JP2003255126A - 反射型偏光板及びそれを用いる液晶表示装置 - Google Patents
反射型偏光板及びそれを用いる液晶表示装置Info
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Abstract
表示が明るく、視認性が良好で、金属反射層の腐食が起
きにくい反射型偏光板を提供し、それを反射型液晶表示
装置に適用する。 【解決手段】 三角柱が稜線方向に隣接して配列した形
状の傾斜表面1aを有し、その三角柱の稜線に垂直な方向
の断面において各三角柱により形成される三角形が連な
った鋸刃状をなしている基材の上記傾斜表面1aに金属層
が形成された反射板1、その金属層の表面に設けられた
粘着剤層2、及びその粘着剤層2側に配置された偏光層
3を備え、偏光層3の粘着剤2との接触面には硬化塗膜
層5が形成されている反射型偏光板10が提供される。
この反射型偏光板10の偏光層3側に液晶セル12を配
置して、反射型液晶表示装置とされる。反射板1が光透
過性をも有する場合は、背面側にバックライト16を配
置して、半透過反射型液晶表示装置とすることができ
る。
Description
置に好適に用いられる反射型偏光板に関するものであ
る。本発明はまた、この反射型偏光板を用いた液晶表示
装置にも関係している。なお本明細書において、「反射
型」という語は、特にことわらないかぎり、完全反射型
のほか、ある程度の光透過性を示す半透過反射型も包含
する意味で使用する。
タや液晶テレビのほか、電子手帳、携帯情報端末、アミ
ューズメント機器、携帯電話などの多方面で利用されて
いる。これらのうち携帯型の機器には、反射型液晶表示
装置が多用されている。反射型液晶表示装置として、上
偏光板/液晶セル/下偏光板/反射板という構成のもの
が知られている。ここで液晶セルとしては、例えば、ツ
イステッド・ネマチック(TN)型セル、スーパー・ツ
イステッド・ネマッチック(STN)型セル、ゲストホ
スト(GH)型セルなどが使用される。
示装置においては、その最表面、すなわち上偏光板から
の外光の反射を避けた角度で表示を見ると、明るさが十
分でなく、また視認性が必ずしも十分でないという問題
があった。このような問題を解決するために、反射板の
表面に傾斜をつけることが提案されている。例えば、特
開平 9-304617 号公報には、三角柱が稜線方向に隣接し
て配列した形状の傾斜表面を有する反射板が開示され、
また、その反射板の傾斜表面に偏光板を積層した反射型
偏光板が開示されている。
が設けられた面に偏光板を積層した場合には、金属反射
層の腐食が起きやすいことが明らかになってきた。そこ
で、傾斜面を有する反射板に偏光板を積層した反射型偏
光板について、さらなる信頼性の向上が望まれるように
なっている。
性が良好で、かつ環境信頼性の高い反射型偏光板を開発
すべく鋭意研究を行った結果、特定構成の反射板と偏光
層とを、粘着剤を介して積層した反射型偏光板におい
て、偏光層の粘着剤との接触面に硬化塗膜層を設けるこ
とにより、反射表示が明るく、視認性が良好で、しかも
金属反射層の腐食が起きにくい反射型偏光板が得られる
ことを見出し、本発明に至った。
型液晶表示装置に適用したときに、反射表示が明るく、
視認性が良好で、金属反射層の腐食が起きにくい反射型
偏光板を提供することにある。本発明のもう一つの目的
は、この反射型偏光板を用いて、反射表示が明るく、視
認性が良好で、金属反射層の腐食が起きにくい反射型液
晶表示装置を提供することにある。
型偏光板は、三角柱が稜線方向に隣接して配列した形状
の傾斜表面を有し、その三角柱の稜線に垂直な方向の断
面において各三角柱により形成される三角形が連なった
鋸刃状をなしている基材の上記傾斜表面に金属層が形成
された反射板、その金属層の表面に設けられた粘着剤
層、及びその粘着剤層側に配置された偏光層を備え、こ
の偏光層の粘着剤との接触面には硬化塗膜層が形成され
ているものである。
光の映り込みを避けた角度で見た場合でも、明るくて視
認性が良好で、しかも金属反射層の腐食が起きにくい反
射型液晶表示装置とすることができる。そこで、本発明
の液晶表示装置は、上記反射型偏光板の偏光層側に液晶
セルが配置されてなるものである。
板の層構成の一例を示す断面模式図であり、図2及び図
3は、本発明の反射型偏光板に用いる反射板基材の例を
示す斜視図であり、図4は、本発明の反射型偏光板を反
射型液晶表示装置に適用した場合の基本的な層構成の例
を示す断面模式図である。以下、適宜これらの図面も参
照しながら、本発明について詳細に説明する。
に、特定形状の傾斜表面を有し、その傾斜表面に金属層
が形成された反射板1と、その反射板の金属層側に設け
られた偏光層3とを備えている。反射板1の表面は、三
角柱が稜線方向に隣接して配列した形状の傾斜表面1a
となっており、その三角柱の稜線に垂直な方向の断面に
おいて、各三角柱によって形成される三角形が連なった
鋸刃状をしている。この傾斜表面1aには、金属層が形
成されている。そしてこの金属層側、すなわち傾斜表面
1a側に、粘着剤2を介して偏光層3が積層される。
し、その上に粘着剤2を介して偏光層3を配置した反射
型偏光板は、例えば、前述した特開平 9-304617 号公報
により公知であるが、かかる反射型偏光板においては、
長期の使用によって金属層に腐食が発生する場合があ
り、環境信頼性に欠けることが明らかになってきた。上
記公報には、銀の蒸着層を設けた場合は、蒸着層の劣化
を防ぐために銀蒸着層の表面に保護膜を設けるのが好ま
しい旨記載されているが、かかる保護膜を設けた場合も
同様である。そしてこのような金属層の腐食は、恒温高
湿での試験、いわゆる耐湿熱試験においても同様に発生
する。
果、偏光層が例えば、現在最も一般的に用いられている
ポリビニルアルコール/ヨウ素系偏光板である場合に
は、そこからヨウ素が揮発し、金属層、例えば銀を腐食
するものと考えられる。このような金属層の腐食を防止
するために、本発明では、偏光層3の粘着剤2と接触す
る面に硬化塗膜層5を配置する。したがって、本発明の
反射型偏光板は、三角柱が稜線方向に隣接して配列した
形状の傾斜表面1aを有し、その三角柱の稜線に垂直な
方向の断面において各三角柱により形成される三角形が
連なった鋸刃状をなしている基材の上記傾斜表面1aに
金属層が形成された反射板1、その金属層の表面に設け
られた粘着剤層2、及びその粘着剤層2側に配置された
偏光層3を備え、偏光層3の粘着剤2との接触面には硬
化塗膜層5が形成されている。
基材の表面部は、三角柱が稜線方向に隣接して配列され
た形状であって、その三角柱の稜線に垂直な方向の断面
において各三角柱により形成される三角形が連続した鋸
刃状の形状をしている。このような反射板基材1の例
を、図2及び図3に斜視図で示す。なお、図2及び図3
にある一点鎖線は、各三角形の仰角を説明するために、
傾斜表面の谷底部を結んで引いた仮想線である。三角柱
の稜線に垂直な方向の断面において形成される三角形
は、三角形の斜辺と反射板の水平面(反射板面)に平行
な上記三角形の底辺とがなす角度(すなわち仰角)、三
角形の二つの斜辺が頂部でなす角度(すなわち頂角)、
及び反射板の水平面に平行な上記三角形の底辺の長さ
(すなわちピッチ)によって決まる。
らには2.5度〜90度の範囲にあるのが好ましく、と
りわけ小さいほうの仰角は、2.5度〜12度 の範囲に
あるのがより好ましい。頂角は、180度未満、好まし
くは175度以下で、鈍角、直角、鋭角のいずれの値も
とりうる。頂角は通常、78度又はそれより大きい角度
である。三角形のピッチは特に限定されないが、規則的
な形状が得られやすい点及びスジが目立たない点から、
10〜500μm 程度であるのが好ましく、なかでも2
00μm 以下、さらには100μm 以下、とりわけ60
μm 以下であるのが一層好ましい。ピッチが10μm 未
満では、規則的な形状が得られにくく、またそれが50
0μm を超えると、スジが目立ちやすくなる傾向にあ
る。この反射板基材において、三角形の頂部は正確に角
張っている必要はなく、例えば丸みを帯びていてもよ
い。また、三角形の斜辺は厳密な直線でなくてもよく、
例えば、ある程度波打った状態や、凹凸が形成された状
態であってもよい。
製された反射型偏光板を反射型液晶表示装置に組み込ん
だ場合、液晶セルの画素ピッチと反射板の三角形のピッ
チとが干渉して、モアレ縞を発生することがある。かか
るモアレ縞の発生を防止するには、例えば、次のような
方策をとるのが実用上好ましい。 液晶セルの画素ピッチと反射板の三角形のピッチと
を一致させるか、 隣接する三角形の底辺の長さを違えるか、又は 三角形のピッチを100μm 以下にする。
ンテレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィンのようなプ
ラスチック類、またガラス板などが挙げられる。基材の
厚み(反射板における凹凸の高さを除く)は特に限定さ
れないが、通常は10μm〜5mm 程度であり、好ましく
は10〜200μm 程度である。
とするには、例えば、次のような方法を採用することが
できる。 ロールに目的とする形状のネガ型を形成しておき、
平坦面となっている基材の表面に、ロール転写法により
形状を付与する方法、 ロールに目的とする形状のネガ型を形成しておき、
紫外線硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂をロールに塗布
してロール凹部に充填した後、これらの樹脂を介して、
平坦面となっている基材フィルムをロール上に被覆し、
そのまま紫外線又は電子線を照射して紫外線硬化性樹脂
又は電子線硬化性樹脂を硬化させることにより、基材フ
ィルムの平坦面に硬化樹脂を転写し、その後硬化樹脂が
転写された基材フィルムをロールから剥離する方法(例
えば、特開平 3-223883 号公報や特 開平 6-324205 号公報参照)、 目的とする形状のネ
ガ型を流延ベルト上に形成しておき、キャスティングに
より目的とする形状をキャストフィルムに付与する溶剤
キャスト法、 平坦面となっている基材の当該平坦面に、切削工具
で直接、目的とする形状を付与する方法など。
1a上で良好に反射されるよう、そこに金属層が設けら
れる。かかる金属層は、例えば、アルミニウムや銀な
ど、高反射率の金属からなる層を形成することによっ
て、設けることができる。なかでも、反射率の高い銀が
より好ましい。また、銀とパラジウムの合金や、銀と銅
の合金など、銀ベースの合金を用いることもできる。金
属層の形成には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法など、金属薄膜を設けるた
めの通常の方法が採用できる。金属層の厚みは、通常1
0〜100nm程度であれば、実用上十分な反射率を示
す。この金属層は、ある程度の光透過性を有していても
よい。光透過性を付与するための金属層の厚みは、通常
10〜50nm程度である。
より設けた場合には、湿気により金属層が劣化すること
があるので、これを防止するため、金属層の上又は/及
び下に保護層を設けるのが好ましい。かかる保護層とし
ては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アルキ
ド樹脂などの塗工膜が挙げられる。これらの樹脂からな
る保護層は、例えば、ロールコーティング、グラビアコ
ーティング、スプレーコーティングなど、通常の方法に
より設けることができる。また、酸化ケイ素などの無機
物の薄膜も、保護層として用いることができる。保護層
の厚みは、通常5nm〜20μm 程度の範囲である。
乱させることが望まれる場合もあるが、その場合には、
例えば、表面を粗面化してもよいし、金属層の上方に光
拡散層を設けてもよい。表面を粗面化する場合、粗面化
後の表面の粗さは、中心線平均粗さRa で表して、20
0〜1,500nm の範囲にあるのが好ましく、さらには
200〜1,000nm、とりわけ200〜700nm の範
囲にあるのが一層好ましい。中心線平均粗さは、JIS B
0601 に規定されており、例えば、Dektac 社製の“3S
T”を用いて測定することができる。表面の中心線平均
粗さが200nm未満では、十分な乱反射特性が得られ
ず、また、それが1,500nm より大きくなると、最大
反射率が低下するので、好ましくない。
にする方法として、具体的には例えば、次のような方法
が挙げられる。 ネガ型の版の表面を予め粗しておく方法、 有機又は無機の微粒子を混合した樹脂をネガ型の版
に押し当てる方法、 基材の表面に目的とする形状を付与した後、表面を
サンドブラスト処理する方法、 基材の表面に目的とする形状を付与した後、無機又
は有機の微粒子を含む塗工液を表面にコートする方法な
ど。
の当該傾斜表面1aに金属層が形成された反射板1は、
粘着剤2を介して偏光層3と積層される。粘着剤とは、
押さえるだけで他物質の表面に接着し、またこれを被着
面から引き剥がして除去できる粘弾性体であって、感圧
接着剤とも呼ばれるものである。粘着剤には、アクリル
系の樹脂からなるもの、シリコーン系の樹脂からなるも
のなどがある。アクリル系の粘着剤には、ブチルアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ヘキシルアクリレ
ートなどをベースポリマーとするものがある。粘着剤層
2は通常の厚みでよく、例えば、10〜50μm程度、
好ましくは10〜30μm程度である。粘着剤層2を形
成するには、ロールコーティング、グラビアコーティン
グ、スプレーコーティングなど、通常の方法で塗工すれ
ばよい。
散性のものを用い、光拡散層の機能を付与するのも有効
である。この場合に用いる微粒子は、無機物、有機物の
いずれでもよく、無機微粒子としては、シリカや炭酸カ
ルシウムのほか、二酸化チタンで被覆された合成又は天
然雲母のようなパール顔料、板状魚鱗箔、六角板状塩基
性炭酸鉛のような真珠光沢を有する微粒子などが例示さ
れ、有機微粒子としては、ポリメチルメタクリレートビ
ーズのようなアクリル樹脂ビーズ、架橋ポリスチレンビ
ーズのようなポリスチレン樹脂ビーズ、ポリカーボネー
ト樹脂ビーズ、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂ビー
ズ、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂ビーズ、
有機シリカ系ビーズ(シリコーン樹脂ビーズ)などが例
示される。微粒子の粒径は、通常0.1〜50μm程度で
あり、好ましくは1μm 以上、また20μm 以下、さら
には10μm 以下である。これらの微粒子は、それぞれ
単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができ
る。
組合せは適宜選択されるが、両者の屈折率差が0.01
〜0.5となるように選択することが好ましい。粘着剤
と微粒子の混合比も特に限定されないが、通常は例え
ば、粘着剤100重量部に対して微粒子が0.01〜7
0重量部程度である。
偏光板と呼ばれる通常のものであることができ、例え
ば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、二色性色
素、具体的にはヨウ素又は二色性染料が吸着配向された
モノを偏光子フィルムとし、その両面又は片面に、トリ
アセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセ
ルロース系の樹脂などからなる保護フィルムが積層され
た、いわゆるヨウ素系偏光板や染料系偏光板がある。な
かでも本発明は、ヨウ素系偏光板に対する効果が大き
い。そして本発明では、偏光層3の粘着剤層2と接触す
る面に、硬化塗膜層5を設ける。
化性、光硬化性などの硬化性樹脂を硬化させることによ
って得られる層であり、一般にハードコート層とも呼ば
れるものである。かかる硬化性塗布層5を構成する樹脂
としては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミ
ン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げ
られる。硬化性のアクリル系樹脂には、エポキシアクリ
レート系のもの、ポリエステルアクリレート系のもの、
(メタ)アクリル酸エステル系のもの、アクリルウレタ
ン系のものなどが包含される。硬化塗膜層5を形成する
にあたっては、これらの樹脂に、レベリング剤、重合開
始剤などの添加剤が適宜添加される。
方法は、適宜選択すればよく、例えば、ロールコーティ
ング、グラビアコーティング、スプレーコーティングな
どのコーティング法により硬化性の樹脂組成物を偏光層
3の表面に塗付した後、紫外線硬化、電子線硬化又は熱
硬化によって硬化させる方法、予め硬化塗膜を形成した
フィルムを偏光層3の表面に貼り付ける方法などがあ
る。また、偏光層3を構成するトリアセチルセルロース
フィルム等の保護フィルムの表面に予め硬化塗膜層を形
成しておき、この保護フィルムを、その硬化塗膜層が外
側となるように偏光子フィルムに貼り合わせることによ
り、硬化塗膜層5を有する偏光層3としてもよい。
m 程度であり、好ましくは5μm 以上である。硬化塗膜
層5の厚みが2μm より薄いと、充分な環境信頼性が得
られないことが多く、一方、その厚みが20μm よりも
厚くなると、硬化塗膜自体の割れが起きやすくなる。
特定の傾斜表面1aを有する基材の当該傾斜表面1aに
金属層を形成して反射板1とし、一方、偏光層3の上記
反射板1に面する側に硬化塗膜5を設け、この硬化塗膜
5側を、反射板1の傾斜表面1aに設けられた金属層に
粘着剤2を介して貼り合わせたものであるが、この反射
型偏光板は、液晶セルと組み合わせ、反射型液晶表示装
置として有利に使用される。この場合、反射型偏光板の
偏光層3側に液晶セルが配置される。
置に適用した場合の基本的な層構成の例を図4に断面模
式図で示す。この例では、図1に示したのと同じ層構成
を有する反射型偏光板10(偏光層3/硬化塗膜5/粘
着剤2/反射板1の順で積層されている)の偏光層3側
に液晶セル12を配置して、反射型液晶表示装置が構成
されている。ここで液晶セル12としては、例えば、ツ
イステッド・ネマチック(TN)型セル、スーパー・ツ
イステッド・ネマッチック(STN)型セル、ゲストホ
スト(GH)型セルなど、公知の各種のものが、いずれ
も適用可能である。液晶セル12の上側(反射型偏光板
10とは反対側、すなわち視認側)には通常、上偏光板
14が配置される。反射板1が光透過性を有する場合に
は、そのさらに背面側にバックライト16を配置して、
半透過反射型液晶表示装置とすることができる。
相差板を配置することもでき、位相差板は、所定のレタ
ーデーション値を有する1枚の樹脂フィルムで構成した
ものであってもよいし、所定のレターデーション値を有
する複数枚の樹脂フィルムをそれぞれの光軸が所定の角
度となるように積層したものであってもよい。また、反
射型偏光板10において、反射板1と偏光層3の間に配
置される粘着剤2を、微粒子が混合された光拡散性粘着
剤層としうることは先に述べたが、その他、別の位置
に、光拡散層を積層することもできる。光拡散層は、多
層で構成することもでき、多層の拡散層とする場合、各
層はその種類が同一のものであっても異なるものであっ
てもよい。光拡散層を設ける位置及びその形態は特に限
定されず、例えば、反射板の表面に直接、光拡散層を設
けてもよいし、反射型液晶表示装置を構成する部品に光
拡散性を付与したものであってもよいし、フィルムとし
て反射型液晶表示装置に組み込まれていてもよい。
着する場合の層構成としては、必ずしも限定されるわけ
ではないが、視認側から背面側に向けての層構成で表し
て、例えば、以下に示すものなどを挙げることができ
る。なお、以下の層構成例において、〔 〕でくくった
部分が、本発明で規定する反射型偏光板に相当する。
粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/反射板〕、(2)
上偏光板/粘着剤/TN型液晶セル/粘着剤/〔偏光層
/硬化塗膜/光拡散粘着剤/反射板〕、(3) 上偏光板/
粘着剤/TN型液晶セル/粘着剤/光拡散層/粘着剤/
〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/反射板〕、(4) 上偏光板
/粘着剤/TN型液晶セル/粘着剤/光拡散層/粘着剤
/〔偏光層/硬化塗膜/光拡散粘着剤/反射板〕、(5)
上偏光板/粘着剤/光拡散層/粘着剤/TN型液晶セル
/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/光拡散粘着剤/反射
板〕、(6) 上偏光板/粘着剤/光拡散層/粘着剤/TN
型液晶セル/粘着剤/光拡散層/粘着剤/〔偏光層/硬
化塗膜/粘着剤/反射板〕、(7) 上偏光板/粘着剤/T
N型液晶セル/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/
光拡散層/光拡散粘着剤/反射板〕、(8) 光拡散層/粘
着剤/上偏光板/粘着剤/TN型液晶セル/粘着剤/
〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/反射板〕、(9) 上偏光板
/粘着剤/位相差板/粘着剤/STN型液晶セル/粘着
剤/〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/反射板〕、(10) 上
偏光板/粘着剤/位相差板/粘着剤/STN型液晶セル
/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/光拡散粘着剤/反射
板〕、(11) 上偏光板/粘着剤/位相差板/粘着剤/S
TN型液晶セル/粘着剤/光拡散層/粘着剤/〔偏光層
/硬化塗膜/粘着剤/反射板〕、(12) 上偏光板/粘着
剤/光拡散層/粘着剤/位相差板/粘着剤/STN型液
晶セル/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/光拡散粘着剤/
反射板〕、(13) 上偏光板/粘着剤/光拡散層/粘着剤
/位相差板/粘着剤/STN型液晶セル/粘着剤/光拡
散層/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/反射
板〕、(14) 上偏光板/粘着剤/位相差板/粘着剤/S
TN型液晶セル/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤
/光拡散層/光拡散粘着剤/反射板〕、(15) 光拡散層
/粘着剤/上偏光板/粘着剤/位相差板/粘着剤/ST
N型液晶セル/粘着剤/〔偏光層/硬化塗膜/粘着剤/
反射板〕。
明するが、本発明はこれらの例によって限定されるもの
ではない。
された形状の表面を有し、その形状は、三角柱の稜線に
垂直な方向の断面において各三角柱によって形成される
三角形の小さいほうの仰角が約9度、頂角が約90度、
繰り返しピッチが約30μm の鋸歯状であり、厚みが約
132μm のプラスチックシートを基材とした。ここで
用いたプラスチックシート基材は、概ね図2に示す形状
である。このプラスチックシート基材の傾斜表面に銀を
蒸着して、蒸着膜厚が約450Åの半透過反射層を形成
し、半透過反射板とした。
(住友化学工業株式会社製の“スミカラン SR-1862B
”)の片面にアクリル樹脂の紫外線硬化塗膜層が7μm
厚で形成されたものの当該塗膜面に、上で作製した半
透過反射板の金属層側を、粘着剤を介して貼り合わせ、
半透過反射型偏光板とした。ここで用いた粘着剤は、平
均直径約4μm のシリコーンビーズを約30重量%含有
する光拡散性のアクリル系粘着剤であり、厚みは約25
μm とした。
硬化塗膜層/光拡散粘着剤層/傾斜面半透過反射板の層
構成となっている。この反射型偏光板につき、温度60
℃、相対湿度90%で500時間の耐湿熱試験を行った
ところ、試験後でも外観は良好であり、腐食は見られな
かった。
ール/ヨウ素系偏光板(住友化学工業株式会社製の“ス
ミカラン SR-1862B ”)を用いた以外は、実施例1と同
様にして半透過反射型偏光板を作製した。得られた半透
過反射型偏光板は、偏光層/光拡散粘着剤層/傾斜面半
透過反射板の層構成となっている。この半透過反射型偏
光板につき、実施例1と同じ条件で耐湿熱試験を行った
ところ、試験後の反射層に腐食が見られた。
液晶表示装置に適用した場合に、従来の反射型液晶表示
装置に比べ、外光の写り込みを避けた角度から見た場合
でも、表示画面が明るく、視認性に優れており、かつ、
長時間使用してもその反射特性を維持することができる
ものとなる。
式図である。
である。
図である。
適用した場合の基本的な層構成の例を示す断面模式図で
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】三角柱が稜線方向に隣接して配列した形状
の傾斜表面を有し、その三角柱の稜線に垂直な方向の断
面において各三角柱により形成される三角形が連なった
鋸刃状をなしている基材の該傾斜表面に金属層が形成さ
れた反射板、該金属層の表面に設けられた粘着剤層、及
びその粘着剤層側に配置された偏光層を備え、該偏光層
の粘着剤との接触面には硬化塗膜層が形成されているこ
とを特徴とする、反射型偏光板。 - 【請求項2】粘着剤層が微粒子を含有する樹脂からな
り、光拡散性である請求項1に記載の反射型偏光板。 - 【請求項3】光透過性を有する請求項1又は2に記載の
反射型偏光板。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の反射型偏
光板の偏光層側に液晶セルが配置されてなることを特徴
とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
2002
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JPWO2017195697A1 (ja) * | 2016-05-13 | 2019-03-28 | Agc株式会社 | 映像投影用構造体、透明スクリーン、および映像投影用構造体の製造方法 |
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