WO2023140106A1 - 反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置 - Google Patents

反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置 Download PDF

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Definitions

  • a light diffusion film laminate for a reflective display device which has excellent reflective luminance and hardly produces an interference rainbow, and a reflective display device using the same.
  • the light diffusion film laminate A includes at least an anisotropic light diffusion layer 100 and an isotropic light diffusion layer 200 provided on at least one side of the anisotropic light diffusion layer 100 (see FIG. 3).
  • the average value of the short diameters SA of the plurality of columnar structures 123 (average short diameter of the columnar structures 123) is preferably 0.5 ⁇ m or more, more preferably 0.7 ⁇ m or more, and even more preferably 1.0 ⁇ m or more.
  • the average value (average minor axis) of the short diameters SA of the plurality of columnar structures 123 is preferably 5.0 ⁇ m or less, more preferably 4.0 ⁇ m or less, and even more preferably 3.0 ⁇ m or less.
  • the lower limit value and upper limit value of the average minor axis of the plurality of columnar structures 123 can be appropriately combined.
  • fine particles that can be mixed or dispersed in the base material are not particularly limited as long as they have a different refractive index from the base material.
  • the difference between the refractive index of the base material (method B according to JIS K-7142) and the refractive index of the fine particles is preferably in the range of 0.01 to 0.50, more preferably in the range of 0.02 to 0.20.

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Abstract

優れた反射輝度を有し、且つ、干渉虹が生じ難い反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置を提供する。本発明のある態様は、光の入射角度により拡散性が変化する反射型表示装置用光拡散フィルム積層体であって、前記光の入射角度により直線透過率が変化する異方性光拡散層と、前記異方性光拡散層の一方の面側に設けられた等方性光拡散層とを少なくとも備え、前記異方性光拡散層はその内部に、マトリックス領域と、複数の柱状構造体よりなる柱状領域と、を有し、前記異方性光拡散層の柱状構造体は、前記異方性光拡散層の一方の表面から他方の表面にかけて配向して構成され、前記柱状構造体の平均長径と平均短径との比であるアスペクト比が2~45であり、前記等方性光拡散層のヘイズ値が、10%以上30%未満である、反射型表示装置用光拡散フィルム積層体である。

Description

反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置
 本発明は、反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置に関する。
 近年、反射型表示を行う表示装置(以下「反射型表示装置」という。)が電子書籍リーダー等に利用されている。ここで、反射型表示とは、外光を反射して画像を表示する表示方式であり、例えば、コレステリック液晶を用いた表示方式、エレクトロウェッティングを用いた表示方式、マイクロカプセルの電気泳動による表示方式、電子粉流体の表示方式等がある。
 反射型表示装置は、バックライトを有する透過型液晶表示装置や、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の自発光型表示装置と比べると、バックライトを持たないため低消費電力であることが最大の特徴である。また、太陽光等の強い外光下では鮮明な画像が視認できる一方で、室内等の限られた外光下では、十分な明るさが得られにくく視認性が低下するという特徴がある。
 ここで、反射型表示装置では、外光を反射する反射部材の金属光沢感を軽減すること等を目的に表示画面上に光拡散層(光拡散フィルム)を設けることが一般的である。
 光拡散層の光拡散発現機構としては、表面に形成された凹凸による散乱(表面散乱)、マトリックス樹脂とその中に分散された微粒子間の屈折率差による散乱(内部散乱)、及び表面散乱と内部散乱の両方によるものが挙げられる。但し、これら光拡散部材は、一般にその拡散性能は等方的であり、入射角度を少々変化させても、その透過光の拡散特性が大きく異なることはなかった。
 一方、一定の角度領域の入射光は強く拡散し、それ以外の角度の入射光は透過するという、異方性光拡散層を備える異方性光拡散フィルムが知られている。異方性光拡散層を用いて外光を特定の方向へ散乱(集光)させる反射型表示装置は、等方性光拡散層を用いて光を散乱させるものよりも、反射光を限られた方向に優先して拡散(集光)させ、消費電力を抑え、視認方向での反射光の明るさを向上できるという利点がある(特許文献1参照)。
 特に、屈折率の異なるマトリックス領域と、複数の柱状構造体よりなる柱状領域とが厚み方向に延在した構造を有する異方性光拡散層は、柱状構造体のアスペクト比が大きいほど特定方向への散乱(集光)効果が高いものであった。
国際公開第2015/019648号
 前述したように、アスペクト比が大きい柱状構造体を含む異方性光拡散層を反射型表示装置等に用いた場合、外光を特定の方向へ散乱(集光)させることで、視認方向での反射光の明るさ(輝度)を向上できる。しかしながら、このような異方性光拡散層を用いた場合、アスペクト比が大きい柱状(板状)構造体が規則的に並ぶことにより光が干渉し、干渉虹によるギラツキが生じ、視認性が良好ではなかった。
 そこで本発明は、優れた反射輝度を有し、且つ、干渉虹が生じ難い反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置の提供を課題とする。
 更に、表示装置に光拡散層を適用した場合、画像のボケが生じやすいといった問題があった。
 そこで本発明は、画像のボケが発生し難い反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置の提供を第2の課題とする。
 本発明者らは鋭意研究の結果、特定の光拡散層を積層させた光拡散フィルム積層体によって、前記課題を解決可能なことを見出して本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の通りである。
 本発明のある形態は、
 光の入射角度により拡散性が変化する反射型表示装置用光拡散フィルム積層体であって、
 前記光拡散フィルム積層体は、
 前記光の入射角度により直線透過率が変化する異方性光拡散層と、
 前記異方性光拡散層の一方の面側に設けられた等方性光拡散層とを少なくとも備え、
 前記異方性光拡散層はその内部に、マトリックス領域と、複数の柱状構造体よりなる柱状領域と、を有し、
 前記異方性光拡散層の柱状構造体は、前記異方性光拡散層の一方の表面から他方の表面にかけて配向して構成され、
 前記柱状構造体の平均長径と平均短径との比であるアスペクト比が2~45であり、
 前記等方性光拡散層のヘイズ値が、10%以上30%未満であることを特徴とする、反射型表示装置用光拡散フィルム積層体である。
 前記柱状構造体の平均長径が1.0μm~50μmであり、前記柱状構造体の平均短径が0.5μm~5μmであることが好ましい。
 前記柱状構造体のアスペクト比が5~30であることが好ましい。
 前記異方性光拡散層の散乱中心軸が、前記異方性光拡散層の法線方向に対して+10°~+30°、又は、-30°~-10°であることが好ましい。
 前記等方性光拡散層は、その内部に微粒子を含み、前記微粒子の平均粒子径が、0.5μm~10μmであることが好ましい。
 前記等方性光拡散層の前記微粒子と、前記微粒子を除く前記等方性光拡散層を構成する母材との屈折率差が0.01~0.50であることが好ましい。
 前記反射型表示装置用光拡散フィルム積層体の総厚が20μm~150μmであり、且つ、前記異方性光拡散層の厚さが10μm~100μmであることが好ましい。
 上記列挙された各構成のうち任意の2以上の構成を組み合わせた全ての発明も本発明に含まれる。
 本発明は、前記反射型表示装置用光拡散フィルム積層体を含むことを特徴とする反射型表示装置であってもよい。
 前記異方性光拡散層が前記等方性光拡散層よりも視認側に配置されることが好ましい。
 本発明によれば、優れた反射輝度を有し、且つ、干渉虹が生じ難い反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置が提供される。
 また本発明によれば、画像のボケが発生し難い反射型表示装置用光拡散フィルム積層体及びこれを用いた反射型表示装置が提供される。
本実施形態に係る異方性光拡散層の構成例を示す概念平面図である。 本実施形態に係る異方性光拡散層における散乱中心軸を説明するための3次元極座標表示である。 本実施形態に係る反射型表示装置用光拡散フィルム積層体を反射型表示装置に積層させた状況を示す概念断面図である。
 以下、本発明実施形態の一例である光拡散フィルム積層体Aの構成、光拡散フィルム積層体Aの製造方法、光拡散フィルム積層体Aの用途又は使用方法等を説明するが、本発明は以下には何ら限定されない。
 以下においては、「散乱」と「拡散」とを同じ意味で用いる場合がある。
<<光拡散フィルム積層体Aの構成>>
 光拡散フィルム積層体Aは、異方性光拡散層100と、異方性光拡散層100の少なくとも一方の面側に設けられた等方性光拡散層200と、を少なくとも備える(図3参照)。
 光拡散フィルム積層体Aは、異方性光拡散層100を2層以上備えていてもよいが、異方性光拡散層100を1層のみ備えることが好ましい。また、光拡散フィルム積層体Aは、等方性光拡散層200を2層以上備えていてもよいが、等方性光拡散層200を1層のみ備えることが好ましい。
 異方性光拡散層100と等方性光拡散層200とは、直接積層されていてもよいし、透明粘着層等を介して積層されていてもよい。透明粘着層は、発明の効果を阻害しない程度の透明性を有していればよい。
 なお、異方性光拡散層100や等方性光拡散層200の外表面側には、例えば、粘着剤を介してPETフィルム等が積層されていてもよい。
 光拡散フィルム積層体Aの総厚は、20μm~150μmであることが好ましく、50μm~120μmであることがより好ましく、50μm~100μmであることが特に好ましい。このような範囲とすることで、光拡散フィルム積層体Aの光学特性を高めつつも、生産性を高めることができる。なお、光拡散フィルム積層体Aの総厚は、異方性光拡散層100と、等方性光拡散層200との合計の厚さであり、異方性光拡散層100と、等方性光拡散層200との間に透明粘着層が介在する場合にはそれも含めた厚さである。
 以下、異方性光拡散層100及び等方性光拡散層200の好ましい形態について説明する。
<異方性光拡散層100>
 異方性光拡散層100は、光の拡散、透過及び拡散分布が光の入射角度によって変化する、入射光角度依存性(異方性及び指向性)を有する層である。光拡散フィルム積層体Aは、異方性光拡散層100を備えることから、光の入射角度により拡散性が変化する性質を有する。
 異方性光拡散層100は、低屈折率領域と、低屈折率領域よりも相対的に屈折率が高い高屈折率領域と有する。低屈折率領域及び高屈折率領域は、異方性光拡散層100を構成する材料の局所的な屈折率の高低差により形成される領域であって、他方に比べて屈折率が低いか高いかを示した相対的なものである。これらの領域は異方性光拡散層100を形成する材料が硬化する際に形成されることが知られている。
 より詳細には、異方性光拡散層100は、その内部に、マトリックス領域121と、複数の柱状構造体123よりなる柱状領域とを有する。複数の柱状構造体123は、マトリックス領域121中に、複数の柱状の構造体として設けられており、異方性光拡散層100の一方の表面から他方の表面にかけて配向して構成される。
 マトリックス領域121の屈折率は、柱状領域(柱状構造体123)の屈折率と異なっていればよいが、屈折率がどの程度異なるかは特に限定されず、相対的なものである。
 マトリックス領域121の屈折率が柱状領域(柱状構造体123)の屈折率よりも低い場合、マトリックス領域121は低屈折率領域となる。
 逆に、マトリックス領域121の屈折率が柱状領域(柱状構造体123)の屈折率よりも高い場合、マトリックス領域121は高屈折率領域となる。
 なお、屈折率が異なるとは、好適には0.01以上、より好適には0.05以上、更に好適には0.10以上の屈折率の差があることを示す。
 柱状領域(柱状構造体123)の長さは、特に限定されず、異方性光拡散層100の一方の表面から他方の表面まで貫通したものでもよく、一方の表面から他方の表面に届かない長さでもよい。
 柱状構造体123は、異方性光拡散層100における表面形状が、短径と、長径とを有する形状とすることができる。図1に、異方性光拡散層100の表面方向から見た柱状領域を示す。図1中、LAは長径を表わし、SAは短径を表わしている。
 複数の柱状構造体123の短径SAの平均値(柱状構造体123の平均短径)は、0.5μm以上であることが好適であり、0.7μm以上であることがより好適であり、1.0μm以上であることが更に好適である。一方、複数の柱状構造体123の短径SAの平均値(平均短径)は5.0μm以下であることが好適であり、4.0μm以下であることがより好適であり、3.0μm以下であることが更に好適である。これら複数の柱状構造体123の平均短径の下限値及び上限値は、適宜組み合わせることができる。
 更に、複数の柱状構造体123の長径LAの平均値(柱状構造体123の平均長径)は0.5μm以上であることが好適であり、1.0μm以上であることがより好適であり、2.0μm以上であることが更に好適である。一方、複数の柱状構造体123の長径LAの平均値(平均長径)は50μm以下であることが好適であり、45μm以下であることがより好適であり、30μm以下であることが更に好適である。これら複数の柱状構造体123の平均長径の下限値及び上限値は、適宜組み合わせることができる。
 柱状構造体123の平均短径及び平均長径を共に上記範囲とすることにより、光拡散フィルム積層体Aの光学特性のバランスを高めることができる。
 柱状構造体123の平均長径と平均短径との比であるアスペクト比(平均長径/平均短径)は、2~45であり、3~40であることが好適であり、5~30であることがより好適であり、5~10であることが更に好適である。
 柱状構造体123の平均長径と平均短径との比であるアスペクト比を上記範囲とすることにより、光拡散フィルム積層体Aの光学特性のバランスを高めることができる。
 ここで、異方性光拡散層100における複数の柱状構造体123の短径及び長径は、異方性光拡散層100の表面を光学顕微鏡で観察し、任意に選択した10個の柱状構造体についてそれぞれの短径、長径を計測し、これらの平均値として算出される値である。
 柱状構造体123の表面形状は、特に限定されず、例えば、楕円形や多角形とすることができる。柱状領域の表面形状が楕円形の場合には、短径は短軸の長さ、長径は長軸の長さである。柱状領域の表面形状が多角形の場合には、多角形内で多角形外形2点を結ぶ最も短い長さを短径とし、最も長い長さを長径とすることができる。
 異方性光拡散層100は、所定の散乱中心軸を有していてもよい。異方性光拡散層100の「散乱中心軸」とは、異方性光拡散層100への入射光角度を変化させた際に光拡散性がその入射光角度を境に略対称性を有する光の入射光角度と一致する方向を意味する。「略対称性を有する」としたのは、散乱中心軸が異方性光拡散層100の法線方向に対して傾きを有する場合には、光拡散性に関する光学プロファイルが厳密には対称性を有しないためである。
 ここで、散乱中心軸と柱状領域(柱状構造体123)の配向方向(延在方向)とは、通常、平行な関係にある。なお、散乱中心軸と柱状領域(柱状構造体123)の配向方向とが平行であるとは、屈折率の法則(Snellの法則)を満たすものであればよく、厳密に平行である必要はない。
 Snellの法則は、屈折率nの媒質から屈折率nの媒質の界面に対して光が入射する場合、その入射光角度θと屈折角θとの間に、nsinθ=nsinθの関係が成立するものである。例えば、n=1(空気)、n=1.51(異方性光拡散層100)とすると、入射光角度が30°の場合、柱状領域の配向方向(屈折角)は約19°となるが、このように入射光角度と屈折角が異なっていてもSnellの法則を満たしていれば、本発明においては平行の概念に包含される。
 散乱中心軸は、上述したように、異方性光拡散層100への入射光角度を変化させた際に光拡散性がその入射光角度を境に略対称性を有する光の入射光角度と一致する方向を意味する。なお、このときの散乱中心軸は、異方性光拡散層100への光の入射光角度による直線透過率を算出した後、その関係を示すグラフである光学プロファイルを作成し、この光学プロファイルにおける直線透過率の極小値に挟まれた略中央部の入射光角度とすることができる。
 光学プロファイルは、光拡散性を直接的に表現しているものではないが、直線透過率が低下することで逆に拡散透過率が増大していると解釈すれば、概ね光拡散性を示していると言える。
 次に、図2を参照しながら、異方性光拡散層100における散乱中心軸Pについて、別視点により、説明する。図2は、異方性光拡散層100における散乱中心軸Pを説明するための3次元極座標表示である。
 散乱中心軸は、図2に示すような3次元極座標表示によれば、異方性光拡散層100の表面をxy平面とし、異方性光拡散層100の表面に対する法線をz軸とすると、極角θと方位角φとによって表現することができる。つまり、図2中のPxyが、異方性光拡散層100の表面に投影した散乱中心軸の長さ方向ということができる。
 ここで、異方性光拡散層100の法線(図2に示すz軸)と、柱状領域(柱状構造体123)とのなす極角θ(-90°<θ<90°)を散乱中心軸角度と定義することができる。未硬化状態にある樹脂組成物層を光硬化させ柱状領域(柱状構造体123)を形成させる工程において、照射する光線の方向を変えることで、柱状領域(柱状構造体123)の柱軸方向の角度を所望の範囲に調整することができる。
 散乱中心軸角度は、+5°以上+30°以下、又は、-30°以上-5°以下であることが好適であり、+10°以上+30°以下、又は、-30°以上-10°以下であることがより好適であり、+10°以上+25°以下、又は、-25°以上-10°以下であることが更に好適である。このような範囲とすることで、等方性光拡散層200と組み合わせた際に、優れた光学特性(例えば、優れた反射輝度)が奏される。
 異方性光拡散層100の厚さTは、10μm~100μmであることが好適であり、20μm以上80μm未満であることがより好適であり、20μm以上50μm未満であることが更に好適である。厚さTをこのような範囲とすることで、生産性を高めつつ、画像ボケの発生やコントラスト低下を抑制することができる。
<等方性光拡散層200>
 等方性光拡散層200は、光の入射角度に依らず光を拡散し、拡散性に方向性を有しない。より具体的には、等方性光拡散層200は、光が等方性光拡散層200によって拡散された場合に、拡散された光(出射光)における等方性光拡散層200と平行な面内で、その光の拡散具合(拡散光の広がりの形状)が、同面内での方向によって変化しない性質を有する。
 等方性光拡散層200は、例えば、光を拡散する微粒子と、微粒子を除く等方性光拡散層200を構成する母材(混合物を含む)とを含む層とすることができる。この場合、等方性光拡散層200は、微粒子と母材との屈折率差により光を拡散することができる。
 等方性光拡散層200の母材中の主成分である樹脂成分としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。光学的透明性が高いこと、加工性が良好なこと、比較的安価なこと等から、アクリル系樹脂が特に好適である。
 さらに、等方性光拡散層200を他の部材(例えば、反射型表示装置)とラミネートしやすいよう、樹脂成分に粘着性を付与してもよい。即ち、等方性光拡散層200が樹脂成分として粘着剤を含む粘着剤層であってもよい。例えば、等方性光拡散層200の母材中の主成分である樹脂成分は、アクリル系樹脂からなる粘着剤としてもよい。
 また、母材中に混合乃至は分散可能な微粒子としては、母材と屈折率が異なるものであれば特に限定されない。母材の屈折率(JIS K-7142によるB法)と、微粒子の屈折率との差が、0.01~0.50の範囲であることが好適であり、特に0.02~0.20の範囲であることがより好適である。
 また、微粒子は、透過光の着色を防ぐために無色又は白色であることが好適である。
 微粒子としては、例えば、無機微粒子、白色顔料や樹脂微粒子等を挙げることができ、具体的には、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニウム微粒子、シリコーン微粒子、アクリル樹脂微粒子、ポリスチレン樹脂微粒子、スチレン-アクリル共重合体樹脂微粒子、ポリエチレン樹脂微粒子、エポキシ樹脂微粒子等が挙げられる。
 樹脂成分としてアクリル系粘着剤(高屈折率材料)と、シリコーン樹脂微粒子(低屈折率材料)と、を組み合わせて用いることが好適である。シリコーン樹脂微粒子の屈折率は1.40~1.45であり、アクリル系粘着剤の屈折率1.45~1.55よりもやや低い屈折率を有しており、このために他の材料と比べて光透過率が高く、後方散乱や偏光解消も少なく、反射型表示装置用として適している。
 微粒子の平均粒子径は、0.5μm~10μmであることが好適であり、2.0μm~8.0μmであることがより好適である。微粒子の平均粒子径は、コールターカウンター法によって測定されたものである。
 等方性光拡散層200中の微粒子の含有量は特に限定されず、等方性光拡散層200が所望のヘイズ値となるように調整することができる。
 さらに、等方性光拡散層200は、必要に応じて、金属キレート系、イソシアネート系、エポキシ系等の硬化剤を1種あるいは2種以上混合して用いることができる。
 さらに、等方性光拡散層200を形成するための他の成分として、光開始剤、熱硬化開始剤等の開始剤、溶媒の他に、必要に応じて増粘剤、界面活性剤、分散剤、可塑剤、レベリング剤等を添加することができる。
 等方性光拡散層200のヘイズ値は、10%以上30%未満であることが好適であり、15%以上30%未満であることがより好適であり、20%以上28%未満であることが更に好適である。このようなヘイズ値を有する等方性光拡散層200を、所定の構造を有する異方性光拡散層100と組み合わせることで、反射型表示装置等に適用した際に、反射輝度を高めつつも、干渉虹の発生及び画像のボケを防止することができる。
 ここで、ヘイズ値(Haze、%)は、JIS K7105に準拠し、拡散透過率(%)および全光線透過率(%)を測定し、次式にて算出された値である。
  Haze(%)=(拡散透過率/全光線透過率)×100
 ここで、異方性光拡散層100の柱状構造体123のアスペクト比と、等方性光拡散層200のヘイズと、の比(アスペクト比/ヘイズ)は、0.25~1.50であることが好適であり、0.25~0.75であることがより好適であり、0.25~0.40であることが更に好適である。反射輝度を高める効果が大きいアスペクト比の大きな異方性光拡散層100を使用する際には、ヘイズ値の高い等方性光拡散層200を組み合わせて干渉虹の発生を抑えることが重要と考えられる。また、干渉虹の程度の弱いアスペクト比の小さな異方性光拡散層100を使用する際には、ヘイズ値の低い等方性光拡散層200を組み合わせて反射輝度の低下を抑えることが重要と考えられる。従って、アスペクト比/ヘイズをこのような範囲とすることで、異方性光拡散層100の光学特性と等方性光拡散層200の光学特性とのバランスが良好となり、反射輝度を高めつつも、干渉虹の発生を防止することができる。
 等方性光拡散層200の厚さTは、10μm~100μmであることが好適であり、15μm以上80μm未満であることがより好適であり、20μm以上50μm未満であることが更に好適である。厚さTをこのような範囲とすることで、生産性を高めつつ、画像ボケの発生やコントラスト低下を抑制することができる。
 ここで、等方性光拡散層200の厚さTと、異方性光拡散層100の厚さTと、の比(T/T)は、0.2~4.0であることが好適であり、0.5~3.0であることがより好適であり、0.5~2.0であることが更に好適である。T/Tをこのような範囲とすることで、光拡散フィルム積層体Aの光学特性のバランスを高めることができる。
<<光拡散フィルム積層体Aの製造方法>>
 光拡散フィルム積層体Aの製造方法としては、異方性光拡散層100と等方性光拡散層200とを別々に製造して、透明粘着剤等を介して各層を貼り合わせる方法や、異方性光拡散層100の表面に等方性光拡散層200を直接形成する方法等が挙げられる。
 異方性光拡散層100及び等方性光拡散層200は、公知の方法に従って製造することができ、その製造方法は特に限定されない。異方性光拡散層100は、例えば、特開2021-162733号公報、特開2006-119241号公報、国際公開第2014/084361号に記載された方法及び原料等を参照して、製造することができる。また、等方性光拡散層は、例えば、特開2002-122714号公報に記載された方法及び原料等を参照して、製造することができる。
 一例として、特開2021-162733号公報では、異方性光拡散層100の形成工程として以下の工程が開示されている。
 工程1-1:未硬化樹脂組成物層を基体上に設ける工程
 工程1-2:光源から平行光線を得る工程
 工程1-3:平行光線を指向性拡散素子に入射させ、指向性をもった光線を得る工程
 工程1-4:光線を未硬化樹脂組成物層に照射して、未硬化樹脂組成物層を硬化させる工程
 この場合、工程1-3において、指向性をもった光Eの広がりを調整することにより、異方性光拡散層100中の柱状構造体123の形状(アスペクト比、短径SA、長径LA等)を調整することができる。
 また、工程1-4において、平行光線を指向性拡散素子に入射させる角度を調整することで、異方性光拡散層100の散乱中心軸角度を調整することができる。
<<光拡散フィルム積層体Aの用途又は使用方法>>
 光拡散フィルム積層体Aは、優れた光学特性を有することから、種々の用途に使用可能である。光拡散フィルム積層体Aは、高い反射輝度を有しつつも、干渉虹及び画像のボケが発生し難いことから、反射部材(例えば、反射フィルム、反射板等の光を反射するミラー)を有する装置、例えば、反射型表示装置に好ましく適用することができる。即ち、光拡散フィルム積層体Aは、反射型表示装置用光拡散フィルム積層体として好ましく使用される。
 本実施形態に用いられる反射型表示装置の構造等は、反射型の機能を有していれば、特に限定されない。反射型表示装置の基本構成は、従来公知のものとすることができ、例えば、特開2002-001858号公報に開示された構成等とすることができる。
 反射型表示装置の具体的な表示方式の例としては、電子粉粒体方式、液晶方式(コレステリック液晶、双安定ネマチック液晶、画素メモリ液晶等)、エレクトロウェッティング方式、エレクトロクロミック方式、電気泳動方式(マイクロカプセル等)等公知の技術を用いた反射型表示装置を適用することができる。
 ここで光拡散フィルム積層体Aの反射型表示装置における積層箇所は、例えば、反射型表示装置における、外光入射面側(視認者の視認側、反射光を視認する側)で、各表示方式における画像形成部(例えば電気泳動方式であればマイクロカプセル箇所、電子粉粒体方式であれば電子粉粒体封入箇所、エレクロトウェッティング方式であれば水及び油膜封入箇所、液晶方式であれば液晶層等を指す。)よりも手前側となる、平面状基材表面(外光入射面側)上に積層することができる。
 ここで平面状基材とは、具体的には、ガラス、樹脂成型体、フィルム等のことである。
 平面状基材表面上(視認者の視認側、反射光を視認する側)に光拡散フィルム積層体Aを積層する際、異方性光拡散層100と等方性光拡散層200とのどちら側を平面状基材表面上に接触させるかは、限定されず、いずれの順番で積層されてもよい。
 光拡散フィルム積層体Aは、太陽等の外光が入射される面或いは視認者の視認側(外表面側)に異方性光拡散層100が配置され、異方性光拡散層100の裏面(視認側と反対の一面)に等方性光拡散層200が配置されることが好適である(図3(1)参照)。このような配置にすることで、反射輝度をより高めることが可能である。
 反射型表示装置の画像形成部側が等方性光拡散層200となるように平面状基材表面上に積層する際、等方性光拡散層200が粘着剤を含む場合、等方性光拡散層200を粘着剤層として光拡散フィルム積層体Aを平面状基材表面上に直接積層させればよい。
 一方で、反射型表示装置の画像形成部側が異方性光拡散層100となるように平面状基材表面上に積層されてもよい。この場合、透明性を有する公知技術の粘着剤を用いた透明粘着層300を介して、光拡散フィルム積層体Aを反射型表示装置に積層させればよい(図3(2)参照)。
 次に、本発明を実施例および比較例により、更に具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
 以下の方法に従って、実施例及び比較例に係る光拡散フィルムを作製した。
 異方性光拡散層については、既存の方法(例えば、特開2006-119241)により作製した。
 また、等方性光拡散層(光拡散粘着層)については、既存の方法(例えば、特開2002-122714)により作製した。
<異方性光拡散層>
 厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡社製、商品名:A4300)の縁部全周に、ディスペンサーを使い、硬化性樹脂で高さ30μmの隔壁を形成した。この中に下記の紫外線硬化樹脂組成物を滴下し、別のPETフィルムでカバーした。
[1]シリコーン・ウレタン・アクリレート(屈折率:1.460、重量平均分子量:5,890) 20質量部
 (RAHN社製、商品名:00-225/TM18)
[2]ネオペンチルグリコールジアクリレート(屈折率:1.450) 30質量部
 (ダイセルサイテック社製、商品名Ebecryl145)
[3]ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート(屈折率:1.536) 15質量部
 (ダイセルサイテック社製、商品名:Ebecyl150)
[4]フェノキシエチルアクリレート(屈折率:1.518) 40質量部
 (共栄社化学製、商品名:ライトアクリレートPO-A)
[5]2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン 4質量部
 (BASF社製、商品名:Irgacure651)
 このように、両面をPETフィルムで挟まれた30μmの厚さの液膜に対して、UVスポット光源(浜松ホトニクス社製、商品名:L2859-01)の落射用照射ユニットから、照射強度30mW/cmの平行光線である紫外線を1分間照射して、以下の表1に示す棒状の微小な領域を多数有するPET付き異方性光拡散層を得た。PETフィルムを含まない異方性光拡散層の厚さは30μmである。
 なお、光学特性の散乱中心軸は、平行光線を塗膜面の法線方向から任意の角度傾けて照射し、調整した。また、柱状構造体のアスペクト比は、平行光線のアスペクト比を変更できる指向性拡散素子を介して照射し、調整した。指向性拡散素子は、入射した平行光線に指向性を付与するものであればよい。例えば、指向性拡散素子内にアスペクト比の高い針状フィラーを使用する方法等がある。柱状構造体のアスペクト比は、指向性拡散素子によって変更された平行光線のアスペクト比にほぼ対応した形で形成される。
<異方性光拡散層の内部構造サイズの測定>
 実施例及び比較例の異方性光拡散層の表面(紫外線照射時の照射光側)を光学顕微鏡で観察し、柱状領域の長径LA、短径SAを測定した。長径LA及び短径SAを任意の10個の構造の平均値として算出し、算出した長径LA及び短径SAより、アスペクト比を算出し、表1にまとめた。
<等方性光拡散層>
 厚さ38μmの離型PETフィルム(リンテック社製、商品名:38C)に、コンマコーターを用いて、屈折率1.47のアクリル系粘着剤(商品名:SKダインTM206、全固形分濃度18.8%、溶剤:酢酸エチル、メチルエチルケトン、綜研化学社製)100質量部に対して、イソシアネート系硬化剤(商品名:L-45、綜研化学社製)0.5部と、エポキシ系硬化剤(商品名:E-5XM、綜研化学社製)0.2部を添加したベース塗料に、粘着剤と屈折率の異なる微粒子としてシリコーン樹脂微粒子(トスパール145、屈折率1.43、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):平均粒径4.5μmを所定量添加し、アジターで30分間撹拌して微粒子を分散させ、溶剤乾燥後の膜厚が25μmおよび75μmになるように塗工し、これを乾燥して等方性拡散粘着層を形成した後、厚さ38μmの離型PETフィルム(リンテック社製、商品名:3801)をラミネートし、作製したPET付き等方性光拡散層(光拡散粘着層)を表1に示した。等方性光拡散層を構成する母材(シリコーン樹脂微粒子以外の成分の混合物)の屈折率は、1.47であった。
 なお、比較のために、透明粘着層としてシリコーン樹脂微粒子を添加せずに配合した透明粘着層も同時に作製した。
<等方性光拡散層のヘイズ測定>
 上記等方性光拡散層のフィルムのPETフィルムを剥離した上で、日本電色社工業株式会社製のヘイズメーターNDH-2000を用いて、JIS K7136に準拠してヘイズ値を測定した。また、算出した異方性光拡散層のアスペクト比及び算出した等方性光拡散層のヘイズ値より、アスペクト比/ヘイズ値を算出し、表1にまとめた。なお、ヘイズ値が高いほど拡散性が高いといえる。
(実施例1)
 上記異方性光拡散層と等方性光拡散層とを、表1の実施例1に示す組み合わせにて、互いのラミネート面におけるPETフィルムを剥離した上でラミネートし、異方性光拡散層/等方性光拡散層の2層からなる実施例1の光拡散フィルム積層体を得た。
(実施例2~8及び比較例1~4)
 表1の実施例2~8及び比較例1~4に示す異方性光拡散層及び等方性光拡散層の組み合わせに従った他は、実施例1と同様の方法により、異方性光拡散層/等方性光拡散層の2層からなる実施例2~8及び比較例1~4の光拡散フィルム積層体を得た。
<評価方法>
 上記の実施例1~8及び比較例1~4で作製した異方性光学フィルム積層体に関し、以下の方法により評価を行った。なお、評価結果を表1に示す。
(実施例1~4、6~8、比較例1~4)
 平滑な鏡面反射板(反射率約90%)に、各実施例及び各比較例の光拡散フィルム積層体の等方性光拡散層側を、PETフィルムを剥がして貼合し、更に異方性光拡散層側のPETフィルムを剥がしてから、その表面に透明粘着層を介して高透明性PET(東洋紡コスモシャインA4100 100μm)を貼合して評価用サンプルとした。
(実施例5)
 実施例5のみ、評価用サンプルにおける光拡散フィルム積層体の積層の順番を反対にした。具体的には、平滑な鏡面反射板(反射率約90%)に、光拡散フィルム積層体の異方性光拡散層側を、PETフィルムを剥がして透明粘着層を介して貼合し、更に等方性光拡散層側のPETフィルムを剥がしてから、その表面に高透明性PET(東洋紡コスモシャインA4100 100μm)を貼合して評価用サンプルとした。
<反射輝度の測定>
 反射輝度の測定は、以下の通り実施した。
 ジェネシア製ゴニオフォトメーターを用いて、各実施例及び各比較例で得た評価用サンプルの反射輝度を測定した。ボケ感を評価するために、鏡面反射板の一部に評価用パターンを予め印刷したものを用いたが、反射輝度の測定は、パターン印刷が無い部分で評価した。ハロゲンランプの光源からコリメート・レンズを介してコリメート光をサンプルの法線方向に対して15°の入射角で照射した(入射角=15°)。この際、異方性光拡散層を用いたサンプルの場合はその散乱中心軸の方位角方向と180°異なる方位角方向(反対の方位角)から照射した。異方性光拡散層を用いていないサンプルの場合の方位角方向は任意である。検出器をサンプルの法線方向に設置して反射輝度を測定した(測定角=0°)。予め、同じ入射角及び測定角において、標準白色板で反射輝度を測定し、下記式にて反射輝度を算出した。
 反射輝度=(サンプルの反射輝度÷標準白色板の反射輝度)×100
<干渉虹の測定>
 干渉虹の評価は、評価用サンプルの上方から光を当てて目視にて評価した。
<ボケ感の測定>
 ボケ感の評価は、評価用サンプルのパターン印刷部分を目視にて評価した。
<評価基準>
 表1における評価の評価基準は以下の通りである。
「反射輝度」
A 50以上
B 20以上~50未満
C 20未満
「干渉虹」
A 干渉虹によるギラツキなし
B 干渉虹によるギラツキが少し感じられるが、実用上問題のないレベルである。
C 干渉虹によるギラツキがある
「ボケ感」
A 画像のボケ感がほとんどない
B 画像のボケ感が多少感じられるが、実用上問題のないレベルである。
C 画像のボケ感がある
<評価結果>
 実施例は全ての評価項目において実用上問題のないレベルの特性をバランス良く有していた。
 一方で、比較例は少なくともいずれか一つ以上の項目でCという結果であった。
A 光拡散フィルム積層体,100 異方性光拡散層,200 等方性光拡散層,300 透明粘着層

Claims (9)

  1.  光の入射角度により拡散性が変化する反射型表示装置用光拡散フィルム積層体であって、
     前記光拡散フィルム積層体は、
     前記光の入射角度により直線透過率が変化する異方性光拡散層と、
     前記異方性光拡散層の一方の面側に設けられた等方性光拡散層とを少なくとも備え、
     前記異方性光拡散層はその内部に、マトリックス領域と、複数の柱状構造体よりなる柱状領域と、を有し、
     前記異方性光拡散層の柱状構造体は、前記異方性光拡散層の一方の表面から他方の表面にかけて配向して構成され、
     前記柱状構造体の平均長径と平均短径との比であるアスペクト比が2~45であり、
     前記等方性光拡散層のヘイズ値が、10%以上30%未満であることを特徴とする、反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  2.  前記柱状構造体の平均長径が1.0μm~50μmであり、
     前記柱状構造体の平均短径が0.5μm~5μmであることを特徴とする、請求項1に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  3.  前記柱状構造体のアスペクト比が5~30であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  4.  前記異方性光拡散層の散乱中心軸が、前記異方性光拡散層の法線方向に対して+10°~+30°、又は、-30°~-10°であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  5.  前記等方性光拡散層は、その内部に微粒子を含み、
     前記微粒子の平均粒子径が、0.5μm~10μmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  6.  前記等方性光拡散層の前記微粒子と、前記微粒子を除く前記等方性光拡散層を構成する母材との屈折率差が0.01~0.50であることを特徴とする、請求項5に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  7.  前記反射型表示装置用光拡散フィルム積層体の総厚が20μm~150μmであり、且つ、前記異方性光拡散層の厚さが10μm~100μmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体。
  8.  請求項1又は2に記載の反射型表示装置用光拡散フィルム積層体を含むことを特徴とする、反射型表示装置。
  9.  前記異方性光拡散層が前記等方性光拡散層よりも視認側に配置されることを特徴とする、請求項8に記載の反射型表示装置。

     
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