JP2019156961A - インクジェット用インクセット、および、インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用インクセット、および、インクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水性のインクジェット用インクで形成する被膜ついて、耐水性を更に向上させること。【解決手段】水性インクと反応液とを有するインクジェット用インクセットであって、前記水性インクは、水、顔料、エマルション及び水系エポキシ樹脂を含み、前記反応液は、水及びアミン化合物を含む、インクジェット用インクセット。【選択図】なし

Description

本発明はインクジェット用インクに関し、インクジェット用水性インクに関する。
インクを用いて、画像、文字、模様など(以下、これらをまとめて画像という)を記録媒体に記録する方法の一つとして、インクジェット方式がある。紙、布などのインク吸収性のある基材に画像を形成する場合には、インクジェット用インクとしては、環境に与える負荷が少ない水性インクが使用される。なお、画像は、記録媒体の表面で、水性インクに含まれる水、有機溶媒などの溶剤が揮発することにより、形成される。
他方、樹脂フィルム、プラスチック、金属などのように、インク吸収性のない基材(以下、非吸収性基材という)、または、インク吸収性の低い基材(以下、低吸収性基材という)にも画像を形成する場合には、密着性等に優れた画像を形成することができる油性インクが使用される。
近年では、油性インクによる環境負荷を低減する観点から、非吸収性基材または低吸収性基材に対しても水性インクを使用することが要求されている。
特許文献1には、エマルション、界面活性剤、有機溶媒、顔料及び水を含む水性インクと、凝集剤、1,2−アルカンジオール、グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒及び水を含む反応液とを、併用するインクジェット用インクセットが記載されている。このインクジェット用インクセットは、非吸収性基材または低吸収性基材からなる記録媒体に使用することができ、耐擦過性及び密着性などの塗膜特性に優れた画像を形成することができる。
国際公開2017/154683号公報
インクジェット印刷装置の性能向上に伴い、屋外等の水分に接する環境下で使用する画像についてもインクジェット印刷法を使用して形成する頻度が増大する傾向にある。そのため、印刷画像の耐水性に対する要求が厳格化しており、水性のインクジェット用インクで形成する被膜ついて、耐水性を更に向上させる必要がある。
本発明は、水性インクと反応液とを有するインクジェット用インクセットであって、
前記水性インクは、水、顔料、エマルション及び水系エポキシ樹脂を含み、
前記反応液は、水及びアミン化合物を含む、
インクジェット用インクセットを提供する。
ある一形態においては、前記水系エポキシ樹脂は、1分子当たりの官能基数が3以上である。
ある一形態においては、前記アミン化合物は、300以上の分子量を有する。
ある一形態においては、前記水性インクは有機溶媒及び界面活性剤を更に含有する。
ある一形態においては、前記反応液は有機溶媒及び界面活性剤を更に含有する。
また、本発明は、上記いずれかに記載のインクジェット用インクセットを用いて、記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録方法であって、
水性インクおよび反応液を、前記記録媒体上で接触させるように、インクジェットヘッドから吐出する、インクジェット記録方法を提供する。
ある一形態においては、前記記録媒体は、非吸収性基材または低吸収性基材からなる。
本発明のインクジェット用インクセットは水性インクであるにも拘わらず、耐水性に優れた画像を形成することができる。本発明のインクジェット用インクセットから形成される被膜は、録媒体に対する密着力、耐水性及び耐エタノール性が向上したものである。
1.インクジェット用インクセット
本明細書でいうインクジェット用インクセットは二液式インクであり、水性インク及び反応液を有するものである。印刷の際に、水性インク及び反応液は併用される。
<水性インク>
水性インクを構成する成分は以下の通りである。水性インクは、水を主成分とするインクであり、少なくとも、水、顔料、エマルション及び水系エポキシ樹脂を含み、更に、有機溶媒及び界面活性剤を含むインクである。
(水系エポキシ樹脂)
水系エポキシ樹脂は、反応液中に含まれるアミン化合物と反応して架橋構造を形成することで、耐水性及び耐エタノール性を有する被膜を形成する成分である。水系エポキシ樹脂は、水系溶媒中に均一に存在する樹脂であり、具体的には、水系溶媒中に溶解する又は水系溶媒中に均一に分散する形状をとる樹脂を意味する。水系エポキシ樹脂は、単官能エポキシ化合物又は多官能エポキシ化合物を使用する。かかる水系エポキシ樹脂は、市販されているものを用いることができる。
単官能エポキシ化合物としては、具体的には、フェノールポリオキシエチレングリシジルエーテル、ラウリルアルコールポリオキシエチレングリシジルエーテルが挙げられる。
二官能エポキシ化合物としては、具体的には、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテルが挙げられる。
多官能エポキシ化合物としては、具体的には、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、クレゾールボラック型エポキシエマルションが挙げられる。ここでいう「ポリグリシジルエーテル」は3官能基以上を有するグリシジルエーテルを指す。
水系エポキシ樹脂は、アミン化合物との反応性の観点から、好ましくは、水溶性エポキシ樹脂である。また、水系エポキシ樹脂は、アミン化合物との反応性の観点から、エポキシ当量が50〜500、好ましくは100〜200、より好ましくは150〜180である。
水系エポキシ樹脂は、後述する反応液に含まれるアミン化合物と反応して耐水性を向上させる観点から、1分子当たりの官能基数が2以上、好ましくは3以上である。
水系エポキシ樹脂は、吐出安定性を確保する観点から、その1%水溶液の25℃における粘度が15mPa・s未満、好ましくは9mPa・s、より好ましくは5mPa・s未満である。
水系エポキシ樹脂の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、0.3〜10重量部である。水系エポキシ樹脂の含有量が0.3重量部未満であると、充分な耐水性を有する被膜を形成できない場合がある。一方、水系エポキシ樹脂の含有量が10重量部を超えると、アミン樹脂と未反応のエポキシ樹脂が多分に残存し、やはり充分な耐水性を得られなくなる。水系エポキシ樹脂の含有量は、好ましくは水性インク全体100重量部に対して、1〜7重量部であり、より好ましくは3〜5重量部である。
(エマルション)
エマルションは、水性インクの塗膜を形成する成分であり、耐擦過性、耐水性などの塗膜特性に優れた画像を与える。尚、本明細書では、「エマルション」とは、分散媒中で微粒子化した樹脂を意味する。
エマルションを構成するモノマーとしては、スチレン、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、(α,2,3または4)−アルキルスチレン、(α,2,3または4)−アルコキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン、α−フェニルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ基を有するジエチレングリコールまたはポリエチレングリコールの(メタ)アクリレート、プロポキシ基を有するジエチレングリコールまたはポリエチレングリコールの(メタ)アクリレート、ブトキシ基を有するジエチレングリコールまたはポリエチレングリコールの(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、その他のフッ素含有(メタ)アクリレート、塩素含有(メタ)アクリレート、珪素含有(メタ)アクリレート(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド、(モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールなどのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート、ビスフェノールAまたはFのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、テトラハイドロフタル酸、無水テトラハイドロフタル酸、臭素化無水マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸類、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、コハク酸、無水コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノールA、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−プロパンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコール、トリメリット酸、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートエステル、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネートエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸などが挙げられる。
エマルションとしては、アクリル系エマルション、ポリエステル系エマルションが好ましい。
エマルションのガラス転移温度は、好ましくは50℃以上である。エマルションのガラス転移温度が50℃未満であると、インクジェットヘッドからの吐出安定性が悪くなる。エマルションのガラス転移温度は、一般的なプリンターの乾燥温度(60〜100℃)よりも低くするため、100℃以下であることが好ましい。なお、本明細書において、「エマルション」とは、エマルション化した樹脂を意味し、エマルションの分散媒は含まない。また、「エマルションのガラス転移温度」とは、エマルションを含む水溶液(エマルション分散体)を150℃で2時間乾燥させ、脱水させることにより、得られたエマルションを単独で測定したときのガラス転移温度をいう。
エマルションの含有量は、水性インク全体100重量部に対して、30重量部以下であることが好ましい。エマルションの含有量が30重量部を超えると、水性インクの粘度が高くなりすぎる場合があり、また、印刷物の凹凸が大きくなる場合がある。エマルションの含有量は、水性インク全体100重量部に対して、3重量部以上であることが好ましく、20重量部以下であることがより好ましい。
尚、水系エポキシ樹脂の含有量は、エマルション含有量に対して、5%〜60%、好ましくは20〜50%、より好ましくは25%〜40%である。
(界面活性剤)
界面活性剤は、記録媒体に対する濡れ性を向上させる成分である。
界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類などが挙げられる。
シリコン系界面活性剤は、ポリシロキサン系化合物であることが好ましい。ポリシロキサン系化合物としては、例えば、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性オルガノシロキサンなどが挙げられる。具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、0.1〜5.0重量部であることが好ましい。界面活性剤の含有量が0.1重量部未満であると、基材に対して水性インクが充分に濡れ広がらない場合がある。一方、界面活性剤の含有量が5.0重量部を超えると、過剰な界面活性剤が塗膜表面上に滲む場合があり、また、基材に対する水性インクの密着性が劣る場合がある。界面活性剤の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、0.5重量部以上であることがより好ましく、3.0重量部以下であることがより好ましい。
(有機溶媒)
有機溶媒は、水性インクの乾燥性および基材に対する濡れ性などを調整する成分である。
有機溶媒としては、エマルションの造膜性を向上させにくい有機溶媒であることが好ましい。このような有機溶媒としては、多価アルコール類および/またはピロリドン誘導体であることが好ましい。多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、3,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,5−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−チオジエタノールなどが挙げられる。ピロリドン誘導体としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられる。多価アルコール類およびピロリドン誘導体以外の有機溶媒としては、例えば、3−ピリジルカルビノール、スルホランなどが挙げられる。これらの中でも、沸点および安全性を考慮すると、SP値(溶解パラメータ)が11以上の多価アルコール類であることがより好ましく、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3プロパンジオール、エチレングリコール、および、プロピレングリコールから選択される1種以上であることがさらに好ましい。
有機溶媒は、エマルションの造膜性を向上させる成分を含まないことが望ましい。エマルションの造膜性を向上させる有機溶媒としては、例えば、グリコールエーテル系溶媒、グリコールエーテルアセテート系溶媒などが挙げられる。
有機溶媒の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、5〜40重量部であることが好ましい。有機溶媒の含有量が5重量部未満であると、乾燥速度が速くなりすぎて、吐出安定性が劣る場合がある。一方、有機溶媒の含有量が40重量部を超えると、揮発性有機化合物(VOC)の排出量が多くなり、安全性に問題が生じる場合がある。また、安全性を確保しようとすると、VOC排出用の排気設備が必要となるため、設備コストが上昇する場合がある。有機溶媒の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、10重量部以上であることがより好ましく、30重量部以下であることがより好ましい。
(顔料)
顔料としては、従来公知の無機顔料および有機顔料を用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、酸化亜鉛、トリポン、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、カオリナイト、モンモリロナイト、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、モリブデートオレンジ、黄鉛、クロムイエロー、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、マイカなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機顔料としては、例えば、アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系等が挙げられる。また、有機顔料としては、酸性、中性または塩基性カーボンからなるカーボンブラック、架橋したアクリル樹脂の中空粒子などを用いることもできる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
顔料の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、0.1重量部以上であることが好ましく、0.3重量部以上であることがより好ましい。また、顔料の含有量は、水性インク全体100重量部に対して、15重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることがより好ましい。
(水)
水としては、例えば、イオン交換水、蒸留水、水道水、井戸水などが挙げられる。これらの中でも、不純物が比較的少なく、かつ、安価に入手できるという観点から、イオン交換水であることが好ましい。
水性インクには、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により、その他の添加剤を含有させることができる。その他の添加剤としては、例えば、防カビ剤、キレート剤、pH調整剤、錆止め剤などが挙げられる。
水性インクは、特に限定されるものではないが、例えば、水、水系エポキシ樹脂、顔料、及び必要により、エマルション、界面活性剤、有機溶媒、その他の添加剤を、混合攪拌装置等を用いて均一に混合することにより、製造することができる。
このようにして製造された水性インクは、インクジェットヘッドからの吐出性を良好にする観点から、25℃における粘度が、1〜15mPa・s以下であることが好ましい。なお、水性インクの粘度の測定は、JIS Z 8803に準拠し、R100型粘度計を用いて行うことができる。
<反応液>
反応液を構成する成分は以下の通りである。反応液とは、前記水性インク中に含まれる、前記エマルション及び前記顔料を凝集させる成分である。反応液は、少なくとも、水及びアミン化合物を含み、更に有機溶媒及び界面活性剤を含む。
(アミン化合物)
アミン化合物は、水性インク中に含まれる水系エポキシ樹脂と反応して架橋構造を形成することで、耐水性及び耐エタノール性を有する被膜を形成する成分である。また、アミン化合物は、水性インク中に含まれる顔料又はエマルションを凝集させる成分である。
アミン化合物は、架橋構造を形成する観点から好ましくは、2個以上のアミノ基を有するものである。アミン化合物は、反応性を向上させる観点から好ましくは、1級アミノ基を有するものである。アミン化合物は、好ましくは高分子化合物である。水系エポキシ樹脂との反応性の観点から、アミン化合物の中でも水系溶媒中に溶解するアミン化合物、例えば水溶性アミン化合物が、より好ましい。
アミン化合物は、300以上、好ましくは1000以上、より好ましくは3000〜30000の分子量を有する。アミン化合物の分子量が300未満であると、充分な凝集効果が得られず、滲み止めの役割を果たすことができなくなることがあり、30000を超えると、粘度の上昇などにより吐出不良を起こしやすくなる。アミン化合物の分子量は、より好ましくは8000〜15000である。
アミン化合物の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸のポリエチレンイミン付加物、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、ジジアンジアミド−ジエチレントリアミン共重合物などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アミン化合物は、水系エポキシ樹脂との反応性及び、樹脂選択性の広さの観点から、好ましくは、ポリアリルアミンである。また、アミン化合物は、水系エポキシ樹脂との反応点を増やす観点から、アミン価が200〜1100、好ましくは400〜1050、より好ましくは500〜1000である。
アミン化合物は、エポキシ基との反応性の観点から1級アミノ基、2級アミノ基、好ましくは1級アミノ基を含む。
アミン化合物の含有量は、反応液全体100重量部に対して、1〜10重量部である。アミン化合物の含有量が1重量部未満であると、充分な凝集力、及びエポキシ樹脂との架橋反応が進まず、滲み止め、耐水性の向上が不十分となり、10重量部を超えるとインクジェット用としての適性粘度を外れやすくなり吐出不良を起こす。アミン化合物の含有量は、反応液全体100重量部に対して、好ましくは2〜8重量部、より好ましくは3〜5重量部である。
水性インクの水系エポキシ樹脂の配合比と反応液のアミン化合物の配合比の比率は50:100〜100:50、好ましくは70:100〜100:70、より好ましくは80:100〜100:80である。この範囲から外れると未反応の水系エポキシ樹脂、またはアミン化合物の存在が多くなり、耐水性などの悪化を起こす。
(界面活性剤)
界面活性剤は、記録媒体に対する濡れ性を向上させる成分である。
界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類などが挙げられる。
シリコン系界面活性剤は、ポリシロキサン系化合物であることが好ましい。ポリシロキサン系化合物としては、例えば、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性オルガノシロキサンなどが挙げられる。具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、反応液全体100重量部に対して、0.1〜5.0重量部であることが好ましい。界面活性剤の含有量が0.1重量部未満であると、基材に対して反応液が充分に濡れ広がらない場合がある。一方、界面活性剤の含有量が5.0重量部を超えると、過剰な界面活性剤が塗膜表面上に滲む場合があり、また、基材に対する反応液の密着性が劣る場合がある。界面活性剤の含有量は、反応液全体100重量部に対して、0.5重量部以上であることがより好ましく、3.0重量部以下であることがより好ましい。
(有機溶媒)
有機溶媒は、反応液の乾燥性および基材に対する濡れ性などを調整する成分である。
有機溶媒としては、多価アルコール類、ピロリドン誘導体、グリコールエーテル類および/またはグリコールエーテルアセテート類が好ましい。多価アルコール類としては、グリコール類が好ましい。グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、3,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,5−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−チオジエタノールなどが挙げられる。ピロリドン誘導体としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒は、エマルションの造膜性を向上させ、かつ、耐擦過性および基材との密着性に優れた画像を形成させることができる。エマルションの造膜性を向上させる観点から、グリコールエーテル類、グリコールエテーテルアセトート類から選択される1種以上の有機溶媒は、反応液に含有させることが好ましい。
グリコールエーテル系溶媒としては、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。グリコールエーテルアセテート系溶媒としては、例えば、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、沸点の観点から、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルおよび、トリプロピレングリコールジメチルエーテルから選択される1種以上であることが好ましい。
グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒の含有量は、反応液全体100重量部に対して、合計1〜40重量部であることが好ましい。グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒の含有量の合計が1重量部未満であると、エマルションの造膜効果を充分に得られない場合がある。一方、グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒の含有量の合計が40重量部を超えると、揮発性有機化合物(VOC)の排出量が多くなり、安全性に問題が生じる場合がある。また、安全性を確保しようとすると、VOC排出用の排気設備が必要となるため、設備コストが上昇する場合がある。グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒の含有量は、反応液全体100重量部に対して、合計5重量部以上であることがより好ましく、合計20重量部以下であることがより好ましい。
(水)
水としては、例えば、イオン交換水、蒸留水、水道水、井戸水などが挙げられる。これらの中でも、不純物が比較的少なく、かつ、安価に入手できるという観点から、イオン交換水であることが好ましい。
反応液には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により、その他の添加剤を含有させることができる。その他の添加剤としては、例えば、界面活性剤、防カビ剤、キレート剤、pH調整剤、錆止め剤などが挙げられる。
反応液は、特に限定されるものではないが、例えば、水、アミン化合物、及び必要により、1,2−アルカンジオール、グリコールエーテル系溶媒および/またはグリコールエーテルアセテート系溶媒、その他の添加剤を、混合攪拌装置等を用いて均一に混合することにより、製造することができる。
このようにして製造された反応液は、インクジェットヘッドからの吐出性を良好にする観点から、25℃における粘度が、1〜15mPa・s以下であることが好ましい。なお、反応液の粘度の測定は、JIS Z 8803に準拠し、R100型粘度計を用いて行うことができる。
反応液は、基材に対する濡れ性を向上させ、かつ、インクジェットヘッド適性を良好にする観点から、静的表面張力が15〜40mN/mであることが好ましい。なお、静的表面張力は、全自動平衡式エレクトロ表面張力計ESB−V(協和科学社製)を用いて、25℃において測定した。
2.インクジェット記録方法
本実施形態に係るインクジェット記録方法は、上記インクジェット用インクセットを用いて、記録媒体上に画像を形成する方法であって、水性インクおよび反応液を、記録媒体上で接触させるように、インクジェットヘッドから吐出する。これにより、記録媒体上に画像を形成することができる。
本実施形態に係るインクジェット記録方法では、水性インクおよび反応液が充填されたインクジェットヘッドを、記録媒体に対して相対的な位置に移動させながら、インクジェットヘッドから水性インクおよび反応液を記録媒体に吐出させる。水性インクおよび反応液は、インクジェットヘッドから同時に吐出させてもよいし、反応液を吐出後、水性インクを吐出させてもよい。
本実施形態に係るインクジェット記録方法では、20〜40℃の温度範囲において、インクジェットヘッドから水性インクおよび反応液を吐出させることが好ましい。また、水性インクおよび反応液を吐出させる時の記録媒体の温度は、10〜50℃であることが好ましい。さらに、反応液の単位面積当たりの滴下量は、水性インクの滴下量に対して、10〜60wt%であることが好ましい。
記録媒体は、非吸収性基材または低吸収性基材からなることが好ましい。非吸収性基材としては、例えば、インクジェット印刷用に表面処理をしていない(すなわち、インク吸収層を形成していない)プラスチックフィルム、ならびに、紙などの基材上にプラスチックがコーティングされているもの、および、プラスチックフィルムが接着されているものなどが挙げられる。なお、プラスチックとは、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。低吸収性基材としては、アート紙、コート紙、マット紙などの印刷本紙が挙げられる。他にも、金属、ガラスなどの非吸収性基材または低吸収性基材を用いてもよい。
以下、本実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<水性インク>
(水性インクの調製)
表1及び表2に示す配合で、エポキシ樹脂、エマルション、界面活性剤、顔料、有機溶媒および水を、混合攪拌装置を用いて均一に混合した。その後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、この混合物を吸引濾過することにより、A1〜A8の水性インクを調製した。
[表1]
Figure 2019156961
[表2]
Figure 2019156961
EX−614B:ソルビトールポリグリシジルエーテル(エポキシ当量173、ナガセケムテックス社製)
EX−521:ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(エポキシ当量183、ナガセケムテックス社製)
EX−911:プロピレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量165、ナガセケムテックス社製)
モビニール6800:アクリルエマルション(ジャパンコーティングレジン社製)
MD−2000:ポリエステルエマルション(東洋紡社製)
BYK348:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー社製)
CAB−O−JET 352K:カーボンブラック(CABOT社製)
<反応液>
(反応液の調製)
表3に示す配合で、アミン化合物、水、有機溶媒および界面活性剤を、混合攪拌装置を用いて均一に混合し、Bの反応液を調製した。
[表3]
Figure 2019156961
PAA−15C:ポリアリルアミン(アミン価950mgKOH/g、ニットーボーメディカル社製)
BYK348:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー社製)
<インクセット>
表4に示すように、A1〜A8の各水性インク、およびBの反応液を用いて、実施例1〜5および比較例1〜4のインクセットを作製した。実施例1〜5および比較例1〜4のインクセットを備えたプリンターUJF−3042HG(ミマキエンジニアリング社製)を用いて、PETメディアQT−92の未処理面(易接着層無し)上に、水性インク100%、反応液40%の印刷濃度で解像度720×600dpi、パス回数4回にて、120mm×30mmサイズの画像サンプルを形成した。画像サンプルは、反応液の後に水性インクを印刷し、その後、乾燥機FV−320(アドバンテック東洋社製)を用いて、80℃にて10minの乾燥を行うことにより、形成した。なお、ステージにはラバーヒーターを設置し温度は40℃とした。各画像サンプルの塗膜特性の評価は、以下のようにして行った。
(耐擦過性)
上記のようにして得た印刷塗膜上に綿棒を10往復させた後、塗膜の外観を以下の基準に従い評価して、塗膜の耐擦過性を評価した。
○:印刷塗膜に変化は見られない
×:印刷塗膜の剥がれが見られた
(耐水性)
上記のようにして得た印刷塗膜上に水を染み込ませた綿棒を10往復させた後、塗膜の外観を以下の基準に従い評価して、塗膜の耐水性を評価した。
○:印刷塗膜に変化は見られない
×:印刷塗膜の滲み、または、剥がれが見られた
(耐エタノール性)
エタノール濃度が10%刻みで10〜100%になる比率でエタノールと水を混合した10種類の混合液を調製した。上記のようにして得た印刷塗膜上に、上記各混合液を染み込ませた綿棒を10往復させた後、塗膜の外観に変化が無く、綿棒に印刷物の付着も無いエタノールの濃度の最大値を耐エタノール性の値として評価した。
(密着性)
各画像サンプルの印刷面に、粘着シート[セロテープ(登録商標)(ニチバン社製)]の粘着層側の面を貼り付け、引き剥がす操作を行った。密着性は、下記基準により評価した。
5:印刷物が全く剥離しなかった。
4:印刷物の1割未満が剥離した。
3:印刷物の1割以上4割未満が剥離した。
2:印刷物の4割以上9割未満が剥離した。
1:印刷物の9割以上が剥離した。
[表4]
Figure 2019156961
表4の結果から分かるように、本発明の要件をすべて満たす実施例1〜5のインクセットは、作成された画像の耐エタノール性が良好であった。印刷画像が耐エタノール性に優れていることは、耐水性に優れていることを意味する。
本発明のインクセットは、環境に与える負荷が少ない水性インクであるにも拘わらず、耐水性に優れた画像を形成することができる。よって、本発明のインクセットは、インクジェット用のインクセットとして産業上有用である。

Claims (7)

  1. 水性インクと反応液とを有するインクジェット用インクセットであって、
    前記水性インクは、水、顔料、エマルション及び水系エポキシ樹脂を含み、
    前記反応液は、水及びアミン化合物を含む、
    インクジェット用インクセット。
  2. 前記水系エポキシ樹脂は、1分子当たりの官能基数が3以上である請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  3. 前記アミン化合物は、300以上の分子量を有する請求項1又は2に記載のインクジェット用インクセット。
  4. 前記水性インクは有機溶媒及び界面活性剤を更に含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット用インクセット。
  5. 前記反応液は有機溶媒及び界面活性剤を更に含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット用インクセット。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット用インクセットを用いて、記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    水性インクおよび反応液を、前記記録媒体上で接触させるように、インクジェットヘッドから吐出する、インクジェット記録方法。
  7. 前記記録媒体は、非吸収性基材または低吸収性基材からなる、請求項6に記載のインクジェット記録方法。
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