JP2019151451A - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、より不都合の少ないエレベータ装置を得る。【解決手段】実施形態のエレベータ装置は、第一ドアである乗場ドアに設けられ、第一ドアが開位置にある状態では第二敷居であるかご敷居に設けられた被係合部と係合してかごの昇降を制限し、第一ドアが閉位置にある状態では被係合部と係合せずかごの昇降を許容する係合部を有する昇降制限部材を備えている。【選択図】図2

Description

実施形態は、エレベータ装置に関する。
従来、かごドアが開位置にある状態で、かごの昇降を制限する昇降制限装置を有するエレベータが知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載の昇降制限装置は、かごの天井に設けた駆動部と、当該駆動部の駆動によって動くリンク機構と、当該リンク機構に連動して昇降路側に突出し、昇降路に設けた昇降路側固定具に干渉してかごの昇降を制限する固定部と、を有する。
特開平10−59662号公報
この種のエレベータ装置にあっては、例えば、構成がより簡素化されるなど、より不都合の少ないエレベータ装置が得られれば、有益である。
実施形態のエレベータ装置は、第一ドアと、第二ドアと、第一敷居と、第二敷居と、昇降制限部材と、を備える。第一ドアは、かごドアおよび乗場ドアのうちの一方のドアである。第二ドアは、かごドアおよび乗場ドアのうちの他方のドアである。第一敷居は、第一ドアを開閉可能に案内する。第二敷居は、第二ドアを開閉可能に案内する。昇降制限部材は、第一ドアに設けられ、第一ドアが開位置にある状態では第二敷居に設けられた被係合部と係合してかごの昇降を制限し、第一ドアが閉位置にある状態では被係合部と係合せずかごの昇降を許容する係合部を有する。
図1は、第1実施形態のエレベータ装置の模式的かつ例示的な斜視図であり、乗場ドアが開位置にある状態を示している。 図2は、図1のII-II線による断面図である。 図3は、第1実施形態のエレベータ装置の模式的かつ例示的な斜視図であり、乗場ドアが閉位置にある状態を示している。 図4は、第1実施形態のエレベータ装置を乗場側から見た模式的かつ例示的な正面図である。 図5は、図4のV-V線による断面図である。 図6は、図4のVI-VI線による断面図である。 図7は、第2実施形態のエレベータ装置を乗場側から見た模式的かつ例示的な正面図である。 図8は、図7のVIII- VIII線による断面図である。 図9は、図7のIX-IX線による断面図である。 図10は、第3実施形態のエレベータ装置を乗場側から見た模式的かつ例示的な斜視図であり、かごドアが閉位置にある状態を示している。 図11は、第3実施形態のエレベータ装置を乗場側から見た模式的かつ例示的な斜視図であり、かごドアが開位置にある状態を示している。 図12は、第4実施形態のエレベータ装置における昇降制限部材、乗場ドア、乗場敷居、かご、および、かご敷居を示す断面図である。 図13は、第5実施形態のエレベータ装置における昇降制限部材、乗場ドア、乗場敷居、かご、および、かご敷居を示す断面図である。
以下、エレベータ装置の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成や制御(技術的特徴)、ならびに当該構成や制御によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。なお、図面において、乗場側(手前側)をFL、かご300側(奥側)をEC、かごドア310,320および乗場ドア110,120の開方向側(乗場からかご300に向かって右側)をDo、かごドア310,320および乗場ドア110,120の閉方向側(乗場からかご300に向かって左側)をDcと示す。
[第1実施形態]
図1は、エレベータ装置100の斜視図であり、乗場ドア110,120が開位置にある状態を示している。図2は、図1のII-II線による断面図である。図3は、エレベータ装置100の斜視図であり、乗場ドア110が閉位置にある状態を示している。
図1に示すように、エレベータ装置100は、各階の乗場に設けられた乗場ユニット200と、上下方向に沿って昇降可能なかご300と、を備える。
乗場ユニット200は、左右方向に開閉可能な2つの乗場ドア110,120と、床面に設けられた乗場敷居130と、を有する。
乗場ドア110,120は、所謂片開きドアを構成している。乗場ドア110はかご300側に位置する主動ドアで、乗場ドア120は乗場側に位置する従動ドアである。乗場ドア120は、乗場ドア110と連動して開閉する。乗場ドア110,120は、外周側に設けられた外枠部111と、外枠部111の内周側に設けられた平板部112と、を有する。乗場ドア110,120の上端には、上方に延びる吊り具113が設けられている。乗場ドア110においては、吊り具113に保持部材114が設けられている。保持部材114には、2つの乗場ローラである第1ローラ115および第2ローラ116が、左右および上下に間隔をおいてそれぞれ回転可能に支持されている。
乗場敷居130は左右方向に延びており、上面131に左右方向に沿った溝部132が設けられている。溝部132には、乗場ドア110,120の下端に設けられた図示されない支持部が挿入される。これにより、乗場敷居130は、乗場ドア110,120を開閉可能に案内する。
かご300は、箱型の形状を有する。かご300の乗場側には、左右方向に開閉可能な2つのかごドア310,320が設けられている。かごドア310,320および乗場ドア110,120が閉位置にある状態では、かごドア310は、乗場ドア110に面し、かごドア320は、乗場ドア120に面している。かご300の下側には、かご敷居150が設けられている。かご敷居150は左右方向に延びており、上面151に左右方向に沿った溝部152が設けられている。溝部152には、かごドア310,320の下端に設けられた図示されない支持部が挿入される。これにより、かご敷居150は、かごドア310,320を開閉可能に案内する。かご敷居150は、かご300の着床時において、乗場敷居130と隙間Gをおいて面している。かご敷居150における乗場側の端部には、かご敷居150を上下方向に貫通する第1の切欠160が設けられている。なお、乗場ドア110,120は第一ドアの一例、かごドア310,320は第二ドアの一例である。乗場敷居130は第一敷居の一例、かご敷居150は第二敷居の一例である。また、上下方向は、かご300の昇降方向の一例である。
図1,2に示すように、乗場ドア110には、着床時にかご300の昇降を制限する昇降制限部材400が設けられている。昇降制限部材400は、図2に示すように、固定部401と、第1連結部402と、第2連結部403と、係合部410と、を有する。固定部401は、乗場ドア110に固定されて上下方向に延びている。第1連結部402は、固定部401の下端401aからかご300側に向けてかご敷居150の上面151に沿って延びている。第2連結部403は、第1連結部402の先端402aから下方に延びている。係合部410は、第2連結部403の下端に設けられている。
図1,2に示すように、乗場ドア110が右側に移動して開位置にあるとき、昇降制限部材400の係合部410は、かご敷居150の被係合部154に係合している。以下、詳細に説明する。
かご敷居150における乗場側の端部には、係合部410に係合可能な被係合部154と、前述した第1の切欠160と、が設けられている。図2に示すように、かご300の着床時においては、乗場敷居130とかご敷居150との間には隙間Gが設けられる。即ち、乗場敷居130とかご敷居150とは、隙間Gをあけて面した状態となる。また、昇降制限部材400の係合部410は、被係合部154の上面154aの上側に隙間をあけて面する上壁部411と、被係合部154の下面154bの下側に隙間をあけて面する下壁部412と、上壁部411と下壁部412とを上下方向で繋ぐと共に被係合部154の側面154cに面する縦壁部413と、を有する。即ち、乗場ドア110が開位置にあるとき、かご敷居150の被係合部154は、係合部410の上壁部411および下壁部412で上下から隙間をあけて挟まれる係合状態となっている。従って、この状態のまま、かご300が上側または下側に移動しても、係合部410の上壁部411および下壁部412に被係合部154が干渉し、かご300の昇降が制限される。そして、かご300の着床時において、乗場敷居130とかご敷居150との間の隙間Gに係合部410が位置している。このように、係合部410は、乗場ドア110の開閉に伴ってかご敷居150に沿って移動可能に設けられている。また、係合部410には、被係合部154をかご300の昇降方向に隙間をあけて挟む上壁部411と下壁部412とが設けられている。そして、係合部410の縦壁部413は、かご300の着床時において乗場敷居130とかご敷居150との間の隙間Gを通る板状部位に構成されている。なお、上壁部411および下壁部412は、把持部の一例である。縦壁部413は、板状部位の一例である。
これに対して、図3に示すように、乗場ドア110が閉位置にあるとき、かご敷居150の第1の切欠160に係合部410が位置し、係合部410が被係合部154と係合しない。従って、この状態のまま、かご300が上側または下側に移動しても、係合部410がかご敷居150に干渉せずに、かご300の昇降が許容される。
図4は、エレベータ装置100を乗場側から見た正面図である。図5は、図4のV-V線による断面図である。図6は、図4のVI-VI線による断面図である。
図4,5に示すように、かごドア310,320の上端には、ドア係合装置330が設けられている。ドア係合装置330の乗場側には、上下方向に延びる係合ベーンが左右一対に設けられている。具体的には、左側に位置する第1係合ベーン331と、第1係合ベーン331の右側に間隔をおいて位置する第2係合ベーン332と、がドア係合装置330に固定されている。第1係合ベーン331および第2係合ベーン332はそれぞれ、乗場側からかご側に沿った方向でかつ上下方向に延びる板状部材である。また、かごドア310が図3の右側に移動すると第1係合ベーン331が第1ローラ115を右側に押すため、かごドア310と連動して乗場ドア110が右側に移動して開位置に位置される。なお、かごドア310が左側に移動すると第2係合ベーン332が第2ローラ116を図3の左側に押すため、かごドア310と連動して乗場ドア110が左側に移動して閉位置に位置される。また、第1係合ベーン331と第2係合ベーン332との左右方向の中央を通る第1中心線CL1と、昇降制限部材400の左右方向の中央を通る第2中心線CL2とは、左右方向の位置が一致している。なお、第1ローラ115および第2ローラ116は、第一連動部材の一例である。また、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332は、第二連動部材の一例である。
図5に示すように、第1の切欠160の縁は、かご敷居150の端部の端縁153から奥側に向けて延びる左右一対の横壁面161と、左右一対の横壁面161の奥側の先端同士を繋ぎ端縁153に沿って延びる縦壁面162と、を有する。また、第1係合ベーン331の内側面331bと第2係合ベーン332の内側面332bとの左右方向の距離D2は、第1ローラ115の左端115aと第2ローラ116の右端116aとの左右方向に沿った距離D3よりも長く設定されている。第1の切欠160の左右方向の距離D1は、距離D3よりも長く設定されている。このように、距離D2が距離D3よりも長く設定されているため、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332の間に、第1ローラ115および第2ローラ116を配置することができる。このため、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332を左右方向に移動させることにより、第1ローラ115および第2ローラ116を介して乗場ドア110,120をスムーズに開閉させることができる。また、距離D1が距離D3よりも長く設定されているため、かご300の昇降に伴って第1ローラ115および第2ローラ116が第1の切欠160を通過することができる。なお、第1の切欠160は、切欠の一例である。
図6に示すように、第1の切欠160の左右方向の距離D1は、昇降制限部材400の左端400aと右端400bとの左右方向に沿った距離D4よりも長く設定されている。従って、乗場ドア110が閉位置にある状態では、昇降制限部材400が第1の切欠160をかご300の昇降方向に通過することができる。また、距離D2は、距離D4よりも長く設定され、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332は、かご300の昇降方向において昇降制限部材400と重ならない位置に設けられている。言い換えると、かごドア310,320および乗場ドア110,120の閉状態では、昇降方向に見た場合に、昇降制限部材400と、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332とは、昇降方向と交差する方向に、例えば、かごドア310,320および乗場ドア110,120の移動方向に、互いにずれている。従って、かご300の昇降時において、昇降制限部材400と第1係合ベーン331または第2係合ベーン332とは互いに干渉しない。なお、昇降制限部材400における固定部401、第1連結部402、第2連結部403および係合部410の左右方向の幅は、同一長さに設定されている。
以上、説明したように、本実施形態では、乗場ドア110(第一ドア)に設けられた昇降制限部材400は、乗場ドア110が開位置にある状態ではかご敷居150(第二敷居)に設けられた被係合部154と係合してかご300の昇降を制限し、乗場ドア110が閉位置にある状態では被係合部154と係合せずかご300の昇降を許容する。このような構成によれば、例えば、比較的簡素な構成の昇降制限部材400によって、かご300の着床時に当該かご300の昇降を制限することができる。また、例えば、既存のエレベータ装置100に昇降制限機能を追加する場合の変更工事等が、前述した従来技術よりも小規模になるという効果も得られる。
また、本実施形態では、かご敷居150(第二敷居)には、乗場ドア110(第一ドア)が閉位置にある状態で昇降制限部材400が上下方向に通過可能な第1の切欠160(切欠)が設けられている。このような構成によれば、例えば、比較的簡素な構成によって、昇降制限部材400によってかご300の昇降が制限されるのを、抑制することができる。
また、本実施形態では、第1ローラ115および第2ローラ116(第一連動部材)は、かご300の昇降に伴って第1の切欠160を通過するよう構成されている。このような構成によれば、例えば、かご300の昇降時に第1ローラ115および第2ローラ116によってかご300の昇降が制限されるのを、抑制することができる。
また、本実施形態では、かごドア310(第二ドア)に設けられた第1係合ベーン331および第2係合ベーン332(第二連動部材)は、かご300の昇降方向において昇降制限部材400と重ならない位置に設けられている。このような構成によれば、例えば、かご300の昇降時に昇降制限部材400と第1係合ベーン331または第2係合ベーン332とは互いに干渉しない。
また、本実施形態では、昇降制限部材400の係合部410は、被係合部154を昇降方向に隙間をあけて挟む上壁部411および下壁部412(挟持部)を有する。このような構成によれば、例えば、昇降制限部材400を、上壁部411および下壁部412(挟持部)を有した比較的簡素な構成によって実現することができる。
また、本実施形態では、昇降制限部材400は、かご300の着床時において乗場敷居130(第一敷居)とかご敷居150(第二敷居)との間の隙間Gを通る縦壁部413(板状部位)を有する。縦壁部413は板状部位であるため、厚さが薄い。よって、このような構成によれば、例えば、大きな隙間Gを設けることなく、かご敷居150を上下から隙間を持って挟むことができる昇降制限部材400を構成することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明するが、前述した第1実施形態と同一構成の部位には同一符号を付けて説明を省略する。
図7は、エレベータ装置100Aを乗場側から見た正面図である。図8は、図7のVIII- VIII線による断面図である。図9は、図7のIX-IX線による断面図である。
図7に示すように、本実施形態のエレベータ装置100Aでは、第1係合ベーン331が設けられている。かごドアの上端には、ドア係合装置330が設けられている。ドア係合装置330の乗場側には、上下方向に延びる第1係合ベーン331が設けられている。また、乗場ドア110に設けられた第1ローラ115は、第1係合ベーン331に対して図7の右側に位置している。これにより、かごドアが右側に移動すると第1係合ベーン331が第1ローラ115を右側に押すため、かごドアと一体に乗場ドア110が右側に移動して開位置になる。また、第1ローラ115の左右方向の中央を通る第3中心線CL3と、昇降制限部材400の左右方向の中央を通る第2中心線CL2とは、左右方向の位置が一致している。なお、第1ローラ115は、第一連動部材の一例である。また、第1係合ベーン331は、第二連動部材の一例である。
図8に示すように、第1ローラ115の直径はD5に設定されている。直径D5は、距離D1よりも小さく設定されている。従って、乗場ドア110が閉位置にある状態では、かご300の昇降に伴って第1ローラ115が第1の切欠160を通過することができる。
図9に示すように、昇降制限部材400の左右方向に沿った距離D4は、距離D1よりも小さく設定されている。従って、乗場ドア110が閉位置にある状態では、昇降制限部材400が第1の切欠160をかご300の昇降方向に通過することができる。また、第1係合ベーン331は、かご300の昇降方向において昇降制限部材400と重ならない位置に設けられている。言い換えると、かごドア310,320および乗場ドア110,120の閉状態では、昇降方向に見た場合に、昇降制限部材400と、第1係合ベーン331とは、昇降方向と交差する方向に、例えば、かごドア310,320および乗場ドア110,120の移動方向に、互いにずれている。従って、かご300の昇降時において、昇降制限部材400と第1係合ベーン331とは互いに干渉しない。
以上、説明したように、本実施形態では、第1ローラ115(第一連動部材)は、かご300の昇降に伴って第1の切欠160(切欠)を通過するよう構成されている。このような構成によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明するが、前述した第1および第2実施形態と同一構成の部位には同一符号を付けて説明を省略する。
図10は、エレベータ装置100Bを乗場側から見た斜視図であり、かごドア310,320が閉位置にある状態を示している。図11は、エレベータ装置100Bを乗場側から見た斜視図であり、かごドア310が開位置にある状態を示している。
図10,11に示すように、本実施形態では、かごドア310に昇降制限部材400が設けられ、乗場敷居130に第2の切欠160Aが設けられている。また、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332と、昇降制限部材400とは、左右方向でずれて位置している。以下、詳細に説明する。
かご300は、かご敷居150の上側に設けられかご敷居150によって開閉可能に案内可能に構成されたかごドア310およびかごドア320を有する。かごドア310,320は、吊り具113Bによって支持されている。かご敷居150は、かご300の着床時において、乗場敷居130と隙間Gをおいて面している。乗場敷居130におけるかご側の端部には、被係合部134と、乗場敷居130を上下方向に貫通する第2の切欠160Aと、が設けられている。なお、第2の切欠160Aは、切欠の一例である。
また、かごドア310には、昇降制限部材400が設けられている。昇降制限部材400は、かごドア310から乗場敷居130へ向けて延びる板状部材である。
また、図11に示すように、かごドア310が開位置にあるとき、乗場敷居130の被係合部134に昇降制限部材400の係合部410が係合されている。従って、この状態のまま、かご300が上側または下側に移動しても、係合部410に被係合部134が干渉し、かご300の昇降が制限される。
これに対して、図10に示すように、かごドア310が閉位置にあるとき、乗場敷居130の第2の切欠160Aに係合部410が位置する。従って、この状態のまま、かご300が上側または下側に移動すると、係合部410が乗場敷居130に干渉せずに、かご300の昇降が許容される。なお、かごドア310,320は第一ドアの一例、乗場ドア110,120は第二ドアの一例である。かご敷居150は第一敷居の一例、乗場敷居130は第二敷居の一例である。
また、かごドア310の上端には、左側に位置する第1係合ベーン331と、第1係合ベーン331の右側に位置する第2係合ベーン332と、が設けられている。また、第1係合ベーン331と第2係合ベーン332との左右方向の中央を通る第1中心線CL1は、昇降制限部材400の左右方向の中央を通る第2中心線CL2よりも距離D10だけ左側にずれて位置している。言い換えると、かごドア310,320および乗場ドア110,120の閉状態では、昇降方向に見た場合に、昇降制限部材400と第1ローラまたは第2ローラ(図10には不図示)とは、昇降方向と交差する方向に、例えば、かごドア310,320および乗場ドア110,120の移動方向に、互いにずれている。従って、第2の切欠160Aの左右方向の幅は、第1および第2実施形態よりも大きく設定されている。本実施形態においても、かごドア310が閉位置にある状態において、第1係合ベーン331、第2係合ベーン332および昇降制限部材400は、かご300の昇降に伴って第2の切欠160Aを通過するよう構成されている。また、かご300の昇降時に昇降制限部材400と図示しない第1ローラまたは第2ローラとは互いに干渉しない。なお、第1係合ベーン331および第2係合ベーン332は、第一連動部材の一例であり、第1ローラまたは第2ローラは、第二連動部材の一例である。
以上、説明したように、本実施形態では、かごドア310(第二ドア)に設けられ、かごドア310が開位置にある状態では乗場敷居130(第二敷居)に設けられた被係合部154と係合してかご300の昇降を制限し、乗場ドア110が閉位置にある状態では被係合部134と係合せずかご300の昇降を許容する係合部410を有する昇降制限部材400を備えている。このような構成によっても、第1または第2実施形態と同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態を説明するが、前述した第1から第3実施形態と同一構成の部位には同一符号を付けて説明を省略する。図12は、エレベータ装置100Cにおける昇降制限部材400C、乗場ドア110、乗場敷居130、かご300、および、かご敷居150を示す断面図である。
図12に示すように、昇降制限部材400Cにおける第2連結部403の下端に設けられた下壁部412は、係合部410Cである。被係合部は、かご敷居150の下面158に設けられた支持ブラケット170と、かご敷居150の下面158と、を有する。支持ブラケット170は、奥側の端部171が下面158に固定されている。かご敷居150の下面158に設けた支持ブラケット170と、かご敷居150の下面158と、で被係合部180を構成している。被係合部180における乗場側が開口し、この開口に下壁部412が挿入されて係合状態となる。なお、下壁部412は、係合部410Cの一例である。支持ブラケット170およびかご敷居150の下面158は、被係合部180の一例である。
以上、説明したように、本実施形態では、かご敷居150の下面158に設けた支持ブラケット170と、かご敷居150の下面158と、で被係合部180を構成している。このような構成によっても、上記第1〜第3実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態によれば、例えば、かご敷居150の下部にスペースがある場合などに、かご敷居150の下面158に支持ブラケット170を設けて当該スペースの有効利用を図ることができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態を説明するが、前述した第1から第4実施形態と同一構成の部位には同一符号を付けて説明を省略する。図13は、エレベータ装置100Dにおける昇降制限部材400D、乗場ドア110、乗場敷居130、かご300、および、かご敷居150を示す断面図である。
本実施形態によるエレベータ装置100Dでは、昇降制限部材400Dに設けられた係合部410Dは、第2連結部403の下端からかご300に向けて延びた中間壁部414である。かご敷居150における上下方向の中間部には、凹部155(被係合部154D)が設けられている。凹部155は、乗場敷居130側が開口し、かご敷居150の上面151に沿って延びている。凹部155の上側部156と下側部157は、2つの挟持部に構成されている。凹部155には、昇降制限部材400Dの中間壁部414が挿入されることで、被係合部154Dとなる凹部155に係合している。また、中間壁部414は、かご300の昇降方向である上下方向に隙間をあけて2つの上側部156と下側部157とによって挟まれている。なお、中間壁部414は、係合部410Cの一例である。凹部155は、被係合部154Dの一例である。上側部156および下側部157は、挟持部の一例である。第2連結部の下部415は、板状部位の一例である。
以上、説明したように、本実施形態では、昇降制限部材400Dの中間壁部414(係合部410D)は、被係合部134を昇降方向に隙間をあけて挟む上側部156および下側部157(挟持部)を有する。このような構成によっても、上記第1〜第4実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態を例示したが、前記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、各実施形態や各変形例の構成や形状は、部分的に入れ替えて実施することも可能である。また、各構成や形状等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、前記実施形態では、乗場ドア110,120およびかごドア310,320の数がそれぞれ2であるが、乗場ドアおよびかごドアの数は3以上であってもよい。また、乗場ドア110,120およびかごドア310,320は、所謂片開きドアの例を示したが、所謂両開きドアであってもよい。さらに、昇降制限部材は、板状部材の例を示したが、板状部材以外の部材であってもよい。
100,100A,100B,100C,100D…エレベータ装置、110,120…乗場ドア(第一ドア,第二ドア)、115…第1ローラ(第一連動部材、第二連動部材)、116…第2ローラ(第一連動部材、第二連動部材)、130…乗場敷居(第一敷居,第二敷居)、134…被係合部、150…かご敷居(第一敷居,第二敷居)、154,154D…被係合部、155…凹部(被係合部154D)、156…上側部(挟持部)、157…下側部(挟持部)、160…第1の切欠(切欠)、160A…第2の切欠(切欠)、180…被係合部、300…かご、310,320…かごドア(第一ドア,第二ドア)、331…第1係合ベーン(第一連動部材、第二連動部材)、332…第2係合ベーン(第一連動部材、第二連動部材)、400,400C,400D…昇降制限部材、410,410C,410D…係合部、411…上壁部(把持部)、412…下壁部(把持部、係合部410C)、413…縦壁部(板状部位)、414…中間壁部(係合部410D)、415…第2連結部の下部(板状部位)。
実施形態のエレベータ装置は、第一ドアと、第二ドアと、第一敷居と、第二敷居と、昇降制限部材と、を備える。第一ドアは、かごドアおよび乗場ドアのうちの一方のドアである。第二ドアは、かごドアおよび乗場ドアのうちの他方のドアである。第一敷居は、第一ドアを開閉可能に案内する。第二敷居は、第二ドアを開閉可能に案内する。昇降制限部材は、第一ドアに設けられ、第一ドアが開位置にある状態では第二敷居に設けられた被係合部と係合してかごの昇降を制限し、第一ドアが閉位置にある状態では被係合部と係合せずかごの昇降を許容する係合部を有する。係合部は、第一ドアの開閉に伴って第二敷居に沿って移動可能に設けられる。係合部および被係合部のうち一方には、係合部および被係合部のうち他方を昇降方向に隙間をあけて挟む二つの挟持部が設けられる。

Claims (6)

  1. かごドアおよび乗場ドアのうちの一方である第一ドアと、
    前記かごドアおよび前記乗場ドアのうちの他方である第二ドアと、
    前記第一ドアを開閉可能に案内する第一敷居と、
    前記第二ドアを開閉可能に案内する第二敷居と、
    前記第一ドアに設けられ、前記第一ドアが開位置にある状態では前記第二敷居に設けられた被係合部と係合してかごの昇降を制限し、前記第一ドアが閉位置にある状態では前記被係合部と係合せず前記かごの昇降を許容する係合部を有する昇降制限部材と、
    を備えた、エレベータ装置。
  2. 前記第二敷居には、前記第一ドアが閉位置にある状態で前記昇降制限部材が上下方向に通過可能な切欠が設けられた、請求項1に記載のエレベータ装置。
  3. 前記第一ドアに設けられ、当該第一ドアと前記第二ドアとの開閉を連動させる第一連動部材を備え、
    前記第一連動部材は、前記かごの昇降に伴って前記切欠を通過するよう構成された、請求項2に記載のエレベータ装置。
  4. 前記第二ドアに設けられ、前記第一ドアと前記第二ドアとの開閉を連動させる第二連動部材を備え、
    前記第二連動部材は、前記かごの昇降方向において前記昇降制限部材と重ならない位置に設けられた、請求項1から3のいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  5. 前記係合部は、前記第一ドアの開閉に伴って前記第二敷居に沿って移動可能に設けられ、
    前記係合部および前記被係合部のうち一方には、前記係合部および前記被係合部のうち他方を昇降方向に隙間をあけて挟む二つの挟持部が設けられた、請求項1から4のいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  6. 前記昇降制限部材は、かごの着床時において前記第一敷居と前記第二敷居との間の隙間を通る板状部位を有した、請求項1から5のいずれか1項に記載のエレベータ装置。
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