JP2019147379A - 印刷記録媒体用表面改質剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水性インクを使用した際に印刷画像にじみを抑制するために使用される印刷記録媒体用の表面改質剤を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明者は、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。本発明は1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマー(A)、カチオン界面活性剤(B)及び水を含有し、カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量が5,000〜120,000である印刷記録媒体用表面改質剤(C)を用いる。【選択図】 なし

Description

本発明は、種々の紙媒体やフィルム媒体等の印刷記録媒体への水性印刷に適した表面性を付与する表面改質剤に関する。
近年、印刷技術の発展により、印刷媒体の種類が屋外看板、捺染、壁紙及び包装フィルムなどさまざまな用途にまで広がっている。したがって、さまざまな媒体への印刷が望まれている。印刷方式に限定されないが、一般的なインクとしては、有機溶剤を主体とするインク(非水性インク)と水を主体とするインク(水性インク)に大別される。非水性インクは、優れた耐光性や耐久性などの特徴があるものの、作業者への健康負荷の低減などの理由から水性インクへ置き換えを進める要求が高まっている。
水性インクは非水性インクに比べて乾燥性が低いために、印刷時ににじみが発生することが課題である。
その課題を改善するために、水性インクのにじみの防止や水性インクの吸収性の向上を目的とした記録材料の改善提案がなされている。
例えば、特許文献1にはポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマーを利用した膨潤型のインク受理層が提案されており、特許文献2にはシリカやアルミナ等の多孔質無機微粒子からなる空隙型インク受容層が提案されている。
また、特許文献3には4級アンモニウム塩を有するビニル単量体とアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体を記録媒体の表面に塗布することでアニオン系染料からなるインクの定着性の向上が提案されている。
特開平10−309863号公報 特開2004−130535号公報 特開2002−053795号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法では、にじみが改善するもののインク溶剤を吸収するための吸収層に20−30μmの厚みを必要とする。したがって、包装フィルム等の厚みの薄い材料に改質を施す手法としては適さない。また、特許文献3に記載の方法は、インク中の顔料の凝集が不十分なことにより印刷物ににじみが発生する。
本発明はこのような課題を解決し、水性インクを使用した際の印刷画像にじみを抑制するために使用される印刷記録媒体用の表面改質剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマー(A)、カチオン界面活性剤(B)及び水を含有し、カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量が5,000〜120,000である印刷記録媒体用表面改質剤(C)である。
本発明の表面改質剤は印刷用記録媒体の表面を水性印刷に適した表面に改質でき、本発明の表面改質剤を印刷用記録媒体の表面にコーティング(塗布方法は問わない)した記録媒体は、優れたにじみ抑制という効果を奏する。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の印刷記録媒体用表面改質剤は、1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマー(A)、カチオン界面活性剤(B)及び水を含有し、カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量が5,000〜120,000である。
本発明の表面改質剤で用いられる1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマー(A)とは、ポリマー中に1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基に由来するカチオン基を有するポリマーのことであり、必要により目的に応じて適宜選択できる。
前記1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマー(A)の具体例としては、ビニルイミン、アルキルアミン、アルキレンアミン、ビニルアミン、アリルアミン、脂環式アミン、エピハロヒドリン、ジアルキルアミノエチルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、2−(アクリロイルオキシ)−N,N,N−トリメチルエタンアンモニウム塩、ジアリルジメチルアンモニウム塩、アクリルアミド、アミドアミン、アミジン等を構成単量体中に含むカチオン性高分子化合物である、いわゆるポリエチレンイミン樹脂、ポリアミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。中でもにじみ抑制の観点から2−(アクリロイルオキシ)−N,N,N−トリメチルエタンアンモニウム塩又はジアリルジメチルアンモニウム塩を含むカチオン性高分子化合物、ポリエチレンイミン樹脂が好ましい。
本発明におけるカチオン性ポリマー(A)は、25℃の水に対して1.0重量%以上が好ましく、更に好ましくは5.0重量%以上溶解する水溶性ポリマーであってもよい。
本発明におけるカチオン性ポリマー(A)のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)から求められた重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン値に換算した値で5,000〜120,000である。カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量が120,000を超えると水への溶解性が低下し、改質剤としてインクの顔料の凝集性を低下させるため、好ましくは50,000以下であり、耐水性の観点などから5,000以上であることが好ましい。
GPCの測定条件は以下の通りである。
<GPC測定条件>
機種:HLC−8120(東ソー(株)製)
カラム:TSK gel SuperH3000(東ソー(株)製)
カラム温度:40℃
検出器:RI
溶媒:メタノール/水=30/70(容量比)に0.5重量%の酢酸ナトリウムを溶解させた測定用溶液
流速:0.6ml/分
試料濃度:0.25重量%
基準物質:ポリオキシエチレングリコール(東ソー(株)製;TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE)
本発明の表面改質剤で用いられるカチオン界面活性剤(B)としては、第4級アンモニウム基を含む界面活性剤であって、分子量が2000以下である界面活性剤をいう。例えば、下記一般式(1)又は(2)で表される界面活性剤が挙げられる。
Figure 2019147379
式(1)中、Rはエーテル基、アミド基又はエステル基を含んでも良い炭素数8〜22の直鎖又は分岐の炭化水素基である。好ましくはカチオン界面活性剤(B)の水溶性の観点により炭素数8〜18の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数8〜18の直鎖アルキル基である。
は、エーテル基、アミド基又はエステル基を含んでもよい炭素数1〜22の炭化水素基である。好ましくは水溶性の観点により炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数8〜10のアルキル基である。
また、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基であり、好ましくは水溶性の観点によりメチル基である。
は陰イオンであり、好ましくは水溶性の観点によりCl、Br、CHSO 、CSO 、CHCOO、CCOOである。
Figure 2019147379
式(2)中、Rは、炭素数8〜18の直鎖又は分岐の炭化水素基であり、好ましくは水溶性の観点により直鎖の炭素数12〜14のアルキル基又はアルケニル基である。また、R、Rは、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、好ましくは水溶性の観点によりメチル基である。Rは、炭素数1〜3以下のアルキレン基であり、好ましくはメチレン基である。Xは陰イオンであり、好ましくは水溶性の観点によりCl、Brである。
好ましいカチオン界面活性剤(B)の具体例としては、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、一般式(2)中、R、R、Rのいずれかの炭素数が12〜14のベンザルコニウムクロライドなどが挙げられる。
改質後の表面において界面活性剤分子が塗膜表面へ配向する観点から、カチオン界面活性剤(B)のHLB値が8〜15が好ましく、さらに好ましくはHLB値が9〜15である。
ここでの「HLB値」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLB値を導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
カチオン界面活性剤(B)の含有量は、表面改質剤の重量に基づいて0.01〜10重量%が好ましく、にじみ抑制と印刷品位の観点からより好ましくは0.05〜8重量%である。
カチオン性ポリマー(A)とカチオン界面活性剤(B)との合計重量が前記表面改質剤の重量に基づいて、4〜20重量%が好ましく、にじみ抑制と印刷品位の観点からより好ましくは6〜13重量%である。
カチオン界面活性剤(B)とカチオン性ポリマー(A)との重量比(B)/(A)は凝集性と改質後の塗膜表面のタック性の観点から0.01〜3.0が好ましく、0.2〜2.0がより好ましい。
本発明の表面改質剤の25℃におけるpHはカチオンポリマー(A)の解離性の観点からは2〜7が好ましく、より好ましくは3〜6である。必要により酸(リン酸、硝酸及びクエン酸)等のpH調整剤等を用いて調整することもできる。上記pHの測定方法は、限定されるものではなく、東亜DKK株式会社製(HM−30R)を用いて測定温度25℃で測定することができる。
表面改質剤中における水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
表面改質剤の媒体は水が主成分であるが、必要に応じて水以外のものを一部併用しても良く、例えば水溶性有機溶剤が挙げられる。
使用する有機溶剤としては特に限定されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。水溶性有機溶剤の具体例としては例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類等が挙げられる。
本発明の表面改質剤には(A)、(B)及び水以外に、ノニオン系界面活性剤を必要に応じて含んでよい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
表面改質剤には、必要に応じて樹脂エマルジョン(D)を含有してもよい。樹脂エマルジョン(D)としては、例えば、ウレタン樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン、エチレン共重合体樹脂エマルジョンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
表面改質剤には、必要に応じて水溶性ノニオン性ポリマー(E)を含有してもよい。水溶性ノニオン性ポリマー(E)としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
表面改質剤には、必要に応じて顔料を含有してもよい。
表面改質剤には、更に粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、劣化防止剤及び安定化剤等を1種又は2種以上含有することができる。
本発明の表面改質剤は媒体に塗布されることで、水性インク印刷適性を持った印刷記録媒体になる。
表面改質の対象となる印刷記録媒体は特に制限されず、普通紙、コート紙、プラスチックフィルム、布帛、皮革等のいずれの印刷記録媒体にも用いることができる。
また、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているものにも適用可能である。
プラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
表面改質剤は、記録媒体の全面に塗布されてもよく、また、一部分にのみ選択的に塗布されていてもよい。
表面改質剤の印刷記録媒体への塗布方法については特に限定されないが、刷毛、ローラー、バーコーター、ロールコーター、ブレードコーターなどを用いて接触方式で塗布する方法やスプレー、カーテンコーター、インクジェットなどを用いて非接触で塗布する方法、媒体を表面改質剤へ含浸する方法などが上げられる。
この中でも、上記の接触方式で塗布する方法又は上記の非接触方式で塗布する方法が好ましい。
上記のインクジェットによる非接触方式で塗布した時に、ノズルからの吐出性向上の観点から表面改質剤の25℃における粘度は、30mPa・s以下であることが好ましく、20mPa・s以下であることがより好ましく、10mPa・s以下であることが一層好ましい。
粘度は、デジタル粘度計DV2T(英弘精機(株)製)を用いて、25℃の環境下での粘度を測定することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
実施例1〜10及び比較例1〜8
以下の表1に示される重量部数に従って水溶性カチオン性ポリマー(A)、カチオン界面活性剤(B)及び水を混合し、表面改質剤を調製した。
Figure 2019147379
使用した原料について以下に示す。
(A−1):2−(アクリロイルオキシ)エチレントリメチルアンモニウムクロリド−スチレン共重合物、重量平均分子量3万]
(A−2):ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド[D490、日進産業製、重量平均分子量:10万、]
(A−3):ポリエチレンイミン[エポミンSP−200、日本触媒製、重量平均分子量:1万]
(A’−1):アクリルアミド共重合体[TCE−3291、戸上電機製作所製、重量平均分子量:200万]
(A’−2):カチオン化グアーガム(グアーヒドロキシプロピルトリアンモニウムクロリド)[ジャガーC17、ローディア製、重量平均分子量30万]
(A’−3):ポリビニルアルコール[クラレポバールPVA−210、クラレ製、重量平均分子量4.5万]
(B−1):ジデシルジメチルアンモニウムクロリド[カチオンDDC−70P、三洋化成工業製、HLB:9.6]
(B−2):ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド二水和物[東京化成工業、HLB:12.3]
(B−3):ベンジルオクチルジメチルアンモニウムクロリド[ALDRICH、HLB:14.3]
(B’−1):天然高級アルコールのエチレンオキシド付加物[エマルミン70、三洋化成工業、HLB:10.9]
(D−1):ウレタン樹脂エマルジョン[パーマリンUC−20、三洋化成工業製]
(D−2):塩素化ポリオレフィンエマルジョン[E−415、日本製紙製]
(E−1):ポリビニルアルコール[PVA−205、クラレ製]
実施例1〜10及び比較例1〜8において調製した表面改質剤(C−1)〜(C−10)及び(C’−1)〜(C’−8)について、以下の評価方法に従ってインクの凝集性及びにじみ性を評価した。その結果を表1に示す。
<インクの凝集性の評価>
スクリュー管(No.3)に顔料濃度5%に調製した水性インクを3.5g計りとり、実施例1〜10及び比較例1〜8において調製した表面改質剤をそれぞれ0.1gずつ加え、手振りによる撹拌後2時間静置し、目視による評価を行った。
判定基準は以下に示す。
◎:上澄みが透明で、顔料は全て沈降し、沈降速度が速い。
○:上澄みが透明で、顔料は全て沈降している。
△:上澄みに薄く色がついているが、ほとんど顔料は沈降している。
×:上澄みが確認できず、ほとんど沈降していない。
<にじみ性の評価>
乾燥後の表面改質剤の膜厚が3μmの厚さになるように、PETフィルムに表面改質剤を塗布し、自動排出型乾燥機(ATO−101、株式会社東上熱学社製)80℃(±1.5℃)、風速2.5m/秒の条件で10分間乾燥させた。それぞれのフィルムに対してインクジェットプリンター(Dimatix Materials Printer DMP−2850,富士フィルム社製)を用いて表面に5ポイントと8ポイントで文字を印刷した。評価基準は以下に示す。
◎:文字のにじみがなく、はっきりと印刷できた。
○:文字のにじみが部分的にあるが、文字の判別がつく。
△:文字のにじみが部分的にあり、一部文字が潰れて読み取れない。
×:文字のにじみが全体的にあり、文字が潰れて読み取れない。
表1に示すように本発明の実施例1〜10の表面改質剤は全てインクの凝集性及びにじみ性について良好な結果が得られた。
一方、ノニオン系ポリマー(A’−3)を使用した比較例3及びカチオン性ポリマー(A)を使用しない比較例8は、インクの凝集性及びにじみ性評価ともに不良であった。
ノニオン性の界面活性剤(B’−1)を使用した比較例4、及びカチオン界面活性剤(B)を使用しない比較例5ではにじみ性評価は不良で、インクの凝集効果も不十分であった。
重量平均分子量が12万を超えるカチオンポリマー(A’−1)、(A’−2)を使用した比較例1及び2は、インクの凝集性及びにじみ性評価ともに不十分であった。
本発明の表面改質剤は、印刷用記録媒体の表面を水性印刷に適したものに改質でき、優れたにじみ抑制という効果を有することから、印刷用記録媒体の表面改質剤として好適に使用できる。

Claims (5)

  1. 1〜3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマー(A)、カチオン界面活性剤(B)及び水を含有し、カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量が5,000〜120,000である印刷記録媒体用表面改質剤(C)。
  2. カチオン界面活性剤(B)のHLB値が8〜15である請求項1に記載の表面改質剤。
  3. 25℃におけるpHが2〜7である請求項1又は2に記載の表面改質剤。
  4. カチオン性ポリマー(A)とカチオン界面活性剤(B)との合計重量が前記表面改質剤の重量に対して、4〜20重量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面改質剤。
  5. カチオン界面活性剤(B)とカチオン性ポリマー(A)との重量比(B)/(A)が0.01〜3.0である請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面改質剤。
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