JP2019142552A - 包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】箱型の状態と平坦な状態との間で変形をさせることができ、かつ、シート材の端部が外周面を覆うことにより意匠性が損なわれることを抑制できる包装容器を提供する。【解決手段】包装容器は、互いに重なる第1の部分と第2の部分とを備え、第1の部分および第2の部分はそれぞれ、凸多角形状の凸多角形面と、凸多角形面の各辺から延出し、各辺を平行な2辺のうちの1辺とする等脚台形状の等脚台形面と、隣接する各等脚台形面の間に設けられた複数の折り返し面と、を有し、少なくとも1組の折り返し面は3本以上でかつ奇数本の折り返し罫線を備え、周縁部のうち、少なくとも1組の複数の折り返し面から延出する部分は、各隣接する等脚台形面の平行な2辺のうちの他辺の延長より内側に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、包装容器に関するものである。
シート材を箱型に折り曲げ、端部を重ね合わせてシールすることにより形成される包装容器が知られている。
例えば、特許文献1には、紙を基材とするシート材を用いた容器本体のサイドシールに剥離可能なプルタブを設けて、プルタブが、易剥離性のテープ状フィルムによる剥離層を介して剥離可能に設けられている包装容器(液体包装用紙容器)が開示されている。この包装容器は、プルタブを引っ張ることによってサイドシール部を剥離して、あるいは側面板に設けたプルタブを引っ張ることによって側面板を切り破って、それをきっかけとして解体することができる。
特開平9−290822号公報
特許文献1の包装容器は廃棄に際して解体が容易であるため、ゴミの減容化に有用であるが、一度解体した包装容器を再度組立てて使用することはできなかった。
また、特許文献1のようにシート材を折り曲げて箱型に形成される包装容器は、シンプルな構造で組み立てが容易である反面、形状の自由度が低く、意匠性の高い形状を採用し難かった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、箱型の状態と平坦な状態との間で変形をさせることができ、一度平坦な状態に潰した後でも再び箱型の状態に戻すことにより再使用することが可能であり、かつ、意匠性が高い包装容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一局面は、シート材で形成され、箱型の状態と平坦な状態との間で変形可能な包装容器であって、平坦な状態において互いに重なる第1の部分と第2の部分とを備え、第1の部分に開口が形成され、第1の部分および第2の部分はそれぞれ、凸多角形状の凸多角形面と、凸多角形面の各辺から延出し、各辺を平行な2辺のうちの1辺とする等脚台形状の等脚台形面と、隣接する各等脚台形面の間に設けられた複数の折り返し面と、外縁の全周にわたる周縁部と、を有し、第1の部分および第2の部分はそれぞれ、凸多角形状の凸多角形面と、凸多角形面の各辺から延出し、各辺を平行な2辺のうちの一辺とする等脚台形状の等脚台形面と、隣接する各等脚台形面の間に設けられた複数の折り返し面と、を有し、複数の折り返し面のうち、第1の部分および第2の部分にそれぞれ設けられ対向する少なくとも1組の折り返し面は、それぞれ、第1の部分および第2の部分の各凸多角形面の頂点から、各隣接する等脚台形面の間を、第1の部分および第2の部分の周縁部に向かって延出する3本以上でかつ奇数本の折り返し罫線を備え、第1の部分および第2の部分の周縁部のうち、少なくとも1組の複数の折り返し面から延出する部分は、各隣接する等脚台形面の平行な2辺のうちの他辺の延長より内側に設けられ、第1の部分および第2の部分は、周縁部において、互いにシールされたサイドシール部、または、シート材が折り返された接続部のいずれかによって接続しており、開口を除いて密閉性を有し、平坦な状態において、周縁部においてシート材を折り曲げ、またはさらに、接続部においてシート材を伸展させて、第1の部分と第2の部分との間に空隙を形成するとともに、第1の部分の開口を含む凸多角形面である上面と、第2の部分の凸多角形面であり上面に対向する下面と、等脚台形面により形成される複数の側面と、折り返し面を折り返し罫線で折り畳んだ折り返し片と、を形成し、サイドシール部および折り返し片を、側面に沿わせて重ねることにより、箱型の状態に変形することができ、箱型の状態において、サイドシール部および折り返し片を、側面から離脱させ、折り返し片を伸展させ、周縁部においてシート材を伸展させ、またはさらに、伸展された接続部においてシート材を折り返して、第1の部分と第2の部分との間の空隙を解消し、第1の部分と第2の部分とを互いに重ねることにより、平坦な状態に変形することができる、包装容器である。
本発明によれば、箱型の状態と平坦な状態との間で変形をさせることができ、一度平坦な状態に潰した後でも再び箱型の状態に戻すことにより再使用することが可能であり、かつ、意匠性の高い包装容器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る包装容器の箱型の状態を示す斜視図 本発明の一実施形態に係る包装容器の平坦な状態を示す斜視図 箱型の状態にある包装容器の側面の形状を示す投影図 本発明の一実施形態に係る包装容器のブランクの平面図 比較形態に係る包装容器の箱型の状態を示す斜視図 本発明の一実施形態に係る包装容器の変形手順を示す図 ブランクの変形例を示す平面図
本発明の実施形態に係る包装容器について、図を参照して説明する。なお、実施形態及び変形例において、同一または対応する構成には、同一の参照符号を付して適宜説明を省略する。また、以下の説明では、便宜上、包装容器を箱型の状態として正立させた状態での上下を上下方向と呼ぶ。
本発明の一実施形態に係る包装容器100は、シート材を所定の形状に裁断したブランクの端部を重ね合わせてシールすることにより形成された、箱型の状態と平坦な状態との間で変形可能な容器である。
図1に箱型の状態にある包装容器100の斜視図を示す。図2に平坦な状態にある包装容器100の斜視図を示す。図3に箱型の状態にある包装容器100の平面図および4つの側面120の形状を示す投影図を示す。図4に包装容器100のブランクの一例の平面図を示す。図3の(a)は包装容器100の平面図であり、図3の(b)は図3の(a)に示したA〜Dの矢印方向から見た各側面の投影図を示す。
(箱型の状態)
図1、図3に示すように、箱型の状態にある包装容器100は、上面110と、下面130と、側面120とにより空隙(収容空間)が形成される。側面120の外周面には、サイドシール部140および折り返し片150が沿うように設けられている。包装容器100では、一例としてサイドシール部140は、端縁が下面130側に向いた状態で側面120に沿っている。
包装容器100では、折り返し片150は、隣接する側面120が共有する辺から1枚以上延出する。詳細には、包装容器100では、一例として図3の(b)にA矢印で示す側面120とD矢印で示す側面120とが共有する辺以外では、2枚の折り返し片150が延出している。そして、隣接する側面120のそれぞれには、2枚の折り返し片150のいずれかが沿うように設けられている。なお、折り返し片150は、包装容器100のように、隣接する側面120の一部の辺のみにおいて複数枚延出するように設けてもよいし、隣接する側面120が共有する全ての辺において、複数枚延出するように設けてもよい。また、包装容器100では、1つの辺を共有する複数の折り返し片150は別の側面120上に沿うように設けられているが、1つの辺を共有する複数の折り返し片150が同じ側面120上で重なるように設けられてもよい。
(平坦な状態)
図2に示すように、平坦な状態にある包装容器100は、互いに重なる第1の部分170aと第2の部分170bとにより構成される。図4に示すように、包装容器100を形成するためのブランクは、第1の部分170aに対応するブランク101aと、第2の部分170bに対応するブランク101bとにより構成される。
第1の部分170aは、上面110と、上面110の各辺から延出する複数の上側等脚台形面120aと、隣接する各上側等脚台形面120aの間に形成された複数の上側折り返し面150aと、上側等脚台形面120aおよび上側折り返し面150aの上面110と反対側の端縁に沿って、第1の部分170aの外縁の全周にわたる周縁部を構成する上側シール代140aとを含む。
第2の部分170bは、下面130と、下面130の各辺から延出する複数の下側等脚台形面121bと、隣接する各下側等脚台形面120bの間に形成された複数の下側折り返し面150bと、下側等脚台形面120bおよび下側折り返し面150bの下面130と反対側の端縁に沿って、第2の部分170bの外縁の全周にわたる周縁部を構成する下側シール代140bとを含む。
上面110および下面130は凸多角形状の面である。包装容器100では一例として、上面110と下面130とは合同な形状に形成されている。上面110と下面130とは、一例として面積が異なる互いに相似な形状であってもよい。上面110および下面130の形状は、凸多角形状であれば限定されない。上面110には、開口111が形成されている。
複数の上側等脚台形面120aおよび複数の下側等脚台形面120bは、箱型の状態にある包装容器100の側面120を構成する面である。包装容器100では、一例として上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bは矩形状である。上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bの少なくともいずれかは、矩形ではない等脚台形状であってもよい。
図3に示すように、上側等脚台形面120aは、上面110(凸多角形状の面)の各辺から延出し、平行な2辺のうちの1辺を上面110の各辺とする。また、下側等脚台形面120bは、下面130(凸多角形状の面)の各辺から延出し、平行な2辺のうちの1辺を下面130の各辺とする。また、図3に示すように上側等脚台形面120aの上側シール代140a側の辺と、下側等脚台形面120bの下側シール代140b側の辺とが同じ長さに形成されている。
上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bは、箱型の状態にある包装容器100の折り返し片150を構成する面であり、後述する変形の過程において折り畳まれる面である。
上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bは、変形の過程における折り畳みを容易にするために、図4に点線で示すように、上面110および下面130の各頂点から、第1の部分170aおよび第2の部分170bの周縁部に向かって延出する折り返し罫線151を備える。
また、上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bのうち、対向する少なくとも1組の上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bは、3本以上でかつ奇数本の折り返し罫線151からなる折り返し罫線群151’を備える。包装容器100の場合、対向する4組の上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bのうち、1組が折り返し罫線151を備え、3組が折り返し罫線群151’を備える。詳細は後述するが、上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bは、折り返し罫線群151’を備えることにより、変形の過程において1つの辺を共有する複数の折り返し片150を形成することができる。
上側シール代140aおよび下側シール代140bは、第1の部分170aと第2の部分170bとを周縁部において接続するために設けられる帯状の面である。第1の部分170aと第2の部分170bとを接続する際には、第1の部分170aと第2の部分170bとを互いに重ね合せて、上側シール代140aと下側シール代140bとが対向する面を互いにシール、接着等してサイドシール部140を形成する。上側シール代140aおよび下側シール代140bの形状は、重ね合せてサイドシール部140を形成するために、互いに重なるシール代があればよく、任意に設定できる。
折り返し罫線群151’を備える上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bの周縁部の一部は、図4に示すように、各隣接する上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bの平行な2辺のうちの他辺(周縁部側の辺)の延長より内側に形成されている。周縁部の一部とは、より詳細には、折り返し罫線群151’を備える上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bの周縁部であって、上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bに最も近い1組の折り返し罫線151に挟まれた部分である。
折り返し罫線群151’を備える上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bの形状をこのように設計することにより、上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bを小さく形成することができる。このため、側面120が折り返し片150により大きく覆われることによることがなく、意匠性が損なわれにくい。また、包装容器100の製造に使用する材料を低減することができる。
また、図4のブランク101aの平面図に示すように、各上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bが隣接する上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bと共有する辺に最も近い折り返し罫線151の、上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150b上における長さ(L1)は、隣接する上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bと共有する辺(L2)よりも長いことが好ましい。
折り返し罫線151の長さをこのように設計することにより、包装容器100を平坦な状態から箱型の状態にする際に、L1で示した折り返し罫線151の外方側のサイドシール部140を引き離され難くすることができる。また、包装容器100を箱型の状態にした場合に、サイドシール部140の端縁を上面110および下面130の各辺と平行な直線上にそろえて形成でき、意匠性を向上させることができる。
図5には、比較形態に係る包装容器500の斜視図を示す。包装容器500は、折り返し罫線群151’を備えず、各隣接する上側等脚台形面520aおよび下側等脚台形面520bの平行な2辺のうちの周縁部側の辺の延長上まで延出した上側折り返し面550aおよび下側折り返し面550bを有する。図5の(a)は箱型の状態であり、図5の(b)は平坦な状態である。図5に示すように、包装容器500は、上記の特徴を備えないことにより、折り返し片550が大きく形成されてしまう。このため、折り返し片550を側面520に沿わせた際に、側面520が折り返し片150により大きく覆われることにより意匠性が損なわれてしまう。
サイドシール部140の幅、すなわち上側シール代140aおよび下側シール代140bの幅は、第1の部分170aと第2の部分170bとを接続することができれば一定であってもよいし、一定でなくてもよく、端縁は直線状でなくてもよい。例えば、上側シール代140aおよび下側シール代140bの幅をそれぞれ、上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bの外方において、折り返し罫線151、折り返し罫線群151’に向かって所定の角度で外方に拡がるように形成してもよい。このように形成することで、後述するように、複数の上側等脚台形面120aおよび複数の下側等脚台形面120bを矩形ではない形状として、側面120にテーパーを設けた包装容器を箱型の状態にした場合に、周縁部を上面110および下面130の各辺と平行な直線上にそろえて形成でき、意匠性を向上させることができる。
シールをする領域は、例えば図4にハッチングを付して示すように、所定幅の帯状領域とすることができる。このようにして形成された包装容器100は、開口111を除いて密閉性を有している。
ブランク101a、101bは、例えばシート材を所定形状に裁断し、図4に細線および点線で示すように罫線を設けることにより各面を構成する領域を区画して形成することができる。
ブランク101a、101bに用いるシート材としては、特に限定されないが、例えば紙製の基材層に、熱可塑性樹脂層やシーラント層を積層した積層フィルムを好適に用いることができる。これ以外にも、必要な機能に応じて、バリア層や機能性フィルム等を適宜追加してもよい。
(変形方法)
次に、平坦な状態にある包装容器を箱型の状態へ変形させる方法の一例を、包装容器100を用いて説明する。図6の(a)から図6の(d)に、容器本体100の変形方法の一例を説明する図を示す。
初めに、図6の(a)に示すように、平坦な状態にある包装容器100の第1の部分170aおよび第2の部分170bを周縁部において(詳細には、サイドシール部140と上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bとの間の罫線に沿って)折り曲げて、第1の部分170aと第2の部分170bとを引き離す。これにより、第1の部分170aと第2の部分170bとの間に空隙を形成するとともに、上面110と、下面130と、側面120とを形成する。同時に、上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bのそれぞれは隣接する上側等脚台形面120aと下側等脚台形面120bと共有する辺どうしが近づく。これにより、1本の折り返し罫線151を備える上側折り返し面150aおよび下側折り返し面150bは、折り返し罫線151に沿って折り畳まれて、折り返し片150となる。
また、折り返し罫線群151’を備える折り返し面150aおよび折り返し面150bは、折り返し罫線群151’に沿って折り畳まれた、1つの辺を共有する複数の折り返し片150となる。詳細には、例えば折り返し罫線群151’が3本の折り返し罫線151で構成される場合、中央の折り返し罫線151が空隙に向かって折り込まれ、この折り返し罫線151を挟む2つの折り返し罫線151が空隙の外方に向かって折り畳まれることで2枚の折り返し片150が形成される。なお、折り返し罫線群151’が5本以上の場合も同様であり、空隙に向かって折り込まれる2本以上の折り返し罫線151と、この折り返し罫線151を挟む2つの折り返し罫線151が空隙の外方に向かって折り畳まれることで3枚以上の折り返し片150が形成される。
次に、図6の(b)に示すように、サイドシール部140を下面130に向けて側面120に沿わせる。なお、サイドシール部140は上面110に向けて側面120に沿わせてもよい。
次に、図6の(c)に示すように、折り返し片150を側面120の外周面に沿わせる。折り返し片150を沿わせる方向は限定されず、図6の(c)に示すように、複数の折り返し片150を側面120の周方向に沿って同一の方向へ向かって沿わせてもよいし、それぞれの折り返し片150を異なる方向へ沿わせてよい。
この際、折り返し片150を、側面120の表面へ貼り付けてもよい。折り返し片150を側面120へ貼り付ける方法としては、例えば、ヒートシール、ホットメルト接着剤等を用いる方法がある。また、面ファスナー、スナップボタン等の着脱可能な接合部材によって貼り付けることで、箱型の状態から平坦な状態へ変形させた包装容器100を再び箱型の状態として使用することができるため、平坦な状態にした包装容器100の再使用が可能となる。
以上の手順により、図6の(d)に示すように、平坦な状態であった包装容器100を箱型の状態へ変形させることができる。
箱型の状態の包装容器100は、上述と反対の手順により平坦な状態にすることができる。
具体的には、初めに、箱型の状態の包装容器100の折り返し片150を側面120から離脱させる。
次に、サイドシール部140において(詳細には、サイドシール部140と側面120との間の罫線に沿って)第1の部分170aと第2の部分170bとを伸展させる。
次に、第1の部分170aと第2の部分170bとの間の空隙を解消し、第1の部分170aと第2の部分170bとを互いに重ねることにより、包装容器100を平坦な状態に変形することができる。
<変形例>
以上の実施形態では、第1の部分170aおよび第2の部分170bに対応する2枚のブランク101a、101bを用いて包装容器を形成する例を示したが、これらのブランクを一体に形成してもよい。図7に変形例に係るブランク102を示す。ブランク102は、図7に示すように第1の部分170aおよび第2の部分170bに対応するブランクの周縁部の一部が接続部180により接続されている。
ブランク102を用いて包装容器100を形成する場合には、例えば接続部180で折り返すことにより、周縁部が円形状に形成された第1の部分170aと第2の部分170bとを重ね、その後、上側シール代140aおよび下側シール代140bをシールする。このようにブランクを一体に形成することで、例えばシート材を打ち抜いてブランクを形成する場合に、1枚のシート材から多くのブランクを打ち抜くことができるため、低コストで包装容器を製造することができる。
なお、ブランク102を用いて形成された包装容器100の第1の部分170aと第2の部分170bとを引き離して箱型の状態に変形するときには、接続部180は伸展させられる。また、平坦な状態に変形するときには、接続部180は折り返される。
また、上述の実施の形態、変形例において、上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bの少なくともいずれかを矩形ではない等脚台形面に形成してもよい。上側等脚台形面120aおよび下側等脚台形面120bをこのように形成することで、箱型の状態とした包装容器の側面120のサイドシール部140よりも上方および下方の少なくともいずれかの側面を順テーパーまたは逆テーパー形状とすることができる。これにより、さらに意匠性の高い形状を有する包装容器を提供することができる。
また、本発明の包装容器の開口111にスパウトを取り付けてもよい。開口111にキャップを装着することのできるスパウトを取り付けることにより、開口111の密閉が容易となる。また、スパウトを取り付けることで、例えば平坦な状態に折り畳まれた包装容器を箱型に変形させ、液体等の内容物を充填した後に、キャップ等を使用して開口111を密閉することができる。このため、例えば内容物の充填ラインにおいて密閉性を確保するためのシール工程がなくなり、充填ラインでのシール性の保証が不要となる。このため、本発明の包装容器を用いれば、効率的に内容物を充填することが可能となる。
また、本発明の包装容器によれば、包装容器を平坦な状態にして運搬できるため、包装容器の積載効率がよく、運搬、保管費用を低減することができる。
本発明は、包装容器に好適に用いることができる。
100、500 包装容器
101a、101b ブランク
110 上面
111 開口
120 側面
120a 上側等脚台形面
120b 下側等脚台形面
130 下面
140 サイドシール部
140a 上側シール代
140b 下側シール代
150 折り返し片
150a 上側折り返し面
150b 下側折り返し面
151 折り返し罫線
170a 第1の部分
170b 第2の部分
180 接続部

Claims (3)

  1. シート材で形成され、箱型の状態と平坦な状態との間で変形可能な包装容器であって、
    前記平坦な状態において互いに重なる第1の部分と第2の部分とを備え、
    前記第1の部分に開口が形成され、
    前記第1の部分および前記第2の部分はそれぞれ、凸多角形状の凸多角形面と、前記凸多角形面の各辺から延出し、前記各辺を平行な2辺のうちの一辺とする等脚台形状の等脚台形面と、隣接する各前記等脚台形面の間に設けられた複数の折り返し面と、外縁の全周にわたる周縁部と、を有し、
    前記複数の折り返し面のうち、前記第1の部分および前記第2の部分にそれぞれ設けられ対向する少なくとも1組の折り返し面とその周縁部は、それぞれ、前記第1の部分および前記第2の部分の各前記凸多角形面の頂点から、各前記隣接する等脚台形面の間を、前記第1の部分および前記第2の部分の前記周縁部に向かって延出する3本以上でかつ奇数本の折り返し罫線を備え、
    前記第1の部分および前記第2の部分の前記周縁部のうち、前記少なくとも1組の折り返し面の周縁部の一部は、各前記隣接する等脚台形面の前記平行な2辺のうちの他辺の延長より内側に設けられ、
    前記第1の部分および前記第2の部分は、
    前記周縁部において、互いにシールされたサイドシール部、または、前記シート材が折り返された接続部のいずれかによって接続しており、前記開口を除いて密閉性を有し、
    前記平坦な状態において、
    前記周縁部において前記シート材を折り曲げ、またはさらに、前記接続部において前記シート材を伸展させて、前記第1の部分と前記第2の部分との間に空隙を形成するとともに、前記第1の部分の前記開口を含む前記凸多角形面である上面と、前記第2の部分の前記凸多角形面であり前記上面に対向する下面と、前記等脚台形面により形成される複数の側面と、前記折り返し面および前記周縁部を前記折り返し罫線で折り畳んだ折り返し片と、を形成し、
    前記折り返し片を、前記側面に沿わせて重ねることにより、前記箱型の状態に変形することができ、
    前記箱型の状態において、
    前記折り返し片を、前記側面から離脱させ、
    前記折り返し片を伸展させ、
    前記周縁部において前記シート材を伸展させ、またはさらに、伸展された前記接続部において前記シート材を折り返して、前記第1の部分と前記第2の部分との間の空隙を解消し、
    前記第1の部分と第2の部分とを互いに重ねることにより、前記平坦な状態に変形することができる、包装容器。
  2. 前記折り返し面が前記隣接する等脚台形面と共有する辺に最も近い折り返し罫線の、折り返し面上における長さが、前記隣接する等脚台形面と共有する辺よりも長い、請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記第1の部分または前記第2の部分の前記箱型の状態において前記側面となる部分の少なくとも一部およびこれに重なる部分に、互いに着脱可能な接合部材を有する、請求項1に記載の包装容器。
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