JP2019155824A - 化粧シート、及び化粧シートの製造方法 - Google Patents
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耐傷付き性や耐摩耗性を備えた非塩素系の材料としては、例えば、特許文献1に記載のメラミン板があるが、メラミン板は大きさにある程度の規定がある。このため、化粧シートの製品加工時にメラミン板をカットして落とす部分が多いと歩留まりが悪くなることがある。また、メラミン板を用いると、枚葉での貼り合せ加工となるため作業の効率性も悪く、その重さゆえの作業性が悪くなることもある。
さらに、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
(化粧シート10の構成)
本実施形態の化粧シート10の構造の例を図1に示す。化粧シート10は、木質系基材、無機質系基材、合成樹脂基材、金属系基材等々の基材へ貼り合わせるオレフィン系化粧シートまたはポリエステル系化粧シートであり、特に、耐傷付き性や耐摩耗性が求められる部分に使用される化粧シートである。以下、化粧シート10の構成について、具体的に説明する。
以下、上記各層の詳細について説明する。
本実施形態の熱可塑性樹脂基材シート1としては、塩化ビニル樹脂以外の種々材質が可能であるが、例えば、無公害性、価格、性能、着色の容易さ等の点から考慮すると、充填剤と着色顔料とを添加したポリオレフィン系材料が好適に使用できる。
熱可塑性樹脂基材シート1の表面には、任意の絵柄が印刷された絵柄模様層2が設けられる。絵柄模様層2のなす絵柄の種類は特に限定されず、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、砂目柄、抽象柄、幾何学図形、文字又は記号、或いはそれらの組み合わせ等である。絵柄模様層2の形成に使用する印刷インキの種類は特に限定されず、化粧シートの形成に使用されている公知の印刷インキを使用することができる。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂系、ブチラール系、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、アルキド系、ポリアミド系等のバインダー樹脂に、有機又は無機の染料又は顔料や、必要に応じて体質顔料、充填剤、粘着付与剤、分散剤、消泡剤、安定剤その他の添加剤を適宜添加し、適当な希釈溶剤で所望の粘度に調整した印刷インキであってもよい。
絵柄模様層2の上には第1接着剤層3が形成されている。第1接着剤層3は、絵柄模様層2の上に、第1接着剤層3を形成するための組成物を塗布して形成してもよい。第1接着剤層3に含まれる接着剤は、透明熱可塑性樹脂層6に含まれる透明熱可塑性樹脂との組み合わせに応じて、例えば、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系等の中から任意に選択可能である。
ポリエステル系樹脂層4は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸等が用いられる。特に、ポリエチレンテレフタレートが好適に用いられる。また、第1接着剤層3や表面保護層7との密着性を向上させるため、例えば、易接着層を設けたり、適宜コロナ処理などを施してもよい。
ポリエステル系樹脂層4は、2軸延伸処理がなされた層であることが好ましい。また、ポリエステル系樹脂層4の厚みは、100μm以上200μm以下の範囲内であることが好ましい。
ポリエステル系樹脂層4の上には第2接着剤層5が形成されている。第2接着剤層5は、ポリエステル系樹脂層4の上に、第2接着剤層5を形成するための組成物を塗布して形成してもよい。第2接着剤層5に含まれる接着剤は、透明熱可塑性樹脂層6に含まれる透明熱可塑性樹脂の組み合わせに応じて、例えば、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系等の中から任意に選択可能である。
透明熱可塑性樹脂層6は、エンボスが形成された層であって、例えば、複数層からなるシート状の層である。透明熱可塑性樹脂層6を構成する各層は、絵柄模様層2の絵柄が透けて見えるように、例えば透明な熱可塑性樹脂で形成される。透明熱可塑性樹脂層6に含まれる熱可塑性樹脂は、透明であればよく、例えば、塩化ビニル樹脂以外の種々の樹脂であってもよい。透明熱可塑性樹脂層6を構成する各層の樹脂の組み合わせは、目的とする特性により、様々な組合せが可能である。透明熱可塑性樹脂層6において、層の数は、4層以上も可能だが、押出し機の構造が複雑化し作業の煩雑さが大きくなるため、3層までが好ましい。もちろん、2層であってもよいし、1層であってもよい。
図1では、透明熱可塑性樹脂層6は、ポリエステル系樹脂層4側から、予め定めた樹脂(以下、「第1の樹脂」とも呼ぶ)を含んで構成される第1の樹脂層6a、及び第1の樹脂とは異なる樹脂(以下、「第2の樹脂」とも呼ぶ)を含んで構成される第2の樹脂層6bの2層がこの順に積層されて形成されている。また、透明熱可塑性樹脂層6は、第1の樹脂層6a及び第2の樹脂層6bの2層のみで構成されていてもよい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール,2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール,2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を用いることができる。
また、透明熱可塑性樹脂層6に添加する光安定剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ポペリジニル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等を用いることができる。
上記以外では、例えば、熱安定剤、難燃剤、ブロッキング防止剤等を添加してもよい。熱安定剤としては、例えば、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]−プロピオネート、2、4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトに代表される燐系酸化防止剤等やこれらの混合物、つまり、1種、または2種以上を組み合わせたものを用いることができる。
表面保護層7は、紫外線硬化型樹脂を含むことが好ましい。具体的には、表面保護層7の材料としては、例えば、熱硬化型樹脂と紫外線硬化型樹脂(UV硬化型樹脂)との混合物(ブレンド樹脂)が好ましい。このように、表面保護層7は、熱硬化型樹脂と紫外線硬化型樹脂、つまり、硬度が高い樹脂を含むため、表面に露出した表面保護層7によって、化粧シート10の耐傷性を向上できる。また、溶剤としては、酢酸エチル、酢酸nブチルを用いることができる。
2液硬化型ウレタン樹脂としては、例えば、ポリオールを主体とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂を用いることができる。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するものであって、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオールを用いることができる。
紫外線硬化型樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂を使用できる。
プライマー層8としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、これらの混合物等を使用することができる。更に、ポリオールとイソシアネートによる2液タイプにすることで、熱可塑性樹脂基材シート1とプライマー層8との密着性及びプライマー層8自体の凝集力が向上する。ポリオールとしては、例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。また、イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4′ジフェニルメタンジイソシアネートといった芳香族系、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートといった脂肪族系が挙げられる。反応性の早さの点、耐熱性の点で芳香族系のポリオールが好ましい。
プライマー層8の厚みは、1μm以上が好ましい。プライマー層8の厚みは1μm未満となると接着剤の溶剤種によっては溶解してしまい、プライマー層8が消失することから密着性が向上しないことがある。
以下、化粧シート10の製造方法について簡単に説明する。
まず、熱可塑性樹脂基材シート1上に、例えば、印刷によって絵柄模様層2を形成する。
その後、その絵柄模様層2上に、ポリエステル系樹脂層4をドライラミネーションにて貼り合わせる。次に、ポリエステル系樹脂層4上に、溶融した透明熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物を多層押出機から押し出して形成した複数の層を積層することで、透明熱可塑性樹脂層6、即ち第1の樹脂層6a及び第2の樹脂層6bを形成する。次に、透明熱可塑性樹脂層6にエンボス加工を行う。最後に、エンボス加工が施された透明熱可塑性樹脂層6上に、例えば、ウレタン系樹脂に、硬化剤、紫外線吸収剤及び光安定剤を添加した樹脂組成物を塗布した後、その樹脂組成物を乾燥させて表面保護層7を形成する。こうして、本実施形態に係る化粧シート10を製造する。
なお、本実施形態に係る化粧シート10の製造方法では、絵柄模様層2とポリエステル系樹脂層4との間に第1接着剤層3を形成する工程を含んでもよい。また、ポリエステル系樹脂層4と透明熱可塑性樹脂層6との間に第2接着剤層5を形成する工程を含んでもよい。
本実施形態の化粧シート10は、熱可塑性樹脂基材シート1上に、絵柄模様層2、第1接着剤層3、ポリエステル系樹脂層4、第2接着剤層5、透明熱可塑性樹脂層6、及び表面保護層7がこの順に積層されている。また、少なくとも透明熱可塑性樹脂層6にはエンボスが形成されている。また、透明熱可塑性樹脂層6の厚みは、50μm以上150μm以下の範囲内である。ポリエステル系樹脂層4は、2軸延伸されており、ポリエステル系樹脂層4の厚みは、100μm以上200μm以下の範囲内である。ポリエステル系樹脂層4の厚みと、透明熱可塑性樹脂層6との厚みの合計値は、200μm以上300μm以下の範囲内である。また、表面保護層7は、紫外線硬化型樹脂を含んでいる。
このような構成であれば、メラミン板を備えた化粧シートと同等の耐傷付き性や耐摩耗性を備え、且つ加工性や歩留まりにも優れた化粧シートを提供することが可能となる。
このような構成であれば、第1の樹脂層6aが熱可塑性樹脂基材シート1との接着性を担保し、第2の樹脂層6bが層の主要部分となって、その他の物性を担うなど、材料の設計の巾を広げることが可能となる。第1の樹脂層6aを、透明マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を含んだ層とすることで、熱可塑性樹脂基層との接着性を良くすることができる。また、第2の樹脂層6bを、透明ポリプロピレン樹脂を含んだ層とすることで、第2の樹脂層6b内部の耐脆化に効果をあらわすことができる。
このような構成であれば、第1の樹脂層6aの密着安定性を向上させつつ、化粧シート10全体の表面強度を維持することができる。
このような構成であれば、塩化ビニル樹脂で得ていたような柔軟性、耐汚染性、耐薬品性、耐候性、耐傷性、透明感を主体とする意匠性等の特性を得、再現性に優れたエンボスを形成することができる。
〔実施例1〕
熱可塑性樹脂基材シート1として55μmのポリオレフィン系無機充填シート(リケンテクノス(株)製「OW」)を用い、表面側にグラビア印刷法によって木目模様を印刷して絵柄模様層2を形成した。
続いて、あらかじめコロナ処理を施した125μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製「ルミラーT60」)をドライラミネートし、第1接着剤層3及びポリエステル系樹脂層4を得た。
続いて、このポリエステル系樹脂層4上に、ウレタン樹脂系接着剤を塗布し温風乾燥で第2接着剤層5を形成した。
この化粧シート10のエンボス面に表面処理を施した後、トップコート樹脂としてウレタン系樹脂(東洋インキ(株)製「URV238ワニス」)に硬化剤(東洋インキ(株)製「UR150Bワニス」)を10重量部添加したものに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「TINUVIN326」)0.5重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「TINUVIN622」)を1重量部添加したものを、グラビアコートで乾燥後の塗布量が5g/m2となるようにコートし表面保護層7を得た。
このような手順により、実施例1の化粧シートを形成した。
ポリエステル系樹脂層4の厚みを188μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
〔実施例3〕
ポリエステル系樹脂層4の厚みを100μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
ポリエステル系樹脂層4の厚みを125μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを150μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
〔実施例5〕
ポリエステル系樹脂層4の厚みを188μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを50μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
ポリエステル系樹脂層4を、延伸処理を施していないポリエチレンテレフタレート(A−PET)とした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
〔比較例2〕
ポリエステル系樹脂層4の厚みを250μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを50μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
ポリエステル系樹脂層4の厚みを75μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを150μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
〔比較例4〕
ポリエステル系樹脂層4の厚みを100μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを200μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
ポリエステル系樹脂層4の厚みを188μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを25μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
〔比較例6〕
ポリエステル系樹脂層4の厚みを188μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを150μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
〔比較例7〕
ポリエステル系樹脂層4の厚みを100μm、透明熱可塑性樹脂層6の厚みを75μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<評価項目>
6mmのMDF(中密度繊維板)にエチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン型接着剤を塗布し、化粧シートと貼り合せ化粧板を得た。そして、各実施例及び各比較例の化粧板及び化粧シート単体を用いて、以下の試験を実施した。
化粧板を JAS フローリングの日本農林規格に規定される耐摩耗試験において、絵柄の消失が始まるまでの回転数を確認した。摩耗紙の交換は1000回転毎とした。
◎:3000回転以上
○:2500回転以上3000回転未満
△:2000回転以上2500回転未満
×:2000回転未満
化粧板を JIS K 5600に規定される鉛筆硬度試験にかけ、傷の付き方を確認した。
◎:7H以上で傷なし
○:4H〜6Hで傷なし
△:H〜3Hで傷なし
×:Hより軟らかいレベルで傷なし
化粧シートを化粧板に加工する際に選定可能な方法について確認した。
◎:インラインでのロールラミネート可能。
○:インラインでのロールラミネート可能。加工にやや慎重性を要する。
△:インラインでのロールラミネート可能だが、加工にかなりの慎重性を要する。
×:ロールラミネート不可。枚葉での貼り合せのみ。
化粧板を丸ノコで切断加工及びハンドルータにより表面がMDFに達する切削加工試験を行い、シートのバリの発生の有無を確認した。
◎:バリが発生しない。
○:バリが一部見られるが容易に修正可能。
△:バリが一部見られ、修正が必要。
×:バリがほぼ全面に発生し、手作業での修正も困難。
透明熱可塑性樹脂層6を押出積層する際の生産のしやすさを確認した。
◎:安定して生産可能。
○:◎よりは生産に気を配る必要があるが、安定して生産可能。
△:ロングラン生産で経時でロールとられの可能性があり、生産に慎重性を要する。
×:シワの発生やロールとられなどがあり、生産は非常に困難。
2:絵柄模様層
3:第1接着剤層
4:ポリエステル系樹脂層
5:第2接着剤層
6:透明熱可塑性樹脂層
6a:透明熱可塑性樹脂層(第1の樹脂層)
6b:透明熱可塑性樹脂層(第2の樹脂層)
7:表面保護層
8:プライマー層
10:化粧シート
Claims (4)
- 熱可塑性樹脂基材シート上に、絵柄模様層、第1接着剤層、ポリエステル系樹脂層、第2接着剤層、透明熱可塑性樹脂層、及び表面保護層がこの順に積層され、
少なくとも前記透明熱可塑性樹脂層にはエンボスが形成されており、
前記透明熱可塑性樹脂層の厚みは、50μm以上150μm以下の範囲内であり、
前記ポリエステル系樹脂層は、2軸延伸されており、
前記ポリエステル系樹脂層の厚みは、100μm以上200μm以下の範囲内であり、
前記ポリエステル系樹脂層の厚みと、前記透明熱可塑性樹脂層との厚みの合計値は、200μm以上300μm以下の範囲内であり、
前記表面保護層は、紫外線硬化型樹脂を含むことを特徴とする化粧シート。 - 前記透明熱可塑性樹脂層は、前記ポリエステル系樹脂層側に形成され、第1の樹脂を含んで形成される第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層上に形成され、前記第1の樹脂とは異なる第2の樹脂を含んで形成される第2の樹脂層とを備え、
前記第1の樹脂は、透明マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂であり、
前記第2の樹脂は、透明ポリプロピレン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。 - 前記第1の樹脂層の厚みは、10μm以上であり、且つ、前記透明熱可塑性樹脂層全体の厚みの20%以下であることを特徴とする請求項2に記載の化粧シート。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化粧シートの製造方法であって、
前記熱可塑性樹脂基材シート上に、印刷によって前記絵柄模様層を形成し、前記絵柄模様層上に前記ポリエステル系樹脂層をドライラミネーションにて貼り合わせた後、溶融した透明熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物を多層押出機から押し出して形成した複数の層を積層することで、前記透明熱可塑性樹脂層を形成し、前記透明熱可塑性樹脂層にエンボス加工を行うことを特徴とする化粧シートの製造方法。
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