JP2019144439A - ギア部を有するリング部材を含む装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な調整を行う必要なく好適なバックラッシュでリング部材とギア部材をギア結合可能な装置を提供する。【解決手段】装置は操作リング21とギア部31において噛み合うギア部材と、操作リング21に近づく第一の方向及び操作リング21から遠ざかる第二の方向で規定される範囲で、所定の量、移動可能とした第一規制部材34と、ギア部31を第二の方向へ移動可能に付勢する第一の付勢手段343と、第一規制部材34を第一の方向へ移動可能とした第二規制部材36と、を有する。また装置は、ギア部31に対して第一の方向の力が加えられるときに、ギア部31が第一規制部材34に対して、所定の量、第一の付勢手段343の付勢力に抗して第一の方向へ移動させられた後に、第一規制部材34が第二規制部材36に対して第一の方向へ移動可能とされるように構成される。【選択図】図1
Description
本発明は、レンズ装置、撮像装置などの、ギア部を有するリング部材を含む装置に関し、特に、例えばレンズ装置にギアアクセサリーを結合する装置に関するものである。
従来、レンズ装置の操作リングにギアアクセサリーをギア結合する撮像装置は結合部のギア同士のバックラッシュを管理するために様々な対策を行っている。特許文献1では、駆動アクセサリーの駆動ギアをアクセサリー本体にバネを介して浮遊状態で結合し、レンズギアに与圧を与えた状態で駆動ギアを連結することでバックラッシュをゼロにする構造が開示されている。また、一般的に知られているギア間のバックラッシュの管理方法としては、駆動アクセサリー内にバックラッシュ調整構造を設け、レンズ装置のギアとのバックラッシュを測定しながら駆動ギアの位置を調整する構造が知られている。
しかしながら、上述の特許文献1に開示されている技術では、バックラッシュをゼロにすることは可能であるが、バックラッシュを開ける方向に調整することは容易ではない。一般的に、ギア結合部のバックラッシュは、小さいほど始動や静止などの駆動精度を高めることができるが、逆に小さ過ぎると、部品の製造誤差や温度変化による部品の膨張分等を吸収できず作動時の駆動負荷を増大させてしまう。そのため、駆動精度を維持したまま駆動負荷を低減するためにはギア間に適切なバックラッシュを設けることが望ましい。また、上述の一般的なバックラッシュ調整構造を備えた例では、ギア同士を望ましいバックラッシュで結合可能であるが、バックラッシュの測定及び調整を行いながら組付けを行う必要があるため、組付け方法が複雑になり易い。
上記課題に鑑み、本発明の一側面によるレンズ装置は、操作リングを備えた光学部材と、前記操作リングとギア結合し、前記操作リングとギア部において噛み合うギア部材と、前記ギア部を、当該第一規制部材に対して、前記操作リングに近づく第一の方向及び前記操作リングから遠ざかる第二の方向で規定される範囲で、所定の量、移動可能とした第一規制部材と、前記ギア部を前記第二の方向へ移動可能に付勢する第一の付勢手段と、前記第一規制部材を、当該第二規制部材に対して、前記第一の方向へ移動可能とした第二規制部材と、を有する。そして、前記ギア部材に対して前記第一の方向の力が加えられるときに、前記ギア部が前記第一規制部材に対して、前記所定の量、前記第一の付勢手段の付勢の力に抗して前記第一の方向へ移動させられた後に、前記第一規制部材が前記第二規制部材に対して前記第一の方向へ移動可能とされるように構成されている。
本発明の一側面によれば、例えば、バックラッシュ調整を行う必要なく駆動精度及び駆動負荷を両立した望ましいバックラッシュでレンズ装置とギア部材をギア結合可能な装置を提供することができる。
本発明の一側面によれば、力を付与して、全付勢力ないし抗力に抗してギア部及び第一規制部材をリング部材に近づく第一の方向へ移動させることにより、リング部材とギア部材のギア部とが比較的深く噛み合うことができるように構成される。そして、付与力を除去することにより、付勢手段の付勢力によりギア部がリング部材から遠ざかる第二の方向に、所定の量、移動するように構成される。この所定の量は、前記比較的深い噛み合い状態を達成するときに設定されるようになっている。この為に、ギア部材に対して第一の方向の力が加えられるときに、ギア部が第一規制部材に対して、所定の量、第一の付勢手段の付勢の力に抗して第一の方向へ移動させられた後に、第一規制部材が第二規制部材に対して第一の方向へ移動可能とされる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
図1から図8を参照して、本発明の実施例1における詳細な説明を行う。はじめに、図2〜図4を用いて本実施例の撮像装置の基本構成について説明する。図2は本発明の実施例1における撮像装置の斜視図、図3は側面図、図4は正面図である。後の説明のために図3中の矢印方向(光軸方向)をX軸方向、図4の矢印方向をY軸方向と定義する。
(実施例1)
図1から図8を参照して、本発明の実施例1における詳細な説明を行う。はじめに、図2〜図4を用いて本実施例の撮像装置の基本構成について説明する。図2は本発明の実施例1における撮像装置の斜視図、図3は側面図、図4は正面図である。後の説明のために図3中の矢印方向(光軸方向)をX軸方向、図4の矢印方向をY軸方向と定義する。
図2〜図4に示す通り本実施例の撮像装置は、カメラ1、カメラ1に取り付けられた光学部材であるレンズ2、レンズ2の操作リング21を電動操作するための駆動部3(ギア部材)、カメラ1及び駆動部3をそれぞれ搭載可能な雲台4を有する。レンズ2の操作リング21の外径部にはギア形状が設けられており、駆動部3の後述の駆動ギアとギア結合が可能となっている。また、雲台4には、カメラ1及び駆動部3を固定する固定台41、基台42、固定台41を基台42に対してパン、チルト動作するためのヘッド43が備えられている。
次に、図1及び図3〜図8を用いて本実施例の駆動部3について詳細に説明する。図5は図3のA−A断面図、図1は図3のB−B断面図である。図1及び図5に示す通り駆動部3は、不図示のモータと連結されレンズ2の操作リング21とギア結合する駆動ギア31(ギア部)と、モータを制御する基板32と、駆動ギア31、基板32及び不図示のモータを格納するケース33と、を備えている。不図示のモータ、基板32はケース33内部の不図示の固定部に固定されている。また駆動部3は、ケース33の外形を保持するケース台34、ケース33とケース台34にそれぞれ複数設けられた穴331、341、穴331、341に挿入されケース台34に固定されたケース用ガイドバー35を備えている。ケース台34は第一規制部材であり、ケース用ガイドバー35は第一の移動手段である。
ギア部31を含むケース33とケース台34との間には図1に示すように隙間C1が設けられており、ケース33はケース用ガイドバー35にガイドされ、隙間C1の量、ケース台34に対してY軸方向に移動が可能となっている。隙間C1の量は、ケース台に対して、操作リングに近づく第一の方向及び操作リングから遠ざかる第二の方向で規定される範囲におけるものである。上述の隙間C1の量は、操作リング21のギアと駆動ギア31とのギア結合において駆動精度及び駆動負荷を両立した好適なバックラッシュ量と同一量となっている。
また、駆動部3は、ケース台34の外形を保持する第二規制部材であるベース36、ケース台34とベース36それぞれに複数設けられた穴332、361、穴332、361に挿入されベース36に固定されたベース用ガイドバー37を備えている。ベース36は第二規制部材であり、ベース用ガイドバー37は第二の移動手段である。ケース台34とベース36との間には図1のようにY軸方向に大きな隙間C2及びC3が設けられており、ケース台34はベース用ガイドバー37にガイドされ上記隙間C2及びC3の間でベース36に対してY軸方向に移動可能となっている。この移動により、上記隙間C2及びC3の量の配分が変化する。更に駆動部3には、図4に示すように保持手段であるロックネジ5が備えられており、ロックネジ5を締結することでケース台34をベース36に対して固定可能となっている。ベース36にはY軸方向に伸びる長溝342が備えられており、ロックネジ5は長溝342に沿ってケース33と一体的にY軸方向に移動可能になっており、ケース台34をベース36のY軸方向の所望の位置で固定可能となっている。
また、駆動部3には、ベース36を固定台41に対して固定可能なロックネジ6が複数備えられている(図3参照)。固定台41には図3に示すようにX軸方向に伸びる長溝411が備えられており、ロックネジ6は長溝411に沿ってベース36とともに固体台41に対して移動可能となっており、ベース36をX軸方向の所望の位置で固定可能となっている。
続いて図1を参照して駆動部3の付勢部材について説明する。図1に示すように第一の付勢手段であるバネ343は、ケース33の凹部333とケース台34にネジ止めされた第一の段付きビス347の間に圧縮された状態で配置されている。同様に第二の付勢手段であるバネ363は、ケース台34の穴344とベース36にネジ止めされた第二の段付きビス362の間に圧縮された状態で配置されている。そのため図1の状態では、ケース台34及びベース36は、圧縮バネ343、363のバネ作用によってそれぞれレンズから離れる方向(−Y方向)に付勢力を受けている。圧縮されたバネ343、363の付勢力の関係は、操作リング21と駆動部3がギア結合する近傍においては、バネ343に対してバネ363が強い設定となっている。こうした設定により、後述する操作リング21のギアと駆動ギア31とのギア結合において駆動精度及び駆動負荷を両立した好適なバックラッシュ量を実現することが可能となっている。
次に、後述する説明のために、本実施例のギア連結部について図6を例に詳細に説明する。図6は、図1のギア結合部の拡大図である。図6に示すように、レンズの操作リング21のギア及び駆動ギア31は、ギア外形を太線、ギアのピッチ円を一点鎖線、相手ギアとの接近限界である径を細線として、それぞれ外形側から順に描かれている。図6の状態では互いのギアの外径(太線)と接近限界径(細線)とが当接しているためギア間のバックラッシュはゼロの状態となっている。この状態では、ギア間に遊びが存在しないため駆動精度は高いが駆動負荷も同様に高い状態となっている。一方、駆動精度と駆動負荷の両立が取れた望ましい状態とは各々のギアのピッチ円(一点鎖線)が接している状態である(後述の図8の状態)。以上が本実施例における駆動部3の詳細な構成である。
次に、図1及び図6〜図8を主に用いてレンズ2の操作リング21のギアと駆動部3の駆動ギア31との連結方法について説明する。図7は図1に対して隙間C1が逆側(レンズ側)にあるときの図3のB−B断面図、図8は図7のギア結合部の拡大図である。
はじめにロックネジ5、6を緩める(図3、図4参照)。この状態では、ケース33及びケース台34はバネ343、363の付勢力により−Y方向に付勢されているため、レンズから離れた位置(図1に対してC2が狭くC3が広い状態)にそれぞれ配置されている。その後、レンズ2の操作リング21のギア位置と一致する位置まで固定台41上をX軸方向に駆動部3を移動させる。このとき、駆動ギア31はレンズ2の操作リング21から−Y方向に十分退避した位置に配置されているため、操作リング21と干渉することなく自由にX軸方向を移動可能となっている。その後、ロックネジ6を締め付け、ベース36を固定台41に固定する。
次にケース33の側面をレンズに近づける方向(Y方向)へ押し(この力は人的なものでも機械的なものでもよい)、駆動ギア31を操作リング21のギアへ突き当てる(図1の状態)。上記ギアへ突き当てるまでの過程では、上述した様に2つのバネの付勢力の関係がバネ343よりバネ363の方が強い関係となっているため、まず先にケース33がケース台34上をY方向に移動しケース台34のレンズ側端面(内側端面)345に突き当たる。その後ケース33を押す力がケース台34へ伝わり、ケース台34はケース33と共にベース36上をレンズに近づく方向(+Y方向)へ移動する。この状態では、図1のようにケース台34の外側端面346には隙間C1が存在する状態となっており、またギアの結合状態は図1及び図6に示すように互いのギアの外径(太線)と接近限界径(細線)とが当接したバックラッシュゼロの状態となっている。
その後、ロックネジ5を締付け、ベース36に対してケース台34を固定する。するとケース台34に作用していた圧縮バネ363の付勢力は効果ないし効力を失う。最後にケース33を押していた力を除すことで、ケース33は圧縮バネ343の付勢力の作用により図7のようにケース台34の外側端面346に突き当たった状態となり、ケース台44の内側端面345側に隙間C1が空くこととなる。すると図8に示すようにギア結合部も操作リング21に対して駆動ギア31が隙間C1分(前述した様に隙間C1の量は好適なバックラッシュ量と同一量となっている)だけ離れることとなり、ギア同士のピッチ円が一致した状態(図8)となる。そのため、駆動精度と駆動負荷を両立した好適なバックラッシュを確保することが可能となる。ここで、ケース台は、前記第一の方向の力でギア部材がケース台に対して同方向へ移動させられた後にこの力が除されて、圧縮バネの付勢力で、所定の量、ギア部材がケース台に対して前記第二の方向へ移動させられた状態を保持するよう構成されている。
以上、本実施例では、圧縮バネ343の付勢力とケース33とケース台34との間に設けた隙間C1の関係により好適なバックラッシュを確保可能となる。そのため、複雑なバックラッシュ調整を行う必要なく、駆動精度及び駆動負荷を両立した好適なバックラッシュでレンズ装置と駆動アクセサリーをギア結合可能となる。
なお、本実施例ではケース台34とベース36との間の抗力を圧縮バネ363の付勢力としたが、バネの弾性力による付勢力に限らず、磁力により付勢力を発生させても同様に構わない。その場合、長期の使用における付勢部材の付勢力の劣化をより小さく抑えることが可能となる。また、付勢力に限らず、ケース台34とベース36(またはベース用ガイドバー37)との間に働く単純な摩擦力としても同様に構わない。その場合、付勢部材を構成する必要がなくなるため部品点数を減らすことが可能となる。また、本実施例ではケース33とケース台34との間の付勢力を圧縮バネ343による付勢力としたが、他に磁力等を利用した付勢力としても同様に構わない。すなわち、第一の付勢手段は弾性部材を含むものであったり、磁性部材を含むもの等であったりする。
(実施例2)
図9から図14を参照して、本発明の実施例2について詳細な説明を行う。なお、本実施例では、実施例1と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
図9から図14を参照して、本発明の実施例2について詳細な説明を行う。なお、本実施例では、実施例1と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
まず本実施例の撮像装置の構成について図9及び図10を用いて説明する。図9は本実施例における撮像装置の側面図、図10は正面図である。後の説明のために図9中の矢印方向(光軸方向)をX軸方向、図10の矢印方向をY軸方向と定義する。
図9、図10に示す通り本実施例の撮像装置は、カメラ台7に装着されたカメラ1、操作リング21を備えたレンズ2、操作リング21を手動操作するための駆動部8、カメラ台7及び駆動部8を固定するための複数のロッド9を含む。カメラ台7及び駆動部8は複数のロッド9の外径と略同径の穴71、81をそれぞれ複数備えており、ロッド9にガイドされそれぞれX軸方向に移動可能となっている。また、カメラ台7と駆動部8は固定用のロックつまみ(カメラ台7側は不図示、駆動部側は82の部分)を備えており、ロックつまみを締結することによりロッド9に対してそれぞれ位置を固定可能となっている。
次に本実施例の駆動部8について図10〜図12を用いて詳細に説明する。図11は図10のD−D断面図、図12は図10の駆動ギア部の拡大図である。なお、説明のために図12の矢印方向(回転方向)をZ方向と定義する。
図10〜図12に示す通り本実施例の駆動部8は、ユーザが直接把持し操作する操作部83、操作部83の回転操作と連動し操作リング21を回動する駆動ギア84、駆動ギア84が一体的に保持されたホルダー85を備えている。また操作部8は、ホルダー85を保持するとともに操作部83に保持される第一規制部材である連結部86を備えている。ホルダー85は、連結部86との間に隙間Eを備えた状態で軸部89により連結されており、軸部89を基準として隙間Eの量、Z方向(回転方向)に回動可能となっている。この隙間Eの量は、実施例1と同様に、操作リング21のギアと駆動ギア84との間のギア結合において駆動精度と駆動負荷を両立したバックラッシュ量と同一量となっている。
また連結部86と操作部83の間にはロックネジ90が備えられており、連結部86はロックネジ90を基準として第二規制部材である操作部83の規制部833と突き当るまでの間で−Z方向(回転方向)に回動可能となっている。ロックネジ90は操作部83のネジ部に先端が結合しており、ロックネジ90を締めることで操作部83に対して連結部86を固定可能となっている。
更に、駆動部8は、ホルダー85と連結部86との間に第一の引張バネ87、連結部86と操作部83との間に第二の引張バネ88を備えている。図11に示すように、それぞれの引張バネ87、88はホルダー85のバネ掛け851、連結部86のバネ掛け861、862、操作部83のバネ掛け831にそれぞれ端部を掛けられ、引っ張られた状態で保持されている。そのため、それぞれのバネの圧縮力によってホルダー85は連結部86に対して、連結部86は操作部83に対して、レンズから離れる方向(−Y方向)にそれぞれ付勢力を受けている。引っ張られた状態で保持されたバネ87とバネ88との付勢力の関係は、操作リング21と駆動部8がギア結合する近傍においては、バネ87に対してバネ88の方が強い設定となっている。以上が本実施例における駆動部8の詳細な説明である。
次に、図12〜図14を主に用いてレンズ2の操作リング21のギアと駆動部8の駆動ギア84との連結方法について説明する。初めにロックネジ90及びロックつまみ82を緩める(図10参照)。その後、操作部8をレンズ2の操作リング21のギア位置と一致する位置までロッド9上をX軸方向に移動させる。このとき、連結部86は引張バネ88の付勢力により−Y方向(レンズから離れる方向)に付勢されているため、−Z方向に回動し、外側端部864が操作部83の規制部833に突き当った状態となっている。そのため、駆動ギア84はレンズ2の操作リング21から−Y方向に十分退避した位置に配置されることとなり、駆動部8は操作リング21と干渉することなく自由にX軸方向の位置が変更可能となっている。その後、ロックつまみ82を締め付け、ロッド9に対して操作部83のX軸方向の位置を固定する。
次に、ホルダー85をレンズに近づける方向(+Z方向)に押し、駆動ギア84を操作リング21のギアへ突き当てる。このとき、引張バネの付勢力の関係はバネ87よりバネ88の付勢力が強い関係となっているため、まず先にホルダー85が回動し、連結部86のレンズ側端面(内側端面)863にホルダー85のレンズ側側面852が突き当たる。その後、連結部86がホルダー85と一体的に操作部83上をレンズに近づく方向(+Z方向)に移動する。この状態では、図13に示すように連結部86の外側端面864には隙間Eが存在する状態となっており、互いのギアの外径(太線)と接近限界径(細線)とが当接したバックラッシュゼロの状態となっている。
その後、ロックネジ90を締付け、操作部83に対して連結部86を固定する。すると連結部86に作用する引張バネ88の付勢力の効果は失われる。最後に、押しつけ力を除すことで、ホルダー85は引張バネ87の付勢力の作用により図14のように連結部86の外側端面864にガタ寄せされる。すると、隙間E分、ホルダー85に保持された駆動ギア84は−Z方向へ回動するため、操作リング21のギアと駆動ギア84とのギア部も隙間E分だけバックラッシュが空くこととなり、互いのギアのピッチ円が重なる好適なバックラッシュ状態となる。以上のようにして、レンズ2の操作リング21のギアと駆動部8の駆動ギア84との連結が完了する。
本実施例では、引張バネ87の付勢力とホルダー85と連結部86との間に設けた隙間Eの関係により好適なバックラッシュを確保可能となる。そのため、複雑なバックラッシュ調整を行う必要なく、駆動精度及び駆動負荷を両立した好適なバックラッシュでレンズ装置と駆動アクセサリーをギア結合可能となる。
なお、本実施例では実施例1と同様に、ホルダー85と連結部86との間の抗力を引張バネ87の付勢力としたが、バネによる付勢力に限らず、ホルダー85と連結部86との間に働く磁力による付勢力や連結部の単純な摩擦力等としても同様に構わない。また、トルク可変機構を備える構成としていてもよい。また、本実施例では操作部83と連結部86との間の付勢力を引張バネ88の付勢力としたが、バネによる付勢力の他に磁力等を利用し付勢力を発生させたとしても同様に構わない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明の実施例ではレンズ装置に駆動アクセサリーをギア結合する例を基に説明を行ったが、駆動アクセサリーに限定されず、レンズ装置の回転位置を検出する検出部材等に適用しても同様に構わない。
2・・・レンズ(光学部材)
3・・・駆動部(ギア部材)
5・・・ロックネジ(保持手段)
21・・・操作リング(リング部材)
31・・・駆動ギア(ギア部)
34・・・ケース台(第一規制部材)
35・・・ケース用ガイドバー(第一の移動手段)
36・・・ベース(第二規制部材)
37・・・ベース用ガイドバー(第二の移動手段)
343・・・圧縮バネ(第一の付勢手段)
3・・・駆動部(ギア部材)
5・・・ロックネジ(保持手段)
21・・・操作リング(リング部材)
31・・・駆動ギア(ギア部)
34・・・ケース台(第一規制部材)
35・・・ケース用ガイドバー(第一の移動手段)
36・・・ベース(第二規制部材)
37・・・ベース用ガイドバー(第二の移動手段)
343・・・圧縮バネ(第一の付勢手段)
Claims (17)
- 操作リングを備えた光学部材と、
前記操作リングとギア結合し、前記操作リングとギア部において噛み合うギア部材と、
前記ギア部を、当該第一規制部材に対して、前記操作リングに近づく第一の方向及び前記操作リングから遠ざかる第二の方向で規定される範囲で、所定の量、移動可能とした第一規制部材と、
前記ギア部を前記第二の方向へ移動可能に付勢する第一の付勢手段と、
前記第一規制部材を、当該第二規制部材に対して、前記第一の方向へ移動可能とした第二規制部材と、
を有し、
前記ギア部材に対して前記第一の方向の力が加えられるときに、前記ギア部が前記第一規制部材に対して、前記所定の量、前記第一の付勢手段の付勢力に抗して前記第一の方向へ移動させられた後に、前記第一規制部材が前記第二規制部材に対して前記第一の方向へ移動可能とされるように構成されていることを特徴とするレンズ装置。 - 前記第一規制部材を前記第二規制部材に対して前記第二の方向へ移動可能に付勢する第二の付勢手段を有し、前記第二の付勢手段の付勢力は前記第一の付勢手段の付勢力より大きいことを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
- 前記第二規制部材に前記第一規制部材を固定して前記第二の付勢手段の付勢力の効果を失わせる保持手段を有することを特徴とする請求項2に記載のレンズ装置。
- 前記第一規制部材と前記第二規制部材は、前記第一規制部材と前記第二規制部材との間に、前記第一規制部材が前記第一の方向へ移動するときに抗力が働くように構成され、
前記第一の付勢手段の付勢の力より前記第一規制部材と前記第二規制部材との間に働く前記抗力が大きいことを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。 - 前記第一規制部材と前記第二規制部材との間に働く前記抗力は、弾性力または磁力または摩擦力であることを特徴とする請求項4に記載のレンズ装置。
- 前記第二規制部材に前記第一規制部材を固定して前記抗力の効果を失わせる保持手段を有することを特徴とする請求項4または5に記載のレンズ装置。
- 前記ギア部を前記第一規制部材に対して前記第一の方向及び前記第二の方向に移動可能とする第一の移動手段と、前記第一規制部材を前記第二規制部材に対して前記第一の方向へ移動可能とする第二の移動手段と、を備えることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 前記第一の付勢手段は弾性部材を含むことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 前記第一の付勢手段は磁性部材を含むことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 前記第一規制部材は、前記第一の方向の力により前記ギア部材が前記第一規制部材に対して前記第一の方向へ移動させられた後に前記第一の方向の力が除されて、前記第一の付勢手段の付勢力により、前記所定の量、前記ギア部材が前記第一規制部材に対して前記第二の方向へ移動させられた状態を保持するように構成されていることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 前記所定の量は、所定のバックラッシュ量と同一量であることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 請求項1から11の何れか一項に記載のレンズ装置を含むことを特徴とする撮像装置。
- リング部材とギア結合し、前記リング部材とギア部において噛み合うギア部材と、
前記ギア部を、当該第一規制部材に対して、前記リング部材に近づく第一の方向及び前記リング部材から遠ざかる第二の方向で規定される範囲で、所定の量、移動可能とした第一規制部材と、
前記ギア部を前記第二の方向へ移動可能に付勢する第一の付勢手段と、
前記第一規制部材を、当該第二規制部材に対して、前記第一の方向へ移動可能とした第二規制部材と、
を有し、
前記ギア部材に対して前記第一の方向の力が加えられるときに、前記ギア部が前記第一規制部材に対して、前記所定の量、前記第一の付勢手段の付勢力に抗して前記第一の方向へ移動させられた後に、前記第一規制部材が前記第二規制部材に対して前記第一の方向へ移動可能とされるように構成されていることを特徴とする装置。 - 前記第一規制部材を前記第二規制部材に対して前記第二の方向へ移動可能に付勢する第二の付勢手段を有し、前記第二の付勢手段の付勢力は前記第一の付勢手段の付勢力より大きいことを特徴とする請求項13に記載の装置。
- 前記第一規制部材と前記第二規制部材は、前記第一規制部材と前記第二規制部材との間に、前記第一規制部材が前記第一の方向へ移動するときに抗力が働くように構成され、
前記第一の付勢手段の付勢の力より前記第一規制部材と前記第二規制部材との間に働く前記抗力が大きいことを特徴とする請求項13に記載の装置。 - 前記第二規制部材に前記第一規制部材を固定して前記第二の付勢手段の付勢力または前記抗力の効果を失わせる保持手段を有することを特徴とする請求項14または15に記載の装置。
- 前記第一規制部材は、前記第一の方向の力により前記ギア部材が前記第一規制部材に対して前記第一の方向へ移動させられた後に前記第一の方向の力が除されて、前記第一の付勢手段の付勢力により、前記所定の量、前記ギア部材が前記第一規制部材に対して前記第二の方向へ移動させられた状態を保持するように構成されていることを特徴とする請求項13から16の何れか一項に記載の装置。
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JP2018029235A JP2019144439A (ja) | 2018-02-21 | 2018-02-21 | ギア部を有するリング部材を含む装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7253753B1 (ja) * | 2021-11-15 | 2023-04-07 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | マニュアル操作リング駆動装置 |
WO2023084797A1 (ja) * | 2021-11-15 | 2023-05-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | マニュアル操作リング駆動装置 |
-
2018
- 2018-02-21 JP JP2018029235A patent/JP2019144439A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7253753B1 (ja) * | 2021-11-15 | 2023-04-07 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | マニュアル操作リング駆動装置 |
WO2023084797A1 (ja) * | 2021-11-15 | 2023-05-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | マニュアル操作リング駆動装置 |
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