JP2007025133A - 加熱装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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将 塚田
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Abstract

【課題】フィルム加熱方式の加熱装置を用いた画像形成装置を高速化する場合においても、紙しわの発生を防止し、且つ、フィルムの捩れの発生を防止することが可能な加熱装置及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】加熱体と、加熱体の表面を摺動回転するフィルムと、フィルムを介して前記加熱体と圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、加圧ローラを回転させる駆動手段を有し、加圧ローラを回転させることによって前記フィルムを従動回転させるとともに記録材をニップ部に挟持搬送し、記録材をニップ部で加熱加圧する加熱装置において、加熱体のフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように形成された、線状若しくは帯状の凸部対を複数備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式等の作像プロセスを経て画像を形成する画像形成装置に設けられる加熱装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成プロセス手段(電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等)で記録材(転写材シート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット紙等)に転写方式或は直接方式にて形成担持させた画像情報の未定着トナー像を加熱・加圧によって該記録材面に永久固着させる定着装置として、熱ローラ方式或はフィルム加熱方式の加熱装置が広く用いられている。フィルム加熱方式の加熱装置は、特許文献1〜4等に提案されている。
図7にフィルム加熱方式の加熱装置の概略断面図を示す。該装置は、加熱体としてのヒータ11、耐圧性の薄肉フィルム(以下、「フィルム」と称する)12、ヒータ11を支持し、且つ、フィルム12の回転をガイドするフィルムガイド13、フィルム12を介してヒータ11と圧接し、ニップ部Nを形成する弾性の加圧ローラ14で構成される。
従来の加熱体について説明する。
図8は従来の加熱体の構成概略図である。図8(a)はフィルム摺動面平面図、図8(b)は短手方向断面図である。
加熱体としてのヒータ11は、耐熱性に優れた基板511、通電によって発熱する発熱体512、耐圧性、耐熱性を有し、フィルムの摺動性に優れる表面を有するガラス層515による層構造を持つ。ヒータ基板上には、例えば2本の発熱体512が並行に配置されている。513は不図示のコネクタ等によって外部からヒータ内に電流を供給する電極パターンであり、514は発熱体511と電極513を繋いで電気回路を成す導電パターンである。
ヒータ11は、電極パターン513、導電パターン514を介して外部より発熱体511に通電がなされることにより発熱する。ヒータ11の温度は、ヒータ11の背面に設置された温度検知手段15(図7参照)により検知され、検知温度を不図示の通電制御部にフィードバックし、通電制御部が発熱体への給電制御を行うことで、所定温度に加熱・温調される。
フィルム12は、耐熱性の高いPTFE、PFA、FEPの単層フィルム、或はポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムが使用される。フィルム12は円筒状或はエンドレスベルト状に成形され、フィルムガイド13にルーズに外嵌されている。
加圧ローラ14は矢印方向に回転し、これによってフィルム12を従動回転させ、又、記録材Pをニップ部Nに挟持搬送する。記録材P上の未定着トナー像Tは、ニップ部Nにおいて、フィルム12を介して与えられるヒータ11の熱と加圧ローラ14から与えられる加圧によって記録材に熱圧定着される。
このようなフィルム加熱方式の加熱装置は、ヒータ11及びフィルム12として低熱容量の部材を用いることができるため、熱ローラ方式の加熱装置と比較して、ニップ部Nの温度を良好な定着性が得られる温度まで到達させる時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さくできる(省電力)等の利点がある。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−044075号公報 特開平4−204980号公報
近年の画像形成装置では、プリント速度の高速化に伴い、良好な定着性を確保するためにニップ部における加圧力を高める傾向にある。しかしながら、フィルム加熱方式の加熱装置において、加圧力を増加させると、特に吸湿した記録材では、記録材がニップ部で挟持搬送されるときに紙しわが発生し易くなるという問題がある。
従来、フィルム加熱方式の加熱装置において、加圧ローラを逆クラウン形状にすることにより、ニップ長手方向における両端部での搬送スピードを中央部での搬送スピードよりも速くして、記録材を両端部側に広げる力を生じさせ、これによって紙しわの発生を防ぐ手法が用いられている。
しかし、このようにニップ長手方向における両端部での搬送スピードを中央部での搬送スピードよりも速くした加熱装置において、そのスピードの差によってフィルムに捩れが生ずる可能性があった。この現象は、特に、発熱体よりも紙幅の小さな記録材(以下、小サイズ紙)を連続通紙したときに発生し易い。小サイズ通紙時、加圧ローラ両端の非通紙部は通紙部よりも温度が上昇(非通紙部昇温)して外形が太ることから、ニップ長手方向におけるフィルム搬送スピードの両端部と中央部での格差がさらに大きくなるためである。
そこで、本発明の目的は、フィルム加熱方式の加熱装置を用いた画像形成装置を高速化する場合においても、紙しわの発生を防止し、且つ、フィルムの捩れの発生を防止することが可能な加熱装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、加熱体と、加熱体の表面を摺動回転するフィルムと、フィルムを介して前記加熱体と圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、加圧ローラを回転させる駆動手段を有し、加圧ローラを回転させることによって前記フィルムを従動回転させるとともに記録材をニップ部に挟持搬送し、記録材をニップ部で加熱加圧する加熱装置において、加熱体のフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように形成された、線状若しくは帯状の凸部対を複数備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記凸部対はガラスで形成されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、少なくとも基板と、基板のフィルム摺動面に配置される発熱体と、発熱体を被覆するとともにフィルムと摺動するガラス層とを有し、且つ、前記発熱体は、基板の長手方向に平行に配置される線状若しくは帯状の複数の主発熱体と、主発熱体の2本以上を並列に繋ぐ副発熱体の対とで構成される加熱体において、前記副発熱体の対は、前記加熱体のフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように形成された、線状若しくは帯状の対を複数成し、且つ、前記副発熱体の対によって、前記加熱体のフィルム摺動面に複数の凸部対を形成せしめることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記複数の凸部対の高さは、前記加熱体のフィルム摺動領域の長手中央から両端に向かって除々に高くすることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記複数の凸部対とフィルム摺動方向とのなす角度は、前記加熱体のフィルム摺動領域の長手中央から両端に向かって除々に大きくすることを特徴とする。
請求項6記載の発明において、記録材上に未定着画像を形成する画像形成手段と、前記未定着画像を前記記録材に加熱加圧定着する加熱装置を有する画像形成装置において、請求項1〜5の何れかに記載の加熱装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、加熱体の表面を摺動回転するフィルムに対して、フィルム両端方向に引っ張る力を生じることができる。
これによって、プリント速度を高速化した画像形成装置に吸湿した記録材を通紙した場合でも、フィルムを介して記録材を両端方向に引っ張る力を与えることができ、紙しわの発生を防止することができる。
又、小サイズ紙を連続通紙して非通紙部の加圧ローラが熱膨張して外径が大きくなったことに起因して非通紙部の搬送力が通紙部の搬送力よりも大きくなっても、フィルム両端方向に引っ張る力によって、紙端部におけるフィルムの捩れの発生を防止することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図2は本発明に係る加熱体を具備する画像形成装置要部の構成図である。感光ドラム1は、アルミニウムやニッケル等から成るシリンダ状の基板上にOPC等の感光材料を塗布して構成されている。この感光ドラム1は、図示矢印方向に回転駆動される。感光ドラム1の表面は、回転駆動されることによって帯電部位、潜像部位、現像部位、転写部位を巡回する。
帯電手段としての帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面を一様に帯電する。潜像手段としてのスキャナー3は画像情報に応じてON/OFF制御され、且つ、走査されるレーザービーム3aを発光し、感光ドラム1上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像手段4において現像され、トナー像として可視化される。尚、現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法等が用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
可視化されたトナー像は、転写手段としての転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送される記録材P上に感光ドラム1上より転写される。このとき、記録材Pは、感光ドラム1と転写ローラ5によって一定の加圧力で狭持搬送され、加熱装置6に導入される。尚、転写ローラ5によって記録材Pに転写されないで感光ドラム1上に残存した転写残トナーは、クリーニング装置7により感光ドラム1表面より除去される。
図3は本発明に係る加熱体を具備する加熱装置の概略断面図である。本加熱装置は、図7で説明した従来のフィルム加熱方式の加熱装置に本発明に係る加熱体11Aを具備したものである。
フィルム12は、耐熱性、熱可塑性を有するポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、PFA、PTFE、FEP等で構成されている。フィルム12の厚みとしては、20〜100μmが好ましい。これは、長寿命高耐久性を確保するために20μm以上が必要であるが、100μm以上となると熱容量が大きくなり、加熱体の熱を効率良くニップ部Nに伝達することができなくなるためである。尚、トナーのオフセット防止や記録材Pの分離性を確保するために、フィルム12の表面にはPFA、PTFE、FEP、シリコーン樹脂等の離型性の高い耐熱樹脂を混合して、或は単独で被覆する必要がある。今回は、直径25mm、厚み50μmのポリイミドフィルム上に4μmのプライマー層を設け、更に表面10μmの離型性層を形成した。
フィルムガイド13は、ニップ部Nと反対の方向への放熱を防ぐために、断熱性に優れた液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等によって構成した。フィルムガイド13にはフィルム12がルーズに外嵌されている。
加圧ローラ14は、アルミや鉄の芯金の上に、耐熱性のシリコーンゴムやフッ素ゴム、或は発泡シリコーンゴムの弾性層を形成し、更に表面にPFA、PTFE、FEP等の離型性層を形成することで構成する。加圧ローラは、不図示の駆動手段によって矢印方向に回転し、これによってフィルム12を従動回転させ、又、記録材Pをニップ部Nに挟持搬送する。
記録材P上の未定着トナー像Tは、ニップ部Nにおいて、フィルム12を介して与えられる本実施の形態の加熱体から与えられる熱と加圧ローラ14から与えられる加圧によって記録材Pに熱圧定着される。
図1に本発明に係る加熱体の第一実施形態を示す。図1(a)はフィルム摺動面平面図、図1(b)は長手方向断面図、図1(c)は図1(a)のX−Xにおける拡大断面図である。加熱体としてのヒータ11Aは、基板111、発熱体112、電極パターン113、導電パターン114、ガラス層115で構成し、更に、本発明の特徴である複数の凸部対A1,A2,A3をヒータのフィルム摺動面に具備した。
基板111は、高断熱性、高絶縁性を有するアルミナ、窒化アルミ等のセラミックで構成されることが好ましい。今回は、通紙可能な記録材の幅をA4サイズ(紙幅210mm、紙長さ297mm)とした場合の加熱体として、幅10mm、長さ290mm、厚み1mmのアルミナで構成した。
発熱体112は、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2 、Ta2 N等の通電発熱抵抗ペーストを、厚み10μm程度、幅1〜5mmで、基板111と平行な線状のパターンにスクリーン印刷法を用いて印刷・焼成することで構成する。今回は、2本の発熱体112をそれぞれ厚み10μm、幅3mm、長さ227mmの寸法で成形した。
電極パターン113は、不図示のコネクタ等によって外部からヒータ11内に電流を供給する。導電パターン114は、発熱体112と電極パターン113を繋いで電気回路を成す。これらは、例えばAg等の導電ペースト等をスクリーン印刷法を用いて印刷・焼成することで構成する。今回は、幅3mmの導電パターンによって、前記2本の発熱体を直列に繋ぐ構成とした。
ガラス層115は、耐圧性、耐熱性を有し、フィルムの摺動性に優れる表面を有する。発熱体112、電極パターン113、導電パターン114を印刷・焼成した基板111の上に、スクリーン印刷法等を用いてガラスペーストを印刷・焼成することで構成する。発熱体111とヒータ周辺の電気回路との電気的耐圧を確保するため、厚みは40μm以上が好ましい。又、発熱体11Aの発熱をニップ部Nに伝達して良好な定着性を確保するために、厚み100μm以下が好ましい。今回は、厚み70μmで構成した。
本実施の形態の特徴である複数の凸部対A1,A2,A3について説明する。
凸部対A1,A2,A3は、ガラス層115の表層に、ヒータのフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がる構成とする。この凸部対の構成により、ガラス層115の表層を図1(a)の矢印方向に摺動回転するフィルムに対してフィルム両端方向に引っ張る力を生じさせる。
このフィルムを両端方向に引っ張る力はフィルム長手方向において左右均等が好ましい。これは、フィルムが片端部方向に引っ張られて寄ってしまうと、フィルム端部がフィルムの位置を規制する部材(不図示)に強く当たり、破損する恐れがあるためである。そこで、凸部対A1,A2,A3は、本数、角度、高さ、長さ、幅をフィルム摺動領域の長手中心において線対称な対を成す構成とした。
更に、効果的にフィルムを両端方向に引っ張る力を生じさせるために、凸部対の本数は4本以上、フィルム摺動方向となす角度を3°以上、高さ5μm以上、長さ2mm以上とすることが好ましい。又、フィルム内面にダメージを与えないために、角度30°以下、高さ15μm以下とすることが好ましい。そこで、今回は、3組の凸部対A1,A2,A3をそれぞれフィルム摺動領域の長手中央から25mm、50mm、75mmの位置に、フィルム摺動方向となす角度5°、高さ5μm、長さ6mm、幅1mmという目的とした構成で得た。
ここで凸部対A1,A2,A3は、ガラス層115の表面にスクリーン印刷法を用いてガラスペーストを印刷・焼成することで得た。ガラスペーストを用いる理由は、フィルムとの摺動性を確保するためである。
表1に、本実施の形態の加熱体を用いた加熱装置と従来の加熱体を用いた加熱装置、従来の加熱体と逆クラウンの加圧ローラを用いた加熱装置(前述)とで、紙しわの発生率、フィルムの捩れの発生を比較した結果を示す。尚、加熱装置における加圧ローラの逆クラウン量は200μmとした。
Figure 2007025133
これらの評価は、紙しわやフィルム捩れを発生し易い状況を作るために故意に厳しい条件で行ったものである。紙しわの評価は、特に紙しわが発生し易い紙を室温32℃、湿度80%の環境室に8時間放置して吸湿させ、500枚連続通紙して紙しわの発生率を比較することで行った。
又、フィルムの捩れの評価は、室温5℃、湿度80%の環境室において、十分に環境室温度に馴染ませた加熱装置に、特にフィルムの捩れが発生し易い小サイズ紙として洋形4号(幅105mm、長さ235mm)の封筒を500枚連続通紙し、フィルムの捩れが発生し始めた枚数を比較することで行った。
このように、従来の加熱装置では、紙しわが発生し、フィルムの捩れが連続通紙425枚目で発生した。逆クラウンの加圧ローラを具備した従来の加熱装置は、紙しわは発生しなかったが、フィルムの捩れは加熱装置よりも早い232枚目で発生した。これらに対して本実施の形態の加熱体を具備した加熱装置は、紙しわの発生がなく、フィルムの捩れも発生しなかった。
本実施の形態の加熱体のように、加熱体のフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように形成された、線状の凸部対を複数備えることで、プリント速度を高速化した画像形成装置に吸湿した記録材を通紙した場合でも、フィルムを介して記録材を両端方向に引っ張る力を与えることができ、紙しわの発生を防止することができる。
又、小サイズ紙を連続通紙して非通紙部の加圧ローラが熱膨張して外径が大きくなったことに起因して非通紙部の搬送力が通紙部の搬送力よりも大きくなっても、フィルム両端方向に引っ張る力によって、紙端部におけるフィルムの捩れの発生を防止することができる。
<実施の形態2>
例えば、A3サイズのような紙幅の広い記録材を通紙する加熱装置においては、フィルムの長手寸法が長くする必要がある。フィルムの長手寸法が長い加熱装置では、ニップ部を搬送される記録材のたわみが無視できず、紙しわやフィルムの捩れが発生し易い。このような場合は、フィルム長手中心よりも両端でフィルムを両端方向に引っ張る力を強めることが好ましい。
図4に本発明の加熱体に係る実施の形態2の長手方向断面図を示す。本実施の形態の加熱体は実施の形態1に示した加熱装置及び画像形成装置に具備されるものである。
加熱体11Bにおいて、基板211、ガラス層215、不図示の発熱体、電極パターン、導電パターンは実施の形態1と同じである。本実施の形態におけるヒータの特徴は、凸部対B1,B2,B3の高さをフィルム摺動中心から両端部に行くに従がって高くしたことにある。即ち、凸部対B1の高さをH1、凸部対B2の高さをH2、凸部対B3の高さをH3としたとき、H1<H2<H3の関係とした。
ここで、高さH1と高さH2との差、及び高さH2と高さH3との差は、フィルム摺動中心から両端部に行くに従がって効果的に引っ張る力を大きくするために、それぞれ3μm以上とすることが好ましい。そこで、今回はH1=5μm、H2=8μm、12μmとした。尚、高さ以外の凸部対の構成は実施の形態1に示した凸部対と同じ構成とした。
本実施の形態のように、加熱体のフィルム摺動面に凸部対を複数配置し、且つ、フィルム摺動中心から両端部に行くに従がって徐々に凸部対を高くしたことによって、フィルムを両端方向に引っ張る力は、中央部から両端方向にゆくに従って強くすることができ、A3サイズを通紙する画像形成装置においても、紙しわやフィルムの捩れの発生を防止することができる。
<実施の形態3>
本実施の形態では、フィルムを両端方向に引っ張る力を中央部から両端方向にゆくに従って強くするもう1つの方法として、フィルム摺動中心から両端に向けて、凸部対のフィルム摺動方向に対してなす角度を大きくする加熱体を提案する。
図5に本発明に係る加熱体の本実施の形態のフィルム摺動面の平面図を示す。
本実施の形態の加熱体は実施の形態1に示した加熱装置及び画像形成装置に具備されるものである。
加熱体11Cにおいて、基板311、発熱体312、導電パターン313、電極パターン314、ガラス層315は実施の形態1と同じである。本実施の形態におけるヒータの特徴は、フィルム摺動方向に対するC1,C2,C3の角度をフィルム摺動中心から両端部にゆくに従がって大きくしたことにある。即ち、フィルム摺動方向に対する凸部対C1の角度をθ1、凸部対C2の角度をθ2、凸部対C3の角度をθ3としたとき、θ1<θ2<θ3の関係とした。
ここで、角度θ1と角度θ2との差、及び角度θ2と角度θ3との差は、フィルム摺動中心から両端部に行くに従がって効果的に引っ張る力を大きくするために、それぞれ2°以上とすることが好ましい。そこで、今回はθ1 =5°、θ2=7°、θ3=9°とした。尚、角度以外の凸部対の構成は実施の形態1に示した凸部対と同じ構成とした。
本実施の形態のように、加熱体のフィルム摺動面に凸部対を複数配置し、且つ、フィルム摺動中心から両端部に行くに従がってフィルム摺動方向に対する凸部対の角度を徐々に大きくしたことによって、実施の形態2と同じ効果を得た。
<実施の形態4>
実施の形態1〜3では、ガラス層の表層にスクリーン印刷方によってガラスペーストを印刷・焼成して凸部対を構成したが、本実施の形態では、ガラス層の下に通電発熱抵抗ペーストによる副発熱層の対を設け、その上からガラス層を均一に印刷・焼成することで、加熱体の摺動面に凸部対を構成する加熱体を提案する。
図6に本発明に係る加熱体の実施の形態4を示す。
図6(a)はフィルム摺動面平面図、図6(b)は図6(a)のY−Yにおける拡大断面図である。尚、本実施の形態の加熱体は実施の形態1に示した加熱装置及び画像形成装置に具備されるものである。
加熱体11Dにおいて、線状の4本の主発熱体412をそれぞれ2本ずつ、複数の副発熱体の対Dによって並列に繋ぎ、それらを導電パターン414によって電極パターン413と直列に繋いだ。ここで、連結パターンDは通電発熱抵抗ペーストで、スクリーン印刷法によって印刷・焼成することで構成した。更に、その上からガラス層415をスクリーン印刷法によって印刷・焼成した。
ヒータ11Dにおいて、発熱体は、基板の長手方向に平行に配置される線状の4本の主発熱体412と、4本の主発熱体412を2本ずつ並列に繋ぐ副発熱体Dとで構成される。副発熱体は、ヒータのフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称で、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように、線状の対を成す構成を有する。主発熱体412と副発熱体Dは、通電発熱抵抗ペーストをスクリーン印刷法によって印刷・焼成することで形成した。
主発熱体412、副発熱体D、電極パターン413、導電パターン414を印刷・焼成した上から、ガラス層415をスクリーン印刷によって印刷・焼成する。このようにすると、副発熱体Dの上のガラス層表層には、副発熱体Dの形状に倣って凸部対Eが形成される。
このように、フィルム摺動面となるガラス層の下に上記の副発熱体の対を設けることでガラス表層に凸部対を形成せしめることで、フィルムに両端方向に引っ張る力を生じることができ、紙しわ並びにフィルムの捩れの発生を抑制することができるとともに、リブの位置における定着性が確保することができる。
本発明の実施の形態1に係る加熱体の(a)フィルム摺動面平面図、(b)長手方向断面図、(c)X―Xにおける拡大平面図である。 本発明に係る加熱体を具備する画像形成装置要部の構成図である。 本発明に係る加熱体を具備する加熱装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱体の長手方向断面図である。 本発明の実施の形態3に係るフィルム摺動面平面図である。 本発明の実施の形態4に係る加熱体の(a)フィルム摺動面平面図、(b)Y−Yにおける拡大断面図である。 従来のフィルム加熱方式の加熱装置の概略断面図である。 従来の加熱体の(a)フィルム摺動面平面図、(b)短手方向断面図である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 スキャナー
3a レーザービーム
4 現像手段
5 転写ローラ
6 加熱装置
7 クリーニング装置
11 ヒータ
12 フィルム
13 フィルムガイド
14 加圧ローラ
15 温度検知素子
N ニップ部
P 記録材
T トナー像
11A ヒータ
111 基板
112 発熱体
113 電極パターン
114 導電パターン
115 ガラス層
A1,A2,A3 凸部対
11B ヒータ
211 基板
215 ガラス層
B1,B2,B3 凸部対
H1,H2,H3 凸部対の高さ
11C ヒータ
311 基板
312 発熱体
313 電極パターン
314 導電パターン
315 ガラス層
C1,C2,C3 凸部対
θ1,θ2,θ3 凸部対とフィルム摺動面とのなすの角度
11D ヒータ
411 基板
412 主発熱体
413 電極パターン
414 導電パターン
415 ガラス層
D11,D12,D13,D21,D22,D23 副発熱体
E 凸部対

Claims (6)

  1. 加熱体と、加熱体の表面を摺動回転するフィルムと、フィルムを介して前記加熱体と圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、加圧ローラを回転させる駆動手段を有し、加圧ローラを回転させることによって前記フィルムを従動回転させるとともに記録材をニップ部に挟持搬送し、記録材をニップ部で加熱加圧する加熱装置において、
    加熱体のフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように形成された、線状若しくは帯状の凸部対を複数備えることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記凸部対はガラスで形成されることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 少なくとも基板と、基板のフィルム摺動面に配置される発熱体と、発熱体を被覆するとともにフィルムと摺動するガラス層とを有し、且つ、前記発熱体は、基板の長手方向に平行に配置される線状若しくは帯状の複数の主発熱体と、主発熱体の2本以上を並列に繋ぐ副発熱体の対とで構成される加熱体において、
    前記副発熱体の対は、前記加熱体のフィルム摺動領域の長手中心に対して略対称であり、且つ、フィルム摺動方向の上流側から下流側にかけて間隔が広がるように形成された、線状若しくは帯状の対を複数成し、且つ、前記副発熱体の対によって、前記加熱体のフィルム摺動面に複数の凸部対を形成せしめることを特徴とする加熱装置。
  4. 前記複数の凸部対の高さは、前記加熱体のフィルム摺動領域の長手中央から両端に向かって除々に高くすることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱装置。
  5. 前記複数の凸部対とフィルム摺動方向とのなす角度は、前記加熱体のフィルム摺動領域の長手中央から両端に向かって除々に大きくすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の加熱装置。
  6. 記録材上に未定着画像を形成する画像形成手段と、前記未定着画像を前記記録材に加熱加圧定着する加熱装置を有する画像形成装置において、
    請求項1〜5の何れかに記載の加熱装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010054567A (ja) * 2008-08-26 2010-03-11 Harison Toshiba Lighting Corp セラミックヒータ、加熱装置、画像形成装置
JP2019152834A (ja) * 2018-03-06 2019-09-12 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置
US10884366B2 (en) 2019-03-08 2021-01-05 Ricoh Company, Ltd. Heater, fixing device, and image forming apparatus

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