JP2019137122A - 車体下部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前突等による慣性力により起こる車体とフレームの相対的な変位を抑制し、前突等による衝撃荷重をフレーム及びリアフロアパネルに分散させる。【解決手段】車体下部構造を構成するリアフロアパネル20には、フロアクロスメンバ23が接合されている。テールエンドメンバ30には、第1の車体側係合部42が下方に突出して設けられ、テールエンドメンバ30の下方に位置する第1のフレームクロスメンバ11の後部には、第1の車体側係合部42を係止する第1のフレーム側係止部41が、後方に突出して設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、車体下部構造に関する。
例えば、従来のフレーム型車両では、車体前部に衝撃荷重を受ける前突等において、車体前部に過大な外力が作用したとき、車体がフレームに対して相対的に前方側に変位する可能性がある。これにより、ベルトアンカからフロアパネルに前方向の荷重が加わり、フロアパネルに大きな変形が生じる可能性がある。
このような変形を抑制するために、例えば特許文献1に開示されているように、エンジンカバーがシートベルトアンカとアーム部材に挟持され、その車両後方にて、フック部材がレインフォースに取り付けられている構造が知られている。この例では、前突時にシートベルトアンカに過大な外力が加わり、アーム部材とフック部材が係合することで、シートベルトアンカが大きく前方へ変位することを抑制しようとしている。
特許第4773212号公報
しかしながら、上記例のように、エンジンカバー等の比較的剛性の低い構造物にフック形状が設定されている場合、エンジンカバー等の変形ないし破壊を伴ってしまう可能性がある。このため、フック形状の取付け位置等には、改善の余地があった。また、上記例では、エンジンカバーとフロアパネルは、回動自由なヒンジのみによって接合されるので、荷重伝達の観点からも改善の余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、前突等による慣性力が作用することにより起こる車体とフレームの相対的な変位を、係止部と係合部が互いに係合して止めるとき、係止部及び係合部の係止部分から、フレームクロスメンバを介してフレームに荷重を分散させ、さらに、フロアパネル全体へ荷重を分散させることが可能な車体下部構造を提供することである。
上記目的を達成するため本発明に係る車体下部構造は、車体後部の車体フロアを構成するフロアパネルと、前記フロアパネルの両側部に配置され、車体前後方向に延びているサイドフレームと、前記サイドフレーム間を架け渡すフレームクロスメンバと、を備え、前記フロアパネルの下面には、閉断面を有する部材が接合されている。当該車体下部構造において、前記閉断面を有する部材には、車体側係合部及び車体側係止部のうちの一方が、下方に突出して設けられており、前記閉断面を有する部材の下方に位置する前記フレームクロスメンバの後部には、前記車体側係合部を係止可能なフレーム側係止部、又は前記車体側係止部に係合可能なフレーム側係合部が、車体前後方向の後方に突出して設けられている。
本発明によれば、前突等による慣性力が作用することにより起こる車体とフレームの相対的な変位を、係止部と係合部が互いに係合して止めるとき、係止部及び係合部の係止部分から、フレームクロスメンバを介してフレームに荷重を分散させ、さらに、フロアパネル全体へ荷重を分散させることができる。
本発明に係る車体下部構造を示す斜視図である。 図1のリアシートの下方を、下方側から見た下面図である。 図1の第1及び第2のフレームクロスメンバとリアフロアリンフォースメントを取り外した状態を示す下面図である。 図3のリアフロアパネルの上面図である。 図4のX部を拡大して示す拡大上面図である。 図2のテールエンドメンバ等を下方から見た斜視図である。 図6の第1のフレーム側係止部及び第1の車体側係合部を拡大して示す拡大斜視図である。 図5のA−A矢視断面図である。 図5のB−B矢視断面図である。 図5のC−C矢視断面図である。
以下、本発明に係る車体下部構造の実施形態について、図面(図1〜図10)を参照して説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車体前後方向における前方を示し、矢印O方向は車体幅方向における外側を示している。また、実施形態の説明における「前方及び後方」は、車体の前後方向における前方及び後方であり、「上方及び下方」は、車体の上下方向における上方及び下方に対応する。
本実施形態の車体下部構造は、図2に示すように、サイドフレーム10と、フレームクロスメンバ11〜14と、リアフロアパネル(フロアパネル)20と、リアフロアクロスメンバ(閉断面を有する部材)23と、リアフロアリンフォースメント(閉断面を有する部材)25と、テールエンドメンバ(閉断面を有する部材)30と、を備えている。
サイドフレーム10は、図1に示すように、車体の両側部に配置され、車体前後方向に延びている金属製の部材であり、車体骨格(フレーム)を構成する剛性の高い部材である。サイドフレーム10の車幅方向外側には、後輪のホイールハウス29が配置されている。
図2に示すように、フレームクロスメンバ11〜14は、両側の前記サイドフレーム10を架け渡すように車幅方向に延びて配置された金属製の部材であり、サイドフレーム10と同様に、車体骨格を構成する剛性の高い部材である。本実施形態では、リアフロアパネル20の下方に4本のフレームクロスメンバ(第1のフレームクロスメンバ11、第2のフレームクロスメンバ12、第3のフレームクロスメンバ13及び第4のフレームクロスメンバ14)が、車体前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。
この例では、車体後方側から前方側に向かって第1のフレームクロスメンバ11、第2のフレームクロスメンバ12、第3のフレームクロスメンバ13、第4のフレームクロスメンバ14の順に配置されている。第1〜第3のフレームクロスメンバ11〜13のうちの少なくとも1つには、フレーム側係止部及びフレーム側係合部のうちの一方が設けられている。フレーム側係止部及びフレーム側係合部の詳細については、後で説明する。
また、図2に示すように、第4のフレームクロスメンバ14と第3のフレームクロスメンバ13の間には、2本のタンクメンバ16が車幅方向に互いに間隔を空けて配置され、各タンクメンバ16の前部は第4のフレームクロスメンバ14に接合され、後部は第3のフレームクロスメンバ13に接合されている。
リアフロアパネル20は、車体後部の車体フロアを構成する板状の部材である。リアフロアパネル20は、サイドフレーム10の上方に配置され、マウントゴム(図示せず)等を介して間接的にサイドフレーム10に固定されている。また、図8及び図9に示すように、リアフロアパネル20の下方には、第1〜第3のフレームクロスメンバ11〜13が、車体上下方向に間隔を空けて配置されている。
図2、図3、図8及び図9に示すように、荷室に位置するリアフロアパネル20には、例えば、車載工具を積載するための凹部21が設けられている。当該凹部21は、リアフロアパネル20の上面を下方に凹ませることにより形成されている。
リアフロアクロスメンバ23は、車幅方向に延びた板状の部材であり、リアフロアパネル20の下方に配置されている。リアフロアクロスメンバ23は、図8に示すように、上方に開くハット型の横断面形状を有しており、リアフロアクロスメンバ23の上面は、リアフロアパネル20の下面に接合され、リアフロアパネル20を補強している。ハット型の横断面形状と、リアフロアパネル20の下面によって、リアフロアパネル20よりも高剛性となる閉断面が構成される。該閉断面を構成することにより、リアフロアクロスメンバ23の剛性が向上する。
また、リアフロアクロスメンバ23の下方には、第3のフレームクロスメンバ13が上下方向に間隔を空けて配置されている。すなわち、リアフロアクロスメンバ23と第3のフレームクロスメンバ13は、車体前後方向位置がほぼ同じになるように配置されている。また、リアフロアクロスメンバ23の後方には、後述するベルトアンカブラケット52等が配置されている。
リアフロアリンフォースメント25は、リアフロアクロスメンバ23の後方に配置されている板状の部材である。図2に示すように、当該リアフロアリンフォースメント25は、車体前後方向に延び、後方に向かうに従い車幅方向長さが短くなる略台形形状である。また、リアフロアリンフォースメント25の車幅方向中央には、前後方向に延びるビード又は段差部が設けられている。
図8及び図9に示すように、リアフロアリンフォースメント25の前端部は、リアフロアクロスメンバ23に接合され、後端部は、凹部21の開口縁21aのやや下方の前壁21bに接合されている。これにより、リアフロアリンフォースメント25と、リアフロアパネル20と、リアフロアクロスメンバ23の後部とにより、リアフロアパネル20のパネル面よりも高剛性の閉断面が構成され、当該閉断面により接合部分の剛性が高められている。
リアフロアパネル20の上方には、車幅方向に延びる例えば2人用のリアシート50が配置されている。図3〜図5に示すように、リアフロアパネル20の上面の車幅方向の中央には、リアベルトアンカブラケット52を介して、2つのリアベルトアンカ51が取り付けられている。
図10に示すように、リアベルトアンカブラケット52は、正面視でクランク状の断面を有する左右一対となる2つの部材が当該断面で接合されることにより形成される。2つの部材52a,52bが接合されたリアベルトアンカブラケット52は、正面視で上方に凸のハット型断面を有している。2つのリアベルトアンカ51は、リアベルトアンカブラケット52の両側面に1つずつボルト51aにより締結されている。
リアベルトアンカブラケット52は、車体前後方向に延び、平面視で後方に向かうに従い車幅方向長さが短くなる略台形形状である。リアベルトアンカブラケット52は、前側の左右2箇所、後側の左右2箇所の計4箇所で、ボルト及びナット等により、リアフロアパネル20の上面の車幅方向の中央に締結されている。後側の締結部は、上述した凹部21の開口縁21aに隣接して配置されている。
リアフロアパネル20の下面の車幅方向の中央には、図8及び図9に示すように、第1のリアベルトアンカリンフォースメント55及び第2のリアベルトアンカリンフォースメント56が取り付けられている。第1のリアベルトアンカリンフォースメント55は、リアベルトアンカブラケット52の前部のボルト締結部に対応する位置に配置されている。
第1のリアベルトアンカリンフォースメント55は、車幅方向に延びる部材で、車体側面視で、ハット部とツバ部を有する上方に凸のハット型の断面を有している。当該ハット部の上面には、ボルト締結用の穴55bが、車幅方向に間隔を空けて配置され、これらの穴55bの間には、ビード又は段差部が設けられている。
ハット部の上面は、リアフロアパネル20の下面に当接してボルト55a等により締結されている。すなわち、第1のリアベルトアンカリンフォースメント55とリアベルトアンカブラケット52は、リアフロアパネル20を挟み込んだ3枚重ねの状態で、ボルト締結されている。ツバ部は、リアフロアリンフォースメント25の上面に溶接等により接合されている。
第2のリアベルトアンカリンフォースメント56は、図8及び図9に示すように、リアベルトアンカブラケット52の後部のボルト締結部に対応する位置に配置されており、第1のリアベルトアンカリンフォースメント55と同様に、車幅方向に延びる部材で、車体側面視で上方に凸のハット型の断面を有している。
第2のリアベルトアンカリンフォースメント56の上面には、ボルト締結用の穴56bが、間隔を空けて配置され、これらの穴56bの間には、ビード又は段差部が設けられている。当該上面は、リアフロアパネル20の下面に当接し、第2のリアベルトアンカリンフォースメント56とリアベルトアンカブラケット52は、リアフロアパネル20を挟み込んだ3枚重ねの状態で、ボルト56aにより締結されている。
第2のリアベルトアンカリンフォースメント56のツバ部は、凹部21の開口縁21aに隣接する位置に接合されている。これにより、リアベルトアンカ51からリアフロアパネル20に伝達された荷重が、凹部21の開口縁21aの稜線に沿って車両幅方向に広がり、さらに、その後方にある後述するテールエンドメンバ30全体で、荷重を受けることができる。
また、本実施形態の車体下部構造を有する車体の後部には、バックドア開口部(図示せず)が設けられている。テールエンドメンバ30は、図8及び図9に示すように、バックドア開口部の車幅方向中間部に配置されており、テールメンバインナ31と、テールメンバアッパ33と、テールメンバアウタ35と、テールインナリンフォースメント37とを有している。テールエンドメンバ30を構成する部材によって閉断面が構成され、当該閉断面により、テールエンドメンバ30の剛性は、高められている。当該閉断面を構成することで、リアフロアパネル20よりもテールエンドメンバ30は高剛性である。なお、図8及び図9では、閉断面を仮想的に示している。
テールメンバインナ31は、車幅方向に延びている部材で、図8及び図9に示すように、水平に延びるフランジ部31aと、フランジ部31aよりも上方に配置され水平に延びている水平部31bと、フランジ部31aと水平部31bを繋ぐ接続部31cを有している。フランジ部31aの上面は、リアフロアパネル20の下面の後部に接合されている。フランジ部31aの後方且つ水平部31bの下方には、第1のフレームクロスメンバ11が配置されている。
テールメンバアッパ33は、図8及び図9に示すように、車幅方向に延びる部材で、側面視で水平に延びるフランジ部33aと、該フランジ部33aから上方に延びる縦壁部33bと、該縦壁部33bの上端から後方に延びる上面部33cを有している。
テールインナリンフォースメント37は、図8及び図9に示すように、車幅方向に延びる板状の部材を車幅方向に沿って折り曲げて形成された部材で、水平な部分と、該水平な部分に対して垂直に立設する部分を有している。該水平な部分は、テールメンバインナ31の上面に接合され、垂直に立設する部分は、テールメンバアッパ33の縦壁部33bの後面に接合されている。
テールメンバアウタ35は、図8及び図9に示すように、バックドア開口部の下側の開口縁21aを構成しており、フランジ部35aと、縦壁部35bと、下面部35cを有している。フランジ部35aは、テールメンバアッパ33の上面部33cの後部に接合され、縦壁部35bは、フランジ部35aの後端から下方に延び、下面部35cは、縦壁部35bの下端から後方に水平に延びている。
テールメンバアウタ35の縦壁部35bは、テールメンバアッパ33の縦壁部33bの後方に間隔を空けて配置されている。また、テールメンバアウタ35の下面部35cは、テールメンバインアの水平部31bの上方に間隔を空けて配置されている。
ここで、フレーム側係止部及び車体側係合部について説明する。本実施形態では、図2及び図6に示すように、第1のフレームクロスメンバ11には、第1のフレーム側係止部41が設けられ、テールメンバインナ31には、第1の車体側係合部42が設けられている。この場合、第1の車体側係合部42は、テールエンドメンバ30のテールメンバインナ31の下面に取り付けられ、第1のフレーム側係止部41は、テールメンバインナ31の下方に配置された第1のフレームクロスメンバ11の後部に取り付けられている。
第1のフレーム側係止部41は、図7に示すように、1本の棒状の部材を屈曲又は湾曲させて、全体としてハット型に形成されたフック形状の部材である。第1のフレーム側係止部41は、ハット形状のツバ部に相当する2つのフレーム接合部41aと、ハット本体に相当する後方突出部41bを有している。
各フレーム接合部41aは、車幅方向に延びる棒状で、車幅方向に互いに間隔を空けて配置され、第1のフレームクロスメンバ11の外周面上において、最後部となる位置にスポット溶接等により接合されている。後方突出部41bは、第1のフレームクロスメンバ11の外周面上から後方に突出している。
第1の車体側係合部42は、図7に示すように、テールメンバインナ31の下面から下方に突出するフック形状の部材であり、第1のフレーム側係止部41に係合可能に構成されている。第1の車体側係合部42は、1本の棒状の部材を屈曲又は湾曲させて形成されており、車体正面視でU字形状をなしている。
U字形状の2つの端部は、前方側に折り曲げられ、前方に向かって延びている。すなわち、第1の車体側係合部42は、車体側面視でL字形状をなしている。前方に向かって延びる部分は、テールメンバインナ31の下面に、例えばスポット溶接等により接合されている。これにより、第1の車体側係合部42のU字形状の部分と、リアフロアクロスメンバ23の下面により、車体前後方向に貫通する略四角形の開口42aを有する枠を構成している。
第1の車体側係合部42の開口42aに、第1のフレーム側係止部41が挿入することにより、第1の車体側係合部42と第1のフレーム側係止部41とが係合する。以下、これらの係合について、説明する。
車両が前方に向かって走行しているときに前突が起こると、当該前突により車体前部が衝撃荷重を受け、前突による慣性力により、リアフロアパネル20(車体側)には、前方への外力が作用する。リアフロアパネル20は、サイドフレーム10やフレームクロスメンバ11〜14等のフレーム部材に対して、相対的に前方へ変位する。
当該変位によって、テールメンバインナ31に接合された第1の車体側係合部42は、第1のフレームクロスメンバ11に接合された第1のフレーム側係止部41に係合する。詳細には、第1の車体側係合部42が、第1のフレーム側係止部41に対して前方に変位し、当該変位により、第1の車体側係合部42の開口42aの内部に、第1のフレーム側係止部41が挿入されることによって、第1の車体側係合部42と第1のフレーム側係止部41が係合する。当該係合により、前後方向の相対変位を抑制する。
閉断面を有することのより剛性が高められたテールエンドメンバ30に、第1の車体側係合部42を設け、上記のように第1のフレーム側係止部41に係止させることにより、フレーム側では、係合部分から第1のフレームクロスメンバ11を介して、サイドフレーム10に荷重を分散させることが可能となり、一方、車体側では、テールメンバインナ31を介して、フロアパネル全体へ荷重を分散させることが可能となり、結果、リアフロアの前方への変位を抑制することができる。
また、上記のような前突が起こると、前突による慣性力により、後席乗員及びシートベルトを前方かつ上方に変位させる荷重が、リアベルトアンカ51に作用する。第1の車体側係合部42と第1のフレーム側係止部41を設けることにより、リアベルトアンカ51からの引張荷重によって第1の車体側係合部42と第1のフレーム側係止部41が互いに係合して相対変位を止めることができる。このため、リアベルトアンカ51からの引張荷重を、係合部分から、テールメンバインナ31を介して、サイドフレーム10へ分散させることができる。
また、リアベルトアンカ51からの荷重は、上述したように前方かつ上方に作用する。このため、上記のような前突が起こると、リアベルトアンカ51までの距離が近いほど、高さ方向のずれが大きくなる。このため、リアベルトアンカ51から遠い位置で、且つ剛性の高いテールエンドメンバ30に係合部分を配置することにより、リアフロアパネル20が高さ方向にシフトする量を抑制することができる。さらに、高剛性のテールメンバインナ31に第1の車体側係合部42を取り付けるため、第1の車体側係合部42の周辺の変形が抑制され、その結果、係合を確実に行うことができる。
また、第1の車体側係合部42がリアベルトアンカ51から離れている場合であっても、リアフロアリンフォースメント25によって、リアベルトアンカ51の周辺のリアフロアパネル20の、リアベルトアンカ51からの引張荷重に対する剛性が向上するので、リアベルトアンカ51の周辺のリアフロアパネル20の破断を防止し、変形を抑制することが可能になり、さらに、リアシート50のシートベルトが正常に機能し乗員の安全性が向上する。
ここで、車体側係合部及びフレーム側係止部を、別の部材に取り付ける例について説明する。例えば、図2及び図8に示すように、第2の車体側係合部44を、リアフロアリンフォースメント25の下面部に取り付けて、第2のフレーム側係止部43を、リアフロアリンフォースメント25の下方に配置された第2のフレームクロスメンバ12に取り付けることもできる。第2のフレームクロスメンバ12とリアフロアリンフォースメント25の車体前後方向位置は、ほぼ同じになるように配置されている。なお、図2及び図8では、第2の車体側係合部44及び第2のフレーム側係止部43は、二点鎖線により示している。
ここで、第2の車体側係合部44及び第2のフレーム側係止部43は、第1の車体側係止部及び第1のフレーム側係止部41と同様に形成されている。また、この場合、リアフロアリンフォースメント25は、車体側面視で、リアベルトアンカ51と、第2の車体側係合部44との間に、車体前後方向に延びて配置されている。
上記のような前突が起こると、前突による慣性力により、後席乗員及びシートベルトを前方かつ上方に変位させる荷重が、リアベルトアンカ51に作用する。第2の車体側係合部44と第2のフレーム側係止部43を設けることにより、リアベルトアンカ51からの引張荷重によって、第2の車体側係合部44と第2のフレーム側係止部43が互いに係合して、相対変位を止めるため、リアベルトアンカ51からの引張荷重を、係合部分から、リアフロアリンフォースメント25及び第2のフレームクロスメンバ12を介して、サイドフレーム10へ分散させることができる。
これにより、リアベルトアンカ51の周辺のリアフロアパネル20の変形を抑制することが可能となり、さらに、リアシート50のシートベルトが正常に機能し乗員の安全性が向上する。また、リアフロアリンフォースメント25によって、リアベルトアンカ51の周辺のリアフロアパネル20の、リアベルトアンカ51からの引張荷重に対する剛性が向上することにより、リアベルトアンカ51の周辺のリアフロアパネル20の破断の防止と変形を最小限に抑え、かつ、荷重の伝達がより促進される。
さらに、別の例として、例えば、図2及び図8に示すように、第3の車体側係合部46を、リアフロアクロスメンバ23の下面部に取り付けて、第3のフレーム側係止部45を、リアフロアクロスメンバ23の下方に配置された第3のフレームクロスメンバ13に取り付けることもできる。リアフロアメンバ23と第3のフレームクロスメンバ13の車体前後方向位置は、ほぼ同じである。なお、図2及び図8では、第3の車体側係合部46及び第3のフレーム側係止部45は、二点鎖線により示している。
リアフロアクロスメンバ23よって補強された位置に、第3の車体側係合部46を設けているので、リアフロアパネル20の局所的な変形を最小限に抑えることが可能である。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態の車体側となるテールメンバインナ31、リアフロアリンフォースメント25及びリアフロアクロスメンバ23に車体側係合部42,44,46を設け、これらに対応する位置の第1〜第3のフレームクロスメンバ11〜13にフレーム側係止部41,43,45を設けているが、これに限らない。
例えば、テールメンバインナ31、リアフロアリンフォースメント25及びリアフロアクロスメンバ23に車体側係止部を設け、第1〜第3のフレームクロスメンバ11〜13にフレーム側係合部を設けてもよい。
10 サイドフレーム
11 第1のフレームクロスメンバ
12 第2のフレームクロスメンバ
13 第3のフレームクロスメンバ
14 第4のフレームクロスメンバ
16 タンクメンバ
20 リアフロアパネル(フロアパネル)
21 凹部
21a 開口縁
21b 前壁
23 リアフロアクロスメンバ
25 リアフロアリンフォースメント
29 ホイールハウス
30 テールエンドメンバ
31 テールメンバインナ
31a フランジ部
31b 水平部
31c 接続部
33 テールメンバアッパ
33a フランジ部
33b 縦壁部
33c 上面部
35 テールメンバアウタ
35a フランジ部
35b 縦壁部
35c 下面部
37 テールインナリンフォースメント
41 第1のフレーム側係止部
41a フレーム接合部
41b 後方突出部
42 第1の車体側係合部
42a 開口
43 第2のフレーム側係止部
44 第2の車体側係合部
45 第3のフレーム側係止部
46 第3の車体側係合部
50 リアシート
51 リアベルトアンカ
52 リアベルトアンカブラケット
55 第1のリアベルトアンカリンフォースメント
56 第2のリアベルトアンカリンフォースメント

Claims (5)

  1. 車体後部の車体フロアを構成するフロアパネルと、前記フロアパネルの両側部に配置され、車体前後方向に延びているサイドフレームと、前記サイドフレーム間を架け渡すフレームクロスメンバと、を備え、
    前記フロアパネルの下面には、閉断面を有する部材が接合されている車体下部構造において、
    前記閉断面を有する部材には、車体側係合部及び車体側係止部のうちの一方が、下方に突出して設けられており、
    前記閉断面を有する部材の下方に位置する前記フレームクロスメンバの後部には、前記車体側係合部を係止可能なフレーム側係止部、又は前記車体側係止部に係合可能なフレーム側係合部が、車体前後方向の後方に突出して設けられていることを特徴とする車体下部構造。
  2. 前記閉断面を有する部材は、車幅方向に延びるフロアクロスメンバであることを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
  3. 前記フロアパネルには、リアシートと、該リアシート用のベルトアンカが取り付けられ、
    前記ベルトアンカは、前記車体側係合部又は前記車体側係止部よりも、車体前後方向の前方側に配置されており、
    前記閉断面を有する部材は、前記ベルトアンカと、前記車体側係止部又は前記車体側係合部との間に配置され、車体前後方向に延びているフロアリンフォースメントであることを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
  4. 前記閉断面を有する部材は、車体後部に設けられたテールエンドメンバであり、
    前記テールエンドメンバには、前記車体側係止部又は前記車体側係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
  5. 前記テールエンドメンバの下部には、前記車体側係合部が設けられ、
    前記テールエンドメンバに設けられた前記車体側係合部は、前記テールエンドメンバの下方に位置する前記フレームクロスメンバに設けられた前記フレーム側係止部に係合することを特徴とする請求項4に記載の車体下部構造。
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