JP2019157362A - 作業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業対象物の荷重値を演算する作業機械において,荷こぼれの発生を報知可能にすること。【解決手段】作業対象物の荷重値,作業機12の姿勢,及び作業機の運動状態の相互関係で規定された荷こぼれ基準値が記憶された荷こぼれ基準記憶部52と,作業機の姿勢を演算する姿勢演算部55と,作業機の運動状態を示す物理量(例えば旋回速度)を演算する運動状態演算部56と,荷こぼれ基準記憶部に記憶された基準値,荷重演算部で演算された作業対象物の荷重値,姿勢演算部で演算された作業機の姿勢,及び運動状態演算部で演算された作業機の運動状態を示す物理量に基づいて,作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したか否かを推定する荷こぼれ推定部54とを油圧ショベル1のコントローラ21に備える。荷こぼれ推定部54で荷こぼれが発生したと判定された旨をモニタ23で報知する。【選択図】 図3
Description
本発明は,作業機によって運搬機械の上方に運搬される作業対象物の荷重値を演算する制御装置を備える作業機械に関する。
一般に,油圧ショベルに代表される作業機械は,例えば鉱山における鉱物の掘削とダンプトラックへの積込のように,掘削物(本稿では「作業対象物」と称することがある)を運搬機械に積込む作業(積込作業)を行うことがある。
このような作業のとき,運搬機械への積込量(運搬機械上の作業対象物の総重量)を適量にすることができれば,積込不足による生産量の低下や過積載による積直しの無駄を削減し,現場の生産効率を向上することができる。
運搬機械への積込量を適量にする手段として,積込機械による掘削物(作業対象物)の運搬中に掘削物の荷重を計測し,それを作業機械の操作者に提示する方法がある。掘削物の荷重が提示されることで作業機械の操作者は運搬機械への積込量を把握でき,次回以降の掘削量を調整し,運搬機械への積込量を適量にすることが可能となる。
作業機械が運搬機械に掘削物(作業対象物)を積込む作業では概して作業機は連続して動作しているので,荷重の計測のために操作者が積込み作業を中断することなく,作業機の動作中に荷重を計測することが望ましい。そのため,作業機が運搬動作中であることを判別し,運搬動作中の特定の期間で計測を完了するべきである。
作業機械が運搬している掘削物の荷重を計測する装置において,運搬作業中に荷重を計測する技術が知られている。作業対象物の荷重計測装置として,特許第5406223号公報(特許文献1)には,作業機械の作業サイクルを,掘削物を作業具に入れて運搬する区間である運搬状態区間(積載状態移動区間)を含む複数の区間に分割し,その作業サイクルの運搬状態区間において,作業機械の作業具(ツール)の速度が略一定の期間を判定し,当該期間中に記録された作業具(ツール)の持上げ力に基づいて掘削物の荷重(ツールのペイロード)を計測し,これを表示するペイロード監視システムが開示されている。
特許文献1のペイロード監視システムでは,一般的な運搬作業において荷重計測の精度が良い作業具の速度が略一定の期間中に記録された作業具の持ち上げ力に基づいて掘削物(作業対象物)の荷重を計測しているが,作業環境や操作者の操作スキルによっては,荷重計測後に荷こぼれを起こすことがある。操作者が荷こぼれに気付かずそのまま運搬機械へ積込みを行った場合,荷重の計測結果と実際の積込量に乖離が生じ,運搬機械への積込量の精度が得られない作業サイクルが発生するという問題がある。
本発明は,作業対象物の荷重値を演算する作業機械において,荷こぼれの発生を報知可能にすることにある。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが,その一例を挙げるならば,バケットを有する多関節型の作業機と,前記作業機を駆動するアクチュエータと,操作量に応じて前記アクチュエータに対する速度指令を生成する操作装置と,運搬機械の上方への作業対象物の運搬が前記作業機により行われている間の前記アクチュエータの推力情報に基づいて前記作業対象物の荷重を演算する荷重演算部を有する制御装置とを備える作業機械において,前記制御装置は,さらに,前記バケットから作業対象物の荷こぼれが発生したか否かを推定するための基準値であって,作業対象物の荷重値,前記作業機の姿勢,及び前記作業機の運動状態の相互関係で規定された基準値が記憶された荷こぼれ基準記憶部と,前記作業機の姿勢を演算する姿勢演算部と,前記作業機の運動状態を示す物理量を演算する運動状態演算部と,前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記基準値,前記荷重演算部で演算された前記作業対象物の荷重値,前記姿勢演算部で演算された前記作業機の姿勢,及び前記運動状態演算部で演算された前記作業機の運動状態を示す物理量に基づいて,前記作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したか否かを推定する荷こぼれ推定部とを有し,前記荷こぼれ推定部で荷こぼれが発生したと判定された旨を報知する報知装置をさらに備えることとする。
本発明によれば,作業対象物の荷重値,作業機の姿勢,作業機の運動状態を示す物理量に基づいて荷こぼれの発生を推定し,荷こぼれの発生が推定された場合は作業機の操作者に作業対象物の荷重値の再計測を促すことができるので,運搬機械への積込量の精度を向上できる
以下,本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。以下では,作業機械の荷重計測システムを構成する積込機械として油圧ショベルを,運搬機械としてダンプトラックを利用する場合について説明する。
本発明が対象とする作業機械(積込機械)は,アタッチメントとしてバケットを有する油圧ショベルに限られず,グラップルやリフティングマグネット等,運搬物の保持・解放が可能なものを有する油圧ショベルも含まれる。また,油圧ショベルのような旋回機能の無い作業腕を備えるホイールローダ等にも本発明は適用可能である。
<第1実施形態>
−全体構成−
図1は本実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。図1の油圧ショベル1は,下部走行体10と,下部走行体10の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体11と,上部旋回体11の前方に搭載された多関節型の作業腕であるフロント作業機12と,上部旋回体11を回動する油圧モータである旋回モータ19と,上部旋回体11に設けられ操作者(操作者)が乗り込んでショベル1を操作する操作室(運転室)20と,操作室20内に設けられ,油圧ショベル1に搭載されたアクチュエータの動作を制御するための操作レバー(操作装置)22(22a,22b)と,記憶装置(例えば,ROM,RAM),演算処理装置(例えばCPU)及び入出力装置を有し油圧ショベル1の動作を制御するコントローラ21によって構成されている。
−全体構成−
図1は本実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。図1の油圧ショベル1は,下部走行体10と,下部走行体10の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体11と,上部旋回体11の前方に搭載された多関節型の作業腕であるフロント作業機12と,上部旋回体11を回動する油圧モータである旋回モータ19と,上部旋回体11に設けられ操作者(操作者)が乗り込んでショベル1を操作する操作室(運転室)20と,操作室20内に設けられ,油圧ショベル1に搭載されたアクチュエータの動作を制御するための操作レバー(操作装置)22(22a,22b)と,記憶装置(例えば,ROM,RAM),演算処理装置(例えばCPU)及び入出力装置を有し油圧ショベル1の動作を制御するコントローラ21によって構成されている。
フロント作業機12は,上部旋回体11に回動可能に設けられたブーム13と,ブーム13の先端に回動可能に設けられたアーム14と,アーム14の先端に回動可能に設けられたバケット(アタッチメント)15と,ブーム13を駆動する油圧シリンダであるブームシリンダ16と,アーム14を駆動する油圧シリンダであるアームシリンダ17と,バケット15を駆動する油圧シリンダであるバケットシリンダ18を備えている。
ブーム13,アーム14,バケット15の回動軸には夫々ブーム角度センサ24,アーム角度センサ25,バケット角度センサ26が取り付けられている。これら角度センサ24,25,26からはブーム13,アーム14,バケット15夫々の回動角度を取得できる。また,上部旋回体11には旋回角速度センサ(例えば,ジャイロスコープ)27と傾斜角度センサ28が取り付けられており,夫々上部旋回体11の旋回角速度と上部旋回体11の前後方向の傾斜角度が取得できるように構成されている。角度センサ24,25,26,27,28の検出値からはフロント作業機12の姿勢を特定できる。
ブームシリンダ16およびアームシリンダ17にはそれぞれブームボトム圧センサ29,ブームロッド圧センサ30,アームボトム圧センサ31,アームロッド圧センサ32が取り付けられており,各油圧シリンダ内部の圧力が取得できるように構成されている。圧力センサ29,30,31,32の検出値からは各シリンダ16,18の推力,すなわちフロント作業機12に与えられる駆動力を特定できる。
なお,ブーム角度センサ24,アーム角度センサ25,バケット角度センサ26,傾斜角度センサ28,旋回角速度センサ27は,フロント作業機12の姿勢に関する物理量を検出できるものであれば他のセンサに代替可能である。例えば,ブーム角度センサ24,アーム角度センサ25及びバケット角度センサ26はそれぞれ傾斜角センサや慣性計測装置(IMU)に代替可能である。また,ブームボトム圧センサ29,ブームロッド圧センサ30,アームボトム圧センサ31,アームロッド圧センサ32は,ブームシリンダ16及びアームシリンダ17が発生する推力,すなわちフロント作業機12に与えられる駆動力に関する物理量を検出できるものであれば他のセンサに代替可能である。さらに推力や駆動力の検出に代えて,ブームシリンダ16及びアームシリンダ17の動作速度をストロークセンサで検出したり,ブーム13及びアーム14の動作速度をIMUで検出したりすることでフロント作業機12の動作を検出しても良い。
操作室20の内部にはコントローラ21での演算結果(例えば,荷重演算部51に演算されたバケット15内の作業対象物4の荷重値)などを表示するモニタ(表示装置)23が備え付けられ,上部旋回体11の上面にはコントローラ21が外部のコンピュータ等と通信するための無線送受信機(図示せず)が取り付けられている。
本実施形態のモニタ23は,タッチパネルを有しており,操作者がコントローラ21への情報の入力を行うための入力装置としても機能する。モニタ23としては例えばタッチパネルを有する液晶ディスプレイが利用可能である。モニタ23の画面上にはダンプトラック(運搬機械)に対する作業対象物の積込量計測のリセットを指示するためのリセットスイッチが表示可能に設けられており,そのスイッチを押下するとリセット信号がコントローラ21に出力されるようになっている。
操作レバー22aは,ブーム13の上げ・下げ(ブームシリンダ16の伸縮)とバケット15のダンプ・クラウド(バケットシリンダ18の伸縮)をそれぞれ指示し,操作レバー22bは,アーム14のダンプ・クラウド(アームシリンダ17の伸縮)と上部旋回体11の左・右旋回(油圧モータ19の左右回転)をそれぞれ指示する。操作レバー22aと操作レバー22bは2複合のマルチ機能操作レバーで,操作レバー22aの前後操作がブーム13の上げ・下げ,左右操作がバケット15のクラウド・ダンプ,操作レバー22bの前後操作がアーム14のダンプ・クラウド,左右操作が上部旋回体11の左・右回転に対応している。レバーを斜め方向に操作すると,該当する2つのアクチュエータが同時に動作する。また,操作レバー22a,22bの操作量はアクチュエータ16−19の動作速度を規定する。
図2は本実施形態に係る油圧ショベル1の油圧回路の概略図である。ブームシリンダ16,アームシリンダ17,バケットシリンダ18,及び旋回モータ19は,メインポンプ39から吐出される作動油によって駆動される。各油圧アクチュエータ16−19へ供給される作動油の流量及び流通方向は,操作レバー22a,22bの操作方向及び操作量に応じてコントローラ21から出力される駆動信号によって動作するコントロールバルブ35,36,37,38によって制御される。
操作レバー22a,22bは,その操作方向及び操作量に応じた操作信号を生成してコントローラ21に出力する。コントローラ21は,操作信号に対応した駆動信号(電気信号)を生成して,これを電磁比例弁であるコントロールバルブ35−38に出力することで,コントロールバルブ35−38を動作させる。
操作レバー22a,22bの操作方向は油圧アクチュエータ16−19の動作方向を規定する。ブームシリンダ16を制御するコントロールバルブ35のスプールは,操作レバー22aが前方向に操作されると図2中の左側に移動してブームシリンダ16のボトム側に作動油を供給し,操作レバー22aが後方向に操作されると同右側に移動してブームシリンダ16のロッド側に作動油を供給する。アームシリンダ17を制御するコントロールバルブ36のスプールは,操作レバー22bが前方向に操作されると同左側に移動してアームシリンダ17のボトム側に作動油を供給し,操作レバー22bが後方向に操作されると同右側に移動してアームシリンダ17のロッド側に作動油を供給する。バケットシリンダ18を制御するコントロールバルブ37のスプールは,操作レバー22aが左方向に操作されると同左側に移動してバケットシリンダ18のボトム側に作動油を供給し,操作レバー22aが右方向に操作されると同右側に移動してバケットシリンダ18のロッド側に作動油を供給する。旋回モータ19を制御するコントロールバルブ38のスプールは,操作レバー22bが左方向に操作されると同左側に移動して旋回モータ19に同左側から作動油を供給し,操作レバー22bが右方向に操作されると同右側に移動して旋回モータ19に同右側から作動油を供給する。
また,コントロールバルブ35−38のバルブの開度は,対応する操作レバー22a,22bの操作量に応じて変化する。すなわち,操作レバー22a,22bの操作量は油圧アクチュエータ16−19の動作速度を規定する。例えば,操作レバー22a,22bの或る方向の操作量を増加すると,その方向に対応するコントロールバルブ35−38のバルブの開度が増加して,油圧アクチュエータ16−19に供給される作動油の流量が増加し,これにより油圧アクチュエータ16−19の速度が増加する。このように,操作レバー22a,22bで生成される操作信号は,対象の油圧アクチュエータ16−19に対する速度指令の側面を有している。そこで本稿では操作レバー22a,22bが生成する操作信号を,油圧アクチュエータ16−19(コントロールバルブ35−38)に対する速度指令と称することがある。
メインポンプ39から吐出される作動油の圧力(作動油圧)は,リリーフ圧で作動油タンク41と連通するリリーフ弁40によって過大にならないように調整されている。油圧アクチュエータ16−19に供給された圧油がコントロールバルブ35−38を介して再度作動油タンク41に戻るように,コントロールバルブ35−38の戻り流路は作動油タンク41と連通している。
コントローラ21は,ブーム角度センサ24,アーム角度センサ25,バケット角度センサ26,旋回角速度センサ27,傾斜角度センサ28と,ブームシリンダ16に取付けられたブームボトム圧センサ29とブームロッド圧センサ30と,アームシリンダ17に取付けられたアームボトム圧センサ31とアームロッド圧センサ32の信号が入力されるように構成されており,これらのセンサ信号を基にコントローラ21は荷重を演算し,荷重計測結果はモニタ23に表示されるように構成されている。
−システム構成−
図3は本実施形態の荷重計測システムのシステム構成図である。本実施形態の荷重計測システムは,いくつかのソフトウェアの組み合わせとしてコントローラ21内部に実装されており,センサ24−32の信号,およびモニタ23に取付けられたスイッチ信号を入力し,コントローラ21内部で作業対象物の荷重値を演算し,モニタ23に荷重値を表示するように構成されている。
図3は本実施形態の荷重計測システムのシステム構成図である。本実施形態の荷重計測システムは,いくつかのソフトウェアの組み合わせとしてコントローラ21内部に実装されており,センサ24−32の信号,およびモニタ23に取付けられたスイッチ信号を入力し,コントローラ21内部で作業対象物の荷重値を演算し,モニタ23に荷重値を表示するように構成されている。
図3のコントローラ21の内部にはコントローラ21が有する機能をブロック図で示している。コントローラ21は,角度センサ24−28の検出値に基づいてフロント作業機12の姿勢情報を演算する姿勢演算部55と,フロント作業機12の運動状態を示す物理量(本実施形態では旋回速度)を演算する運動状態演算部56と,フロント作業機12によるダンプトラック(運搬機械)の荷台の上方への作業対象物の運搬の開始時(すなわち,運搬動作の開始時)をアームシリンダ17の負荷情報(例えば,アームボトム圧センサ31の検出値)に基づいて判定する運搬判定部50と,ダンプトラックの荷台の上方への作業対象物の運搬がフロント作業機12により行われている間(すなわち,運搬動作中)に動作するブームシリンダ16の推力情報(例えば,ブームシリンダ16のボトム圧センサ29とロッド圧センサ30の検出値)に基づいて作業対象物の荷重を演算する荷重演算部51と,フロント作業機12からの作業対象物の荷こぼれが発生したか否かを推定するための基準値であって,作業対象物の荷重値,フロント作業機12の姿勢,及びフロント作業機12の運動状態の相互関係で規定された基準値(以下「荷こぼれ基準値」又は「荷こぼれ許容範囲」と称することがある)が記憶された荷こぼれ基準記憶部52と,荷重演算部51で演算された作業対象物の荷重値に基づいて荷こぼれ基準記憶部52に記憶された複数の基準値から1つの基準値を選択する荷こぼれ基準選択部53と,荷こぼれ基準記憶部52に記憶された荷こぼれ基準値,荷重演算部51で演算された作業対象物の荷重値,姿勢演算部55で演算されたフロント作業機12の姿勢,及び運動状態演算部56で演算されたフロント作業機12の運動状態を示す物理量に基づいて,フロント作業機12が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したか否かを推定する荷こぼれ推定部54と,荷重演算部51と荷こぼれ推定部54の出力に基づいてモニタ23に表示する情報を生成する出力情報生成部57によって構成されている。また,荷重演算部51は作業対象物の荷重を積算して運搬機械2への積込量を演算し,モニタ23に設けられた積算リセットスイッチ94(図13A,図13B参照)が出力するリセット信号の入力に基づいて,運搬機械2への積込量をリセットするように構成されている。
本実施形態における運動状態演算部56は,フロント作業機12の運動状態を示す物理量としてフロント作業機12の移動速度,より具体的には上部旋回体11の旋回速度を算出している。
次に本発明の実施形態の一例である作業機械の荷重計測システムが作業サイクル開始時におけるフロント作業機12の姿勢に基づいてフロント作業機12の操作指示を補正し,荷重を計測する方法について説明する。
−ダンプトラックへの積込作業中の油圧ショベルの動作の定義−
図4は油圧ショベル1の作業の一例を示す概観図である。本稿では便宜上,油圧ショベル(積込機械)1によるダンプトラック(運搬機械)2への「積込作業(運搬作業)」を,A)作業対象物(運搬物)3を掘削してバケット15内に作業対象物(「掘削物」とも称する)4を積み込む「掘削動作」と,B)上部旋回体11の旋回とフロント作業機12の動作を組み合わせてダンプトラック2の荷台の上までバケットを移動する「運搬動作」と,C)バケット15内の作業対象物4をダンプトラック2の荷台に放出(放土)する「積込動作」と,D)掘削動作を開始するために作業対象物上の所望の位置へバケット15を移動させる「リーチング動作」という4つの動作を含む作業と定義する。多くの場合,油圧ショベル1は,この4つの動作をこの順番で繰り返し実施することでダンプトラック2の荷台を作業対象物4で満杯にする。B)の運搬動作は多くの場合旋回ブーム上げによって行われる。C)の積込動作は,多くの場合バケットダンプによって行われる。
図4は油圧ショベル1の作業の一例を示す概観図である。本稿では便宜上,油圧ショベル(積込機械)1によるダンプトラック(運搬機械)2への「積込作業(運搬作業)」を,A)作業対象物(運搬物)3を掘削してバケット15内に作業対象物(「掘削物」とも称する)4を積み込む「掘削動作」と,B)上部旋回体11の旋回とフロント作業機12の動作を組み合わせてダンプトラック2の荷台の上までバケットを移動する「運搬動作」と,C)バケット15内の作業対象物4をダンプトラック2の荷台に放出(放土)する「積込動作」と,D)掘削動作を開始するために作業対象物上の所望の位置へバケット15を移動させる「リーチング動作」という4つの動作を含む作業と定義する。多くの場合,油圧ショベル1は,この4つの動作をこの順番で繰り返し実施することでダンプトラック2の荷台を作業対象物4で満杯にする。B)の運搬動作は多くの場合旋回ブーム上げによって行われる。C)の積込動作は,多くの場合バケットダンプによって行われる。
ダンプトラック2の架台に作業対象物4を過剰に積込むと過積載となり,ダンプトラック2の効率低下や損傷を招き,また作業対象物4の積込が過少である場合は運搬量が少ないため現場の生産量が下がることになるので,ダンプトラック2への積込量は適正にすることが望ましい。
積込作業中に作業対象物4の荷重を計測した後に不適切な操作を行うと,バケット15内部の作業対象物4がこぼれることがある。操作者がこぼれたことに気付かずにそのまま運搬機械2へ積み込みを実施した場合,計測した作業対象物4の荷重と実際にダンプトラック2へ積込みを行った荷重に差が生じる。そのため,作業対象物4の荷重を積算して求めた運搬機械2への積込量と実際の積込量が異なってしまい,ダンプトラック2への積込量を適正に管理できなくなるので,作業対象物4がこぼれた可能性がある場合は操作者へ知らせられることが望ましい。
−運搬判定部50による運搬動作の開始判定・終了判定−
図5はコントローラ21における運搬判定部50が,フロント作業機12によるダンプトラック2の荷台の上方への作業対象物4の運搬の開始と終了を判定する方法を示すフローチャートであり,図6はアームボトム圧センサ31の検出値(アームシリンダボトム圧力)及びバケット角度センサ26の検出値(アーム−バケット相対角度)と運搬判定部50による判定結果の関係を示すグラフの一例である。
図5はコントローラ21における運搬判定部50が,フロント作業機12によるダンプトラック2の荷台の上方への作業対象物4の運搬の開始と終了を判定する方法を示すフローチャートであり,図6はアームボトム圧センサ31の検出値(アームシリンダボトム圧力)及びバケット角度センサ26の検出値(アーム−バケット相対角度)と運搬判定部50による判定結果の関係を示すグラフの一例である。
図5のフローチャートは油圧ショベル1のコントローラ21において予め定められたサンプリング周期毎に実行される。
運搬判定部50は,ステップS100でアームボトム圧センサ31の出力を監視し,予め設定されている閾値1より低い状態から閾値1を超えたか否か判定する。油圧ショベル1はアームシリンダ17を押し出して掘削するため,図6の下側のグラフに示すようにアームシリンダボトム圧は掘削動作中に大きくなるので,本実施形態ではアームボトム圧が閾値1を上回ったタイミングで掘削動作を開始したとみなしている。ステップS100でアームボトム圧が閾値1より低い状態から閾値1を超えたと判定された場合は,運搬判定部50は油圧ショベル1が掘削動作を開始したと判定してステップS101に進む。反対にアームボトム圧が閾値1より低い状態から閾値1を超えない場合(閾値1以下を保持する場合)はステップS100の前に戻り,アームボトム圧センサ31の出力の監視を続行する。
ステップS101では引き続きアームボトム圧センサ31の出力を監視し,予め設定されている閾値2より高い状態から閾値2を下回ったか否か判定する。図6の下側のグラフに示すようにアームシリンダボトム圧は掘削動作が終了すると小さくなるので,本実施形態ではアームボトム圧が閾値2を下回ったタイミングで掘削動作が終了し,運搬動作を開始したとみなしている。ステップS101でアームボトム圧が閾値2より高い状態から閾値2を下回ったと判定された場合は,運搬判定部50は油圧ショベル1が掘削動作を終了し且つ運搬動作を開始したと判定してステップS102に進む。反対にアームボトム圧が閾値2より高い状態から閾値2を下回らない場合(閾値2以上を保持する場合)は運搬判定部50は掘削動作が継続していると判定し,ステップS101の前に戻ってアームボトム圧センサ31の出力の監視を続行する。
なお,閾値1と閾値2の関係に関して,図6に示した例では閾値1<閾値2の関係が成り立っているがこれは一例に過ぎず,油圧ショベル1の掘削動作の開始と終了の判定が可能な範囲で任意の値を設定できる。またその際,閾値1と閾値2の大小関係は問わないものとする。
ステップS102では運搬判定部50は運搬動作が開始したという判定(運搬開始判定)を外部に出力しステップS103に進む。このときの判定の出力先には荷重演算部51が含まれる。
ステップS103では,運搬判定部50はバケット角度センサ26の出力を監視し,アーム−バケット間の相対角度(アーム14とバケット15のなす角)が予め設定されている閾値3より小さい角度から閾値3を上回ったか否か判定する。運搬動作を終え積込動作を開始する油圧ショベル1はバケット15内の土砂(掘削対象物)を放出するためにアーム14とバケット15のなす角を狭めるように動作する。つまり図6の上側のグラフに示すようにアーム14とバケット15の相対角度は運搬動作から積込動作に遷移する際に大きくなるので,本実施形態ではアーム14とバケット15の相対角度が閾値3を上回ったタイミングで運搬動作が終了し,積込動作を開始したとみなしている。ステップS103でアーム−バケット相対角度が閾値3を上回ったと判定された場合は,運搬判定部50は油圧ショベル1が運搬動作を終了し且つ積込動作を開始したと判定してステップS104に進む。反対にアーム−バケット相対角度が閾値3を上回らないと判定された場合(閾値3未満を保持する場合)は,運搬判定部50は運搬動作が継続していると判定し,ステップS103の前に戻ってバケット角度センサ26の出力の監視を続行する。
ステップS104では運搬判定部50は運搬動作が終了したという判定(運搬終了判定)を外部に出力しステップS100に戻る。このときの判定の出力先には荷重演算部51が含まれる。
−荷こぼれ基準値−
図7は本実施形態の荷こぼれ基準値を示すグラフであり,図8は荷重の大きさの分類方法を示すバケット15の側面図である。図7及び図8を用いて,荷こぼれ基準記憶部52に記憶されている荷こぼれ基準値について説明する。
図7は本実施形態の荷こぼれ基準値を示すグラフであり,図8は荷重の大きさの分類方法を示すバケット15の側面図である。図7及び図8を用いて,荷こぼれ基準記憶部52に記憶されている荷こぼれ基準値について説明する。
荷こぼれ基準値は,図7のグラフに示すように,バケット15の開口面の水平面に対する角度(以下「バケット絶対角度」や「バケット角度」と称することがある)を縦軸(第1軸)とし,上部旋回体11の旋回角速度を横軸(第2軸)とする直交座標系上の所定の領域として規定されており,その領域は掘削物(作業対象物)4の荷重値ごとに複数規定された複数の領域となっている。縦軸(バケット角度)はバケット開口面が水平のとき(図中の点線)を0とする。なお,詳細は後述するが,図中の括弧内の大,中,小は「荷重の大きさ」を示し,バケット角度や旋回角速度の大きさを示すものではない。例えば,θsp(大)は荷重が大のときのバケット角度の最大値であり,ωsp(大)は荷重が大のときの旋回角速度の最大値を示す。
バケット15の開口面が水平の状態で上部旋回体11の旋回速度を大きくすると,バケット15に作用する遠心力や慣性力によりバケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が零れ落ちる。また,バケット15の開口面を水平の状態から傾けていると,バケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が零れ落ちやすくなるため,上部旋回体11の旋回速度が小さい場合においても零れ落ちる。さらにバケット15の開口面を水平の状態から傾けていると,ある角度になったところで上部旋回体11が旋回していない場合でもこぼれが発生する。これらの関係を表すため,本実施形態では,荷こぼれが発生する場合のバケット15の絶対角度と上部旋回体11の旋回速度の大きさの関係を示す荷こぼれ基準値の分布を図7に示すように半楕円状とした(以下,便宜上,半楕円を「楕円」と簡略して称することがある。)。荷こぼれ推定部54は,実際のバケット15の絶対角度と上部旋回体11の旋回速度の大きさと組合せが楕円の外部に含まれる場合には掘削物4の運搬中に荷こぼれが発生したと判定し,当該楕円の内部に含まれる場合には荷こぼれは発生しなかったと判定する。
掘削物4の荷重が大きい場合は,図8で「荷重:大」と付された図のようにバケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が大きく,掘削物4がこぼれやすくなる。そのため,図7で「荷重:大」と付された楕円が示すように楕円の大きさは小さくなる。一方で,掘削物4の荷重が小さい場合は,図8で「荷重:小」と付された図のようにバケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が小さく,掘削物4がこぼれにくくなる。そのため,図7で「荷重:小」と付された楕円が示すように楕円は大きくなり,荷こぼれの生じないバケット15の絶対角度と上部旋回体11の旋回角速度の大きさの組合せに余裕が生じる。
なお,図8の「荷重:大」の場合は,バケット側面から見て掘削物の勾配が1対1となる場合の荷重(最大荷重)を上限とする所定の荷重値の範囲を示し,「荷重:小」の場合は,バケット側面から見て掘削物の上面がバケット15の開口面と略一致する場合の荷重を上限とする所定の荷重値の範囲を示し,「荷重:中」の場合は「荷重:大」の場合の範囲の下限を上限とし,「荷重:小」の場合の上限を下限とする荷重値の範囲を示すものとする。本実施形態では3種の荷重範囲に対応する3種の楕円(荷こぼれ基準値)を規定したが,これ以外の数の種類の荷重範囲と楕円を規定しても良い。
上記3種の荷重範囲(大,中,小)に対応する荷こぼれ基準値(楕円)における水平面に対するバケット15の絶対角度の最大値をそれぞれθsp(大),θsp(中),θsp(小)とし,同様に上部旋回体11の旋回角速度の最大値をそれぞれωsp(大),ωsp(中),ωsp(小)とし,バケット角度をθbk,旋回角速度の大きさをωswとすると,荷こぼれが発生しない範囲である楕円の内部の領域は下記式(1)によって表す事ができる。
(θbk)2/(θsp)2+(ωsw)2/(ωsp)2 ≦ 1(1)
定数値であるθsp(大),θsp(中),θsp(小),およびωsp(大),ωsp(中),ωsp(小)を含む荷こぼれ基準値は予め実測して荷こぼれ基準記憶部52に記録することができる。例えば,図8に示すように荷重を大,中,小と設定し,それぞれの設定と同様な積込を実施し,その状態における荷重を計測する。そして,大,中,小の各荷重状態において旋回せずにバケット15の開口面を水平の状態から傾けて荷こぼれが発生した時のバケット15の絶対角度をθspとして設定し,バケット15を水平にした状態で旋回して荷こぼれが発生した時の旋回角度をωspとして設定する。
定数値であるθsp(大),θsp(中),θsp(小),およびωsp(大),ωsp(中),ωsp(小)を含む荷こぼれ基準値は予め実測して荷こぼれ基準記憶部52に記録することができる。例えば,図8に示すように荷重を大,中,小と設定し,それぞれの設定と同様な積込を実施し,その状態における荷重を計測する。そして,大,中,小の各荷重状態において旋回せずにバケット15の開口面を水平の状態から傾けて荷こぼれが発生した時のバケット15の絶対角度をθspとして設定し,バケット15を水平にした状態で旋回して荷こぼれが発生した時の旋回角度をωspとして設定する。
−荷重演算部51による荷重値演算−
図9はコントローラ21における荷重演算部51によるバケット15内の作業対象物の瞬時荷重Mlの演算方法の説明図である。図9を用いて,荷重演算部51が荷重を演算する方法を説明する。荷重の計測はブーム13の回動軸周りに作用し,ブームシリンダ16が発生するトルクと,フロント作業機12が重力と旋回遠心力により発生するトルクと,積載物が重力と旋回遠心力により発生するトルクの釣合を利用する。
図9はコントローラ21における荷重演算部51によるバケット15内の作業対象物の瞬時荷重Mlの演算方法の説明図である。図9を用いて,荷重演算部51が荷重を演算する方法を説明する。荷重の計測はブーム13の回動軸周りに作用し,ブームシリンダ16が発生するトルクと,フロント作業機12が重力と旋回遠心力により発生するトルクと,積載物が重力と旋回遠心力により発生するトルクの釣合を利用する。
ブームシリンダ16の推力Fcylはブームボトム圧センサ29の出力信号をP1,ブームロッド圧センサ30の出力信号をP2,ブームシリンダ16の受圧面積をA1,A2として,以下の式(2)で算出される。
Fcyl=A1・P1−A2・P2・・・(2)
ブームシリンダ16が発生するトルクTbmは,ブーム回動軸とブームシリンダ16の推力の作用点を結んだ線分の長さをLbm,ブームシリンダ16の推力Fcylと線分Lbmと推力の方向が成す角度をθcylとして以下の式(3)で算出される。
ブームシリンダ16が発生するトルクTbmは,ブーム回動軸とブームシリンダ16の推力の作用点を結んだ線分の長さをLbm,ブームシリンダ16の推力Fcylと線分Lbmと推力の方向が成す角度をθcylとして以下の式(3)で算出される。
Tbm=Fcyl・Lbm・sin(θcyl) …(3)
フロント作業機12が重力により発生するトルクTgfrは,フロント作業機12の重心重量をMfr,重力加速度をg,ブーム回動軸とフロント重心までの前後方向の長さ(車体前後方向の長さ)をLfr,ブーム回動軸とフロント重心を結ぶ線分と水平面が成す角度をθfrとして以下の式(4)で算出される。
フロント作業機12が重力により発生するトルクTgfrは,フロント作業機12の重心重量をMfr,重力加速度をg,ブーム回動軸とフロント重心までの前後方向の長さ(車体前後方向の長さ)をLfr,ブーム回動軸とフロント重心を結ぶ線分と水平面が成す角度をθfrとして以下の式(4)で算出される。
Tgfr=Mfr・g・Lfr・cos(θfr) …(4)
フロント作業機12が旋回遠心力により発生するトルクTcfrは,上部旋回体11の旋回中心とフロント重心までの前後方向の長さをRfr,旋回角速度をωとして以下の式(5)で算出される。
フロント作業機12が旋回遠心力により発生するトルクTcfrは,上部旋回体11の旋回中心とフロント重心までの前後方向の長さをRfr,旋回角速度をωとして以下の式(5)で算出される。
Tcfr=Mfr・Rfr・ω2・sin(θfr) …(5)
なお,Mfr,Lfr,Rfr,θfrは予め設定された上部旋回体11,ブーム13,アーム14,バケット15それぞれの長さ,重心位置,重量と,ブーム角度センサ24,アーム角度センサ25,バケット角度センサ26から出力される角度信号から算出される。
なお,Mfr,Lfr,Rfr,θfrは予め設定された上部旋回体11,ブーム13,アーム14,バケット15それぞれの長さ,重心位置,重量と,ブーム角度センサ24,アーム角度センサ25,バケット角度センサ26から出力される角度信号から算出される。
積載物が重力により発生するトルクTglは,積載物の重量をMl,ブーム回動軸とバケット重心までの前後方向の長さをLl,ブーム回動軸と積載物重心を結ぶ線分と水平面が成す角度をθlとして以下の式(6)で算出される。
Tgl=Ml・g・Ll・cos(θl) …(6)
積載物が旋回遠心力により発生するトルクTclは,上部旋回体11の旋回中心とバケット重心までの前後方向の長さをRlとして以下の式(7)で算出される。
積載物が旋回遠心力により発生するトルクTclは,上部旋回体11の旋回中心とバケット重心までの前後方向の長さをRlとして以下の式(7)で算出される。
Tcl=Ml・Rl・ω2・sin(θl) …(7)
式(3)乃至(7)の釣合いを変形して積載物重量Mlに関して展開すると,積載物重量Mlは以下の式(8)で算出される。
式(3)乃至(7)の釣合いを変形して積載物重量Mlに関して展開すると,積載物重量Mlは以下の式(8)で算出される。
Ml=(Tbm−Tgfr−Tcfr)/(Ll・g・cos(θl)+Rl・ω2・sin(θl)) …(8)
式(2)−(8)による荷重の演算は,センサのノイズや油圧回路の特性などにより運搬動作中は常に一定の値を出力できないことがあるので,運搬動作中の所定期間の積載物重量Mlを平均化して荷重値を確定する。
式(2)−(8)による荷重の演算は,センサのノイズや油圧回路の特性などにより運搬動作中は常に一定の値を出力できないことがあるので,運搬動作中の所定期間の積載物重量Mlを平均化して荷重値を確定する。
−荷重値確定処理と荷こぼれ推定処理−
図10は第1実施形態のコントローラ21が実行する荷重値確定処理と荷こぼれ推定処理を示すフローチャートであり,図11は瞬時荷重値Mlの時間変化を示すグラフであり,図12は運搬中の荷こぼれの発生を推定する際に利用するグラフ(荷こぼれ基準値)の説明図である。図10から図12を用いて,荷重演算部51が油圧ショベル1の運搬動作中に荷重を確定した後,その荷重値に基づいて荷こぼれ基準選択部53が荷こぼれ基準値を選択し,その選択された荷こぼれ基準値に基づいて荷こぼれ推定部54が荷こぼれの有無を推定する方法について述べる。
図10は第1実施形態のコントローラ21が実行する荷重値確定処理と荷こぼれ推定処理を示すフローチャートであり,図11は瞬時荷重値Mlの時間変化を示すグラフであり,図12は運搬中の荷こぼれの発生を推定する際に利用するグラフ(荷こぼれ基準値)の説明図である。図10から図12を用いて,荷重演算部51が油圧ショベル1の運搬動作中に荷重を確定した後,その荷重値に基づいて荷こぼれ基準選択部53が荷こぼれ基準値を選択し,その選択された荷こぼれ基準値に基づいて荷こぼれ推定部54が荷こぼれの有無を推定する方法について述べる。
図10のフローチャートはコントローラ21において予め定められたサンプリング周期で実行される。
荷重演算部51は,ステップS110でモニタ23から積込量のリセット信号が出力されているか否か判定し,リセット信号が出力されていない場合はステップS112に進み,リセット信号が出力されている場合はステップS111で運搬機械2への積込量をリセットし,ステップS112に進む。
ステップS112では,荷重演算部51は,運搬判定部50から運搬開始判定が出力されたか否か監視する。運搬開始判定が出力されている場合はステップS113に進み,そうでない場合はステップS110の前に戻り,モニタ23および運搬判定部50の出力を監視する。
ステップS113では,荷重演算部51は,上記の式(2)−(8)に関する演算を行い,瞬時の掘削物重量(瞬時荷重値)Mlを演算し,続いてステップS114では瞬時の瞬時荷重値Mlを記録し,ステップS115に進む。
ステップS115では,荷重演算部51は,運搬判定部50から運搬開始判定が出力されてから所定時間(「荷重演算期間」と称することがある)が経過しているか否か判定し,所定時間が経過していない場合はステップS113の前に戻ってステップS113とS114を再度実行する。一方,所定時間が経過している場合はステップS116に進む。
ステップS116では,荷重演算部51は,所定時間に演算した瞬時荷重値Mlの平均荷重値を演算する。図11に示すように荷重演算期間中の瞬時荷重値Mlはサンプリング毎に異なっているので,荷重演算期間中に演算された値の平均をとることで荷重値を確定する。ステップS116で荷重値が確定されると,その確定した荷重値を出力情報生成部57に送信し(ステップS117)ステップS118に進む。出力情報生成部57は,ステップS117で入力される荷重値を基にモニタ23の画面上の運搬中荷重表示部93の数値を更新する。
ステップS118では,荷こぼれ基準選択部53は,ステップS116で演算した掘削物4の荷重値Mlの大きさを,予め設定している閾値に基づいて大,中,小の3つに分類し,図7における荷こぼれ基準記憶部52が記録している3つの楕円状の荷こぼれ基準値(荷こぼれ許容範囲)の中から,分類した掘削物4の荷重値に適合する基準値を選択する。そして,選択した荷こぼれ基準値を荷こぼれ推定部54に出力して荷こぼれ基準値として設定してステップS119に進む。ここではステップS118で図12に示す荷こぼれ基準値が選択・設定されたものとして説明を続ける。
ステップS119では,荷こぼれ推定部54は,荷こぼれを推定した時にONに設定される荷こぼれ推定フラグをOFFに設定し,ステップS120に進む。
ステップS120では,荷こぼれ推定部54は,ステップS118で設定した基準値と,姿勢演算部55から入力する現在の水平面に対するバケット15の絶対角度と,運動状態演算部56から入力する現在の上部旋回体11の旋回角速度の大きさとに基づいて,現在の水平面に対するバケット15の絶対角度と上部旋回体11の旋回角速度の大きさが式(1)に示す関係を満たすか否かを判定する。式(1)の関係を満たすと判定した場合(すなわち,図12中の点線の丸が示すようにバケット角度と旋回角速度の組合せが許容範囲内にあると判定した場合)は荷こぼれの発生は無かったとみなしてステップS122に進む。反対に,式(1)の関係を満たさないと判定した場合(すなわち,図12中の実線の丸が示すようにバケット角度と旋回角速度の組合せが許容範囲外にあると判定した場合)はステップS121で荷こぼれが発生したとみなして,荷こぼれ推定フラグをONに設定しステップS122に進む。
ステップS122では,荷こぼれ推定部54は,荷こぼれ推定フラグがONとなっているか否か判定する。荷こぼれ推定フラグがOFFの場合はステップS125に進み,荷こぼれ推定フラグがONの場合はステップS123に進む。
ステップS125では,荷重演算部51は,運搬判定部50から運搬終了判定(ステップS104)が出力されたか否か監視し,運搬終了判定が検出されない場合はステップS120の前に戻り荷こぼれ推定部54による荷こぼれの有無の判定を続行し,運搬終了判定が検出された場合はステップ126に進む。
ステップS123では,出力情報生成部57は,荷こぼれ報知メッセージ95を生成してモニタ23上に表示することで荷こぼれ推定を操作者に報知し(後述の図13B参照),ステップS124に進む。荷こぼれ報知メッセージ95は少なくとも荷こぼれ推定フラグがONになっている期間にモニタ23上に表示される。
ステップS124では,荷重演算部51は,ブーム角度センサ24の出力を確認し,運搬終了判定の検出までの間にブーム上げが検出されるか否かを判定する。運搬終了判定までにブーム上げが検出された場合は,荷こぼれ報知メッセージ95に基づいて操作者が荷重値の再計測を開始したとみなして,ステップS113の前に戻り再度荷重を計測する。図11に示すように,荷こぼれを推定した後にブーム上げを検出した場合,ブーム上げ検出後の所定期間中に瞬時荷重値Mlを再度計測し,荷重値を更新する。一方,ステップS124でブーム上げを検出できない場合は,荷こぼれが推定されたが操作者が再計測をすることなく運搬動作を終了したとみなしてステップS126に進む。
ステップS126では,荷重演算部51は,ステップS116で演算した平均荷重を積算して運搬機械2への積込量を演算する。ステップS127では,荷重演算部51は,ステップS116で演算した平均荷重をリセットする。ステップS128では,ステップS126で演算された運搬機械2への積込量とステップS127でリセットされた平均荷重値を出力情報生成部57に出力し,ステップS110の前に戻る。出力情報生成部57はステップS128の出力に基づいて表示を更新する。
図13A及び図13Bは本実施形態のモニタ23の出力画面を示す外観図で,図13Aは荷こぼれを推定していない時(荷こぼれ推定フラグOFFの時)の出力画面,図13Bは荷こぼれを推定した時(荷こぼれ推定フラグONの時)の出力画面である。図13A,Bを用いて出力情報生成部57が荷重計測結果と荷こぼれの推定結果に応じてモニタ23の表示を変更する方法について説明する。
モニタ23の出力画面(表示画面)には,目標荷重表示部90と,合計荷重表示部91と,残り荷重表示部92と,運搬中荷重表示部93と,積算リセットスイッチ94が設けられている。目標荷重表示部90に表示される目標荷重値は各ダンプトラック2のベッセル容量に基づいて予め設定されている。合計荷重表示部91に表示される合計荷重値は,図10におけるステップS126で演算された運搬機械2の積込量(平均荷重値の積算値)であり,積算リセットスイッチ94が押下されるタイミングでゼロにリセットされる。残り荷重表示部92に表示される残り荷重値は目標荷重表示部90の目標荷重値から合計荷重表示部92の合計荷重値を減じた値である。運搬中荷重表示部93には,図10のステップS116で演算される運搬中の荷重値が表示され,ステップS129のタイミングでゼロにリセットされる。出力情報生成部57は,図9におけるステップS123で荷こぼれ推定フラグがONになっている期間は,荷こぼれ報知メッセージ95を生成し,その荷こぼれ報知メッセージ95を図13Bに示すようにモニタ23上に重畳して表示する。荷こぼれ報知メッセージ95としては,操作者に対して速やかなブーム上げの実行を促すメッセージや図形を追加しても良い。
−動作・効果−
上記のように構成された油圧ショベルにおいて,アームクラウド操作してフロント作業機12で作業対象物4の掘削する掘削動作を開始すると,バケット15が地表に接触してアームシリンダボトム圧が閾値1を超えて上昇し,その後,掘削が終了してアームシリンダ負荷が低減するとアームシリンダボトム圧が閾値2以下に低下して運搬判定部50は運搬開始判定を出力する(図5のS102)。掘削動作に続く運搬動作では,作業対象物4をダンプトラック2の荷台の上まで旋回ブーム上げで運搬する動作が行われ,この運搬動作中にコントローラ21は図10のステップS113−S122までの処理を実行する。具体的には,まず荷重演算部51が瞬時荷重値Mlと平均荷重値の演算を行う(ステップS113−S116)。そして,荷こぼれ推定部54がその平均荷重値に適した荷こぼれ基準値を設定し(ステップS118),平均荷重値の演算後から運搬動作終了判定の出力前の間に姿勢演算部55が演算したバケット角度と運動状態演算部56が演算した旋回角速度の組合せが荷こぼれ基準値を規定する楕円の内部に位置するか否かを判定することで荷こぼれが発生したか否かを推定する(ステップS120)。この判定で荷こぼれが発生したと推定された場合には,モニタ23の画面上に荷こぼれ報知メッセージ95(図13B)が表示され(ステップS123),これにより操作者に荷こぼれが発生したことが運搬動作中(すなわち,バケットダンプによる掘削物4のダンプトラック2への放土前)に報知される。報知メッセージ95を認識した操作者は速やかにブーム上げを再度行い(ステップS124),これにより荷こぼれ後の掘削物4の平均荷重値が荷重演算部51によって演算される(ステップS113−S116)。荷重演算部51による平均荷重値の演算が完了すると,モニタ23上の運搬中荷重表示部93の数値が更新されるので(ステップS117),この数値の更新を認識することで操作者は荷こぼれ後の掘削物4の平均荷重値の演算が完了したことを把握でき,次の積込動作に円滑に移行できる。その後,荷こぼれ後の掘削物4の平均荷重値がダンプトラック2への積込量として積算される(ステップS126)。
上記のように構成された油圧ショベルにおいて,アームクラウド操作してフロント作業機12で作業対象物4の掘削する掘削動作を開始すると,バケット15が地表に接触してアームシリンダボトム圧が閾値1を超えて上昇し,その後,掘削が終了してアームシリンダ負荷が低減するとアームシリンダボトム圧が閾値2以下に低下して運搬判定部50は運搬開始判定を出力する(図5のS102)。掘削動作に続く運搬動作では,作業対象物4をダンプトラック2の荷台の上まで旋回ブーム上げで運搬する動作が行われ,この運搬動作中にコントローラ21は図10のステップS113−S122までの処理を実行する。具体的には,まず荷重演算部51が瞬時荷重値Mlと平均荷重値の演算を行う(ステップS113−S116)。そして,荷こぼれ推定部54がその平均荷重値に適した荷こぼれ基準値を設定し(ステップS118),平均荷重値の演算後から運搬動作終了判定の出力前の間に姿勢演算部55が演算したバケット角度と運動状態演算部56が演算した旋回角速度の組合せが荷こぼれ基準値を規定する楕円の内部に位置するか否かを判定することで荷こぼれが発生したか否かを推定する(ステップS120)。この判定で荷こぼれが発生したと推定された場合には,モニタ23の画面上に荷こぼれ報知メッセージ95(図13B)が表示され(ステップS123),これにより操作者に荷こぼれが発生したことが運搬動作中(すなわち,バケットダンプによる掘削物4のダンプトラック2への放土前)に報知される。報知メッセージ95を認識した操作者は速やかにブーム上げを再度行い(ステップS124),これにより荷こぼれ後の掘削物4の平均荷重値が荷重演算部51によって演算される(ステップS113−S116)。荷重演算部51による平均荷重値の演算が完了すると,モニタ23上の運搬中荷重表示部93の数値が更新されるので(ステップS117),この数値の更新を認識することで操作者は荷こぼれ後の掘削物4の平均荷重値の演算が完了したことを把握でき,次の積込動作に円滑に移行できる。その後,荷こぼれ後の掘削物4の平均荷重値がダンプトラック2への積込量として積算される(ステップS126)。
このように運搬動作中に荷こぼれの発生の有無を判定することで,操作者が平均荷重計測後の荷こぼれを見逃すことがなくなり,荷こぼれ発生時には平均荷重値を再計測することでダンプトラック2への積込量を精度よく演算できる。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について説明する。図14は第2実施形態の荷重計測システムのシステム構成図であり,先の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略することがある。本実施形態のコントローラ21は,第1実施形態の各構成に加えて,フロント作業機12の姿勢(バケット角度)と運動状態(旋回角速度)のいずれかが荷こぼれの要因となっているかを判別するための基準値(「荷こぼれ要因基準値」と称することがある)が記憶された荷こぼれ要因基準記憶部60として機能する。
次に本発明の第2実施形態について説明する。図14は第2実施形態の荷重計測システムのシステム構成図であり,先の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略することがある。本実施形態のコントローラ21は,第1実施形態の各構成に加えて,フロント作業機12の姿勢(バケット角度)と運動状態(旋回角速度)のいずれかが荷こぼれの要因となっているかを判別するための基準値(「荷こぼれ要因基準値」と称することがある)が記憶された荷こぼれ要因基準記憶部60として機能する。
図15は第2実施形態のコントローラ21が実行する処理のフローチャートであり,ステップS121の後にステップS130,131,132の処理が実行される点で第1実施形態の図10のものと異なっている。図10と同じ符号の付されたステップは図10と同じステップであるため説明を省略する。
荷こぼれ推定部54は,ステップS120で荷こぼれが発生したと判定してステップS121で荷こぼれ推定フラグをONに設定すると,ステップS130でバケット15の絶対角度が荷こぼれ要因判別基準値内であるか否かに基づいて荷こぼれ要因を判定する。図16は本実施形態の荷こぼれ要因基準値の説明図であり,本実施形態の荷こぼれ要因基準値はバケット15の絶対角度が水平となるゼロを含む所定の範囲で規定されている。図16の例では,荷こぼれ要因基準値はバケット絶対角度が−θsp1(下限値)から+θsp1(上限値)の範囲に設定されている。
ステップS130で荷こぼれ推定部54が,バケット15の絶対角度が荷こぼれ要因判別基準値内に含まれると判定した場合(すなわち,図16中の点線の丸が示すようにバケット絶対角度が荷こぼれ要因判別基準値内にあると判定した場合)はステップS131において荷こぼれの主な要因は「旋回速度」であると推定し,その推定結果を出力情報生成部57に出力する。一方,バケット15の絶対角度が荷こぼれ要因判別基準内ではないと判定した場合(すなわち,図16中の実線の丸が示すようにバケット絶対角度が荷こぼれ要因判別基準値外にあると判定した場合)はステップS132において荷こぼれの主な要因は「バケット15の角度」であると推定し,その推定結果を出力情報生成部57に出力する。ステップS131とS132のいずれかの処理が終了したらステップS122に進む。
出力情報生成部57は,ステップS123において,荷こぼれ報知メッセージ95をモニタ23に表示すると同時に,ステップS131またはS132で入力した荷こぼれ要因の推定結果に応じた荷こぼれ要因報知メッセージ98を表示する。例えば,バケット15の絶対角度が荷こぼれ要因の判別基準値の範囲外のとき(すなわち,ステップS132を通過したとき)は,図17に示すようにバケット15の傾き(絶対角度)が要因であるため荷こぼれが発生したと推定し,バケット15の傾きに注意するようモニタ23の表示を介して操作者に報知する。なお,図示は省略するが,ステップS131を通過し荷こぼれ要因が旋回速度であると推定された場合は,旋回速度が荷こぼれの要因であり,操作者に旋回速度への注意を促すメッセージをモニタ23に表示する。なお,図16の例でも図13Bの例のように荷こぼれ報知メッセージ95として「計測し直して下さい。」というブーム上げによる再計測を促すメッセージを表示しても良い。
上記のように構成した本実施形態によれば,荷こぼれが発生した際のフロント作業機12の姿勢(バケット絶対角度)と運動状態(旋回角度)と荷こぼれ要因基準値に基づいて荷こぼれ要因の推定結果をモニタ23に表示することで,操作者に荷こぼれ要因を把握させることができる。これにより操作者が自身の操作傾向を客観的に把握することが可能になり,操作者のスキルアップを促すことが期待できる。
なお,図16の荷こぼれ要因基準値は一例に過ぎず,バケット絶対角度の上限値(最大値)と下限値(最小値)は異なる値に設定しても良い。
<第3実施形態>
次に本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の荷重計測システムのシステム構成図は図3に示した第1実施形態と同じであるため説明は省略する。
次に本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の荷重計測システムのシステム構成図は図3に示した第1実施形態と同じであるため説明は省略する。
図18は第3実施形態のコントローラ21が実行する処理のフローチャートであり,ステップS122の後にステップS135,136,137の処理が実行される点で第1実施形態の図10のものと異なっている。図10と同じ符号の付されたステップは図10と同じステップであるため説明を省略する。
荷こぼれ推定部54は,ステップS120で荷こぼれが発生したと判定してステップS121で荷こぼれ推定フラグをONに設定すると,荷こぼれ基準選択部53に選択された荷こぼれ基準値に対する,運動状態演算部56で演算された上部旋回体11の旋回角速度(フロント作業機12の運動状態を示す物理量)の余裕度(荷こぼれ余裕度)をステップS135で演算する。具体的には,ステップS135において,荷こぼれ推定部54は,図19に示すように,ステップS135の実行時に姿勢演算部55が演算したバケット角度と運動状態演算部56が演算した旋回角速度の組合せから成る点と,荷こぼれ基準値を規定する楕円との旋回角速度の大きさ方向における距離(水平距離)を荷こぼれに対する余裕度として演算する。すなわち,荷こぼれに対する余裕度ωmは式(1)を変形して以下の式(9)で演算できる。
ωm=((ωsp)2×(1―(θbk)2/(θsp)2))1/2―ωsw (9)
続くステップS136では,荷こぼれ推定部54は,荷こぼれ余裕度が所定の設定値(閾値)を上回っているか否か判定する。荷こぼれ余裕度が設定値以下の場合は,ステップS125に進み運搬が終了したか否か監視する。一方,荷こぼれ余裕度が設定値を超える場合は,出力情報生成部57にステップS135で演算した余裕度を出力して,ステップS137に進む。
続くステップS136では,荷こぼれ推定部54は,荷こぼれ余裕度が所定の設定値(閾値)を上回っているか否か判定する。荷こぼれ余裕度が設定値以下の場合は,ステップS125に進み運搬が終了したか否か監視する。一方,荷こぼれ余裕度が設定値を超える場合は,出力情報生成部57にステップS135で演算した余裕度を出力して,ステップS137に進む。
ステップS137では,出力情報生成部57は,荷こぼれ推定部54からステップS136で出力された荷こぼれ余裕度に基づいてモニタ23に荷こぼれに対する余裕度メッセージ96を表示する。荷こぼれに対して上部旋回体11の旋回角速度の大きさに余裕がある場合,図20に示す余裕度メッセージ96のように旋回角速度(フロント作業機12の運動状態を示す物理量)を増加しても荷こぼれが発生しない旨を操作者に報知する。
このように荷こぼれ推定部54で荷こぼれが発生しないと推定された場合には,余裕度メッセージ96をモニタ23に表示して荷こぼれに対する余裕度を操作者に報知することで,操作者は荷こぼれが起こらない範囲で素早い操作を実施できるようになるので作業効率を向上できる。また,運搬中の適切な操作方法を把握することができるので操作者のスキルアップに繋がる。
なお,本実施形態では,旋回速度の余裕度を算出して操作者に報知したが,バケット絶対角度の余裕度,すなわち図19の垂直方向距離(具体的には,ステップS135の実行時のバケット角度と旋回角速度の組合せから成る点と荷こぼれ基準値を規定する楕円とのバケット角度の大きさ方向における距離)を算出して操作者に報知しても良い。
<第4実施形態>
次に本発明の第4実施形態について説明する。図21は第4実施形態の荷重計測システムのシステム構成図であり,先の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略することがある。本実施形態のコントローラ21は,フロント作業機12が作業対象物4の運搬中に荷こぼれを発生したと荷こぼれ推定部54が推定した回数(荷こぼれカウント数)をカウントする荷こぼれ推定頻度演算部61として機能し,荷こぼれ推定頻度演算部61によりカウントされた回数が所定の設定値を超えたとき,荷こぼれ基準記憶部53が選択した荷こぼれ基準値の変更を促す旨をモニタ23がさらに報知する点に特徴がある。なお,図21のシステムは荷こぼれ要因基準記憶部60を有する第2実施形態の図15のシステム構成が基礎となっているが,第1実施形態の図10のシステム構成に荷こぼれ推定頻度演算部61を追加しても同様のシステムが構築できる。
次に本発明の第4実施形態について説明する。図21は第4実施形態の荷重計測システムのシステム構成図であり,先の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略することがある。本実施形態のコントローラ21は,フロント作業機12が作業対象物4の運搬中に荷こぼれを発生したと荷こぼれ推定部54が推定した回数(荷こぼれカウント数)をカウントする荷こぼれ推定頻度演算部61として機能し,荷こぼれ推定頻度演算部61によりカウントされた回数が所定の設定値を超えたとき,荷こぼれ基準記憶部53が選択した荷こぼれ基準値の変更を促す旨をモニタ23がさらに報知する点に特徴がある。なお,図21のシステムは荷こぼれ要因基準記憶部60を有する第2実施形態の図15のシステム構成が基礎となっているが,第1実施形態の図10のシステム構成に荷こぼれ推定頻度演算部61を追加しても同様のシステムが構築できる。
図22は第4実施形態のコントローラ21が実行する処理のフローチャートであり,ステップS120の後にステップS140の処理が実行され,ステップS121の後にステップS141,142,143,144の処理が実行される点で第1実施形態の図10のものと異なっている。図10と同じ符号の付されたステップは図10と同じステップであるため説明を省略する。
荷こぼれ推定頻度演算部61は,荷こぼれ推定部54がステップS120で荷こぼれを推定しなかった場合は,コントローラ21の内部に保持している荷こぼれカウント数をステップS140で1だけ減算し,ステップS122に進む。
一方,荷こぼれ推定部54がステップS120で荷こぼれを推定した場合は,荷こぼれ推定頻度演算部61は,ステップS121の後のステップS141で荷こぼれカウント数を1だけ加算してステップS142に進む。ステップS142では,荷こぼれ推定頻度演算部61は,荷こぼれカウント数が予め設定されている設定値より多いか否かを判定し,カウント数が当該設定値以下の場合はステップS122に進む。一方,カウント数が当該設定値より多い場合,荷こぼれ推定頻度演算部61は,ステップS143で荷こぼれ推定フラグをOFFに設定し,続くステップS144でエラー信号を出力情報生成部57に出力する。
出力情報生成部57はステップS144で,荷こぼれ推定頻度演算部61からエラー信号が出力された場合,図23に示すように荷こぼれ基準記憶部52の荷こぼれ基準値の設定変更を促す荷こぼれ基準値設定変更報知メッセージ97をモニタ23に表示する。すなわち,荷こぼれの推定が多い場合,荷こぼれ基準記憶部52の荷こぼれ基準値の設定を見直すよう操作者に報知する。
このように荷こぼれの推定頻度に応じて荷こぼれ基準の設定変更を促すことで,荷こぼれ基準記憶部52に記憶された荷こぼれ基準値の設定が作業現場の環境に不適であると把握でき,その設定を修正することで作業現場の環境に適した荷こぼれ推定を行うことができる。
<第5実施形態>
次に本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態の荷重計測システムのシステム構成図は図3に示した第1実施形態と同じであるため説明は省略する。
次に本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態の荷重計測システムのシステム構成図は図3に示した第1実施形態と同じであるため説明は省略する。
本実施形態は,まず,姿勢演算部55で演算されるフロント作業機12の姿勢に,上部旋回体11(車体本体)からフロント作業機12の先端部に位置するバケット15までの水平方向距離L(図26参照)が含まれており,その水平方向距離Lの減少に応じて荷こぼれ基準値を規定する楕円の広さが図27に示すように旋回角速度方向において増加するように規定されている(換言すると,水平方向距離Lの減少に応じて楕円の長軸方向の長さが増加するように規定されている)ことを特徴とする。
また,本実施形態は,姿勢演算部55が,フロント作業機12の姿勢としてバケット15の位置を算出しており,運動状態演算部56が,姿勢演算部55で演算されたバケット15の位置に基づいて,フロント作業機12の運動状態を示す物理量としてバケット15の鉛直方向加速度と水平方向加速度を算出しており,荷こぼれ基準記憶部52に記憶された荷こぼれ基準値が,バケット15の鉛直方向加速度を第1軸とし,バケット15の水平方向加速度を第2軸として有する座標系上の所定の領域として規定されており(図27参照),その領域は作業対象物4の荷重値(平均加重)ごとに複数規定された複数の領域であり(図27参照),荷こぼれ基準選択部53が,荷重演算部51で演算された作業対象物4の荷重値(平均荷重)に基づいて荷こぼれ基準記憶部52に記憶された複数の荷こぼれ基準値から1つの荷こぼれ基準値を選択し,荷こぼれ推定部54が,運動状態演算部56で演算されたバケット15の鉛直方向加速度と水平方向加速度が選択部53で選択された荷こぼれ基準値が規定する領域の外部に含まれる場合にフロント作業機12が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したと判定することを特徴とする。
図24は第5実施形態のコントローラ21が実行する処理のフローチャートであり,ステップS119の後に図25に示す荷こぼれ推定処理が実行され,その図25の荷こぼれ推定処理の後にステップS122以降の処理が実行される点で第1実施形態の図10のものと異なっている。図24,25において図10と同じ符号の付されたステップは図10と同じステップであるため説明を省略する。図26は図25中のステップS150で演算されるバケット中心位置L,Hの説明図であり,図27は図25中のステップS151−153に係る荷こぼれ基準値のグラフであり,図28は図25中のステップS15−156に係る荷こぼれ基準値のグラフである。
図25のステップS150では,姿勢演算部55は,ブーム13の回動中心からバケット中心までの水平方向距離Lおよび鉛直方向距離Hをそれぞれ以下の式(10),(11)で演算する。
H=Lbm・sin(θbm)+Lam・sin(θbm+θam)+Lbk・sin(θbm+θam+θbm) …(10)
L=Lbm・cos(θbm)+Lam・cos(θbm+θam)+Lbk・cos(θbm+θam+θbm) …(11)
続いてステップS151で,荷こぼれ推定部54は,ステップS150で演算した水平方向距離Lが予め設定されているブームの回動中心に対する水平方向距離の設定値Lthより大きいか否か判定し,大きい場合はバケット中心が図26中の領域Bにあると判定してステップS153に進む。一方,水平方向距離Lが設定値Lth以下の場合はバケット中心が図26中の領域Aにあると判定してステップS152に進む。
L=Lbm・cos(θbm)+Lam・cos(θbm+θam)+Lbk・cos(θbm+θam+θbm) …(11)
続いてステップS151で,荷こぼれ推定部54は,ステップS150で演算した水平方向距離Lが予め設定されているブームの回動中心に対する水平方向距離の設定値Lthより大きいか否か判定し,大きい場合はバケット中心が図26中の領域Bにあると判定してステップS153に進む。一方,水平方向距離Lが設定値Lth以下の場合はバケット中心が図26中の領域Aにあると判定してステップS152に進む。
ところで,水平方向距離Lが相対的に大きい場合は旋回半径が大きく,旋回により発生する遠心力や慣性力が大きくなるので,旋回角速度が大きくなると荷こぼれが発生しやすくなる。反対に,水平方向距離Lが相対的に小さい場合は旋回半径が小さく,旋回角速度が大きくても荷こぼれが発生しにくくなる。そのため,図27に示すように油圧ショベル1の周囲の領域を水平方向で2つの領域A,Bに分割した場合には,掘削物4が同じ荷重(ステップS116の平均荷重)であっても,荷こぼれ基準値はいずれの領域にバケット中心が位置するかに応じて異なる範囲となる。なお図27の例では荷重(中)の荷こぼれ基準値のみを表示し,荷重(小)および荷重(大)の荷こぼれ基準値を省略しているが,荷重(中)の場合と同様にバケット中心の位置に応じて楕円の長軸方向の長さが変わることは言うまでもない。なお,図27の例では領域A,Bの2つに分けて荷こぼれ基準値を補正したが,水平方向距離Lの減少に応じて楕円の長軸方向の長さ(旋回角速度方向の長さ)が単調に増加するように荷こぼれ基準値を規定しても良い。
ステップS152では(バケット中心が領域Aに在る場合),荷こぼれ推定部54は,図27の実線の楕円が示す領域Aのωsp(中A)に荷こぼれ基準値を設定してステップS120に進む。ステップS153に進んだ場合(バケット中心が領域Bに在る場合),荷こぼれ推定部54は,図27の点線の楕円が示す領域Bのωsp(中B)に荷こぼれ基準値を設定してステップS120に進む。
ステップS120では,ステップS152またはステップS153で選択した荷こぼれ基準値を用いて先の実施形態と同様の荷こぼれの有無の判定を行い,荷こぼれがあると判定された場合はステップS121で荷こぼれ推定フラグをONとしステップS154に進む。一方,荷こぼれが無いと判定された場合はステップS121をスキップしてステップS154に進む。
ステップS154では,運動状態演算部56は,バケット中心位置の水平方向距離Lと鉛直方向距離Hについて2階微分を実施することでLとHの加速度(すなわち,バケット15の水平方向加速度と鉛直方向加速度)を演算し,ステップS155に進む。
ところで,鉛直方向距離Hの加速度が0の状態で,水平方向距離Lの加速度の絶対値が大きくなると,バケット15に作用する慣性力によりバケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が零れ落ち易くなる。また,水平方向距離Lの加速度が0の状態で鉛直方向距離Hの加速度が小さくなる,すなわちバケット15が落下する方向に加速度が作用すると,バケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が零れ落ち易くなる。これらの関係を表すと,バケット15の中心位置の鉛直方向距離Hと水平方向距離Lの加速度の大きさに基づく荷こぼれ基準値は,図28に示すように,鉛直方向距離Hの加速度が0以下の場合は楕円状,鉛直方向距離Hの加速度が0以上の場合は水平方向距離Lの加速度の大きさのみが対象となるように長方形状に規定される。掘削物4の荷重が大きい場合は,バケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が大きく,掘削物4がこぼれやすくなるため,図27に示すように許容範囲は小さくなる。一方で,掘削物4の荷重が小さい場合は,バケット15の開口面から突出している掘削物4の部位が小さく,掘削物4がこぼれにくくなるため,図27のグラフに示すように許容範囲は大きくなり,余裕が生じる。
ステップS155では,荷こぼれ推定部54は,バケット中心位置L,Hの加速度の組合せが,図28の荷こぼれ基準値の内部に位置するか否かをさらに判定する。すなわち,ステップS120と同様にバケット中心位置の鉛直方向距離Hと水平方向距離Lの加速度の大きさが図28に示す許容範囲内であるか否かを判定し,許容範囲内である場合はそのまま処理を終了し,許容範囲外である場合はステップS156において荷こぼれ推定フラグをONに設定し,処理を終了する。
このように,荷こぼれの基準の指標は,バケット絶対角度と旋回角速度(すなわち,バケット15の移動速度)大きさに限定されず,バケット15の水平方向距離,水平方向加速度,垂直方向加速度も含めてもよい。さらに複数の基準を3次元以上にマッピングして荷こぼれの基準を設定していてもよい。また,荷こぼれの基準は固定されたものに限定されず,例えばモニタ23を介して外部から設定可能なように構成されていても良いことは明白である。
なお,第5実施形態では,図7等に示したバケット絶対角度と旋回角速度から成る荷こぼれ基準値と,図28のバケット中心位置の鉛直方向距離Hと水平方向距離Lの加速度から成る荷こぼれ基準値を併用したが,後者の荷こぼれ基準値のみを利用して荷こぼれの発生の有無を判定しても良い。
<その他>
なお,本発明は,上記の各実施形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば,本発明は,上記の各実施形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず,その構成の一部を削除したものも含まれる。また,ある実施形態に係る構成の一部を,他の実施形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
なお,本発明は,上記の各実施形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば,本発明は,上記の各実施形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず,その構成の一部を削除したものも含まれる。また,ある実施形態に係る構成の一部を,他の実施形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
例えば,本発明の説明に用いた油圧ショベル1は上部旋回体11,ブーム13,アーム14,バケット15を有しているが,作業機械の構成はこれに限らず,例えばリフティングマグネット機のような異なる形態のフロント作業機を有する作業機械に適用することができる。
また,運搬判定部50における運搬開始判定は上述したようにアームシリンダボトム圧とバケット角度を用いた方法に限定されるものではない。例えばリフティングマグネット機のような作業機械の場合,マグネットの吸着のON/OFF信号に基づいて運搬動作の開始と終了を判定することは容易である。
荷重の演算は図9に示したモデルに限定されるものではなく,異なる演算式を用いても良いことは明白である。例えば,ブーム13,アーム14,バケット15により構成されるフロント作業機12の運動方程式に基づいて荷重を演算してもよい。
掘削物4の荷重値の確定方法は図10に示す手法に限定されるものではない。例えばブーム13の回動加速度が所定値以下の期間を抽出して,その期間における荷重を平均化することで確定してもよい。荷重を再度計測するためのブーム上げ動作の検出はブームの角度検出に限定されるものではなく,操作装置22に対する操作入力量やバケット15の爪先位置などを検出するように構成しても良いことは明白である。
荷こぼれ基準値は図7や図12等に示したものに限定されるものではない。例えば上部旋回体11の旋回速度の大きさではなく,操作者の旋回操作量に置き換えてもよい。
荷こぼれ推定が報知された後のブーム上げ動作で平均荷重値の再演算が完了した旨を積極的に操作者に報知するために,ステップS117で運搬中荷重表示部93の数値を更新するだけでなく荷こぼれ後の平均荷重値の演算が完了した旨をモニタ23に表示しても良い。
荷こぼれの要因判別基準は図15に示す設定に限定されるものではなく,旋回速度の大きさの上限を設定してもよい。
荷こぼれに対する余裕度の演算方法は図17に示す方法に限定されるものではなく,バケットの絶対角度に対する余裕度を演算し表示するように構成しても良いことは明白である。
上記の各実施形態では,荷こぼれ基準値を掘削物4の荷重値に応じて変更したが,掘削物の荷重値に大きな変動が無い場合には予め定めた1つの荷こぼれ基準値のみを利用するようにシステム構成しても良い。
1…油圧ショベル,2…ダンプトラック,12…フロント作業機,13…ブーム,14…アーム,15…バケット,16…ブームシリンダ,17…アームシリンダ,18…バケットシリンダ,21…コントローラ,22…操作レバー(操作装置),23…モニタ(表示装置,入力装置),24…ブーム角度センサ,25…アーム角度センサ,26…バケット角度センサ,27…旋回角速度センサ,28…傾斜角度センサ,29…ブームボトム圧センサ,30…ブームロッド圧センサ,31…アームボトム圧センサ,32…アームロッド圧センサ,50…運搬判定部,51…荷重演算部,52…荷こぼれ基準記憶部,53…荷こぼれ基準選択部,54…荷こぼれ推定部,55…姿勢演算部,56…運動状態演算部,60…荷こぼれ要因基準記憶部,61…荷こぼれ推定頻度演算部
Claims (7)
- バケットを有する多関節型の作業機と,
前記作業機を駆動するアクチュエータと,
操作量に応じて前記アクチュエータに対する速度指令を生成する操作装置と,
運搬機械の上方への作業対象物の運搬が前記作業機により行われている間の前記アクチュエータの推力情報に基づいて前記作業対象物の荷重を演算する荷重演算部を有する制御装置とを備える作業機械において,
前記制御装置は,さらに,
前記バケットから作業対象物の荷こぼれが発生したか否かを推定するための基準値であって,作業対象物の荷重値,前記作業機の姿勢,及び前記作業機の運動状態の相互関係で規定された基準値が記憶された荷こぼれ基準記憶部と,
前記作業機の姿勢を演算する姿勢演算部と,
前記作業機の運動状態を示す物理量を演算する運動状態演算部と,
前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記基準値,前記荷重演算部で演算された前記作業対象物の荷重値,前記姿勢演算部で演算された前記作業機の姿勢,及び前記運動状態演算部で演算された前記作業機の運動状態を示す物理量に基づいて,前記作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したか否かを推定する荷こぼれ推定部とを有し,
前記荷こぼれ推定部で荷こぼれが発生したと判定された旨を報知する報知装置をさらに備えることを特徴とする作業機械。 - 請求項1の作業機械において,
前記制御装置は,さらに,前記作業機の姿勢と運動状態のいずれかが荷こぼれの要因となっているかを判別するための基準値が記憶された荷こぼれ要因基準記憶部をさらに備え,
前記荷こぼれ推定部は,前記作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したと判定したとき,前記荷こぼれ要因基準記憶部に記憶された基準値,前記姿勢演算部で演算された前記作業機の姿勢,前記運動状態演算部で演算された前記作業機の運動状態を示す物理量に基づいて,荷こぼれの要因を推定し,
前記報知装置は,前記荷こぼれ推定部により推定された荷こぼれの要因をさらに報知することを特徴とする作業機械。 - 請求項1の作業機械において,
前記荷こぼれ推定部は,さらに,前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記基準値に対する前記運動状態演算部で演算された前記作業機の運動状態を示す物理量の余裕度を演算し,
前記報知装置は,前記余裕度が閾値を超えるとき,前記作業機の運動状態を示す物理量が増加しても荷こぼれが発生しない旨をさらに報知することを特徴とする作業機械。 - 請求項1の作業機械において,
前記制御装置は,前記作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したと前記荷こぼれ推定部が推定した回数をカウントする荷こぼれ推定頻度演算部をさらに備え,
前記報知装置は,前記荷こぼれ推定頻度演算部によりカウントされた前記回数が所定の値を超えたとき,前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記基準値の変更を促す旨をさらに報知することを特徴とする作業機械。 - 請求項1の作業機械において,
前記姿勢演算部は,前記作業機の姿勢として前記バケットの水平面に対する角度を算出しており,
前記運動状態演算部は,前記作業機の運動状態を示す物理量として前記作業機の移動速度を算出しており,
前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記基準値は,前記バケットの水平面に対する角度を第1軸とし,前記作業機の移動速度を第2軸として有する座標系上の所定の領域として規定されており,その領域は作業対象物の荷重値ごとに複数規定された複数の領域であり,
前記制御装置は,前記荷重演算部で演算された前記作業対象物の荷重値に基づいて前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記複数の領域から1つの領域を選択する荷こぼれ基準選択部をさらに有し,
前記荷こぼれ推定部は,前記姿勢演算部で演算された前記バケットの水平面に対する角度と前記運動状態演算部で演算された前記作業機の移動速度が前記荷こぼれ基準選択部で選択された領域の外部に含まれる場合に前記作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したと判定することを特徴とする作業機械。 - 請求項5の作業機械において,
前記作業機の姿勢には,前記作業機械から前記作業機の先端部までの水平方向距離が含まれており,前記水平方向距離の減少に応じて前記領域の広さが増加するように規定されていることを特徴とする作業機械。 - 請求項1の作業機械において,
前記姿勢演算部は,前記作業機の姿勢として前記バケットの位置を算出しており,
前記運動状態演算部は,前記姿勢演算部で演算された前記バケットの位置に基づいて,前記作業機の運動状態を示す物理量として前記バケットの鉛直方向加速度と水平方向加速度を算出しており,
前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記基準値は,前記バケットの鉛直方向加速度を第1軸とし,前記バケットの水平方向加速度を第2軸として有する座標系上の所定の領域として規定されており,その領域は作業対象物の荷重値ごとに複数規定された複数の領域であり,
前記制御装置は,前記荷重演算部で演算された前記作業対象物の荷重値に基づいて前記荷こぼれ基準記憶部に記憶された前記複数の領域から1つの領域を選択する荷こぼれ基準選択部をさらに有し,
前記荷こぼれ推定部は,前記運動状態演算部で演算された前記バケットの鉛直方向加速度と水平方向加速度が前記荷こぼれ基準選択部で選択された領域の外部に含まれる場合に前記作業機が作業対象物の運搬中に荷こぼれを発生したと判定することを特徴とする作業機械。
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