JP2019150266A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】炊飯動作を精度よく制御し、被炊飯物の食味を向上することができる炊飯器を提供する。【解決手段】鍋5と、加熱コイル11と、蒸気口4aを開けることにより鍋5内の圧力を低下させ、蒸気口を閉じることにより鍋5内の圧力を上昇させる圧力調整部13と、鍋5内の圧力変化を検知する圧力検知部22と、時間計測部24とおよび圧力調整部13を制御することにより複数の工程を実行する制御部20と、圧力検知部22で検知された鍋5内の圧力変化を、時間計測部24で計測された時間に対する圧力変化曲線として保持するメモリ20aとを備え、複数の工程は、鍋5内の圧力を上昇させる加圧工程および鍋5内の圧力を減少させる減圧工程とを少なくとも含み、制御部20は、メモリ20aに保持された圧力変化曲線の勾配に応じて、圧力調整部13を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、炊飯器に関する。
従来、炊飯鍋内を密封し、所定の圧力で加熱しながら炊飯する圧力炊飯器が知られている。圧力炊飯器では、密封された炊飯鍋内で内容物(被炊飯物である米および水)が加熱されるため、炊飯を開始すると炊飯鍋内の温度が上昇し、内容物の水分が蒸発することにより炊飯鍋内の圧力が増加する。炊飯鍋内の圧力が設定値に到達すると、炊飯鍋を加熱する加熱部(ヒータ)の火力を制御して、炊飯鍋内の圧力を設定値に維持しながら内容物の加熱を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の炊飯器では、炊飯を開始してから一定時間が経過したときの炊飯鍋内の圧力が設定値未満の場合に、ヒータの火力を第一の火力よりも高出力の第二の火力に変更している。
特開2005−211577号公報
しかし、従来技術に係る炊飯器では、炊飯開始から一定時間経過後の炊飯鍋内の圧力が所定値に達しているかどうかの検知を行うのみであるため、被炊飯物の炊飯状態を把握することは困難である。また、炊飯を開始してから炊飯鍋内を加圧するときにのみ、炊飯鍋内の圧力を検知して加熱制御を行うため、被炊飯物の炊飯状態の制御の精度が低く、被炊飯物の良好な食味が得られないことがあるという課題がある。
そこで、本発明は、炊飯動作を精度よく制御し、被炊飯物の食味を向上することができる炊飯器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る炊飯器は、被炊飯物を収容する鍋と、前記鍋を加熱する加熱部と、前記鍋内から気体を放出するための圧力弁を有し、前記圧力弁の開閉状態を調整することにより前記鍋内の圧力を調整する圧力調整部と、前記鍋内の圧力変化を検知する圧力検知部とを備え、前記鍋内の圧力状態に応じて、前記鍋内の圧力を上昇させる加圧時間を制御することを特徴とする。
本発明に係る炊飯器は、炊飯動作を精度よく制御し、被炊飯物の食味を向上することができる。
実施の形態に係る炊飯器の外観斜視図である。 実施の形態に係る炊飯器の分解斜視図である。 実施の形態に係る炊飯器の構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る炊飯器の加圧勾配を示す図である。 実施の形態に係る炊飯器の減圧勾配を示す図である。 実施の形態に係る炊飯器の炊飯工程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る炊飯器の沸騰工程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る炊飯器の沸騰工程での圧力変化および温度変化のタイムチャートであり、(a)は圧力変化、(b)は温度変化を示す。 実施の形態に係る炊飯器の1回目加圧の工程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る炊飯器の1回目減圧の工程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る炊飯器の2回目加減圧の工程を示すフローチャートである。 実施例1に係る炊飯器の沸騰工程での圧力変化を示すタイムチャートである。 実施例2に係る炊飯器の沸騰工程での圧力変化を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
本実施の形態では、炊飯器1として、加熱コイルに高周波電流を供給することにより鍋を加熱して炊飯を行う誘導加熱式の炊飯器を例に挙げて説明する。なお、炊飯器1は、誘導加熱式の炊飯器でなくてもよく、例えば電熱ヒータで鍋を加熱するヒータ式の炊飯器であってもよい。
図1Aは、本実施の形態に係る炊飯器1の外観斜視図である。図1Bは、本実施の形態に係る炊飯器1の分解斜視図である。図1Bにおいて、(a)は蒸気放出部4、(b)は外蓋3、(c)は内蓋6、(d)は鍋5、(e)は炊飯器本体2を示している。
炊飯器1は、図1Aおよび図1Bの(a)〜(e)に示すように、炊飯器本体2と、外蓋3とを備えている。外蓋3は、炊飯器本体2の上方に、開閉自在に取り付けられている。外蓋3が閉じられた状態では、図1Aに示すように、炊飯器1は、炊飯器本体2の筐体2aと外蓋3を外観できる。また、炊飯器本体2には、炊飯器1を持ち運びするための取っ手2bが取り付けられている。
炊飯器本体2は、図1Bの(e)に示すように、筐体2aと、後述する鍋5を収容する鍋収容部10を有している。鍋収容部10は、鍋5の形状に沿った窪んだ形状をしている。鍋収容部10において、鍋5の底面と接触する収容部底面および鍋5の側面と接触する収容部側面は、例えば耐熱性の高い樹脂材料で形成されている。鍋収容部10の炊飯器本体2の内部側には、後述する加熱コイル11が配置されている。本実施の形態において、加熱コイル11は加熱部である。
外蓋3は、図1Aおよび図1Bの(b)に示すように、炊飯器本体2の上方に配置されている。外蓋3は、炊飯器本体2に設けられた外蓋取り付け部2cにより、炊飯器本体2
に開閉自在に取り付けられている。また、外蓋3には、図1Aに示すように、操作部3aと、開閉ボタン3bとが設けられている。
操作部3aは、例えば、炊飯開始、炊飯メニューの選択などの操作および表示を行う部分である。操作部3aには、表示部15が設けられており、操作内容、炊飯状態等が表示される。例えば、ユーザは表示部15を見ながら操作部3aを操作することにより、かたさ、ねばりおよびハリ感等の食感ならびに食味等、炊飯後の被炊飯物の所望の状態に応じた炊飯メニューを選択することができる。なお、操作部3aは表示部を兼ねたタッチパネル式の操作部3aであってもよい。
開閉ボタン3bは、外蓋3を開くためのボタンである。開閉ボタン3bを押すことにより、外蓋3は、外蓋取り付け部2cを中心に回転し、炊飯器本体2から開く。なお、外蓋3を閉じるときには、外蓋3を炊飯器本体2の方に押圧することで閉じることができる。
また、外蓋3の一部には、図1Aおよび図1Bの(a)に示すように、蒸気放出部4が設けられている。蒸気放出部4には圧力弁として機能する蒸気口4aが設けられており、炊飯時に蒸気口4aから鍋5内の気体(水蒸気)が放出される。また、蒸気放出部4は、外蓋3から取り外すことが可能である。
さらに、炊飯器1は、炊飯器本体2と外蓋3とで囲まれる炊飯器内部に、鍋5と、内蓋6とを備えている。
鍋5は、被炊飯物および水を収容し、加熱することにより炊飯を行う容器である。鍋5は、例えば、金属、金属コーティングされたセラミクス等により構成されている。鍋5は、炊飯器本体2に設けられている鍋収容部10に収容される。
内蓋6は、外蓋3の炊飯器本体2側の面に配置されており、鍋収容部10に収容された鍋5の上部を覆うことにより鍋5を密閉する。内蓋6には、鍋5の内部の圧力を調整する圧力調整部13が設けられている。圧力調整部13は、蒸気放出部4の蒸気口4aを開閉することにより、圧力を調整する。なお、上述した蒸気放出部4は、圧力調整部13の一部である。
図2は、本実施の形態に係る炊飯器1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、炊飯器1は、炊飯器本体2の内部に、加熱コイル11、インバータ回路12、電源基板、電源コード等、誘導加熱式の炊飯器として必要な電子部品等を有している。また、炊飯器1は、炊飯器本体2の内部に、炊飯の制御を行うための制御部20、鍋温度検知部21、圧力検知部22、電源電圧検知部23、時間計測部24を有している。
制御部20は、インバータ回路12を介して、加熱コイル11により鍋5への火力を調整し、鍋5内の温度の制御を行う。また、制御部20は、鍋温度検知部21、圧力検知部22、電源電圧検知部23、時間計測部24から伝達された鍋5内の温度、鍋5内の圧力、電源電圧、時間に基づいて、圧力調整部13、スチームユニット14、表示部15の動作の制御を行う。これにより、制御部20は、炊飯器1で行われる炊飯の工程(炊飯工程)において、複数の工程を実行する。
制御部20は、記憶部としてメモリ20aを有しており、メモリ20aに記憶された制御パターンに基づいて制御を行う。また、制御部20は、操作部3aにより外部から入力された操作に基づいて制御を行ってもよい。なお、メモリ20aは、制御部20に設けられていなくてもよく、制御部20の外部に設けられていてもよい。
メモリ20aは、炊飯時の制御パターンおよびその他の制御パラメータが記憶された記憶部である。メモリ20aには、炊飯メニュー、各炊飯メニューに対応した制御パターン、加圧および減圧時の圧力および時間、加熱時の温度および時間等の調整パラメータが記憶されている。また、メモリ20aには、各炊飯メニューに対応した適切な加水比の状態を基準状態として、基準状態における加圧時の圧力変化を、時間に対する比で表した加圧時の基準曲線と、基準状態における減圧時の圧力変化を、時間に対する比で表した減圧時の基準曲線とが記憶されている。
さらに、メモリ20aには、後述する圧力検知部22で検知された圧力が保持される。メモリ20aは、圧力検知部22で検知された圧力を、当該圧力が検知された時間とともに保持する。圧力が検知された時間とは、例えば、加圧または減圧が開始されたときを基準時として、上述した時間計測部24で計測された、基準時からの経過時間である。メモリ20aは、加圧時の圧力変化および減圧時の圧力変化を、それぞれ、時間計測部24で計測された時間に対する圧力変化曲線として保持する。
加水比とは、鍋5内の被炊飯物と水との比率のことをいい、加水比が高い場合には水量が多く、加水比が低い場合には水量が少ないことを示す。また、加水比が高い場合には、基準曲線において、時間に対する圧力の変化は緩やかであり、加水比が低い場合には、基準曲線において、時間に対する圧力の変化は急峻である。加水比を検出することにより、鍋5内の残水量を検知することができる。
加熱コイル11は、鍋5を加熱するための電磁コイルであり、電源から供給された高周波電流により電磁誘導を生じさせる。これにより、鍋5は加熱コイル11によって誘導加熱され、鍋5が加熱される。なお、鍋5への加熱は、誘導加熱でなくヒータ式の加熱で行ってもよい。
加熱コイル11は、鍋5の底面を加熱する底面加熱コイル11aと、鍋5の側面を加熱する側面加熱コイル11bとを有している。底面加熱コイル11aは、円環状に巻き回されており、鍋収容部10の収容部底面に配置されている。側面加熱コイル11bは、鍋収容部10の収容部側面の一部に巻き回されている。例えば、側面加熱コイル11bは、収容部底面に近い位置の収容部側面に巻き回されている。底面加熱コイル11aにより鍋5を加熱することで、鍋5の内部では、熱が鍋5の中心から上昇して外側に向かって対流する、内対流が生じる。また、側面加熱コイル11bにより鍋5を加熱することで、鍋5の内部では、熱が鍋5の外側から上昇し中心に向かって対流する、外対流が生じる。底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bとを高速で切り替え、内対流と外対流を繰り返すことにより、鍋5の内部の被炊飯物を振動させるとともに、鍋5の全体に熱を均一に伝導することができる。
なお、加熱コイル11は、底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bに限らず、例えば内蓋6等、他の部分にコイルを備えていてもよい。
インバータ回路12は、底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bに供給する高周波電流を制御し、底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bとを高速で切り替える。インバータ回路12は、制御部20の制御により底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bの通電比率を変更することで、鍋5の火力を調整する。底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bに印加される電流は、商用電源から所定の電力を得て高周波電流を生成する電源基板(図示せず)から底面加熱コイル11aと側面加熱コイル11bに供給される。また、インバータ回路12は、圧力調整部13の蒸気放出部4の蒸気口4aの開閉を切り替える。なお、インバータ回路12は、電源基板に配置されていてもよい。
圧力調整部13は、鍋5の内部の水蒸気量を調整することにより鍋5の内部の圧力の調整を行う。圧力調整部13は、上述したように、蒸気放出部4を有している。圧力調整部13は、鍋5内で内対流と外対流が繰り返される際に、鍋5内の圧力を調整することにより、鍋5内で激しい沸騰を生じさせ、鍋5の内部の被炊飯物をより激しく振動させる。蒸気口4aは、圧力弁である。蒸気口4aは、例えば、機械的に開状態または閉状態にされ、開状態のときに一定の放出量で水蒸気の放出が行われる弁であってもよいし、バネ等の弾性体が取り付けられており、弾性体の応力を変更することで開閉状態が調整され、これにより水蒸気の放出量が調整される弁であってもよい。
詳細には、圧力調整部13は、蒸気放出部4の蒸気口4aを閉じた状態にし、鍋5内を例えば1.2気圧に加圧することにより、鍋5内の温度を例えば105℃まで上昇させる。これにより、被炊飯物の芯まで熱と水とを浸透させることができる。また、その後、圧力調整部13は、蒸気放出部4の蒸気口4aを開放し、水蒸気を炊飯器1の外部へ放出する。これにより、鍋5内は例えば1.0気圧まで一気に減圧されるため、鍋5内の水の沸点は例えば100℃まで低下する。これにより、鍋5内には突沸が生じ、被炊飯物は激しく振動されムラなく加熱される。
スチームユニット14は、後述する蒸らし工程において、鍋5内に水蒸気を供給する部分である。スチームユニット14は、例えば水容器(図示せず)とヒータ(図示せず)とを備えている。スチームユニット14は、水容器にあらかじめ収容されている水をヒータで加熱して、例えば220℃の水蒸気にし、鍋5内に高速で噴射する。これにより、鍋5内の被炊飯物を水蒸気によりコーティングし、被炊飯物のハリ感を向上することができる。
鍋温度検知部21は、鍋5の底に配置された温度センサであり、鍋5内の内容物の温度を検知し、制御部20へ伝達する。
圧力検知部22は、内蓋6の鍋側に配置された圧力センサであり、鍋5内の圧力を検知し、制御部20へ伝達する。なお、圧力検知部22は、沸騰工程中において圧力変化の勾配、すなわち、時間に対する圧力変化が急峻であるか緩やかであるかを検知してもよい。
電源電圧検知部23は、電源基板から加熱コイル11に印加される電源電圧を検知する電圧計であり、検知した電圧を制御部20へ伝達する。
時間計測部24は、炊飯時の各工程における時間を計測するタイマーである。時間計測部24は、例えば、加圧時間、減圧時間、加熱時間等を計測する。時間計測部24は、計測した時間を制御部20に伝達する。
本実施の形態に係る炊飯器1では、制御部20は、沸騰工程中において圧力検知部22が検出し、メモリ20aに記憶された圧力変化曲線の勾配に応じて加熱コイル11および圧力調整部13の少なくともいずれかを制御する。詳細には、まず、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力が、メモリ20aに保持されているあらかじめ設定された圧力変化曲線(基準曲線)における圧力の変化よりも緩やかに変化しているかどうか比較する。つまり、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線の勾配が、基準曲線の勾配に対して緩やかであるか急峻であるかを判断する。このとき、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線に対応する加水比と基準曲線に対応する加水比との差分を検出してもよい。これにより、制御部20は、以下のように被炊飯物の加水比を検出する。そして、加水比に応じて、メモリ20aに記憶されている制御パターンに基づいて制御を行う。
具体的には、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線の勾配が基準曲線の勾配よりも緩やかであるか否かに応じて、メモリ20aに記憶されている圧力、時間等の少なくともいずれかの調整パラメータを補正する。例えば、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線の勾配が基準曲線の勾配よりも緩やかである場合に、加水比が高いと判断し、圧力を増加するように圧力調整部13の少なくともいずれかを制御する。このときの圧力、時間等の調整パラメータは、あらかじめ設定された補正値であってもよい。また、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線の勾配が基準曲線の勾配よりも急峻である場合に、加水比が低いと判断し、圧力を減少するように圧力調整部13の少なくともいずれかを制御する。このときの圧力、時間等の調整パラメータも、あらかじめ設定された補正値であってもよい。
ここで、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線に対応する加水比と基準曲線に対応する加水比との差分を用いて制御を行う場合には、制御部20は、検出された差分があらかじめ設定された設定値より大きい場合に、メモリ20aに記憶されている圧力、時間等の調整パラメータの基準値の少なくともいずれかを補正することとしてもよい。この場合、制御部20は、補正値として、メモリ20aに記憶されている制御パターンの圧力、時間等の基準値の少なくともいずれかに、上述した差分に応じた重み付けを行った補正値を用いてもよい。
図3Aは、本実施の形態に係る炊飯器の加圧勾配を示す図である。図3Bは、本実施の形態に係る炊飯器の減圧勾配を示す図である。図3Aに示す直線M1は、あらかじめ設定された、適切な加水比の場合の加圧時の基準曲線である。図3Bに示す直線M2は、あらかじめ設定された、適切な加水比の場合の減圧時の基準曲線である。
図3Aにおいて、直線H1は、加水比が高い場合の加圧時の圧力変化曲線である。加水比が高い場合には、加圧時間に対して鍋5内の圧力は緩やかに上昇する。つまり、加圧時の圧力変化曲線において、鍋5内の圧力が上昇する勾配は緩やかである。したがって、制御部20は、圧力検知部22で検知された加圧時の圧力変化曲線の勾配(加圧勾配)が基準曲線の加圧勾配よりも緩やかな場合には、加水比が高いと判断する。また、図3Aにおいて、直線L1は、加水比が低い場合の加圧時の圧力変化曲線である。加水比が低い場合には、加圧時間に対して鍋5内の圧力は急峻に上昇する。つまり、加圧時の圧力変化曲線において、鍋5内の圧力が上昇する勾配は急峻である。したがって、制御部20は、圧力検知部22で検知された加圧時の圧力変化曲線の勾配(加圧勾配)が基準曲線の加圧勾配よりも急峻である場合には、加水比が低いと判断する。
同様に、図3Bにおいて、直線H2は、加水比が高い場合の減圧時の圧力変化曲線である。加水比が高い場合には、減圧時間に対して鍋5内の圧力は緩やかに下降する。つまり、減圧時の圧力変化曲線において、鍋5内の圧力が減少する勾配は緩やかである。したがって、制御部20は、圧力検知部22で検知された減圧時の圧力変化曲線の勾配(減圧勾配)が基準曲線の減圧勾配よりも緩やかである場合には、加水比が高いと判断する。また、図3Bにおいて、直線L2は、加水比が低い場合の減圧時の圧力変化曲線である。加水比が低い場合には、減圧時間に対して鍋5内の圧力は急峻に下降する。つまり減圧時の圧力変化曲線において、鍋5内の圧力が減少する勾配は急峻である。したがって、制御部20は、圧力検知部22で検知された減圧時の圧力変化曲線の勾配(減圧勾配)が基準曲線の減圧勾配よりも急峻である場合には、加水比が低いと判断する。
なお、加圧勾配および減圧勾配は、図3Aおよび図3Bに示したように直線に限らず、曲線であってもよい。
さらに、制御部20は、加水比と時間および圧力とにより加水比を検出し、検出された
加水比より、インバータ回路12および圧力調整部13の少なくともいずれかを制御して、加減圧および火力の少なくともいずれかを調整する。これにより、炊飯器1は、内容物に適した炊飯を行い、被炊飯物の食味向上を図ることができる。
以下、炊飯器1の炊飯動作について説明する。図4は、本実施の形態に係る炊飯器の炊飯工程を示すフローチャートである。
図4に示すように、炊飯動作は、沸騰工程(ステップS10)、高温維持工程(ステップS20)、蒸らし工程(ステップS30)の順に行われる。
沸騰工程は、鍋5内の内容物を加圧または減圧しながら加熱し、鍋5内の水量がなくなる(いわゆるドライアップ)まで被炊飯物を炊き上げる工程である。鍋5内の水量がなくなる温度を、ドライアップ温度という。沸騰工程での鍋5内の圧力は、例えば1.0気圧〜1.2気圧、沸騰工程での鍋5内の温度は例えば100℃〜105℃である。
高温維持工程は、鍋5内の水量がなくなった後、ドライアップ温度以下(例えば130℃)の所定の温度を維持する工程である。
蒸らし工程は、被炊飯物の沸点よりも低く保温温度(例えば72〜76℃)よりも高い蒸らし温度(例えば90〜95℃)まで被炊飯物の温度を低下させる工程である。蒸らし工程では、必要に応じて追い炊きを行ってもよい。
図5Aは、本実施の形態に係る炊飯器の沸騰工程を示すフローチャートである。図5Bは、本実施の形態に係る炊飯器の沸騰工程での圧力変化および温度変化のタイムチャートであり、(a)は圧力変化、(b)は温度変化を示す。
図5Aおよび図5Bに示すように、沸騰工程では、予熱および予備加熱を行った後、第1回目の加圧および加熱(ステップS11)、第1回目の減圧(ステップS12)、第2回目の加圧および減圧(加減圧)(ステップS13)、第3回目の加圧および減圧(加減圧)(ステップS14)、第4回目の加圧および減圧(加減圧)(ステップS15)およびドライアップ(ステップS16)の工程を行う。なお、それぞれの工程では、圧力の調整だけでなく、温度の調整も行う。
予熱の工程は、被炊飯物に十分に水を浸透させるために、あらかじめ定められた予熱時間の間、室温より高く内容物の沸点よりも低い予熱温度(例えば40〜60℃)に鍋5内を維持する工程である。このとき、蒸気口4aは解放状態となっている。図5Bの(a)に示すように、鍋5内の圧力は大気圧(1.0気圧)である。加熱コイル11により鍋5を加熱することで、図5Bの(b)に示すように、鍋5内の温度は徐々に上昇する。
予備加熱の工程は、内容物が沸騰するまで鍋5内の温度および圧力を上昇させる工程である。蒸気口4aを閉じ、加熱コイル11で加熱することで水が徐々に蒸発し、図5Bの(a)に示すように、鍋5内の圧力は上昇する。また、鍋5内の温度も上昇する。
図6は、本実施の形態に係る炊飯器の1回目加圧の工程を示すフローチャートである。図7は、本実施の形態に係る炊飯器の1回目減圧の工程を示すフローチャートである。
以下の工程では、本実施の形態における制御の一例として、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線に対応する加水比と基準曲線に対応する加水比との差分を用いて火力、圧力、時間等の補正値を算出し、算出した補正値により制御を行う場合について説明する。なお、制御部20は、圧力検知部22で検出された圧力変化曲線の勾配が基準曲線の勾配
よりも緩やかであるか急峻であるかのみを判断し、判断結果に応じて、あらかじめ設定された補正値により制御を行ってもよい。これにより、簡単な制御で被炊飯物の食味を向上させることができる。
図6に示すように、第1回目の加圧の工程では、はじめに、加圧勾配の検知を開始する(ステップS1101)。加圧勾配の検知では、時間計測部24により第1回目の加圧を開始してからの時間を計測し、同時に圧力検知部22により鍋5内の圧力を検知する。そして、計測した時間と検知された圧力とを、メモリ20aに記憶する。この検知を第1回目の加圧開始から例えば0.2sごとに所定回数行い、検知された加圧時の圧力変化を、時間に対する圧力変化曲線としてメモリ20aに記憶する。
次に、検出された加圧時の圧力変化曲線とあらかじめ設定されている加圧時の基準曲線とを制御部20により比較する(ステップS1102)。そして、検出された加圧時の圧力変化曲線のほうが基準曲線よりも急峻である、すなわち、圧力が緩やかに上昇していないと判断した場合には(ステップS1102においてNo)、制御部20は、加水比が低いと判断する(ステップS1110)。制御部20は、検出された加圧時の圧力変化曲線と基準曲線との差分の絶対値をyとおく。
なお、制御部20は、yがあらかじめ設定された設定値よりも大きいか否かを判断し、yが設定値よりも大きい場合に、圧力、加圧時間等の調整パラメータの少なくともいずれかを、メモリ20aに記憶されている制御パターンにおいて設定されている基準値から補正して炊飯工程を行う。また、yが設定値よりも小さい場合には、調整パラメータを基準値から変更せずに炊飯工程を行う。
次に、制御部20は、第1回目の加圧幅の調整を行う(ステップS1114)。加圧幅とは、沸騰開始時の圧力から所定の圧力まで圧力を上昇させるために、圧力調整部13を制御して変化させる鍋5内の圧力値である。yが設定値A0よりも大きい場合には(ステップS1114においてYes)、制御部20は加圧幅を増加すなわち高くする制御を行う(ステップS1115)。詳細には、制御部20は、加圧幅の基準値に係数a0およびyを乗じた加圧幅を補正値とし(補正加圧幅=基準×a0×y)、加圧幅の基準値に補正加圧幅を加算する。そして、加圧幅が補正加圧幅を加算した加圧幅となるように、圧力調整部13の制御を行う。なお、係数a0は、あらかじめ設定された値(正の値)である。また、yが設定値A0以下の場合には(ステップS1114においてNo)、制御部20は加圧幅をあらかじめ設定された加圧幅の基準値から変更しない(ステップS1116)。
次に、制御部20は、第1回目の加圧時間の調整を行う(ステップS1117)。加圧時間は、圧力を上昇させ始めてから、減圧を開始するまで時間である。yが設定値B0よりも大きい場合には(ステップS1117においてYes)、制御部20は圧力を維持する時間を短くする制御を行う(ステップS1118)。詳細には、制御部20は、加圧時間の基準値に係数b0およびyを乗じた時間を補正値とし(加圧時間の補正時間=基準×b0×y)、加圧時間の基準値に加圧時間の補正時間を加算する。そして、加圧時間が加圧開始の補正時間を加算した時間となるように、時間計測部24の設定を変更する。なお、係数b0は、あらかじめ設定された値(正の値)である。また、yが設定値B0以下の場合には(ステップS1117においてNo)、制御部20は加圧時間をあらかじめ設定された加圧時間の基準値から変更しない(ステップS1119)。
また、検出された加圧時の圧力変化曲線のほうが基準曲線よりも緩やかに圧力が上昇していると判断した場合には(ステップS1102においてYes)、制御部20は、加水比が高いと判断する(ステップS1120)。制御部20は、検出された加圧時の圧力変
化曲線と基準曲線との差分の絶対値をxとおく。
なお、制御部20は、xがあらかじめ設定された設定値よりも大きいか否かを判断し、xが設定値よりも大きい場合に、圧力、加圧時間等の調整パラメータの少なくともいずれかを、メモリ20aに記憶されている制御パターンにおいて設定されている基準値から補正して炊飯工程を行う。また、xが設定値よりも小さい場合には、調整パラメータを基準値から変更せずに炊飯工程を行う。
次に、制御部20は、第1回目の加圧幅の調整を行う(ステップS1124)。xが設定値AA0よりも大きい場合には(ステップS1124においてYes)、制御部20は加圧幅を減少すなわち低くする制御を行う(ステップS1125)。詳細には、制御部20は、加圧幅の基準値に係数aa0およびxを乗じた加圧幅を補正値とし(補正加圧幅=基準×aa0×x))、加圧幅の基準値に補正加圧幅を加算する。そして、加圧幅が補正加圧幅を加算した加圧幅となるように、圧力調整部13の制御を行う。なお、係数aa0は、あらかじめ設定された値(負の値)である。また、xが設定値AA0以下の場合には(ステップS1124においてNo)、制御部20は加圧幅をあらかじめ設定された加圧幅の基準値から変更しない(ステップS1126)。
次に、制御部20は、第1回目の加圧時間の調整を行う(ステップS1127)。加圧時間は、圧力を上昇させ始めてから、減圧を開始するまで時間である。xが設定値BB0よりも大きい場合には(ステップS1127においてYes)、制御部20は圧力を維持する時間を短くする制御を行う(ステップS1128)。詳細には、制御部20は、加圧時間の基準値に係数bb0およびxを乗じた時間を補正値とし(加圧時間の補正時間=基準×bb0×x)、加圧時間の基準値に加圧時間の補正時間を加算する。そして、加圧時間が加圧開始の補正時間を加算した時間となるように、時間計測部24の設定を変更する。なお、係数bb0は、あらかじめ設定された値(負の値)である。また、xが設定値BB0以下の場合には(ステップS1127においてNo)、制御部20は加圧時間をあらかじめ設定された加圧時間の基準値から変更しない(ステップS1129)。
ここで、第1回目の加圧の工程は終了し、続いて第1回目の減圧の工程を開始する。
図7に示すように、第1回目の減圧の工程では、はじめに、減圧勾配の検知を開始する(ステップS1201)。減圧勾配の検知では、時間計測部24により第1回目の減圧を開始してからの時間を計測し、同時に圧力検知部22により鍋5内の圧力を検知する。そして、計測した時間と検知した圧力とを、メモリ20aに記憶する。この検知を第1回目の減圧開始から例えば0.2sごとに所定回数行い、検知された減圧時の圧力変化を、時間に対する圧力変化曲線としてメモリ20aに記憶する。
次に、検出された減圧時の圧力変化曲線とあらかじめ設定されている減圧時の基準曲線とを制御部20により比較する(ステップS1202)。そして、検出された減圧時の圧力変化曲線のほうが基準曲線よりも急峻である、すなわち、圧力が緩やかに下降していないと判断した場合には(ステップS1202においてNo)、制御部20は、加水比が低いと判断する(ステップS1210)。制御部20は、検出された減圧時の圧力変化曲線と基準曲線との差分の絶対値をYとおく。
なお、制御部20は、Yがあらかじめ設定された設定値よりも大きいか否かを判断し、Yが設定値よりも大きい場合に、圧力、時間等の調整パラメータの少なくともいずれかを、メモリ20aに記憶されている制御パターンにおいて設定されている基準値から補正して炊飯工程を行う。また、Yが設定値よりも小さい場合には、調整パラメータを基準値から変更せずに炊飯工程を行う。
また、検出された減圧時の圧力変化曲線のほうが基準曲線よりも圧力が緩やかに下降していると判断した場合には(ステップS1202においてYes)、制御部20は、加水比が高いと判断する(ステップS1220)。制御部20は、検出された減圧時の圧力変化曲線と基準曲線との差分の絶対値をXとおく。
図8は、本実施の形態に係る炊飯器の2回目加減圧の工程を示すフローチャートである。なお、第2回目以降の加減圧の工程では、上述した第1回目の減圧の工程で判断した加水比の高低に基づいて、加圧時間、加圧幅を調整する。
加水比が低い場合(ステップS1310)、第2回目の加圧幅の調整を行う(ステップS1314)。Yが設定値C0よりも大きい場合には(ステップS1314においてYes)、制御部20は加圧幅を増加する制御を行う(ステップS1315)。詳細には、制御部20は、加圧幅の基準値に係数c0およびYを乗じた加圧幅を補正値とし(補正加圧幅=基準×c0×Y)、加圧幅の基準値に補正加圧幅を加算する。そして、加圧幅が補正加圧幅を加算した加圧幅となるように、圧力調整部13の制御を行う。なお、係数c0は、あらかじめ設定された値(正の値)である。また、Yが設定値C0以下の場合には(ステップS1314においてNo)、制御部20は加圧幅をあらかじめ設定された加圧幅の基準値から変更しない(ステップS1316)。
次に、制御部20は、第2回目の加圧時間の調整を行う(ステップS1317)。Yが設定値D0よりも大きい場合には(ステップS1317においてYes)、制御部20は加圧時間を長くする制御を行う(ステップS1318)。詳細には、制御部20は、加圧時間の基準値に係数d0およびYを乗じた時間を補正値とし(加圧の補正時間=基準×d0×Y)、加圧時間の基準値に加圧の補正時間を加算する。そして、加圧時間が加圧の補正時間を加算した時間となるように、時間計測部24の設定を変更する。なお、係数d0は、あらかじめ設定された値(正の値)である。また、Yが設定値D0以下の場合には(ステップS1317においてNo)、制御部20は加圧時間をあらかじめ設定された加圧時間の基準値から変更しない(ステップS1319)。
また、加水比が高い場合(ステップS1320)には、制御部20は、第2回目の加圧幅の調整を行う(ステップS1321)。Xが設定値CC0よりも大きい場合には(ステップS1321においてYes)、制御部20は加圧幅を減少する制御を行う(ステップS1322)。詳細には、制御部20は、加圧幅の基準値に係数cc0およびXを乗じた加圧幅を補正値とし(補正加圧幅=基準×cc0×X)、加圧幅の基準値に補正加圧幅を加算する。そして、加圧幅が補正加圧幅を加算した加圧幅となるように、圧力調整部13の制御を行う。なお、係数cc1は、あらかじめ設定された値(負の値)である。また、Xが設定値CC0以下の場合には(ステップS1321においてNo)、制御部20は加圧幅をあらかじめ設定された加圧幅の基準値から変更しない(ステップS1323)。
次に、制御部20は、第2回目の加圧時間の調整を行う(ステップS1324)。Xが設定値DD0よりも大きい場合には(ステップS1324においてYes)、制御部20は加圧時間を短くする制御を行う(ステップS1325)。詳細には、制御部20は、加圧時間の基準値に係数dd0およびXを乗じた時間を補正値とし(加圧の補正時間=基準×dd0×X)、加圧時間の基準値に加圧の補正時間を加算する。そして、加圧時間が加圧の補正時間を加算した時間となるように、時間計測部24の設定を変更する。なお、係数dd0は、あらかじめ設定された値(負の値)である。また、Xが設定値DD0以下の場合には(ステップS1324においてNo)、制御部20は、あらかじめ設定された加圧時間の基準値から変更しない(ステップS1326)。
以上のように、本実施の形態に係る炊飯器1によると、鍋5内に置いて炊飯中の内容物の加水比を把握することができるので、加水比に応じて、炊飯中の鍋5内の圧力、加圧幅、加圧時間の調整を行うことができる。これにより、被炊飯物の炊飯状態が、被炊飯物と水とが適度な比率である基準状態で設定された圧力、加圧幅、加圧時間で炊飯されたときの炊飯状態に近くなるように、炊飯器の炊飯動作を精度よく制御することができる。したがって、各工程における被炊飯物の炊飯状態のばらつきを抑制し、被炊飯物の食味を向上することができる。
ここで、上述した加圧時または減圧時の圧力変化曲線に応じた制御の具体例を示す。
[実施例1]
実施例1として、減圧時の加水比に応じて、加圧時間を変更する制御について説明する。
制御部20において、減圧時の圧力変化曲線の勾配のほうが基準曲線の勾配よりも急峻であると判断された場合、つまり、加水比が低い場合には、制御部20は、第2回目の加圧時間を、設定された第2回目の加圧時間よりも長くなる制御を行う。加水比が低い場合とは、鍋5内の水量が少ない状態である。よって、加減圧の回数を基準状態における加圧時間を長くすることで、加圧による被炊飯物のねばりや弾力を増加させ、加減圧終了後の鍋5内の被炊飯物の炊飯状態を基準状態における被炊飯物の炊飯状態に近づけることができる。
詳細には、図17において、直線M1で示される基準状態の場合には、T0の加圧時間が行われるが、直線L1で示されるように、加水比が低い場合には、基準状態の場合のT0よりも長いT1の加圧が行われる。
また、制御部20において、減圧時の圧力変化曲線の勾配のほうが基準曲線の勾配よりも緩やかであると判断された場合、つまり、加水比が高い場合には、制御部20は、第2回目の加圧時間を、設定された第2回目の加圧時間よりも短くなる制御を行う。加水比が高い場合とは、鍋5内の水量が多い状態である。よって、加圧時間を基準状態における加圧時間を短くすることで、加圧による被炊飯物のねばりや硬さを減少させ、加減圧終了後の鍋5内の被炊飯物の炊飯状態を基準状態における被炊飯物の炊飯状態に近づけることができる。
詳細には、図17において、直線M1で示される基準状態の場合には、T0の加圧時間が行われるが、直線L1で示されるように、加水比が高い場合には、基準状態の場合のT0よりも短いT2の加圧が行われる。なお、制御部20は、1回の加減圧終了ごとに、次の加減圧を行うか否かを判断してもよい。
[実施例2]
実施例2として、減圧時の加水比に応じて、加圧幅を変更する制御について説明する。
制御部20において、減圧時の圧力変化曲線の勾配のほうが基準曲線の勾配よりも急峻であると判断された場合、つまり、加水比が低い場合には、制御部20は、第2回目の加圧幅を、設定された第2回目の加圧幅よりも大きくなる制御を行う。加水比が低い場合とは、鍋5内の水量が少ない状態である。よって、加圧幅を基準状態における加圧幅より大きくすることで、加圧による被炊飯物のねばりや弾力を増加させ、加減圧終了後の鍋5内の被炊飯物の炊飯状態を基準状態における被炊飯物の炊飯状態に近づけることができる。
詳細には、図17において、直線M1で示される基準状態の場合には、T0の加圧時間が行われるが、直線L1で示されるように、加水比が低い場合には、基準状態の場合のT
0よりも長いT1の加圧が行われる。
また、制御部20において、減圧時の圧力変化曲線の勾配のほうが基準曲線の勾配よりも緩やかであると判断された場合、つまり、加水比が高い場合には、制御部20は、第2回目の加圧幅を、設定された第2回目の加圧幅よりも短くなる制御を行う。加水比が高い場合とは、鍋5内の水量が多い状態である。よって、加圧幅を基準状態における加圧幅を小さくすることで、加圧による被炊飯物のねばりや硬さを減少させ、加減圧終了後の鍋5内の被炊飯物の炊飯状態を基準状態における被炊飯物の炊飯状態に近づけることができる。
詳細には、図17において、直線M1で示される基準状態の場合には、P0の加圧幅が行われるが、直線L1で示されるように、加水比が高い場合には、基準状態の場合のP0よりも小さいP2の加圧が行われる。なお、制御部20は、1回の加減圧終了ごとに、次の加減圧を行うか否かを判断してもよい。
以上、本発明の実施の形態に係る炊飯器について説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述した加圧勾配および減圧時の基準曲線は、炊飯後の被炊飯物の所望の状態、例えば、かたさ、ねばりおよびハリ感等の食感ならびに食味等に応じて、複数用意されていてもよい。また、各工程における圧力、時間、温度等の設定値も、炊飯物の被炊飯物の所望の状態に応じて、複数用意されていてもよい。
また、2回目以降の加減圧の工程は、加水比に応じて1回のみ行われてもよいし複数回行われてもよい。
また、蒸らし工程において、スチームユニットから噴射される水蒸気の温度、タイミング、噴射継続時間についても、加水比に応じて制御してもよい。
また、上述した実施の形態では、炊飯器はメモリと記憶部とを備えているが、これらは1つの記憶部であってもよい。
また、上述した実施の形態では、炊飯器本体には加熱コイルとして底面加熱コイルと側面加熱コイルの2つを備える構成としたが、加熱コイルは1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、加熱コイルを配置する位置は、鍋の底面側であってもよいし、側面側のいずれの位置であってもよい。
また、上述した実施の形態で示した圧力、温度および時間の値は、一例であり、適宜変更してもよい。
また、上述した実施の形態で用いた数値、形状、材料は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数値、形状、材料に制限されない。
以上、実施の形態について、当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明に係る炊飯器は、加熱コイルに高周波電流を印加することにより加熱を行う誘導加熱式の炊飯器、および、電熱ヒータで加熱を行うヒータ式の炊飯器等において有用であ
る。
1 炊飯器
2 炊飯器本体
2a 筐体
2b 取っ手
2c 外蓋取り付け部
3 外蓋
3a 操作部
3b 開閉ボタン
4 蒸気放出部
4a 蒸気口(圧力弁)
5 鍋
6 内蓋
10 鍋収容部
11 加熱コイル
11a 底面加熱コイル(加熱コイル)
11b 側面加熱コイル(加熱コイル)
12 インバータ回路
13 圧力調整部
14 スチームユニット
15 表示部
20 制御部
20a メモリ(記憶部)
21 鍋温度検知部
22 圧力検知部
23 電源電圧検知部
24 時間計測部

Claims (5)

  1. 被炊飯物を収容する鍋と、前記鍋を加熱する加熱部と、
    前記鍋内から気体を放出するための圧力弁を有し、前記圧力弁の開閉状態を調整することにより前記鍋内の圧力を調整する圧力調整部と、
    前記鍋内の圧力変化を検知する圧力検知部とを備え、
    前記鍋内の圧力状態に応じて、前記鍋内の圧力を上昇させる加圧時間を制御することを特徴とする炊飯器。
  2. 被炊飯物の加水比が所定の加水比である場合の前記鍋内の圧力変化を、時間に対する基準曲線として保持する記憶部を備え、
    圧力変化曲線の勾配が前記基準曲線の勾配よりも急峻である場合には、前記被炊飯物の加水比が低く、前記圧力変化曲線の勾配が前記基準曲線の勾配よりも緩やかである場合には、前記被炊飯物の加水比が高いと判断し、前記圧力調整部を制御することを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記圧力変化曲線に対応する加水比と前記基準曲線に対応する加水比との差分を検出し、当該差分に応じた補正値を算出し、前記補正値により前記圧力調整部を制御することを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  4. 加圧時および/または減圧時の圧力変化曲線の勾配に応じて、前記圧力調整部の加圧時間を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 加圧時および/または減圧時の圧力変化曲線の勾配に応じて、前記圧力調整部の加圧幅を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
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