JP2019077786A - ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法 - Google Patents

ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019077786A
JP2019077786A JP2017205637A JP2017205637A JP2019077786A JP 2019077786 A JP2019077786 A JP 2019077786A JP 2017205637 A JP2017205637 A JP 2017205637A JP 2017205637 A JP2017205637 A JP 2017205637A JP 2019077786 A JP2019077786 A JP 2019077786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
group
alkylene group
thermoplastic resin
vinyl polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017205637A
Other languages
English (en)
Inventor
越美 伊藤
Etsumi Ito
越美 伊藤
啓輔 倉内
Keisuke Kurauchi
啓輔 倉内
岳 柏村
Gaku Kashiwamura
岳 柏村
直人 荻原
Naoto Ogiwara
直人 荻原
大輔 草間
Daisuke Kusama
大輔 草間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2017205637A priority Critical patent/JP2019077786A/ja
Publication of JP2019077786A publication Critical patent/JP2019077786A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の目的は、長期間の細胞培養でも、タンパクの吸着性が抑制でき、細胞の増殖を阻害しない表面性状を有し、透明性、酸素通過性に優れる細胞培養用袋状容器を提供することであり、そのような細胞培養用袋状容器の形成に好適なヒートシール性に優れる積層体や筒状物を提供することであり、そのようなヒートシール性に優れる積層体や筒状物の形成に好適なペレットやシートを提供することである。【解決手段】 特定の構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含むペレット。該ペレットと熱可塑性樹脂(D)とを用いてなる筒状物であって、前記ペレットからなる層が筒の内側の表面に位置している筒状物。【選択図】 なし

Description

本発明は、ペレット、シート、前記ペレットを用いてなる積層体、前記ペレットを用いてなる筒状物、前記ペレットを用いてなる細胞培養用袋状容器、前記ペレットを用いてなる積層体の製造方法、および前記ペレットを用いてなる筒状物の製造方法に関する。
再生医学を行う手法として、臓器組織培養、細胞培養の利用、自己組織誘導の研究などがある。将来的には遺伝子操作をした豚などの体内で人間の臓器を養殖するという手法も考えられている。自己組織誘導については、細胞と、分化あるいは誘導因子(シグナル分子)と、足場の3つを巧みに組み合わせることによって、組織再生が可能になるとみられており、従来の材料による機能の回復(工学技術にもとづく人工臓器)には困難が多く限界があること、臓器移植医療が移植適合性などの困難を抱えていることから、再生医学には大きな期待が寄せられている。
このような再生医療研究等に使用される細胞培養用容器として、ガラス製や合成樹脂製のフラスコ又はシャーレ、合成樹脂製の袋状容器(バッグ)が使用されていることが知られている。
例えば、特許文献1には、ポリ(エチレンブチレン)ポリスチレンブロック共重合体等からなるポリマーアロイから形成された細胞培養用バッグが報告されている。
また、特許文献2には、フッ素ガスによって容器表面の一部がフッ素置換されたポリエチレン製容器が開示されており、容器の形状としてはバッグやボトルが挙げられている。
特許文献3には、所定の曲げ剛性を有する合成樹脂シートからなる細胞培養容器が開示され、容器の内面側にポリオレフィン系樹脂層を有し、前記ポリオレフィン系樹脂層がプラズマ処理された領域を培養領域とする旨開示されており、容器の形状としてはバッグが挙げられている。
さらに、特許文献4には、支持体と、前記支持体の表面の少なくとも一部に配置された含フッ素化合物を含有する表面層とを含有する細胞培養器材が開示されおり、支持体の形状としてはディッシュ、プレート及びバッグ等が挙げられている。
特開平3−65177号公報 特開2005−218444号公報 特開2008−017839号公報 国際公開公報WO2016/121994号
ガラス製や合成樹脂製のフラスコ又はシャーレは大量生産には不向きであり、また輸送や廃棄の際に大きなスペースを必要するという問題を有していた。
合成樹脂製の袋状容器(バッグ)にはこのような問題がないという点で有利である。
しかし、シャーレ等とは異なり、合成樹脂製の袋状容器(バッグ)を構成する材料には、袋状にするために内面用の表面にはヒートシール性が求められる。また、密封状態で細胞培養する袋状容器(バッグ)であるが故に、容器を構成する材料には、細胞の増殖を阻害しないように酸素透過性が求められる。さらに、培養途中の細胞の増殖状態をサンプリングせずに確認するためには、袋自体が十分透明であることも求められる。もちろん、シャーレ等との場合と同様、袋状容器(バッグ)は、その内面が細胞の増殖を阻害しないことも必要である。
特許文献1に開示される細胞培養用バッグは、3種類の重合体の分子鎖が網目状に絡み合ったポリマーアロイから形成されるので、透明性がよく、酸素透過性および炭酸ガス透過性に優れ、細胞に対して非毒性であり、長期間の培養可能であると記載されている。しかし、3種類の重合体から得られるポリマーアロイの極性は、ポリオレフィンの極性とほぼ同程度なので、細胞接着やタンパクの吸着性の抑制効果は期待できない。そもそも特許文献1に開示される細胞培養用バッグは、ポリマーアロイから形成される単層のものであり、特許文献1は複数の層を有する細胞培養用バッグを開示せず示唆もしない。当然、前記抑制効果発現を目的として細胞培養用バッグの内面の極性を調整することは開示されてもいないし示唆されてもいない。
特許文献2に開示される細胞培養用容器は、内面の処理に毒性の高いフッ素ガスを使用しなければならないので、その改善が求められていた。また、特許文献2に開示される細胞培養用容器は、短期間での細胞接着の抑制効果は認められるものの、フッ素ガス処理後のポリマーシート表面が経時で徐々に親水性に変化してしまい、長期間での抑制効果に劣るという問題があった。
特許文献3に開示される細胞培養用容器は、内面の処理に大掛かりなプラズマ装置を使用しなければならない。また、前記特許文献2の場合と同様に、短期間での細胞接着の抑制効果は認められるものの、プラズマ処理後のポリマーシート表面が経時で徐々に変化してしまい、長期間での抑制効果に劣るという問題があった。
特許文献4には、袋状容器(バッグ)特有の透明性という課題は開示されていない。
本発明の目的は、長期間の細胞培養でも、タンパクの吸着性が抑制でき、細胞の増殖を阻害しない表面性状を有し、透明性、酸素通過性に優れる細胞培養用袋状容器を提供することである。また、本発明の他の目的は、前記のような細胞培養用袋状容器の形成に好適なヒートシール性に優れる積層体や筒状物を提供することである。さらに、本発明の他の目的は、前記のようなヒートシール性に優れる積層体や筒状物の形成に好適なペレットやシートを提供することである。
そこで、前記目的に鑑み鋭意検討した結果、本発明者らはいわゆるベタイン樹脂の利用により、前記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[20]に関する。
[1] 下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含むペレット。
(ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。)

(式中、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は炭素数1〜4のアルキレン基
Xは酸素原子または−NH−、
Yは−COOまたは−SO
は水素原子またはメチル基、
は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
*はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
[2] ビニル系重合体(A)が、下記(A1)または(A2)であることを特徴とする、前記[1]記載のペレット。
(A1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)との共重合体である。
(A2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜22のアルキル基を有するモノマー(a100)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(C)との反応生成物である。
(式中、
、Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、
〜R15は一般式(1)〜(3)の場合と同様であり、
16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
21は水素原子またはメチル基を表し、
**はベタイン化剤(C)との反応部位を表す。)
[3] 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記[1]または[2]記載のペレット。
[4] 前記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを質量比で、前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含むシート。
(ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。)
[5] ビニル系重合体(A)が、前記(A1)または(A2)であることを特徴とする、前記[4]記載のシート。
[6] 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記[4]または[5]記載のシート。
[7] 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、
前記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを、
有する積層体。
(ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。)
[8] ビニル系重合体(A)が、前記(A1)または(A2)であることを特徴とする、前記[7]記載の積層体。
[9] 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記[7]または[8]記載の積層体。
[10] 熱可塑性樹脂(D)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記[7]〜[9]いずれかに記載の積層体。
[11] 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、前記[1]〜[3]いずれかに記載されるペレットから形成される層とを有する積層体の製造方法であって、
前記熱可塑性樹脂(D)と前記ペレットとを共にシート状に溶融押出しする、
積層体の製造方法。
[12] 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、
前記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを、
有する筒状物であって、
前記ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している、
筒状物。
[13] ビニル系重合体(A)が、前記(A1)または(A2)であることを特徴とする、前記[12]記載の筒状物。
[14] 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記[12]または[13]記載の筒状物。
[15] 熱可塑性樹脂(D)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記[12]〜[14]いずれかに記載の筒状物。
[16] 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、前記[1]〜[3]いずれかに記載されるペレットから形成される層とを有し、前記ペレットから形成され、ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している筒状物の製造方法であって、
前記熱可塑性樹脂(D)の内側に前記ペレットを配し、インフレーション成形する、
筒状物の製造方法。
[17] 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、前記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを有し、
前記ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している筒状物の製造方法であって、
前記[7]〜[10]いずれかに記載の積層体を用い、
前記ビニル系重合体(A)を含む層同士を対向させ、端部を加熱し融着する、筒状物の製造方法。
[18] 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、
前記[1]〜[3]いずれかに記載されるペレットから形成され、ビニル系重合体(A)を含む層とを、
含む細胞培養用袋状容器であって、
前記ビニル系重合体(A)を含む層が袋の内側の表面に位置している、
細胞培養用袋状容器。
[19] 熱可塑性樹脂(D)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[18]記載の細胞培養用袋状容器。
[20] 前記[4]〜[6]いずれかに記載のシートから形成される細胞培養用袋状容器。
本発明のペレットやシートによりヒートシール性に優れる積層体や筒状物を形成でき、本発明の積層体や筒状物により、長期間の細胞培養でも、タンパクの吸着性が抑制でき、細胞の増殖を阻害しない表面性状を有し、透明性、酸素透過性に優れた細胞培養用袋状容器を提供することができるようになった。
以下、本発明について説明する。尚、本明細書では、「細胞培養用袋状容器」を単に「袋」と略記することがある。また、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。
本発明のペレットまたはシートは、下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む。ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。
<ビニル系重合体(A)>
ビニル系重合体(A)は、下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造、即ちベタイン構造を側鎖に有するので、以下本書ではベタイン樹脂ともいう。前記構造は2〜80mol%含まれることが好ましい。
ベタイン構造とは、正電荷と負電荷を同一分子内の隣り合わない位置に持ち、正電荷をもつ原子には解離し得る水素原子が結合していない構造を指す。親水性に富むベタイン構造を有するビニル系重合体(A)を用いて、袋状容器の内面を形成することにより、タンパクの吸着性が抑制できる。


(式中、
は炭素数1〜6のアルキレン基、
、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
は炭素数1〜4のアルキレン基
Xは酸素原子または−NH−、
Yは−COOまたは−SO
は水素原子またはメチル基、
は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
*はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
このようなビニル系重合体(ベタイン樹脂)(A)は、以下の方法で得ることが好ましい。
即ち、
(1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)とを共重合する。得られる共重合体をビニル系重合体(A1)またはベタイン樹脂(A1)という。
(2)下記一般式7〜9示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、前記モノマー(a100)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(C)とを反応させる。得られる反応生成物は、モノマー(a1)〜(a3)を用いた共重合体(A1)と同様にベタイン構造を有し、ビニル系重合体(A2)またはベタイン樹脂(A2)という。
(式中、
は水素原子またはメチル基、
は水素原子またはメチル基、
は水素原子またはメチル基、
16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
21は水素原子またはメチル基を表し、
**はベタイン化剤(C)との反応部位を表す。)
その他の記号は、一般式1〜3と同様。)
<ベタイン樹脂(A1)>
ベタイン樹脂(A1)は、前述の通り、一般式4〜6で示される群から選択される少なくもといずれかのモノマー(a1)〜(a3)を共重合体の構成単位とするものである。
モノマー(a1)〜(a3)の利用によって、ベタイン樹脂(A1)の側鎖にベタイン構造を導入することができる。そこで、モノマー(a1)〜(a3)は、ベタインモノマーということもできる。
<モノマー(a1)>
モノマー(a1)は、一般式4に示す通り、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、ベタイン構造とを有する。
このような単量体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−カルボキシベタイン;N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、などのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−カルボキシベタイン;N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジエチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン、などのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−カルボキシベタイン;N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N,N−ジメチルアンモニウムアルキル−α−スルホベタイン;N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアネルコキシ−N,N−ジメチルアンモニウムアルキル−α−スルホベタイン;N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインなどのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアンモニウムアルキル−α−スルホベタインなどが挙げられる。本発明において(メタ)アクリルと表記した場合、メタクリルもしくはアクリルであることを示す。
<モノマー(a2)>
モノマー(a2)も、一般式5に示す通り、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、ベタイン構造とを有する。
このような単量体としては、例えば、1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−3−(3−スルホブチル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−2−メチル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩、1−ビニル−2−メチル−3−(4−スルホブチル)イミダゾリウム内部塩などの1−ビニル−2−アルキル−3−(4−スルホアルキル)イミダゾリウム内部塩などが挙げられる。
<モノマー(a3)>
モノマー(a3)も、一般式6に示す通り、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、ベタイン構造とを有する。
このような単量体としては、例えば、2−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、2−ビニル−1−(3−スルホブチル)ピリジニウム内部塩、などの2−ビニル−1−(3−スルホアルキル)ピリジニウム内部塩;4−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩、4−ビニル−1−(3−スルホブチル)ピリジニウム内部塩、などの4−ビニル−1−(3−スルホアルキル)ピリジニウム内部塩が挙げられる。
<ベタイン樹脂(A2)>
本発明におけるベタイン樹脂は、前述の通り、モノマー(a1)〜(a3)そのものを共重合した共重合体である必要はなく、以下のような段階を経て得ることができる。
即ち、モノマー(a1)〜(a3)の前駆体ともいうべき一般式7〜9で示される単量体モノマー(a4)〜(a6)のうち少なくともいずれかと、これと共重合可能な単量体を共重合し、得られた共重合体中の**で示された窒素の少なくとも一部とベタイン化剤(C)とを反応させ得ることができる。得られるベタイン樹脂(A2)は、モノマー(a1)〜(a3)を用いた共重合体(A1)と同様にベタイン構造を側鎖に有する。
このようなモノマー(a4)としては、例えば、
N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジエチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシブチル−N,N−ジエチルアミン、
などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N,N−ジアルキルアミン;
N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリルアミドプロピル−N,N−ジエチルアミン、
などのN−(メタ)アクリルアミドアルキル−N,N−ジアルキルアミン;
N−(メタ)アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアミン、
N−(メタ)アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアミン、
などのN−(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアネルコキシ−N,N−ジメチルアミンなどが挙げられる。
このようなモノマー(a5)としては、例えば、
1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチル−イミダゾール、
などの1−ビニル−2−アルキル−イミダゾールが挙げられる。
このようなモノマー(a6)としては、例えば、4−ビニル−ピリジン、2−ビニル−ピリジンなどのビニルピリジンが挙げられる。
<ベタイン化剤(C)>
ベタイン化剤(C)は、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群より選択される。一般式化7〜9で示されるモノマー(a4)〜(a6)の**で示される窒素を重合後に、スルホベタイン化もしくはカルボベタイン化するために用いられる化合物群である。
このような環状スルホン酸エステル(C1)としては、例えば、1,2−エタンスルトン、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンが挙げられる。
このようなω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)としては、例えば、2-クロロエタンスルホン酸ナトリウム、2-ブロモエタンスルホン酸ナトリウム、3-クロロプロパンスルホン酸ナトリウム、3-ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム、4-クロロブタンスルホン酸ナトリウム、4-ブロモブタンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
このような環状カルボン酸エステル(C3)としては、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンなどが挙げられる。
このようなω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)としては、例えば、2−クロロ酢酸ナトリウム、2−ブロモ酢酸ナトリウム、3−クロロプロピオン酸ナトリウム、3−ブロモプロピオン酸ナトリウム、4−クロロ酪酸ナトリウム、4−ブロモ酪酸ナトリウム、5−クロロペンタン酸ナトリウム、5−ブロモペンタン酸ナトリウムなどが挙げられる。
<モノマー(a100)>
ベタイン樹脂(A1)、(A2)を得る際に、モノマー(a1)〜(a3)、(a4)〜(a6)の他に、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)を共重合することができる。
モノマー(a100)に基づく構成単位の導入により極性等を調整し、熱可塑性樹脂との相溶性を制御しやすくし、窒素含有混練物の分散性・保存安定性の向上が期待できる。
1分子中に1つのエチレン性不飽和基と、炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(B)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル( メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタ デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ )アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等や、1−プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン系エチレン性不飽和単量体などが挙げられる。
モノマー(a100)は2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
ベタイン樹脂(A1)、(A2)を得る際に、モノマー(a1)〜(a3)、(a4)〜(a6)、(a100)以外のその他のモノマー(a200)も使用することができる。
<モノマー(a200)>
モノマー(a200)としては、特に限定されないが、例えば、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有するもの、
マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基や無水マレイン酸などの酸無水物基を有するものなどが挙げられる。
その他の単量体(b200)は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて適宜使用できる。
<モノマーの質量組成比>
ベタイン樹脂(A1)の場合は、モノマー(a1)〜(a3)、モノマー(a100)、および必要に応じて用いられる他の単量体(a200)との合計100mol%中、モノマー(a1)〜(a3)の合計は1〜95mol%であることが好ましく、より好ましくは2〜80mol%である。
ベタイン樹脂(A2)の場合は、モノマー(a4)〜(a6)、モノマー(a100)との合計100mol%中、ベタイン化剤(C)と反応しているモノマー(a4)〜(a6)が1〜95mol%であることが好ましく、より好ましくは2〜80mol%である。
モノマー(a100)は、モノマー(a1)〜(a3)もしくは(a4)〜(a6)、モノマー(a100)、および必要に応じて用いられる他の単量体(a200)との合計100mol%中、3〜99mol%であることが好ましく、より好ましくは5〜95mol%である。
<ベタイン樹脂(A)の製造方法>
ベタイン樹脂(A1)は、前記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)、必要に応じてその他のモノマー(a200)を使用して、通常のアクリルの溶液重合により得られる。反応率(転化率)は98以上とすることが好ましい。
ビニル系重合体(A2)は、前記一般式7〜9で示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜22のアルキル基を有するモノマー(a100)と、必要に応じてその他のモノマー(a200)を使用して通常のアクリル等の溶液重合によって前駆体(共重合体)を合成する。反応率(転化率)は98以上とすることが好ましい。その後得られた前駆体に前述のベタイン化剤(C)を反応させることで得られる。
<質量平均分子量(Mw)>
ベタイン樹脂(A)の質量平均分子量は、1000〜10000000であることが好ましい。分子量が1000以上であることにより、抗体タンパク非吸着性、細胞増殖倍率を向上できる。また10000000以下であることにより、後述する熱可塑性樹脂(B)への相溶性が向上し、また得られるペレットやシートの熱溶融粘度を制御しやすくなることから、成型適性が向上する。
ベタイン樹脂(A)の質量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレン換算で計測した値を採用する。測定装置および測定条件としては、下記条件1 によることを基本とし、試料の溶解性等により条件2 とすることを許容する。ただし、重合体種によっては、さらに適宜適切なキャリア( 溶離液) およびそれに適合したカラムを選定して用いてもよい。その他の事項については、JISK7252−1〜4:2008を参照することとする。なお、難溶の高分子化合物については下記条件の下、溶解可能な濃度で測定することとする。
(条件1)
カラム:TOSOHTSKgelSuperHZM−H、
TOSOHTSKgelSuperHZ4000、
TOSOHTSKgelSuperHZ2000 をつないだカラムを用いる。
キャリア:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0ml/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1ml
(条件2)
カラム:TOSOHTSKgelSuperAWM−Hを2本つなげる
キャリア:10mMLiBr/N−メチルピロリドン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0ml/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1ml
<熱可塑性樹脂(B)>
熱可塑性樹脂(B)は、前述のベタイン樹脂(A)と共に、本発明のペレットやシートを構成する成分の1つである。
熱可塑性樹脂(B)としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフレート、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、ポリオレフィン(ポリシクロオレフィン以外の)、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
ポリシクロオレフィン以外のポリオレフィンの具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリ(4−メチルペンテン)等が挙げられる。ポリオレフィンの中でも、高圧重合法で製造される直鎖状低密度ポリエチレンが好ましく、具体例としては、東ソ―社製のポリエチレンのニポロン−Zグレード:TZ250B;日本ポリエチレン社製のUF420、UF421等が挙げられる。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物が挙げられる。
熱可塑性樹脂(B)は、数平均分子量が2000以上1000000万以下であることが好ましい。また、熱可塑性樹脂(B)は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
<ペレット>
本発明のペレットは、ベタイン樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)を含むものであり、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)との質量比が、(A):(B)=1:5〜1:1000の範囲内であることが重要である。
このような配合比率をとることによって、ヒートシール性に優れるシートや層を形成でき、透明性、酸素透過性に優れる積層体を得ることができ、細胞培養性能に優れる細胞培養用容器を得ることができる。ペレット中のベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)との質量比は、(A):(B)=1:5〜1:100が好ましく、1:10〜1:100が好ましい。
本発明のペレットの製造は、特に限定されるものではない。例えば、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とをそれぞれ秤量し、ヘンシェルミキサーやタンブラー、ディスパー等で混合した後、ニーダー,ロールミル,スーパーミキサー,ヘンシェルミキサー,シュギミキサー,バーティカルグラニュレーター,ハイスピードミキサー,ファーマトリックス,バンバリーミキサーのような回分式混練機や、二軸押出機、単軸押出機で溶融混練して得ることができる。本発明では、二軸押出機による溶融混錬して製造することが好ましい。溶融混練後、冷却し、粉砕したり、ペレタイザーで細断したりすることによってペレット化することができる。例えば、溶融混練後、所望の形状・大きさの孔を有するダイから紐状の溶融混練物を押出し、これを冷却し、所望の長さに細断することによってペレット化することができる。
ペレットの形状や大きさは、特に限定されるものではないが、積層体や筒状物を製造する際の作業性等の点から、円柱状やラグビーボール状や球形であって、最も長い辺や長軸の長さが1mm〜10mm程度のものが好ましい。
<シート>
本発明のシートは、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを溶融混練し、ペレットを得た後、前記ペレットをTダイ付きの押出機に供給し、シート状に成形することにより得ることができる。あるいは、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で混練できるようにTダイ付きの押出機に供給し、ペレットを経ずに直にシート状に成形することによって得ることもできる。シートの厚みは、特に限定されるものではないが、概ね20〜500μmであることが好ましい。
<積層体>
本発明の積層体は、熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、前述の一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で(A):(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを、有するものである。
本発明の積層体は、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で溶融混練し、ペレットを得た後、1つのダイを有する複数の押出機に前記ペレットと熱可塑性樹脂(D)とをそれぞれ供給し、熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で含む層とが一体化した積層体を1つのダイから共押出しすることにより得ることもできる。
あるいは、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で混練できるように押出機に供給し、別途他の押出機に熱可塑性樹脂(D)を供給し、熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で含む層とが一体化した積層体を1つのダイから共押出しすることにより得ることもできる。
あるいは、前述したようにベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で含むシートを得ておき、該シートと熱可塑性樹脂(D)から形成されたシート状基材とを接着剤を用いて積層したり、あるいは、前記シートや熱可塑性樹脂(D)から形成されたシート状基材を加熱して軟化させつつ加圧して貼り合せたりして、積層体を得ることができる。
積層体において、熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層の厚みは、特に限定されるものではないが、10〜1000μmであることが好ましい。また、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で含む層の厚みは、特に限定されるものではないが、概ね20〜500μmであることが好ましい。
<筒状物>
本発明の筒状物は、熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、前述の一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で(A):(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを、含むものであって、前記ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している筒状物である。
このような筒状物は種々の方法で得ることができる。
例えば、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で溶融混練し、ペレットを得、熱可塑性樹脂(D)の内側に前記ペレットを配し、インフレーション成形したり、あるいは、前述したように熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、ベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で含む層とを有する積層体を予め得ておき、ベタイン樹脂(A)を含む層同士が対向するように2枚の積層体を配置したり、もしくはベタイン樹脂(A)を含む層同士が対向するように1枚の積層体を丸めたりした後、端部を加熱し融着したり、することによって得ることができる。
[熱可塑性樹脂(D)]
本発明の積層体や筒状物の形成に用いられる熱可塑性樹脂(D)は、積層体や筒状物における基材層を構成でき、細胞培養用袋状容器を作成できるものであれば特に制限はなく、ベタイン樹脂(A)を含む層の形成に使用される熱可塑性樹脂(B)と同じものを使用することができる。特に、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酸素透過性が優れているため、好ましく使用することができる。
<細胞培養用袋状容器>
本発明の細胞培養用袋状容器は、前述の筒状物から形成することができる。
例えば、筒状物の開放端の一方をヒートシール法によりシートを熱融着した後、他の開放端に細胞液を導入・導出するためのポートをそれぞれ設けることが、取り扱いの上で好ましい。
あるいは、本発明の細胞培養用袋状容器は、前述したようにベタイン樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とを所定の割合で含むシートを得ておき、該シートのみを用いて筒状物を得、同様にして細胞培養用袋状容器を形成することもできる。
袋状容器の強度の面から熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層を備える前者の細胞培養用袋状容器が好ましい。
本発明の細胞培養用袋状容器は、種々の細胞の培養に用いられる。培養できる細胞としては、臍帯血細胞、造血幹細胞、リンパ球細胞、ハイブリドーマなどの浮遊細胞、肝細胞などの臓器を形成する足場非依存性細胞等が挙げられる。
また、用いることができる培地としては、当業者に良く知られた基礎培地を用いることができ、イーグルMEM培地、DMEM培地、RPMI1640 、HamF10培地、HamF12培地等が挙げられる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における、「部」および「%」は、「質量部」および「質量%」をそれぞれ表し、Tgはガラス転移温度を意味する。
[合成例1]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イソプロピルアルコール107.7部を仕込み、窒素ガスで置換した後、75℃に加熱し攪拌した。次に2,2’−アゾビス(2,4−ジエチルバレロニトリル)を0.5部、モノマー(a1)としてN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインを90部、モノマー(a100)としてブチルアクリレートを10部、メタノール74.8部、メチルエチルケトン1.2部、水1.1部からなる溶液を作製し、滴下ロートより2時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、さらに75℃で3時間反応させ、固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、冷却して反応を停止した。その後、オーブンでイソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトン、水を完全に揮発させ、ベタイン樹脂(A1−1)を得た。
ベタイン樹脂(A1−1)の質量平均分子量は140000であった。
[合成例2〜14]
表1に示す配合組成で、合成例1と同様の方法でベタイン樹脂(A1−1)〜(A1−14)を合成した。
[比較合成例]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、1−ブタノール98部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル20部、ラウリルメタクリレート30部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジエチルバレロニトリル)2部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、室温まで冷却し反応を停止した。その後、オーブンで1−ブタノールを除去し、比較樹脂が得られ、その質量平均分子量は140000だった。
表中の記号は以下の通り。
DMBS:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン
DMPS:N−アクリルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン
DMMC:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボベタイン
VSPI:1−ビニル−3−(3−スルホプロピル)イミダゾリウム内部塩
VSPP:2−ビニル−1−(3−スルホプロピル)ピリジニウム内部塩
BA:ブチルアクリレート
MMA:メタクリル酸メチル
LMA:ラウリルメタクリレート
V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジエチルバレロニトリル)
[合成例15]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル49.4部、エタノール50.0部を仕込み、窒素ガスで置換した後、75℃に加熱し攪拌した。次に2,2’−アゾビス(2,4−ジエチルバレロニトリル)を0.3部、メチルエチルケトンを0.4部、モノマー(a4)としてメタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチルを30部、モノマー(a100)としてメタクリル酸メチルを70部からなる溶液を作製し、滴下ロートより2時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、さらに75℃で3時間反応させ、固形分測定によって転化率が98%超えたことを確認後、1,4−ブタンスルトンを42.8部(前記モノマー(a4)の1.5倍に当たる量)加え、更に20時間撹拌を続けた。
以下の反応式に示すように、1,4−ブタンスルトンの開環反応により、モノマー(a1)の一種であるN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインを用いた合成例1等と同様のベタイン構造をベタイン樹脂の側鎖に有すことができる。

次いで、冷却して取出し、ダイヤフラムポンプで酢酸エチル、エタノール、メチルエチルケトンを完全に揮発させた。乾燥させた樹脂をメチルエチルケトンでよく洗浄し、副生成物や残存した原料を取り除いた。得られたベタイン樹脂(A2−1)は質量平均分子量が142000であった。
[合成例16〜20]
表2に示す配合組成で、合成例15と同様の方法でベタイン樹脂(A2−2)〜(A2−6)を合成した。ビニル系重合体中の単量体(a4)〜(a6)に由来する部分と、ベタイン化剤(C)との反応式を下記式11〜15に示す。




表中の記号は以下の通り。
DM:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン
VI:1−ビニルイミダゾール
VP:2−ビニルピリジン

ベタイン化剤(C)
(C1−1):1,4−ブタンスルトン
(C1−2):1,3−ブタンスルトン
(C2):4−プロモブタンスルホン酸ナトリウム
(C3):β−プロピオラクトン
(C4):2-クロロ酢酸ナトリウム
[実施例1]
合成例1から得られたベタイン樹脂(A1−1)1部と表3に示す熱可塑性樹脂B1:1000部とをスーパーミキサー(カワタ社製)に投入し、25℃にて3分間撹拌して混合物を得た。次いで、この混合物を二軸押出し機(日本プラコン社製)に投入し、160℃で溶融混練して押し出し、ペレタイザーでカットし、ベタイン樹脂含有ペレットを得た。
次に、表面層となる材料としてベタイン樹脂含有ペレット、基材層となる材料として表3に示す熱可塑性樹脂D2を用い、160℃で水冷式共押出インフレーション成形機により、表面層と基材層とを有する筒状物を製造した。その際、筒状物におけるベタイン樹脂含有表面層の厚さが50μm、熱可塑性樹脂B2からなる基材層の厚さが50μmとなるような条件で成形した。
[実施例2〜20]及び[比較例1〜3]
表面層および基材層を構成するベタイン樹脂(比較例1の場合は、比較樹脂)および熱可塑性樹脂の種類と配合、ならびに表面層および基材層の厚みが表4に示すようになるように成形条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、筒状物をそれぞれ作成した。
尚、実施例4、9、13、18は、ベタイン樹脂含有ペレットのみ使用して作製した基材層を有さない単層の筒状物であるが、表4中では、便宜上、表面層として記載していることを断っておく。
[比較例4]
まず、水冷式共押出インフレーション成形機を用い、シートの厚さが25μmとなるような条件で、160℃で熱可塑性樹脂D2をインフレーション成形し、筒状物を製造した後、前記筒状物から10cm角の基材層を切り出した。
次に、ベタイン樹脂(A1−1)をエタノール溶剤に溶解し、その溶液を、上記の基材層上に乾燥後の目付け量が2mg/cmとなるように塗布し、大気雰囲気中80℃、10分間乾燥し、25μmの熱可塑性樹脂D2の層上に50μmのベタイン樹脂(A1−1)の層を積層してなる積層体を形成した。
[評価]
各実施例、比較例1〜3で得られた筒状物から10cm角の積層体を切り出した。比較例4で得られた積層体と共に評価項目1〜6の評価に供した。
評価項目1.<水の接触角>
上記積層体の表面層における水の接触角を、JISK6788( ISO8296)の方法に基づいて測定した。
評価項目2.<酸素透過性>
上記積層体について、JISK7126−2(差圧法)に準じて23℃での酸素透過度(cc/m・24hr・atm)を測定した。酸素透過度が大きいものほど良好であり、以下の基準で評価した。
評価基準:
○:酸素透過度が20cc/m・24hr・atm以上である。極めて良好。
△:酸素透過度が10cc/m・24hr・atm以上、20cc/m・24hr・atm未満である。使用可能。
×:酸素透過度が10cc/m・24hr・atm未満である。不良。
評価項目3.<透明性>
上記積層体について、紫外分光光度計を用いて,450nmにおける光透過率を測定した。光透過率が高いほど透明性が良好であり、以下の基準で評価した。
◎:光透過率が95%以上である。極めて良好。
○:光透過率が90%以上、95%未満である。良好。
△:光透過率が85%以上、90%未満である。使用可能。
×:光透過率が85%以下。不良。
評価項目4<ヒートシール強度>
上記積層体から25mm幅の試験片を切り出し、各試験片の表面層同士を接触させた状態で、140℃、0.4MPa、および1秒間の条件下でヒートシールを行い、試験片を作製した。この試験片を用いて「インストロン3345」(インストロン社製)にて、300mm/分の条件下にて、JIS K6854‐2に基づいて180°剥離試験を行った。得られた剥離力をヒートシール強度とした。ヒートシール強度が大きいものほど良好であり、以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:ヒートシール強度>70N・・・極めて良好。
○:40N≦ヒートシール強度≦70N・・・良好。
△:25N<ヒートシール強度≦40N・・・使用可能。
×:ヒートシール強度≦25N・・・不良。
評価項目5.<抗体タンパク吸着性>
(使用した試薬、機器等)
プレート:24ウェルプレート
酵素、抗体:HPR-IgG(HORSERADIH PEROXIDASE IMMUNOGLOBULING)
染色液:TMBZ(3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン)
反応停止液:StopSolution タカラバイオ社製 WASH and Stop Solution For ELISA With Solution for ELISA without Sulfuric Acid使用
測定機器:MITHRAS2 LD943−M2Mマイクロプレートリーダー
(手順)
1.上記積層体を11mm角にカットし(試験片)、24ウエルの任意の3つのウエルに前記試験片を入れ、リン酸緩衝生理食塩水(以下、PBSという。)で10000倍希釈したHPR-IgG溶液1mlを各ウェルにそれぞれ1ml添加して、室温で1時間インキュベートした。
2.インキュベートした後、上記試験片を別の空ウェルに移し、PBS−T(0.1%Tween20)を用いて4回洗浄した。
洗浄後、上記試料片の入った各ウェルに染色液としてTMBZを各々1ml分注し、室温で10分間インキュベートした。
3.次いで、反応停止液を各ウェルに1mlづつ分注後、試験片を取り除き、各ウェル内の溶液の450nm(副波長650nm)の吸光度Aλを測定し、3つのウエル内の溶液の吸光度Aλの平均値を求めた。吸光度Aλの平均値が小さいほど良好であり、以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:Aλの平均値≦0.2・・・極めて良好。
○:0.2<Aλの平均値≦0.6・・・良好。
△:0.6<Aλの平均値≦0.8・・・使用可能。
×:0.8<Aλの平均値・・・不良。
評価項目6.<細胞増殖性能>
各実施例、比較例1〜3で得られた筒状物の一方の開放端をヒートシールした後、他の開放端に細胞懸濁液の流入ポートおよび流出ポートを設けるように、他の開放端をヒートシールし、細胞培養袋状容器を作成した。
比較例4の場合は、得られた積層体のベタイン樹脂(A1−1)の塗工面同士が向かい合うように得られた2枚の積層体を重ね合わせ、積層体の3つの端部をヒートシールし、後、他の開放端に細胞懸濁液の流入ポートおよび流出ポートを設けるように、他の開放端をヒートシールし、細胞培養袋状容器を作成した。
ヒト白血病細胞株のMOLT−4細胞を懸濁した10%牛胎児血清を含んだRPMI1640培地(MOLT−4細胞株の播種濃度:1.0×10cells/ml)5mlを各細胞培養袋状容器にそれぞれ加え、37℃/5%二酸化炭素/99%RH(相対湿度)で14日間まで培養を行った。
3日目、7日目、14日目に袋状容器から培養液の一部をサンプリングし、ヘモサイトメーターにより袋状容器内の細胞濃度を測定し、14日目の細胞増殖倍率を算出した。細胞増殖倍率が大きいほど良好であり、以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:細胞増殖倍率>30倍。極めて良好。
○:26倍≦細胞増殖倍率≦30倍。良好。
△:21倍<細胞増殖倍率≦26倍。使用可能。
×:細胞増殖倍率≦21倍。不良。
表4より明らかな通り、実施例の筒状物の内側(表面層)の水接触角が小さく(親水性が高く)、ヒートシール性にも優れており、筒状物を構成する積層体の透明性、酸素通過性にも優れている。そして、実施例の筒状物の内側(表面層)は、タンパク質を吸着しにくく、細胞の増殖を阻害しない。細胞培養用袋状容器としての評価結果から、細胞の増殖を阻害しない表面性状を14日間の長期にわたり維持できることが分かった。
これに対して、比較例1に用いた細胞培養用袋は、表面層にベタイン樹脂を有していない(モノマー(a100)のみから得られた比較樹脂)ため、抗体タンパク吸着性と細胞増殖倍率が著しく悪化した。
また、比較例2の場合は、表面層中のベタイン樹脂の量が少ないので、十分な親水表面を形成することができなかったため、抗体タンパク吸着性、細胞増殖性能が低下した。
また、比較例3の場合は、表面層中のベタイン樹脂の量が多すぎるので、酸素透過性、透明性、ヒートシール性が著しく悪化し、抗体タンパク吸着性、細胞増殖性能も低下した。
さらに、比較例4の場合は、熱可塑性樹脂層にベタイン樹脂(A1−1)塗工したものを表面層としたものであるが、透明性、ヒートシール性が著しく悪化した。酸素透過性が悪化した。

Claims (20)

  1. 下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含むペレット。
    (ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。)




    (式中、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    *はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
  2. ビニル系重合体(A)が、下記(A1)または(A2)であることを特徴とする、請求項1記載のペレット。
    (A1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)との共重合体である。
    (A2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜22のアルキル基を有するモノマー(a100)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(C)との反応生成物である。






    (式中、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
    21は水素原子またはメチル基を表し、
    **はベタイン化剤(C)との反応部位を表す。)
  3. 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2記載のペレット。
  4. 下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを質量比で、前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含むシート。
    (ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。)





    (式中、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    *はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
  5. ビニル系重合体(A)が、下記(A1)または(A2)であることを特徴とする、請求項4記載のシート。
    (A1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)との共重合体である。
    (A2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜22のアルキル基を有するモノマー(a100)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(C)との反応生成物である。







    (式中、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
    21は水素原子またはメチル基を表し、
    **はベタイン化剤(C)との反応部位を表す。)
  6. 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項4または5記載のシート。
  7. 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、
    下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを、
    有する積層体。
    (ただし、熱可塑性樹脂(B)は前記ビニル系重合体(A)を除く。)




    (式中、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    *はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
  8. ビニル系重合体(A)が、下記(A1)または(A2)であることを特徴とする、請求項7記載の積層体。
    (A1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)との共重合体である。
    (A2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜22のアルキル基を有するモノマー(a100)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(C)との反応生成物である。






    (式中、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
    21は水素原子またはメチル基を表し、
    **はベタイン化剤(C)との反応部位を表す。)
  9. 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項7または8記載の積層体。
  10. 熱可塑性樹脂(D)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項7〜9いずれか1項に記載の積層体。
  11. 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、請求項1〜3いずれか1項に記載されるペレットから形成される層とを有する積層体の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂(D)と前記ペレットとを共にシート状に溶融押出しする、
    積層体の製造方法。
  12. 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、
    下記一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを、
    有する筒状物であって、
    前記ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している、
    筒状物。




    (式中、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    10〜R14のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R10〜R14のうちの1つはビニル系重合体の主鎖との結合位置を表し、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    *はビニル系重合体の主鎖との結合位置を表す。)
  13. ビニル系重合体(A)が、下記(A1)または(A2)であることを特徴とする、請求項12記載の筒状物。
    (A1)下記一般式4〜6で示される少なくともいずれかのモノマー(a1)〜(a3)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するモノマー(a100)との共重合体である。
    (A2)下記一般式7〜9で示される少なくともいずれかのモノマー(a4)〜(a6)と、1分子中に1つのエチレン性不飽和基および炭素数1〜22のアルキル基を有するモノマー(a100)との共重合体と、環状スルホン酸エステル(C1)、ω‐ハロゲン化アルキルスルホン酸金属塩(C2)、環状カルボン酸エステル(C3)およびω‐ハロゲン化アルキルカルボン酸金属塩(C4)からなる群から選ばれる一つ以上のベタイン化剤(C)との反応生成物である。






    (式中、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基、
    、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基、
    は炭素数1〜4のアルキレン基
    Xは酸素原子または−NH−、
    Yは−COOまたは−SO
    は水素原子またはメチル基、
    は水素原子またはメチル基、
    は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基、
    15は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキレン基を表し、
    16〜R20のうち4つは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R16〜R20のうちの1つはCH=C(R21)を表し、
    21は水素原子またはメチル基を表し、
    **はベタイン化剤(C)との反応部位を表す。)
  14. 熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項12または13記載の筒状物。
  15. 熱可塑性樹脂(D)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項12〜14いずれか1項に記載の筒状物。
  16. 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、請求項1〜3いずれか1項に記載されるペレットから形成される層とを有し、前記ペレットから形成され、ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している筒状物の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂(D)の内側に前記ペレットを配し、インフレーション成形する、
    筒状物の製造方法。
  17. 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、一般式1〜3で示される少なくともいずれかの構造を有するビニル系重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とを、質量比で前記ビニル系重合体(A):熱可塑性樹脂(B)=1:5〜1:1000の範囲で含む層とを有し、
    前記ビニル系重合体(A)を含む層が筒の内側の表面に位置している筒状物の製造方法であって、
    請求項7〜10いずれか1項に記載の積層体を用い、
    前記ビニル系重合体(A)を含む層同士を対向させ、端部を加熱し融着する、筒状物の製造方法。
  18. 熱可塑性樹脂(D)から形成される基材層と、
    請求項1〜3いずれか1項に記載されるペレットから形成され、ビニル系重合体(A)を含む層とを、
    含む細胞培養用袋状容器であって、
    前記ビニル系重合体(A)を含む層が袋の内側の表面に位置している、
    細胞培養用袋状容器。
  19. 熱可塑性樹脂(D)が、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項18記載の細胞培養用袋状容器。
  20. 請求項4〜6いずれか1項に記載のシートから形成される細胞培養用袋状容器。
JP2017205637A 2017-10-24 2017-10-24 ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法 Pending JP2019077786A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017205637A JP2019077786A (ja) 2017-10-24 2017-10-24 ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017205637A JP2019077786A (ja) 2017-10-24 2017-10-24 ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019077786A true JP2019077786A (ja) 2019-05-23

Family

ID=66627385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017205637A Pending JP2019077786A (ja) 2017-10-24 2017-10-24 ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019077786A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Martín-Fabiani et al. Enhanced water barrier properties of surfactant-free polymer films obtained by macroRAFT-mediated emulsion polymerization
Badi et al. PEG-based thermogels: Applicability in physiological media
JP5889633B2 (ja) 異形粒子の製造法
US20170087520A1 (en) Polymer Composition and Porous Membrane
JP2014098117A (ja) メタクリル系樹脂を含むフィルム
CN106103601A (zh) 含纳米颗粒的溶液及其用途
CN110099939A (zh) 在主链中具有光引发剂基团的嵌段聚合物及其用于粘合剂组合物中的用途
JP6206612B1 (ja) 細胞培養用袋状容器
JP2019077786A (ja) ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法
TW201233689A (en) Methyl methacrylate polymer production method
JP2023153774A (ja) タンパク質付着抑制用共重合体、共重合体の製造方法、樹脂改質剤、成形材料、共重合体含有組成物、塗膜および物品
JP5044993B2 (ja) 表面偏析型プラスチック用添加剤及びその用途
JP2020132850A (ja) 成形用樹脂組成物および成形体
KR20210132082A (ko) 자외선 흡수성 폴리머, 성형용 수지 조성물, 및 성형체
TW201341465A (zh) 聚碳酸酯摻合物物件及生產其之方法
JP2019077787A (ja) ペレット、シート、積層体、筒状物、細胞培養用袋状容器、積層体の製造方法、および筒状物の製造方法
JP6729776B1 (ja) 紫外線吸収材料、およびその組成物
CN109096517B (zh) 一种药物包装膜及其制备方法
JP7302685B2 (ja) 共重合体、樹脂組成物、成形体、フィルム状成形体、及び共重合体の製造方法
JP2021031542A (ja) 紫外線吸収性ポリマー、成形用組成物、および成形体
CN112708026B (zh) 防尘离子型聚合物及其制备方法与防尘棚膜
JP2014111728A (ja) 多孔質樹脂粒子の製造方法
JP3808968B2 (ja) 血液適合性多孔質膜の製造方法
JP7476520B2 (ja) 紫外線吸収性単量体、アクリル重合体、樹脂組成物および成形体
JPH03277268A (ja) 細胞培養用バツグ