JP2019151429A - 画像形成装置、復旧支援方法、復旧支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】給紙カセットの引き出し、再挿入を伴うユーザの作業が徒労に終わる確率を低下させることができる画像形成装置を提供する。【解決手段】情報記録部45は、給紙カセットの直前の引き出しまでになされた、画像形成動作に付随して、トレイ情報401、ジャム情報301を不揮発メモリ46に記録する。給紙カセットの挿入時において、ピックアップローラーと、用紙との圧接が検出されることなく、リフトアップタイマー43がタイムアウトした場合、用紙判断部48は、トレイ情報401、ジャム情報301に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する。そうした関連性を有する場合、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する。【選択図】図4
Description
本発明は、給紙カセットがスロットに挿入された際に、用紙載置台をリフトアップして、最上位の用紙をピックアップローラーに圧接し、給紙に備えるようにした画像形成装置に関し、特に、給紙カセットからスロットへの用紙落ちに対処する技術に関する。
用紙載置台のリフトアップとは、給紙カセットがスロットに装着が検出された際、ピックアップローラーによる用紙繰り出し、及び、給紙ローラーによる給紙が可能となる高さまで、用紙載置台上の用紙の高さを上昇させる動作である。このような画像形成装置において、画像形成装置本体から給紙カセットを引き出す動作は、比較的高い頻度でなされるから、給紙カセットを軽量化するため、駆動モーターは、給紙カセットではなく、画像形成装置本体側の作像部に設けられる。
給紙カセットは、用紙載置台と、リフターとを含み、リフターは、従動軸を構成する軸体に、一方端が用紙載置台を下側から押し上げるためのアーム部、他方端がカップリング部を取着した構成になっていて、給紙カセットがスロットに挿入された際、作像部側の駆動モーターの駆動軸に設けられたカップリング部材と結合し、駆動モーターの駆動力でリフターを回動する。これによって用紙載置台が押し上げられ、載置された用紙をピックアップローラーに圧接する。
ところで、駆動軸と、従動軸とのカップリング部材の結合が阻害されると、駆動軸の回転が長く継続しているにも拘わらず、一向に、給紙位置への用紙到達を検知しえないという状況に陥る。駆動軸の回転を長期間継続したにも拘わらず、一向に、給紙位置への用紙到達を検知しえない状況を、「リフトアップ異常」という。
こうしたリフトアップ異常を検出して、適切な対処を促す先行技術に、特許文献1に記載された画像形成装置がある。駆動モーターの駆動力を伝達する本体側の駆動力伝達経路のうち、最終段となるギアにエンコーダーを設け、かかるエンコーダーを用いて、駆動モーターによる回転の空回りの有無を検出する。そして、最終段のギア回転を検出しているものの、給紙位置への用紙の到達を検出し得ない場合、給紙カセットの装着状態に異常が生じているとして、給紙カセットの脱着をユーザに促す。
ところで、上記リフトアップ異常の原因には、駆動モーターの駆動軸と、リフターの従動軸とに用紙が挟み込り、駆動モーターの空転を招いたというものと、リフターにおける従動軸の変形等、リフター自体の故障によるものとがある。給紙カセットの脱着は、用紙の挟み込みを原因としたリフトアップ異常には有効な対処法となるものの、リフター自体の故障を原因としたリフトアップ異常については有効とはいえない。それにも拘わらず、特許文献1に記載された画像形成装置は、駆動モーターの空転を検出したという理由のみで、給紙カセット異常の警告を発し、給紙カセットの引き出しと、再装着とをユーザに促していた。用紙を載置した給紙カセットは相応の重量があり、また給紙カセットの収容位置は低所であるから、給紙カセットの引き出し・再挿入は、決して快適に行える作業ではない。リフトアップ異常の原因を充分に究明することなく、そのような不快さがある作業の繰り返しを強いている点で、特許文献1に記載された画像形成装置は、ユーザに対する配慮を欠いていた。
また、給紙カセットの脱着を繰り返した結果、サービスマンコールを行うとなると、リフトアップ異常が検出されてから、サービスマンによる処置が完了するまでの長期にわたり、画像形成装置を利用できない状態が継続することになる。画像形成装置を利用できない状態が長期間継続することは、事務処理の作業効率を低下させるという問題がある。
本発明の目的は、リフトアップトラブルが発生した場合の、給紙カセット引き出しと、給紙カセット再装着との無駄な繰り返しをなくすことができる画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決することができる画像形成装置は、装置筐体の一つの面に開口されたスロットに、挿抜可能に装着され、用紙載置台と、リフターとを含む給紙カセットと、前記用紙載置台に載置された用紙を給紙する給紙部と、スロットの挿入方向において、所定の位置まで給紙カセットが挿入された際、前記リフターと連結する駆動モーターとを備え、前記駆動モーターによって前記リフターに駆動力を加えることで、前記用紙載置台に載置された用紙を上昇させ、前記給紙部による給紙を行う構成を前提にしていて、前記給紙カセットの挿抜に関する挿抜情報と、前記引き出しの直前になされた画像形成装置の動作に関する動作情報とを記録する記録手段と、前記駆動モーターの駆動により、前記用紙載置台上の用紙が、前記給紙部によって圧接されたか否かを検出する検出手段と、前記駆動モーターの駆動にも拘わらず、前記給紙部による用紙圧接が検出されなかった場合、前記記録手段によって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が肯定的な判定を行った場合、給紙カセットをスロットから引き出して、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する報知手段とを備えることを特徴にしている。
尚、前記記録手段によって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、何れも用紙落ちを招く関連性を有さないと判定した場合、前記報知手段は、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める内容のメッセージをユーザに報知してもよい。
前記復旧メッセージの報知後に、給紙カセットの引き出しと、給紙カセットの再挿入とがなされた場合、前記駆動モーターは、前記リフターの駆動を再試行し、前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記給紙部による用紙圧接を検出手段が検出し得ない場合、前記報知手段は、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知してもよい。
前記記録手段により記録された前記挿抜情報及び動作情報が、搬送路におけるジャム発生と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記判定手段は、前記搬送路においてジャムが発生した際、ジャムの発生時点において、何れかの用紙が前記給紙部における所定のローラーを跨いだ状態になっているか否かの判断を行う状態判断部を含み、
前記状態判断部の判断結果が肯定的である場合、前記判定手段は、前記挿抜情報及び動作情報に示される前記複数の事象が前記用紙落ちを招く関連性を有するとの判定結果を下してもよい。
前記状態判断部の判断結果が肯定的である場合、前記判定手段は、前記挿抜情報及び動作情報に示される前記複数の事象が前記用紙落ちを招く関連性を有するとの判定結果を下してもよい。
前記所定のローラーは給紙ローラーであり、前記画像形成装置の搬送路において前記給紙ローラーの下流側には、搬送ローラーが取り付けられており、前記画像形成装置は、前記給紙ローラーの下流位置に取り付けられた給紙センサーと、前記搬送ローラーの下流位置に取り付けられた搬送センサーとを含み、前記給紙センサーが、用紙の存在を検出しつつ、前記搬送センサーが、当該用紙の存在を検出しえなかった場合、前記状態判断部は、複数用紙の何れかが、前記給紙ローラーを跨いだ状態で残留していると判定してもよい。
前記状態判断部が、前記給紙ローラーを跨いだ状態で残留している用紙は存在しないと判断した場合、前記判定手段は、前記スロットにおける用紙落ちの条件を満たさないと判定し、これまでに記録手段が記録した前記動作情報及び前記挿抜情報に示される複数の事象が、用紙落ちの条件を満たさない場合、前記報知手段は、ユーザによる用紙除去に代えてサービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知してもよい。
前記判定手段は、前記記録手段により記録された前記動作情報及び前記挿抜情報が、過積載状態の給紙カセットの挿入、及び、その後の給紙カセット引き出しに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記画像形成装置は、駆動モーターの回転開始から、前記検出手段による圧接検出までのリフトアップ時間を計時するリフトアップタイマーと、印刷枚数を計数する印刷枚数カウンターとを備え、前記挿抜情報に示される1の事象が、前回の給紙カセットの挿入時にリフトアップタイマーにより計時された計時時間が所定の閾値を下回ったとの事象であり、前記動作情報に示される他の事象が、前記直前のジョブ実行時における印刷枚数が所定の閾値を下回ったとの事象である場合、前記複数の事象が前記用紙落ちを招く関連性を有するとの判定結果を下してもよい。
前記記録手段により記録された前記動作情報及び前記挿抜情報が、電源瞬断と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記動作情報及び前記挿抜情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記復旧メッセージの報知後に、給紙カセットの引き出しと、給紙カセットの再装着とがなされた場合、前記駆動手段は、前記リフターの駆動を再試行し、前記リフターの駆動を再試行した回数が、所定の閾値を下回る場合、給紙位置への用紙到達を検出手段が検出し得なかったタイミングで、用紙除去による復旧メッセージをユーザに報知してもよい。
上記課題を解決することができる復旧支援方法の発明は、装置筐体の一つの面に開口されたスロットに、挿抜可能に装着され、用紙載置台と、リフターとを含む給紙カセットと、前記用紙載置台に載置された用紙を給紙する給紙部と、スロットの挿入方向において、所定の位置まで給紙カセットが挿入された際、前記リフターと連結する駆動モーターとを備え、前記駆動モーターによって前記リフターに駆動力を加えることで、前記用紙載置台に載置された用紙を上昇させ、前記給紙部による給紙を行う画像形成装置の構成を前提にしていて、前記給紙カセットの挿抜に関する挿抜情報と、前記引き出しの直前になされた画像形成装置の動作に関する動作情報とを記録する記録ステップと、前記駆動モーターの駆動により、前記用紙載置台上の用紙が、前記給紙部によって圧接されたか否かを検出する検出ステップと、前記駆動モーターの駆動にも拘わらず、前記給紙部による用紙圧接が検出されなかった場合、前記記録ステップによって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップが肯定的な判定を行った場合、前記給紙カセットをスロットから引き出して、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する報知ステップを含むことを特徴としている。
前記記録ステップによって記録された挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、何れも用紙落ちを招く関連性を有さないと判定した場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める内容のメッセージをユーザに報知してもよい。
前記復旧メッセージの報知後に、給紙カセットの引き出しと、給紙カセットの再挿入とがなされた場合、前記駆動モーターは、前記リフターの駆動を再試行し、
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記給紙部による用紙圧接を検出ステップが検出し得ない場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知してもよい。
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記給紙部による用紙圧接を検出ステップが検出し得ない場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知してもよい。
前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、搬送路におけるジャム発生と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記判定ステップは、前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、過積載状態の給紙カセットの挿入、及び、その後の給紙カセット引き出しに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、電源瞬断と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
上記課題を解決することができる復旧支援プログラムは、装置筐体の一つの面に開口されたスロットに、挿抜可能に装着され、用紙載置台と、リフターとを含む給紙カセットと、前記用紙載置台に載置された用紙を給紙する給紙部と、スロットの挿入方向において、所定の位置まで給紙カセットが挿入された際、前記リフターと連結する駆動モーターとを備え、前記駆動モーターによって前記リフターに駆動力を加えることで、前記用紙載置台に載置された用紙を上昇させ、前記給紙部による給紙を行う画像形成装置の構成を前提にしていて、前記カセットの挿抜に関する挿抜情報と、前記引き出しの直前になされた画像形成装置の動作に関する動作情報とを記録する記録ステップと、前記駆動モーターの駆動により、前記用紙載置台上の用紙が、前記給紙部によって圧接されたか否かを検出する検出ステップと、前記駆動モーターの駆動にも拘わらず、前記給紙部による用紙圧接が検出されなかった場合、前記記録ステップによって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップが肯定的な判定を行った場合、給紙カセットをスロットから引き出して、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する報知ステップとを、前記画像形成装置に内蔵されたコンピュータに実行させることを特徴にしている。
前記記録ステップによって記録された挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、何れも用紙落ちを招く関連性を有さないと判定した場合、前記報知ステップ報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める内容のメッセージをユーザに報知してもよい。
前記復旧メッセージの報知後に、前記給紙カセットの引き出しと、前記給紙カセットの再挿入とがなされた場合、前記駆動モーターは、前記リフターの駆動を再試行し、
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記ピックアップローラーによる用紙圧接を検出ステップが検出し得ない場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知してもよい。
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記ピックアップローラーによる用紙圧接を検出ステップが検出し得ない場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知してもよい。
前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、搬送路におけるジャム発生と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記判定ステップは、前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、過積載状態の給紙カセットの挿入、及び、その後の給紙カセット引き出しに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、電源瞬断と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定してもよい。
本発明の判定手段は、挿抜情報及び動作情報に示される間接的な複数の事象から、用紙落ちの有無を判定する。これにより、用紙落ちを直接的に検出し得るセンサー等が存在しない場合でも、相応の正確さで、用紙落ちの有無を判定することができる。
そして、報知手段による復旧メッセージの報知は、判定手段による判定結果が肯定的である場合に限られるから、徒労に終わるような給紙カセットの挿抜作業の発生を回避することができる。そうした無駄な作業の発生を回避することで、画像形成装置を用いた事務作業の効率化を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる画像形成装置1000の外観を示す。
[1]画像形成装置1000の構成
図1に示すように、画像形成装置1000は、トレイ部101A、101B、101C、101Dに用紙束をセットして、かかる用紙束を対象にした画像形成を行う。また、用紙のセットやジャムが発生した際の除去手順等が、操作パネル121を通じてユーザに提示されるようになっている。画像形成装置1000は、トレイ部101A、101B、101C、101Dと、トレイ部以外の作像部とで構成される。
図1に示すように、画像形成装置1000は、トレイ部101A、101B、101C、101Dに用紙束をセットして、かかる用紙束を対象にした画像形成を行う。また、用紙のセットやジャムが発生した際の除去手順等が、操作パネル121を通じてユーザに提示されるようになっている。画像形成装置1000は、トレイ部101A、101B、101C、101Dと、トレイ部以外の作像部とで構成される。
[2]画像形成装置の作像部の構成
図2を参照しながら、画像形成装置1000の作像部の構成について説明する。図2に示すように、画像形成装置1000の作像部は、中間転写ベルト100、縦搬ローラー102、タイミングローラー103、露光装置104、感光体ドラム105Y、M、C、K、現像装置106Y、M、C、K、一次転写ローラー107Y、M、C、K、2次転写ローラー108、定着装置109、定着ローラー110、圧接ローラー111、排出部112により構成される。
図2を参照しながら、画像形成装置1000の作像部の構成について説明する。図2に示すように、画像形成装置1000の作像部は、中間転写ベルト100、縦搬ローラー102、タイミングローラー103、露光装置104、感光体ドラム105Y、M、C、K、現像装置106Y、M、C、K、一次転写ローラー107Y、M、C、K、2次転写ローラー108、定着装置109、定着ローラー110、圧接ローラー111、排出部112により構成される。
縦搬ローラー102は、トレイ部101Bの給紙ローラー4によって搬送された用紙をタイミングローラー103に送る。
タイミングローラー103は、Y、M、C、K色の作像動作のタイミングに合わせて、縦搬ローラー102から搬送されて来る用紙を二次転写ローラー108に送る。
露光装置104は、1ページ分の画像に対応して作成されたY、M、C、K色のそれぞれに対応する露光パターンに基づき、感光体ドラム105Y、M、C、Kに露光を行い、感光体ドラム105Y、M、C、K上に静電潜像を形成する。
現像装置106Y、M、C、Kは、Y、M、C、K色のトナー粒子を感光体ドラム105Y、M、C、Kに供給し、静電潜像を顕像化して、Y、M、C、K色のトナー像を形成する。
一次転写ローラー107Y、M、C、Kは、感光体ドラム105Y、M、C、Kの感光面上に担持されているトナー像を中間転写ベルト100上に一次的に転写する。
二次転写ローラー108は、中間転写ベルト100に転写されたトナー像を、タイミングローラー103により搬送されてきた用紙に二次転写する。
定着装置109は、二次転写を経た用紙を、定着ローラー110及び圧接ローラー111からなる定着ニップ111nに供することで、用紙上で像を形作るトナーを溶融させ、用紙に定着させる。
画像形成装置1000の作像部において、搬送路における用紙の搬送動作を監視するために設けられたセンサーについて説明する。画像形成装置の作像部に設けられたセンサーとしては、縦搬センサー21、タイミングセンサー22、排紙センサー23がある。これらのセンサーは、縦搬ローラー102の下流位置、タイミングローラ103の上流位置、定着装置109の下流位置に設けられ、当該位置に用紙が存在するかどうかを検出する。
[3]トレイ部101Bの構成
続いて、トレイ部の構成について説明する。トレイ部101A、101B、101C、101Dは同一構成なので、トレイ部101Bについてのみ説明を行い、トレイ部101A、101C、101Dについての説明は省略する。図3は、本実施の形態に係る画像形成装置1000における、トレイ部101Bの構成を示す斜視図であり、給紙カセット2がスロット1から引き出されて、スロット1から分離した状態を示す。
続いて、トレイ部の構成について説明する。トレイ部101A、101B、101C、101Dは同一構成なので、トレイ部101Bについてのみ説明を行い、トレイ部101A、101C、101Dについての説明は省略する。図3は、本実施の形態に係る画像形成装置1000における、トレイ部101Bの構成を示す斜視図であり、給紙カセット2がスロット1から引き出されて、スロット1から分離した状態を示す。
トレイ部101Bは、図1にみられるように、画像形成装置筐体の前面下部に形成されたスロット1に給紙カセット2を挿抜自在に設けた構成であり、大別すると、スロット1と、給紙カセット2とからなる。
スロット1は、図3に示すように前面壁が欠除され、底壁1a、左右側壁1b、1c、背面壁1dで囲まれる空間を形成する。このスロット1の右奥上方には、ピックアップローラー3が画像形成装置筐体に支持された状態で位置している。ピックアップローラー3の用紙繰り出し方向下流には、給紙ローラー4が位置し、給紙ローラー4で繰り出された用紙は図2に示す縦搬用のガイド4gを通じて縦搬ローラー102に受け継がれる。
ピックアップローラー3の近傍となるスロット背面壁1dには、駆動モーター5が、その駆動軸に取着したカップリング部材6aをスロット内方に向けた状態で設けてある。
給紙カセット2は、図3に示すように、スロット1の空間に適合するサイズの箱状をしている。便宜上、スロット1への挿入方向先端に位置する壁面を先端壁2a、後方に位置する壁面を外面壁2b、それに左右の壁面を左右壁面2c、2dとすると、給紙カセット2の右奥に位置する先端壁2aの部位には、駆動モーター5の駆動軸に取着したカップリング部材6aと対向するカップリング部材6bを一端に設けた従動軸7が回転自在に軸承されている。従動軸7の他端側には、剛性のある板体8が取着されている。駆動モーター側のカップリング部材6aと、カップリング部材6bとは、給紙カセット2をスロット1内に完全に挿入した状態で噛合い、駆動モーター5の駆動力を従動軸7に伝達する。
従動軸7が回転すると、板体8が回転し、次に述べる用紙載置台10を上昇させる。
先端壁2aと、外面壁2bとの中間には、それらの壁面と並行する状態で用紙載置台支持基板9が給紙カセット底壁に立設されている。この支持基板9と、先端壁2aとの間に用紙載置台10が配されている。
用紙載置台10は、底壁10aと、その底壁の対向する2辺から起立した縦板10b、10cからなり、両縦板10b、10cの左端側が先端壁2aと支持基板9とに回転自在に連結されている。用紙載置台10の底壁10aは、従動軸7並びに板体8の上に載っていて、板体8が回転すると、用紙載置台10が左端側を中心に上方に回動する。図示はしていないが、用紙載置台10には、用紙束が載置されていて、用紙載置台が従動回動すると、用紙右端が上昇し、やがてピックアップローラー3に当接する。かかる当接により上限センサー15がそれを検出し、駆動モーター5の回転を停止する。
上述した給紙カセット2の挿抜動作や、用紙載置台10の上昇動作等、トレイ部でなされる様々な動作を監視するため、トレイ部101Bに設けられたセンサーについて説明する。
本実施形態では、上限センサ−15の他、トレイセンサー16、用紙センサー17、給紙センサー18がトレイ部101Bに取り付けられている。
上限センサー15は、図3において、ピックアップローラー3が架設された位置と同じ高さに設けられ、用紙載置台10に載置された用紙が、ピックアップローラー3によって適切に圧接された状態になったかどうかを検出する。
トレイセンサー16は、スロットの背面壁1dに設けられ、給紙カセット2の挿抜動作に伴う先端壁2aの接近、離間を検出し、給紙カセット2がスロットに完全にセットされたかどうかの判定に利用される。
用紙センサー17は、用紙載置台10における用紙積載の有無を検出する光学式センサーであり、用紙載置台10に用紙がない空の状態であると、OFFの検出値を出力する。一方、少なくとも一枚の用紙が用紙載置台10に積載されていると、ONの検出値を出力する。
給紙センサー18は、給紙ローラー4の用紙搬送方向における下流位置に設けられ、当該位置に用紙が存在するかどうかを検出する。
スロット1から引き出された状態の給紙カセット2における用紙載置台10に用紙束を載置して、スロット1に挿入した際、トレイセンサー16が、給紙カセット2の挿入を検出する。給紙カセット2の挿入検出後、駆動モーター5が用紙載置台10の上昇を開始する。かかる上昇により、用紙束の最上位の用紙が、上限センサ−15と接触すると、駆動モーター5は回転を停止する。これにより画像形成装置1000は、図2に示すように、用紙束B1がセットされ、その最上位の用紙P1が、ピックアップローラー3による圧接を受ける状態となる。
(用紙落ち)
図3に示したように給紙カセット2の挿入時に、カップリング部材6aは、カップリング部材6bと噛み合うことで、駆動モーター5の回転力は従動軸7に伝達する。給紙カセット2の先端壁2aと、スロット1のスロット背面壁1dとの間に用紙や用紙の紙片が入り込むと、これら用紙又は紙片が、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの噛み合いを阻害する。このように、給紙カセット2と、スロット1との間に用紙が入り込んで、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの結合を害することを、「用紙落ち」という。そうした用紙落ちの有無は、上限センサー15、トレイセンサー16、用紙センサー17、給紙センサー18、縦搬センサー21では判定し得ない。また、給紙カセット2が挿入された際、給紙カセット2の先端壁2aと、スロット1のスロット背面壁1dとの間の空間は極めて狭くなるので、別途のセンサーを取り付けて、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの結合の有無を検出することは難しい。そこで画像形成装置1000は、これらのセンサーの検出値を含む情報を記録して、それらの情報に基づき、用紙落ち発生の可能性を判断することにしている。
図3に示したように給紙カセット2の挿入時に、カップリング部材6aは、カップリング部材6bと噛み合うことで、駆動モーター5の回転力は従動軸7に伝達する。給紙カセット2の先端壁2aと、スロット1のスロット背面壁1dとの間に用紙や用紙の紙片が入り込むと、これら用紙又は紙片が、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの噛み合いを阻害する。このように、給紙カセット2と、スロット1との間に用紙が入り込んで、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの結合を害することを、「用紙落ち」という。そうした用紙落ちの有無は、上限センサー15、トレイセンサー16、用紙センサー17、給紙センサー18、縦搬センサー21では判定し得ない。また、給紙カセット2が挿入された際、給紙カセット2の先端壁2aと、スロット1のスロット背面壁1dとの間の空間は極めて狭くなるので、別途のセンサーを取り付けて、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの結合の有無を検出することは難しい。そこで画像形成装置1000は、これらのセンサーの検出値を含む情報を記録して、それらの情報に基づき、用紙落ち発生の可能性を判断することにしている。
[4]画像形成装置の制御系統
画像形成装置1000は、上記情報の記録や情報を用いた用紙落ちの判断を行い得る、制御系統を具備している。図4のブロック図を参照しながら、画像形成装置1000の制御系統の構成要素について説明する。画像形成装置1000の制御系統は、CPU、メモリ、周辺I/O回路を含むマイクロコンピュータシステムであり、図4に示すように、メカ駆動制御部40、ジョブ処理部41、印刷枚数カウンター42、リフトアップタイマー43、メカ状態制御部44、情報記録部45、不揮発メモリ46、クロック部47、用紙落ち判断部48、ユーザインターフェイス制御部49により構成される。
画像形成装置1000は、上記情報の記録や情報を用いた用紙落ちの判断を行い得る、制御系統を具備している。図4のブロック図を参照しながら、画像形成装置1000の制御系統の構成要素について説明する。画像形成装置1000の制御系統は、CPU、メモリ、周辺I/O回路を含むマイクロコンピュータシステムであり、図4に示すように、メカ駆動制御部40、ジョブ処理部41、印刷枚数カウンター42、リフトアップタイマー43、メカ状態制御部44、情報記録部45、不揮発メモリ46、クロック部47、用紙落ち判断部48、ユーザインターフェイス制御部49により構成される。
(ジョブ処理部41)
ジョブ処理部41は、図外の端末からジョブ要求が発行された場合、又は、図1の操作パネル121がユーザによるコピー開始操作を受け付けた場合、端末から受信した画像データ、又は、光学的に読み取られた画像データを対象とした静電潜像の形成と、形成された静電潜像の転写とを開始させる。具体的にいうと、トレイ部101Bの状態が「用紙あり状態」であり、露光装置104による静電潜像の形成が開始された際、メカ駆動制御部40に、給紙開始命令を発行して、給紙ローラー4の駆動、縦搬ローラー102の駆動、タイミングローラー103の駆動等を開始させる。
ジョブ処理部41は、図外の端末からジョブ要求が発行された場合、又は、図1の操作パネル121がユーザによるコピー開始操作を受け付けた場合、端末から受信した画像データ、又は、光学的に読み取られた画像データを対象とした静電潜像の形成と、形成された静電潜像の転写とを開始させる。具体的にいうと、トレイ部101Bの状態が「用紙あり状態」であり、露光装置104による静電潜像の形成が開始された際、メカ駆動制御部40に、給紙開始命令を発行して、給紙ローラー4の駆動、縦搬ローラー102の駆動、タイミングローラー103の駆動等を開始させる。
(印刷枚数カウンター42)
印刷枚数カウンター42は、図2に示した作像部によって印刷がなされた回数をカウントする。印刷枚数カウンター42によるカウント値は、ジョブ処理部41がジョブを要求した際に0に初期化され、定着装置109の下流側近傍位置に設けられた排紙センサー23が、用紙の排出を検出する度に、そのカウント値を1つずつインクリメントする。排出センサー23による用紙検出に応じて、カウント値のインクリメントを継続することで、ジョブにおいて、実際に印刷がなされた用紙の枚数を明らかにする。
印刷枚数カウンター42は、図2に示した作像部によって印刷がなされた回数をカウントする。印刷枚数カウンター42によるカウント値は、ジョブ処理部41がジョブを要求した際に0に初期化され、定着装置109の下流側近傍位置に設けられた排紙センサー23が、用紙の排出を検出する度に、そのカウント値を1つずつインクリメントする。排出センサー23による用紙検出に応じて、カウント値のインクリメントを継続することで、ジョブにおいて、実際に印刷がなされた用紙の枚数を明らかにする。
(リフトアップタイマー43)
リフトアップタイマー43は、図2に示す駆動モーター5の回転が開始された際、計時を開始し、上限センサー15による検出値がONと設定されるまでの時間を計時する。上限センサー15の検出値がONになることなく、タイムアウトした場合、リフトアップタイマー43はタイムアウトがなされた旨を通知する。
リフトアップタイマー43は、図2に示す駆動モーター5の回転が開始された際、計時を開始し、上限センサー15による検出値がONと設定されるまでの時間を計時する。上限センサー15の検出値がONになることなく、タイムアウトした場合、リフトアップタイマー43はタイムアウトがなされた旨を通知する。
(メカ状態制御部44)
メカ状態制御部44は、トレイセンサー16の検出値、用紙センサー17の検出値、上限センサー15の検出値に基づき、給紙カセット2の状態を特定して、特定された状態を特定する値をユーザインターフェイス制御部49に出力する。
メカ状態制御部44は、トレイセンサー16の検出値、用紙センサー17の検出値、上限センサー15の検出値に基づき、給紙カセット2の状態を特定して、特定された状態を特定する値をユーザインターフェイス制御部49に出力する。
(情報記録部45)
情報記録部45は、画像形成装置による画像形成動作のうち、ジョブ要求が発行された際の動作や、ジョブが発生した際の動作、給紙カセット2の引き出し及び挿入がなされた際の動作に付随して、複数のセンサー、印刷枚数カウンター42、リフトアップタイマー43により監視された事象を示す情報を生成し、不揮発メモリ46に書き込む。こうして、不揮発メモリ46に書き込まれる情報にはジョブ情報201、ジャム情報301、302、トレイ情報401、402がある。ジョブ情報201、202は、ジョブ要求が発行された際の動作履歴であり、ジョブ要求時点を示す時刻情報、給紙命令発行時点を示す時刻情報を含む。これらは、ジョブがいつ要求されたか、給紙命令がいつ発行されたかという事象を示す。
情報記録部45は、画像形成装置による画像形成動作のうち、ジョブ要求が発行された際の動作や、ジョブが発生した際の動作、給紙カセット2の引き出し及び挿入がなされた際の動作に付随して、複数のセンサー、印刷枚数カウンター42、リフトアップタイマー43により監視された事象を示す情報を生成し、不揮発メモリ46に書き込む。こうして、不揮発メモリ46に書き込まれる情報にはジョブ情報201、ジャム情報301、302、トレイ情報401、402がある。ジョブ情報201、202は、ジョブ要求が発行された際の動作履歴であり、ジョブ要求時点を示す時刻情報、給紙命令発行時点を示す時刻情報を含む。これらは、ジョブがいつ要求されたか、給紙命令がいつ発行されたかという事象を示す。
ジャム情報301は、ジャム発生時点を示す時刻情報、印刷枚数情報、縦搬センサー検出時点を示す時刻情報、給紙センサー検出時点を示す時刻情報を含む。これらは、ジャムがいつ発生したか、ジャムが発生した際、印刷枚数カウンター42による印刷枚数が何枚か、縦搬センサー21の検出値が何時ONになったか、給紙センサー18の検出値がいつONになったとの事象を示す。トレイ情報401は、カセット引出時点を示す時刻情報、カセット挿入時点を示す時刻情報、リフトアップ時間を示す情報、上限センサー検出時点を示す時刻情報を含む。これらは、給紙カセット2の引き出しが何時なされたか、給紙カセット2の挿入がいつなされたか、前回のリフトアップ時間がどれだけであったか、上限センサー23による検出時点がいつであったかとの事象を示す。
(用紙落ち判断部48)
用紙落ち判断部48は、情報記録部45により不揮発メモリ46に記録されたジャム情報、ジョブ情報、トレイ情報に示される事象が、用紙落ちの発生条件を満たすかどうかを判定する。用紙落ちについての複数の発生条件は、後述する。
用紙落ち判断部48は、情報記録部45により不揮発メモリ46に記録されたジャム情報、ジョブ情報、トレイ情報に示される事象が、用紙落ちの発生条件を満たすかどうかを判定する。用紙落ちについての複数の発生条件は、後述する。
(ユーザインターフェイス制御部49)
ユーザインターフェイス制御部49は、図1に示す操作パネル121を通じた対話的な操作環境をユーザに提供する。特に、不揮発メモリ46に記録されたジャム情報、ジョブ情報、トレイ情報に示される事象が、用紙落ちの条件を満たすと用紙落ち判断部48が判定した場合、ユーザインターフェイス制御部49は、用紙落ちした用紙の除去手順を操作パネル121に表示させる。
ユーザインターフェイス制御部49は、図1に示す操作パネル121を通じた対話的な操作環境をユーザに提供する。特に、不揮発メモリ46に記録されたジャム情報、ジョブ情報、トレイ情報に示される事象が、用紙落ちの条件を満たすと用紙落ち判断部48が判定した場合、ユーザインターフェイス制御部49は、用紙落ちした用紙の除去手順を操作パネル121に表示させる。
[5]用紙落ち判断部48による用紙落ち発生の判断
以下、用紙落ち判断部48が、どのようにして用紙落ち発生の有無を判断するかの判断手順の詳細を説明する。かかる説明には、図5(a)〜(c)のタイムチャートを参照する。これらのタイムチャートは、図4に示したジョブ情報201に示される複数の検出時点、ジャム情報301に示される検出時点、トレイ情報401、402に示される検出時点を共通の時間軸にプロットして示す。
以下、用紙落ち判断部48が、どのようにして用紙落ち発生の有無を判断するかの判断手順の詳細を説明する。かかる説明には、図5(a)〜(c)のタイムチャートを参照する。これらのタイムチャートは、図4に示したジョブ情報201に示される複数の検出時点、ジャム情報301に示される検出時点、トレイ情報401、402に示される検出時点を共通の時間軸にプロットして示す。
条件A:ジャムによる用紙落ち条件
図5(a)は、ジョブ情報201に示される給紙命令が発行された時点以降に(時点t1参照)、ジャム情報301に示されるジャムが発生して(時点t2参照)が存在していて、それ以降に、トレイ情報401に示される給紙カセット2の引き出し(時点t3参照)、及び、給紙カセット2が再挿入がなされ(時点t4参照)、最終的に、リフトアップ異常が発生した(時点t5参照)という状況を示す。
図5(a)は、ジョブ情報201に示される給紙命令が発行された時点以降に(時点t1参照)、ジャム情報301に示されるジャムが発生して(時点t2参照)が存在していて、それ以降に、トレイ情報401に示される給紙カセット2の引き出し(時点t3参照)、及び、給紙カセット2が再挿入がなされ(時点t4参照)、最終的に、リフトアップ異常が発生した(時点t5参照)という状況を示す。
かかる状況において、ジャム情報301に示される縦搬センサー21の検出値D2がOFFであり、給紙センサー18の検出値D1がONであると、給紙カセット2から繰り出された用紙P1は、図6(a)に示すように給紙ローラー4を跨いだ状態で留まっている可能性がある。2以上のローラーで支持されている場合と異なり、図6(a)のように用紙が給紙ローラー4を跨いでいる状態では、用紙の後半部hf1が給紙ローラー4から垂れ下がった状態になっている。かかる状態で、給紙カセット2の引出しや再挿入がなされると、給紙カセット2が用紙を巻き込んで、用紙が給紙カセット2と、スロット1との間に入り込む可能性がある。また、給紙カセット2の再挿入により用紙が破断して、一部の紙片がスロット1と、給紙カセット2との間に入り込む可能性がある。そこで、用紙落ち判断部48は、図5(a)に示すように、時点t5でリフトアップ異常が検出された場合、過去の給紙センサー18の検出値D1、縦搬センサー21の検出値D2を参照することで、給紙ローラー11を跨ぐ状態で、用紙が残留しているかどうかの可能性を見極める。
条件B:過積載状態による用紙落ちの第1条件
図5(b)は、ジョブ情報201に示される給紙命令の発行がなされ(時点t1参照)、ジャム情報301に示されるジャムが発生し(時点t2参照)、トレイ情報401に示される給紙カセットの引き出しがなされ(時点t3参照)、その後、給紙カセット2が再挿入された後(時点t4参照)、リフトアップ異常が発生した(時点t5参照)という状況を示す。かかる状況において、トレイ情報402に示される給紙カセット2の挿入が検出された挿入時点t10よりも前の時点t11で、トレイ情報402に示される上限センサー15の検出値がONになったことを過積載状態による用紙落ちの条件とする。
図5(b)は、ジョブ情報201に示される給紙命令の発行がなされ(時点t1参照)、ジャム情報301に示されるジャムが発生し(時点t2参照)、トレイ情報401に示される給紙カセットの引き出しがなされ(時点t3参照)、その後、給紙カセット2が再挿入された後(時点t4参照)、リフトアップ異常が発生した(時点t5参照)という状況を示す。かかる状況において、トレイ情報402に示される給紙カセット2の挿入が検出された挿入時点t10よりも前の時点t11で、トレイ情報402に示される上限センサー15の検出値がONになったことを過積載状態による用紙落ちの条件とする。
過積載状態にある給紙カセット2が、何故、用紙落ちを引き起こすかについて、図6(b)(c)を参照して説明する。図6(b)に示すように、過積載状態にある給紙カセット2がスロット1に挿入され、その後、給紙が開始されたが、その後、ジャムが発生して、ユーザが図6(c)に示すように、強い力で給紙カセット2を引き出したとする。過積載状態にある給紙カセット2が強い力P10で引き出されると、用紙載置台6に積載された各用紙は、引き出しによる慣性力を受ける。この際、用紙間に働く摩擦力が小さいと、図6(c)に示すように一部の用紙P1、P2、P3、P4が過積載状態にある用紙束B10から滑り落ちることがある。そうして用紙束から滑り落ちた用紙の何れか(図6(c)では用紙P1)が、給紙カセット2の先端壁2aと、スロット1のスロット背面壁1dとの間に入り込み、カップリング部材6aと、カップリング部材6bとの結合を阻害することがある。この阻害した状態にユーザが気付くことなく、給紙カセット2を再挿入すると、用紙がカップリング部材6a、6bに介在してリフトアップ異常をもたらす(図5(b)のt5)恐れがある。そこで、用紙落ち判断部48は、過去の時点の動作履歴であるトレイ情報402を参照し、それに示される上限センサー31による接触の検出時点t11が、給紙カセット挿入の検出時点t10よりも早いかどうかを判定する。
給紙カセット2が過積載状態であると、図6(b)に示すように給紙カセット2がスロット1に挿入された際、給紙カセット2の挿入完了よりも先に、給紙カセット2に積載された用紙束B10が、図6(b)における符号tc1の部分に示すように上限センサー15と接触することがある。図6(b)における上限センサー31による接触検出時点t11が、給紙カセット挿入の検出時点t10よりも早い場合、過積載状態の給紙カセットが挿入された可能性が高い。そこで、図5(b)に示すように、時系列に生成されたトレイ情報401、402のうち、時間的に過去となるトレイ情報402に示される上限センサー15の検出時点t11が、給紙カセット2の挿入検出時点t10よりも早い場合、用紙落ちが発生した可能性があると判断する。
条件C:過積載状態の第2条件
図5(c)は、ジョブ情報201に示される給紙命令の発行(時点t1参照)よりも後に、ジャム情報301に示されるジャムが発生して(時点t2参照)、その後、トレイ情報402に示される給紙カセット2の引出し(時点t3参照)と、給紙カセット2の再挿入(時点t4参照)とがなされ、リフトアップ異常が発生した(時点t5参照)という状況を示す。かかる状況において、トレイ情報401よりも1つ前に生成されたトレイ情報402に示されるリフトアップ時間t402が閾値となる時間Thを下回ること、ジャム情報301に示される印刷枚数c301が閾値となる枚数Chを下回ることを、過積載状態による用紙落ちの第2条件とする。尚、所定時間Thは、例えば1秒以下の値に設定するのが望ましい。給紙カセット2が過積載状態であると、用紙束の最上位の用紙が、上限センサー15の間近にまで接近しており、用紙載置台10の上昇開始から僅かな期間で、用紙載置台10に積載された用紙が、上限センサ−15と接触してしまうからである。また、所定枚数Chは、例えば2〜3枚以下の値に設定するのが望ましい。給紙カセット2が過積載状態であると、2〜3枚の用紙が搬送路に送り出されたとしても、用紙載置台10に積載された用紙束の高さが変動しないとの理由による。
図5(c)は、ジョブ情報201に示される給紙命令の発行(時点t1参照)よりも後に、ジャム情報301に示されるジャムが発生して(時点t2参照)、その後、トレイ情報402に示される給紙カセット2の引出し(時点t3参照)と、給紙カセット2の再挿入(時点t4参照)とがなされ、リフトアップ異常が発生した(時点t5参照)という状況を示す。かかる状況において、トレイ情報401よりも1つ前に生成されたトレイ情報402に示されるリフトアップ時間t402が閾値となる時間Thを下回ること、ジャム情報301に示される印刷枚数c301が閾値となる枚数Chを下回ることを、過積載状態による用紙落ちの第2条件とする。尚、所定時間Thは、例えば1秒以下の値に設定するのが望ましい。給紙カセット2が過積載状態であると、用紙束の最上位の用紙が、上限センサー15の間近にまで接近しており、用紙載置台10の上昇開始から僅かな期間で、用紙載置台10に積載された用紙が、上限センサ−15と接触してしまうからである。また、所定枚数Chは、例えば2〜3枚以下の値に設定するのが望ましい。給紙カセット2が過積載状態であると、2〜3枚の用紙が搬送路に送り出されたとしても、用紙載置台10に積載された用紙束の高さが変動しないとの理由による。
前々回のトレイセット時に生成されたトレイ情報402に示されるリフトアップ時間t402が、閾値である所定時間Thを下回るという条件は、僅かなリフトアップ時間によって、用紙が、給紙位置まで到達したとの事象を示す。かかる事象が存在する場合、過積載状態の給紙カセット2がスロット1に挿入されたとの推測が成り立つ。その後の時点のジャム情報301に示される印刷枚数c301が、閾値である所定時間Chを下回ったことから、過積載状態の給紙カセット2がスロットに挿入されたものの、多くの用紙が印刷されず、給紙カセットに残存しているとの推測が成り立つ。こうした推測が成立する場合、過積載状態の用紙の一部が、用紙落ちした可能性が高いとする。
[6]メカ状態制御部44、ユーザインターフェイス制御部49による制御手順の詳細
図7、図8のフローチャートを参照しながら、メカ状態制御部44、ユーザインターフェイス制御部49による制御手順の詳細について説明する。図7は、メカ状態制御部44の制御手順を示すフローチャートであり、図8はユーザインターフェイス制御部49の制御手順を示すフローチャートである。この図7のフローチャートの処理手順、図8のフローチャートの処理手順は、変数jを通じて、互いに連携する内容になっている。ここで、変数jとは、画像形成装置1000のメカ状態を示す状態変数である。
図7、図8のフローチャートを参照しながら、メカ状態制御部44、ユーザインターフェイス制御部49による制御手順の詳細について説明する。図7は、メカ状態制御部44の制御手順を示すフローチャートであり、図8はユーザインターフェイス制御部49の制御手順を示すフローチャートである。この図7のフローチャートの処理手順、図8のフローチャートの処理手順は、変数jを通じて、互いに連携する内容になっている。ここで、変数jとは、画像形成装置1000のメカ状態を示す状態変数である。
画像形成装置1000の電源が投入されると、ステップS1において状態変数jを「トレイ未セット」を示す値に設定する。ここで、「トレイ未セット」とは、給紙カセット2がスロット1から引き出されている状態を示す。こうして、状態変数jを初期化した後、トレイセンサー16がオンになったかどうかの検出待ちを行う(ステップS2でwait)。トレイセンサー16が、給紙カセット2との接触を検出すると、メカ状態を示す変数jを「トレイセット」を示す値に設定する。ここで、「トレイセット」とは、給紙カセット2がスロット1に挿入され、給紙カセット2の先端壁2aと、スロットのスロット背面壁1dとが近接している状態を示す。
続くステップS4において、用紙センサー17の検出値がONになったかどうかを判定する。用紙センサー17がOFFであると(ステップS4でNo)、状態変数jを「用紙無し」を示す値に設定し(ステップS5)、本フローチャートの処理を終える。
用紙センサー17による検出値がONになると(ステップS4でYes)、駆動モーター5の駆動を開始し(ステップS6)、ステップS7、S8のループに移行する。本ループは上限センサー15の検出値がONになったか(ステップS7)、リフトアップタイマー43がタイムアウトしたかという2つの事象の発生を監視する。リフトアップタイマー43がタイムアウトすることなく、給紙カセット2に積載された用紙束が上限センサー15に到達すると(ステップS7でYes)、それまでのリフトアップタイマー43のカウント値をリフトアップ時間として示すトレイ情報401を不揮発メモリ46に書き込み、メカ状態を示す状態変数jを「用紙有り」として、本フローチャートの処理を終える。
一方、給紙カセット2に積載された用紙束の最上位用紙が上限センサー15に到達することなく、リフトアップタイマー43がタイムアウトした場合(ステップS8でYes)、メカ状態を示す状態変数jを「トレイ異常セット」を示す値に設定して、本フローチャートの処理を終える。「トレイ異常セット」とは、給紙カセット2がスロット1に正しく装着されておらず、給紙カセット2の用紙載置台6における用紙を、給紙位置まで到達させ得ない状態を示す。給紙カセット2が引き出された場合、メカ状態制御部44は、ステップS1から、本フローチャートの処理をやり直す。
メカ状態制御部44が、図7のフローチャートに従い動作を行っている間、ユーザインターフェイス制御部49は図8のフローチャートに示される動作を実行する。
図8のフローチャートにおいて、ユーザインターフェイス制御部49は、ステップS11〜S14からなるループに移行する。このループは、メカ状態を示す状態変数jが、「用紙セット」、「トレイ未セット」、「用紙無し」、「トレイ異常セット」の何れを示す値になったか否かを判定するものである。メカ状態を示す状態変数jが「トレイ未セット」を示す値であれば(ステップS11でYes)、給紙カセット2を挿入してトレイ部を閉める旨の警告表示を操作パネルに行わせる(ステップS15)。この警告表示に従いユーザが給紙カセット2をスロット1に押し込み、トレイセンサー16により給紙カセット2の挿入が検出されれば(ステップS16でYes)、ステップS11〜S14のループに戻る。
メカ状態を示す状態変数jの値が「用紙無し」であれば、給紙カセット2に用紙をセットする旨の警告表示を行い(ステップS17)、給紙カセット2の挿入が検出されるのを待つ(ステップS18でwait)、給紙カセット2の挿入が検出されれば(ステップS18でYes)、ステップS11〜S14からなるループに戻る。給紙位置への用紙到達を検出することなく、リフトアップタイマー43がタイムアウトして、メカ状態を示す状態変数jが、「トレイ異常セット」を示す値になった場合(ステップS14でYes)、これまでのトレイ装着の過程で記録されたトレイ情報401、ジャム情報301、ジョブ情報201が用紙落ちの発生条件を充足するかを判断する(ステップS19)。
用紙落ちの条件の充足判断の詳細を描いたのが、図9のフローチャートである。本フローチャートは、不揮発メモリ46に記録されたジョブ情報201、ジャム情報301、トレイ情報401、402を引数として受け取り、用紙落ちの可能性があるか否かを示す状態値をリターンするというサブルーチンを構成する。本フローチャートのステップS31は、ジャムによる用紙落ち条件(条件A)が成立するかどうかの判定である。トレイ情報401、ジャム情報301が図5(a)に示した条件Aを満たしていると判断した場合(ステップS31でNo)、ステップS34において用紙落ちの可能性がある旨を示す状態値をリターンする。ステップS31がNoであると、ステップS32の判定を実行する。ステップS32は、過積載状態による第1用紙落ち条件(条件B)が成立するかどうかの判定である。トレイ情報401、ジャム情報301が図5(b)に示した条件Bを満たしていると判断した場合、ステップS34において用紙落ちの可能性がある旨を示す状態値をリターンする。
ステップS31、ステップS32がNoであると、ステップS33の判定を実行する。ステップS33は、過積載状態による第2用紙落ち条件(条件C)が成立するかどうかの判定である。トレイ情報401、ジャム情報301が図5(c)に示した条件Cを満たしていると判断した場合、ステップS34において用紙落ちの可能性がある旨を示す状態値をリターンする。ステップS31、S32、S33が何れも、Noであると判定された場合、ステップS35において用紙落ちの可能性がない旨を示す状態値を図8のフローチャートにリターンする。
図9から図8のフローチャートにリターンすると、ステップS19の次のステップ(ステップS24、ステップS20)から図8の処理を再開する。
用紙落ちの可能性が存在しないとの状態値がリターンされた場合(ステップS19のNo)、サービスマンコール画面を表示する(ステップS27)。サービスマンコール画面とは、トレイ異常セットに関するジャムコードと、サービスマンの処置を求める旨のガイダンスとを含み、ユーザから操作を受け付けない状態の画面をいう。こうしたサービスマンコールは、サービスマンが処置を行い、サービスマンから知り得ない特殊な操作がなされない限り解除されない。以上のように、条件A〜Cが何れも充足されない場合は、用紙落ちになっている可能性が低く、ユーザでは対処できない状況に陥っている蓋然性が高いので、サービスマンによる復旧に委ねる。そのため、ユーザに対してリフトアップ異常や用紙除去を連続して提示することはない。これにより、給紙カセット2の引き出し・再挿入の無駄な繰り返しを避け、サービスマンコールを早期に行わせることができる。
一方、用紙落ちの可能性が存在するとの状態値がリターンされた場合(ステップS19のYes)、用紙除去画面を操作パネル121に表示させる(ステップS20)。図10は、ステップS20で操作パネル121に表示される用紙除去画面sc1の一例を示す。本画面は、画面タイトルt1と、用紙除去を促すメッセージ文字列mg1と、用紙除去手順を示すガイダンス画像gd1、gd2、gd3で構成される。これらのガイダンス画像は、給紙カセット2の引出(1の矢印参照)、用紙束の取り出し(2の矢印)、ロック部材の解除(3の矢印)、給紙カセット2の取り出し(4の矢印)、そしてスロット1の奥に紙片が詰まっていないかの確認と、詰まっている場合の用紙除去とをユーザに促す。その後、ステップS21〜S25に移行する。ステップS21〜S25は、変数rを制御変数としたループ処理を構成する。変数rは、リトライ回数を示す制御変数であり、ステップS21では、この制御変数rを1で初期化する。続いて、ステップS22において、メカ状態の遷移を待つ。つまり、メカ状態を示す状態変数jが、トレイ未セット(スロット1から給紙カセット2が引き抜かれた状態)になり、その後、トレイセット(スロット1に給紙カセット2が挿入された状態)になったかどうかを判定する(ステップS22でwait)。ユーザが、給紙カセット2の引出及び再挿入を行い、メカ状態を示す変数jが「トレイセット」になると(ステップS22でYes)、メカ状態を示す変数jが、トレイセット状態からトレイ異常状態に遷移したかどうかを判断する(ステップS23)。
給紙カセット2の引出し及び再挿入の後、メカ状態がトレイセット状態から用紙有り状態に遷移した場合(ステップS23でNo)、警告表示を解除して(ステップS26)、ステップS11〜S14からなるループに戻る。給紙カセットの引き出し・再挿入により、リフトアップ異常が解消したので、サービスマンコールの回数が減り、画像形成装置が設置された事業所にサービスマンを出向かせる回数を減らすことができる。
トレイ未セット状態からトレイセット状態に一旦移行したものの、再びトレイ異常状態に遷移した場合(ステップS23でYes)、ステップS24において、リトライ回数を示す変数rが上限値n以下かどうかを判定する。トレイ未セット状態からトレイセット状態に一旦移行したものの、再びトレイ異常状態に戻ったということは、給紙カセット2の引き出し、再挿入の過程を経たとしても、用紙落ちが解消されなかったことを意味する。
ステップS24において、制御変数rが上限値n以下である場合(ステップS24でYes)、変数rをインクリメントして(ステップS25)、ステップS22に戻り、給紙カセット2の引き出し、再挿入のリトライを行わせる。制御変数rが上限値nを下回るか、上限値nと等しい場合、ステップS22〜S25のループは繰り返される。上限値nを上回る回数だけ、給紙カセット2の引き出し、再挿入を繰り返したとしても、メカ状態はトレイセット状態からトレイ異常セットに遷移する場合、ステップS23がYes、ステップS24がNoになって、サービスマンコール画面を表示させる(ステップS27)。上限値nの回数だけ、ユーザが用紙除去を試みても、リフトアップが正常になされない場合、サービスマンコール画面を表示するので、サービスマンコールの遅延を招かない。
[7]まとめ
以上のように本実施形態にかかる画像形成装置によれば、これまでの画像形成の過程で不揮発メモリ46に記録したトレイ情報401、ジャム情報301に示されるセンサーの検出内容や、検出時点の時間関係に従い、用紙落ちの可能性を判断する。駆動モーター5の駆動軸側のカップリング部材6a、従動軸7の従動軸側のカップリング部材6bとの間における用紙の挟み込みを直接検出するセンサーが存在しない場合でも、相応の確率で、用紙落ちの発生をユーザに通知するので、徒労に終わるような、給紙カセットの挿抜作業をユーザに行わせることはない。そうした、徒労に終わる作業の発生を回避することで、画像形成装置1000を用いた事務作業の効率化を図ることができる。
以上のように本実施形態にかかる画像形成装置によれば、これまでの画像形成の過程で不揮発メモリ46に記録したトレイ情報401、ジャム情報301に示されるセンサーの検出内容や、検出時点の時間関係に従い、用紙落ちの可能性を判断する。駆動モーター5の駆動軸側のカップリング部材6a、従動軸7の従動軸側のカップリング部材6bとの間における用紙の挟み込みを直接検出するセンサーが存在しない場合でも、相応の確率で、用紙落ちの発生をユーザに通知するので、徒労に終わるような、給紙カセットの挿抜作業をユーザに行わせることはない。そうした、徒労に終わる作業の発生を回避することで、画像形成装置1000を用いた事務作業の効率化を図ることができる。
(変形例1)
上記実施形態では、用紙がローラーを跨ぎ、破損するというジャム発生を条件としたが、変形例1では、トラブル発生により、用紙がローラーに残留するという残留紙の存在を条件として、用紙判断部48が用紙落ちの有無を判定する。ここでのトラブルとは、画像形成装置が高温になったこと、通信異常が発生したこと、モーター異常が発生したことを意味していて、基本的には、リセット操作や電源の再投入により解消される軽微なものを意味する。そうしたトラブルが発生した場合、定着ローラー110や中間転写ローラー100、タイミングローラー103、二次転写ローラー108の回転は一時的に停止し、搬送中の用紙は、損傷がないまま何れかのローラーに残留する。そこで本変形例にかかる情報記録部45は、上記トラブルが発生した際、トラブルの発生時点を示す情報(トラブル情報)を生成して不揮発メモリ46に書き込む。この書き込みにあたって、トラブル情報に、上記トラブルが発生した際のセンサー検出値を含ませておく。そして、リフトアップ異常が検出された場合、直前のトラブル情報において、給紙ローラー4における給紙センサー18がONであること、及び、トラブル発生時点以降に給紙カセット2の引き出し・再挿入がなされたことを条件にして、給紙ローラー4に残留した用紙が用紙落ちの発生を招いた可能性があると判定する。
上記実施形態では、用紙がローラーを跨ぎ、破損するというジャム発生を条件としたが、変形例1では、トラブル発生により、用紙がローラーに残留するという残留紙の存在を条件として、用紙判断部48が用紙落ちの有無を判定する。ここでのトラブルとは、画像形成装置が高温になったこと、通信異常が発生したこと、モーター異常が発生したことを意味していて、基本的には、リセット操作や電源の再投入により解消される軽微なものを意味する。そうしたトラブルが発生した場合、定着ローラー110や中間転写ローラー100、タイミングローラー103、二次転写ローラー108の回転は一時的に停止し、搬送中の用紙は、損傷がないまま何れかのローラーに残留する。そこで本変形例にかかる情報記録部45は、上記トラブルが発生した際、トラブルの発生時点を示す情報(トラブル情報)を生成して不揮発メモリ46に書き込む。この書き込みにあたって、トラブル情報に、上記トラブルが発生した際のセンサー検出値を含ませておく。そして、リフトアップ異常が検出された場合、直前のトラブル情報において、給紙ローラー4における給紙センサー18がONであること、及び、トラブル発生時点以降に給紙カセット2の引き出し・再挿入がなされたことを条件にして、給紙ローラー4に残留した用紙が用紙落ちの発生を招いた可能性があると判定する。
(変形例2)
変形例1では、トラブル発生及び復旧後の残留紙の存在を元に、用紙落ちの発生を判定したが、変形例2では、電源瞬断により、用紙がローラーに残留したという残留紙の存在を用紙判断部48が判定する。電源瞬断が発生した場合も、トラブル発生及び復旧後と同様、定着ローラー110や中間転写ローラー100、タイミングローラー103等の回転は一時的に停止する。そうした場合、搬送中の用紙は、損傷がないまま何れかのローラーに残留する。そこで本変形例では、情報記録部45が、電源供給の有無を示す信号(電源モニタ信号)が一時的にLOWになり、電源瞬断が発生した際に情報(電源瞬断情報)を生成して不揮発メモリ46に書き込む。この書き込みにあたって、電源瞬断情報に、上記電源瞬断が発生した際のセンサー検出値を含ませておく。そして、用紙判断部48は、電源瞬断情報を参照し、給紙ローラー4における給紙センサー18がONであること、及び、電源瞬断の発生時点以降に給紙カセット2の引き出し・再挿入がなされたことを条件にして、給紙ローラー4に残留した用紙が用紙落ちを招いた可能性があると判定する。
変形例1では、トラブル発生及び復旧後の残留紙の存在を元に、用紙落ちの発生を判定したが、変形例2では、電源瞬断により、用紙がローラーに残留したという残留紙の存在を用紙判断部48が判定する。電源瞬断が発生した場合も、トラブル発生及び復旧後と同様、定着ローラー110や中間転写ローラー100、タイミングローラー103等の回転は一時的に停止する。そうした場合、搬送中の用紙は、損傷がないまま何れかのローラーに残留する。そこで本変形例では、情報記録部45が、電源供給の有無を示す信号(電源モニタ信号)が一時的にLOWになり、電源瞬断が発生した際に情報(電源瞬断情報)を生成して不揮発メモリ46に書き込む。この書き込みにあたって、電源瞬断情報に、上記電源瞬断が発生した際のセンサー検出値を含ませておく。そして、用紙判断部48は、電源瞬断情報を参照し、給紙ローラー4における給紙センサー18がONであること、及び、電源瞬断の発生時点以降に給紙カセット2の引き出し・再挿入がなされたことを条件にして、給紙ローラー4に残留した用紙が用紙落ちを招いた可能性があると判定する。
(変形例3)
変形例3は、ジャム情報に各センサーの検出値を含ませておき、ジョブの印刷枚数と、ジャム位置との関係に応じて、用紙落ちが発生したがどうかを判定する。例えば、ジャム位置が給紙ローラー4になっていて、印刷枚数が多数である場合、ジャムが、給紙ローラー4から遠い位置で発生したとしても、給紙ローラー4に用紙が残留する可能性が高い。こうした可能性があるので、用紙落ちの条件を満たすと判断してもよい。
変形例3は、ジャム情報に各センサーの検出値を含ませておき、ジョブの印刷枚数と、ジャム位置との関係に応じて、用紙落ちが発生したがどうかを判定する。例えば、ジャム位置が給紙ローラー4になっていて、印刷枚数が多数である場合、ジャムが、給紙ローラー4から遠い位置で発生したとしても、給紙ローラー4に用紙が残留する可能性が高い。こうした可能性があるので、用紙落ちの条件を満たすと判断してもよい。
(変形例4)
変形例4は、リフトアップ異常と判定されてから、電源ON状態で給紙カセットが引き出され、その後、電源がOFFに切り替えられた状態で、給紙カセット2が挿入されるという動作がなされたか否かを判定する。電源OFF状態では、トレイセンサー18が作動しないので、給紙カセット2が挿入されたかどうかを判断することはできない。一方、画像形成装置1000の電源が投入されると、その時点で用紙の存在が検知される。電源がOFFされた状態での給紙カセットの挿入は、電源がONされた時点が給紙カセット挿入が検出された時点と同じかどうかで判断することができる。リフトアップ異常が発生して、電源OFFの状態で、給紙カセット2の挿入がなされた場合、用紙落ち判断部48は、不揮発メモリ46に記録された複数のトレイ情報401、402のうち、電源OFF直前に記録されたものを参照する。電源OFF直前に、記録されたトレイ情報401に示される複数の事象が、過積載状態による用紙落ちの第2条件を満たす場合、具体的にいうと、リフトアップ時間が所定時間を下回り、かつ、印刷枚数が所定枚数を下回る場合、電源OFF前の給紙カセットの状態が過積載状態であったと推測される。そして、給紙カセット2が過積載状態であったため、ユーザが画像形成装置1000の電源をOFFにし、その後、給紙カセット2の引き出し、再挿入したとの行動をとったとの推測が成り立つ。この場合、用紙判断部48が用紙落ちが発生したとの判定結果を下し、ユーザによる用紙除去を求めることで、迅速な復旧を図ることができる。
変形例4は、リフトアップ異常と判定されてから、電源ON状態で給紙カセットが引き出され、その後、電源がOFFに切り替えられた状態で、給紙カセット2が挿入されるという動作がなされたか否かを判定する。電源OFF状態では、トレイセンサー18が作動しないので、給紙カセット2が挿入されたかどうかを判断することはできない。一方、画像形成装置1000の電源が投入されると、その時点で用紙の存在が検知される。電源がOFFされた状態での給紙カセットの挿入は、電源がONされた時点が給紙カセット挿入が検出された時点と同じかどうかで判断することができる。リフトアップ異常が発生して、電源OFFの状態で、給紙カセット2の挿入がなされた場合、用紙落ち判断部48は、不揮発メモリ46に記録された複数のトレイ情報401、402のうち、電源OFF直前に記録されたものを参照する。電源OFF直前に、記録されたトレイ情報401に示される複数の事象が、過積載状態による用紙落ちの第2条件を満たす場合、具体的にいうと、リフトアップ時間が所定時間を下回り、かつ、印刷枚数が所定枚数を下回る場合、電源OFF前の給紙カセットの状態が過積載状態であったと推測される。そして、給紙カセット2が過積載状態であったため、ユーザが画像形成装置1000の電源をOFFにし、その後、給紙カセット2の引き出し、再挿入したとの行動をとったとの推測が成り立つ。この場合、用紙判断部48が用紙落ちが発生したとの判定結果を下し、ユーザによる用紙除去を求めることで、迅速な復旧を図ることができる。
(その他の変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施形態では、図10に示すような画面sc1を操作パネル121に表示させることで、給紙カセット2の引き出し、及び、用紙除去をユーザに提示した。これに限らず、音声ガイダンスにより、給紙カセット2の引き出し、及び、用紙除去をユーザに報知してもよい。また、画像形成装置1000の画面に限らず、画像形成装置1000と同じネットワークに属する別の情報機器や、携帯端末に画面又は音声による用紙除去の報知を行わせてもよい。
図9のフローチャートでは、条件A、B、Cの何れかを充足するかどうかの判断を行った。しかしこれに限らず、トレイ情報401、402、ジャム情報301が条件Aを充足しないと判定しない場合、サービスマンコールの表示を行わせて、サービスマンの処置を待ってもよい。
(2)過積載状態による第1条件では、上限センサー15の検出が、トレイセンサー16の検出時点よりも早いことを、用紙落ちの条件としたが、これに限らない。用紙センサー17の検出が、トレイセンサー16の検出よりも早いことを用紙落ちの条件にしてもよい。
(3)上実施形態では、トレイ部101Bを対象としたが、トレイ部101A、C、Dについて、用紙落ち判断部48が用紙落ちの有無を判断してもよい。
トレイ部101Aには、縦搬ローラーが存在しないので、トレイ部が1つのみである場合のジャムによる用紙落ちは、タイミングローラーの下流に設けられたセンサの検出値と、給紙ローラー近辺の給紙センサーの検出値との組み合わせで判定すべきである。具体的にいうと、トレイ部101Aの給紙ローラー4の下流位置近辺に設けられた給紙センサーの検出値がONであり、タイミングローラー103におけるセンサーの検出値がOFFである場合、用紙落ちが生じた可能性があると判定すべきである。またトレイ部の個数は3台以下であってもよいし、5台以上であってもよい。
(4)上述した実施形態、変形例1、2では、用紙落ち判断部48は、トレイ部101Bから定着部109に到る搬送路において、ジャムやトラブル、電源異常による用紙残留が発生した場合に、給紙ローラーを跨いだ状態になっているかどうかの判定を行ったが、これに限らない。用紙落ち判断部48は、両面印刷のためのフィードバック経路でジャムやトラブル、電源異常による用紙残留が発生した場合に、用紙落ちが発生したかどうかの判定を実行してもよい。ここで、両面印刷のためのフィードバック経路とは、図2において、定着装置9から二次転写ローラー108が設けられた2次転写位置に到る経路115であり、両面搬送ローラー116a、b、c、dと、搬送センサー117a、bが設けられていて、表面への静電潜像の転写がなれた用紙が送り込まれる。かかるフィードバック経路115の、両面搬送ローラー116a、b、c、dの何れかで用紙のジャムや、トラブル又は電源異常による用紙残留が発生した場合、用紙が給紙ローラー4を跨いだ状態になっているとして、用紙落ちの可能性を判定してもよい。
(5)トレイ部101A、Bにより給紙される紙種は、普通紙、上質紙、カラー用紙、および塗工紙の何れであってもよい。また、用紙のサイズは、たとえばA3〜A7、B4〜B7、名刺、しおり、チケット、葉書、封筒、写真(L版)であってもよい。シートの姿勢は縦置きと横置きとのいずれであってもよい。また、トレイ部101A、Bによる給紙の対象は、用紙に限らず、樹脂製のシートであってもよい。
(6)上記実施形態では、画像形成装置がタンデム型のカラープリンター装置である場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、タンデム型以外のカラープリンター装置やモノクロプリンター装置に本発明を適用してもよい。また、スキャナーを備えた複写装置や、ファクシミリ通信機能を備えたファクシミリ装置といった単機能機、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
本発明は、画像形成装置を具備したプリンターや、複合機等の画像形成装置として利用される可能性がある。
1 スロット
2 給紙カセット
3 ピックアップローラー
4 給紙ローラー
5 リフト駆動モーター
6a、6b カップリング部材
10 用紙載置台
15 上限センサー
16 トレイセンサー
17 用紙センサー
41 ジョブ処理部
42 印刷枚数カウンター
43 リフトアップタイマー
44 メカ状態制御部
45 情報記録部
46 不揮発メモリ
47 クロック部
48 裏落ち判断部
49 ユーザインターフェイス制御部
100 中間転写ベルト
101A、B、C、D トレイ部
102 縦搬ローラー
103 タイミングローラー
104 露光装置
105Y、M、C、K 感光体ドラム
106Y、M、C、K 現像装置
107Y、M、C、K 一次転写ローラー
108 二次転写ローラー
109 定着装置
110 定着ローラー
111 圧接ローラー
111n 定着ニップ
112 排出部
1000 画像形成装置
2 給紙カセット
3 ピックアップローラー
4 給紙ローラー
5 リフト駆動モーター
6a、6b カップリング部材
10 用紙載置台
15 上限センサー
16 トレイセンサー
17 用紙センサー
41 ジョブ処理部
42 印刷枚数カウンター
43 リフトアップタイマー
44 メカ状態制御部
45 情報記録部
46 不揮発メモリ
47 クロック部
48 裏落ち判断部
49 ユーザインターフェイス制御部
100 中間転写ベルト
101A、B、C、D トレイ部
102 縦搬ローラー
103 タイミングローラー
104 露光装置
105Y、M、C、K 感光体ドラム
106Y、M、C、K 現像装置
107Y、M、C、K 一次転写ローラー
108 二次転写ローラー
109 定着装置
110 定着ローラー
111 圧接ローラー
111n 定着ニップ
112 排出部
1000 画像形成装置
Claims (23)
- 装置筐体の一つの面に開口されたスロットに、挿抜可能に装着され、用紙載置台と、リフターとを含む給紙カセットと、前記用紙載置台に載置された用紙を給紙する給紙部と、スロットの挿入方向において、所定の位置まで給紙カセットが挿入された際、前記リフターと連結する駆動モーターとを備え、前記駆動モーターによって前記リフターに駆動力を加えることで、前記用紙載置台に載置された用紙を上昇させ、前記給紙部による給紙を行う画像形成装置であって、
前記給紙カセットの挿抜に関する挿抜情報と、前記引き出しの直前になされた画像形成装置の動作に関する動作情報とを記録する記録手段と、
前記駆動モーターの駆動により、前記用紙載置台上の用紙が、前記給紙部によって圧接されたか否かを検出する検出手段と、
前記駆動モーターの駆動にも拘わらず、前記給紙部による用紙圧接が検出されなかった場合、前記記録手段によって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が肯定的な判定を行った場合、給紙カセットをスロットから引き出して、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する報知手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記記録手段によって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、何れも用紙落ちを招く関連性を有さないと判定した場合、前記報知手段は、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める内容のメッセージをユーザに報知する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記復旧メッセージの報知後に、給紙カセットの引き出しと、給紙カセットの再挿入とがなされた場合、前記駆動モーターは、前記リフターの駆動を再試行し、
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記給紙部による用紙圧接を検出手段が検出し得ない場合、前記報知手段は、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記記録手段により記録された前記挿抜情報及び動作情報が、搬送路におけるジャム発生と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像形成装置。 - 前記判定手段は、前記搬送路においてジャムが発生した際、ジャムの発生時点において、何れかの用紙が前記給紙部における所定のローラーを跨いだ状態になっているか否かの判断を行う状態判断部を含み、
前記状態判断部の判断結果が肯定的である場合、前記判定手段は、前記挿抜情報及び動作情報に示される前記複数の事象が前記用紙落ちを招く関連性を有するとの判定結果を下す
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記所定のローラーは給紙ローラーであり、
前記画像形成装置の搬送路において前記給紙ローラーの下流側には、搬送ローラーが取り付けられており、
前記画像形成装置は、前記給紙ローラーの下流位置に取り付けられた給紙センサーと、前記搬送ローラーの下流位置に取り付けられた搬送センサーとを含み、
前記給紙センサーが、用紙の存在を検出しつつ、前記搬送センサーが、当該用紙の存在を検出しえなかった場合、前記状態判断部は、複数用紙の何れかが、前記給紙ローラーを跨いだ状態で残留していると判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記状態判断部が、前記給紙ローラーを跨いだ状態で残留している用紙は存在しないと判断した場合、前記判定手段は、前記スロットにおける用紙落ちの条件を満たさないと判定し、
これまでに記録手段が記録した前記動作情報及び前記挿抜情報に示される複数の事象が、用紙落ちの条件を満たさない場合、前記報知手段は、ユーザによる用紙除去に代えてサービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知する
ことを特徴とする請求項5、6の何れかに記載の画像形成装置。 - 前記判定手段は、
前記記録手段により記録された前記動作情報及び前記挿抜情報が、過積載状態の給紙カセットの挿入、及び、その後の給紙カセット引き出しに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成装置は、駆動モーターの回転開始から、前記検出手段による圧接検出までのリフトアップ時間を計時するリフトアップタイマーと、
印刷枚数を計数する印刷枚数カウンターとを備え、
前記挿抜情報に示される1の事象が、前回の給紙カセットの挿入時にリフトアップタイマーにより計時された計時時間が所定の閾値を下回ったとの事象であり、前記動作情報に示される他の事象が、前記直前のジョブ実行時における印刷枚数が所定の閾値を下回ったとの事象である場合、前記複数の事象が前記用紙落ちを招く関連性を有するとの判定結果を下す
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記記録手段により記録された前記動作情報及び前記挿抜情報が、電源瞬断と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記動作情報及び前記挿抜情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像形成装置。 - 前記復旧メッセージの報知後に、給紙カセットの引き出しと、給紙カセットの再装着とがなされた場合、前記駆動手段は、前記リフターの駆動を再試行し、
前記リフターの駆動を再試行した回数が、所定の閾値を下回る場合、給紙位置への用紙到達を検出手段が検出し得なかったタイミングで、用紙除去による復旧メッセージをユーザに報知する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 装置筐体の一つの面に開口されたスロットに、挿抜可能に装着され、用紙載置台と、リフターとを含む給紙カセットと、前記用紙載置台に載置された用紙を給紙する給紙部と、スロットの挿入方向において、所定の位置まで給紙カセットが挿入された際、前記リフターと連結する駆動モーターとを備え、前記駆動モーターによって前記リフターに駆動力を加えることで、前記用紙載置台に載置された用紙を上昇させ、前記給紙部による給紙を行う画像形成装置において、用紙上昇に異常が生じた場合の復旧を支援する復旧支援方法であって、
前記給紙カセットの挿抜に関する挿抜情報と、前記引き出しの直前になされた画像形成装置の動作に関する動作情報とを記録する記録ステップと、
前記駆動モーターの駆動により、前記用紙載置台上の用紙が、前記給紙部によって圧接されたか否かを検出する検出ステップと、
前記駆動モーターの駆動にも拘わらず、前記給紙部による用紙圧接が検出されなかった場合、前記記録ステップによって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップが肯定的な判定を行った場合、前記給紙カセットをスロットから引き出して、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する報知ステップと
を含むことを特徴とする復旧支援方法。 - 前記記録ステップによって記録された挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、何れも用紙落ちを招く関連性を有さないと判定した場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める内容のメッセージをユーザに報知する
ことを特徴とする請求項12に記載の復旧支援方法。 - 前記復旧メッセージの報知後に、給紙カセットの引き出しと、給紙カセットの再挿入とがなされた場合、前記駆動モーターは、前記リフターの駆動を再試行し、
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記給紙部による用紙圧接を検出ステップが検出し得ない場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知する
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の復旧支援方法。 - 前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、搬送路におけるジャム発生と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の復旧支援方法。 - 前記判定ステップは、前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、過積載状態の給紙カセットの挿入、及び、その後の給紙カセット引き出しに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の復旧支援方法。 - 前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、電源瞬断と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の復旧支援方法。 - 装置筐体の一つの面に開口されたスロットに、挿抜可能に装着され、用紙載置台と、リフターとを含む給紙カセットと、前記用紙載置台に載置された用紙を給紙する給紙部と、スロットの挿入方向において、所定の位置まで給紙カセットが挿入された際、前記リフターと連結する駆動モーターとを備え、前記駆動モーターによって前記リフターに駆動力を加えることで、前記用紙載置台に載置された用紙を上昇させ、前記給紙部による給紙を行う画像形成装置において用紙上昇に異常が生じた場合の復旧支援を実行させる復旧支援プログラムであって、
前記カセットの挿抜に関する挿抜情報と、前記引き出しの直前になされた画像形成装置の動作に関する動作情報とを記録する記録ステップと、
前記駆動モーターの駆動により、前記用紙載置台上の用紙が、前記給紙部によって圧接されたか否かを検出する検出ステップと、
前記駆動モーターの駆動にも拘わらず、前記給紙部による用紙圧接が検出されなかった場合、前記記録ステップによって記録された前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、スロット内への用紙落ちを招く関連性を有しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップが肯定的な判定を行った場合、給紙カセットをスロットから引き出して、スロット内に落ちた用紙を除去する内容の復旧メッセージをユーザに報知する報知ステップとを、
前記画像形成装置に内蔵されたコンピュータに実行させることを特徴とする復旧支援プログラム。 - 前記記録ステップによって記録された挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が、何れも用紙落ちを招く関連性を有さないと判定した場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める内容のメッセージをユーザに報知する
ことを特徴とする請求項18に記載の復旧支援プログラム。 - 前記復旧メッセージの報知後に、前記給紙カセットの引き出しと、前記給紙カセットの再挿入とがなされた場合、前記駆動モーターは、前記リフターの駆動を再試行し、
前記リフターの駆動を再試行してもなお、前記ピックアップローラーによる用紙圧接を検出ステップが検出し得ない場合、前記報知ステップは、ユーザによる用紙除去に代えて、サービスマンによる処置を求める旨をユーザに報知する
ことを特徴とする請求項18又は19に記載の復旧支援プログラム。 - 前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、搬送路におけるジャム発生と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項18〜20の何れかに記載の復旧支援プログラム。 - 前記判定ステップは、
前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、過積載状態の給紙カセットの挿入、及び、その後の給紙カセット引き出しに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項18〜20の何れかに記載の復旧支援プログラム。 - 前記記録ステップにより記録された挿抜情報及び動作情報が、電源瞬断と、その後の給紙カセットの引き出しとに関連する複数の事象を示すことを要件にして、前記挿抜情報及び動作情報に示される複数の事象が用紙落ちを招く関連性を有すると判定する
ことを特徴とする請求項18〜20の何れかに記載の復旧支援プログラム。
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