JP2006158305A - 細胞分離用吸着材、細胞分離用吸着材モジュール及び細胞分離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 細胞集団から対象細胞を高効率的かつ高選択的に吸着および脱離させて回収する細胞分離用吸着材を提供する。
【解決手段】 少なくとも高分子基材と刺激応答性高分子と対象細胞を選択的に吸着する部位とを有する細胞分離用吸着材において、高分子基材への刺激応答性高分子のグラフト量が0.2〜4.0%である細胞分離用吸着材である。この細胞分離用吸着材には、対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、さらに細胞と親和性を有しない高分子を吸着させたものが用いられる。また、これらの細胞分離用吸着材を充填した細胞分離用吸着材モジュールからなる。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも高分子基材と刺激応答性高分子と対象細胞を選択的に吸着する部位とを有する細胞分離用吸着材において、高分子基材への刺激応答性高分子のグラフト量が0.2〜4.0%である細胞分離用吸着材である。この細胞分離用吸着材には、対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、さらに細胞と親和性を有しない高分子を吸着させたものが用いられる。また、これらの細胞分離用吸着材を充填した細胞分離用吸着材モジュールからなる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、末梢血、臍帯血、骨髄、細胞懸濁液などの細胞集団から、目的とする特定の細胞(以下、「対象細胞」と記載する)を高効率的かつ高選択的に吸着および脱離させることができる細胞分離用吸着材、細胞分離用吸着材モジュール及び細胞分離方法に関するものである。
近年、再生医療分野のめざましい発展により、角膜や皮膚の培養シートを使った治療や、骨再生、造血幹細胞移植等が盛んに行われるようになっている。さらに、心筋シート、肝再生等に関する研究もなされており、再生医療分野の技術は今後も更に発展していくものと予想される。このような技術の発展には、目的とする対象細胞を効率よく分離および回収する技術が不可欠である。
従来、特定の細胞を分離および回収する技術としては、遠心分離法、密度勾配遠心法、フローサイトメトリー法、水性二相分離法、磁気ビーズを用いた分離方法、電気泳動法などが用いられてきた。これらのなかで、遠心分離法は、50年以上も前から使用されてきた実績があり、現在では成分献血にも採用されている方法であって、大量の細胞を処理できるという大きな利点がある反面、高価で大きな装置を必要とすること、比重の近い細胞同士の分離が難しいこと等の問題がある。
また、密度勾配遠心法は、比重を調整した溶液にサンプルを重層し、非常に大きな遠心力をかけて比重の異なるものを分離させる方法であって、高い分離能を確保できる利点があるものの、細胞の形態変化や機能低下を引き起こす可能性があるうえに、比重調整液の層を乱さないようにサンプル重層する必要があること、開放系の装置であるため無菌操作が難しいこと等の問題点がある。
また、密度勾配遠心法は、比重を調整した溶液にサンプルを重層し、非常に大きな遠心力をかけて比重の異なるものを分離させる方法であって、高い分離能を確保できる利点があるものの、細胞の形態変化や機能低下を引き起こす可能性があるうえに、比重調整液の層を乱さないようにサンプル重層する必要があること、開放系の装置であるため無菌操作が難しいこと等の問題点がある。
また、フローサイトメトリー法は、細胞懸濁液を非常に細いノズルに通し、1滴に1個以下の細胞を含む液滴を作成する際に、ノズル通過中の細胞にレーザー光を照射して、その散乱光の相違により細胞の種類を判断し、液滴に異なる電荷をかけて各々の受器に振り分ける方法である。したがって、非常に精密な細胞分離が可能である反面、大量の細胞を処理できないこと、ノズル通過時にかかる力で細胞が損傷すること、開放系の装置であるため無菌操作が困難であること等の問題があり、また、精密な装置であることから価格も非常に高い。
また、磁気ビーズによる分離方法は、対象細胞の表面に発現したマーカーと特異的相互作用を示す物質で表面修飾した磁気ビーズを、細胞懸濁液に加えて混合し、強磁場中に置いたカラムにかけるものである。対象細胞への影響が小さいこと、閉鎖系の装置を組むことができ、無菌操作に適していること等の利点がある。しかし、回収した対象細胞から磁気ビーズを分離させることが難しいという問題がある。
さらに、水性二相分離法は、対象細胞の表面性状に起因する分配係数の相違を利用して、細胞を抽出分離する方法であることから、得られる細胞に比較して廃液量が多い、連続化・自動化が難しい、等の問題点を有する。また、電気泳動法は、微小空間内に緩衝液と細胞懸濁液を置いて電場をかけ、細胞表面の電荷密度の相違を利用して分離する方法であるため、多量の細胞を処理することは困難であるといえる。
また、磁気ビーズによる分離方法は、対象細胞の表面に発現したマーカーと特異的相互作用を示す物質で表面修飾した磁気ビーズを、細胞懸濁液に加えて混合し、強磁場中に置いたカラムにかけるものである。対象細胞への影響が小さいこと、閉鎖系の装置を組むことができ、無菌操作に適していること等の利点がある。しかし、回収した対象細胞から磁気ビーズを分離させることが難しいという問題がある。
さらに、水性二相分離法は、対象細胞の表面性状に起因する分配係数の相違を利用して、細胞を抽出分離する方法であることから、得られる細胞に比較して廃液量が多い、連続化・自動化が難しい、等の問題点を有する。また、電気泳動法は、微小空間内に緩衝液と細胞懸濁液を置いて電場をかけ、細胞表面の電荷密度の相違を利用して分離する方法であるため、多量の細胞を処理することは困難であるといえる。
これらの問題点を解決するものとして、吸着材を用いる方法が数多く提唱されている。この吸着材を用いた方法は、閉鎖的な系の作製が容易であるため、簡便に無菌的な細胞吸着を実現できるという利点がある。ところが、この方法は吸着した対象細胞を脱離させることが困難であり、吸着材に細胞懸濁液を流した後に逆方向から洗浄液を導入する必要がある、細胞の回収率が不十分になり易い、脱離操作に時間を要する、吸着材の繊維径を厳密に決める必要がある、等の問題を有している。したがって、対象細胞の除去を目的とする治療(いわゆるアフェレーシス)には非常に有効な手段であるが、吸着した対象細胞を回収して利用することは困難である。
また、いわゆる「アフィニティークロマトグラフィー」の分野では、物質の分離を効率的に行うために、吸着材として刺激応答性高分子を利用する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。同じく、刺激応答性高分子を利用した細胞分離材料を作成し、これを用いて対象細胞を脱離させようとする方法も提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。しかし、これらの方法では、分離させる対象が細胞である場合、刺激応答性高分子の分子量や刺激の度合いによって吸着材−細胞間の相互作用が大きく変化するため、細胞の回収率と選択性を同時に満たす細胞分離用吸着材を高い確率で得ることは困難であった。
さらに、刺激応答性高分子の大きさにより標的物質とリガンドとの結合能力を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)が、ここには、細胞分離について、特に刺激応答性高分子の大きさと対象細胞の回収率や選択性との関係については記載されていない。ところで、温度応答性高分子のグラフト量と細胞接着に関して記載する文献(例えば、非特許文献1参照)があり、ここには、「ポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量が1.5〜2.0μg/cm2のとき、37℃で細胞が接着する一方、転移温度以下にすると自発的に脱離する。一方、これ以下のグラフト量では、細胞は接着・増殖するものの、低温処理しても脱離しない。逆に、グラフト量が2.0μg/cm2を超えると播種した細胞が37℃でも全く生着しない。」と述べられているが、これは細胞をシート状に組織化し、組織の形状と機能を保ったまま剥離する技術についての知見であって、細胞シートは培養皿上に細胞を播種した後、数日間培養し細胞を増殖させて作成するものである。
これに対して、細胞分離用吸着材は、数秒〜数時間という短時間のうちに、対象細胞または対象細胞と非対象細胞を吸着しなければならず、かつ、脱離操作後には対象細胞のみが脱離するものでなければならない。したがって、非特許文献1に記載されている条件をそのまま採用しても、良好な細胞分離用吸着材剤が得られるものではない。
さらに、刺激応答性高分子の一つである光応答性高分子を用いて、細胞の分離を行う技術も提案されている(例えば、特許文献5参照)が、ここには高分子のグラフト量に関する記載はない。
これに対して、細胞分離用吸着材は、数秒〜数時間という短時間のうちに、対象細胞または対象細胞と非対象細胞を吸着しなければならず、かつ、脱離操作後には対象細胞のみが脱離するものでなければならない。したがって、非特許文献1に記載されている条件をそのまま採用しても、良好な細胞分離用吸着材剤が得られるものではない。
さらに、刺激応答性高分子の一つである光応答性高分子を用いて、細胞の分離を行う技術も提案されている(例えば、特許文献5参照)が、ここには高分子のグラフト量に関する記載はない。
本発明は、従来の技術における上記した実状に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、末梢血、臍帯血、骨髄、細胞懸濁液などの細胞集団から、対象細胞を高効率的かつ高選択的に吸着および脱離させることによって、対象細胞を回収することができる細胞分離用吸着材、細胞分離用吸着材モジュール及び細胞分離方法を得ることにある。
本発明者らは、前記課題の解決に向けて鋭意検討を重ねた結果、高分子からなる基材に特定量の刺激応答性高分子をグラフトさせたところ、対象細胞を高効率的かつ高選択的に回収できる細胞分離用吸着材が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、少なくとも高分子基材と刺激応答性高分子と対象細胞を選択的に吸着する部位とを有する細胞分離用吸着材において、高分子基材への刺激応答性高分子のグラフト量が0.2〜4.0%、好ましくは0.22〜3.5%であることを特徴とする細胞分離用吸着材である。
本発明において、刺激応答性高分子としては、温度応答性高分子を用いることが好ましく、またその温度応答性高分子としては、ポリN−イソプロピルアクリルアミドを用いることが好ましい。
また、本発明の他の細胞分離用吸着材は、少なくとも高分子基材と刺激応答性高分子と対象細胞を選択的に吸着する部位とを有する細胞分離用吸着材であって、高分子基材への刺激応答性高分子のグラフト量が0.2〜4.0%であり、
さらに対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、細胞と親和性を有しない高分子を吸着させてなるものである。
また、本発明の細胞分離用吸着材モジュールは、上記した細胞分離用吸着材を充填したことを特徴とする。
さらに、本発明の細胞分離方法は、上記した細胞分離用吸着材または細胞分離用モジュールを用いて対象細胞を分離回収させることを特徴とする。
さらに対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、細胞と親和性を有しない高分子を吸着させてなるものである。
また、本発明の細胞分離用吸着材モジュールは、上記した細胞分離用吸着材を充填したことを特徴とする。
さらに、本発明の細胞分離方法は、上記した細胞分離用吸着材または細胞分離用モジュールを用いて対象細胞を分離回収させることを特徴とする。
本発明によれば、細胞集団から、対象細胞を高効率、高選択的に容易に回収することができる。
本発明の細胞分離用吸着材は、高分子からなる基材にグラフトされた刺激応答性高分子のグラフト量が0.2〜4.0%のもの、好ましくは0.22〜0.35%の範囲のものである。本発明においてグラフトとは、高分子基材と刺激応答性高分子で構成されるグラフト共重合体を得る工程を意味する。グラフト共重合体とは、幹となる単量体単位のところどころに他種の単量体単位が側鎖として配列した構造を持つ共重合体のをいう(化学辞典、東京化学同人、p378)。また、グラフト量は、下記に示す式により得られる値を意味する。
グラフト量(%)
=(グラフト済の基材の重量−グラフト前の基材の重量)/グラフト前の基材の重量×100
高分子基材は、刺激応答性高分子の不溶化を主な目的として用いるものであるが、さらに、細胞分離用吸着材の力学的な強度を発揮したり、細胞分離用吸着材を取扱い易い形状に保持する役割等も有するものであり、本発明の目的に適した性質を有する高分子の中から適宜選択することができる。その高分子基材としては、天然物であるか合成物であるかを問わず使用することができ、また、それらの2種以上の材質を組合せたものであっても良く、さらには、高分子に高分子以外の他の化合物が添加されたものであっても良い。用いられる高分子の具体例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のポリオレフィン類、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6などのポリアミド類、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ乳酸、セルロース、セルロースアセテート、キチン、綿、絹等が挙げられる。
用いる基材の形態としては、平板、繊維、中空糸、粒子、不織布、織物等の本発明の目的に適する限りにおいて、いずれの形態も用いることができる。目的とする細胞をより効率的に分離および回収するという観点から、繊維、中空糸、粒子、不織布、織物等であって、かつ比表面積が大きい形態であったり、対象細胞が多点結合によって吸着され易い形態であるものが好ましい。なかでも、取り扱いが容易であるなどの点から、不織布、織物が特に好ましい。
刺激応答性高分子とは、外部より温度、光、pH、電気、磁気等の何らかの刺激を付与することにより、高次構造を変化させることができる高分子物質である。まず、温度応答性高分子としては、ポリ(N−置換アクリルアミド)、ポリ(N−置換メタクリルアミド)、ポリ(N,N−二置換アクリルアミド)、ポリビニルエーテル類、等を使用することができる。具体的には、ポリ(N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピルアクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピルメタクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピルメタクリルアミド)、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル等が例示され、また、これらの単独ポリマーのみならず、これらの高分子のモノマー単位の2種以上を組合わせた共重合体や、他の重合性モノマーとの共重合体も含まれる。
次に、光応答性高分子としては、アゾベンゼン、ジアリールエテン、スピロピラン、スピロオキサジン、フルギド、ロイコ色素等の光応答性分子やこれらの有機化合物の誘導体から適宜選択された構造を付加させた高分子を用いることができる。また、pH応答性高分子としては、N−イソプロピルアクリルアミドとアクリル酸との共重合体、N−イソプロピルアクリルアミドとイタコン酸との共重合体等が挙げられる。これらの刺激応答性高分子は、複数種を組合わせて使用しても良い。
刺激応答性高分子をグラフトさせる方法としては、高分子の合成分野において知られている方法であれば適宜用いることができる。例えば、基材に放射線、電子線、プラズマ等を照射して表面近傍に活性種を発生させ、これを開始点としてモノマーを重合させる方法、基材表面に化学的処理を施して反応性基を発生させ、その反応性基と反応することができる官能基を有する刺激応答性高分子と結合させる方法、反応性基を持つ高分子で基材を構成し、その反応性基と反応することができる官能基を有する刺激応答性高分子と結合させる方法等が挙げられる。
本発明において、高分子基材にグラフトさせる刺激応答性高分子のグラフト量としては、0.2〜4.0%の範囲であることが必要であり、好ましくは0.22〜3.5%の範囲である。グラフト量が0.2%未満では、吸着された対象細胞が脱離し難いことから、細胞の回収が困難になり目的とする対象細胞の回収率が低下してしまうこと、他方、グラフト量が4.0%を超える場合には、細胞の吸着自体が低くなることから、目的とする対象細胞の回収率が低くなることから望ましくない。
本発明の細胞分離用吸着材には、さらに対象細胞を選択的に吸着する部位を有するものである。対象細胞を選択的に吸着する部位とは、細胞分離用吸着材と対象細胞との間に生じる何らかの相互作用を利用するものであれば如何なるものであっても良いが、吸着する細胞の選択性という観点から、対象細胞と非対象細胞の表面性状の相違を利用するものが好適である。その中でも、対象細胞の表面に発現したマーカーと、そのマーカーと特異的に相互作用を行う物質との相互作用を利用するものが望ましく、その例としては、抗原−抗体反応、レクチンと糖鎖との反応などが挙げられる。
対象細胞を選択的に吸着する部位は、細胞分離用吸着材の表面に存在していれば良く、必ずしも刺激応答性高分子と結合および/または吸着していなくても良い。ここで、対象細胞を選択的に吸着する部位は、細胞分離用吸着材の表面に存在していることが必要であるが、刺激応答性高分子と結合および/または吸着していない場合とは、刺激応答性高分子とは結合および/または吸着していないが、基材とは結合および/または吸着している場合をも含むものである。また、結合および吸着は、物理的であっても化学的であっても良い。
本発明の細胞分離用吸着材においては、対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、細胞集団に含まれる細胞に対して非親和性を示す高分子を存在させておくと、非対象細胞の非特異吸着を抑制することができることから、細胞の選択性により好ましい結果が得られる。細胞集団に含まれる(削除:「対象」)細胞に対して非親和性を示す高分子とは、本発明の目的に適合するものであれば、天然物でも人工物であってもよく、例えば、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン等のアルブミン、カゼイン、カゼイン分解物、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、多糖類、多糖類誘導体、オキシエチレン鎖を有する化合物(例えば、ポリエチレングリコールおよびポリエチレングリコール誘導体)などが挙げられる。
対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、細胞集団に含まれる対象細胞に対して非親和性を示す高分子(ブロッキング剤)を存在させる工程は、細胞分離用吸着材を作成する工程内の、いずれの段階で行ってもよい。例えば、基材にまず刺激応答性高分子をグラフトさせ、次に対象細胞を選択的に吸着する部位を結合および/または吸着させた後、ブロッキング剤を存在させる工程を行っても良く、また、基材に刺激応答性高分子をグラフトさせた後、ブロッキング剤を存在させる工程を行い、さらに対象細胞を選択的に吸着する部位を結合および/または吸着させても良い。ブロッキング剤を存在させる工程において、対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分と、細胞集団に含まれる細胞に対して非親和性を示す高分子は、結合または/および吸着すれば良く、結合および吸着は物理的であっても化学的であっても構わない。
本発明において細胞分離の対象とする細胞集団とは、2種以上の細胞を含む細胞集団を意味し、末梢血、臍帯血、骨髄のみならず、対象細胞を含む細胞懸濁液等も用いることができる。その対象細胞を含む細胞懸濁液には、他の方法によって粗精製されたものも含まれる。細胞集団の性状は、目的に合致する限りにおいてどのようなものでも良いが、細胞分離の速さ、作業の容易性等を考慮すると、液体であることが望ましい。また、対象細胞とは、細胞集団に含まれる細胞であって、分離および回収の目的となる特定の細胞をいう。例えば、動物(ヒトを含む)もしくは植物、微生物由来の細胞、またはこれらの細胞を細胞融合して得た雑種細胞、これらの細胞に遺伝子を導入した細胞等があげられ、好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球(T細胞、NK細胞、B細胞等)等の白血球や、血小板、赤血球、血管内皮細胞、造血幹細胞、骨髄系幹細胞、リンパ系幹細胞、赤芽球、骨髄芽球、単芽球、巨核芽球、巨核球等がこれに含まれる。さらに具体的な例としては、CD34抗原、CD80抗原、CD86抗原、CD90抗原、CD133抗原、CD243抗原等を表面に発現した雑種細胞等があげられる。
細胞分離用吸着材モジュールとは、細胞集団を導入できる入口部および非対象細胞を排出できる出口部を設けた容器に、前記した細胞分離用吸着材を充填したものを意味している。細胞分離用吸着材モジュールの容器の材質は、その内部に細胞分離用吸着材を充填できるものであれば如何なるものであっても良く、その材質としては、金属、高分子、ガラスまたはこれらの複合材料等が挙げられ、具体的には、ステンレス、アルミニウム、シリカ、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6などのポリアミド類、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。また、容器は硬質である必要はなく、これらの材質からなる積層フィルムのごとき軟質のものも使用可能である。
本発明において、細胞分離用吸着材により得られる全細胞の回収率とは、下式により算出される値である。
全細胞の回収率(%)=脱離工程後に回収された全細胞数/細胞集団に含まれる全細胞数×100
また、選択性とは、下式により算出される値である。
選択性=脱離工程および染色工程を経た後の分離対象細胞の数/脱離工程および染色工程を経た後の全細胞数
さらに、対象細胞の回収率とは、下式により算出される値である。
対象細胞の回収率(%)=全細胞の回収率×選択性
全細胞の回収率(%)=脱離工程後に回収された全細胞数/細胞集団に含まれる全細胞数×100
また、選択性とは、下式により算出される値である。
選択性=脱離工程および染色工程を経た後の分離対象細胞の数/脱離工程および染色工程を経た後の全細胞数
さらに、対象細胞の回収率とは、下式により算出される値である。
対象細胞の回収率(%)=全細胞の回収率×選択性
実施例
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
細胞集団には、別々に成育させた2種の細胞を一定の細胞数比で懸濁した細胞懸濁液を用いた。刺激応答性高分子には、温度応答性高分子であるポリN−イソプロピルアクリルアミドを使用した。なお、ポリN−イソプロピルアクリルアミドの相転移温度は32℃であり、32℃より高い温度では、側鎖のアクリルアミド部分が脱水和してポリマー鎖が収縮して疎水性を示し、また32℃より低い温度では、側鎖のアクリルアミド部分が水和してポリマー鎖は伸長し、親水性を示すものである。
細胞分離用吸着材の作製、それを用いた細胞の分離回収及び測定は、次の1)〜7)に示す方法に従って行った。
1)基材への刺激応答性高分子のグラフト
基材には、ポリプロピレン製の不織布(以下、「PP不織布」と記す)を用いた。まず、平均孔径10μmのPP不織布(ミリポア社製)に、アルゴン雰囲気下でプラズマを照射した後、脱気した3%N−イソプロピルアクリルアミド水溶液中に浸漬し、60℃の水浴中で重合反応(グラフト)を行った。系内に大気を導入した後、反応容器からグラフト済みPP不織布を取り出し、水−メタノール(1:1)混合溶媒で洗浄した。その後、グラフト済みPP不織布を真空乾燥させた。このとき、グラフト量は反応時間(基材をN−イソプロピルアクリルアミド水溶液に浸漬してから系内に大気を導入させるまでの時間)を変化させることにより制御した。また、グラフト量は、真空乾燥後のグラフト済みPP不織布の重量とPP不織布の重量から、下式により算出した。
グラフト量(%)=(グラフト済みPP不織布の重量−PP不織布の重量)/PP不織布の重量×100
得られたPP不織布へのポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量は0.22%であった。
1)基材への刺激応答性高分子のグラフト
基材には、ポリプロピレン製の不織布(以下、「PP不織布」と記す)を用いた。まず、平均孔径10μmのPP不織布(ミリポア社製)に、アルゴン雰囲気下でプラズマを照射した後、脱気した3%N−イソプロピルアクリルアミド水溶液中に浸漬し、60℃の水浴中で重合反応(グラフト)を行った。系内に大気を導入した後、反応容器からグラフト済みPP不織布を取り出し、水−メタノール(1:1)混合溶媒で洗浄した。その後、グラフト済みPP不織布を真空乾燥させた。このとき、グラフト量は反応時間(基材をN−イソプロピルアクリルアミド水溶液に浸漬してから系内に大気を導入させるまでの時間)を変化させることにより制御した。また、グラフト量は、真空乾燥後のグラフト済みPP不織布の重量とPP不織布の重量から、下式により算出した。
グラフト量(%)=(グラフト済みPP不織布の重量−PP不織布の重量)/PP不織布の重量×100
得られたPP不織布へのポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量は0.22%であった。
2)細胞分離用吸着材の作成
グラフト済みPP不織布を直径20mmの円形に切り出し、37℃のマウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体の溶液中に90分間浸漬し、グラフト済みPP不織布表面に抗体を吸着させた。その後、37℃のダルベッコリン酸緩衝液(以下「PBS」と記す)で洗浄し、余剰の抗体を除去し、細胞分離用吸着材を得た。
3)細胞集団(細胞懸濁液)の調製
対象細胞として、CD34陽性細胞であるKG-1a細胞株(急性骨髄性白血病細胞)を用い、非対象細胞として、CD34陰性細胞であるJurkat細胞株(白血病性T細胞株)を使用した。これらを別々に継代し培養した両細胞株の数を各々計測し、その細胞数比が1:1であり、かつ細胞濃度が5×105個/mlとなるように混合して細胞懸濁液を調製した。この細胞懸濁液を細胞集団とした。
4)細胞の吸着
容器内に2)で作成した細胞分離用吸着材を入れた。その上に、3)で調製した細胞懸濁液を2ml添加し、37℃にて45分間接触させた。その後、37℃のPBSにて細胞分離用吸着材を洗浄し、吸着していない細胞集団を除去した。
5)細胞の脱離
4)で用いたものとは別の容器に細胞吸着済みの細胞分離用吸着材(4)で得られたもの)を入れ、RPMI1640培地1.5mlを加えて15分間10℃に保ち、吸着していた細胞を脱離させた。
グラフト済みPP不織布を直径20mmの円形に切り出し、37℃のマウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体の溶液中に90分間浸漬し、グラフト済みPP不織布表面に抗体を吸着させた。その後、37℃のダルベッコリン酸緩衝液(以下「PBS」と記す)で洗浄し、余剰の抗体を除去し、細胞分離用吸着材を得た。
3)細胞集団(細胞懸濁液)の調製
対象細胞として、CD34陽性細胞であるKG-1a細胞株(急性骨髄性白血病細胞)を用い、非対象細胞として、CD34陰性細胞であるJurkat細胞株(白血病性T細胞株)を使用した。これらを別々に継代し培養した両細胞株の数を各々計測し、その細胞数比が1:1であり、かつ細胞濃度が5×105個/mlとなるように混合して細胞懸濁液を調製した。この細胞懸濁液を細胞集団とした。
4)細胞の吸着
容器内に2)で作成した細胞分離用吸着材を入れた。その上に、3)で調製した細胞懸濁液を2ml添加し、37℃にて45分間接触させた。その後、37℃のPBSにて細胞分離用吸着材を洗浄し、吸着していない細胞集団を除去した。
5)細胞の脱離
4)で用いたものとは別の容器に細胞吸着済みの細胞分離用吸着材(4)で得られたもの)を入れ、RPMI1640培地1.5mlを加えて15分間10℃に保ち、吸着していた細胞を脱離させた。
6)脱離した細胞数の計測
5)の溶液部分(脱離した細胞が浮遊するRPMI1640培地)を均一にし、微量をサンプリングした。血球計算盤にて、これに含まれる細胞濃度((A1)個/ml)を計測した。
7)脱離した細胞に含まれる対象細胞の比率(選択性)の計測
5)の溶液部分にFITC標識マウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体を添加し、37℃で30分間静置した。遠心分離によって細胞を沈降させ、上澄液を廃棄して、一定量のPBSを加え、再度細胞を浮遊・懸濁させた。この細胞懸濁液を血球計算盤に移し、全ての細胞数(A2)と、蛍光染色されている細胞数(F)を計測した。
対象細胞の選択性は、下式により算出した。
選択性=F/A2
8) 細胞の回収率の算出
下式により、全細胞の回収率および、対象細胞の回収率を算出した。
全細胞の回収率(%)=A1×1.5/(1.0×106)×100
対象細胞の回収率(%)=全細胞の回収率×選択性
得られた対象細胞の回収率は9.1%であった。
5)の溶液部分(脱離した細胞が浮遊するRPMI1640培地)を均一にし、微量をサンプリングした。血球計算盤にて、これに含まれる細胞濃度((A1)個/ml)を計測した。
7)脱離した細胞に含まれる対象細胞の比率(選択性)の計測
5)の溶液部分にFITC標識マウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体を添加し、37℃で30分間静置した。遠心分離によって細胞を沈降させ、上澄液を廃棄して、一定量のPBSを加え、再度細胞を浮遊・懸濁させた。この細胞懸濁液を血球計算盤に移し、全ての細胞数(A2)と、蛍光染色されている細胞数(F)を計測した。
対象細胞の選択性は、下式により算出した。
選択性=F/A2
8) 細胞の回収率の算出
下式により、全細胞の回収率および、対象細胞の回収率を算出した。
全細胞の回収率(%)=A1×1.5/(1.0×106)×100
対象細胞の回収率(%)=全細胞の回収率×選択性
得られた対象細胞の回収率は9.1%であった。
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量0.35%のPP不織布を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は11.3%であった。
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量0.70%のPP不織布を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は12.2%であった。
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量1.7%の細胞分離用吸着材を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は10.8%であった。
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量3.4%の細胞分離用吸着材を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は4.5%であった。
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量1.5%の細胞分離用吸着材を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の選択性は0.77であった。
容器内に実施例4と同じ細胞分離用吸着材を入れ、37℃の0.1%ウシ血清アルブミン−PBS溶液2mlを添加し、30分間37℃に保って、ウシ血清アルブミン(ブロッキング剤)を吸着させた。これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の選択性は0.86であった。
[比較例1]
[比較例1]
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量0%の細胞分離用吸着材を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は3.1%であった。
[比較例2]
[比較例2]
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量7.5%の細胞分離用吸着材を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は1.6%であった。
[比較例3]
[比較例3]
実施例1に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量0.22%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、グラフト量12.4%の細胞分離用吸着材を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は0.8%であった。
[比較例4]
[比較例4]
実施例4に用いたポリN−イソプロピルアクリルアミドのグラフト量1.7%のPP不織布からなる細胞分離用吸着材に代えて、PP不織布にポリN−イソプロピルアクリルアミドを1.7%グラフトさせただけの細胞分離用吸着材(マウス抗ヒトCD34モノクローナル抗体を吸着させていないもの)を作製し、これを用いたこと以外は、全て実施例1と同様にして対象細胞の回収を行った。得られた対象細胞の回収率は0.4%であった。
実施例1〜5及び比較例1〜4に用いた細胞分離用吸着材とそれを用いて得られた対象細胞の回収率などを表1に示す。
実施例6および7に用いた細胞分離用吸着材とそれを用いて得られた対象細胞の選択性などを表1に示す。
本発明の細胞分離用吸着材は、各種の細胞集団の中より目的とする対象細胞を効率よく選択的に分離回収できるものであるから、工業的利用に有効なものである。
Claims (6)
- 少なくとも高分子基材と刺激応答性高分子と対象細胞を選択的に吸着する部位とを有する細胞分離用吸着材において、高分子基材への刺激応答性高分子のグラフト量が0.2〜4.0%であることを特徴とする細胞分離用吸着材。
- 刺激応答性高分子が温度応答性高分子である請求項1に記載の細胞分離用吸着材。
- 温度応答性高分子がポリN−イソプロピルアクリルアミドである請求項2に記載の細胞分離用吸着材。
- 対象細胞を選択的に吸着する部位以外の部分に、細胞と親和性を有しない高分子を吸着させてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞分離用吸着材。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞分離用吸着材を充填したことを特徴とする細胞分離用吸着材モジュール。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞分離用吸着材または請求項5に記載の細胞分離用モジュールを用いて対象細胞を分離回収させることを特徴とする細胞分離方法。
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- 2004-12-08 JP JP2004355416A patent/JP2006158305A/ja active Pending
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