JP7126362B2 - 自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置 - Google Patents

自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置 Download PDF

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Description

本開示は、自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置に関する。
従来、駐車エリア内で、空き駐車スペースに複数の車両が接近した場合、各車両の運転モードに応じて、駐車に対する優先度を割り当てる車両の駐車決定方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、搭乗者が存在する手動運転及び有人自動運転の車両は、搭乗者が存在しない無人自律運転の車両よりも駐車優先度が高くなる。このため、施設の駐車場での駐車を想定すると、搭乗者の施設入店までの時間が短縮される可能性が高まり、顧客満足度の向上に繋がる。
特開2016-007920号公報
しかし、従来には無人車よりも有人車を優先させることの開示はあるが、有人運転と無人運転との駐車スペースの決定基準について具体的な記載がない。このため、有人運転と無人運転との駐車スペースの決定基準について調整の余地がある。
本開示は、上記問題に着目してなされたもので、乗員の有無に対応して適切な駐車スペースを決定する自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示は、有人自動運転モードと無人自動運転モードを切り替えるコントローラを備えている。この自動運転車両の駐車制御方法において、コントローラは、乗員の有無を判断する。乗員有りと判断したとき、有人自動運転モードによる駐車エリア内の空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する第1駐車スペース決定基準を設定する。乗員無しと判断したとき、無人自動運転モードによる駐車エリア内の空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する第2駐車スペース決定基準を設定する。第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせる。第1駐車スペース決定基準は、乗員の乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先し、第2駐車スペース決定基準は、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。
このように、第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせることで、乗員の有無に対応して適切な駐車スペースを決定することができうる。第1駐車スペース決定基準は、乗員の乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先することで、乗員の乗降という観点で利便性が向上する。第2駐車スペース決定基準は、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先することで、駐車枠情報が不明確であるとき、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる駐車スペースに自車を駐車できる。
実施例1の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置が適用された自動運転車両の自動運転システム構成を示す全体構成図である。 実施例1の自動運転用認識判断プロセッサにて実行される自動運転車両の駐車制御処理を示すブロック図である。 実施例1の自動運転車両の駐車制御の状態遷移構成図である。 実施例1の自動運転用認識判断プロセッサにて実行される自動運転車両の制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の駐車エリア全体を示す図である。 実施例1の駐車エリアの一部を示す図であって、図5の一部の拡大図である。 明るみにおける駐車枠情報が不明確である駐車エリアの一部を示す図である。 暗やみにおける駐車枠情報が不明確である駐車エリアの一部を示す図である。 駐車枠が掠れている駐車枠情報が不明確である駐車エリアの一部を示す図である。 駐車枠が検出できない駐車枠情報が不明確である駐車エリアの一部を示す図である。 実施例1における駐車制御を行うための情報に関する説明図であって、図6の一部の拡大図である。 実施例1における第1駐車スペース決定基準及び第2駐車スペース決定基準の駐車スペースの決定を説明する図である。 実施例1の自動運転用認識判断プロセッサと自動運転用制御コントローラなどにて実行される自動運転車両の制御処理の流れを示すフローチャートである。 両脇の立体物情報と空き駐車スペースの奥側ラインの変形例を示す図である。 空き駐車スペースの奥側ラインの変形例と空き駐車スペースの奥側ラインと同時に使用される又は空き駐車スペースの奥側ラインに代わる空き駐車スペースの駐車枠の手前側ラインを示す図である。 駐車制御における後退経路の追従制御途中で駐車制御を終了する例を示す図である。
以下、本開示による自動運転車両(自車又は自車両)の駐車制御方法及び駐車制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
実施例1における駐車制御方法及び駐車制御装置は、モータ駆動するハイブリッド車両(電動車両の一例)をベースとし、操舵/駆動/制動を外部制御することが可能な自動運転車両に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「自動運転システムの全体構成」、「自動運転用認識判断プロセッサの要部構成」、「駐車制御の状態遷移構成」、「自動運転用認識判断プロセッサ4の制御処理構成」、「自動運転用認識判断プロセッサ4と自動運転用制御コントローラ7などの制御処理構成」に分けて説明する。
図1に基づいて、自動運転システムの全体構成を説明する。
自動運転システムは、自車に車載される車内システムと、自車の外部の車外システムと、を備えている。車内システムは、カメラ1(駐車枠検出手段、立体物検出手段、認識センサ)と、レーザースキャナ2(立体物検出手段、空間認識用センサ、レーザレンジファインダ)と、GPS3と、を備えている。更に、車内システムは、自動運転用認識判断プロセッサ4(コントローラ)と、地図データベース5と、データ受信器6(駐車スペース状況取得手段)と、を備えている。更にまた、車内システムは、自動運転用制御コントローラ7(車両制御手段)と、電動パワーステアリング8と、駆動/回生モータ9と、油圧ブレーキ10と、着座センサ11と、車両通信器12(無線表示手段)と、を備えている。つまり、自動運転用認識判断プロセッサ4と、各制御指令値を計算して各アクチュエータECUへ送信する自動運転用制御コントローラ7が処理系として車載されている。なお、各アクチュエータECUの記載は省略する。車外システムは、インフラデータ送信器21(地図データ送信器)と、ユーザ通信器31と、を備えている。
カメラ1は、自動運転で求められる一般的な機能として、画像情報から先行車や歩行者等の周囲の環境情報を取得するセンサである。即ち、カメラ1は、自車前方や自車後方等の自車周囲の外部環境(走路境界等)を認識するために設けられたセンサである。更に、カメラ1は、自車の全周囲近傍(数メートル)に存在する白線等のラインから駐車枠情報を検出する機能を有する。カメラ1としては、一般的に使用されているアラウンドビューモニターに代表されるものである。アラウンドビューモニターは、カメラ1により自車の前後左右4方向の周囲(自車の全周囲)画像を撮像し、撮像した画像を視点変換処理することで、自車周囲の俯瞰画像を取得できるようになっている。
レーザースキャナ2は、例えば、駐車区画に沿った走路の移動中又は停車中に自車の全周囲の立体物情報を取得するためのセンサである。レーザースキャナ2は、自車の全周囲の立体物に向けてレーザーを照射し、その反射の度合いで立体物までの距離を測定できる装置であり、検出立体物の距離情報をポイントクラウド情報として取得できるようになっている。なお、立体物としては、例えば、歩行者、動物(犬や猫など)、他車両(他車)、壁、ガードレール、柵、縁石、車止めブロック(パーキングブロック)、ロードコーンなどである。
ここで、カメラ1及びレーザースキャナ2は、自車の全周囲を取得できる必要があるため、車載位置は車両側面や自車の四隅に車載もしくは自車の上部などに車載する。
GPS3は、自車に搭載され、走行中の自車の走行位置(緯度・経度)を検出する位置検出手段である。なお、「GPS」は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)の略称である。
自動運転用認識判断プロセッサ4は、カメラ1やレーザースキャナ2やGPS3や地図データベース5の情報を統合処理し、目標速度プロファイル(=目標車速プロファイル)等の各プロファイルの計算をする。つまり、乗員などが指定した目的地までの基本ルートと車速を、車載メモリに格納された地図データベース5に基づいて算出する。更に、GPS3による位置情報に基づいて基本ルートと車速に従いながら、車載したカメラ1及びレーザースキャナ2による車両周囲のセンシング結果に基づいて、近傍の目標経路や目標車速をプロファイルとして逐次修正する。
地図データベース5は、車載メモリに格納され、勾配や制限速度等の道路情報が書き込まれた地図データのファイルである。地図データベース5は、GPS3にて走行中の自車の走行位置が検出されると、自車の走行位置を中心とする地図データが自動運転用認識判断プロセッサ4から読み出される。更に、地図データベース5にない場所で自動運転を行う必要がある場合、インフラデータ送信器21から車載されたデータ受信器6へ、無線経由などで該当する地図データを受け取ることもできる。ここで、「地図データベース5にない場所」とは、例えば駐車場(駐車エリア)などである。
データ受信器6は、地図データ以外にもその他のインフラデータをインフラデータ送信器21から受信することができる。「インフラデータ」とは、インフラストラクチャ設備のデータや情報である。例えば「地図データベース5にない場所」が駐車エリアの場合、インフラデータには、駐車エリアの地図データの他、静的情報や動的情報がある。「静的情報」とは、駐車エリア内の通行ルール(走行ルール)などの情報である。「動的情報」とは、駐車エリアの現在の空き駐車スペースの状況や駐車エリア内の周遊台数などの情報である。
自動運転用制御コントローラ7は、自動運転用認識判断プロセッサ4からのプロファイル情報(目標経路や目標車速等)に基づいて、操舵量・駆動量・制動量の各指令値を決める。操舵制御は、操舵アクチュエータである電動パワーステアリング8で行うものとする。駆動制御は、駆動源アクチュエータである駆動/回生モータ9で行うものとする。制動制御は、駆動/回生モータ9による回生分と油圧ブレーキ10によるメカブレーキ分の配分で行うものとする。なお、操舵制御、駆動制御、制動制御は、アクチュエータ毎に設けられた各ECUで行われる。
電動パワーステアリング8(EPS)は、自動運転用制御コントローラ7からの制御指令値にしたがって自動操舵する操舵アクチュエータである。なお、「EPS」は、エレクトリック・パワー・ステアリング(Electric Power Steering)の略称である。
駆動/回生モータ9は、自動運転用制御コントローラ7からの制御指令値にしたがって駆動による定速走行や加速走行、或いは、回生による減速走行を行う駆動源アクチュエータである。
油圧ブレーキ10は、自動運転用制御コントローラ7からの制御指令値にしたがって油圧制動を作動させるブレーキアクチュエータである。
着座センサ11は、車内シートに取り付けられ、乗員の着座時の圧力を検出する。これにより、乗員の有無の判断を行う。
車両通信器12は、自車における各ステータス(車両状態など)をユーザ通信器31へ送信する。更に、車両通信器12は、ユーザ通信器31からユーザ(乗員)の指示や希望や設定などを受信する。なお、ユーザは、乗員であれば良く、ドライバに限られない。
インフラデータ送信器21は、インフラデータをデータ受信器6へ送信する。
ユーザ通信器31は、専用端末の他、一般的なスマートフォンやタブレットなどの通信端末機器である。ユーザ通信器31は車両通信器12から自車における各ステータス情報を受信する。ユーザは、ユーザ通信器31により自車における各ステータス情報を遠隔モニタすることができる。なお、実施例1のユーザ通信器31は、ドライバのユーザ通信器31とする。また、ユーザ通信器は、これに限らず、ユーザ全員のユーザ通信器としても良いし、複数のユーザから選択したユーザのユーザ通信器としても良い。
図2に基づいて、自動運転用認識判断プロセッサ4の要部構成を説明する。
自動運転用認識判断プロセッサ4は、探索走行ルート決定部4a(探索ルート決定手段、ルート決定手段)と、乗員判断部4b(乗員判断手段)と、空き駐車スペース検出部4c(空き駐車スペース検出手段)と、駐車スペース決定部4d(駐車スペース決定手段)と、を備えている。
探索走行ルート決定部4aは、地図データやインフラデータを入力する。探索走行ルート決定部4aは、駐車エリアにおける地図データやインフラデータに基づき、駐車エリア内の探索走行ルートを決定する。即ち、駐車エリア内の空き駐車スペースを探索するための探索ルートを生成すると共に、生成された探索ルートを探索走行ルートとして決定する。探索走行ルート決定部4aは、探索走行ルートを駐車スペース決定部4dと自動運転用制御コントローラ7へ出力する。
乗員判断部4bは、着座センサ11より着座信号を入力する。乗員判断部4bは、着座信号に基づいて、乗員の有無を判断する。乗員判断部4bは、乗員信号(乗員有り信号又は乗員無し信号)を駐車スペース決定部4dへ出力する。
空き駐車スペース検出部4cは、インフラストラクチャ設備の動的情報と、カメラ1からの環境情報及び駐車枠情報と、レーザースキャナ2からの立体物情報と、を入力する。空き駐車スペース検出部4cは、これらの入力情報を認識処理して、空き駐車スペースを検出する。具体的には、空き駐車スペース検出部4cは、駐車枠情報に基づいて、駐車枠のエッジ検出を行い、駐車枠の位置や駐車枠の向きの認識情報を検出する。更に、空き駐車スペース検出部4cは、立体物情報に基づいて、駐車エリア内の空き駐車スペース情報や走路境界情報を検出する。空き駐車スペース情報には、空き駐車スペースの位置情報等の他に、空き駐車スペース内に設けられた車止めブロック情報や、空き駐車スペースに隣接する壁などの形状情報や、空き駐車スペースに隣接する他車の位置情報や形状情報などが含まれる。なお、他車は、既に駐車してある車両である。空き駐車スペース検出部4cは、駐車枠の認識情報と空き駐車スペース情報と走路境界情報を駐車スペース決定部4dへ出力する。
駐車スペース決定部4dは、地図データと、インフラデータと、探索走行ルートと、乗員信号と、駐車枠の認識情報と、空き駐車スペース情報と、走路境界情報と、を入力する。駐車スペース決定部4dは、乗員信号に基づいて、有人自動運転モードと無人自動運転モードを切り替える。駐車スペース決定部4dは、乗員有り信号の入力により有人自動運転モードへ切り替え、乗員無し信号の入力により無人自動運転モードへ切り替える。駐車スペース決定部4dは、有人自動運転モードの場合は第1駐車スペース決定基準を設定し、無人自動運転モードの場合は第2駐車スペース決定基準を設定する。ここで、「第1駐車スペース決定基準」は、有人自動運転モードによる駐車エリア内の空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する基準である。「第2駐車スペース決定基準」は、無人自動運転モードによる駐車エリア内の空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する基準である。駐車スペース決定部4dは、第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準に従い、上記の空き駐車スペース情報などに基づいて、空き駐車スペースの中から自車が駐車する駐車スペースの候補を選定する。駐車スペース決定部4dは、選定候補から駐車スペースを決定する。
駐車スペース決定部4dは、決定した駐車スペースへ駐車するための駐車軌跡経路(前進経路と後退経路)を生成する。駐車スペース決定部4dは、駐車軌跡経路を自動運転用制御コントローラ7へ出力する。
駐車スペース決定部4dは、車両通信器12を介してユーザ通信器31へ通信信号を出力する。出力される通信信号としては、駐車完了情報などである。ここで、「駐車完了情報」には、単に自車の駐車が完了した情報の他、駐車スペースに対する自車の駐車位置情報などが含まれる。駐車スペース決定部4dは、車両通信器12を介してユーザ通信器31からの通信信号を入力する。入力される通信信号としては、駐車完了情報に対するユーザからの応答や、ユーザの駐車場所(駐車スペースや駐車枠など)の希望情報などである。
図3に基づいて、駐車制御の状態遷移構成を説明する。
自車は自動運転又はドライバによる手動運転のいずれかによって駐車エリアへ到着し、駐車エリアにて自動的又はドライバの指令に基づいて、駐車スペース探索モードM1に状態が遷移する。なお、駐車場所として不適切な場所でドライバの指令が入った場合は、駐車スペース探索モードM1には遷移しない。ここで、「不適切な場所」とは、駐車エリアの入口ゲートではない場所、駐車エリア内ではない場所、又はカメラ1により駐車枠が取得できない場所である。例えば、駐車エリアの出口ゲートや交差点内等である。なお、自車が自動運転か手動運転かについては、例えば自動運転用認識判断プロセッサ4で確認されている。ドライバの指令は、例えば自動運転用認識判断プロセッサ4に入力される。
駐車スペース探索モードM1では、自動で自車の駐車ペースを探索する。駐車スペースが決定すると、駐車スペース探索モードM1から前進駐車制御モードM2へ状態が遷移する。
前進駐車制御モードM2では、駐車スペースに自車を駐車させるため、自車の現在位置から自車を前進させる前進制御が行われる。前進制御が終了すると、前進駐車制御モードM2から後退駐車制御モードM3へ状態が遷移する。
後退駐車制御モードM3では、駐車スペースに自車を駐車させるため、前進制御の終了位置から自車を後退させる後退制御が行われる。後退制御が終了すると、後退駐車制御モードM3から駐車完了モードM4へ状態が遷移する。なお、駐車制御をやり直す場合には、後退駐車制御モードM3から再び前進駐車制御モードM2へ戻る。駐車制御のやり直しは、自動運転用認識判断プロセッサ4と自動運転用制御コントローラ7などの制御処理構成の説明にて後述する。
駐車完了モードM4では、車載された各々のデバイスのシャットダウン処理(駐車完了処理)が行われ、駐車が完了する。
図4~図9に基づいて、自動運転用認識判断プロセッサ4の制御処理構成を説明する。図4のフローチャートは、自動運転用認識判断プロセッサ4にて実行される駐車スペース探索モードM1における処理の流れである。図4の処理は、駐車スペース探索モードM1に状態が遷移すると、スタートする。以下、図4の制御処理構成の各ステップについて説明する。
ステップS1では、地図データより駐車エリアの空き駐車スペースを探索するための探索走行ルート(走行ルート)を決定し、ステップS2へ進む。なお、ステップS1が、探索走行ルート決定部4aに相当する。
ここで、地図データに関しては、予め保有している地図データベース5の中に、該当する駐車エリアの地図データが存在する場合は、その地図データに基づいて探索ルートを生成すると共に、生成した探索ルートを探索走行ルートとして決定する。地図データベース5の中に、該当する駐車エリアの地図データが存在しない場合であって、インフラデータ送信器21からデータ受信器6へ無線経由などで地図データを取得する仕組みがインフラストラクチャ設備にある場合は、インフラデータのうち地図データを受け取る。このため、地図データベース5の中に、地図データが無い場合でも無線経由などで取得した地図データに基づいて探索ルートを生成すると共に、生成した探索ルートを探索走行ルートとして決定する。更に、インフラデータから地図データの他に動的情報や静的情報を取得できる場合は、それらの情報とユーザにとっての利便性などを踏まえて、探索ルートを生成する。
例えば、インフラデータの取得が可能な場合には、以下のように探索ルートを生成する。図5に基づいて説明する。なお、図5には、駐車エリアA1の入口ゲートG1と、駐車エリアA1の出口ゲートG2と、商業施設や公共施設等のユーザが駐車する目的となる建物の建物ゲートG3が図示されている。このような駐車エリアA1にて、自車Vが入口ゲートG1に到達した時に、インフラストラクチャ設備I1のインフラデータ送信器21からデータ受信器6へ無線経由でインフラデータを取得する。なお、インフラデータ送信器21は、入口ゲートG1やその近傍に設置されている。図5の「インフラデータ」とは、駐車エリアA1の地図データと通行ルール(走行ルール)などの静的情報、現在の空き駐車スペースP1~P7の状況や駐車エリアA1内の周遊車両v1(第1他車),v2(第2他車)などの動的情報である。これらの情報とユーザの希望に基づいて、総合評価を行い、地図データと通行ルールによって導き出された第1探索ルートR1と第2探索ルートR2を生成する。「ユーザの希望」とは、自車Vを駐車する前に建物ゲートG3付近でユーザが降車したいという希望や、入口ゲートG1から自車Vを駐車するまでの距離を最短にして欲しいという希望などである。
そして、探索走行ルート決定部4aは、以下のことを想定して、探索走行ルートを決定する。まず、第2探索ルートR2を通るときに、空き駐車スペースP15又はP16に自車Vを駐車できれば、空き駐車スペースP11~P14よりも建物ゲートG3に近いため、ユーザの利便性が高い。しかし、周遊車両v1,v2が二台あるため、空き駐車スペースP15又はP16に自車Vを駐車できない可能性がある。このため、探索走行ルート決定部4aによる総合評価の結果としては、第1探索ルートR1が探索走行ルートとして自動的に決定される。即ち、探索走行ルート決定部4aは、全ての空き駐車スペースP1~P7から事前に選定された複数の空き駐車スペースP11~P14と、駐車エリアA1の走行ルールと、に従って駐車エリアA1内の探索走行ルートを決定する。これに対し、ユーザが建物ゲートG3付近で降車した後、自車Vが無人自動運転モードによる駐車スペースの探索を行うこともあり得る。このため、探索走行ルート決定部4aでは、ユーザの希望を反映した結果として、第2探索ルートR2が探索走行ルートとして決定されることもある。なお、駐車エリアA1内の通行ルールは、進行方向や走行速度の他、優先エリア等の特別な駐車枠情報も含まれるので、これら複数の情報から探索ルートが生成されると共に、生成された探索ルートを探索走行ルートとして決定する。
なお、予め保有している地図データに基づいて探索ルートを生成する場合には、例えば図5の建物ゲートG3に最も接近するルートを生成する共に、生成した探索ルートを探索走行ルートとして決定する。
ステップS2では、ステップS1での探索走行ルートの決定、或いは、ステップS5でのスペース無しとの判断、或いは、ステップS7での駐車不可との判断に続き、着座センサ11より着座信号の情報を取得して、着座信号に基づいて乗員の有無を判断する。YES(乗員有り)の場合は、ステップS4へ進み、NO(乗員無し)の場合にはステップS3へ進む。なお、ステップS2が、乗員判断部4bに相当する。また、乗員有りで空き駐車スペースを探索しているとき、車内のユーザが制動指令又は制動動作を行う。なお、駐車エリアA1内の途中(例えば図5の建物ゲートG3付近)で自車を停止させ、乗員を降車させた後に乗員無しとすることも可能である。なお、乗員は、ドライバに限らず、車両に乗車している乗員である。
ステップS3では、ステップS2での乗員無しとの判断に続き、無人自動運転モードの場合の第2駐車スペース決定基準により、自車の駐車スペースを決定し、ステップS5へ進む。即ち、無人用駐車スペースを探索すると共に、自車の駐車スペースを決定する。なお、ステップS3が、空き駐車スペース検出部4cと駐車スペース決定部4dに相当する。ここで、ステップS3では乗員無しに該当するので、無人自動運転モードに切り替わり、第2駐車スペース決定基準が設定される。第2駐車スペース決定基準は、駐車し易さを踏まえた決定基準であって、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。
図6の並列駐車のシーンを例に、図6~図9に基づいて、第2駐車スペース決定基準による自車の駐車スペースの決定について説明する。なお、図6では、図5の駐車エリアA1の入口ゲートG1にて、インフラデータを取得したものとする。また、S1で探索ルートR1を探索走行ルートに決定し、進行方向D1に四か所の空き駐車スペースP11~P14が有ることを事前に把握して、取得したインフラデータに基づく探索走行ルートR1を進行するものとする。なお、仮に、インフラデータが無く、予め所有している地図データが存在する場合(以下、「インフラデータ無しの場合」とも記載する。)には、その地図データに基づいて探索走行ルートを進行するものとする。
自車Vは、進行方向D1に進行して、カメラ1による駐車枠情報と、レーザースキャナ2による立体物情報に基づいて、実際の空き駐車スペースの状態を認識する認識処理を行う。一方、インフラデータ無しの場合は、探索走行ルートに従って走行しつつ、都度空き駐車スペースを検出すると共に空き駐車スペースの状態を認識する認識処理を行う。ここで、「認識処理」とは、駐車枠情報と立体物情報などの処理である。なお、この処理は、空き駐車スペース検出部4cが行う。
認識処理の際、カメラ1による駐車枠情報が正確に検出されることが望ましい。しかし、実際の駐車エリアの状況は、駐車枠情報が不明確であることもある。例えば、図7A~図7Dに示すように、駐車枠が不明確(不確定)で正確な駐車枠の検出が難しい場合や正確に駐車枠が検出できない場合がある。以下、図7A~図7Dのそれぞれについて説明する。まず、図7Aは、背景となる路面の色や日照による路面からの照り返し等により、路面と駐車枠の輝度差が充分に表れない場合を示す。次いで、図7Bは、夜間や地下駐車エリア等の薄暗い場所であり、路面と駐車枠の輝度差が充分に表れない場合を示す。続いて、図7Cは、駐車枠自体が経年劣化により掠れている場合を示す。最後に、図7Dは、砂利道等の駐車エリアであって、そもそも駐車枠が明確に検出できない場合を示す。
このような駐車枠情報が不明確である場合は、レーザースキャナ2による空き駐車スペースP11~P14の両脇の立体物情報を取得する。ここで、「両脇の立体物情報」とは、例えば、既に駐車してある他車や壁などの情報であり、具体的には、図6に示すように、既に駐車してある他車v3(第3他車),v4(第4他車)の側面情報である。レーザースキャナ2は、両脇の立体物情報の他に、空き駐車スペース情報を取得している。そして、他車v3,v4の側面情報などから、空き駐車スペースの状態を認識する。なお、これらの処理は、空き駐車スペース検出部4cが行う。
続いて、図8に基づいて、他車v3,v4の側面情報などから、無人自動運転モードによる駐車エリア内の空き駐車スペースの中から駐車スペースを決定する第2駐車スペース決定基準を説明する。なお、図8では、図7Aに示すように、駐車枠情報が不明確である場合とする。更に、第1自車位置V1では、例えば第1領域AR1の空き駐車スペースP11情報などを検出する。
自車Vが探索走行ルートを走行中に、第3他車v3と第4他車v4の間が空いている空き駐車スペースP11の場合、レーザースキャナ2が照射した点群結果より、照射された各点と隣り合う点との位置関係に基づき、物体のグルーピングを行う。図8の例では点群結果より、第1物体グループp1と、第2物体グループp2と、第3物体グループp3と、に分けられる。第1物体グループp1は、第3他車v3の左側面情報の点群である。第2物体グループp2は、第4他車v4の右側面情報の点群である。第3物体グループp3は、空き駐車スペースP11内に配置された2つの車止めブロックPBの点群である。
次いで、各物体グループp1~p3において、直線近似を行う。第1物体グループp1では第1近似直線h1(両脇の立体物情報のラインのうち一方のライン)が引かれ、第2物体グループp2では第2近似直線h2(両脇の立体物情報のラインのうち他方のライン)が引かれる。更に、第3物体グループp3では第3近似直線h3(空き駐車スペースP11内の車止めブロックPBのライン、空き駐車スペースP11の奥側ライン)が引かれる。
次いで、各物体グループp1~p3が該当する空き駐車スペースP11の側面に対して並行関係にあるものか、交差関係にあるものかの判断を行う。具体的には、前向き又は後向き駐車をするような空き駐車スペースP11に対しては、第1物体グループp1と第2物体グループp2が並行関係にある物体グループであると判断される。更に、前向き又は後向き駐車をするような空き駐車スペースP11に対しては、第3物体グループp3が第1物体グループp1及び第2物体グループp2と交差関係にある物体グループと判断される。交差関係は、第3近似直線h3の延長線に対して、第1近似直線h1及び第2近似直線h2の延長線が交差すれば交差関係と判断される。ここで、該当する空き駐車スペースに対して並行関係にある物体グループの数は、基本的には、「0」か「1」か「2」かの3パターンのみで、それ以上はないものとする。
続いて、直線近似の結果、各近似直線h1~h3を基準とした時の各点群のバラつき情報σ1(第1バラつき情報),σ2(第2バラつき情報),σ3(第3バラつき情報)を検出する。図8に示すように、並行関係にある物体グループの数が「2」の場合は、第1近似直線h1と第2近似直線h2の間の最も短い距離Wを検出する。更に、図8において、角度θを検出する。角度θは以下のように検出する。第1近似直線h1と第2近似直線h2のうち一方の直線と平行となる仮想直線を他方の直線と交差させて引き、他方の直線と仮想直線の角度θを検出する。例えば、図8では、一方の直線を第1近似直線h1とし、他方の直線を第2近似直線h2とするとき、第1近似直線h1と平行になる第1近似仮想直線h1aを第2近似直線h2と交差させて引き、第2近似直線h2と第1近似仮想直線h1aの角度θを検出する。
そして、駐車枠情報が不明確である場合、各バラつき情報σ1,σ2,σ3と交差関係の有無を第2駐車スペース決定基準の指標とする。更に、並行関係にある物体グループの数が「2」の場合は、距離Wと角度θを第2駐車スペース決定基準の指標とする。即ち、第2駐車スペース決定基準は、複数の空き駐車スペースの中から、各点群をそれぞれ直線近似した時の分散がより小さく、かつ、距離Wから自車Vが駐車するための幅が充分にあり、かつ、角度θがゼロに近いほど、基本的な望ましい駐車スペースとして優先する。
ここで、「各点群をそれぞれ直線近似した時の分散」とは、各近似直線h1~h3からの点群のバラつき具合であり、各バラつき情報σ1,σ2,σ3から判断される。「角度θがゼロに近いほど」とは、図8の第1近似直線h1と第2近似直線h2がより平行であることを意味する。加えて、距離Wが自車Vの駐車幅に比べて長すぎる場合(例えば自車Vの駐車幅の2倍の場合)は角度θの精度に影響を及ぼすので、駐車スペースから除外する。なお、距離Wが自車Vの駐車幅に比べて長すぎる場合は、距離Wの中央部分に自車Vを駐車するおそれもある。更に、車止めブロックPBの第3近似直線h3は、交差関係にある第1物体グループp1と第2物体グループp2の情報も組み合わせて、交差角度がより直角である空き駐車スペースを自車の駐車スペースとして優先する。「交差角度」とは、図8において、第3近似直線h3の延長線と、第1近似直線h1及び第2近似直線h2の延長線と、の角度である。なお、図8に基づく処理は、駐車スペース決定部4dが行う。
このような第2駐車スペース決定基準により、駐車スペース決定部4dは、駐車枠情報が不明確である場合、例えば図9の空き駐車スペースP11~P14の中から空き駐車スペースP12を自車の駐車スペースとして決定する。理由は以下の通りである。
まず、自車Vは、探索走行ルートに従い、進行方向D1~D3へと進む。各自車位置V1~V3で、各空き駐車スペースP11~P14情報などを検出していく。第1自車位置V1では、上記のとおり、例えば第1領域AR1の空き駐車スペースP11情報などを検出する。更に、第2自車位置V2では、例えば第2領域AR2の二つの空き駐車スペースP12,P13情報などを検出し、第3自車位置V3では、例えば第3領域AR3の空き駐車スペースP14情報などを検出する。
この結果、空き駐車スペースP11よりも空き駐車スペースP12は、各直線近似した時の分散がより小さく、かつ、距離Wから自車Vが駐車するための幅がより長く、かつ、角度θがゼロに近いスペースであると判断される。更に、空き駐車スペースP11よりも空き駐車スペースP12は、交差角度がより直角であると判断される。このため、第2駐車スペース決定基準は、空き駐車スペースP11よりも空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する。更に、空き駐車スペースP13,P14は、距離Wが自車Vの駐車幅に比べて長すぎる場合であると判断される。このため、第2駐車スペース決定基準は、空き駐車スペースP13,P14よりも空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する。
従って、ステップS3では、図9の空き駐車スペースP11~P14の中から空き駐車スペースP12を自車の駐車スペースとして決定し、ステップS5へ進む。仮に、既に空き駐車スペースP12に他車が駐車されている場合には、空き駐車スペースP11と空き駐車スペースP13,P14のうち、空き駐車スペースP13,P14のどちらかを駐車スペースとして優先する。理由は、空き駐車スペースP11よりも空き駐車スペースP13,14は、各直線近似した時の分散がより小さく、かつ、角度θがゼロに近いスペースであると判断されるからである。更に、空き駐車スペースP11よりも空き駐車スペースP13,14は、交差角度がより直角であると判断されるからである。
駐車スペース決定部4dは、駐車枠情報が明確である場合、駐車枠情報や立体物情報などに基づき第2駐車スペース決定基準にて、複数の空き駐車スペースの中から一つの空き駐車スペースを自車の駐車スペースとして決定し、ステップS5へ進む。例えば、駐車枠情報が明確である場合の第2駐車スペース決定基準は、駐車枠情報や立体物情報などに基づき、空き駐車スペースに他車の一部が侵入してない空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。更に、駐車枠情報が明確である場合の第2駐車スペース決定基準は、空き駐車スペースに車止めブロックなど駐車するための情報がより多く取得できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。
ステップS4では、ステップS2での乗員有りとの判断に続き、有人自動運転モードの場合の第1駐車スペース決定基準により、自車の駐車スペースを決定し、ステップS5へ進む。即ち、有人用駐車スペースを探索すると共に、自車の駐車スペースを決定する。なお、ステップS4も、ステップS3と同様に空き駐車スペース検出部4cと駐車スペース決定部4dに相当する。ここで、ステップS4では乗員有りに該当するので、有人自動運転モードに切り替わり、第1駐車スペース決定基準が設定される。第1駐車スペース決定基準は、ユーザが乗車していることを踏まえた基準である。更に、ステップS4においても、ステップS3の図9と同様に、自車Vは、探索走行ルートに従い、進行方向D1~D3へと進む。各自車位置V1~V3で、各空き駐車スペースP11~P14情報などを検出する。
ステップS4の第1駐車スペース決定基準は、基本的には第2駐車スペース決定基準と同様とし、乗車するユーザの乗降(乗車と降車)のし易さが決定基準として加わる。このため、第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持っている。
例えば、第1駐車スペース決定基準は、自車を右ハンドル車両として、ドライバが着座している場合、自車の右側のスペース(乗員の乗降スペース)をより広く確保できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。反対に、助手席に乗員が着座している場合、ドライバ席の有る自車の右側のスペースではなく、助手席の有る自車の左側のスペース(乗員の乗降スペース)の乗降のし易さを優先したい場合には、ユーザの選択により、決定基準の変更(設定)が可能である。
更に、第1駐車スペース決定基準では、第2駐車スペース決定基準よりも、近似直線からのバラつき具合や角度θや交差角度の基準を緩めることも可能である。理由は、乗員有りの第1駐車スペース決定基準の際は、乗車するユーザが直接最終的な判断を行えるからである。
ステップS4の第1駐車スペース決定基準では、例えば、自車の右側のスペースをより広く確保できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先するものとする。具体的には、図9の空き駐車スペースP11~P14の中から空き駐車スペースP13を自車Vの駐車スペースとして決定する。従って、ステップS4では、図9の空き駐車スペースP11~P14の中から空き駐車スペースP13を自車Vの駐車スペースとして決定し、ステップS5へ進む。仮に、既に空き駐車スペースP13,14の両方に他車が駐車されている場合には、空き駐車スペースP11と空き駐車スペースP12のうち、空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する。理由は、第2駐車スペース決定基準にて説明した場合と同様である。
ステップS5では、ステップS3又はステップS4での駐車スペースの決定に続き、決定された駐車スペースに自車を駐車できるスペースがあるか否かを判断する。YES(スペース有り)の場合は、ステップS6へ進み、NO(スペース無し)の場合は、ステップS2へ戻る。例えば、図9において、有人自動運転モードの場合の第1駐車スペース決定基準で、空き駐車スペースP12の情報などを検出している間に、空き駐車スペースP13に他車が駐車してしまうことも有り得る。このため、駐車スペースの決定後に、決定した駐車スペースに自車を駐車できるスペースがあるか否かを判断する必要がある。換言すると、ステップS5は安全面を考慮した処理構成である。ステップS5の判断について、自車を駐車できるスペースがあるか否かの検出結果の精度を高めるために、各空き駐車スペースの時系列情報を使用することも可能である。
ステップS6では、ステップS5でのスペース有りとの判断に続き、決定した駐車スペースに自車を駐車するための駐車軌跡経路を生成し、ステップS7へ進む。ここて、「駐車軌跡経路」とは、自車の現在位置からの前進経路と自車の前進経路の終点からの後退経路である。なお、実際の経路生成方法は省略するが、前進経路及び後退経路の両方ともに、自車の終点位置と車両姿勢を設定して、その位置に至るまでの経路が引けるかの計算を、車両モデルベースで行う。このときの車両モデルとしては、駐車時の低速走行を想定して、アッカーマンモデルのような車両ダイナミクスを簡素化したモデルを用いることが可能である。更に、経路生成の際、前進経路及び後退経路の両方ともに、自車周囲の障害物と接触しない経路である必要がある。もし、生成された経路が障害物と接触する可能性があると判断される場合には、自車の終点位置と車両姿勢を改めて設定し、経路の再生成を行う。
ステップS7では、ステップS6での駐車軌跡経路の生成に続き、決定した駐車スペースに対して自車を駐車できるか否かを判断する。YES(駐車可能)の場合は、エンドへ進み駐車スペース探索モードM1の制御処理が終了し、NO(駐車不可)の場合は、ステップS2へ戻る。ここで、「駐車可能」とは、決定した駐車スペースに対して自車と自車周囲の立体物との接触が避けられると判断される場合である。「駐車不可」とは、決定した駐車スペースに対して自車と自車周囲の立体物との接触が避けられないと判断される場合である。例えば、駐車軌跡経路の生成中又は生成後、駐車スペースに、例えば係員によりロードコーンが置かれた場合や風により段ボールが飛来した場合などである。このため、駐車軌跡経路の生成後に、決定した駐車スペースに対して自車を駐車できるか否かを判断する必要がある。換言すると、ステップS7は、ステップS5と同様に安全面を考慮した処理構成である。
図10に基づいて、自動運転用認識判断プロセッサ4と自動運転用制御コントローラ7などの制御処理構成を説明する。図10のフローチャートは、自動運転用認識判断プロセッサ4と自動運転用制御コントローラ7などにて実行される処理の流れである。図10のフローチャートのうち、S11~S13が前進駐車制御モードM2における処理の流れであり、S14~S16が後退駐車制御モードM3における処理の流れであり、S20が駐車完了モードM4における処理の流れである。なお、S11~S16,S20は自動運転用制御コントローラ7により行われ、S17,S21は自動運転用認識判断プロセッサ4により行われる。更に、S18~S19は、自動運転用認識判断プロセッサ4と車両通信器12とユーザ通信器31とユーザ通信器31を所持するユーザにより行われる。図10の処理は、駐車スペース探索モードM1から前進駐車制御モードM2へ状態が遷移すると、スタートする。以下、図10の制御処理構成の各ステップについて説明する。
ステップS11では、図4のステップS6で生成された駐車軌跡経路のうち前進経路を設定して、或いは、ステップS21で再生成された前進経路を設定して、ステップS12へ進む。ここで、設定した前進経路は点の集合、すなわち、位置情報(X,Y)の集合で構成されるものである。
ステップS12では、ステップS11での前進経路の設定、或いは、ステップS13での前進経路の終点に到着していないとの判断に続き、追従制御を行い、ステップS13へ進む。ここで、追従制御時の操舵制御に関しては、前進経路をライントレースする方法や前方注視点設定による方法などである。なお、前方注視点は、生成された前進経路と自車の現在運動情報に基づいて設定される。
車速制御に関しては、極低速走行で、前進駐車制御中の進行方向(前進経路上)に障害物(立体物)が侵入した場合は、停車制御を優先して、安全を確保する。詳細に説明すると、前進経路の追従制御中、自車の進行方向に自車と接触する可能性のある障害物を検出すると、自車を停止すると共に自車の前進駐車制御を一時中断する。更に、所定時間内に、障害物を検出しなくなった場合には、自車の前進駐車制御を再開する。所定時間の間、障害物の検出が継続して、自車の停止状態が継続する場合であって乗員無しの場合は、車両通信器12からユーザ通信器31を介してユーザへ知らせる(連絡する)。ユーザへ知らせる内容としては、例えば「駐車スペースに駐車できないので自車へ戻るように促すもの」である。乗員有りの場合は、例えば「駐車スペースに駐車できない」内容を車内の表示装置に表示してユーザへ知らせる。なお、「所定時間」は、長時間、駐車エリア内での自車の停止により駐車エリア内の他車の交通を妨げない時間であり、一台あたりの駐車にかかる駐車時間の平均などから予め決定される時間である。例えば、所定時間は、数秒に設定される。
ステップS13では、ステップS12での前進経路の追従制御に続き、自車が前進経路の終点に到着したか否かを判断する。YES(前進経路の終点に到着した)の場合、ステップS14へ進み前進駐車制御モードM2から後退駐車制御モードM3へ状態が遷移し、NO(前進経路の終点に到着していない)の場合、ステップS12へ戻る。
ステップS14では、ステップS13での前進経路の終点に到着したとの判断に続き、図4のステップS6で生成された駐車軌跡経路のうち、後退経路を設定して、ステップS15へ進む。ここで、設定した後退経路は点の集合、すなわち、位置情報(X,Y)の集合で構成されるものである。
ステップS15では、ステップS14での後退経路の設定、或いは、ステップS16での後退経路の終点に到着していないとの判断に続き、追従制御を行い、ステップS16へ進む。なお、操舵制御や車速制御や障害物検出時の制御に関しては、ステップS12において、前進を後退と読み替え、前方を後方と読み替えた場合と同様であるので説明を省略する。
ステップS16では、ステップS15での後退経路の追従制御に続き、自車が後退経路の終点に到着したか否かを判断する。YES(後退経路の終点に到着した)の場合、ステップS17へ進み、NO(後退経路の終点に到着していない)の場合、ステップS15へ戻る。
ステップS17では、ステップS16での後退経路の終点に到着したとの判断に続き、システム側で、駐車スペースに対し自車の駐車位置が適切か否かを判断する。YES(駐車位置が適切である)の場合、ステップS18へ進み、NO(駐車位置が不適切である)の場合、ステップS21へ進み再び前進駐車制御モードM2へ戻る。ここで、「駐車枠に対し自車の駐車位置が不適切である」場合とは、自車の車両姿勢が駐車スペースに対して斜めである場合や、駐車スペースに対して自車が左右のどちらかに寄っている場合などである。
ステップS18では、ステップS17での駐車位置が適切であるとの判断に続き、駐車完了情報をユーザへ連絡して、ステップS19へ進む。ユーザに連絡する手段として、乗員有りの場合は、駐車完了情報を車内の表示装置に表示してユーザへ知らせる。乗員無しの場合には、車両通信器12からユーザ通信器31を介してユーザへ連絡する。
ステップS19では、ステップS18でのユーザへの連絡に続き、ユーザが駐車完了に承諾したか否かを判断する。YES(駐車完了に承諾した)場合、ステップS20へ進み後退駐車制御モードM3から駐車完了モードM4へ状態が遷移し、NO(駐車完了に承諾しない)場合、ステップS21へ進む。ユーザからの連絡を受信する手段として、乗員有りの場合は、車内の表示装置に対するユーザの操作によりユーザの意思を受け付ける。乗員無しの場合には、ユーザからの連絡をユーザ通信器31から車両通信器12を介して受信する。ここで、ユーザが駐車完了に承諾したか否かは、駐車スペースに対する自車の駐車位置を基準に判断される。「ユーザが駐車完了に承諾しない」場合とは、例えば、自車の駐車位置にユーザが不満を感じる場合である。「ユーザが不満を感じる場合」とは、自車の車両姿勢が駐車スペースに対して斜めである場合や自車が駐車スペースに隣接する他車と接近している場合(例えば自車のドアが開けられない場合)などである。
ステップS20では、ステップS19での駐車完了に承諾したとの判断に続き、駐車完了処理を行い、エンドへ進む。ここで、「駐車完了処理」とは、車載された各々のデバイスのシャットダウン処理である。駐車完了処理は、例えば、駆動源であるモータの回転を停止させる処理や、リバースレンジからパーキングレンジへのレンジ位置の変更処理などである。
ステップS21では、ステップS17での駐車位置が適切であるとの判断、或いは、ステップS19での駐車完了に承諾しないとの判断に続き、前進経路と後退経路を再生成して、ステップS2へ進む。ここで、「前進経路と後退経路の再生成」は、駐車制御のやり直し経路を生成する。即ち、ステップS6での駐車軌跡経路とは異なり、駐車スペースに自車が停止している状態からの経路を生成する。
次に、実施例1の作用を、「自動運転用認識判断プロセッサ4の制御処理作用」、「自動運転用認識判断プロセッサ4と自動運転用制御コントローラ7などの制御処理作用」に分けて説明する。
図4~6及び図8~9に基づいて、自動運転用認識判断プロセッサ4の制御処理作用を説明する。以下、自動運転用認識判断プロセッサ4の制御処理作用を、「基本作用」、「有人自動運転モード及び無人自動運転モードの共通作用」、「無人自動運転モードの場合の第2駐車スペース決定基準作用」、「有人自動運転モードの場合の第1駐車スペース決定基準作用」、に分けて説明する。
まず、基本作用を説明する。
図4の制御処理をスタートし、S1で探索走行ルートが決定され、S2の乗員有り判断が否定される場合、S2からS3へと進む。S3では、無人自動運転モードの場合の第2駐車スペース決定基準が設定される。一方、S2の乗員有り判断が肯定される場合、S2からS4へと進む。S4では、有人自動運転モードの場合の第1駐車スペース決定基準が設定される。第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準により駐車スペースが決定されると、S5へ進む。
S5の判断が否定されると、改めて、乗員の有無が判断されて、第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準により駐車スペースが決定される。S5の判断が肯定されるとS6へ進む。S6では、駐車軌跡経路が生成され、S6からS7へ進む。S7の判断が否定されると、改めて、乗員の有無が判断されて、第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準により駐車スペースが決定される。S7の判断が肯定されるとエンドへ進み、駐車スペース探索モードM1の制御処理が終了する。そして、駐車スペース探索モードM1から前進駐車制御モードM2へ状態が遷移する。
このように、乗員の有無により、駐車エリアA1内の空き駐車スペースP11~P14の中から自車の駐車スペースを決定する駐車スペース決定基準が切り替えられる。更に、第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準では、決定基準に違いを持たせている。即ち、第1駐車スペース決定基準は、乗員の乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースP13を駐車スペースとして優先する。これに対し、第2駐車スペース決定基準は、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する。この結果、乗員の有無に対応して適切な駐車スペースが決定される。
次に、有人自動運転モード及び無人自動運転モードの共通作用を説明する。
図4のS1にて、駐車エリアA1内の全ての空き駐車スペースP11~P16の空き状況の動的情報等(インフラデータ)を取得する。図5において、駐車エリアA1内の全ての空き駐車スペースP11~P16から事前に選定された複数の空き駐車スペースP11~P14と、駐車エリアA1の通行ルールと、に従って駐車エリアA1内の探索走行ルートを決定する。このため、動的情報を取得すると、駐車エリアA1内を効率的に走行できる。
次に、無人自動運転モードの場合の第2駐車スペース決定基準作用を説明する。
まず、無人自動運転モードの場合、駐車枠が不明確であるとき、単に空き駐車スペースに自車を駐車すると、駐車スペースに対して斜めに自車を駐車してしまう等の自車の車両姿勢の見栄えが悪化するという問題がある。
これに対し、図4のS3における無人自動運転モードの場合の第2駐車スペース決定基準は、駐車し易さを踏まえた基準であって、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。そして、無人自動運転モードの場合の第2駐車スペース決定基準は、複数の決定基準により空き駐車スペースP11~P14の中から自車Vの駐車スペースP12を決定する(図8と図9参照)。
S3の第2駐車スペース決定基準は、駐車枠情報が不明確であるとき、空き駐車スペースP11~P14の中から、自車Vを駐車可能なスペース(距離W)があり、かつ、空き駐車スペースの両脇に立体物が存在し、かつ、両脇の立体物情報がより平行である空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する(図8と図9参照)。このため、駐車枠情報が不明確であるとき、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる駐車スペースに自車Vを駐車できる。加えて、自車Vが駐車可能な駐車スペースに、駐車枠の代わりとなる両脇の立体物情報に基づき、駐車スペースに自車Vを駐車できる。更に、駐車枠の代わりとなる両脇の立体物情報がより平行である空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先することにより、駐車スペースP12に対する自車の車両姿勢の見栄えが向上する。
更に、S3の第2駐車スペース決定基準は、車止めブロックPBの第3近似直線h3に対して、空き駐車スペースの両脇の第1近似直線h1と第2近似直線h2が交差関係にある空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する(図8と図9参照)。このため、駐車枠情報が不明確であるとき、両脇の立体物情報に加え交差関係の情報に基づき、駐車スペースに自車Vを駐車できる。つまり、駐車枠情報が不明確であるとき、駐車制御を行うための情報をより一層多く取得できる駐車スペースに自車Vを駐車できる。加えて、第3近似直線h3により自車Vの停止位置が明確になるので、駐車スペースに自車Vを駐車する際、駐車スペース後方への自車Vのはみ出しを抑制できる。これにより、駐車スペースの後方に他車が駐車されている場合に、自車Vと他車との接触を抑制できる。
更にまた、S3の第2駐車スペース決定基準は、各点群をそれぞれ直線近似した時の分散がより小さい空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する(図8と図9参照)。このため、駐車スペースP12に自車Vを駐車する際、駐車スペースとしての情報の信頼性がより高い駐車スペースP12へ自車Vを駐車できる。
続いて、有人自動運転モードの場合の第1駐車スペース決定基準作用を説明する。
図4のS4における有人自動運転モードの場合の第1駐車スペース決定基準は、ユーザが乗車していることを踏まえた基準であって、複数の決定基準により空き駐車スペースP11~P14の中から自車Vの駐車スペースP13を決定する(図9参照)。
S4の第1駐車スペース決定基準は、ドライバの乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースP13を駐車スペースとして優先する(図8と図9参照)。ここで、自車Vを右ハンドル車両として、ドライバが着座している場合、自車Vの左側のスペースをより広く確保できる空き駐車スペースP14を駐車スペースとして優先してしまうと、ドライバの乗降という観点で利便性が悪化する。これに対し、S4では、自車Vを右ハンドル車両として、ドライバが着座している場合、自車の右側のスペースをより広く確保できる空き駐車スペースP13を駐車スペースとして優先する。このため、第1駐車スペース決定基準では、乗員の乗降という観点で利便性が向上する。
更に、S4の第1駐車スペース決定基準は、乗員の乗降位置又は乗員の選択に応じて、決定基準となる乗降スペースの方向を設定する。例えば、ドライバの選択により、ドライバよりも助手席の乗員の乗降のし易さを優先する場合、第1駐車スペース決定基準となる乗降スペースの方向を自車Vの左側のスペースに設定する。このように、乗員の乗降位置又は乗員の選択に応じて、ドライバの乗降性よりも助手席や後部座席の乗降性を考慮した駐車スペースを優先できる。
ここで、S4の第1駐車スペース決定基準は、上記の通り、乗員の乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。しかし、対象となる駐車スペースが存在しない場合や対象となる駐車スペースが複数存在する場合には、第2駐車スペース決定基準と同様の決定基準により駐車スペースを決定する。このため、S4の第1駐車スペース決定基準においても、無人自動運転モードの場合の制御処理作用と同様の作用を示す。
図10に基づいて、自動運転用認識判断プロセッサ4と自動運転用制御コントローラ7などの制御処理作用を説明する。
図10の制御処理をスタートし、S11からS13へと進み、前進駐車制御モードM2における処理が行われる。前進経路の追従制御の開始からしばらくの間は、S13の前進経路の終点到着判断が否定され、S12からS13へと進む流れが繰り返される。その後、S13の前進経路の終点到着判断が肯定されると、S13からS14へと進む。S14からS16へと進み、後退駐車制御モードM3における処理が行われる。後退経路の追従制御の開始からしばらくの間は、S16の後退経路の終点到着判断が否定され、S15からS16へと進む流れが繰り返される。その後、S16の後退経路の終点到着判断が肯定されると、S16からS17へと進む。ここで、S11からS16の判断が肯定されるまでは、駐車制御中の進行方向に障害物が侵入したか否かが判断され、障害物が侵入した場合には駐車制御よりも停車制御を優先する。
S17の判断が否定されると、S17からS21へと進み、改めて前進経路と後退経路が再生成される。S17の判断が肯定されるとS18へ進む。S18では、駐車完了情報がユーザへ連絡され、S18からS19へと進む。S19の判断が否定されると、S19からS21へと進み、改めて前進経路と後退経路が再生成される。S19の判断が肯定されるとS20へ進む。S19からS20へと進み、駐車完了モードM4における処理が行われる。S20では、駐車完了処理が行われ、駐車完了モードM4の制御処理が終了する。
このように、駐車制御が行われ、駐車制御中は障害物との接触が抑制される。加えて、S16の後退経路の終点到着判断が肯定されると、システム側及びユーザの双方により駐車スペースに対し自車の駐車位置が適切であるか否かが判断される。このため、例えば、駐車枠が不明確であるとき、例えば駐車スペースに対して斜めに自車を駐車してしまっても、駐車制御をやり直すことできる。その後、S17とS19の判断が肯定されると、S20にて駐車完了処理が行われる。つまり、S17とS19の処理構成がない駐車制御よりも、駐車スペースに対して斜めに自車を駐車した状態で駐車完了処理が行われることを抑制できる。
ここで、無人自動運転モードにて駐車スペースに対して斜めに自車を駐車した状態で駐車を完了してしまうと、駐車状態として見栄えが悪い上に、自車と他車との二次的な接触リスクを高めてしまう問題がある。これに対し、上記の通り、S17とS19では、システム側及びユーザの双方により駐車スペースに対し自車の駐車位置が適切であるか否かが判断される。このため、駐車スペースに対して斜めに自車を駐車した状態が抑制されるので、駐車状態として見栄えが向上する上に、自車と他車との二次的な接触リスクを低下させることができる。
更に、駐車スペースの決定後に駐車スペースに駐車制御中(S11からS16の判断が肯定されるまで)、自車の進行方向に自車と接触する可能性のある障害物を検出すると、自車を停止すると共に自車の自動運転による駐車制御を一時中断する。このため、S11からS16の判断が肯定されるまでの間、自車と障害物との接触を抑制できる。
加えて、所定時間の間、障害物の検出が継続して、自車の停止状態が継続する場合であって乗員無しの場合は、車両通信器12からユーザ通信器31を介してユーザへ知らせる。このため、駐車エリア内での自車の停止によって駐車エリア内の交通を妨げてしまうことを抑制できる。
以上説明したように、実施例1の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 有人自動運転モードと無人自動運転モードを切り替えるコントローラを備える。この自動運転車両の駐車制御方法において、乗員の有無を判断する(S2)。乗員有りと判断したとき、有人自動運転モードによる駐車エリアA1内の空き駐車スペースP11~P14の中から自車Vの駐車スペースP13を決定する第1駐車スペース決定基準を設定する(S4)。乗員無しと判断したとき、無人自動運転モードによる駐車エリアA1内の空き駐車スペースP11~P14の中から自車Vの駐車スペースP12を決定する第2駐車スペース決定基準を設定する(S3)。第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせる。
このように、第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせることで、乗員の有無に対応して適切な駐車スペースを決定する自動運転車両の駐車制御方法を提供することができる。
(2) 第1駐車スペース決定基準は、乗員(ドライバ)の乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースP13を駐車スペースとして優先する(S4)。第2駐車スペース決定基準は、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる空き駐車スペースP12を駐車スペースとして優先する(S3)。
このように、第1駐車スペース決定基準は、乗員(ドライバ)の乗降スペースをより広く確保できる空き駐車スペースを駐車スペースP13として優先することで、第1駐車スペース決定基準では、乗員の乗降という観点で利便性が向上する。
(3) 第1駐車スペース決定基準では、乗員の乗降位置又は乗員の選択に応じて、決定基準となる乗降スペースの方向を設定する(S4)。
このように、第1駐車スペース決定基準では決定基準となる乗降スペースの方向を設定することで、乗員の乗降位置又は乗員の選択に応じて、ドライバの乗降性よりも助手席や後部座席の乗降性を考慮した駐車スペースを優先できる。
(4) 第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準は、駐車枠情報が不明確であるとき、以下の条件に基づき空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する。即ち、空き駐車スペースの中から、自車Vを駐車可能なスペースがあり、かつ、空き駐車スペースの両脇に立体物が存在し、かつ、両脇の立体物情報がより平行である空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する(S3とS4)。
このように、自車Vの駐車可能なスペースがあり両脇の立体物情報がより平行である空き駐車スペースを駐車スペースとして優先することで、駐車枠情報が不明確であるとき、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる駐車スペースに自車を駐車できる。
(5) 第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準は、空き駐車スペースの奥側ライン(第3近似直線h3)に対して、空き駐車スペースの両脇の立体物情報のラインが交差関係にある空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する(S3とS4)。
このように、交差関係にある空き駐車スペースを駐車スペースとして優先することで、駐車枠情報が不明確であるとき、駐車制御を行うための情報をより一層多く取得できる駐車スペースに自車を駐車できる。
(6) 第1駐車スペース決定基準又は第2駐車スペース決定基準は、空き駐車スペースの周囲に存在する各立体物(第3他車v3、第4他車v4、車止めブロックPB)を構成する点群を直線近似した時の分散がより小さい空き駐車スペースを駐車スペースとして優先する(S3とS4)。
このように、分散がより小さい空き駐車スペースを駐車スペースとして優先することで、駐車スペースに自車を駐車する際、駐車スペースとしての情報の信頼性がより高い駐車スペースへ自車を駐車できる。
(7) 駐車エリアA1の内の全ての空き駐車スペースP11~P16の空き状況の動的情報(インフラデータ)を取得する。駐車エリアA1内の全ての空き駐車スペースP11~P16から事前に選定された複数の空き駐車スペースP11~P16と、駐車エリアA1の通行ルールと、に従って駐車エリアA1内の探索走行ルートを決定する(S1)。
このように、インフラデータを取得することで、駐車エリアA1内を効率的に走行できる。
(8) 駐車スペースの決定後に駐車スペースに駐車制御中、自車の進行方向に自車と接触する可能性のある立体物を検出すると、自車を停止すると共に自車の自動駐車制御を一時中断する(S11からS16の判断が肯定されるまで)。
このように、自車を停止すると共に自車の自動駐車制御を一時中断することで、自車と障害物との接触を抑制できる。
(9) 無人自動運転モードであって、駐車スペースの決定後に駐車スペースに駐車制御中、自車の進行方向に自車と接触する可能性のある立体物を検出すると、自車を停止すると共に自車の自動駐車制御を一時中断する。そして、所定時間の間、自車の止状態が継続した場合に、車外の乗員に知らせる(S11からS16の判断が肯定されるまで)。
このように、所定時間の間、自車の停止状態が継続した場合に、車外の乗員に知らせることで、駐車エリア内での自車が停車することにより、駐車エリア内の交通を妨げてしまうことを抑制できる。
(10) 有人自動運転モードと無人自動運転モードを切り替えるコントローラ(自動運転用認識判断プロセッサ4)を備える。この自動運転車両の駐車制御装置において、コントローラ(自動運転用認識判断プロセッサ4)は、乗員判断手段(乗員判断部4b)と、空き駐車スペース検出手段(空き駐車スペース検出部4c)と、駐車スペース決定手段(駐車スペース決定部4d)と、を有する。乗員判断手段(乗員判断部4b)は、乗員の有無を判断する(S2)。空き駐車スペース検出手段(空き駐車スペース検出部4c)は、自車周囲の駐車枠と自車周囲の立体物に基づいて、駐車エリアA1内の空き駐車スペースP11~P14を検出する(S3とS4)。駐車スペース決定手段(駐車スペース決定部4d)は、空き駐車スペースP11~P14の中から自車の駐車スペース(P12又はP13)を決定する。駐車スペース決定手段(駐車スペース決定部4d)は、乗員判断手段(乗員判断部4b)により乗員有りと判断されたとき、有人自動運転モードによる駐車エリアA1内の空き駐車スペースP11~P14の中から自車Vの駐車スペースP13を決定する第1駐車スペース決定基準を設定する。駐車スペース決定手段(駐車スペース決定部4d)は、乗員判断手段(乗員判断部4b)により乗員無しと判断されたとき、無人自動運転モードによる駐車エリアA1内の空き駐車スペースP11~P14の中から自車Vの駐車スペースP12を決定する第2駐車スペース決定基準を設定する。駐車スペース決定手段(駐車スペース決定部4d)は、第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせる。
このように、駐車スペース決定手段(駐車スペース決定部4d)により、第1駐車スペース決定基準と第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせることで、乗員の有無に対応して適切な駐車スペースを決定する自動運転車両の駐車制御装置を提供することができる。
以上、本開示の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、着座センサ11として車内シートに取り付けられ、乗員の着座時の圧力を検出するセンサとする例を示した。しかし、これに限らず、着座センサは、人感センサや、シートベルトの着用の有無を検出するシートベルト着用センサや、車両のキーやユーザ通信器が自車の内外どちらにあるかを判断する通信器位置検出センサ等でも良い。要するに、自車内に乗員が居るか居ないかを検出できるセンサであれば良い。そして、乗員判断部は、これらの少なくとも一つのセンサからの信号により、乗員の有無を判断する。
実施例1では、両脇の立体物情報として、既に駐車してある他車v3,v4の側面情報とする例を示した。しかし、両脇の立体物情報としては、図11の駐車エリアA2に示すように、第1壁100であっても良いし、柵などであっても良い。要するに、両脇の立体物情報としては立体物であれば良い。ここで、図11では、第1近似直線h1に相当するラインとして、第5他車v5の側面情報に対して第5近似直線h5が引かれ、第2近似直線h2に相当するラインとして、第1壁100の側面情報に対して第6近似直線h6が引かれる。なお、物体のグルーピングの説明は省略した。
実施例1では、空き駐車スペースの奥側ラインとして、車止めブロックPBのラインに対して第3近似直線h3が引かれる例を示した。そして、第3近似直線h3に対して、第1近似直線h1及び第2近似直線h2が交差関係にあると判断される例を示した。しかし、空き駐車スペースの奥側ラインとしての第3近似直線h3や空き駐車スペースの奥側ラインに限られない。以下、図11及び図12に基づいて説明する。なお、物体のグルーピングの説明は省略する。
例えば、空き駐車スペースの奥側ラインとして、図11に示すように、空き駐車スペースP21の奥側の第2壁101(立体物)のラインとしても良い。この場合、第2壁101情報に対して第7近似直線h7が引かれる。そして、第7近似直線h7に対して、第5近似直線h5及び第6近似直線h6が交差関係にあると判断される。
更に、空き駐車スペースの奥側ラインとして、図12の駐車エリアA3に示すように、空き駐車スペースP21の駐車枠の奥側ライン110としても良い。この場合、奥側ライン110に対して第8近似直線h8が引かれる。ここで、図12では、第1近似直線h1に相当するラインとして、第9他車v9の側面情報に対して第9近似直線h9が引かれ、第2近似直線h2に相当するラインとして、第10他車v10の側面情報に対して第10近似直線h10が引かれるものとする。そして、第8近似直線h8に対して、第9近似直線h9及び第10近似直線h10が交差関係にあると判断される。要するに、空き駐車スペースの奥側ラインは、空き駐車スペースの内や外の奥側に存在する駐車枠ラインや立体物のラインであれば良い。
更にまた、空き駐車スペースの奥側ラインではなく、図12に示すように、空き駐車スペースの駐車枠の手前側ライン111でも良い。この場合、手前側ライン111に対して第11近似直線h11が引かれる。そして、第11近似直線h11に対して、第9近似直線h9及び第10近似直線h10が交差関係にあると判断される。なお、図12において、第8近似直線h8及び第11近似直線h11の両方に対して、第9近似直線h9及び第10近似直線h10が交差関係にあると判断されても良い。
ここで、図12の駐車エリアA3において、第1駐車スペース決定基準及び第2駐車スペース決定基準は、空き駐車スペースP31~34よりも空き駐車スペースP35を自車の駐車スペースとして優先しない。理由として、まず、空き駐車スペースP35は、乗員の乗降スペースを空き駐車スペースP32、P33より広く確保できないからである。更に、空き駐車スペースP35には、上記のような駐車枠の手前側ライン又は空き駐車スペースの奥側ラインが存在しないからである。即ち、空き駐車スペースP35は、手前側ライン又は奥側ラインに対して、空き駐車スペースの両脇の立体物情報のラインと交差関係にある空き駐車スペースに該当しない。このため、空き駐車スペースP35は、駐車制御を行うための情報を空き駐車スペースP31~34よりも取得できない。
実施例1では、図10のS18で駐車完了情報をユーザへ連絡して、S19でユーザが駐車完了に承諾したか否かを判断する例を示した。更に、ユーザが駐車完了に承諾したか否かは、駐車スペースに対する自車の駐車位置を基準とする例を示した。しかし、これに限られない。例えば、駐車完了情報に、駐車エリアに対する自車の駐車位置を加えても良い。更に、S19のユーザが駐車完了に承諾したか否かは、駐車スペースに対する自車の駐車位置及び駐車エリアに対する自車の駐車位置を基準としても良い。この場合、ユーザが駐車エリアに対する自車の駐車位置に承諾しないと判断されると、後退駐車制御モードM3から駐車スペース探索モードM1へ状態が遷移し(図3の破線)、改めて駐車エリア内の空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する。なお、S19では、自車を駐車スペースに停止している状態なので、駐車スペース探索モードM1へ状態が遷移すると、探索ルートには自車を現在の駐車スペースから出すルートも含まれる。ここで、「ユーザが駐車エリアに対する自車の駐車位置に承諾しない」場合とは、例えば、ユーザが施設に居り、駐車エリアに対する自車の駐車位置が、施設の入口からユーザが想定した位置よりも遠い場合等である。なお、駐車エリアに対する自車の駐車位置に対するユーザの承諾は、図4のS3又はS4の後からエンドまでの間のどこかで行っても良い。
実施例1では、後退経路の追従制御では自車が後退経路の終点に到着したと判断される(S16のYES)と、自車の自動駐車制御を終了に切り替える(S20)例を示した。しかし、これに限られない。例えば、後退経路の追従制御中、既に駐車してある他車の前端ラインに自車の前端ラインが到達したとき、自車の自動駐車制御を終了に切り替えても良い。「前端ライン」とは、車両の前部の前端に車幅方向に引かれる仮想ラインである。換言すると、「前端ライン」とは、車両の前部の前端に引かれる仮想ラインであって、この仮想ラインは車両前後方向と直行する。「自車の自動駐車制御を終了」とは、図10のS20の駐車完了処理を行うことである。
具体例を、図13に基づいて説明する。自車Vが後退経路の追従制御中に、既に駐車してある他車v21の他車前端ラインf2に自車Vの自車前端ラインf1が到達したとき、自車の自動駐車制御を終了に切り替える。図13では、他車v21の他車前端ラインf2の他に、既に駐車してある他車v22の他車前端ラインf3が存在する。しかし、2つの他車前端ラインf2,f3が存在する場合には、例えば車止めブロックPBから遠い方の他車前端ラインf2が選択され、他車前端ラインf2に自車前端ラインf1が到達したか否かが判断される。ここで、到達したと判断される場合、自車が後退経路の終点に到着していなくても(後退経路の追従制御途中でも)自車の自動駐車制御を終了に切り替える。到達していないと判断される場合、後退経路の追従制御が継続される。なお、既に駐車してある他車の前端ラインに自車の前端ラインが到達したか否かの判断は、例えば、図10のS16にて行われる。このように、駐車スペースの両脇に既に駐車してある他車を基準に、自車の自動駐車制御の終了判断を行うので、車止めブロックPBへの過度な接触を抑制できる。
図13では、他車v21の他車前端ラインf2を基準とする例を示した。しかし、これに限らず、例えば図12に示す駐車枠の手前側ライン111を基準としても良い。即ち、自車Vが後退経路の追従制御中に、自車の駐車スペースに存在する駐車枠の手前側ライン111に自車Vの自車前端ラインf1が到達したと判断されるとき、自車の自動駐車制御を終了に切り替えても良い。更に、図13では、自車の自動駐車制御を終了に切り替える例を示した。しかし、これに限らず、自車の車速を更に低速(極低速制御)に切り替えても良い。このように構成しても、車止めブロックPBへの過度な接触を抑制できる。
このように、駐車スペースの決定後に駐車スペースに駐車制御中、駐車枠の手前側ライン(図12の手前側ライン111)又は既に駐車してある他車v21の前端ライン(他車前端ラインf2)に自車Vの前端ライン(自車前端ラインf1)が到達したとき、自車Vの自動駐車制御を終了又は自車Vの車速を極低速制御に切り替えても良い。これにより、車止めブロックPBへの過度な接触を抑制できる。
実施例1では、電動パワーステアリング8を操舵アクチュエータとし、駆動/回生モータ9を駆動源アクチュエータとし、油圧ブレーキ10をブレーキアクチュエータとする例を示した。しかし、これに限られない。即ち、各制御系は、タイヤに対して転舵/駆動/制動の制御を外部指令に基づいて行えれば、上記手段(各アクチュエータ)以外のものでも、置換可能である。
実施例1では、本開示の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置を、並列駐車のシーンに適用する例を示した。しかし、本開示の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置は、縦列駐車のシーンにも適用することもできる。
実施例1では、本開示の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置を、モータ駆動するハイブリッド車両(電動車両の一例)をベースとし、操舵/駆動/制動を外部制御することが可能な自動運転車両に適用する例を示した。しかし、本開示の自動運転車両の駐車制御方法及び駐車制御装置は、電気自動車やエンジン車両に適用することもできる。さらに、少なくとも操舵/駆動/制動を外部制御することが可能な車両に適用することができる。
1 カメラ(駐車枠検出手段、立体物検出手段、認識センサ)
2 レーザースキャナ(立体物検出手段、空間認識用センサ、レーザレンジファインダ)
3 GPS
4 自動運転用認識判断プロセッサ(コントローラ)
4a 探索走行ルート決定部(探索ルート決定手段、ルート決定手段)
4b 乗員判断部(乗員判断手段)
4c 空き駐車スペース検出部(空き駐車スペース検出手段)
4d 駐車スペース決定部(駐車スペース決定手段)
5 地図データベース
6 データ受信器(駐車スペース状況取得手段)
7 自動運転用制御コントローラ(車両制御手段)
11 着座センサ
12 車両通信器(無線表示手段)
21 インフラデータ送信器(地図データ送信器)
31 ユーザ通信器

Claims (10)

  1. 有人自動運転モードと無人自動運転モードを切り替えるコントローラを備える自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記コントローラは、
    乗員の有無を判断し、
    乗員有りと判断したとき、前記有人自動運転モードによる駐車エリア内の空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する第1駐車スペース決定基準を設定し、
    乗員無しと判断したとき、前記無人自動運転モードによる前記駐車エリア内の前記空き駐車スペースの中から自車の前記駐車スペースを決定する第2駐車スペース決定基準を設定し、
    前記第1駐車スペース決定基準と前記第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせ、
    前記第1駐車スペース決定基準は、乗員の乗降スペースをより広く確保できる前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先し、
    前記第2駐車スペース決定基準は、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  2. 請求項1に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記第1駐車スペース決定基準では、乗員の乗降位置又は乗員の選択に応じて、決定基準となる乗降スペースの方向を設定する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記第1駐車スペース決定基準又は前記第2駐車スペース決定基準は、駐車枠情報が不明確であるとき、前記空き駐車スペースの中から、自車を駐車可能なスペースがあり、かつ、前記空き駐車スペースの両脇に立体物が存在し、かつ、両脇の前記立体物の側面情報の点群を直線近似したときの第1近似直線と第2近似直線がより平行である前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  4. 請求項3に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記第1駐車スペース決定基準又は前記第2駐車スペース決定基準は、前記空き駐車スペースの駐車枠の手前側ライン又は前記空き駐車スペースの奥側ラインの少なくとも一方のラインに対して、前記空き駐車スペースの両脇の前記立体物の側面情報の点群を直線近似したときのラインが交差関係にある前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記第1駐車スペース決定基準又は前記第2駐車スペース決定基準は、前記空き駐車スペースの周囲に存在する各立体物を構成する点群を直線近似した時の分散がより小さい前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記駐車エリアの内の全ての前記空き駐車スペースの空き状況の情報を取得し、
    全ての前記空き駐車スペースから事前に選定された複数の前記空き駐車スペースと、前記駐車エリアの走行ルールと、に従って前記駐車エリア内の走行ルートを決定する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記駐車スペースの決定後に前記駐車スペースに駐車制御中、駐車枠の手前側ライン又は既に駐車してある他車の前端ラインに自車の前端ラインが到達したとき、自車の自動駐車制御を終了又は自車の車速を極低速制御に切り替える
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記駐車スペースの決定後に前記駐車スペースに駐車制御中、自車の進行方向に自車と接触する可能性のある立体物を検出すると、自車を停止すると共に自車の自動駐車制御を一時中断する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載された自動運転車両の駐車制御方法において、
    前記無人自動運転モードであって、前記駐車スペースの決定後に前記駐車スペースに駐車制御中、自車の進行方向に自車と接触する可能性のある立体物を検出すると、自車を停止すると共に自車の自動駐車制御を一時中断し、所定時間の間、自車の停止状態が継続した場合に、駐車スペースに駐車できないので自車に戻るように促す内容を車外の乗員に知らせる
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御方法。
  10. 有人自動運転モードと無人自動運転モードを切り替えるコントローラを備える自動運転車両の駐車制御装置において、
    前記コントローラは、
    乗員の有無を判断する乗員判断手段と、
    自車周囲の駐車枠と自車周囲の立体物に基づいて、駐車エリア内の空き駐車スペースを検出する空き駐車スペース検出手段と、
    前記空き駐車スペースの中から自車の駐車スペースを決定する駐車スペース決定手段と、を有し、
    前記駐車スペース決定手段は、
    前記乗員判断手段により乗員有りと判断されたとき、前記有人自動運転モードによる前記駐車エリア内の前記空き駐車スペースの中から自車の前記駐車スペースを決定する第1駐車スペース決定基準を設定し、
    前記乗員判断手段により乗員無しと判断されたとき、前記無人自動運転モードによる前記駐車エリア内の前記空き駐車スペースの中から自車の前記駐車スペースを決定する第2駐車スペース決定基準を設定し、
    前記第1駐車スペース決定基準と前記第2駐車スペース決定基準で駐車スペース決定基準に違いを持たせ、
    前記第1駐車スペース決定基準は、乗員の乗降スペースをより広く確保できる前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先し、
    前記第2駐車スペース決定基準は、駐車制御を行うための情報をより多く取得できる前記空き駐車スペースを前記駐車スペースとして優先する
    ことを特徴とする自動運転車両の駐車制御装置。
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