JP2019149013A - 自動運転制御装置および自動運転制御方法 - Google Patents

自動運転制御装置および自動運転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信号機が道路の横断を制限する状態となったことに伴って歩道走行自動車を停車させる際に、周辺の移動者の存在を踏まえた適切な位置に停車させることができるようにした「自動運転制御装置および自動運転制御方法」を提供する。【解決手段】自動運転制御装置1は、横断予定道路に設けられた信号機が横断を制限する状態となったことに伴って歩道走行自動車2を停車させる必要がある場合、信号機が横断制限状態となったことに伴って横断予定道路への進入を待機する1または複数の移動者によって形成される移動者待機領域と、歩道走行自動車の車体とにより、歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を、信号機の状態が変わるまで歩道走行自動車2が待機する待機位置として決定する待機位置決定部13と、この待機位置に歩道走行自動車2を停車させる自動運転制御部14とを備えており、待機することなく移動する移動者の通路を確保する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動運転制御装置および自動運転制御方法に関し、特に、歩道を自動運転で走行する歩道走行自動車の自動運転を制御する自動運転制御装置および自動運転制御方法に用いて好適なものである。
従来、電動車イスや、シニアカーといった歩道走行自動車が存在する。歩道走行自動車は、搭乗者が搭乗した状態で歩道を走行する自動車であり、多くの場合、高齢者等の歩行に困難性を有する者が搭乗し、搭乗者の移動を支援する。また、近年、公道を走行する自動車(以下、歩道を走行する歩道走行自動車と区別するため、便宜上「公道自動車」という)の自動運転に関する技術の開発が盛んに行われ、様々な技術が開発されている。このような事情の下、歩道を走行する歩道走行自動車についても、自動運転により歩道を走行できるようにしたいというニーズが存在する。
特許文献1には、歩道走行自動車(車イス)の自動運転を制御するシステム(車イス自動運転システム)について以下の技術が記載されている。すなわち、特許文献1には、歩道走行自動車が経路に沿って移動する中で、移動中に、障害物を検出した場合には障害物を回避する動作を実行し、信号機(交通信号)が赤信号の場合には歩道走行自動車を停止させる技術が記載されている。特許文献1によれば、歩道走行自動車は、障害物を回避しつつ、また、信号機の状態に応じた制御に従って目的地までの経路を走行することができる。
特開2003−024391号公報
ここで、歩道走行自動車が自動運転によって走行する経路には、公道自動車が走行する公道を横断する経路が含まれ得る。そして、公道の横断が信号機によって制御されている場合には、特許文献1にも記載されているように、歩道走行自動車は、信号機の状態に従った動作を行う必要がある。すなわち、歩道走行自動車は、信号機が公道の横断を制限する状態のときは、一旦停車し、横断を許可する状態となるまでの間、待機する必要がある。
自動運転を行う公道自動車が信号機の状態に従って停車する場合、走行レーンにより公道自動車の左右方向の移動が規制されると共に、停止線や、前方の他車両により公道自動車の前方に向かう移動が規制されるため、基本的には、公道自動車が停車すべき適切な位置が自動的に定まる。すなわち、公道自動車が停車すべき位置は、公道自動車が車列の先頭にいる場合は、走行中の走行レーンに設けられた停止線に対応する位置となり、先頭でない場合は、走行中の走行レーンにおいて前方に存在する他車両から一定距離だけ離間した位置となる。
一方、歩道には、歩道走行自動車が走行する走行レーンや、歩道走行自動車が停車するときに利用可能な停止線等が存在しない。このため、歩道走行自動車を停車させるべき位置は自動的に定まるわけではなく、歩道走行自動車を停車させる必要が生じる度に、状況に応じた適切な位置を決定する必要がある。特に、歩道走行自動車が信号機の状態に応じて停車する場合、歩道走行自動車の周辺には、歩道を移動する移動者(歩行者や、自転車に搭乗する者、他の歩道走行自動車に搭乗する者等)や、信号機の状態が変わるまで待機する移動者が発生することがあり、このような特有の事情を踏まえた適切な位置に歩道走行自動車を停車させる必要がある。しかしながら、従来、信号機の状態に応じて歩道走行自動車が停車する際に、移動者の存在を踏まえた適切な位置に歩道走行自動車を停車させる技術は存在しなかった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、歩道を自動運転で走行する歩道走行自動車を、信号機が道路の横断を制限する状態となったことに伴って停車させる際に、歩道走行自動車の周辺の移動者の存在を踏まえた適切な位置に停車させることができるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明に係る自動運転制御装置は、横断予定道路に設けられた信号機が横断を制限する横断制限状態となったことに伴って歩道走行自動車を停車させる必要がある場合、横断予定道路への進入を待機する1または複数の移動者によって形成される移動者待機領域と、待機位置に停車する歩道走行自動車の車体とにより、歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を、信号機の状態が変わるまでの間、歩道走行自動車が待機すべき待機位置として決定し、この待機位置に歩道走行自動車を停車させる。
信号機の状態が道路の横断を制限する状態となり、信号機の状態が変化するまでの間、歩道走行自動車が停車する場合、歩道走行自動車と同様に信号機の状態が変化するまで待機する移動者が発生し得、さらに、このような待機を行うことなく歩道を移動する移動者が発生し得る。そして、信号機の状態が変化するまで待機する移動者、および、停車する歩道走行自動車の車体は、共に、このような待機を行うことなく歩道を移動する移動者の移動の物理的な障害となり得る。
以上を踏まえ、上記のように構成した本発明によれば、歩道走行自動車が停車したときに、信号機の状態が変化するまで待機する歩道走行自動車の車体と、同様の理由で待機する移動者とにより、このような待機を行うことなく歩道を移動する移動者の移動が妨げられないようにすることができる。すなわち、上記のように構成した本発明によれば、歩道走行自動車を信号機の状態に応じて停車させる場合に、歩道走行自動車の周辺に、歩道を移動する移動者や、信号機の状態が変わるまで待機する移動者が発生することがあるという特有の事情を踏まえた適切な位置に歩道走行自動車を停車させることがきる。
本発明の一実施形態に係る自動運転制御装置の機能構成例を示すブロック図である。 前方撮影カメラの撮影範囲を示す図である。 移動者データベースおよび信号機状態情報の内容を示す図である。 第1例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第1例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第1例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第2例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第2例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第2例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第3例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 第3例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る自動運転制御装置の動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る自動運転制御装置1の機能構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る自動運転制御装置1は、歩道走行自動車2の自動運転を制御する装置である。歩道走行自動車2は、搭乗者が搭乗した状態で歩道を走行し、搭乗者の移動を支援する自動車であり、例えば、電動車イスや、シニアカーである。特に、本実施形態では、歩道走行自動車2は、歩道を自動運転により走行可能である。歩道走行自動車2が歩道を自動運転で走行するために必要な物理的な環境の整備や、法的な環境の整備等は適切になされているものとする。以下の説明において、移動者とは、歩道を歩行する歩行者や、歩道を走行する自転車に搭乗する者、歩道を走行する他の歩道走行自動車に搭乗する者等を意味する。
図1に示すように、自動運転制御装置1には、前方撮影装置4、自動運転実行装置5、センサーユニット6、記憶装置7および無線通信装置8が接続されている。
前方撮影装置4は、歩道走行自動車2に設けられたカメラである。図2は、前方撮影カメラ4の撮影範囲HNを模式的に示す図である。図2において、歩道走行自動車2の車体に対する前後方向および左右方向は、図中、矢印で示す通りである。図2に示すように、前方撮影カメラ4は、歩道走行自動車2の前部に設けられ、歩道走行自動車2の前方に広がる撮影範囲HNを撮影する。本実施形態に係る前方撮影装置4は、ステレオカメラであり、水平方向に離間した2台のカメラを有し、2台のカメラのそれぞれにより同期をとって所定の周期で撮影を実行して撮影画像を生成し、出力する。以下では、一のタイミングで前方撮影装置4の2台のカメラにより生成された一対の撮影画像を、単に「撮影画像」という場合がある。
自動運転実行装置5は、歩道走行自動車2の走行に関する各種機構(原動機や、ブレーキ、ステアリング等)を制御する各種ECU等に接続され、後述する自動運転制御部14の制御の下、各種ECUを制御して自動運転を実行する。
センサーユニット6は、歩道走行自動車2の状態(速度や、位置、進行方向、ブレーキの状態、ステアリングの状態等)を検出するセンサーや、歩道走行自動車2の周囲の環境(障害物の有無や、障害物との距離、歩道の物理的構造、歩道上の白線、歩道に設けられた標識の内容等)を検出するセンサー等の、歩道走行自動車2の自動運転を実現するために必要な各種センサーを備える。なお、センサーユニット6を構成するセンサーには、前方撮影装置4が含まれているが、説明の便宜上、センサーユニット6と前方撮影装置4とを区別している。
記憶装置7は、不揮発メモリーを有し、各種情報を不揮発的に記憶する。特に、記憶装置7は、歩道地図情報7aおよび誘導経路情報7bを記憶する。ここで、本実施形態では、歩道走行自動車2が自動運転により走行可能な歩道により構成される道路網が、当該道路網における結線点ごとに設定されたノード、および、ノードとノードとの間の歩道区間ごとに設定されたリンクによって、定義されている。
歩道地図情報7aは、ノードに関する情報を含んでいる。ノードに関する情報は、ノードの地図上の位置を示す情報や、接続するリンクを示す情報、ノードに対応する結線点における走行規制に関する情報等、歩道走行自動車2による自動運転に必要なノードに関連する情報を不足なく含んでいる。また、歩道地図情報7aは、リンクに関する情報を含んでいる。リンクに関する情報は、リンクに対応する歩道区間の幅を示す情報や、歩道区間の形状を示す情報、リンクに対応する歩道区間が延びる方向の方位を示す情報、接続するノードを示す情報、リンクに対応する歩道区間における走行規制に関する情報等、歩道走行自動車2による自動運転に必要なリンクに関連する情報を不足なく含んでいる。
誘導経路情報7bは、出発地から目的地に至る経路を、その経路を構成するリンクとノードとの組み合わせによって表した情報を含んでいる。詳細は省略するが、搭乗者(他の者であってもよい)は、所定の手段で出発地および目的地を設定して誘導経路を探索させ、探索結果に基づく誘導経路情報7bを記憶装置7に記憶させることができる。
無線通信装置8は、路側機(後述)と所定の無線通信規格に従って無線通信する機能を有する装置である。
図1に示すように、自動運転制御装置1は、機能構成として、撮影画像取得部10、移動者状態検出部11、信号機状態検出部12、待機位置決定部13および自動運転制御部14を備えている。上記各機能ブロック10〜14は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック10〜14は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリー等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。また、自動運転制御装置1は、記憶手段として、移動者記憶部20および信号機状態記憶部21を備える。移動者記憶部20および信号機状態記憶部21が記憶するデータについては後述する。
撮影画像取得部10は、歩道走行自動車2が自動運転により走行している間、前方撮影装置4が所定の周期で出力する撮影画像を入力し、取得する。撮影画像取得部10は、所定の周期で取得する撮影画像を、移動者状態検出部11に所定の周期で出力する。
移動者状態検出部11は、歩道走行自動車2の前方の移動者の状態を検出する。以下、移動者状態検出部11の処理について詳述する。移動者状態検出部11は、撮影画像取得部10から撮影画像を所定の周期で入力し取得する。移動者状態検出部11は、撮影画像を取得する度に、取得した撮影画像に基づいて以下の処理を実行する。すなわち、移動者状態検出部11は、撮影画像を対象として顔認識を行って、撮影画像に移動者の頭部の画像が新たに出現したか否かを監視する。頭部の画像は、頭部の正面部、側面部および後頭部の画像を含む。従って、歩道走行自動車2に対して背を向けた状態で前方撮影装置4に撮影された移動者についても、撮影画像に新たに頭部の画像が出現した場合に、その検出の対象となる。なお、撮影画像に新たに頭部の画像が出現したか否かの監視は、顔認識に関する既存の技術により適切に行われる。
撮影画像に移動者の頭部の画像が新たに出現したことを検出した場合、移動者状態検出部11は、その移動者に対して一意な値の識別情報(以下、「移動者識別情報」という)を付与すると共に、移動者記憶部20が記憶する移動者データベース20aに、その移動者に対応する1件のレコードを新たに登録し、以後、所定の周期で取得する撮影画像に基づいて、このレコードの内容を更新する。
図3(A)は、移動者データベース20aの1件のレコードの内容を示す図である。図3(A)に示すように、移動者データベース20aの1件のレコードは、キー情報と、頭部画像領域情報と、移動者相対位置情報と、停止フラグとを有する。
キー情報は、移動者識別情報を値として有する情報である。移動者状態検出部11は、新たに登録するレコードのキー情報の値を、対応する移動者に付与した移動者識別情報とする。
頭部画像領域情報は、撮影画像において、対応する移動者の頭部の画像の領域を示す情報である。移動者状態検出部11は、撮影画像を取得する度に、撮影画像における頭部の画像の領域(例えば、頭部の画像を囲む矩形の領域の各頂点の座標)を特定し、頭部画像領域情報の値を、撮影画像における頭部の画像の領域を示す情報となるよう更新する。
移動者相対位置情報は、歩道走行自動車2に対する移動者の相対的な位置を示す情報である。本実施形態では、歩道走行自動車2に対する移動者の相対的な位置は、図2に示すように、歩道走行自動車2の位置を原点とし、歩道走行自動車2の車体の前後方向に延びる仮想軸をY軸とし、歩道走行自動車2の車体の左右方向に延びる仮想軸をX軸とする仮想座標系における移動者の座標によって表される。移動者状態検出部11は、撮影画像を取得する度に、以下の方法で歩道走行自動車2に対する移動者の相対的な位置を検出し、移動者相対位置情報の値を、歩道走行自動車2に対する移動者の相対的な位置を示す情報となるよう更新する。
すなわち、移動者状態検出部11は、撮影画像に含まれる移動者の頭部の画像を利用して、歩道走行自動車2と移動者との離間距離を測距する。当該離間距離の測距は、一対の撮影画像における頭部の画像の位置の差(視差)を利用した既存の技術に基づいて適切に行われる。次いで、移動者状態検出部11は、測距した「移動者と歩道走行自動車2との離間距離」と、「撮影画像における移動者の頭部の画像の位置」に基づいて、仮想座標系における移動者の座標を特定する。なお、歩道走行自動車2に対する移動者の相対的な位置を検出する方法は、例示した方法に限らず、どのような方法であってもよい。
停止フラグは、移動者が停止している状態か否かを示すフラグであり、停止している場合にはオン値をとり、停止していない場合にはオフ値をとる。移動者状態検出部11は、所定の周期で取得する撮影画像を継続して分析し、移動者が移動している状態か否かを判定し、判定結果に基づいて停止フラグの値を更新する。
詳述すると、移動者状態検出部11は、所定の周期で取得する撮影画像における移動者の頭部の画像の位置の推移を監視する。そして、移動者状態検出部11は、センサーユニット6からの入力に基づいて、歩道走行自動車2の移動の態様(移動方向や、速度、加速度、傾き等)を認識すると共に、認識した歩道走行自動車2の移動の態様を反映して、所定の周期で取得する撮影画像における移動者の頭部の画像の位置の推移が、歩道走行自動車2の移動のみに起因するものか否かを判定する。撮影画像における移動者の頭部の画像の位置の推移が、歩道走行自動車2の移動のみに起因する場合は、移動者が停止しているということである。更に、歩道走行自動車2は、判定結果に基づいて、現時点で移動者が停止しているか否かを判断し、移動者が停止していると判断した場合は、停止フラグをオン値とし、移動者が停止していない(=移動している)と判断した場合は、停止フラグをオフ値とする。なお、移動者が停止している状態か否かを判定する方法は、例示した方法に限らず、どのような方法であってもよい。
移動者状態検出部11は、一の移動者について、移動者データベース20aにレコードを登録した後、当該一の移動者の頭部の画像から撮影画像から消えた場合(=当該一の移動者が、撮影範囲HNに存在しない状態となった場合)、移動者データベース20aから当該一の移動者についてのレコードを削除する。移動者状態検出部11により以上の処理が行われる結果、撮影範囲HNに存在する移動者のそれぞれについて、移動者データベース20aにレコードが登録された状態となり、更に、頭部画像領域情報、相対位置情報および停止フラグの値が、移動者の状態を反映してリアルタイムで更新される。
信号機状態検出部12は、歩道走行自動車2が横断する予定の道路(以下、「横断予定道路」という)において横断通路に設けられた信号機の状態を検出する。横断通路は、横断予定道路を横断するときに歩道走行自動車2が実際に通る通路のことである。歩道走行自動車2が横断歩道を通って横断予定道路を横断する場合には、その横断歩道が横断通路に相当する。また、横断通路に設けられた信号機とは、歩道走行自動車2が横断通路を通って横断予定道路を横断するときに、その横断の許可/非許可(=横断通路への進入の許可/非許可)を規制する信号機を意味する。以下、横断通路に設けられた信号機を、「横断通路信号機」という。以下、信号機状態検出部12の処理について詳述する。
信号機状態検出部12は、歩道走行自動車2が自動運転により歩道を走行している間、センサーユニット6からの入力に基づいて歩道走行自動車2の現在位置を認識すると共に、記憶装置7が記憶する歩道地図情報7aおよび誘導経路情報7bに基づいて、歩道走行自動車2と、次に通過する横断通路との離間距離が予め定められた所定距離となったか否かを監視する。
歩道走行自動車2と、次に通過する横断通路との離間距離が所定距離となったことを検出した場合、信号機状態検出部12は、信号機状態記憶部21に、信号機状態情報を登録する。図3(B)は、信号機状態情報の内容を示す図である。図3(B)に示すように、信号機状態情報は、信号機現在状態情報と状態継続時間情報とを含む。これら情報の内容については後述する。更に、信号機状態検出部12は、無線通信装置8を制御して、横断通路に対応して設けられた路側機に対して、所定の周期で、信号機状態応答要求信号を送信し、当該信号に対する応答に基づいて、信号機状態記憶部21に登録した信号機状態情報の内容を更新する。
詳述すると、歩道走行自動車2と、次に通過する横断通路との離間距離が所定距離となったことを検出した場合、信号機状態検出部12は、横断通路に対応して設けられた路側機に対して、所定の周期で、信号機状態応答要求信号を送信する。信号機状態応答要求信号は、横断通路信号機の識別情報を含み、横断通路信号機に関する情報の応答を要求する信号である。横断通路信号機に関する情報には、信号機の現在の状態を示す情報、および、現時点から「信号機が現在の状態から次の状態へと移行するタイミング」までに要する時間(以下「状態継続時間」という)を示す情報を含む。本実施形態では、信号機は、横断を許可する横断許可状態と、横断を制限する横断制限状態のいずれかの状態をとる。青信号、黄信号および赤信号を有する一般的な信号機においては、青信号が横断許可状態に相当し、黄信号および赤信号が横断制限状態に相当する。従って、例えば、青信号、黄信号および赤信号を有する一般的な信号機において、信号機の現在の状態が青信号(横断許可状態)の場合、状態継続時間は、現時点から、黄信号(横断制限状態)となるまでに要する時間を意味する。
横断通路に対応して設けられた路側機は、信号機状態応答要求信号を受信した場合、当該信号に応答して、横断通路信号機についての信号機状態信号を送信する。横断通路信号機についての信号機状態信号は、横断通路信号機の現在の状態を示す情報、および、状態継続時間を示す情報を含む。信号機状態応答要求信号に対する応答として信号機状態信号を受信すると、信号機状態検出部12は、当該信号に含まれる横断通路信号機の現在の状態を示す情報に基づいて、信号機状態記憶部21に登録した信号機状態情報の信号機現在状態情報の値を更新し、当該信号に含まれる状態継続時間を示す情報に基づいて、信号機状態記憶部21に登録した信号機状態情報の状態継続時間情報の値を更新する。
信号機状態検出部12は、歩道走行自動車2が横断通路を通過した場合、信号機状態記憶部21から信号機状態情報を削除する。信号機状態検出部12により以上の処理が行われる結果、歩道走行自動車2が横断通路に近づいた場合、横断通路信号機に対応する信号機状態情報が信号機状態記憶部21に登録されると共に、当該情報に含まれる信号機現在状態情報、および、状態継続時間情報の値が、横断通路信号機の状態を反映してリアルタイムで更新される。
なお、本実施形態では、横断予定道路の横断通路と歩道走行自動車2との離間距離が所定距離よりも短い場合、横断通路に対応して設けられた路側機と無線通信装置8とは互いに無線通信可能である。また、本実施形態では、歩道走行自動車2が通過する可能性のある横断通路のそれぞれに対応して路側機が設置されており、また、各路側機には、信号機状態応答要求信号の受信に応じて、当該信号に含まれる識別情報の信号機に関する情報を含む信号機状態信号を送信する機能が実装されている。
なお、信号機状態検出部12が、横断通路信号機の状態を検出する方法は、例示した方法に限らず、どのような方法であってもよい。例えば、歩道走行自動車2にネットワークを介してサーバーにアクセスする機能を設け、信号機状態検出部12がネットワーク上の所定のサーバーから横断通路信号機の状態に関する情報を取得する構成でもよい。
待機位置決定部13は、横断予定道路の横断通路に進入する際に、横断通路信号機が横断制限状態となることに伴って歩道走行自動車2を停車させる必要がある場合、横断通路信号機が横断許可状態となるまでの間、歩道走行自動車2が停車すべき待機位置を決定する。この待機位置の決定に際し、待機位置決定部13は、横断通路信号機が横断制限状態となったことに伴って横断予定道路の横断通路への進入を待機する1または複数の移動者によって形成される移動者待機領域と、待機位置に停車する歩道走行自動車2の車体とにより、歩道走行自動車2の停車中に歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を待機位置として決定する。以下、待機位置決定部13の処理について、第1例〜第3例の3つの具体例を挙げて説明する。
<第1例>
以下、第1例における待機位置決定部13の処理について説明する。図4は、第1例に係る交差点の周辺の様子を模式的に示す図である。図4において、方位(東西南北)は、図中で矢印により示す方位に従うものとする。図4に示すように、第1例では、東西に延びる第1歩道D1が存在し、更に、南北に延びる第2歩道D2が存在する。第1歩道D1および第2歩道D2は、各歩道の端部において重なっており、各歩道が重なる領域に重複領域J1が形成されている。また、重複領域J1は、第1歩道D1に沿って東西に延びる第1公道C1、および、第2歩道D2に沿って南北に延びる第2公道C2に面している。第1公道C1には、第1公道C1を横断するための第1横断歩道H1が設けられている。第1横断歩道H1は、重複領域J1から北へ向かって延在している。また、第2公道C2には、第2公道C2を横断するための第2横断歩道H2が設けられている。第2横断歩道H2は、重複領域J1から西へ向かって延在している。第1横断歩道H1に対応して、第1公道C1の横断の許可/非許可(第1横断歩道H1への進入の許可/非許可)を規制する第1信号機G1が設けられている。また、第2横断歩道H2に対応して、第2公道C2の横断の許可/非許可(第2横断歩道H2への進入の許可/非許可)を規制する第2信号機G2が設けられている。
そして、第1例では、位置P1に位置し、西に向かう方向を進行方向とする移動支援装置2について、図4の経路KR1に示すように、第1歩道D1を前進して重複領域J1に進入し、重複領域J1内で更に前進して、第2横断歩道H2に進入し、第2横断歩道H2を通過する経路が誘導経路であるものとする。本例の場合、第2横断歩道H2が横断通路に相当し、第2信号機G2が横断通路信号機に相当する。なお、待機位置決定部13は、記憶装置7が記憶する歩道地図情報7aに基づいて、歩道や横断歩道、重複領域等の位置や形状を認識する。
さて、待機位置決定部13は、歩道走行自動車2が第1歩道D1を走行している間、重複領域J1の位置と歩道走行自動車2の現在位置との離間距離が所定閾値となったか否かを監視する。所定閾値は、横断通路信号機(本例では、第2信号機G2)が横断制限状態の場合に、余裕をもってスムーズに歩道走行自動車2を停止させることが可能な距離とされている。重複領域J1の位置と歩道走行自動車2の現在位置との離間距離が所定閾値となった場合、待機位置決定部13は、信号機状態記憶部21が記憶する信号機状態情報に基づいて、第2信号機G2の状態が横断制限状態であるか否かを判定する。第2信号機G2の状態が横断制限状態の場合は、歩道走行自動車2を停車させ、第2信号機G2の状態が横断許可状態となるまで待機させる必要がある。第2信号機G2の状態が横断制限状態の場合、待機位置決定部13は、待機位置決定処理を実行する。
なお、待機位置決定部13は、第2信号機G2が現時点で横断制限状態であるが、すぐに横断許可状態となり、歩道走行自動車2を停車させる必要が無い場合は、以下の待機位置決定処理を実行しない。また、第2信号機G2が現時点で横断許可状態であっても、すぐに横断制限状態となる状況であり、第2信号機G2が横断制限状態となる前に、歩道走行自動車2が第2横断歩道H2に進入できないケースも生じ得る。このケースの場合は、第2信号機G2が横断制限状態となることに伴って形成される移動者待機領域(後述)が未だ形成されておらず、また、第2信号機G2が横断制限状態となったときに、どのような態様で移動者待機領域(後述)が形成されるかも不明である。このため、待機位置決定部13は、以下の処理を実行しない。この場合は、待機位置決定部13は、周囲の状況を踏まえた適切な位置を待機位置として決定する。
以下、待機位置決定処理について詳述する。待機位置決定処理において、まず、待機位置決定部13は、重複領域J1に、移動者待機領域が形成されているか否かを判定する。移動者待機領域とは、横断通路信号機が横断制限状態となったことに伴って横断通路への進入を待機する移動者(以下、「待機移動者」という)によって形成される領域である。本例の場合、移動者待機領域は、横断通路信号機である第2信号機G2が横断制限状態となったことに伴って第2横断歩道H2への進入を待機する移動者によって形成される領域である。移動者待機領域は、1人の待機移動者によって形成される場合もあり、複数の待機移動者によって形成される場合もある。
ここで、第2信号機G2が横断制限状態の場合、第2横断歩道H2を通過することを希望する移動者が第2横断歩道H2の手前で待機している可能性がある。そして、待機する移動者が位置する領域は、それぞれ、待機せずに移動する移動者にとって、移動の物理的な障害となる。また、待機する移動者が複数存在し、複数の移動者がある程度近接した状態で集合している場合、これら複数の移動者の集合を囲む領域は、待機せずに移動する移動者が通ることができない領域、または、待機せずに移動する移動者が通るのが困難であり、通ることを避ける領域となる。従って、このような領域も、待機せずに移動する移動者にとって、移動の物理的な障害となる。そして、移動者待機領域とは、待機する1人の移動者、または、待機する複数の移動者の集合により形成される領域であって、待機せずに移動する移動者の移動の障害となる領域を意味する。
ここで、待機移動者は、第2信号機G2が横断許可状態となるまでの間、第2横断歩道H2と重複領域J1との境目にできるだけ近い位置で待機しようとするものと想定される。横断歩道H2と重複領域J1との境目に近いほど、第2信号機G2の状態が変わったときに、すぐに、第2横断歩道H2に進入できるからである。従って、待機移動者は、待機する際、第2横断歩道H2と重複領域J1との境目に沿った位置にスペースが空いている場合は、そのスペースに待機し、そのようなスペースが空いていない場合は、既に並んでいる他の待機移動者の後ろであって、できるだけ当該境目から離れない位置に待機しようとするものと想定される。この結果、複数の待機移動者が存在する場合、多くのケースで、まず、待機移動者は、第2横断歩道H2と重複領域J1との境目に沿って並ぶように待機し、人数が増加するに従って、境目から離れる側に段階的に列が形成されるように待機する。
以上を踏まえ、重複領域J1に移動者待機領域が形成されているか否かの判定に際し、待機位置決定部13は、重複領域J1において第2横断歩道H2と重複領域J1との境目に寄った位置に、「停止」する一人の移動者が存在するか、または、近接した状態で集合する複数の「停止」する移動者が存在する場合、重複領域J1に移動者待機領域が形成されていると判定する。一方、このような移動者が存在しない場合、待機位置決定部13は、重複領域J1に移動者待機領域が形成されていないと判定する。なお、待機位置決定部13は、歩道地図情報7aおよび移動者データベース20aに基づいて、歩道走行自動車2に対する重複領域J1の位置や、重複領域J1内に存在する移動者の位置、各移動者の移動の有無を的確に認識する。
重複領域J1に移動者待機領域が形成されていないと判定した場合、待機位置決定部13は、重複領域J1において、第2横断歩道H2に進入する手前の位置(重複領域J1と第2横断歩道H2との境目の重複領域J1側の位置)を待機位置として決定する。図5(A)は、第1例において、このようにして決定される待機位置P2を示している。待機位置P2は、重複領域J1と第2横断歩道H2との境目に近い。このため、待機位置P2に歩道走行自動車2を停車させることにより、第2信号機G2の状態が横断許可状態へと移行したときに、スムーズに歩道走行自動車2を第2横断歩道H2に進入させることが可能である。
重複領域J1に移動者待機領域が形成されていると判定した場合、待機位置決定部13は、歩道地図情報7aおよび移動者データベース20aに基づいて、重複領域J1に形成された移動者待機領域を特定する。待機位置決定部13は、移動者待機領域が複数の待機移動者により形成されている場合は、これら複数の待機移動者の集合の外縁を囲む領域を移動者待機領域として特定する。また、待機位置決定部13は、移動者待機領域が1人の待機移動者により形成されている場合は、この1人の待機移動者の位置を囲む領域を移動者待機領域として特定する。図4では、第1例において複数の待機移動者により形成される移動者待機領域の一例を示している。
重複領域J1における移動者待機領域を特定した後、待機位置決定部13は、重複領域J1において移動者待機領域に後続する位置を第1候補位置として決定し、この第1候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、待機することなく移動を行う移動者(以下「非待機移動者」という)の通路が塞がれるか否かを判定する。つまり、第1例では、移動者待機領域に後続する位置が、候補位置である。図5(B)の位置P3は、本例に係る第1候補位置を示している。
詳述すると、図4に示すように、第1例において第2信号機G2が横断制限状態の場合、非待機移動者が軌道KD1に沿って移動を行う可能性がある。そして、上述したように、移動者待機領域は、非待機移動者の移動の障害となる領域である。また、歩道走行自動車2は物理的な物体であり、歩道走行自動車2の車体が位置する領域も、非待機移動者の移動の障害となる領域である。これを踏まえ、「第1候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれる」とは、第1候補位置(=移動者待機領域に後続する位置)に歩道走行自動車2を停車させたときに、重複領域J1内に、軌道KD1を通る非待機移動者の通路が確保されず、移動者待機領域および歩道走行自動車2が移動の障害となって、非待機移動者がスムーズに移動を行えないことを意味する。なお、第1例において第2信号機G2が横断制限状態の場合、移動者待機領域は、第2横断歩道H2に寄った位置に形成されるため、非待機移動者の軌道KD2、KD3に沿った移動については、基本的には、通路が確保される。
待機位置決定部13は、重複領域J1において、第1候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれるか否かを以下の方法で判定する。図5(B)を援用して説明すると、待機位置決定部13は、歩道地図情報7aを参照し、第2歩道D2の幅方向Y1の長さW1(以下「歩道幅W1」という)を取得する。更に、待機位置決定部13は、移動者データベース20aに基づいて、移動者待機領域の幅方向Y1の長さR1(以下「領域長R1」という)を取得する。更に、待機位置決定部13は、歩道走行自動車2の車体の前後方向の長さL1(以下「車体長L1」とする)を取得する。車体長L1は固定値であり事前に登録されている。車体長L1は、歩道走行自動車2が第1候補位置に停車したときの車体の幅方向Y1の長さに相当する。
そして、待機位置決定部13は、以下の[式1]が成立するか否かを判定する。
[式1]歩道幅W1−(領域長R1+車体長L1)>移動者通路幅SP
なお、[式1]において、移動者通路幅SPは、非待機移動者が軌道KD1に沿って歩道をスムーズに移動するために必要な通路の幅の大きさを意味している。また、左辺の各パラメーターの値に多少のマージンを含ませてもよいことは勿論である。[式1]が成立する場合、重複領域J1内で第1候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合であっても、移動者通路幅SP分のスペースが確保されるということである。従って、[式1]が成立する場合、待機位置決定部13は、第1候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれないと判定し、[式1]が成立しない場合、非待機移動者の通路が塞がれると判定する。
第1候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれないと判定した場合、待機位置決定部13は、第1候補位置を待機位置として決定する。図5(B)では、このようにして決定された待機位置P3(=第1候補位置)を示すと共に、待機位置P3に停車する歩道走行自動車2を示している。図5(B)において、符号Q1は、[式1]の左辺の値を示している(つまり、値Q1=歩道幅W1−(領域長R1+車体長L1))。図5(B)に示すように、待機位置P3に歩道走行自動車2が停車した場合であっても、歩道走行自動車2の後方に、移動者通路幅SPを上回る値Q1分の幅のスペースが確保され、軌道KD1に沿って移動する非待機移動者の通路は塞がれた状態とならない。更に、待機位置P3は、重複領域J1と第2横断歩道H2との境目に可能な限り近い位置である。従って、待機位置P3に歩道走行自動車2を停車させることにより、第2信号機G2の状態が横断許可状態へと移行したときに、歩道走行自動車2を、重複領域J1で待機する待機移動者と共にすぐに第2横断歩道H2に進入させることができる。
一方、移動者待機領域に後続するように歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれると判定した場合、待機位置決定部13は、以下の手順で、第1歩道D1において、重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定する。
すなわち、まず、待機位置決定部13は、第1歩道D1において重複領域J1の手前側に、移動者待機領域が形成されているか否かを判定する。なお、第1例の場合、重複領域J1に待機移動者が多数存在する場合等に、重複領域J1に形成された一の移動者待機領域とは独立して、第1歩道D1に他の移動者待機領域が形成される場合がある。図6(B)は、第1歩道D1に形成された移動者待機領域を示している。以下、第1歩道D1に形成された移動者待機領域を「他移動者待機領域」といい、重複領域J1に形成された移動者待機領域と区別する。
第1歩道D1において重複領域J1の手前側に、他移動者待機領域が形成されていない場合、待機位置決定部13は、重複領域J1の手前側であって、第1歩道D1と重複領域J1との境目に沿った任意の位置を待機位置として決定する。図6(A)は、このようにして決定された待機位置P4を示すと共に、待機位置P4に停車する歩道走行自動車2を示している。図6(A)に示すように、歩道走行自動車2が待機位置P4に停車した場合、重複領域J1に形成された移動者待機領域の後方にスペースが形成され、軌道KD1に沿って移動する非待機移動者の通路が確保される。
なお、図4に示すように、第1歩道D1には、軌道KD2、KD3に沿って移動する非待機移動者の通路を確保する必要がある。これを踏まえ、第1歩道D1に他移動者待機領域が形成されておらず、重複領域J1の手前側の任意の位置を待機位置として決定する場合は、図6(A)の例のように、第1歩道D1の幅方向Y2のいずれか一方の端部に寄った位置を待機位置とすることが望ましい。
一方、第1歩道D1において重複領域J1の手前側に、他移動者待機領域が形成されている場合、待機位置決定部13は、その他移動者待機領域と、歩道走行自動車2の車体とにより、第1歩道D1を移動する移動者の通路が塞がれない位置を、待機位置として決定する。詳述すると、図4に示すように、第1例では、軌道KD2、KD3に沿って非待機移動者が移動を行う可能性がある。従って、歩道走行自動車2を、第1歩道D1において重複領域J1の手前側に停車させる場合には、他移動者待機領域と、歩道走行自動車2の車体とにより、軌道KD2、KD3に沿って移動する非待機移動者の通路が塞がれないようにし、非待機移動者が軌道KD2、KD3に沿ってスムーズに移動できるようにする必要がある。なお、他移動者待機領域が第1歩道D1に形成される場合、非待機移動者の移動を考慮して、第1歩道D1の幅方向Y2のいずれか一方の端部に寄った状態で形成されるものと想定される。
以上を踏まえ、待機位置決定部13は、まず、第1歩道D1において、他移動者待機領域に対して幅方向Y2に並ぶ位置を第1´候補位置として決定し、この第1´候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれるか否かを以下の方法で判定する。図6(B)において、位置P5は、第1´候補位置を示している。図6(B)を援用して説明すると、待機位置決定部13は、歩道地図情報7aを参照し、第1歩道D1の幅方向Y2の長さW2(以下「歩道幅W2」という)を取得する。更に、待機位置決定部13は、移動者データベース20aに基づいて、他移動者待機領域の幅方向Y2の長さR2(以下「領域長R2」という)を取得する。更に、待機位置決定部13は、歩道走行自動車2の車体の左右方向の長さL2(以下「車体長L2」とする)を取得する。車体長L2は、歩道走行自動車2が第1´候補位置停車したときの車体の幅方向Y2の長さに相当する。
そして、待機位置決定部13は、以下の[式2]が成立するか否かを判定する。
[式2]歩道幅W2−(領域長R2+車体長L2)>移動者通路幅SP
なお、[式2]において、移動者通路幅SPは、非待機移動者が軌道KD2、KD3に沿って第1歩道D1をスムーズに通行するために必要な通路の幅の大きさを意味している。左辺の各パラメーターの値に多少のマージンを含ませてもよいことは勿論である。[式2]が成立する場合、第1歩道D1の重複領域J1の手前の位置で、他移動者待機領域に並んで歩道走行自動車2を停車させた場合であっても、移動者通路幅SP分のスペースが確保されるということである。従って、待機位置決定部13は、[式2]が成立する場合、第1´候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれないと判定し、[式2]が成立しない場合、非待機移動者の通路が塞がれると判定する。
第1´候補位置で歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれないと判定した場合、待機位置決定部13は、第1´候補位置を待機位置として決定する。図6(B)では、このようにして決定された待機位置P5(=第1´候補位置)を示すと共に、待機位置P5に停車する歩道走行自動車2を示している。図6(B)において、符号Q2は、[式2]の左辺の値を示している(つまり、値Q2=歩道幅W2−(領域長R2+車体長L2))。図6(B)に示すように、待機位置P5に歩道走行自動車2が停車した場合であっても、歩道走行自動車2の側方に、移動者通路幅SPを上回る値Q2分の幅のスペースが確保され、軌道KD2、KD3に沿って移動する非待機移動者の通路は塞がれた状態とならない。
一方、第1´候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれると判定した場合、待機位置決定部13は、他移動者待機領域に後続する位置を待機位置として決定する。図6(C)では、このようにして決定された待機位置P6を示すと共に、待機位置P6に停車する歩道走行自動車2を示している。上述したように、他移動者待機領域は、非待機移動者の移動を考慮して、重複領域J1の手前の第1歩道D1において、第1歩道の幅方向Y2のいずれか一方の端部に寄った状態で形成されるものと想定される。従って、待機位置P6に歩道走行自動車2を停車させることにより、他移動者待機領域の側方に形成されていたスペースが、そのまま確保された状態となり、軌道KD2、KD3に沿って移動する非待機移動者の通路が確保される。
<第1例の変形例>
次に、第1例の変形例について説明する。上述した第1例では、待機位置決定部13は、重複領域J1に移動者待機領域が存在し、かつ、歩道走行自動車2を移動者待機領域に後続させたときに非待機移動者の通路が塞がれない場合に、移動者待機領域に後続する位置を待機位置として決定した。この点に関し、以下の構成でもよい。すなわち、待機位置決定部13は、第1歩道D1を前進する歩道走行自動車2の前方の重複領域J1に移動者待機領域が形成されていない場合、重複領域J1において第2横断歩道H2に進入する手前の位置を待機位置と決定する(図5(A)参照)。一方、待機位置決定部13は、第1歩道D1を前進する歩道走行自動車2の前方の重複領域J1に移動者待機領域が形成されている場合、第1歩道D1において重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定する。なお、重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定する場合、待機位置決定部13は、第1例で説明した処理を行って、非待機移動者の通路が確保される適切な位置を待機位置として決定する(図6(A)、(B)、(C)参照)。
第1例の変形例によれば、第1例の場合と比較して簡易な処理で、移動者待機領域と、歩道走行自動車2の車体とにより、非待機移動者の通路が塞がれない位置を待機位置として決定することが可能である。
<第2例>
次に、第2例における待機位置決定部13の処理について説明する。図7は、第2例に係る横断通路の周辺の様子を模式的に示す図である。図7と図4との比較で明らかな通り、第2例の歩道、公道、横断歩道の状況は、第1例と同じである。一方、第2例では、第1歩道D1の位置P1を進行方向(西に向かう方向)に向かって走行する歩道走行自動車2について、図7の経路KR2に示すように、第1歩道D1を前進して重複領域J1に進入し、重複領域J1内で右折して、第1横断歩道H1に進入し、第1横断歩道H1を通過する経路が誘導経路である。本例の場合、第1公道C1が横断予定道路に相当し、また、第1横断歩道H1が横断通路に相当し、第1信号機G1(第1横断歩道H1に対応する信号機)が横断通路信号機に相当する。
さて、待機位置決定部13は、第1例と同様、重複領域J1の位置と歩道走行自動車2の現在位置との離間距離が所定閾値となったときに、第1信号機G1の状態が横断制限状態であるか否かを判定し、横断制限状態の場合、待機位置決定処理を実行する。
第2例に係る待機位置決定処理において、まず、待機位置決定部13は、重複領域J1に、移動者待機領域が形成されているか否かを判定する。本例の場合、移動者待機領域は、第1信号機G1が横断制限状態であることに伴って、信号機の状態が変わるのを待機する移動者により形成される領域である。ここで、第2例において、第1信号機G1が横断制限状態の場合、第1信号機G1が横断許可状態となるまで待機する待機移動者は、以下の態様で待機を行うものと想定される。すなわち、待機移動者は、まず、第1横断歩道H1と重複領域J1との境目に沿って並ぶように待機し、人数が増加するに従って、境目から離れる側に段階的に列が形成されるように待機するものと想定される。従って、待機移動者によって形成される移動者待機領域は、重複領域J1において第1横断歩道H1と重複領域J1との境目に寄った位置に形成される。図7では、本例で形成される移動者待機領域の一例を示している。
重複領域J1に移動者待機領域が形成されていないと判定した場合、待機位置決定部13は、重複領域J1において、第1横断歩道H1に進入する手前の位置(重複領域J1と第1横断歩道H1との境目の重複領域J1側の位置)を待機位置として決定する。図8(A)は、このようにして決定される待機位置P7を示している。待機位置P7は、重複領域J1と第1横断歩道H1との境目に近い。このため、待機位置P7に歩道走行自動車2を停車させることにより、第1信号機G1の状態が横断許可状態へと移行したときに、スムーズに歩道走行自動車2を第1横断歩道H1に進入させることが可能である。
一方、重複領域J1に移動者待機領域が形成されていると判定した場合、待機位置決定部13は、重複領域J1に形成された移動者待機領域を特定する。次いで、待機位置決定部13は、重複領域J1において、移動者待機領域に対して、横断方向Y3(図7、図8(B)参照)と逆側に連続する位置を第2候補位置として決定し、この第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、待機移動者の通路が塞がれるか否かを判定する。図8(B)の位置P8は、第2候補位置を示している。
詳述すると、図7に示すように、第2例では、軌道KD4に沿って非待機移動者が移動を行う可能性がある。これを踏まえ、「第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれる」とは、第2候補位置(=移動者待機領域に対して、横断方向Y3と逆側に連続する位置)に歩道走行自動車2を停車させた場合に、重複領域J1内に、軌道KD4を通る非待機移動者の通路が確保されず、移動者待機領域および歩道走行自動車2が移動の障害となって、非待機移動者がスムーズに軌道KD4に沿った移動ができないことを意味する。なお、第2例において第1信号機G1が横断制限状態の場合、移動者待機領域は、重複領域J1において第1横断歩道H1に寄った位置に形成されるため、非待機移動者の軌道KD5、KD6に沿った移動については、基本的には、通路が確保される。
待機位置決定部13は、第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させたときに、非待機移動者の通路が塞がれるか否かを以下の方法で判定する。図8(B)を援用して説明すると、待機位置決定部13は、第1歩道D1の幅方向Y2の長さW2(歩道幅W2)、および、移動者待機領域の幅方向Y2の長さR3(以下「領域長R3」とする)を取得する。更に、待機位置決定部13は、歩道走行自動車2が第2候補位置に停車した場合の、歩道走行自動車2の幅方向Y2の長さL3(以下「車体長L3」とする)を取得する。待機位置決定部13は、車体長L3について、歩道走行自動車2が停車したときの方向を考慮して計算により算出する。
そして、待機位置決定部13は、以下の[式3]が成立するか否かを判定する。
[式3]歩道幅W2−(領域長R3+車体長L3)>移動者通路幅SP
なお、[式3]において、移動者通路幅SPは、非待機移動者が軌道KD4に沿ってスムーズに通行するために必要な通路の幅の大きさを意味している。左辺の各パラメーターの値に多少のマージンを含ませてもよいことは勿論である。[式3]が成立する場合、第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合であっても、移動者通路幅SP分のスペースが確保されるということである。従って、待機位置決定部13は、[式3]が成立する場合、第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させても、非待機移動者の通路が塞がれないと判定し、[式3]が成立しない場合、非待機移動者の通路が塞がれると判定する。
第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれないと判定した場合、待機位置決定部13は、第2候補位置を待機位置として決定する。図8(B)は、このようにして決定された待機位置P8(=第2候補位置)を示すと共に、待機位置P8に停車する歩道走行自動車2を示している。図8(B)において、符号Q3は、[式3]の左辺の値を示している(つまり、値Q3=歩道幅W2−(領域長R3+車体長L3))。図8(B)に示すように、待機位置P8に歩道走行自動車2が停車した場合であっても、歩道走行自動車2の側方に、移動者通路幅SPを上回る値Q3分の幅のスペースが確保され、軌道KD4に沿って移動する非待機移動者の通路は塞がれた状態とならない。
一方、第2候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれると判定した場合、待機位置決定部13は、以下の手順で、第1歩道D1において重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定する。すなわち、待機位置決定部13は、第1歩道D1の重複領域J1に進入する手前の位置であって、重複領域J1に形成された移動者待機領域の後方の位置を待機位置として決定する。
この場合、本例のように、重複領域J1内で右折して、第1横断歩道H1に進入する場合には、待機位置は、第1歩道D1において、歩道走行自動車2の進行方向に対して右側に寄った位置(第1横断歩道H1と重複領域J1との境目側に寄った位置)となる。これは、第1信号機G1の状態に起因して待機する非待機移動者により形成される移動者待機領域は、第1横断歩道H1に寄った位置に形成されるからである。図9は、第2例において、このようにして決定された待機位置P9を示すと共に、待機位置P9に停車する歩道走行自動車2を示している。図9に示すように、歩道走行自動車2が待機位置P9に停車した場合、第1歩道D1において歩道走行自動車2の側方にスペースが形成され、第1歩道D1を移動する非待機移動者の通路が確保される。
<第2例の変形例>
次に、第2例の変形例について説明する。上述した第2例では、待機位置決定部13は、重複領域J1に移動者待機領域が存在し、かつ、歩道走行自動車2を移動者待機領域に連続させたときに非待機移動者の通路が塞がれない場合に、移動者待機領域に連続する位置を待機位置とし、それ以外の場合に、第1歩道D1において重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定した。この点に関し、以下の構成でもよい。
すなわち、待機位置決定部13は、第1歩道D1を前進する歩道走行自動車2の前方の重複領域J1に移動者待機領域が形成されていない場合、重複領域J1において第1横断歩道H1に進入する手前の位置を待機位置と決定する(図8(A)参照)。一方、待機位置決定部13は、第1歩道D1を前進する歩道走行自動車2の前方の重複領域J1に移動者待機領域が形成されている場合、第1歩道D1において重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定する。なお、重複領域J1に進入する手前の位置を待機位置として決定する場合、待機位置決定部13は、第2例で説明した処理を行って、待機移動者の通路が塞がれない適切な位置を待機位置として決定する(図9参照)。
第2例の変形例によれば、第2例の場合と比較して簡易な処理で、移動者待機領域と、歩道走行自動車2の車体とにより、非待機移動者の通路が塞がれない位置を待機位置として決定することが可能である。
<第3例>
次に、第3例における待機位置決定部13の処理について説明する。図10は、第3例に係る横断通路の周辺の様子を模式的に示す図である。図10と図4との比較で明らかな通り、第3例の歩道および公道の状況は、第1例と同様である。一方、第3例に係る交差点は、いわゆるスクランブル交差点であり、重複領域J1から、北西に向かって延在する第3横断歩道H3が設けられている。また、この第3横断歩道H3に対応して第3信号機G3が設けられている。第1信号機G1、第2信号機G2および第3信号機G3は、同期して状態が変移し、同時に横断許可状態になると共に、同時に横断制限状態になる。重複領域J1に待機する移動者は、3つの信号機が横断許可状態となった場合、第1横断歩道H1、第2横断歩道H2および第3横断歩道H3のうち任意の通路を経由して公道を横断することができる。
このような状況の下、第1歩道D1上の位置P1から西に向かって走行する歩道走行自動車2について、待機位置決定部13は、以下の処理を実行する。すなわち、待機位置決定部13は、待機位置決定処理において、重複領域J1に移動者待機領域が形成されていない場合は、第1例および第2例で説明した方法に準じた方法で待機位置を決定する。すなわち、待機位置決定部13は、横断通路が第1横断歩道H1の場合は、第1横断歩道H1と重複領域J1との境目にできるだけ近い位置を待機位置(図10の符号P10参照)とし、横断通路が第2横断歩道H2の場合は、第2横断歩道H2と重複領域J1との境目にできるだけ近い位置を待機位置(図10の符号P11参照)とし、横断通路が第3横断歩道H3の場合は、第3横断歩道H3と重複領域J1との境目にできるだけ近い位置を待機位置(図10の符号P12参照)とする。
一方、重複領域J1に移動者待機領域が形成されている場合には、待機位置決定部13は、以下の処理を実行する。ここで、第3例では、重複領域J1に、以下の態様で移動者待機領域が形成されるものと想定される。すなわち、まず、待機移動者が重複領域J1と公道(第1公道C1および第2公道C2)との境目に沿うように並ぶことによって、当該境目に沿ったL字状の移動者待機領域が形成されるものと想定される。そして、待機移動者の人数が増加するに従って、当該境目の反対側に向かって移動者待機領域の層が厚くなってくるものと想定される。これは、第3例に係るスクランブル交差点では、待機移動者は、それぞれ、自身が通過しようとする横断歩道にできるだけ近い位置で待機しようとするからである。図11(A)〜(C)では、本例において重複領域J1に形成された移動者待機領域の一例を示している。図11(A)〜(C)に示すように、第3例の場合、移動者待機領域は、第2公道C2と重複領域J1との境目に対応して形成される第1部分B1(第2横断歩道H2および第3横断歩道H3を通過することを希望する待機移動者により形成される移動者待機領域の部分)と、第1公道C1と重複領域J1との境目に対応して形成される第2部分B2(第1横断歩道H1および第3横断歩道H3を通過することを希望する待機移動者により形成される移動者待機領域の部分)に大きく分けることができる。
重複領域J1に移動者待機領域が形成されている場合、待機位置決定部13は、まず、横断通路にできるだけ近い位置を第3候補位置として決定し、この第3候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれるか否かを判定する。第3例の場合、軌道KD7(図10参照)に沿って非待機移動者が移動を行う可能性があるため、待機位置決定部13は、第3候補位置に歩道走行自動車を停車させたときに、軌道KD7に沿って移動する非待機移動者の通路が塞がれるか否かを判定する。図11(A)の位置P13は横断通路が第2横断歩道H2の場合の第3候補位置を示し、図11(B)の位置P14は横断通路が第3横断歩道H3の場合の第3候補位置を示し、図11(C)の位置P15は横断通路が第1横断歩道H1の場合の第3候補位置を示している。
そして、待機位置決定部13は、第3候補位置に歩道走行自動車2を停車させたときに、非待機移動者の通路が塞がれるか否かの判定を、第1例および第2例で説明した方法を応用した方法で実行する。図11(A)を用いて詳述すると、まず、待機位置決定部13は、第2歩道D2の幅方向Y1の長さW1(歩道幅W1)、第1部分B1の幅方向Y1の長さR1´(領域長R1´)、および、歩道走行自動車2の車体の前後方向の長さL1(車体長L1)を取得する。そして、待機位置決定部13は、以下の[式1´]が成立するか否かを判定する。
[式1´]歩道幅W1−(領域長R1´+車体長L1)>移動者通路幅SP
更に、待機位置決定部13は、第1歩道D1の幅方向Y2の長さW2(歩道幅W2)、第2部分B2の幅方向Y2の長さR2´(領域長R2´)、および、歩道走行自動車2の車体の左右方向の長さL2(車体長L2)を取得する。そして、待機位置決定部13は、以下の[式2´]が成立するか否かを判定する。
[式2´]歩道幅W2−(領域長R2´+車体長L2)>移動者通路幅SP
待機位置決定部13は、[式1´]および[式2´]の双方が成立する場合、非待機移動者の通路が塞がれないと判定し、[式1´]と[式2´]とのうち、少なくも一方が成立しない場合、非待機起動者の通路が塞がれると判定する。[式1´]および[式2´]の双方が成立する場合、第3候補位置(位置P13)に歩道走行自動車2が停車した場合であっても、非待機移動者の通路が確保され、非待機移動者は、軌道KD7に沿ってスムーズに移動することができるからである。以上、図11(A)を用いて、非待機移動者の通路が塞がれるか否かの判定の方法を説明したが、待機位置決定部13は、図11(B)および図11(B)の場合も、同じ方法で上記判定を行う。
待機位置決定部13は、非待機移動者の通路が塞がれないと判定した場合、第3候補位置を待機位置として決定する。図11(A)の例の場合、待機位置決定部13は、位置P13を待機位置として決定する。一方、待機位置決定部13は、非待機移動者の通路が塞がれると判定した場合、第1歩道D1において重複領域J1に進入する手前の位置を、待機位置として決定する。その際、待機位置決定部13は、第1歩道D1において、非待機移動者の通路を確保するため、第2部分B2の後方の位置を待機位置として決定する。図11(A)の位置P16は、このようにして決定される待機位置を示している。
以上、第1例〜第3例を用いて、待機位置決定部13の処理について説明した。待機位置決定部13は、待機位置を決定した後、自動運転制御部14に待機位置を示す情報を通知する。
自動運転制御部14は、センサーユニット6からの入力や、記憶装置7が記憶する歩道地図情報7aおよび誘導経路情報7b等に基づいて、自動運転実行装置5を制御し、自動運転実行装置5に自動運転を実行させる。特に、本実施形態に係る自動運転制御部14は、待機位置決定部13により待機位置が決定され、待機位置を示す情報の通知を受けた場合は、自動運転実行装置5を制御して待機位置に歩道走行自動車2を停車させる。
次に、自動運転制御装置1の動作について、フローチャートを用いて説明する。図12は、自動運転制御装置1の待機位置決定部13および自動運転制御部14の動作を示すフローチャートである。図12のフローチャートは、第1歩道を走行する歩道走行自動車2について、歩道走行自動車2の現在位置と重複領域の位置とが近づいてきた後、待機位置決定部13により待機位置が決定され、自動運転制御部14により待機位置に歩道走行自動車2が停車されるまでの動作を示している。なお、移動者状態検出部11による移動者データベース20aの更新、および、信号機状態検出部12による信号機状態情報の登録、更新、削除は、継続して適切に行われているものとする。
図12に示すように、待機位置決定部13は、重複領域の位置と歩道走行自動車2の現在位置との離間距離が所定閾値となったか否かを監視する(ステップSA1)。当該離間距離が所定閾値となった場合(ステップSA1:YES)、待機位置決定部13は、信号機状態記憶部21が記憶する信号機状態情報に基づいて、横断通路信号機の状態が横断制限状態であるか否かを判定する(ステップSA2)。横断制限状態ではない場合(ステップSA2:NO)、待機位置の決定は行われず、また、横断通路に進入する前に歩道走行自動車2の停車は行われない。なお、上述したように、待機位置決定部13は、横断通路信号機が現時点で横断制限状態であるが、すぐに横断許可状態となり、歩道走行自動車2を停車させる必要が無い場合は、ステップSA2で横断制限状態でないと判定する。また、横断通路信号機が現時点で横断許可状態であっても、すぐに横断制限状態となる状況であり、横断通路信号機が横断制限状態となる前に、歩道走行自動車2が横断通路に進入できないケースも、ステップSA2で横断制限状態でないと判定する。このケースの場合、待機位置決定部13は、周囲の状況を踏まえた適切な位置を待機位置として決定する。
一方、横断通路信号機の状態が横断制限状態の場合(ステップSA2:YES)、待機位置決定部13は、重複領域に、移動者待機領域が形成されているか否かを判定する(ステップSA3)。重複領域に移動者待機領域が形成されていない場合(ステップSA3:NO)、待機位置決定部13は、重複領域において、横断通路に進入する手前の位置を待機位置として決定する(ステップSA4)。ステップSA4の処理後、処理手順はステップSA13へ移行する。重複領域に移動者待機領域が形成されている場合(ステップSA3:YES)、待機位置決定部13は、歩道地図情報7aおよび移動者データベース20aに基づいて、重複領域に形成された移動者待機領域を特定する(ステップSA5)。
次いで、待機位置決定部13は、候補位置に歩道走行自動車2を停車させた場合に、非待機移動者の通路が塞がれるか否かを判定する(ステップSA6)。非待機移動者の通路が塞がれない場合(ステップSA6:NO)、待機位置決定部13は、候補位置を待機位置として決定する(ステップSA7)。ステップSA7の処理後、処理手順はステップSA13へ移行する。この結果、第1例の場合は、図5(B)に示す位置P3が待機位置となり、第2例の場合は、図8(B)に示す位置P8が待機位置となり、第3例の場合は、図11(A)〜(C)の各図に示す位置P13〜P15が待機位置となる。ただし、図11(A)〜(C)の各図では、第3候補位置において、[式1´]および[式2´]の双方が成立しているものとする。
一方、非待機移動者の通路が塞がれる場合(ステップSA6:YES)、待機位置決定部13は、以下のステップSA8〜SA12の処理により待機位置を決定する。なお、待機位置は、ステップSA8〜SA12の処理により、第1歩道において重複領域の手前の位置となる。
ステップSA8において、待機位置決定部13は、歩道走行自動車2が重複領域に進入した後、そのまま直進して横断通路に進入する予定であるか(第1例の場合)、横断通路に進入した後、直進せずに旋回して横断通路に進入する予定であるか(第2例、第3例の場合)を判定する(ステップSA8)。
横断道路に進入後、直進する場合(ステップSA8:YES)、待機位置決定部13は、第1歩道において重複領域の手前側に、他移動者待機領域が形成されているか否かを判定する(ステップSA9)。他移動者待機領域が形成されていない場合(ステップSA9:NO)、待機位置決定部13は、重複領域の手前側であって、第1歩道と重複領域との境目に沿った任意の位置を待機位置として決定する(ステップSA10)(図6(A)参照)。ステップSA10の処理後、処理手順はステップSA13へ移行する。
他移動者待機領域が形成されている場合(ステップSA9:YES)、待機位置決定部13は、他移動者待機領域と、歩道走行自動車2の車体とにより、第1歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を、待機位置として決定する(ステップSA11)(図6(B)、(C)参照)。ステップSA11の処理後、処理手順はステップSA13へ移行する。
ステップSA8において、そのまま直進して横断通路に進入する予定でないと判定した場合(ステップSA8:NO)、待機位置決定部13は、重複領域に形成された移動者待機領域の後方の位置を待機位置として決定する(ステップSA12)(図9、図11(A)参照)。ステップSA12の処理後、処理手順はステップSA13へ移行する。
ステップSA13において、自動運転制御部14は、自動運転実行装置5を制御して、待機位置決定部13により決定された待機位置に歩道走行自動車2を停車させる。
以上詳しく説明した通り、本実施形態に係る自動運転制御装置1は、信号機が横断制限状態であることに起因して歩道走行自動車2を停車させる際、横断予定道路に設けられた信号機が横断制限状態となったことに伴って横断予定道路への進入を待機する1または複数の移動者により形成される移動者待機領域と、待機位置に停車する歩道走行自動車2の車体とにより、非待機移動者の通路が塞がれない位置を待機位置として決定し、その待機位置に歩道走行自動車2を停車させる。
この構成によれば、歩道走行自動車2が停車したときに、信号機の状態が変化するまで待機する歩道走行自動車2の車体と、同様の理由で待機する移動者とにより、このような待機を行うことなく歩道を移動する移動者の移動が妨げられないようにすることができる。つまり、上記構成によれば、歩道走行自動車2を信号機の状態に応じて停車させる場合に、歩道走行自動車2の周辺に、歩道を移動する移動者や、信号機の状態が変わるまで待機する移動者が発生することがあるという特有の事情を踏まえた適切な位置に歩道走行自動車2を停車させることがきる。これにより、移動者の円滑な移動や、移動が妨げられた場合に移動者に発生し得る不快感の低減、移動者に迷惑をかけた場合に発生し得る搭乗者の心理的な負担の低減を実現できる。
なお、上記実施形態では、3つのケースにより、交差点で歩道走行自動車2を停車させるときの自動運転制御装置1の動作を説明したが、本発明は、例示したケース以外にも適用であることは勿論である。また、上記実施形態では、移動者状態検出部11は、顔認識を用いて撮影画像を分析し、歩道走行自動車2の前方に位置する移動者の状態を検出した。この点に関し、必ずしも顔認識という技術を用いて撮影画像を分析する必要は無く、種々の画像処理を使用して撮影画像を分析し、移動者の状態を検出することができる。
また、上記実施形態では、歩道走行自動車2は、搭乗者が搭乗した状態で歩道を走行する自動車であった。この点に関し、歩道走行自動車2は、必ずしも搭乗者が搭乗した状態で走行する自動車でなくてもよい。例えば、荷物を搭載し、無人で荷物を運搬する自動車にも適用可能である。すなわち、本発明は、有人/無人にかかわらず、歩道を走行する歩道走行自動車の自動運転の制御に広く適用可能である。
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 自動運転制御装置
2 歩道走行自動車
5 自動運転実行装置
11 移動者状態検出部
12 信号機状態検出部
13 待機位置決定部
14 自動運転制御部

Claims (14)

  1. 歩道を自動運転で走行する歩道走行自動車の自動運転を制御する自動運転制御装置であって、
    前記歩道走行自動車の前方の移動者の状態を検出する移動者状態検出部と、
    横断する予定の道路である横断予定道路に設けられた信号機の状態を検出する信号機状態検出部と、
    前記横断予定道路に設けられた前記信号機が前記横断予定道路の横断を制限する横断制限状態となったことに伴って前記歩道走行自動車を停車させる必要がある場合、前記移動者状態検出部により検出された前記歩道走行自動車の前方の移動者の状態に基づいて、前記信号機が横断を許可する状態となるまでの間、前記歩道走行自動車が待機すべき待機位置を決定する待機位置決定部と、
    自動運転実行装置を制御して前記歩道走行自動車に自動運転を実行させる一方、前記待機位置決定部により前記待機位置が決定された場合は、前記自動運転実行装置を制御して前記待機位置に前記歩道走行自動車を停車させる自動運転制御部とを備え、
    前記待機位置決定部は、
    前記待機位置を決定する際、前記横断予定道路に設けられた前記信号機が前記横断制限状態となったことに伴って前記横断予定道路への進入を待機する1または複数の移動者によって形成される移動者待機領域と、前記待機位置に停車する前記歩道走行自動車の車体とにより、前記歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする自動運転制御装置。
  2. 前記待機位置決定部は、
    前記歩道走行自動車が第1歩道を前進し、前記第1歩道と交わる方向に延びる第2歩道と前記第1歩道とが重なる領域であって、前記横断予定道路に面する領域である重複領域を更に前進して通過して前記横断予定道路に進入する場合において、前記第1歩道を前進する前記歩道走行自動車の前方の前記重複領域に前記移動者待機領域が形成されている場合、
    前記移動者待機領域に後続して前記歩道走行自動車を停車したときに、前記歩道を移動する移動者の通路が塞がれない場合は、前記移動者待機領域に後続する位置を前記待機位置として決定し、移動者の通路が塞がれる場合は、前記第1歩道において前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動運転制御装置。
  3. 前記待機位置決定部は、
    前記第2歩道の幅方向の長さから、前記移動者待機領域の当該幅方向の長さ、および、前記歩道走行自動車が前記移動者待機領域に後続して停車したときの車体の当該幅方向の長さの合計値を減算した値が、移動者の通行に必要な通路の幅よりも大きい場合は、前記移動者待機領域に後続する位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動運転制御装置。
  4. 前記待機位置決定部は、
    前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定した場合において、前記第1歩道に他の移動者待機領域が形成されている場合は、前記他の移動者待機領域と前記歩道走行自動車の車体とにより、前記第1歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動運転制御装置。
  5. 前記待機位置決定部は、
    前記第1歩道の幅方向の長さから、前記他の移動者待機領域の当該幅方向の長さ、および、前記歩道走行自動車が前記他の移動者待機領域に対して当該幅方向に並んで停車したときの車体の当該幅方向の長さの合計値を減算した値が、移動者の通行に必要な通路の幅よりも大きい場合は、前記他の移動者待機領域に対して当該幅方向に並ぶ位置を前記待機位置として決定し、小さい場合は、前記他の移動者待機領域に後続する位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の自動運転制御装置。
  6. 前記待機位置決定部は、
    前記歩道走行自動車が第1歩道を前進し、前記第1歩道と交わる方向に延びる第2歩道と前記第1歩道とが重なる領域であって、前記横断予定道路に面する領域である重複領域内に進入した後、前記重複領域内で曲がって前記横断予定道路に進入する場合において、前記第1歩道を前進する前記歩道走行自動車の前方の前記重複領域に前記移動者待機領域が形成されている場合、
    前記移動者待機領域に対して前記横断予定道路の横断方向と逆側に連続する位置に前記歩道走行自動車が停車したときに、前記歩道を移動する移動者の通路が塞がれない場合は、前記移動者待機領域に対して前記横断方向と逆側に連続する位置を前記待機位置として決定し、移動者の通路が塞がれる場合は、前記第1歩道において前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動運転制御装置。
  7. 前記待機位置決定部は、
    前記第1歩道の幅方向の長さから、前記移動者待機領域の当該幅方向の長さ、および、前記歩道走行自動車が前記移動者待機領域に対して前記横断方向と逆側に連続して停車したときの車体の当該幅方向の長さの合計値を減算した値が、移動者の通行に必要な通路の幅よりも大きい場合は、前記移動者待機領域に対して前記横断方向と逆側に連続する位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の自動運転制御装置。
  8. 前記待機位置決定部は、
    前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定した場合、前記重複領域に進入する手前の位置であって、前記重複領域の前記移動者待機領域の後方の位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の自動運転制御装置。
  9. 前記待機位置決定部は、
    前記歩道走行自動車が第1歩道を前進し、前記第1歩道と交わる方向に延びる第2歩道と前記第1歩道とが重なる領域であって、前記横断予定道路に面する領域である重複領域を更に前進して通過して前記横断予定道路に進入する場合において、
    前記第1歩道を前進する前記歩道走行自動車の前方の前記重複領域に前記移動者待機領域が形成されていない場合、前記重複領域において前記横断予定道路に進入する手前の位置を前記待機位置と決定し、
    前記第1歩道を前進する前記歩道走行自動車の前方の前記重複領域に前記移動者待機領域が形成されている場合、前記第1歩道において前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動運転制御装置。
  10. 前記待機位置決定部は、
    前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定した場合において、前記第1歩道に他の移動者待機領域が形成されている場合は、前記他の移動者待機領域と前記歩道走行自動車の車体とにより、前記第1歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項9に記載の自動運転制御装置。
  11. 前記待機位置決定部は、
    前記第1歩道の幅方向の長さから、前記他の移動者待機領域の当該幅方向の長さ、および、前記歩道走行自動車が前記他の移動者待機領域に対して当該幅方向に並んで停車したときの車体の当該幅方向の長さの合計値を減算した値が、移動者の通行に必要な通路の幅よりも大きい場合は、前記他の移動者待機領域に対して当該幅方向に並ぶ位置を前記待機位置として決定し、小さい場合は、前記他の移動者待機領域に後続する位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の自動運転制御装置。
  12. 前記待機位置決定部は、
    前記歩道走行自動車が第1歩道を前進し、前記第1歩道と交わる方向に延びる第2歩道と前記第1歩道とが重なる領域であって、前記横断予定道路に面する領域である重複領域内に進入した後、前記重複領域内で曲がって前記横断予定道路に進入する場合において、
    前記第1歩道を前進する前記歩道走行自動車の前方の前記重複領域に前記移動者待機領域が形成されていない場合、前記重複領域において前記横断予定道路に進入する手前の位置を前記待機位置と決定し、
    前記第1歩道を前進する前記歩道走行自動車の前方の前記重複領域に前記移動者待機領域が形成されている場合、前記第1歩道において前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動運転制御装置。
  13. 前記待機位置決定部は、
    前記重複領域に進入する手前の位置を前記待機位置として決定した場合、前記重複領域に進入する手前の位置であって、前記重複領域の前記移動者待機領域に後続する位置を前記待機位置として決定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の自動運転制御装置。
  14. 歩道を自動運転で走行する歩道走行自動車の自動運転を制御し、前記歩道走行自動車の前方の移動者の状態を検出する移動者状態検出部と、横断する予定の道路である横断予定道路に設けられた信号機の状態を検出する信号機状態検出部とを備える自動運転制御装置による自動運転制御方法であって、
    前記自動運転制御装置の待機位置決定部が、
    前記横断予定道路に設けられた前記信号機が前記横断予定道路の横断を制限する横断制限状態となったことに伴って前記歩道走行自動車を停車させる必要がある場合、前記移動者状態検出部により検出された前記歩道走行自動車の前方の移動者の状態に基づいて、前記横断予定道路に設けられた前記信号機が前記横断制限状態となったことに伴って前記横断予定道路への進入を待機する1または複数の移動者によって形成される移動者待機領域と、前記待機位置に停車する前記歩道走行自動車の車体とにより、前記歩道を移動する移動者の通路が塞がれない位置を、前記信号機が横断を許可する状態となるまでの間、前記歩道走行自動車が待機すべき待機位置として決定するステップと、
    前記自動運転制御装置の自動運転制御部が、前記自動運転実行装置を制御して、前記待機位置決定部により決定された前記待機位置に前記歩道走行自動車を停車させるステップと、
    を含むことを特徴とする自動運転制御方法。
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