JP2019140992A - 容器詰甘酒飲料の製造方法及び容器詰甘酒飲料の風味向上方法 - Google Patents

容器詰甘酒飲料の製造方法及び容器詰甘酒飲料の風味向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容器詰甘酒飲料の製造にあたり、製造工程における酵素処理時間を短縮することで製造効率を向上させ、酒粕を原料に使用した甘酒飲料と同等程度又はそれ以上の、含み香の強さと、後味の爽快感を付与する容器詰甘酒飲料の製造方法の提供。【解決手段】酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造方法であって、米と米麹を含む原料に液化酵素を添加して発酵させる液化酵素処理工程と、原料に糖化酵素を添加して発酵させる糖化酵素処理工程とを備え、液化酵素処理は糖化酵素処理と同時もしくは糖化酵素処理に先行して行われ、液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に、糖酸比を調整する糖酸比調整工程を備える容器詰甘酒飲料の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造方法及び同飲料の風味向上方法に関するものである。
甘酒は我国において古くから親しまれている飲料であって、糖質やアミノ酸等の栄養分を豊富に含むことから、「飲む点滴」とも称され、かつては夏場の滋養強壮のための飲料として親しまれてきた。
甘料の一般的な製法としては、清酒を絞った後の酒粕を水に溶かし、これに砂糖等の糖分を添加する方法と、米麹または米麹に米を混合し、米麹の糖化酵素の作用によって、米のデンプン質を糖に変化させて甘味を付与する方法がある。
また、上記方法で製造したものを適宜混合することもできる。
また、近年では、購入後すぐに飲用できるように、容器詰の形態とした甘酒飲料も流通している。
上記の通り、甘酒には大きく2通りの製法が存在するが、製造過程において別途発酵工程が不要であり、短時間で製造可能であって、呈味調整も容易であることから、容器詰甘酒飲料には酒粕を原料に用いて製造されたものが多い。
酒粕を原料に使用した甘酒飲料の場合、酒粕中に含まれるアルコール分が、わずかに甘酒飲料中にも残存する。
このアルコール分は、日本酒独特の芳香によって、口に含んだときの含み香が強く感じられ、且つ甘味のキレが良くさっぱりとした後味の爽快感が得ることができる。
しかしながら、一方で、アルコール臭を好まない人や、アルコール耐性を持たない人、及び子供には好まれない場合もあり、アルコールフリーの飲料を求める消費者需要に応えているとは言い得なかった。
酒粕を含まずに米と麹から作られる甘酒飲料は、米麹に含まれる糖化酵素によって、米や米麹に含まれるデンプンがマルトースやグルコース等の糖に変化するため、別途砂糖を添加しなくても甘味が付与される。
製造過程において日本酒酵母を添加しないことからアルコールは全く含まないことから、アルコールフリーを求める消費者需要にも応えることができる。
しかし、酒粕を原料に使用せず米と麹から作られる甘酒飲料の場合、酒粕を原料に使用した甘酒飲料のように、アルコール分からもたらされる、日本酒独特の芳香は無く、口に含んだときの含み香や甘味のキレによるさっぱりとした後味の爽快感は期待できない。
このように、含み香の強さや飲用時の後味の爽快感の点において、酒粕を原料に使用した甘酒飲料には及ばないという課題を有していた。
上記課題は、単純にショ糖等の糖類を添加して甘味を強くするだけでは解決することはできなかった。
さらに、酒粕を原料に使用した甘酒飲料と異なり、米麹に含まれる糖化酵素によって糖化を行った場合、発酵が十分に進むまでには多くの時間を要するという別途の課題もあった。
特に米麹が天然物に由来することから、含まれる酵素の量にもばらつきがあり、結果、発酵時間にもばらつきが生じていた。
容器詰飲料のように大量生産が必要な場合は、製造工程時間をできるだけ短縮し、製造効率を向上させることが必須であることから、長時間にわたる発酵処理は製造効率の観点から好ましいものではなかった。
糖化酵素及び液化酵素を使用して製造される飲食品に関する技術としては、例えば特許文献1に記載された発明がある。
特許文献1に記載の発明は、蒸し煮した発芽玄米に糖化酵素及び澱粉液化酵素を添加して糖化させ、糖化した発芽玄米を別の発酵食品と混合して糖化発芽玄米含有発酵食品を製造する旨が記載されている。
しかしながら、特許文献1に係る発明は、発酵食品に添加するための、いわゆる中間素材の製造方法に関するものであって、甘酒飲料の製造方法に係るものではない。
また、糖化酵素と液化酵素の添加順序については何ら言及されておらず、糖酸比調整工程についても開示されていない。
また、特許文献2には、デキストリンに米麹と糖化酵素を添加して発酵を行う発酵飲料の製造方法に関する発明が開示され、糖化酵素としてα−アミラーゼ、α−グルコシターゼ、グルコアミラーゼ及びトランスグルコシターゼから選択される1種以上を添加する旨が開示されている。
しかしながら、特許文献2においては、米を用いて作られた栄養価の高い飲料で、かつアルコール分を含まない発酵飲料として甘酒飲料が昔から知られている(特許文献2段落[0003])旨が記載され、さらに甘酒飲料について、特有の臭いがあり酸味は弱いがすっきりした口当たりが不足している旨、原料となる米が高価であり作業工程が面倒である旨等、種々の問題点が指摘されている(特許文献2段落[0003])。
このことから、特許文献2に係る発明の解決課題(特許文献2段落[0007])に記載されている「・・・甘味と酸味のバランスがとれ、すっきりとした口当りを呈する発酵飲料」とは、「従来の甘酒飲料とは全く異なった(特許文献2段落[0008]」発酵飲料を指すものであって、甘酒飲料とは明確に区別されるべきものである。
また、特許文献1と同様、糖化酵素と液化酵素の添加順序については何ら言及されておらず、糖酸比調整工程についても開示されていない。
特開2005−137318号公報 特開2010−81906号公報
本発明は、前記事情を鑑み、酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料を製造にあたり、製造工程における酵素処理時間を短縮することで製造効率を向上させることを第一の課題とする。
また、酒粕を原料に使用した甘酒飲料と同等程度又はそれ以上の、含み香の強さと、後味の爽快感を付与することを第二の課題とする。
本発明者らは、酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造方法において、米と米麹を酵素処理する際に、液化酵素と糖化酵素を所定の順序で添加し、液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程を促進することで、迅速な発酵処理が行われ、糖化発酵の効率が格段に向上することを見出した。
また、前記液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に、酸味料の添加等により、糖酸比を所定の範囲内に調整して適度な酸味を付与する糖酸比調整を行うことによって、酸味の刺激と臭気により、酒粕を原料に使用した甘酒飲料における微量なアルコール分と同様の作用が奏され、酒粕を原料に使用した甘酒飲料同等程度又はそれ以上の含み香の強さと後味の爽快感を付与し得ることを見出した。
本発明は以下の構成を具備する。
(1)酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造方法であって、米と米麹を含む原料に液化酵素を添加して発酵させる液化酵素処理工程と、前記原料に糖化酵素を添加して発酵させる糖化酵素処理工程とを備え、前記液化酵素処理は前記糖化酵素処理と同時もしくは前記糖化酵素処理に先行して行われ、前記液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に、糖酸比を調整する糖酸比調整工程を備えることを特徴とする容器詰甘酒飲料の製造方法。
(2)
前記糖化酵素処理工程と前記液化酵素処理工程を同時に行うことを特徴とする1の容器詰甘酒飲料の製造方法。
(3)
液化酵素及び糖化酵素以外の酵素を添加しないことを特徴とする1または2の容器詰甘酒飲料の製造方法。
(4)
前記糖酸比調整工程において、糖度を11.0〜18.0、酸度を0.06〜0.20、糖酸比を80〜200の範囲に調整することを特徴とする1〜3いずれかの容器詰甘酒飲料の製造方法。
(5)
pHを3.5〜4.9に調整することを特徴とする1〜5いずれかの容器詰甘酒飲料の製造方法。
(6)
前記容器が金属缶、ペットボトル、ガラス瓶から選択されることを特徴とする1〜6いずれかの容器詰甘酒飲料の製造方法。
(7)
酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造工程における甘酒飲料の風味向上方法であって、米と米麹を含む原料に液化酵素を添加して発酵させる液化酵素処理工程と、前記原料に糖化酵素を添加して発酵させる糖化酵素処理工程とを備え、前記液化酵素処理は前記糖化酵素処理と同時もしくは前記糖化酵素処理に先行して行われ、前記液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に、糖酸比を調整する糖酸比調整工程を備えることを特徴とする甘酒飲料の風味向上方法。
本発明によれば、酒粕を原料に使用しないことにより、アルコールを含有しない容器詰甘酒飲料を製造するにあたり、糖化発酵の時間が短縮され、製造効率が向上し、該甘酒飲料を短時間でかつ安価に供給することが可能となる。
また、酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料であっても、酒粕を原料に使用した甘酒飲料と同等程度又はそれ以上の含み香の強さと後味の爽快感を付与することができる。
本発明を実施するための形態を例示しつつ以下説明する。
なお、本発明の構成を逸脱しない限りにおいて、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではない。
(酒粕)
本発明において酒粕とは、日本酒の製造過程において、原料の米や麹等の発酵物(もろみ)を圧搾した後にのこる固形物をいう。
酒粕中には、日本酒に含まれていたアルコール分が約8%程度の割合で残存している。
なお、本発明において、アルコールとはエチルアルコール(エタノール)を指す。
(甘酒及び甘酒飲料)
本発明において甘酒とは、米と麹を混ぜて発酵させたことで得られる甘い飲料、又は酒粕を溶かして甘味を付与した飲料をいう。
また本発明にあっては、酒粕を原料として用いずアルコール分を含まない、即ち米と麹を発酵させて得られる甘酒を指す。
また、本発明において甘酒飲料とは、本発明の効果を奏する範囲において、甘酒そのものの他、甘酒に糖類、野菜汁、果汁、乳類、豆乳、香料、ビタミン、ミネラル、食塩等を添加した清涼飲料を含む概念である。
(容器)
本発明において甘酒飲料は所定の容器に封入された容器詰甘酒飲料である。
容器種類としては、金属缶、瓶、紙容器、ペットボトル等を挙げることができるが、殺菌処理及び品質保持の観点から金属缶容器であることが好ましい。
(米麹、米)
本発明において米麹とは、蒸した米に麹菌を繁殖させることで得られる麹をいい、清酒や味噌の原料としても用いられるものである。米麹には以下で詳述する液化酵素及び糖化酵素が潜在的に含まれている。
また、本発明において米麹と混ぜ合わせる米は、その種類及び形態は特に限定されず、玄米、白米、又はこれらの加工物である米粉、粥、蒸米、アルファ化米等であってもよい。
(液化酵素処理工程)
本発明において液化酵素処理工程とは、液化酵素を添加することで甘酒飲料の原料に含まれるデンプンや多糖類を発酵させる処理を含む工程をいう。
(液化酵素)
本発明において添加される液化酵素は、米麹中にも存在し、デンプン等の多糖類分子に作用する酵素であって、デンプンやグリコーゲンに存在するα―1,4結合を不規則に切断する、いわゆるendo型酵素である。
該酵素は高分子を分解して、多糖類、マルトース、オリゴ糖等を生成する。
なお、本発明にあっては、液化酵素はαアミラーゼであることが好ましい。
また、本発明において、液化酵素を添加することで甘酒飲料の原料に含まれるデンプンや多糖類を発酵させる処理を液化酵素処理という。
(糖化酵素処理工程)
また、本発明において、糖化酵素処理工程とは、糖化酵素を添加することで甘酒飲料の原料に含まれるデンプンや多糖類を発酵させる処理を含む工程をいう。
(糖化酵素)
本発明において添加される糖化酵素とは、米麹中にも存在し、デンプン等の多糖類分子の糖類鎖末端のα―1,4結合を加水分解してグルコース1分子を生成する、いわゆるexso型酵素であって、液化酵素と同じく米麹中にも存在している。
なお、本発明において糖化酵素はグルコアミラーゼであることが好ましい。
前記の通り、糖化酵素は多糖類鎖の末端を加水分解するため、デンプン等の高分子が、予め多糖、マルトース、オリゴ糖等に分解されている方が、加水分解対象となる末端鎖が多くなる分、効率的に働くことができる。
(液化酵素処理と糖化酵素処理の順序)
本発明においては、液化酵素のαアミラーゼと、糖化酵素のグルコアミラーゼを別途添加することで、米麹中のデンプンの糖化発酵を促進し、糖化発酵時間の短縮を図るものである。
本発明において“液化酵素処理を糖化酵素処理に先行して行う”とは、先に液化酵素を添加して液化酵素処理工程を開始し、その後に糖化酵素を添加して糖化酵素処理工程を開始することをいい、液化酵素処理工程が先に開始されていれば、その後糖化酵素処理工程と重複していてもよい。
また、本発明において“液化酵素処理と糖化酵素処理を同時に行う”とは、両酵素を、時間を空けずに同じタイミングで添加することをいう。
糖化酵素が作用する多糖類分子の糖類鎖末端のα―1,4結合が増加することから、糖化発酵が促進される。
なお、本発明においては、液化酵素処理と糖化酵素処理は同時に行われることが好ましい。
液化酵素処理と糖化酵素処理にあっては、液化酵素と糖化酵素を添加した後、温度50〜70℃で3〜6時間保持することが好ましく、温度50〜55℃で、5〜6時間保持することが好ましい。
(液化酵素及び糖化酵素以外の酵素)
なお、本発明においては、液化酵素及び糖化酵素以外の酵素を含まないことが好ましい。液化酵素及び糖化酵素以外の酵素とは、デンプン、多糖類以外に作用する酵素であって、例えばタンパク質を分解するプロアテーゼ、脂肪を分解するリパーゼ等に含まれる各酵素をいう。
(糖酸比)
本発明において糖酸比とは酸度に対する糖度(Brix)の割合をいう。
(酸度)
本発明において甘酒飲料の酸度は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法により算出されるクエン酸換算での濃度(%)を意味し、酸度の測定機器としては、市販の自動滴定装置を用いて行うことができる。
(糖度)
本発明において甘酒飲料の糖度(Brix)は、甘酒飲料中の可溶性固形分のブドウ糖換算濃度(%)であって、糖度の測定機器としては市販の示差濃度計を用いることができる。
(糖酸比調整工程)
本発明おいて糖酸比調整工程とは、液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に行われる工程であって、酸度に対する糖度(Brix)の割合を調整する工程をいう。
糖酸比は、糖度もしくは酸度を変化させることで調整可能である。
具体的には、グラニュー糖及び果糖ブドウ糖液糖などの糖類の添加量を調整することで糖度(Brix)を変化させる方法、酸味料としてクエン酸、酢酸、フィチン酸等の有機酸の添加量を調整して酸度を変化させる方法、炭酸水素ナトリウム(重曹)を添加することで酸度を変化させる方法等を挙げることができる。
添加する酸味料としては有機酸であるクエン酸、リンゴ酸、フィチン酸等を選択することができるが、酸味が強すぎると糖酸比調整が困難となることから、フィチン酸を選択することが特に好ましい。
本発明においては、糖酸比調整工程によって、糖度11.0〜18.0、且つ酸度0.06〜0.20、且つ糖酸比80.0〜200の範囲に調整することが好ましく、糖度13.0〜17.0、且つ酸度0.07〜0.15、且つ糖酸比120〜200の範囲に調整することがなお好ましく、糖度16.0〜18.0、且つ酸度0.08〜0.13、且つ糖酸比165〜180となる範囲となるように調整することが最も好ましい。
糖酸比調整工程を行うことによって、酒粕を原料として甘酒の同等程度又はそれ以上の含み香の強さと、さっぱりとした後味の爽快感を付与することができる。
(糖類)
本発明において甘酒飲料に添加し得る糖類としては、ショ糖、麦芽糖、果糖、ブドウ糖、果糖ブドウ糖液糖を挙げることができる。
なお、本発明に係る甘酒飲料の製造方法においては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム等の合成甘味料を添加することを特に妨げるものではないが、近年の無添加嗜好の高まりを鑑みると、添加する糖は天然由来の糖であることが好ましい。
なお、酒粕を原料とする甘酒飲料は、酒粕を溶かすことで製造されるが、基本的に酒粕には甘味が少ないことから、別途ショ糖や果糖ブドウ糖液糖等の糖類を添加して甘味を付与する必要がある。
本発明において甘酒飲料は、米麹の糖化発酵により生じる麦芽糖やブドウ糖によって甘味が付与されるため、別途糖類を添加する場合には、本発明の効果を損なわない範囲で行うものとする。
(pH)
本発明において甘酒飲料は、前記の糖度及び糖酸比の範囲であることを前提とし、品質管理の観点からpHを3.0〜5.0に調整することが好ましく、3.9〜4.5がより好ましい。
pHの調整にあっては、糖酸比調整における酸味料添加を含め、重曹の添加等、既知の方法で行うことができる。
(その他添加物)
本発明においては、容器詰甘酒飲料には本発明の効果を損なわない範囲において、糖類、野菜汁、果汁、乳類、豆乳、香料、ビタミン、ミネラル、及び食塩等を添加することができる。
1.糖化発酵時間の短縮効果検証
本発明の第一の課題である、糖化発酵時間の短縮について効果検証を行った。
(実施例1)
予め70℃〜80℃に加温した水に、米麹が全量に対して32%となるように添加し、撹拌しつつ液化酵素αアミラーゼ(ナガセサンパイオ社製)、及び糖化酵素グルコシターゼ(ナガセサンパイオ社製)をそれぞれ適量同時に添加した。
その後、温度が65℃を越えないように温度を保持しつつ、糖度が30.0となるまで約6時間発酵させた後、89℃で30秒間殺菌し、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
(実施例2)
先に液化酵素を添加し、1時間後に糖化酵素を添加し、発酵のトータル時間として実施例1と同じ時間発酵させた以外は、実施例1と同様の発酵温度、米麹量及び殺菌温度として、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
(比較例1)
先に糖化酵素を添加し、1時間後に糖化酵素を添加し、トータルで実施例1と同じ時間発酵させた以外は、実施例1と同様の発酵温度、米麹量及び殺菌温度として、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
(比較例2)
先に液化酵素を添加し、1時間後に糖化酵素を添加し、トータルで実施例1と同じ時間発酵させた以外は、実施例1と同様の発酵温度、米麹量及び殺菌温度として、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
(比較例3)
先に液化酵素を添加し、1時間後に糖化酵素を添加し、トータルで実施例1と同じ時間発酵させた以外は、実施例1と同様の発酵温度、米麹量及び殺菌温度として、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
(比較例4)
液化酵素及び糖化酵素の添加を行わない他は、実施例1と同様の発酵温度、米麹量及び殺菌温度として、発酵処理を行い、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
<官能評価>
上記実施例1、2及び比較例1〜4について、加糖を行わずに、水で4倍に希釈した後、甘味の強さを官能することにより、糖化状態の評価を行った。
官能評価は当該商品に係る研究開発経験が3年以上のパネラー7名で甘味の強さを3段階で評価し、最も多かった評価結果を採用した。
(糖化状態)
十分に糖化されている:◎
糖化されている(商品として問題が無い):〇
糖化が不十分である:×
上記実施例1、2及び比較例1〜3の調整条件及び官能評価結果を表1に示す。
Figure 2019140992
<検証結果>
発酵開始から一定時間後における糖化状態を比較検証したところ、液化酵素と糖化酵素を同時に添加した場合が最も良好な糖化状態となり、液化酵素を糖化酵素よりも前に添加した場合についても比較的良好な結果が得られた。
一方、液化酵素と糖化酵素の一方又は両方を添加しなかった場合、又は糖化酵素を先に添加した場合は、十分な糖化がされていなかった。
これは、本発明の要件に従って酵素添加を行うことで、糖化が促進されることを示すものである。
2.糖酸比調整工程の効果検証
糖酸比調整による官能面における効果検証を行った。
(実施例3)
予め70℃〜80℃に加温した水に、米麹が全量に対して32%となるように添加し、撹拌しつつ液化酵素αアミラーゼ(ナガセサンパイオ社製)、及び糖化酵素グルコシターゼ(ナガセサンパイオ社製)をそれぞれ適量同時に添加した。
その後、温度が65℃を越えないように温度を保持しつつ、糖度30.0となるまで発酵させた後、89℃で30秒間殺菌し、米糖化液(濃縮甘酒)を得た。
得られた米糖化液(濃縮甘酒)に、果糖ブドウ糖液糖、グラニュー糖を添加すると共に、加水し、更に酸味料としてフィチン酸を添加することで、表2に示す糖度及び糖酸比となるように調整し、甘酒飲料を得た。
なお、pH調整に際しては、適宜重曹を添加することで行った。
(実施例3〜実施例11、比較例5及び比較例6)
米糖化液(濃縮甘酒)については、実施例1と同様の方法で調整し、それぞれ、果糖ブドウ糖液糖、グラニュー糖を添加すると共に、加水し、更に酸味料としてフィチン酸を添加して、表2に示す糖度、糖酸比となるように調整し、甘酒飲料を得た。
なお、pH調整に際しては、適宜重曹を添加する。
比較例5については、糖酸比調整工程は行わず米糖化液を所定糖度に水で希釈した。
また比較例6については酒粕を原料として用いている市販の甘酒飲料を使用した。
本実施例において、糖酸比調整工程における各指標の測定は、以下の方法・機器にて行った。
(酸度の測定)
水酸化ナトリウムの中和滴定法(電位差滴定)により測定した。測定機器には、平沼産
業社製 自動滴定装置COM―1750を用いた。
(糖度の測定方法)
デジタル屈折計を使用して測定した。測定機器には、示差濃度計「RX5000α−DEV」(アタゴ社製)を用い、糖度(%)を測定した。
(pHの測定方法)
堀場製作所F−52型・卓上pHメーターにて、品温20℃にて測定した。
(官能評価)
得られた甘酒飲料について、当該商品に係る研究開発経験が3年以上のパネラー7名により、以下の項目について官能評価を実施した。
(1)含み香の強さ
本官能評価において、「含み香の強さ」とは、最初に口に含んだ時に鼻に抜ける風味の強さであって、以下の判断基準によって評価を行った。
酒粕を原料として使用した甘酒と同等程度又はそれ以上の含み香の強さを付与するという本発明の解決課題に基づき、酒粕を原料として使用した甘酒と比較して含み香の強弱を判断した。
<含み香の強さ>
酒粕を原料とした甘酒と同様又はそれ以上:5点
酒粕を原料とした甘酒とほぼ同等程度 :4点
酒粕を原料とした甘酒よりもやや弱い :3点
酒粕を原料として甘酒よりもかなり弱い :2点
酒粕を減量とした甘酒よりも非常に弱い :1点
(2)後味の爽快感
本官能評価において、「後味の爽快感」とは、飲み込んだ後に口に甘味が長時間残らず、且つ適度な酸味によって得られるすっきりとした味わい指し、以下の判断基によって評価を行った。
糖酸比調整を行わない比較例1における甘味の後ギレをコントロール(1点)としコントロールと比較して甘味の後ギレが改善されているかで判断した。
<後味の爽快感>
酒粕を原料とした甘酒と同様又はそれ以上の爽快感:5点
酒粕を原料とした甘酒とほぼ同等程度の爽快感 :4点
酒粕を原料とした甘酒よりもやや爽快感が弱い :3点
酒粕を原料として甘酒よりもかなり爽快感が弱い :2点
酒粕を減量とした甘酒よりも非常に爽快感が弱い :1点
上記の官能評価基準に基づき、実施例3〜11及び比較例5〜6について、上記基準に従い官能評価を行った結果を表2に示す。
Figure 2019140992
<検証結果>
検証の結果、糖酸比調整を行うことによって、比較例1と比較して、含み香の強さが付与され、且つ後味の爽快感が向上するとの評価を得られることが確認できた。
特に、糖度16.9〜17.5、糖酸比134〜182、pH3.7〜4.2を満たす範囲において、良好な官能評価結果が得ることができた。
すなわち、当該範囲に調整することによって、酒粕を原料に使用した甘酒飲料とほぼ同等またはそれ以上の含み香の強さと、後味の爽快感が共に付与され、風味の向上効果を奏することが確認された。
本発明は、酒粕を原料に使用しないことにより、アルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造方法及び容器詰甘酒飲料の風味向上方法について適用可能である。

Claims (7)

  1. 酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造方法であって、
    米と米麹を含む原料に液化酵素を添加して発酵させる液化酵素処理工程と、前記原料に糖化酵素を添加して発酵させる糖化酵素処理工程とを備え、
    前記液化酵素処理は前記糖化酵素処理と同時もしくは前記糖化酵素処理に先行して行われ、
    前記液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に、糖酸比を調整する糖酸比調整工程を備えることを特徴とする容器詰甘酒飲料の製造方法。
  2. 前記糖化酵素処理工程と前記液化酵素処理工程を同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の容器詰甘酒飲料の製造方法。
  3. 液化酵素及び糖化酵素以外の酵素を添加しないことを特徴とする請求項1または2に記載の容器詰甘酒飲料の製造方法。
  4. 前記糖酸比調整工程において、糖度を11.0〜18.0、酸度を0.06〜0.20、及び糖酸比を80〜200の範囲に調整することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の容器詰甘酒飲料の製造方法。
  5. pHを3.5〜4.9に調整することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の容器詰甘酒飲料の製造方法。
  6. 前記容器が金属缶、ペットボトル、ガラス瓶から選択されることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の容器詰甘酒飲料の製造方法。
  7. 酒粕を原料に使用しないことによりアルコールを含有しない容器詰甘酒飲料の製造工程における甘酒飲料の風味向上方法であって、
    米と米麹を含む原料に液化酵素を添加して発酵させる液化酵素処理工程と、前記原料に糖化酵素を添加して発酵させる糖化酵素処理工程とを備え、
    前記液化酵素処理は前記糖化酵素処理と同時もしくは前記糖化酵素処理に先行して行われ、
    前記液化酵素処理工程と糖化酵素処理工程の後に、糖酸比を調整する糖酸比調整工程を備えることを特徴とする甘酒飲料の風味向上方法。

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