JP2019151689A - ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法及びその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
ペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部、フタル酸ジイソノニル100重量部(株式会社ジェイプラス製)、脂肪酸塩表面処理炭酸カルシウム((商品名)Viscolite−OS 白石工業株式会社製)70重量部、及びナフテン系炭化水素溶剤((商品名)Exxsol D40 東燃ゼネラル石油株式会社製)15重量部を混練し、ペースト塩ビゾルを得た。得られたペースト塩ビゾルを23℃にて2時間保管した後、B8H型回転粘度計で23℃、20rpm条件にて測定した粘度を粘度Aとし、該ゾルを、更に40℃にて7日間保管した後、B8H型回転粘度計で40℃、20rpm条件にて測定した粘度を粘度Bとした。粘度A及び粘度Bを下記式にて、得られたペースト塩ビゾルの増粘率を求めた。
<引張強度および破断伸びの測定方法>
ペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部、フタル酸ジイソノニル100重量部(株式会社ジェイプラス製)、脂肪酸塩表面処理炭酸カルシウム((商品名)Viscolite−OS 白石工業株式会社製)70重量部、及びナフテン系炭化水素溶剤((商品名)Exxsol D40 東燃ゼネラル石油株式会社製)15重量部を混練してペースト塩ビゾルを製造した。脱泡処理した前記ペースト塩ビゾルを離型紙で2mm厚に塗布し、140℃×30min分間加熱してペースト塩ビシートを作成した。得られたペースト塩ビシートからJIS3号ダンベルを用いて試験片を作成し、試験片の中央に20mm間隔の標線を入れ、引張り試験装置に取り付け、23℃で50mm/分の速度で引張り、引張強度を測定した。また破断時の荷重及び標線間の伸びを測定し、破断伸びを求めた。
JIS−K6721に準拠し求めた。
ペースト加工用塩化ビニル系樹脂中に含有する酢酸ビニル残基重量%(VAc含量)は、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂100mgと臭化カリウム10mgを混合し、すりつぶして成形した測定サンプルと、赤外分光光度計(島津社製、(商品名)FTIR−8100A)を用いて、下記式より算出した。
A:1430cm−1付近のC−H面内変角による吸収ピークトップのAbs.値。
B:1740cm−1付近のC=O伸縮による吸収ピークトップのAbs.値。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360kg、塩化ビニル単量体300kg、過酸化ラウロイル6kg及び15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーを用いて2時間循環し、均質化処理後、温度を45℃に上げて、重合を進めた。45℃における塩化ビニルの飽和蒸気圧より0.2MPa圧力が低下した後、未反応の塩化ビニル単量体を回収した。得られた開始剤等含有シードラテックスの平均粒子径は0.60μm、固形分濃度は32%であった。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水325kg、1段目仕込み単量体として塩化ビニル単量体を252kg(混合単量体の全仕込み量に対して70重量%)と酢酸ビニル単量体を40kg(混合単量体の全仕込み量に対して10重量%)、ラウリル硫酸ナトリウムを540ppm(混合単量体100重量部に対して)、セチルアルコールを2kg、ステアリルアルコールを2kg、硫酸銅を5ppm仕込み、20分間ホモジナイザーを用いて循環し、均質化処理を行った後、合成例1で得られた開始剤等含有シードラテックス40kgを加え、この反応混合物の温度を40℃に上げて1段目重合を開始した。重合転化率が75%となったところで、2段目仕込み単量体として、塩化ビニル単量体72kg(混合単量体の全仕込み量に対して20重量%)を15分間で1m3オートクレーブに仕込み、重合温度35℃にして2段目重合した。更に、1段目仕込み単量体と2段目仕込み単量体の合計に対して重合転化率が88%となったところで、3段目仕込み単量体として、塩化ビニル単量体36kg(混合単量体の全仕込み量に対して10重量%)を15分間で1m3オートクレーブに仕込み、混合単量体の合計に対して重合転化率が90%となったところで重合を終了した。重合開始してから重合終了までの間、0.2重量%アスコルビン酸水溶液、ラウリル硫酸ナトリウム6000ppm、ノニルプロペニルフェノールエチレンオキシド10モル付加体硫酸エステルアンモニウム塩水溶液(第一工業製薬製:(商品名)アクアロンHS−10)1000ppmを連続的に添加した。未反応単量体を回収して塩化ビニル系樹脂ラテックスとし、スプレードライヤーにて、熱風入口160℃、出口温度55℃で噴霧乾燥を行って、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を得た。
セチルアルコールを2kg、ステアリルアルコールを2kgの代わりに、セチルアルコールを4kg、ステアリルアルコールを4kgを用いた以外は、実施例1と同様に行い、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を得た。
セチルアルコールを2kg、ステアリルアルコールを2kgの代わりに、ラウリルアルコールを2kg、ミリスチルアルコールを2kgを用いた以外は、実施例1と同様に行い、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂を得た。
高級アルコールであるセチルアルコール、ステアリルアルコールを用いず、ホモジナイザーによる均質化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に行い、ペースト塩ビを得た。
セチルアルコールを2kg、ステアリルアルコールを2kgの代わりに、セチルアルコールを10kg、ステアリルアルコールを10kgを用いた以外は、実施例1と同様に行い、製造を試みた。
ホモジナイザーによる均質化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に行い、製造を試みた。
Claims (5)
- 乳化剤を含む水媒体中でシードミクロ懸濁重合法によりペースト加工用塩化ビニル重合体を製造するに際し、塩化ビニル単量体/酢酸ビニル単量体よりなる混合単量体100重量部に対し高級アルコール0.1〜3重量部を混合し、均質化処理を行った後に、油溶性開始剤を含有したシードを添加し重合を行うことを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 高級アルコールが炭素数8〜20の高級アルコールであることを特徴とする請求項1に記載のペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 塩化ビニル単量体/酢酸ビニル単量体よりなる混合単量体が、塩化ビニル単量体/酢酸ビニル単量体=94/6〜85/15(重量%)よりなる混合単量体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法により製造されるペースト加工用塩化ビニル系樹脂を含んでなることを特徴とする自動車アンダーボディコート材。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法により製造されるペースト加工用塩化ビニル系樹脂を含む組成物を熱溶融することを特徴とする自動車アンダーボディコートの製造方法。
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