JP2019157477A - 構造体の制振機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 架構構造の特徴を生かし、より設計自由度の高い構造体の免震・制振機構を提供しようとする。【解決手段】従来の構造体の免震・制振機構にかわって、所定の回転慣性質量をもち揺動できる様に支持され揺動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ変位機構が構造体に固定され、前記左右一対の長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記変位機構の一対の変位箇所が往復変位するものとした。【選択図】 図1

Description

本発明は、構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構に関する。
構造体に各種の制振機構が採用される。
例えば、構造体は、多層のラーメン構造でできた構面を持つ。
構造体の制振機構が構造体の構面に設置されることがある。
例えば、制振機構は、ワイヤー構造システム、制振システム、ワイヤー制振システム、その他である。
ワイヤー構造システムは、ラーメン構造の耐震要素であるブレースや間材の替わりにワイヤーやケーブルを用いて建物の剛性や耐力を確保する架構構造である。
制振システムは、ラーメン構造の耐震要素であるブレースや間柱に制振ダンパーを組み込み、剛性、耐力に加えて減衰性能を付加する架構構造である。
ワイヤー制振システムは、ワイヤー構造の中に制振ダンパーを組み込み、剛性、耐力に加えて減衰性能を付加する架構構造である。
図13は、従来の構造体の制振機構の概念図を示す。
図13(A)は、ワイヤー構造システムを設置された構造体である。
図13(B)は、制振システムを設置された構造体である。
図13(C)は、ワイヤー制振システムを設置された構造体である。
上記の構造体では、ラーメン構造でできた構面にワイヤーを通すための空間を確保する必要があるが、ワイヤーを通した空間には、開口部や執務室空間の確保がしにくいといった不具合があった。
また、上記の架構構造では、制振機構の全体質量が、構造体の固有振動数に影響を与えるため、設定自由度が限定されるという不具合があった。
したがって、上記のシステムの特徴を生かし、より設計自由度の高い構造体の制振機構が望まれていた。
WO2010/116779号 特開2015−209667号 特開2014−122514号 特開2009−236249号
本発明は以上に述べた要請に鑑み案出されたもので、架構構造の特徴を生かし、より設計自由度の高い構造体の制振機構を提供しようとする。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構を、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ変位機構と、多層のラーメン構造に各々に固定される複数のシーブと、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる、一対の長尺部材である右側長尺部材と左側長尺部材と、を備え、前記変位機構が構造体に固定され、前記右側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、前記左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記変位機構の一対の前記変位箇所が往復変位する、ものとした。
上記本発明の構成において、変位機構が、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ。複数のシーブが、多層のラーメン構造に各々に固定される。一対の長尺部材である右側長尺部材と左側長尺部材が、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる。前記変位機構が構造体に固定される。前記右側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結される。前記左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結される。構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記変位機構の一対の前記変位箇所が往復変位する。
その結果、右側長尺部材と左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構を、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ複数段の変位機構である第一段変位機構と第二段変位機構と、多層のラーメン構造に各々に固定される複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブと、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と、を備え、前記第一段変位機構と前記第二段変位機構とが前記特定方向に沿って重なって構造体に固定され、前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され他方の端部を構造体に連結され、前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され他方の端部を構造体に連結され、構造体が交番変位を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第二段変位機構の一対の変位箇所が変位する、ものとした。
上記本発明の構成において構造体の制振機構が、複数段の変位機構である第一段変位機構と第二段変位機構が、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ。複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブが、多層のラーメン構造に各々に固定される。複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材が、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる。前記第一段変位機構と前記第二段変位機構とが前記特定方向に沿って重なって構造体に固定される。前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結される。前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結される。前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され他方の端部を構造体に連結される。前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され他方の端部を構造体に連結される。構造体が交番変位を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第二段変位機構の一対の変位箇所が変位する。
その結果、右側長尺部材と左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
上記目的を達成するため、構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構を、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ複数段の変位機構である第一段変位機構と第三段変位機構と、多層のラーメン構造に各々に固定される複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第三段シーブと、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と、を備え、前記第一段変位機構と前記第三段変位機構とが前記特定方向に沿って離れて構造体に固定され、前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され。他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され連結され、前記第二左側長尺部材が、複数の第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第三段変位機構の一対の変位箇所が変位する、ものとした。
上記本発明の構成において構造体の制振機構が、複数段の変位機構である第一段変位機構と第三段変位機構が、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ。複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブとが、多層のラーメン構造に各々に固定される。複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材が、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる。第一段変位機構と第三段変位機構とが前記特定方向に沿って離れて構造体に固定される。前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され。他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結される。前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結される。前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され連結される。前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結される。構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第三段変位機構の一対の変位箇所が変位する、ものとした。
その結果、第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構を、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ複数段の変位機構である第一段変位機構と第二段変位機構と第三段変位機構と、多層のラーメン構造に各々に固定される複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブと、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と、を備え、前記第一段変位機構と前記第二段変位機構とが前記特定方向に沿って重なって構造体に固定され、前記第三段変位機構が重なった第一段変位機構と第二段変位機構とから前記特定方向に沿って離れて構造体に固定され、前記第一段右側長尺部材が、複数の第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、構造体が交番変位を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所が変位し、前記第二段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所が変位する、ものとした。
上記本発明の構成において構造体の制振機構が、複数段の変位機構である第一段変位機構と第二段変位機構と第三段変位機構が、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ。複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブが、多層のラーメン構造に各々に固定される。複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材が、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる。前記第一段変位機構と前記第二段変位機構とが前記特定方向に沿って重なって構造体に固定される。前記第三段変位機構が重なった第一段変位機構と第二段変位機構とから前記特定方向に沿って離れて構造体に固定される。前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結される。前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結される。前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結される。前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結される。構造体が交番変位を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所が変位し、前記第二段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所が変位する。
その結果、第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
以下に、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、前記変位機構が一点を中心に揺動運動をするシーソー部材と前記シーソー部材を揺動自在に固定する固定部材とを有し、一対の前記変位箇所が前記シーソー部材の揺動中心を境にして点対称の位置にある一対の箇所であり、前記右側長尺部材の他方の端部が一方の前記変位箇所に連結され、前記左側長尺部材の他方の端部が他方の前記変位箇所に連結される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記変位機構が一点を中心に揺動運動をするシーソー部材と前記シーソー部材を揺動自在に固定する固定部材とを有する。一対の前記変位箇所が前記シーソー部材の揺動中心を境にして点対称の位置にある一対の箇所である。前記右側長尺部材の他方の端部が一方の前記変位箇所に連結される。前記左側長尺部材の他方の端部が他方の前記変位箇所に連結される。
その結果、ラーメン構造が剪断変形したとき右側長尺部材及び左側長尺部材のどちらかの一方の前記長尺部材が前記変位箇所を引っ張る。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、前記変位機構が前記シーソー部材と前記固定部材と慣性質量要素とを有し、前記慣性質量要素が回転体と前記シーソー部材の前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記変位機構が前記シーソー部材と前記固定部材と慣性質量要素とを有する。前記慣性質量要素が回転体と前記シーソー部材の前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ。
その結果、慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、前記変位機構が前記シーソー部材と前記固定部材と一対の慣性質量要素である右側慣性質量要素と左側慣性質量要素とを有し、前記右側慣性質量要素が右側回転体と一対の前記変位箇所のうちの一方の変位箇所の往復変位を該右側回転体の正逆回転に変換する右側変換機構とをもち、前記左側慣性質量要素が左側回転体と一対の前記変位箇所のうちの他方の変位箇所の往復変位を該左側回転体の回転に変換する左側変換機構とをもつ。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記変位機構が前記シーソー部材と前記固定部材と一対の慣性質量要素である右側慣性質量要素と左側慣性質量要素とを有する。前記右側慣性質量要素が右側回転体と一対の前記変位箇所のうちの一方の変位箇所の往復変位を該右側回転体の正逆回転に変換する右側変換機構とをもつ。前記左側慣性質量要素が左側回転体と一対の前記変位箇所のうちの他方の変位箇所の往復変位を該左側回転体の回転に変換する左側変換機構とをもつ。
その結果、慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、前記変位機構が往復運動をする往復部材と前記往復部材を往復自在に案内する案内部材とを有し、一対の前記変位箇所が前記往復部材にある一対の箇所であり、前記右側長尺部材の他方の端部が一方の前記変位箇所に連結され、前記左側長尺部材の他方の端部が他方の前記変位箇所に連結される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記変位機構が往復運動をする往復部材と前記往復部材を往復自在に案内する案内部材とを有する。一対の前記変位箇所が前記往復部材にある一対の箇所である。前記右側長尺部材の他方の端部が一方の前記変位箇所に連結される。前記左側長尺部材の他方の端部が他方の前記変位箇所に連結される。
その結果、ラーメン構造が剪断変形したとき右側長尺部材及び左側長尺部材のどちらかの一方の前記長尺部材が前記変位箇所を引っ張る。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、前記変位機構が前記往復部材と前記固定部材と慣性質量要素とを有し、慣性質量要素が回転体と前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記変位機構が前記往復部材と前記固定部材と慣性質量要素とを有する。慣性質量要素が回転体と前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ。
その結果、慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われる開口部を有し、一対の前記長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が前記特定ラーメン構造の周囲に前記開口部を避けて特定方向に沿って張られる。
上記本発明に係る実施形態の構成により構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われる開口部を有する。一対の前記長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が前記特定ラーメン構造の周囲に前記開口部を避けて特定方向に沿って張られる。
その結果、構造体の前記開口部を避けて長尺部材を掛け渡すことができる。
また、本発明の実施形態に係る構造体の制振機構は、前記変位機構が構造体の基礎に固定される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記変位機構が構造体の基礎に固定される。
その結果、変位機構の揺動または往復する反力を基礎により支持する。
以上説明したように、本発明に係る構造体の制振機構は、その構成により、以下の効果を有する。
所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ変位機構が構造体に固定され、複数のシーブが、多層のラーメン構造に各々に固定され、前記右側長尺部材及び前記左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記変位機構の一対の変位箇所が往復変位する様にするので、右側長尺部材と左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ第一段変位機構と第二段変位機構とが構造体に特定方向に沿って重なって固定され、複数の第一段シーブと複数の第二段シーブとが、多層のラーメン構造に各々に固定され、
前記第一段右側長尺部材及び前記第一段左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方及び他方に連結され、前記第二段右側長尺部材及び前記第二段左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の変位箇所に連結され他方の端部を構造体に連結され、構造体が変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記変位機構の一対の変位箇所が往復変位する様にするので、右側長尺部材と左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ第一段変位機構と第二段変位機構とが構造体に特定方向に沿って離れて固定され、複数の第一段シーブと複数の第二段シーブとが、多層のラーメン構造に各々に固定され、前記第一段右側長尺部材及び前記第一段左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が往復変位する様にするので、第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ第一段変位機構と第二段変位機構とが構造体に特定方向に重なって固定され、第三段変位機構が重なった第一段変位機構と第二段変位機構と特定方位に沿って離れて多層のラーメン構造に各々に固定され、前記第一段右側長尺部材及び前記第一段左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方及び他方に連結され、前記第二段右側長尺部材及び前記第二段左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の変位箇所に連結され他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が往復変位する様にするので、第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、前記右側長尺部材及び前記左側長尺部材の他方の端部が固定部材に揺動自在に支持されるシーソー部材の揺動中心を境にして点対称の位置にある一対の前記変位箇所の連結される様にしたので、ラーメン構造が剪断変形したとき右側長尺部材及び左側長尺部材のどちらかの一方の前記長尺部材が前記変位箇所を引っ張る。
また、変位機構が、回転体と前記シーソー部材の前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ慣性質量要素をもつ様にしたので、
慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、変位機構が、回転体と前記シーソー部材の一対の前記変位箇所の前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ一対の慣性質量要素とをもつ様にしたので、慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、前記右側長尺部材及び前記左側長尺部材の他方の端部が固定部材に往復自在に支持されるシーソー部材にある前記変位箇所の連結される様にしたので、ラーメン構造が剪断変形したとき右側長尺部材及び左側長尺部材のどちらかの一方の前記長尺部材が前記変位箇所を引っ張る。
また、変位機構が、回転体と前記往復部材の前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ慣性質量要素をもつ様にしたので、
慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、一対の前記長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が開口部を囲う前記特定ラーメン構造の周囲に開口部を避けて特定方向に沿って張られる様にしたので、構造体の開口部を避けて長尺部材を掛け渡すことができる。
また、変位機構が構造体の基礎に固定される様にしたので、変位機構の揺動または往復する反力を基礎により支持する。
その結果、架構構造の特徴を生かし、より設計自由度の高い構造体の制振機構を提供できる。
本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。 本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その2である。 本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その3である。 本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その4である。 本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その5である。 本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その6である。 本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。 本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その2である。 本発明の第三の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。 本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。 本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その2である。 本発明の実施形態に係る建物体の構面と特定方向のバリエーション図である。 従来の構造体の制振機構の概念図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る建物体の制振機構を、説明する。
本発明の実施形態にかかる構造体の制振機構は、構造体の基礎11と複数の梁12と複数の柱13とでできた多層のラーメン構造でできた構面Hに設置される機構である。
複数の柱13の下端が基礎11に支持される。
ここで、構造体の制振機構を設置される構面を特定構面Hと呼称する。
特定構面Hは、鉛直構面であってもよい。鉛直構面を形成するラーメン構造は梁と柱とでできる。
特定構面Hは、水平構面であってもよい。水平構面を形成するラーメン構造は互いに交差する梁で構成される。
特定構面Hは、水平構面と鉛直構面とが繋がって組み合わされたものでもよい。
図12(A)に、構造体の壁面を形成する鉛直構面でできた特定構面Hまたは構造体の上面を形成する水平後面でできた特定構面Hとが示される。
図12(B)に、構造体の壁面を形成する鉛直構面でできた特定構面Hが示される。
図12(C)に、構造体の内部を形成する鉛直構面でできた特定構面H示される。
図12(D)に、構造体の壁面と上面とを形成し繋がって組み合わされる鉛直構面と水平構面とでできた特定構面Hが示される。
本発明の実施形態にかかる構造体の制振機構は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材300とで構成される。
変位機構100は、構造体10に固定される。
変位機構100は、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ機構である。
例えば、変位機構100は、所定の回転慣性質量をもち揺動できる様に支持され揺動まする際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ機構である。
例えば、変位機構100は、所定の慣性質量をもち移動できる様に案内され移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ機構である。
シーブ200は、多層のラーメン構造に各々に固定されるものである。
シーブ200は、多層のラーメン構造に各々に回転自在に固定されてもよい。
例えば、シーブ200は、多層のラーメン構造の梁12と柱13との交差点に回転自在に固定される。
例えば、シーブ200は、多層のラーメン構造の梁12と梁13との交差点に回転自在に固定される。
図1乃至図11に、シーブ200は、多層のラーメン構造の梁12と柱13との交差点に回転自在に固定される様子が示される。
シーブ200は、長尺部材300を巻きかけられて回転自在に案内する案内車であってもよい。
長尺部材300は、ケーブル、ベルト等の屈曲可能な長尺の機械要素である。
一対の長尺部材300は、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の特定方向に沿って離間させる部材である。
屈曲可能な素材は、ケーブル、ベルト、等である。
特定方向は、構造体の鉛直方向、左右方向、または水平方向であってよい。
特定方向は、構造体の鉛直方向、左右方向、または水平方向の何れか一方であってよい。
図12(A)に、特定方向が鉛直方向である例と特定方向が水平方向である例が示される。
図12(B)に、特定方向が左右方向である例が示される。
図12(C)に、特定方向が鉛直方向である例が示される。
図12(D)に、特定方向が鉛直方向と水平方向とが繋がった例が示される。
ここで、一対の長尺部材300を、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lと呼称する。
理解の容易のため、図では、右側長尺部材300Rを実線で、左側長尺部材300Lを破線で示す。
右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
長尺部材300は、端部を構造体に連結される部分である連結部の移動に連動して移動する様に連結される。
長尺部材300は、端部を構造体に連結される部分である連結部の移動に連動して同一の移動量で同一の移動方向に移動する様に連結されてもよい。
長尺部材300は、端部を変位機構の一対の変位箇所Pの連結部の移動に連動して移動する様に連結される。
長尺部材300は、端部を変位機構の一対の変位箇所Pの連結部の移動に連動して同一の移動量で同一の移動方向に移動する様に連結されてもよい。
右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分を特定方向に交差する方向に沿って張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分を特定方向に交差する方向に沿って張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分を特定方向または特定方向に交差する方向に沿って張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分を特定方向または特定方向に交差する方向に沿って張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが往復変位する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが往復変位する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが同一方向に往復変位してもよい。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが反対方向に往復変位してもよい。
変位機構100は、シーソー部材101と固定部材102とで構成されてもよい。
シーソー部材101は、一点を中心に揺動運動をする部材である。
固定部材102は、シーソー部材を揺動自在に固定する部材である。
変位箇所Pが、シーソー部材101の揺動中心を境にして点対称の位置にある一対の箇所である。
右側長尺部材300Rの他方の端部が一方の変位箇所Pに連結され、左側長尺部材300Lの他方の端部が他方の変位箇所Pに連結される。
右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとが交差して、右側長尺部材300Rの 他方の端部が一方の変位箇所Pに連結され、左側長尺部材300Lの他方の端部が他方の変位箇所Pに連結されてもよい。
構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが反対方向に往復変位する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが反対方向に往復変位する。
変位機構100が、シーソー部材101と固定部材102と慣性質量要素103とで構成されてもよい。
シーソー部材101は、一点を中心に揺動運動をする部材である。
固定部材102は、シーソー部材を揺動自在に固定する部材である。
慣性質量要素103は、回転体と変換機構とフレームとを持つ。
回転体は、フレームに回転自在に支持される部材である。
変換機構は、往復変位を該回転体の正逆回転に変換する機構である。
例えば、変換機構は、シーソー部材の変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する機構である。
フレームは、回転体を回転自在に支持する。
例えば、変換機構は雄螺子を掲載されるロッド部材と雄螺子に係合する雌螺子を掲載されるナット部材である。
回転体は、ナット部材に固定され、ナット部材の回転に連動して回転する。
例えば、慣性質量要素103は、ロッド部材とフレームとの一方を変位箇所Pに連結し、ロッド部材とフレームとの他方を構造体10に連結する。
例えば、慣性質量要素103は、ロッド部材とフレームとの一方を変位箇所Pに連結し、ロッド部材とフレームとの他方を梁12に連結する。
ロッド部材が長手方向に移動すると回転体が移動距離に対応する回転量だけ回転する。
その結果、ロッド部材には、変位箇所Pの加速度に比例する慣性反力が生ずる。
粘性流体が回転体とフレーとの隙間に浸されていてもよい。
その結果、ロッド部材には、変位箇所Pの速度に比例する粘性反力が生ずる。
変位機構100が、シーソー部材101と固定部材102と一対の慣性質量要素103とで構成されてもよい。
一対の慣性質量要素103を、右側慣性質量要素103Rと左側慣性質量要素103Lと呼称する。
右側慣性質量要素103Rが右側回転体と右側変換機構と右側フレームとで構成される。
右側変換機構100Rが、一対の変位箇所Pのうちの一方の変位箇所Pの往復変位を該右側回転体の正逆回転に変換する。
左側慣性質量要素103Lが左側回転体と左側変換機構と左側フレームとで構成される。
左側変換機構100Lが、一対の変位箇所Pのうちの他方の変位箇所Pの往復変位を該左側回転体の回転に変換する。
構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁12と柱13とに囲われる開口部Wを有しており、一対の長尺部材が、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が特定ラーメン構造の周囲に開口部Wを避けて特定方向に沿って張られてもよい。
例えば、構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われる開口部を有しており、一対の長尺部材が、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が特定ラーメン構造の周囲に梁または柱のうち特定方向に沿って張られる。
この様にすると開口部を形成する特定ラーメン構造の対角の隅部に長尺部材が掛け渡されることがなく、開口部を開放できる。
開口部は、構造体の出入口を形成する部分または内部空間を形成する部分である。
変位機構100は、基礎11に固定されてもよい。
基礎11は、土地等をベースとして構造体の重量を支持する部分である。
この様にすると、変位機構100の質量が構造体の固有振動数に影響を与えない。
変位機構100が、往復部材104と案内部材105とで構成されてもよい。
往復部材104が、往復運動する部材である。
案内部材105は、往復部材104を往復自在に案内する部材である。
変位箇所Pが往復部材にある箇所である。
例えば、変位箇所Pが往復部材にある一対の箇所である。
右側長尺部材300Rの他方の端部が一方の変位箇所Pに連結され、左側長尺部材300Lの他方の端部が他方の変位箇所Pに連結される。
構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが同一方向に往復変位する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが同一方向に往復変位する。
変位機構100は、往復部材104と案内部材105と慣性質量要素106とで構成されてもよい。
往復部材104は、往復運動する部材である。
案内部材105は、往復部材を往復自在に案内する部材である。
慣性質量要素106は、回転体と変換機構とフレームとで構成されてもよい。
回転体は、フレームに回転自在に支持される部材である。
変換機構は、往復変位を該回転体の正逆回転に変換する機構である。
例えば、変換機構は、変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する機構である。
例えば、変換機構が雄螺子を掲載されるロッド部材と雄螺子に係合する雌螺子を掲載されるナット部材である。
回転体は、ナット部材に固定される。
ロッド部材が長手方向に移動すると回転体が移動距離に対応する回転量だけ回転する。
その結果、ロッド部材に、変位箇所Pの加速度に比例する慣性反力が生ずる。
粘性流体が回転体とフレームの隙間に浸されていてもよい。
その結果、ロッド部材に、変位箇所Pの速度に比例する粘性反力が生ずる。
以下に、本発明の複数の実施形態にかかる構造体の制振機構を、図を基に詳述する。
最初に、本発明の第一の実施形態にかかる構造体の制振機構を、図を基に、詳述する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。図2は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その2である。図3は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その3である。図4は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その4である。図5は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その5である。図6は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その6である。
以下では、発明の便宜上、特定構面が構造体の壁面を形成し、特定方向が鉛直方向である場合を例にして説明する。
本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材である右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとで構成される。
図1乃至6は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の一例を示す。
図中で、理解の容易のため、一対の長尺部材300の一方を実線で、一対の長尺部材300の一方を破線で示す。
図1乃至6では、構造体の制振機構が、構造体の外壁を形成する構面に設置される。
ここで、構造体の制振機構を設置される構面を特定構面Hと呼称する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1を示す。
変位機構100が構造体10の基礎11に固定される。
変位機構100は、シーソー部材101と固定部材102とで構成される。
図1には、シーソー部材101と固定部材102とで構成される変位機構100が基礎11に固定される様子が示される。
複数のシーブ200が、構造体の特定構面Hに設置される構造体の柱13と梁12との交差箇所に配置される。
複数の案内車200が柱13と梁12の交差部に固定される様子を示す。
一対の長尺部材300が、屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向に沿って離間させる。
例えば、屈曲可能な素材は、ケーブル、ベルト、等である。
右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
図1は、右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に右上から左下の傾斜方向に沿って斜めに張られて他の部分が梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結され、左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間の左上から右下の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される、様子を示す。
この様にすると構造体に交番荷重が作用し、上部が左から右に移動する様に変形するとラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に右上から左下の傾斜方向に沿った距離が長くなり、ラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間の左上から右下の傾斜方向に沿った距離が短くなり、逆に上部が左から右に移動する様に変形するとラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間の右上から左下の傾斜方向に沿った距離が短くなり、ラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間の左上から右下の傾斜方向に沿った距離が長くなる。
その結果、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに発生し、変位機構100の一対の変位箇所Pが往復変位し、変位機構100のシーソー部材101が揺動運動するので、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに変位箇所Pの加速度に比例する大きさの反力が発生する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、変位機構100の一対の変位箇所Pが往復変位し、変位機構100のシーソー部材101が揺動運動するので、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに変位箇所Pの加速度に比例する大きさの反力が発生する。
図2は、本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構の概念図その2を示す
本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材300とで構成される。
変位機構100が、構造体の基礎11に固定される。
変位機構100は、シーソー部材101と固定部材102と1個の慣性質量要素103とで構成される。
図2に、シーソー部材101と固定部材102と1個の慣性質量要素103とで構成される変位機構100が基礎11に固定される様子が示される。
シーソー部材101が揺動運動すると、1個の慣性質量要素103のロッド部材が上下運動し、回転体が回転する。
その結果、シーソー部材101がシーソー運転すると、変位箇所Pの加速度に比例する反力が、長尺部材に張力として作用する。
複数のシーブ200と一対の長尺部材300の構成は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1のものと同じなので、説明を省略する。
図3は、本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構の概念図その3を示す
本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材300とで構成される。
変位機構100が構造体10の基礎11に固定される。
変位機構100は、シーソー部材101と固定部材102と一対の慣性質量要素103とで構成される。
図3に、シーソー部材101と固定部材102と一対の慣性質量要素103とで構成される変位機構100が基礎11に固定される様子が示される。
一対の慣性質量要素103のロッド部がシーソー部材101の一対の変位箇所Pに連結される。
シーソー部材101が揺動運動すると、一対の慣性質量要素103のロッド部材が上下運動し、回転体が回転する。
その結果、シーソー部材101がシーソー運転すると、変位箇所Pの加速度に比例する反力が、右側長尺部材300Rまたは左側長尺部材300Lに張力として作用する。
複数のシーブ200と一対の長尺部材300の構成は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1のものと同じなので、説明を省略する。
図4は、本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構の概念図その4を示す。
本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材300とで構成される。
変位機構100と複数のシーブ200の構成は、本発明の第一の実施形態にかかる建物体の制振機構の概念図その1に示すものと同じなので、説明を省略する。
構造体が、一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われ箇所に、開口部Wを有する。
一対の長尺部材300が、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が特定ラーメン構造を形成する梁または柱に沿って張られる。
一対の長尺部材300を、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lと呼称する。
右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、特定ラーメン構造の周囲に開口部を避けて特定方向Dに沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構100の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
左側長尺部材が、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、特定ラーメン構造の周囲に開口部を避けて特定方向Dに沿って張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構100の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、特定ラーメン構造の周囲に開口部を避けて特定方向に沿って張られて他の部分を特定方向に直交する方向に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構100の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、特定ラーメン構造の周囲に開口部を避けて特定方向に沿って張られて、他の部分を特定方向に直交する方向に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構100の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
特定方向が鉛直方向であるときに、右側長尺部材300Rが、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、特定ラーメン構造の柱13に沿って張られ、他の部分を梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
左側長尺部材が、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、特定ラーメン構造の柱13に沿って張られ、、他の部分を梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
図4は、右側長尺部材300Rが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12または特定ラーメン構造の片側の柱13に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構100の一対の変位箇所Pの一方に連結される様子が示される。
図4は、左側長尺部材300Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が梁12または特定ラーメン構造の上部の梁12と片側の柱13とに沿って張られ、て構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構100の一対の変位箇所Pの他方に連結される様子が示される。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その5である。
本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その5は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材300とで構成される。
変位機構100は、往復部材104と案内部材105とで構成される。
往復部材104は、変位機構が往復運動をする部材である。
案内部材105は、往復部材104を往復自在に案内する部材である。
変位箇所Pが往復部材にある一対の箇所である。
右側長尺部材300Rの他方の端部が一方の変位箇所Pに連結され、
左側長尺部材300Lの他方の端部が他方の変位箇所Pに連結される。
往復部材104が往復運動すると、変位箇所Pの加速度に比例する反力が、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lの一方に交互に作用する。
複数のシーブ200と一対の長尺部材300の構成は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1のものと同じなので、説明を省略する。
図6は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その6である。
本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その5は、変位機構100と複数のシーブ200と一対の長尺部材300とで構成される。
変位機構100は、往復部材104と案内部材105と慣性質量要素106とで構成される。
往復部材104は、往復運動をする部材である。
案内部材105は、往復部材104を往復自在に案内する部材である。
慣性質量要素106は、回転体と変換機構とフレームとで構成されてもよい。
変換機構は、変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する機構である。
例えば、変換機構が雄螺子を掲載されるロッド部材と雄螺子に係合する雌螺子を掲載されるナット部材である。
回転体は、ナット部材に固定される。
回転体は、フレームに回転自在に支持される。
ロッド部材が長手方向に移動すると回転体が移動距離に対応する回転量だけ回転する。
その結果、ロッド部材には、変位箇所Pの加速度に比例する慣性反力が生ずる。
回転体が粘性流体に浸されていてもよい。
その結果、ロッド部材には、変位箇所Pの速度に比例する粘性反力が生ずる。
一対の変位箇所Pが往復部材104に位置する箇所である。
右側長尺部材300Rの他方の端部が一方の変位箇所Pに連結され、左側長尺部材300Lの他方の端部が他方の変位箇所Pに連結される。
往復部材104が往復運動すると、変位箇所Pの加速度に比例する反力が、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lの何方か一方に交互に作用する。
複数のシーブ200と一対の長尺部材300の構成は、本発明の第一の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1のものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の第二の実施形態にかかる構造体の制振機構を、図を基に、詳述する。
図7は、本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。
本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構は、複数段の変位機構100と複数段のシーブ200と複数段の一対の長尺部材とで構成される。
複数段の変位機構100は、第一段変位機構110と第二段変位機構120とで構成される。
変位機構100は、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ。
第一段変位機構110と第二段変位機構120とが特定方向に沿って重なって構造体に固定される。
図7は、第一段変位機構110と第二段変位機構120とが構造体の特定の梁である特定梁12aを間に挟んで鉛直方向に重なり構造体の特定梁12aに固定される様子を示す。
複数段のシーブ200は、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とで構成される。
シーブ200は、多層のラーメン構造に各々に回転自在に固定されてもよい。
例えば、シーブ200は、長尺部材を巻きかけられて回転自在に案内する案内車であってもよい。
複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とは、特定方向に沿って第一段変位機構110と第二段変位機構120とを固定する箇所を境にして、配置されてもよい。
例えば、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とは、特定方向に沿って特定梁12aを境にして、配置される。
図7に、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とが、鉛直方向に沿って特定梁12aを境にして、配置されている様子が示される。
複数段の一対の長尺部材は、第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lと第二段右側長尺部材320Rと第に二段左側長尺部材320Lとで構成される。
第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体10に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体10に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の一対の変位箇所Pの他方に連結され、他方の端部を構造体10に連結される。
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の一対の変位箇所Pの一方に連結され、他方の端部を構造体10に連結される。
第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が特定方向に直交する向きに沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体10に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体10に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の一対の変位箇所Pの他方に連結され、他方の端部を構造体10に連結される。
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の一対の変位箇所Pの一方に連結され、他方の端部を構造体10に連結される。
構造体10が交番荷重を受けて変形すると、張力が第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lとに発生し、張力が第二段右側長尺部材320Rと第二段左側長尺部材320Lとに発生し、第一段変位機構110の一対の変位箇所Pが変位し、第二段変位機構120の一対の変位箇所Pが変位する。
例えば、構造体10が交番荷重を受けて変形すると、張力が第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lとに交互に発生し、張力が第二段右側長尺部材320Rと第二段左側長尺部材320Lとに交互に発生し、第一段変位機構110の一対の変位箇所Pが変位し、第二段変位機構120の一対の変位箇所Pが変位する。
図7に、第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方に連結され、
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの他方に連結される様子を示される。
図7に、第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の一対の変位箇所Pの他方に連結され、他方の端部を構造体に連結され、
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の一対の変位箇所Pの一方に連結され、他方の端部を構造体に連結される様子を示される。
図8は、本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その2である。
本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構その2は、複数段の変位機構100と複数段のシーブ200と複数段の一対の長尺部材とで構成される。
複数段の変位機構100は、第一段変位機構110と第二段変位機構120と慣性質量要素106とで構成される。
変位機構100は、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ。
第一段変位機構110と第二段変位機構120とが特定方向に沿って重なって構造体に固定される。
図8は、第一段変位機構110と第二段変位機構120とが構造体の特定の梁である特定梁12aを間に挟んで鉛直方向に重なり構造体の特定梁12aに固定される様子を示す。
慣性質量要素106は、回転体と変換機構とフレームとで構成されてもよい。
慣性質量要素106は、上下に重なる変位機構の変位箇所Pに連結される。
例えば、ロッド部が上段の第一段変位機構の変位箇所Pに連結され、フレームが下段の第に段変位機構の変位箇所Pに連結される。
変換機構は、変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する機構である。
例えば、変換機構が雄螺子を掲載されるロッド部材と雄螺子に係合する雌螺子を掲載されるナット部材である。
回転体は、ナット部材に固定される。
回転体は、フレームに回転自在に支持される。
ロッド部が第一段変位機構110または第二段変位機構12の一方の変位箇所Pに連結され、フレームが第一段変位機構110または第二段変位機構12の他方の変位箇所Pに連結される。
ロッド部材が長手方向に移動すると回転体が移動距離に対応する回転量だけ回転する。
その結果、ロッド部材には、上下に重なる変位機構の変位箇所Pの相対加速度に比例する慣性反力が生ずる。
回転体が粘性流体に浸されていてもよい。
その結果、ロッド部材には、上下に重なる変位機構の変位箇所Pの相対速度に比例する粘性反力が生ずる。
複数のシーブ200と複数段の一対の長尺部材の構成は、本発明の第二の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1のものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の第三の実施形態にかかる構造体の制振機構を、図を基に、詳述する。
図9は、本発明の第三の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。
本発明の第三の実施形態に係る建物体の制振機構その1は、複数段の変位機構100と複数段のシーブ200と複数段の一対の長尺部材とで構成される。
複数段の変位機構100は、第一段変位機構110と第三段変位機構130とで構成される。
第一段変位機構110と第三段変位機構130とが特定方向に沿って離れて構造体に固定される。
第一段変位機構110と第三段変位機構130とが鉛直方向に沿って離れて構造体に固定されてもよい。
例えば、第一段変位機構100が、複数の梁12のうちの特定の梁である特定梁12aに固定される。
例えば、第三段変位機構130が基礎11に固定される。
複数のシーブ200は、第二の実施形態にかかる構造体の制振機構のものと同じなので、説明を省略する。
第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され。他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの他方に連結され連結される。
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され。他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの他方に連結され連結されてもよい。
第二段左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
図9に、第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され。他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方に連結され、
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの他方に連結される、様子を示される。
図9に、第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの他方に連結され連結され、第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの一方に連結される、様子が示される。
構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lとに発生し、張力が第二段右側長尺部材320Rと第二段左側長尺部材320Lとに発生し、第一段変位機構110の一対の変位箇所Pが変位し、第三段変位機構130の一対の変位箇所Pが変位する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lとに交互に発生し、張力が第二段右側長尺部材320Rと第二段左側長尺部材320Lとに交互に発生し、第一段変位機構110の一対の変位箇所Pが変位し、第三段変位機構130の一対の変位箇所Pが変位する。
次に、本発明の第四の実施形態にかかる構造体の制振機構を、図を基に、詳述する。
図10は、本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その1である。
本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構その1は、複数段の変位機構100と複数段のシーブ200と複数段の一対の長尺部材とで構成される。
複数段の変位機構100は、第一段変位機構110と第二段変位機構120と第三段変位機構130とで構成される。
第一段変位機構110と第二段変位機構120とが特定方向に沿って重なって構造体に固定される。
図10は、第一段変位機構110と第二段変位機構120とが構造体の特定の梁である特定梁12aを間に挟んで鉛直方向に重なり構造体の特定梁12aに固定される様子を示す。
第一段変位機構110と第二段変位機構120とが重なったものと第三段変位機構130とが特定方向に沿って離れて構造体に固定される。
第一段変位機構110と第二段変位機構120とが重なったものと第三段変位機構130とが鉛直方向に沿って離れて構造体に固定されてもよい。
例えば、第一段変位機構110と第二段変位機構120とが、複数の梁12のうちの特定の梁である特定梁12aに固定される。
例えば、第三段変位機構130が基礎11に固定される。
複数のシーブ200の構造は複数段のシーブ200は、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とで構成される。
シーブ200は、多層のラーメン構造に各々に回転自在に固定されてもよい。
例えば、シーブ200は、長尺部材を巻きかけられて回転自在に案内する案内車であってもよい。
複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とは、特定方向に沿って第一段変位機構110と第二段変位機構120とを固定する箇所を境にして、配置されてもよい。
例えば、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とは、特定方向に沿って特定梁12aを境にして、配置されてもよい。
図10に、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とは、鉛直方向に沿って特定梁12aを境にして、配置される様子が示される。
複数段の一対の長尺部材は、第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lと第二段右側長尺部材320Rと第に二段左側長尺部材320Lとで構成される。
第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結される。
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される。
第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結されてもよい。
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られ、他の部分が特定方向に直交する向きに張られ、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結されてもよい。
構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材とに発生し、張力が第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材とに発生し、第一段変位機構の一対の変位箇所Pが変位し、第二段変位機構の一対の変位箇所Pが変位し、第三段変位機構の一対の変位箇所Pが変位する。
例えば、構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材とに交互に発生し、張力が第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材とに交互に発生し、第一段変位機構の一対の変位箇所Pが変位し、第二段変位機構の一対の変位箇所Pが変位し、第三段変位機構の一対の変位箇所Pが変位する。
図10に、第一段右側長尺部材310Rが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結され、
第一段左側長尺部材310Lが、複数の第一段シーブ210に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される様子を示される。
図10に、第二段右側長尺部材320Rが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結され、
第二左側長尺部材320Lが、複数の第二段シーブ220に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて、他の部分が梁12に沿って張られて、構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の変位箇所Pの一方に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の変位箇所Pの他方に連結される様子を示される。
次に、本発明の第四の実施形態にかかる構造体の制振機構その2を、図を基に、詳述する。
図11は、本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構の概念図その2である。
本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構その2は、複数段の変位機構100と複数段のシーブ200と複数段の一対の長尺部材300とで構成される。
複数段の変位機構100と複数段のシーブ200と複数段の一対の長尺部材の構成は、本発明の第四の実施形態に係る建物体の制振機構その1のものと同じなので説明を省略する。
複数段の変位機構100は、構造体10の基礎11に支持される。
例えば、第一段変位機構110と第二段変位機構120とは、構造体の基礎11から立ち上げられた梁12bに固定される。
本発明の実施形態に係る建物体の制振機構は、その構成により、以下の効果を有する。
所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ変位機構100が構造体に固定され、複数のシーブ200が、多層のラーメン構造に各々に回転自在に固定され、右側長尺部材300R及び左側長尺部材300Lが、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を変位機構の一対の変位箇所Pの一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が右側長尺部材と左側長尺部材とに交互に発生し、変位機構の一対の変位箇所Pが往復変位する様にするので、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lと変位機構の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材300のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ第一段変位機構110と第二段変位機構120とが構造体に特定方向に沿って重なって固定され、複数の第一段シーブ210と複数の第二段シーブ220とが、多層のラーメン構造に各々に回転自在に固定され、第一段右側長尺部材310R及び第一段左側長尺部材310Lが、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの一方及び他方に連結され、第二段右側長尺部材320R及び第二段左側長尺部材320Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の変位箇所Pに連結され他方の端部を構造体に連結され、構造体が変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、変位機構100の一対の変位箇所Pが往復変位する様にするので、右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lと変位機構100の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材300のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ第一段変位機構と第二段変位機構とが構造体に(特定方向に沿って離れて)固定され、複数の第一段シーブ110と複数の第二段シーブ220とが、多層のラーメン構造に各々に回転自在に固定され、第一段右側長尺部材310R及び第一段左側長尺部材310Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を第一段変位機構110の一対の変位箇所Pの一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、第一段変位機構110の一対の変位箇所Pが往復変位する様にするので、第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lと第二段右側長尺部材320Rと第二段左側長尺部材320Lと変位機構100の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材300のばね定数と変位機構100の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所Pをもつ第一段変位機構と第二段変位機構とが構造体に(特定方向に重なって)固定され、第三段変位機構が重なった第一段変位機構と第二段変位機構と特定方位に沿って離れて多層のラーメン構造に各々に(回転自在に)固定され、
第一段右側長尺部材及び第一段左側長尺部材が、複数のシーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を第一段変位機構の一対の変位箇所Pの一方及び他方に連結され、第二段右側長尺部材320R及び第二段左側長尺部材320Lが、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方又は他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構120の変位箇所Pに連結され他方の端部を第三段変位機構130の一対の変位箇所Pの一方及び他方に連結され、構造体が変形すると、張力が右側長尺部材300Rと左側長尺部材300Lとに交互に発生し、第一段変位機構110の一対の変位箇所Pが往復変位する様にするので、第一段右側長尺部材310Rと第一段左側長尺部材310Lと第二段右側長尺部材320Rと第二段左側長尺部材320Lと変位機構100の回転慣性質量または慣性質量で構成されるばね−マス系と構造体とが連成振動し、長尺部材300のばね定数と変位機構の慣性質量を調整することで、構造体全体の振動を免震・制振できる。
また、右側長尺部材300R及び左側長尺部材300Lの他方の端部が固定部材に揺動自在に支持されるシーソー部材101の揺動中心を境にして点対称の位置にある一対の変位箇所Pの連結される様にしたので、ラーメン構造が剪断変形したとき右側長尺部材310R及び左側長尺部材310Lのどちらかの一方の長尺部材が変位箇所Pを引っ張る。
また、変位機構100が、回転体とシーソー部材の変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ慣性質量要素103をもつ様にしたので、慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材300の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、変位機構100が、回転体とシーソー部材の一対の変位箇所Pの変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ一対の慣性質量要素103とをもつ様にしたので、慣性質量要素103の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材300の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、右側長尺部材300R及び左側長尺部材300Lの他方の端部が固定部材に往復自在に支持されるシーソー部材にある変位箇所Pの連結される様にしたので、ラーメン構造が剪断変形したとき右側長尺部材及び左側長尺部材のどちらかの一方の長尺部材が変位箇所Pを引っ張る。
また、変位機構が、回転体と往復部材104の変位箇所Pの往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ慣性質量要素103をもつ様にしたので、慣性質量要素の回転体と変換機構の諸元を希望の諸元にすることで、長尺部材の端部に付加する慣性質量を希望の値にすることができる。
また、一対の長尺部材300が、複数のシーブ200に掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が開口部を囲う特定ラーメン構造を形成する梁または柱に沿って張られる様にしたので、構造体の開口部を避けて長尺部材を掛け渡すことができる。
また、変位機構100が構造体を支持する基礎に固定される様にしたので、変位機構の揺動または往復する反力を基礎により支持する。
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
実施形態の説明では、構面が構造体の壁面であるとして説明したが、これに限定されない。例えば、構面は床面であってもよいし、構造体の内側に形成されるラーメン構造の面であってもよいし、床面と壁面とが繋がった面でもよいし、床面と構造体の内側に形成されるラーメン構造に面とが繋がった面であってもよい。
実施形態の説明では、特定方向が鉛直方向であるとして説明したが、これに限定されない。例えば、特定方向が左右方向であってもよいし、特定方向が水平方向であってもよい。
図12は、構造体の特定構造Hと特定方向Dの各種のバリエーションを示す。
また、右側長尺部材300Rが対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られるラーメン構造の数と左側長尺部材300Lが対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られるラーメン構造の数とが一致していてもよい。
また、右側長尺部材300Rがラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られる長尺部材の長さの総長さと左側長尺部材300Lがラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られる長尺部材の長さの総長さとが略一致してもよい。
また、シーブの回転支持機構に摩擦機構を組み込んでも良い。この様にするとシーブの回転に伴って摩擦力を発生し、構造体の運動エネルギーを減衰できる。
10 構造体
11 基礎
12 梁
12a 特定梁
12b 特定梁
13 柱
D 特定方向
H 特定構面
W 開口部
P 変位箇所
100 変位機構
100R 右側変換機器
100L 左側変換機構
101 シーソー部材
102 固定部材
103 慣性質量要素
104 往復部材
105 案内部材
106 慣性質量要素
110 第一段変位機構
120 第二段変位機構
130 第三段変位機構
200 シーブ
210 第一段シーブ
220 第二段シーブ
300 長尺部材
300R 右側長尺部材
300L 左側長尺部材
310R 第一段右側長尺部材
310L 第一段左側長尺部材
320R 第二段右側長尺部材
320L 第二段左側長尺部材

Claims (15)

  1. 基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構であって、
    所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ変位機構と、
    多層のラーメン構造に各々に固定される複数のシーブと、
    屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる、一対の長尺部材である右側長尺部材と左側長尺部材と、
    を備え、
    前記変位機構が構造体に固定され、
    前記右側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、
    前記左側長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され他方の端部を前記変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、
    構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記右側長尺部材と前記左側長尺部材とに発生し、前記変位機構の一対の前記変位箇所が往復変位する、
    ことを特徴とする構造体の制振機構。
  2. 前記変位機構が一点を中心に揺動運動をするシーソー部材と前記シーソー部材を揺動自在に固定する固定部材とを有し、
    一対の前記変位箇所が前記シーソー部材の揺動中心を境にして点対称の位置にある一対の箇所であり、
    前記右側長尺部材の他方の端部が一方の前記変位箇所に連結され、
    前記左側長尺部材の他方の端部が他方の前記変位箇所に連結される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造体の制振機構。
  3. 前記変位機構が前記シーソー部材と前記固定部材と慣性質量要素とを有し、
    前記慣性質量要素が回転体と前記シーソー部材の前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ、
    ことを特徴とする請求項2に記載の構造体の制振機構。
  4. 前記変位機構が前記シーソー部材と前記固定部材と一対の慣性質量要素である右側慣性質量要素と左側慣性質量要素とを有し、
    前記右側慣性質量要素が右側回転体と一対の前記変位箇所のうちの一方の変位箇所の往復変位を該右側回転体の正逆回転に変換する右側変換機構とをもち、
    前記左側慣性質量要素が左側回転体と一対の前記変位箇所のうちの他方の変位箇所の往復変位を該左側回転体の回転に変換する左側変換機構とをもつ、
    ことを特徴とする請求項3に記載の構造体の制振機構。
  5. 構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われる開口部を有し、
    一対の前記長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が前記特定ラーメン構造の周囲に前記開口部を避けて特定方向に沿って張られる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の構造体の制振機構。
  6. 前記変位機構が構造体の基礎に固定される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の構造体の制振機構。
  7. 前記変位機構が往復運動をする往復部材と前記往復部材を往復自在に案内する案内部材とを有し、
    一対の前記変位箇所が前記往復部材にある一対の箇所であり、
    前記右側長尺部材の他方の端部が一方の前記変位箇所に連結され、
    前記左側長尺部材の他方の端部が他方の前記変位箇所に連結される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造体の制振機構。
  8. 前記変位機構が前記往復部材と前記固定部材と慣性質量要素とを有し、
    慣性質量要素が回転体と前記変位箇所の往復変位を該回転体の正逆回転に変換する変換機構とを持つ、
    ことを特徴とする請求項7に記載の構造体の制振機構。
  9. 構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われる開口部を有し、
    一対の前記長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が前記特定ラーメン構造を形成する梁または柱に沿って張られる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の制振機構。
  10. 前記変位機構が構造体の基礎に固定される、
    ことを特徴とする請求項9に記載の構造体の制振機構。
  11. 構造体が一つのラーメン構造である特定ラーメン構造を形成する梁と柱とに囲われる開口部を有し、
    一対の前記長尺部材が、複数の前記シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部が前記特定ラーメン構造の周囲に前記開口部を避けて特定方向に沿って張られる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造体の制振機構。
  12. 前記変位機構が構造体の基礎に固定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造体の制振機構。
  13. 構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構であって、
    所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ複数段の変位機構である第一段変位機構と第二段変位機構と、
    多層のラーメン構造に各々に固定される複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブと、
    屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と、
    を備え、
    前記第一段変位機構と前記第二段変位機構とが前記特定方向に沿って重なって構造体に固定され、
    前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、
    前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、
    前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、他方の端部を構造体に連結され、
    前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、他方の端部を構造体に連結され、
    構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第二段変位機構の一対の前記変位箇所が変位する、
    ことを特徴とする構造体の制振機構。
  14. 構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構であって、
    所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ複数段の変位機構である第一段変位機構と第三段変位機構と、
    多層のラーメン構造に各々に固定される複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブと、
    屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と、
    を備え、
    前記第一段変位機構と前記第三段変位機構とが前記特定方向に沿って離れて構造体に固定され、、
    前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され。他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、
    前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、
    前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され連結され、
    前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、
    構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の変位箇所が変位し、前記第三段変位機構の一対の変位箇所が変位する、
    ことを特徴とする構造体の制振機構。
  15. 構造体の基礎と複数の梁と複数の柱とでできた多層のラーメン構造でできた構面に設置される構造体の制振機構であって、
    所定の回転慣性質量または慣性質量をもち揺動または移動できる様に支持または案内され揺動または移動する際に所定の方向に変位する一対の変位箇所をもつ複数段の変位機構である第一段変位機構と第二段変位機構と第三段変位機構と、
    多層のラーメン構造に各々に固定される複数段のシーブである複数の第一段シーブと複数の第二段シーブと、
    屈曲可能な素材ででき、一方の端部と他方の端部とを構造体の鉛直方向、左右方向または水平方向の何方かの特定方向に沿って離間させる、複数段の一対の長尺部材である第一段右側長尺部材と第一段左側長尺部材と第二段右側長尺部材と第二段左側長尺部材と、
    を備え、
    前記第一段変位機構と前記第二段変位機構とが前記特定方向に沿って重なって構造体に固定され、
    前記第三段変位機構が重なった第一段変位機構と第二段変位機構とから前記特定方向に沿って離れて構造体に固定され、
    前記第一段右側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、
    前記第一段左側長尺部材が、複数の前記第一段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を構造体に連結され、他方の端部を前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、
    前記第二段右側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に一方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、
    前記第二左側長尺部材が、複数の前記第二段シーブに掛け渡され、一方の端部と他方の端部の間の少なくとも一部がラーメン構造の対角に位置する一対の隅部の間に他方の傾斜方向に沿って斜めに張られて構造体の構面に沿って全体としてジグザクを描き、一方の端部を第二段変位機構の一対の前記変位箇所の一方に連結され、他方の端部を前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所の他方に連結され、
    構造体が交番荷重を受けて変形すると、張力が前記第一段右側長尺部材と前記第一段左側長尺部材とに発生し、張力が前記第二段右側長尺部材と前記第二段左側長尺部材とに発生し、前記第一段変位機構の一対の前記変位箇所が変位し、前記第二段変位機構の一対の前記変位箇所が変位し、前記第三段変位機構の一対の前記変位箇所が変位する、
    ことを特徴とする構造体の制振機構。
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