実により、高度に特異的で、そして高度に予測可能
な開裂を起こすその能力のために好ましい。トリプシンが使用されたが、他のプロテアー
ゼ又は消化剤を使用することは可能である。少なくともトリプシンのように特異的に開裂
するプロテアーゼ、又はプロテアーゼの混合物を使用することが好ましい。
[0304]開裂後、トリプシンによって残されたペプチドであるトリプシンペプチドは、次
いで、遠心及び産生されたトリプシンペプチドのクロマトグラフ的分割を行うための、E
ksigent 2D毛管HPLCの0.375×180mmのSupelcosil
ABZ+カラムを使用する、0.1%のギ酸を伴うアセトニトリル水溶液の勾配による毛
管液体クロマトグラフィーに、検体をかけることによって不溶性物質から分離された。こ
のペプチドの分離は、エレクトロスプレーイオン化過程が、これらが、この場合HPLC
カラムの終点と共通の末端であるエレクトロスプレーのエミッターから同時に溶出される
場合、高いプロトン親和性を有する種類のイオンが、低いプロトン親和性を有するイオン
のイオン形成を抑制するものである、イオンコサプレッションに晒されるために必要であ
る。
[0305]この方法は、トリプシン消化中に産生される多くのぺプチドのクロマトグラフ的
分離を可能にし、そしてコサプレッションの問題を最小にすることを援助し、これによっ
て擬分子イオンのコサプレッションの形成の機会を最大にし、これによってイオンの試料
採取を最大にする。次いでそれぞれの検体のトリプシンペプチドをLC−ESIMSにか
けた。LC−MSIMSは、それぞれの検体中のペプチドを、先に記載したように、水、
アセトニトリル及びギ酸からなる溶媒系のカラムを通して通過させることによって、それ
ぞれの検体中のそれぞれのペプチドを時間内に分離した。
[0306]次いでペプチドをエレクトロスプレーイオン化源でスプレーして、ペプチドをイ
オン化し、そして先に記載したようにペプチドの擬分子イオンを産生した。ペプチドを、
LC−ESIMS中の質量分析器を通過させ、ここで、それぞれのペプチドの擬分子イオ
ンの分子質量が測定された。LC−MSIMSを通過した後、それぞれの試料中に存在す
るペプチドのために、質量スペクトルのデータ、即ち強度、分子量及びペプチドのクロマ
トグラフのカラムからの溶出の時間から質量スペクトルの読出しを作成した。質量スペク
トルの読出しは、一般的にLC−MSIMSによって記録されたペプチドの擬分子イオン
のシグナルのグラフ的説明であり、ここにおいて、x軸は質量と電荷の比であり、y軸は
擬分子イオンシグナルの強度である。次いでこれらのデータは、LC−MSIMSを制御
するソフトウェア系によって加工され、そして結果としてのデータを獲得し、そして保存
する。
[0307]質量スペクトルデータが得られ、そして質量スペクトル読出しに入れられた後、
比較解析が行われ、ここにおいて、それぞれの集団に対してLC−MSIMSにおいて試
験されたそれぞれの血漿検体の質量スペクトル読出しが、病態間及び病態内の両方で行わ
れた。質量スペクトルのピークを、正常な集団中の試験されたそれぞれの検体間で比較し
た。次いで、質量スペクトルのピークを、喘息の集団及び肺癌の集団中の試験されたそれ
ぞれの検体間で比較した。病態内の比較が行われた後、病態間の比較が行われ、ここにお
いて、喘息集団に対してLC−MSIMS中で試験されたそれぞれの検体に対する質量ス
ペクトルの読出しを、正常な集団中の試験されたそれぞれの検体に対して比較した。同様
に、肺癌の集団中のためのLC−MSIMS中で試験されたそれぞれの検体に対する質量
スペクトルの読出しを、正常な集団中の試験されたしれぞれの検体に対して比較した。
[0308]ペプチド強度が、病態内で不調和に異なって発現するか、又は喘息の集団又は肺
癌の集団を正常な集団と比較した場合、実質的に変化しない(強度で10倍より小さい変
動)ことを示す質量スペクトルの読出しを伴うペプチドは、有意ではないと決定し、そし
て除外した。一般的に、使用された除外の基準は、識別され特徴づけされたペプチドの少
なくとも半数のペプチドのピーク強度を、それぞれの病態からの個々の患者の血漿検体の
分析から誘導された少なくとも10組のデータからの所定のタンパク質と比較することを
含んでいた。所定のタンパク質から誘導されたペプチドのピークの大部分の強度が、血漿
のデータの組の80%の強度において少なくとも10倍高い場合、このタンパク質は、二
つの病態の群間で異なって制御されると分類された。
[0309]然しながら、異なって制御されることが観察されるペプチドを与えるタンパク質
の識別は、未知であり、そして識別する必要がある。タンパク質の識別を行うために、ペ
プチドの擬分子イオンシグナルの強度を、既知のタンパク質及びペプチド並びに疑わしい
タンパク質及びペプチドのライブラリーを含有する既知のデータベースにわたって比較し
た。
[0310]それぞれの正常な、それぞれの肺癌及び喘息の集団からのそれぞれの検体に対す
るトリプシン消化物の質量スペクトルの読出しを、MASCOTと呼ばれる既知のサーチ
エンジンにインプットした。MASCOTは、当技術において既知のサーチエンジンであ
り、これは、四つの主要な配列データベース、即ちMSDB、NCBInt、Swiss
Prot及びdbESTデータベースからのタンパク質を識別するために、質量スペクト
ルのデータを使用する。これらのデータベースは、既知の配列の全てのタンパク質、及び
遺伝子配列から誘導される特徴的タンパク質転写開始領域の観察に基づく全ての推定的タ
ンパク質の情報を含有する。これらのデータベースは、継続的に正確さ及び重複性に対し
て検討され、そして新しいタンパク質及び遺伝子配列が識別され、そして科学及び特許文
献中に公開されると、継続的な付加が行われる。
[0311]検索基準及びパラメータを、MASCOTプログラムにインプットし、そしてそ
れぞれの集団に対する質量スペクトル読出しからの質量スペクトルデータを、MASCO
Tプログラムによって実行した。MASCOTプログラムに入れた質量スペクトルデータ
は、それぞれの病態の全ての検体に対する。次いでMASCOTプログラムは、配列デー
タベースに対してインプットされたペプチドに対する質量スペクトルデータを、それぞれ
のペプチドのピーク強度及び質量を、既知のペプチド及びタンパク質の質量及びピーク強
度と比較することによって実行する。次いでMASCOTは、検索結果を作成し、これを
、通常、分析されたそれぞれの試料に対する“有意な一致”として知られる可能なタンパ
ク質識別の一致の候補のリストを返した。
[0312]有意な一致は、試験されるそれぞれの検体に対する“MOWSEスコア”と呼ば
れるスコアを指定することによってMASCOTプログラムによって決定される。MOW
SEスコアは、スコアが−10LOG10(P)であるアルゴリズムであり、式中、P
は、観察された一致が無作為な出来事である確率であり、これは、pが0.05より小さ
い場合に有意なp値に相関し、これは、一般的に科学の分野で受容される標準である。概
略55ないし概略66又はそれより大きいMOWSEスコアは、一般的に有意と考えられ
る。有意性なレベルは、具体的な検索上の考慮及びデータベースのパラメータにより僅か
に変化する。有意な一致は、それぞれのペプチドの実行に対して返され、タンパク質の候
補リストとなる。
[0313]次に、その全てが参考文献として本明細書中で援用される、US2009006
9189中に記載されているものと同じ方法を使用して比較分析を行った。
[0314]質量スペクトルの読出しからのデータを、有意な一致と照合して、未処理のデー
タ、ピーク強度、電荷の多重度、同位体の分布及び隣接電荷の状態を確認した。次いで逆
検索を行って、MASCOTプログラムによる自動的検索によって欠損され得るペプチド
を候補リストに加えた。更なるペプチドを、トリプシンペプチド及びその対応する分子質
量が既知のアミノ酸、又はタンパク質の遺伝子配列に基づいて計算されるコンピューター
上の消化を行って比較されたペプチドの、それぞれのパラメータと実質的に一致する一つ
のタンパク質を意味する“最良の一致”を選択することによって識別した。次いでこれら
の予測したペプチド質量を、未処理の質量スペクトルのデータに対して検索し、そしてい
ずれもの識別されたピークを検査し、そして先に記載したように認定した。次いで、MA
SCOTによって自動的に識別されたもの及び手計算によって識別されたものを含む全て
のペプチドを、MASCOTによって使用される質量リストに入れた。次いで洗練された
一致を、洗練されたMOWSEスコアを誘導するために使用した。
[0315]識別過程の結果として、タンパク質アルギナーゼ−1が、喘息の集団、肺癌の集
団及び/又は正常な集団間で有意に異なって発現することが決定された。この方法を使用
して識別された他のタンパク質は、BAC04615、Q6NSC8、CAF17350
、Q6ZUD4、Q8N7P1、CAC69571、タンパク質4を含有するFERM領
域、JCC1445プロテアソームエンドペプチダーゼ複合体のC2長さの鎖によるスプ
ライス型、シンタキシン11、AAK13083、及びAKK130490である。その
全てが本明細書中に参考文献として援用される、US20090069189を参照され
たい。
[0316]喘息及び肺癌患者において一貫して異なって発現する特異的タンパク質を、患者
の血漿中のタンパク質を、トリプシン消化及びLC−ESIMSによる分析にかけ、質量
スペクトルを得て、そして質量スペクトルデータが一つ又はそれより多いアルギナーゼ1
、BAC04615、Q6NSC8、CAF17350、Q6ZUD4、Q8N7P1、
CAC69571、タンパク質4を含有するFERM領域、JCC1445プロテアソー
ムエンドペプチダーゼ複合体のC2長さの鎖によるスプライス型、シンタキシン11、A
AK13083、及びAAK130490のピークを含むか否かを決定することによって
、識別することにより、これらの病態を疾病の進行の初期に診断することが可能である。
次いで患者の試料中に見出されたいずれものタンパク質のレベルを、正常な集団中に見出
されるレベルと比較した。
[0317]配列番号1に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出願の日付においてタンパク
質BAC04615に対して知られた第一アミノ酸の配列である。配列番号2に開示され
るアミノ酸配列は、本出願の出願の日付においてタンパク質Q6NSC8に対して知られ
た第一アミノ酸の配列である。配列番号3に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出願の
日付においてタンパク質CAF17350に対して知られた第一アミノ酸の配列である。
配列番号4に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出願の日付においてタンパク質Q6Z
UD4に対して知られた第一アミノ酸の配列である。配列番号5に開示されるアミノ酸配
列は、本出願の出願の日付においてタンパク質、タンパク質4を含有するFERM領域に
対して知られた第一アミノ酸の配列である。配列番号6に開示されるアミノ酸配列は、本
出願の出願の日付においてタンパク質AAK13083に対して知られた第一アミノ酸の
配列である。配列番号7に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出願の日付においてタン
パク質Q8N7P1に対して知られた第一アミノ酸の配列である。配列番号8に開示され
るアミノ酸配列は、本出願の出願の日付においてタンパク質CAC69571に対して知
られた第一アミノ酸の配列である。配列番号9に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出
願の日付においてタンパク質JCC1445プロテアソームエンドペプチダーゼ複合体の
C2長さの鎖によるスプライス型に対して知られた第一アミノ酸の配列である。配列番号
10に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出願の日付においてタンパク質シンタキシン
11に対して知られた第一アミノ酸の配列である。配列番号11に開示されるアミノ酸配
列は、本出願の出願の日付においてタンパク質AAK13049に対して知られた第一ア
ミノ酸の配列である。配列番号12に開示されるアミノ酸配列は、本出願の出願の日付に
おいてタンパク質アルギナーゼ−1に対して知られた第一アミノ酸の配列である。
実施例6
[0318]喘息の患者から選択された組織検体を、実施例5に記載したものと同じ方法にか
けた。更にその全てが本明細書中に参考文献として援用される、出願番号61/176,
437を参照されたい。
[0319]認識過程の結果として、以下のタンパク質が、喘息の患者中で有意に異なって発
現することが決定された:
Figure 2019158890
[0320]喘息の患者中で一貫して有意に異なって発現する五つの特異的タンパク質を、患
者の組織の検体中のタンパク質をトリプシン消化及びLC−ESIMSによる分析にかけ
、質量スペクトルデータを得て、そして質量スペクトルデータが、一つ又はそれより多い
配列番号13−17に対するピークを含むか否かを決定することによって、疾病の進行の
初期にこれらの病態を診断することが可能である。次いで患者の試料中に見出されたいず
れものタンパク質のレベルを、正常な集団中に見出されたレベルと比較される。
実施例7
非小細胞肺癌の診断試験
[0321]生物学的流体の試料を、診断情報が所望される患者から得る。好ましくは試料は
、血液の血清又は血漿である。試料中の次の14種のバイオマーカー:IL−13、I−
TAC、MCP−1、MMP−1、MPO、HGF、エオタキシン、MMP−9、MMP
−7、IP−10、SAA、レジスチン、IL−5、及びsVACM−1の七つ(7種)
の濃度を決定する。それぞれのバイオマーカーに対する試料からの測定された濃度を、正
常なヒトの個体、喘息を持つと診断された個体の集団、及びNSCLCを持つと診断され
た個体の集団中の同じ流体中に見出されたそのマーカーの濃度の範囲と比較する。正常な
範囲からの逸脱は、肺疾患の指標であり、そして喘息を持つ個体の集団に対する範囲から
の逸脱は、NSCLCの指標である。同じ14種の組からのバイオマーカーを使用する患
者の試験を、喘息又は他の反応性気道疾患の診断のために類似の方法で使用することがで
きる。
実施例8
非小細胞肺癌に対する治療のモニター
[0322]生物学的流体の治療前の試料を、NSCLCを持つと診断された患者から、疾病
に対するいずれもの治療の前に得た。好ましくは試料は、血液の血清又は血漿である。試
料中の次の24種のバイオマーカー:IL−13、EGF、I−TAC、MMP−1、I
L−12(p70)、エオタキシン、MMP−8、MCP−1、MPO、IP−10、S
AA、HGF、MMP−9、MMP−12、アミリン(全体)、MMP−7、IL−6、
MIL−1β、アジポネクチン、IL−10、IL−5、IL−4、SE−セレクチン、
及びMIP−1αの八つ(8種)の濃度を決定した。試料からのそれぞれのバイオマーカ
ーに対する測定された濃度を、正常なヒトの個体中の同じ流体中に見出されたそのマーカ
ーの濃度の範囲と比較することができる。治療前の試料が採取された後、患者は、外科手
術とそれに続く照射を含んでなる治療的介入を受ける。外科手術後、しかし照射の前に同
じ流体の試料を採取する。更なる試料をそれぞれの照射セッション後に採取する。それぞ
れの試料中の同じ八つ(8種)のバイオマーカー中の濃度を決定する。それぞれのバイオ
マーカーの発現のレベルの変化を記録し、そして疾病の進行の他の症状と比較する。
実施例9
予知的なバイオマーカーの選択
[0323]生物学的流体の治療前の試料を、NSCLCを持つと診断された患者の集団から
、疾病に対するいずれもの治療の前に得た。好ましくは試料は、血液の血清又は血漿であ
る。試料中の次の24種のバイオマーカー:IL−13、EGF、I−TAC、MMP−
1、IL−12(p70)、エオタキシン、MMP−8、MCP−1、MPO、IP−1
0、SAA、HGF、MMP−9、MMP−12、アミリン(全体)、MMP−7、IL
−6、MIL−1β、アジポネクチン、IL−10、IL−5、IL−4、SE−セレク
チン、及びMIP−1αの八つ(8種)の濃度を決定した。試料からのそれぞれのバイオ
マーカーに対する測定された濃度を、正常なヒトの個体中の同じ流体中に見出されるその
マーカーの濃度の範囲と比較する。治療前の試料が採取された後、それぞれの患者は、外
科手術とそれに続く照射を含んでなる治療的介入を受ける。外科手術後、しかし照射の前
に同じ流体の試料を採取する。更なる試料をそれぞれの照射セッション後に採取する。そ
れぞれの試料中の24種のバイオマーカーの濃度を決定する。それぞれのバイオマーカー
の発現のレベルの変化を記録し、そして疾病の進行の他の症状と比較する。そのレベルが
治療後に変化した全てのマーカーを識別する。
実施例10
感受性の患者の選択
[0324]生物学的試料を、NSCLCを持つと診断された患者から得る。好ましくは、試
料は血液の血清又は血漿である。試料中の先の実施例で識別されたそれぞれのバイオマー
カーの濃度を決定し、そして正常から逸脱した値を示す最高の数のバイオマーカーを示す
患者を、治療のために選択する。
実施例11
男性の被験体中の非小細胞肺癌に対する診断試験
[0325]生物学的流体の試料を、診断情報が所望される男性の患者から得る。好ましくは
試料は、血液の血清又は血漿である。試料中の次の14種のバイオマーカー:I−TAC
、MPO、HGF、MMP−1、MMP−8、エオタキシン、IL−8、MMP−7、I
P−10、sVACM−1、IL−10、アジポネクチン、SAP、及びIFN−γの七
つ(7種)の濃度を決定する。それぞれのバイオマーカーに対する試料からの測定された
濃度を、正常なヒトの男性の個体、喘息を持つと診断された男性の個体の集団、及びNS
CLCを持つと診断された男性の個体の集団中の同じ流体中に見出されたそのマーカーの
濃度の範囲と比較する。正常な範囲からの逸脱は、肺疾患の指標であり、そして喘息を持
つ個体の集団の範囲からの逸脱は、NSCLCの指標である。同じ14種の組からのバイ
オマーカーを使用する患者の試験を、喘息又は他の反応性気道疾患の診断のために類似の
方法で使用することができる。
実施例12
男性の被験体における非小細胞肺癌に対する別の試験
[0326]表1−15中に規定した全ての、でなければ、多くバイオマーカーは、先に記載
した種類の通信経路に関与する。幾つかのバイオマーカーは、一次相互作用物質として互
いに関連する。診断又は予測アッセイにおいて使用するためのマーカーの選択は、特定の
バイオマーカー及びその一次相互作用物質間の既知の関係を使用して容易にすることがで
きる。表16Bに記載したバイオマーカー間の既知の通信の関係は、Ariadne系に
よって発生した図9中に見ることができる。図9は、HGF(肝細胞増殖因子)の一次相
互作用物質が、sFasL(可溶性Fasリガンド)、PAI−1(セルピン プラスミ
ノーゲン活性化因子阻害剤1)(活性/全体)、Ins(インスリン;これは更にCペプ
チドを含む)、EGF(上皮細胞増殖因子)、MPO(ミエロペルオキシダーゼ)、及び
MIF(遊走阻止因子)を含むことを示す。他の相互作用物質(一次ではない)は、RE
TN(レジスチン、xcp1)、SAA1(血清アミロイドA、SAA)、CCL11(
エオタキシン)、LEP(レプチン)及びCXCL11(ケモカイン(C−X−Cモチー
フ)リガンド11、インターフェロン誘導T細胞アルファ走化性因子(I−TAC)又は
インターフェロン−ガンマ誘導タンパク質9(IP−9))を含む。更に、図9は、二つ
のバイオマーカーMMP1及びMMP−8(マトリックスメタルプロテイナーゼ1及び8
)が、HGFとの通信経路上にないことを示す。
[0327]バイオマーカーの選択を測定することによって収集される情報を最大化するため
の一つの方法は、同じ通信経路にないバイオマーカーが収集物中に含まれるように、複数
のバイオマーカーを選択することである。表16B中のバイオマーカーのリストを使用す
ることにより、少なくともHGF又はHGF及びMMP−8との一次相互作用物質である
もう一つのバイオマーカーのレベルが、男性の被験者中で異常である場合、被験者が肺癌
を有する可能性は、非常に高いように見受けられる。MMP−1のレベルも更に異常であ
る場合、可能性はなお更に高い。従って、男性の被験者における肺癌を診断するための本
発明による一つの方法は、少なくともHGF又はHGF及びMMP−8との一次相互作用
物質であるもう一つのバイオマーカーのレベルを決定し、そしてこのレベルを正常な集団
に対して予測される範囲と比較して、これらのバイオマーカーのレベルが異常であること
を見ることであるものである。好ましいモードにおいて、この診断法は、更にMMP−1
のレベルが、正常であるか否かを決定することを含むものである。更に好ましくは、一つ
又はそれより多いCXCL11、LEP、SAA1及び/又はRETNも、更に決定され
、そしてそのレベルを、正常な個体の集団に対して予測される範囲と比較されるものであ
る。異常なレベルで存在するこれらのバイオマーカーが多ければ、被験者が肺癌である可
能性は大きい。
実施例13
男性における非小細胞肺癌に対する治療のモニター
[0328]生物学的流体の治療前の試料を、NSCLCを持つと診断された男性の患者から
、疾病に対するいずれもの治療の前に得た。好ましくは試料は、血液の血清又は血漿であ
る。試料中の次の24種のバイオマーカー:IL−13、I−TAC、EGF、MPO、
HGF、MMP−1、MMP−8、MIF、エオタキシン、IL−12(p70)、MC
P−1、MMP−9、SAA、IP−10、アミリン(全体)、MMP−7、レジスチン
、IL−6、MIL−1β、TNF−α、IL−8、IL−5、CRP、及びIL−10
の八つ(8種)の濃度を決定した。試料からのそれぞれのバイオマーカーに対する測定さ
れた濃度を、正常なヒトの個体中の同じ流体中に見出されるそのマーカーの濃度の範囲と
比較することができる。治療前の試料が採取された後、患者は、外科手術とそれに続く照
射を含んでなる治療的介入を受ける。外科手術後、しかし照射の前に同じ流体の試料を採
取する。更なる試料をそれぞれの照射セッション後に採取する。それぞれの試料中の同じ
八つ(8種)のバイオマーカーの濃度を決定する。それぞれのバイオマーカーの発現のレ
ベルの変化を記録し、そして疾病の進行の他の症状と比較する。
実施例14
予知的なバイオマーカーの選択
[0329]生物学的流体の治療前の試料を、NSCLCを持つと診断された男性の患者の集
団から、疾病に対するいずれもの治療の前に得た。好ましくは試料は、血液の血清又は血
漿である。試料中の次の24種のバイオマーカー:IL−13、I−TAC、EGF、M
PO、HGF、MMP−1、MMP−8、MIF、エオタキシン、IL−12(p70)
、MCP−1、MMP−9、SAA、IP−10、アミリン(全体)、MMP−7、レジ
スチン、IL−6、MIL−1β、TNF−α、IL−8、IL−5、CRP、及びIL
−10の濃度を決定した。試料からのそれぞれのバイオマーカーに対する測定された濃度
を、正常なヒトの個体中の同じ流体中に見出されるそのマーカーの濃度の範囲と比較する
。治療前の試料が採取された後、それぞれの患者は、外科手術とそれに続く照射を含んで
なる治療的介入を受ける。外科手術後、しかし照射の前に同じ流体の試料を採取する。更
なる試料をそれぞれの照射セッション後に採取する。それぞれの試料中の24種のバイオ
マーカーの濃度を決定する。それぞれのバイオマーカーの発現のレベルの変化を記録し、
そして疾病の進行の他の症状と比較する。
実施例15
感受性の患者の選択
[0330]生物学的流体の試料を、NSCLCを持つと診断された男性患者から得る。好ま
しくは、試料は血液の血清又は血漿である。試料中の先の実施例で識別されたそれぞれの
バイオマーカーの濃度を決定し、そして正常から逸脱した値を示す最高の数のバイオマー
カーを示す患者を、治療のために選択する。

Claims (1)

  1. 明細書に記載の発明。
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