JP2019154342A - 細胞培養用袋状容器及びその製造方法 - Google Patents

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越美 伊藤
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直人 荻原
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Daisuke Kusama
大輔 草間
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Abstract

【課題】本発明の目的は、長期間の細胞培養でも、抗体タンパクの吸着が抑制でき、細胞の増殖を阻害しない細胞接着性の低い表面性状を有し、且つ耐衝撃強度に優れた細胞培養用袋状容器を提供することである。【解決手段】上記課題は、内部に細胞培養液を封入するために用いられ、基材層及び表面層を含む、二層以上の積層シートからなり、表面層が、細胞培養液と接する内面側に配置され、条件(1)〜(4)の全てを満たす、細胞培養用袋状容器によって解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、細胞培養用袋状容器及びその製造方法に関する。
再生医学を行う手法として、臓器組織の培養、細胞培養の利用、及び自己組織誘導の研究等がある。将来的には遺伝子操作をした豚等の体内で人間の臓器を養殖するという手法も考えられている。自己組織誘導については、細胞と、分化あるいは誘導因子(シグナル分子)と、足場の3つを巧みに組み合わせることによって、組織再生が可能になると見られている。従来の材料による機能の回復(工学技術にもとづく人工臓器)には困難が多く限界があること、臓器移植医療が移植適合性等の困難を抱えていることから、再生医学には大きな期待が寄せられている。従来、このような再生医療研究等に使用される細胞培養用容器としてはガラス製又は合成樹脂製のフラスコ又はシャーレが一般的であるが、これらは大量生産には不向きである。そこで、大量生産、輸送、及び廃棄の容易さから、袋状容器(バッグ)の開発が進められている。例えば、特許文献1には、ポリ(エチレンブチレン)ポリスチレンブロック共重合体を含むポリマーアロイからなる細胞培養用バッグが開示されている。
細胞培養用容器には優れた細胞増殖能が求められる。例えば、特許文献2には、フッ素ガスによってポリマーを構成する炭素原子に結合する水素原子の一部がフッ素置換されたポリエチレン製容器が開示されている。しかしながら、この技術では、毒性の高いフッ素ガスを使用しなければならない。また、短期間での細胞接着の抑制効果は認められるものの、フッ素ガス処理後のポリマーシートの表面が経時的に徐々に親水化するため、細胞接着の抑制効果を長期間維持することは難しい。
特許文献3には、支持体上に含フッ素化合物、好ましくは含フッ素ポリマーを含む表面層を有する細胞培養器材が開示されている。この技術では、含フッ素ポリマー等の含フッ素化合物を含む溶液を用いて、キャスト法等によってウェルプレート上に表面層を形成している。この方法では、表面層を形成する際の残留有機溶剤が細胞の生存に悪影響を及ぼす懸念がある。また、得られる細胞培養器材は、酸素ガス透過性、冷蔵保存性、透明性、及びヒートシール性等の、細胞培養袋状容器に必要とされる特性が不充分である。
また、特許文献4には、培養液と接するフィルムの表面層にフッ素系樹脂、アクリル-シリコーン樹脂又はシリコーンオイル等の撥水剤及び熱可塑性樹脂を含む表面層を有する細胞培養袋状容器が開示されている。しかしながら、この技術では、撥水剤と熱可塑性樹脂との相溶性不足から撥水剤がブリードアウトすることで、表面層の凝集力が低下し、細胞培養袋状容器の耐衝撃強度が低下する問題があった。
特開平3−65177号公報 特開2005−218444号公報 国際公開第2016/121994号 特許第6206612号公報
本発明は、長期間の細胞培養でも、抗体タンパクの吸着が抑制でき、細胞の増殖を阻害しない細胞接着性の低い表面性状を有し、且つ耐衝撃強度に優れた細胞培養用袋状容器及び該細胞培養用袋状容器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは詳細に検討した結果、細胞培養用袋状容器の表面層が、シリコーン−オレフィン共重合体及び特定の熱可塑性樹脂を所定の比率で含む撥水性材料からなることにより、上記課題を解決しうることを見出した。具体的には、下記手段<1>により、好ましくは、<2>〜<16>により、上記課題は解決された。
<1>内部に細胞培養液を封入するために用いられ、基材層及び表面層を含む、二層以上の積層シートからなり、前記表面層が、前記細胞培養液と接する内面側に配置された細胞培養用袋状容器であって、
下記(1)〜(4)の条件の全てを満たす、細胞培養用袋状容器。
(1) 前記表面層は、撥水剤及び熱可塑性樹脂を、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:1〜1:1000の質量比の範囲で含む撥水性材料からなる。
(2) 前記撥水剤は、シリコーン−オレフィン共重合体である。
(3) 前記表面層に含まれる前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
(4) 前記基材層は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
<2>前記シリコーン−オレフィン共重合体が、グラフト共重合体及びブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、<1>に記載の細胞培養用袋状容器。
<3>内部に細胞培養液を封入するために用いられ、基材層及び表面層を含む、二層以上の積層シートからなり、前記表面層が、前記細胞培養液と接する内面側に配置された細胞培養用袋状容器の製造方法であって、
下記(11)〜(15)の条件の全てを満たす、細胞培養用袋状容器の製造方法。
(11) 撥水剤及び熱可塑性樹脂を、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:1〜1:1000の質量比の範囲で含む、前記表面層用の撥水性材料を用意する。
(12) 前記撥水性材料からなる前記表面層と熱可塑性樹脂からなる前記基材層とを含む前記積層シートを成形し、得られた当該積層シートを用いて前記細胞培養用袋状容器を形成する。
(13) 前記撥水剤は、シリコーン−オレフィン共重合体である。
(14) 前記撥水性材料に含まれる前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
(15) 前記基材層用の前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
<4>前記シリコーン−オレフィン共重合体が、グラフト共重合体及びブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、<3>に記載の細胞培養用袋状容器の製造方法。
<5>前記積層シートの成形法が、インフレーション成形法、Tダイ押出成形法、及びブロー成形法からなる群より選ばれる少なくとも1種の成形法である、<3>又は<4>に記載の細胞培養用袋状容器の製造方法。
本発明によれば、長期間の細胞培養でも、抗体タンパクの吸着が抑制でき、細胞の増殖を阻害しない細胞接着性の低い表面性状を有し、且つ耐衝撃強度に優れた細胞培養用袋状容器及び該細胞培養用袋状容器の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について説明する。尚、本明細書では、「細胞培養用袋状容器」を単に「袋状容器」又は「袋」と略記することがある。また、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
本発明は、内部に細胞培養液を封入するために用いられ、基材層及び表面層を含む、二層以上の積層シートからなり、前記表面層が、前記細胞培養液と接する内面側に配置された細胞培養用袋状容器に関し、下記(1)〜(4)の条件の全てを満たすことを特徴とする。
(1) 前記表面層は、撥水剤及び熱可塑性樹脂を、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:1〜1:1000の質量比の範囲で含む撥水性材料からなる。
(2) 前記撥水剤は、シリコーン−オレフィン共重合体である。
(3) 前記表面層に含まれる前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
(4) 前記基材層は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
<表面層>
[撥水剤]
本発明の撥水剤はシリコーン−オレフィン共重合体である。シリコーンオレフィン共重合体は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である後述の熱可塑性樹脂との相溶性が高いことから、撥水性材料の凝集力を向上させ、胞培養袋状容器の耐衝撃強度に優れる効果を発揮する。
(シリコーン−オレフィン共重合体)
シリコーン−オレフィン共重合体は、シリコーン(シロキサン結合を含む高分子化合物)とオレフィン(又はポリオレフィン)とを含む共重合体である。シリコーン−オレフィン共重合体は、市販品を用いても、製造して用いてもよい。
シリコーン−オレフィン共重合体としては、グラフト共重合体(グラフトタイプ)及びブロック共重合体(ブロックタイプ)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ブロック共重合体がより好ましい。グラフトタイプ及びブロックタイプのシリコーン−オレフィン共重合体は、国際公開第2011/083043号及び特開2010−037555号公報等の記載を参考にして製造することができる。
グラフトタイプのシリコーン−オレフィン共重合体は例えば、フリーラジカル開始剤の存在下で、ポリオレフィン樹脂と、Si原子に少なくとも1つの脂肪族不飽和有機基と少なくとも1つの加水分解性基が結合したシリコーン化合物(いわゆる不飽和基を有するシランカップリング剤)とを熱混合することにより製造することができる。この方法においては、ポリオレフィン樹脂と上記のシリコーン化合物とを混合しマスターバッチ化したペレット(例えば、「X−22−2101」(信越化学工業株式会社製)、「X−22−2125H」(信越化学工業株式会社製)、「BY27−001S」(東レ・ダウコーニング株式会社製))、あるいは、ポリオレフィン樹脂に対して上記のシリコーン化合物を部分グラフト重合したペレット(例えば、「BY27−202H」(東レ・ダウコーニング株式会社製))を用いてもよい。
ブロックタイプのシリコーン−オレフィン共重合体は例えば、遷移金属触媒の存在下で、末端二重結合を有するポリオレフィンに対して高選択的にシラン化合物を付加することにより製造することがでる。この方法においては、遷移金属触媒と上記ポリオレフィンとシラン化合物とマスターバッチ化したペレットを用いてもよい。
遷移金属触媒材料として、ヒドロシランとハロゲン化遷移金属との混合懸濁溶液を濾過し、得られた濾液を用いることができる。ハロゲン化遷移金属は元素周期表第3族〜第12族の遷移金属のハロゲン化物である。入手の容易さ及び経済性の点から、好ましくは元素周期表第8族〜第10族の遷移金属のハロゲン化物、より好ましくは白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、ニッケル、及びパラジウムからなる群から選択される遷移金属のハロゲン化物、特に好ましくは白金のハロゲン化物である。二種以上のハロゲン化遷移金属を用いてもよい。ハロゲン化遷移金属に含まれるハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素が挙げられ、取扱いの容易さの点で塩素が好ましい。
末端二重結合を有するポリオレフィンは、ビニル基を1つ以上含む末端二重結合含有ポリオレフィンである。ビニル基を1つ以上含む末端二重結合含有ポリオレフィンとしては特に制限されず、公知のものを用いることができる。末端二重結合含有ポリオレフィンのビニル基以外の部分は、エチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖、又は炭素数2〜50のオレフィンから選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であることが好ましい。
下記一般式(10)〜(14)に、ブロックタイプのシリコーン−オレフィン共重合体の非限定的な例を示す。なお、以下の式中、nはエチレン単位の繰り返し数を表す0以上の整数であり、mは0〜3の整数を表す。
[熱可塑性樹脂]
本発明の熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
ポリオレフィンの具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)及び高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン;ポリプロピレン(PP);ポリ(4−メチルペンテン)等が挙げられる。ポリオレフィンの中でも、高圧重合法で製造される直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。ポリエチレンの市販品としては、東ソ―社製のニポロン―Zグレード、TZ250B;日本ポリエチレン社製のUF420、UF421等が挙げられる。エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びそのケン化物が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、数平均分子量が2000〜1000000万であることが好ましい。熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。組み合わせてもよい熱可塑性樹脂としては特に制限されず、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフレート等が挙げられる。
[撥水性材料]
本発明で用いられる撥水性材料は、撥水剤及び熱可塑性樹脂を含み、撥水剤と熱可塑性樹脂との質量比は、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:1〜1:1000の範囲内である。撥水性材料中の撥水剤と熱可塑性樹脂との質量比は、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:5〜1:200であることが好ましく、1:10〜1:100であることがより好ましい。撥水性材料の製造方法は特に限定されるものではない。例えば、撥水剤と熱可塑性化樹脂とを、ヘンシェルミキサー、タンブラー、及びディスパー等を用いて混合し、次いで、ニーダー、ロールミル、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、シュギミキサー、バーティカルグラニュレーター、ハイスピードミキサー、ファーマトリックス、ボールミル、スチールミル、サンドミル、振動ミル、アトライター、及びバンバリーミキサー等の回分式混練機、二軸押出機、又は単軸押出機を用いて混合又は溶融混練して、ペレット状、粉体状、顆粒状、あるいはビーズ状等の形状の撥水性材料を得ることができる。このようにして得られる撥水性材料は、マスターバッチまたはコンパウンドとも呼ばれる。中でも、二軸押出機を用いた溶融混錬により撥水性材料を製造する方法が好ましい。
(表面層)
本発明の細胞培養用袋状容器において、細胞培養液と接する表面層は、上記の撥水剤と熱可塑性樹脂とを含む撥水性材料からなる層である。表面層の厚みは特に制限されず、好ましくは20〜200μmであり、より好ましくは10〜100μmである。表面層は、シート状であることが好ましい。
<基材層>
本発明の基材層は、上述した表面層用の撥水性材料で使用される熱可塑性樹脂と同様に、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体は、酸素透過性が優れているため、好ましく使用することができる。
基材層の厚みは特に制限されず、好ましくは10〜200μmであり、より好ましくは20〜100μmである。基材層は、シート状であることが好ましい。
<積層シート>
(シートの成形法)
上記したように、本発明の細胞培養用袋状容器は、上記基材層と上記撥水性材料からなる表面層とを含む積層シートからなる。
基材層及び表面層のシート状の成形とこれらの積層は、同時に実施してもよいし、基材層と表面層とをそれぞれ個別にシート状に成形した後、これらを貼り合わせて積層してもよい。積層のシートの成形法としては、カレンダー成形法、インフレーション成形法、Tダイ押出成形法、ブロー成形法、及びラミネート法等が挙げられる。
<細胞培養用袋状容器>
本発明の細胞培養用袋状容器は、上記基材層と上記撥水性材料からなる表面層とを含む二層以上の積層シートを袋状に加工した容器である。容器には、細胞液を袋内に導入する流入ポートと袋内の細胞液を導出する流出ポートとを設けることが、取り扱いの上で好ましい。シート全体の厚みは、好ましくは10〜500μmであり、より好ましくは100〜300μmである。各層の厚みは特に制限されるものではなく、用途に応じて適宜変更することができる。1枚又は2枚のシートを袋状に加工して容器を作製することができる。この場合、ヒートシール法により1枚又は2枚のシートを熱融着することが好ましい。
<細胞培養>
[細胞]
本発明の細胞培養用袋状容器を用いた細胞培養は、常法に従って実施できる。培養できる細胞としては、臍帯血細胞、造血幹細胞、リンパ球細胞、及びハイブリドーマ等の浮遊細胞;肝細胞等の臓器を形成する足場非依存性細胞等が挙げられる。
[培地]
培地としては公知の基礎培地を用いることができ、イーグルMEM培地、DMEM培地、RPMI1640、HamF10培地、及びHamF12培地等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、[実施例]の項において、特に明記しない限り、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を意味する。表1に、使用した材料を示す。
<シリコーン−オレフィン共重合体の製造>
(白金触媒組成物(Cat1)の調製)
マグネットスターラーチップを入れた50mlサンプル管内で、塩化白金(II)0.5gをトリエトキシシラン(10ml)中に懸濁し、窒素気流下、室温で攪拌した。160時間攪拌した後、シリンジにて反応液を約0.4ml採取し、開口径0.45μmのPTFEフィルターを用いて濾過し、サンプル管中に濾液を10ml採取した。マイクロピペットを用いて濾液を10μl秤取って10mlサンプル管中に分取した後、トリエトキシシラン1.99mlを加えて200倍希釈し、白金触媒組成物(Cat1)を得た。
(白金触媒組成物(Cat2)の調製)
マグネットスターラーチップを入れた50mlサンプル管内で、塩化白金(II)30mgを下記式で表されるシラン化合物HS(A)(600μl)中に懸濁し、窒素気流下、室温で攪拌した。100時間攪拌した後、シリンジにて反応液を約100μl採取し、開口径0.45μmのPTFEフィルターを用いて濾過し、サンプル管中に濾液を10ml採取した。マイクロピペットを用いて濾液を10μl秤取って10mlサンプル管中に分取した後、シラン化合物HS(A)1.99mlを加えて200倍希釈し、白金触媒組成物(Cat2)を得た。
(片末端にビニル基を有するポリエチレン(PE1)の合成)
特開2003−73412号公報の実施例1に記載の方法に準じて、片末端にビニル基を有するポリエチレン(PE1)(Mn=730、Mw/Mn=1.9)を合成した。
(シリコーン−オレフィン共重合体(S1)の調製)
50mlの2ツ口フラスコ内に、上述の片末端にビニル基を有するポリエチレン(PE1)1.0g(1.4mmol)を装入し、窒素雰囲気下、トリエトキシシラン254μlと上述の白金触媒組成物(Cat1)15μlとを装入した。予め液温を130℃に昇温しておいた油浴中に上記反応器をセットし、内容液を攪拌した。約3分後にポリマーは融解した。6時間後に反応器を冷却し、メタノールを約30ml投入した。内容物を取り出して100mlビーカー内に入れ、2時間攪拌した後、濾過した。濾紙上に残った固体をメタノールで洗浄し、60℃、2hPa以下の減圧下で乾燥させて、白色固体のシリコーン−オレフィン共重合体(S1)(ブロックタイプ)を得た。
(シリコーン−オレフィン共重合体(S2)の調製)
50mlの2ツ口フラスコ内に、上述の片末端にビニル基を有するポリエチレン(PE1)1.0g(1.4mmol)を装入し、窒素雰囲気下、上述のHS(A)186μlと上述の白金触媒組成物(Cat2)15μlを装入した。予め液温を130℃に昇温しておいた油浴中に、上記反応器をセットし、内容液を攪拌した。約3分後にポリマーは融解した。6時間後に反応器を冷却し、メタノール約30mlを投入した。内容物を取り出して100mlビーカー内に入れ、2時間攪拌した後、濾過した。濾紙上に残った固体をメタノールで洗浄し、60℃、2hPa以下の減圧下で乾燥させて、シリコーン−オレフィン共重合体(S2)(ブロックタイプ)を得た。
<細胞培養袋状容器の製造>
[実施例1]
撥水剤A1部と熱可塑性樹脂A1部とをスーパーミキサー(カワタ社製)に投入し、25℃にて3分間撹拌して混合物を得た。次いで、この混合物を二軸押出し機(日本プラコン社製)に投入し、160℃で溶融混練して押し出し、ペレタイザーでカットすることで、コンパウンド状の撥水性材料を得た。次に、表面層用材料として上記コンパウンド状の撥水性材料、基材層用材料として熱可塑性樹脂B を用い、160℃で水冷式共押出インフレーション成形機を用いて、表面層と基材層とからなる筒状の積層シートを製造した。その際、表面層の厚さが50μm、基材層の厚さが80μmとなる条件で成形した。この積層シートを切断して、2枚の10cm角の積層シートを得た。次いで、細胞懸濁液の流入ポート及び流出ポートを設ける配置で、表面層が袋状容器の内面側となるように上記2枚の積層シートを重ね合わせ、2枚の積層シートの縁部同士をヒートシール法により密着させて細胞培養袋状容器を作製した。
[実施例2〜26、参考例1〜2、比較例1〜4]
各例においては、表面層及び基材層の構成材料の種類と配合、ならびに表面層及び基材層の厚みを表2に示すように変更した以外は、実施例1 と同様にして、細胞培養袋状容器を作製した。尚、参考例1〜2及び比較例1では、コンパウンド状の撥水性材料のみを使用して基材層を有さない表面層のみからなる単層シートを得、これを用いて細胞培養袋状容器を作製した。
<細胞培養袋状容器の評価>
各例で得られた細胞培養用袋状容器について、以下に示す評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
評価項目1.<水との接触角>
各例において得られたシートの表面層における水との接触角を、JIS K 6788(ISO8296)に基づいて測定した。
評価項目2.<抗体タンパク吸着性>
(試験条件)
プレート:96ウェルプレート、
酵素、抗体:HPR-IgG(HORSERADIH PEROXIDASE IMMUNOGLOBULING)、
染色液:TMBZ(3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン)、
反応停止液(Stop Solution):タカラバイオ社製 WASH and Stop Solution For ELISA With Solution for ELISA without Sulfuric Acid、
測定機器:MITHRAS2 LD943−M2Mマイクロプレートリーダー。
(手順)
1.細胞培養用袋試料を11mm角にカットし、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で10000倍希釈したHPR-IgG溶液1ml中に浸漬させた。
2.室温で1時間インキュベートした。
3.PBS-T(0.1% Tween20)を用いて各ウェルを4回洗浄した。
4.TMBZ溶液を各ウェルに1mlずつ分注し、室温で10分間インキュベートした。
5.Stop Solutionを各ウェルに1mlずつ分注後、450nm(副波長650nm)の吸光度Aλを測定した。吸光度Aλが小さいほど良好である。以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:吸光度Aλ≦0.2。極めて良好。
○:0.2<Aλ≦0.6。良好。
△:0.6<Aλ≦0.8。使用可能。
×:0.8<Aλ。不良。
評価項目3.<細胞増殖倍率>
各例において得られた細胞培養袋状容器内に、ヒト白血病細胞株のMOLT−4細胞を懸濁した10%牛胎児血清を含んだRPMI1640培地(MOLT−4細胞株の播種濃度:1.0×10cells/ml)5mlを入れ、37℃/5%二酸化炭素/99%RH(相対湿度)の条件で14日間培養を行った。この培養後に袋状容器から培養液の一部をサンプリングし、ヘモサイトメーターを用いて袋内の細胞濃度と細胞増殖倍率を算出した。細胞増殖倍率が大きいほど良好である。以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:細胞増殖倍率>30倍。極めて良好。
○:26倍<細胞増殖倍率≦30倍。良好。
△:21倍<細胞増殖倍率≦26倍。使用可能。
×:細胞増殖倍率≦21倍。不良。
評価項目4.<耐衝撃性>
各例において得られたシートについて、東洋精機製フィルムインパクトテスターを使用し、直径15mmの半球状衝撃頭を用いて、23℃におけるフィルムの衝撃強度を測定した。衝撃強度が高いほど耐衝撃強度が良好であり、以下の基準で評価した。
◎:衝撃強度が100Kg・cm/mm以上である。極めて良好。
○:衝撃強度が80Kg・cm/mm以上、100Kg・cm/mm未満である。良好。
△:衝撃強度が50Kg・cm/mm以上、80Kg・cm/mm未満である。使用可能。
×:衝撃強度が50Kg・cm/mm未満。不良。
評価項目5.<有機溶剤残存量>
各例において得られた10cm角のシートを測定用試料として用いた。ガスクロマトグラフGC−8A(島津製作所社製、FID検出器使用、キャリアーガス:窒素、カラム充填物質(ジーエルサイエンス社製):PEG−HT(5%)−UNIPORT HP(60/80メッシュ)、カラムサイズ:直径3mm×3m、試料投入温度(インジェクション温度):150℃、カラム温度:60℃、内部標準物質:n‐ブタノール)を用い、シートの有機溶剤の残存量を求め、以下の基準で評価した。
評価基準:
○:有機溶剤の残存量が1ppm以下である。良好。
×:有機溶剤の残存量が1ppm以上である。不良。
評価項目6.<酸素ガス透過性>
各例において得られたシートについて、JIS K 7126−2(差圧法)に基づいて、23℃での酸素透過度(cc/m・24hr・atm)を測定した。酸素透過度が大きいものほど良好である。以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:酸素透過度が20cc/m・24hr・atm以上である。極めて良好。
○:酸素透過度が10cc/m・24hr・atm以上、20cc/m・24hr・atm未満である。良好。
△:酸素透過度が1cc/m・24hr・atm以上、10cc/m・24hr・atm未満である。使用可能。
×:酸素透過度が1cc/m・24hr・atm未満である。不良。
評価項目7.<透明性>
各例において得られたシートについて、紫外分光光度計を用いて、450nmにおける光透過率を測定した。光透過率が高いほど透明性が良好である。以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:光透過率が95%以上である。極めて良好。
○:光透過率が90%以上、95%未満である。良好。
△:光透過率が85%以上、90%未満である。使用可能。
×:光透過率が85%以下。不良。
評価項目8.<冷蔵庫保存性>
各例において得られた細胞培養袋状容器を5℃の冷蔵庫内で、一年間保管した。下記に示す基準で細胞培養袋状容器の表面層の状態を目視判定した。ひび割れの大きさが小さく、ひび割れの数が少ないものほど、良好である。以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:ひび割れがない。極めて良好。
○:長さ1mm未満の小さなひび割れが4箇所以下認められる。良好。
△:長さ1mm未満の小さなひび割れが5箇所以上10箇所以下認められる。使用可能。×:長さ1mm未満の小さなひび割れが11箇所以上認められる。または長さ1mm以上の大きなひび割れが認められる。不良。
評価項目9.<ヒートシール強度>
各例において得られた2枚のシートの表面層同士を接触させた状態で、140℃、0.4MPa、及び1秒間の条件で端部同士のヒートシールを行い、試験片を作製した。この試験片を用いて「インストロン3345」(インストロン社製)を用い、300mm/分の条件にて、JIS K6854‐2に基づいて180°剥離試験を行った。測定された剥離力をヒートシール強度とした。ヒートシール強度が大きいものほど、良好である。以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:ヒートシール強度>70N/25mm。極めて良好。
○:40N/25mm<ヒートシール強度≦70N/25mm。良好。
△:25N/25mm<ヒートシール強度≦40N/25mm。使用可能。
×:ヒートシール強度≦25N/25mm。不良。
評価項目10.<遮光性>
D65標準光源の照射下で上記の細胞増殖倍率と同じ方法及び基準で評価を行った。
表2及び3に示すように、実施例1〜26の各例で得られた細胞培養用袋はいずれも、表面層の水接触角が大きく(撥水性が高く)、抗体タンパク吸着性、細胞増殖倍率、及び耐衝撃性に優れたものであった。また、さらに、有機溶剤含有量がなく、酸素ガス透過性、透明性、冷蔵庫保存性、ヒートシール性、及び遮光性に優れていた。特に、シリコーン−オレフィン共重合体として、シリコーン−オレフィン共重合体ブロックタイプを使用した実施例では、耐衝撃性が極めて優れていた。
これに対して、比較例1で得られた細胞培養用袋は、表面層が撥水剤を含まないため、抗体タンパク吸着性、細胞増殖倍率、及び耐衝撃性が著しく不良であった。比較例2の袋は、充分な疎水性表面を形成することができなかったため、抗体タンパク吸着性、及び細胞生存率が著しく不良であった。比較例3、4の袋は、表面層に撥水剤としてシリコーン−オレフィン共重合体を含まないため、耐衝撃性が低下していた。参考例1、2の袋は、基材層を有していないため、基材層を有する実施例と比較して、ヒートシール性の点で劣ることが示された。

Claims (5)

  1. 内部に細胞培養液を封入するために用いられ、基材層及び表面層を含む、二層以上の積層シートからなり、前記表面層が、前記細胞培養液と接する内面側に配置された細胞培養用袋状容器であって、
    下記(1)〜(4)の条件の全てを満たす、細胞培養用袋状容器。
    (1) 前記表面層は、撥水剤及び熱可塑性樹脂を、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:1〜1:1000の質量比の範囲で含む撥水性材料からなる。
    (2) 前記撥水剤は、シリコーン−オレフィン共重合体である。
    (3) 前記表面層に含まれる前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
    (4) 前記基材層は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
  2. 前記シリコーン−オレフィン共重合体が、グラフト共重合体及びブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の細胞培養用袋状容器。
  3. 内部に細胞培養液を封入するために用いられ、基材層及び表面層を含む、二層以上の積層シートからなり、前記表面層が、前記細胞培養液と接する内面側に配置された細胞培養用袋状容器の製造方法であって、
    下記(11)〜(15)の条件の全てを満たす、細胞培養用袋状容器の製造方法。
    (11) 撥水剤及び熱可塑性樹脂を、撥水剤:熱可塑性樹脂=1:1〜1:1000の質量比の範囲で含む、前記表面層用の撥水性材料を用意する。
    (12) 前記撥水性材料からなる前記表面層と熱可塑性樹脂からなる前記基材層とを含む前記積層シートを成形し、得られた当該積層シートを用いて前記細胞培養用袋状容器を形成する。
    (13) 前記撥水剤は、シリコーン−オレフィン共重合体である。
    (14) 前記撥水性材料に含まれる前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
    (15) 前記基材層用の前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
  4. 前記シリコーン−オレフィン共重合体が、グラフト共重合体及びブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の細胞培養用袋状容器の製造方法。
  5. 前記積層シートの成形法が、インフレーション成形法、Tダイ押出成形法、及びブロー成形法からなる群より選ばれる少なくとも1種の成形法である、請求項3又は4に記載の細胞培養用袋状容器の製造方法。
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