JP2019154451A - 真菌の保存可能期間を増加することを目的として調整雰囲気で真菌胞子を包装するための方法。 - Google Patents
真菌の保存可能期間を増加することを目的として調整雰囲気で真菌胞子を包装するための方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】真菌胞子の保存可能期間を増加するための包装方法、及びそのような胞子を含む包装の提供。【解決手段】目的の真菌に対して生存可能である水分活性範囲に胞子を予備乾燥するステップ、続いて小袋の使用によってガス及び水蒸気不透過性包装内に胞子を充填し、それによって低い相対湿度及び低い酸素含量の雰囲気を提供するステップ、続いて高温へのそれらの暴露の前に、胞子のために適切な温度で一定の期間、包装中に胞子を保持するステップを含む、包装方法。【選択図】図1
Description
本発明は、保存可能期間を増加するために、ビューベリア(Beauveria)属、イサリア(Isaria)属、レカニシリウム(Lecanicillium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、メタリジウム(Metarhizium)属、及びトルコデルマ(Trichoderma)属の昆虫病原糸状菌(entomopathogenic fungi)などの真菌胞子を包装するための方法に関する。
生物農薬(biological pesticide)は、それらがヒトに有毒でないので、合成的に得られる農薬に対する代替品である。それらの中には、昆虫病原糸状菌から製造されるものがあり、そしてそれらの胞子は、長期間生存能力を維持するために脱水される(Mooreら、Effects of moisture content and temperature on storage of Metarhizium flavoride conidia. Biocontrol Science and Technology, v.6, p.51-61)。脱水はまた、乾熱、凍結、及び解凍、同様に酸性媒体により特徴付けられる過酷な環境で生き残ることを胞子に可能にする。
一世紀を超える期間、研究は、真菌と農業病害虫との間の相互作用を示してきた。そのような相互作用は、作物の病原菌、害虫、及び雑草を介して作物の開発を促進する。そのような知見は、農業病害虫を制御するための微生物農薬(mycopesticide)の使用を促進してきた。生物農薬の製造は、増加しており、そしてこの増加の原因の中には、より健全な食品に対する消費者の要求、より少ない有毒廃棄物を伴う食品、農薬の使用に関する産業専門家の意識の向上、化学農薬に対する制限規定の強化、及び化学薬品への耐性に対処するためのプログラムで代替製品を使用する必要性がある。
害虫の生物学的制御で使用される真菌、そしてそれは農薬として使用され、輸送又は貯蔵の間に50℃以上に達する高温に供される。この環境要因は、メタリジウム(Metarhizium)、ビューベリア(Beauveria)、レカニシリウム(Lecanicillium)、及びトルコデルマ(Trichoderma)などの、温度上昇に敏感である真菌胞子の生存能力に影響を及ぼす。今まで行われた研究は、冷蔵条件下又は約30℃未満の周囲温度での前記真菌の貯蔵を特に対象にしていた。微生物農薬は、非冷凍保存の間の生存能力の急速な低下に悩み、そして望ましくない標的害虫の制御を引き起こすため、市場において製品受容を落とすことになる。
Marques及びAlvesによる研究(Marques, E J., Alves, S.R. "Otimizacao de formulacoes na preservacao de esporos de Beauveria bassiana (Bals.) Vuill. e Metarhizium anisopliae (Metschn.) Sorok em diferentes condicoes de armazenamento. [異なる貯蔵条件でのビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana (Bals.) Vuill.)及びメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae (Metschn.) Sorok )の胞子の保存における処方の最適化] Arquivos de Biologia e Tecnologia v. 39, p.861-877, 1996)では、30℃で貯蔵された15.5%の水分含量を有する胞子の生存能力が、30日未満で大きく減少する可能性があることを示した。
Sandhuらの研究(Sandhu, S.S., Rajak, R.C., Agarwal, G.P. Studies on prolonged storage of Beauveria bassiana conidia: effects of temperature and relative humidity on conidial viability and virulence against chikpea borer. Helicoverpa armigera. Biocontrol Science and Technology, v.3, p.47-53, 1993)では、貯蔵の間に採用されるより低い相対温度及び湿度の平衡が、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子の生存能力をより長く保存することを開示した。
大きな焦点が、低若しくは中程度の温度を有する環境において、又は内部と外部の雰囲気間で交換可能である包装について、昆虫病原糸状菌及び他の種の貯蔵に与えられてきたが、それは、25℃以上の温度での貯蔵のための適切な方法を構成しない。
米国特許第5,989,898号は、10%未満の相対湿度及び5%未満の酸素を有する雰囲気を生成するために、不透過性包装並びに湿度及び酸素吸収剤の使用を開示する。文献は、真空包装による、又は胞子を有する包装に対して窒素を適用することによる酸素の除去をまた提案する。
使用された微生物は、25℃及び37℃で貯蔵用のビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)及びメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)であった。米国特許第5,989,898号は、本発明とは異なり、胞子を再活性化するために界面活性剤を使用し、そしてそれは、酸素に対する置換において異なる非毒性ガス(CO2、H2及びHe)を使用して、37℃超の温度での貯蔵を可能にし、そして包装製品のプレインキュベーションの順守を採用する。適切に包装された微生物農薬は、過酷な条件に供される前に、適切なレベルに酸素及び水分を減らすことを可能にする適切な温度条件に供することが重要である。国際公開第9,718,294号(WO9,718,294)は、水分減少に関連する又は関連しない、酸素含量を減少する方法により、真菌胞子又は細菌の保存可能期間の2〜6倍の延長を開示する。しかしながら、評価された最大の貯蔵温度は、30℃であり、そしてO2吸収剤小袋(sachet)を使用する処理、又は窒素を使用する処理で、たった70日の貯蔵後、最初の生存能力は、85%以上減少した。本発明は、40℃などのより高温で、3〜6か月にわたって真菌胞子の生存能力の維持を可能にする。
本発明は、真菌の保存可能期間を増加することを目的として真菌胞子を包装するための方法を提供する。本方法は以下のステップ:
i)生物(organism)が生存可能な水分活性範囲に胞子の最初の水分含量を減らし;
ii)少なくとも一つの水分及び酸素吸収剤を有する、ガス及び水蒸気不透過性包装内に胞子を設置し;
iii)胞子を、高温へのそれらの暴露の前に、15〜25℃の間、好ましくは25℃で、又は生物にとって適切な他の温度で、最低限2日間、包装中で保持すること
を含む。
i)生物(organism)が生存可能な水分活性範囲に胞子の最初の水分含量を減らし;
ii)少なくとも一つの水分及び酸素吸収剤を有する、ガス及び水蒸気不透過性包装内に胞子を設置し;
iii)胞子を、高温へのそれらの暴露の前に、15〜25℃の間、好ましくは25℃で、又は生物にとって適切な他の温度で、最低限2日間、包装中で保持すること
を含む。
本発明の第二態様は、増加した保存可能期間を有するビューベリア(Beauveria)属、イサリア(Isaria)属、レカニシリウム(Lecanicillium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、メタリジウム(Metarhizium)属、及びトルコデルマ(Trichoderma)属の胞子を提供することにある。
他の実施態様において、(i)生存能力のある真菌の胞子;及び(ii)小袋の使用によって減少させた水分含量及び酸素を有し、並びにガス及び水蒸気不透過性包装において適切な温度でのインキュベーション期間を有する環境を内部に含む密封包装が、得られる。
本発明は、非冷凍条件下、特に37℃以上の温度で真菌の保存可能期間を増加するための保存方法に関する。本方法論によって、胞子は、高い周囲温度に供された場合でさえ、生存能力を維持する。
以下の説明において、特定の用語が広く使用される。そして以下の定義が、本発明の理解を容易にするために提供される。
用語「調整雰囲気包装(modified atmosphere packaging)」は、本明細書において、前記包装内部の包装材料が、大気と異なる組成を有するガスに暴露され、そして包装内部への特定のガス若しくはガスの混合物の注入、又は包装の構成要素と反応する構成要素の成分の使用などの技術を含んでもよいプロセスとして定義される。これらの成分は、限定されないが、吸収剤小袋、ガス放出剤(gas emitter)、又は水蒸気吸収剤でもよい。
用語「生存能力(viability)」は、微生物農薬の分生子品質の評価のためのより適切なプロトコールを考慮した急速な再水和を使用する手段によって測定された胞子の発芽パーセンテージを意味する。
「生物の生存可能な温度(viable temperature to the organism)」とは、特定の種の分生子の死又は衰弱を引き起こさない温度と考えられる。本発明において、生存可能な温度は、好ましくは25℃付近である。
「水分活性(water activity)(aw)」は、同じ温度での、材料の水蒸気圧と純水の蒸気圧の比率として定義される。化学及び生体反応に使用可能である材料中に含まれる水の測定であり、従って、微生物を対象にした研究において重要なパラメータである。
本発明の目的のために、「プレインキュベーション期間(pre‐incubation period)」又は「平衡期間(equilibration period)」は、高温に暴露する前に、胞子を不透過性包装中に保持する時間であり、この時間は、0.1未満、好ましくは0.02〜0.03の値に水分活性を減らすために必要である。
用語「保存可能期間(shelf‐life)」は、微生物農薬を、その有効性に関する特性の著しい喪失なしに、特定の温度条件において貯蔵できる期間として定義される。非密封包装中に包装された微生物農薬のために、貯蔵相対湿度は、また考慮されるべきである。本発明の目的のために、40℃付近で貯蔵された生物殺虫剤に対する最低限の望ましい保存可能期間は、2〜6月間と考えられる。生存能力は、分生子の品質を言及するために病理学者によって最も一般的に使用される特性であり、そして好ましくは、80%超であるべきである。従って、決定された温度で、生存能力を80%に減少させるために必要な時間を、微生物殺虫剤の保存可能期間として設定した。
昆虫病原糸状菌の胞子の保存可能期間を延長するための方法は、以下のステップ:
i)生物が生存可能である水分活性の非常に低いレベルまで胞子の最初の水分含量を減らし;
ii)一つの酸素吸収剤及び一つの湿気吸収剤を有するガス及び水蒸気不透過性包装内に胞子を設置し、そしてこれらの剤は、好ましくは小袋の形態であり、任意により酸素及び湿気の両方を吸収することができる単一の小袋を使用してもよく;
iii)胞子を、高温への暴露の前に、穏やかな温度で少なくとも2日、包装中で保持すること
からなる。
i)生物が生存可能である水分活性の非常に低いレベルまで胞子の最初の水分含量を減らし;
ii)一つの酸素吸収剤及び一つの湿気吸収剤を有するガス及び水蒸気不透過性包装内に胞子を設置し、そしてこれらの剤は、好ましくは小袋の形態であり、任意により酸素及び湿気の両方を吸収することができる単一の小袋を使用してもよく;
iii)胞子を、高温への暴露の前に、穏やかな温度で少なくとも2日、包装中で保持すること
からなる。
水和した胞子の最初の水分含量の減少は、胞子の採取のステップの間に乾燥することにより達成できる。真菌の産生は、米飯などの固形基質において通常は起こる。真菌産生のプロセス後すぐに、コロニー化した基質を低い相対湿度を有する部屋で調節してもよく、結果として分生子の乾燥を生じ、又は低値への水分活性の減少が起きるまで、乾燥剤を含むチャンバーを使用してもよい。
充填前のそのような低い水分活性は、好ましくは0.1未満である。この材料は、限定されないが、硫酸カルシウム及びシリカゲルの群から選択される。乾燥チャンバーにおいて水分含量の減少を生じるために、低温、好ましくは15〜25℃の間、より好ましくは25℃、又は胞子の生存能力に影響を与えない他の温度で、2日間以上待つことか必要であり、ここで、真菌の脱水が、真菌の構造を弱らせることなく発生することができる。
生物の水分活性は、充填後有意に減少され、そして従って、ガス及び水蒸気不透過性包装の使用を介して維持される。
胞子の包装プロセスにおいて、それらの保存のための適切な雰囲気を提供するための手段として、好ましくは、湿気及び酸素吸収剤を含む小袋が使用される。これらの小袋は、それらが個別に酸素吸収剤若しくは湿気吸収剤であるただ一つの機能を有してもよく、又は単一の小袋が酸素及び湿気吸収剤として働く場合、両方の機能を有してもよい。小袋は、胞子に対して非毒性の雰囲気を発生すべきである。湿気吸収剤として、硫酸カルシウム又はシリカゲルが使用できる。本発明のために有用な小袋は、限定されないが、RP‐3A(酸素及び湿気吸収剤)、Ageless(登録商標)ZPT1000(酸素吸収剤)、OxyFree(商標)504A(酸素及び二酸化炭素吸収剤)、OxyFree(商標)504E(酸素吸収及び二酸化炭素発生剤)、又は無水硫酸カルシウム(湿気吸収剤)から選択されてもよい。本発明の方法で使用される不透過性包装は、限定されないがアルミめっきを施された包装及びガラスであってもよい。包装のための小袋の使用の結果は、胞子の最初の水分活性に依拠して異なる。酸素吸収剤小袋のみ使用する場合、胞子の高い湿度は同じ保存に影響を与え、高温への暴露の後、生存能力を減少する。Drierite(商標)、無水硫酸カルシウム化合物などの、高温に暴露した場合、水蒸気を放出しない湿気吸収剤を使用すべきであり、そしてそれらは、177℃超の温度への暴露後のみ、水蒸気を放出する。
最終的な微生物農薬及び包装内部の大気組成の水分活性は、使用までの胞子の生存能力を維持するための必須因子である。高温への暴露前に、胞子が不透過性包装中に保持される時間は、プレインキュベーション又は「平衡期間」と呼ばれ、この期間は、0.1未満の値、好ましくは0.02〜0.03の間の値に水分活性を減らすために必要である。真菌のビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)に関して、包装のサイズ、製剤(formulation)の種類、微生物農薬の量、並びに使用される吸収剤小袋の量及び効率などの因子に依拠して、例えば、平衡期間は通常、少量の胞子に対して2日以上である。
本発明に従って包装され及び再活性化される真菌は、限定されないが、ビューベリア(Beauveria)属、イサリア(Isaria)属、レカニシリウム(Lecanicillium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、メタリジウム(Metarhizium)属、及びトルコデルマ(Trichoderma)属のものが挙げられる。
本発明に係る真菌胞子が包装される不透過性包装は、限定されないが、ガラス、アルミニウム若しくはセラミックを含むラミネート材料、又は他のガス及び水蒸気不透過性材料であってもよい。
以下の実施例は、本発明を例示し、さらに説明する目的を有し、本発明を制限するための形態として見なされるべきではない。
実施例1:ガラス包装における異なるガスの注入
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)のサンプル(0.6g)を、ゴム隔膜を含む金属キャップで密封された125mlの密封ガラスバイアル(Ball(登録商標),Jarden Crop., Muncie, IN, USA)中に保持した。それぞれのガラスバイアルに、純粋な二酸化炭素、窒素、ヘリウム又は水素、及び100%又はN2で平衡化した21%の酸素(Airgas East, Inc., Salem, NH, USA)を40ml/分の流速で、40分間注入した。O2を注入しなかったバイアルについて、このガスの濃度を注入後測定し、本環境がO2の検出できる濃度を含まないことを確実にした。ガスサンプル(500μL)を、密封されたシリンジ(モデル1750,Hamilton Company, Reno, NV, USA)で、それぞれのバイアルから採取し、そして熱伝導度検出器を備えたガスクロマトグラフィー(Varian Aerograph, Walnut Creek, CA, USA)内に注入した。ピークの高さを、N2で平衡化させた6.96%のO2及び4.91%のCO2を含む標準品と比較した。ガス暴露からなるそれぞれの処理を、3〜4回繰り返した。貯蔵の間のガス交換(O2)を最小化するために、125mlのガラスバイアルを、同じガス混合物を含むより大きいBall(登録商標)密封ジャー容器(0.95L)に保持した。この方法を使用して、ガラスバイアルを50℃で60日間インキュベートした。温度を、インキュベーターごとに2つのデジタル式データロガー(Hobo(登録商標),Onset Computer Corp., Bourne, MA, USA)で連続的に監視した。本貯蔵の後、それぞれのバイアルにおけるO2濃度を、システムの気密性の指標として再度測定した。胞子の水分活性は、25℃において水分活性メーター(LabMaster‐aw Novasina, Pfaffikon, Switzerland)で測定し、そして発芽を測定した。生存能力を、水‐界面活性剤溶液中に粉末分生子を懸濁し、そして酵母抽出物アガー‐ベノミル抽出物培地(yeast extract agar‐benomyl medium extract)(酵母抽出物 アガー/ベノミル培地‐YEA)上にこの材料を配置することにより直接測定した。この溶液(水‐界面活性剤)を、周囲雰囲気で平衡化した。それぞれの再水和プロトコールを行った後、植菌されたアガーブロック(ガラススライド上)を25℃で暗所においてパラフィン処理したペトリ皿中でインキュベートし、発芽数の計算を植菌24時間後、行った(p.i.)。分生子を、任意のサイズの発芽管が、400倍の倍率で、位相差照明で見える場合、発芽と見なした。少なくとも200の分生子を、それぞれの実験の処理を反復したそれぞれの懸濁液に関するいくつかの顕微鏡視野で観察した。
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)のサンプル(0.6g)を、ゴム隔膜を含む金属キャップで密封された125mlの密封ガラスバイアル(Ball(登録商標),Jarden Crop., Muncie, IN, USA)中に保持した。それぞれのガラスバイアルに、純粋な二酸化炭素、窒素、ヘリウム又は水素、及び100%又はN2で平衡化した21%の酸素(Airgas East, Inc., Salem, NH, USA)を40ml/分の流速で、40分間注入した。O2を注入しなかったバイアルについて、このガスの濃度を注入後測定し、本環境がO2の検出できる濃度を含まないことを確実にした。ガスサンプル(500μL)を、密封されたシリンジ(モデル1750,Hamilton Company, Reno, NV, USA)で、それぞれのバイアルから採取し、そして熱伝導度検出器を備えたガスクロマトグラフィー(Varian Aerograph, Walnut Creek, CA, USA)内に注入した。ピークの高さを、N2で平衡化させた6.96%のO2及び4.91%のCO2を含む標準品と比較した。ガス暴露からなるそれぞれの処理を、3〜4回繰り返した。貯蔵の間のガス交換(O2)を最小化するために、125mlのガラスバイアルを、同じガス混合物を含むより大きいBall(登録商標)密封ジャー容器(0.95L)に保持した。この方法を使用して、ガラスバイアルを50℃で60日間インキュベートした。温度を、インキュベーターごとに2つのデジタル式データロガー(Hobo(登録商標),Onset Computer Corp., Bourne, MA, USA)で連続的に監視した。本貯蔵の後、それぞれのバイアルにおけるO2濃度を、システムの気密性の指標として再度測定した。胞子の水分活性は、25℃において水分活性メーター(LabMaster‐aw Novasina, Pfaffikon, Switzerland)で測定し、そして発芽を測定した。生存能力を、水‐界面活性剤溶液中に粉末分生子を懸濁し、そして酵母抽出物アガー‐ベノミル抽出物培地(yeast extract agar‐benomyl medium extract)(酵母抽出物 アガー/ベノミル培地‐YEA)上にこの材料を配置することにより直接測定した。この溶液(水‐界面活性剤)を、周囲雰囲気で平衡化した。それぞれの再水和プロトコールを行った後、植菌されたアガーブロック(ガラススライド上)を25℃で暗所においてパラフィン処理したペトリ皿中でインキュベートし、発芽数の計算を植菌24時間後、行った(p.i.)。分生子を、任意のサイズの発芽管が、400倍の倍率で、位相差照明で見える場合、発芽と見なした。少なくとも200の分生子を、それぞれの実験の処理を反復したそれぞれの懸濁液に関するいくつかの顕微鏡視野で観察した。
実験を、21%のO2での処理をせずに、異なる日付で繰り返した。多量のガス交換を引き起こすO2を除くガスを注入したバイアル(O2の最終濃度 f>3.5%)を、廃棄した。データを、アークサインの平方根に変換し、そして一つの因子の分散分析を使用して分析した。平均値をチューキークレーマー(Tukey‐Kramer)HSD又はt検定により比較し、そして5%の有意水準で、統計的に相違すると見なした。データをJMP統計ソフトウェアパッケージ(SAS Institute Inc., Cary, NC, USA)を使用して分析した。
図1は、最初のアッセイにおける胞子に関する最終水分活性がガス処理で変化しなかったことを示し(P=0.4150,F5.13=1.1);全体的な平均水分活性は、0.099±0.0248であった。発芽における有意差を、50℃で60日後観察し(P<0.0001,F5.13=122.0)、そしてN2、CO2、H2及びHeへの暴露は、40〜51%の範囲に相当する生存能力を生み出す一方で、21%及び100%のO2では、発芽率が非常に低い又は生存能力のある胞子の非存在すらそれぞれで記録した。
最初の実験のように、本処理では、胞子の最終水分活性において有意差を生じず(P=0.29,F=3.11=1.4)、処理の間で、0.119±0.0021の平均水分活性であった。100%のO2の注入は、再度、生存菌を生じなかった(21%のO2は試験しなかった)。すべての他のガスの貯蔵は、O2での処理よりも優れた生存能力を生じたが、同等に低かった(10〜13%の範囲)(図1B)。最初の実験における胞子のより低い水分活性に起因して、これらの発芽率は、最初の試験で観察された49〜51%の範囲よりも著しく低い。O2を注入したバイアルを除いて、残存O2濃度(1.6%〜1.9%)は、ガスを注入したバイアル間では異ならなかった(P=0.73,F2.8=0.3)。
実施例2:異なる温度での胞子の貯蔵のためのN 2 及びCO 2 注入
上記と同じ方法を使用して、胞子のサンプルに20%CO2及び80%N2を注入した。4つのサンプルを、残存O2及び40℃で45、91、180及び240日間貯蔵後の最終水分活性に関してそれぞれの処理について試験した。試験を、異なる日付で繰り返した。さらに、試験を、25℃(46、120、180、365及び400日貯蔵後に評価)、及び50℃(15、30、47、75及び90日貯蔵後に評価)で貯蔵の影響を研究するために行った。すべての場合において、生存能力は、異なる温度でインキュベーター中に貯蔵する直前である「0日目(day zero)」においてまた測定した。異なるバイアルを、評価の日にただ一回サンプリングし、従って本試験は、反復測定設計を使用していない。データを、アークサインの平方根に変換し、そして一つの因子の分散分析を使用して分析した。平均値をチューキークレーマーHSD又はt検定により比較し、そして5%の有意水準で、統計的に相違すると見なした。データをJMP統計ソフトウェアパッケージ(SAS Institute Inc., Cary, NC, USA)を使用して分析した。
上記と同じ方法を使用して、胞子のサンプルに20%CO2及び80%N2を注入した。4つのサンプルを、残存O2及び40℃で45、91、180及び240日間貯蔵後の最終水分活性に関してそれぞれの処理について試験した。試験を、異なる日付で繰り返した。さらに、試験を、25℃(46、120、180、365及び400日貯蔵後に評価)、及び50℃(15、30、47、75及び90日貯蔵後に評価)で貯蔵の影響を研究するために行った。すべての場合において、生存能力は、異なる温度でインキュベーター中に貯蔵する直前である「0日目(day zero)」においてまた測定した。異なるバイアルを、評価の日にただ一回サンプリングし、従って本試験は、反復測定設計を使用していない。データを、アークサインの平方根に変換し、そして一つの因子の分散分析を使用して分析した。平均値をチューキークレーマーHSD又はt検定により比較し、そして5%の有意水準で、統計的に相違すると見なした。データをJMP統計ソフトウェアパッケージ(SAS Institute Inc., Cary, NC, USA)を使用して分析した。
25℃での貯蔵試験において、生存能力について有意な減少を観察したが(P=0.0002、F5.18=8.8)、本減少は、緩やかで小さく、そして生存能力は、図2に示すように、貯蔵後365日で90%超、及び貯蔵後480日で87%であった。胞子の水分活性は、貯蔵後46日で0.104〜試験の終了時点で0.204まで増加し(P<0.0001、F[4.15]=36.3)、そして残存O2の平均濃度は、0.5%〜12.4%まで増加した(P<0.0001、F4.15=38.0)。
40℃での実験において、貯蔵の最初の3月の間、生存能力の統計的に有意な喪失があったが、減少は、6%のみであった(93〜87%まで)。これはその後に、貯蔵後240日で4%までの生存能力の急速な減少があった(ANOVA P<0.0001、F4.34=361.7)。45日〜240日の区間の間に、残存O2の平均濃度は、1.2%〜6.6%まで増加し(P=0.0002、F3.28=9.4)、そして水分活性は、0.104〜0.145まで増加した(P<0.0001、F3.27=35.4)。
50℃で、最初の生存能力は、最初の15日間で96〜81%まで急速に減少し、そして貯蔵後90日で、約10%に減少した(P<0.0001、F6.21=129.1)。残存O2は、貯蔵15日後で0.8%〜貯蔵後90日後で3.2%まで増加した一方で(P=0.0074、F5.18=4.5)、胞子の水分活性は、本期間の間に有意に変化しなかった(貯蔵15日後で0.104〜貯蔵90日後で0.098まで:P=0.3448、F5.18=1.2)。
実施例3:ガス注入及びアクティブ包装(active packaging)(AP)の使用
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子を、25℃で1日間、125mLのガラスバイアルにおいて、NaOHで脱水し、0.083±0.001の水分活性を生じた。いくつかの無作為のサンプルを、ガラスバイアルに移し、そしてN2を注入した。O2の喪失を、ガラス容器を含む二重充填システムを使用して減らした。残存サンプル(0.6g)を、以下の3つのAP処置:i)O2及びRP−3A湿気吸収剤を有するアルミニウムバッグ(8×8.5cm);ii)O2吸収剤フィルム(コードM‐0034,ロット19208A,88.9×63.5×0.3mm CSP Technologies,Auburn,AL,USA)+湿気吸収フィルム(CSP Technologies,コードM‐0026,ロット02208A,63.5×38.1×0.6mm)、又は;iii)O2及び湿気吸収剤として二重作用を有するフィルム(CSP Technologies,コードM‐0033,ロット10808A,76.2×76.2×0.6mm)の一つに供した。対照用に胞子を、RP‐3A小袋を有する30mmの厚いポリエチレンバッグ(コードP827‐2.1.2;Empac Agroindustrial Ltda Plastics,Brasilia,Brazil)中で保持した。
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子を、25℃で1日間、125mLのガラスバイアルにおいて、NaOHで脱水し、0.083±0.001の水分活性を生じた。いくつかの無作為のサンプルを、ガラスバイアルに移し、そしてN2を注入した。O2の喪失を、ガラス容器を含む二重充填システムを使用して減らした。残存サンプル(0.6g)を、以下の3つのAP処置:i)O2及びRP−3A湿気吸収剤を有するアルミニウムバッグ(8×8.5cm);ii)O2吸収剤フィルム(コードM‐0034,ロット19208A,88.9×63.5×0.3mm CSP Technologies,Auburn,AL,USA)+湿気吸収フィルム(CSP Technologies,コードM‐0026,ロット02208A,63.5×38.1×0.6mm)、又は;iii)O2及び湿気吸収剤として二重作用を有するフィルム(CSP Technologies,コードM‐0033,ロット10808A,76.2×76.2×0.6mm)の一つに供した。対照用に胞子を、RP‐3A小袋を有する30mmの厚いポリエチレンバッグ(コードP827‐2.1.2;Empac Agroindustrial Ltda Plastics,Brasilia,Brazil)中で保持した。
調製後、胞子を有するすべての包装を、5日間25℃でプレインキュベートし、そしてその後、50℃に移した。N2を注入したガラスバイアルの残存O2を、高温でインキュベートする前に迅速に検査した。すべての処理に関して、50℃に移す前に、3つの容器を、胞子の水分活性及び生存能力の破壊測定のためにすぐに使用した。胞子を50℃で56日間又は129日間インキュベートした。貯蔵後、水分活性を測定し、そして分生子生存能力を評価した。それぞれの処理及び日付に関して、独立して調製した4つの包装を、破壊的に評価し、そして従って反復測定設計を採用しなかった。
実施例4:調整雰囲気のための小袋
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子のサンプルを、25℃で2日間、硫酸カルシウム乾燥剤(Drierite(商標)8‐メッシュインジケーター,W.A.Hammond Drierite Co.,Xenia,OH,USA)を有する125mLのガラスバイアル中で貯蔵した。充填前、胞子の水分活性は、0.019±0.0005であった。他の処理では、胞子を、25℃で2日間、飽和NaCl溶液上に保持し、そしてそれは、充填前に0.738±0.0007の水分活性を生じた。サンプルをその後、以下の雰囲気調整のための小袋:O2及び湿気吸収剤RP‐SA、O2吸収剤Ageless(登録商標)ZPT1000(Mitsubishi Gas Chemical Co.,Japan)、O2及びCO2吸収剤OxyFree(商標)504A(Tianhua Tech,China)、O2吸収剤及びCO2発生剤OxyFree(商標)504E(Tianhua Tech,China)、又はDrierite(商標)に基づく湿気吸収剤の一つを含むラミネートバッグ(10×12cm)中に移した。対照として、小袋を含まないラミネートバッグを使用した。バッグを、プレインキュベーション期間なしで、50℃でインキュベーションし、45日後、胞子の水分活性を定量し、そして発芽数を計算した。それぞれの処理(小袋の種類対最初の水分活性)を、4回繰り返した。
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子のサンプルを、25℃で2日間、硫酸カルシウム乾燥剤(Drierite(商標)8‐メッシュインジケーター,W.A.Hammond Drierite Co.,Xenia,OH,USA)を有する125mLのガラスバイアル中で貯蔵した。充填前、胞子の水分活性は、0.019±0.0005であった。他の処理では、胞子を、25℃で2日間、飽和NaCl溶液上に保持し、そしてそれは、充填前に0.738±0.0007の水分活性を生じた。サンプルをその後、以下の雰囲気調整のための小袋:O2及び湿気吸収剤RP‐SA、O2吸収剤Ageless(登録商標)ZPT1000(Mitsubishi Gas Chemical Co.,Japan)、O2及びCO2吸収剤OxyFree(商標)504A(Tianhua Tech,China)、O2吸収剤及びCO2発生剤OxyFree(商標)504E(Tianhua Tech,China)、又はDrierite(商標)に基づく湿気吸収剤の一つを含むラミネートバッグ(10×12cm)中に移した。対照として、小袋を含まないラミネートバッグを使用した。バッグを、プレインキュベーション期間なしで、50℃でインキュベーションし、45日後、胞子の水分活性を定量し、そして発芽数を計算した。それぞれの処理(小袋の種類対最初の水分活性)を、4回繰り返した。
表1.吸収剤小袋及び/又は、ガス及び水蒸気発生剤を含むバッグにおいて、50℃で45日間貯蔵後の、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子の発芽(%)の測定
いくつかの調整雰囲気小袋の使用は、低い最初の水分活性(P<0.0001、F[5.12]=1631.4)及び高い最初の水分活性(P<0.0001、F[5.12]=522.4)の両方に対して、胞子の生存能力について非常に有意な差が生じた(表1)。予想通り、異なる小袋の吸収能力を考慮すれば、低い又は高い最初の水分活性での処理における胞子の最終水分活性は、また顕著に異なった。O2及び湿気を吸収する二重作用吸収剤(RP‐3A)の使用と比較した場合、貯蔵の間に湿気を放出する(Ageless、504A及び504E)小袋、又は湿気を吸収するがO2を吸収しない(Drierite(商標))小袋の使用は、より低い生存能力を生じた。
実施例5:保存可能期間の延長のための調整雰囲気小袋の組み合わせ
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子のサンプルを、25℃で2日間、Drierite(商標)で乾燥し(0.020±0.0008の水分活性を生じた)、そしてその後、以下の異なる小袋:O2及び湿気を吸収するRP‐5A(RP‐3Aと同じ組成であるが、大型包装に適している)、O2を吸収してCO2を発生する504E、又は504E小袋+Drierite(商標)小袋(56.7g)を有する16×20cmのラミネートバッグに移した。それぞれの処理を、3回繰り返し、そして胞子の水分活性を測定し、及び40℃で貯蔵148日後及び180日後の発芽を測定した。O2を吸収するが湿気を放出する小袋(504E)は、乾燥剤(Drierite(商標))と併せて試験した場合、効果的であったが、504E小袋の単独使用は、生存能力の完全な喪失を生じた(図2)。小袋の使用を組み合わせる方策は、40℃で貯蔵148日後(P<0.0001、F2.6=309.0)、及び178日後(P<0.0001、F2.6=2.035)の両方で、二重作用小袋(RP‐5A)の使用と同じくらい良かった。
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子のサンプルを、25℃で2日間、Drierite(商標)で乾燥し(0.020±0.0008の水分活性を生じた)、そしてその後、以下の異なる小袋:O2及び湿気を吸収するRP‐5A(RP‐3Aと同じ組成であるが、大型包装に適している)、O2を吸収してCO2を発生する504E、又は504E小袋+Drierite(商標)小袋(56.7g)を有する16×20cmのラミネートバッグに移した。それぞれの処理を、3回繰り返し、そして胞子の水分活性を測定し、及び40℃で貯蔵148日後及び180日後の発芽を測定した。O2を吸収するが湿気を放出する小袋(504E)は、乾燥剤(Drierite(商標))と併せて試験した場合、効果的であったが、504E小袋の単独使用は、生存能力の完全な喪失を生じた(図2)。小袋の使用を組み合わせる方策は、40℃で貯蔵148日後(P<0.0001、F2.6=309.0)、及び178日後(P<0.0001、F2.6=2.035)の両方で、二重作用小袋(RP‐5A)の使用と同じくらい良かった。
表2.40℃で5〜6月間保存したビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子の水分活性及び生存能力に対する、乾燥剤小袋を有する又は有しないO2吸収剤及びCO2発生剤の影響
ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)の純粋な胞子は、高温処方(regimen)に暴露される前に、包装内部に平衡化されたそれらの水分活性を有した。ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)のサンプルを、25℃で2日間、Drierite(商標)又はNaClにおいて保持し、それぞれ0.020±0.0008及び0.740±0.0018の水分活性を生じた。その後胞子を、RP‐3A(O2及び湿気吸収剤)の小袋をそれぞれ含むラミネートバッグに移し、そして目的温度(25、40及び50℃)で貯蔵する前に、25℃でさらに5日間、プレインキュベートした。あるいは、25℃で7日間、サンプルをDrierite(商標)又はNaClにおいて保持し、RP‐3A小袋を含むラミネートバッグに移し、そして25℃で5日の平衡期間なしで、目的温度ですぐに貯蔵した。それぞれの処理を、4回繰り返し、そして水分活性及び生存能力の測定を、50℃で60日後、及び25℃又は40℃で180日後に行った。
胞子の最終水分活性は、それぞれの貯蔵温度で、処理間において変化しなかった(表3)。25℃で180日後の発芽パーセンテージは、高い最初の水分含量及び平衡期間なしでの処理、ここで生存能力は88%に減少したが、を除いて、すべての処理に関して高かった(91〜94%)。40℃で180日後、生存能力は、大部分の処理に関して87〜89%であったが、高い最初の水分含量及び平衡期間なしでの処理において、有意に低かった(75%)(P=0.0068、F3.8=8.7)。最終的に、50℃で60日後、同様の傾向を、高い最初の水分活性及び平衡期間なしでの処理、ここで生存能力は60%に有意に減少したが(P<0.0001、F3.8=37.8)、を除いて、ほぼ全部の処理に関して、83〜86%の範囲の生存能力を観察した。
本研究で観察される保存可能期間は、以前得たものよりもかなり高い。O2以外のガス(CO2、N2、H2及びHe)の注入後、調整された雰囲気は、50℃で2月の貯蔵後、同等な生存能力を生じた。バイアルにおいて20%のCO2(+80%のN2)の雰囲気を試験した場合、80%に胞子の生存能力が低下する時間は、40℃と50℃の温度でそれぞれ、91日及び15日以上であった。これらの時間は、胞子が5%以下の湿度で脱水され、及び密封容器において大気で貯蔵され、40℃と50℃でそれぞれ80日間及び17日間、80%生存能力を保持したことを示唆したHongら(2001)(Hong, TDら、The effect of storage environment on the longevity of conidia of Beauveria bassiana. Mycological Research v. 105, p.597-602, 2001)によって発行されたデータから得られた推定に類似している。これらはそれまで、高温における真菌のこの種に対する、これまでに記録された最も長い保存可能期間であった。しかしながら、アクティブ包装(密封包装においてO2及び湿気を吸収する小袋を有する)を使用し、そして平衡期間を導入した場合、生存能力が、今までに例のない、40℃で6月後又は50℃で2月後、80〜90%の範囲の値に達した。
表3.湿気及びO2吸収剤小袋を含むラミネートバッグ中で貯蔵されたビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)の胞子の発芽に対する最初の水分活性及び平衡期間(プレインキュベーション)の効果
実施例7:保存可能期間に対する脱水ステップ(包装前)の効果
25℃で7日の平衡期間をすべての処理に対して採用したことが、表4から立証できる。しかしながら、一つの実験において、RP‐3A(包装内部の水蒸気及び酸素を吸収する)小袋の単なる使用は、高いレベルの発芽を保証するために十分ではないことを見出した。「水和+RP‐3A」処理では、包装前のサンプルの予備乾燥のステップを採用せず、そして平衡期間の終わりに0.050までの水分活性の減少を有し(及び16月の貯蔵の終わりで0.020)、最終結果は、以前の処理についてよりも低く、ここで水分活性は、平衡期間の終わりで及び40℃での貯蔵期間の全体を通じて0.1未満、及び0.02〜0.03の理想的な範囲を維持した。実験2において、2つの処理は、推奨するステップ(予備乾燥し、湿気及び酸素の吸収のための小袋(複数)を採用し、高温に暴露する前の酸素除去及び0.03付近のレベルへの水分活性の減少のための平衡期間を順守すること)を行い、従って結果は満足のいくものであった。一回目の実験の処理2において、二重作用(湿気及び酸素吸収)小袋を使用し、一方で二回目の実験の処理2において、それぞれの機能に関する小袋を採用した。公知のプロセス及び方法では、40℃での分生子の貯蔵16月後、ほぼ70%程度の真菌ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)の生存能力(発芽パーセンテージ)を、今まで提供できなかったことを強調することが重要である。
25℃で7日の平衡期間をすべての処理に対して採用したことが、表4から立証できる。しかしながら、一つの実験において、RP‐3A(包装内部の水蒸気及び酸素を吸収する)小袋の単なる使用は、高いレベルの発芽を保証するために十分ではないことを見出した。「水和+RP‐3A」処理では、包装前のサンプルの予備乾燥のステップを採用せず、そして平衡期間の終わりに0.050までの水分活性の減少を有し(及び16月の貯蔵の終わりで0.020)、最終結果は、以前の処理についてよりも低く、ここで水分活性は、平衡期間の終わりで及び40℃での貯蔵期間の全体を通じて0.1未満、及び0.02〜0.03の理想的な範囲を維持した。実験2において、2つの処理は、推奨するステップ(予備乾燥し、湿気及び酸素の吸収のための小袋(複数)を採用し、高温に暴露する前の酸素除去及び0.03付近のレベルへの水分活性の減少のための平衡期間を順守すること)を行い、従って結果は満足のいくものであった。一回目の実験の処理2において、二重作用(湿気及び酸素吸収)小袋を使用し、一方で二回目の実験の処理2において、それぞれの機能に関する小袋を採用した。公知のプロセス及び方法では、40℃での分生子の貯蔵16月後、ほぼ70%程度の真菌ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)の生存能力(発芽パーセンテージ)を、今まで提供できなかったことを強調することが重要である。
表4:40℃で18月間貯蔵されたビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)分生子の生存能力に対する水分活性(aw)の影響
実施例8:40℃での真菌メタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)の保存可能期間についてのアクティブ包装の効果
平衡期間(25℃で8日間)をメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)の胞子に対して順守した実験(表5)において、RP‐3K(酸素吸収剤であるが、水蒸気を放出する)小袋の使用は、満足のいく結果を提供するために十分ではなかった。単独の使用では、水蒸気の放出が、非常に高い値に胞子の水分活性を増加し、そしてその結果として、保存可能期間を著しく減少する。他方では、RP‐3A小袋での処理、そしてそれは、酸素の吸収に加えて、包装内部の水蒸気も吸収し、最適な値内に胞子の水分活性を維持し、従って40℃で2週間の貯蔵後の上昇した発芽パーセンテージに寄与した。
平衡期間(25℃で8日間)をメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)の胞子に対して順守した実験(表5)において、RP‐3K(酸素吸収剤であるが、水蒸気を放出する)小袋の使用は、満足のいく結果を提供するために十分ではなかった。単独の使用では、水蒸気の放出が、非常に高い値に胞子の水分活性を増加し、そしてその結果として、保存可能期間を著しく減少する。他方では、RP‐3A小袋での処理、そしてそれは、酸素の吸収に加えて、包装内部の水蒸気も吸収し、最適な値内に胞子の水分活性を維持し、従って40℃で2週間の貯蔵後の上昇した発芽パーセンテージに寄与した。
表6のテータは、本発明の方法が、40℃で5月超の貯蔵後の真菌メタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)に対してほぼ70%程度の生存能力(発芽パーセンテージ)の実現を可能にすることを示し、そしてそれは、この種に対して従来の公知の方法によっては実現したことがなかった。一般的に、市販品(微生物農薬)に関して最低限許容できる生存能力は、ほぼ80%程度である。上で得られたデータの外挿に基づいて、このパーセンテージを、本発明の方法を介して、40℃での4月貯蔵後で実現した。これらの値は、Jinら(1999)による米国特許第5,989,893号で報告された約80%の生存能力を37℃で2月貯蔵後に観察した例よりも有意に高かった。
表5:40℃で2週間貯蔵されたメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)の胞子の生存能力に対する平衡期間の終わりの水分活性(aw)の影響
表6:40℃で5.4月貯蔵後のメタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)の胞子の発芽パーセンテージ
大気をCO2及びN2により置換した雰囲気が、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子の寿命を増加したことは、本明細書で報告した先行技術の研究において観察された。メタリジウムアニソプリエ(Metarhizium anisopliae)の短期の保存可能期間の間のO2除去(又はCO2濃度の増加)の有益な効果が、Clerk及びMadelin(1965)(Clerk, CG; Madelin, M.F. The longevity of conidia of three insect-parasitizing hyphomycetes. Transactions of the British Mycological Society 48, 193-209, 1965)によって、数十年間、示されてきたが、この種の保存可能期間を延長するための以前の試みは、空気の存在下、実施された。米国特許第5,989,898号は、Drierite(商標)で脱水され及び湿気若しくはガス不透過性のバッグ中に挿入されたAgeless小袋の使用で得られた推定ではO2を有しない雰囲気で貯蔵されたメタリジウム(Metarhizium)の胞子が、37℃で2月後、74%の生存能力を示し、仮にO2吸収剤を有しない又は40〜100%の範囲の高い相対湿度を有するバッグ中に維持された場合、生存能力を示さないことを開示する。Leiteら(2002)(Leite, L.Gら、Preservacao de micelio de Batkoa sp. e Furia sp. (Entomophthorales) em combinacao com dessecantes e redutores de oxigenio [乾燥剤及び酸素低減剤と組み合わせて、バトコア(Batkoa)種及びフリア(Furia)種の菌糸体の貯蔵] Arquivos do Instituto Biologico 69, 117-122, 2002)では、23℃でAgeless(登録商標)及びシリカゲルを使用する3月間のバトコア(Batkoa)種及びフリア(Furia)種の乾燥菌糸体の貯蔵を開示するが、調整雰囲気における昆虫病原糸状菌包装に関するさらなる研究は、知られていない。
非密封包装における胞子に対する空気の可用性は、重要であり(Hong, T.Oら、Saturated salt solutions for humidity control and the survival of dry powder formulations and or of Beauveria bassiana conidia. Journal of Invertebrate Pathology. v.89, p.136-143, 2005)、そして従って、胞子の寿命に関して観察された結果は、落胆させるものであった。本発明は、O2及び湿気に高い透過性を有するプラスチックポリマーの採用が、たとえアクティブ包装のために効果的な小袋と組み合わせたとしても、全体的に微生物農薬包装のために望ましくないことを示した。ガラス容器へのガス注入(40分間)は、非密封包装の使用よりはるかに効果的なことを証明したが、ガス注入後の望ましい水分活性よりも大きい水分活性の存在、外部環境との空気の交換、及び包装中に存在するO2のより多くの除去を可能にするために使用されるガス注入プロトコールの無能に起因して、現在の技術では、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子の保存可能期間を延長するためにはラミネート(+アクティブ包装の小袋)の使用よりも効果的ではない。Teshlerら(2007)の研究(Teshler, M.Pら、Increased shelf life of the bioherbicide through combining modified atmosphere packaging and low temperatures. Biocontrol Science and Technology 17, 387-400, 2007)では、残存O2濃度が、ラミネート包装におけるガス注入後、0.26%であったことを開示した。水分活性は、アルミニウムで密封充填し、そして効果的なO2及び湿気吸収剤の使用後、低い一定レベルを維持した。無水性生物(anhydrobiotic organism)において、フリーラジカル生成物をもたらす分離された酵素反応が、生じるかもしれず、そしてこれらのフリーラジカルによって、非酵素的反応が仲介される。例えば、リン脂質の分解反応が、膜において副産物(脂肪酸)の蓄積で生じるかもしれない(McKersie, B.Dら、Senaratna, T., Walker, M.A., Kendall, E.J., Hetherington, P.R. Deterioration of membranes during aging in plants: Evidence for free radical mediation. In: L.D. Nooden, L.D., Leopold, A.C. (Eds), Senescence and Aging in Plants. San Diego: Academic Press, p.442-464, 1088)。しかしながら、O2が存在せずそして極度に乾燥した大気条件下での老化は、非密封条件下よりも大幅に遅い。
試験した食品産業で使用される大部分のアクティブ包装の小袋は、胞子の水分活性レベルが望ましくないレベルに増加したためか、それともO2が低いレベルに減少しなかったために、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)胞子の生存能力を延長するために効果的ではなかった。O2及び湿気を吸収することができる二重作用を有する小袋は、一つのみの特性を有する小袋よりもより効果的であった。CO2は、生育においていくつかの真菌の静真菌活性を有することが知られているが(Tabak及びCooke, 1968; Abellanaら、2000)、有害な影響を、貯蔵した昆虫病原糸状菌の胞子に対して観察せず、そしてそれは、O2吸収剤及びCO2放出剤の小袋を使用することによるアクティブ包装の使用の可能性を示唆する。
約1年の保存可能期間を、相対的に耐熱性のメタリジウムアクリダム(M. acridum)に対して、27〜32℃で6.2%の湿度(7.0%の水分含量を有する胞子に関しは同じ結果を達成できなかったが)で、真空下で貯蔵して記録し(Hongら、1999)、同様に25℃で、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)の油性製剤でも記録した(Wraightら、2001)。本発明は、アクティブ包装中で包装された2.1〜2.4%の湿度を有する胞子に対して8カ月の保存可能期間を実現し、そしてそれは、平均温度40℃付近の地域における流通のために十分な時間である。実験を50℃でも行った。同じような又はより高温を、一定の地域において実現でき(Hong, T.D., Ellis, R.H., Moore, D. Development of a model to predict the effect of temperature and moisture on fungal spore longevity. Annals of botany, v.79, p.121-128, 1997)、又は輸送中に実現できる(Ostrem及びGodshall、1979)。
貯蔵に本質的に関連する因子に加えて、真菌の珠芽の元の品質などの貯蔵前(pre‐storage)因子は、そしてそれは同じく培地条件(Agosin, E.ら、Effect of culture conditions on spore shelf life of the biocontrol agent Trichoderma harzianum. World Journal of Microbiology and Biotechnology v.13, p.225-232, 1997; Frey, S., Magan, N. Production of the fungal biocontrol agent Ulocladium atrum by submerged fermentation: accumulation of endogenous reserves and shelf-life studies. Applied Microbiology and Biotechnology, v.56, p.372-377, 2001; Taroccoら、Optimization of erythritol and glycerol accumulation in conidia of Beauveria bassiana by solid-state fermentation, using response surface methodology. Applied Microbiology and Biotechnology v.68, p.481-488, 2005)、乾燥及び採取プロセス(Sandoval-Coronado, C.F.ら、Drying and formulation of blastospores of Paecilomyces fumosoroseus (Hyphomycetes) produced in two different liquid media. World Journal of Microbiology and Biotechnology v.17, p.423-428, 2001; Bateman, R. Constraints and enabling technologies for mycopesticide development. Outlooks on Pest Management April, p.64-69. 2004; Jackson, M.A., Payne A.R.,. Evaluation of the desiccation tolerance of blastospores of Paecilomyces fumosoroseus (Deuteromycotina: Hyphomycetes) using a Iabscale, air-drying chamber with controlled relative humidity. Biocontrol Science and Technology, v.17, p.709-719, 2007.)、並びに製剤(Sandoval Coronado. C.F.. Luna-Olvera, H.A., Arevalo-Nino, K, Jackson, M.A., Poprawski, T.J., Galan-Wong, L.J.,. Drying and formulation of blastospores of Paecilomyces fumosoroseus (Hyphomycetes) produced in two different liquid media. World Journal of Microbiology and Biotechnology v,17, p.423-428, 2001: Batta, Y.A. Production and testing of novel formulations of the entomopathogenic fungus Metarhizium anisopliae (Metschinkoff) Sorokin (Deuteromycotina:Hyphomycetes). Crop Protection, v.22, p.415-422, 2003; Friesen, T. J.ら、Effect of conditions and protectants on the survival of Penicillium bilaiae during storae. Biocontrol Science and Technology, v.16, p.80-08, 2006)によっても影響を及ぼされるが、寿命に対する深い影響を有する。本発明は、高い最初の水分活性が所望するレベルに達するために、高温に暴露する前に、包装されそして穏やかな条件に供された胞子を乾燥する必要があり、こうして、胞子の早死に又は衰弱を回避する。発芽プロトコールなどの貯蔵後(Post‐storage)因子は、保存可能期間に直接は関係しないが、仮に適切に行わなければ、間違った生存能力を生じる可能性がある。実施例において示した保存可能期間を、急速な再水和プロトコール(湿度の高いチャンバー内部で24時間、穏やかな再水和処方への胞子の事前の暴露なし)に重点を置いて評価した。
Drierite(商標)又はO2及び湿気吸収剤を有する密封バッグにおいて保持された予備脱水された胞子の水分活性は、一貫して0.010〜0.030(1.9〜3.0%の平衡相対湿度)の範囲であった。この小さな変動を、冬(実験用空気冷却器及び乾燥機)に取得した測定値とより高い温度及び相対湿度を伴う季節との間で観察した。保存可能期間を延長するために空中真菌胞子を脱水する重要性は、以前に示されている(Clerk, C.G.; Madelin, M.F. The longevity of conidia of three insect-parasitizing hyphomycetes. Transactions of the British Mycological Society 48, 193-209, 1965; Feng, M.G., Poprawski, T.J., Khachatourians, G.G. Production, formulation and application of the entomopathogenic fungus Beauveria bassiana for insect control: current status. Biocontrol Science and Technology v.4, p.3-34, 1994; Shimizu, S.; Mitani, T. Effects of temperature on viability of conidia from Beauveria bassiana in oil formulations. Japanese Journal of Applied Entomology and Zoology v.44, p.51-53, 2000)。空気を包装から除去しなかった密封貯蔵を使用した研究(Hong, T.D.ら、Gunn, J The effect of storage environment on the longevity of conidia of Beauveria bassiana. Mycological Research 105, 597-602, 2001)において、ビューベリアバシアナ(Beauveria bassiana)の2つの分離株の寿命は、貯蔵における水分含量が4.6〜5.2%の範囲未満の値(20℃で11〜14%の相対湿度と平衡にある)に減少した場合、有意に増加しなかったことが報告された。本研究において、胞子の最良の水分活性は、一貫してDrierite(商標)と関連し、そしてそれは、5%よりもかなり低い水分含量を有した。本発明で得られた結果は、事実上の嫌気性条件(<0.03%のO2)下では、貯蔵のための最適な水分活性は、好気性雰囲気下よりもより低くなることを示唆した。
Claims (14)
- 真菌胞子を包装するための方法であって、以下のステップ:
i)前記胞子の最初の水分活性を0.3未満に減らし;
ii)一つの酸素吸収剤及び一つの湿気吸収剤を含むガス及び水蒸気不透過性包装内に前記胞子を設置し;
iii)15〜25℃の間の温度で少なくとも2日間、包装中で前記胞子を保持すること
を含むことにより特徴付けられる、方法。 - 前記湿気吸収剤が、硫酸カルシウム又はシリカゲルから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記剤が、前記胞子に対して非毒性である一つ以上の小袋の形態であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記ガス及び水蒸気不透過性包装が、ガラス、アルミニウム又はセラミックを含むラミネート材料からなる群から選択されるという事実によって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
- 前記ステップ(ii)後、最終水分活性値が、0.1未満、好ましくは0.02〜0.03の間であるという事実によって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
- 前記胞子が、メタリジウム(Metarhizium)属、ビューベリア(Beauveria)属、イサリア(Isaria)属、レカニシリウム(Lecanicillium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、及びトルコデルマ(Trichoderma)属の群から選択されるという事実によって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法により増加された保存可能期間を有することにより特徴付けられる真菌胞子。
- 前記真菌胞子が、メタリジウム(Metarhizium)属、ビューベリア(Beauveria)属、イサリア(Isaria)属、レカニシリウム(Lecanicillium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、及びトルコデルマ(Trichoderma)属から選択されるという事実によって特徴付けられる、請求項7に記載の真菌胞子。
- 真菌を貯蔵するための密封包装であって、ガス及び蒸気不透過性であり、及びその内部に以下:
(i)生存能力がある真菌胞子;
(ii)前記胞子を前記包装内に設置した後、前記胞子の前記水分活性が、15〜25℃の間の温度で少なくとも2日後、0.1未満となるように、相対湿度を減らす内部環境;
(iii)一つの酸素吸収剤及び一つの湿気吸収剤
を含むことにより特徴付けられる、包装。 - 前記湿気吸収剤が、硫酸カルシウム又はシリカゲルから選択されることを特徴とする、請求項9に記載の包装。
- 前記剤が、前記胞子に対して非毒性である一つ以上の小袋の形態であることを特徴とする、請求項9又は10に記載の包装。
- 前記密封包装が、ガラス、アルミニウム又はセラミックを含むラミネート材料からなる群から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の包装。
- 前記水分活性の最終値が、0.02〜0.03の間であるという事実によって特徴付けられる、請求項9に記載の包装。
- 前記胞子が、メタリジウム(Metarhizium)属、ビューベリア(Beauveria)属、イサリア(Isaria)属、レカニシリウム(Lecanicillium)属、ノムラエア(Nomuraea)属、及びトルコデルマ(Trichoderma)属の群から選択されるという事実によって特徴付けられる、請求項9に記載の包装。
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