JP2019157560A - 位置決め冶具、鉄筋コンクリートスラブ及びコア抜き工法。 - Google Patents

位置決め冶具、鉄筋コンクリートスラブ及びコア抜き工法。 Download PDF

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Abstract

【課題】貫通孔の周囲のかぶり厚さを容易に確保する。【解決手段】位置決め冶具10は、デッキプレート22上にコンクリートを打設後でも、かぶり厚さが確保される貫通孔を形成可能な領域を示す枠体12と、デッキプレート22の上に配筋されたトラス筋30の上方に枠体12を固定する脚体14と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、位置決め冶具、鉄筋コンクリートスラブ及びコア抜き工法に関する。
特許文献1には、鉄筋が施されたデッキプレートのコア抜き用マーキング方法に関する技術が開示されている。この先行技術では、鉄筋が施されたデッキプレートを用いたコンクリートスラブにコア抜きする場合、デッキプレートの上面に、コア抜きの中心位置に合わせて、コンクリートスラブ厚さ以上の長さを有する全ネジボルトの下部を固定して立設させる。また、全ネジボルトの上部には、コア抜きサイズよりも大きく、かつコンクリートかぶり厚さ以上の長さを、コア抜きラインの外周に確保したプレートを取り付ける。そして、全ネジボルトの頂上部には、コア抜きサイズの大きさによって異なった色のキャップを取り付けている。
特開2017―160691号公報
しかし、特許文献1の全ネジボルトのように、ロッド状のセンターマーカーをデッキプレートに固定する場合、例えば、貫通孔の周囲を補強する補強筋が墨出しされた同心円の内側に入り込んでいないか等の位置関係の確認は、センターマーカーを斜めから見ると不正確になるので、真上から見て判断しなければならない。このような作業は、多くの工数を必要とし、更に、貫通孔の形成位置(コア抜き位置)のバラツキも大きい。
また、センターマーカーは、コンクリート打設作業によって斜めになる等、その位置がずれることがある。センターマーカーがずれると、打設時にはそのずれの把握はできないので、ずれた状態のセンターマーカー位置に合わせてコア抜きして貫通孔を形成することとなる。つまり、センターマーカーが位置ずれすると、貫通孔の形成位置(コア抜き位置)がずれる。
そして、貫通孔の形成位置のずれ量が大きいと、貫通孔の周囲のかぶり厚さが確保できていない虞がある。
本発明は、上記事実を鑑み、貫通孔の周囲のかぶり厚さを容易に確保することが目的である。
請求項1の発明は、デッキプレート上にコンクリートを打設後でも、かぶり厚さが確保される貫通孔を形成可能な領域を示す枠体と、前記デッキプレートの上に配筋された鉄筋の上方に前記枠体を固定する固定手段と、を備えた位置決め冶具である。
請求項1に記載の発明では、位置決め冶具の枠体は、デッキプレート上にコンクリートを打設後でも、かぶり厚さが確保される貫通孔を形成可能な領域を示している。よって、位置決め冶具の枠体の内側をコア抜きして貫通孔を形成することで、貫通孔の周囲は確実にかぶり厚さが確保される。
ここで、「かぶり厚さ」とは、コア抜きによって形成された貫通孔の内面と鉄筋(トラス筋の主筋や補強筋等)との間のコンクリートの厚さである。また、かぶり厚さを確保する対象となる鉄筋は、平面視において枠体に重なっていない鉄筋である。
請求項2の発明は、前記固定手段は、前記枠体から延出し、前記デッキプレートに固定される脚体である、請求項1に記載の位置決め冶具である。
請求項2に記載の発明では、枠体から延出する脚体をデッキプレートに固定するので、位置決め冶具を設置後に枠体には位置ずれが生じない。
請求項3の発明は、デッキプレートの上に配筋された鉄筋の上方に枠体が固定された請求項1又は請求項2の位置決め冶具と、前記枠体の周囲に、前記枠体に対してかぶり厚さが確保されるように配筋された補強筋と、前記デッキプレート上にコンクリートが前記枠体の内側にも流れ込むように打設されたコンクリート部と、を備えた鉄筋コンクリートスラブである。
請求項3に記載の発明では、位置決め冶具の枠体の内側をコア抜きして貫通孔を形成することで、貫通孔の周囲は確実にかぶり厚さが確保される。
請求項4の発明は、前記コンクリート部の上面から前記枠体の上端部が突出している、請求項3に記載の鉄筋コンクリートスラブである。
請求項4に記載の発明では、コンクリート部の上面から枠体の上端部が突出しているので、コンクリートを打設しても枠体が明示される。
請求項5の発明は、請求項1又は請求項2の位置決め冶具を、枠体がデッキプレートの上に配筋された鉄筋の上方に固定する工程と、前記枠体の周囲に、前記枠体に対してかぶり厚さが確保されるように補強筋を配筋する工程と、前記デッキプレート上にコンクリートを前記枠体の内側にも流れ込み且つ前記枠体の上端部が上面から突出するように打設する工程と、前記枠体の内側をコア抜きして貫通孔を形成する工程と、を備えたコア抜き工法である。
請求項5に記載の発明では、位置決め冶具の枠体の内側をコア抜きして貫通孔を形成することで、貫通孔の周囲は確実にかぶり厚さが確保される。
本発明によれば、貫通孔の周囲のかぶり厚さを容易に確保することができる。
第一実施形態の位置決め冶具の斜視図である。 第一実施形態の位置決め冶具をトラス筋が配筋されたデッキプレートに設置し、配力筋及び開口補強筋を配筋した状態の斜視図である。 トラス筋が配筋されたデッキプレートに墨出しした状態の平面図である。 図3のX方向に沿った縦断面図である。 図3に第一実施形態の位置決め冶具を設置した状態のX方向に沿った縦断面図である。 図4に配力筋及び開口補強筋を配筋した状態のX方向に沿った縦断面図である。 図6の平面図である。 図6にコンクリートを打設してコンクリート部を形成した状態のX方向に沿った縦断面図である。 図8の平面図である。 図8の鉄筋コンクリートスラブをコア抜きして貫通孔を形成した状態のX方向に沿った縦断面図である。 第二実施形態の位置決め冶具をトラス筋が配筋されたデッキプレートに設置し、配力筋及び開口補強筋を配筋した状態のX方向に沿った縦断面図である。 図11にコンクリートを打設してコンクリート部を形成した状態のX方向に沿った縦断面図である。 図12の位置決め冶具の蓋体を取り外した状態のX方向に沿った縦断面図である。 第三実施形態の位置決め冶具をトラス筋が配筋されたデッキプレートに設置し、配力筋及び開口補強筋を配筋した状態の平面図である。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態の位置決め冶具、鉄筋コンクリートスラブ及びコア抜き工法について説明する。なお、水平方向の直交する二方向をX方向及びY方向とし、それぞれ矢印X及び矢印Yで示す。また、X方向及びY方向と直交する鉛直方向をZ方向とし、矢印Zで示す。
[位置決め冶具]
先ず、第一実施形態の位置決め冶具10について説明する。
図1に示すように、本実施形態の位置決め冶具10は、板金で構成された円筒状の枠体12と、枠体12から延出する固定手段の一例としての脚体14と、を有している。脚体14は、帯状とされ、一端部は枠体12の外周面12Aに接合され、他端部は円筒状の枠体12の径方向外側に向かって折り曲げられ固定部16となっている。なお、本実施形態では、脚体14は、三本設けられているが、これに限定されない、例えば四本以上であってもよい。
[鉄筋コンクリートスラブ]
次に、鉄筋コンクリートスラブ20について説明する。
(コア抜き前)
図2、図6〜図9に示すように、コア抜き前の本実施形態の鉄筋コンクリートスラブ20は、デッキプレート22、トラス筋30、配力筋50、開口補強筋52U、52L、位置決め冶具10及びコンクリート部24(図8及び図9)を有している。なお、図2、図6及び図7は、コンクリートを打設してコンクリート部24を形成する前の状態の図である。また、コンクリートを打設後の縦断面図では、配力筋50や後述するラチス筋34、35等は、隠れ線(破線)で図示すべきであるが、見易くするため実線で図示している。
トラス筋30は、ラチス筋34、ラチス筋35(図2参照)、上側主筋32U及び下側主筋32L(図2、図6及び図8)で構成され、デッキプレート22の上に配筋されている。ラチス筋34及びラチス筋35(図2参照)は、三角形の波形とされ、X方向及びY方向に沿って格子状に配筋されている。
上側主筋32U及び下側主筋32L(図2、図6及び図8)は、X方向に沿って配置され、それぞれラチス筋34、35によって固定されている。
位置決め冶具10の脚体14の固定部16は、デッキプレート22に固定されている。位置決め冶具10の枠体12は、トラス筋30よりも上側に位置している。なお、本実施形態では、脚体14の固定部16は、ビス18によってデッキプレート22に固定されているが、これに限定されるものではない。
また、位置決め冶具10の周囲には、X方向に沿って補強筋の一例としての開口補強筋52U,52Lと、Y方向に沿って補強筋の一例としての配力筋50と、が平面視格子状に配筋されている。開口補強筋52Uはトラス筋30の上側主筋32Uと略同じ高さに配筋され、開口補強筋52Lはトラス筋30の下側主筋32L(図2、図6及び図8)と略同じ高さに配筋されている。配力筋50は、トラス筋30及び開口補強筋52U,52Lよりも上側に配筋されている。なお、本実施形態では、開口補強筋52U、52L及び配力筋50は、ラチス筋35やデッキプレート22に固定された図示していない端部材等によって固定されている。
詳細は後述するが、図6及び図7に示すように、Z方向から見た平面視において、開口補強筋52U,52L及び配力筋50は、位置決め冶具10の枠体12との距離が、かぶり厚さ以上、つまり距離L以上になるように配筋されている。
図8及び図9に示すように、コンクリート部24は、デッキプレート22の上にコンクリートを打設することで形成される。コンクリートは、トラス筋32UAよりも上方にある位置決め冶具10の枠体12の内側にも流れ込んでいる。また、コンクリート部24の上面24Aから位置決め冶具10の枠体12の上端部12Bが突出している。
(コア抜き後)
図10に示すように、コア抜き後の鉄筋コンクリートスラブ20は、位置決め冶具10の枠体12の内側をコア抜きして貫通孔40が形成されている。コア抜きによって、貫通孔40上にあるトラス筋30(上側主筋32UA(図6〜図9参照)及び下側主筋32LA(図6及び図8参照))は切断される。
この状態で、貫通孔40の内面42と、切断されていないトラス筋30の上側主筋32U,下側主筋32L、開口補強筋52U,52L及び配力筋50と、の最短距離のコンクリート厚、すなわちかぶり厚さは、後述する距離Lを満足している。つまり、貫通孔40の周囲はかぶり厚が確保されている。
[コア抜き方法]
次に、位置決め冶具10を用いたコア抜き方法の一例について説明する。
図3及び図4に示すように、トラス筋30が配筋されているデッキプレート22を設置する。そして、デッキプレート22のデッキ面22A(デッキプレート22の上面)にコア抜きのための墨出しを行う。具体的には、中心点S1、コア抜き円S2及びかぶり確保円S3を描く。コア抜き円S2及びかぶり確保円S3は、コア抜き中心点S1を中心とする同心円である。
中心点S1はコア抜きする中心位置を示している。コア抜き円S2は、コア抜きを可能とする円(かぶり厚さが確保される領域)を示している。かぶり確保円S3は、コア抜き円S2にかぶり厚さが確保される距離L(又は距離L以上)を加えたものであり、別の観点から説明すると鉄筋の配筋を禁止する円である。
なお、断面図ではコア抜き中心点S1、コア抜き円S2及びかぶり確保円S3は、厚みがあるように図示しているが、実際には厚みは無い。また、平面図では、図3以外は、枠体12とコア抜き円S2とが重なって見にくくなるので、これらの図示を省略している。
図5に示すように、Z方向から見た平面視において、枠体12がコア抜き円S2と一致するように位置決め冶具10を設置し、脚体14の固定部16をビス18でデッキプレート22に固定する。
図2、図6及び図7に示すように、X方向に沿って開口補強筋52U、52Lを配筋する。開口補強筋52U、52Lは、かぶり確保円S3の内側に入らないように配筋する。また、Y方向に沿って配力筋50を配筋する。配力筋50も、かぶり確保円S3の内側に入らないように配筋する。本実施形態では、開口補強筋52U、52L及び配力筋50は、ラチス筋35やデッキプレート22に固定された図示していない端部材等で固定する。
なお、トラス筋30におけるコア抜き円S2に重なっていない上側主筋32U及び下側主筋32L(図2及び図6)は、かぶり確保円S3の外側にあり、内側に入っていない。
配筋終了後に、かぶり厚さが確保されているか否かの確認を行う。具体的には、配力筋50及び開口補強筋52L、52Uと位置決め冶具10の枠体12の外周面12Aとの距離が、必要とするかぶり厚さ、つまり距離L以上が確保されているか否かを確認する。
図8及び図9に示すように、コンクリートを打設しコンクリート部24を形成する。このとき、コンクリートは位置決め冶具10の枠体12の内側にも流れ込む。また、コンクリート部24の上面24Aから位置決め冶具10の枠体12の上端部12Bを突出させる。
図10に示すように、図示していないコア抜き工具で、位置決め冶具10の枠体12の内側をコア抜きし、貫通孔40を形成する。このとき、貫通孔40内のトラス筋30の上側主筋32UA及び下側主筋32LAが切断される。しかし、同方向(X方向)に沿って開口補強筋52U、52Lが配筋されているので、上側主筋32UA及び下側主筋32LAが切断されても強度等に問題は生じない。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
まず、「かぶり厚さ」について説明する。
コア抜きによって形成された貫通孔40の内面42と、切断対象ではないトラス筋30の上側主筋32U,32L、配力筋50及び開口補強筋52U、52Lと、の間のコンクリートの厚みである。
なお、コア抜きによって切断される鉄筋、つまり上側主筋32UA及び下側主筋32LAは、かぶり厚さの確保の対象ではない。
図6及び図7等に示すように、位置決め冶具10の枠体12に対して、配力筋50、開口補強筋52U、52L、切断されないトラス筋30の上側主筋32U及び下側主筋32Lは、かぶり厚さが確保される距離L以上間隔をあけて配置されている。
よって、図10に示すように、鉄筋コンクリートスラブ20のコンクリート24の上面24Aから突出する位置決め冶具10の枠体12の内側をコア抜きして貫通孔40を形成することで、貫通孔40の周囲はかぶり厚さが確保される。
また、位置決め冶具10の枠体12の上端部12Bは、鉄筋コンクリートスラブ20のコンクリート部24の上面24Aから突出しているので、コンクリート打設後にコア抜き可能な領域(枠体12の内側)が明示される。別の観点から説明すると、デッキプレート22のデッキ面22Aに墨出しされたコア抜き円S2が、立体的に且つ鉄筋コンクリートスラブ20の上面24Aに明示される。
また、枠部12を跨いでコア抜きしない限り、コア抜き可能な領域(枠部12の内側)以外に貫通孔40を形成したり、誤って孔径を大きく開けたりするミスは発生しない。つまり、位置や大きさを間違って貫通孔40を形成することが、効果的に防止される。
前述したように、かぶり厚さが確保されているか否かの確認は、配力筋50及び開口補強筋52U、52Lと位置決め冶具10の枠体12の外周面12Aとの距離が、必要とするかぶり厚さ、つまり距離Lが確保されているか否かを把握すればよい。よって、かぶり厚さが確保されているか否かの確認が容易である。
また、位置決め冶具10の脚体14は、デッキプレート22にビス18にて固定されているので、何らかの理由でトラス筋30が位置ずれしても枠体12は位置ずれしない。
更に、位置決め冶具10は、複数(本実施形態では三本)の脚体14でデッキプレート22にビス18によって固定されている。よって、コンクリート打設時に位置決め冶具10の枠体12が斜めになる等の位置ずれが生じない。或いは、仮に枠体12に位置ずれが生じても容易に発見することができる。したがって、位置決め冶具10の枠体12の位置ずれによる貫通孔40の位置ずれが効果的に防止される。
このように、本実施形態の位置決め冶具10を用いてコア抜きを行うことで、貫通孔40の位置精度を効率的に上げることができ、かぶり厚さが容易に確保される。
また、前述したように、位置決め冶具10の枠体12の上端部12Bは、鉄筋コンクリートスラブ20のコンクリート部24の上面24Aから突出しているので、コア抜きして貫通孔40を形成したあと、上面24Aに水が浸入しても、貫通孔40への水の進入が防止される。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態の位置決め冶具、鉄筋コンクリートスラブ及びコア抜き工法について説明する。なお、第一実施形態の同一の部材には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[位置決め冶具]
先ず第二実施形態の位置決め冶具11について説明する。
図11に示すように、本実施形態の位置決め冶具11は、板金で構成された円筒状の枠体13と、枠体13から延出する複数(本実施形態では三本)の脚体14と、を有している。更に、枠体13の上端の開口部には、蓋体15が着脱可能に被っている。蓋体15の上面には、棒状の突起部17が設けられている。
[鉄筋コンクリートスラブ]
次に鉄筋コンクリートスラブ21について説明する。
(コア抜き前)
図11〜図13に示すように、コア抜き前の本実施形態の鉄筋コンクリートスラブ21は、デッキプレート22、トラス筋30、配力筋50、開口補強筋52U、52L、位置決め冶具11及びコンクリート部24(図12及び図13)を有している。なお、図11は、コンクリートを打設してコンクリート部24を形成する前の状態の図である。
位置決め冶具11の脚体14の固定部16は、デッキプレート22にビス18によって固定されている。位置決め冶具11の枠体13は、トラス筋30よりも上側に位置している。
第一実施形態と同様に、Z方向から見た平面視において、開口補強筋52U,52L及び配力筋50は、位置決め冶具11の枠体13との距離が、かぶり厚さ以上、つまり距離L以上になるように配筋されている。
図12及び図13に示すように、コンクリート部24は、デッキプレート22の上にコンクリートを打設することで形成される。コンクリートは位置決め冶具11の枠体13の内側にも流れ込んでいる。また、蓋体15の上にもコンクリートが打設されている。しかし、コンクリート部24の上面24Aから位置決め冶具11の突起部17が突出している。
そして、図13に示すように、コンクリートが硬化したのち、突起部17を目印に蓋体15及びその上のコンクリートを取り除き、枠体13を露出させる。
(コア抜き後)
図示は省略するが、コア抜き後の鉄筋コンクリートスラブ21は、位置決め冶具11の枠体13の内側をコア抜きして貫通孔40(図10参照)が形成されている。また、コンクリート部24には、開口部25が形成される。
[コア抜き方法]
第一実施形態と略同様であるが、前述したように、コンクリートを打設し、コンクリートが硬化したのち、図13に示すように、突起部17を目印に蓋体15及びその上のコンクリートを取り除き、枠体13を露出させる工程が加わる。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
第一実施形態と同様に、本実施形態の位置決め冶具11を用いてコア抜きを行うことで、貫通孔40の位置精度を効率的に上げることができ、かぶり厚さが容易に確保される。
また、位置決め冶具11の枠体13は、鉄筋コンクリートスラブ21のコンクリート部24の上面24Aから突出しておらず、上面24Aに開口部25が形成されている。よって、コンクリート部24の開口部25を掃除口の仕上げ等に利用することができる。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態の位置決め冶具、鉄筋コンクリートスラブ及びコア抜き工法について説明する。なお、第一実施形態及び第二実施形態と同一の部材には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[位置決め冶具]
先ず第三実施形態の位置決め冶具210について説明する。
図14に示すように、本実施形態の位置決め冶具210は、板金で構成された平面視矩形筒状の枠体212と、枠体212から延出する複数(本実施形態では六本)の脚体14と、を有している。
[鉄筋コンクリートスラブ]
次に、鉄筋コンクリートスラブ23について説明する。
(コア抜き前)
図14に示すように、コア抜き前の本実施形態の鉄筋コンクリートスラブ23は、デッキプレート22、トラス筋30、配力筋50、開口補強筋52U、52L、位置決め冶具210及びコンクリート部(図示略)を有している。なお、図14は、コンクリートを打設してコンクリート部を形成する前の状態の図である。
位置決め冶具210は、脚体14の固定部16がデッキプレート22にビス18によって固定され、枠体212は、トラス筋30よりも上側に位置している。
第一実施形態及び第二実施形態と同様に、平面視において、開口補強筋52U,52L及び配力筋50は、位置決め冶具210の枠体212との距離が、かぶり厚さ以上、つまり距離L以上になるように配筋されている。
図示は省略するが、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、デッキプレート22の上にコンクリートを打設することでコンクリート部が形成される。コンクリートは位置決め冶具210の枠体212の内側にも流れ込む。また、コンクリート部の上面から位置決め冶具210の枠体212の上端部が突出している。
なお、本実施形態の位置決め冶具210の枠体212は、貫通孔40よりも大きく、枠体212の内側に貫通孔40を複数形成することが可能である。そして、この矩形筒状の枠体212の内側であれば、どこをコア抜きして貫通孔40を形成しても、かぶり厚さが確保されるようになっている。
(コア抜き後)
図示は省略するが、コア抜き後の鉄筋コンクリートスラブ23は、位置決め冶具210の枠体212の内側をコア抜きして貫通孔40(図10参照)が形成される。
[コア抜き方法]
コア抜き方法は、第一実施形態と略同様である。
ここで、コア抜きして貫通孔40を形成する位置が未確定の場合について説明する。
この場合、将来的にコア抜きして貫通孔40を形成する可能性のある領域を位置決め冶具210の枠体212が明示している。つまり、位置決め冶具210の枠体212の内側であれば、かぶり厚さが確保されるように配力筋50及び開口補強筋52U、52Lが配筋されている。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
第一実施形態と同様に、本実施形態の位置決め冶具210を用いてコア抜きを行うことで、貫通孔40の周囲はかぶり厚さが確保される。
また、位置決め冶具210の枠体212の内側であれば、どこをコア抜きして貫通孔40を形成してもかぶり厚さが確実に確保される。
ここで、図14では、貫通孔40を形成しても上側主筋32UA及び下側主筋32LA(図4等を参照)は、切断されていない。また、上側主筋32UA及び下側主筋32LA(図4等を参照)は、貫通孔40に対してかぶり厚さは確保されていない。しかし、同方向(X方向)に沿って、かぶり厚さが確保された開口補強筋52U、52Lが配筋されているので、問題は生じない。つまり、平面視で枠体212に重なる鉄筋は、かぶり厚さを確保する対象ではない。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、トラス筋30、配力筋50及び開口補強筋52U、52Lは、一例であって、これに限定されない。
また、位置決め冶具10、11、210の枠体12、13、212は、脚体14でデッキプレート22にビス18で固定したが、これに限定されない。他の方法で、位置決め冶具10、11、210の枠体12、13、212を固定してもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
10 位置決め冶具
11 位置決め冶具
12 枠体
12B 上端部
13 枠体
14 脚体(固定手段の一例)
20 鉄筋コンクリートスラブ
21 鉄筋コンクリートスラブ
22 デッキプレート
23 鉄筋コンクリートスラブ
24 コンクリート部
24A 上面
30 トラス筋(鉄筋の一例)
40 貫通孔
50 配力筋(補強筋の一例)
52U 開口補強筋(補強筋の一例)
52L 開口補強筋(補強筋の一例)
210 位置決め冶具
212 枠体

Claims (5)

  1. デッキプレート上にコンクリートを打設後でも、かぶり厚さが確保される貫通孔を形成可能な領域を示す枠体と、
    前記デッキプレートの上に配筋された鉄筋の上方に前記枠体を固定する固定手段と、
    を備えた位置決め冶具。
  2. 前記固定手段は、前記枠体から延出し、前記デッキプレートに固定される脚体である、
    請求項1に記載の位置決め冶具。
  3. デッキプレートの上に配筋された鉄筋の上方に枠体が固定された請求項1又は請求項2の位置決め冶具と、
    前記枠体の周囲に、前記枠体に対してかぶり厚さが確保されるように配筋された補強筋と、
    前記デッキプレート上にコンクリートが前記枠体の内側にも流れ込むように打設されたコンクリート部と、
    を備えた鉄筋コンクリートスラブ。
  4. 前記コンクリート部の上面から前記枠体の上端部が突出している、
    請求項3に記載の鉄筋コンクリートスラブ。
  5. 請求項1又は請求項2の位置決め冶具を、枠体がデッキプレートの上に配筋された鉄筋の上方に固定する工程と、
    前記枠体の周囲に、前記枠体に対してかぶり厚さが確保されるように補強筋を配筋する工程と、
    前記デッキプレート上にコンクリートを前記枠体の内側にも流れ込み且つ前記枠体の上端部が上面から突出するように打設する工程と、
    前記枠体の内側をコア抜きして貫通孔を形成する工程と、
    を備えたコア抜き工法。
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