JP2019140902A - スイッチの駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、スイッチのオープン故障の発生を適正に判定できるスイッチの駆動装置を提供する。【解決手段】スイッチは、第1端子であるドレイン、第2端子であるソース、及びボディダイオードを有している。駆動装置は、ソースからドレインへと向かう方向に電流が流れようとする場合におけるスイッチのオン操作である同期整流操作を行う操作部と、操作部により同期整流操作が行われている場合におけるドレイン及びソース間の電圧が判定閾値を超えたと判定した場合、スイッチのオープン故障が発生したと判定する判定部とを備えている。【選択図】 図3
Description
本発明は、スイッチの駆動装置に関する。
この種の駆動装置としては、例えば特許文献1に見られるように、IGBTを駆動するものが知られている。IGBTには、フリーホイールダイオードが逆並列に接続されている。
IGBTにおいて、ゲートと、ドレイン又はソースとの間にリーク(ゲートリーク)が発生し得る。ゲートリークが発生すると、IGBTがオン状態にならなくなるオープン故障が発生し得る。IGBTのオープン故障が発生すると、IGBTにコレクタ電流が流れなくなるため、IGBTのオン操作中にコレクタ電流が流れなくなることをもってオープン故障が発生していると判定できる。
正常なIGBTは、オン状態とされている場合、コレクタからエミッタへと向かう方向のコレクタ電流の流通が許容されるものの、エミッタ側からコレクタ側への電流の流通は、逆並列接続されたフリーホイールダイオードを介してのみ許容されている。このため、上述したオープン故障の判定手法が適用できる状況は、コレクタからエミッタへと向かう方向にコレクタ電流が流れようとする状況に制限されてしまう。このため、例えば、オープン故障の発生を迅速に判定したいとの要求がある場合には、この要求を満たすことができない懸念がある。したがって、オープン故障の発生を適正に判定する技術については、未だ改善の余地を残すものとなっている。
本発明は、スイッチのオープン故障の発生を適正に判定できるスイッチの駆動装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、スイッチを駆動するスイッチの駆動装置において、前記スイッチは、第1端子、第2端子、及び前記第1端子側にカソードが接続され、前記第2端子側にアノードが接続されたボディダイオードを有し、前記第2端子から前記第1端子へと向かう方向に電流が流れようとする場合における前記スイッチのオン操作である同期整流操作を行う操作部と、前記操作部により前記同期整流操作が行われている場合における前記第1端子及び前記第2端子間の電圧である端子間電圧が判定閾値を超えたと判定した場合、前記スイッチのオープン故障が発生したと判定する判定部と、を備える。
同期整流操作が行われている場合において、スイッチがオン状態になっているときの端子間電圧は、オープン故障が発生してスイッチがオフ状態になっているときの端子間電圧よりも小さい。これは、オープン故障が発生しているとボディダイオードに電流が流れ、また、ボディダイオードにおける電圧降下量の方がスイッチの第1,第2端子間における電圧降下量よりも大きいためである。
この点に鑑み、本発明では、同期整流操作が行われている場合における端子間電圧が判定閾値を超えたと判定された場合、スイッチのオープン故障が発生したと判定される。これにより、オープン故障が生じたことを適正に判定できる。また、同期整流操作が行われている場合にオープン故障が発生していることを判定できるため、その後、第1端子から第2端子へと向かう方向に電流が流れようとする前に、オープン故障が発生したことを迅速に判定できる。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る駆動装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、駆動装置は、車両に搭載されている。
以下、本発明に係る駆動装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、駆動装置は、車両に搭載されている。
図1に示すように、制御システムは、回転電機10と、インバータ20と、回転電機10を制御対象とする制御部30とを備えている。本実施形態において、回転電機10は、星形結線された3相の巻線11を備えている。回転電機10のロータは、車両の駆動輪と動力伝達が可能なように接続されている。回転電機10は、例えば同期機である。
回転電機10は、インバータ20を介して、直流電源21に接続されている。本実施形態において、直流電源21は2次電池である。なお、直流電源21及びインバータ20の間には、平滑コンデンサ22が設けられている。
インバータ20は、U,V,W相それぞれについて、上アームスイッチSWHと下アームスイッチSWLとの直列接続体を備えている。本実施形態では、各スイッチSWH,SWLとして、ユニポーラ素子であってかつSiCのNチャネルMOSFETが用いられている。上アームスイッチSWHには、ボディダイオードとしての上アームダイオードDHが内蔵され、下アームスイッチSWLには、ボディダイオードとしての下アームダイオードDLが内蔵されている。本実施形態の各スイッチSWH,SWLにおいて、ドレインが第1端子に相当し、ソースが第2端子に相当する。
各相において、上アームスイッチSWHのソースと下アームスイッチSWLのドレインとの接続点には、回転電機10の巻線11の第1端が接続されている。各相の巻線11の第2端は、中性点で接続されている。
制御システムは、相電流検出部23と、角度検出部24とを備えている。相電流検出部23は、回転電機10に流れる各相電流のうち、少なくとも2相分の電流を検出する。角度検出部24は、例えばレゾルバであり、回転電機10のロータの電気角に応じた信号である角度信号を出力する。各検出部23,24の出力信号は、制御部30に入力される。
制御部30は、回転電機10の制御量をその指令値に制御すべく、インバータ20を制御する。制御量は、例えばトルクである。制御部30は、デッドタイムを挟みつつ上,下アームスイッチSWH,SWLを交互にオン状態とすべく、上,下アームスイッチSWH,SWLに対応する駆動信号を、上,下アームスイッチSWH,SWLに対して個別に設けられた上,下アーム駆動回路DrH,DrLに出力する。駆動信号は、スイッチのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。
制御部30は、回転電機10を電動機として駆動させる力行制御を行う場合、直流電力を交流電力に変換して各相の巻線11に供給すべく、インバータ20の各スイッチSWH,SWLの駆動信号を生成する。一方、制御部30は、回転電機10を発電機として駆動させる回生制御を行う場合、各相の巻線11から出力された交流電力を直流電力に変換して直流電源21に供給すべく、各スイッチSWH,SWLの駆動信号を生成する。
回生制御では、インバータ20のスイッチに逆並列接続されたボディダイオードに電流が流れようとする期間に、電流が流れようとするダイオードに逆並列接続されたスイッチをオン操作する同期整流操作が実施される。同期整流操作では、各相において、1電気角周期のうち、巻線11に発生する誘起電圧(発電電圧)が直流電源21の出力電圧を上回る期間の少なくとも一部においてスイッチが1回オン操作されてもよいし、発電電圧が直流電源21の出力電圧を上回る期間の少なくとも一部において、正弦波PWM制御によりスイッチがオンオフ操作されてもよい。
制御部30は、角度検出部24の角度信号に基づいて、回転電機10の電気角θeと、回転電機10のロータの回転速度Nmとを算出する。
続いて、図2を用いて、駆動回路について説明する。本実施形態の各駆動回路DrH,DrLは、基本的には同じ構成である。このため、図2には、上アーム駆動回路DrHを示し、上アーム駆動回路DrHを例にして説明する。
上アーム駆動回路DrHは、充電用スイッチ40、充電用抵抗体41、放電用抵抗体42、放電用スイッチ43及び定電圧電源44を備えている。定電圧電源44には、充電用スイッチ40及び充電用抵抗体41を介して上アームスイッチSWHのゲートが接続されている。上アームスイッチSWHのゲートには、放電用抵抗体42及び放電用スイッチ43を介して上アームスイッチSWHのソースが接続されている。
上アーム駆動回路DrHは、電源45及びコンパレータ46を備えている。コンパレータ46の反転入力端子には、検出経路47を介して上アームスイッチSWHのドレインが接続されている。コンパレータ46の非反転入力端子には、電源45の正極端子が接続され、電源45の負極端子には、上アームスイッチSWHのソースが接続されている。
電源45の出力電圧である判定電圧Vrefは、判定閾値に相当し、上アームスイッチSWHがオン状態とされている場合における上アームスイッチSWHのドレイン及びソース間電圧である端子間電圧Vdsよりも大きい値に設定されている。より具体的には、判定電圧Vrefは、上アームスイッチSWHがフルオン状態とされている場合において想定される端子間電圧Vdsの最大値よりも大きい値に設定されている。ここで、端子間電圧Vdsが変動する要因としては、例えば、回転電機10の電気角や、上アームスイッチSWHに流れる電流の大きさがある。また、フルオン状態とは、上アームスイッチSWHがオン操作される場合の上アームスイッチSWHのゲート電圧を、非飽和領域で上アームスイッチを駆動させる電圧に設定する状態である。非飽和領域とは、上アームスイッチSWHの端子間電圧Vdsとドレイン電流Idとが関係付けられた出力特性において、端子間電圧Vdsの上昇に伴ってドレイン電流Idが増大する領域のことである。フルオン状態では、上アームスイッチSWHのオン抵抗が0に近い値となる。
上アームスイッチSWHの端子間電圧が判定電圧Vrefを下回る場合、コンパレータ46の出力信号である判定信号Sgの論理がHとなる。一方、上アームスイッチSWHの端子間電圧が判定電圧Vrefを上回る場合、判定信号Sgの論理がLとなる。判定信号Sgは、上アーム駆動回路DrHの備える駆動処理部48に入力される。
上アーム駆動回路DrHは、上アームスイッチSWHに流れるドレイン電流の相関値であるセンス電圧Vseを検出するセンス部49を備えている。センス電圧Vseは、上アームスイッチSWHのセンス端子に流れるドレイン電流と相関を有する微少電流を抵抗体の電圧降下量に変換した値である。
本実施形態において、制御部30等の備えられる領域が低圧領域である。一方、各駆動回路DrH,DrL及び各スイッチSWH,SWL等の備えられる領域が高圧領域である。低圧領域と高圧領域とは電気的に絶縁されている。低圧領域と高圧領域との間の情報のやりとりは、第1〜第3絶縁伝達部50a〜50cを介して行われる。各絶縁伝達部50a〜50cは、低圧領域及び高圧領域の間を電気的に絶縁しつつ信号を伝達する機能を有する。本実施形態において、各絶縁伝達部50a〜50cは、フォトカプラを備えて構成されている。なお、各絶縁伝達部50a〜50cは、フォトカプラに代えて、例えば磁気カプラを備えて構成されていてもよい。
駆動処理部48は、制御部30から第1絶縁伝達部50aを介して入力された駆動信号を取得する。駆動処理部48は、取得した駆動信号がオン指令であると判定した場合、充電処理により、上アームスイッチSWHをオン状態に切り替える。充電処理は、スイッチのオン操作に相当し、充電用スイッチ40をオン状態にして、かつ、放電用スイッチ43をオフ状態にする処理である。充電処理によれば、上アームスイッチSWHのゲート電圧(ゲートに対するソースの電位差)が閾値電圧Vth以上となる。その結果、上アームスイッチSWHがオフ状態からオン状態に切り替えられる。閾値電圧Vthは、スイッチをオン状態及びオフ状態のうち一方の状態から他方の状態に切り替える電圧である。駆動処理部48は、駆動信号がオフ指令であると判定した場合、放電処理により、上アームスイッチSWHをオフ状態に切り替える。放電処理は、スイッチのオフ操作に相当し、充電用スイッチ40をオフ状態にして、かつ、放電用スイッチ43をオン状態にする処理である。放電処理によれば、上アームスイッチSWHのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となる。その結果、上アームスイッチSWHがオン状態からオフ状態に切り替えられる。
なお、駆動処理部48が提供する機能は、例えば、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって提供することができる。また、本実施形態において、制御部30及び駆動処理部48が操作部に相当する。
続いて、駆動処理部48により実行されるスイッチのオープン故障判定処理について説明する。オープン故障とは、スイッチをオン状態にできなくなる故障のことである。オープン故障は、スイッチのゲートリーク、充電用スイッチ40のオープン故障等により発生する。
図3に、オープン故障判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS10では、回生制御の実行中であるか否かを判定する。回生制御の実行中であるか否かは、制御部30から第2絶縁伝達部50bを介して入力される情報に基づいて判定すればよい。
ステップS10において回生制御の実行中であると判定した場合には、ステップS11に進み、同期整流操作の実行中であるか否かを判定する。同期整流操作の実行中であるか否かは、制御部30から第2絶縁伝達部50bを介して入力される情報に基づいて判定すればよい。
ステップS11において同期整流操作の実行中であると判定した場合には、ステップS12に進み、コンパレータ46の判定信号Sgの論理がLであるか否かを判定する。
ステップS12において論理がLであると判定した場合には、ステップS13に進み、スイッチのオープン故障が発生していると判定する。そして、オープン故障が発生している旨を第3絶縁伝達部50cを介して制御部30に通知する。また、スイッチのオン操作を禁止する。本実施形態において、ステップS12、S13の処理が判定部に相当する。
図4に、制御部30が実行する処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、制御部30の制御周期と、駆動処理部48の制御周期とは、異なっていてもよいし、同じであってもよい。
ステップS100では、駆動処理部48から第3絶縁伝達部50cを介してオープン故障が発生した旨の通知があったか否かを判定する。
ステップS100において通知がないと判定した場合には、ステップS101に進み、力行制御又は回生制御を行う。
ステップS100において通知があったと判定した場合には、ステップS102に進み、スイッチのオープン故障が発生した旨を、記憶部であるメモリに記憶させる。この際、U,V,W相の上,下アームスイッチSWH,SWLのうち、いずれにオープン故障が発生したかの情報も記憶させる。なお、メモリは、例えば制御部30に備えられている。
ステップS103では、回生制御から力行制御へ移行するか否かを判定する。
ステップS103において力行制御に移行すると判定した場合には、ステップS104に進み、力行制御を禁止する。詳しくは、U,V,W相の上,下アームスイッチSWH,SWLそれぞれの駆動信号をオフ指令とし、これらスイッチ全てを強制的にオフ状態に切り替える。
以上詳述した本実施形態によれば、回生制御時の同期整流操作が行われている場合にスイッチのオープン故障が発生したと判定できる。そして、その後、力行制御を禁止するようにしたため、スイッチのオープン故障が発生した場合のフェールセーフを適正に実現することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ロータの回転速度Nmに基づいて、判定電圧Vrefが可変設定される。
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ロータの回転速度Nmに基づいて、判定電圧Vrefが可変設定される。
図5に、本実施形態に係るオープン故障判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、図5において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS11において同期整流操作の実行中であると判定した場合には、ステップS14に進み、ロータの回転速度Nmを取得する。回転速度Nmは、例えば、制御部30から第2絶縁伝達部50bを介して取得すればよい。
ステップS15では、ロータの回転速度Nmが高いほど、電源45の判定電圧Vrefを高く設定する。具体的には例えば、回転速度Nmに比例させて判定電圧Vrefを設定する。この設定は、オープン故障の判定精度を高めるためのものである。つまり、スイッチの端子間電圧は、巻線11に磁束が鎖交する場合の誘起電圧であり、下式(eq1)で表される。下式(eq1)において、Emは誘起電圧を示し、Nは巻線11の巻き数を示し、Φは鎖交磁束を示す。
なお、判定電圧Vrefは、例えば、数式に基づいて都度演算されて設定されてもよいし、回転速度Nm及び判定電圧Vrefが関係付けられたマップ情報に基づいて設定されてもよい。
<第2実施形態の変形例>
ステップS15において、回転速度Nmが高いほど、連続的に判定電圧Vrefを高く設定する構成に代えて、段階的に判定電圧Vrefを高く設定する構成を採用してもよい。また、段階的に設定する場合、2値的に判定電圧Vrefを設定してもよい。
ステップS15において、回転速度Nmが高いほど、連続的に判定電圧Vrefを高く設定する構成に代えて、段階的に判定電圧Vrefを高く設定する構成を採用してもよい。また、段階的に設定する場合、2値的に判定電圧Vrefを設定してもよい。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、センス電圧Vseに基づいて、判定電圧Vrefが可変設定される。
以下、第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、センス電圧Vseに基づいて、判定電圧Vrefが可変設定される。
図6に、本実施形態に係るオープン故障判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、図6において、先の図5に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS11において同期整流操作の実行中であると判定した場合には、ステップS16に進み、センス部49からセンス電圧Vseを取得する。
ステップS17では、センス電圧Vseが高いほど、電源45の判定電圧Vrefを高く設定する。この設定は、第2実施形態と同様に、オープン故障の判定精度を高めるためのものである。つまり、巻線11の発電電流は、巻線11の誘起電圧が高くなるほど大きくなる。すなわち、誘起電圧と発電電流とは比例関係にある。このため、発電電流と相関のあるセンス電圧Vseが大きいほど判定電圧Vrefを高く設定することにより、オープン故障の判定精度を高めることができる。なお、判定電圧Vrefは、例えば、センス電圧Vse及び判定電圧Vrefが関係付けられたマップ情報に基づいて設定されればよい。
<第3実施形態の変形例>
・ステップS17において、センス電圧Vseが高いほど、連続的に判定電圧Vrefを高く設定する構成に代えて、段階的に判定電圧Vrefを高く設定する構成を採用してもよい。また、段階的に設定する場合、2値的に判定電圧Vrefを設定してもよい。
・ステップS17において、センス電圧Vseが高いほど、連続的に判定電圧Vrefを高く設定する構成に代えて、段階的に判定電圧Vrefを高く設定する構成を採用してもよい。また、段階的に設定する場合、2値的に判定電圧Vrefを設定してもよい。
・センス電圧Vseに代えて、相電流検出部23の検出値が大きいほど、判定電圧Vrefを高く設定してもよい。この場合、相電流検出部23の検出値は、例えば、制御部30から第2絶縁伝達部50bを介して取得すればよい。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電気角θeに基づいて、判定電圧Vrefが可変設定される。
以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電気角θeに基づいて、判定電圧Vrefが可変設定される。
図7に、本実施形態に係るオープン故障判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、図7において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS11において同期整流操作の実行中であると判定した場合には、ステップS18に進み、電気角θeを取得する。電気角θeは、例えば、制御部30から第2絶縁伝達部50bを介して取得すればよい。
ステップS19では、電気角θeに基づいて電源45の判定電圧Vrefを可変設定する。以下、設定手法について説明する。
図8に、1電気角周期における発電電流及びステータ巻線への磁束の鎖交態様の推移を示す。図8において、実線は、同期整流操作が実施されない場合にボディダイオードに流れる発電電流の推移を示し、破線は、同期整流操作が実施される場合にスイッチに流れる電流の推移を示す。また、図8において、0°〜180°の期間が上アームスイッチSWH又は上アームダイオードDHに発電電流が流れる期間であり、180°〜360°の期間が下アームスイッチSWL又は下アームダイオードDLに発電電流が流れる期間である。
図示されるように、発電電流は、正弦波状に変化する。このため、電気角θeに応じて、実線にて示す発電電流が流れる場合のスイッチの端子間電圧と、破線にて示す発電電流が流れる場合のスイッチの端子間電圧との間となるような判定電圧Vrefが設定される。これにより、電気角θeに応じて端子間電圧が変化する場合であっても、オープン故障の判定精度を高めることができる。なお、判定電圧Vrefは、例えば、電気角θe及び判定電圧Vrefが関係付けられたマップ情報に基づいて設定されればよい。
<第4実施形態の変形例1>
図5及び図6に示したオープン故障判定処理において、第4実施形態のように、さらに電気角θeに基づいて判定電圧Vrefを可変設定してもよい。
図5及び図6に示したオープン故障判定処理において、第4実施形態のように、さらに電気角θeに基づいて判定電圧Vrefを可変設定してもよい。
<第4実施形態の変形例2>
図8に示すように、1電気角周期において発電電流が最大となる電気角θeを、オープン故障の判定タイミングにしてもよい。この場合、判定電圧Vrefは、その判定タイミングの電気角に応じた固定値であってもよい。上述した判定タイミングは、巻線11の鎖交磁束が最大となるタイミングであり、巻線11の誘起電圧も最大となるタイミングである。このため、このタイミングでスイッチの端子間電圧及び判定電圧Vrefが比較されることにより、オープン故障の判定精度を高めることができる。なお、図8を参照して、上アームスイッチSWH又は上アームダイオードDHに発電電流が流れる場合、判定タイミングを90°に設定し、下アームスイッチSWL又は下アームダイオードDLに発電電流が流れる場合、判定タイミングを270°に設定すればよい。
図8に示すように、1電気角周期において発電電流が最大となる電気角θeを、オープン故障の判定タイミングにしてもよい。この場合、判定電圧Vrefは、その判定タイミングの電気角に応じた固定値であってもよい。上述した判定タイミングは、巻線11の鎖交磁束が最大となるタイミングであり、巻線11の誘起電圧も最大となるタイミングである。このため、このタイミングでスイッチの端子間電圧及び判定電圧Vrefが比較されることにより、オープン故障の判定精度を高めることができる。なお、図8を参照して、上アームスイッチSWH又は上アームダイオードDHに発電電流が流れる場合、判定タイミングを90°に設定し、下アームスイッチSWL又は下アームダイオードDLに発電電流が流れる場合、判定タイミングを270°に設定すればよい。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、オープン故障が通知された場合の制御部30の処理が変更されている。
以下、第5実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、オープン故障が通知された場合の制御部30の処理が変更されている。
図9に、本実施形態に係る制御部30の処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、図9において、先の図4に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS102の処理の完了後、ステップS105に進み、回生制御から、回転電機のロータの回転を停止させる停止制御に移行するか否かを判定する。
ステップS105において停止制御に移行すると判定した場合には、ステップS106に進み、このまま回生制御を続けた場合のロータの停止位置が、オープン故障が発生したと判定されたスイッチの通電操作期間である故障区間に含まれるか否かを判定する。図10に、各相のスイッチの通電操作期間を示す。図8は、各相において、上,下アームスイッチSWH,SWLのうちいずれがオン操作対象となるかを示す図である。例えば、0°〜60°の期間では、U,W相の上アームスイッチSWHと、V相の下アームスイッチSWLとがオン操作対象となることを示している。
ステップS106において肯定判定した場合には、ステップS107に進み、ロータの停止位置が故障区間からはずれるように、各相の上,下アームスイッチSWH,SWLのうち、異常相以外の相の上,下アームスイッチSWH,SWLをオンオフ操作する。異常相は、オープン故障が発生したと判定されたスイッチの相のことである。この処理により、異常相の上,下アームスイッチSWH,SWLのオン操作が禁止される。
本実施形態によれば、スイッチにオープン故障が発生した場合であっても、ロータの回転停止後、各相の上,下アームスイッチSWH,SWLのうち、異常相以外の相の上,下アームスイッチSWH,SWLのオンオフ操作により、回転電機10を再起動でき、ロータを回転させ始めることができる。このため、例えば、異常相以外の2相の上,下アームスイッチSWH,SWLのオンオフ操作である2相制御を実施することができ、車両を適正に退避走行させることができる。
<第6実施形態>
以下、第6実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図11に示すように、インバータ20において、各相各アームのスイッチが2つにされている。図11において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第6実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図11に示すように、インバータ20において、各相各アームのスイッチが2つにされている。図11において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
インバータ20において、第1上,下アームスイッチSWH1,SWL1は、ユニポーラ素子であってかつSiCのNチャネルMOSFETである。第1上,下アームスイッチSWH1,SWL1には、ボディダイオードとしての第1上,下アームダイオードDH1,DL1が内蔵されている。第2上,下アームスイッチSWH2,SWL2は、IGBTである。第2上,下アームスイッチSWH2,SWL2には、フリーホイールダイオードとしての第2上,下アームダイオードDH2,DL2が逆並列に接続されている。各相各アームにおいて、MOSFET及びIGBTがそれぞれ独立してオン操作又はオフ操作できるように各駆動回路DrH,DrLが構成されている。
本実施形態において、第1上,下アームスイッチSWH1,SWL1については、上記各実施形態で説明したオープン故障判定処理により、オープン故障の発生の有無を判定できる。オープン故障が発生したと判定された場合、オープン故障が発生したと判定されたスイッチ(MOSFET)のオン操作を禁止し、IGBTのみ駆動を許可すればよい。
<第7実施形態>
以下、第7実施形態について、第6実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図12に示すように、各相各アームのスイッチが2つともMOSFETとされている。図12において、先の図11に示した処理と同一の構成又は対応する構成については、便宜上、同一の符号を付している。
以下、第7実施形態について、第6実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図12に示すように、各相各アームのスイッチが2つともMOSFETとされている。図12において、先の図11に示した処理と同一の構成又は対応する構成については、便宜上、同一の符号を付している。
各スイッチSWH1,SWL1,SWH2,SWL2は、ユニポーラ素子であってかつSiCのNチャネルMOSFETである。第2上,下アームスイッチSWH2,SWL2には、ボディダイオードとしての第2上,下アームダイオードDH2,DL2が内蔵されている。第1上,下アームスイッチSWH1,SWL1が第1スイッチに相当し、第2上,下アームスイッチSWH2,SWL2が第2スイッチに相当する。
本実施形態において、フルオン状態とされている場合における第1上,下アームスイッチSWH1,SWL1の端子間電圧は、フルオン状態とされている場合における第2上,下アームスイッチSWH2,SWL2の端子間電圧よりも低い。
本実施形態では、図13に示すように、第1,第2上アームスイッチSWH1,SWH2の端子間電圧が上アーム駆動回路DrHの駆動処理部48に入力される。また、図示しないが、第1,第2下アームスイッチSWL1,SWL2の端子間電圧が下アーム駆動回路DrLの駆動処理部48に入力される。
続いて、本実施形態に係るオープン故障判定処理について説明する。以下の説明では、上アーム側を例にして説明する。この処理では、第1,第2上アームスイッチSWH1,SWH2のうちいずれのスイッチにオープン故障が発生しているかが特定される。これは、第1上アームスイッチSWH1にオープン故障が発生している場合、駆動処理部48に入力される端子間電圧VDが第2上アームスイッチSWH2の端子間電圧となり、第2上アームスイッチSWH2にオープン故障が発生している場合、上記端子間電圧VDが第1上アームスイッチSWH1の端子間電圧となることを利用したものである。
図14に、オープン故障判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、図14において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
ステップS11において同期整流操作の実行中であると判定した場合には、ステップS20に進み、スイッチの端子間電圧VDを取得する。本実施形態において、端子間電圧VDは、ドレインに対してソースの電位が高い場合を正とする。そして、取得したスイッチの端子間電圧VDが第1判定電圧Vα(判定閾値に相当)未満であるか否かを判定する。第1判定電圧Vα(>0)は、第1,第2上アームスイッチSWH1,SWH2がフルオン状態とされている場合に想定される端子間電圧VDの最大値に設定されている。ステップS20の処理は、第1,第2上アームスイッチSWH1,SWH2のいずれにもオープン故障が生じていないことを判定するための処理である。
ステップS20において端子間電圧VDが第1判定電圧Vα以下であると判定した場合には、第1,第2上アームスイッチSWH1,SWH2のいずれにもオープン故障が発生していないと判定する。
一方、ステップS20において端子間電圧VDが第1判定電圧Vαよりも高いと判定した場合には、第1,第2上アームスイッチSWH1,SWH2のいずれかにオープン故障が発生していると判定し、ステップS21に進む。ステップS21では、取得した端子間電圧VDが、第2判定電圧Vβ以上であってかつ第3判定電圧Vγ以下であるか否かを判定する。第2判定電圧Vβは、第1判定電圧Vαよりも大きくて、かつ、第2上アームスイッチSWH2がオフ状態となり、第1上アームスイッチSWH1のみがフルオン状態とされている場合に想定される端子間電圧VDの最小値に設定されている。第3判定電圧Vγは、第2判定電圧Vβよりも大きくて、かつ、第2上アームスイッチSWH2がオフ状態となり、第1上アームスイッチSWH1のみがフルオン状態とされている場合に想定される端子間電圧VDの最大値に設定されている。ステップS21の処理は、第2上アームスイッチSWH2のオープン故障が発生していることを判定するための処理である。
ステップS21において肯定判定した場合には、ステップS22に進み、第2上アームスイッチSWH2にオープン故障が発生していると判定する。そして、オープン故障が発生している旨を制御部30に通知する。
ステップS21において否定判定した場合には、ステップS23に進み、取得した端子間電圧VDが、第4判定電圧Vδ以上であってかつ第5判定電圧Vε以下であるか否かを判定する。第4判定電圧Vδは、第3判定電圧Vγよりも大きくて、かつ、第1上アームスイッチSWH1がオフ状態となり、第2上アームスイッチSWH2のみがフルオン状態とされている場合に想定される端子間電圧VDの最小値に設定されている。第5判定電圧Vは、第4判定電圧Vδよりも大きくて、かつ、第1上アームスイッチSWH1がオフ状態となり、第2上アームスイッチSWH2のみがフルオン状態とされている場合に想定される端子間電圧VDの最大値に設定されている。ステップS23の処理は、第1上アームスイッチSWH1のオープン故障が発生していることを判定するための処理である。
ステップS23において肯定判定した場合には、ステップS24に進み、第1上アームスイッチSWH1にオープン故障が発生していると判定する。そして、オープン故障が発生している旨を制御部30に通知する。
以上説明した本実施形態によれば、いずれのスイッチにオープン故障が発生しているかを特定することができる。
<第8実施形態>
以下、第8実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第8実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図15に、本実施形態に係る駆動回路を示す。図15において、先の図2に示した処理と同一の構成又は対応する構成については、便宜上、同一の符号を付している。本実施形態では、定電圧電源44の出力電圧を電源電圧VPと称すこととする。また、以降、上,下アームスイッチSWH,SWLのうち、主に上アームスイッチSWHを例にして説明する。
駆動処理部48は、上アームスイッチSWHのゲートと信号線を介して接続され、その信号線を介して上アームスイッチSWHのゲート電圧Vgsを検出する機能を有している。
上,下アームスイッチSWH,SWLには、図16に示すように、各容量が形成されている。詳しくは、各スイッチSWH,SWLにおいて、ゲートGとドレインDとの間には帰還容量Cgdが形成され、ゲートGとソースSとの間には入力容量Cgsが形成され、ドレインDとソースSとの間には出力容量Cdsが形成されている。
続いて、本実施形態に係るリーク判定処理について説明する。この処理は、リークが発生すると、スイッチのオープン故障が発生し得ることに鑑みた処理である。本実施形態では、オープン故障の要因として、ゲート及びソース間のリークと、ゲート及びドレイン間のリークとが判別できるようになっている。また、本実施形態では、図17,図19〜図23に示すように、スイッチの操作状況に応じたリーク判定処理が実施可能とされている。
図17に、スイッチがオフ操作に切り替えられる場合に行われるゲート及びソース間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS30では、検出したゲート電圧Vgsが電源電圧VPから低下し始めてから、ゲート電圧Vgsが上アームスイッチSWHのミラー電圧Vmilになるまでの時間である第1オフ時間Toff1を計時する。図18を参照すると、第1オフ時間Toff1は、時刻t1〜t2で表される。
ステップS31では、計時した第1オフ時間Toff1が第1判定時間T1thよりも短いか否かを判定する。ステップS31の処理は、ゲート及びソース間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びソース間のリークが発生していると、入力容量Cgsが低下し、第1オフ時間Toff1が短くなる。ここで、第1判定時間T1thは、例えば、上アームスイッチSWHのゲート及びソース間のリークが発生していない場合において第1オフ時間Toff1が取り得る範囲の最小値に設定されていればよい。
ステップS31において否定判定した場合には、ゲート及びソース間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS31において肯定判定した場合には、ステップS32に進み、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
図19に、スイッチがオフ操作に切り替えられる場合に行われるゲート及びドレイン間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS40では、ゲート電圧Vgsがミラー電圧Vmilから低下し始めてから、ゲート電圧Vgsが0(ソース電位)になるまでの時間である第2オフ時間Toff2を計時する。図18を参照すると、第2オフ時間Toff2は、時刻t3〜t4で表される。
ステップS41では、計時した第2オフ時間Toff2が第2判定時間T2thよりも短いか否かを判定する。ステップS41の処理は、ゲート及びドレイン間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びドレイン間のリークが発生していると、帰還容量Cgdが低下し、第2オフ時間Toff2が短くなる。ここで、第2判定時間T2thは、例えば、上アームスイッチSWHのゲート及びドレイン間のリークが発生していない場合において第2オフ時間Toff2が取り得る範囲の最小値に設定されていればよい。
ステップS41において否定判定した場合には、ゲート及びドレイン間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS41において肯定判定した場合には、ステップS42に進み、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
図20に、スイッチがオン状態に切り替えられる場合に行われるゲート及びソース間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS50では、ゲート電圧Vgsが0から上昇し始めてから、ゲート電圧Vgsがミラー電圧Vmilになるまでの時間である第1オン時間Ton1を計時する。図18を参照すると、第1オン時間Ton1は、時刻t5〜t6で表される。
ステップS51では、計時した第1オン時間Ton1が第3判定時間T3thよりも短いか否かを判定する。ステップS51の処理は、ゲート及びソース間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びソース間のリークが発生していると、入力容量Cgsが低下し、第1オン時間Ton1が短くなる。ここで、第3判定時間T3thは、例えば、上アームスイッチSWHのゲート及びソース間のリークが発生していない場合において第1オン時間Ton1が取り得る範囲の最小値に設定されていればよい。
ステップS51において否定判定した場合には、ゲート及びソース間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS51において肯定判定した場合には、ステップS52に進み、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
図21に、スイッチがオン状態に切り替えられる場合におけるゲート及びドレイン間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS60では、ゲート電圧Vgsがミラー電圧Vmilから上昇し始めてから、ゲート電圧Vgsが電源電圧VPになるまでの時間である第2オン時間Ton2を計時する。図18を参照すると、第2オン時間Ton2は、時刻t7〜t8で表される。
ステップS61では、計時した第2オン時間Ton2が第4判定時間T4thよりも短いか否かを判定する。ステップS61の処理は、ゲート及びドレイン間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びドレイン間のリークが発生していると、帰還容量Cgdが低下し、第2オン時間Ton2が短くなる。ここで、第4判定時間T4thは、例えば、上アームスイッチSWHのゲート及びドレイン間のリークが発生していない場合において第2オン時間Ton2が取り得る範囲の最小値に設定されていればよい。
ステップS61において否定判定した場合には、ゲート及びドレイン間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS61において肯定判定した場合には、ステップS62に進み、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
図22に、駆動信号がオフ指令とされている場合に行われるゲート及びドレイン間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS70では、取得した駆動信号がオフ指令とされている期間のうち、ゲート電圧が0になっていると想定される期間におけるゲート電圧Vgsを検出する。この検出手法の一例について説明すると、上アームスイッチSWHのゲート及びドレイン間のリークとゲート及びソース間のリークとが発生していない場合において、駆動信号がオフ指令に切り替えられてから、ゲート電圧が0になるまでの時間が取り得る範囲の最小値をオフ最小値とする。オフ最小値は、例えば、放電用抵抗体42の抵抗値と、上アームスイッチSWHの容量(具体的には例えば、入力容量Cgs、帰還容量Cgd及び出力容量Cdsの合計値)とに基づいて定まる時定数に依存する。この場合において、駆動信号がオフ指令とされている期間のうち、駆動信号がオフ指令に切り替えられてからオフ最小値が経過するタイミング以降の期間において、ゲート電圧Vgsを検出する。
ステップS71では、検出したゲート電圧Vgsが0よりも高いか否かを判定する。ステップS71の処理は、ゲート及びドレイン間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びドレイン間のリークが発生していないと、図18の時刻t4〜t5に示すように、ゲート電圧Vgsが0に維持される。一方、リークが発生していると、ゲート電圧Vgsは0よりも高くなる。
ステップS71において否定判定した場合には、ゲート及びドレイン間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS71において肯定判定した場合には、ステップS72に進み、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
図23に、駆動信号がオン指令とされている場合に行われるゲート及びソース間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS80では、取得した駆動信号がオン指令とされている期間のうち、ゲート電圧が電源電圧VPになっていると想定される期間におけるゲート電圧Vgsを検出する。この検出手法の一例について説明すると、上アームスイッチSWHのゲート及びドレイン間のリークとゲート及びソース間のリークとが発生していない場合において、駆動信号がオン指令に切り替えられてから、ゲート電圧が電源電圧VPになるまでの時間が取り得る範囲の最小値をオン最小値とする。オン最小値は、例えば、充電用抵抗体41の抵抗値と、上アームスイッチSWHの容量(具体的には例えば、入力容量Cgs、帰還容量Cgd及び出力容量Cdsの合計値)とに基づいて定まる時定数に依存する。この場合において、駆動信号がオン指令とされている期間のうち、駆動信号がオン指令に切り替えられてからオン最小値が経過するタイミング以降の期間において、ゲート電圧Vgsを検出する。
ステップS81では、検出したゲート電圧Vgsが電源電圧VPよりも低いか否かを判定する。ステップS81の処理は、ゲート及びソース間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びソース間のリークが発生していないと、図18の時刻t1以前の期間、又は時刻t8以降の期間に示すように、ゲート電圧Vgsが電源電圧VPに維持される。一方、リークが発生していると、ゲート電圧Vgsは電源電圧VPよりも低くなる。
ステップS81において否定判定した場合には、ゲート及びソース間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS81において肯定判定した場合には、ステップS82に進み、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
以上説明した本実施形態によれば、図18に示す各期間においてリーク判定処理を行うことができる。これにより、ゲート及びソース間のリークや、ゲート及びドレイン間のリークが発生していることを迅速に把握することができる。
<第8実施形態の変形例>
・図17及び図19の処理に代えて、ゲート電圧Vgsが電源電圧VPから低下し始めてから、ゲート電圧Vgsが0になるまでの時間を計時し、計時した時間が「T1th+T2th」よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定してもよい。
・図17及び図19の処理に代えて、ゲート電圧Vgsが電源電圧VPから低下し始めてから、ゲート電圧Vgsが0になるまでの時間を計時し、計時した時間が「T1th+T2th」よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定してもよい。
・図20及び図21の処理に代えて、ゲート電圧Vgsが0から上昇し始めてから、ゲート電圧Vgsが電源電圧VPになるまでの時間を計時し、計時した時間が「T3th+T4th」よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定してもよい。
・駆動処理部48が、充電用抵抗体41の両端それぞれの電圧を検出できるようになっていてもよい。この場合、図23の処理に代えて、以下に説明する処理を行ってもよい。駆動信号がオン指令とされている期間のうち、ゲート電圧が電源電圧VPになっていると想定される期間における充電用抵抗体41の両端それぞれの電圧を検出する。そして、検出した両端の電圧のうち、ゲート側の電圧が充電用スイッチ40側の電圧よりも低いと判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。この判定方法は、ゲート及びソース間のリークが発生していると、充電用スイッチ40側からゲート側へと充電用抵抗体41に電流が流れ、充電用抵抗体41に電圧降下が発生することを利用したものである。
・駆動処理部48が、放電用抵抗体42の両端それぞれの電圧を検出できるようになっていてもよい。この場合、図22の処理に代えて、以下に説明する処理を行ってもよい。駆動信号がオフ指令とされている期間のうち、ゲート電圧が0になっていると想定される期間における放電用抵抗体42の両端それぞれの電圧を検出する。そして、検出した両端の電圧のうち、放電用スイッチ43の電圧がゲート側の電圧よりも低いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。この判定方法は、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると、ゲート側から放電用スイッチ43側へと放電用抵抗体42に電流が流れ、放電用抵抗体42に電圧降下が発生することを利用したものである。
・図17の処理に代えて、今回算出した第1オフ時間Toff1が、前回算出した第1オフ時間Toff1よりも第1所定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定してもよい。
また、図19の処理に代えて、今回算出した第2オフ時間Toff2が、前回算出した第2オフ時間Toff2よりも第2所定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定してもよい。
また、図20の処理に代えて、今回算出した第1オン時間Ton1が、前回算出した第1オン時間Ton1よりも第3所定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定してもよい。
また、図21の処理に代えて、今回算出した第2オン時間Ton2が、前回算出した第2オン時間Ton2よりも第4所定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定してもよい。
・スイッチとしては、MOSFETに限らず、例えばIGBTであってもよい。この場合、コレクタが第1端子に相当し、エミッタが第2端子に相当する。
<第9実施形態>
以下、第9実施形態について、第8実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ゲート電圧に代えて、ゲート電流に基づいてリーク判定を実施する。
以下、第9実施形態について、第8実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ゲート電圧に代えて、ゲート電流に基づいてリーク判定を実施する。
図24に、本実施形態に係る駆動回路を示す。図24において、先の図15に示した処理と同一の構成又は対応する構成については、便宜上、同一の符号を付している。
駆動回路は、第1増幅回路61及び第2増幅回路62を備えている。第1増幅回路61は、充電用抵抗体41に流れる電流を検出するために設けられており、充電用抵抗体41の端子間電圧を増幅して出力する。第2増幅回路62は、放電用抵抗体42に流れる電流を検出するために設けられており、放電用抵抗体42の端子間電圧を増幅して出力する。各増幅回路61,62の出力信号は、駆動処理部48に入力される。
図25に、駆動信号がオフ指令とされている場合に行われるゲート及びドレイン間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS110では、駆動信号がオフ指令とされている期間のうち、ゲート電圧が0になっていると想定される期間において、上アームスイッチSWHのゲートから放電用抵抗体42に放電電流が流れているか否かを判定する。ここでは、第2増幅回路62の出力信号が0よりも大きいと判定した場合に放電電流が流れていると判定すればよい。
ステップS110の処理は、ゲート及びドレイン間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。この処理について、図26を用いて説明する。図26は、ゲート及びドレイン間のリークと、ゲート及びソース間のリークとが発生していない場合におけるゲート電圧及びゲート電流の推移を示す。ここで、図26(b)において、正のゲート電流は、充電用抵抗体41からゲートに充電電流が流れていることを示し、負のゲート電流は、ゲートから放電用抵抗体42に放電電流が流れていることを示す。
ゲート及びドレイン間にリークが発生していない場合、図26の時刻t7以降の期間に示すように、放電電流は流れない。このため、第2増幅回路62の出力信号は0になる。一方、ゲート及びドレイン間のリークが発生している場合、上アームスイッチSWHのドレイン側からゲート側へと電流が流れ込み、放電用抵抗体42に電流が流れる。その結果、第2増幅回路62の出力信号が0よりも大きくなる。
ステップS110において否定判定した場合には、ゲート及びドレイン間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS110において肯定判定した場合には、ステップS111に進み、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
図27に、駆動信号がオン指令とされている場合に行われるゲート及びソース間のリーク判定処理の手順を示す。この処理は、駆動処理部48により実行される。
ステップS120では、駆動信号がオン指令とされている期間のうち、ゲート電圧が電源電圧VPになっていると想定される期間において、ゲート側へと充電用抵抗体41に充電電流が流れているか否かを判定する。ここでは、第1増幅回路61の出力信号が0よりも大きいと判定した場合に充電電流が流れていると判定すればよい。
ステップS120の処理は、ゲート及びソース間のリークが発生しているか否かを判定するための処理である。ゲート及びソース間にリークが発生していない場合、図26の時刻t3〜t4の期間に示すように、充電電流は流れない。このため、第1増幅回路61の出力信号は0になる。一方、ゲート及びソース間のリークが発生している場合、上アームスイッチSWHのゲート側からソース側へと電流が流れるため、充電用抵抗体41に電流が流れる。その結果、第1増幅回路61の出力信号が0よりも大きくなる。
ステップS120において否定判定した場合には、ゲート及びソース間のリークが発生していないと判定する。一方、ステップS120において肯定判定した場合には、ステップS121に進み、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
なお、本実施形態において、以下の(1)〜(12)のリーク判定方法を採用することもできる。
(1)第1増幅回路61の出力信号に基づいて、充電用抵抗体41にゲートの充電電流が流れ始めてから、その充電電流が一定値になるタイミング(図26の時刻t1)までの時間を算出する。そして、算出した時間がその判定時間よりも短いと判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
(2)第1増幅回路61の出力信号に基づいて、充電用抵抗体41に流れる充電電流が低下し始めるタイミング(図26の時刻t2)から、その充電電流が0になるタイミング(図26の時刻t3)までの時間を算出する。そして、算出した時間がその判定時間よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
(3)第1増幅回路61の出力信号に基づいて、充電用抵抗体41にゲートの充電電流が流れ始めてから、その後、その充電電流が0になるタイミング(図26の時刻t3)までの時間を算出する。そして、算出した時間がその判定時間よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定する。
(4)上記(1)で説明した時間を算出し、今回算出した時間が、前回算出した時間よりも第1規定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
(5)上記(2)で説明した時間を算出し、今回算出した時間が、前回算出した時間よりも第2規定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
(6)上記(3)で説明した時間を算出し、今回算出した時間が、前回算出した時間よりも第3規定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定する。
(7)第2増幅回路62の出力信号に基づいて、放電用抵抗体42にゲートの放電電流が流れ始めるタイミング(図26の時刻t4)から、その放電電流が一定値になるタイミング(図26の時刻t5)までの時間を算出する。そして、算出した時間がその判定時間よりも短いと判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
(8)第2増幅回路62の出力信号に基づいて、放電用抵抗体42に流れる放電電流が低下し始めるタイミング(図26の時刻t6)から、その放電電流が0になるタイミング(図26の時刻t7)までの時間を算出する。そして、算出した時間がその判定時間よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
(9)第2増幅回路62の出力信号に基づいて、放電用抵抗体42にゲートの放電電流が流れ始める(図26の時刻t4)から、その後、その放電電流が0になるタイミング(図26の時刻t7)までの時間を算出する。そして、算出した時間がその判定時間よりも短いと判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定する。
(10)上記(7)で説明した時間を算出し、今回算出した時間が、前回算出した時間よりも第4規定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びソース間のリークが発生していると判定する。
(11)上記(8)で説明した時間を算出し、今回算出した時間が、前回算出した時間よりも第5規定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びドレイン間のリークが発生していると判定する。
(12)上記(9)で説明した時間を算出し、今回算出した時間が、前回算出した時間よりも第6規定値以上短くなっていると判定した場合、ゲート及びドレイン間のリーク、並びにゲート及びソース間のリークのうち、少なくとも一方が発生していると判定する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第7実施形態において、各相各アームのスイッチが互いに並列接続された3つ以上のスイッチであってもよい。この構成において、オン状態とされている場合の各スイッチの端子間電圧が互いに異なる場合、第7実施形態と同様に、各スイッチのうちいずれのスイッチにオープン故障が発生しているかを特定できる。
・第1実施形態において、同期整流操作が行われている場合におけるオン指令のパルス幅が短い場合、長い場合よりも判定電圧Vrefが大きく設定されてもよい。これは、オープン故障が発生していないにもかかわらず、発生している旨誤判定されることを抑制するための設定である。つまり、パルス幅が短い場合は、スイッチがオン状態に切り替えられたとしてもフルオン状態にならずハーフオン状態となり、端子間電圧がフルオン状態の場合よりも大きくなる。
なお、ハーフオン状態とは、スイッチがオン操作される場合のゲート電圧を、飽和領域でスイッチを駆動させる電圧に設定する状態である。ここで、飽和領域とは、スイッチの端子間電圧Vdsとドレイン電流Idとが関係付けられた出力特性において、端子間電圧Vdsの大きさにかかわらずドレイン電流Idが略一定となる領域のことである。ハーフオン状態におけるスイッチのオン抵抗は、フルオン状態におけるスイッチのオン抵抗よりも大きい。
・上記各実施形態では、回生制御中にオープン故障判定処理が行われた。これ以外にも、力行制御中にスイッチに還流電流が流れようとする場合にオープン故障判定処理が行われてもよい。
・高圧領域の駆動処理部48に代えて、低圧領域の制御部30によりオープン故障判定処理が行われてもよい。
10…回転電機、20…インバータ、30…制御部、48…駆動処理部、SWH,SWL…上,下アームスイッチ。
Claims (21)
- スイッチ(SWH,SWL,SWH1,SWH2,SWL1,SWL2)を駆動するスイッチの駆動装置において、
前記スイッチは、第1端子、第2端子、及び前記第1端子側にカソードが接続され、前記第2端子側にアノードが接続されたボディダイオード(DH,DL,DH1,DH2,DL1,DL2)を有し、
前記第2端子から前記第1端子へと向かう方向に電流が流れようとする場合における前記スイッチのオン操作である同期整流操作を行う操作部と、
前記操作部により前記同期整流操作が行われている場合における前記第1端子及び前記第2端子間の電圧である端子間電圧が判定閾値を超えたと判定した場合、前記スイッチのオープン故障が発生したと判定する判定部と、を備えるスイッチの駆動装置。 - 前記スイッチは、回転電機(10)に電気的に接続されたインバータ(20)を構成する上アームスイッチ(SWH)及び下アームスイッチ(SWL)であり、
前記判定部は、前記回転電機の回転速度が高い場合、前記回転電機の回転速度が低い場合よりも前記判定閾値を大きく設定する請求項1に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記判定部は、前記第2端子から前記第1端子へと向かう方向に流れようとする電流が大きい場合、その電流が小さい場合よりも前記判定閾値を大きく設定する請求項1に記載のスイッチの駆動装置。
- 前記スイッチは、回転電機(10)に電気的に接続されたインバータ(20)を構成する上アームスイッチ(SWH)及び下アームスイッチ(SWL)であり、
前記判定部は、前記回転電機の電気角に基づいて、前記判定閾値を可変設定する請求項2又は3に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記スイッチは、回転電機(10)に電気的に接続されたインバータ(20)を構成する上アームスイッチ(SWH)及び下アームスイッチ(SWL)であり、
前記判定部は、各相の前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチそれぞれについてオープン故障の発生の有無を判定し、
前記判定部によりオープン故障が発生したと判定されたスイッチと同じ相を異常相とする場合、前記操作部は、前記判定部によりオープン故障が発生したと判定された場合、各相の前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのうち、前記異常相の前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのオン操作を禁止する請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記操作部は、前記回転電機の巻線(11)から発電電流が出力されることにより前記第2端子から前記第1端子へと向かう方向に電流が流れようとする場合において、前記同期整流操作を行い、
前記判定部は、前記発電電流が出力されている場合にオープン故障の発生の有無を判定し、
前記操作部は、前記判定部によりオープン故障が発生したと判定された場合、オープン故障が発生したと判定されたスイッチの通電操作期間を避けた電気角で前記回転電機のロータを停止させるように前記スイッチを操作する請求項5に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記スイッチは、前記第1端子同士が互いに接続され、かつ、前記第2端子同士が互いに接続された複数のスイッチ(SWH1,SWL1)であり、
オン状態とされている場合における複数の前記スイッチそれぞれの前記端子間電圧が互いに異なっており、
前記判定部は、前記同期整流操作が行われている場合における複数の前記スイッチの並列接続体の前記端子間電圧に基づいて、複数の前記スイッチのうちいずれのスイッチにオープン故障が発生したかを特定する請求項1〜6のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - スイッチ(SWH,SWL)を駆動するスイッチの駆動装置において、
前記スイッチは、第1端子(D)及び第2端子(S)を有し、前記スイッチのゲートに対する前記第2端子の電位差であるゲート電圧が閾値電圧以上となることによりオン状態とされ、前記ゲート電圧が前記閾値電圧未満となることによりオフ状態とされ、
前記ゲート電圧、前記ゲートに接続されたゲート抵抗体(41,42)の両端の電圧、又は前記ゲートに流れる電流を検出するゲート検出部と、
前記ゲート検出部の検出値に基づいて、前記スイッチにおける前記ゲート及び前記第1端子の間のリーク、並びに前記スイッチにおける前記ゲート及び前記第2端子の間のリークのうち、少なくとも一方が発生していることを判定するリーク判定部と、を備えるスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチの電源電圧(VP)から低下し始めてから、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧(Vmil)になるまでの時間がその判定時間(T1th)よりも短いと判定した場合、前記ゲート及び前記第2端子の間のリークが発生していると判定する請求項8に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧(Vmil)から低下し始めてから、検出された前記ゲート電圧が0になるまでの時間がその判定時間(T2th)よりも短いと判定した場合、前記ゲート及び前記第1端子の間のリークが発生していると判定する請求項8又は9に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、検出された前記ゲート電圧が0から上昇し始めてから、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧(Vmil)になるまでの時間がその判定時間(T3th)よりも短いと判定した場合、前記ゲート及び前記第2端子の間のリークが発生していると判定する請求項8〜10のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧(Vmil)から上昇し始めてから、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチの電源電圧(VP)になるまでの時間がその判定時間(T4th)よりも短いと判定した場合、前記ゲート及び前記第1端子の間のリークが発生していると判定する請求項8〜11のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、前記スイッチの操作状態としてオン操作が指示されている期間のうち、前記ゲート電圧が前記スイッチの電源電圧になっていると想定される期間において検出された前記ゲート電圧が前記電源電圧よりも低いと判定した場合、前記ゲート及び前記第2端子の間のリークが発生していると判定する請求項8〜12のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、前記スイッチの操作状態としてオフ操作が指示されている期間のうち、前記ゲート電圧が0になっていると想定される期間において検出された前記ゲート電圧が0よりも高いと判定した場合、前記ゲート及び前記第1端子の間のリークが発生していると判定する請求項8〜13のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート抵抗体の両端の電圧を検出し、
前記リーク判定部は、検出された前記両端の電圧に基づいて、前記ゲート及び前記第1端子の間のリーク、並びに前記ゲート及び前記第2端子の間のリークのうち、少なくとも一方が発生していることを判定する請求項8に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲート電圧を検出し、
前記リーク判定部は、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチの電源電圧(VP)から低下し始めてから、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧(Vmil)になるまでの時間、
検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧から低下し始めてから、検出された前記ゲート電圧が0になるまでの時間、
検出された前記ゲート電圧が0から上昇し始めてから、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧になるまでの時間、又は
検出された前記ゲート電圧が前記スイッチのミラー電圧から上昇し始めてから、検出された前記ゲート電圧が前記スイッチの電源電圧になるまでの時間を算出し、算出した時間の今回の値が前回の値よりも短くなっていると判定した場合、前記ゲート及び前記第1端子の間のリーク、並びに前記ゲート及び前記第2端子の間のリークのうち、少なくとも一方が発生していることを判定する請求項8に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲートに流れる電流を検出し、
前記リーク判定部は、前記スイッチの操作状態としてオフ操作が指示されている期間のうち、前記スイッチのゲート電圧が0になっていると想定される期間において、前記ゲート検出部の検出値に基づいて前記ゲートの放電電流が流れていると判定した場合、前記ゲート及び前記第1端子の間のリークが発生していると判定する請求項8に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲートに流れる電流を検出し、
前記リーク判定部は、前記スイッチの操作状態としてオン操作が指示されている期間のうち、前記スイッチのゲート電圧がその電源電圧になっていると想定される期間において、前記ゲート検出部の検出値に基づいて前記ゲートの充電電流が流れていると判定した場合、前記ゲート及び前記第2端子の間のリークが発生していると判定する請求項8又は17に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲートに流れる電流を検出し、
前記リーク判定部は、前記スイッチの操作状態の指示がオン操作に切り替えられた場合、前記ゲート検出部の検出値に基づいて前記ゲートに充電電流が流れる時間を算出し、算出した時間に基づいて、前記ゲート及び前記第1端子の間のリーク、並びに前記ゲート及び前記第2端子の間のリークのうち、少なくとも一方が発生していることを判定する請求項8,17,18のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲートに流れる電流を検出し、
前記リーク判定部は、前記スイッチの操作状態の指示がオフ操作に切り替えられた場合、前記ゲート検出部の検出値に基づいて前記ゲートから放電電流が流れる時間を算出し、算出した時間に基づいて、前記ゲート及び前記第1端子の間のリーク、並びに前記ゲート及び前記第2端子の間のリークのうち、少なくとも一方が発生していることを判定する請求項8,17〜19のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。 - 前記ゲート検出部は、前記ゲートに流れる電流を検出し、
前記リーク判定部は、前記ゲート検出部の検出値に基づいて、前記スイッチの操作状態の指示がオン操作に切り替えられた場合における前記ゲートに充電電流が流れる時間、又は前記スイッチの操作状態の指示がオフ操作に切り替えられた場合における前記ゲートから放電電流が流れる時間を算出し、算出した時間の今回の値が前回の値よりも短くなっていると判定した場合、前記ゲート及び前記第1端子の間のリーク、並びに前記ゲート及び前記第2端子の間のリークのうち、少なくとも一方が発生していることを判定する請求項8に記載のスイッチの駆動装置。
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