JP2019152880A - 偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着剤層と偏光子との間に保護フィルムを有しない薄型の偏光板であって、偏光子の表面に形成された保護層と粘着剤層との密着力が強く、湿熱環境下における耐久性が向上した偏光板、および該偏光板を有する液晶表示装置を提供すること。【解決手段】機能性樹脂層、第一の粘着剤層、硬化性樹脂組成物の硬化物である第一の保護層、及び偏光子が、この順に積層された偏光板であって、硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物を含有することを特徴とする偏光板。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板及び該偏光板を有する液晶表示装置に関する。
偏光板は、液晶表示装置を構成する光学部品の一つとして有用である。偏光板は通常、偏光子の両面に、保護フィルムとして透明樹脂フィルムを積層した状態で液晶表示装置に組み込まれて使用される。近年、液晶表示装置の薄肉化が進みつつあり、液晶表示装置に組み込まれる偏光板に関しても、さらなる薄肉化が求められている。そこで、偏光子の片側にのみ保護フィルムを積層した偏光板が提案されている(特許文献1)。
また、特に液晶表示装置における光源側に配置される偏光板には、液晶表示装置の輝度向上を図るために、粘着剤層を介して反射型偏光フィルム(輝度向上フィルム)が積層される。そしてかかる粘着剤層としては、液晶表示装置における表示部に生じる干渉縞を抑制するために拡散粘着剤層が使用されることが多い。
片側にのみ保護フィルムを積層した偏光板において、粘着剤層を介して上記輝度向上フィルムを積層する場合、粘着剤層と接する面が偏光子となる(特許文献2)。このような層構成の偏光板においては、偏光子と粘着剤層との密着力が小さいという問題があった。
さらに、特に粘着剤層として拡散粘着剤を使用した場合、湿熱環境下における粘着剤層の耐久性が低く、偏光板に浮きや剥がれが生じるという問題があった。
特開平10−186133号公報 特開2010−39458号公報
本発明の目的は、粘着剤層と偏光子との間に保護フィルムを有しない薄型の偏光板であって、偏光子の表面に形成された保護層と粘着剤層との密着力が強く、湿熱環境下における耐久性が向上した偏光板、および該偏光板を有する液晶表示装置を提供することにある。
[1]機能性樹脂層、第一の粘着剤層、硬化性樹脂組成物の硬化物である第一の保護層、及び偏光子が、この順に積層された偏光板であって、硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物を含有することを特徴とする偏光板。
[2]硬化性樹脂組成物は、光拡散剤を含有することを特徴とする[1]に記載の偏光板。
[3]第一の粘着剤層が、拡散粘着剤層である[1]または[2]に記載の偏光板。
[4]機能性樹脂層が、輝度向上フィルムを有する層である[1]〜[3]のいずれかに記載の偏光板。
[5]活性エネルギー線硬化性化合物は、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物を含む[1]〜[4]のいずれかに記載の偏光板。
[6]活性エネルギー線硬化性化合物は、カチオン重合性化合物を含む[1]〜[5]のいずれかに記載の偏光板。
[7]カチオン重合性化合物は、分子内に少なくとも1個のオキシラン環を有する化合物を含む[6]に記載の偏光板。
[8]第一の粘着剤層の厚みが、0.1〜10μmである[1]〜[7]のいずれかに記載の偏光板。
[9]偏光子の第一の保護層が積層された側とは反対側に、第二の保護層を有する[1]〜[8]のいずれかに記載の偏光板。
[10]第二の保護層が、熱可塑性樹脂フィルムである[9]に記載の偏光板。
[11]第二の保護層の偏光子が積層された側とは反対側に、第二の粘着剤層を有する[9]又は[10]に記載の偏光板。
[12]第二の粘着剤層の第二の保護層が積層された側とは反対側の表面に剥離フィルムが積層された[11]に記載の偏光板。
[13][1]〜[11]のいずれかに記載の偏光板と、液晶セルとを有する液晶表示装置。
本発明によれば、粘着剤層と偏光子との間に保護フィルムを有しない薄型の偏光板であって、偏光子と粘着剤層との密着力が強く、湿熱環境下における耐久性が向上した偏光板、および該偏光板を有する液晶表示装置を提供することができる。
本発明の偏光板における層構成の一例を示す図である。 本発明の液晶表示装置における層構成の一例を示す図である。
本発明の偏光板は、機能性樹脂層、第一の粘着剤層、硬化性樹脂組成物の硬化物である第一の保護層、偏光子が、この順に積層された偏光板である。さらに前記硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物を含有することを特徴とする。以下、各部材について説明する。
[偏光子]
偏光子は、光学軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、光学軸に直交する振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する光学フィルムが好ましく、具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素(ヨウ素又は二色性有機染料)が吸着配向された偏光子が挙げられる。
偏光子の厚みは、通常30μm以下であり、好ましくは25μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下、特に好ましくは7μm以下である。なお、偏光子としてポリビニルアルコール系樹脂層に二色性色素を吸着配向させたものを適用する場合は、ポリビニルアルコール系樹脂単体を延伸して偏光子を得てもよいし、基材などにポリビニルアルコール系樹脂の溶液を塗工して乾燥させた後、基材と共に延伸させ、基材を除去して偏光子を得てもよい。基材と共に延伸する場合は、厚さが7μm以下の偏光子の作製が容易である。
上記の基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ノルボルネンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルムなどが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂層を構成するポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを使用することができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、不飽和カルボン酸、オレフィン、ビニルエーテル、不飽和スルホン酸、アンモニウム基を有するアクリルアミドなどが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常80モル%以上であり、好ましくは90〜99.5モル%であり、より好ましくは94〜99モル%である。ケン化度が80モル%未満であると、得られる偏光板の耐水性及び耐湿熱性が低下する。ケン化度が99.5モル%を超えると、染色速度が遅くなり、生産性が低下するとともに十分な偏光性能を有する偏光子が得られないことがある。
ポリビニルアルコール系樹脂は、一部が変性されている変性ポリビニルアルコールであってもよく、例えば、エチレン及びプロピレン等によるオレフィン変性;アクリル酸、メタクリル酸及びクロトン酸等による不飽和カルボン酸変性;不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミドなどにより変性されたものを使用してもよい。ポリビニルアルコール系樹脂の変性の割合は、30モル%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましい。30モル%を超える変性を行った場合には、二色性色素が吸着しにくくなる傾向にあり、十分な偏光性能を有する偏光子が得られないことがある。
ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、好ましくは100〜10000程度であり、より好ましくは1500〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。
平均重合度が100未満であると、好ましい偏光性能を得ることが困難となる傾向があり、平均重合度が10000を超えると、溶媒への溶解性が悪化し、ポリビニルアルコール系樹脂層の形成が困難になる傾向がある。
ポリビニルアルコール系樹脂としては適宜の市販品を使用することができる。好適な市販品としては、いずれも商品名で、(株)クラレ製の“PVA124”及び“PVA117”(いずれもケン化度:98〜99モル%)、“PVA624”(ケン化度:95〜96モル%)、“PVA617”(ケン化度:94.5〜95.5モル%);日本合成化学工業(株)製の“N−300”及び“NH−18”(いずれもケン化度:98〜99モル%)、“AH−22”(ケン化度:97.5〜98.5モル%)、“AH−26”(ケン化度:97〜98.8モル%)、 ;日本酢ビ・ポバール(株)の“JC−33”(ケン化度:99モル%以上)、“JF−17”、“JF−17L”及び“JF−20”(いずれもケン化度:98〜99モル%)、“JM−26”(ケン化度:95.5〜97.5モル%)、“JM−33”(ケン化度:93.5〜95.5モル%)、“JP−45”(ケン化度:86.5〜89.5モル%)などが挙げられる。
偏光子に含有(吸着配向)される二色性色素は、ヨウ素又は二色性有機染料などが挙げられる。二色性有機染料としては、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックを挙げることができる。二色性色素は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[第一の保護層]
本発明の偏光板は、偏光子の片側に第一の保護層が積層されている。そしてかかる第一の保護層は、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する硬化性樹脂組成物を硬化させて形成される硬化層である。活性エネルギー線硬化性化合物とは、活性エネルギー線(例えば、紫外線、可視光、電子線、X線など)の照射により硬化し得る化合物を意味する。活性エネルギー線硬化性化合物は、カチオン重合性化合物であってもよいし、ラジカル重合性化合物であってもよいし、カチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物とを両方を含んでいてもよい。
第一の保護層のガラス転移温度(Tg)は、23℃以上であることが好ましく、40℃以上であることがより好ましく、50℃以上であることがさらに好ましく、60℃以上であることが特に好ましい。また第一の保護層のガラス転移温度は、通常200℃以下である。第一の保護層のガラス転移温度が23℃未満であると、偏光子の光学性能が低下しやすくなる傾向がある。ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)により測定することができる。
第一の保護層の厚さは、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。第一の保護層の厚さが0.1μm未満であると、光学性能の低下抑制が十分でなくなることがあり、一方で10μmを越えると、偏光板の薄型軽量化の効果が小さくなることがある。
[硬化性樹脂組成物]
硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合性化合物またはカチオン重合性化合物を含むことが好ましく、ラジカル重合性化合物およびカチオン重合性化合物を含むことがより好ましい。ラジカル重合性化合物およびカチオン重合性化合物を含む場合、第一の保護層の硬度を高める効果が期待でき、さらには硬化性樹脂組成物の粘度や硬化速度などの調整がより一層容易に行えるようになる。
[活性エネルギー線硬化性化合物(ラジカル重合性化合物)]
ラジカル重合性化合物としては、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(以下、「(メタ)アクリル系化合物」と称することがある。)、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリルアミド基を有する化合物(以下、「(メタ)アクリルアミド系化合物」と称することがある。)などを挙げることができる。なお、「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、メタクリロイルオキシ基又はアクリロイルオキシ基を意味し、(メタ)アクリルアミド基とはメタクリロイルアミド基又はアクリロイルアミド基を意味する。
(メタ)アクリル系化合物としては、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーや、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上併用する場合、(メタ)アクリレートモノマーが2種以上であってもよいし、(メタ)アクリレートオリゴマーが2種以上であってもよいし、もちろん(メタ)アクリレートモノマーの1種以上と(メタ)アクリレートオリゴマーの1種以上とを併用してもよい。
上記の(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子内に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー、分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマー及び分子内に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、カルボキシル基含有の(メタ)アクリレートモノマーを使用してもよい。カルボキシル基含有の単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、N−(メタ)アクリロイルオキシ−N′,N′−ジカルボキシメチル−p−フェニレンジアミン、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸などが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド系化合物としては、N−置換(メタ)アクリルアミド化合物が挙げられる。N−置換(メタ)アクリルアミド化合物は、N−位に置換基を有する(メタ)アクリルアミド化合物である。その置換基の典型的な例は、アルキル基である。N−位の置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、この環を構成する−CH−は、酸素原子に置換されていてもよい。さらに、その環を構成する炭素原子には、アルキル基やオキソ基(=O)のような置換基が結合していてもよい。N−置換(メタ)アクリルアミドは一般に、(メタ)アクリル酸又はその塩化物と1級又は2級アミンとの反応によって製造できる。
N−置換(メタ)アクリルアミド化合物は、下式(III)で示される化合物であることが好ましい。下式(III)において、Q1は水素原子又はメチル基を表し、Q2は水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を表し、Q3は水酸基若しくはアミノ基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すか、またはQ2とQ3とが互いに結合して、−CH−が酸素原子に置換されていてもよい5員環若しくは6員環を形成する。前記アミノ基の水素原子は、アルキル基に置換されていてもよい。
3が水酸基を有するアルキル基である例として、ヒドロキシアルキル基が挙げられる。Q3がアミノ基を有するアルキル基である例として、アミノアルキル基、N−アルキルアミノアルキル基及びN,N−ジアルキルアミノアルキル基が挙げられる。Q2とQ3とが互いに結合して、−CH−が酸素原子に置換されていてもよい5員環又は6員環を形成するとき、その5員環又は6員環の例をN−位でカルボニル(C=O)につながる基の形で掲げると、1−ピロリジニル(C48N−)、2−オキサゾリジノン−3−イル〔C24OC(=O)N−〕、 ピペリジノ(C510N−)、モルホリノ(C24OC24N−)などが挙げられる。
Figure 2019152880
2が水素原子であり、Q3がアルキル基であるN−置換(メタ)アクリルアミド化合物としては、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミドなどがある。同じくQ2及びQ3がともにアルキル基であるN−置換(メタ)アクリルアミドとしては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
2が水素原子であり、Q3が水酸基を有するアルキル基であるN−置換(メタ)アクリルアミド化合物としては、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミドなどがある。Q2が水素原子であり、Q3がアミノ基を有するアルキル基であるN−置換(メタ)アクリルアミド化合物としては、N−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド、N−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド、N−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、N−[1−メチル−1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
2とQ3とが互いに結合して、−CH−が酸素原子に置換されていてもよい5員環又は6員環を形成するN−置換(メタ)アクリルアミド化合物としては、N−アクリロイルピロリジン、3−アクリロイル−2−オキサゾリジノン、4−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジンなどが挙げられる。
上記N−置換(メタ)アクリルアミド化合物のなかでも、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド及びN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドのようなN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、並びにN,N−ジメチルアクリルアミド及びN,N−ジエチルアクリルアミドのようなN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドが好ましく、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド又はN,N−ジメチルアクリルアミドが特に好ましい。
その他、N−ドデシル(メタ)アクリルアミドのような長鎖アルキルを有するN−アルキル(メタ)アクリルアミドや、N−(メトキシメチル)アクリルアミド、N−(エトキシメチル)アクリルアミド、N−(プロポキシメチル)アクリルアミド及びN−(ブトキシメチル)アクリルアミドのようなN−(アルコキシアルキル)(メタ)アクリルアミドも、活性エネルギー線硬化性化合物を構成するN−置換(メタ)アクリルアミド化合物として使用することができる。
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ハロゲン置換アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、脂肪族ポリオールのジ(メタ)アクリレート、水添ジシクロペンタジエン又はトリシクロデカンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコール又はジオキサンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA又はビスフェノールFのエポキシジ(メタ)アクリレートなどが代表的である。
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシシクロヘキシル]プロパン、水添ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルジ(メタ)アクリレート〔別名:ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート〕、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンとのアセタール化合物〔化学名:2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン〕のジ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートのような3官能以上の脂肪族ポリオールのポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。その他、3官能以上のハロゲン置換ポリオールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリンのアルキレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリス[(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ]プロパン、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとは、分子内にウレタン結合(−NHCOO−)及び少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。具体的には、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基及び少なくとも1個の水酸基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとポリイソシアネートとのウレタン化反応の生成物や、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られる末端イソシアナト基含有ウレタン化合物と、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基及び少なくとも1個の水酸基をそれぞれ有する(メタ)アクリレートモノマーとのウレタン化反応の生成物などが挙げられる。
ウレタン化反応に用いられる水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
かかる水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとのウレタン化反応に供されるポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、これらジイソシアネートのうち芳香族のイソシアネート類を水素添加して得られるジイソシアネート(例えば、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネートなど)、トリフェニルメタントリイソシアネート、ジベンジルベンゼントリイソシアネート等のジ−又はトリ−イソシアネート及び上記のジイソシアネートを多量化させて得られるポリイソシアネートなどが挙げられる。
また、ポリイソシアネートとの反応により末端イソシアナト基含有ウレタン化合物とするために使用されるポリオール類としては、芳香族、脂肪族及び脂環式のポリオールのほか、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどが挙げられる。芳香族のポリオールとしては、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,2−ベンゼンジメタノール、4,4’−ナフタレンジメタノール、3,4’−ナフタレンジメタノールなどが挙げられる。脂肪族及び脂環式のポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、グリセリン、水添ビスフェノールAなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールは、上記したポリオール類と多塩基性カルボン酸またはその無水物との脱水縮合反応により得られるものである。多塩基性カルボン酸またはその無水物としては、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などがある。
ポリエーテルポリオールは、ポリアルキレングリコールのほか、上記ポリオール類又はジヒドロキシベンゼン類とアルキレンオキサイドとの反応により得られるポリオキシアルキレン変性ポリオールなどが挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとは、分子内に少なくとも2個のエステル結合と少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する化合物である。具体的には、(メタ)アクリル酸、多塩基性カルボン酸又はその無水物、及びポリオールの脱水縮合反応により得ることができる。脱水縮合反応に使用される多塩基性カルボン酸又はその無水物としては、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。また、脱水縮合反応に使用されるポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、グリセリン、水添ビスフェノールAなどが挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、ポリグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加反応により得ることができる。付加反応に用いられるポリグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
硬化性樹脂組成物がラジカル重合性化合物を含有する場合、ラジカル重合性化合物の含有量は、硬化性組成物100重量部に対して、通常1〜70重量部であり、好ましくは10〜60重量部である。
[活性エネルギー線硬化性化合物(カチオン重合性化合物)]
カチオン重合性化合物としては、分子内に少なくとも1個のオキセタン環(4員環エーテル)を有する化合物(以下、単に「オキセタン化合物」と称することがある。)、分子内に少なくとも1個のオキシラン環(3員環エーテル)を有する化合物(以下、単に「エポキシ化合物」と称することがある。)などを挙げることができる。
オキセタン化合物としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル〕ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ〔(3−エチル−3−オキセタニル)メチル〕エーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタンなどが挙げられる。これらのオキセタン化合物は、市販品を容易に入手することが可能であり、市販品としては、いずれも東亞合成(株)から販売されている商品名で、“アロンオキセタン(登録商標) OXT−101”、“アロンオキセタン(登録商標) OXT−121”、“アロンオキセタン(登録商標) OXT−211”、“アロンオキセタン(登録商標) OXT−221”、“アロンオキセタン(登録商標) OXT−212”などが挙げられる。
また、硬化性樹脂組成物は、上記のオキセタン化合物に加え、エポキシ化合物を含有してもよい。第一の保護層と偏光子との密着性がより良好となるという点で、硬化性樹脂組成物はエポキシ化合物を含有することが好ましい。
エポキシ化合物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環式環を有するポリオールのグリシジルエーテル、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物などが挙げられる。
芳香族エポキシ化合物としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェールFのジグリシジルエーテル及びビスフェノールSのジグリシジルエーテルのようなビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂及びヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラックエポキシ樹脂のようなノボラック型のエポキシ樹脂;テトラヒドロキシフェニルメタンのグリシジルエーテル、テトラヒドロキシベンゾフェノンのグリシジルエーテル及びエポキシ化ポリビニルフェノールのような多官能型のエポキシ樹脂などが挙げられる。
脂環式環を有するポリオールのグリシジルエーテルとしては、芳香族ポリオールを触媒の存在下、加圧下で芳香環に選択的に水素化反応を行うことにより得られる核水添ポリヒドロキシ化合物を、グリシジルエーテル化したものが挙げられる。芳香族ポリオールとしては、ビスフェノールA、ビスフェールF、ビスフェノールSのようなビスフェノール型化合物;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラック樹脂のようなノボラック型樹脂;テトラヒドロキシジフェニルメタン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ポリビニルフェノールのような多官能型の化合物などが挙げられる。これら芳香族ポリオールの芳香環に水素化反応を行って得られる脂環式ポリオールに、エピクロロヒドリンを反応させることにより、グリシジルエーテルとすることができる。このような脂環式環を有するポリオールのグリシジルエーテルのなかでも好ましいものとして、水素化されたビスフェノールAのジグリシジルエーテルが挙げられる。
脂肪族エポキシ化合物としては、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。具体的には、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル;グリセリンのトリグリシジルエーテル;トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル;ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル;プロピレングリコールのジグリシジルエーテル;ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール若しくはグリセリンのような脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド)を付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
また、下式(I)で表される単官能エポキシ化合物も脂肪族エポキシ化合物として挙げられる。R1 は、分岐していてもよい炭素数1〜15のアルキル基である。アルキル基の炭素数は、6以上であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。なかでも分岐したアルキル基であるのが好ましい。式(I)で表される単官能エポキシ化合物としては、2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを挙げることができる。
Figure 2019152880
脂環式エポキシ化合物は、脂環式環の炭素原子とともにオキシラン環を形成している構造を分子内に少なくとも1個有する化合物のことを言う。ここで、「脂環式環の炭素原子とともにオキシラン環を形成している構造」とは、下式(II)で示される構造を意味する。式中のnは2〜5の整数である。
Figure 2019152880
この式(II)における (CH中の1個又は複数個の水素原子を取り除いた形の基が他の化学構造に結合している化合物が、脂環式エポキシ化合物となる。また、脂環式環を形成する (CH中の1個又は複数個の水素原子は、メチル基やエチル基のような直鎖状アルキル基で置換されていてもよい。
エポキシ化合物としては脂環式エポキシ化合物が好ましく、偏光子との密着性により優れる保護層が得られやすいという点で、エポキシシクロヘキサン〔上記式(II)においてn=4のもの〕、またはエポキシシクロヘプタン〔上記式(II)においてn=5のもの〕を有するエポキシ化合物がより好ましい。以下に、脂環式エポキシ化合物の具体例を掲げる。
Figure 2019152880
硬化性樹脂組成物において、エポキシ化合物は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化性樹脂組成物がオキセタン化合物を含有する場合、オキセタン化合物の含有量は、硬化性組成物100重量部に対して、通常1〜50重量部であり、好ましくは10〜40重量部である。硬化性樹脂組成物がエポキシ化合物を含有する場合、エポキシ化合物の含有量は、硬化性組成物100重量部に対して、通常1〜90重量部であり、好ましくは20〜80重量部である。
また、硬化性樹脂組成物がカチオン重合性化合物を含有する場合、カチオン重合性化合物の含有量は、硬化性組成物100重量部に対して、通常10〜99重量部であり、好ましくは40〜99重量部である。
[ラジカル重合開始剤]
硬化性樹脂組成物が、活性エネルギー線硬化性化合物としてラジカル重合性化合物を含有する場合、硬化性樹脂組成物はラジカル重合開始剤を含むことが好ましい。ラジカル重合開始剤は、活性エネルギー線の照射により、(メタ)アクリル系化合物などのラジカル重合性化合物の重合を開始できるものであればよく、公知のものを使用することができる。ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル−2−モルホリノプロパン−1−オン及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンのようなアセトフェノン系開始剤;ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン及び4,4’−ジアミノベンゾフェノンのようなベンゾフェノン系開始剤;ベンゾインプロピルエーテル及びベンゾインエチルエーテルのようなベンゾインエーテル系開始剤;4−イソプロピルチオキサントンのようなチオキサントン系開始剤;その他、キサントン、フルオレノン、カンファーキノン、ベンズアルデヒド、アントラキノンなどが挙げられる。
ラジカル重合開始剤は市販品を容易に入手することが可能であり、例えばそれぞれ商品名で、BASF社製の“イルガキュア(登録商標)184”、“イルガキュア(登録商標)907”、“ダロキュア(登録商標)1173”、“Lucirin(登録商標) TPO”などを挙げることができる。
ラジカル重合開始剤の含有量は、(メタ)アクリル系化合物などのラジカル重合性化合物の全量100重量部に対して、通常0.5〜20重量部であり、好ましくは1〜6重量部である。ラジカル重合開始剤の配合量が少ないと、硬化が不十分になり、第一の保護層と偏光子層との密着性が低下する傾向にある。また、ラジカル重合開始剤の配合量が多すぎると、硬化性樹脂組成物中の活性エネルギー線硬化性化合物が相対的に少なくなり、得られる偏光板の光学特性の耐久性が低下する可能性がある。
[カチオン重合開始剤]
硬化性樹脂組成物が、活性エネルギー線硬化性化合物としてオキセタン化合物やエポキシ化合物等のカチオン重合性化合物を含む場合、その硬化性樹脂組成物には通常、カチオン重合開始剤が配合される。カチオン重合開始剤を使用すると、第一の保護層形成時に必要な温度上昇幅を小さくすることができる。このため偏光子の耐熱性や偏光子の膨張による歪を考慮しなくとも、偏光子との密着性がより良好な保護層を形成することができる。
カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線、X線、電子線等の活性エネルギー線の照射によりカチオン種又はルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物の重合反応を開始させる。カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩;芳香族ヨードニウム塩及び芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩;鉄−アレーン錯体などが挙げられる。
芳香族ジアゾニウム塩としては、次のような化合物が挙げられる。
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレートなど。
芳香族ヨードニウム塩としては、次のような化合物が挙げられる。
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートなど。
芳香族スルホニウム塩としては、次のような化合物が挙げられる。
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4′−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなど。
鉄−アレーン錯体としては、次のような化合物が挙げられる。
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロアンチモネート、クメン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロホスフェート、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイドなど。
これらのカチオン重合開始剤は市販品を容易に入手することが可能であり、例えばそれぞれ商品名で、日本化薬(株)から販売されている“カヤラッド(登録商標) PCI−220”及び“カヤラッド(登録商標) PCI−620”、ダウ・ケミカル社から販売されている“UVI−6990”、ダイセル・サイテック(株)から販売されている“UVACURE(登録商標) 1590”、(株)ADEKAから販売されている“アデカオプトマー(登録商標) SP−150”及び“アデカオプトマー(登録商標) SP−170”、日本曹達(株)から販売されている“CI−5102”、“CIT−1370”、“CIT−1682”、“CIP−1866S”、“CIP−2048S”及び“CIP−2064S”、みどり化学(株)から販売されている“DPI−101”、“DPI−102”、“DPI−103”、“DPI−105”、“MPI−103”、“MPI−105”、“BBI−101”、“BBI−102”、“BBI−103”、“BBI−105”、“TPS−101”、“TPS−102”、“TPS−103”、“TPS−105”、“MDS−103”、“MDS−105”、“DTS−102”及び“DTS−103”、ローディア社から販売されている“PI−2074”などを挙げることができる。
これらのカチオン重合開始剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上混合して使用してもよい。300nm以上の波長領域でも紫外線吸収特性を有することから、硬化性に優れ、良好な機械的強度や密着性を有する硬化性樹脂組成物の硬化層を得ることができるという点で、芳香族スルホニウム塩が好ましい。
カチオン重合開始剤の含有量は、エポキシ化合物やオキセタン化合物などのカチオン重合性化合物の合計100重量部に対し、通常0.5〜20重量部であり、好ましくは1〜6重量部である。カチオン重合開始剤の含有量が少ないと、硬化が不十分になり機械的強度や第一の保護層の接着性が低下する傾向にある。一方、カチオン重合開始剤の含有量が多すぎると、偏光子の光学性能が低下する可能性がある。
[光拡散剤]
硬化性樹脂組成物は、光拡散剤を含むことが好ましい。光拡散剤は、光を拡散させる機能を有する。第一の保護層を形成する硬化性樹脂組成物に光拡散剤を含有させることにより、第一の粘着剤層が光拡散剤を含む拡散粘着剤層である場合、光拡散剤の含有率を小さくすることができ、偏光板の湿熱耐久性をより向上させることができる。光拡散剤は、粒子であることが好ましく、硬化性樹脂組成物を構成するベースポリマーとは屈折率が異なる粒子であることがより好ましい。光拡散剤としては、無機化合物からなる粒子や有機化合物(ポリマー)からなる粒子が挙げられる。アクリル系ポリマーを含めて、粘着剤層を構成するベースポリマーは、1.4前後の屈折率を示すことが多いので、そこに配合する光拡散剤は、その屈折率が1〜2程度のものから、適宜選択すればよい。第一の粘着剤層を構成するベースポリマーと光拡散剤との屈折率差は、通常0.01以上であり、また液晶表示装置の明るさと視認性の観点から、0.01〜0.5とするのが好ましい。光拡散剤として使用する粒子は、球形のものが好ましく、単分散に近いものがより好ましく、平均粒径が2〜6μm程度の範囲にある粒子がさらに好ましい。
無機化合物からなる粒子としては、酸化アルミニウム(屈折率1.76)、酸化ケイ素(屈折率1.45)などが挙げられる。
有機化合物(ポリマー)からなる粒子としては、メラミンビーズ(屈折率1.57)、ポリメタクリル酸メチルビーズ(屈折率1.49)、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体樹脂ビーズ(屈折率1.50〜1.59)、ポリカーボネートビーズ(屈折率1.55)、ポリエチレンビーズ(屈折率1.53)、ポリスチレンビーズ(屈折率1.6)、ポリ塩化ビニルビーズ(屈折率1.46)、シリコーン樹脂ビーズ(屈折率1.46)などが挙げられる。
光拡散剤の配合量は、光拡散剤が配合された第一の保護層に必要とされるヘイズ値や、第一の保護層を有する偏光板が適用される液晶表示装置の明るさなどを考慮して、適宜決められるが、一般には、硬化性樹脂組成物のベースポリマー100重量部に対して、3〜50重量部であり、好ましくは5〜45重量部である。
光拡散剤が配合された第一の保護層は、偏光板が組み込まれた液晶表示装置の明るさを確保するとともに、表示像のにじみやボケを生じにくくする観点から、第一の保護層のヘイズは10〜80%が好ましく、20〜60%がより好ましい。ヘイズは、JIS K 7105に規定され、(拡散透過率/全光線透過率)×100(%)で表される値である。
[その他の成分]
硬化性樹脂組成物は、必要に応じてさらに光増感剤を含有してもよい。光増感剤を含有することにより、カチオン重合及び/又はラジカル重合の反応性が高まり、第一の保護層の機械的強度や第一の保護層の密着性を向上させることができる。光増感剤としては、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。
硬化性樹脂組成物には、高分子に通常使用されている公知の高分子添加剤を添加することもできる。高分子添加剤としては、例えば、フェノール系やアミン系のような一次酸化防止剤、イオウ系の二次酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系及びベンゾエート系のような紫外線吸収剤などが挙げられる。
硬化性樹脂組成物は、溶剤を含んでもよい。溶剤は、硬化性樹脂組成物を構成する成分の溶解性を考慮して適宜選択される。溶剤としては、n−ヘキサンやシクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;トルエンやキシレンのような芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びn−ブタノールのようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチルのようなエステル類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブのようなセロソルブ類;塩化メチレンやクロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類などがある。溶剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の塗布が容易な粘度となるように適宜決定される。
硬化性樹脂組成物は、レベリング剤を含有していてもよい。硬化性樹脂組成物を偏光子や基材上へ塗布する際、偏光子や基材上への濡れ性が乏しい場合や、硬化性樹脂組成物の硬化層の表面の均一性が悪い場合、レベリング剤を添加することで、それらを改善し得る。レベリング剤としては、シリコーン系、フッ素系、ポリエーテル系、アクリル酸共重合物系、チタネート系などの種々の化合物を使用することができる。これらのレベリング剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種類以上混合して使用することもできる。
レベリング剤の含有量は、活性エネルギー線硬化性化合物100重量部に対して0.01 〜1重量部であることが好ましく、0.1 〜0.7重量部であることがより好ましく、0.2〜0.5重量部であることがさらに好ましい。含有量が 0.01重量部未満であると、濡れ性や表面の均一性の改善が十分でない傾向があり、またこの添加量が1重量部を超えると、第一の保護層の密着性が低下する傾向がある。
[第二の保護層]
本発明の偏光板において、偏光子における第一の保護層が積層された側とは反対側に第二の保護層を有することが好ましい。第二の保護層は、偏光子に積層されていることが好ましい。第二の保護層としては、上述の第一の保護層と同様に硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる層、または熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。第二の保護層が、上述の第一の保護層と同様に硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる層である場合、第一の保護層および第二の保護層を形成する硬化性樹脂組成物は、同じ硬化性樹脂組成物であってもよいし、異なる硬化性樹脂組成物であってもよい。第二の保護層が、硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる層である場合、偏光板は両面に保護フィルムを有しない偏光板であり、第二の保護層が熱可塑性樹脂フィルムである場合、偏光板は片面に保護フィルムを有する偏光板である。本発明の偏光板においては、第二の保護層が熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムとしては、酢酸セルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂など、当分野において従来から保護フィルムの形成材料として広く用いられている材料から形成されたフィルムを使用することができる。量産性及び接着性の観点から、熱可塑性樹脂フィルムは、酢酸セルロース系樹脂フィルムまたはシクロオレフィン系樹脂フィルムが好ましい。また、表面処理層を設けることの容易性及び光学特性が良好であるという点から、酢酸セルロース系樹脂フィルムがより好ましい。
酢酸セルロース系樹脂フィルムは、セルロースの部分又は完全酢酸エステル化物からなるフィルムであって、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルムなどが挙げられる。
酢酸セルロース系樹脂フィルムには、市販品を使用することができる。好適な市販品としては、富士フィルム(株)から販売されている“フジタック(登録商標)TD80”、“フジタック(登録商標)TD80UF”、“フジタック(登録商標)TD80UZ”、コニカミノルタオプト(株)から販売されている“KC8UX2M”、“KC8UY”(以上、いずれも商品名)などが挙げられる。
シクロオレフィン系樹脂とは、ノルボルネン、多環ノルボルネン系モノマーのような環状オレフィン(シクロオレフィン)を有するモノマーに由来するユニットを含む熱可塑性の樹脂である。シクロオレフィン系樹脂は、上記のシクロオレフィンの開環重合体、2種以上のシクロオレフィンを用いた開環共重合体の水素添加物であってもよく、シクロオレフィンと鎖状オレフィン、ビニル基などを有する芳香族化合物などとの付加重合体であってもよい。また、熱可塑性樹脂フィルムが偏光子に貼合されている場合、偏光子との密着性が高められるという点で極性基が導入されているものも有効である。
シクロオレフィンと、鎖状オレフィンおよび/またはビニル基を有する芳香族化合物との共重合体が保護フィルムを構成する場合、鎖状オレフィンとしては、エチレン、プロピレンなどが挙げられ、ビニル基を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、核アルキル置換スチレンなどが挙げられる。このような共重合体において、シクロオレフィンからなるモノマーのユニットが50モル%以下(好ましくは15〜50モル%)であってもよい。かかる三元共重合体において、重合体を構成する全ユニット数100モル%に対して、鎖状オレフィンからなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%、ビニル基を有する芳香族化合物からなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%である。
シクロオレフィン系樹脂には、市販品を使用することができ、“TOPAS(登録商標)”〔Topas Advanced Polymers GmbH社製〕、“アートン(登録商標)”〔JSR(株)製〕、“ゼオノア(ZEONOR)(登録商標)”、“ゼオネックス(ZEONEX)(登録商標)”〔以上、日本ゼオン(株)製〕、“アペル(登録商標)”〔三井化学(株)製〕(以上、いずれも商品名)などを好適に使用することができる。このようなシクロオレフィン系樹脂を製膜してフィルムとする際には、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の方法が適宜用いられる。“エスシーナ(登録商標)”、“SCA40”〔以上、積水化学工業(株)製〕、“ゼオノアフィルム(登録商標)”〔日本ゼオン(株)製〕などの市販品のフィルムを使用してもよい。
上記のシクロオレフィン系樹脂フィルムは、一軸延伸又は二軸延伸されたものであってもよい。この場合の延伸倍率は、通常、1.1〜5倍、好ましくは1.1〜3倍である。
ポリオレフィン系樹脂は、エチレンやプロピレンのような鎖状オレフィンを主な単量体とする重合体であり、単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。なかでも、プロピレンの単独重合体やプロピレンに少量のエチレンが共重合されている共重合体が好ましい。
アクリル系樹脂は、メタクリル酸メチルを主な単量体とする重合体であり、メタクリル酸メチルの単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチルと、アクリル酸メチルのようなアクリル酸エステルとの共重合体であってもよい。
ポリイミド系樹脂は、主鎖にイミド結合を持つ重合体であり、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを重合させ、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸(ポリアミック酸)とした後、脱水・環化(イミド化)反応によって得られるものが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂は、主鎖にカーボネート結合を持つ重合体であり、ビスフェノールAとホスゲンとの縮合重合によって得られるものが挙げられる。
ポリエステル系樹脂は、二塩基酸と二価アルコールとの縮合重合によって得られる重合体であり、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
また、熱可塑性樹脂フィルムにおける偏光子から遠い側の面は、防眩処理、ハードコート処理、帯電防止処理、反射防止処理などの表面処理が施されていてもよく、液晶性化合物、その他の高分子量化合物などからなるコート層が形成されていてもよい。
第二の保護層として、硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる層を採用する場合、第二の保護層の厚さは、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。第二の保護層の厚さが0.1μm未満であると、光学性能の低下抑制が十分でなくなることがあり、一方で10μmを越えると、偏光板の薄型軽量化の効果が小さくなることがある。
第二の保護層として、熱可塑性樹脂フィルムを採用する場合、通常5〜100μm、好ましくは10〜80μmであり、より好ましくは50μm以下である。熱可塑性樹脂フィルムの厚さが、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る傾向にあり、厚すぎると、透明性が低下したり、偏光板の重量が大きくなったりする傾向にある。
[粘着剤層]
本発明の偏光板は、第一の保護層における偏光子から遠い側の面に第一の粘着剤層が積層されている。さらに本発明の偏光板は、第二の保護層における偏光子から遠い側に第二の粘着剤層を有することが好ましい。第二の粘着剤層は第二の保護層に積層されていることがより好ましい。第二の粘着剤層を有する偏光板は、かかる第二の粘着剤層を介して、液晶セルに直接貼合することができる。本明細書においては、第一の粘着剤層と第二の粘着剤層とをまとめて粘着剤層ということがある。
粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルなどのベースポリマーを含むことが好ましい。
なかでも、アクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤(アクリル系粘着剤)のように、光学的な透明性や接着性に優れ、適度な濡れ性や凝集力を保持し、さらに耐候性や耐熱性などを有し、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれなどの剥離問題を生じないものを選択して使用することがより好ましい。アクリル系粘着剤としては、メチル基、エチル基及びブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基が(メタ)アクリル酸のオキシ基に結合したアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなどのアクリル系モノマーとを、配合して重合させたアクリル系共重合体が、ベースポリマーとして有用である。ベースポリマーのガラス転移温度としては、25℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましい。また、ベースポリマーの重量平均分子量は、100000以上であることが好ましい。
粘着剤層は、トルエンや酢酸エチルのような有機溶剤に粘着剤組成物を溶解又は分散させて10〜40重量%の溶液を調製し、剥離フィルム上に粘着剤層を形成しておき、それを保護フィルム上に移着することで粘着剤層を形成することができる。粘着剤組成物には上記ベースポリマーのほか、架橋剤を配合するのが一般的である。シランカップリング剤を配合することも好ましい。粘着剤層の厚さは、その接着力などに応じて決定されるが、通常1〜50μmである。
第一の粘着剤層は、光拡散剤を含む拡散粘着剤層であることが好ましい。光拡散剤としては、第一の保護層が含有していてもよい光拡散剤と同様のものを挙げることができる。
第一の粘着剤層が拡散粘着剤層である場合、光拡散剤の含有率は、光拡散剤が配合された第一の保護層に必要とされるヘイズ値や、第一の保護層を有する偏光板が適用される液晶表示装置の明るさなどを考慮して、適宜決められるが、一般には、粘着剤組成物のベースポリマー100重量部に対して、3〜50重量部であり、好ましくは5〜45重量部である。
偏光板が組み込まれた液晶表示装置の明るさを確保するとともに、表示像のにじみやボケを生じにくくする観点から、粘着剤層のヘイズは10〜80%が好ましく、20〜60%がより好ましい。
粘着剤組成物は、顔料、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを含有していてもよい。紫外線吸収剤としては、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられる。
[偏光子と第二の保護層との接着]
第二の保護層として熱可塑性樹脂フィルムを採用する場合であって、第二の保護層と偏光子とが積層されている場合、偏光子と第二の保護層とは、通常接着剤又は粘着剤により貼合される。これらフィルムの貼合に際し、接着性を向上させるために、偏光子及び/又は第二の保護層の貼合面に、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理、溶剤処理などの表面処理を適宜施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
偏光子と第二の保護層との貼合に使用される粘着剤としては、上記粘着剤層に使用される粘着剤と同様の粘着剤が挙げられる。
偏光子と第二の保護層との貼合に使用される接着剤としては、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性接着剤)や、接着剤成分を水に溶解又は分散させた水系の接着剤(水系接着剤)が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性接着剤としては、前記した保護層を形成する硬化性樹脂組成物と同様のものを使用することができる。保護層の形成に使用する硬化性樹脂組成物と、偏光子と第二の保護層との貼合に使用する活性エネルギー線硬化性接着剤は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
水系接着剤としては、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂やウレタン樹脂を含有する接着剤組成物が挙げられる。
水系接着剤が主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を含有する場合、ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体などが挙げられる。酢酸ビニルに共重合される他の単量体としては、不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン、ビニルエーテル、アンモニウム基を有するアクリルアミドなどが挙げられる。水系接着剤が含有するポリビニルアルコール系樹脂は、適度の重合度を有していることが好ましく、例えば、4重量%濃度の水溶液としたときに、粘度が4〜50mPa・secであることが好ましく、6〜30mPa・secであることがより好ましい。
また、水系接着剤は変性されたポリビニルアルコール系樹脂を含有していることも好ましい。変性ポリビニルアルコール系樹脂としては、アセトアセチル基変性されたポリビニルアルコール系樹脂、アニオン変性されたポリビニルアルコール系樹脂、カチオン変性されたポリビニルアルコール系樹脂などが挙げられる。水系接着剤が、このような変性されたポリビニルアルコール系樹脂を含有すると、接着剤層の耐水性を向上させる効果が得られやすい。
水系接着剤は、上記変性ポリビニルアルコール系樹脂を2種以上含むものであってもよく、また、未変性のポリビニルアルコール系樹脂(具体的には、ポリ酢酸ビニルの完全又は部分ケン化物)及び上記変性ポリビニルアルコール系樹脂の両方を含むものであってもよい。
水系接着剤を構成するポリビニルアルコール系樹脂は、市販品を使用することができる。例えば、(株)クラレから販売されている“PVA−117H”、“KL−318、“KM−118”及び“CM−318”、日本合成化学工業(株)から販売されている“ゴーセノール(登録商標) NH−20”、“ゴーセファイマー(登録商標)Z”シリーズ、“ゴーセファイマー(登録商標) K−210”及び“ゴーセナール(登録商標) T−330”(以上、いずれも商品名)などが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂を主成分として含有する水系接着剤は、架橋剤を含有していてもよい。架橋剤となりうる化合物を官能基別に掲げると、イソシアナト基(−NCO)を分子内に少なくとも2個有するイソシアネート化合物;エポキシ基を分子内に少なくとも2個有するエポキシ化合物;モノ−又はジ−アルデヒド;有機チタン化合物;マグネシウム、カルシウム、鉄、ニッケル、亜鉛及びアルミニウムの如き二価又は三価金属の無機塩;グリオキシル酸の金属塩;メチロールメラミンなどがある。
これらの架橋剤のなかでも、水溶性のポリアミドエポキシ樹脂をはじめとするエポキシ化合物や、アルデヒド類、メチロールメラミン、グリオキシル酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩などが好適に使用できる。
架橋剤は、ポリビニルアルコール系樹脂とともに水に溶解して接着剤を形成していることが好ましい。ただ、水溶液中での架橋剤量はわずかでよいので、水に対して、少なくとも0.1重量%程度の溶解度を有するものであれば、架橋剤として使用できる。
架橋剤の含有量は、ポリビニルアルコール系樹脂の種類などに応じて適宜設計されるものであるが、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、通常5〜60重量部であり、好ましくは10〜50重量部である。この範囲で架橋剤を配合すると、良好な接着性が得られる。架橋剤の配合量が多くなりすぎると、架橋剤の反応が短時間で進行し、接着剤が早期にゲル化する傾向にあり、その結果、ポットライフが極端に短くなって工業的な使用が困難になる。
水系接着剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、シランカップリング剤、可塑剤、帯電防止剤、微粒子など、従来公知の適宜の添加剤を含有することもできる。
乾燥又は硬化後に得られる接着剤層の厚さは、通常0.01〜5μmであるが、水系接着剤を使用した場合は1μm以下とすることができる。一方、活性エネルギー線硬化性接着剤を使用した場合でも、2μm以下とするのが好ましく、1μm以下とするのがより好ましい。接着剤層が薄すぎると、接着が不十分になるおそれがあり、接着剤層が厚すぎると、偏光板の外観不良を生じる可能性がある。
[機能性樹脂層]
本発明の偏光板は、前記第一の粘着剤層における、第一の保護層側とは反対側の面に機能性樹脂層が積層される。機能性樹脂層が、本発明の偏光板の最外層となることが好ましい。機能性樹脂層は、偏光板に種々の光学的な機能を付与する樹脂フィルムを含む層のことをいい、かかる樹脂フィルムとしては位相差フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。機能性樹脂層は、輝度向上フィルムが好ましい。
位相差フィルムは、液晶セルによる位相差の補償等を目的として使用される。位相差フィルムとしては、延伸された樹脂フィルムからなる複屈折性フィルム、ディスコティック液晶やネマチック液晶が配向固定されたフィルム、フィルム基材上に形成された上記の液晶層などが挙げられる。液晶層を支持するフィルム基材としては、トリアセチルセルロースなどのセルロース系フィルムが好ましい。
複屈折性フィルムを形成する樹脂としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリアミドなどが挙げられる。延伸は、一軸や二軸等の適宜な方式で処理すればよい。また、熱収縮性フィルムとの接着下に収縮力及び/ 又は延伸力をかけることでフィルムの厚さ方向の屈折率を制御した複屈折性フィルムでもよい。なお、位相差板は、広帯域化など光学特性の制御を目的として、2枚以上のものを組み合わせて使用してもよい。
輝度向上フィルムは、輝度の向上を目的として液晶表示装置に組み込まれる。輝度向上フィルムとしては、屈折率の異方性が互いに異なる薄膜フィルムを複数枚積層して反射率に異方性が生じるように設計された反射型偏光分離シート、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持した円偏光分離シートなどが挙げられる。
本発明の偏光板においては、1種類の機能性樹脂フィルムを積層させてもよいし、2種類以上の機能性樹脂フィルムを積層させてもよい。2種類以上の機能性樹脂フィルムを積層させる際の順番は特に制限はない。
[偏光板の製造方法]
本発明の偏光板は、以下の工程(i)〜(iii)を含む方法により製造することができる。なお、工程(i)及び工程(ii)の順序は、制限されるものではなく、工程(ii)を先に行ってもよいし、これらの工程を同時に行なってもよい。
工程(i) 偏光子の片面に、第一の保護層を積層する工程、
工程(ii) 機能性樹脂層の片面に、第一の粘着剤層を積層する工程、
工程(iii)前記第一の保護層と、前記第一の粘着剤層とを貼合する工程。
また、偏光子の一方の面に、第一の保護層、第一の粘着剤層及び機能性樹脂層を、この順に積層して、本発明の偏光板を製造することもできる。以下では、工程(i)〜(iii)をこの順に含む方法により本発明の偏光板を製造する方法について主に説明するが、製造方法はこの方法に何ら制限されるものではない。
〔工程(i)〕
上記の工程(i)では、基材への塗布層形成工程、塗布層貼合工程、塗布層硬化工程及び基材除去工程を含む工程により、偏光子層の片面に保護層を積層する。
基材への塗布層形成工程では、まず基材上に第一の保護層を形成する活性エネルギー線硬化性化合物を含有する硬化性樹脂組成物を塗工する。必要に応じて乾燥を行ない、基材表面に硬化性樹脂組成物の塗布層を設ける。ここで、基材としては、前記した基材のほか、金属ベルト、ガラス板なども使用しうる。また基材の硬化性樹脂組成物が塗工される表面は、予め剥離処理が施されていてもよい。第一の保護層を形成する活性エネルギー線硬化性化合物を含有する硬化性樹脂組成物の塗工方法としては、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなどにより塗工する方法が挙げられる。上記の塗工方法と別の方法としては、偏光子と基材との間に、上記硬化性樹脂組成物を滴下した後、ロールなどで加圧して均一に押し広げる方法が挙げられる。この方法において、ロールの材質としては、金属やゴムなどを使用することが可能である。
塗布層貼合工程では、上記の塗布層形成工程で基材上に形成された塗布層と偏光子とを貼合し、偏光子/塗布層/基材の順に積層された積層体を作製する。
塗布層硬化工程では、この積層体に対し、例えば基材側から、可視光線、紫外線、X線、電子線などの活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより、硬化性樹脂組成物の塗布層を硬化させて保護層を形成する。保護層を形成する硬化性樹脂組成物の硬化を活性エネルギー線の照射により行う場合、利用される光源としては、波長400nm以下に発光分布を有するものを使用することが好ましい。かかる光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどが挙げられる。活性エネルギー線の光照射強度は、照射する組成物ごとに異なり得るが、光ラジカル重合開始剤及び/又は光カチオン重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が10〜2500mW/cmであることが好ましい。光照射強度が10mW/cm未満であると、反応時間が長くなりすぎ、また2500mW/cmを超えると、ランプから輻射される熱及び硬化性樹脂組成物や接着剤組成物の重合時の発熱により、硬化性樹脂組成物や接着剤組成物の黄変や偏光子の劣化を生じる可能性がある。
硬化性樹脂組成物や接着剤組成物への光照射時間は、照射する組成物ごとに異なり得るが、照射強度と照射時間との積として表される積算光量が10〜2500mJ/cmとなるように設定されることが好ましい。この積算光量が10mJ/cm未満であると、重合開始剤由来の活性種の発生が十分でなく、得られる保護層や接着剤層の硬化が不十分となる可能性がある。また、積算光量が2500mJ/cmを超えると、照射時間が非常に長くなり、生産性向上には不利なものとなる。なお、活性エネルギー線の照射は、偏光子の偏光度及び透過率等の各種性能が低下しない範囲で行なわれることが好ましい。
続く基材除去工程では、保護層上の基材を除去する。
また、工程(i)を行う別の方法として、第一の保護層を形成する硬化性樹脂組成物を偏光子に直接塗工し、活性エネルギー線を照射する又は加熱することにより、硬化性樹脂組成物からなる塗布層を硬化させ、第一の保護層を形成する方法も挙げられる。
〔工程(ii)〕
工程(ii)では、機能性樹脂層に第一の粘着剤層を積層する。まず、第一の粘着剤層の積層は、剥離フィルムを使用する方法、機能性樹脂層上に粘着剤組成物を塗布する方法などにより行うことができる。剥離フィルムを使用する方法は、離型処理が施された剥離フィルムの離型処理面に、粘着剤組成物を塗布して粘着剤層を形成し、得られた粘着剤層と機能性樹脂層とを積層させることにより行うことができる。また、保護フィルム上に粘着剤組成物を塗布する方法は、機能性樹脂層上に粘着剤組成物を塗布して粘着剤層を形成させることにより行うことができる。この方法では、得られた粘着剤層に剥離フィルムを積層して第一の粘着剤層表面を保護しておくことが好ましい。
〔工程(iii)〕
工程(iii)では、前記第一の保護層と、前記第一の粘着剤層とを貼合し、偏光板を得る。なお、本発明の偏光板には、さらに偏光子における第一の保護層側とは反対側に第二の保護層および第二の粘着剤層をこの順に有することが好ましい。第二の保護層として硬化性樹脂組成物を採用する場合は、前記第一の保護層を形成する方法と同様の方法で、第二の保護層を形成することができる。また、第二の保護層として、熱可塑性樹脂フィルムを採用する場合は、熱硬化性樹脂フィルムおよび/または偏光子の貼合面に上記接着剤を塗布して、両者を貼合することで第二の保護層を形成することができる。第二の粘着剤層を積層する方法としては、前記第一の粘着剤層を積層する方法と同様の方法が挙げられる。
本発明の偏光板は、液晶セルなどに適用して液晶表示装置を構成することができる。偏光板が第二の粘着剤層を有する場合、その使用時まで第二の粘着剤層側に上記の剥離フィルムを積層し、保護しておくことが好ましい。ここで使用する剥離フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレートなどの各種樹脂からなるフィルムを基材とし、この基材フィルムの粘着剤層との貼合面に、シリコーン処理のような離型処理が施されたものなどが挙げられる。偏光板に剥離フィルムが積層されている場合、偏光板から剥離フィルムをはがし、液晶セルに貼合すればよい。
図1(a)および図(b)を参照して、本発明の偏光板の層構成の一例について説明する。図1(a)および図1(b)は、本発明の偏光板の一例を示す概略図である。図1(a)は、偏光子1、第一の保護層21、第一の粘着剤層31および機能性樹脂層4をこの順に有する偏光板10である。図1(b)は、第二の粘着剤層32、第二の保護層22、偏光子1、第一の保護層21、第一の粘着剤層31および機能性樹脂層4をこの順に有する偏光板である。
偏光板が組み込まれた液晶表示装置の明るさを確保するとともに、表示像のにじみやボケを生じにくくする観点から、本発明の偏光板のヘイズは10〜80%が好ましく、20〜60%がより好ましい。本発明の偏光板のヘイズは、第一の粘着剤層、第一の保護層などの偏光板に組み込まれる部材のヘイズを適宜選択することで、調節できる。
[液晶表示装置]
本発明の偏光板は、液晶表示装置を構成する偏光板として好適に使用することができる。通常、液晶表示装置においては、一対の偏光板が、液晶セルの視認側と光源側とに貼合されている。本発明の液晶表示装置が備える偏光板の少なくとも1つは、本発明の偏光板である。さらに本発明の偏光板は、一対の偏光板のうち、光源側に配置される偏光板であることが好ましい。この場合、もう一方の偏光板には、公知の偏光板を使用することができる。本発明の偏光板において、偏光子と第一の粘着剤層との間に第一の保護層を有することで、密着力を高めることが可能となる。
さらに第二の粘着剤層を有する本発明の偏光板は、液晶セルを構成するガラス基板に、第二の粘着剤層を介して直接貼り付けることができるので有用である。第二の粘着剤層および剥離フィルムを有する偏光板をガラス基板に積層するには、該偏光板から剥離フィルムを剥がし、露出した第二の粘着剤層面をガラス基板の表面に貼り合わせればよい。
図2を参照して、本発明の液晶表示装置をさらに詳しく説明する。図2は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略図である。図2に示す液晶表示装置は、バックライト8と偏光板10とがバックライトテープ7を介して貼合されている。また偏光板10と液晶セル5とは、偏光板10の図示されていない第二の粘着剤層32を介して貼合されている。なお、図2に示す偏光板6は、本発明の偏光板であってもよいし、公知の偏光板であってもよい。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。例中、使用量ないし含有量を表す部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
まず、硬化性樹脂組成物を調製した例を示す。硬化性樹脂組成物の調製には、次の化合物を用いた。
〈活性エネルギー線硬化性化合物〉
“セロキサイド(登録商標) 2021P”:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ダイセル化学(株)から入手。
“OXT−221”:ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、東亞合成(株)から入手。
“A−DCP”:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学(株)から入手。
から入手。
〈光カチオン重合開始剤〉
“アデカオプトマー(登録商標) SP−150”:4,4′−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート系の光カチオン重合開始剤、プロピレンカーボネート溶液の形で(株)ADEKAから入手。
〈光ラジカル重合開始剤〉
“イルガキュア(登録商標) 907”:2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、BASFジャパン(株)から入手。
“ダロキュア(登録商標) 1173”:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、BASFジャパン(株)から入手。
〈拡散粒子〉
“アートパール(登録商標) SE−006T”: アクリルビーズ、粒径6μm、根上工業(株)から入手。
〈その他の成分〉
“SH710”:シリコーン系レベリング剤、東レ・ダウコーニング(株)から入手。
[製造例1]硬化性樹脂組成物A〜Fの調製
以下の各成分を混合して、硬化性樹脂組成物A〜Fをそれぞれ調製したものであるが、光カチオン重合開始剤“アデカオプトマー SP−150”は、プロピレンカーボネート溶液のものを使用しているが、以下ではその有効成分量で表示している。
〈硬化性樹脂組成物A〉
“セロキサイド(登録商標) 2021P” 70部
“OXT−221” 30部
“アデカオプトマー(登録商標) SP−150” 2.25部
“SH710” 0.2部
〈硬化性樹脂組成物B〉
“セロキサイド(登録商標) 2021P” 35部
“OXT−221” 15部
“A−DCP” 50部
“アデカオプトマー(登録商標) SP−150” 1.13部
“ダロキュア(登録商標) 1173” 2.25部
“SH710” 0.2部
〈硬化性樹脂組成物C〉
“セロキサイド(登録商標) 2021P” 35部
“OXT−221” 15部
“A−DCP” 50部
“アデカオプトマー(登録商標) SP−150” 1.13部
“ダロキュア(登録商標) 1173” 2.25部
“アートパール(登録商標) SE−006T” 5部
“SH710” 0.2部
〈硬化性樹脂組成物D〉
“セロキサイド(登録商標) 2021P” 35部
“OXT−221” 15部
“A−DCP” 50部
“アデカオプトマー(登録商標) SP−150” 1.13部
“ダロキュア(登録商標) 1173” 2.25部
“アートパール(登録商標) SE−006T” 10部
“SH710” 0.2部
〈硬化性樹脂組成物E〉
“セロキサイド(登録商標) 2021P” 35部
“OXT−221” 15部
“A−DCP” 50部
“アデカオプトマー(登録商標) SP−150” 1.13部
“ダロキュア(登録商標) 1173” 2.25部
“アートパール(登録商標) SE−006T” 20部
“SH710” 0.2部
[製造例2]偏光子の作製
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ20μmのポリビニルアルコールフィルムを、乾式で約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が 0.05/10/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が8.5/7.5/100の水溶液に68℃で300秒間浸漬した。引き続き、10℃の純水で20秒間洗浄した後、65℃で乾燥して、一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子を作製した。偏光子の厚さは 7μmであった。
次に、接着剤を調製した例を示す。ポリビニルアルコール及びエポキシ架橋剤には、次の化合物を用いた。
〈ポリビニルアルコール〉
“クラレポバール(登録商標) KL318”:カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、(株)クラレから入手。
〈エポキシ系架橋剤〉
“スミレーズレジン(登録商標) 650”:水溶性ポリアミドエポキシ樹脂(固形分濃度30%の水溶液)、住化ケムテックス(株)から入手。
[製造例3]水系接着剤の調製
以下の各成分を混合して、水系接着剤を調製したが、エポキシ系架橋剤“スミレーズレジン 650”は水溶液のものを使用しているが、以下ではその有効成分量で表示している。
〈水系接着剤〉
“純水” 100部
“クラレポバール(登録商標) KL318” 1.8部
“スミレーズレジン(登録商標) 650” 0.9部
[製造例4]偏光板Aの作製
製造例2で作製した偏光子の片面に、製造例3で調製した水系接着剤を塗布し、トリアセチルセルロース系フィルムからなる保護層〔コニカミノルタオプト(株)製、KC2UA、厚さ25μm 、第二の保護層と呼ぶ〕を、もう一方の面に純水を塗布し、ポリエチレン系フィルム〔東レフィルム加工(株)製、トレテック(登録商標)7332、厚さ30μm〕を貼合した。これを60℃で3分乾燥した後、ポリエチレン系フィルムを剥がし、片面に第二の保護層を有する偏光板Aを作製した。
[実施例1]
(1)偏光板の作製
製造例1で調製した硬化性樹脂組成物Aを、厚さ50μm のシクロオレフィン系フィルム〔日本ゼオン(株)製の商品名“ZEONOR”〕の片面に、バーコーターにより硬化後の膜厚が約5μmとなるように塗工した。その塗工面に、製造例4で作製した偏光板Aの偏光子側に貼合し、積層体を作製した。この積層体のシクロオレフィン系フィルム側からベルトコンベア付き紫外線照射装置〔ランプはフュージョンUVシステムズ社製の“Dバルブ”使用〕により積算光量が500mJ/cmとなるように紫外線を照射し、硬化性樹脂組成物を硬化させ、その後積層体からシクロオレフィン系フィルムを剥離した。こうして、第一の保護層(硬化性樹脂組成物の硬化物)/偏光子/接着剤層/第二の保護層からなる偏光板を作製した。
次に、(1)で作製した偏光板の第一の保護層側に、第一の粘着剤層として厚さ5μm のアクリル系粘着剤Aの層(粘着剤層A、ヘイズ値0%)を設けた後、前記アクリル系粘着剤の第一の保護層と反対側に、厚さ26μmの輝度向上フィルム〔3M(株)製の商品名“Advanced Polarized Film, Version 3(APF−V3)”〕を積層した。なお、第一の保護層と第一の粘着剤層の貼合面以外は、貼合前にコロナ処理を施した。
[実施例2〜5]
実施例1において、表1に記載の硬化性樹脂組成物に変更したこと以外は、実施例1と同様に偏光板を作製した。
[実施例6]
実施例2において、第一の粘着剤層として厚さ15μm、ヘイズ36%である拡散粘着剤層Bを用いたこと以外は、実施例2と同様に偏光板を作製した。
[実施例7]
実施例3において、第一の粘着剤層として拡散粘着剤層Bを用いたこと以外は、実施例3と同様に偏光板を作製した。
[実施例8]
実施例4において、第一の粘着剤層として拡散粘着剤層Bを用いたこと以外は、実施例4と同様に偏光板を作製した。
[実施例9]
実施例5において、第一の粘着剤層として拡散粘着剤層Bを用いたこと以外は、実施例5と同様に偏光板を作製した。
[実施例10]
実施例2において、第一の粘着剤層として厚さ15μm、ヘイズ50%である拡散粘着剤層Cを用いたこと以外は、実施例2と同様に偏光板を作製した。
[実施例11]
実施例3において、第一の粘着剤層として拡散粘着剤層Cを用いたこと以外は、実施例3と同様に偏光板を作製した。
[実施例12]
実施例4において、第一の粘着剤層として拡散粘着剤層Cを用いたこと以外は、実施例4と同様に偏光板を作製した。
[実施例13]
実施例5において、第一の粘着剤層として拡散粘着剤層Cを用いたこと以外は、実施例5と同様に偏光板を作製した。
[比較例1]
第一の保護層を積層しなかったこと以外、すなわち偏光子に直接第一の粘着剤層を積層したこと以外は、実施例1と同様に偏光板を作製した。
[比較例2]
第一の保護層を積層しなかったこと以外、すなわち偏光子に直接第一の粘着剤層を積層したこと以外は、実施例9と同様に偏光板を作製した。
[比較例3]
第一の保護層を積層しなかったこと以外、すなわち偏光子に直接第一の粘着剤層を積層したこと以外は、実施例13と同様に偏光板を作製した。
〈偏光板の光学耐久性の評価〉
(1)で作製した偏光板の、第二の保護層の偏光子と反対側に、第二の粘着剤層として厚さ20μmのアクリル系粘着剤の層を設けた。この際、第二の保護層と第二の粘着剤層の各貼合面にコロナ処理を施した。その後、偏光子の吸収軸と平行方向が長辺となるように、60mm×110mmの大きさに裁断し、その第二の粘着剤層側で無アルカリガラス〔コーニング社製の商品名“EAGLE XG”〕に貼合した。このサンプルに、温度50℃、圧力5kg/cm(490.3kPa)で1時間オートクレーブ処理を施した後、温度23℃、相対湿度55%の環境下で24時間放置した。このサンプルについて、温度65℃、相対湿度90%の環境に100時間放置し、外観の変化を観察した。その際、変化がなかったものを○、剥がれや浮きなどが見られたものを×とし、結果を表1の「湿熱耐久性」の欄に示した。
〈偏光板のヘイズ評価〉
上記(1)で作製した偏光板を、JIS K 7136に準拠したヘイズメーター(HM−150型、(株)村上色彩技術研究所製)により、第二の保護層側から入射するように偏光板を設置し、偏光板のへイズを測定した。
Figure 2019152880
〔表1〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 第一の保護層を形成する 第一の粘着剤層 湿熱耐久性 ヘイズ
硬化性樹脂組成物
────────────────────────────────────────
実施例1 A A 〇 0%
〃 2 B A 〇 0%
〃 3 C A 〇 6.8%
〃 4 D A 〇 12.9%
〃 5 E A 〇 20.7%
────────────────────────────────────────
〃 6 B B 〇 36.1%
〃 7 C B 〇 38.8%
〃 8 D B 〇 41.7%
〃 9 E B 〇 46.9%
────────────────────────────────────────
〃 10 B C 〇 50.6%
〃 11 C C 〇 51.8%
〃 12 D C 〇 53.8%
〃 13 E C 〇 55.9%
────────────────────────────────────────
比較例1 なし A × 0%
〃 2 なし B × 36.1%
〃 3 なし C × 50.6%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1より、第一の保護層のない比較例1〜3では、温度65℃相対湿度90%の湿熱環境下において剥がれが発生しているのに対し、第一の保護層を有する実施例は、いずれも剥がれていないことがわかる。また、第一の保護層に粒子を入れることで、拡散粘着剤層と合わせてヘイズを調整可能であることもわかる。
本発明によれば、粘着剤層と偏光子との間に保護フィルムを有しない薄型の偏光板であって、偏光子の表面に形成された保護層と粘着剤層との密着力が強く、湿熱環境下における耐久性が向上した偏光板、および該偏光板を有する液晶表示装置を提供することができる。
1:偏光子、21:第一の保護層、22:第二の保護層、31:第一の粘着剤層、32:第二の粘着剤層、4:機能性樹脂フィルム、10:偏光板、11:液晶表示装置、5:液晶セル、6:偏光板、7:バックライトテープ、8:バックライトユニット

Claims (13)

  1. 機能性樹脂層、第一の粘着剤層、硬化性樹脂組成物の硬化物である第一の保護層、及び偏光子が、この順に積層された偏光板であって、
    硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物を含有することを特徴とする偏光板。
  2. 硬化性樹脂組成物は、光拡散剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
  3. 第一の粘着剤層が、拡散粘着剤層である請求項1または2に記載の偏光板。
  4. 機能性樹脂層が、輝度向上フィルムを有する層である請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 活性エネルギー線硬化性化合物は、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 活性エネルギー線硬化性化合物は、カチオン重合性化合物を含む請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板。
  7. カチオン重合性化合物は、分子内に少なくとも1個のオキシラン環を有する化合物を含む請求項6に記載の偏光板。
  8. 第一の粘着剤層の厚みが、0.1〜10μmである請求項1〜7のいずれかに記載の偏光板。
  9. 偏光子の第一の保護層が積層された側とは反対側に、第二の保護層を有する請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板。
  10. 第二の保護層が、熱可塑性樹脂フィルムである請求項9に記載の偏光板。
  11. 第二の保護層の偏光子が積層された側とは反対側に、第二の粘着剤層を有する請求項9又は10に記載の偏光板。
  12. 第二の粘着剤層の第二の保護層が積層された側とは反対側の表面に剥離フィルムが積層された請求項11に記載の偏光板。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の偏光板と、液晶セルとを有する液晶表示装置。
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