JP2019152834A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
定着装置および画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019152834A JP2019152834A JP2018039757A JP2018039757A JP2019152834A JP 2019152834 A JP2019152834 A JP 2019152834A JP 2018039757 A JP2018039757 A JP 2018039757A JP 2018039757 A JP2018039757 A JP 2018039757A JP 2019152834 A JP2019152834 A JP 2019152834A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- fixing device
- groove group
- belt
- nip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】摺動シートにおけるしわの発生を簡易な構成で抑制できる定着装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】定着装置は、無端状のベルトと、ベルトの幅方向DR2に延びるニップ形成部材10と、ベルトの内周面とニップ形成部材10との間に配置された摺動シートと、を備えている。摺動シートは、ベルトの内周面と接する当接部を含んでいる。ニップ形成部材10は、当接部に接する当接面11を含んでいる。当接面11には、記録媒体の搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて幅方向DR2における当接面11の一方の端部T1に向かって延びる第一溝群12と、記録媒体の搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて幅方向DR2における当接面11の他方の端部T2に向かって延びる第二溝群13と、が設けられている。第一溝群12と第二溝群13とは、重なっていない。【選択図】図3
Description
本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
摺動シートを備える定着装置において、摺動シートのしわの発生を抑制する技術が、特開2013−214039号公報(特許文献1)、特開2014−145858号公報(特許文献2)に開示されている。
摺動シートと凹凸が形成されたニップ形成部材とを備える定着装置に関する技術が、特開2015−210456号公報(特許文献3)、特開2017−021307号公報(特許文献4)、特開2017−090885号公報(特許文献5)に開示されている。
上記特許文献1および上記特許文献2に開示される従来の定着装置において、摺動シートに生じるしわを抑制するために、摺動シートを張架する機構が設けられている。そのため、定着装置のサイズが大きくなり、製造コストが増大する。
上記特許文献3に開示される定着装置が備えるニップ形成部材には、潤滑剤を保持するために凹凸が形成されている。上記特許文献3に開示される溝の構成では、摺動シートがベルトの幅方向の内側に寄ってしまい、しわの発生に繋がる場合がある。
上記特許文献4および上記特許文献5に開示されるニップ形成部材にも凹凸が形成されているが、しわの発生の低減には寄与していない。
本発明の目的は、摺動シートにおけるしわの発生を簡易な構成で抑制できる定着装置および画像形成装置を提供することである。
本開示に係る定着装置は、記録媒体にトナー像を定着する。定着装置は、無端状のベルトと、上記ベルトの内周側に配置され上記ベルトの幅方向に延びるニップ形成部材と、上記ニップ形成部材に対向するとともに上記ベルトの外周面に対向することでニップ部を形成する回転体と、上記ベルトの内周面と上記ニップ形成部材との間に配置された摺動シートと、を備えている。上記摺動シートは、上記ベルトの上記内周面と接する当接部を含んでいる。上記ニップ形成部材は、上記当接部に接する当接面を含んでいる。上記当接面には、上記記録媒体の搬送方向の下流側に向かうにつれて上記幅方向における上記当接面の一方の端部に向かって延びる第一溝群と、上記記録媒体の搬送方向の下流側に向かうにつれて上記幅方向における上記当接面の他方の端部に向かって延びる第二溝群と、が設けられている。上記第一溝群と上記第二溝群とは、重なっていない。
上記定着装置において、上記第一溝群および上記第二溝群は、上記幅方向における上記当接面の中央部に対して線対称に設けられている。
上記定着装置において、上記当接面には、上記第一溝群の一部および上記第二溝群の一部を含み上記幅方向に延びる上流側溝形成領域、並びに、上記上流側溝形成領域に対して上記搬送方向の下流側に設けられ上記第一溝群および上記第二溝群が設けられていない非溝形成領域が設けられている。
上記定着装置において、上記非溝形成領域は、上記幅方向に延びる領域であり、上記搬送方向における上記ニップ部の最下流部に相当する部分から上記搬送方向の上流側に亘って設けられている。
上記定着装置において、上記上流側溝形成領域は、上記ニップ部に相当する部分の一部を含んでいる。
上記定着装置において、上記ベルトには、上記幅方向において最小画像形成領域が規定されている。上記最小画像形成領域は、上記記録媒体のうち最もサイズが小さい記録媒体に画像形成される部分に係る領域である。上記第一溝群および上記第二溝群は、上記幅方向において、上記最小画像形成領域よりも外側に設けられている。
上記定着装置において、上記ベルトには、上記幅方向において最大画像形成領域が規定されている。上記最大画像形成領域は、上記記録媒体のうち最もサイズが大きい記録媒体に画像形成される部分に係る領域である。上記第一溝群および上記第二溝群は、上記幅方向において、上記最大画像形成領域よりも外側に設けられている。
上記定着装置は、上記ニップ形成部材とともに上記ベルトを張架する張架部をさらに備えている。
上記定着装置において、上記第一溝群および上記第二溝群は、上記当接面のうち上記ニップ部に相当する部分以外の部分にのみ設けられている。
上記定着装置では、上記幅方向において、上記第一溝群のうち隣り合う第一溝の間隔、および、上記第二溝群のうち隣り合う第二溝の間隔は、上記搬送方向の下流側に向かうにつれて大きくなる。
上記定着装置において、上記当接面には、隣り合う上記第一溝、および隣り合う上記第二溝の間に、上記第一溝および上記第二溝の長さよりも長さが小さい第三溝が設けられている。上記第三溝は、上記当接面の上記搬送方向における下流側の端部の近くに設けられている。
上記定着装置において、上記当接部のうち上記第一溝群および上記第二溝群に対向する部分には、凹凸が形成されている。
上記定着装置において、上記ニップ部に対して上記ベルトの回転方向の下流側における上記摺動シートには、弛緩部が設けられている。
上記定着装置において、上記回転体は、上記記録媒体の面のうち上記トナー像が形成されている側の面と接触する。
上記定着装置において、上記回転体は、上記記録媒体の面のうち上記トナー像が形成されている側の面の反対側の面と接触する。
上記定着装置において、上記ニップ形成部材は、潤滑剤を介して上記摺動シートと接している。
本開示に係る画像形成装置は、上記のいずれかの局面の定着装置と、記録媒体を搬送する収容部とを備える。
本開示に従えば、摺動シートにおけるしわの発生を簡易な構成で抑制できる定着装置および画像形成装置を実現することができる。
以下、実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態においては、画像形成装置および定着装置として、電子写真方式を採用したいわゆるタンデム型のカラープリンターおよびこれに具備された定着装置を例示して説明を行なう。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<画像形成装置100>
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置100の概略図である。図1を参照して、実施の形態の画像形成装置100の概略的な構成および動作について説明する。
<画像形成装置100>
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置100の概略図である。図1を参照して、実施の形態の画像形成装置100の概略的な構成および動作について説明する。
画像形成装置100は、装置本体2と、収容部9とを主として備えている。装置本体2は、記録媒体としての用紙Sに画像を形成するための部位である画像形成部2Aと、画像形成部2Aに用紙Sを供給するための部位である給紙部2Bとを含んでいる。収容部9は、画像形成部2Aに供給するための用紙Sを収納するものであり、給紙部2Bに着脱自在に設けられている。
画像形成装置100の内部には、複数のローラー3が設置されており、これにより用紙Sが所定の方向に沿って搬送される搬送経路4が、上述した画像形成部2Aおよび給紙部2Bに跨って構築されている。また、図中に示すように、装置本体2には、画像形成部2Aに用紙Sを供給するための手差しトレイ9aが別途設けられていてもよい。
画像形成部2Aは、たとえばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナー像を形成可能な作像ユニット5と、当該作像ユニット5に含まれる感光体を露光するための露光ユニット6と、作像ユニット5に張架された中間転写ベルト7aと、搬送経路4上であってかつ中間転写ベルト7aの走路上に設けられた転写部7と、転写部7よりも下流側の部分の搬送経路4上に設けられた、後述する実施の形態に係る定着装置1とを主として備えている。
作像ユニット5は、露光ユニット6からの露光を受けてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナー像あるいはブラック(K)のみからなるトナー像を感光体の表面に形成し、これを中間転写ベルト7aに転写する(いわゆる一次転写)。これにより、中間転写ベルト7aには、カラートナー像あるいはモノクロトナー像が形成されることになる。
中間転写ベルト7aは、その表面に形成されたカラートナー像あるいはモノクロトナー像を転写部7へと移送し、給紙部2Bから転写部7へと搬送されてきた用紙Sとともに転写部7において圧接される。これにより、中間転写ベルト7aの表面に形成されたカラートナー像あるいはモノクロトナー像が用紙Sへと転写される(いわゆる二次転写)。
カラートナー像あるいはモノクロトナー像が転写された用紙Sは、その後、定着装置1によって加圧および加熱される。これにより、用紙Sにカラー画像あるいはモノクロ画像が形成されることになり、当該カラー画像あるいはモノクロ画像が形成された用紙Sは、その後、装置本体2から排出される。
(定着装置1)
図2は、実施の形態1の定着装置1を示す概略断面図である。定着装置1は、無端状のベルト20と、ニップ形成部材10と、樹脂製の摺動シート30と、加熱部40と、固定部50と、回転体とを備えている。
図2は、実施の形態1の定着装置1を示す概略断面図である。定着装置1は、無端状のベルト20と、ニップ形成部材10と、樹脂製の摺動シート30と、加熱部40と、固定部50と、回転体とを備えている。
実施の形態1の加熱部40は、ベルト20の内周側に配置されている。加熱部40は、加熱源41を含んでいる。加熱源41は、ベルト20を加熱する。加熱源41を囲うように固定部50が配置されている。
固定部50は、ベルト20の内周側に配置されている。固定部50は、ベルト20の内周側に配置されているニップ形成部材10を固定している。
実施の形態1において、回転体は、加圧ローラー60である。加圧ローラー60は、ニップ形成部材10に対向するとともにベルト20の外周面に対向することでニップ部Nを形成している。加圧ローラー60は、ベルト20を介してニップ形成部材10を押圧する圧接状態と、離間した状態とを切り替えられるように配置されている。
加圧ローラー60は、駆動手段により駆動回転する(図2中の矢印A)。これにより、ベルト20が従動回転する。実施の形態1において、加圧ローラー60は、用紙Sの表裏の面のうちトナー像Tが形成されている側の面S1の反対側の面S2と接触する。
シート状の摺動シート30は、ベルト20の内周面とニップ形成部材10との間に配置されている。摺動シート30がベルト20の回転動作によって後述する搬送方向DR1の下流側に流されないように、摺動シート30は、固定部50とニップ形成部材10との間に挟まれて固定されている。摺動シート30は、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向(図2中の矢印B)の上流側で固定されている。摺動シート30は、ニップ形成部材10の固定部50と対向する面において、搬送方向DR1の上流側付近に固定されている。
ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の下流側における摺動シート30には、弛緩部32が設けられている。摺動シート30の一方の端部が弛緩部32を構成している。実施の形態1において、弛緩部32(摺動シート30の一方の端部)は、固定されておらず、自由端である。弛緩部32が設けられていることにより、後述する幅方向DR2に摺動シート30が広がることが規制されない。
摺動シート30は、ベルト20の内周面と接する当接部31を含んでいる。当接部31は、摺動シート30のうちベルト20の内周面と接触している部分である。ニップ部Nに係る領域では、ベルト20は摺動シート30を押圧する。そのため、摺動シート30のうちニップ部Nにかかる部分は、当接部31となる。ニップ部Nでなくても、ベルト20が摺動シート30に巻きかかっている部分であって、ベルト20が摺動シート30を押圧している部分は、当接部31となる。
当接部31は、ニップ形成側面31a、およびベルト側面31bを有している。ニップ形成側面31aは、ニップ形成部材10と接している。ベルト側面31bは、ニップ形成側面31aと反対側の面である。ベルト側面31bは、ベルト20の内周面と接している。
ニップ形成部材10は、加圧ローラー60側を向く当接面11を含んでいる。当接面11は、加圧ローラー60に対向している。当接面11は、当接部31に接している。当接面11は、ニップ形成部材10が有する面のうち当接部31と接している側の面である。ニップ形成部材10の詳細について以下に述べる。
(ニップ形成部材10)
図3は、図2中のIII方向から見た際のニップ形成部材10の構成の概略を示す平面図である。図4は、図3に示すIV−IV線に沿うニップ形成部材10の断面図である。図3および図4を参照して、ニップ形成部材10について説明する。
図3は、図2中のIII方向から見た際のニップ形成部材10の構成の概略を示す平面図である。図4は、図3に示すIV−IV線に沿うニップ形成部材10の断面図である。図3および図4を参照して、ニップ形成部材10について説明する。
図3中に図示された矢印は、搬送方向DR1と、幅方向DR2と、を示している。搬送方向DR1は、用紙Sが搬送される方向であり、図3中の左方向である。幅方向DR2は、ベルト20の幅方向であり、図3中の上下方向である。幅方向DR2は、加圧ローラー60の軸方向とほぼ平行である。
ニップ形成部材10は、ベルト20の幅方向DR2に延びている。当接面11は、幅方向DR2に延びている。幅方向DR2における当接面11の中央部にはニップ形成部材10の中心線Cが規定されている。
当接面11には、第一溝群12および第二溝群13が設けられている。第一溝群12は、複数の第一溝12aを含んでいる。第二溝群13は、複数の第二溝13aを含んでいる。第一溝12aおよび第二溝13aは、搬送方向DR1に対して斜めに傾斜している。第一溝12aおよび第二溝13aは、当接面11が窪んで形成されている。第一溝12aおよび第二溝13aは、幅方向DR2に並んで設けられている。第一溝12aおよび第二溝13aの深さ(図4中のd)は、たとえば0.1[mm]である。第一溝群12および第二溝群13が設けられていることにより、当接面11は凹凸状となっている。
第一溝12aは、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて幅方向DR2における当接面11の一方の端部T1に向かって延びている。第一溝12aは、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて、中心線Cから離れる方向に延びている。
第二溝13aは、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて幅方向DR2における当接面11の他方の端部T2に向かって延びている。第二溝13aは、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて、中心線Cから離れる方向に延びている。
第一溝群12および第二溝群13は、幅方向DR2における当接面11の中央部(中心線C)に対して線対称に設けられている。第一溝群12および第二溝群13は、重なっていない。第一溝群12(第一溝12a)および第二溝群13(第二溝13a)は、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて互いに離れる方向に延びるように設けられている。
(摺動シート30)
図5は、実施の形態1の摺動シート30の構成を示す概略斜視図である。摺動シート30のニップ形成側面31aには、複数の凸部33が形成されている。ニップ形成側面31aのうち第一溝群12および第二溝群13に対向する部分に、凸部33が形成されている。凸部33は、ニップ形成側面31aから突出している。凸部33は、たとえば、型によるシボ加工によって摺動シート30に付与される。
図5は、実施の形態1の摺動シート30の構成を示す概略斜視図である。摺動シート30のニップ形成側面31aには、複数の凸部33が形成されている。ニップ形成側面31aのうち第一溝群12および第二溝群13に対向する部分に、凸部33が形成されている。凸部33は、ニップ形成側面31aから突出している。凸部33は、たとえば、型によるシボ加工によって摺動シート30に付与される。
凸部33は、ニップ形成側面31aに方眼状に配置されている。凸部33は、搬送方向DR1および幅方向DR2に等間隔に並んで設けられている。搬送方向DR1において隣り合う凸部33の中心同士の間隔(図5中のa)は、たとえば0.2[mm]程度である。幅方向DR2において隣り合う凸部33の中心同士の間隔(図5中のb)は、たとえば0.2[mm]程度である。凸部33の高さは、たとえば0.1[mm]程度である。
ニップ形成側面31aに凸部33が設けられていることにより、ニップ形成側面31aは凹凸状になっている。
摺動シート30は、潤滑剤を介してニップ形成部材10と接している。潤滑剤は、ジメチルシリコンオイル、フッ素グリスを好適に用いることができる。ニップ形成部材10と摺動シート30との間に、油膜を形成する程度の少量の潤滑剤が保持されている。潤滑剤は、ベルト20の回転によって、隣り合う凸部33の間、第一溝群12、および第二溝群13に少量ずつ侵入することで、摺動シート30とニップ形成部材10との間に油膜として保持されることになる。
(作用効果)
ニップ形成部材とベルトとの間の摺動抵抗を低減させるために摺動シートを採用する。樹脂製の摺動シートを採用した場合、定着時の加熱による摺動シートの熱変形に起因して、しわが発生する場合がある。摺動シートのしわの発生により画像へ悪影響を与える場合がある。
ニップ形成部材とベルトとの間の摺動抵抗を低減させるために摺動シートを採用する。樹脂製の摺動シートを採用した場合、定着時の加熱による摺動シートの熱変形に起因して、しわが発生する場合がある。摺動シートのしわの発生により画像へ悪影響を与える場合がある。
摺動シートは、ベルトによって、ニップ部に対してベルトの回転方向の下流側に引き伸ばされるため、ベルトの回転方向におけるしわの発生は抑制される。一方で、ベルトの幅方向においてはしわが発生する場合があるため、従来の定着装置の構成において、摺動シートを張架させる別機構を採用して、ベルトの幅方向におけるしわの発生を抑制していた。
図3に示すように、実施の形態1の当接面11には、第一溝群12および第二溝群13が設けられている。ベルト20を介して摺動シート30が加圧ローラー60に押圧されることにより、摺動シート30はニップ形成部材10を押圧することになり、摺動シート30の当接部31の一部は、複数の第一溝12aおよび第二溝13aに入り込むことになる。
当該当接部31の一部は、ベルト20の回転により、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて互いに離れる方向に延びる複数の第一溝12aおよび第二溝13aに沿うように、斜め方向に引き伸ばされることになる。当該当接部31の一部が当該斜め方向に引き伸ばされることにより、当接部31を幅方向DR2に引き伸ばす分力が作用することになる。これにより、当接部31は、幅方向DR2に広がろうとする。したがって、摺動シート30の幅方向DR2におけるしわの発生を抑制することができる。
さらに、従来の構成のように、摺動シート30を張架させる別機構を採用する必要がないため、定着装置1のサイズが大きくなること、および、製造コストが増大することを抑制することができる。したがって、摺動シート30におけるしわの発生を簡易な構成で抑制できる定着装置1および画像形成装置100を実現することができる。
第一溝群12および第二溝群13は、幅方向DR2における中央部に対して線対称に設けられていることが好ましい。これにより、幅方向DR2において摺動シート30をバランスよく引き伸ばすことができるため、摺動シート30のしわの発生を効果的に抑制することができる。
図2に示すように、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の下流側における摺動シート30には、弛緩部32が設けられており、弛緩部32は、幅方向DR2において固定されていない。これにより、摺動シート30が幅方向DR2において引き伸ばされようとしても、摺動シート30の幅方向DR2への広がりを妨げられることはない。したがって、摺動シート30のしわの発生を効果的に抑制することができる。
図5に示すように、当接部31(ニップ形成側面31a)のうち第一溝群12および第二溝群13に対向する部分には、凹凸が形成されている。樹脂製の摺動シート30は素材の状態のままでは表面が非常に平滑(または非常に小さい凹凸が形成されている)であり、第一溝群12および第二溝群13に引っかかりにくい。よって、樹脂製のシートを摺動シート30として採用する場合には、摺動シート30のニップ形成側面31a側に凹凸を付与する。
ニップ形成側面31aに凸部33が付与されていることにより、ニップ形成側面31aがほぼ平滑または微細な凹凸が形成されている場合と比べて、ニップ形成側面31aが第一溝群12および第二溝群13に入り込みやすくなる。すなわち、ニップ形成側面31aが第一溝群12および第二溝群13と噛み込みやすくなる。
ニップ形成側面31aが第一溝群12および第二溝群13と噛み込みやすくなることにより、摺動シート30が斜め方向に引き伸ばされる力が大きくなる。これにより、当接部31を幅方向DR2に引き伸ばす分力が大きくなる。したがって、摺動シート30の幅方向DR2におけるしわの発生を効果的に抑制することができる。
凸部33が設けられた摺動シート30の代わりに、繊維状のものを織ってシート状にした摺動シート30を採用してもよい。この場合、繊維の表面が凹凸として機能し、繊維の表面(当接部31)が第一溝群12および第二溝群13に引っかかりやすくなる。繊維状の摺動シート30を採用することにより、凹凸を付与する加工をすることをなしに、しわの発生を抑制することができる。
[実施の形態2]
図6は、実施の形態2のニップ形成部材10の概略平面図である。実施の形態1と異なり、幅方向DR2において、隣り合う第一溝12aの間隔、および、隣り合う第二溝13aの間隔は、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて大きくなる。当接面11の搬送方向DR1の上流側には、端部R1が設けられており、当接面11の搬送方向DR1の下流側には、端部R2が設けられている。端部R1における第二溝13aの間隔(図6中のx)は、端部R2における第二溝13aの間隔(図6中のy)よりも小さい。
図6は、実施の形態2のニップ形成部材10の概略平面図である。実施の形態1と異なり、幅方向DR2において、隣り合う第一溝12aの間隔、および、隣り合う第二溝13aの間隔は、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて大きくなる。当接面11の搬送方向DR1の上流側には、端部R1が設けられており、当接面11の搬送方向DR1の下流側には、端部R2が設けられている。端部R1における第二溝13aの間隔(図6中のx)は、端部R2における第二溝13aの間隔(図6中のy)よりも小さい。
幅方向DR2において、外側に設けられた第二溝13aほど、より傾斜している。実施の形態2において、他方の端部T2の近くに設けられている第二溝13aほど、端部R2における第二溝13aの間隔は大きくなる。第一溝12aについても第二溝13aと同様である。
当接面11には、第三溝16が設けられている。溝が延びる方向において、第三溝16は、第一溝12aおよび第二溝13aの長さよりも長さが小さい(図6中のw、z参照)。隣り合う第一溝12a、および隣り合う第二溝13aの間に、第三溝16が設けられている。第三溝16は、端部R1よりも、端部R2の近くに設けられている。第三溝16は、端部R2から搬送方向DR1の上流側に延びている。第三溝16は、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて一方の端部T1または他方の端部T2に近づくように延びる形状を有している。幅方向DR2において、外側に設けられた第三溝16ほど、より傾斜している。
幅方向DR2における摺動シート30の端部付近の伸び量は、幅方向DR2における摺動シート30の中央部の伸び量が加算されるため、中央部の伸び量よりも大きくなる。
隣り合う第一溝12aおよび隣り合う第二溝13aの間隔が、搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて大きくなる構成とすることにより、端部T1,T2の近くに設けられている第一溝12aまたは第二溝13aほど搬送方向DR1に対して傾斜していることになる。これにより、幅方向DR2における摺動シート30の外側ほど、幅方向DR2に摺動シート30を引き伸ばす分力が大きくなる。したがって、幅方向DR2の外側ほど摺動シート30の伸び量が大きい。そのため、摺動シート30の幅方向DR2におけるしわの発生を効果的に抑制することができる。
搬送方向DR1の下流側に向かうにつれて隣り合う第一溝12aおよび隣り合う第二溝13aの間隔が大きくなっていくと、当接面11の幅方向DR2における単位長さ当たりの第一溝12aおよび第二溝13aの数が減ることになり、幅方向DR2の分力が小さくなる。
実施の形態において、第一溝12aおよび第二溝13aの幅方向DR2における間隔が、所定の間隔以上になった部分について、第三溝16を形成することが好ましい。これにより、単位長さ当たりの第一溝12aおよび第二溝13aの数を確保することができる。したがって、幅方向DR2の分力を確保することができる。そのため、しわの発生を効果的に抑制することができる。
[実施の形態3]
図7は、図2中のIII方向から見た際の実施の形態3のニップ形成部材10の構成の概略を示す平面図である。図7では、ベルト20を二点鎖線で図示している。ベルト20には、幅方向DR2において最小画像形成領域21が規定されている。最小画像形成領域21は、ニップ部Nを通過する用紙Sのうち最もサイズが小さい用紙S(最小サイズ用紙)に画像形成される部分に係る領域である。最小画像形成領域21は、最小サイズ用紙上に形成されるトナー像が通過する領域である。最小画像形成領域21の幅方向DR2における外側には、図示しない最小サイズ用紙が通過する領域が規定される。
図7は、図2中のIII方向から見た際の実施の形態3のニップ形成部材10の構成の概略を示す平面図である。図7では、ベルト20を二点鎖線で図示している。ベルト20には、幅方向DR2において最小画像形成領域21が規定されている。最小画像形成領域21は、ニップ部Nを通過する用紙Sのうち最もサイズが小さい用紙S(最小サイズ用紙)に画像形成される部分に係る領域である。最小画像形成領域21は、最小サイズ用紙上に形成されるトナー像が通過する領域である。最小画像形成領域21の幅方向DR2における外側には、図示しない最小サイズ用紙が通過する領域が規定される。
ベルト20には、幅方向DR2において最大画像形成領域22が規定されている。最大画像形成領域22は、用紙Sのうち最もサイズが大きい用紙S(最大サイズ用紙)に画像形成される部分に係る領域である。最大画像形成領域22は、最小画像形成領域21を包括している。最大画像形成領域22は、最大サイズ用紙上に形成されるトナー像が通過する領域である。最大画像形成領域22の幅方向DR2における外側には、図示しない最大サイズ用紙が通過する領域が規定される。
実施の形態3において、第一溝群12および第二溝群13は、幅方向DR2において、最小画像形成領域21よりも外側であって、かつ、最大画像形成領域22よりも外側に設けられている。画像形成に係る領域に第一溝群12および第二溝群13が設けられていると、ニップ部Nにおいて局所的な圧力ムラが発生し、画像ノイズが発生する場合がある。画像形成に係る領域を避けて第一溝群12および第二溝群13を形成することにより、画像ノイズの発生を抑制することができる。
[実施の形態4]
図8は、実施の形態4のニップ形成部材10の概略平面図である。当接面11には、搬送方向DR1におけるニップ部Nの最下流部に相当する部分であるニップ最下流部19が規定されている。ニップ最下流部19は、ベルト20と加圧ローラー60が離れる寸前の部分である。ニップ最下流部19から搬送方向DR1の上流側に向かって、ニップ部に相当する領域であるパッドニップ領域N1が規定される。
図8は、実施の形態4のニップ形成部材10の概略平面図である。当接面11には、搬送方向DR1におけるニップ部Nの最下流部に相当する部分であるニップ最下流部19が規定されている。ニップ最下流部19は、ベルト20と加圧ローラー60が離れる寸前の部分である。ニップ最下流部19から搬送方向DR1の上流側に向かって、ニップ部に相当する領域であるパッドニップ領域N1が規定される。
当接面11には、上流側溝形成領域14、非溝形成領域15、および下流側溝形成領域18が設けられている。上流側溝形成領域14は、幅方向DR2に延びる領域である。上流側溝形成領域14は、第一溝群12の一部および第二溝群13の一部を含んでいる。上流側溝形成領域14は、当接面11のうち搬送方向DR1における最上流に設けられている。上流側溝形成領域14は、パッドニップ領域N1の一部を含んでいる。
非溝形成領域15は、上流側溝形成領域14に対して搬送方向DR1の下流側に設けられている。非溝形成領域15は、幅方向DR2に延びる領域である。非溝形成領域15は、第一溝群12および第二溝群13を遮って設けられている。第一溝12a(第二溝13a)は、非溝形成領域15によって分断されている。非溝形成領域15には、第一溝群12および第二溝群13が設けられておらず、平滑な領域である。
非溝形成領域15は、ニップ最下流部19から搬送方向DR1の上流側に亘って設けられている。非溝形成領域15は、搬送方向DR1において所定幅a(図8参照)を有している。所定幅aは、たとえば搬送方向DR1におけるパッドニップ領域N1の幅b(図8参照)の20[%]の長さである。
厚みの小さいベルト20、または厚みの小さい摺動シート30であって、非常に柔軟なもの(たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で厚みが200[μm]以下)を用いた場合、第一溝群12および第二溝群13に起因して、ニップ部Nにおいて局所的な圧力ムラが発生する場合がある。
ベルト20からトナー像が分離する付近(ニップ最下流部19付近)において、非溝形成領域15を形成することにより、局所的な圧力ムラを抑制することができる。これにより、画像ノイズの発生を確実に抑制することができる。
[実施の形態5]
図9は、実施の形態5の定着装置1を示す概略断面図である。実施の形態5の定着装置1は、張架部をさらに備えている。実施の形態5において、張架部は、加熱ローラー42である。加熱ローラー42は、ベルト20の内周側に配置されている。加熱ローラー42は、加熱源41により加熱され、ベルト20を加熱する。圧接時には加圧ローラー60が駆動回転するが、離間時には加熱ローラー42が駆動手段により駆動回転し、これにより、ベルト20が従動回転する。加熱ローラー42は、ニップ形成部材10とともにベルト20を張架している。
図9は、実施の形態5の定着装置1を示す概略断面図である。実施の形態5の定着装置1は、張架部をさらに備えている。実施の形態5において、張架部は、加熱ローラー42である。加熱ローラー42は、ベルト20の内周側に配置されている。加熱ローラー42は、加熱源41により加熱され、ベルト20を加熱する。圧接時には加圧ローラー60が駆動回転するが、離間時には加熱ローラー42が駆動手段により駆動回転し、これにより、ベルト20が従動回転する。加熱ローラー42は、ニップ形成部材10とともにベルト20を張架している。
ベルト20が張架されることにより、ベルト20がニップ形成部材10および摺動シート30に巻きかかる状態になる。当接面11には、上流側巻き掛け部11a、および下流側巻き掛け部11bが形成される。上流側巻き掛け部11aは、当接面11のうちニップ部Nに対してベルト20の回転方向(図9中の矢印F)の上流側のベルト20が巻きかかる部分である。下流側巻き掛け部11bは、当接面11のうちニップ部Nに対してベルト20の回転方向の下流側にベルト20が巻きかかる部分である。
上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11bは、摺動シート30を介してベルト20に押圧されている。上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11bは、ニップ部Nに係る部分には形成されていない。当接面11のうちニップ部Nの最上流部に相当する部分は、上流側巻き掛け部11aのベルト20の回転方向における下流側の端部である。当接面11のうちニップ部Nの最下流部に相当する部分(ニップ最下流部19)は、下流側巻き掛け部11bのベルト20の回転方向における上流側の端部である。
図10は、図9中のX方向から見た際の実施の形態5のニップ形成部材10の構成の概略を示す平面図である。パッドニップ領域N1の上流側には、上流側巻き掛け部11aが形成されている。パッドニップ領域N1の下流側には、下流側巻き掛け部11bが形成されている。第一溝群12および第二溝群13は、当接面11のうちパッドニップ領域N1以外の部分(すなわち上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11b)にのみ設けられている。
パッドニップ領域N1は、圧力が大きい領域である。上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11bは、パッドニップ領域N1以外の領域であるが、ベルト20が張架されていることから比較的圧力が大きい領域である。上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11bは、ニップ部Nに係る領域ではないため、この部分に第一溝群12および第二溝群13が設けられていても、ニップ部Nにおける局所的な圧力ムラは発生しにくい。
上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11bに第一溝群12および第二溝群13を形成することにより、ニップ部Nの局所的な圧力ムラを抑制した上で、摺動シート30を幅方向DR2に引き伸ばすことができる。これにより、画像ノイズの発生を抑制した上で、しわの発生を抑制することができる。
[実施の形態6]
図11は、実施の形態6の定着装置1を示す概略断面図である。実施の形態6の回転体は、加熱ローラー70である。実施の形態6の加熱ローラー70は、ベルト20の外周面に対向して配置されている。加熱ローラー70は、ベルト20を介してニップ形成部材10に押圧される。加熱ローラー70は、加熱源41により加熱され、ベルト20を加熱する。加熱ローラー70(回転体)は、用紙Sの面のうちトナー像Tが形成されている側の面S1と接触する。
図11は、実施の形態6の定着装置1を示す概略断面図である。実施の形態6の回転体は、加熱ローラー70である。実施の形態6の加熱ローラー70は、ベルト20の外周面に対向して配置されている。加熱ローラー70は、ベルト20を介してニップ形成部材10に押圧される。加熱ローラー70は、加熱源41により加熱され、ベルト20を加熱する。加熱ローラー70(回転体)は、用紙Sの面のうちトナー像Tが形成されている側の面S1と接触する。
実施の形態6の定着装置1においても、実施の形態1同様に簡易な構成で摺動シート30のしわの発生を抑制する効果が得られる。
(変形例)
図12は、変形例1のニップ形成部材10の断面を示す図である。図13は、変形例2のニップ形成部材10の断面を示す図である。変形例1および変形例2に示すような第一溝12a(第二溝13a)であっても構わない。第一溝12a(第二溝13a)は、中央部を境に線対称の形状であることが好ましい。溝の深さは、最も凸な部分から最も凹な部分までの長さで定義する(図12中のd1、図13中のd2)。
図12は、変形例1のニップ形成部材10の断面を示す図である。図13は、変形例2のニップ形成部材10の断面を示す図である。変形例1および変形例2に示すような第一溝12a(第二溝13a)であっても構わない。第一溝12a(第二溝13a)は、中央部を境に線対称の形状であることが好ましい。溝の深さは、最も凸な部分から最も凹な部分までの長さで定義する(図12中のd1、図13中のd2)。
実施の形態において、摺動シート30は、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の上流側で固定されるにあたって、搬送方向DR1に流されないように固定されていればよく、幅方向DR2において摺動シート30の一定範囲に亘って固定されていなくてもよい。
図2に示すように、実施の形態において、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の下流側に弛緩部32が設けられており幅方向DR2への摺動シート30の広がりが規制されていなければ、摺動シート30の両方の端部が固定部50とニップ形成部材10との間に挟まれて固定されていてもよい。
実施の形態において、摺動シート30は、無端状に構成されていてもよく、その場合、摺動シート30には弛緩部32に相当する摺動シート30のゆるみ(たるみ)部分が設けられている(摺動シート30とニップ形成部材10とが摺動シート30の全領域において密着している状態ではなく、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の下流側において、摺動シート30とニップ形成部材10との間に遊びがある状態)。この場合、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の上流側および下流側の双方において、摺動シート30は、固定部50およびニップ形成部材10の間に挟まれていてもよい。
無端状の摺動シート30が、ニップ部Nに対してベルト20の回転方向の下流側で緩んでいる(下流側に弛緩部32が設けられている)ことにより、幅方向DR2への摺動シート30の広がりが規制されることを抑制する効果が得られる。
図8に示す所定幅は、部品ばらつき等があっても効果を発揮できるようニップ最下流部19よりも搬送方向DR1の下流側に亘って設けられていてもよい。
第一溝12a(第二溝13a)は、非溝形成領域15によって分断されている構成であってもよいが、第一溝12aおよび第二溝13aの搬送方向DR1の下流側に、非溝形成領域15を挟んで別の溝が形成されている構成であってもよい(たとえば、第一溝12aの搬送方向DR1の下流側に第四溝、第二溝13aの搬送方向DR1の下流側に第五溝が非溝形成領域15を挟んで設けられている構成。この場合、第一溝群12は、第四溝を含み、第二溝群13は、第五溝を含む)。
図10に示すように、第一溝群12および第二溝群13は、上流側巻き掛け部11aおよび下流側巻き掛け部11bの少なくとも一方に設けられていてもよい。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 定着装置、2 装置本体、2A 画像形成部、2B 給紙部、3 ローラー、4 搬送経路、5 作像ユニット、6 露光ユニット、7 転写部、7a 中間転写ベルト、9 収容部、9a 手差しトレイ、10 ニップ形成部材、11 当接面、11a 上流側巻き掛け部、11b 下流側巻き掛け部、12 第一溝群、12a 第一溝、13 第二溝群、13a 第二溝、14 上流側溝形成領域、15 非溝形成領域、16 第三溝、18 下流側溝形成領域、19 ニップ最下流部、20 ベルト、21 最小画像形成領域、22 最大画像形成領域、30 摺動シート、31 当接部、31a ニップ形成側面、31b ベルト側面、32 弛緩部、33 凸部、40 加熱部、41 加熱源、42 加熱ローラー、50 固定部、60 加圧ローラー、70 加熱ローラー(張架部)、100 画像形成装置、C 中心線、DR1 搬送方向、DR2 幅方向、N1 ニップ部、N1 パッドニップ領域。
Claims (16)
- 記録媒体にトナー像を定着する定着装置であって、
無端状のベルトと、
前記ベルトの内周側に配置され前記ベルトの幅方向に延びるニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材に対向するとともに前記ベルトの外周面に対向することでニップ部を形成する回転体と、
前記ベルトの内周面と前記ニップ形成部材との間に配置された摺動シートと、を備え、
前記摺動シートは、前記ベルトの前記内周面と接する当接部を含み、
前記ニップ形成部材は、前記当接部に接する当接面を含み、
前記当接面には、前記記録媒体の搬送方向の下流側に向かうにつれて前記幅方向における前記当接面の一方の端部に向かって延びる第一溝群と、前記記録媒体の搬送方向の下流側に向かうにつれて前記幅方向における前記当接面の他方の端部に向かって延びる第二溝群と、が設けられ、
前記第一溝群と前記第二溝群とは、重なっていない、定着装置。 - 前記第一溝群および前記第二溝群は、前記幅方向における前記当接面の中央部に対して線対称に設けられている、請求項1に記載の定着装置。
- 前記当接面には、前記第一溝群の一部および前記第二溝群の一部を含み前記幅方向に延びる上流側溝形成領域、並びに、前記上流側溝形成領域に対して前記搬送方向の下流側に設けられ前記第一溝群および前記第二溝群が設けられていない非溝形成領域が設けられ、
前記非溝形成領域は、前記幅方向に延びる領域であり、前記搬送方向における前記ニップ部の最下流部に相当する部分から前記搬送方向の上流側に亘って設けられている、請求項1または請求項2に記載の定着装置。 - 前記上流側溝形成領域は、前記ニップ部に相当する部分の一部を含んでいる、請求項3に記載の定着装置。
- 前記ベルトには、前記幅方向において最小画像形成領域が規定され、
前記最小画像形成領域は、前記記録媒体のうち最もサイズが小さい記録媒体に画像形成される部分に係る領域であり、
前記第一溝群および前記第二溝群は、前記幅方向において、前記最小画像形成領域よりも外側に設けられている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記ベルトには、前記幅方向において最大画像形成領域が規定され、
前記最大画像形成領域は、前記記録媒体のうち最もサイズが大きい記録媒体に画像形成される部分に係る領域であり、
前記第一溝群および前記第二溝群は、前記幅方向において、前記最大画像形成領域よりも外側に設けられている、請求項5に記載の定着装置。 - 前記ニップ形成部材とともに前記ベルトを張架する張架部をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記第一溝群および前記第二溝群は、前記当接面のうち前記ニップ部に相当する部分以外の部分にのみ設けられている、請求項7に記載の定着装置。
- 前記幅方向において、前記第一溝群のうち隣り合う第一溝の間隔、および、前記第二溝群のうち隣り合う第二溝の間隔は、前記搬送方向の下流側に向かうにつれて大きくなる、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記当接面には、隣り合う前記第一溝、および隣り合う前記第二溝の間に、前記第一溝および前記第二溝の長さよりも長さが小さい第三溝が設けられており、
前記第三溝は、前記当接面の前記搬送方向における下流側の端部の近くに設けられている、請求項9に記載の定着装置。 - 前記当接部のうち前記第一溝群および前記第二溝群に対向する部分には、凹凸が形成されている、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記ニップ部に対して前記ベルトの回転方向の下流側における前記摺動シートには、弛緩部が設けられている、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記回転体は、前記記録媒体の面のうち前記トナー像が形成されている側の面と接触する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記回転体は、前記記録媒体の面のうち前記トナー像が形成されている側の面の反対側の面と接触する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記ニップ形成部材は、潤滑剤を介して前記摺動シートと接している、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の定着装置。
- 請求項1から請求項15のいずれか1項に記載された定着装置と、
前記記録媒体を収容する収容部と、を備える、画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018039757A JP2019152834A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 定着装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018039757A JP2019152834A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 定着装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019152834A true JP2019152834A (ja) | 2019-09-12 |
Family
ID=67946264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018039757A Pending JP2019152834A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 定着装置および画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019152834A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08234602A (ja) * | 1995-02-28 | 1996-09-13 | Canon Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2007025133A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Canon Inc | 加熱装置及びこれを備えた画像形成装置 |
JP2010164808A (ja) * | 2009-01-16 | 2010-07-29 | Canon Inc | 画像加熱装置、及び低摩擦シートの製造方法 |
JP2010271623A (ja) * | 2009-05-25 | 2010-12-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2017021307A (ja) * | 2015-07-15 | 2017-01-26 | 株式会社リコー | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2018
- 2018-03-06 JP JP2018039757A patent/JP2019152834A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08234602A (ja) * | 1995-02-28 | 1996-09-13 | Canon Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2007025133A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Canon Inc | 加熱装置及びこれを備えた画像形成装置 |
JP2010164808A (ja) * | 2009-01-16 | 2010-07-29 | Canon Inc | 画像加熱装置、及び低摩擦シートの製造方法 |
JP2010271623A (ja) * | 2009-05-25 | 2010-12-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2017021307A (ja) * | 2015-07-15 | 2017-01-26 | 株式会社リコー | 定着装置及び画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7917074B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP4793464B2 (ja) | 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 | |
US7251425B2 (en) | Image fixing apparatus and image forming apparatus | |
JP5034874B2 (ja) | 定着装置 | |
JP2013160908A (ja) | 像加熱装置 | |
JP2015210456A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
US7986908B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP2010217464A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006201470A (ja) | 画像形成装置 | |
US10520869B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP5725399B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4770944B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2019152834A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2007017909A (ja) | 定着装置およびこれを備えた画像形成装置 | |
JP5982771B2 (ja) | 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP5257664B2 (ja) | 転写装置、及びこれを備えた画像形成装置 | |
JP7151138B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP5135409B2 (ja) | 定着装置、及び画像形成装置 | |
JP7095288B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2011257573A (ja) | 定着装置およびこれを用いた画像形成装置 | |
EP1901137B1 (en) | Linear fusing nip zone | |
JP2019211628A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP7467920B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP7006147B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP4715109B2 (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201217 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211102 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220510 |